JP2023172561A - 作業システム、作業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、作業対象であるワークの形状や位置に誤差が生じた場合であっても、適切な作業分担を行うことを目的とする。【解決手段】本発明は、対象部材を溶接又は接合する作業を実行する作業システムであって前記対象部材の形状を計測する計測用ロボットと、前記対象部材に対する前記作業を実行する複数の作業用ロボットと、前記計測用ロボットにより計測した計測データに基づいて作業位置の情報を含む作業経路を生成する作業経路生成部と、前記作業経路を複数に分割し、分割後の前記作業経路を前記複数の作業用ロボットに分配する作業分配部と、を備える、ことを特徴とする作業システムである。【選択図】図1

Description

本発明は、対象部材に対する溶接、接着、その他の加工などの作業を行う技術に関する。
従来から複数の溶接ロボットを用いて溶接対象部材を溶接する技術が提案されており、特許文献1には、ロボットが作業点に到達する時間が最短時間となるように、ワークに予め設定した複数の作業点を複数のロボットに振り分けを行い、複数のロボットに対して効率的な作業分担を行う技術が開示されている。
特開平8-36409
実際の作業現場においては、作業対象であるワークは予め設定した形状や位置からの誤差が生じるため、特許文献1に記載された作業分担の決定技術では、ワークの形状変形や位置ズレが生じた場合には、複数の作業ロボットの間で適切に作業分担を行うことができなかった。
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、作業対象であるワークの形状や位置に誤差が生じた場合であっても、適切な作業分担を行うことができる、作業システム又は作業方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、対象部材を溶接又は接合する作業を実行する作業システムであって、前記対象部材の形状を計測する計測用ロボットと、前記対象部材に対する前記作業を実行する複数の作業用ロボットと、前記計測用ロボットにより計測した計測データに基づいて作業位置の情報を含む作業経路を生成する作業経路生成部と、前記作業経路を複数に分割し、分割後の前記作業経路を前記複数の作業用ロボットに分配する作業分配部と、を備える、作業システム。
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、溶接の精度が悪化することを抑制することができる溶接システム、溶接方法を提供することができる。
本実施形態の溶接システム100の全体構成例を示す図である。 本実施形態の溶接システム100を用いて溶接対象部材を計測する様子を示す図である。 本実施形態の溶接システム100を用いて溶接対象部材を溶接する様子を示す図である。 本実施形態に係る計測制御部24他のハードウェアの構成例を示す図である。 本実施形態に係る計測制御部24の機能構成例を示す図である。 本実施形態に係るトーチ位置・角度条件記憶部により記憶される条件データの一例を示す図である。 本実施形態に係る計測制御部24の制御フローチャートの一例を示す図である。 本実施形態に係るギャップ計測部が溶接予定箇所である溶接対象部材間の境界線の一例を示す図である。 本実施形態に係るギャップ計測部が溶接予定箇所の回りに定義するシリンダ状の複数円弧の一例を示す図である。 本実施形態に係るギャップ計測部が点群データからギャップ距離を推定する一例を示す図である。 本実施形態において、ギャップ距離が所定値よりも小さい場合に行う溶接の様子を示す図である。 本実施形態において、ギャップ距離が所定値よりも大きい場合に行う溶接の様子を示す図である。 本実施形態に係るギャップ計測部が点群データからギャップ距離を推定する一例を示す図である。 本実施形態において、ギャップ距離が所定値よりも小さい場合に行う溶接の様子を示す図である。 本実施形態において、ギャップ距離が所定値よりも大きい場合に行う溶接の様子を示す図である。 本実施形態に係るギャップ計測部が点群データからギャップ距離を推定する一例を示す図である。 本実施形態において、ギャップ距離が所定値よりも小さい場合に行う溶接の様子を示す図である。 本実施形態において、ギャップ距離が所定値よりも大きい場合に行う溶接の様子を示す図である。 本実施形態に係る作業分担部34の機能構成例を示す図である。 本実施形態に係る溶接優先度記憶部により記憶される溶接優先度の一例を示す図である。 本実施形態に係る分配条件記憶部により記憶される分配条件の一例を示す図である。 本実施形態に係る作業分担部34の制御フローチャートの一例を示す図である。 本実施形態に係る作業分配部34による溶接作業の分配結果の一例を示す図である。 本実施形態に係る作業分配部34による溶接作業の分配結果の他の一例を示す図である。 本実施形態に係る作業分配部34による溶接作業の分配結果の他の一例を示す図である。
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば以下のような構成を備える。
[項目1]
対象部材を溶接又は接合する作業を実行する作業システムであって、
前記対象部材の形状を計測する計測用ロボットと、
前記対象部材に対する前記作業を実行する複数の作業用ロボットと、
前記計測用ロボットにより計測した計測データに基づいて作業位置の情報を含む作業経路を生成する作業経路生成部と、
前記作業経路を複数に分割し、分割後の前記作業経路を前記複数の作業用ロボットに分配する作業分配部と、を備える、作業システム。
[項目2]
項目1に記載の作業システムにおいて、
前記計測用ロボットにより計測した計測データは前記対象部材の間のギャップ距離を含む、作業システム。
[項目3]
項目2に記載の作業システムにおいて、
前記作業分配部の生成する分割後の前記作業経路は、前記ギャップ距離の短い前記作業経路を、前記ギャップ距離の長い前記作業経路よりも先に作業する作業経路である、作業システム。
[項目4]
項目1乃至3のいずれか1項に記載の作業システムにおいて、
前記複数の作業用ロボットの特性を記憶するロボット特性記憶部を備え、
前記作業分配部は、前記特性に基づいて推定される各作業用ロボットの動作距離又は動作時間が前記複数の作業用ロボットの間で略均一となるように、前記作業経路を前記作業用ロボットに分配する、作業システム。
[項目5]
項目1乃至4のいずれか1項に記載の作業システムにおいて、
前記複数の作業用ロボット毎の動作距離又は動作時間の履歴情報を記憶する作業履歴記憶部を備え、
前記作業分配部は、前記履歴情報に基づいて、前記動作距離又は前記動作時間の累積値の差が減少するように、前記作業経路を前記作業用ロボットに分配する、作業システム。
[項目6]
項目1乃至5のいずれか1項に記載の作業システムにおいて、
前記計測用ロボットの座標系と前記作業用ロボットの座標系を同一座標系とする、作業システム。
[項目7]
項目1乃至6のいずれか1項に記載の作業システムにおいて、
前記計測用ロボットにより計測した前記計測データは、前記対象部材の三次元点群データである、作業システム。
[項目8]
対象部材を溶接又は接合する作業を実行するシステムを用いた作業方法であって、
1台又は複数台の計測用ロボットにより前記対象部材の形状を計測するステップと、
前記計測用ロボットにより計測した計測データに基づいて作業位置の情報を含む作業経路を生成するステップと、
前記作業経路を複数に分割して、分割後の前記作業経路を前記複数の作業用ロボットに分配するステップと、を備える、作業方法。
<実施の形態1の詳細>
本発明の一実施形態に係る溶接システム100の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号及び名称が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
図1は、本実施形態の溶接システム100の一例を示す図である。図1に示されるように、本実施形態の溶接検査システム100では、入出力部1と、コントローラ3、1台又は複数台の計測用ロボット20、1台又は複数台の計測用ロボット制御部23、計測制御部24、複数台の溶接用ロボット30、複数台の溶接用ロボット制御部33、作業分配部34を有している。計測用ロボット20は、溶接対象物2の形状に関する情報をセンサ21により取得する。計測用ロボット制御部23は、計測用ロボット20と有線又は無線で相互に通信可能に接続され、計測用ロボット20の計測動作を制御し計測結果を取得する制御部である。計測用ロボット制御部23は、計測用ロボットが複数台ある場合には、それぞれの計測用ロボット毎に設けられる。計測制御部24は、各計測用ロボット制御部23と有線又は無線で相互に通信可能に接続され、各計測用ロボット制御部23から取得する計測結果に基づいて計測対象物2に対する溶接位置を示す作業経路(溶接パス)を生成する制御部である。ここで、計測制御部24は、必ずしも、計測用ロボット制御部23と独立した装置である必要はなく、計測制御部24と計測用ロボット制御部23が同一の1台の装置で構成されていても良い。
作業分配部34は、計測制御部24と有線又は無線で相互に通信可能に接続され、計測制御部24から作業経路などの情報を取得する。また、作業分配部34は、作業経路を溶接する作業の割り当てを行い、各溶接用ロボット制御部33に対して割り当てる溶接作業に関する情報を溶接用ロボット制御部33に送信する。
溶接用ロボット制御部33は、作業分配部34と有線又は無線で相互に通信可能に接続され、作業分配部34から受信した溶接作業に関する情報に基づいて、溶接用ロボットを制御する。また、溶接用ロボット制御部33は、複数台の溶接用ロボット30に対応して複数台も受けられる。溶接用ロボット30は、溶接用ロボット制御部33と有線又は無線で相互に通信可能に接続され、溶接用ロボット制御部33から受信する制御指令に基づいて、溶接対象物2に対して溶接作業を実行する。ここで、作業分配部34は、必ずしも、溶接用ロボット制御部33と独立した装置である必要はなく、作業分配部34と溶接用ロボット制御部33が同一の1台の装置で構成されていたも良い。
入出力部1は、計測制御部24と作業分配部34と有線又は無線で相互に通信可能に接続され、計測制御部24と作業分配部34の記憶部に記憶されたデータを表示させる出力機器(例えばディスプレイ)を備えると共に、記憶部に記憶されるデータ等を入力する情報入力機器(例えばキーボード、マウス又はタッチパネル等)を備える。コントローラ3は、計測制御部24と作業分配部34と有線又は無線で相互に通信可能に接続され、計測用ロボット20と溶接用ロボット30の動作開始と動作停止の指示を入力する入力部を備える。
図2は、溶接システム100の複数の計測用ロボット20を用いて溶接対象部材の三次元形状を計測し、作業経路200を生成する様子を示す図である。計測用ロボット20は、アーム21、アーム21の先端に搭載されたセンサ22を有している。予め取得する溶接対象物2の三次元CADデータに基づいて、溶接を行う2つの部材である溶接対象部材201及び202の部材同士が近接する部分を含む範囲が計測範囲として設定されており、計測用ロボット20は、計測用ロボット2のアーム21に設けられたセンサ22により、計測範囲の表面形状の点群データを取得する。また、この点群データに基づいて溶接作業を行う作業経路200を生成する。
図3は、溶接システム100の複数の溶接用ロボット30を用いて、作業経路200に対して溶接を行う様子を示す図である。溶接用ロボット30は、少なくともアーム31、アーム31の先端に搭載された溶接トーチ32を有している。図3に示すように溶接対象物2が複雑な構造である場合には、1台の溶接用ロボットでは作業経路200全ての位置に対して溶接を行うことが難しいため、複数台の溶接用ロボットで溶接作業を分担して実行する。作業経路200への溶接作業は作業分配部34により各溶接用ロボットに分配されるため、溶接用ロボット30は、自機に割り当てられた溶接作業に基づいて設定される、溶接トーチ32の目標位置と目標角度となるようにアーム31の動作を制御して、溶接作業を実行する。
<ハードウェア>
図4は、計測制御部24、作業分配部34、計測用ロボット制御部23、又は溶接用ロボット制御部33のハードウェア構成を示す図である。計測制御部24、作業分配部34、計測用ロボット制御部23、又は溶接用ロボット制御部33は、例えばパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。例えば、プロセッサ10に設けられる一部の機能が計測制御部24、作業分配部34、計測用ロボット制御部23、又は溶接用ロボット制御部33の外部のサーバや別端末により実行されてもよい。
計測制御部24、作業分配部34、計測用ロボット制御部23、又は溶接用ロボット制御部33は、少なくとも、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、送受信部13、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
プロセッサ10は、自己が搭載される計測制御部24等の動作を制御し、少なくとも送受信部13を介して有線又は無線で接続される装置とのデータ等の送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えばプロセッサ10はCPU(Central Processing Unit)またはGPU(Graphics Processing Unit)であり、あるいは、CPU及びGPUであり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開された本システムのためのプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ11は、プロセッサ10のワークエリア等として使用され、また、自己が搭載される計測制御部24等の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ12に構築されていてもよい。
送受信部13は、自己が搭載される装置と通信可能に接続される装置と接続し、プロセッサの指示に従い、データ等の送受信を行う。なお、送受信部13は、有線または無線により構成されおり、無線である場合には、例えば、WiFiやBluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インターフェースにより構成されていてもよい。
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
<計測用ロボット20>
図1、図2に戻り、本実施形態に係る作業用ロボット2について説明する。上述のとおり、計測用ロボット20は、アーム21と、センサ22とを有する。なお、図示された構成は一例であり、この構成に限定されない。
アーム21は、三次元のロボット座標系に基づき、計測用ロボット制御部23にその動作を制御される。また、アーム21は、コントローラ3によりその動作を制御されてもよい。
センサ22は、三次元のセンサ座標系に基づき、溶接対象部材201,202のセンシングを行う。センサ22は、例えば三次元スキャナとして動作するレーザセンサであり、センシングにより溶接予定の位置を含む溶接対象部材201,202の三次元点群データ50を取得する。三次元モデルデータ50は、例えば、それぞれの点データがセンサ座標系の座標情報を有し、点群により検査対象物の形状を把握することが可能となる。なお、センサ22は、レーザセンサに限らず、例えばステレオ方式などを用いた画像センサなどであってもよいし、計測用ロボットとは独立したセンサであってもよく、三次元のセンサ座標系における座標情報が取得できるものであればよい。また、説明を具体化するために、以下では三次元モデルデータ50として、三次元点群データを用いた構成を一例として説明する。
なお、作業前に所定のキャリブレーションを行い、ロボット座標系及びセンサ座標系を互いに関連付け、例えばセンサ座標系を基にユーザが位置(座標)を指定することにより、アーム21やセンサ22が対応した位置を基に動作制御されるように構成をなしてもよい。また、溶接対象物2の形状が複雑であり、又は溶接予定の位置が立体的である場合には、複数の計測用ロボット20を用いて溶接対象物2の溶接対象部材201,202の三次元点群データ50が取得され、計測制御部24で当該三次元点群データ50に基づいて作業経路200が生成される。ここで、複数の計測用ロボットのロボット座標系を同一座標系で定義しておくことにより、各計測用ロボットで取得した三次元点群データを短時間に統合して、溶接対象部材全体の統合された三次元点群データを高精度かつ短時間に得ることができる。
<溶接用ロボット3>
図1、3を用いて、本実施形態に係る溶接用ロボット3について説明する。上述のとおり、溶接用ロボット2は、アーム31と、溶接トーチ32とを有する。なお、図示された構成は一例であり、この構成に限定されない。
アーム31は、三次元のロボット座標系に基づき、溶接用ロボット制御部33にその動作を制御される。また、アーム31は、コントローラ4によりその動作を制御されてもよい。
溶接トーチ32は、三次元のトーチ座標系に基づき、溶接対象部材201,202の近接部分に設定された作業経路200に基づいて溶接作業を行う。溶接トーチ32は、例えばアーク溶接、レーザー溶接、電子ビーム溶接、プラズマアーク溶接などの融接による溶接方式に用いられるツールであり、溶接トーチから溶接対象部材を溶融させるアーク、レーザー、ビームなどを出力して、溶接対象部材201,202を溶接する。なお、溶接トーチは、ろう付けなどのろう接で用いられる溶加材(接着剤)の吐出部、またはシーリング材や接着剤の吐出部であっても良い。
なお、作業前に所定のキャリブレーションを行い、計測用ロボット20と溶接用ロボット30のロボット座標系、及びトーチ座標系を互いに関連付け、例えばトーチ座標系を基にユーザが位置(座標)を指定することにより、アーム31や溶接トーチ32が対応した位置を基に動作制御されるように構成をなしてもよい。また、複数の溶接用ロボットのロボット座標系を前記計測用ロボットのロボット座標系と同一座標系で定義しておくことにより、作業分配部から分配される作業経路に対する溶接作業を短時間に実行することができる。
<計測用ロボット制御部23の機能>
計測用ロボット制御部23は、計測用ロボットが複数台ある場合には、それぞれの計測用ロボット毎に設けられる。また、計測用ロボット制御部23は、計測制御部24から計測動作に関する計測条件(センサ22の位置と計測方向を含む)を受信し、計測条件を満たす動作指令を生成して、通信可能に接続される計測用ロボット20に対して当該動作指令を送信して計測用ロボット20による計測動作を制御すると共に、当該計測用ロボット20で計測される三次元点群データ50を取得する。計測用ロボット制御部23は、取得した三次元点群データ50を計測制御部24に送信する。ここで、計測用ロボット制御部23は、必ずしもそれぞれの計測用ロボット毎に設ける必要は無く、ハードウェアの演算性能が十分に高い場合には、1台の計測用ロボット制御部23で複数台の計測用ロボットを制御するように構成しても良い。
<計測制御部24の機能>
図5は、計測制御部24に実装される機能を例示したブロック図である。本実施の形態においては、計測制御部24は、処理部2410と記憶部2420を備えている。処理部2410は、計測条件決定部2411、点群データ取得部2412、ギャップ計測部2413、溶接トーチ位置・角度決定部2414、作業経路生成部2415を有している。また、計測制御部24の記憶部2420は、計測条件記憶部2421、三次元CADデータ記憶部2422、計測点群データ記憶部2423、トーチ位置・角度条件記憶部2424、ギャップ記憶部2425、作業経路記憶部2426を有している。
計測方法決定部2411は、計測条件記憶部2421に記憶された計測条件と、三次元CADデータ記憶部2422に記憶された溶接対象物2の三次元CADデータ(三次元の形状データ)に基づいて、計測を行うセンサ22の位置と計測方向(センサ22の向き)を含む計測方法を決定し、当該計測条件を計測用ロボット制御部23に送信する。前記三次元CADデータには、予め設定された溶接対象物2における溶接予定個所の情報が含まれており、前記計測条件には、溶接予定箇所に対するセンサ22の位置と計測方向の情報が含まれている。また、複数台の計測用ロボット20により計測作業を分担する場合には、計測条件記憶部2421は計測条件として、当該複数台の計測用ロボット20に関する情報を含み、計測条件決定部2411は、複数台の計測用ロボット20のそれぞれについて、計測範囲の割り当てを行うと共に、各計測用ロボットのセンサ22の位置と計測方向(センサ22の向き)を含む計測条件を決定し、各計測用ロボット20に対応する計測用ロボット制御部23に計測条件を送信する。
点群データ取得部2412は、計測用ロボット制御部23を介して、計測用ロボット20により取得した溶接対象部材201と202の境界位置(溶接予定箇所)を含む溶接対象物2の三次元点群データを取得する。取得した三次元点群データは、例えばセンサ座標系に基づく三次元座標情報データであり、計測点群データ記憶部2423に記憶される。
ギャップ計測部2413は、取得した三次元点群データと三次元CADデータに基づいて、三次元CADデータにおいて設定された溶接予定箇所における溶接対象部材201と202の間の距離(ギャップ距離)を計測する。計測したギャップ距離はギャップ記憶部2424に記録される。ここで、溶接対象部材201と202の間の距離(ギャップ距離)とは、溶接予定箇所における溶接対象部材201と溶接対象部材202の近接部分の空隙の距離であって、例えば、溶接対象部材201の点群と溶接対象部材202の点群を結ぶ直線距離のうち、当該直線距離が最短となる2点間の距離として推定することができるが、必ずしもこれに限られない。また当該ギャップは、溶接予定箇所の複数位置において推定される。ギャップの具体的な推定方法は、後述する。
溶接トーチ位置・角度決定部2414は、計測したギャップ距離と、T型、J型、オーバーラップ型のそれぞれの形状タイプの情報と、トーチ位置・角度条件記憶部2424の情報に応じて、ギャップ計測位置における溶接トーチの溶接対象部材に対する位置と角度を決定する。また、ギャップ距離が所定値(例えば、所定のしきい値)を超える場合には、溶接不可と判断して、入出力部14を介して、溶接すべきでない旨のエラー通知を行うと共に、溶接作業の実行を禁止する。T型、J型、オーバーラップ型のそれぞれの形状タイプにおける溶接トーチの位置と角度の決定方法の詳細は、後述する。
作業経路生成部2415は、溶接トーチ位置・角度決定部2414で決定した溶接トーチの溶接対象部材に対する位置と角度の情報に基づいて、作業経路を生成する。生成した作業経路は作業経路記憶部2426に記録される。なお、望ましくは、生成される作業経路は、計測用ロボットの座標系と同一の計測対象部材を基準とする座標系で定義されると良い。
図6は、トーチ位置・角度条件記憶部2424に記録される情報の一例を示す図である。トーチ位置・角度条件記憶部2424には、計測したギャップ距離と、T型、J型、オーバーラップ型のそれぞれの形状タイプに対応する溶接トーチの位置と角度の情報、及び溶接適否の情報が記憶されている。オーバーラップ型では、ギャップ距離nが第1しきい値(Th1)よりも小さい場合には、溶接トーチの位置と溶接トーチの角度はそれぞれ所定位置と所定角度(θ1)から変更せず、ギャップ距離nが第1しきい値(Th1)よりも大きく、第2しきい値(Th2)よりも小さい場合には、溶接トーチの位置を所定位置からZ方向のプラス側にシフトさせる(トーチ角度は所定角度から変更しない)、またギャップ距離nが第2しきい値(Th2)よりも大きい場合は、ギャップ距離が大き過ぎるため溶接NGとする。
次に、T型では、ギャップ距離nが第3しきい値(Th3)よりも小さい場合には、溶接トーチの位置は部材境界位置を溶接する位置とし、溶接トーチの角度は所定角度(θ2)から変更せず、ギャップ距離nが第3しきい値(Th3)よりも大きく、第4しきい値(Th4)よりも小さい場合には、トーチ位置を部材境界位置からZ方向のプラス側にシフトさせる(トーチ角度は所定角度(θ2)から変更しない)、またギャップ距離nが第4しきい値(Th4)よりも大きい場合は、ギャップ距離が大き過ぎるため溶接NGとする。
次に、J型では、ギャップ距離nが第5しきい値(Th5)よりも小さい場合には、溶接トーチの位置と溶接トーチの角度はそれぞれ所定位置と所定角度(θ3)から変更しない。ギャップ距離nが第5しきい値(Th5)よりも大きく、第6しきい値(Th6)よりも小さい場合には、トーチ位置を所定位置からX方向のマイナス側にシフトさせ、トーチ角度は所定角度から変更しない。ギャップ距離nが第6しきい値(Th6)よりも大きく、第7しきい値(Th7)よりも小さい場合には、トーチ位置を所定位置からX方向のマイナス側にシフトさせ、トーチ角度は所定角度(θ3)から角度減少して下側部材と並行に近くなる角度(θ3’)に変更する。ギャップ距離nが第7しきい値(Th7)よりも大きい場合は、ギャップ距離が大き過ぎるため溶接NGとする。
<制御フロー>
図7は、本実施形態における計測制御部24の制御フローを示す図である。まず、計測条件決定部2411により計測条件等の決定を行う(ステップ101)。次に、点群データ取得部2412により三次元点群データを取得する(ステップ102)。このステップでは、前述したステップ101で決定した計測条件に基づいて計測用ロボット20を制御して溶接対象物2の測定を行い、溶接予定箇所を含む溶接対象部材の表面形状の三次元点群データを取得する。
次に、ギャップ計測部2413によりギャップ計測を行う(ステップ103)。このステップにおいて、ギャップ計測部2413は、計測した三次元点群データに基づいて溶接予定箇所における溶接対象部材201と202の間の距離(ギャップ距離)を計測する。図8は、オーバーラップ型の形状タイプの溶接を行う場合に、溶接対象部材201と202の境界線を示している。ギャップ計測部2413は、三次元CADデータに予め設定された溶接予定箇所の情報に基づいて、溶接予定箇所を囲う複数の円弧を生成して、溶接予定箇所の回りにシリンダ上の空間を生成する。図9は、この処理で作業経路の回りに定義されるシリンダ状の複数円弧の一例を示している。ギャップ計測部2413は、この円弧で定義される各断面平面上におけるシリンダ内(円弧内)の二次元点群データを点群データ取得部2412により取得された三次元点群データから抽出する。ギャップ計測部2413は、二次元の点群データに基づいて、溶接対象部材201と溶接対象部材202の間のギャップ距離を算出する。
次に、溶接トーチ位置・角度決定部2414により前述した円弧で定義される各断面平面上における溶接トーチの溶接位置と溶接トーチの角度の決定を行う(ステップ104)。このステップにおいて、溶接トーチ位置・角度決定部2414は、トーチ位置・角度条件記憶部2424に記憶されている、ギャップ距離と形状タイプに対応するトーチ位置と角度の情報、溶接適否の情報に基づいて、溶接トーチの位置と溶接トーチの角度を決定すると共に、溶接適否を決定して、コントローラ3又は入出力部1を介して溶接適否の決定結果をユーザに通知する。
次に、作業経路生成部2415により作業経路の生成を行う(ステップ105)。このステップにおいて、作業経路生成部105は、複数の円弧でそれぞれ定義された各断面平面に対して決定した溶接トーチの位置と溶接トーチの角度に基づいて、溶接トーチの移動ルートと角度で定義される作業経路を生成する。ここで、作業経路は溶接トーチの位置のみで定義される移動ルートで定義することも可能である。ここでは、ギャップ計測部で計測したギャップ距離の大きさに応じて溶接トーチの位置と角度を変更する例を示したが、作業経路は、点群データ取得部2412で取得した三次元点群データから溶接対象部材201と溶接対象部材202の境界線を検出し、当該境界線を作業経路として生成することも可能である。
<オーバーラップ型タイプ>
図10(a)は、オーバーラップ型の形状タイプの溶接対象部材201と202を測定する際の円弧220で定義される断面平面上における、溶接対象部材201と溶接対象部材202とセンサ22の位置関係を示す。図10(b)及び図10(c)は、図10(a)に示す位置関係で取得された三次元点群データから抽出された、円弧220で定義される断面平面上の点群データ(二次元)を示す。ギャップ計測部2413は、図10(b)に示すような二次元の点群データに基づいて、溶接対象部材201の最下部(端部)を示す点群と、溶接対象部材202の表面形状を示す点群との距離を算出することにより、溶接対象部材201と202のギャップ距離を取得する。図10に示すオーバーラップ型(溶接対象部材が互いに重なるように配置された形状)におけるギャップ距離は、一例として、図10bに示すように、断面平面上の点群データ(二次元)における溶接対象部材201の点群と溶接対象部材202の点群のペアであって、点群間の直線距離が最短となる点群のペアの間の距離で定義することができる。ただし、直線距離が最短となる点群間の距離である必要は必ずしもなく、溶接対象部材201の点群と溶接対象部材202の点群のペアであって互いに近接する点群間の距離として定義しても良い。
あるいは、ギャップ距離の別の算出方法として、ギャップ計測部103は、図10(c)に示すように、溶接対象部材201の上面を示す点群のZ軸方向の座標と、溶接対象部材202の上面を示す点群のZ軸方向の座標から上面間の距離を算出し、さらに当該距離から溶接対象部材201の部材板厚を差し引いた値をギャップ距離として取得することも可能である。
図11は、部材間のギャップ距離が第1しきい値(例えば1ミリメートル)未満の場合における溶接トーチによる溶接位置と溶接トーチの角度を示す図である。図11に示すように、部材間のギャップ距離が所定距離(例えば1ミリメートル)未満の場合は、溶接トーチはX軸方向における部材境界位置からX軸方向に所定距離(数ミリメートル)だけシフトした位置を溶接位置とし、溶接トーチの角度は溶接対象部材202の部材平面に対する角度が所定角度(θ1)に決定される。
図12は、部材間のギャップ距離(nミリメートル)が第1しきい値(例えば1ミリメートル)よりも大きくで、かつ第2しきい値未満の場合における溶接トーチによる溶接位置と溶接トーチの角度を示す図である。図13に示すように、部材間のギャップ距離が第1しきい値(例えば1ミリメートル)よりも大きく、かつ第2しきい値未満の場合は、溶接トーチはZ軸方向における溶接対象部材202の表面位置から部材の境界位置からZ軸方向にギャップ距離分(nミリメートル)シフトした位置を溶接位置とし、溶接トーチの角度は溶接対象部材202の部材平面から所定角度(θ1)傾いた角度に決定される(つまり、角度の変更なし)。このように、溶接トーチを境界位置からZ軸方向にギャップ距離分(nミリメートル)シフトさせることにより、溶接トーチから吐出されるアーク等が上側の溶接対象部材に追従し下側の溶接対象部材と接合させることができる。
<T型タイプ>
図13(a)はT型の形状タイプの溶接対象部材201と202を測定する際の円弧220で定義される断面平面上における位置関係を示す。図13(b)は、図13(a)に示す位置関係で取得された三次元点群データから抽出された、円弧220で定義される断面平面上の点群データ(二次元)を示す。ギャップ計測部2413は、図13(b)に示すような二次元の点群データに基づいて、溶接対象部材201の最下部(端部)を示す点群と、溶接対象部材202の表面形状を示す点群との距離を算出することにより、溶接対象部材201と202のギャップ距離を取得する。図13に示すT型(溶接対象部材が互いに略直交する形状)におけるギャップ距離は、一例として、図13bに示すように、断面平面上の点群データ(二次元)における溶接対象部材201の点群と溶接対象部材202の点群のペアであって、点群間の直線距離が最短となる点群のペアの間の距離で定義することができる。ただし、直線距離が最短となる点群間の距離である必要は必ずしもなく、溶接対象部材201の点群と溶接対象部材202の点群のペアであって互いに近接する点群間の距離として定義しても良い。
図14は、部材間のギャップ距離が第3しきい値(例えば0.5ミリメートル)未満の場合における溶接トーチによる溶接位置と溶接トーチの角度を示す図である。図14に示すように、部材間のギャップ距離が所定距離(例えば0.5ミリメートル)未満の場合は、溶接トーチは部材境界位置を溶接位置とし、溶接トーチの角度は溶接対象部材202の部材平面から所定角度(θ2)傾いた角度に決定される。
図15は、部材間のギャップ距離(nミリメートル)が第3しきい値(例えば0.5mm)よりも大きくで、かつ第4しきい値未満の場合における溶接トーチによる溶接位置と溶接トーチの角度を示す図である。図15に示すように、部材間のギャップ距離が第3しきい値(例えば0.5mm)よりも大きくで、かつ第4しきい値未満の場合は、溶接トーチはZ軸方向における溶接対象部材202の表面位置から部材の境界位置からZ軸方向にギャップ距離分(nミリメートル)シフトした位置を溶接位置とし、溶接トーチの角度は溶接対象部材202の部材平面から所定角度(θ2)傾いた角度に決定される(つまり角度の変更なし)。このように、溶接トーチを境界位置からZ軸方向にギャップ距離分(nミリメートル)シフトさせることにより、溶接トーチから吐出されるアーク等が上側の溶接対象部材に追従し、下側の溶接対象部材と接合させることができる。
<J型タイプ>
図16(a)はJ型の形状タイプの溶接対象部材201と202を測定する際の円弧220で定義される断面平面上における位置関係を示す。図16(b)は、図16(a)に示す位置関係で取得された三次元点群データから抽出された、円弧220で定義される断面平面上の点群データ(二次元)を示す。ギャップ計測部2413は、図16(b)に示すように、溶接対象部材201の折り曲げられた曲率部の点群データに基づいて、曲率部の曲率半径を推定、またはユーザによる入力情報により曲率半径を取得する。推定又は取得した曲率半径に基づいて曲率部の下側(溶接対象部材202側)と溶接対象部材202とのギャップ距離を推定する。図16に示すJ型(折り曲げられた曲率部を有する溶接対象部材201と板状の溶接対象部材202とが曲率部分で溶接される形状)におけるギャップ距離は、一例として、図16bに示すように、溶接対象部材201の折り曲げられた曲率部の溶接対象部材202に近接する端部と、溶接対象部材202の端部の間の距離であって、直線距離が最短となる端部同士の間の距離で定義することができる。ただし、必ずしも最短距離である必要は無く、溶接対象部材201の端部と溶接対象部材202の端部であって互いに近接する位置における両部材の間の距離として定義しても良い。
図17は、部材間のギャップ距離が第5しきい値(例えば1ミリメートル)未満の場合における溶接トーチによる溶接位置と溶接トーチの角度を示す図である。図17に示すように、部材間のギャップ距離が所定距離(例えば1ミリメートル)未満の場合は、溶接トーチは上側の溶接対象部材201の側面の延長線と下側の溶接対象部材202の交点からX軸マイナス方向に所定距離(例えば、1ミリメートル)シフトした位置を溶接位置とし、溶接トーチの角度は溶接対象部材202の部材平面から所定角度(θ3)傾いた角度に決定される。このように、上側の溶接対象部材201の側面の延長線と下側の溶接対象部材202の交点からX軸マイナス方向に所定距離シフトした位置を溶接位置とすることにより、溶接トーチから吐出されるアーク等が上側と下側の溶接対象部材に当たり易くなり、より確実に溶接対象部材同士を接合させることができる。
図18は、部材間のギャップ距離(nミリメートル)が第5しきい値(例えば1ミリメートル)よりも大きい場合における溶接トーチによる溶接位置と溶接トーチの角度を示す図である。溶接トーチの角度は、部材間のギャップ距離(nミリメートル)が第5しきい値(例えば1ミリメートル)よりも大きく、かつ第6しきい値(例えば2ミリメートル)未満である場合には、溶接トーチ角度は所定角度(θ3)に決定する(つまり角度は変更しない)。部材間のギャップ距離(nミリメートル)が第6しきい値(例えば2ミリメートル)よりも大きく、かつ第7しきい値(例えば3ミリメートル)未満である場合は、溶接トーチの角度を小さくする方向に変更し、θ3よりも角度が小さいθ3’を溶接トーチの角度に決定する(つまり、下側の溶接対象部材)。このように、溶接トーチの角度を小さくする方向に変更し、θ3よりも角度が小さいθ3’を溶接トーチの角度とすることにより、部材同士のギャップ距離が大きい場合であっても、溶接トーチから吐出されるアーク等が、曲率部の奥側に届くため、上側と下側の溶接対象部材に当たり易くなり、より確実に溶接対象部材同士を接合させることができる。
溶接トーチによる溶接位置は、部材間のギャップ距離(nミリメートル)が第5しきい値(例えば1ミリメートル)よりも大きく、かつ第7しきい値(例えば3ミリメートル)未満である場合には、上側の溶接対象部材201の側面の延長線と下側の溶接対象部材202の交点からX軸マイナス方向(つまり曲率部の奥側に向かう方向)に前記所定距離+α(例えば、1ミリメートル)シフトした位置を溶接位置とする。つまり、図17で示した溶接位置よりも曲率部の奥側に向かう方向)にαだけシフトした位置を溶接位置とする。このように、上側の溶接対象部材201の側面の延長線と下側の溶接対象部材202の交点からX軸マイナス方向(つまり曲率部の奥側に向かう方向)に溶接トーチを前記所定距離+αシフトさせることにより、部材同士のギャップ距離が大きい場合であっても、溶接トーチから吐出されるアーク等が、曲率部の奥側に届くため、上側と下側の溶接対象部材に当たり易くなり、より確実に溶接対象部材同士を接合させることができる。
<作業分配部34の機能>
図19は、作業分配34に実装される機能を例示したブロック図である。本実施の形態においては、作業分配部34は、処理部3410と記憶部3420を備えている。処理部3410は、溶接順序決定部3411、溶接作業割当決定部3412、溶接実行指示部3413を有している。また、作業分配部34の記憶部3420は、溶接順序記憶部3421、分配条件記憶部3422、ロボット特性記憶部3423、作業履歴記憶部3424を有している。
溶接順序決定部3411は、計測制御部24から受信するギャップ情報と、溶接優先度記憶部3421に記録された溶接の優先度に関する情報に基づいて、作業経路を以下に説明する3種類のエリアに分割して溶接順序の決定を行う。図20は、溶接優先度記憶部3421に記録された情報の一例を示す図である。溶接優先度記憶部3421には、作業経路200の各位置におけるギャップ距離(G)の大きさに応じて、3つのエリア分類を定義している。
ギャップ距離Gが第1しきい値(Th1)よりも小さい場合には、エリアAに分類される。エリアAでは、溶接用ロボットによる自動溶接がOKと判定され、自動溶接作業の優先度は「高」となる。一方、ギャップ距離が第1しきい値(Th1)よりも大きく、第2しきい値(Th2)よりも小さい場合には、エリアBに分類される。エリアBでは、溶接用ロボットによる自動溶接がOKと判定され、自動溶接作業の優先度は「低」となる。ギャップ距離が第2しきい値(Th2)よりも大きい場合には、エリアCに分類される。エリアCでは、溶接用ロボットによる自動溶接がNGと判定され、溶接用ロボットによる自動溶接が停止し、その旨がコントローラ3又は入出力部1を介してユーザに通知される。
溶接順序決定部3411は、計測制御部24から受信するギャップ情報に基づいて、作業経路をエリアA,B,Cのいずれかに分類を行い、エリアAを優先的に溶接し、エリアAの溶接作業が完了後にエリアBの溶接作業を行うように、溶接順序を決定する。一般的にギャップ距離の大きな位置をギャップ距離の小さい位置と同じ強度で溶接するためには、ギャップ距離の小さい位置よりも溶接トーチの出力を相対的に増加させる必要があるため、ギャップ距離の大きな位置では、溶接対象物2に比較的大きな熱が加えられる。そのため溶接対象物2の熱による変形量が大きくなり、溶接作業により作業経路の他のエリアにおける歪やギャップ距離の増大の問題が生じやすくなる。一方、エリアAはギャップ距離が十分に小さいため、溶接時に大きな熱を発生させることなく溶接作業ができる。そのため、よりギャップ距離が小さいエリアAをエリアBよりも先行して溶接するように溶接順序を決定することで、溶接時の溶接対象物の熱変形により溶接品質が悪化する問題を生じにくくすることができる。
また、エリアCに分類されたエリアは、溶接用ロボットによる自動溶接は行わず、エリアC以外のエリアA,Bに対して溶接用ロボットによる自動溶接を行う。このように、ギャップ距離が大きく、溶接用ロボットによる溶接が難しいエリアCに対しては、自動溶接を禁止して、人手により溶接作業を行うことができるため、溶接対象物に対する溶接全体の品質を維持しやすくなる。
溶接作業割振決定部3412は、複数の溶接用ロボットで実行する溶接作業の割振り(分配)を決定する。割振りの条件は分配条件記憶部3422に記録された複数の分配条件から、入出力部1又はコントローラ3を介してユーザが設定及び変更可能である。図21は、分配条件記憶部3422に記録された複数の分配条件の一例を示す図である。分配条件記憶部3422には、例えば、以下の3つの分配条件が設定されている。
(1)「作業品質優先」 溶接順序決定部3411でギャップ距離の大きさに応じて分類したエリア毎に決定した優先度(高い/低い)に基づいて複数の溶接用ロボットに作業分配を行う。この分配条件で分配を行う具体例は後述する。
(2)「作業時間短縮優先」 作業経路を分配した場合の各溶接用ロボットの動作距離(又は動作時間)が略均一となるように作業分配を行う。ここで、一般に自動溶接などで用いられる多関節ロボットの先端角度(溶接トーチ角度)は、先端に近い可動部だけではなく、他の可動部も複合的に駆動することにより決定される。そのため、実際の多関節ロボットなどによる自動溶接の動作では、溶接トーチの角度変化のためのロボット駆動時間は無視できないほどあるため、作業時間の短縮を図るためには当該ロボット駆動時間を考慮して作業経路の作業を複数の溶接用ロボットに分配することが望ましい。ロボット特性記憶部3423には、ロボットの溶接トーチの移動ルートと角度を作業経路に従って動かす場合に必要となる各溶接用ロボットの駆動時間、又は駆動時間を算出するために必要な情報、更には各溶接用ロボットの先端位置が届く空間的範囲が記録されている。この「作業時間短縮優先」の分配条件を選択することにより、溶接対象物2の三次元点群計測に基づいて生成された作業経路を溶接するために、実際に必要となるロボット駆動時間と各溶接用ロボットで溶接可能な範囲を考慮することで、各溶接用ロボットでの姿勢変化が少なく、複数の溶接用ロボットによる溶接作業を短縮できる作業分配を行うことができる。
(3)「メンテナンス均等優先」 作業履歴記憶部に記憶された各溶接用ロボットの動作距離(又は動作時間)の履歴情報に基づいて、溶接用ロボットの間で累積距離又は累積時間の差が減少するように各溶接用ロボットに対する作業分担を決定する。
溶接実行指示部3413は、溶接作業割振決定部3412で決定した各溶接用ロボットへの溶接作業の割振りに従って、各溶接用ロボットに対応する複数の溶接用ロボット制御部33に対して溶接実行指令を送信し、溶接作業を実行させる。作業履歴記憶部3424は、各溶接用ロボット制御部33から、溶接用ロボットが実際に実行した溶接作業の実績情報を作業履歴記憶部3424に記録する。ここで、溶接用ロボット制御部33は、必ずしもそれぞれの溶接用ロボット毎に設ける必要は無く、ハードウェアの演算性能が十分に高い場合には、1台の溶接用ロボット制御部33で複数台の溶接用ロボットを制御するように構成しても良い。
図22は、作業分担部34の制御フローチャートの一例を示す図である。まず、作業経路とギャップ情報を計測制御部24から取得する(ステップ201)。次に、計測制御部24から取得した情報と溶接優先度記憶部3421に記録された情報に基づいて、溶接順序決定部3411が溶接順序を決定する(ステップ202)。次に、溶接作業割振決定部3412が溶接作業の割振りを決定する(ステップ203)。次に、溶接実行指示部3413が各溶接用ロボット制御部33に溶接指令を送信する(ステップ204)。
図23~25は、分配条件として「作業品質優先」が設定された場合に、溶接作業割振決定部3412が二つの溶接用ロボット30aと30bに対して作業割振りを行う例を示す図である。溶接作業割振決定部3412は、溶接作業を分配する2台の溶接用ロボットが接触することを避けるために、溶接実施時刻が重なると予想される地点(溶接開始地点、溶接中間地点、溶接終了地点など)が所定距離以上近くならないように作業経路を設定する必要があり、更に、「作業品質優先」の分配条件に基づいて、エリア毎に決定した優先度(高い/低い)に応じて複数の溶接用ロボットに作業分配を行う必要がある。つまり、ギャップ距離が相対的に短い(所定値、例えばTh1よりも小さい)エリアAの作業経路が、ギャップ距離が相対的に長い(所定値、例えばTh1よりも大きい)エリアBの作業経路よりも先に作業実行されるように、各溶接用ロボットへ分配する分配後の作業経路が生成される。
図23に示す例では、図面上側に溶接用ロボット30aが設置され、下側に溶接用ロボット30bが設置されている。また、溶接対象部材201,202を計測した結果に基づいて、溶接順序決定部3411は、優先度の高いエリアAが2箇所(点線枠内)、優先度の低いエリアBが2箇所(実線枠内)を決定する例を示している。溶接作業割振決定部3412は、2箇所のエリアAの下端を各溶接ロボット30a、30bの作業経路200a、200bの溶接始点とし、各エリアAの上側に隣接するエリアBの上端を各作業経路200a、200bの溶接終点としている。このように、エリアAとエリアBがそれぞれ複数個所ある場合には、一組のエリアAとエリアBを接続する作業経路を1台の溶接用ロボットに割振るように作業分配することで、溶接動作以外で溶接トーチの位置を移動させる動作も生じないため、作業時間も短縮することができる。
図24に示す例では、図面上側に溶接用ロボット30aが設置され、下側に溶接用ロボット30bが設置されている。また溶接対象部材201,202を計測した結果に基づいて、溶接順序決定部3411は、優先度の高いエリアAが中央の1箇所(点線枠内)、エリアAの上下両側に優先度の低いエリアBが2箇所(実線枠内)を決定する例を示している。エリアAの溶接は溶接用ロボット30aと30bのどちらに割振ることも可能であるが、溶接用ロボット30a側のエリアBは、溶接用ロボット30b側のエリアBよりもエリアが狭いため、溶接作業割振決定部3412は、エリアA及び上側エリアBを溶接用ロボット30aに割り当てて、下側エリアBを溶接用ロボット30bに割り当てる。また、エリアAの下端を溶接始点とし上側エリアBの上端を溶接終端とする作業経路200aを溶接用ロボット30aの作業として割り当て、下側エリアBの下端を溶接始点とし下側エリアBの上端を溶接終端とする作業経路200bを溶接用ロボット30bの作業として割り当てる。このように、エリアAが1箇所ある場合には、エリアAを溶接する作業経路を1台の溶接用ロボットに割振るように作業分配することで、溶接動作以外で溶接トーチの位置を移動させる動作も生じないため、作業時間も短縮することができる。
図25に示す例では、図面上側に溶接用ロボット30aが設置され、下側に溶接用ロボット30bが設置されている。また溶接対象部材201,202を計測した結果に基づいて、溶接順序決定部3411は、自動溶接を行わないエリア(NGエリア)と判断されるエリアCが中央の1箇所(点線枠内)、エリアCの上下両側に優先度の低いエリアBが2箇所(実線枠内)を決定する例を示している。エリアCは自動溶接NGのエリアであるため、エリアCには作業経路は設定されず、上側エリアBに設定される作業経路20aが溶接用ロボット30aに割り当てられ、下側エリアBに設定される作業経路20bが溶接用ロボット30bに割り当てられる。このように、自動溶接を行わないエリアCと、自動溶接を行うエリアA又はBが混在する場合には、エリアC以外のエリアに対して設定される作業経路が、各溶接用ロボットに割振られるため、自動溶接を行うことができないギャップ距離が大きなエリアCを含む場合であっても、ギャップ距離が小さいエリアのみ自動溶接を行うことができる。
三次元CADデータに基づいて複数の溶接用ロボットに対する作業割振りを予め設定することは特許文献1などにも開示されているが、現実には溶接対象部材の形状や位置は、三次元CADデータの理想的な形状や位置からズレが生じているため、必ずしも最適な作業割振りとはなっていなかったが、上述した実施形態で説明したように、計測用ロボットにより溶接対象部材の実際の形状を計測し、溶接予定箇所の位置やギャップ距離を考慮して、複数の溶接用ロボットへの作業の割振りを行うため、現実の溶接対象部材の状態に適した溶接作業の割振りを行うことが可能となる。
上述した実施形態では、図1に示すように、計測制御部24は、計測用ロボット20と直接通信せず、計測用ロボット制御部を介して計測用ロボットと計測指令信号や計測データのやり取りを行い、また、作業分配部34は、溶接用ロボット30と直接通信せず、溶接用ロボット制御部33を介して溶接用ロボットと溶接指令信号や溶接実績データのやり取りを行う例を示した。このような構成とすることで、既存の各ロボットと当該ロボットの制御部にハードウェアやソフトウェアを変更することなく、計測制御部24や作業分配部34の外部機器を組み込むことにより、溶接システムを構築することが可能となる。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
上述した実施形態では、ロボットアームを用いて溶接を行う溶接システムに本発明を適用する実施例を説明したが、本発明は溶接の用途に限らず、シーリング作業や接着作業などの二つの部材の境界部分に対して接着等の他の作業を含む作業システムにおいても本発明を適用することは可能であり、その場合には、溶接トーチは、シーリング剤又は接着剤を吐出する吐出部に置き換えることが可能であり、本明細書における作業ノズル部とは、溶接トーチや吐出部を含む意味に解釈するものとする。また、溶接以外の作業を含む場合には、本明細書における「溶接パス」は「作業経路」に置き換えて解釈できるものとする。
1:入出力部、 2:溶接対象物、 3:コントローラ、 10:プロセッサ、
11:メモリ、 12:ストレージ、 13:送受信部、 15:バス、
20:計測用ロボット、 21、31:アーム、 22:センサ、
23:計測用ロボット制御部、 24:計測制御部、 30:溶接用ロボット、
32:溶接トーチ、 33:溶接用ロボット制御部、 34:作業分配部、
200:作業経路、 201、202:溶接対象部材、 220:円弧、
100:溶接システム、 2410、3410:溶接条件設定部、
2420、3420:記憶部、 2411:計測条件決定部、
2412:点群データ取得部、 2413:ギャップ計測部、
2414:溶接トーチ位置・角度決定部、 2415:作業経路生成部、
2421:計測条件記憶部、 2422:三次元CADデータ記憶部、
2423:計測点群データ記憶部、 2424:トーチ位置・角度条件記憶部、
2425:ギャップ記憶部、 2426:作業経路記憶部、
3411:溶接順序決定部、 3412:溶接作業割振決定部、
3413:溶接実行指示部、 3421:溶接優先度記憶部、
3422:分配条件記憶部、 3423:ロボット特性記憶部、
3424:作業履歴記憶部

Claims (8)

  1. 対象部材を溶接又は接合する作業を実行する作業システムであって、
    前記対象部材の形状を計測する計測用ロボットと、
    前記対象部材に対する前記作業を実行する複数の作業用ロボットと、
    前記計測用ロボットにより計測した計測データに基づいて作業位置の情報を含む作業経路を生成する作業経路生成部と、
    前記作業経路を複数に分割し、分割後の前記作業経路を前記複数の作業用ロボットに分配する作業分配部と、を備える、作業システム。
  2. 請求項1に記載の作業システムにおいて、
    前記計測用ロボットにより計測した計測データは前記対象部材の間のギャップ距離を含む、作業システム
  3. 請求項2に記載の作業システムにおいて、
    前記作業分配部が前記複数の作業用ロボットに分配する前記作業経路は、前記ギャップ距離が所定値よりも短い前記作業経路を、前記ギャップ距離が前記所定値よりも長い前記作業経路よりも先に作業する作業経路である、作業システム。
  4. 請求項1又は2に記載の作業システムにおいて、
    前記複数の作業用ロボットの特性を記憶するロボット特性記憶部を備え、
    前記作業分配部は、前記特性に基づいて推定される各作業用ロボットの動作距離又は動作時間が前記複数の作業用ロボットの間で略均一となるように、前記作業経路を前記作業用ロボットに分配する、作業システム。
  5. 請求項1又は2に記載の作業システムにおいて、
    前記複数の作業用ロボット毎の動作距離又は動作時間の履歴情報を記憶する作業履歴記憶部を備え、
    前記作業分配部は、前記履歴情報に基づいて、前記動作距離又は前記動作時間の累積値の差が減少するように、前記作業経路を前記作業用ロボットに分配する、作業システム。
  6. 請求項1又は2に記載の作業システムにおいて、
    前記計測用ロボットの座標系と前記作業用ロボットの座標系を同一座標系とする、作業システム。
  7. 請求項1又は2に記載の作業システムにおいて、
    前記計測用ロボットにより計測した前記計測データは、前記対象部材の三次元点群データである、作業システム。
  8. 対象部材を溶接又は接合する作業を実行するシステムを用いた作業方法であって、
    1台又は複数台の計測用ロボットにより前記対象部材の形状を計測し、
    前記計測用ロボットにより計測した計測データに基づいて作業位置の情報を含む作業経路を生成し、
    前記作業経路を複数に分割して、分割後の前記作業経路を前記複数の作業用ロボットに分配する、作業方法。
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