JP2023164170A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートに着座した乗員の保護性能を向上したエアバッグ装置を提供する。【解決手段】座面部10と、バックレスト部20とを有するシート1に設けられるエアバッグ装置を、衝突又は衝突の前兆を検出する衝突検出部101,200と、衝突検出部の検出結果に応じて展開用ガスを発生するガス発生部130,140と、展開用ガスの発生に応じてシートの左右側部でそれぞれ展開するとともに、座面部の前部とバックレスト部の上部とを連結する左側部バッグ41L及び右側部バッグ41Rと、展開用ガスの発生に応じて左側部バッグの上部と右側部バッグの上部との間で展開し、乗員の肩部に上方から覆い被さる肩拘束部421を有する上部バッグ42とを備える構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用のシートに設けられるエアバッグ装置に関する。
例えば自動車等の移動体において、衝突時の被害から乗員を保護するため、シートベルト装置やエアバッグ装置などの乗員保護装置(乗員拘束装置)が設けられる。
車両等における衝突時の乗員保護に関する技術として、例えば特許文献1には、乗員に対して前方に設けられ、衝撃入力時に膨張展開するメインエアバッグ装置と、シートバックに設けられメインエアバッグ装置よりも後方において乗員の胴体の前方側を含む領域で膨張展開するシートエアバッグ装置と、メインエアバッグ装置よりも後方かつシートエアバッグ装置よりも上方で膨張展開するスクリーンエアバッグ装置とを備えるエアバッグシステムが記載されている。
特許文献2には、カメラからの情報に基づいて、頭部が適正位置に対してシート幅方向にずれて配置されていると判定された場合に、多方位エアバッグ装置の作動前に、サイドエアバッグ装置のインフレータが作動し、着座者の上体がサイドエアバッグによってシート幅方向中央側へ移動されて、頭部が適正位置に配置されるよう構成した多方位エアバッグ装置が記載されている。
特許文献3には、膨張完了時のエアバッグが上方から見て、乗員頭部の周囲で略コ字形に配設されるように、前方移動する乗員頭部を受け止め可能な前パネル部と、左右に移動する乗員頭部を受け止め可能な左パネル部及び右パネル部とを備えるエアバッグ装置が記載されている。また、各パネル部は、外周縁の上縁側で逆U字状に連なって膨張する後縁側膨張部、前縁側膨張部、及び、天井縁側膨張部、を有してなるフレーム状膨張部を備えることが記載されている。さらに、左右のフレーム状膨張部には、相互の離隔方向への移動を規制する規制部材が配設されることが記載されている。
特許文献4には、乗員の左右の側面、上方、下方に、エアバッグを展開する乗員保護装置が記載されている。また、両側面のエアバッグは、上方のエアバッグおよび下方のエアバッグによって連通されており、乗員の全周を囲むように、環状にエアバッグを展開させることが記載されている。
特開2020-121601号公報 特開2017-185893号公報 特開2016-222073号公報 特開2020-164129号公報
車両が乗員の背部側から衝突を受ける後面衝突においては、乗員がシートのバックレストに強く押しつけられる。衝突のエネルギが大きい場合、乗員はさらに座席シートのバックレストを押し込もうとする。
しかし、バックレストを後方側へ押込み可能な量には、シートの構造上限界がある。限界に達した後は、バックレストが後傾する方向に倒れ込む挙動が生じ、乗員はバックレストの傾斜に沿って上方側かつ斜め後方側へずり上がる挙動を示す。
このようなずり上がり挙動は、後面衝突時に乗員傷害を軽減する安全装置であるヘッドレストから、乗員の頭部及び頸部が離脱する原因となる。
乗員の頭部及び頸部がヘッドレストから離脱すると、頸部や脳幹への傷害が悪化することが懸念される。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、シートに着座した乗員の保護性能を向上したエアバッグ装置を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明のエアバッグ装置は、乗員の腰部及び大腿部が載せられる座面部と、座面部の後部から上方へ張り出したバックレスト部とを有するシートに設けられるエアバッグ装置であって、衝突又は衝突の前兆を検出する衝突検出部と、前記衝突検出部の検出結果に応じて展開用ガスを発生するガス発生部と、前記展開用ガスの発生に応じて前記シートの左右側部でそれぞれ展開するとともに、前記座面部の前部と前記バックレスト部の上部とを連結する左側部バッグ及び右側部バッグと、前記展開用ガスの発生に応じて前記左側部バッグの上部と前記右側部バッグの上部との間で展開し、前記乗員の肩部に上方から覆い被さる肩拘束部を有する上部バッグとを備えることを特徴とする。
これによれば、乗員の肩部に上方から覆い被さる肩拘束部を有する上部バッグを有することから、乗員の後方側から衝突を受ける後面衝突時に乗員の身体がバックレスト部に対して上昇することを抑制できる。
また、座面部とバックレスト部の上部との間にわたして展開される側部バッグに設けられた張力負担部が、バックレスト部の後傾方向への回動を拘束するため、後面衝突時に、バックレスト部が後方へ倒れて、乗員がバックレスト部の傾斜に沿ってずり上がる挙動を抑制することができる。
このため、乗員の頭部、頸部がヘッドレストから離脱することによる頸部や脳幹への傷害を抑制できる。
また、乗員の前方側から衝突を受ける前面衝突時においても、側部バッグが乗員の上体の前方側への移動を抑制しつつ衝突エネルギを吸収することにより、乗員の傷害を抑制できる。
さらに、乗員の側方側から衝突を受ける側面衝突時においても、側部バッグがエネルギを吸収しつつ、衝突を受けた側とは反対側へ乗員を押圧し、移動させることにより、乗員の傷害を抑制できる。
本発明において、前記上部バッグは、前記乗員の頭部と頸部との少なくとも一方の後部を拘束する拘束部を有する構成とすることができる。
これによれば、拘束部により乗員の頭部、頸部の拘束を強化し、頭部及び頸部がヘッドレストから離脱することをより確実に防止できる。
本発明において、前記左側部バッグと前記右側部バッグとの少なくとも一方は、前記座面部の前部と前記バックレスト部の上部との間で作用する張力に対する伸び変形を抑制する補強部を備える構成とすることができる。
これによれば、側部バッグの伸び変形を抑制することで、後面衝突時におけるバックレストの後傾挙動をより効果的に抑制し、上述した効果を促進することができる。
本発明において、展開後の前記左側部バッグ及び前記右側部バッグを牽引する牽引部を有する構成とすることができる。
これによれば、乗員の体格や着座姿勢によって座面部とバックレスト部との位置関係(典型的にはリクライニング角)が異なる場合であっても、側部バッグの余剰部分を牽引することで弛みを防止し、バックレスト部の後傾挙動を抑制する効果を確保することができる。
本発明において、前記側部バッグは、前記上部バッグの展開開始後、所定の遅延時間後に展開開始される構成とすることができる。
これによれば、上部バッグを側部バッグに対して先行して展開することにより、肩拘束部が乗員の肩部を乗り越えるための横開き挙動を確実に発生させ、上述した効果を確保することができる。
以上説明したように、本発明によれば、シートに着座した乗員の保護性能を向上したエアバッグ装置を提供することができる。
本発明を適用したエアバッグ装置の実施形態が設けられるシートを側方から見た状態を示す模式図であって、エアバッグ展開後の状態を示す図である。 図1のII-II部矢視図である。 実施形態のエアバッグの展開後における状態を上方から見た図である。 実施形態のエアバッグ装置における左側部エアバッグの断面図(図1のIV-IV部矢視断面図)である。 実施形態のエアバッグ装置のシステム構成を模式的に示すブロック図である。
以下、本発明を適用したエアバッグ装置の実施形態について説明する。
実施形態のエアバッグ装置は、例えば、乗用車等の自動車の車室内に設けられるシートに設けられ、衝突時にシートに着座する乗員を保護するものである。
図1は、第1実施形態のエアバッグ装置が設けられるシートを側方から見た状態を示す模式図であって、環状エアバッグ展開後の状態を示す図である。
図2は、図1のII-II部矢視図である。
図3は、実施形態のエアバッグの展開後における状態を上方から見た図である。
図1に示すように、乗員Pは、頭部H、頸部N、肩部S、上体UB、腕A、脚L、大腿部F、臀部B等を有する。
乗員Pは、一例として、車両前方側に向いて着座するものとする。
シート1は、シートクッション10、バックレスト20、ヘッドレスト30等を有する。
シートクッション10は、乗員Pの臀部B及び大腿部Fが載せられる座面部である。
シートクッション10は、図示しないベース部を介して、車室の床面部を構成する図示しないフロアパネルに取り付けられる。
ベース部は、シート1を車体に対して前後方向にスライド可能に支持するシートレール等を有する。
シートクッション10は、乗員Pの前後方向及び肩幅方向に沿って延在する上面部を有する。
乗員Pの脚Lのうち下肢部分は、シートクッション10の前端部から前方側へ投げ出された状態となる。
バックレスト(シートバック)20は、乗員Pの上体UBの背部と対向して設けられた背もたれ部分である。
バックレスト20は、シートクッション10の後端部近傍から、上方側かつ斜め後方側へ張り出している。
バックレスト20の上端部は、車両の通常使用時において、乗員Pの肩部Sの後方側に配置されている。
ヘッドレスト30は、乗員Pの頭部Hの後方側に設けられ、頭部Hがシート1に対して後傾方向に回動した際に、頭部Hを拘束する部分である。
ヘッドレスト30は、バックレスト20の上端部から上方側へ突出して設けられている。
シートクッション10、バックレスト20、ヘッドレスト30は、それぞれ例えば鋼などの金属材料等からなるフレームの周囲に、例えば多孔質体であるウレタンフォーム等の弾性を有する材料を設けて、衝撃吸収性(クッション性)を有するよう構成されている。
また、シート1は、環状エアバッグ40を有する。
環状エアバッグ40は、衝突の検知又は予測に応じて、展開用ガスを導入されて展開する袋状体である。
環状エアバッグ40は、例えば、ナイロン繊維の織物等によって形成された基布パネルを、筒状に縫製して形成した右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41L、上部エアバッグ42、下部エアバッグ43等を有する。
環状エアバッグ40は、これらの左側部エアバッグ(左側部バッグ)41L、上部エアバッグ(上部バッグ)42、右側部エアバッグ(右側部バッグ)41R、下部エアバッグ(下部バッグ)43を順次連結することによって、図2に示すように、乗員Pの正面側(典型的には車両前方側)から見たときに、環状となるよう構成されている。
なお、環状エアバッグ40等は、実際には化薬式のガス発生装置が発生する展開用ガスによって展開されるが、一般的名称である「エアバッグ」と称して説明する。
右側部エアバッグ41Rの一方の端部(下端部・前端部)は、シートクッション10の右側部における前端部近傍において、下部エアバッグ43の右側端部に接続されている。
右側部エアバッグ41Rの他方の端部(上端部・後端部)は、バックレスト20の右側部における上端部近傍において、上部エアバッグ42の右側端部に接続されている。
左側部エアバッグ41Lの一方の端部(下端部・前端部)は、シートクッション10の左側部における前端部近傍において、下部エアバッグ43の左側端部に接続されている。
左側部エアバッグ41Lの他方の端部(上端部・後端部)は、バックレスト20の左側部における上端部近傍において、上部エアバッグ42の左側端部に接続されている。
図1に示すように、左側部エアバッグ41L(右側部エアバッグ41Rも左右対称の構成を有する)は、乗員Pの幅方向(典型的には、乗員が車両前方に向いて着座した場合の車幅方向)から見たときに、乗員Pの肩部(上体UBの上部)、腕A、大腿部Fと重畳するように配置されている。
図2に示すように、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの上部は、乗員Pの前方から見たときに、乗員Pの肩部と重畳するように配置されている。
右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの上部は、上方から見たときに乗員Pの肩部と重畳するように配置されている。
上部エアバッグ42は、バックレスト20の上縁部に沿って、乗員Pの肩幅方向に延在する。
上部エアバッグ42の両端部は、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの上端部(後端部)と接続されているが、非連通状態となっており、独立したガス発生装置によって展開させられる。この点、後に詳しく説明する。
右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの上端部は、上部エアバッグ42によって拘束される。
上部エアバッグ42は、乗員Pの頸部Nの後方側に配置され、例えば乗員Pの背部側から車両が衝突を受ける後面衝突時において、乗員Pの上体UB、頭部H等がバックレスト20を押し込みながら後退した際に、頭部H及び頸部Nと当接して衝撃を吸収するとともに、頭部H及び頸部Nが上下方向にずれにくくなるよう拘束する機能を有する。
上部エアバッグ42は、本体部と一体に形成された肩拘束部421、頭部頸部拘束部422等を有する。
肩拘束部421は、乗員Pの左右の肩部Sの上方側に張り出すよう、上部エアバッグ42の左右端部近傍から前方側に突出した部分である。
頭部頸部拘束部422は、乗員Pの頭部H及び頸部Nの後部と当接し、これらの上昇あるいは後退を抑制するよう拘束するものである。
頭部頸部拘束部422は、上部エアバッグ42の車幅方向における中央部から、上方及び前方に突出している。
頭部頸部拘束部422の後面は、ヘッドレスト30、及び、バックレスト20の上端部近傍における前面部と当接している。
下部エアバッグ43は、シートクッション10の前縁部近傍の下部において、乗員Pの肩幅方向に沿って延在する。
下部エアバッグ43の両端部は、右側部エアバッグ41R,左側部エアバッグ41Lの下端部(前端部)と、展開用ガスが連通可能に接続されている。
下部エアバッグ43は、前後方向における位置が、シートクッション10の前端部近傍において拘束されている。
下部エアバッグ43の車両前後方向における位置は、後述する牽引装置150によってシートクッション10に対して前進又は固体可能となっている。
右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの下端部は、下部エアバッグ43によって拘束される。
右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lは、以下説明するテザー50を備える。
図4は、図1のIV-IV部矢視断面図である。
なお、ここでは左側部エアバッグ41Lについて説明するが、右側部エアバッグ41Rも同様の構成を有する。
テザー50は、シートクッション10とバックレスト20の上部との間を連結するとともに、左側部エアバッグ41L等が引張力を受けた際に張力を負担する補強部である。
テザー50は、例えばポリエステル繊維の織物によって構成された帯状のウェビングにより構成されている。
テザー50は、左側部エアバッグ41L(右側部エアバッグ41Rも同様)に設けられ、シートクッション10とバックレスト20の上部との間を連結するとともに、左側部エアバッグ41Lが引張力を受けた際に延び変形を抑制する。
テザー50は、例えばポリエステル繊維の織物によって構成された帯状のウェビングにより構成されている。
図4に示すように、左側部エアバッグ41Lは、例えば一対の帯状の基布パネルP1,P2を、側端部において糸S1により縫合して構成されている。
左側部エアバッグ41Lは、展開用ガスを導入されることにより、円筒状に展開する。
テザー50は、例えば一方の基布パネルP1の幅方向における中央部に添付されている。
テザー50の幅方向における両端部は、基布パネルP1に糸S2により縫合される。
環状エアバッグ40及びテザー50は、車両の通常使用時(非衝突時)においては、シートクッション10、バックレスト20の側部に沿って折り畳まれた状態で、図示しないシート表皮の内側に収容される。
環状エアバッグ40及びテザー50は、衝突時には、シート表皮を部分的に破断させて展開する。
シート表皮には、環状エアバッグ40及びテザー50の展開時に破断される脆弱部が設けられる。
図5は、実施形態のエアバッグ装置のシステム構成を模式的に示すブロック図である。
実施形態の車両は、エアバッグ制御ユニット100、環境認識ユニット200等を有する。
エアバッグ制御ユニット100は、車両の衝突、又は、衝突の前兆の検出に応じて、車両に設けられた各種エアバッグの展開や、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの牽引を制御するものである。
環境認識ユニット200は、各種センサの出力に基づいて、自車両周囲の環境を認識するものである。
エアバッグ制御ユニット100、環境認識ユニット200は、例えば、CPU等の情報処理部、RAMやROMなどの記憶部、入出力インターフェイス、及び、これらを接続するバス等を有して構成されている。
エアバッグ制御ユニット100と、環境認識ユニット200とは、例えばCAN通信システム等の車載LANを介して、あるいは直接に、通信可能となっている。
エアバッグ制御ユニット100は、衝突の検知又は予測に応じて、各ガス発生装置等の作動を制御する制御部である。
エアバッグ制御ユニット100は、衝突センサ101を有する。
衝突センサ101は、車体に作用する前後方向、車幅方向等の加速度を検出する加速度センサを有する衝突検出部である。
エアバッグ制御ユニット100は、衝突センサ101が衝突時に特有の著大な加速度を検出した場合に、衝突判定を成立(衝突を検知)させるとともに衝突態様を判別し、対応するエアバッグの展開を決定する。
衝突態様として、例えば、車両の前方から衝突を受ける前面衝突、車両の後方から衝突(典型的には追突)を受ける後面衝突、車両の側方から衝突を受ける側面衝突などがある。
これらの衝突態様は、衝突センサ101が検出した主な加速度の方向に基づいて判別することができる。
エアバッグ制御ユニット100は、前面衝突エアバッグ用ガス発生装置110、カーテンエアバッグ用ガス発生装置120、側部エアバッグ用ガス発生装置130、上部エアバッグ用ガス発生装置140に作動指令を与え、展開用ガスの発生を開始させる機能を有する。
また、エアバッグ制御ユニット100は、牽引装置150に作動指令を与え、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの余剰部分(弛み部分)を牽引するとともに、これらの下端部の位置(下部エアバッグ43の位置)を、シートクッション10に対して前後方向に移動させる機能を有する。
各ガス発生装置(インフレータ)は、例えば化薬(火薬)を用いて展開用ガスを発生させるものである。
前面衝突エアバッグ用ガス発生装置110は、例えば、ステアリングホイールのセンターパッドから展開する運転者エアバッグ、インストルメントパネルの前面から展開する助手席エアバッグ等に展開用ガスを供給するものである。
カーテンエアバッグ用ガス発生装置120は、車室のサイドドアガラスの上部から、サイドドアガラスに沿って展開するカーテンエアバッグに展開用ガスを供給するものである。
側部エアバッグ用ガス発生装置130は、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41L、及び、これらと連通している下部エアバッグ43に展開用ガスを供給するものである。
上部エアバッグ用ガス発生装置140は、上部エアバッグ42に展開用ガスを供給するものである。
牽引装置150は、下部エアバッグ43を保持するとともに、下部エアバッグ43、及び、これに連結された右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの下端部を、シートクッション10に対して前後方向に駆動するものである。
下部エアバッグ43の前後駆動は、例えば、化薬式や電動式のアクチュエータを用いて行うことができる。
環境認識ユニット200には、可視光カメラ装置210、ミリ波レーダ装置220、レーザスキャナ装置230等が接続されている。
可視光カメラ装置210は、自車両の周囲(前方、後方、側方等)をステレオカメラ、単願カメラなどの可視光カメラで撮像する撮像装置である。
可視光カメラ装置210は、撮像画像に画像処理を施し、自車両周囲の物体の有無及び自車両に対する物体の相対位置、相対速度や、車線形状等を検出する機能を備えている。
ミリ波レーダ装置220は、例えば30乃至300GHzの周波数帯域の電波を用いたレーダ装置であって、物体の有無及び自車両に対する物体の相対位置を検出する機能を備えている。
レーザスキャナ装置230は、例えば近赤外レーザ光をパルス状に照射して車両周辺を走査し、反射光の有無及び反射光が戻るまでの時間差に基づいて、物体の有無、車両に対する物体の相対位置、物体の形状等を検出する機能を備えている。
環境認識ユニット200は、これらの各センサの出力等に基づいて、例えば他車両等の物体との衝突が不可避である場合に、プリクラッシュ判定(衝突予測)を成立させる。
プリクラッシュ判定が成立した場合、環境認識ユニット200は、各センサの出力に基づいて、衝突態様(前面衝突、後面衝突、側面衝突等)を判別する。
環境認識ユニット200は、本発明の他の衝突検出部として機能する。
エアバッグ制御ユニット100は、衝突センサ101の出力に基づいて衝突判定が成立した場合、あるいは、環境認識ユニット200がプリクラッシュ判定を成立させた場合に、前面衝突エアバッグ用ガス発生装置110、カーテンエアバッグ用ガス発生装置120、側部エアバッグ用ガス発生装置130、上部エアバッグ用ガス発生装置140に作動指令を与えて各エアバッグを展開させる。
また、エアバッグ制御ユニット100は、牽引装置150に指令を与え、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの余剰部分を巻き上げるとともに、車両の衝突態様が前面衝突、後面衝突である場合には、下部エアバッグ43を、所定の可動範囲における前方側の領域へ配置する。
これにより、後面衝突の場合には、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lのシートクッション10との接続箇所を前方に配置することで、バックレスト20の後傾を拘束する効果を高めることができる。
また、前面衝突時においては、同様に右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lのシートクッション10との接続箇所を、側面衝突の場合より前方に配置することにより、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lが乗員Pの肩部Sを乗り越えて上体UBの前面を拘束しやすくし、乗員Pの前進を抑制する効果を高めることができる。
一方、側面衝突時においては、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lのシートクッション10との接続箇所を後面衝突、前面衝突に対して後方に配置することにより、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lを乗員Pの体側部に沿わせて展開させることが可能となり、側面衝突時の乗員保護性能を高めることができる。
また、エアバッグ制御ユニット100は、後面衝突の場合には、上部エアバッグ用ガス発生装置140を、側部エアバッグ用ガス発生装置130に対して先行して作動を開始させ、先ず上部エアバッグ42が乗員Pの頭部H,頸部Nの後方側、及び、肩部Sの上方側に展開した後(所定の遅延時間経過後)に、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41L、下部エアバッグ43の展開を開始する。
一方、前面衝突及び側面衝突の場合には、側部エアバッグ用ガス発生装置130と上部エアバッグ用ガス発生装置140とを同時に作動させるようにしてもよい。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)乗員Pの肩部Sに上方から覆い被さる肩拘束部421を有する上部エアバッグ42を有することから、乗員Pの後方側から衝突を受ける後面衝突時に、乗員Pの身体がバックレスト20に対して上昇することを抑制できる。
また、シートクッション10の前部とバックレスト20の上部との間にわたして展開される右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lが、バックレスト20の後傾方向への回動を拘束するため、後面衝突時に、バックレスト20が後方へ倒れて、乗員Pがバックレスト20の傾斜に沿ってずり上がる挙動を抑制することができる。
このため、乗員Pの頭部H、頸部Nがヘッドレスト30から離脱することによる頸部や脳幹への傷害を抑制できる。
また、乗員Pの前方側から衝突を受ける前面衝突時においても、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lが、乗員Pの上体UBの前方側への移動を抑制しつつ衝突エネルギを吸収することにより、乗員Pの傷害を抑制できる。
さらに、乗員Pの側方側から衝突を受ける側面衝突時においても、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lがエネルギを吸収しつつ、衝突を受けた側とは反対側へ乗員Pを押圧し、移動させることにより、乗員Pの傷害を抑制できる。
(2)上部エアバッグ42が乗員Pの頭部H、頸部Nの後部を拘束する頭部頸部拘束部422を有することにより、乗員Pの頭部H、頸部Nの拘束を強化し、頭部H及び頸部Nがヘッドレスト30から離脱することをより確実に防止できる。
(3)右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lが、シートクッション10の前部とバックレスト20の上部との間で作用する張力に対する伸び変形を抑制するテザー50を備えることにより、後面衝突時におけるバックレスト20の後傾挙動をより効果的に抑制し、上述した効果を促進することができる。
(4)展開後の右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lを牽引する牽引装置150を有する構成とすることにより、乗員Pの体格や着座姿勢によってシートクッション10とバックレスト20との位置関係(典型的にはリクライニング角)が異なる場合であっても、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lの余剰部分を牽引することで弛みを防止し、バックレスト20の後傾挙動を抑制する効果を確保することができる。
(5)上部エアバッグ42を、右側部エアバッグ41R、左側部エアバッグ41Lに対して先行して展開することにより、肩拘束部421が乗員Pの肩部Sを乗り越えるための横開き挙動を確実に発生させ、上述した効果を確保することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)エアバッグ装置、シート、及び、車両の構成は、上述した実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
(2)実施形態における衝突の検知又は予測を行う手法や、これに用いられるハードウェアの構成は一例であって、適宜変更することができる。
例えば、自車両に搭載するセンサの種類は実施形態に限定されず、適宜追加あるいは省略することができる。
また、自車両に搭載されたセンサによる検知、予測に限らず、例えば路車間通信や車車間通信を利用して衝突を予測してもよい。
(3)実施形態では、牽引装置の駆動を各エアバッグ用ガス発生装置とは別の動力により行っているが、一部のエアバッグ用ガス発生装置が発生する展開用ガスの一部を、牽引装置の駆動用動力源として用いてもよい。
1 シート 10 シートクッション
20 バックレスト 30 ヘッドレスト
40 環状エアバッグ 41R 右側部エアバッグ
41L 左側部エアバッグ 42 上部エアバッグ
421 肩拘束部 422 頭部頸部拘束部
43 下部エアバッグ
100 エアバッグ制御ユニット 101 衝突センサ
110 前面衝突エアバッグ用ガス発生装置
120 カーテンエアバッグ用ガス発生装置
130 側部エアバッグ用ガス発生装置
140 上部エアバッグ用ガス発生装置
150 牽引装置
200 環境認識ユニット 210 可視光カメラ装置
220 ミリ波レーダ装置 230 レーザスキャナ装置
P 乗員 H 頭部
N 頸部 S 肩部
UB 上体 B 臀部
A 腕 F 大腿部
L 脚

Claims (5)

  1. 乗員の腰部及び大腿部が載せられる座面部と、座面部の後部から上方へ張り出したバックレスト部とを有するシートに設けられるエアバッグ装置であって、
    衝突又は衝突の前兆を検出する衝突検出部と、
    前記衝突検出部の検出結果に応じて展開用ガスを発生するガス発生部と、
    前記展開用ガスの発生に応じて前記シートの左右側部でそれぞれ展開するとともに、前記座面部の前部と前記バックレスト部の上部とを連結する左側部バッグ及び右側部バッグと、
    前記展開用ガスの発生に応じて前記左側部バッグの上部と前記右側部バッグの上部との間で展開し、前記乗員の肩部に上方から覆い被さる肩拘束部を有する上部バッグと
    を備えることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記上部バッグは、前記乗員の頭部と頸部との少なくとも一方の後部を拘束する拘束部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記左側部バッグと前記右側部バッグとの少なくとも一方は、前記座面部の前部と前記バックレスト部の上部との間で作用する張力に対する伸び変形を抑制する補強部を備えること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアバッグ装置。
  4. 展開後の前記左側部バッグ及び前記右側部バッグを牽引する牽引部を有すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記側部バッグは、前記上部バッグの展開開始後、所定の遅延時間後に展開開始されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアバッグ装置。
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