JP7282583B2 - 電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
電解コンデンサの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7282583B2 JP7282583B2 JP2019081499A JP2019081499A JP7282583B2 JP 7282583 B2 JP7282583 B2 JP 7282583B2 JP 2019081499 A JP2019081499 A JP 2019081499A JP 2019081499 A JP2019081499 A JP 2019081499A JP 7282583 B2 JP7282583 B2 JP 7282583B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolytic capacitor
- acid
- manufacturing
- pretreatment liquid
- capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Description
工程(A)においては、コンデンサ素子に電解コンデンサ製造用前処理液を含浸させる。
工程(B)では、工程(A)を経たコンデンサ素子に、芳香族スルホン酸第二鉄を酸化剤兼ドーパントとしてチオフェンまたはその誘導体を化学酸化重合して導電性高分子の層を形成する。
表面をエッチング処理したアルミニウム箔を12質量%濃度のアジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬し、この状態でアルミニウム箔に40Vの電圧を印加してアルミニウム箔の表面に誘電体層を形成して陽極とし、この陽極にリード体を取り付けた。また、アルミニウム箔からなる陰極にリード体を取り付けた。これらの陽極と陰極とを、セパレータを介して重ね合わせて巻回して、巻回型アルミニウム固体電解コンデンサ用のコンデンサ素子を作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液におけるフタル酸の濃度を5質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液におけるフタル酸の濃度を10質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液におけるフタル酸の濃度を25質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液を、スルホイソフタル酸〔(a)成分、カルボキシル基が2つ〕を5質量%の濃度でメタノール〔(b)成分、沸点:65℃〕に溶解させて調製した溶液に変更し、酸化剤兼ドーパント溶液を、30質量%濃度のナフタレンスルホン酸鉄エタノール溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液に使用する(a)成分をベンゼントリカルボン酸(カルボキシル基が3つ)に変更した以外は、実施例5と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液を、ベンゼンテトラカルボン酸〔(a)成分、カルボキシル基が4つ〕を5質量%の濃度でブタノール〔(b)成分、沸点:117℃〕に溶解させて調製した溶液に変更した以外は、実施例5と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液を、ヒドロキシ安息香酸〔(a)成分、カルボキシル基とヒドロキシル基との合計が2つ〕を5質量%の濃度でブタノールに溶解させて調製した溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液を、スルホサリチル酸〔(a)成分、カルボキシル基とヒドロキシル基との合計が2つ〕を5質量%の濃度でエタノールに溶解させて調製した溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液を、ヒドロキシナフトエ酸〔(a)成分、カルボキシル基が2つ〕を5質量%の濃度でエタノールに溶解させて調製した溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液による前処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
フェノール(ヒドロキシル基が1つで、カルボキシル基なし)を5質量%の濃度でエタノールに溶解させて溶液を調製し、この溶液を電解コンデンサ製造用前処理液に代えて使用した以外は、実施例5と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
安息香酸(カルボキシル基が1つ)を5質量%の濃度でエタノールに溶解させて溶液を調製し、この溶液を電解コンデンサ製造用前処理液に代えて使用した以外は、実施例5と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液におけるフタル酸の濃度を1質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液におけるフタル酸の濃度を30質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
フタル酸を5質量%の濃度でポリエチレングリコール(沸点:150℃以上)に溶解させて溶液を調製し、この溶液を電解コンデンサ製造用前処理液に代えて使用した以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
電解コンデンサ製造用前処理液による前処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子の誘電体層上に導電性高分子の層を形成した。導電性高分子の層形成後のコンデンサ素子を、フタル酸を5質量%の濃度でエタノールに溶解させて調製した溶液中に浸漬してから引き出し、50℃で15分乾燥させて後処理を行った。そして、上記後処理後のコンデンサ素子を用いた以外は、実施例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
実施例1で電解コンデンサ製造用前処理液に使用した(a)成分であるフタル酸を、実施例1で使用したものと同じ酸化剤兼ドーパント溶液に、5質量%の濃度となるように添加した以外は、比較例1と同様にして巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製した。
ポリスチレンスルホン酸(アルファエイサー社製、分子量75,000)の3%水溶液:200gを内容積1Lの容器に入れ、酸化剤として過硫酸アンモニウムを2g添加した後、攪拌機で攪拌して溶解した。次いで、硫酸第二鉄の40%水溶液を0.4g添加し、攪拌しながら、その中に3,4-エチレンジオキシチオフェン3mLをゆっくり滴下し、24時間かけて、3,4-エチレンジオキシチオフェンの重合を行った。その後、水で4倍に希釈した後、超音波ホモジナイザー〔日本精機社製、US-T300(商品名)〕で30分間分散処理を行った。その後、オルガノ社のカチオン交換樹脂アンバーライト120B(商品名)を100g添加して、1時間攪拌機で攪拌し、次いで、東洋濾紙社製の濾紙No.131で濾過し、このカチオン交換樹脂による処理と濾過を3回繰り返して、液中のカチオン成分をすべて除去した。上記処理後の液を孔径が1μmのフィルターに通し、その通過液を限外濾過装置〔ザルトリウス社製Vivaflow200(商品名)、分子量分画5万〕で処理して、液中の遊離の低分子成分を除去した。この処理後の液を水で希釈して濃度を3%に調整し、その3%液40gに対し、高沸点溶剤としてジメチルスルホキシドを4g添加し、攪拌して、導電性高分子の分散液を得た。
実施例1~10および比較例1~9で作製した巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、初期特性として、静電容量およびESRを、それぞれ下記の方法で測定した。
HEWLETT PACKARD社製のLCRメーター(4284A)を用い、25℃の条件下で、120Hzで測定した。
HEWLETT PACKARD社製のLCRメーター(4284A)を用い、25℃の条件下で、100kHzで測定した。
実施例1~10および比較例1~9で作製した巻回型アルミニウム固体電解コンデンサ各10個を125℃で2000時間貯蔵した後、前記と同じ方法で、静電容量およびESRを測定した。これらの結果を表4に示す。なお、表4には、静電容量については、下記式によって求めた静電容量の初期特性評価時の測定値からの変化率(%)を、ESRについては、この耐熱性評価時の測定値を初期特性評価時の測定値で除して求めた変化率(倍)を、それぞれ記載する。
変化率(%) = 100 × (耐熱性評価測定値-初期特性評価測定値)
÷ 初期特性評価測定値
Claims (3)
- アルミニウム、タンタルおよびニオブよりなる群から選択される少なくとも1種の弁金属の多孔体と、上記弁金属の酸化被膜からなる誘電体層とを有するコンデンサ素子に、電解コンデンサ製造用前処理液を含浸させ、乾燥させる工程(A)と、
上記工程(A)を経たコンデンサ素子に、芳香族スルホン酸第二鉄を酸化剤兼ドーパントとしてチオフェンまたはその誘導体を化学酸化重合して導電性高分子の層を形成する工程(B)とを有し、
上記工程(A)で使用する上記電解コンデンサ製造用前処理液が、下記(a)および(b)を含有し、かつ(a)の含有量が3~25質量%であることを特徴とする電解コンデンサの製造方法。
(a)ベンゼン環およびナフタレン環のうちのいずれか一方の芳香環と、少なくとも1つのカルボキシル基とを有し、かつ上記芳香環の構成炭素に結合するヒドロキシル基を有するかまたは有しておらず、上記カルボキシル基と上記ヒドロキシル基との合計が2つ以上である化合物。
(b)沸点が150℃未満の有機溶媒。 - 芳香族スルホン酸第二鉄が、パラトルエンスルホン酸鉄およびナフタレンスルホン酸鉄のうちの少なくとも一方である請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
- 電解コンデンサ製造用前処理液が含有する(b)は、アルコール類である請求項1または2に記載の電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019081499A JP7282583B2 (ja) | 2019-04-23 | 2019-04-23 | 電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019081499A JP7282583B2 (ja) | 2019-04-23 | 2019-04-23 | 電解コンデンサの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020178107A JP2020178107A (ja) | 2020-10-29 |
JP7282583B2 true JP7282583B2 (ja) | 2023-05-29 |
Family
ID=72937626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019081499A Active JP7282583B2 (ja) | 2019-04-23 | 2019-04-23 | 電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7282583B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000106329A (ja) | 1998-09-29 | 2000-04-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コンデンサの製造方法 |
WO2013094462A1 (ja) | 2011-12-19 | 2013-06-27 | テイカ株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP2014090107A (ja) | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Tayca Corp | 電解コンデンサの製造方法 |
JP2015002274A (ja) | 2013-06-17 | 2015-01-05 | テイカ株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
-
2019
- 2019-04-23 JP JP2019081499A patent/JP7282583B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000106329A (ja) | 1998-09-29 | 2000-04-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コンデンサの製造方法 |
WO2013094462A1 (ja) | 2011-12-19 | 2013-06-27 | テイカ株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP2014090107A (ja) | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Tayca Corp | 電解コンデンサの製造方法 |
JP2015002274A (ja) | 2013-06-17 | 2015-01-05 | テイカ株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020178107A (ja) | 2020-10-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9589738B2 (en) | Solid electrolyte capacitor and a method for manufacturing the same | |
JP4454041B2 (ja) | 導電性組成物の分散液、導電性組成物およびその用途 | |
JP5988831B2 (ja) | 電解コンデンサの製造方法 | |
TWI607033B (zh) | Monomer liquid for manufacturing conductive polymer and method for manufacturing electrolytic capacitor using the same | |
JP5177920B1 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2023022858A (ja) | 電解コンデンサの製造方法 | |
JP5807997B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP6462255B2 (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP2015002274A (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
US8027150B2 (en) | Conductive polymer solid electrolytic capacitor | |
JP2008218920A (ja) | 導電性高分子固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP7282583B2 (ja) | 電解コンデンサの製造方法 | |
JP7064807B2 (ja) | 導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液、導電性高分子の製造方法、および電解コンデンサの製造方法 | |
JP7065683B2 (ja) | 導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパントおよびその溶液、導電性高分子およびその製造方法、並びに電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP7357487B2 (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP7449717B2 (ja) | 導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液、導電性高分子およびその製造方法、並びに電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP2010123924A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP7083280B2 (ja) | 電解コンデンサの製造方法 | |
JP7465406B2 (ja) | 導電性高分子用ドーパント溶液、導電性高分子製造用モノマー液、導電性組成物およびその製造方法、並びに電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP2013214674A (ja) | 巻回型固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2023104024A (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
WO2023008288A1 (ja) | 電解コンデンサ | |
JP6702186B2 (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220131 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230106 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230516 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230517 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7282583 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |