JP2023167463A - 半導体加工用粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】回路が形成されたウェハが反りを有する場合であっても、ダイシング工程中にウェハやチップを確実に固定できる半導体加工用粘着テープを提供する。【解決手段】基材1と、基材の一方の面に配置されたエネルギー線硬化性の粘着層2を有する半導体加工用粘着テープ10であって、下記試験により測定される剥離距離が4mm以下である。試験は、半導体加工用粘着テープを幅25mm、長さ100mmの大きさにカットして試験片を被着材である銅箔の面に貼合し、温度25℃±5℃、湿度40%RH以上60%RH以下、エネルギー線を遮断した環境下、金属枠が水平になるように、被着材を宙づりにした状態で、3日間保管後、試験片が被着材から剥離した距離を測定し、剥離距離とする。【選択図】図1

Description

本開示は、半導体加工用粘着テープに関する。
半導体の製造工程では、回路が形成されたウェハをチップに切断(ダイシング)するダイシング工程において、ウェハおよびチップを保護および固定するために、ダイシングテープと呼ばれる半導体加工用粘着テープが用いられている。
半導体加工用粘着テープには、加工工程中はウェハやチップを十分な粘着力で固定できるとともに、加工工程後はチップを破損することなく容易に剥離できることが求められる。
このような半導体加工用粘着テープとしては、例えば、エネルギー線硬化型の粘着テープの開発が盛んに行われている(例えば特許文献1~2)。エネルギー線硬化型の粘着テープは、エネルギー線の照射により粘着層を硬化させることで粘着力を低下させることができるため、エネルギー線照射前の強粘着性と、エネルギー線照射後の易剥離性とを両立することが可能である。
特開2018-195616号公報 特開2012-209502号公報
近年、電子部品の小型化、高性能化に伴い、ウェハに形成される回路の高集積化が求められており、回路の微細化、多層化が進められている。しかしながら、ウェハ等の基板上に形成された薄膜には内部応力が作用するため、薄膜の多層化により、ウェハ全体に反りが発生する現象が見られる。また、回路の微細化や多層化により、ウェハの回路面の凹凸(段差)が大きくなるため、凹凸(段差)によっても、ウェハ全体に反りが発生する傾向にある。
そのため、半導体加工用粘着テープには、回路が形成されたウェハが反りを有する場合であっても、ダイシング工程中にウェハやチップを確実に固定することが要望されている。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、反りを有する被着体に対する粘着性に優れる半導体加工用粘着テープを提供することを主目的とする。
本開示の一実施形態は、基材と、上記基材の一方の面に配置されたエネルギー線硬化性の粘着層と、を有する半導体加工用粘着テープであって、下記試験により測定される剥離距離が4mm以下である、半導体加工用粘着テープを提供する。試験:下記工程(1)~(5)を順に有する。(1)上記半導体加工用粘着テープを幅25mm、長さ100mmの大きさにカットして試験片を調製する。(2)内径3インチ、厚さ6mm、長さ94mm、重量155gの円筒状のプラスチックコアと、上記プラスチックコアの外周面に配置された、厚さ35μm、幅80mm、長さ100mmの銅箔とを有する被着材を準備する。(3)上記試験片の上記粘着層の面のうち、幅25mm、長さ25mmの領域を、上記被着材の上記銅箔の面に貼合し、上記被着材を下側にして、上記試験片が水平になるように、上記試験片の長手方向の両端を、金属枠に固定する。(4)温度25℃±5℃、湿度40%RH以上60%RH以下、エネルギー線を遮断した環境下、上記金属枠が水平になるように、上記被着材を宙づりにした状態で、3日間保管する。(5)上記試験片が上記被着材から剥離した距離を測定し、剥離距離とする。
本開示は、反りを有する被着体に対する粘着性に優れる半導体加工用粘着テープを提供することができる。
本開示における半導体加工用粘着テープの一例を示す概略断面図である。 半導体の製造方法を例示する工程図である。 半導体の製造方法を例示する工程図である。 本開示における試験を説明する模式図である。 本開示における試験を説明する模式図である。
下記に、図面等を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。ただし、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、下記に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表わされる場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本明細書において、ある部材の上に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」あるいは「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。また、本明細書において、ある部材の面に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「面に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。
以下、本開示の半導体加工用粘着テープについて説明する。
本開示の半導体加工用粘着テープは、基材と、上記基材の一方の面に配置されたエネルギー線硬化性の粘着層と、を有し、下記試験により測定される剥離距離が4mm以下である。試験:下記工程(1)~(5)を順に有する。(1)上記半導体加工用粘着テープを幅25mm、長さ100mmの大きさにカットして試験片を調製する。(2)内径3インチ、厚さ6mm、長さ94mm、重量155gの円筒状のプラスチックコアと、上記プラスチックコアの外周面に配置された、厚さ35μm、幅80mm、長さ100mmの銅箔とを有する被着材を準備する。(3)上記試験片の上記粘着層の面のうち、幅25mm、長さ25mmの領域を、上記被着材の上記銅箔の面に貼合し、上記被着材を下側にして、上記試験片が水平になるように、上記試験片の長手方向の両端を、金属枠に固定する。(4)温度25℃±5℃、湿度40%RH以上60%RH以下、エネルギー線を遮断した環境下、上記金属枠が水平になるように、上記被着材を宙づりにした状態で、3日間保管する。(5)上記試験片が上記被着材から剥離した距離を測定し、剥離距離とする。
図1は、本開示の半導体加工用粘着テープを例示する概略断面図である。図1における半導体加工用粘着テープ10は、基材1と、基材1の一方の面に配置されたエネルギー線硬化性の粘着層2とを有している。半導体加工用粘着テープ10においては、上記試験により測定される剥離距離が所定の値以下である。
図2(a)~(e)は、半導体加工用粘着テープを用いた半導体の製造方法の一例を示す工程図である。まず、図2(a)に示すように、回路が形成されたウェハ11を半導体加工用粘着テープ10に貼り付けた後、図2(b)に示すように、回路が形成されたウェハ11をチップ12に切断(ダイシング)するダイシング工程を行う。次に、図2(c)に示すように、半導体加工用粘着テープ10を引き伸ばして、チップ12同士の間隔を広げるエキスパンド工程を行う。次に、図示しないが、半導体加工用粘着テープ10のエネルギー線硬化性の粘着層2にエネルギー線を照射して硬化させることで粘着力を低下させ、図2(d)に示すように、チップ12を半導体加工用粘着テープ10から剥離して、チップ12をピックアップするピックアップ工程を行う。次いで、図2(e)に示すように、ピックアップされたチップ12を基板30に接着するマウント(ダイボンディング)工程を行う。
図3(a)~(d)は、半導体加工用粘着テープを用いた半導体の製造方法の他の例を示す工程図である。まず、図3(a)に示すように、回路が形成されたウェハ11を半導体加工用粘着テープ10に貼り付けた後、図3(b)に示すように、回路が形成されたウェハ11をチップ12に切断(ダイシング)するダイシング工程を行う。次に、図3(c)に示すように、チップ12の半導体加工用粘着テープ10とは反対側の面に転写テープ40を貼り付けた後、図示しないが、半導体加工用粘着テープ10のエネルギー線硬化性の粘着層2にエネルギー線を照射して硬化させることで粘着力を低下させ、図3(d)に示すように、半導体加工用粘着テープ10をチップ12から剥離して、チップ12を転写テープ40に転写する転写工程を行う。
図4(a)、(b)および図5(a)は、上記試験を説明する模式図である。図4(a)、(b)は、半導体加工用粘着テープに、被着材の重量による荷重をかける前の状態を示す。図5は、半導体加工用粘着テープに、被着材の重量による荷重をかけた後の状態を示す。また、図4(a)は上面図であり、図4(b)は図4(a)のA-A線断面図である。図4(a)、(b)に示すように、上記試験においては、幅25mm、長さ100mmの半導体加工用粘着テープ10、ならびに、内径3インチ、厚さ6mm、長さ94mm、重量155gの円筒状のプラスチックコア52と、プラスチックコア52の外周面に配置された、厚さ35μm、幅80mm、長さ100mmの銅箔53とを有する被着材51を用いる。まず、半導体加工用粘着テープ10の粘着層の面のうち、幅25mm、長さ25mmの領域55を、被着材51の銅箔53の面に貼合し、被着材51を下側にして、半導体加工用粘着テープ10が水平になるように、半導体加工用粘着テープ10の長手方向の両端を、金属枠54に固定する。なお、以下、上記の幅25mm、長さ25mmの領域を、貼合領域と称する場合がある。次に、温度25℃±5℃、湿度40%RH以上60%RH以下、エネルギー線を遮断した環境下、金属枠54が水平になるように、被着材51を宙づりにした状態で、3日間保管する。そして、図5に示すように、貼合領域55において、半導体加工用粘着テープ10が被着材51から剥離した距離dを測定し、剥離距離とする。
本開示の半導体加工用粘着テープにおいては、上記試験により測定される剥離距離が所定の値以下であることにより、優れた曲面接着性を得ることができる。そのため、回路が形成されたウェハ等の被着体が反りを有する場合であっても、半導体加工用粘着テープを被着体に強く接着させることができ、端部からの浮き、剥がれを抑制することができる。したがって、ダイシング工程においては、半導体加工用粘着テープによって、被着体を確実に固定することができる。
ここで、一般に、粘着テープの性能は、粘着力、保持力、タックの3つの特性で示されることが多く、粘着テープの試験方法は、JIS Z0237に規定されている。しかしながら、JIS Z0237に規定される粘着力、保持力、タックは、いずれも曲面に対しての粘着性能の評価ではない。
これに対し、本開示においては、曲面に対しての粘着性能の評価として、上記試験を行っている。上記試験においては、半導体加工用粘着テープに、被着材の重量による荷重がかかることから、曲面に対しての、粘着力(剥がれにくさ)とともに、保持力(ずれにくさ)も評価していると考えられる。
よって、本開示においては、上記試験により測定される剥離距離が所定の値以下であることにより、曲面に対する粘着力および保持力を高めることができる。したがって、被着体が反りを有する場合であっても、半導体加工用粘着テープの端部からの浮き、剥がれを抑制することができ、さらには、ダイシング工程時のチップ飛び、チッピング(チップの欠け、クラック)を抑制することができる。そのため、本開示の半導体加工用粘着テープを用いることにより、被着体が反りを有する場合でも、半導体の製造に使用することが可能である。
なお、粘着テープの曲面接着性の評価としては、例えば、粘着テープの一方の面をシート状の第1被着体に貼り付け、粘着テープの他方の面を第2被着体の曲面に貼り付けた状態で、所定時間経過した後、粘着テープの端部の浮き高さを測定する曲面接着性試験が知られている。このような曲面接着性試験では、粘着テープの一方の面にもシート状の第1被着体を貼り付けることで、粘着テープの他方の面を第2被着体の曲面に貼り付けた際に、反発力がかかるようにしていると考えられる。
これに対し、本開示においては、半導体加工用粘着テープの一方の面を被着材の曲面に貼り付けるが、半導体加工用粘着テープの他方の面は何にも貼り付けていない。この場合において、被着材の重量による荷重をかけないとすると、半導体加工用粘着テープの基材がコシがある場合には、反発力がかかるが、基材がコシがない場合には、反発力が小さいので、曲面接着性(耐反発性)を十分に評価できない可能性がある。そのため、基材が柔らかい場合であっても曲面接着性(耐反発性)を十分に評価できるように、被着材の重量による荷重をかけた状態としている。
以下、本開示の半導体加工用粘着テープの各構成について説明する。
1.半導体加工用粘着テープの特性
本開示の半導体加工用粘着テープにおいては、下記試験により測定される剥離距離が、4mm以下であり、好ましくは2mm以下であり、より好ましくは1mm以下である。上記剥離距離は小さいことが好ましく、下限は特に限定されない。
試験:下記工程(1)~(5)を順に有する。
(1)上記半導体加工用粘着テープを幅25mm、長さ100mmの大きさにカットして試験片を調製する。
(2)内径3インチ、厚さ6mm、長さ94mm、重量155gの円筒状のプラスチックコアと、上記プラスチックコアの外周面に配置された、厚さ35μm、幅80mm、長さ100mmの銅箔とを有する被着材を準備する。
(3)上記試験片の上記粘着層の面のうち、幅25mm、長さ25mmの領域を、上記被着材の上記銅箔の面に貼合し、上記被着材を下側にして、上記試験片が水平になるように、上記試験片の長手方向の両端を、金属枠に固定する。
(4)温度25℃±5℃、湿度40%RH以上60%RH以下、エネルギー線を遮断した環境下、上記金属枠が水平になるように、上記被着材を宙づりにした状態で、3日間保管する。
(5)上記試験片が上記被着材から剥離した距離を測定し、剥離距離とする。
上記工程(2)において、プラスチックコアとしては、昭和丸筒社製のアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)製のプラスチックコアを用いる。また、銅箔としては、福田金属箔粉工業社製の厚さ35μmの圧延銅箔「RCF-T5B」を用いる。被着材を作製する際には、圧延銅箔の光沢面が表になるように、プラスチックコアの外周面に銅箔を巻き付けて固定する。この際、銅箔の長手方向が、プラスチックコアの周方向になるように、銅箔をプラスチックコアに巻き付ける。プラスチックコアに銅箔を固定する方法としては、例えば、粘着テープで固定する方法を用いることができる。
なお、上記試験においては、回路が形成されたウェハ等の被着体が反りを有する場合を模して、プラスチックコアに銅箔を巻き付けている。また、半導体においては、微細化および高速化に伴い、銅配線が広く使用されていることから、上記試験においては、銅箔を用いている。
上記工程(3)においては、例えば図4(a)、(b)に示すように、試験片の粘着層の面のうち、幅25mm、長さ25mmの領域を、被着材の銅箔の面に貼合する。この際、試験片の中央部分の幅25mm、長さ25mmの領域を、被着材の銅箔の面に貼合する。貼合は、重さ100gのローラを2往復させて行う。また、この際、半導体加工用粘着テープがセパレータを有する場合には、セパレータを剥離して、粘着層を露出させればよい。次いで、例えば図4(a)、(b)に示すように、被着材を下側にして、試験片が水平になるように、試験片の長手方向の両端を、金属枠に固定する。金属枠としては、試験片および被着材の重量によって変形せず、試験片を貼り付けることが可能なものであれば特に限定されず、例えば、厚さ1.0mm、表面仕上げ2B、材質SUS304のSUS板を用いることができる。また、金属枠に試験片の長手方向の両端を固定する方法としては、例えば、半導体加工用粘着テープ自体の粘着力によって金属枠に試験片を固定してもよく、金属枠に対する半導体加工用粘着テープの粘着力が低い場合には、クリップ等の留め具を用いて金属枠に試験片を固定してもよい。
上記工程(4)においては、例えば図5に示すように、金属枠が水平になるように、被着材を宙づりにした状態とする。具体的には、金属枠54が120mmの高さになるまで、金属枠54を持ち上げることで、金属枠54が水平になるように、被着材51を宙づりにした状態とすることができる。また、遮断するエネルギー線は、エネルギー線硬化性の粘着層を硬化させることが可能なエネルギー線であり、粘着層の種類に応じて適宜選択される。エネルギー線については、後述する。
また、上記工程(4)においては、上記のような被着材を宙づりにした状態で、3日間保管する。この際、被着材を宙づりにした状態としたときを試験時間0とする。そして、試験開始3日間保管する。
なお、半導体加工用粘着テープは、加工工程中は被着体に貼合されているため、半導体加工用粘着テープと被着体とは長時間接触していることになる。そのため、上記工程(4)においては、保管条件について、標準的な温度および湿度とし、保管期間をやや長めに設定している。
上記工程(5)においては、例えば図5に示すように、貼合領域55において、試験片(半導体加工用粘着テープ10)が被着材51から剥離した距離dを測定する。なお、試験片(半導体加工用粘着テープ10)が被着材51から剥離した距離dは、貼合領域55の試験片(半導体加工用粘着テープ10)の長手方向の端部からの距離をいう。また、剥離距離は、試験片(半導体加工用粘着テープ10)が被着材51から剥離した距離dのうち、最大距離をいう。
上記剥離距離を制御する手段としては、例えば、基材の硬さを調整する方法、粘着層の硬さを調整する方法、半導体加工用粘着テープ全体の硬さを調整する方法、粘着層の粘着力を調整する方法等が挙げられる。例えば、基材が柔らかいと、上記剥離距離は小さくなり、基材が硬いと、上記剥離距離は大きくなる傾向にある。また、例えば、粘着層が柔らかいと、上記剥離距離は大きくなり、粘着層が硬いと、上記剥離距離は小さくなる傾向にある。また、例えば、半導体加工用粘着テープが柔らかいと、上記剥離距離は小さくなり、半導体加工用粘着テープが硬いと、上記剥離距離は大きくなる傾向にある。また、例えば、粘着層の粘着力が大きいと、上記剥離距離は小さくなり、粘着層の粘着力が小さいと、上記剥離距離は大きくなる傾向にある。具体的には、基材の硬さ、粘着層の硬さ、半導体加工用粘着テープ全体の硬さ、および、粘着層の粘着力を適宜調整することによって、剥離距離を制御することが好ましい。
また、基材の硬さを調整する方法において、基材の硬さは、例えば、基材のヤング率により評価することができる。
また、粘着層の硬さを調整する方法において、粘着層の硬さは、例えば、粘着層の弾性率により評価することができる。
また、半導体加工用粘着テープ全体の硬さを調整する方法において、半導体加工用粘着テープ全体の硬さは、例えば、半導体加工用粘着テープのヤング率により評価することができる。
本開示の半導体加工用粘着テープのヤング率は、例えば、50MPa以上1000MPa以下であることが好ましく、70MPa以上700MPa以下であることがより好ましく、100MPa以上500MPa以下であることがさらに好ましい。半導体加工用粘着テープのヤング率が所定の値以下であることにより、上記剥離距離を小さくすることができる。一方、半導体加工用粘着テープのヤング率が低すぎると、半導体加工用粘着テープが極端に柔らかくなり、剥離時に糊残りが生じやすくなる可能性がある。
ここで、半導体加工用粘着テープのヤング率は、JIS K7127に準拠して測定することができる。具体的な測定条件を下記に示す。
・試験片:試験片タイプ5
・チャック間距離:60mm
・引張速度:100mm/min
引張試験機としては、例えば、エー・アンド・デイ社製「テンシロンRTF1150」を用いることができる。
また、本開示の半導体加工用粘着テープにおいては、銅板に対する粘着力が、例えば、5.0N/25mm以上であることが好ましく、7.5N/25mm以上であることがより好ましく、10.0N/25mm以上であることがさらに好ましい。上記の銅板に対する粘着力が上記範囲であることにより、エネルギー線を照射するまでの間、半導体加工用粘着テープに被着体を十分に固定することができる。一方、上記の銅板に対する粘着力は、例えば、5.0N/25mm以下である。
ここで、銅板に対する粘着力は、JIS Z0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)の試験方法の方法1(温度23℃湿度50%RH、テープおよびシートをステンレス試験板に対して180°に引きはがす試験方法)に準拠し、ステンレス試験板の代わりに銅板を用いて、幅25mm、剥離角度180°、剥離速度300mm/minの条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、測定することができる。銅板としては、福田金属箔粉工業社製の厚さ35μmの圧延銅箔「RCF-T5B」を用い、圧延銅箔の光沢面が上になるように、厚さ1.5mm、幅100mm、長さ150mmのSUS板上に配置し、圧延銅箔の全面をSUS板に両面テープ等を介して固定することとする。
また、本開示の半導体加工用粘着テープにおいては、ポリエチレンテレフタレート(PET)板に対する粘着力が、例えば、10.0N/25mm以下であることが好ましく、8.0N/25mm以下であることがより好ましく、6.0N/25mm以下であることがさらに好ましい。上記のPET板に対する粘着力が上記範囲であることにより、エネルギー線照射前のPET板に対するリワーク性(再剥離性)を良くすることができる。ここで、半導体加工用粘着テープは、リング状のフレームに貼付され、その半導体加工用粘着テープ上に回路が形成されたウェハが固定されて使用される。リング状のフレーム、ウェハが半導体加工用粘着テープを介してリング状のフレームに固定されたフレーム付きウェハを収納するための容器、および、半導体の製造工程での治具は、例えば樹脂製である場合がある。そのため、リング状のフレームが例えば樹脂製である場合には、上記のPET板に対する粘着力が上記範囲であることにより、リング状のフレームへの半導体加工用粘着テープの貼付時に貼り付け不良が生じた場合であっても、半導体加工用粘着テープの貼り直しが可能である。また、容器、治具が例えば樹脂製である場合には、上記のPET板に対する粘着力が上記範囲であることにより、フレーム付きウェハの半導体加工用粘着テープが容器や治具に貼り付いてしまった場合であっても、容器や治具からフレーム付きウェハの半導体加工用粘着テープを容易に剥離することができる。一方、上記のPET板に対する粘着力は、例えば、1.0 N/25mm以上であり、3.0N/25mm以上であってもよく、5.0N/25mm以上であってもよい。上記のPET板に対する粘着力が上記範囲であることにより、基材と粘着層との密着性を維持することができる。
ここで、PET板に対する粘着力は、JIS Z0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)の試験方法の方法1(温度23℃湿度50%、テープおよびシートをステンレス試験板に対し180°に引きはがす試験方法)に準拠し、ステンレス試験板の代わりにPET板を用いて、幅25mm、剥離角度180°、剥離速度300mm/minの条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、測定することができる。この際、PET板に半導体加工用粘着テープを貼付してから、1時間経過後に、粘着力を測定する。PET板としては、厚さ2.0mm、幅100mm、長さ150mmの住友ベークライト社製のPET樹脂プレート「サンロイドペットエース EPG 100(クリア)」を用いることができる。また、PET板としては、東レ社製のポリエステルフィルム「ルミラー#50-S10」を用いることもでき、この場合、PET板を、厚さ1.5mm、幅100mm、長さ150mmのSUS板に、両面テープ等を介して全面を固定して用いることとする。
また、本開示の半導体加工用粘着テープにおいては、SUS板に対する粘着力が、例えば、4.5N/25mm以上であることが好ましく、6.0N/25mm以上であることがより好ましく、7.0N/25mm以上であることがさらに好ましく、7.5N/25mm以上であることが特に好ましい。上記のSUS板に対する粘着力が上記範囲であることにより、エネルギー線を照射するまでの間、半導体加工用粘着テープに被着体を十分に固定することができる。一方、上記のSUS板に対する粘着力の上限は、特に限定されないが、例えば、30.0N/25mm以下であることが好ましい。
ここで、SUS板に対する粘着力は、JIS Z0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)の試験方法の方法1(温度23℃湿度50%RH、テープおよびシートをステンレス試験板に対して180°に引きはがす試験方法)に準拠し、幅25mm、剥離角度180°、剥離速度300mm/minの条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、測定することができる。SUS板は、SUS304、表面仕上げBA、厚さ1.5mm、幅100mm、長さ150mmのSUS板を用いることができる。
また、本開示の半導体加工用粘着テープにおいては、エネルギー線照射後のSUS板に対する粘着力が、例えば、2.0N/25mm以下であることが好ましく、1.5N/25mm以下であることがより好ましい。エネルギー線照射後のSUS板に対する粘着力が上記範囲であることにより、エネルギー線照射後には半導体加工用粘着テープからチップを容易に剥離することができる。一方、上記のエネルギー線照射後のSUS板に対する粘着力の下限は特に限定されないが、例えば、0.01N/25mm以上とすることができる。
ここで、エネルギー線照射後のSUS板に対する粘着力は、下記の方法により、測定することができる。まず、半導体加工用粘着テープの粘着層にエネルギー線を照射し、硬化させる。この際、例えば、半導体加工用粘着テープの基材側の面からエネルギー線を照射することができる。次に、JIS Z0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)の試験方法の方法1(温度23℃湿度50%RH、テープおよびシートをステンレス試験板に対して180°に引きはがす試験方法)に準拠し、幅25mm、剥離角度180°、剥離速度300mm/minの条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、エネルギー線照射後のSUS板に対する粘着力を測定することができる。SUS板は、SUS304、表面仕上げBA、厚さ1.5mm、幅100mm、長さ150mmのSUS板を用いることができる。
また、本開示の半導体加工用粘着テープにおいて、傾斜式ボールタック試験におけるボールナンバーが、例えば、5以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、3以下であることがさらに好ましい。ここで、半導体加工用粘着テープのタック性が低いと、粘着層が硬くなる傾向にあり、半導体加工用粘着テープのタック性が高いと、粘着層が柔らかくなる傾向にある。本開示においては、上述したように、粘着層を柔らかくすることにより、上記剥離距離を小さくすることができるが、粘着層が柔らかくなりすぎると、伸びやすくなり、被着体が反りを有する場合には、半導体加工用粘着テープの端部から浮きや剥がれが生じやすくなる可能性がある。また、剥離時に糊残りが生じやすくなる可能性がある。そのため、半導体加工用粘着テープのタック性を適度に低くして、半導体加工用粘着テープを適度な硬さとすることにより、上記剥離距離を小さくすることができる。また、剥離時の糊残りを抑制することができる。
ここで、傾斜式ボールタック試験は、JIS Z0237:2009に準拠し、傾斜角度30°、温度23℃、湿度50%RHの条件で行う。ボールは、直径が1/32インチから1インチまでの大きさのボールを用いる。そして、半導体加工用粘着テープの粘着層の表面にボールを転がしたときに、半導体加工用粘着テープの粘着層の表面で停止するボールのうち、最大のボールのナンバーで評価する。ボールナンバーは、ボールの直径を32倍することで求められる。ボールナンバーが小さいほど、タック性が低い。
2.粘着層
本開示における粘着層は、基材の一方の面に配置され、エネルギー線硬化性を有する部材である。エネルギー線硬化性の粘着層は、エネルギー線の照射により硬化することで粘着力が低下する。エネルギー線硬化性の粘着層においては、ダイシング工程では、その初期粘着力により、ウェハや分割されたチップを固定することができる。また、エネルギー線硬化性の粘着層においては、ピックアップ工程または転写工程では、エネルギー線を照射して硬化させることで粘着力が低下して剥離性が向上するため、チップを剥離または転写することができる。
エネルギー線としては、例えば、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が挙げられる。中でも、汎用性等の観点から、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
粘着層の25℃における貯蔵弾性率は、例えば、0.1MPa以上であることが好ましく、0.5MPa以上であることがより好ましく、1.0MPa以上であることがさらに好ましい。ここで、粘着層の弾性率が高いと、粘着層が硬くなる傾向にあり、粘着層の弾性率が低いと、粘着層が柔らかくなる傾向にある。本開示においては、上述したように、粘着層を柔らかくすることにより、上記剥離距離を小さくすることができるが、粘着層が柔らかくなりすぎると、伸びやすくなり、被着体が反りを有する場合には、半導体加工用粘着テープの端部から浮きや剥がれが生じやすくなる可能性がある。また、剥離時に糊残りが生じやすくなる可能性がある。そのため、そのため、粘着層の弾性率を適度に高くして、粘着層を適度な硬さとすることにより、上記剥離距離を小さくすることができる。また、剥離時の糊残りを抑制することができる。一方、粘着層の25℃における貯蔵弾性率は、例えば、100.0MPa以下であることが好ましく、50.0MPa以下であることがより好ましい。上記貯蔵弾性率が高すぎると、粘着層が硬くなりすぎて、上記剥離距離が大きくなったり、被着体に対する粘着性が低下したりする可能性がある。
ここで、貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(DMA)によって測定された値である。動的粘弾性測定装置(DMA)によって、粘着層の貯蔵弾性率を測定する際には、粘着層を巻くことによって、直径5mm以上10mm以下、高さ5mm以上10mm以下程度の円柱状のサンプルとする。まず、動的粘弾性測定装置の圧縮冶具(パラレルプレートφ8mm)の間に、上記の円柱状の測定サンプルを取り付ける。次に、温度:-50℃以上150℃以下、昇温速度:10℃/min、周波数1.0Hzの条件で、圧縮荷重をかけ、動的粘弾性測定を行う。動的粘弾性測定装置としては、例えば、ティー・エー・インスツルメント・ジャパン社製のRSA-3を用いることができる。
粘着層の貯蔵弾性率は、粘着層に含有される成分の組成や配合比等に応じて適宜調整が可能である。
粘着層としては、上記の粘着力を満たすものであれば特に限定されるものではなく、例えば、樹脂(粘着主剤)と、エネルギー線硬化性化合物とを少なくとも含有することができる。粘着層がエネルギー線硬化性化合物を含有することにより、エネルギー線の照射によりエネルギー線硬化性化合物を硬化させることで、粘着力を低下させることができ、また、このとき凝集力が高まるため、剥離が容易になる。
(1)樹脂(粘着主剤)
樹脂(粘着主剤)としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂等、一般に粘着剤の主剤として用いられる樹脂が挙げられる。中でも、アクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂を用いることにより、被着体への糊残りを低減することができる。
よって、粘着層は、アクリル系樹脂と、エネルギー線硬化性化合物と、架橋剤とを少なくとも含有することが好ましい。粘着層内において、アクリル系樹脂は、通常、架橋剤によりアクリル系樹脂間が架橋されてなる架橋体として存在するが、架橋体と共にアクリル系樹脂の単体が含まれていてもよい。
(アクリル系樹脂)
アクリル系樹脂としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを単独重合させた(メタ)アクリル酸エステル重合体、(メタ)アクリル酸エステルを主成分として(メタ)アクリル酸エステルと他の単量体とを共重合させた(メタ)アクリル酸エステル共重合体が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましい。(メタ)アクリル酸エステルおよび他の単量体の具体例としては、特開2012-31316号公報に開示されるものが挙げられる。他の単量体は単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、ここでの主成分とは、共重合割合が51質量%以上であることを意味し、好ましくは65質量%以上である。
中でも、アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な水酸基含有モノマーとの共重合により得られる(メタ)アクリル酸エステル共重合体、または(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な水酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーとの共重合により得られる(メタ)アクリル酸エステル共重合体を好適に用いることができる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸の少なくとも一方をいうものとする。
共重合可能な水酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーとしては、特に限定されず、例えば特開2012-31316号公報に開示される水酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーが用いられる。
アクリル系樹脂の重量平均分子量は、例えば、20万以上100万以下であることが好ましく、20万以上80万以下であることがより好ましい。アクリル系樹脂の重量平均分子量を上記範囲内とすることで、被着体への糊残りや汚染を低減することができる。
ここで、本明細書において、重量平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際のポリスチレン換算値である。重量平均分子量は、例えば、測定装置に東ソー株式会社製のHLC-8220GPCを、カラムに東ソー株式会社製のTSKGEL-SUPERMULTIPORE-HZ-Mを、溶媒にTHFを、標準品として分子量が1050、5970、18100、37900、96400、706000の標準ポリスチレンを用いることで測定することができる。
また、アクリル系樹脂が、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な水酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーとの(メタ)アクリル酸エステル共重合体である場合、上記水酸基含有モノマーと上記カルボキシル基含有モノマーとの質量比としては、例えば、51:49~100:0であることが好ましく、中でも75:25~100:0であることが好ましい。各モノマーの質量比が上記範囲内であれば、エネルギー線照射による効果的な粘着力の低下が期待でき、糊残りの発生を抑制することができる。
また、アクリル系樹脂は、エネルギー線硬化性を有していてもよく、例えば、側鎖にエネルギー線硬化性官能基を有していてもよい。エネルギー線硬化性官能基としては、例えば、エチレン性不飽和結合を有することが好ましく、具体的には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等が挙げられる。
(2)エネルギー線硬化性化合物
エネルギー線硬化性化合物は、エネルギー線の照射を受けて重合するものであれば特に限定されず、例えば、エネルギー線硬化性官能基を有する化合物が挙げられる。
エネルギー線硬化性化合物としては、例えば、エネルギー線硬化性モノマー、エネルギー線硬化性オリゴマー、エネルギー線硬化性ポリマーが挙げられる。なお、エネルギー線硬化性ポリマーは、上記の樹脂(粘着主剤)とは異なるポリマーである。中でも、エネルギー線照射前後の粘着力のバランスの観点から、エネルギー線硬化性オリゴマーが好ましい。また、エネルギー線硬化性モノマー、エネルギー線硬化性オリゴマー、エネルギー線硬化性ポリマーを組み合わせて用いてもよい。例えば、エネルギー線硬化性オリゴマーに加えてエネルギー線硬化性モノマーを用いる場合には、エネルギー線を照射した際に、粘着層を三次元架橋により硬化させて粘着力を低下させるとともに、凝集力を高めてチップ側へ転着させないようにすることができる。
また、エネルギー線硬化性化合物としては、例えば、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、アニオン重合性化合物等が挙げられる。中でも、ラジカル重合性化合物が好ましい。硬化速度が速く、また、多種多様な化合物から選択することができ、さらには、エネルギー線照射前後の粘着力等の物性を容易に制御することができる。
エネルギー線硬化性化合物において、エネルギー線硬化性官能基の数は、1分子中に2個以上であることが好ましく、1分子中に3個以上であることがより好ましく、4個以上であることがさらに好ましい。エネルギー線硬化性官能基の数が上記範囲内であれば、エネルギー線照射後の粘着層の架橋密度が十分となるので、所望の剥離性を実現することができる。また、凝集力の低下による汚染や糊残りの発生を抑制することができる。また、エネルギー線硬化性官能基の数の上限は、特に限定されない。
エネルギー線硬化性化合物は、ラジカル重合性オリゴマーであることが好ましく、ラジカル重合性多官能オリゴマーであることがより好ましい。ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば特開2012-31316号公報に開示されるものが挙げられる。
また、エネルギー線硬化性化合物として、ラジカル重合性オリゴマーおよびラジカル重合性モノマーを用いてもよく、中でも、ラジカル重合性多官能オリゴマーおよびラジカル重合性多官能モノマーを用いてもよい。ラジカル重合性モノマーとしては、例えば特開2010-173091号公報に開示されるものが挙げられる。
また、エネルギー線硬化性化合物としては、例えば、(メタ)アクリレート系モノマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー、(メタ)アクリレート系ポリマー等を挙げることができる。また、エネルギー線硬化性化合物として、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等を用いることもできる。
また、エネルギー線硬化性化合物は、市販品を用いてもよい。例えば、三菱ケミカル社製のウレタンアクリレート「紫光UV7620EA(分子量:4100)」;根上工業社製のウレタンアクリレート「アートレジンUN-905(分子量:50000~210000)」、「アートレジンUN-905DU1(分子量:26000)」、「アートレジンUN-951SC(分子量:12500)」、「アートレジンUN-952(分子量:6500~9500)」、「アートレジンUN-953(分子量:14000~40000)」、「アートレジンUN-954(分子量:4200)」、「アートレジンH-219(分子量:25000~50000)」、「アートレジンH-315M(分子量:6600)」、「アートレジンH-417M(分子量:4000)」;大成ファインケミカル社製のアクリルウレタンポリマー「8BR-600(分子量:100000)」;DIC社製のポリマーアクリレート「ユニディックV-6850」;共栄社化学社製のアクリルポリマー「SMP-250AP(分子量:20000~30000)」、「SMP-360A(分子量:20000~30000)」;昭和電工マテリアルズ社製のアクリル樹脂アクリレート「HA7975」等が挙げられる。
エネルギー線硬化性化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エネルギー線硬化性化合物の重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば、50,000以下であることが好ましく、35,000であることがより好ましく、20,000以下であることがさらに好ましい。エネルギー線硬化性化合物の重量平均分子量が上記範囲であれば、アクリル系樹脂(粘着主剤)と十分な相溶性を示し、粘着層が、エネルギー線照射前には所望の粘着力を示し、エネルギー線照射後には糊残りの発生が抑制され、容易に剥離可能となる。一方、エネルギー線硬化性樹脂組成物の重量平均分子量は、例えば、500以上とすることができる。
エネルギー線硬化性化合物の含有量は、例えば、樹脂(粘着主剤)100質量部に対して、5質量部以上150質量部以下であることが好ましく、20質量部以上100質量部以下であることがより好ましく、50質量部以上80質量部以下であることがさらに好ましい。エネルギー線硬化性化合物の含有量が上記範囲内であれば、エネルギー線照射後の粘着層の架橋密度が十分となるので、所望の剥離性を実現することができる。また、凝集力の低下による汚染や糊残りの発生を抑制することができる。
(3)重合開始剤
粘着層は、樹脂(粘着主剤)およびエネルギー線硬化性化合物に加えて、重合開始剤を含有することができる。
重合開始剤としては、一般的な光重合開始剤を用いることができる。具体的には、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、α-ヒドロキシケトン類、ベンジルメチルケタール類、α-アミノケトン類、ビスアシルフォスフィンオキサイド類が挙げられる。エネルギー線硬化性化合物としてウレタンアクリレートを使用する場合には、重合開始剤がビスアシルフォスフィン系重合開始剤であることが好ましい。この重合開始剤は耐熱性を有するため、基材に粘着剤組成物を塗布してエネルギー線照射を行う際に、基材を介してエネルギー線照射を行う場合であっても、確実にエネルギー線硬化性化合物を硬化させることができる。
重合開始剤は、波長230nm以上に吸収を有することが好ましく、波長300nm以上400nm以下に吸収を有することが好ましい。このような重合開始剤は、波長300nm以上の幅の広いエネルギー線を吸収し、エネルギー線硬化性化合物の重合反応を誘発する活性種を効率的に生成することができる。そのため、少量のエネルギー線照射量でもエネルギー線硬化性化合物を効率的に硬化させることができ、容易に剥離可能となる。また、後述するように基材には樹脂等を用いることができ、樹脂には、波長300nm程度までのエネルギー線を吸収するものの、波長300nm程度以上のエネルギー線を透過するものが多い。さらに、近年では、エネルギー線照射装置において、波長300nm以上のLEDランプを使用することが多い。そのため、波長230nm以上に吸収を有する重合開始剤を用いることにより、基材を透過したエネルギー線を利用してエネルギー線硬化性化合物を硬化させることができる。
重合開始剤の含有量は、例えば、樹脂(粘着主剤)およびエネルギー線硬化性化合物の合計100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上6質量部以下であることがより好ましい。重合開始剤の含有量が上記範囲に満たないと、エネルギー線硬化性化合物の重合反応が十分起こらず、エネルギー線照射後の粘着層の粘着力が過剰に高くなり、剥離性を実現することができない場合がある。一方、重合開始剤の含有量が上記範囲を超えると、エネルギー線照射面の近傍にしかエネルギー線が届かず、粘着層の硬化が不十分となる場合がある。また、凝集力が低下し、汚染や糊残りの発生の原因となる場合もある。
(4)架橋剤
粘着層は、樹脂(粘着主剤)およびエネルギー線硬化性化合物に加えて、架橋剤を含有することができる。
架橋剤は、少なくとも樹脂(粘着主剤)間を架橋するものであれば特に限定されるものではなく、樹脂(粘着主剤)の種類等に応じて適宜選択することができ、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤等が挙げられる。イソシアネート系架橋剤およびエポキシ系架橋剤の具体例としては、特開2012-31316号公報に開示されるものが挙げられる。架橋剤は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋剤の含有量としては、架橋剤の種類に応じて適宜設定することができるが、例えば、樹脂(粘着主剤)100質量部に対して、0.01質量部以上15質量部以下であることが好ましく、0.01質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。架橋剤の含有量が上記範囲に満たないと、密着性が劣る場合や、チップを剥離または転写する際に粘着層が凝集破壊を起こして糊残りが生じる場合がある。一方、架橋剤の含有量が上記範囲を超えると、エネルギー線照射後の粘着層中に架橋剤が未反応モノマーとして残留することで、凝集力の低下により汚染や糊残りの発生の原因となる場合がある。
(5)添加剤
粘着層は、必要に応じて、各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、粘着付与剤、耐電防止剤、可塑剤、シランカップリング剤、金属キレート剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、防腐剤、消泡剤、ぬれ性調整剤、粘着力調整剤等が挙げられる。
また、粘着層は、上述のように、粘着力調整剤を含んでいてもよい。粘着力調整剤は、例えば、セパレータに対する剥離性や、タック性を調整する目的で使用することができる。粘着力調整剤としては、例えば、アクリル系ブロック共重合体、ポリエステル樹脂等が挙げられる。アクリル系ブロック共重合体やポリエステル樹脂は、市販品を用いてもよい。アクリル系ブロック共重合体としては、具体的には、クラレ社の製クラリティシリーズ(例えば、「LA4285」、「LA2270」、「LA2250」、「LA2140」、「LA2330」、「LA3320」等)、アルケマ社製のNANOSTRENGTH(例えば、「M22」、「M22N」、「M52N」等)が挙げられる。また、ポリエステル樹脂としては、例えば、東洋紡社製のバイロンシリーズ(例えば、「バイロン200」、「バイロン600」等)、ユニチカ社製のエリーテルシリーズ(「エリーテルUE3210」、「エリーテルUE9200」等)が挙げられる。
(6)粘着層の厚さおよび形成方法
粘着層の厚さとしては、十分な粘着力が得られ、かつ、エネルギー線が内部まで透過することが可能な厚さであればよく、例えば、3μm以上50μm以下であり、好ましくは5μm以上40μm以下である。
粘着層の形成方法としては、例えば、基材上に粘着剤組成物を塗布する方法や、セパレータ上に粘着剤組成物を塗布して粘着層を形成し、粘着層および基材を貼り合わせる方法が挙げられる。
3.基材
本開示における基材は、上記粘着層を支持する部材である。
基材としては、特に限定されないが、ピックアップ工程または転写工程では半導体加工用粘着テープの基材側からエネルギー線を照射して粘着層を硬化させることにより、粘着層の粘着力を低下させることが好ましいことから、基材は、エネルギー線を透過するものであることが好ましい。
基材は、エキスパンド可能であることが好ましい。具体的には、基材のヤング率は、例えば、1000MPa以下であることが好ましく、700MPa以下であることがより好ましく、500MPa以下であることがさらに好ましい。基材のヤング率が上記範囲であれば、基材のエキスパンド性を向上させることができる。また、基材のヤング率は、例えば、50MPa以上であることが好ましく、70MPa以上であることがより好ましく、100MPa以上であることがさらに好ましい。基材のヤング率が低すぎると、基材が極端に柔らかくなり、半導体加工用粘着テープを均一に拡張することが困難になる可能性がある。
ここで、基材のヤング率は、JIS K7127に準拠して測定することができる。具体的な測定条件を下記に示す。
・試験片:試験片タイプ5
・チャック間距離:60mm
・引張速度:100mm/min
引張試験機としては、例えば、エー・アンド・デイ社製「テンシロンRTF1150」を用いることができる。
基材の材質としては、上記の特性を満たすものであることが好ましく、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ウレタン樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリカーボネート樹脂;フッ素樹脂等が挙げられる。また、基材の材質としては、例えば、オレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アクリル系エラストマー、アミド系エラストマー等の熱可塑性エラストマー;イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等のゴム系材料を挙げることができる。これらは1種単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、オレフィン系樹脂または塩化ビニル樹脂が好ましく、塩化ビニル樹脂がより好ましい。すなわち、基材は、オレフィン系樹脂または塩化ビニル樹脂を含有することが好ましく、塩化ビニル樹脂を含有することがより好ましい。塩化ビニル樹脂は可塑剤を添加することにより軟化するため、いわゆる軟質塩化ビニル樹脂を用いることにより、後述するように降伏点を有さない基材とすることができる。
塩化ビニル樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-エチレン共重合体、塩化ビニル-プロピレン共重合体、塩化ビニル-スチレン共重合体、塩化ビニル-イソブチレン共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル-スチレン-無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル-スチレン-アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル-ブタジエン共重合体、塩化ビニル-イソプレン共重合体、塩化ビニル-塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデン-酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル-マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル-メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル-アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル-各種ビニルエーテル共重合体等の塩素含有樹脂;それらの塩素含有樹脂の混合物;それらの塩素含有樹脂と他の塩素を含まない樹脂との混合物、ブロック共重合体、グラフト共重合体等を挙げることができる。他の塩素を含まない樹脂としては、例えば、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-スチレン-ブタジエン三元共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-エチル(メタ)アクリレート共重合体、ポリエステル等が挙げられる。
基材は、必要に応じて、例えば、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、分散剤、難燃剤、着色剤等の各種の添加剤を含有していてもよい。
基材は、例えば、単層であってもよく、多層であってもよい。
基材は、降伏点を有さないことが好ましい。すなわち、基材は、応力-歪み曲線において、弾性変形を示すことが好ましい。応力-歪み曲線は、引張試験により得られる応力と歪みの関係曲線であり、歪み(%)を横軸に、応力(MPa)を縦軸にとって描かれる。応力-歪み曲線における降伏点までの領域は、弾性変形領域とみなせ、応力-歪み曲線における降伏点以降の領域は、塑性変形領域とみなせる。そのため、基材が降伏点を有さない場合には、基材は弾性変形を示すということができる。基材が降伏点を有さない場合には、エキスパンド工程およびピックアップ工程において、半導体加工用粘着テープを均一に拡張させることができる。また、基材が降伏点を有さない場合には、基材を伸長させても復元性を失わないため、半導体の加工をしやすくすることができる。
ここで、「降伏」とは、応力-歪み曲線で見られるように、物体に働く応力が弾性限度を超えると応力の増大がないのに変形が徐々に進行する現象のことをいい、「降伏点」とは、弾性挙動の最大応力値における点のことをいう。
降伏点の有無は、以下の方法により確認することができる。基材についてMD方向およびTD方向にそれぞれ引張試験を行い、基材が破断するまでの応力と歪みを測定し、歪みを横軸、応力を縦軸にそれぞれプロットする。その際、傾きが正の値からゼロまたは負の値に変化する応力値をとる場合を降伏点を有する、傾きが正の値からゼロまたは負の値に変化する応力値をとらない場合を降伏点を有さないとする。引張試験は、JIS K7127に準拠して行うことができる。引張試験機としては、例えば、エー・アンド・デイ社製「テンシロンRTF1150」を用いることができる。基材は、MD方向およびTD方向の引張試験のいずれの場合においても、降伏点を有さないことが好ましい。
基材の粘着層側の面には、粘着層との密着性を向上させるために、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、特に限定されず、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー処理、アルカリ処理等が挙げられる。
基材の厚さとしては、特に限定されず、例えば、20μm以上500μm以下であり、40μm以上350μm以下であってもよく、50μm以上200μm以下であってもよい。基材の厚さが上記範囲内であれば、エキスパンドしやすく、また破断しない程度の十分な強度を有する基材とすることができる。
4.その他の構成
本開示の半導体加工用粘着テープは、上記の基材および粘着層の他に、必要に応じて、他の構成を有することができる。
本開示の半導体加工用粘着テープは、粘着層の基材とは反対側の面にセパレータを有していてもよい。セパレータにより粘着層を保護することができる。
また、本開示の半導体加工用粘着テープは、基材と粘着層との間にプライマー層を有していてもよい。プライマー層により基材および粘着層の密着性を高めることができる。
5.用途
本開示の半導体加工用粘着テープは、ダイシングテープとして好適に用いることができる。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を示し、本開示をさらに説明する。
[材料]
下記に、粘着剤組成物に用いた材料を示す。
・粘着主剤A(アクリル酸エステル共重合体、重量平均分子量80万)
・粘着主剤B(アクリル酸エステル共重合体、重量平均分子量20万)
・ウレタンアクリレートA(紫外線硬化性化合物、9官能、分子量4100)
・ウレタンアクリレートB(紫外線硬化性化合物、6官能、分子量4200)
・ウレタンアクリレートC(紫外線硬化性化合物、10官能、分子量2000)
・ウレタンアクリレートD(紫外線硬化性化合物、9~15官能、分子量20000)
・ウレタンアクリレートE(紫外線硬化性化合物、2官能、分子量3000)
・ウレタンアクリレートF(紫外線硬化性化合物、二重結合当量2000g/mol、分子量15000)
・重合開始剤(アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド)
・架橋剤A(エポキシ系硬化剤、N,N,N‘,N’-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン)
・架橋剤B:(金属キレート系硬化剤、アルミニウムトリスアセチルアセトネート)
・架橋剤C:(イソシアネート系硬化剤、トリメチロールプロパンのトルイレンジイソシアネートアダクト体)
・粘着力調整剤A(メタクリル酸メチル・アクリル酸n-ブチル共重合体、アクリル酸n-ブチルの含有量:50質量%)
・粘着力調整剤B(ポリアクリル酸エステル樹脂、ガラス転移温度(Tg):20℃、水酸基価:35mgKOH/g、質量平均分子量:25,000)
[実施例1]
基材として、塩化ビニル樹脂70質量部と、可塑剤25質量部と、ノニルフェノール0.3質量部とを含有する樹脂組成物を用いて、カレンダー法により製膜し、厚さ90μmのポリ塩化ビニル(PVC)フィルムを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 40質量部と、ウレタンアクリレートB 30質量部と、架橋剤C 3.0質量部と、重合開始剤7質量部と、粘着力調整剤A 0.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
ポリエチレンテレフタレート(PET)セパレータ上に、乾燥後の厚さが20μmとなるように上記粘着剤組成物を塗工し、110℃オーブンで3分間乾燥させて、粘着層を形成した。
次に、上記粘着層上に、上記基材をラミネートした後、50℃で3日間エージングを行い、半導体加工用粘着テープを作製した。
[実施例2]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 40質量部と、ウレタンアクリレートD 15質量部と、ウレタンアクリレートE 15質量部と、架橋剤A 0.05質量部と、架橋剤B 0.15質量部と、重合開始剤7.0質量部と、粘着力調整剤A 0.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[実施例3]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートB 70質量部と、架橋剤C 3質量部と、重合開始剤7質量部と、粘着力調整剤A 0.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[実施例4]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートD 70質量部と、架橋剤C 3質量部と、重合開始剤7質量部と、粘着力調整剤A 0.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[実施例5]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 40質量部と、ウレタンアクリレートE 15質量部と、ウレタンアクリレートF 15質量部と、架橋剤A 0.05質量部と、架橋剤B 0.15質量部と、重合開始剤7質量部と、粘着力調整剤A 0.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[実施例6]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 40質量部と、ウレタンアクリレートB 30質量部と、架橋剤A 0.05質量部と、架橋剤B 0.15質量部と、重合開始剤7質量部と、粘着力調整剤A 0.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[比較例1]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと、および、基材の厚さを70μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 40質量部と、ウレタンアクリレートB 30質量部と、架橋剤A 0.35質量部と、架橋剤B 0.2質量部と、重合開始剤7質量部と、粘着力調整剤A 0.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[比較例2]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと、および、基材の厚さを70μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 70質量部と、架橋剤A 0.35質量部と、架橋剤B 0.2質量部と、重合開始剤4.2質量部と、粘着力調整剤A 1.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[比較例3]
比較例2と同じ粘着剤組成物を用いたこと、および、下記の基材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 70質量部と、架橋剤A 0.35質量部と、架橋剤B 0.2質量部と、重合開始剤4.2質量部と、粘着力調整剤A 1.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
また、基材として、塩化ビニル樹脂70質量部と、可塑剤40質量部と、安定剤0.5質量部とを含有する樹脂組成物を用いて、キャスト法により製膜し、厚さ90μmのポリ塩化ビニル(PVC)フィルムを作製した。
[比較例4]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 60質量部と、架橋剤A 0.35質量部と、架橋剤B 0.2質量部と、重合開始剤2.4質量部と、粘着力調整剤A 1質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[比較例5]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤A 100質量部と、ウレタンアクリレートA 70質量部と、架橋剤A 0.35質量部と、架橋剤B 0.2質量部と、重合開始剤7質量部と、粘着力調整剤A 0.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
[比較例6]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと、および、下記の基材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤B 100質量部と、ウレタンアクリレートC 50質量部と、架橋剤C 3.0質量部と、重合開始剤1.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
また、基材として、ポリオレフィン(PO)フィルム(日本マタイ社製「エスマーOES DC-VS」、厚さ100μm)を用いた。
[比較例7]
下記のようにして粘着剤組成物を調製したこと、および、下記の基材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、半導体加工用粘着テープを作製した。
粘着主剤B 100質量部と、ウレタンアクリレートC 50質量部と、架橋剤C 3.0質量部と、重合開始剤1.5質量部とを、メチルエチルケトンおよびトルエンの混合溶媒(混合比1:1)で固形分20%となるように希釈し、十分に分散させて、粘着剤組成物を調製した。
また、基材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製「A4160」、厚さ50μm)を用いた。
[評価]
(1)剥離距離
半導体加工用粘着テープを幅25mm、長さ100mmの大きさにカットして試験片を調製した。また、内径3インチ、厚さ6mm、長さ94mm、重量155gの円筒状のプラスチックコア(昭和丸筒社製のABS樹脂製のプラスチックコア)の外周面に、厚さ35μm、幅80mm、長さ100mmの銅箔(福田金属箔粉工業社製の圧延銅箔「RCF-T5B」)を、銅箔の長手方向がプラスチックコアの周方向になるように巻き付けて固定し、被着材を作製した。まず、上記試験片の粘着層の面のうち、中央部分の幅25mm、長さ25mmの領域を、上記被着材の銅箔の面に貼合し、被着材を下側にして、試験片が水平になるように、試験片の長手方向の両端を、金属枠に固定した。次に、温度25℃±5℃、湿度40%RH以上60%RH以下、紫外線を遮断した環境下、金属枠が水平になるように、金属枠を120mmの高さまで持ち上げて、被着材を宙づりにした状態で、3日間保管した。次に、貼合領域において、上記試験片が上記被着材から剥離した距離を測定した。そして、上記距離のうち、最大距離を剥離距離とした。
(2)SUS板に対する粘着力
SUS板に対する粘着力は、JIS Z0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)の試験方法の方法1(温度23℃湿度50%RH、テープおよびシートをステンレス試験板に対して180°に引きはがす試験方法)に準拠し、幅25mm、剥離角度180°、剥離速度300mm/minの条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、測定した。SUS板は、SUS304、表面仕上げBA、厚さ1.5mm、幅100mm、長さ150mmのSUS板を用いた。
また、紫外線照射後のSUS板に対する粘着力については、半導体加工用粘着テープの基材側の面から、積算光量450mJ/cmとなるように波長365nmの紫外線を照射し、粘着層を硬化させた後、上記の方法にて粘着力を測定した。
(3)銅板に対する粘着力
銅板に対する粘着力は、JIS Z0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)の試験方法の方法1(温度23℃湿度50%RH、テープおよびシートをステンレス試験板に対して180°に引きはがす試験方法)に準拠し、ステンレス試験板の代わりに銅板を用いて、幅25mm、剥離角度180°、剥離速度300mm/minの条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、測定した。銅箔としては、福田金属箔粉工業社製の厚さ35μmの圧延銅箔「RCF-T5B」を用い、圧延銅箔を光沢面が上になるように、厚さ1.5mm、幅100mm、長さ150mmのSUS板上に配置し、圧延銅箔の全面をSUS板に両面テープ等を介して固定した。
また、紫外線照射後の銅板に対する粘着力については、半導体加工用粘着テープの基材側の面から、積算光量450mJ/cmとなるように波長365nmの紫外線を照射し、粘着層を硬化させた後、上記の方法にて粘着力を測定した。
(4)PET板に対する粘着力
PET板に対する粘着力は、JIS Z0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)の試験方法の方法1(温度23℃湿度50%RH、テープおよびシートをステンレス試験板に対して180°に引きはがす試験方法)に準拠し、ステンレス試験板の代わりにPET板を用いて、幅25mm、剥離角度180°、剥離速度300mm/minの条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、測定した。この際、PET板に半導体加工用粘着テープを貼付してから、1時間経過後に、粘着力を測定した。また、PET板としては、東レ社製のポリエステルフィルム「ルミラー#50-S10」を用い、PET板を、厚さ1.5mm、幅100mm、長さ150mmのSUS板に、両面テープ等を介して全面を固定して用いた。
(5)ヤング率
JIS K7127に準拠し、引張試験機として、エー・アンド・デイ社製「テンシロンRTF1150」を用い、試験片:試験片タイプ5、チャック間距離:60mm、引張速度:100mm/minの条件で、半導体加工用粘着テープのヤング率を測定した。
(6)ボールタック試験
JIS Z0237:2009に準拠し、傾斜角度30°、温度23℃、湿度50%RHの条件で、傾斜式ボールタック試験を行った。半導体加工用粘着テープの粘着層の表面にボールを転がしたときに、半導体加工用粘着テープの粘着層の表面で停止するボールのうち、最大のボールのナンバーで評価した。
(7)チップ飛び
半導体加工用粘着テープを用いて、8インチ径、厚さ100μmのシリコンウェハを3mm×3mmのチップサイズで下記の条件にてダイシングした後、ダイシングを行い、チップの飛散の有無を確認した。なお、ウェハ周縁部で、2mm×2mmの方形をなしていない(たとえば三角形)チップについては観察から除外して、2mm×2mmのチップが形成されている部分でのみ評価した。
(ダイシング条件)
ダイシング装置:DISCO社製「DFD6361」
条件:ブレード Z1♯3500(幅40μm)
回転数 Z1 40,000rpm
送り速度 30mm/sec
(評価基準)
A:チップ飛びの割合が1%以下である。
B:チップ飛びの割合が1%超である。
Figure 2023167463000002
表1より、上記の剥離距離が所定の範囲である場合には、チップ飛びが少ないことが確認された。
本開示は、以下の[1]~[7]を提供する。
[1]基材と、前記基材の一方の面に配置されたエネルギー線硬化性の粘着層と、を有する半導体加工用粘着テープであって、
下記試験により測定される剥離距離が4mm以下である、半導体加工用粘着テープ。
試験:下記工程(1)~(5)を順に有する。
(1)前記半導体加工用粘着テープを幅25mm、長さ100mmの大きさにカットして試験片を調製する。
(2)内径3インチ、厚さ6mm、長さ94mm、重量155gの円筒状のプラスチックコアと、前記プラスチックコアの外周面に配置された、厚さ35μm、幅80mm、長さ100mmの銅箔とを有する被着材を準備する。
(3)前記試験片の前記粘着層の面のうち、幅25mm、長さ25mmの領域を、前記被着材の前記銅箔の面に貼合し、前記被着材を下側にして、前記試験片が水平になるように、前記試験片の長手方向の両端を、金属枠に固定する。
(4)温度25℃±5℃、湿度40%RH以上60%RH以下、エネルギー線を遮断した環境下、前記金属枠が水平になるように、前記被着材を宙づりにした状態で、3日間保管する。
(5)前記試験片が前記被着材から剥離した距離を測定し、剥離距離とする。
[2]傾斜式ボールタック試験におけるボールナンバーが、5以下である、[1]に記載の半導体加工用粘着テープ。
[3]銅板に対する粘着力が、5.0N/25mm以上である、[1]または[2]に記載の半導体加工用粘着テープ。
[4]ヤング率が50MPa以上1000MPa以下である、[1]から[3]までのいずれかに記載の半導体加工用粘着テープ。
[5]前記粘着層の25℃における貯蔵弾性率が、0.1MPa以上である、[1]から[4]までのいずれかに記載の半導体加工用粘着テープ。
[6]SUS板に対する粘着力が、4.5N/25mm以上である、[1]から[5]までのいずれかに記載の半導体加工用粘着テープ。
[7]エネルギー線照射後のSUS板に対する粘着力が、2.0N/25mm以下である、[1]から[6]までのいずれかに記載の半導体加工用粘着テープ。
1 … 基材
2 … 粘着層
10 … 半導体加工用粘着テープ

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材の一方の面に配置されたエネルギー線硬化性の粘着層と、を有する半導体加工用粘着テープであって、
    下記試験により測定される剥離距離が4mm以下である、半導体加工用粘着テープ。
    試験:下記工程(1)~(5)を順に有する。
    (1)前記半導体加工用粘着テープを幅25mm、長さ100mmの大きさにカットして試験片を調製する。
    (2)内径3インチ、厚さ6mm、長さ94mm、重量155gの円筒状のプラスチックコアと、前記プラスチックコアの外周面に配置された、厚さ35μm、幅80mm、長さ100mmの銅箔とを有する被着材を準備する。
    (3)前記試験片の前記粘着層の面のうち、幅25mm、長さ25mmの領域を、前記被着材の前記銅箔の面に貼合し、前記被着材を下側にして、前記試験片が水平になるように、前記試験片の長手方向の両端を、金属枠に固定する。
    (4)温度25℃±5℃、湿度40%RH以上60%RH以下、エネルギー線を遮断した環境下、前記金属枠が水平になるように、前記被着材を宙づりにした状態で、3日間保管する。
    (5)前記試験片が前記被着材から剥離した距離を測定し、剥離距離とする。
  2. 傾斜式ボールタック試験におけるボールナンバーが、5以下である、請求項1に記載の半導体加工用粘着テープ。
  3. 銅板に対する粘着力が、5.0N/25mm以上である、請求項1または請求項2に記載の半導体加工用粘着テープ。
  4. ヤング率が50MPa以上1000MPa以下である、請求項1または請求項2に記載の半導体加工用粘着テープ。
  5. 前記粘着層の25℃における貯蔵弾性率が、0.1MPa以上である、請求項1または請求項2に記載の半導体加工用粘着テープ。
  6. SUS板に対する粘着力が、4.5N/25mm以上である、請求項1または請求項2に記載の半導体加工用粘着テープ。
  7. エネルギー線照射後のSUS板に対する粘着力が、2.0N/25mm以下である、請求項1または請求項2に記載の半導体加工用粘着テープ。
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