JP2023144915A - 染毛料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができる染毛料組成物を提供する【解決手段】本発明の染毛料組成物は、塩基性赤51(成分A)と、塩基性紫2(成分B)とを含み、前記成分Aの含有量の、前記成分Aと前記成分Bとの合計含有量に対する質量比が、0.35以上、0.90以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪を染色するために用いられる染毛料組成物に関する。
毛髪及び頭皮へのダメージが小さい染毛料組成物として、直接染料を含む染毛料組成物が知られている。直接染料を含む染毛料組成物では、1種類の直接染料で所望の色を表現することが困難であることから、通常、2種以上の直接染料が用いられている。
直接染料の中でも塩基性染料は、酸化反応を伴わず染毛できるため簡便であり、染毛性に優れる染料である。塩基性染料を含む染毛料組成物として、下記の特許文献1には、(A)成分として、特定の構造を有するトリアミノトリフェニルメタン化合物と、(B)成分として、塩基性青75、塩基性青124、及びHC青15から選択される少なくとも一種である(b1)成分、又は、塩基性青99、及びHC青16から選択される一種である(b2)成分とを含有する染毛料組成物が開示されている。
特開2020-121956号公報
毛髪のダメージ部は、非ダメージ部と比べて、一般的に、マイナス電荷を多く有する。塩基性染料により染毛する際には、プラス電荷を有する塩基性染料は、マイナス電荷をより多く有する毛髪のダメージ部により結合しやすい。
ところで、塩基性染料により染色された毛髪は、洗髪を繰り返した場合に、退色しやすい。そのため、複数の塩基性染料を用いた場合に、塩基性染料それぞれの退色性が大きく異なると、染毛直後と洗髪を繰り返した後とで、すなわち、退色前と退色後とで、毛髪の色相又は色調が大きく変化してしまう。
また、塩基性染料による染毛性及び毛髪への塩基性染料の残留性は、毛髪のダメージレベルに応じて変化する。ダメージレベルが高い毛髪ほどマイナス電荷を多く有することから、ダメージレベルが高い毛髪ほど退色前後で毛髪の色相又は色調が変化しやすい。加えて、毛髪全体の中で、ダメージレベルが異なる部位が存在する場合、ダメージレベルの小さい部位とダメージレベルの大きい部位とでは、色相及び色調の退色の程度が異なるため、これらの部位間において、退色後の色相又は色調の違いも大きくなる。
上記特許文献1に記載の染毛料組成物では、退色前後での色相変化及び色調変化をある程度小さくすることができるものの、その効果は十分ではない。
本発明の目的は、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができる染毛料組成物を提供することである。
本発明は、下記成分(A)と、下記成分(B)とを含み、前記成分(A)の含有量の、前記成分(A)と前記成分(B)との合計含有量に対する質量比が、0.35以上、0.90以下である、染毛料組成物を提供する。
成分(A):塩基性赤51
成分(B):塩基性紫2
本発明の染毛料組成物は、下記成分(C)及び/又は下記成分(D)を含むことが好ましい。
成分(C):塩基性青124
成分(D):HC青15及び/又は塩基性青75
本発明の染毛料組成物は、前記成分(C)と、前記成分(D)とを含むことが好ましい。
本発明の染毛料組成物では、前記成分(C)の含有量の、前記成分(C)と前記成分(D)との合計含有量に対する質量比が、0.55以上、0.85以下であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物では、前記成分(A)の含有量の、前記成分(A)と前記成分(B)との合計含有量に対する質量比が、0.40以上であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物は、前記成分(C)を含み、前記成分(D)を含まないか又は含み、前記成分(C)の含有量の、前記成分(C)と前記成分(D)との合計含有量に対する質量比が、0.85を超え、1.00以下であり、前記成分(A)の含有量の、前記成分(A)と前記成分(B)との合計含有量に対する質量比が、0.60以上であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物は、前記成分(C)を含まないか又は含み、前記成分(D)を含み、前記成分(C)の含有量の、前記成分(C)と前記成分(D)との合計含有量に対する質量比が、0以上、0.55未満であり、前記成分(A)の含有量の、前記成分(A)と前記成分(B)との合計含有量に対する質量比が、0.60以下であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物では、前記成分(A)と前記成分(B)との合計含有量の、前記成分(C)と前記成分(D)との合計含有量に対する質量比が、0.30以上、3.00以下であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物は、下記成分(E)を含むことが好ましい。
成分(E):塩基性茶16及び/又は塩基性黄87
本発明の染毛料組成物は、下記成分(C)及び/又は下記成分(D)を含み、前記成分(E)の含有量の、前記成分(A)と前記成分(B)と前記成分(C)と前記成分(D)と前記成分(E)との合計含有量に対する質量比が、0.15以上、0.75以下であることが好ましい。
成分(C):塩基性青124
成分(D):HC青15及び/又は塩基性青75
本発明は、下記成分(A)と、下記成分(C)と、下記成分(D)とを含み、下記成分(B)を含まないか又は含み、前記成分(A)の含有量の、前記成分(A)と前記成分(B)との合計含有量に対する質量比が、0.35以上である、染毛料組成物を提供する。
成分(A):塩基性赤51
成分(B):塩基性紫2
成分(C):塩基性青124
成分(D):HC青15及び/又は塩基性青75
本発明の染毛料組成物では、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の染毛料組成物は、塩基性赤51と、塩基性紫2とを含む。
本明細書では、上記「塩基性赤51」を「成分(A)」と称する場合がある。
本明細書では、上記「塩基性紫2」を「成分(B)」と称する場合がある。
したがって、本発明の染毛料組成物は、成分(A)と、成分(B)とを含む。
本発明の染毛料組成物では、成分(A)の含有量の、成分(A)と成分(B)との合計含有量に対する質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)が、0.35以上、0.90以下である。
本発明の染毛料組成物では、上記の構成が備えられているので、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができる。
成分(A)は、ダメージレベルが高い毛髪部分に残留しにくい赤系染料である(ダメージレベルが高い毛髪部分よりもダメージレベルが低い毛髪部分により残留しやすい)。一方、成分(B)は、ダメージレベルが高い毛髪部分に残留しやすい赤系染料である(ダメージレベルが低い毛髪部分よりもダメージレベルが高い毛髪部分により残留しやすい)。本発明者らは、成分(A)と成分(B)とを特定の質量比で組み合わせて用いることで、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができることを見出した。本発明の染毛料組成物では、例えば、染毛直後と洗髪を繰り返した後とで、毛髪の色相変化及び色調変化を小さくすることができる。
また、従来の染毛料組成物では、彩度の低い色調において、退色前後での色相変化及び色調変化が特に生じやすいものの、本発明の染毛料組成物では、成分(A)及び成分(B)が特定の質量比で組み合わせて用いられているので、彩度の低い色調であっても、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができ、本発明の効果がより一層効果的に発揮される。
また、毛髪のダメージレベルは、毛髪の部位によって不均一になっていることがある。例えば、根本から毛先までの間でダメージレベルが不均一となっていたり、ある箇所の毛髪だけダメージレベルが大きくなっていたりする場合がある。このような場合に、毛髪のダメージレベルによって退色前後での色相変化や色調変化の度合いが異なると、退色後の毛髪の部位間での色相のムラや色調のムラが生じやすくなる。本発明の染毛料組成物では、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができるため、毛髪全体の中にダメージレベルが異なる部位が存在する場合であっても、退色後の毛髪の部位間での色相のムラ及び色調のムラを小さくすることができる。
本発明の染毛料組成物は、塩基性青124を含んでいてもよく、HC青15及び/又は塩基性青75を含んでいてもよく、塩基性青124と、HC青15及び/又は塩基性青75とを含んでいてもよい。
本明細書では、上記「塩基性青124」を「成分(C)」と称する場合がある。
本明細書では、上記「HC青15及び/又は塩基性青75」を「成分(D)」と称する場合がある。
したがって、本発明の染毛料組成物は、成分(C)及び/又は成分(D)を含んでいてもよい。
本発明の染毛料組成物は、塩基性茶16及び/又は塩基性黄87を含んでいてもよい。
本明細書では、上記「塩基性茶16及び/又は塩基性黄87」を「成分(E)」と称する場合がある。
本発明の染毛料組成物では、成分(E)を組み合わせることにより、彩度の低い色調に染色するための染毛料組成物としやすくなる。
本発明の染毛料組成物は、成分(A)~(E)以外の他の成分を含んでいてもよい。
なお、本明細書において、各成分の含有量とは、染毛料組成物中に含まれる全ての該成分の含有量の合計を意味する。例えば、成分(D)の含有量とは、染毛料組成物中の全ての成分(D)の含有量の合計を意味する。
また、本明細書において、合計含有量とは、各成分の含有量の合計を意味するが、各成分の内の少なくとも1の成分が任意成分である場合に、該任意成分の含有量が0質量%であるときも、各成分の含有量の合計を合計含有量と記載する。例えば、成分(C)と成分(D)との合計含有量には、成分(C)の含有量が0質量%である場合の成分(C)の含有量(0質量%)と成分(D)の含有量との合計も含まれる。
以下、本発明の染毛料組成物に用いられる各成分の詳細を説明する。
(成分(A)及び成分(B))
成分(A)は、塩基性赤51である。成分(A)は、ダメージレベルが高い毛髪部分に残留しにくい赤系染料である。成分(A)は、ダメージレベルが高い毛髪部分よりもダメージレベルが低い毛髪部分により残留しやすい赤系染料である。
成分(B)は、塩基性紫2である。成分(B)は、ダメージレベルが高い毛髪部分に残留しやすい赤系染料である。成分(B)は、ダメージレベルが低い毛髪部分よりもダメージレベルが高い毛髪部分により残留しやすい赤系染料である。
本発明の効果を発揮する観点から、本発明の染毛料組成物において、成分(A)の含有量の、成分(A)と成分(B)との合計含有量に対する質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)は、0.35以上、0.90以下である。
成分(A)の含有量の、成分(A)と成分(B)との合計含有量に対する質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)は、好ましくは0.40以上である。上記質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)が上記下限以上であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。
本発明の染毛料組成物100質量%中、成分(A)と成分(B)との合計含有量は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.003質量%以上、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下である。上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪を良好に染色することができる。また、上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。
本発明の染毛料組成物に含まれる塩基性染料の含有量100質量%中、成分(A)と成分(B)との合計含有量は、好ましくは5.0質量%以上、より好ましくは10.0質量%以上、好ましくは100質量%以下、より好ましくは80.0質量%以下、更に好ましくは60.0質量%以下である。上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪を良好に染色することができる。また、上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。
(成分(C)及び成分(D))
成分(C)は、塩基性青124である。成分(C)は、ダメージレベルが高い毛髪部分に残留しにくい青系染料である。成分(C)は、ダメージレベルが高い毛髪部分よりもダメージレベルが低い毛髪部分により残留しやすい青系染料である。成分(C)を用いることにより、毛髪に付与可能な色相及び色調のバリエーションを増やすことができる。また、赤系染料のみが含まれる場合と比べて、赤系染料と青系染料とが併用された場合には、退色による色相の変化がより生じやすいものの、本発明の染毛料組成物では、成分(C)が含まれる場合でも、成分(A)及び成分(B)が特定の質量比で組み合わせて用いられているので、退色による色相の変化を抑えることができ、本発明の効果がより一層効果的に発揮される。したがって、本発明の染毛料組成物は、成分(C)を含むことが好ましい。
成分(D)は、HC青15及び/又は塩基性青75である。成分(D)は、ダメージレベルが高い毛髪部分に残留しやすい青系染料である。成分(D)は、ダメージレベルが低い毛髪部分よりもダメージレベルが高い毛髪部分により残留しやすい青系染料である。成分(D)を用いることにより、毛髪に付与可能な色相及び色調のバリエーションを増やすことができる。また、赤系染料のみが含まれる場合と比べて、赤系染料と青系染料とが併用された場合には、退色による色相の変化がより生じやすいものの、本発明の染毛料組成物では、成分(D)が含まれる場合でも、成分(A)及び成分(B)が特定の質量比で組み合わせて用いられているので、退色による色相の変化を抑えることができ、本発明の効果をより一層効果的に発揮することができる。したがって、本発明の染毛料組成物は、成分(D)を含むことが好ましい。
なお、本発明の染毛料組成物は、成分(D)として、HC青15を含んでいてもよく、塩基性青75を含んでいてもよく、HC青15と塩基性青75とを含んでいてもよい。本発明の効果をより一層効果的に発揮する観点からは、成分(D)は、HC青15であることが好ましい。本発明の染毛料組成物は、HC青15を含むことが好ましい。
また、上述したように、成分(C)は、ダメージレベルが高い毛髪部分よりもダメージレベルが低い毛髪部分により残留しやすく、成分(D)は、ダメージレベルが低い毛髪部分よりもダメージレベルが高い毛髪部分により残留しやすい。このため、成分(C)と成分(D)とを組み合わせて用いることで、赤系染料として成分(A)と成分(B)とを組み合わせて用いた場合と同様に、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができる。従って、本発明の染毛料組成物は、成分(C)と成分(D)とを含むことが好ましい。
本発明の染毛料組成物100質量%中、成分(C)と成分(D)との合計含有量は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.003質量%以上、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下である。上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪を良好に染色することができる。また、上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。
本発明の染毛料組成物に含まれる塩基性染料の含有量100質量%中、成分(C)と成分(D)との合計含有量は、好ましくは5.0質量%以上、より好ましくは10.0質量%以上、好ましくは90.0質量%以下、より好ましくは80.0質量%以下、更に好ましくは60.0質量%以下である。上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪を良好に染色することができる。また、上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。
本発明の染毛料組成物では、質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)は、0.35以上、0.90以下である。なお、上記質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)の好ましい範囲は、質量比(成分(C)の含有量/成分(C)と成分(D)との合計含有量)によって変化する。以下の3つの場合に分けて、上記質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)の好ましい範囲について更に説明する。
場合(1):本発明の染毛料組成物が成分(C)と成分(D)とを含み、成分(C)の含有量の、成分(C)と成分(D)との合計含有量に対する質量比(成分(C)の含有量/成分(C)と成分(D)との合計含有量)が0.55以上、0.85以下である場合。
場合(2):本発明の染毛料組成物が成分(C)を含み、成分(D)を含まないか又は含み、成分(C)の含有量の、成分(C)と成分(D)との合計含有量に対する質量比(成分(C)の含有量/成分(C)と成分(D)との合計含有量)が0.85を超え、1.00以下である場合。
場合(3):本発明の染毛料組成物が成分(C)を含まないか又は含み、成分(D)を含み、成分(C)の含有量の、成分(C)と成分(D)との合計含有量に対する質量比(成分(C)の含有量/成分(C)と成分(D)との合計含有量)が0以上、0.55未満である場合。
上記場合(1)において、成分(A)の含有量の、成分(A)と成分(B)との合計含有量に対する質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)は、好ましくは0.40以上、より好ましくは0.45以上、好ましくは0.80以下、より好ましくは0.75以下である。上記質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。
上記場合(2)において、成分(A)の含有量の、成分(A)と成分(B)との合計含有量に対する質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)は、好ましくは0.60以上、より好ましくは0.70以上である。上記質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)が上記下限以上であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。また、毛髪のダメージレベルに関わらず、毛髪をより一層均一に染色することができる。
上記場合(3)において、成分(A)の含有量の、成分(A)と成分(B)との合計含有量に対する質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)は、好ましくは0.40以上、好ましくは0.60以下である。上記質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。また、毛髪のダメージレベルに関わらず、毛髪をより一層均一に染色することができる。
なお、上記場合(1)において、成分(C)の含有量の、成分(C)と成分(D)との合計含有量に対する質量比(成分(C)の含有量/成分(C)と成分(D)との合計含有量)は、好ましくは0.60以上、好ましくは0.80以下である。この場合には、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。また、毛髪のダメージレベルに関わらず、毛髪をより一層均一に染色することができる。
本発明の染毛料組成物において、成分(A)と成分(B)との合計含有量の、成分(C)と成分(D)との合計含有量に対する質量比(成分(A)と成分(B)との合計含有量/成分(C)と成分(D)との合計含有量)は、好ましくは0.30以上、より好ましくは0.60以上、好ましくは3.00以下、より好ましくは2.00以下、更に好ましくは1.50以下である。上記質量比(成分(A)と成分(B)との合計含有量/成分(C)と成分(D)との合計含有量)が上記下限以上及び上記上限以下であると、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくする効果がより一層顕著に発揮される。
(成分(E))
成分(E)は、塩基性茶16及び/又は塩基性黄87である。成分(E)を用いることにより、毛髪に付与可能な色相及び色調のバリエーションを増やすことができる。特に、成分(E)を用いることにより、彩度の低い色調(例えば、灰系統の色調)に毛髪を染色することができるので、本発明の効果をより一層効果的に発揮することができる。
本発明の染毛料組成物は、成分(E)として、塩基性茶16を含んでいてもよく、塩基性黄87を含んでいてもよく、塩基性茶16と塩基性黄87とを含んでいてもよい。本発明の効果をより一層効果的に発揮する観点からは、成分(E)は、塩基性茶16及び塩基性黄87であることが好ましい。本発明の染毛料組成物は、塩基性茶16と塩基性黄87とを含むことが好ましい。
本発明の染毛料組成物において、成分(E)の含有量の、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)との合計含有量に対する質量比(成分(E)の含有量/成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)との合計含有量)は、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.40以上、好ましくは0.75以下、より好ましくは0.70以下である。上記質量比(成分(E)の含有量/成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)との合計含有量)が上記下限以上及び上記上限以下であると、彩度のより低い色調となるため、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくする効果がより一層顕著に発揮される。
本発明の染毛料組成物100質量%中、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)との合計含有量は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下である。上記合計含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪を良好に染色することができる。上記合計含有量が上記上限以下であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。
本発明の染毛料組成物に含まれる塩基性染料の含有量100質量%中、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)との合計含有量は、好ましくは50.0質量%以上、より好ましくは80.0質量%以上である。上記合計含有量が上記下限以上であると、毛髪を良好に染色することができ、また、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。なお、本発明の染毛料組成物に含まれる塩基性染料の含有量100質量%中、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)との合計含有量は、100質量%であってもよく、100質量%以下であってもよく、100質量%未満であってもよい。
本発明の染毛料組成物に含まれる染料の含有量100質量%中、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)との合計含有量は、好ましくは5.0質量%以上、より好ましくは20.0質量%以上、更に好ましくは50.0質量%以上である。上記合計含有量が上記下限以上であると、毛髪を良好に染色することができ、また、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。なお、本発明の染毛料組成物に含まれる染料の含有量100質量%中、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)との合計含有量は、100質量%であってもよく、100質量%以下であってもよく、100質量%未満であってもよい。
(他の成分)
本発明の染毛料組成物は、上述した成分(A)~(E)以外の成分を含んでいてもよい。上記他の成分としては、上述した成分(A)~(E)以外の染料、尿素、アミノ変性シリコーン、アミノ基を有するカチオン化ポリマー、脂肪酸アミド、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油、多価アルコール、高級アルコール、低級アルコール、炭化水素油、エステル油、清涼剤、pH調整剤、防腐剤、抗酸化剤、金属封鎖剤、ビタミン類、動物抽出エキス、植物抽出物、パール化剤、着色剤、及び香料等が挙げられる。上記他の成分は、それぞれ1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
<成分(A)~(E)以外の染料>
本発明の染毛料組成物は、成分(A)~(E)以外の染料(以下、染料(X)と記載することがある)を含んでいてもよい。染料(X)は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)及び成分(E)の5種の成分とは異なる染料である。
上記染料(X)としては、塩基性青9、塩基性黄57、塩基性茶17、塩基性紫16、HC青14、HC青17、塩基性赤2、塩基性黄11、HC青11、HC青12、HC赤1、HC赤3、HC赤7、HC赤10、HC赤11、HC赤13、HC黄12、HC黄13、HC橙2、HC Violet BS、HC紫1、HC紫2、HC赤15、HC橙3、塩基性橙31、HC黄7、HC茶1、塩基性赤118、塩基性青99、HC青16、HC青2、塩基性赤76、HC黄2、及びHC黄4等が挙げられる。
<アミノ変性シリコーン>
本発明の染毛料組成物は、アミノ変性シリコーンを含んでいてもよい。上記アミノ変性シリコーンを用いることにより、染毛料組成物の毛髪への浸透促進効果を高めることができる。
上記アミノ変性シリコーンとしては、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、及びアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。
上記アミノ変性シリコーンのアミノ基の含有率は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.2質量%以下である。上記アミノ基の含有率が上記下限以上及び上記上限以下であると、染毛料組成物の毛髪への浸透促進効果をより一層高めることができる。
本発明の染毛料組成物が上記アミノ変性シリコーンを含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記アミノ変性シリコーンの含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。上記アミノ変性シリコーンの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染毛料組成物の毛髪への浸透促進効果をより一層高め、染色性をより良好にすることができる。
<アミノ基を有するカチオン化ポリマー>
本発明の染毛料組成物は、アミノ基を有するカチオン化ポリマーを含んでいてもよい。上記アミノ基を有するカチオン化ポリマーを用いることにより、染毛料組成物の毛髪への浸透促進効果を高めることができる。
上記アミノ基を有するカチオン化ポリマーとしては、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース等の第4級窒素含有セルロースエーテル誘導体;塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム等の第4級窒素含有グァーガム誘導体;カチオン性澱粉、ジアリル第4級アンモニウム塩重合物、ジアリル第4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、第4級化ポリビニルピロリドン誘導体、ポリグリコールポリアミン縮合物、アジピン酸・ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合物、及びカチオン化デキストラン等が挙げられる。
染毛料組成物の毛髪への浸透促進効果をより一層高める観点からは、上記アミノ基を有するカチオン化ポリマーは、ポリクオタニウム-67であることが好ましい。上記ポリクオタニウム-67は、ヒドロキシエチルセルロースにトリメチルアンモニウム置換エポキシド及びラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドを付加反応させて得られる4級アンモニウム塩の重合体であり、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース誘導体である。
本発明の染毛料組成物が上記アミノ基を有するカチオン化ポリマーを含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記アミノ基を有するカチオン化ポリマーの含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。上記アミノ基を有するカチオン化ポリマーの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染毛料組成物の毛髪への浸透促進効果をより一層高め、染色性をより良好にすることができる。
<脂肪酸アミド>
本発明の染毛料組成物は、脂肪酸アミドを含んでいてもよい。上記脂肪酸アミドを用いることにより、酸化染毛剤によるダメージ部分が良好に補修され、毛髪全体をムラなく、良好に染色することができる。また、ダメージ部分では、保存前後の染毛料組成物で染色した毛髪の色調の変化が特に生じやすいことから、ダメージ部分を補修することにより、保存前後の染毛料組成物で染色した毛髪の色調の差異をより一層効果的に小さくすることができる。
上記脂肪酸アミドとしては、例えば、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、アラキジン酸アミド、ベヘニン酸アミド、及びパルミトレイン酸アミド等が挙げられる。
上記脂肪酸アミドは、炭素数が16~24である脂肪酸アミドであることが好ましく、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、又はベヘニン酸アミドであることがより好ましく、ステアリン酸アミド、又はベヘニン酸アミドであることが更に好ましく、ベヘニン酸アミドであることが特に好ましい。
本発明の染毛料組成物が上記脂肪酸アミドを含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記脂肪酸アミドの含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下である。上記脂肪酸アミドの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、酸化染毛剤によるダメージ部分がより一層良好に補修され、毛髪全体をムラなく、良好に染色することができる。また、保存前後の染毛料組成物で染色した毛髪の色調の差異をより一層効果的に小さくすることができる。
<アニオン界面活性剤>
本発明の染毛料組成物は、アニオン界面活性剤を含んでいてもよい。上記アニオン界面活性剤を用いることにより、染毛料組成物に洗浄効果を付与することができる。
上記アニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、及びセチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、及びポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;テトラデセンスルホン酸ナトリウム等のα-オレフィンスルホン酸塩;ミリストイルメチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、オレオイルメチルタウリンナトリウム、及びヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等のN-アシルメチルタウリン塩;スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、及びスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム等のスルホコハク酸アルキル塩;スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウリル二ナトリウム等のスルホコハク酸ポリオキシエチレンアルキル塩;ラウリルリン酸ナトリウム、セチルリン酸ナトリウム、及びセチルリン酸ジエタノールアミン等のモノアルキルリン酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウム、及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩;ラウロイルサルコシンカリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、ミリストイルサルコシンナトリウム、及びヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム等のN-アシルサルコシン塩;ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルメチルアラニントリエタノールアミン、ミリストイルメチルアラニンナトリウム、及びヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム等のN-アシル-N-メチル-β-アラニン塩;ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸カリウム、ステアロイルグルタミン酸二ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウム、及びヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン等のN-アシルグルタミン酸塩;ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、及びヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム等のN-アシルグリシン塩;ラウリルグリコール酢酸ナトリウム(ドデカン-1,2-ジオール酢酸ナトリウム)、ラウリルグリコール酢酸カリウム、ミリスチルグリコール酢酸ナトリウム、ミリスチルグリコール酢酸カリウム、パルミチルグリコール酢酸ナトリウム、パルミチルグリコール酢酸カリウム、ステアリルグリコール酢酸ナトリウム、ステアリルグリコール酢酸カリウム、ベヘニルグリコール酢酸ナトリウム、及びベヘニルグリコール酢酸カリウム等のアルキルエーテルグリコール酢酸塩等が挙げられる。
染毛力の低下を抑える観点からは、上記アニオン界面活性剤は、N-アシル-N-メチル-β-アラニン塩、又はN-アシルグルタミン酸塩であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物が上記アニオン界面活性剤を含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記アニオン界面活性剤の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下である。上記アニオン界面活性剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染毛力の低下を効果的に抑えつつ、洗浄性を高めることができる。
<カチオン界面活性剤>
本発明の染毛料組成物は、カチオン界面活性剤を含んでいてもよい。上記カチオン界面活性剤を用いることにより、毛髪に良好な風合いを付与することができる。
上記カチオン界面活性剤としては、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩、アルキルアミン、及び脂肪酸アミドアミン等が挙げられる。
上記モノアルキル型4級アンモニウム塩としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ミリスチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベへニルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化アルキル(20~22)トリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム、及び塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム等が挙げられる。
上記脂肪酸アミドアミンとしては、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、及びベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド等が挙げられる。
上記脂肪酸アミドアミンは、有機酸又は無機酸により中和されていることが好ましい。上記脂肪酸アミドアミンは脂肪酸アミドアミン塩であることが好ましい。上記有機酸としては、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、及び酢酸等が挙げられる。上記無機酸としては、リン酸、塩酸、及び硫酸等が挙げられる。上記脂肪酸アミドアミンは、乳酸により中和されていることがより好ましい。なお、上記有機酸及び上記無機酸の配合量は、上記脂肪酸アミドアミンを中和できれば特に限定されない。
毛髪の風合いをより一層良好にする観点からは、上記カチオン界面活性剤は、上記モノアルキル型4級アンモニウム塩、又は上記脂肪酸アミドアミンであることが好ましく、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベへニルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化アルキル(20~22)トリメチルアンモニウム、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、又はベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドであることがより好ましい。
本発明の染毛料組成物が上記カチオン界面活性剤を含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記カチオン界面活性剤の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下である。上記カチオン界面活性剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪の風合いをより一層良好にすることができる。
<両性界面活性剤>
本発明の染毛料組成物は、両性界面活性剤を含んでいてもよい。上記両性界面活性剤を用いることにより、染毛料組成物に洗浄効果を付与することができる。
上記両性界面活性剤としては、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、及びヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のアルキルアミドベタイン型両性界面活性剤;アルキルグリシン塩、カルボキシメチルグリシン塩、及びN-アシルアミノエチル-N-2-ヒドロキシエチルグリシン塩等のグリシン型両性界面活性剤;アルキルアミノプロピオン酸塩、及びアルキルイミノジプロピオン酸塩等のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、及びアルキルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等のアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;アルキルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤;アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウム型両性界面活性剤;N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウム-N-プロピルスルホン酸塩;N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウム-N-(2-ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩;N-脂肪酸アミドプロピル-N,N-ジメチルアンモニウム-N-(2-ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩等が挙げられる。
洗浄性をより一層高める観点からは、上記両性界面活性剤は、アルキルアミドベタイン型両性界面活性剤であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物が上記両性界面活性剤を含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記両性界面活性剤の含有量は、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは5.0質量%以上、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは15.0質量%以下である。上記両性界面活性剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染毛力の低下を効果的に抑えつつ、洗浄性を高めることができる。
<ノニオン界面活性剤>
本発明の染毛料組成物は、ノニオン界面活性剤を含んでいてもよい。上記ノニオン界面活性剤を用いることにより、染毛力の低下を抑えつつ洗浄性を高めることができる。
上記ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油、及び脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。
染毛力の低下をより一層抑える観点からは、上記ノニオン界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、又は脂肪酸アルキロールアミドであることが好ましい。
本発明の染毛料組成物が上記ノニオン界面活性剤を含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記ノニオン界面活性剤の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、好ましくは7.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。上記ノニオン界面活性剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染毛料組成物の粘性をより一層良好にできる。
<アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油>
本発明の染毛料組成物は、アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油を含んでいてもよい。上記アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油を用いることにより、水洗時のきしみ感を効果的に抑えることができる。
上記アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油としては、メチルポリシロキサン、平均重合度が650~7000である高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、及びジメチコノール等の鎖状シリコーン;メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン;カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、及びアルキル変性シリコーン等の変性シリコーン等が挙げられる。
水洗時のきしみ感をより一層効果的に抑える観点からは、上記アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油は、鎖状シリコーンであることが好ましい。
本発明の染毛料組成物が上記アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油を含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下である。上記アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、水洗時のきしみ感をより一層効果的に抑えることができる。
<多価アルコール>
上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、及び1,2-オクタンジオール等が挙げられる。
本発明の染毛料組成物が上記多価アルコールを含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記多価アルコールの含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは8.0質量%以下である。
<高級アルコール>
上記高級アルコールとしては、炭素数16~22のアルコールが挙げられる。上記炭素数16~22のアルコールとしては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、オレイルアルコール、及びベヘニルアルコール等が挙げられる。
本発明の染毛料組成物が上記高級アルコールを含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記高級アルコールの含有量は、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは3.0質量%以上、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下である。
<低級アルコール>
上記低級アルコールとしては、エタノール等が挙げられる。
本発明の染毛料組成物が上記低級アルコールを含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記低級アルコールの含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下である。
<炭化水素油>
上記炭化水素油としては、α-オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、流動イソパラフィン、及び流動パラフィン等が挙げられる。
本発明の染毛料組成物が上記炭化水素油を含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記炭化水素油の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。
<エステル油>
上記エステル油は、脂肪酸部分の炭素数が12以下であるエステル油であることが好ましい。上記脂肪酸部分の炭素数が12以下である上記エステル油としては、カプリン酸グリセリル等のカプリン酸エステル、カプリル酸グリセリル等のカプリル酸エステル、2-エチルヘキサン酸セチル、及びイソノナン酸イソノニル等が挙げられる。
本発明の染毛料組成物が上記エステル油を含む場合に、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記エステル油の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下である。上記エステル油の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染毛力を高めることができる。
<清涼剤>
上記清涼剤としては、l-メントール、1,8-シネオール、及びカンファ等が挙げられる。
<防腐剤>
上記防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン、及びフェノキシエタノール等が挙げられる。
<水>
本発明の染毛料組成物は、水を含むことが好ましい。上記水は精製水であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物中の水の含有量は、他の成分の含有量によって適宜調整することができる。本発明の染毛料組成物100質量%中、水の含有量は、好ましくは50.0質量%以上、より好ましくは60.0質量%以上、好ましくは90.0質量%以下、より好ましくは80.0質量%以下である。
(染毛料組成物の他の詳細)
本発明の染毛料組成物の性状は、特に限定されない。本発明の染毛料組成物の性状は、液状であってもよく、ジェル状であってもよく、クリーム状であってもよく、グリース状であってもよく、ワックス状であってもよい。本発明の効果をより一層効果的に発揮する観点からは、本発明の染毛料組成物の性状は、ジェル状又はクリーム状であることが好ましく、クリーム状であることがより好ましい。本発明の染毛料組成物は、ジェル状染毛料組成物又はクリーム状染毛料組成物であることが好ましく、クリーム状染毛料組成物であることがより好ましい。
本発明の染毛料組成物は、カラーシャンプー又はカラートリートメントであることが好ましく、カラートリートメントであることがより好ましい。なお、カラートリートメントは、一般に、カラーリンス、カラーコンディショナー、又はカラーバターと称されることもある。
<カラーシャンプー>
カラーシャンプーは、洗髪時に毛髪に塗布して用いられる。該カラーシャンプーを毛髪に塗布し、洗髪し、該カラーシャンプーを洗い流すことにより、洗髪と同時に毛髪を染色することができる。
本発明の染毛料組成物がカラーシャンプーである場合、洗浄性を高める観点から、本発明の染毛料組成物は、上記アニオン界面活性剤、上記カチオン界面活性剤、上記両性界面活性剤、及び上記ノニオン界面活性剤からなる群より選ばれた界面活性剤(少なくとも1の界面活性剤)を含むことが好ましく、上記両性界面活性剤及び/又は上記ノニオン界面活性剤を含むことがより好ましい。
本発明の染毛料組成物がカラーシャンプーである場合、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記界面活性剤の含有量は、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは5.0質量%以上、好ましくは25.0質量%以下、より好ましくは20.0質量%以下である。上記界面活性剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染毛力の低下を効果的に抑えつつ、洗浄性を高めることができる。上記界面活性剤の含有量は、本発明の染毛料組成物中の全ての上記界面活性剤の含有量の合計である。
<カラートリートメント>
カラートリートメントは、シャンプー等により洗髪した毛髪に塗布して用いられる。例えば、洗髪後の毛髪にカラートリートメントを塗布して3分~20分間保持した後、該カラートリートメントを洗い流すことにより毛髪を染色することができる。
本発明の染毛料組成物がカラートリートメントである場合、水洗時のきしみ感を効果的に抑える観点から、本発明の染毛料組成物は、上記尿素、上記アミノ変性シリコーン、上記アミノ基を有するカチオン化ポリマー、上記カチオン界面活性剤、及び上記アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油からなる群より選ばれた成分(少なくとも1の成分)を含むことが好ましい。上記成分は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
本発明の染毛料組成物がカラートリートメントである場合、本発明の染毛料組成物100質量%中、上記尿素、上記アミノ変性シリコーン、上記アミノ基を有するカチオン化ポリマー、上記カチオン界面活性剤、及び上記アミノ変性シリコーン以外のシリコーン油からなる群より選ばれた成分の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。上記成分の含有量が上記下限以上であると、水洗時のきしみ感をより一層効果的に抑えることができる。なお、上記成分の含有量が10.0質量%を超えると、10.0質量%以下である場合と比べて、該染毛料組成物が連続して使用される場合に、上記成分が毛髪上に蓄積されて、ごわつきが生じることがある。
本発明の染毛料組成物がカラートリートメントである場合、染料の溶解性を高める観点からは、本発明の染毛料組成物は、上記多価アルコールを含むことが好ましい。
本発明の染毛料組成物がカラートリートメントである場合、保存安定性を高める観点からは、本発明の染毛料組成物は、上記高級アルコールを含むことが好ましい。
本発明の染毛料組成物がカラートリートメントである場合、塗布性を高める観点からは、本発明の染毛料組成物は、上記炭化水素油を含むことが好ましい。
本発明の染毛料組成物のpHは、好ましくは3.5以上、より好ましくは4.5以上、更に好ましくは5.0以上、好ましくは8.0以下、より好ましくは6.5以下である。上記pHが上記下限以上及び上記上限以下であると、コンディショニング性をより一層良好にすることができ、かつ染毛力をより一層高めることができる。なお、本発明の染毛料組成物がカラーシャンプーである場合には、pHは4.5以上、6.5以下であることが好ましく、カラートリートメントである場合には、pHは3.5以上、6.5以下であることが好ましい。
本発明の染毛料組成物の製造方法として、公知の染毛料組成物の製造方法を採用することができる。本発明の染毛料組成物の製造方法としては、各成分をパドルミキサー等で撹拌して均一化する方法等が挙げられる。
本発明の染毛料組成物がカラーシャンプーである場合、例えば、以下のようにして、該カラーシャンプーを製造することができる。
水性成分を常温(15℃~25℃)で混合した後、必要に応じて界面活性剤を添加して混合し、第1の混合液を得る。油性成分を70℃~80℃で混合し、第2の混合液を得る。第1の混合液に、第2の混合液を徐々に添加しながら、パドルミキサー等で撹拌して乳化を行った後、常温まで冷却してカラーシャンプーを得る。成分(A)~(E)、pH調整剤などは適宜配合することができる。
本発明の染毛料組成物がカラートリートメントである場合、例えば、以下のようにして、該カラートリートメントを製造することができる。
水性成分を70℃~90℃で混合し、第1の混合液を得る。油性成分を70℃~90℃で混合し、第2の混合液を得る。第1の混合液及び第2の混合液の液温を70℃~90℃に保ったまま、第1の混合液に、第2の混合液を徐々に添加しながら、パドルミキサー等で撹拌して乳化を行った後、20℃~40℃に冷却してカラートリートメントを得る。成分(A)~(E)、pH調整剤などは適宜配合することができる。
本明細書では、下記の構成を備える染毛料組成物(以下、染毛料組成物(X)と記載することがある)も開示する。
成分(A)と、成分(C)と、成分(D)とを含み、成分(B)を含まないか又は含み、成分(A)の含有量の、成分(A)と成分(B)との合計含有量に対する質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)が、0.35以上である、染毛料組成物(X)。
なお、染毛料組成物(X)における成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)はそれぞれ、上述した成分である。また、染毛料組成物(X)では、成分(B)を含む場合に、質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)が0.35以上である。
染毛料組成物(X)においても、ダメージレベルが高い毛髪部分よりもダメージレベルが低い毛髪部分により残留しやすい青系染料である成分(C)と、ダメージレベルが低い毛髪部分よりもダメージレベルが高い毛髪部分により残留しやすい青系染料である成分(D)とが組み合わせて用いられているので、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化を小さくすることができる。
染毛料組成物(X)において、上記質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)は、好ましくは0.40以上、好ましくは0.90以下である。上記質量比(成分(A)の含有量/成分(A)と成分(B)との合計含有量)が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪のダメージレベルに関わらず、退色前後での色相変化及び色調変化をより一層小さくすることができる。
また、染毛料組成物(X)は、上述した成分(E)を含むことが好ましい。成分(E)を用いることにより、彩度の低い色調(例えば、灰系統の色調)に毛髪を染色することができるので、本発明の効果をより一層効果的に発揮することができる。
なお、染毛料組成物(X)の好ましい構成(成分(A)~(E)における含有量の構成及び質量比の構成など)は、上述した染毛料組成物の欄に記載した好ましい構成と同じであるので記載を省略する。
また、染毛料組成物(X)は、上述した他の成分を含んでいてもよい。染毛料組成物(X)における上記他の成分の好ましい構成(他の成分の種類及びその含有量の構成など)は、上述した染毛料組成物の欄に記載した好ましい構成と同じであるので記載を省略する。
さらに、染毛料組成物(X)における他の詳細は、上述した染毛料組成物の他の詳細の欄に記載した好ましい構成と同じであるので記載を省略する。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
実施例及び比較例で用いたポリクオタニウム-67は下記の通りである。
ポリクオタニウム-67:商品名「SoftCAT Polymer SL-30」、ダウ・ケミカル社製
(実施例1~20及び比較例1~8)
下記の表1~5に示す配合成分を配合(配合単位は質量%)し、染毛料組成物を調製した。表中の配合量(染毛料組成物100質量%中の配合量)は、純分量(単位:質量%)で示した。また、得られた染毛料組成物のpHは、pHメーター(堀場製作所社製「F-74」)を用いて測定した。
実施例1~20で得られた染毛料組成物の性状はいずれもクリーム状であった。
(評価)
得られた染毛料組成物について、以下の評価を行った。
また、以下の評価に用いた試験毛束(高ダメージの試験毛束、低ダメージの試験毛束)は以下のようにして調製した。
<高ダメージの試験毛束の調製>
試験用人毛毛束(スタッフス社製、ライトブラウン、重さ1g)に対して、パーマ液(チオグリコール酸アンモニウムを有効成分とする第1剤及び臭素酸ナトリウムを有効成分とする第2剤)を用いてパーマ処理を行った。なお、上記パーマ処理は、試験用人毛毛束に、パーマ液第1剤を2g塗布し15分間放置した後、洗い流し、次いで、パーマ液第2剤を2g塗布し15分間放置した後、洗い流す処理である。パーマ処理した試験用人毛毛束をドライヤーで乾燥して、高ダメージの試験毛束を調製した。
<低ダメージの試験毛束の調製>
低ダメージの試験毛束として、未処理の試験用人毛毛束(スタッフス社製、ライトブラウン、重さ1g)をそのまま用いた。
<試験毛束の染色>
得られた染毛料組成物を用いて高ダメージの試験毛束及び低ダメージの試験毛束をそれぞれ、以下のようにして染毛した。
試験毛束を市販のシャンプーを用いて洗浄した後、軽く水気を切った。次いで、得られた染毛料組成物1gを塗布し、ハケを用いて毛束(毛髪)全体に馴染ませた。塗布開始から15分間放置した後、塗布した染毛料組成物を洗い流し、ドライヤーで乾燥した。このようにして、退色試験未実施の試験毛束を得た。
<染色した試験毛束の退色試験(繰り返し洗髪)>
染色した試験毛束(退色試験未実施の試験毛束)に対して、洗髪処理を5回繰り返した。なお、洗髪処理は、市販のシャンプーを用いて洗浄し、次いで、市販のコンディショナーを塗布し洗い流す処理である。次いで、洗髪処理を5回繰り返した試験毛束をドライヤーで乾燥し、退色試験実施済の試験毛束を得た。
(1)赤系染料のみを含む染毛料組成物の評価(実施例1及び比較例1,2)
実施例1及び比較例1,2で作製した染毛料組成物の組成を以下の表1に示す。赤系染料のみを含む実施例1及び比較例1,2では、退色試験未実施の高ダメージの試験毛束及び低ダメージの試験毛束、並びに、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束及び低ダメージの試験毛束を目視観察した。なお、本評価は、3名の専門評価員により実施した。
Figure 2023144915000001
(1-1)実施例1の評価結果
退色試験未実施及び退色試験実施済の高ダメージの試験毛束の比較:
退色試験未実施の高ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束とで、彩度に変化は見られず、また、色相と明度(色の濃さ)とは変化が見られるものの許容範囲であった。
退色試験未実施及び退色試験実施済の低ダメージの試験毛束の比較:
退色試験未実施の低ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の低ダメージの試験毛束とで、彩度に変化は見られず、また、色相と明度(色の濃さ)とは変化が見られるものの許容範囲であった。
このため、実施例1で得られた染毛料組成物では、高ダメージの試験毛束と低ダメージの試験毛束とで許容範囲内の同程度の退色が確認され、その結果、高ダメージの試験毛束と低ダメージの試験毛束とで、色相及び色調の相違はほとんど見られなかった。
(1-2)比較例1の評価結果
退色試験未実施及び退色試験実施済の高ダメージの試験毛束の比較:
退色試験未実施の高ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束とで、彩度及び色相に変化は見られなった。一方、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束では、色が薄くなっており、退色試験未実施の高ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束とで、明度の大きな変化が見られた。
退色試験未実施及び退色試験実施済の低ダメージの試験毛束の比較:
退色試験未実施の低ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の低ダメージの試験毛束とで、彩度及び色相に変化は見られず、また、明度(色の濃さ)は変化が見られるものの許容範囲であった。
このため、比較例1で得られた染毛料組成物では、高ダメージの試験毛束と低ダメージの試験毛束とで、明らかな色調の変化が見られた。
(1-3)比較例2の評価結果
退色試験未実施及び退色試験実施済の高ダメージの試験毛束の比較:
退色試験未実施の高ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束とで、彩度及び色相に変化は見られず、また、明度(色の濃さ)の変化も見られなかった。
退色試験未実施及び退色試験実施済の低ダメージの試験毛束の比較:
退色試験未実施の低ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の低ダメージの試験毛束とで、彩度及び色相に変化は見られず、また、明度(色の濃さ)は変化が見られるものの許容範囲であった。
比較例2で得られた染毛料組成物では、高ダメージの試験毛束では退色が確認されなかった一方で、低ダメージの試験毛束で許容範囲内の退色が確認され、その結果、高ダメージの試験毛束と低ダメージの試験毛束とで、明らかな色調の変化が見られた。
(2)赤系染料以外の染料も含む染毛料組成物の評価(実施例2~20及び比較例3~8)
赤系染料以外の染料も含む染毛料組成物では、退色試験未実施の高ダメージの試験毛束、並びに、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束を目視観察した。なお、本評価は、3名の専門評価員により実施した。
以下の評価基準により、色相変化及び色調変化を評価した。
<評価基準>
○(良好):退色試験未実施の高ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束とで、色相及び彩度に変化がほとんど見られない(退色試験未実施の高ダメージの試験毛束と退色試験実施済の高ダメージの試験毛束とを別々に離して観察した際に、色相及び彩度に変化があることを認識できない)。
△(許容範囲):退色試験未実施の高ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束とで、色相及び/又は彩度に変化が見られるものの、それぞれ許容範囲である。
×(不良):退色試験未実施の高ダメージの試験毛束と、退色試験実施済の高ダメージの試験毛束とで、色相及び彩度のうちの少なくとも一方において、変化が明らかに見られる。
なお、実施例2~20及び比較例3~8において、退色試験実施済の試験毛束は、退色試験未実施の試験毛束と比べて、明度にある程度の変化が見られたものの許容範囲であった。
組成及び結果を下記の表2~5に示す。
Figure 2023144915000002
Figure 2023144915000003
Figure 2023144915000004
Figure 2023144915000005
以下に、本発明の染毛料組成物の処方例を示す。
(処方例1)カラートリートメント(クリーム)
塩基性赤51 0.01質量%
塩基性紫2 0.01質量%
塩基性青124 0.02質量%
HC青15 0.01質量%
塩基性茶16 0.03質量%
塩基性黄87 0.02質量%
ステアリルアルコール 8.0質量%
ミネラルオイル 4.0質量%
ステアリン酸グリセリル 2.5質量%
セテス-40 1.5質量%
ステアラミドプロピルジメチルアミン 2.0質量%
ジメチコン 3.0質量%
アモジメチコン 0.2質量%
ポリクオタニウム-67 0.3質量%
乳酸(pH調整剤) 適量(pH5.25に調整)
ジプロピレングリコール 5.0質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
香料 0.5質量%
エタノール 5.0質量%
精製水 残部
合計 100質量%
(処方例2)カラートリートメント(クリーム)
塩基性赤51 0.01質量%
塩基性紫2 0.01質量%
塩基性青124 0.02質量%
HC青15 0.01質量%
塩基性茶16 0.03質量%
塩基性黄87 0.02質量%
ステアリルアルコール 7.0質量%
ミネラルオイル 3.0質量%
パルミチン酸エチルへキシル 3.0質量%
ステアリン酸グリセリル 2.5質量%
セテス-40 1.5質量%
ステアルトリモニウムクロリド 1.0質量%
ステアラミドプロピルジメチルアミン 2.0質量%
ジメチコン 3.0質量%
アモジメチコン 0.2質量%
ポリクオタニウム-67 0.3質量%
クエン酸(pH調整剤) 適量(pH6.00に調整)
クエン酸ナトリウム(pH調整剤) 適量(pH6.00に調整)
ジプロピレングリコール 5.0質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
香料 0.5質量%
エタノール 5.0質量%
精製水 残部
合計 100質量%
(処方例3)カラートリートメント(クリーム)
塩基性赤51 0.01質量%
塩基性紫2 0.01質量%
塩基性青124 0.02質量%
HC青15 0.01質量%
塩基性茶16 0.05質量%
塩基性黄57 0.02質量%
ステアリルアルコール 8.0質量%
ミネラルオイル 4.0質量%
ステアリン酸グリセリル 2.5質量%
セテス-40 1.5質量%
ステアラミドプロピルジメチルアミン 2.0質量%
ポリクオタニウム-67 0.3質量%
クエン酸(pH調整剤) 適量(pH5.25に調整)
クエン酸ナトリウム(pH調整剤) 適量(pH5.25に調整)
ジプロピレングリコール 5.0質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
香料 0.5質量%
エタノール 5.0質量%
精製水 残部
合計 100質量%
(処方例4)カラートリートメント(クリーム)
塩基性赤51 0.005質量%
塩基性紫2 0.005質量%
塩基性青124 0.010質量%
HC青15 0.005質量%
塩基性茶16 0.015質量%
塩基性黄87 0.010質量%
HC黄2 0.020質量%
HC青2 0.200質量%
ステアリルアルコール 8.0質量%
ミネラルオイル 4.0質量%
ステアリン酸グリセリル 2.5質量%
セテス-40 1.5質量%
ステアラミドプロピルジメチルアミン 2.0質量%
ポリクオタニウム-67 0.3質量%
クエン酸(pH調整剤) 適量(pH5.25に調整)
クエン酸ナトリウム(pH調整剤) 適量(pH5.25に調整)
ジプロピレングリコール 5.0質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
香料 0.5質量%
エタノール 5.0質量%
精製水 残部
合計 100質量%
(処方例5)カラーシャンプー
塩基性赤51 0.03質量%
塩基性紫2 0.03質量%
塩基性青124 0.05質量%
HC青15 0.02質量%
塩基性茶16 0.10質量%
塩基性黄87 0.04質量%
ラウロイルメチルアラニンナトリウム 3.0質量%
ココイルグルタミン酸TEA 3.0質量%
ラウラミドプロピルベタイン 6.0質量%
コカミドメチルMEA 2.0質量%
グリセリン 3.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.5質量%
クエン酸 適量(pH5に調整)
クエン酸ナトリウム(pH調整剤) 適量(pH5に調整)
フェノキシエタノール 0.5質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
精製水 残部
合計 100質量%

Claims (11)

  1. 下記成分Aと、下記成分Bとを含み、
    前記成分Aの含有量の、前記成分Aと前記成分Bとの合計含有量に対する質量比が、0.35以上、0.90以下である、染毛料組成物。
    成分A:塩基性赤51
    成分B:塩基性紫2
  2. 下記成分C及び/又は下記成分Dを含む、請求項1に記載の染毛料組成物。
    成分C:塩基性青124
    成分D:HC青15及び/又は塩基性青75
  3. 前記成分Cと、前記成分Dとを含む、請求項2に記載の染毛料組成物。
  4. 前記成分Cの含有量の、前記成分Cと前記成分Dとの合計含有量に対する質量比が、0.55以上、0.85以下である、請求項3に記載の染毛料組成物。
  5. 前記成分Aの含有量の、前記成分Aと前記成分Bとの合計含有量に対する質量比が、0.40以上である、請求項3又は4に記載の染毛料組成物。
  6. 前記成分Cを含み、
    前記成分Dを含まないか又は含み、
    前記成分Cの含有量の、前記成分Cと前記成分Dとの合計含有量に対する質量比が、0.85を超え、1.00以下であり、
    前記成分Aの含有量の、前記成分Aと前記成分Bとの合計含有量に対する質量比が、0.60以上である、請求項2に記載の染毛料組成物。
  7. 前記成分Cを含まないか又は含み、
    前記成分Dを含み、
    前記成分Cの含有量の、前記成分Cと前記成分Dとの合計含有量に対する質量比が、0以上、0.55未満であり、
    前記成分Aの含有量の、前記成分Aと前記成分Bとの合計含有量に対する質量比が、0.60以下である、請求項2に記載の染毛料組成物。
  8. 前記成分Aと前記成分Bとの合計含有量の、前記成分Cと前記成分Dとの合計含有量に対する質量比が、0.30以上、3.00以下である、請求項2~7のいずれか1項に記載の染毛料組成物。
  9. 下記成分Eを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の染毛料組成物。
    成分E:塩基性茶16及び/又は塩基性黄87
  10. 下記成分C及び/又は下記成分Dを含み、
    前記成分Eの含有量の、前記成分Aと前記成分Bと前記成分Cと前記成分Dと前記成分Eとの合計含有量に対する質量比が、0.15以上、0.75以下である、請求項9に記載の染毛料組成物。
    成分C:塩基性青124
    成分D:HC青15及び/又は塩基性青75
  11. 下記成分Aと、下記成分Cと、下記成分Dとを含み、
    下記成分Bを含まないか又は含み、
    前記成分Aの含有量の、前記成分Aと前記成分Bとの合計含有量に対する質量比が、0.35以上である、染毛料組成物。
    成分A:塩基性赤51
    成分B:塩基性紫2
    成分C:塩基性青124
    成分D:HC青15及び/又は塩基性青75
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