JP2023105547A - 音による速度計 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は音源や楽曲に車両の加速度の情報を意味づけして、速度範囲の区別の容易化や、速度範囲の変化に伴う楽曲の不連続性や違和感の軽減や、定速走行時に求められる静粛性の向上等を図った聴覚利用の速度計を提供する。【解決手段】車両内の速度計とは別に、一定の速度間隔で区切った速度範囲を異なる音源や楽曲に分担させ、更に車両の速度と加速度の正と負の区別と加速度を音源または楽曲の相違として車内に出力して、車両の速度および加速度の情報を音として提示する速度計である。車両が走行する速度や速度範囲を異なる音色や楽曲に分担させて出力することで、聴覚により走行速度を運転者に把握させる速度計である。【選択図】図4

Description

本発明は車両の走行速度に関連する情報を音響により運転者に提示する速度計に関するものである。
車両の速度は速度計で視覚的に提示することが一般的である。そのため、運転者は車両が発生するエンジン音や通り過ぎる風景の様子から車両の速度を推定し、たまに速度計を見てその速度を確認している。しかし、速度計を見る動作は前方の確認を中断するため前方不注意が生じる。このため、速度計を確認する頻度を少なくする傾向があり、思わぬ制限速度の超過を起こしやすい。更に、近年の電気自動車等はエンジン音が無い場合や有っても走行速度と無関係な場合がしばしばある。このためエンジン音などの聴覚的な情報による速度の推定が出来にくい状況が多くなっている。
特開2019-137378号公報 特開2020-66253号公報
走行速度をエンジン音の変化からある程度把握するする習慣があった運転者にとっては、自動車の電気走行にともなう車両内の静粛化で聴覚による速度の推測が困難になり、気がつくと制限速度違反を起こしていることがある。これは速度計が目視確認を必要としているため細目に速度確認をしにくいためである。他方、速度確認を頻繁に実行すると前方不注意が増え、事故を起こす可能性が増える問題がある。
車両の速度確認方法として、車両の速度を特定な速度の範囲(以下、「速度範囲」とする)で区切り、速度範囲ごとに異なる楽器や音源(以下、楽器や音源の総称を「音色」とする)または楽曲を割当て、各速度範囲に対応した音色や楽曲等を車両内に音として出力することで、運転者が走行中の車両の速度がどの速度範囲の中で走行しているか聴覚で把握できるようにする。更に、車両は走行にともない加速と減速を繰返すが、加速の際には加速度が正の値となり、減速時の際には加速度が負の値になる。
この加速度の正と負の区別を音色や楽曲等で区別可能にして車両内に出力するとともに、加速度の大きさを楽曲の音圧や出力頻度などに比例させて車両内に出力する。
この加速度の正と負の区別や加速度の大きさを示す楽曲を車内に出力により、運転者は速度の推移をほぼ実時間で、より確実に聴覚を用いて把握することが可能になる。
更に、運転者が望む楽曲の主旋律のパートに合わせた副旋律のパートや拍子(リズム)のパートで速度や加速度の情報を示すことで、より自然な楽曲とすることができる。これにより、主旋律のイメージを大幅に変えてしまうことなく、速度や加速度の情報を合奏曲ともいえる楽曲として出力する事が可能になる。
車両の速度または速度範囲を示す速度計において、加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、加速度の大きさを示す楽曲からなる出力の一方または両方の出力を備える音による速度計の効果を次に説明する。
速度範囲ごとに異なる楽曲やその音色等の変化により速度を示す音を用いる速度計では、速度範囲を示す音色等が変化することで走行する車両の速度を認識するが、その変化だけでは車両が速い側の速度範囲に移ったのか、それとも遅い側の速度範囲に移ったのか判断できなくなる状況がしばしば起こる。この速度範囲を示す音色等の出力の他に、本発明では加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、加速度の大きさを示す楽曲からなる出力のどちらか一方または両方の出力を備える音による速度計とした。そのため、加速度の正と負を区別する楽曲が正の加速度を示していれば、速度範囲を示す音色等の変化は車両が速い速度側の速度範囲に移ったと判断でき、負の加速度を示していれば、速度範囲を示す音色等の変化は車両が遅い速度側の速度範囲に移ったことを迷うことなく実時間で判断できるようになる効果がある。
また、本発明では加速度の大きさを示す楽曲を同時に出力することで、正の加速度の大きさがある程度続けば現在の速度範囲から次の速い側の速度範囲に移ることを予期できるようになる。逆に負の加速度の大きさがある程度続けば現在の速度範囲から遅い側の速度範囲に移ることを予期できるようになる。この速度範囲の変化の予期により、例えば制限速度を超過しないように加速度の大きさを調節したり、定速での走行を維持すためにアクセル操作をしたりすることが可能になり、安定した車両の走行が容易になる効果がある。
更に、加速度の正と負の区別やその大きさを楽曲として提示しているために、例えば制限速度違反をしている走行の中で、正の加速度であれば速度違反レベルを更に高めると判断でき、加速度の大きさからは速度違反レベルを高める度合いを感覚的であるが実時間で判断できるようになる。
逆に、負の加速度であれば速度違反を解消する方向に向っていることが判断できるようになり、負の加速度の大きさからは違反速度の解消までの時間をある程度推定できるようになる。これにより、意図しない速度違反を防止する手段として使用可能になるなどの効果がある。
次に、加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、加速度の大きさを示す楽曲からなる出力の一方または両方の出力を備える音による速度計において、前記加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、前記加速度の大きさを示す楽曲からなる出力を同一の楽曲として出力する音を用いる速度計の効果を説明する。
本発明では加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、前記加速度の大きさを示す楽曲からなる出力を同一の楽曲として出力するため、音曲の単純化が図られ、それに伴って音による速度計が示す加速度の正と負を区別と加速度の大きさが一体感した楽曲であることで分かりやすくなり、利用しやすくなる効果がある。
加速度の正と負を区別と加速度の大きさを同一の楽曲とするには、例えば加速度の正と負の区別は拍子(リズム)を示すパートの音色の差異で区別して示し、加速度の大きさは同じ拍子を示すパートの音圧を加速度の大きさに比例させて出力することで実現できる。これにより、両者を個別の楽曲として出力して示すのに比べると加速度の情報の整理が進み、判別しやすくなる効果がある。なお、この一体化は拍子を示すパート以外でも可能である。
さらに、両者を同一の楽曲にすることで、車両が停車中や定速走行などでは加速度の大きさがゼロあるいは小さくできるため、この楽曲の音圧をゼロあるいはゼロに近い出力にすることが可能になる。このため、比較的安全性が高い定速の運転時あるいは停車中は出力を自動的に抑制することができ、車内に出力する楽曲のパートを限定したり、静粛化したりすることが可能になる効果がある。
次に加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、加速度の大きさを示す楽曲からなる出力の一方または両方を備える音による速度計において、前記加速度の大きさを示す楽曲と合奏する他の楽曲の出力の大きさを前記加速度の大きさに比例させて出力する音を用いる速度計の効果を説明する。
楽曲には少なくても主旋律の他に副旋律や拍子からなる3種類のパートが存在する合奏が存在する。この中の副旋律は速度範囲を示すパートとし、拍子は加速度の正と負の区別と加速度の大きさを示すパートとする音による速度計では、車両がほぼ定速走行をすると、加速度の変化が少ないため、同じ速度範囲を示す楽曲や音色が繰り返し続こくとになる。この状況での繰り返しの出力は多くの場合は不必要であり、むしろ出力が無いほうが好ましくなることがある。
こうした状況において、本発明の加速度の大きさを示す楽曲と合奏する速度や速度範囲を示す楽曲の出力の大きさを前記加速度の大きさに比例させて出力する音を用いる速度計とすることで、停車中や定速走行などでは例えば速度や速度範囲を示す楽曲の出力を無くすことが可能になる。この速度や速度範囲を示す楽曲の出力が無くなることで、運転者は車両の速度に変化がなく、定速で走行していることが理解でき、正の加速度の増加に伴い速度や速度範囲を示す楽曲の出力が大きくなるとともに加速度が正であることを拍子等で判断することで、運転者は速度が増加していることを理解できるようになる。更に、負の加速度の増加に伴い速度や速度範囲を示す楽曲の出力が大きくなるとともに加速度が負であることを拍子等で判断することで、運転者は速度が減少していることを理解できるようになるなどの効果がある。
さらに、加速度の正と負を示す楽曲が合奏の中で独立したパートを持つ場合は、加速度の正と負を示す楽曲の出力の大きさを前記加速度の大きさに比例させた出力にする音を用いる速度計とすることで、停車中や定速走行などでは加速度の正と負を示す楽曲の出力を無くすことが可能になる。これにより更に不必要な音の出力を減らすことができることになる。
また、この方法では主旋律や他の旋律も加速度の大きさに比例させて出力を制御することが可能になる。これにより、加速度の大きさを体感として感じるだけでなく、加速度の大きさを出力する音の大きさとして聴覚で感じることができるようになり、音の強弱も交えたドライビングを楽しむ手段としての利用などが可能になる。
図1は車両の装置の配置図である。(実施例全般に共通) 図2は速度範囲と描画線の関係の図である。(実施例1)(実施例11)(実施例25) 図3は車両の加速度と音源の出力強度の関係の図である。(実施例14)(実施例15)(実施例16)(実施例17)(実施例24)(実施例25) 図4は車両の速度と速度範囲と加速度の関係の例を示す図である。(実施例26)(実施例27) 図5は加速度が正の音の出力を示す図である。(実施例26)(実施例27) 図6は加速度が負の音の出力を示す図である。(実施例26)(実施例27)
車両の走行速度を確認する通常の速度計とは別に、一定のルールで区切った速度範囲に対応して音源や楽曲を割当て、各速度範囲に合わせた音色の楽曲を繰返して車内に出力させて、走行する車両の速度範囲を把握可能にするとともに、更に車両の走行にともなう加速度の情報を楽曲の音の高さや大きさや繰返し周期や拍子や音色等で区別して車内に出力して、運転者が走行する車両の速度や加速度を聴覚を介して判断可能とする。こうした機能をもつ速度計を車両に備え付ける。
単純な例としては、車内で出力する繰返し音を、
時速0(ゼロ)Km/h~10Km/h(以下、速度の単位をKm/hとする)までの速度範囲はピアノによる楽曲の繰返し音とし、
次の10Km/h~20Km/hまでの速度範囲はバイオリンの繰返し音とし、
次の20Km/h~30Km/hまでの速度範囲はフルートの繰返し音などとし、
運転者はそれぞれの楽器の音で、現在の車両の速度に対応する速度範囲を認識する。
この方法による速度範囲の提示では、出力する音源や楽曲の変化から速度範囲が変ったことが理解できる。しかし、走行中にしばしば速い側の速度範囲に変わったのか、逆に遅い側の速度範囲に変わったのか分からなくなる場合がある。こうした迷いを生じないためには、各速度範囲に割当てた音源や楽曲等の種類や速度範囲に合わせて出現する楽曲等の順序を十分に理解していなければならなく、常に的確な判断をするには慣れを必要とする。これでは初心者には使い勝手が悪く、十分な機能とは言えない。
この問題は車両が加速中に次の速度範囲に変わったのか、減速中に次の速度範囲に変わったかが理解できれば容易に判定できるようになる。そのため、本発明では速度範囲を示す楽曲等の他に、加速度の正と負および加速の大きさなどを示す加速度の情報を意味する楽曲等を車両内に出力させることで問題の解決を図った。
なお、上記説明では速度範囲を示す楽曲等と加速度の正と負および加速の大きさなどを意味する楽曲等の両者が個別の楽曲であるように説明している。また、今後の説明も両者を分離した楽曲として説明することが多くなる。しかし、両者を一体化した楽曲として車内に出力することも可能であり、一体化した楽曲も本発明に属する。
図1は本発明を実施する車両の装置の配置図の概略であり、これを次に説明する。
電気モータやエンジンなどからなる駆動部1が変速機2を介して一対の車輪3を駆動する。駆動部1には電気やガソリンなどを蓄積したエネルギー源9からのエネルギーをエネルギー制御部8の制御の下で供給し車輪3を回転する。
この車両は自動車のアクセルや電車等の主幹制御器に相当する速度設定値入力部7で速度を制御して走行して、方向制御はハンドル17で行う。ここまでの説明は多少の省略があるが車両の一般的な走行制御の形態である。
車両には他に道路上の制限速度等の標識を認識する標識認識部4や車両の速度検出部5やGPS(グローバル・ポジショニング・システム)情報の検出及び処理部6や加速度センサー18が車両の各々適切な箇所に設置してある。これらの各部が発生するデータ等は次に説明する制御部10に送られる。
制御部10では音源・楽譜等の記憶部12からのデータ読取を行うとともに、必要なデータの演算等の処理を行い、表示部11がそれに必要な情報のマン・マシンインタフェースを司る。更に記憶部12のデータを具体的な信号とする信号発生部13を制御して楽器や声等信号を発生させるとともに音量を指示する。ここで、記憶部12に蓄積する楽曲データは音声圧縮情報MP3や歌詞や楽譜やMIDIのような音楽情報であることもある。楽器等信号発生部13で生成した楽曲データはD/Aコンバータ14を介してデジタル信号をアナログ信号に変換し、更にアンプ部15で増幅してスピーカ16から車内に出力する。
本発明では制御部10の処理を中心に説明を行うが、制御部10は必要な音源や楽曲を音源・楽譜等記憶部12に指示して楽曲・声等信号発生部13からデータを出力させ、そのデータをD/Aコンバータでアナログ信号に変換し、更にアンプ部15で増幅してその楽曲等をスピーカから出力する。これ等の過程を略して以下「出力」と称することにする。
本発明では車両の走行速度を一定の単位で区切った範囲を「速度範囲」として、走行中は速度範囲ごとに音の高さや音色やその大きさを異にした音源や楽曲を繰返し車内に出力して、同じ音色や楽曲が続く限り、運転者は同じ速度範囲内で車両が走行していることが判断できる音を用いる速度計を基本として説明している。ただし、本発明は上記の音を用いる速度計以外の速度計にも適用できることを前提にしている。
この音を用いる速度計では車両が加速や減速をすると別の速度範囲に速度が移り、それに伴い音色や楽曲等が変わり、運転者は速度範囲が変化したことが実時間で判断できる。このようにして、運転者は速度計を目視しなくても、聴覚によりおおよその走行速度を知ることが可能になる。
更に、この速度計では車両の速度変化にともなって別の速度範囲に速度が移ったことが分かっても、より速い速度の速度範囲に移ったのか、それともより遅い速度の速度範囲に移ったのか判断ができなくなる問題がしばしばあることを先にも述べた。
特に、ほぼ一定の速度で走行して速度の変化が少ない際に、速度範囲が変って楽曲等が変化すると、それがより速い速度の速度範囲に移ったのか、それともより遅い速度の速度範囲に移ったのか判断が難しくなる。また、同じ速度範囲が続く場合に、その速度範囲の中の低速側なのか高速側なのか、あるいは中間の速度なのか理解したくなっても分からないため、結局、速度計を目視せざるを得なくなる問題が存在する。
本発明はこれ等の課題を解決しているが、その前提となる速度範囲をまず図を用いて説明する。
図2の速度範囲と描画線の関係は、速度範囲の意味の明確化と以後の図の描画の関係を説明する図である。この図の横軸は車両の走行速度であり、速度0(ゼロ)から始まり、S1からS5までの速度を示してある。それ等の速度の内の
速度0~S1は速度範囲20、
速度S1~S2は速度範囲21、
速度S2~S3は速度範囲22、
速度S3~S4は速度範囲23、
速度S4~S5は速度範囲24とし、その範囲を両矢印で示してある。
両矢印で示してある各両矢印の線種は、
速度範囲20が実線、
速度範囲21が破線、
速度範囲22が一点鎖線、
速度範囲23が点線、
速度範囲24が二点鎖線である。
この両矢印の線種は図4の図4-2で説明に使用するため、ここに記した。 これ等の各速度範囲ではそれぞれ別の音源や音色による出力をするようにしている。例えば、
速度範囲20はピアノの音、
速度範囲21はバイオリンの音、
速度範囲22はフルートの音、
速度範囲23はギターの音、などとして、
楽曲の音色が変わることにより、車両の走行速度が別の速度範囲に変わったことが判断できる。言い換えると、車両の大まかな速度を音色や楽曲により区別できるようにしている。
なお、各速度範囲(20、21、22、23、24)は例えば10Km単位の等間隔の幅とすることもあるが、最初の速度範囲20は40Kmの幅とし、次の速度範囲21は20Kmの幅とし、次の速度範囲22は10Kmの幅に設定するなどの可変幅とする速度範囲も可能である。
更に、速度範囲20などの低速ではその速度を確認したいとの意識が運転者に起こることは稀であるため、音色や楽曲を割り当てずに無音とし、制限速度に近づいた速度範囲などから音源による出力をする設定も可能である。
本発明は音色等で分けた速度範囲による速度の提示方法に加えて、車両の加速にともなう正の加速度と車両の減速にともなう負の加速度の区別を音色や楽曲等の区別で行い、更に加速度の大きさを同じ楽曲や加速度専用に設けた楽曲等の出力で示す。これにより、速度範囲の変化に伴う音色等の変化が、加速に伴う変化であるか、減速に伴う変化であるかを運転者が容易に判断可能にしている。さらに、単に速度範囲を提示するだけでなく、その速度範囲内における速度の大小が音による加速度の情報から、そろそろ次の速度範囲に移るなどの感覚として判断できるようになる。このため、音による速度計としての機能が向上していると言える。
この加速度の正と負の区別や加速度の情報等を音色や楽曲等に付加する方法については後半で詳しく説明する。
それに先立ち車両の加速度の算出方法について説明をする。加速度は車両の速度を微分して得られる値であるが、本発明では単純に時間T1における速度S1が時間T2においては速度S2に変化した時に、それ等の速度の差(S2-S1)を時間の差(T2-T1)で除した値を本発明ではみなしの加速度 A=(S2-S1)/(T2-T1)とすることにし、この値Aも加速度に含めることにする。ちなみに、微分による加速度は上記の時間差(T2-T1)を限りなくゼロに近づけた時の値(S2-S1)/(T2-T1)である。
なお、実際の車両においては、上記の説明による加速度の算出以外にも、図1に示した加速度センサー18が出力する加速度を用いることもある。また、以後の説明ではどちらの加速度の値を使用するかは限定していない。
まず、加速度の正と負を区別する方法から説明をする。加速度の区別は正と負の2種類であるから、単に音源を正はピアノの音とし、負はバイオリンの音などと異なる音源等の出力により区別する方法や正と負を異なる楽曲として区別する方法がある。この他に少なくても以下に示す楽曲の出力がある。
(1)周波数(音程)の上昇と下降、(2)音の振幅の強度(ベロシティ)の増減、(3)拍子の間隔(音符の種類)の増減、(4)残響の長さの増減、(5)音の重なり(和音)の度合いの増減、(6)音色の異なる楽器の重なり(合奏)の度合いの増減、(7)軽快な曲と荘重な曲(感覚的な役割分担)、(8)音程の高い音源と低い音源、(9)音源の特性による役割分担、などである。
次に、これ等の加速度の正と負を区別する楽曲の出力を具体的に順次説明する。
(1)周波数(音程)の上昇と下降の例
周波数(音程)の上昇と下降による加速度の正と負を区別する方法は、例えば楽曲の出力を「ド」「レ」「ミ」「休符」の順に音階が順次高くなる出力を繰返す楽曲で正の加速度を示し、逆に音階を「ド」「シ」「ラ」「休符」の順に音階が順次低くなる出力を繰返す楽曲で負の加速度を示す。これは各音源の周波数の上昇と下降とも見なせる例である。なお、上述の繰返音の例に「休符」を付けたが、これは繰り返しの区切りとして入れたのであり、必ずしも必要なものではない。
更に、各楽曲の周波数の上昇と下降は全体として上昇基調であったり、下降基調であったりする楽曲でもよく、例えば音階が行きつ、戻りつする「ド」「レ」「ミ」「休符」「レ」「ミ」「ファ」「休符」「ミ」「ファ」「ソ」などの上昇基調や「ソ」「ファ」「ミ」「休符」「ファ」「ミ」「レ」「休符」「ミ」「レ」「ド」などの下降基調であってもかまわない。
なお、本発明では「ド」「レ」「ミ」「休符」などの順に出力する短い曲も1つの楽曲と見なしており、極端には尺八の曲のように、音の強弱はあるものの1つの音階が続きくだけの曲も楽曲としている。
(2)音の強度(ベロシティ)の増減の例
音の強度(ベロシティ)の増減による加速度の正と負の区別は、例えば「ド」の音を「弱く、少し強く、強く」と順次出力する楽曲を繰返して正の加速度を示し、同じ「ド」の音を「強く、少し弱く、弱く」と順次出力する楽曲を繰返して負の加速度を示す方法である。この方法は例えば音階を区別しない太鼓の音や録音したエンジン音(破裂音)等を音源として繰返すなどの表現でも可能である。
この際に正と負の区別を更に分かりやすくする為には、正は「ド」の音とし、負は「ミ」の音などと異なる音の高さや異なる質のエンジン音等を用いることができる。
(3)拍子の間隔(音符の種類)の増減の例
拍子の間隔(音符の種類)の増減による加速度の正と負の区別は、例えばドの音で全音符、二分音符、四分音符、八分音符、全休符の順の出力を繰返す楽曲で正の加速度を示し、逆にドの音で八分音符、四分音符、二分音符、全音符、全休符、の順に出力する楽曲とし、これを繰返すことで負の加速度を示す方法である。これは拍子の周期の上昇と下降でもあり、自動車のエンジンの回転音の周期の上昇や下降と類似しており、加速度の正と負を感覚的に区別しやすい特徴がある。また、全音符、全音符、八分音符、八分音符、全休符、などの順の出力として、拍子の間隔を大きく飛躍させることで正の加速度を強調し、逆に音階を八分音符、八分音符、全音符、全音符、全休符、などの順の出力として、拍子を狭い間隔から急に広い間隔に変えることで負の加速度を強調するなどとすることができる。こうした不連続な拍子の繰返は音階差を大きく取れるため、音楽的素養が少ない人にとっても加速度の正と負を区別しやすい。
(4)残響の長さの増減の例
残響の長さの増減による加速度の正と負の区別は、例えばピアノの足元に設置してあるラウドペダルを用いる状態で、ラウドペダルを踏みながら「ド」の音を連続して弾いて、各音とともに踏んだペダルを戻すまでの間隔を「遅く、少し遅く、速く」などの順番に出力して音の延びを変化させることを繰返す楽曲であり、これにより正の加速度を示す。逆に踏んだペダルを戻すまでの間隔を「速く、少し遅く、遅く」などの順番として音の延びを変化させることを繰返す楽曲で負の加速度を示すなどの方法がある。
ちなみに、ラウドペダルはピアノ弦の響きを止めているダンパーを弦から離し、音の延びを調整する機能である。
(5)音の重なり(和音)の度合いの増減の例
音の重なり(和音)の度合いの増減による加速度の正と負の区別は、例えば最初の音は「ド」、次の音は「ド」「ミ」の重畳、更に次の音は「ド」「ミ」「ソ」の重畳として重畳を順次増やす楽曲を繰返すことで正の加速度を示す方法である。逆に、最初の音は「ド」「ミ」「ソ」の重畳、次の音は「ド」「ミ」の重畳、更に次の音は「ド」としてとして重畳を順次減らす楽曲を繰返すことで負の加速度を示す方法である。これは和音またはコードの利用とも言えるが、音の重なりの数の増加と減少を利用している。また、重畳する音の周波数差を近づけるとビートと呼ばれるうなりを生じるが、このうなりの周波数の変化を利用した加速度の正と負の区別も音の重なりの利用と言える。
(6)音色の異なる楽器の重なり(合奏)の度合いの増減
音色の異なる楽器の重なり(合奏)の度合いの増減による加速度の正と負の区別は、例えば最初のフレーズはピアノのみ、次のフレーズはピアノとバイオリンの重畳、次のフレーズはピアノとバイオリンとフルートの重畳として楽器の重なりを増やし、この出力を繰返す楽曲で正の加速度を示す。逆に、楽器の重なりを減らす順の出力を繰返す楽曲で負の加速度を示す方法である。
具体的には、例えば最初のフレーズはピアノとバイオリンとフルートの重畳、次のフレーズはピアノとバイオリンの重畳、次のフレーズはピアノのみとして楽器の重なりを減らし、これ等を繰返す楽曲で負の加速度を示す方法である。
(7)軽快な曲と荘重な曲(感覚的な役割分担)の例
軽快な曲と荘重な曲(感覚的な役割分担)による加速度の正と負の区別は、軽快で軽やかな曲の出力で正の加速度を示し、逆に荘厳な曲の出力で負の加速度を示す。これ等は短いフレーズの繰返しでも、長めのフレーズの繰返しでも使用可能である。ただし、この軽快な曲と荘重な曲による正と負の区別は感覚的な役割分担による正と負を区別する方法の1例であり、他の感覚表現による区別でも可能である。なおこの出力は、人の好みや感性の差が大きく影響するため、運転者に選択の余地を十分に与えることが好ましい。
(8)音程の高い楽器と低い楽器(音源の特性による役割分担)の例
音程の高い楽器と低い楽器(音源の特性による役割分担)、による加速度の正と負の区別は、例えば音程が全体的に高いバイオリンによる楽曲の出力を正の加速度であるとし、音程の低いベースによる楽曲の出力を負の加速度であると約束して区別をする。具体的には車両が同じ速度範囲内で加速している際はバイオリンの音による楽曲の出力であるが、加速を止めて減速に移るとベースの音による楽曲の出力に変わる。ここでは楽曲自身に正と負の区別がなく連続的な同じ楽曲が出力される。言い換えると、この方法では同じ曲をバイオリンで聞いたり、ベースで聞いたりすることになる。なお、この場合の速度範囲の変化は、例えは弦楽器、管楽器、鍵盤楽器で区別した楽曲を別途設けて、両者を合奏するなどとする工夫が必要になる。
(9)音源の特性による役割分担の例
音源の特性による役割分担による加速度の正と負の区別は、例えば、人の発声音の録音や合成音を音源として利用し、男性の声は正の加速度を示し、女性の声は負の加速度を示すとするなどの方法である。更に、子供の高い声と大人の低い声の区別の利用で加速の正と負を示すとする方法や、人の声以外にも動物の声や楽器の音色の違いや音の高さの違う録音や合成音を利用した正と負の区別な等が使用できる。
これまでは、車両の加速度の正と負の区別を示す楽曲を繰返して出力して、車両の加速度の正と負の区別を楽曲に示す方法を述べたが、その効果を次に説明する。
楽曲に加速度の正と負の情報が付加できることで、加速と減速を区別した運転状況の変化を運転者は容易に理解することができるようになる。これは起伏のある道路を走行中に運転者の意思とは関係なく、重力の影響で増速したり、減速したりする場合に特に役立つことが多い。
加速度の正と負を区別する楽曲と同時に出力する速度範囲を示す楽曲が速度範囲の変化に伴って変わった際に、その変化が正の加速度の場合は車両が速い側の速度範囲に変わったことが分かるとともに、負の加速度の場合は車両が遅い側の速度範囲に変わったことが容易に判断できる。
これ等により、速度範囲が変化する音源や楽曲が変化する順序のルール等を理解していなくても、速度範囲の変化を誤らずに判断できるようになる効果がある。
また、加速度が正であることや負であることが常に分かるため、例えば正の加速度が続けば現在の速度範囲が次の速い側の速度範囲に移ることを予期できるようになる。この心理状態の中で速度範囲を示す音の出力が変わった際は、車両は次の速い側の速度範囲に移ったことを迷うことなく理解ができるようになる。逆に加速度が負になった場合も同様であり、負の加速度が多くなり、それが続けば、現在の速度範囲が次の遅い側の速度範囲に移ることを予期できるようになる。この心理状態の中で速度範囲を示す音の出力が変わった際は、車両の速度は次の遅い側の速度範囲に移ったこと迷うことなく理解ができるようになる。
この正の加速度が続けば現在の速度範囲が次の速い側の速度範囲に移ることを予期できるようになる心理状態は、同じ速度範囲の中でも早い側の速度で車両が走行していることを認知していることになり、同じ速度範囲を走行中は同じ楽曲や音色が単につづく速度の提示の方法に比べて細かな速度情報を伝えることができる。
更に、加速度の正と負の区別やその大きさを楽曲として提示しているために、例えば制限速度違反をしている走行の中で、正の加速度であれば速度違反レベルを更に高めると判断でき、加速度の大きさからは速度違反レベルを高める度合いを実時間で判断できるようになる。この実時間で判断が可能な本発明の機能は目視を必要とする通常の速度計と大きく異なる点である。
逆に、負の加速度であれば速度違反を解消する方向に向っていることが実時間で判断できるようになり、負の加速度の大きさからは違反速度の解消までの時間をある程度推定できるようになる。これにより、意図しない速度違反を防止する手段として音による速度計を使用可能になるなどの効果がある。
更に、車両を定速で走行させたい状況において、常に加速度の正と負の情報が音を介して分かると、その情報を基に加速度が正であれば減速する必要性を運転者は感じることができ、加速度が負であれば加速する必要性を感じることができるため、この心理を車両の速度制御に反映させることで、安定した速度での定速走行が容易になる効果がある。
なお、これ等は速度範囲ごとに単純に音色等が異なる楽曲を出力する公知の音による速度計にはこうした効果はない。
次に、加速度の大きさを楽曲等として出力する方法を説明する。
加速度を聴覚で判断できる楽曲の出力方法としては、少なくても以下に示す出力形態がある。
(1)周波数(音程)の差の利用、(2)繰返し周期の増減利用、(3)音の強度(ベロシティ)の増減、(4)拍子の間隔(音符の種類)の増減、(5)残響の長さの増減、(6)音の重なり(和音)の度合いの増減、(7)楽器の重なり(合奏)の度合いの増減、(8)楽曲の音程変更、(9)フレーズ(楽句)の長さの利用、などである。
次に、これ等の加速度の大きさを示す出力の例を以下で説明する。
(1)周波数(音程)の差の利用の例
ここでは、加速度を基準音に続くシグナル音の組合せによる例で説明をする。具体的には、加速度の最も小さい第一段階目としては最初に出力する基準音の音、例えば「ド」に続き、シグナル音を「レ」を出力するとし、加速度が次に大きい第二段階目では基準音「ド」に続きシグナル音として「ミ」を出力して1音階飛躍させる楽曲とし、更に大きい第三段階目では基準音「ド」に続きシグナル音として「ファ」を出力して2音階飛躍させるなどの方法である。これは基準音の周波数とシグナル音の周波数の間の乖離を調整することで加速度の段階を区別するのと同じであり、相対音感の利用とも言える。この音源をサイン波などの出力では音階による周波数の飛躍を無くして、周波数を連続的に変化させるシグナル音を出力し、基準音と比べる相対音感の利用がある。
具体的には基準音を例えば220Hz「ラ3」のサイン波とし、加速度が0(ゼロ)の場合は次に出力するシグナル音は220Hz「ラ3」のままとし、その220Hzから加速度の大きさに合わせてシグナル音の周波数を次第に増加させる。これを用いて例えば「基準音」、「シグナル音」、「休符」の順に繰返す楽曲として加速度の大きさを表すようにする。
この方法による加速度の正と負の区別と加速度の大きさを同一楽曲として示す実施例を以下で説明する。また、ここでは同時に速度範囲の出力についても言及する。
この周波数(音程)の差を利用する音を用いた速度計では、基準音は図2の速度範囲と描画線の関係で示した速度範囲(20、21、22、23)ごとに、基準音を1オクターブずつ変化するようにする。具体的には速度範囲20では基準音が220Hz「ラ3」のサイン波とし、速度範囲21では基準音が (440Hz) 「ラ4」のサイン波であり、速度範囲22では基準音が(660Hz) 「ラ5」などと変化して、車両の速度範囲を運転者が理解できるようにする。更に、加速度の大きさを示すシグナル音は各速度範囲の基準音の周波数に加速度の大きさに応じて周波数が増減する出力とする。これにより、車両の速度範囲を基準音で示し、加速度の大きさをシグナル音で示すことが可能になり、両者を同一の楽曲として示すことが可能になる。
これまでは車両が加速することを前提として主に説明したが、車両が減速する場合は、式 f=n×A+f0の加速度Aが負の値になる。このためシグナル音は基準音の220Hzより低い周波数となる。これにより減速が大きければそれに比例して低い周波数のシグナル音を車両内に出力して車両が減速していることを示すことができる。
ここで上式の f はシグナル音の周波数、n は係数、A は加速度、f0 は基準音の周波数である。
このため、この加速度を示す出力では加速度の正と負の区別についても、基準音の周波数に対するシグナル音の周波数の高低で判断可能となり、両者を一体化した楽曲とすることができる。更に先に説明した基準音が速度範囲を示すことにすると、速度範囲と加速度の正と負の区別と加速度の大きさの3つを一体化した楽曲とすることが可能になる特徴がある。これにより複雑化して慣れや学習を必要とすることが多い音を用いた速度計の出力を単純化し、分かりやすい音による出力とすることが可能になる。
ただし、シグナル音の周波数が基準音の周波数に比べて高いか低いかを運転中に判断する作業を常時するのは運転者にとって負担となる場合がある。
この改善策としては、先に説明した加速度の正と負を区別する方法のいずれかと組み合わせることが好ましい。例えば、基準音はピアノの音とし、加速度が正の場合のシグナル音はピアノの音のままとするが、加速度が負の場合のシグナル音はトロンボーンの音とするなどである。これにより、基準音とシグナル音が同じであれば加速であり、基準音はピアノの音でシグナル音がトロンボーンの音と異なる音の場合は減速であると容易に判断できるようになる。
なお、ここで用いるピアノは音階が固定的に定まっている正規のピアノではなく、ピアノの音ではあるが全ての可聴周波数の出力が可能な仮想の楽器である。これはピアノの調律が出力中に自由にできる楽器とも言える。なお、実際には仮想的な楽器としてコンピュータのソフトのオーディオ編集器等ある。このオーディオ編集器については後半に説明する。
ここまでは、加速度の大きさを示す方法として、「基準音」、「シグナル音」、「休符」の順に出力を繰返す方法で説明したが、出力順序を「シグナル音」、「基準音」、「休符」の順に変えて出力を繰返す方法や「基準音」と「シグナル音」を同時に出力する方法も利用できる。
特に「基準音」と「シグナル音」を同時に出力する方法では、その重なりにより音の「うなり」を運転者は認識できるため、同時に「基準音」と「シグナル音」を出力することで、ほぼ実時間の加速度の変化を運転者は捉えることが可能になる特徴がある。
更に、ここまでは基準音とシグナル音の組合せを前提にし、相対音感を利用した説明をしてきたが、絶対音感を持つような音楽的に感覚の優れた人は基準音が不要であり、シグナル音だけで十分に加速度を判断できる。そのため、こうした音楽的に感覚の優れた人やそれに近い人を対象とする場合は基準音を省略することができる。
以上の説明での「ド3」の単位時間当たりの繰返し数は多くないが、この繰返し数を多くして更に「ド3」の音ではなく内燃機関のエンジン音(爆発音)と似せた音源を使用するなどとして、加速度が大きくなると繰返し数が増大し、加速度を小さくすると繰返し数が減少する出力とすることができる。
この加速度の大きさに合わせた繰返し数の変化は、車両の加速度の変化に伴い運転者が感じる加速度の体感と一致させることができるため、心地よさや場合によると危機感を体感単独の場合に比べてより強く与えることができる。これにより、車両の動きとの一体感を与えることが可能になり、加速度の変化を大きく感じ、注意力が必要な時に運転に集中できる効果を発揮できる。
ちなみに、この場合の正と負の加速度の区別はエンジン音の音程を変えるなどの音源の種類の変更で実現できる。
また、運転者が体感として感じる加速度と楽曲の出力を連携させる方法としては少なくても以下がある。
(1)周波数(音程)の差の利用、(2)繰返し周期の増減利用、(3)音の強度(ベロシティ)の増減、(4)拍子の間隔(音符の種類)の増減、(5)残響の長さの増減 などである。
ここでは説明の都合で、運転者が体感として感じる加速度と楽曲の連携について述べたが、再び加速度の大きさを示す楽曲に戻って実施例を説明する。
(2)繰返し周期の増減の利用の別の例
これまでは音の繰返す周期を利用する加速度の表し方を説明したが、これとは別に1つの楽曲を早送りや遅送りをして加速度の大きさを示す方法がある。
ちなみに、早送りとはテープレコーダのテープを早く送る再生などとして知られている。遅送りとはテープを遅く送る再生などとして知られており、スロー再生とかコマ送りとも言われる再生である。
これにより、正規の速度の再生を加速度がゼロとして、早送りは正の加速度を意味し、更に加速度の大きさに比例して早送りの度合いを変えることで加速度の大きさを示すことが可能である。更に、遅送りは負の加速度を意味し、負の加速度の大きさに比例して早送りの度合いを変えることで負の加速度の大きさを示すことが可能になる。
なお、通常は早送りでは出量の音程が高くなり、遅送りでは音程が低くなるが、これをそのまま使用することも可能であり、音程を元に戻すデジタル処理を利用して音程を元に戻すことも可能である。
更に、この方法では加速度の正と負の区別と、加速度の大きさを同一の楽曲で示すことができる特徴がある。
(3)音の強度(ベロシティ)の増減の例
次に、音の強度(ベロシティ)の増減による加速度の大きさを示す方法の例を説明する。
図3は車両の加速度と音源の出力強度の関係を示す図であり、横軸が車両の加速度であり、加速度0(ゼロ)を中心に加速度の大きさを-A3、-A2、-A1、0(ゼロ)、A1、A2、A3として示してある。ちなみに、各値は-A3<-A2<-A1<0(ゼロ)<A1<A2<A3の大きさである。
ただし、加速度が負の値である場合は負の値が大きくなれば加速度は更に小さくなると表現すべきであるが、この表現は誤解を招くため負の加速度はその値の絶対値の大きさで本明細書では説明に使用する。具体的には例えば-A3は-A2より負の値が大きいと説明することにする。
縦軸は楽曲の出力強度であり、単位を小さいほうから0(ゼロ)、P1、P2、P3として示してある。グラフ中のデータ(出力曲線)としては、実線の音源1と、破線の音源2と、点線の音源3の出力強度が示してある。
音源1の実線は加速度0(ゼロ)で出力強度が最大のP3であり、加速度の正または負の値が大きくなるに伴い、出力強度が直線的に減少し、正では加速度A3で出力強度が0となり、負では加速度-A3で出力強度が0(ゼロ)となるように設定してある。ただし、出力強度の特性曲線や出力強度0になる加速度は運転者の嗜好に合わせて変更することが可能であり、この例の限りではない。
破線は音源2の出力の大きさであり、負の加速度において音源1と同時に出力する音である。加速度0(ゼロ)では出力が0(ゼロ)であり、負の値が大きくなるに従い出力強度が大きくなる。この例では加速度-3Aで出力強度が最大のP3である。
点線は音源3の出力の大きさであり、正の加速度において音源1と同時に出力する音である。加速度0(ゼロ)では出力が0(ゼロ)であり、正の値が大きくなるに従い出力大きさが大きくなる。この例では加速度3Aで出力強度をP3としている。
ちなみに、実際の検証では音源1は和太鼓の音とし、音源2はハープシコードの「ド2」(65。4Hz)とし、音源3はピアノの「ド1」(32.7Hz)として、音源1と音源2または音源3を1秒間に1回の割合で出力した。
これにより、加速度が0(ゼロ)では太鼓の音が出力するのみであるが、加速度が少しずつ大きくなるとピアノの音の出力が少しずつ大きくなり、逆に太鼓の音の出力が弱くなり、加速が大きくなっていることが判断できる。逆に負の加速度がマイナスの値として大きくなるとハープシコードの音の出力が少しずつ大きくなり、逆に太鼓の音の出力が弱くなり、減速が大きくなっていることが判断できる。この方法の特徴は車両がほぼ一定の速度で走行している際に、加速度0付近で、正の値と負の値が頻繁に入れ替わっても、太鼓の音にピアノの音の出力が少し混じったり、ハープシコードの音の出力が少し混じったりするだけで、主として太鼓の音が聞こえるだけになる。このため、ほぼ定速で走行していることが感覚的に分かりやすくなり、かつ、音源が加速度に合わせて徐々に変化するため、加速度の変化が分かりやすく、耳障りな急激な音色の変化を生じない効果がある。
なお、ここまでは音源1と音源2または音源3を同時に出力する方法で説明したが、音源1と音源2または音源3の出力に時間差(位相差とも言える)を設けても同様に加速と減速を聴覚で判断できる。こうした音源の出力に時間差を設ける方法は音源の区別が一段と容易になり、加速と減速の区別を更に容易にすることができる利点がある。
次は図3の中の音源1を出力させない実施例を説明する。音源1は削除し、音源3の出力は正の加速度を示し、音源2の出力は負の加速度を示す出力とする。
加速度がゼロの場合は音源3の出力が無く、加速度が増加するにつれて出力強度が大きくなるようにして、正の加速度を示す。更に、音源2は加速度がゼロの場合は出力が無く、加速度が増加するにつれて出力強度が大きくなるようにして、負の加速度を示す。これにより、加速度がゼロの停車時や等速運転時に音の出力を無くすことができ、更に加速度の大きさが小さい時にもその大きさに比例して音圧が小さく、加速度の大きさが小さい時には車両内の静粛化を図れる効果がある。また、加速度の正と負の区別が単純であるため、運転者に分かりやすい加速度の情報を出力する音を用いた速度計とすることができる。
なお、減速は多くの場合、安全性を向上させる行為であるため、音の出力を不要とする場合がある。このため、図3の音源3のみを出力して、音源1と音源2を出力させない出力がある。この方法では正の加速度のみを出力するため、更に車両内の静粛化を求める場合は有効な方法である。
更に、図3における音源1による出力を運転者の望む楽曲の主旋律に従って出力し、その曲の副旋律や拍子のパートのどちらか、又は両方を音源2や音源3の出力として使うようにする。これにより、車内には運転者好みの楽曲の主旋律のパートが出力される中に、加速度の正と負の区別や加速度の情報を副旋律や拍子のパートとして含めた合奏による楽曲の出力が可能になる。また、この場合は加速度の大きさが大きい場合は、主旋律が小さくなり、正または負の加速度の大きさが強調される。そのため、加速度の大きさが際立つ形で一段と強調されることになる。これにより加速度を強く意識することが容易になり、速度変化が伴う際に運転に集中することを促す効果を大きくできる。
この具体例としては、運転者の選択した楽曲の主旋律を音源1として出力し、その楽曲の拍子を例えば加速度の負を受持つ音源2はシンバルが出力し、加速度の正を受持つ音源3はサイドドラム(スネアドラムとも言う)が出力するようにする。
こうすることにより、停車中や定速走行などの比較的安全性が高い運転時には主旋律が主体となり、拍子を示す音の出力が無いか、ほとんど意識しなくてよい出力となる。逆に加速度の変化が大きくなり運転に集中する必要がある時には、サイドドラムによる拍子の音が正の加速度の大きさに比例して音圧を大きくなり、シンバルによる拍子の音が負の加速度の大きさに比例して音圧を大きくなり、それに逆比例して主旋律が小さくなる。
これにより、主旋律を楽しむリラックスした状況から加速度の変化に伴う運転への集中に気持ちを切り替えることを促す出力とすることができる。特に、主旋律をラジオのスポーツ中継放送などとする場合は、加速度の大きさが大きくなると放送の出力が弱くなり、注意力をラジオ放送から運転に振り向けるように促す効果が期待できる。
なお、図3の出力を利用する楽曲において、主旋律のパートは常に同一レベルで出力することとして、加速の正と負の区別は図3の中の音源3と音源2による拍子のパートの出力とすることも可能である。この実施例ではオリジナルの楽曲の雰囲気を壊さない主旋律が出力する中で、加速度の情報を拍子音として忍ばせた形の音をもちいる速度計とすることができる。また、ここには各速度範囲を示す音色で副旋律を出力することが可能であるので、楽曲の構成としては主旋律の楽曲と、速度範囲を示す副旋律と、加速の正と負およびその大きさを示す拍子が一体化した合奏の出力を車両内に出力することが可能になる。
この合奏の出力では、加速度の情報を意識して知りたいと思う場合は拍子のパートの加速度の情報に意識を向け、逆に、その意識が少ない場合は拍子は単なる主旋律への付加曲として聞き流すことが可能になる。
さらに、速度範囲やその変化を知りたいと思う場合は副旋律のパートの速度情報に意識を向けることが可能になる。 勿論、速度範囲等に関心がない場合は、副旋律は主旋律との合奏の一部として聞き流すことが可能である。
(4)拍子の間隔(音符の種類)の増減の例
拍子の間隔(音符の種類)の増減は、例えば音源として太鼓の音を2回出力して、1回目と2回目の出力間隔を加速の大きさに逆比例して短くする楽曲を繰返すことで加速度の大きさを示す楽曲である。この際に単純に2回の音を繰返し出力するのでは連続音になってしまうため、区切りとして休止を入れると更に理解が容易になる。これを楽譜として説明すると、加速度が小さい場合は「全音符」「全音符」「全休符」とし、加速度が少し大きい場合は「2部音符」「2部音符」「全休符」とし、更に加速度が更に大きい場合は「4部音符」「4部音符」「全休符」と更に短い音符を利用するなどである。
ちなみに、この場合の加速の正と負の区別としては音源の変更が利用でき、例えば大太鼓の音は加速度が正であり、小太鼓の音は加速度が負であるなど規定して両者を区別する方法がある。
(5)残響の長さの増減の例
残響の長さの増減は、例えば実際のピアノに備え付けてあるラウドペダルドに相当する機能が操作可能な状態で、鍵盤を弾くと同時にラウドペダル踏み、そのラウドペダルを戻すまでの時間を調節して音の残響を制御して、長い残響は加速度が小さいことを示すとし、加速度が大きくなるに従い残響音を短くする方法である。この残響の長さの調節で加速度の大きさを表す楽曲である。
また、この場合の加速の正と負の区別は、例えば高音の「ド5」(523Hz)と低音の「ド4」(262Hz)を用いて、高音の「ド5」の出力を正の加速度とし、低音の「ド4」の出力を負の加速度として区別する方法などがある。もちろん、加速の正と負の区別を別々の楽器の音源利用により分けることや先に説明した他の方法も使用可能である。また、残響音の長さの制御はピアノ音に限定するものではない。
(6)音の重なり(和音)の度合いの増減の例
音の重なり(和音)の度合いの増減は、例えば加速度が小さい時は「ド」の音のみを繰返し、加速度が大きくなり次の段階に達した時に「ド」と「ミ」を同時に出力する和音を繰返して出力し、更に加速度が大きくなった段階では「ド」と「ミ」と「ソ」の組合せによる和音を繰返して出力してなどで加速度を示す方法である。
ちなみに、この場合の加速の正と負の区別は、例えば高音の和音(「ド4」(262Hz)、「ミ4」(330Hz)、「ソ4」(392Hz)など)と低音の和音(「ド3」(131Hz)、「ミ3」(165Hz)、「ソ3」(196Hz)など)を用いて、高音の出力を正の加速度とし、低音の出力を負の加速度として区別するなどの方法がある。
(7)楽器の重なり(合奏)の度合いの増減の例
楽器の重なり(合奏)の度合いの増減は、例えば加速度が小さい場合はピアノのみの楽曲を繰返し出力し、加速度が少し大きくなるとピアノとバイオリンを同時に出力する楽曲を繰返す。更に次の加速度ではピアノとバイオリンとフルートを同時に出力する楽曲を繰返すなどであり、楽器の重なり数を増す方法である。この際に各楽曲の出力強度をかさなりの初期と後半で少しずつ変化させることで、重なり度合いの目立たない加速度と、重なりがはっきりと判断できる加速度などを設けることが可能となり、さらに細かく加速度を示すことができるようになる。
ちなみに、この場合の加速の正と負の区別は、例えば軽快で軽やかな曲の出力で正の加速度を示し、逆に荘厳な曲で負の加速度を示す方法などがある。
(8)楽曲の音程変更の利用例
楽曲の音程変更の利用としては、加速度が大きくなるに従い、オリジナル楽曲より音程を高くして出力する方法である。具体的には正の加速度が小さい場合はオリジナルの音程で出力し、加速度が少し大きくなると楽曲の全体を例えば1オクターブ上げて出力し、更に加速度が大きくなると更に1オクターブ上げて出力する方法がある。
逆に負の加速度の場合は、負の加速度が小さい場合はオリジナルの楽曲の全体を例えば1オクターブ下げて出力し、負の加速度が大きくなると更に1オクターブ下げるなどする出力方法がある。
ここでは段階的に音程を1オクターブずつ上昇させたり、下降させる説明をしたが、加速度の大きさに合わせて連続的に音程を上昇させたり下降させたりすることも可能である。
(9)フレーズ(楽句)の長さの利用例
フレーズの長さの利用は、例えば加速度が小さい時は楽曲の長めのフレーズを繰返して出力し、加速度が大きくなるに従い出力するフレーズを短くして繰返す方法であり、出力するフレーズの長さにより、加速度の大小を示すことが可能である。
この際の加速度の正と負の区別は音源の変更や楽曲の変更等で可能である。
以上のような楽曲の出力方法により、加速度の大きさを運転者に聴覚情報として伝えることができる。更にこれ等を組合せたり、繰返しの周期を変化させて複雑化することで、更に分かりやすい音の出力にすることができる。ただし、加速度の正と負の区別や加速度は感覚や約束であるため、個人差や曲想の差や楽器種類の差でも感覚が異なることがある。そのため、個人の感覚と合う加速度の正と負の区別を運転者に選択してもらう必要が生じるのは事実である。
ここまでは楽曲に加速度の大きさを意味づけする方法を説明してきたが、こうした楽曲による効果の概要を次にまとめる。
同じ速度範囲の中で出力する楽曲に加速度の大きさを示す情報を付加できるため、走行速度が上昇中であるか下降中であるかを常時判断可能になる。
更に、走行速度が変わり速度範囲が変化した際に、その変化を単純に音源や楽曲の変化として車内に出力すると、その境で楽曲等に不連続性が生じて不自然で違和感のある楽曲を出力してしまう問題がある。この問題は特に2つの速度範囲の境界近くの速度で連続的に走行する際に、その境界を行きつ、戻りつするため、楽曲のメロディーが途切れ途切れとなり不連続性が繰返され不快な出力となる問題がしばしば起こる。これに対して、加速度の大きさは速度範囲とは関係なく連続的に変化しているため、この連続性を利用した加速度の大きさを示す楽曲を出力することで、不連続な音として速度範囲が変化しても、運転者は違和感なく速度範囲が変化した内容を理解できるようになる。
また、加速度の情報を付与していない単純な速度範囲を楽曲や音色で区別する速度計では、次の速度範囲に移る時期を予知することが難しいことが多いため、楽曲の変化が突如として起こり、その変化が速い側の速度範囲に移った楽曲なのか、それとも遅い側の速度範囲に移った楽曲なのか分からなくなる問題がしばしば起こる。これに対して本発明では、加速度が分かるため次の速度範囲に移る時期を運転者はある程度予測でき、更に速い側の速度範囲側に移るか、それとも遅い側の速度範囲側に移るのかを加速の正と負の情報から事前に意識できるようになる。このため、速度範囲の変化に伴う音源や楽曲の変化を違和感なく受入れ、速度の理解を容易にする効果がある。
更に、加速度の大きさを示す楽曲と、この曲と合奏する速度や速度範囲を示す楽曲の出力の大きさを、加速度の大きさに比例させて出力することで、停車中や定速走行などでは速度や速度範囲を示す楽曲の出力を無くすことが可能になる。 この速度や速度範囲を示す楽曲の出力が弱くなることで、運転者は車両の速度に変化が少なく、定速で走行していることが理解できる。また、正の加速度の増加に伴い速度や速度範囲を示す楽曲の出力が大きくなることで、運転者は速度が増加していることを理解できるようになる。更に、負の加速度の増加に伴い速度や速度範囲を示す楽曲の出力が大きくなることで、運転者は速度が減少していることを理解できるようになるなどの効果がある。
ここまでは、加速度の正と負及び加速度の大きさを表す楽曲の出力について主に説明したが、更に速度範囲を追加した楽曲の出力方法を説明する。
その前に、用語の「パート」について説明する。音楽における混声合唱では、ソプラノ、アルト、テノール、バスなどをパートとして役割区分をしているが、この用語の「パート」を本発明の説明では個々の楽曲の役割や機能の区分として使用する。特に、楽曲中に主旋律と、副旋律と、ドラムセットなどが担う拍子(リズム)などの区分や役割として用語の「パート」を使用したり、合奏などで使用する各楽器が受持つ楽曲を「パート」として区分に使用する。
この実施例では、運転者が選択した楽曲の中には主旋律と副旋律と拍子のパートがあるとし、更に加速度の情報に関しては図3で示した加速度と音源の出力強度の関係を使用する。ただし、図3中の音源1に関しては出力が無いものとしている。
具体的には、オリジナルの楽曲の主旋律のパートは運転者の好みが反映したオリジナルの楽曲を速度や加速度に関係なく常時出力する。副旋律は速度範囲を示すパートとし、その副旋律を時速0(ゼロ)Km~10Kmまでの速度範囲はピアノの音により出力し、次の10Km/h~20Km/hまでの速度範囲はバイオリンの音により出力し、次の20Km/h~30Km/hまでの速度範囲はフルートの音により出力するなどとして、運転者は副旋律の楽器の音で、現在の車両の速度に対応する速度範囲を認識することが可能になる。更に、拍子は加速度の情報を受持つパートとし、図3の中の加速度の負に対応する音源2はシンバルの音とし、加速度の正に対応する音源3はサイドドラムの音とする。加速度の大きさは正の加速度が増加するとサイドドラムによる拍子音が加速度の大きさに比例して音圧が大きくなり、負の加速度が増加するとシンバルによる拍子音が加速度の大きさに比例して音圧が大きくなる出力とする。
なお、この例では加速度の正と負の区別と加速度の大きさを拍子のパートで一体化して示しているので、両者を分離したパートとして出力するのに比べると加速度の情報の整理が進み、判別が容易になっている。
この例では、オリジナルの楽曲の雰囲気を壊さない主旋律のパートの出力がある中に、速度範囲を示す副旋律のパートと加速度の情報を示す拍子のパートの組合せによる合奏とも言える3つのパートからなる楽曲を用いた音による速度計の出力がなされる。
なお、ここまでは音楽的表現として主旋律と副旋律と拍子の各パートによる楽曲の構成として説明したが、これは説明を分かりやすくするための表現である。このため、上記説明で主旋律として説明したパートが朗読であったり、演劇の台詞であったり、波の音や風などの環境音の録音の出力であっても構わないし、また、極端には主旋律がなくても速度計としては構わない。更に、副旋律として説明したパートも速度範囲を区別する音の出力であれば、音源の制限も楽曲の制限もとくには必要なく、さらには主旋律と副旋律の両パートを一体化した楽曲として両者を1つのパートとすることもできる。また、拍子として説明したパートも周期的な繰り返しによって表される曲とは限らず、前述した加速度の正と負の区別や、加速度の大きさを示す楽曲等が使用できる。
また、この実施例では速度範囲を示す副旋律の音を10Km/hごとに変化させるとしたが、本発明の音による速度計は車両が走行する道路の制限速度近辺に達した時や、制限速度を超えた走行をしている最中に必要とされ、活用されることが多々ある。このため、例えば制限速度より10Km/h前の速度から副旋律の出力が開始し、それ以前の速度での出力は無くすようにする。更に、スピード違反点数が1点である20Km/hの制限速度超過までの範囲を次の速度範囲とし、更にスピード違反点数が2点である20Km/hから25Km/h未満を超えた範囲を更に次の速度範囲とし、更にそれ以上の速度は更に次の速度範囲とするなどとするなど不規則な速度範囲を設定することも可能である。これにより、各種の音源を使用することで複雑化しやすい副旋律を、速度違反に特化することで速度範囲の段階を少なく設定して、運転者が理解しやすい音による速度計とすることが可能である。
ちなみに、本発明の速度計ではスピード違反点数が1点の速度範囲を「違反点数1点の速度」と呼ぶことになり、次の速度範囲を「違反点数2点の速度」と呼ぶことになり、こうした単位で速度を示す速度計と言える。
これまでの説明では加速度の大きさを示す図3のグラフの縦軸を音の強度(ベロシティ)として説明したが、これを別の変数とすることが可能である。その例としては以下などがある。
(1)周波数(音程)、(2)繰返し周期(3)拍子の間隔、(4)残響の長さ、などである。
なお、これ等についての具体例は音の強度(ベロシティ)をそれぞれの変数に読みかえることで可能なため、重複的説明は省略する。
次に、速度範囲と加速度の正と負の区別と、加速度の大きさを合奏として出力する音による速度計を更に具体的な実施例として、図4と図5と図6を用いて説明する。
図4は車両の速度とその速度範囲および加速度の関係を示す具体例である。
図4は図4-1と図4-2と図4-3の3つの図からなり、各図の横軸は共通な時間であり、各図の時間は連動している。このため、3つの図を図4にまとめて示し、お互いの関係が明確になるようにしてある。
図4-1は車両の想定した速度の時間推移であり、横軸は時間で、左側の縦軸は車両の速度であり、右側の縦軸には図2で示したと同じ速度範囲を示してある。なお、この車両の速度の想定は平坦な舗装道路を車両が走行していることを前提にしている。
この速度範囲の区切りは、速度ゼロからS1までを速度範囲20、速度S1からS2までを速度範囲21、速度S2からS3までを速度範囲22、速度S3からS4までを速度範囲23、速度S4からS5までを速度範囲24、とし、その範囲を両矢印で示した。
また、速度S1、速度S2、速度S3、速度S4、速度S5と速度範囲20、速度範囲21、速度範囲22、速度範囲23、速度範囲24の関係を図4-1の中では破線の補助線で示した。
次に、想定した車両の速度の時間推移を、図4-1を用いて詳しく説明する。
時間ゼロから時間Bまでは速度ゼロから急激に速度が速くなる。これはちょうどアクセルを少しずつ踏み込んで、加速を大きくしている状態である。
時間Bから時間Cまでは、アクセルの踏み方を次第に緩めて加速を弱めて、速度が次第に一定になってくる過程である。
時間CからDまでは、アクセルの踏み方を一定にして定速で走行している状態である。
時間DからGまでは、再び加速により速度が上昇しており、その間の
時間DからEまでは、徐々に加速を再び大きくしている状態であり、
時間EからFまでは、一定の加速で次第に速度を上昇させ、
時間FからGまでは、加速を減らして速度の上昇が次第に減っており、
時間GからHまでは、アクセルの踏み方を一定とした定速での走行である。
時間Hからはブレーキを次第に強く踏んで、減速している状態であり、
時間Hから時間Iまでは徐々にブレーキを踏みこんで減速を強くしている状態であり、
時間Iから時間Kまではブレーキを強く踏み込んで速度を下げており、
時間K以降はブレーキの踏み込みを徐々に弱くして減速している状態である。
なお、これ等の時間Aから時間Kには図の下に延びる一点鎖線の補助線を設け、更に車両の速度が変化して速度範囲が変わると、その時点に一点鎖線の補助線を付けた。
ただし、両者の一点鎖線は重りがあるため、図中ではその区別ができない状態になっている。
更に、これ等のAからKで示す時間は図4-2や図4-3との時間関係を明確にする役目を果たしており、図4の中の3種類の図の共通な時間情報とし使用している。
図4-2は走行に伴い変化する速度範囲を示す図である。
横軸は図4-1と同じ時間軸であり、時間軸には時間ゼロを含む時間Aから時間Kまでの時間を示してある。また、時間軸の上には図4-1の想定した速度の時間推移に伴い、各速度範囲がしめる範囲を両矢印で示してある。具体的には、
時間ゼロから時間Aまでは速度範囲20であり、
時間Aから時間Bまでは速度範囲21であり、
時間Bから時間Eまでは速度範囲22であり、
時間Eから時間Fまでは速度範囲23であり、
時間Fから時間Iまでは速度範囲24であり、
時間Iから時間Jまでは速度範囲23であり、
時間Jから時間Kまでは速度範囲22であり、
時間K以降は速度範囲21である。
以上が図4-1から得られる速度範囲の変化として示す図であり、これに従った速度範囲を示す楽曲や音色を出力することで、運転者は走行する車両の速度を速度範囲を単位として聴覚で判断することができる。
図4-3は加速度を示す図であり、横軸は図4-1と同じ時間軸であり、時間軸には時間ゼロを含む時間Aから時間Kまでの時間が示してある。縦軸は車両の加速度を示しており、加速度は図4-1の速度から算出される値であり、正の加速度と負の加速度の強さが加速度ゼロを挟んで上方向と下方向に示してある。
図4-1で説明したように、時間ゼロから時間Hまでは加速と定速の走行であるため、図4-3のこの間は正の加速度のみが出現している。また、時間Hからは減速する走行であるため、図4-3のこの間は負の加速度のみが出現している。具体的には、
時間ゼロから時間Bまでは正の加速度が徐々に増加しており、
時間Bから時間Cまでは正の加速度が徐々に減少して時間Cではゼロになっている。
時間Cから時間Dまでは定速走行であるため加速度はゼロであり、
時間Dから時間Eまでは正の加速度が再び徐々に増加しており、
時間Eから時間Fまでは正の加速度を一定値に保っている。
時間Fから時間Gまでは正の加速度が再び徐々に減少して時間Gではゼロになっている。
時間Gから時間Hまでは定速走行であるため加速度ゼロである。
時間Hから時間Iまでは負の加速度が徐々に増加しており、
時間Iから時間Jまでは負の加速度を一定値に保っている。
時間J以降は負の加速度が徐々に減少している。
以上が図4-1から得られる加速度の変化を示す図4-3の説明である。
図4-3では加速度の正と負を同一の図として示したが、これを用いて加速度が正の値と負の値を分離して、それ等を音として出力する値としたのが図5と図6である。
図5は加速度が正の値のみの音の出力であり、図6は加速度が負の値のみの音の出力であり、横軸はそれぞれ図4-1と同じ時間軸である。時間軸には時間ゼロを含む時間Aから時間Kまでの時間を示してある。ただし、音の出力が無い時間に関しては出力を強調する意味もあって目盛のみを示し、具体的な時間表示は省略してある。縦軸は図4-3の加速度に比例した音の出力を示してある。このため、図6は図4-3の負の加速度のデータを使用しているが、正の値の出力として示してある。
図5を具体的に説明すると、
時間ゼロから時間Bまでは出力が徐々に増加しており、
時間Bから時間Cまでは出力が徐々に減少して時間Cではゼロになっている。
時間Cから時間Dまでは定速走行であるため出力はゼロであり、
時間Dから時間Eまでは出力が再び徐々に増加しており、
時間Eから時間Fまでは出力は一定値を保っている。
時間Fから時間Gまでは出力が再び徐々に減少して時間Gではゼロになっている。
時間G以降は定速走行か減速走行であるため出力はゼロのままである。
以上が図4-3から得られる正の加速度の変化を音の出力情報に変換して示した図5であり、これに従い正の加速度を示す音色または楽曲を出力して、運転者に正の加速度の大きさを示す。
次に、図6を具体的に説明する。
時間H以前は加速走行か定速走行であるため、出力はゼロであり、
時間Hから時間Iまでは負の加速度に伴う出力が徐々に増加しており、
時間Iから時間Jまでは出力がほぼ一定であり、
時間J以降は出力が徐々に減少している。
以上が図4-3から得られる負の加速度の変化を音の出力情報に変換して示した図6の説明であり、これに従い負の加速度を示す音色または楽曲を出力して、運転者に負の加速度の大きさを示す。
次に、このようにして図4-1の想定した速度の時間推移を基にして、図4-2の速度範囲の時間変化を示す楽曲と、図5の加速度が正の出力の時間変化を示す楽曲と、図6の加速度が負の音の出力の時間変化を示す楽曲を、それぞれのパートとして出力する速度計の具体例を説明する。
この実施例ではジャズを楽曲のイメージとし、かつ、そこには主旋律のパートと、副旋律のパートと、拍子(リズム)のパートがあるとしている。この内の主旋律と副旋律の両パートは図4-2の走行に伴い変化する速度範囲に対応して異なる楽器の音色を割当てた。その具体例としては
速度範囲20はコントラバスの音色、
速度範囲21はクラリネットの音色、
速度範囲22はピアノの音色、
速度範囲23はサクソフォンの音色、
速度範囲24はトランペットの音色
とし、走行する車両の速度範囲が楽器の音色から容易に区別できるようにした。
なお、ここでは主旋律のパートと副旋律のパートを同じ楽器が出力することとしているが、両旋律を個別に利用する実施例については後述する。
拍子のパートは図5と図6に従った音圧での出力とし、図5を出力する楽器の音色はサイドドラムの音が受持ち、図6の出力の音色はシンバルの音が受持つとした。また、車両への出力は音圧の変化とし、拍子の出力はたえず存在するが、出力がゼロの時には音圧がゼロになるようにした。なお、拍子のパートは周期的な拍子の繰返しだけでなく、可変拍子であっても構わない。
これにより、加速度が正の時はサイドドラムによる拍子を出力し、加速度が負の時はシンバルによる拍子を出力する。これにより、加速度の正と負を容易に区別可能になる。この区別より、速度範囲が変化する際の加速度が正であれば、更に速い側の速度範囲に移ったことが容易に分かり、逆に速度範囲が変化する際の加速度が負であれば、更に遅い側の速度範囲に移ったことが容易に分かる。
また、加速度がゼロであるか又は小さい場合は、拍子の出力がゼロであるか小さい出力となる。このため、ほぼ定速で走行する状況で、かつ速度範囲の境界付近の速度で遅い側の速度範囲と速い側の速度範囲を行きつ、戻りつするような場合には、拍子のパートの出力がゼロか小さいため、正と負の加速度の小刻みな変化に伴った出力が目立たなくなる。このため、速度範囲の変化を示す音色の変化のみが主体になり、小刻みな拍子の変化による不自然さや聞き苦しさを減すことができる。また、速度範囲を示す音色が小刻みに変化する場合は、2つの速度範囲の境界付近の速度で車両は安定した走行をしていることが明確に判断できる。
ここまでは、速度範囲を示す音色が主旋律と副旋律を受持つ場合を説明したが、これは速度範囲が変化するごとに音色が変化する弊害があり、オリジナルの楽曲のイメージを大幅に変更してしまう可能性がある。この弊害を軽減する方法として、次に説明する主旋律と副旋律の役割分担の区別がある。
この場合は、主旋律のパートは例えばピアノが連続して楽曲を出力して、そのオリジナル曲のイメージを可能な限り確保し、副旋律のパートは各速度範囲を受持つ楽器の音色が受持ち、拍子のパートは打楽器が受持つなどとする。これにより、副旋律のパートを受持つ楽曲に注意を向けると、速度に注意力を喚起でき、拍子のパートを受持つ楽曲に注意を向けると、加速度に注意力を喚起できる。この各パートへの注意力の向け方で速度範囲や加速度の正と負及びその大きさを理解ができるようになり、かつ主旋律に注意を向けるとオリジナルの楽曲を楽しむことが可能になる。
このように役割を各パートに持たせることで、オリジナルの楽曲のイメージをできるだけ確保した上で、速度と加速度の情報を運転者に示すことが可能になる。
その具体的な音色の例としては、
主旋律は例えばピアノとし、
副旋律は例えば、
速度範囲20はコントラバス、
速度範囲21はクラリネット、
速度範囲22はギター、
速度範囲23はサクソフォン、
速度範囲24はトランペットとし
拍子の出力は、例えば
加速度の正の楽器の音色はサイドドラム、
加速度の負の楽器の音色はシンバルとする。
これにより、図4-1の想定した速度の時間変化を実施すると、主旋律は速度変化と関係なくピアノによる楽曲を出力し、副旋律は図4-2に示す速度範囲に対応した音色で出力がなされ、拍子は図5と図6の出力に従って各々サイドドラムとシンバルの音圧が変化する。これ等の出力のそれぞれのパートに注意を喚起することで、速度範囲や加速度の情報を区別して理解ができるようになり、かつ楽曲のオリジナルのイメージを損なう度合いを減らした合奏とすることができる効果がある。
なお、副旋律のパートと拍子のパートは、主旋律のパートに比べるとその音は裏方的ではあるが、基本的には絶えず出力があるものとしている。
ここまでは、加速度の大きさを示す出力として音圧を利用する例を示したが、本発明はこれに限定されることはなく、先に説明した加速度の大きさを示す各種の出力方法が利用できることは言うまでもない。また、正と負の加速度の区別についても同様に先に説明した加速度の正と負を示す各種の出力方法が利用でき、単に速度範囲ごとに音色等が変化する速度計に比べると理解しやすい音による速度計を実現できる効果がある。
これまでは音源を主として実在する楽器の音として説明したが、本発明はそれ等に留まことはなく、音源として録音した歌や朗読などの音声データを使用したり、編集して作成したMIDIなどの音のデータであったり、電気回路的に発生したサイン波などの各種の波形のデータであったりしてもよい。
ちなみに、本発明の検証実験では楽曲作成にコンピュータ ソフトのオーディオ編集器を使用した。具体的にはバーチャル・インストルメント Studio One (PreSonus社製)を使用し、MIDIデータを編集したが、少なくてもその範囲で使用可能な音源が利用できることを確認している。Studio Oneの音源の選択項目のInstrumentsの中にはBass、Combinations,DrumKits,Effects,Guitar,Keyboards、Percussion,Strings,Synths,Vox,Winds&Brassなどで分類される音源が存在し、少なくてもそれ等の音源は本発明で使用可能である。なお、オーディオ編集器等はStudio Oneに限定しているわけではない。
更に、本明細書では楽曲や音階などの音楽用語を用いて主に説明したが、これは説明を明快にするための手段として使用したのであり、音楽用語を一般的な音楽の範疇に限定していない。特に、楽曲は雑音的であったり、情緒的であったり、規則性が破れていても、聴覚で認識できる出力であれば本発明の中の楽曲としている。そのため、本発明の楽曲は一般的な楽曲の範疇には留まらなく、音楽的あるいは文脈的あるいは感覚的に連続している音や、同じ分類に属する音源や音色が連続している音を意味する広義な意味である。
また、ここまでの説明に使用した用語の「楽曲」の役割や区分として、混声合唱において、ソプラノ、アルト、テノール、バスなどの役割を区別している用語の「パート」に、新た役割や区分を拡張して用いている。具体的には、本発明における「楽曲」は、合唱などにおいて使用している「パート」の役割区分の他に、少なくても、速度の情報を含む楽曲によるパートと、速度範囲の情報を含む楽曲によるパートと、加速度の正と負の区別の情報を含む楽曲によるパートと、加速度の大きさの情報を含む楽曲によるパートなどの区分を含めている。
更に、「主旋律」のパートと、「副旋律」のパートと、「拍子」または「リズム」のパートとする区分を含んでおり、これは音楽的な区分を使用することで説明が分かりやすくなるとして使用したのであり、本来の用語の「パート」を拡大して使用している。
なお、「主旋律」と「副旋律」と「拍子」からなるパートの区分を合奏として出力する説明において、「主旋律」と「副旋律」と「拍子」からなるパートの中のどれか1つまたはその中の2つのパートを省略することが可能であり、運転者の好みや目的に合わせて音による速度計を再構成することが可能である。
更に、「主旋律」のパートは例えばラジオ放送などの刻々として変化する音を使用して、主旋律のパートとは特に関係ない楽曲の「副旋律」と「拍子」のパートを出力して、それぞれのパートに加速度の正と負の区別や加速度の大きさを示す役割を持たせることも可能である。
実施例では本発明を主として自動車や電車等における速度計の代替としての速度把握手段として説明したが、常に音が出力される環境を好まない運転者には、必要な時のみ音で速度情報を提供するのが好ましい。
その代表的な例としては、走行する道路の制限速度を超えた際、つまり速度違反の状態になった際に音による速度情報の提供を開始し、それが制限速度を超えている程度を大まかであるが運転者に知らせる手段として使用できる。 また、音で加速度の情報を提供しているため、正の加速度であれば速度違反レベルを更に上げていることが判断でき、負の加速度であれば速度違反を解消する方向に向っていることが判断できるようになり、意図しない速度違反の防止、または抑制する手段として使用できる。
1は駆動部、2は変速機、3は車輪、4は標識認識部、5は速度検出部、6はGPS検出・処理部、7は速度設定値入力部、8はエネルギー制御部、9はエネルギー源、10は制御部、11は表示部、12は記憶部、13は信号発生部、14はD/Aコンバータ、15はアンプ部、16はスピーカ、17はハンドル、18は加速度センサー、20、21、22、23、24は各々走行速度範囲、S1、S2、S3、S4は各々速度、-A3、-A2、-A1、A1、A2、A3は各々加速度、P1、P2、P3は各々出力強度、A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、Kは各々時間である。

Claims (3)

  1. 車両の速度または速度範囲を示す速度計において、加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、加速度の大きさを示す楽曲からなる出力の一方または両方を備えることを特徴とする音による速度計
  2. 第1項記載の加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、加速度の大きさを示す楽曲からなる出力の一方または両方を備える音による速度計において、前記加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、前記加速度の大きさを示す楽曲からなる出力を同一の楽曲として出力することを特徴とする音を用いる速度計
  3. 第1項記載の加速度の正と負を示す楽曲からなる出力と、加速度の大きさを示す楽曲からなる出力の一方または両方を備える音による速度計において、前記加速度の大きさを示す楽曲と合奏する他の楽曲の出力の大きさを前記加速度の大きさに比例させることを特徴とする音を用いる速度計
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