JP2023501163A - 4-アミノ-イミダゾキノリン化合物及びその使用 - Google Patents

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Abstract

4-アミノ-イミダゾキノリン化合物及びその使用が開示されている。本発明の化合物は、Toll様受容体7(TLR7)及びTLR8デュアルアゴニストであり、IL-6を過剰に誘導することなく、IL-12及びIP-10の発現を誘導する活性を示す。TLR7/8デュアルアゴニストは、免疫反応修飾剤として有用な医薬となる可能性がある。それを必要とする対象においてTLR7及び/又はTLR8の活性化が利益をもたらす疾患又は状態の治療のための医薬の生産における、本発明の化合物又はその塩の使用が開示されている。それを必要とする対象におけるウイルス感染、がん、及び/又はアレルギー性疾患の治療に使用するための、又はウイルス感染症、腫瘍、及び/又はアレルギー性疾患に対して有効な免疫応答を活性化するための、化合物又は医薬組成物も開示される。【選択図】図1A

Description

本発明は典型的にはToll様受容体(TLR)アゴニストに関し、より具体的には、TLR7及びTLR8デュアルアゴニストに関する。
Toll様受容体(TLR)は、自然免疫と適応免疫の両方を活性化する上で重要な役割を果たす病原体認識受容体である。いくつかのTLRが、ヒト及びマウスにおいて同定されている。いくつかのTLRは細胞表面に存在し(例えば、TLR 1、2、4、5及び6)、いくつかはエンドソームコンパートメントに存在することが分かっている(例えば、TLR 3、7、8及び9)。TLRは様々な免疫細胞、特に単球、樹状細胞(DC)及びマクロファージに発現している。TLRの活性化により、サイトカインの分泌(例えば、IFN-α、TNF-α、IL-12)、並びにマクロファージによる貪食作用及びナチュラルキラー(NK)細胞による細胞溶解活性の増加がもたらされる。TLRの活性化はまた、抗原提示の強化をもたらし、その結果、抗原特異的CD8+細胞傷害性Tリンパ球を含む適応免疫応答を活性化する。
低分子TLR 7及び/又はTLR 8アゴニストは、米国特許第8728486号、同第9334268号、同第9884866号及び米国特許公開第20190062329号において同定されている。TLR7及び/又はTLR8アゴニスト、特に向上した有効性及び/又はサイトカインプロファイルを有するTLR7/8アゴニストを開発する必要性が依然として存在する。
一態様において、本発明は、下記式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
Figure 2023501163000002
ここで、
R1は、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C1-6-アルキル、C1-6-アルコキシ、又はC1-6-アルコキシ-C1-6-アルキルであり、
R2は、C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル、C1-6-ハロアルキル-O-C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル-S-C1-6-アルキル、又はヒドロキシ-C1-6-アルキルであり、及び
R3は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-6-アルキル、ヒドロキシ-C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル、C1-6-アルコキシ、又はC1-6-アルコキシ-C1-6-アルキルであり、
ここで、上記C1-6-アルキル、ヒドロキシ-C1-6-アルキル、C1-6-アルコキシ、C1-6-アルコキシ-C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル及びC1-6-ハロアルキル-S-C1-6-アルキルはそれぞれ独立して非置換又は少なくとも一つの置換基で置換され、ここで、上記置換基はそれぞれ独立して-NH2、アリール、C1-6-アルキル及びC1-6-アルキル-アリールからなる群より選択され、
但し、R1が2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであるとき、R2はメチル、エチル、ブチル又はヒドロキシメチルではなく、及びR1がジメチル-ヒドロキシメチルであるとき、R2はイソブチルではない、
化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
別の態様において、本発明は、下記式(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
Figure 2023501163000003
ここで、R1及びR2は上記で定義された通りである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
本発明の一実施形態において、R1は、ヒドロキシ-C1-6-アルキル、又はC1-6-アルコキシ-C1-6-アルキルである。
別の実施形態において、R1は、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル、又は2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルである。
さらに別の実施形態では、R1は、メトキシメチル、2-メトキシエチル、エトキシメチル、又は2-エトキシエチルである。
別の実施形態において、R2は、直鎖又は分枝状のC1-6-アルキルである。
別の実施形態では、R2は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルブチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2-メチル-3-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、2,3-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、2,3-ジメチル-2-ブチル、又は3,3-ジメチル-2-ブチルである。
別の実施形態では、R2は、sec-ブチル、tert-ブチル、又は3,3-ジメチル-1-ブチルである。
別の実施形態では、R2は、C1-6-モノハロアルキル、C1-6-ジハロアルキル、又はC1-6-トリハロアルキルである。
別の実施形態では、R2は,トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-フルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、6,6,6-トリフルオロヘキシル、3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピル、4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブチル、又は5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンチルである。
別の実施形態では、R2は-CH2-CH2-O-CH2-CF3、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CF3、-CH2-O-CH2-CF3、-CH2-O-CH2-CH2-CF3、又は-CH2-O-CH2-CH2-CH2-CF3である。別の実施形態では、R2は、C1-6-ハロアルキル-O-C2-6-アルキルである。
別の実施形態では、R2は-CH2-CH2-S-CH2-CF3、-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CH2-CF3、又は-CH2-S-CH2-CH2-CH2-CF3である。
別の実施形態では、R2は、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、又は4-ヒドロキシブチルである。
別の実施形態では、R3は、C1-6-ハロアルキルである。C1-6-ハロアルキルは、トリフルオロアルキル基であってもよい。
別の実施形態では、R3は、H、OH、F、Cl、Br、I、又はトリフルオロメチルである。
別の実施形態では、R1は2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり、R2はn-プロピル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、4-メチルペンチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-フルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、6, 6,6-トリフルオロヘキシル、3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピル、4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブチル、5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンチル、-CH2-S-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CH2-CH2-CF3、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、又は4-ヒドロキシブチルである。
別の実施形態では、R1は2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり、R2はn-プロピル、イソブチル、n-ペンチル、4,4,4-フルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、又は3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピルである。
別の実施形態では、R1は2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり、R2はn-プロピル、イソブチル、n-ペンチル、4,4,4-フルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、又は3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピルであり、R3はHである。
本発明の別の実施形態では、式(I)の化合物は、本願の表2に記載される化合物から選択される。
別の実施形態において、本発明の式(I)の化合物は、
1-(4-アミノ-2-プロピル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物1)、
1-(4-アミノ-2-ペンチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物2)、
1-(4-アミノ-2-イソブチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物3)、
1-(4-アミノ-2-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物9)、
1-(4-アミノ-2-(5,5,5-トリフルオロペンチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物10)、及び
1-(4-アミノ-2-(3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物12)からなる群から選択される。
本発明のさらなる態様は、式(I)の化合物を生産するためのプロセスである。
別の態様において、本発明は、上記で定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体及び/又はアジュバントとを含む医薬組成物に関する。
別の態様において、本発明は、それを必要とする対象におけるウイルス感染、がん、アレルギー性疾患又は肝臓疾患の治療のための医薬の生産における、本発明による化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。
本発明はまた、ウイルス感染、がん、アレルギー性疾患又は肝臓疾患の治療方法に関し、その方法は、治療上有効量の本発明の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することを含む。
本発明はまた、それを必要とする対象におけるウイルス感染、がん、アレルギー性疾患又は肝臓疾患の治療に使用するための、本発明の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
別の実施形態では、ウイルス感染は、C型肝炎ウイルス(HCV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、D型肝炎ウイルス(HDV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、又は単純ヘルペスウイルス1(HSV-1)、単純ヘルペスウイルス2(HSV-2)関連の感染である。
一実施形態では、がんは、食道、胃、結腸、直腸、膵臓、肺、***、子宮頸部、子宮体部、卵巣、膀胱、頭頸部、子宮内膜、骨肉腫、前立腺、及びニューロブラストーマからなる群から選択される。
別の実施形態では、がんは、HER2陽性がん、又はPD-1陽性がんである。
別の実施形態では、アレルギー性疾患は、アレルギー性鼻炎(AR)又は喘息である。
別の実施形態では、肝臓疾患は、アルコール性脂肪性肝疾患又は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)である。NAFLDは、脂肪症、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、NASH関連線維症、及びNASH関連肝硬変からなる群から選択される。
さらに別の態様において、本発明は、それを必要とする対象におけるTLR7及び/又はTLR8の活性化が利益をもたらす疾患又は状態の治療のための医薬の生産における、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。
さらに別の態様において、本発明は、それを必要とする対象におけるウイルス感染、腫瘍、アレルギー性疾患、又は肝臓疾患に対して有効な免疫応答を活性化するための医薬の生産における、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。
これら及び他の態様は、以下の図面と共に取られる好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるが、そこでの変形及び修正は、本明細書に開示の新規コンセプトの精神及び範囲から逸脱することなく影響を受け得る。
添付の図面は、本発明の1つ以上の実施形態を示し、説明とともに、本発明の原理を説明するために役立つ。できる限り、同じ参照番号は、実施形態の同じ又は同様の要素を参照するために、図面全体にわたって使用される。
図1A~Cは、様々な濃度の試験化合物(化合物2、9及び10)及び参照化合物(Ref.1~3)で刺激したヒトPBMCからの相対的なIL-6誘導を示す。化合物Ref.1は、レシキモド(TLR7/8デュアルアゴニスト)である。化合物Ref.2は、1-(4-アミノ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(TLR7/8デュアルアゴニスト)である。化合物Ref.3は、VTX2337(TLR8アゴニスト)である。 図2A~Cは、様々な濃度の試験化合物及び参照化合物で刺激したヒトPBMCからの相対的なIL-12p70誘導を示す。試験化合物及び参照化合物は、図1A~Cと同じである。 図3A~Cは、様々な濃度の試験化合物及び参照化合物で刺激したヒトPBMCからの相対的なIP-10誘導を示す。試験化合物及び参照化合物は、図1A~Cと同じである。
発明の詳細な説明
定義
特に定義しない限り、本明細書で使用する全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野における通常の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、以下の定義は、本発明を説明するために使用される様々な用語の意味及び範囲を説明し、定義するために規定される。
本願で使用される命名法は、特に示されない限り、IUPAC系統命名法に基づいている。
本明細書で使用される場合、冠詞「a」又は「an」は、冠詞の文法的対象の1つ又は1つ以上(即ち、少なくとも1つ)を指す。例として、「an element(要素)」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。さらに、「含んでいる(including)」という用語の使用、並びに「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含まれた(included)」などの他の形態は、限定的なものでない。
用語「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」は、基-OHを意味する。
用語「アルキル」は、単独で又は他の基と組み合わせて、1~20個の炭素原子、特に1~16個の炭素原子、より特に1~10個の炭素原子の分岐又は直鎖の一価の飽和脂肪族炭化水素ラジカルを意味する。「アルキル」という用語は、以下に記載する低級アルキル基も包含する。
用語「低級アルキル」又は「C1-6-アルキル」は、単独で又は組み合わせて、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、特に1~5個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、より特に1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基を意味する。直鎖及び分岐C1-6アルキル基の例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、異性体ペンチル(例えば、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルブチル、tert-ペンチル、ネオペンチル)、及び異性体ヘキシル(例えば、n-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2-メチル-3-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、2,3-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、2,3-ジメチル-2-ブチル、又は3,3-ジメチル-2-ブチル)である。好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、4-メチル-1-ペンチル及び3,3-ジメチル-1-ブチルである。
用語「ヒドロキシ-C1-6-アルキル」は、低級アルキル基の水素原子の少なくとも1つがヒドロキシ基で置換されている、上記で定義したような低級アルキル基を指す。特に対象となるヒドロキシ-C1-6-アルキル基の中には、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル又は2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルを含む。一実施形態では、ヒドロキシ-C1-6-アルキル基は、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルである。
用語「C1-6-アルコキシ」は、基R′-O-を指し、ここでR′は、上記で定義されたような低級アルキルである。C1-6-アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ及びtert-ブトキシである。好ましくは、メトキシ、エトキシ、又はn-プロポキシである。
用語「C1-6-アルコキシ-C1-6-アルキル」は、低級アルキル基の水素原子の少なくとも1つが上記で定義したようなC1-6-アルコキシ基で置換されている、上記で定義したような低級アルキル基を指す。特に対象のC1-6-アルコキシ-C1-6-アルキル基の中には、メトキシメチル、2-メトキシエチル、エトキシメチル及び2-エトキシエチルがあり、最も特に対象となるものはエトキシメチルである。
用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、それ自体で、又は別の置換基の一部として、特に断らない限り、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、又はヨウ素(I)原子を意味する。より具体的には、ハロゲンは、フッ素又は塩素を指す。最も具体的には、ハロゲンはフッ素を指す。さらに、「ハロアルキル」などの用語は、モノハロアルキル及びポリハロアルキルを含むことを意味する。
用語「C1-6-ハロアルキル」又は「ハロゲン-C1-6-アルキル」は、低級アルキル基の水素原子の少なくとも1つが少なくとも1つのハロゲン原子で置換されている、上記で定義したような低級アルキル基を意味する。特に、C1-6-ハロアルキル基は、C1-6-モノハロアルキル、C1-6-ジハロアルキル又はC1-6-トリハロアルキルのことである。より具体的には、C1-6-ハロアルキル基は、C1-6-トリハロアルキルである。C1-6-ハロアルキル基の中で特に興味深いものは、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-フルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、6,6,6-トリフルオロヘキシル、3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピル、4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブチル及び5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンチルが挙げられ、より特に興味深いものは4,4,4-フルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル又は3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピルである。
用語「C1-6-ハロアルキル-O-C1-6-アルキル」又は「C1-6-ハロアルコキシ-C1-6-アルキル」は、低級アルキル基の水素原子の1つがC1-6-ハロアルコキシ基で置換されている、上記で定義したような低級アルキル基を意味する。例えば、C1-6-ハロアルキル-O-C1-6-アルキル基は、-CH2-CH2-O-CH2-CF3、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CF3、-CH2-O-CH2-CF3、-CH2-O-CH2-CH2-CF3、又は-CH2-O-CH2-CH2-CH2-CF3であってもよい。
用語「C1-6-ハロアルキル-S-C1-6-アルキル」又は「C1-6-ハロアルキルチオ-C1-6-アルキル」は、低級アルキル基の水素原子の1つがC1-6-ハロアルキルチオ基で置換されている、上記で定義したような低級アルキル基を意味する。例えば、C1-6-ハロアルキル-S-C1-6-アルキル基は、-CH2-CH2-S-CH2-CF3、-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CH2-CF3、又は-CH2-S-CH2-CH2-CH2-CF3であってもよい。
用語「C1-6」及び「(C1-C6)」は、読み替え可能である。
「C1-6」又は「(C1-C6)」では、1~6の範囲内の全ての整数の単位量が、本発明の一部として具体的に開示されることを意味する。従って、C1、C2、C3、C4、C5、C6、(C1-C2)、(C1-C3)、(C1-C4)、(C1-C5)、(C1-C6)、(C2-C3)、(C2-C4)、(C2-C5)、(C2-C6)、(C3-C4)、(C3-C5)、(C3-C6)、(C4-C5)、(C4-C6)、及び(C5-C6)単位量も本発明の実施形態として含まれる。
「置換基」は、親分子上の水素原子を置き換える原子又は原子群を意味する。
「アリール」という用語は、多価不飽和、芳香族、炭化水素置換基を意味し、これは、一緒に縮合した(即ち、縮合環アリール)又は共有結合した単環又は複数の環(好ましくは1~3環)であることができる。縮合環アリールとは、複数の環が縮合し、縮合環の少なくとも1つがアリール環であるものをいう。
式(I)の化合物は、薬学的に許容される塩を形成できる。「薬学的に許容される塩」は、生物学的又はその他の点で望ましくないフリーベース又は遊離酸の生物学的効果及び特性を保持する塩を指す。薬学的に許容される塩には、酸付加塩と塩基付加塩の両方を含む。塩は、例えば、式(I)の化合物の、生理学的に適合する鉱酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、亜硫酸、又はリン酸、又は有機酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、酒石酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、エボン酸、コハク酸又はサリチル酸との酸付加塩である。さらに、遊離酸に無機塩基又は有機塩基を付加して、薬学的に許容される塩を調製することもできる。無機塩基から誘導される塩としては、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムの塩等が挙げられる。有機塩基に由来する塩としては、限定されないが、第1級、第2級、第3級アミン、天然由来の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチルエンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、ピペラジン、N-エチルピペリジン、ピペラジン及びポリアミン樹脂の塩が挙げられる。式(I)の化合物はまた、双性イオンの形態で存在できる。特に対象となる式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、ナトリウム塩又は三級アミンとの塩である。
用語「半最大有効濃度(EC50)」は、インビボで特定の効果の最大値の50%を得るために必要な特定の化合物の血漿濃度を意味する。
用語「治療上有効な量」は、対象に投与した場合に、(i)本明細書に記載の疾患、状態又は障害を治療又は予防し、(ii)本明細書に記載の疾患、状態又は障害の1つ以上の症状を減衰、改善又は除去し、又は(iii)本明細書に記載の疾患、状態又は障害の1つ以上の症状の発症を防止又は遅延させる本発明の化合物の量を意味する。治療上有効量は、化合物、治療される疾患状態、重症度又は治療される疾患、対象の年齢及び相対的健康状態、投与の経路及び形態、主治医又は獣医の判断、及び他の要因によって変化し得る。
「治療」又は「治療する」という用語は、疾患、疾患の症状、又は疾患を発症する可能性を有する患者への治療剤、即ち本明細書で提供する化合物の適用又は投与、又は患者からの単離組織若しくは細胞株(例えば、診断又はエクスビボ適用のため)への治療剤の適用又は投与を指し、疾患、疾患の症状、又は疾患を発症する可能性を治癒、緩和、軽減、変更、救済、改善又は影響することを目的とする。このような治療法は、薬理ゲノム学の分野から得られた知識に基づいて、特別に調整又は修正されてもよい。
「アンモニア溶液」という用語は、特に、アンモニアが添加された溶媒を有する溶液を示す場合があり、例えば、アンモニアは、水性溶媒に溶解してもよいし、有機溶媒に溶解してもよい。アンモニアは、窒素と水素の化合物であり、式はNH3である。アンモニア溶液は、NH3の水溶液であってもよい。アンモニアの特徴として、塩基性であるため、水と一緒にアルカリ性溶液、即ちpH7超の溶液を形成することがある。さらに、アンモニア溶液は、NH3のメタノール中の溶液であってもよい。
HER2陽性のがん細胞は、HER2蛋白質のレベルが異常に高い。HER2陰性のがん細胞は、HER2蛋白質のレベルが異常に高くない。PD-1陽性がん細胞は、PD-1蛋白質のレベルが異常に高い。PD-1陰性がん細胞は、PD-1蛋白質のレベルが異常に高くない。
本発明の式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩は、腸内、非経口又は局所投与経路に適した医薬組成物/製剤の形態で、医薬品として使用できる。医薬は、全身投与(例えば、非経口投与)又は局所投与(例えば、局所注射又は病巣内注射)で使用できる。医薬の投与経路は、局所的、非経口的、膣内、子宮内、鼻腔内、又は吸入によるものであってもよい。
特定の組織は、TLRアゴニストの好ましい標的であり得る。一実施形態では、リンパ節、脾臓、骨髄、血液、腫瘍部位、及びウイルスに曝露された組織が、本発明のTLRアゴニストの好ましい投与部位である。
非経口、経口、経皮、及び肺の様々な投与形態を調製するための技術は、すべて当業者によく知られている。有効量は、当業者が認識するように、投与経路、賦形剤使用、及び他の治療処置との共用の可能性に依存して変化する。
アメリカ食品医薬品局が発行した「Guidance for Industry and Reviewers Estimating the Safe Starting Dose in Clinical Trials for Therapeutics in Adult Healthy Volunteers」は、「ヒト等価用量」が以下の式からの計算によって得ることができることを開示する。HED = 動物投与量mg/kg × (動物体重kg/ヒト体重kg) 0.33
本発明の化合物の調製
典型的な合成スキーム
式(I)の化合物は、以下に示す典型的な合成スキームに従って生産できる。
Figure 2023501163000004
典型的には、本発明の式(I)の化合物を生産する方法は、以下の工程を含む。(a)式(I-a)
Figure 2023501163000005
の化合物とNH2-R1とを触媒の存在下で反応させて、式(I-b)
Figure 2023501163000006
の化合物を得る工程、ここで、R1及びR3は、上記で定義した通りである、
(b)式(I-b)の化合物を還元剤の存在下で還元して、式(I-c)
Figure 2023501163000007
の化合物を得る工程、ここで、R1及びR3は、上記で定義した通りである、
(c)式(I-c)の化合物をCl-C(O)-R2と反応させて、式(I-d)
Figure 2023501163000008
を得る工程、ここで、R1、R2及びR3は、上記で定義した通りである、及び
(d)式(I-d)の化合物をアンモニア水溶液と反応させて、式(I)
Figure 2023501163000009
の所望の化合物を得る工程、ここで、R1、R2及びR3は、上記で定義した通りである。
工程(a)において、式(I-b)の化合物は、ジクロロメタン(DCM)中のトリエチルアミン(TEA)溶液の存在下、40℃~60℃、好ましくは50℃~60℃、又は50℃で、少なくとも1時間、好ましくは1~4時間、より好ましくは2~3時間で得ることができる。
工程(b)において、式(I-b)の化合物は、Fe/NH4Clの存在下、70℃~100℃、好ましくは80℃~90℃、又は80℃の温度で、少なくとも1時間、好ましくは1~4時間、より好ましくは2~3時間還元され得る。
工程(c)において、式(I-c)の化合物は、アセトニトリル(ACN)に溶解し、Cl-C(O)-R2と15℃~35℃の温度、又は室温で、少なくとも1時間、好ましくは1~5時間、より好ましくは2~4時間反応さてもよい。
工程(d)において、式(I)の所望の化合物は、メタノール中のNH3の溶液の存在下、120℃~180℃、好ましくは130℃~160℃、又は150℃で、少なくとも24時間、好ましくは30~50時間、より好ましくは35~40時間で得ることができる。
本発明の式(I)の化合物は、上記の典型的なスキームを用いて調製できる。表2に本発明の化合物を示す。代表的な化合物の合成を、説明のために以下により詳細に記載する。
中間体化合物Aの合成
Figure 2023501163000010
化合物a1をトリエチルアミン(TEA)を含むジクロロメタン(DCM)に溶解し、50℃で2時間、一級アミン化合物a2で選択的に置換して、ニトロキノリン化合物a3を得た。次に、化合物a3をEtOH/H2Oと混合し、Fe/NH4Clと80℃で2時間反応させて還元し、中間体化合物Aを得た(スキームA)。得られた中間体化合物Aを以下の実施例で使用した。
試験化合物の分析
全ての反応は、Merck 60 F254シリカゲルガラスバックプレート(20×20cm)を用いた薄層クロマトグラフィー(TLC)により完了をモニターした。得られたクロマトグラムの視覚化は、UV照射(254nm)下で目視で検出した。
試験化合物を分析するために、1H NMRスペクトルをVarian Mercury-400スペクトロメーターで記録し、化学シフトを百万分の一(ppm、δ)単位で記録した。多重度は、s(シングレット)、br s(ブロードシングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、quin(クインテット)、sxt(セクステット)、及びm(マルチプレット)として記録される。結合定数(J)はヘルツで表す。液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)については、Waters社の質量分析計を用いてエレクトロスプレー質量スペクトル(ESMS)をm/z値として記録した。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)については、C18カラム(Waters XSelect HSS T3 column、5 μm、4.6 mm x 250 mm)を用い、40℃で作動させるWaters ACQUITY Arc systemで最終化合物の純度を決定した。移動相は0.1%トリフルオロ酢酸を含む水とメタノールを用いて溶出を行った。移動相の流速は1mL/minとした。ピークは210~400nmで検出した。
化合物No.1の合成
1-(4-アミノ-2-プロピル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物1)をスキーム1に従って合成した。
Figure 2023501163000011
中間体化合物Aをアセトニトリル(ACN)に溶解し、塩化ブチリル(化合物No.1a)と室温で3時間反応させ、対応するアミン化合物No.1bを得た。化合物No.1bをアンモニア水溶液(メタノール中7N)と150℃で36時間反応させることにより、イミダゾール環の形成と4-クロロ置換基の置換が起こり、化合物No.1が得られた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物をベージュ色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.26 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.57 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.36 (t, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.18 (t, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.40 (s, 2 H), 4.78 (s, 1 H), 4.58 (br s, 2 H), 3.00 (t, J = 7.5 Hz, 2 H), 1.82 (sxt, J = 7.4 Hz, 2 H), 1.17 (s, 6 H), 1.00 (t, J = 7.4 Hz, 3 H). LCMS (ESI) m/z 299.3 [M+H]+. HPLC純度: 99.65%.
化合物No.2の合成
1-(4-アミノ-2-ペンチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物2)をスキーム2に従って合成した。
Figure 2023501163000012
中間体化合物Aをアセトニトリル(ACN)に溶解し、塩化ヘキサノイル(化合物No.2a)と室温で3時間反応させ、対応するアミン化合物No.2bを得た。化合物No.2bをアンモニア水溶液(メタノール中7N)と150℃で36時間反応させることにより、イミダゾール環の形成と4-クロロ置換基の置換が起こり、化合物No.2が得られた。この粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物をベージュ色の粉末として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.57 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.36 (t, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.18 (t, J = 7.8 Hz, 1 H), 6.40 (s, 2 H), 4.78 (s, 2 H), 4.54 (br s, 2 H), 3.01 (t, J = 7.8 Hz, 2 H), 1.80 (quin, J = 7.2 Hz, 2 H), 1.49-1.28 (m, 4 H), 1.17 (s., 6 H), 0.89 (t, J = 7.2 Hz, 3 H). LCMS (ESI) m/z 327.4 [M+H]+. HPLC 純度: 99.42%.
化合物No.9の合成
1-(4-アミノ-2-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物No.9)をスキーム4に従って合成した。
Figure 2023501163000013
中間体化合物Aをアセトニトリル(ACN)に溶解し、5,5,5-トリフルオロペンタノイルクロリド(化合物No.9a)と室温で3時間反応させ、対応するアミン化合物No.9bを得た。化合物No.9bをアンモニア水溶液(メタノール中7N)と150℃で36時間反応させることにより、イミダゾール環の形成と4-クロロ置換基の置換が起こり、化合物No.9を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.26 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.58 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.37 (t, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.19 (t, J = 7.8 Hz, 1 H), 6.44 (s, 2 H), 4.80 (s, 1 H), 4.55 (br s, 2 H), 3.12 (t, J = 7.5 Hz, 2 H), 2.48-2.34 (m, 2 H), 2.06 (quin, J = 7.5 Hz, 2 H), 1.17 (s., 6 H). LCMS (ESI) m/z 367.4 [M+H]+. HPLC 純度: 96.95%.
化合物No.10の合成
1-(4-アミノ-2-(5,5,5-トリフルオロペンチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール(化合物No.10)をスキーム5に従って合成した。
Figure 2023501163000014
中間体化合物Aをアセトニトリル(ACN)に溶解し、6,6,6-トリフルオロヘキサノイルクロリド(化合物No.10a)を室温で3時間反応させ、対応するアミン化合物No.10bを得た。化合物No.10bをアンモニア水溶液(メタノール中7N)と150℃で36時間反応させることにより、イミダゾール環の形成と4-クロロ置換基の置換が起こり、化合物No.10が得られた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を白色粉末として得た。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.26 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 7.36 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.3 Hz, 1H), 7.20 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.3 Hz, 1H), 6.37 (s, 2H), 4.48 (s, 1H), 4.55 (br s, 2H), 3.06 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.37-2.29 (m, 2H), 1.90 (quintet, J = 7.8 Hz, 2H), 1.64 (quintet, J = 7.8 Hz, 2H), 1.17 (br s, 6H). LCMS (ESI) m/z 381.4 [M+H]+. HPLC 純度: 99.34%.
上述と同様の合成スキームを用いて、表2に示した他の化合物を容易に生成することができた。例えば、化合物No.3は、化合物1の合成と同様の手順を用いて調製したが、塩化ブチリルの代わりに3-メチルブタノイルクロリドを使用した。化合物No.22は、化合物No.9の合成と同様の手順で調製したが、中間体化合物Aの代わりに3-アミノ-2-クロロ-4-((2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)アミノ)キノリン-7-オールを使用した。
インビトロTLR7及びTLR8アゴニスト活性の分析
hTLR7アゴニスト活性を分析するために、分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)レポーターをトランスフェクトしたHEK-Blue hTLR7細胞を3×104細胞/ウェルで播種した。この細胞を様々な濃度の試験化合物(化合物No.1、2、9、10)で処理した。比較のため、2種類の参考化合物、Ref.1(TLR7/8デュアルアゴニストであるレシキモド)及びRef.2(1-(4-アミノ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール)を使用した。Ref.2はレシキモドよりも強力なTLR7/8デュアルアゴニストである(Ganapathi L. et al. (2015), PLOS ONE, 10(8): e0134640参照)。SEAPレポーターは、トランスフェクトされた細胞からの条件付きの細胞培養液中の分泌胎盤AP(アルカリホスファターゼ)を測定するために特別に設計されている。HEK-Blue hTLR7細胞は、TLR7刺激後のNF-κB活性化時のSEAPを介したTLR7の生物活性を測定するために用いた。
hTLR8アゴニスト活性を分析するために、SEAPレポーターをトランスフェクトしたHEK-Blue hTLR8細胞を、3×104細胞/ウェルで播種した。この細胞を様々な濃度の試験化合物(化合物番号1、2、9、10)で処理した。2つの参照化合物Ref.1とRef.2を比較のために使用した。HEK-Blue hTLR8細胞は、TLR8刺激後のNF-κB活性化時のSEAPを介したTLR8の生物活性を測定するために用いた。
上記のSEAPレポーター遺伝子アッセイにおいて、水をネガティブコントロールとして使用した。5%CO2中37℃で約16時間インキュベートした後、分光光度計を用いて、波長635nmでSEAPを測定した。用量反応曲線は4パラメータロジスティック曲線(SigmaPlot, version 9.0)でフィットさせた。試験化合物及び参照化合物のEC50値を算出した。表1に、TLR7及びTLR8アゴニスト活性の分析結果を示す。
Figure 2023501163000015
表1では全ての試験化合物がTLR7及びTLR8デュアルアゴニスト活性を示している。その中でも、化合物No.2は、TLR7及びTLR8アゴニスト活性のEC50が低いため、最も強力なTLR7/8デュアルアゴニストであった。また、化合物No.2、9、10のTLR8 EC50とTLR7 EC50の比は2つの参照化合物より低く、これらの化合物は非常に近い有効性比でTLR7とTLR8を活性化し、TLR7とTLR8の活性化を正確に調節できるという利点をもたらすことができる。
エクスビボサイトカインプロファイル分析
3種類の試験化合物(化合物No.2、9、10)を用いて、サイトカイン誘導への影響を評価した。比較のために3つの参考化合物、Ref.1(TLR7/8デュアルアゴニストであるレシキモド)、Ref.2(TLR7/8デュアルアゴニストである1-(4-アミノ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール)、及びRef.3(TLR8アゴニストであるモトリモド又はVTX2337)を使用した。
4人の正常な成人ボランティアからの凍結保存されたヒトPBMCを、EPBMC(登録商標)(IMMUNOSPOT(登録商標))から購入した。PBMCを37℃で10分間解凍し、室温で300×gで5分間遠心分離した。ペレット化したPBMCを10%FBS、1%PSAを含むRPMI-1640培地に移し、37℃、5%CO2でインキュベートした。
被験物質及び参照化合物をそれぞれDMSOに溶解し、その後PBSで25倍希釈して0.1mMの濃度のストック溶液を作製した。プレインキュベートしたPBMCを回収し、10%FBS及び1%PSAを含む新鮮なRPMI-1640培地中に再懸濁した。約1×105個のPBMCを96ウェルプレートの各ウェルに加え、0、20又は1000 nMの試験化合物で5% CO2加湿インキュベーター中で37℃で24時間刺激した。培養上清は、TLR7及びTLR8を介したサイトカイン誘導の解析のために-20℃で保存した。PROCARTAPLEXTM Immunoassay (Invitrogen) を用いて、メーカーの指示書に従って培養上清中のヒトIL-6、IL-12p70、IP-10を定量化した。簡単に説明すると、培養上清のサンプルを氷上で解凍し、マイクロタイタープレートに移した。標的サイトカインに特異的な磁気ビーズ結合抗体をサンプルに添加し、分析対象物を捕捉した。固定化した標的サイトカインをビオチン結合抗体で特異的に検出し、ストレプトアビジン-フィコエリトリン(PE)で標識した。PEで標識された磁気ビーズをLUMINEXTM 200TMアナライザーで検出及び同定した。データの取得、処理及び解析は、XPONENTTM 3.1ソフトウェアを使用して行った。標的サイトカインは、ベースラインのサイトカインレベルに対して正規化し、相対的なサイトカインとして示した。
図1A~1Cは、様々な濃度の試験化合物(化合物No.2、9、10)及び参照化合物(Ref.1~3)で刺激したヒトPBMCからの相対的IL-6誘導を示す図である。化合物No.2、9及び10は、いずれも低いIL-6誘導活性を示し、これは、Ref.1及び3と同様であった。これらの結果から、本発明の化合物は、IL-6の継続的な合成の調節異常により慢性炎症や自己免疫に病的な影響を与えることがよく知られているIL-6の発現を過剰に誘導しないことが示された。それどころか、Ref.2は、100nM以上、特に1000nM以上の濃度で処理すると高いIL-6発現を誘導することから、Ref.2は、IL-6発現を過剰に誘導する恐れがあり、医薬品開発には適さない。化合物2、9、10とRef.2の構造類似性から、本発明化合物のIL-6誘導活性が低いことは予想外であった。
図2A~2Cは、試験化合物(化合物No.2、9、10)及び参照化合物(Ref. ~3)の様々な濃度で刺激したヒトPBMCからの相対的IL-12p70誘導を示す図である。化合物No.2、9及び10はいずれも高いIL-12p70誘導活性を示した。ここで、サイトカインIL-12は、NK細胞及びCD8+細胞傷害性T細胞の細胞傷害活性の増強、及び抗血管新生活性を媒介することがよく知られている。
図3A~3Cは、様々な濃度の試験化合物(化合物No.2、9及び10)及び参照化合物(Ref.1~3)で刺激したヒトPBMCからの相対的なIP-10誘導を示す図である。化合物No.2、9及び10はいずれも高いIP-10誘導活性を示した。ここで、サイトカインIP-10は血管新生の抑制に関与し、抗腫瘍活性と関連することがよく知られている。
まとめると、本発明の化合物は、ヒトTLR7及びTLR8を同時に活性化し、望ましくないIL-6の発現を過剰に誘導することなく、IL-12及びIP-10の発現を増加させることができた。
Figure 2023501163000016
Figure 2023501163000017
Figure 2023501163000018
Figure 2023501163000019
Toll様受容体(TLR)ライゲーションは、自然免疫系と適応免疫系の両方を活性化し、抗ウイルス及び抗腫瘍免疫に重要な役割を果たす。TLRアゴニストの治療上のポテンシャルは、ワクチン、化学療法又は単独療法に対するアジュバントとしての使用を含む。Engel et. at. (2011), Expert Rev Clin Pharmacol., 4(2): 275-289を参照。
TLRのアゴニストは、喘息/アレルギー性鼻炎(AR)患者に有用な治療用又は予防用製剤に広く採用されている。単独治療薬としてのAZD8848(TLR7アゴニスト)及びVTX-1463(TLR8アゴニスト)について、AR患者の症状の緩和における有効性が明らかにされている。イミキモド又はR837(TLR7アゴニスト)は、皮膚の基底細胞がん、光線性角化症、外性器いぼ(external genital warts)の治療に使用され、メラノーマなど他の疾患での適応外効果が多く示唆されているFDA承認の薬剤である。また、イミキモドは、マウス及びブタの気道過敏性(AHR)モデルにおいて、気管支拡張作用を示した。イミキモドはまた、抗ウイルス防御を促進し、ウイルスが誘発する気道機能不全から保護できる。ウイルス性喘息に対する興味深い薬剤と見られる。レシキモド(TLR7/8デュアルアゴニスト)は、急性喘息の抑制に有効である。Aryan et al. (2014), Int Arch Allergy Immunol., 164: 46-63を参照。
Toll様受容体7(TLR7)と肝疾患との間の関連性の可能性が示唆された。肝線維症におけるTLR7シグナリングの役割が実証されている。イミキモド(TLR7リガンド)は、不飽和脂肪酸(UFA)により誘導される脂質蓄積を減弱し、UFAにより誘導される脂質過酸化生成物を減少させた。TLR7ノックアウトマウスを用いたインビボ実験では、インビトロ実験と一致する結果が得られた。この結果は、TLR7がオートファジーの誘導と肝臓からのIGF-1の放出を介して非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の進行を防ぐことを裏付けている。これらの知見は、NAFLDの治療戦略を示唆するものである。Kim et al. (2016), Scientific Reports, 6: 27849を参照。
TLR7アゴニストの抗腫瘍活性は、限定されないが、扁平上皮がん、前立腺がん、膀胱がん、乳がん、メラノーマ、グリオーマ、急性骨髄性白血病、乳がん、T細胞リンパ腫、膵臓がんなどの腫瘍型に見出されている。TLR8の抗腫瘍活性は、限定されないが、グリオーマ、急性骨髄性白血病、乳がん、T細胞リンパ腫、リンパ腫、膵臓がん、及び結腸がんを含む腫瘍型に見出されている。Chi et al (2017) Front Pharmacol., 8: 304を参照。
異なる疾患における限定されないが、TLR7/8アゴニスト標的の治療可能性/使用は、ウイルス誘発性病変(乳頭腫ウイルス及び単純ヘルペスウイルスによる)、原発腫瘍、皮膚転移、抗ウイルス(HCV)、及び慢性リンパ球白血病の治療を含む。Luke et. al. (2009), Pharmacol Rev., 61(2): 177-197を参照。
TLR7/8アゴニストは、Toll様受容体(TLR)7及び8依存経路を介して細胞を刺激し、その結果、ウイルス及び腫瘍病変に対して有効な免疫応答を活性化する。レシキモイドは、ウイルス性皮膚病変や、光線性角化症(AK)などの皮膚がんに対する局所用薬物である。AKは上皮内SCCとも呼ばれ、浸潤性皮膚扁平上皮がん(SCC)に進行する可能性を有する皮膚がんの初期段階である。Meyer et al. (2013), Expert Opin Investig Drugs, 22(1):149-159を参照。結論として、本発明の化合物は、TLR7及びTLR8デュアルアゴニストである。この化合物は、IL-12及びIP-10の発現を誘導する活性を示す。このTLR7/8デュアルアゴニストは、免疫応答調節剤として潜在的に有用な薬物である。この化合物は、TLR7及び/又はTLR8の活性化が患者において利益をもたらす疾患又は状態の治療、例えば、ウイルス感染、がん、及び/又はアレルギー疾患の治療における使用、又はそれを必要とする対象におけるウイルス感染、腫瘍、及び/又はアレルギー疾患に対して有効な免疫応答の活性化における使用のために使用できる。
本明細書で引用され、議論された全ての文献は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれ、且つ各文献が参照により個別に組み込まれるのと同じ程度に組み込まれる。

Claims (16)

  1. 下記式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
    Figure 2023501163000020
    ここで、
    R1は、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C1-6-アルキル、C1-6-アルコキシ、又はC1-6-アルコキシ-C1-6-アルキルであり、
    R2は、C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル、C1-6-ハロアルキル-O-C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル-S-C1-6-アルキル、又はヒドロキシ-C1-6-アルキルであり、及び
    R3は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-6-アルキル、ヒドロキシ-C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル、C1-6-アルコキシ、又はC1-6-アルコキシ-C1-6-アルキルであり、
    ここで、前記C1-6-アルキル、ヒドロキシ-C1-6-アルキル、C1-6-アルコキシ、C1-6-アルコキシ-C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル及びC1-6-ハロアルキル-S-C1-6-アルキルはそれぞれ独立して非置換又は少なくとも一つの置換基で置換され、ここで、前記置換基はそれぞれ独立して-NH2、アリール、C1-6-アルキル及びC1-6-アルキル-アリールからなる群より選択され、
    但し、R1が2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであるとき、R2はメチル、エチル、ブチル又はヒドロキシメチルではなく、及びR1がジメチル-ヒドロキシメチルであるとき、R2はイソブチルではない、
    化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. R1がヒドロキシ-C1-6-アルキル又はC1-6-アルコキシ-C1-6-アルキルである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. R1がヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル、又は2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルである、請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. R2がC1-6-アルキルである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. R2がC1-6-ハロアルキル、C1-6-ハロアルキル-O-C2-6-アルキル、又はC1-6-ハロアルキル-S-C1-6-アルキルである、請求項1の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. R2がC1-6-モノハロアルキル、C1-6-ジハロアルキル又はC1-6-トリハロアルキルである、請求項5記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. R3がH、OH、ハロゲン、トリフルオロアルキル、C1-6-アルキル、又はヒドロキシ-C1-6-アルキルである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. R3がH、OH、F、Cl、Br、I、又はトリフルオロメチルである、請求項7記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. R1が2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり、R2がn-プロピル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、4-メチルペンチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-フルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、6,6,6-トリフルオロへキシル、3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピル、4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブチル、5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンチル、-CH2-CH2-O-CH2-CF3、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CF3、-CH2-O-CH2-CF3、-CH2-O-CH2-CH2-CF3、又は-CH2-O-CH2-CH2-CH2-CF3、-CH2-CH2-S-CH2-CF3、-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CH2-CF3、-CH2-S-CH2-CH2-CH2-CF3、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル又は4-ヒドロキシブチルである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. R1が2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり、R2がn-プロピル、イソブチル、n-ペンチル、トリフルオロブチル、トリフルオロペンチル又はトリフルオロ-(2-メチルプロピル)である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. R2が-イソペンチル、メチルペンチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、トリフルオロヘキシル、トリフルオロ-3-メチルブチル、トリフルオロ-4-メチルペンチル、((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)メチル、((3,3,3-トリフルオロプロピル)チオ)メチル、((4,4,4-トリフルオロブチル)チオ)メチル、ブチル又はトリフルオロブチルである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩
  12. 前記化合物は、
    1-(4-アミノ-2-プロピル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-ペンチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-イソブチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-イソペンチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(4-メチルペンチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-トリフルオロメチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(5,5,5-トリフルオロペンチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(6,6,6-トリフルオロヘキシル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-((3,3,3-トリフルオロプロポキシ)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(((3,3,3-トリフルオロプロピル)チオ)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(((4,4,4-トリフルオロブチル)チオ)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(2-ヒドロキシエチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-(4-ヒドロキシブチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    4-アミノ-2-ブチル-1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-7-オール、
    4-アミノ-2-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-7-オール、
    1-(4-アミノ-2-ブチル-7-メトキシ-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-ブチル-7-(ヒドロキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-ブチル-7-フルオロ-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    1-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、及び
    1-(4-アミノ-2-ブチル-7-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-オール、
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. それを必要とする対象におけるウイルス感染、がん、アレルギー性疾患、又は肝臓疾患の治療のための医薬の生産における、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
  14. 前記がんが、食道、胃、結腸、直腸、膵臓、肺、***、子宮頸部、子宮体部、卵巣、膀胱、頭頸部、子宮内膜、骨肉腫、前立腺、及びニューロブラストーマを含む群から選択される、請求項13に記載の使用。
  15. それを必要とする対象におけるTLR7及び/又はTLR8の活性化が利益をもたらす疾患又は状態の治療のための医薬の生産における、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
  16. それを必要とする対象におけるウイルス感染、腫瘍、アレルギー性疾患、又は肝臓疾患に対して有効な免疫応答を活性化するための医薬の生産における、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
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