JP2023131246A - 潜在収縮ポリエステル複合糸およびポリエステル複合糸、並びにこれらを含む織編物 - Google Patents

潜在収縮ポリエステル複合糸およびポリエステル複合糸、並びにこれらを含む織編物 Download PDF

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【課題】ふくらみ感と圧縮弾性率を両立する潜在収縮ポリエステル複合糸もしくはポリエステル複合糸、またはこれらを少なくとも一部に含む織編物を提供する。【解決手段】少なくともポリエステル糸Aとポリエステル糸Bを含み、前記ポリエステル糸Aの50%以上が鞘部に存在し、前記ポリエステル糸Bの50%以上が芯部に存在し、前記ポリエステル糸Aの沸騰水収縮率(SA)と前記ポリエステル糸Bの沸騰水収縮率(SB)がSA>SBの関係にあり、前記SAが30%以上60%以下である潜在収縮ポリエステル複合糸。【選択図】図2b

Description

本発明はポリエステル複合糸および織編物に関するものである。
従来から、ポリエステル糸を用いた織編物は幅広く展開されている。例えば、高収縮側を芯糸、低収縮側を鞘糸で構成された異収縮混繊糸を形成し、熱処理を行うことで高収縮側と低収縮側の糸長差を発生させ、ふくらみを発現させる技術が多く検討されている(例えば、特許文献1~3参照)。
特開2001-123342号公報 特開2000-119931号公報 特開平9-256235号公報
上述した従来の異収縮混繊糸の熱処理前の糸は、例えば図1aのように高収縮側の糸(2a)が芯側、低収縮側の糸(1a)が鞘側となり、熱処理をすることで低収縮側と高収縮側の糸が分割し、図1bのような大きなループを有する形態となる。これにより、目的とするふくらみは出るが、圧縮弾性率に乏しいという課題があった。
そこで、本発明は、ふくらみを有しながらも圧縮弾性率にも優れることを目的とした、潜在収縮ポリエステル複合糸およびポリエステル複合糸、並びにこれらを含む織編物を提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するために、次の構成を有する。
(1)少なくともポリエステル糸Aとポリエステル糸Bとを含み、前記ポリエステル糸Aの50%以上の本数が鞘部に存在し、前記ポリエステル糸Bの50%以上の本数が芯部に存在し、前記ポリエステル糸Aの沸騰水収縮率(SA)と前記ポリエステル糸Bの沸騰水収縮率(SB)がSA>SBの関係にあり、前記SAが30%以上60%以下である潜在収縮ポリエステル複合糸。
(2)前記ポリエステル糸Aがカチオン可染ポリエステル糸であり、前記ポリエステル糸Bがカチオン不可染ポリエステル糸である、(1)に記載の潜在収縮ポリエステル複合糸。
(3)前記ポリエステル糸Aまたは前記ポリエステル糸Bの少なくとも一方が、長さ方向に太細斑を有する(1)または(2)に記載の潜在収縮ポリエステル複合糸。
(4)前記ポリエステル糸Aの本数が前記潜在収縮ポリエステル複合糸における総本数の60~80%である(1)~(3)のいずれかに記載の潜在収縮ポリエステル複合糸。
(5)(1)~(4)のいずれかに記載の潜在収縮ポリエステル複合糸を少なくとも一部に含む織編物。
(6)少なくとも相対的に糸長が短いポリエステル糸aと、相対的に糸長が長いポリエステル糸bとを含み、前記ポリエステル糸aの糸長Laと前記ポリエステル糸bの糸長Lbの、前記糸長Lbに対する糸長差の比(Lb-La)/Lbが15%以上60%以下であり、繊維軸方向に対して垂直に切断した際の断面において、前記ポリエステル糸aの30%以上60%以下の本数を鞘部に含むポリエステル複合糸。
(7)前記ポリエステル糸aまたは前記ポリエステル糸bの少なくとも一方が、長さ方向に太細斑を有する(6)に記載のポリエステル複合糸。
(8)前記ポリエステル糸aの本数が前記ポリエステル複合糸における総本数の60~80%である(6)または(7)に記載のポリエステル複合糸。
(9)(6)~(8)のいずれかに記載のポリエステル複合糸を少なくとも一部に含む織編物。
本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸もしくはポリエステル複合糸、またはこれらを少なくとも一部に含む織編物により、ふくらみ感と圧縮弾性率を両立することができ、例えば衣料として用いると、優れたフィット感を得ることができる。
図1aは、従来の潜在収縮ポリエステル複合糸の糸断面概略図である。 図1bは、従来のポリエステル複合糸の糸側面概略図である。 図2aは、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸における糸断面概略図の一例である。 図2bは、本発明のポリエステル複合糸における糸側面概略図の一例である。 図3は、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸における芯部と鞘部の説明図である。 図4は、本発明における潜在ポリエステル複合糸の製造方法の一例を示す概略工程図である。
本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸は、少なくともポリエステル糸A、ポリエステル糸Bを含む。ポリエステル糸A、ポリエステル糸B以外の糸を含んでいても良い。ここで潜在収縮とは、熱や光などの物理的刺激や操作等により収縮する性質をいう。
本発明におけるポリエステルは、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタレート系樹脂、主たる繰り返し単位がトリメチレンテレフタレートであるポリトリメチレンテレフタレート系樹脂、主たる繰り返し単位がブチレンテレフタレートであるポリブチレンテレフタレート系樹脂などが例示できるが、特に限定されるものではない。また、本発明の効果を阻害しない範囲で、共重合成分や各種添加物を含んでいても良い。本発明においては、ポリエステル糸Aとして共重合ポリエステル、ポリエステル糸Bとしてポリエチレンテレフタレートとすることが好ましい。共重合ポリエステルとしては、例えばエチレンテレフタレート単位を少なくとも80モル%以上含み、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分が全カルボン酸に対し1.5~3.5モル%共重合したものが好ましい。
さらに、本発明においては、ポリエステル糸Aがカチオン染料に可染性のあるカチオン可染ポリエステル糸、ポリエステル糸Bがカチオン染料に不可染性であるカチオン不可染ポリエステル糸であると、カチオン染料で染色した場合に濃淡が現れ自然な色調となるため、好ましい態様である。本発明でいうカチオン可染ポリエステル糸とは、実質的にカチオン染料で染色できる糸であり、特に限定されないが、例えば5-ナトリウムスルホイソフタル酸を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート糸などを例示できる。カチオン染料以外で染色できてもよい。また、カチオン不可染ポリエステル糸とは、カチオン染料で実質的に染色できない糸であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート糸などを例示できる。
本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸は芯部と鞘部を有する。本発明における芯部と鞘部を、図3を用いて説明する。糸条全ての単糸の座標の平均点を中心点(3)として定め、この中心点(3)を基準とした円のうち、糸条全体の単糸を全て含む円のうち最小の半径となる円S1(4)と、単糸の半分の数が含まれる円のうち最小の半径となる円S2(5)を描く。そして、円S1と円S2とで囲まれた範囲が鞘部であり、円S2の内側にあるのが芯部である。鞘部と芯部の境界にある糸で、双方に含まれるものは、その糸断面の面積の過半を占める方に含まれるとする。ここで、2種類のポリエステル糸は染色差がある場合は染色差、断面形状が異なる場合は形状差、繊維直径が異なる場合には直径差、などにより判別する。一例として染色差による分別の具体例は、実施例に記載したとおりである。
また、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸において、潜在収縮ポリエステル複合糸に含まれるポリエステル糸Aの総本数のうち、50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上の本数が鞘部に存在する。さらに、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸において、潜在収縮ポリエステル複合糸に含まれるポリエステル糸Bの総本数のうち、50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上の本数が芯部に存在する。後述するように、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸において、ポリエステル糸Aはポリエステル糸Bに対し相対的に沸騰水収縮率(以後「沸収」と称する場合がある。)が大きい。鞘部にポリエステル糸Aの50%以上の本数が存在し、芯部にポリエステル糸Bの50%以上の本数が存在すると、熱処理等により収縮した際に2種類のポリエステル糸が混ざり合い細かいループを形成するため、ふくらみを有しながらも高い圧縮弾性率が得られる。図を用いて一例として説明すると、例えば、図2aが収縮前であり、これを収縮させることにより図2bのような構造となる。鞘部に存在するポリエステル糸Aが50%未満であると、収縮した際に2種類のポリエステル糸は分割してしまい、且つ大きなループを形成するためフカツキ感が生じ、圧縮弾性率は著しく低下する。例えば、図1aのような潜在収縮ポリエステル複合糸は、収縮することで図1bのような構造となる。なお、本発明において、本数は単糸本数をいう。また、沸収は具体的には実施例に記載の方法で求めることができる。
本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸におけるポリエステル糸Aの沸収(SA)とポリエステル糸Bの沸収(SB)とがSA>SBの関係にある。ポリエステル糸Aがポリエステル糸Bに対して相対的に沸収が大きいことで、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸が収縮した際に、2種類のポリエステル糸が芯部と鞘部で混ざり合う。さらに、ポリエステル糸が細かいループを形成し、優れた圧縮弾性率が得られる。SA<SBであると、収縮した際に2種類のポリエステル糸は分割して大きなループを形成するため、ふくらみは出るがフカツキ感が生じ、圧縮弾性率は著しく低下する。また、SA=SBでは、いずれの効果も期待できない。
また、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸は、ポリエステル糸Aの沸収(SA)が30%以上である。好ましくは32%以上、より好ましくは35%以上である。沸収が30%未満となる場合、熱処理等で収縮させてもポリエステル糸が細かなループを形成しないため、圧縮弾性率が低下する。一方沸収が60%を超える場合、熱処理等で収縮させることにより2種類のポリエステル糸が互いに分割してしまい、フカツキを感じ、圧縮弾性率が著しく低下する。好ましくは55%以下、より好ましくは50%以下である。
本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸においては、ポリエステル糸Aまたはポリエステル糸Bの少なくとも一方が、長さ方向に太細斑を有することが好ましい。少なくとも一方のポリエステル糸が太細斑を有していると、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸が収縮によって生じる細かいループと染色後に生じる濃淡とにより、人工的ではない、より自然な色調とすることができる。ポリエステル糸Aとポリエステル糸Bのいずれも太細斑を有すると、さらに自然な色調となり好ましい。本発明でいう太細斑とは、太部に対する太部と細部の太さの差の比をいい、具体的には実施例に記載した方法で測定した値を用いる。本発明においては、10%以上であれば太細斑があるとするが、濃淡の発現が明瞭である点で30%以上が好ましく、40%以上であることがより好ましい。上限としては、100%以下が好ましい。
本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸において、ポリエステル糸Aの本数が、潜在収縮ポリエステル複合糸における総本数の60~80%であることが好ましい。ポリエステル糸Aが60%以上であると、収縮後のポリエステル糸Bのループが小さくなり、圧縮弾性率の向上およびフカツキの抑制が容易となる。より好ましくは、70%以上である。また、80%以下であると、2種類のポリエステル糸が細かなループを形成して圧縮弾性率が向上するため好ましい。
本発明のポリエステル複合糸は、少なくとも相対的に糸長が短いポリエステル糸aと、相対的に糸長が長いポリエステル糸bとを含むものである。この態様は、好ましくは上述した本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸を収縮させることにより得ることができるが、これに限られるものではない。
本発明において、相対的に糸長が短いとは、ポリエステル複合糸の平均糸長より短い糸をいい、相対的に糸長が長いとは、ポリエステル複合糸の平均糸長より長い糸をいう。ここで糸長、平均糸長は、実施例に記載の方法で求めた値である。
本発明のポリエステル複合糸においては、ポリエステル糸aの糸長Laとポリエステル糸bの糸長Lbの、糸長Lbに対する糸長差の比(Lb-La)/Lbが15%以上60%以下である。好ましくは20%以上であり、より好ましくは30%以上である。また、50%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。糸長差が15%未満であると2種類のポリエステル糸が細かなループを形成しないため圧縮弾性率が低下する。また、60%を超えるとフカツキを感じる。糸長の具体的な値は、実施例に記載の方法で求める。
また、本発明のポリエステル複合糸における芯部や鞘部とは、上述したとおりである。本発明のポリエステル複合糸においては、繊維軸方向に対して垂直に切断した際の断面において、相対的に糸長が短いポリエステル糸aのポリエステル複合糸に存在する本数の30%以上60%以下を鞘部に含む。35%以上が好ましく、40%以上がより好ましい。また、55%以下が好ましく、50%以下がより好ましい。30%未満となると、2種類のポリエステル糸が互いに分割してしまい、フカツキを感じ、圧縮弾性率が低下する。また、60%を超えると、ポリエステル糸が細かなループを形成せず、圧縮弾性率が低下する。
本発明のポリエステル複合糸においては、ポリエステル糸aまたはポリエステル糸bの少なくとも一方が、長さ方向に太細斑を有することが好ましい。少なくとも一方が太細斑を有していると、本発明のポリエステル複合糸における細かいループと染色により生じる濃淡とにより、人工的ではない、より自然な色調とすることができる。ポリエステル糸aとポリエステル糸bのいずれも太細斑を有すると、さらに自然な色調にすることができ好ましい。本発明でいう太細斑とは、太部に対する太部と細部の太さの差の比をいい、具体的には実施例に記載した方法で測定した値を用いる。本発明においては、10%以上であれば太細斑があるとするが、濃淡の発現が明瞭である点で30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。
本発明のポリエステル複合糸において、ポリエステル糸aの本数は、ポリエステル複合糸における総本数の60~80%であることが好ましい。ポリエステル糸aの本数が全体の60%以上であると、ポリエステル糸bのループを抑制でき、圧縮弾性率が向上しフカツキを感じにくくなるため好ましい。80%以下であると、ポリエステル糸aとポリエステル糸bが細かいループを形成し、圧縮弾性率が向上するため好ましい。
本発明の織編物は、上述した本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸、または、ポリエステル複合糸、を少なくとも一部に含むものである。織物組織としては、特に限定されないが、風合いや意匠性に合わせて、例えば平織り、綾織り、繻子織りやそれらの変化組織などから選択される。さらに、二重織りなどの多重織り組織としてもよい。編物組織としては、特に限定されないが、所望する風合いや意匠性に合わせて選択すればよく、例えば緯編では、天竺編、ゴム編、パール編、タック編、浮き編、レース編やそれらの変化組織などが挙げられ、経編では、シングル・デンビー編、シングル・バンダイク編、シングル・コード編、ベルリン編、ダグル・デンビー編、アトラス編、コード編、ハーフ・トリコット編、サテン編、シャークスキン編やそれらの変化組織などが挙げられる。
次に、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸およびポリエステル複合糸の製造方法の一例を述べる。
初めに本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸の製造方法の一例を述べる。例えば図2aのように、高収縮のポリエステル糸を鞘部に、低収縮のポリエステルを芯部に配されるよう溶融紡糸をして巻取りを行うことで、高配向未延伸糸を得ることができる。この巻き取った高配向未延伸糸を、例えば図4のようにホットピンで予熱、第1ローラーおよび第2ローラーでの延伸、第3ローラー、第4ローラー、ヒーターを用いた弛緩熱処理を行うことで、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸を製造できる。ここで、延伸倍率、弛緩熱処理時のヒーター温度、弛緩熱処理時のオーバーフィード(以下「OF」という場合がある。)率の値により、潜在収縮ポリエステル複合糸の沸収や収縮後に得られるポリエステル複合糸の糸長差を制御することができる。具体的な制御方法の一例を、図4を用いて説明すると、延伸倍率は第1ローラー(9)の速度を変動させることで制御でき、弛緩熱処理時のヒーター温度はヒーター(13)の温度を変動させることで制御でき、OF率は第4ローラー(14)の速度を変動させることで制御することができる。本発明において沸収や糸長差を増加させるためには、例えば、延伸倍率を下げたり、ヒーター温度を下げたりすることにより、また糸長差を増加させるためには、OF率を大きくしたりすることで、制御することができる。
なお、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸の製造方法は、前述した2種類のポリエステルを同じ口金で溶融紡糸した後に糸加工を施して製造する方法に限定されず、2種類のポリエステルを別々の口金で溶融紡糸をし、その後糸加工にて交絡を加えて製造することもできる。
ここで、ポリエステル糸Aの沸収を30%以上とする方法は特に限定されないが、例えばポリエステルとしてエチレンテレフタレート単位を少なくとも80モル%以上含み、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分が全カルボン酸に対し1.5~3.5モル%共重合する、などの方法が例示できる。また、糸加工の工程で延伸、弛緩熱処理を行うことも望ましい方法である。
延伸倍率は、糸加工前の糸の自然延伸領域(以下「NDR」という場合がある。)の上限×0.2~0.8の伸度とすることが好ましい。NDRの上限×0.2以上、また0.8以下とすることで、潜在収縮ポリエステル複合糸の沸収差や、収縮後に得られるポリエステル複合糸の糸長差を大きくすることができ好ましい。弛緩熱処理時のヒーター温度は150~200℃が好ましい。150℃以上、200℃以下で、潜在収縮ポリエステル複合糸の沸収差や、収縮後のポリエステル複合糸の糸長差を大きくすることが容易となる。弛緩熱処理時のOF率は10~50%が好ましい。10%以上、50%以下とすることで、収縮後のポリエステル複合糸における糸長差を大きくすることが容易となる。
本発明における潜在収縮ポリエステル複合糸、ポリエステル複合糸において、長さ方向に太細斑を有するためには、糸加工前の糸のNDRの上限×0.5~0.8の伸度となる延伸倍率とすることが好ましい。NDRの上限×0.5以上、また0.8以下とすることで、容易に潜在収縮ポリエステル複合糸および収縮後に得られるポリエステル複合糸の太細斑を10%以上とすることができる。
次に、本発明のポリエステル複合糸の好ましい製造方法は、本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸を収縮させることにより得る方法である。本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸を収縮させる方法は特に限定されないが、例えば本発明の潜在収縮ポリエステル複合糸を用いて織編物とした後、通常のポリエステル織編物の精錬や染色加工で付与される熱処理を行う方法を例示することができる。具体的には、例として80~100℃程度の精練や120~130℃程度の染色が挙げられる。
本発明において、織編物とする方法は特に限定されず、通常の織機、編み機を用いることができる。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。また、本文中または実施例に記載の各物性値は以下の測定方法によるものである。
(1)潜在収縮ポリエステル複合糸におけるポリエステル糸Aの鞘部に存在する割合[%]およびポリエステル糸Bの芯部に存在する割合[%]
潜在収縮ポリエステル複合糸を20℃、60%の湿度下で、1cNの荷重をかけて20cmの長さにカットし、株式会社テクサム技研社製「UR・MINI-COLOR」の治具に糸の一端を固定した状態で張力が1cNとなるよう糸を巻き付け、もう一端を固定した。黒色のカチオン染料である1.0gの日成化成株式会社製“Nichilon”「Black TR」および1.0Lの水からなる溶液を、業務用電磁調理器(ホシザキ電機株式会社製、「HIH-33CA」)を用いて100℃の温度まで上昇させ、この溶液に先に作成した固定した糸を入れ30分間染色を行い、その後に水洗いを行って、固定した糸を治具から外し、12時間以上風乾させた。この風乾させた糸の両端を持ち、10T/Mの撚数を加え、繊維軸方向に対して垂直に切断し、株式会社キーエンス社製デジタルマイクロスコープ「VHX-7000」にて観察を行った。この際、全単糸の中心の座標の平均を中心点として、全単糸を含む最小の円S1と単糸の半分の数が含まれる円S2で囲まれた範囲を鞘部、円S2の内側の範囲を芯部とした。ついで、黒く染まっている単糸がポリエステル糸A由来の糸、染まっていない単糸がポリエステル糸B由来の糸として判別し、それぞれ本数を数えた。測定は任意にサンプリングした10か所について行い、ポリエステル糸A由来の糸が鞘部に配される割合およびポリエステル糸B由来の糸が芯部に配される割合を算出した。10か所の平均値を、小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁で求め、本発明における潜在収縮ポリエステル複合糸の、鞘部におけるポリエステル糸Aの割合[%]および芯部におけるポリエステル糸Bの割合[%]とした。
(2)ポリエステル糸Aの沸収(SA)[%]
20℃、60%の湿度下で、1cNの荷重をかけて20cmの長さにカットした潜在収縮ポリエステル複合糸をガーゼに包み、黒色のカチオン染料である1.0gの日成化成株式会社製“Nichilon”「Black TR」および1.0Lの水からなる溶液を、業務用電磁調理器(ホシザキ電機株式会社製、「HIH-33CA」)を用いて100℃の温度まで上昇させ、この溶液に先に作成したガーゼを入れ30分間染色を行い、その後に水洗いを行って、ガーゼから糸を取り出し12時間以上風乾させた。この風乾させた糸の中から黒く染まった単糸を伸びないよう取り出した。次にグリセリンを塗布したガラスのスケール上に取り出した単糸を乗せ、1cNの張力をかけ伸ばし、長さLAを測定し、下記式にて鞘糸の沸収を算出した。任意に10本サンプリングして測定し、その平均を測定値とした。沸収は小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁で求めた。
・ポリエステル糸Aの沸収[%]=((20-LA)/20)×100。
(3)ポリエステル糸Bの沸収(SB)[%]
20℃、60%の湿度下で、1cNの荷重をかけて20cmの長さにカットした潜在収縮ポリエステル複合糸をガーゼに包み、黒色のカチオン染料である1.0gの日成化成株式会社製“Nichilon”「Black TR」および1.0Lの水からなる溶液を、業務用電磁調理器(ホシザキ電機株式会社製、「HIH-33CA」)を用いて100℃の温度まで上昇させ、この溶液に先に作成したガーゼを入れ30分間染色を行い、その後に水洗いを行って、ガーゼから糸を取り出し12時間以上風乾させた。この風乾させた糸の中から染まっていない単糸を伸びないよう取り出した。次にグリセリンを塗布したガラスのスケール上に取り出した単糸を乗せ、1cNの張力をかけ伸ばし、長さLBを測定し、下記式にて沸収を算出した。任意に10本サンプリングして測定し、その平均を測定値とした。芯糸の沸収は小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁で求めた。
・ポリエステル糸Bの沸収[%]=((20-LB)/20)×100。
(4)太細斑「%」
20℃、60%の湿度下で、1cNの荷重をかけて10cmに切断した潜在収縮ポリエステル複合糸またはポリエステル複合糸から単糸を伸びないよう取り出し、一方を紙に張り付け、1cNの張力をかけてもう一方を紙に張り付けた。張り付けた単糸を株式会社キーエンス社製デジタルマイクロスコープ「VHX-7000」にて観察し、最も太い部分の太さT1と最も細い部分の太さT2を測定し、下記式により、太部に対する太部と細部の太細差の比を求めた。任意に10か所サンプリングして測定し、その平均を測定値とした。太細斑は小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁で求めた。
・太細斑[%]=((T1-T2)/T1)×100。
(5)ポリエステル糸aの糸長La、ポリエステル糸bの糸長Lb、ポリエステル複合糸の平均糸長および糸長差の比(Lb-La)/Lb[%]
黒色のカチオン染料である1.0gの日成化成株式会社製“Nichilon”「Black TR」および1.0Lの水からなる溶液を、業務用電磁調理器(ホシザキ電機株式会社製、「HIH-33CA」)を用いて100℃の温度まで上昇させ、潜在収縮ポリエステル複合糸を用いた30cm×30cmの織編物を入れ30分間染色を行い、その後に水洗いを行って、12時間以上風乾させた。この風乾させた織編物を170℃でセットした後、ポリエステル複合糸を単糸が伸びないように分解し、20℃、60%の湿度下で、1cNの荷重をかけて20cmの長さにカットした。次にグリセリンを塗布したガラスのスケール上に分解した単糸を乗せ、1cNの張力をかけ伸ばし、すべての単糸長さをmm単位で測定した。任意にポリエステル複合糸5本をサンプリングしてすべての単糸を測定し、その平均値を小数点以下四捨五入してそれぞれの複合糸における平均糸長(mm)とした。そして、平均糸長よりも長さが短く、黒く染まった単糸の長さをLa、長さが長く染まっていない単糸の長さをLbとし、下記式にて糸長差比を算出した。各複合糸について求めた値を平均し、糸長差比は小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁で求めた。
・糸長差の比[%]=((Lb-La)/Lb)×100。
(6)ポリエステル複合糸の鞘部におけるポリエステル糸aの本数の割合[%]
黒色のカチオン染料である1.0gの日成化成株式会社製“Nichilon”「Black TR」および1.0Lの水からなる溶液を、業務用電磁調理器(ホシザキ電機株式会社製、「HIH-33CA」)を用いて100℃の温度まで上昇させ、潜在収縮ポリエステル複合糸を用いた30cm×30cmの織編物を入れ30分間染色を行い、その後に水洗いを行って、12時間以上風乾させた。この風乾させた織編物を170℃でセットをした後、ポリエステル複合糸を抜き出し、20℃、60%の湿度下で、1cNの荷重をかけて、20cmの長さにカットした。このカットしたポリエステル複合糸の両端を持ち、手で10T/Mの撚数を加え、パラフィンにて凝固させ、ミクロトーム(株式会社日本ミクロトーム研究所、「RMS」)を用いて断面部分を4~6μmの厚みで切断した。この切断したサンプルをスライドガラスの上に乗せ、スライドガラスを90℃の温度に設定したホットプレート(アズワン株式会社製、「HHP-140D」)に乗せサンプルのパラフィンが熱により溶け出した後、素早く顕微鏡で観察をした。この際、全単糸の中心の座標の平均を中心点として、全単糸を含む最小の円S1と単糸の半分の数が含まれる円S2で囲まれた範囲を鞘部、円S2の内側の範囲を芯部とし、黒く染まっている単糸がポリエステル糸a、染まっていない単糸がポリエステル糸bとして判別し、それぞれ本数を数えた。ついで、鞘部におけるポリエステル糸aの本数の割合を算出した。任意に10か所サンプリングして測定した。ポリエステル糸aの割合は10か所の平均を、小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁で求めた。
(7)圧縮弾性率[%]
3cm×3cmの織物を3枚重ねてカトーテック株式会社製「KES-FB3-A」にセットし、標準測定条件にて測定を行い、RCの値を読み取った。測定回数は3回とし、その平均を圧縮弾性率の測定値とした。圧縮弾性率は小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁で求めた。
(実施例1)
高収縮側の糸であるジメチル(5-ナトリウムスルホ)イソフタル酸が全カルボン酸に対し2.45モル%共重合したカチオン染料に可染性のポリエステル糸Aを鞘部に、低収縮側の糸であるポリエチレンテレフタレートから成る分散染料に可染性のポリエステル糸Bを芯部に配されるよう紡速2200m/minで溶融紡糸し、ポリエステル糸Aの本数が総本数の50.0%となる145dtex-72fの高配向未延伸糸を得た。
得られた高配向未延伸糸を、70℃のホットピンで予熱した後に延伸倍率1.0倍で延伸をし、ヒーター温度175℃且つOF率10%で弛緩熱処理を行い、160dtex-72fの潜在収縮ポリエステル複合糸を得た。この潜在収縮ポリエステル複合糸におけるポリエステル糸Aが鞘部に配される割合は55.6%、ポリエステル糸Bが芯部に配される割合は55.6%であることを確認した。また、単糸の太細斑は0%であった。
得られた上記潜在収縮ポリエステル複合糸を緯糸、ポリエチレンテレフタレートから成る56T-24Fのポリエステル糸を経糸に用いた1/3ツイルの綾織物(経糸:110本/2.54cm 緯糸:100本/2.54cm)を製織した。製織した生機を80℃で精練した後180℃でセットし、カチオン染料である日成化成株式会社製“Nichilon”「Black TR」を用いて100℃で染色を行い、最後に170℃でセットをした。これにより得られた織物は分解糸の糸長差が20.2%と高く、ポリエステル糸aが鞘部に配される割合も38.6%と高いためフカツキ感は無く、圧縮弾性率が52.3%と高く弾力に優れるものであった。
(実施例2)
実施例1と同様の方法で、ポリエステル糸Aの本数が全体の50.0%となる145dtex-72fの高配向未延伸糸を得た。得られた高配向未延伸糸を、70℃のホットピンで予熱した後に延伸倍率1.2倍で延伸をし、ヒーター温度175℃且つOF率10%で弛緩熱処理を行い、133dtex-72fの潜在収縮ポリエステル複合糸を得た。この潜在収縮ポリエステル複合糸におけるポリエステル糸Aが鞘部に配される割合は55.6%、ポリエステル糸Bが芯部に配される割合は55.6%であることを確認した。また、単糸の太細斑は46.6%であった。
得られた前記潜在収縮ポリエステル複合糸を緯糸に用い、実施例1と同様に1/3ツイルの綾織物を製織、染色加工した。これにより得られた織物は分解糸の糸長差が20.6%と高く、ポリエステル糸aが鞘部に配される割合も38.6%と高いためフカツキ感は無く、圧縮弾性率が52.3%と高く弾力に優れており、さらに染料と太細斑による濃淡杢と相まってより自然な色調であった。
(実施例3)
実施例1と同様の方法で、ポリエステル糸Aの本数が総本数の75.0%となる145dtex-72fの高配向未延伸糸を得た。得られた前記高配向未延伸糸を実施例2と同様に糸加工を行い、133dtex-72fの潜在収縮ポリエステル複合糸を得た。この潜在収縮ポリエステル複合糸におけるポリエステル糸Aが鞘部に配される割合は51.9%、ポリエステル糸Bが芯部に配される割合は55.6%であることを確認した。また、単糸の太細斑は46.6%であった。
得られた上記潜在収縮ポリエステル複合糸を緯糸に用い、実施例1と同様に1/3ツイルの綾織物を製織、染色加工した。これにより得られた織物は分解糸の糸長差が20.6%と高く、ポリエステル糸aが鞘部に配される割合も36.5%と高いためフカツキ感は無く、圧縮弾性率が57.3%と高く弾力に優れており、さらに染料と太細斑による濃淡杢と相まってより自然な色調であった。
(比較例1)
低収縮側の糸であるポリエチレンテレフタレートから成る分散染料に可染性のポリエステル糸Bを紡速3700m/minで溶融紡糸し高配向未延伸糸を得た。この糸と高収縮側の糸であるジメチル(5-ナトリウムスルホ)イソフタル酸が全カルボン酸に対し2.45mol%共重合したポリエステル糸Aとを用い、低収縮側の糸を10%過剰に供給してタスラン加工を施し、2種類のポリエステルの配置が図1aのような混繊糸を得た。この混繊糸を実施例1と同様に糸加工を行い、160dtex-72fのポリエステル加工糸を得た。このポリエステル加工糸におけるポリエステル糸Aが鞘部に配される割合は11.1%、ポリエステル糸Bが芯部に配される割合は11.1%であることを確認した。また、単糸の太細斑は0%であった。
得られた前記加工糸を緯糸に用い、実施例1と同様に1/3ツイルの綾織物を製織、染色加工した。これにより得られた織物は分解糸の糸長差が30.2%と高いが、加工糸の状態においてポリエステル糸Aが鞘部に配される割合が50%未満と低いため、熱処理後にポリエステル糸aが鞘部に配される割合が11.1%と低くなり、フカツキを感じ、圧縮弾性率が37.7%と実施例1~3に比べて乏しいものであった。
(比較例2)
高収縮側の糸であるジメチル(5-ナトリウムスルホ)イソフタル酸が全カルボン酸に対し2.45モル%共重合したカチオン染料に可染性のポリエステル糸Aを左半分、低収縮側の糸であるポリエチレンテレフタレートから成る分散染料に可染性のポリエステル糸Bを右半分に配されるよう紡速1800m/minで溶融紡糸し、145dtex-72fの高配向未延伸糸を得た。
得られた高配向未延伸糸を実施例1と同様に糸加工を行い、160dtex-72fの加工糸を得た。このポリエステル加工糸におけるポリエステル糸Aが鞘部に配される割合は36.1%、ポリエステル糸Bが芯部に配される割合は36.1%であることを確認した。また、単糸の太細斑は0%であった。
得られた加工糸を緯糸に用い、実施例1と同様に1/3ツイルの綾織物を製織、染色加工した。これにより得られた織物は分解糸の糸長差が20.2%と高いが、加工糸の状態においてポリエステル糸Aが鞘部に配される割合が50%未満と低く、熱処理後にポリエステル糸aが鞘部に配される割合が18.8%と低いためフカツキを感じ、圧縮弾性率が37.7%と実施例1~3に比べて乏しいものであった。
(比較例3)
実施例1と同様の方法で、ポリエステル糸Aの本数が総本数の50.0%となる145dtex-72fの高配向未延伸糸を得た。得られた前記高配向未延伸糸を、70℃のホットピンで予熱した後に延伸倍率1.7倍で延伸をし、ヒーター温度175℃且つOF率10%で弛緩熱処理を行い、94dtex-72fのポリエステル延伸糸を得た。このポリエステル加工糸におけるポリエステル糸Aが鞘部に配される割合は52.8%、ポリエステル糸Bが芯部に配される割合は52.8%であることを確認した。また、単糸の太細斑は0%であった。
得られた加工糸を緯糸に用い、実施例1と同様に1/3ツイルの綾織物を製織、染色加工した。これにより得られた織物は分解糸の糸長差が10.5%と低く、ポリエステル糸aが鞘部に配される割合も20.1%と低いためフカツキを感じ、圧縮弾性率が37.7%と実施例1~3に比べて乏しいものであった。
Figure 2023131246000002
1a:低収縮側の糸
1b:収縮後の低収縮側の糸
2a:高収縮側の糸
2b:収縮後の高収縮側の糸
3:中心点
4:円S1
5:円S2
6:鞘部
7:芯部
8:高配向未延伸糸
9:第1ローラー
10:ホットピン
11:第2ローラー
12:第3ローラー
13:ヒーター
14:第4ローラー
15:ワインダー
16:潜在ポリエステル複合糸

Claims (9)

  1. 少なくともポリエステル糸Aとポリエステル糸Bとを含み、前記ポリエステル糸Aの50%以上の本数が鞘部に存在し、前記ポリエステル糸Bの50%以上の本数が芯部に存在し、前記ポリエステル糸Aの沸騰水収縮率(SA)と前記ポリエステル糸Bの沸騰水収縮率(SB)がSA>SBの関係にあり、前記SAが30%以上60%以下である潜在収縮ポリエステル複合糸。
  2. 前記ポリエステル糸Aがカチオン可染ポリエステル糸であり、前記ポリエステル糸Bがカチオン不可染ポリエステル糸である、請求項1に記載の潜在収縮ポリエステル複合糸。
  3. 前記ポリエステル糸Aまたは前記ポリエステル糸Bの少なくとも一方が、長さ方向に太細斑を有する請求項1または2に記載の潜在収縮ポリエステル複合糸。
  4. 前記ポリエステル糸Aの本数が前記潜在収縮ポリエステル複合糸における総本数の60~80%である請求項1~3のいずれかに記載の潜在収縮ポリエステル複合糸。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の潜在収縮ポリエステル複合糸を少なくとも一部に含む織編物。
  6. 少なくとも相対的に糸長が短いポリエステル糸aと、相対的に糸長が長いポリエステル糸bとを含み、前記ポリエステル糸aの糸長Laと前記ポリエステル糸bの糸長Lbの、前記糸長Lbに対する糸長差の比(Lb-La)/Lbが15%以上60%以下であり、繊維軸方向に対して垂直に切断した際の断面において、前記ポリエステル糸aの30%以上60%以下の本数を鞘部に含むポリエステル複合糸。
  7. 前記ポリエステル糸aまたは前記ポリエステル糸bの少なくとも一方が、長さ方向に太細斑を有する請求項6に記載のポリエステル複合糸。
  8. 前記ポリエステル糸aの本数が前記ポリエステル複合糸における総本数の60~80%である請求項6または7に記載のポリエステル複合糸。
  9. 請求項6~8のいずれかに記載のポリエステル複合糸を少なくとも一部に含む織編物。
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