JP2023104024A - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 漏れ電流が小さい電解コンデンサと、その製造方法とを提供する。【解決手段】 本発明の電解コンデンサは、タンタル、ニオブおよびアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種の金属の多孔体の表面に、上記金属の酸化皮膜からなる誘電体層を有するコンデンサ素子と、固体電解質層とを備え、上記固体電解質層は、チオフェンまたはその誘導体の重合体を含み、かつ有機スルホン酸をドーパントとする導電性高分子を含有し、その表面粗さRaが、1.2μm以下であることを特徴とするものである。本発明の電解コンデンサは、コンデンサ素子上で、ノニオン系界面活性剤および有機スルホン酸第二鉄を含む導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液を使用してチオフェンまたはその誘導体を化学酸化重合することで、上記固体電解質層を形成する工程を有する本発明の製造方法によって製造できる。【選択図】 なし

Description

本発明は、漏れ電流が小さい電解コンデンサと、その製造方法に関するものである。
導電性高分子は、その高い導電性により、例えば、アルミニウム電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ、ニオブ電解コンデンサなどの電解質(固体電解質)として用いられている。
この用途における導電性高分子としては、例えば、チオフェンまたはその誘導体などを化学酸化重合または電解酸化重合することによって得られたものが用いられている。
電解酸化重合によって合成される導電性高分子を用いて電解コンデンサの固体電解質層を形成する方法としては、例えば、モノマーであるチオフェンまたはその誘導体などを含む電解重合液にコンデンサ素子を浸漬し、このコンデンサ素子を陽極として電位を印加するなどして、導電性高分子をコンデンサ素子上で合成して固体電解質層を形成する方法が知られている(特許文献1など)。この場合の電解重合液は、例えば、モノマーと、ドーパントと、水や水溶性有機溶剤などの溶媒とを用いて調製されるが、さらにノニオン系界面活性剤などの界面活性剤が添加されることもある。
また、化学酸化重合によって導電性高分子の分散液を作製し、これを用いてコンデンサ素子上に固体電解質層を形成する方法も知られている。例えば、特許文献2には、電解コンデンサの固体電解質層を形成し得る導電性塗料として、ポリピロールおよび/またはポリピロール誘導体よりなり、粒径が200nm以下の導電性微粒子を水中に分散させてなるものが開示されている。特許文献2では、上記導電性塗料を、有機溶媒と水とアニオン系またはノニオン系界面活性剤とを含む乳化液中で、アルキルベンゼンスルホン酸第二鉄塩やアルキルナフタレンスルホン酸第二鉄塩を酸化剤に用いて、ピロールやピロール誘導体を酸化重合することで得ている。特許文献2では、上記導電性塗料に使用されるアニオン系またはノニオン系界面活性剤は、導電性微粒子の水分散体である上記導電性塗料の保存安定性の向上に寄与するとしている。
他方、化学酸化重合で合成した導電性高分子によって電解コンデンサの固体電解質層を形成するにあたり、電解コンデンサを製造するためのコンデンサ素子の表面に、チオフェンまたはその誘導体などのモノマーや、導電性高分子合成用の酸化剤と導電性高分子のドーパントとを兼ねる材料(導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント)などを付着させ、コンデンサ素子上で導電性高分子の化学酸化重合を行い(以下、「その場重合」という場合がある)、これによって導電性高分子を含有する固体電解質層をコンデンサ素子上に形成する方法が採用されることもある(特許文献3、4など)。
特開2020-4758号公報(特許請求の範囲、段落[0037]など) 特開2008-88233号公報(特許請求の範囲、段落[0021]など) 特開2011-222604号公報(段落[0032]、[0035]~[0041]) 特開2011-222605号公報(段落[0033]、[0036]~[0042])
ところが、化学酸化重合のその場重合によってコンデンサ素子上に直接形成した固体電解質層は、その表面が粗くなりやすく、局所的に厚みの小さい部分が形成される虞がある。通常は、その場重合を繰り返し行うことで固体電解質層を厚くしているが、例えば、コンデンサ素子の端部においては、固体電解質層に薄い部分が形成されやすい。そして、このようなコンデンサ素子を用いた電解コンデンサでは、漏れ電流が大きくなる虞があるといった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、漏れ電流が小さい電解コンデンサと、その製造方法とを提供することにある。
本発明の電解コンデンサは、タンタル、ニオブおよびアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種の金属の多孔体の表面に、上記金属の酸化皮膜からなる誘電体層を有するコンデンサ素子と、固体電解質層とを備え、上記固体電解質層は、チオフェンまたはその誘導体の重合体を含み、かつ有機スルホン酸をドーパントとする導電性高分子を含有し、その表面粗さRaが、1.2μm以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の電解コンデンサの製造方法は、タンタル、ニオブおよびアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種の金属の多孔体の表面に、上記金属の酸化皮膜からなる誘電体層を有するコンデンサ素子と、固体電解質層とを備える電解コンデンサを製造する方法であって、上記コンデンサ素子上で、ノニオン系界面活性剤および有機スルホン酸第二鉄を含む導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液を使用してチオフェンまたはその誘導体を化学酸化重合することで、上記固体電解質層を形成する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、漏れ電流が小さい電解コンデンサと、その製造方法とを提供することができる。
本発明では、電解コンデンサを製造するにあたり、コンデンサ素子上で、ノニオン系界面活性剤および有機スルホン酸第二鉄を含む導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液(以下、「酸化剤兼ドーパント溶液」という)を使用してチオフェンまたはその誘導体を化学酸化重合することで、有機スルホン酸をドーパントとして含む導電性高分子を含有する固体電解質層を、上記コンデンサ素子上に直接形成する。
この製造方法によれば、コンデンサ素子上に形成される固体電解質層の表面(コンデンサ素子側とは反対側の表面)の平滑性を高めて、例えば表面粗さRaを1.2μm以下と小さくすることができる。その理由は定かではないが、以下の通りではないかと推測している。化学酸化重合を行う際には、上記の通り、酸化剤兼ドーパント溶液を用いたり、モノマーであるチオフェンまたはその誘導体を溶媒で希釈したモノマー溶液を用いたりするが、重合の段階では、上記各溶液の溶媒は乾燥によって除去されているか、または重合の進行に伴って揮発してしまう。その一方で、酸化剤兼ドーパント溶液に含有させたノニオン系界面活性剤は、重合系内に残存してコンデンサ素子の表面に対する導電性高分子の濡れ性(コンデンサ素子の表面と導電性高分子との親和性)の向上に寄与するため、合成される導電性高分子によるコンデンサ素子への被覆性が高まり、これにより、形成される固体電解質層の表面の平滑性が向上すると考えられる。
そして、このような製造方法で得られる電解コンデンサであれば、コンデンサ素子の端部における固体電解質層の厚みも良好に確保できるため、漏れ電流を小さくすることが可能となる。
以下に、本発明の詳細を説明する。
本発明の電解コンデンサは、タンタル、ニオブおよびアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種の金属の多孔体と、上記金属の酸化被膜からなる誘電体層とを有するコンデンサ素子と、固体電解質層とを備えるものである。すなわち、本発明の電解コンデンサには、タンタル電解コンデンサ、ニオブ電解コンデンサおよびアルミニウム電解コンデンサが含まれる。
電解コンデンサの固体電解質層は、コンデンサ素子上で、ノニオン系界面活性剤および有機スルホン酸第二鉄を含む酸化剤兼ドーパント溶液を使用してチオフェンまたはその誘導体を化学酸化重合して、有機スルホン酸をドーパントとする導電性高分子を合成することで形成される。
導電性高分子のモノマーとして使用するチオフェンまたはその誘導体のうちのチオフェンの誘導体としては、例えば、3,4-エチレンジオキシチオフェン、3-アルキルチオフェン、3-アルコキシチオフェン、3-アルキル-4-アルコキシチオフェン、3,4-アルキルチオフェン、3,4-アルコキシチオフェンや、上記の3,4-エチレンジオキシチオフェンをアルキル基で修飾したアルキル化エチレンジオキシチオフェンなどが挙げられ、そのアルキル基やアルコキシ基の炭素数としては、1以上であることが好ましく、また、16以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、4以下であることがさらに好ましい。
上記の3,4-エチレンジオキシチオフェンをアルキル基で修飾したアルキル化エチレンジオキシチオフェンについて詳しく説明すると、上記3,4-エチレンジオキシチオフェンやアルキル化エチレンジオキシチオフェンは、下記の一般式(1)で表される化合物に該当する。
一般式(1):
Figure 2023104024000001
一般式(1)中、Rは水素または炭素数1~10のアルキル基である。
そして、上記一般式(1)中のRが水素の化合物が3,4-エチレンジオキシチオフェンであり、これをIUPAC名称で表示すると、「2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン(2,3-Dihydro-thieno〔3,4-b〕〔1,4〕dioxine)」であるが、この化合物は、IUPAC名称で表示されるよりも、一般名称の「3,4-エチレンジオキシチオフェン」で表示されることが多いので、本明細書では、この「2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン」を「3,4-エチレンジオキシチオフェン」と表示している。そして、上記一般式(1)中のRがアルキル基の場合、このアルキル基としては、炭素数が1~10のものが好ましく、特に炭素数が1~4のものが好ましい。つまり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が特に好ましく、それらを具体的に例示すると、一般式(1)中のRがメチル基の化合物は、IUPAC名称で表示すると、「2-メチル-2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン(2-Methyl-2,3-dihydro-thieno〔3,4-b〕〔1,4〕dioxine)」であるが、本明細書では、以下、これを簡略化して「メチル化エチレンジオキシチオフェン」と表示する。一般式(1)の中のRがエチル基の化合物は、IUPAC名称で表示すると、「2-エチル-2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン(2-Ethyl-2,3-dihydro-thieno〔3,4-b〕〔1,4〕dioxine)」であるが、本明細書では、これを簡略化して「エチル化エチレンジオキシチオフェン」と表示する。
一般式(1)の中のRがプロピル基の化合物は、IUPAC名称で表示すると、「2-プロピル-2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン(2-Propyl-2,3-dihydro-thieno〔3,4-b〕〔1,4〕dioxine)」であるが、本明細書では、これを簡略化して「プロピル化エチレンジオキシチオフェン」と表示する。そして、一般式(1)の中のRがブチル基の化合物は、IUPAC名称で表示すると、「2-ブチル-2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン(2-Butyl-2,3-dihydro-thieno〔3,4-b〕〔1,4〕dioxine)」であるが、本明細書では、これを簡略化して「ブチル化エチレンジオキシチオフェン」と表示する。また、「2-アルキル-2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン」を、本明細書では、簡略化して「アルキル化エチレンジオキシチオフェン」と表示する。そして、それらのアルキル化エチレンジオキシチオフェンの中でも、メチル化エチレンジオキシチオフェン、エチル化エチレンジオキシチオフェン、プロピル化エチレンジオキシチオフェン、ブチル化エチレンジオキシチオフェンが好ましい。
そして、3,4-エチレンジオキシチオフェン(すなわち、2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン)とアルキル化エチレンジオキシチオフェン(すなわち、2-アルキル-2,3-ジヒドロ-チエノ〔3,4-b〕〔1,4〕ジオキシン)とは混合して用いることが好ましく、その混合比は、モル比で0.05:1~1:0.1であることが好ましく、0.1:1~1:0.1であることがより好ましく、0.2:1~1:0.2であることがさらに好ましく、0.3:1~1:0.3であることが特に好ましい。
導電性高分子の合成には、導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント(以下、「酸化剤兼ドーパント」という)として、有機スルホン酸第二鉄を使用する。酸化剤兼ドーパントに使用し得る有機スルホン酸第二鉄の具体例としては、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはその誘導体、ナフタレンスルホン酸またはその誘導体、アントラキノンスルホン酸またはその誘導体などの芳香族スルホン酸の第二鉄塩が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。これらの有機スルホン酸第二鉄のなかでも、パラトルエンスルホン酸第二鉄またはナフタレンスルホン酸第二鉄を使用することが好ましい。
有機スルホン酸第二鉄は、その鉄に対する有機スルホン酸のモル比が1:3より有機スルホン酸が少ないものが好ましい。これは鉄に対する有機スルホン酸のモル比を、その化学量論的モル比である1:3より有機スルホン酸を少なくすることによって、その有機スルホン酸第二鉄の反応速度を若干低減できるからであり、鉄に対する有機スルホン酸のモル比が、1:2程度のものまでが好ましく、1:2.2程度、特に1:2.4程度のものまでがより好ましく、1:2.75程度のものまでがさらに好ましい。
酸化剤兼ドーパントは、有機溶媒溶液(酸化剤兼ドーパント溶液)の形で固体電解質層の形成に使用する。酸化剤兼ドーパント溶液の溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの、炭素数が1~4の炭化水素基を有する1価の低級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール;などが挙げられ、これらの中でも、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの1価の低級アルコールがより好ましい。
酸化剤兼ドーパント溶液における有機スルホン酸第二鉄の濃度は、通常、30~70質量%である。
また、酸化剤兼ドーパント溶液には、ノニオン系界面活性剤を含有させる。このノニオン系界面活性剤の作用により、コンデンサ素子への導電性高分子の被覆性が高まり、固体電解質層の表面の平滑性が向上する。
ノニオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエステルなどが挙げられ、これらのうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸化剤兼ドーパント溶液におけるノニオン系界面活性剤の濃度は、形成される固体電解質層のコンデンサ素子の表面への被覆性および平滑性を高める観点から、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましい。また、酸化剤兼ドーパント溶液におけるノニオン系界面活性剤の濃度は、高すぎると電解コンデンサの耐熱性に影響を及ぼす虞があることから、0.4質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以下であることがより好ましい。
固体電解質層は、(a)モノマー(チオフェンまたはその誘導体)中、またはモノマーを溶媒で希釈したモノマー溶液中にコンデンサ素子を浸漬し、引き上げて乾燥してから、そのコンデンサ素子を、ノニオン系界面活性剤および有機スルホン酸第二鉄を含有する酸化剤兼ドーパント溶液中に浸漬し、引き上げた後にモノマーを化学酸化重合する方法;(b)コンデンサ素子を酸化剤兼ドーパント溶液中に浸漬し、引き上げて乾燥してから、そのコンデンサ素子をモノマー中、またはモノマー溶液中に浸漬し、引き上げた後にモノマーを化学酸化重合する方法;(c)酸化剤兼ドーパント溶液にモノマーを添加して調製した重合溶液中に、電解コンデンサのコンデンサ素子を上記重合溶液に浸漬し、引き上げた後にモノマーを化学酸化重合する方法;などにより、コンデンサ素子上で導電性高分子を合成することで形成できる。化学酸化重合は、例えば、5~95℃で、1~72時間の条件で行われる。また、化学酸化重合した後は、通常、洗浄および乾燥を行う。
モノマーの化学酸化重合に際しては、有機スルホン酸第二鉄とモノマーとのモル比が、有機スルホン酸第二鉄:モノマー=2:1~15:1であることが好ましい。
モノマーとなるチオフェンやその誘導体は常温で液状なので、重合にあたって、そのまま用いることができるが、重合反応をよりスムーズに進行させるために、水または低級アルコールを溶媒とするモノマー溶液として用いてもよい。低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールといった炭素数が1~4のアルコールが挙げられる。モノマー溶液の溶媒には、上記例示の各種溶媒のうちの1種のみを使用してもよく、2種以上を使用してもよい。モノマー溶液におけるチオフェンまたはその誘導体の含有量は、例えば、10~80質量%であることが好ましい。
固体電解質層の形成にあたり、化学酸化重合から洗浄および乾燥までの一連の操作は、1回実施するだけでもよいが、固体電解質層をより厚くするために複数回繰り返すことが好ましく、具体的な繰り返し回数は、通常は6~10回程度である。
このようにして形成される固体電解質層は、厚みが、例えば1~20μmである。
また、上記のようにして形成される固体電解質層は、その表面粗さをRaが、1.2μm以下、好ましくは1.0μm以下と、その表面の平滑性を高めることができる。そして、このような表面の平滑性の高い固体電解質層であれば、例えばコンデンサ素子の端部においても良好な厚みとすることができるため、このコンデンサ素子を用いて形成される電解コンデンサの漏れ電流を小さくすることができる。さらに、固体電解質層の表面が粗いと外装内に収納し難く、小型の電解コンデンサとすることが困難となるが、上記のような表面の平滑性の高い固体電解質層を有するコンデンサ素子であれば、外装内への収納性が向上するため、より小型の電解コンデンサの形成が容易となる。
なお、固体電解質層の表面粗さRaは、電解コンデンサの漏れ電流を小さくする観点からは、値が小さいほど好ましいが、製造の容易さを考慮すると、0.1μm以上であることが好ましく、0.3μm以上であることがより好ましく、0.5μm以上であることがさらに好ましい。
本明細書でいう固体電解質層の表面粗さRaは、公知の接触型および非接触型の装置によって測定されるが、測定方法は特に限定されない。固体電解質層を測定する場所は5か所(4つ角付近と中央部)以上が好ましい。これらの測定により得られた値の平均(算術平均)を表面粗さRaとする。
また、コンデンサ素子上に化学酸化重合によって導電性高分子を形成した後、その導電性高分子上にπ共役系導電性高分子の分散液を用いて層を形成して、その両者で固体電解質層を構成してもよい。
上記のπ共役系導電性高分子としては、ポリマーアニオンをドーパントとして用いたπ共役系導電性高分子が用いられる。このポリマーアニオンは、主として高分子スルホン酸で構成されるが、その具体例としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸、スルホン化ポリエステル、フェノールスルホン酸ノボラック樹脂、スチレンスルホン酸と非スルホン酸系モノマー(メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよび不飽和炭化水素含有アルコキシシラン化合物またはその加水分解物など)との共重合体などが挙げられる。
上記のようにしてコンデンサ素子上に固体電解質層を形成した後に、例えば、カーボンペースト、銀ペーストを付け、乾燥してから外装を施して電解コンデンサとする。
また、コンデンサ素子上に形成した固体電解質層には、沸点が150℃以上の高沸点有機溶剤または沸点が150℃以上の高沸点有機溶剤とヒドロキシル基またはカルボキシル基を少なくとも1つ有する芳香族系化合物とを含む導電性補助液を含ませてもよい。
上記導電性補助液に使用可能な沸点が150℃以上の高沸点有機溶剤としては、例えば、γ-ブチロラクトン(沸点:203℃)、ブタンジオール(沸点:230℃)、ジメチルスルホキシド(沸点:189℃)、スルホラン(沸点:285℃)、N-メチルピロリドン(沸点:202℃)、ジメチルスルホラン(沸点:233℃)、エチレングリコール(沸点:198℃)、ジエチレングリコール(沸点:244℃)、リン酸トリエチル(沸点:215℃)、リン酸トリブチル(沸点:289℃)、リン酸トリエチルヘキシル〔沸点:215℃(4mmHg)〕、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
また、上記の、ヒドロキシル基(芳香環の構成炭素に結合するヒドロキシル基をいい、カルボキシル基中などの-OH部分を意味するものではない)またはカルボキシル基を少なくとも1つ有する芳香族系化合物としては、ベンゼン系のもの、ナフタレン系のもの、アントラセン系のもののいずれも用いることができ、その具体例としては、例えば、ヒドロキシベンゼンカルボン酸、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール、アミノニトロフェノール、ヒドロキシアニソール、ヒドロキシジニトロベンゼン、ジヒドロキシジニトロベンゼン、アルキルヒドロキシアニソール、ヒドロキシニトロアニソール、ヒドロキシニトロベンゼンカルボン酸(つまり、ヒドロキシニトロ安息香酸)、ジヒドロキシニトロベンゼンカルボン酸(つまり、ジヒドロキシニトロ安息香酸)、フェノール、ジヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシベンゼンカルボン酸、トリヒドロキシベンゼンカルボン酸、ヒドロキシベンゼンジカルボン酸、ジヒドロキシベンゼンジカルボン酸、ヒドロキシトルエンカルボン酸、ニトロナフトール、アミノナフトール、ジニトロナフトール、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、ジヒドロキシナフタレンカルボン酸、トリヒドロキシナフタレンカルボン酸、ヒドロキシナフタレンジカルボン酸、ジヒドロキシナフタレンジカルボン酸、ヒドロキシアントラセン、ジヒドロキシアントラセン、トリヒドロキシアントラセン、テトラヒドロキシアントラセン、ヒドロキシアントラセンカルボン酸、ヒドロキシアントラセンジカルボン酸、ジヒドロキシアントラセンジカルボン酸、テトラヒドロキシアントラセンジオン、ベンゼンカルボン酸、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレンカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。
また、上記沸点が150℃以上の高沸点有機溶剤または導電性補助液にエポキシ化合物またはその加水分解物、シラン化合物またはその加水分解物およびポリアルコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種の結合剤を含有させることもできる。
本発明の電解コンデンサは、漏れ電流が小さいことから、このような特性が要求される用途に好適に用い得るほか、従来から電解コンデンサが用いられている用途と同じ用途にも適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
濃度が40質量%となる量のパラトルエンスルホン酸第二鉄(PTS)と、濃度が0.01質量%となる量のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルと、エタノールとを混合して、酸化剤兼ドーパント溶液を調製した。
直方体状のタンタル焼結体(リード線の一方の先端がタンタル焼結体内に埋め込まれ、もう一方の先端がタンタル焼結体の一面から突出している)を2質量%濃度のリン酸水溶液中に浸漬し、10Vの電圧を印加することで、タンタル焼結体の表面に誘電体層(誘電体酸化皮膜)を形成した。
上記タンタル焼結体を上記酸化剤兼ドーパント溶液中に浸漬してから取り出し、105℃で10分乾燥させた。乾燥後の上記タンタル焼結体を濃度が35質量%のEDOTのエタノール溶液中に浸漬し、1分後に取り出した後、温度25℃、相対湿度60%の雰囲気中で2時間化学酸化重合を行ってタンタル焼結体の誘電体層上に導電性高分子を形成した。続いて、このタンタル焼結体を純水中に浸漬し、30分間放置した後に引き上げて、105℃で60分間乾燥させた。タンタル焼結体の酸化剤兼ドーパント溶液への浸漬から重合後の洗浄および乾燥までの工程を8回繰り返して、厚みが10μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。なお、上記の固体電解質層の厚みは、コンデンサ素子外装材に封入する前のコンデンサ素子を樹脂で封止し、やすりでコンデンサ素子表面が露出するまで研磨した。素子表面が露出した方向から光学顕微鏡を用いて観察し、コンデンサ素子の上面(リード線が突出している面)と側面との間の角部上にある固体電解質層の厚みを2か所測定した。同一条件のサンプルを5つ測定し、これらの測定値の小数点第1位を四捨五入した平均値を、コンデンサ素子の端部における固体電解質層の厚みとした(後述する各実施例および比較例においても、同様である)。
そして、上記コンデンサ素子の導電性高分子の層をカーボンペーストおよび銀ペーストで覆った後に外装材で外装して、タンタル電解コンデンサを得た。なお、実施例1のタンタル電解コンデンサの設計静電容量は、220μFである(後記の各実施例および比較例のタンタル電解コンデンサも同様である)。
実施例2
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの濃度を0.05質量%に変更した以外は実施例1と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、厚みが10μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例3
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの濃度を0.1質量%に変更した以外は実施例1と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、厚みが11μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例4
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの濃度を0.3質量%に変更した以外は実施例1と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、厚みが12μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例5
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの濃度を0.4質量%に変更した以外は実施例1と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、厚みが12μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例6
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルに代えて濃度が0.1質量%となる量のポリオキシエチレンラウリルエーテルを用いた以外は実施例1と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして電、厚みが10μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例7
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルに代えて濃度が0.1質量%となる量のソルビタンモノラウレートを用い、エタノールに代えてブタノールを用いた以外は実施例1と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、厚みが10μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例8
濃度が40質量%となる量のナフタレンスルホン酸第二鉄(NS)と、濃度が0.1質量%となる量のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートと、ブタノールとを混合して、酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、厚みが11μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例9
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートに代えて濃度が0.1質量%となる量のポリエチレングリコールモノラウレートを用いた以外は実施例8と同様にして調製した酸化剤兼ドーパント溶液を用い、モノマーをEDOTに代えてEDOTとブチル化EDOTとの1:1(質量比)の混合物に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚みが10μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例10
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートに代えて濃度が0.1質量%となる量のポリグリセリンオレイン酸エステルを用いた以外は実施例8と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例9と同様にして、厚みが10μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
比較例1
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを添加しなかった以外は実施例1と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、厚みが4μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
比較例2
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルに代えて濃度が0.1質量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いた以外は実施例1と同様にして酸化剤兼ドーパント溶液を調製し、この酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、厚みが7μmの導電性高分子を含有する固体電解質層を誘電体層上に有するコンデンサ素子を得た。
実施例および比較例の電解コンデンサについて、以下の各測定を行った。
<固体電解質層の表面粗さRa>
電解コンデンサのコンデンサ素子に形成した固体電解質層の表面粗さRaを、レーザーテック社製のレーザー顕微鏡(OPTELICS HYBRID C3)を用いて5か所(4つ角付近と中央部)で測定し、これらの測定値の小数点第3位を四捨五入した平均値を求めた。
<初期特性評価>
〔静電容量(CAP)測定〕
実施例および比較例のタンタル電解コンデンサ各10個のCAPを、HEWLETT PACKARD社製のLCRメーター(4284A)を用い、25℃の条件下で、120Hzで測定し、実施例および比較例のそれぞれについて、10個の測定値の平均値を求めた。
〔等価直列抵抗(ESR)測定〕
実施例および比較例のタンタル電解コンデンサ各10個のESRを、HEWLETT PACKARD社製のLCRメーター(4284A)を用い、25℃の条件下で、100kHzで測定し、実施例および比較例のそれぞれについて、10個の測定値の平均値を求めた。
〔漏れ電流(LC)測定〕
実施例および比較例のタンタル電解コンデンサ各10個に、25℃で6Vの定格電圧を60秒間印加した後、デジタルオシロスコープを用いてLCを測定し、実施例および比較例のそれぞれについて、10個の測定値の平均値を求めた。
<耐熱性評価>
実施例および比較例のタンタル電解コンデンサ各10個を150℃の環境下で400時間貯蔵した後に、上記と同じ方法でCAPおよびESRを測定し、実施例および比較例のそれぞれについて、10個の測定値の小数点第1位で四捨五入した平均値を求め、CAPについては、下記式に従って変化率を求め、ESRについては得られた値を初期特性評価時のESRの平均値で除して変化率(倍)を求めた。
CAPの耐熱性評価測定値の初期特性評価測定値からの変化率(%):
変化率(%) = 100 × (耐熱性評価測定値?初期特性評価測定値)
÷ 初期特性評価測定値
表1に、実施例および比較例の電解コンデンサの作製に使用した酸化剤兼ドーパント溶液およびモノマーの構成を示し、表2に、上記の各評価結果と、上記の方法で測定したコンデンサ素子の端部における固体電解質層の厚み(表2では「固体電解質層」の「厚み」の欄に記載)とを示す。表1のモノマーの欄における「EDOT/Bu-EDOT」は、EDOTとBu-EDOT(ブチル化EDOT)とを1:1の質量比で使用したことを意味している。
Figure 2023104024000002
Figure 2023104024000003
表1および表2に示す通り、ノニオン系界面活性剤を含有する酸化剤兼ドーパント溶液を用い、コンデンサ素子上でモノマーを化学酸化重合することで形成した実施例1~10の電解コンデンサに係る固体電解質層は、表面粗さが小さく、また、コンデンサ素子の端部における厚みが大きくなった。そして、これに起因して、実施例1~10の電解コンデンサは、初期特性評価時のLCが小さく、また、初期特性評価時のCAPおよびESRが良好で、耐熱性評価時のCAPおよびESRの変化の程度が小さかった。
これに対し、ノニオン系界面活性剤を含有しない酸化剤兼ドーパント溶液を使用して形成した比較例1の電解コンデンサに係る固体電解質層、およびノニオン系界面活性剤に代えてアニオン系界面活性剤を用いた酸化剤兼ドーパント溶液を使用して形成した比較例2の電解コンデンサに係る固体電解質は、表面が粗く、また、被覆性に劣るためか、コンデンサ素子の端部における厚みが小さくなった。そして、これに起因して、比較例1、2の電解コンデンサは、初期特性評価時のLCが非常に大きかった。

Claims (4)

  1. タンタル、ニオブおよびアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種の金属の多孔体の表面に、上記金属の酸化皮膜からなる誘電体層を有するコンデンサ素子と、固体電解質層とを備える電解コンデンサであって、
    上記固体電解質層は、チオフェンまたはその誘導体の重合体を含み、かつ有機スルホン酸をドーパントとする導電性高分子を含有し、その表面粗さRaが、1.2μm以下であることを特徴とする電解コンデンサ。
  2. 上記固体電解質層は、前記コンデンサ素子上で、ノニオン系界面活性剤および有機スルホン酸第二鉄を含む導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液を使用してチオフェンまたはその誘導体を化学酸化重合することで形成したものである請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. タンタル、ニオブおよびアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種の金属の多孔体の表面に、上記金属の酸化皮膜からなる誘電体層を有するコンデンサ素子と、固体電解質層とを備える電解コンデンサを製造する方法であって、
    上記コンデンサ素子上で、ノニオン系界面活性剤および有機スルホン酸第二鉄を含む導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液を使用してチオフェンまたはその誘導体を化学酸化重合することで、上記固体電解質層を形成する工程を有することを特徴とする電解コンデンサの製造方法。
  4. 上記導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液における上記ノニオン系界面活性剤の濃度が、0.01~0.4質量%である請求項3に記載の電解コンデンサの製造方法。
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