JP2023096517A - 基板処理装置および処理液の交換方法 - Google Patents

基板処理装置および処理液の交換方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023096517A
JP2023096517A JP2021212338A JP2021212338A JP2023096517A JP 2023096517 A JP2023096517 A JP 2023096517A JP 2021212338 A JP2021212338 A JP 2021212338A JP 2021212338 A JP2021212338 A JP 2021212338A JP 2023096517 A JP2023096517 A JP 2023096517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
liquid
filter
pipe
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021212338A
Other languages
English (en)
Inventor
隆 森
Takashi Mori
哲也 平田
Tetsuya Hirata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2021212338A priority Critical patent/JP2023096517A/ja
Publication of JP2023096517A publication Critical patent/JP2023096517A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • Weting (AREA)

Abstract

Figure 2023096517000001
【課題】配管への不純物の混入を抑制しつつ、タンク内および配管内の処理液を交換できる技術を提供する。
【解決手段】基板処理装置100において、第1タンク21aは処理液を貯留する。連結管の上流端30aは第1タンク21aに接続される。第1フィルタ33および第1バルブ404は連結管に介挿される。第1フィルタ戻り配管421は、第1フィルタ33のドレイン口33c、または、連結管のうち第1フィルタ33と第1バルブ404との間の部分に接続された上流端と、第1タンク21aに接続された下流端とを有する。第1フィルタ循環バルブ422は第1フィルタ戻り配管421に介挿される。第1フィルタ排液管82はドレイン口33c、連結管の当該部分、または、第1フィルタ戻り配管421のうち連結管と第1フィルタ循環バルブ422との間の部分に接続された上流端を有する。
【選択図】図3

Description

本開示は、基板処理装置および処理液の交換方法に関する。
従来から、処理液を用いて基板に対する処理を行う基板処理装置が提案されている(例えば特許文献1および特許文献2)。基板処理装置は処理チャンバを含む。処理チャンバ内には、基板を保持するスピンチャックと、基板に処理液を吐出するノズルとが設けられる。また、基板処理装置には、処理液を貯留するタンクが設けられている。タンク内の処理液は給液管を通じて処理チャンバに供給される。この給液管にはヒータおよび開閉弁が設けられる。開閉弁は、ヒータよりも処理チャンバに近い位置に設けられており、当該開閉弁が開くことで、タンクからの処理液が処理チャンバに供給される。ヒータは、処理に適した温度まで処理液を加熱する。
特許文献1,2では、循環戻り配管も設けられる。循環戻り配管の上流端はヒータと開閉弁との間において給液管に接続され、循環戻り配管の下流端はタンクに接続される。よって、タンクから給液管に供給される処理液の一部は、循環戻り配管を経由してタンクに戻る。ヒータが処理液を加熱しつつ、処理液が給液管および循環戻り配管を流れて循環することにより、タンク内の処理液および配管内の処理液の温度が規定範囲内に制御される。
特許文献2では、タンク内および配管内の古い処理液を新しい処理液に交換する技術が開示されている。
特開2019-192863号公報 特開2021-174973号公報
処理液の交換に際して、配管への不純物の混入を抑制しつつ、タンク内および配管内の古い処理液を新しい処理液に交換することが求められている。
そこで、本開示は、配管への不純物の混入を抑制しつつ、タンク内および配管内の処理液を交換できる技術を提供することを目的とする。
第1の態様は、基板処理装置であって、処理液を貯留する第1タンクと、前記第1タンク内の前記処理液を排出するための第1タンク排液管、および、前記第1タンク排液管に介挿された第1タンク排液バルブを含むタンク排液部と、処理液を交換液として前記第1タンクに供給するための第1タンク給液管と、前記第1タンク給液管に介挿された第1タンク給液バルブとを含むタンク給液部と、前記第1タンクに接続された上流端を有する連結管と、前記連結管に介挿された第1フィルタと、前記第1フィルタよりも下流側において前記連結管に介挿された第1バルブと、前記第1フィルタのドレイン口、または、前記連結管のうち前記第1フィルタと前記第1バルブとの間の部分に接続された上流端と、前記第1タンクに接続された下流端とを有する第1フィルタ戻り配管と、前記第1フィルタ戻り配管に介挿された第1フィルタ循環バルブと、前記第1フィルタの前記ドレイン口、前記連結管の前記部分、または、前記第1フィルタ戻り配管のうち前記連結管と前記第1フィルタ循環バルブとの間の部分に接続された上流端を有する第1フィルタ排液管と、前記第1フィルタ排液管に介挿された第1フィルタ排液バルブとを備える。
第2の態様は、第1の態様にかかる基板処理装置であって、前記第1フィルタよりも上流側において前記連結管に設けられ、前記連結管を流れる前記処理液を加熱する第1ヒータと、前記連結管のうち前記第1ヒータと前記第1フィルタとの間の部分に接続された上流端と、前記第1タンクに接続された下流端とを有する内側戻り配管と、前記内側戻り配管に介挿された内側循環バルブとをさらに備える。
第3の態様は、第1の態様にかかる基板処理装置における処理液の交換方法であって、前記第1バルブよりも下流側において前記連結管の内部に前記処理液が満たされた充填状態を維持しながら、前記第1タンク排液バルブを開いて、前記第1タンク排液管を通じて前記第1タンク内の前記処理液を排出する第1タンク排液工程と、前記第1タンク排液工程の後に、前記充填状態を維持しながら、前記第1タンク給液バルブを開いて、前記第1タンク給液管を通じて前記第1タンクに前記交換液を供給する第1タンク給液工程と、前記充填状態を維持しながら、前記第1フィルタ排液バルブを開いて、前記第1タンク内の前記交換液を前記連結管の前記上流端に流入させ、前記交換液で前記第1フィルタの内部の前記処理液を前記第1フィルタ排液管に押し出す第1フィルタ処理液交換工程と、前記第1フィルタ処理液交換工程の後に、前記第1バルブを開いて、前記交換液で前記連結管の内部の前記処理液を押し出して排出する連結管処理液交換工程とを備える。
第4の態様は、第3の態様にかかる処理液の交換方法であって、前記第1タンク排液工程、前記第1タンク給液工程および前記第1フィルタ処理液交換工程において、前記第1バルブと、前記第1バルブよりも下流側において前記連結管に介挿された第2バルブとの両方を閉じる。
第5の態様は、第3または第4の態様にかかる処理液の交換方法であって、前記連結管処理液交換工程において、第1ヒータによって加熱された前記交換液で前記連結管の内部の前記処理液を押し出す。
第6の態様は、第3から第5のいずれか一つの態様にかかる処理液の交換方法であって、前記第1フィルタ処理液交換工程と前記連結管処理液交換工程との間で実行され、前記充填状態を維持しながら、前記第1フィルタ循環バルブを開いて、前記交換液を循環させる循環工程をさらに備える。
第7の態様は、第5の態様にかかる処理液の交換方法であって、前記第1フィルタ処理液交換工程と前記連結管処理液交換工程との間で実行され、前記充填状態を維持しながら、前記第1フィルタよりも上流側において前記連結管に設けられた前記第1ヒータが加熱動作を行い、前記第1フィルタ循環バルブ、または、内側循環バルブを開いて、前記交換液を循環させる加熱循環工程をさらに備え、前記内側循環バルブは、前記第1フィルタと前記第1ヒータとの間において前記連結管から分岐して前記第1タンクに戻る内側戻り配管に介挿される。
第8の態様は、第3から第7のいずれか一つの態様にかかる処理液の交換方法であって、前記第1タンク排液工程において、前記処理液の液面が、前記連結管に設けられた第1送液部に達するまでに、前記第1タンク排液バルブを閉じる。
第9の態様は、第3から第8のいずれか一つの態様にかかる処理液の交換方法であって、前記第1フィルタ処理液交換工程において、前記交換液で前記第1フィルタの内部の前記処理液を、前記第1フィルタのドレイン口に接続された前記第1フィルタ排液管に前記処理液を押し出し、前記第1フィルタ処理液交換工程における前記処理液の流量は、前記第1タンク排液工程における前記処理液の流量よりも小さく設定される。
第10の態様は、第3から第9のいずれか一つの態様にかかる処理液の交換方法であって、前記第1タンク排液工程よりも前に実行され、前記第1タンク給液管を介して前記第1タンクに接続された第2タンク内の前記処理液を、第2タンク排液バルブを開いて、前記第2タンクに接続され、かつ、前記第2タンク排液バルブが介挿された第2タンク排液管を通じて排出する第2タンク排液工程と、前記第2タンク排液工程の後に前記第1タンク排液工程と並行して、第2タンク給液バルブを開いて、前記第2タンクに接続され、かつ、前記第2タンク給液バルブが介挿された第2タンク給液管を通じて、前記交換液を前記第2タンクに供給する第2タンク給液工程とを備える。
第11の態様は、第10の態様にかかる処理液の交換方法であって、前記第2タンク給液工程と前記第1タンク給液工程との間で実行され、前記第1タンク給液管に介挿された第2フィルタのドレイン口または前記第1タンク給液管のうち前記第2フィルタよりも下流側の部分に接続された上流端を有する第2フィルタ排液管に介挿された第2フィルタ排液バルブを開いて、前記第2タンク内の前記交換液を前記第1タンク給液管の上流端に流入させ、前記交換液で前記第2フィルタの内部の前記処理液を前記第2フィルタ排液管に押し出す第2フィルタ処理液交換工程をさらに備える。
第12の態様は、第10または第11の態様にかかる処理液の交換方法であって、前記第1タンク給液工程において、前記第1タンク給液管に設けられた第2ヒータが加熱動作を行う。
第13の態様は、第10から第12のいずれか一つの態様にかかる処理液の交換方法であって、前記連結管の下流端は前記第2タンクに接続される。
第1の態様によれば、第1タンク排液バルブを開くことで、第1タンク内の古い処理液を、第1タンク排液管を通じて排出することができる。次に、第1タンク給液バルブを開くことで、第1タンク給液管を通じて新しい処理液を交換液として第1タンクに供給することができる。次に、第1フィルタ排液バルブを開くことで、第1タンク内の交換液を第1フィルタおよび第1フィルタ排液管を通じて排出することができる。このため、第1フィルタ内の古い処理液を交換液で押し出して排出でき、第1フィルタ内を交換液で満たすことができる。
次に、第1バルブを開くことで、第1タンク内の交換液で連結管内の古い処理液を押し出して排出することができる。連結管内の古い処理液を交換液で押し出す際には、第1フィルタ内から古い処理液が排出されているので、より清浄な交換液で連結管内の古い処理液を押し出して排出することができる。このため、連結管内への不純物が混入する可能性を低減させることができる。
以上のように、連結管への不純物の混入を抑制しつつ、タンク内および連結管内の処理液を交換できる。
第2の態様によれば、連結管のうち第1バルブよりも下流側の流路を経由せずに、内側戻り配管を通じて交換液を循環させることができる。第1ヒータは循環中の処理液を加熱することができ、処理液の温度を上昇させることができる。処理液の温度が十分に高くなったときに、第1バルブを開くと、高温の交換液で連結管内の古い処理液を押し出すことができる。これにより、低温に起因した古い処理液内の不純物の析出を抑制することができる。
第3の態様によれば、連結管への不純物の混入を抑制しつつ、タンク内および連結管内の処理液を交換できる。
第4の態様によれば、より確実に充填状態を維持することができる。
第5の態様によれば、低温に起因した古い処理液内の不純物の析出を抑制できる。
第6の態様によれば、循環工程において、交換液の不純物濃度を低減させることができる。よって、循環工程の後の連結管処理液交換工程において、より清浄な交換液で連結管内の古い処理液を押し出すことができる。
第7の態様によれば、加熱循環工程において、交換液の温度を上昇させることができる。よって、加熱循環工程の後の連結管処理液交換工程において、より高温の交換液で連結管内の古い処理液を押し出すことができる。したがって、低温に起因した古い処理液内の不純物の析出を抑制することができる。
第8の態様によれば、液体がない状態での第1送液部の作動を回避することができる。
第9の態様によれば、第1フィルタのドレイン口の面積は小さいものの、第1フィルタ処理液交換工程における流量が小さいので、圧力上昇を抑制できる。よって、第1フィルタおよび配管における不具合を抑制できる。一方で、第1タンク排液工程における処理液の流量は大きいので、第1タンクから速やかに古い処理液を排出できる。よって、スループットを向上させることができる。
第10の態様によれば、第1タンクからの古い処理液の排出と第2タンクへの交換液の供給が並行して行われるので、スループットを向上させることができる。
第11の態様によれば、第2フィルタ処理液交換工程において、第2フィルタの内部の古い処理液を交換液に交換することができる。よって、その後の第1タンク給液工程において、より清浄な交換液を第2タンクから第1タンクに供給することができる。
第12の態様によれば、第1タンク給液工程において、高温の交換液を第1タンクに供給できる。よって、その後の第1フィルタ処理液交換工程において、高温の交換液で第1フィルタ内の古い処理液を第1フィルタ排液管に押し出すことができる。したがって、低温に起因した古い処理液内の不純物の析出を抑制することができる。
第13の態様によれば、第1タンク、第2タンク、第1タンク給液管および連結管で処理液の循環経路を形成することができる。
基板処理装置の構成の一例を概略的に示す平面図である。 基板処理装置の構成の一例を概略的に示す図である。 一つの処理ユニットに対応した基板処理装置の構成の一例を概略的に示す図である。 制御部の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態にかかる処理液の交換処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる処理液の交換処理の一例を示すタイミングチャートである。 第1タンク排液工程を説明するための図である。 第1タンク給液工程を説明するための図である。 第1フィルタ処理液交換工程を説明するための図である。 加熱循環工程を説明するための図である。 循環処理液交換工程を説明するための図である。 加熱循環給液工程を説明するための図である。 第1フィルタ排液管を含む配管系統の一例を概略的に示す図である。 第2の実施の形態にかかる基板処理装置の構成の一例を概略的に示す図である。 第2の実施の形態にかかる処理液の交換処理の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる処理液の交換処理の一例を示すタイミングチャートである。 第2タンク排液工程を説明するための図である。 第1タンク排液および第2タンク給液工程を説明するための図である。 第2フィルタ処理液交換工程を説明するための図である。 第1タンク給液工程を説明するための図である。 第1フィルタ処理液交換工程を説明するための図である。 循環処理液交換工程を説明するための図である。 加熱循環給液工程を説明するための図である。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされるものである。また、図面に示される構成の大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
また、以下に記載される説明において、「第1」または「第2」などの序数が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、これらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
相対的または絶対的な位置関係を示す表現(例えば「一方向に」「一方向に沿って」「平行」「直交」「中心」「同心」「同軸」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、その位置関係を厳密に表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる範囲で相対的に角度または距離に関して変位された状態も表すものとする。等しい状態であることを示す表現(例えば「同一」「等しい」「均質」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、定量的に厳密に等しい状態を表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる差が存在する状態も表すものとする。形状を示す表現(例えば、「四角形状」または「円筒形状」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、幾何学的に厳密にその形状を表すのみならず、同程度の効果が得られる範囲で、例えば凹凸や面取りなどを有する形状も表すものとする。一の構成要素を「備える」「具える」「具備する」「含む」または「有する」という表現が用いられる場合、該表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的表現ではない。「A,BおよびCの少なくともいずれか一つ」という表現が用いられる場合、該表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A,BおよびCのうち任意の2つ、ならびに、A,BおよびCの全てを含む。
<第1の実施の形態>
<基板処理装置の概略構成>
図1は、基板処理装置100の構成の一例を概略的に示す平面図である。図1で示されるように、基板処理装置100は、例えば、基板の一例としての半導体基板(ウエハ)Wの表面に付着した有機系のゴミを除去する処理に用いることができる枚葉式の装置である。有機系の残渣としては、例えば、基板Wの表面に不純物を注入するイオン注入処理等の後において基板Wの表面に残っている不要になったレジスト、あるいは基板Wの表面のうちの外周部の近傍に付着しているレジスト等に由来する有機系のゴミ等、が含まれる。また、基板処理装置100は無機系の残渣除去および基板Wのエッチングにも用いることができる。
基板処理装置100は、収容器としての複数のキャリアCを保持する収容器保持機構としてのロードポートLPと、基板Wを処理する複数(この実施の形態では、12台)の処理ユニット10とを含む。具体的には、例えば、平面的に配置されている4台の処理ユニット10でそれぞれ構成されている3組の処理ユニット10が、鉛直方向に積層するように配置されている。
基板処理装置100は、さらに、例えば、インデクサロボットIRと、センターロボットCRと、制御部90とを含む。インデクサロボットIRは、例えば、ロードポートLPとセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送することができる。センターロボットCRは、例えば、インデクサロボットIRと各処理ユニット10との間で基板Wを搬送することができる。制御部90は、例えば、基板処理装置100に備えられた各部の動作およびバルブの開閉等を制御することができる。
ここでは、図1で示されるように、ロードポートLPと各処理ユニット10とは、水平方向に間隔を空けて配置されている。ロードポートLPにおいて、複数枚の基板Wを収容する複数のキャリアCは、平面視したときに水平な配列方向Dに沿って配列されている。ロードポートLPは、基板Wを搬入する搬入部として機能する。ここで、インデクサロボットIRは、例えば、キャリアCから基板載置部110に複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送することができるとともに、基板載置部110からキャリアCに複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送することができる。基板載置部110は、基板Wを載置する載置台を含む。
センターロボットCRは、例えば、基板載置部110から各処理ユニット10に複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送することができるとともに、各処理ユニット10から基板載置部110に複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送することができる。また、例えば、センターロボットCRは、必要に応じて複数の処理ユニット10の間において基板Wを搬送することができる。インデクサロボットIR、基板載置部110およびセンターロボットCRは、基板Wを搬入部(ロードポートLP)から受け取り、処理ユニット10に受け渡す基板受渡部として機能する。
図1の例では、インデクサロボットIRは、平面視U字状のハンドHを有している。ここでは、インデクサロボットIRは2つのハンドHを有する。2つのハンドHは、互いに異なる高さに配置される。各ハンドHは基板Wを水平な姿勢で支持することができる。インデクサロボットIRはハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることができる。さらに、インデクサロボットIRは、鉛直方向に沿った軸を中心として回転(自転)することで、ハンドHの向きを変更することができる。インデクサロボットIRは、受渡位置(図1でインデクサロボットIRが描かれている位置)を通る経路において配列方向Dに沿って移動する。受渡位置は、平面視したときにインデクサロボットIRと基板載置部110とが配列方向Dに直交する方向において対向する位置である。インデクサロボットIRは、任意のキャリアCおよび基板載置部110にそれぞれハンドHを対向させることができる。ここで、例えば、インデクサロボットIRはハンドHを移動させることにより、キャリアCに基板Wを搬入する搬入動作と、キャリアCから基板Wを搬出する搬出動作とを行うことができる。また、例えば、インデクサロボットIRは受渡位置においてハンドHを移動させることにより、基板載置部110に基板Wを搬入する搬入動作と、基板載置部110ら基板Wを搬出する搬出動作とを行うことができる。
図1の例では、センターロボットCRは、インデクサロボットIRと同様に、平面視U字状のハンドHを有している。ここでは、センターロボットCRは2つのハンドHを有する。2つのハンドHは、互いに異なる高さに配置される。各ハンドHは基板Wを水平な姿勢で支持することができる。センターロボットCRは各ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることができる。さらに、センターロボットCRは、鉛直方向に沿った軸を中心として回転(自転)することで、ハンドHの向きを変更することができる。センターロボットCRは、平面視したときに、複数台の処理ユニット10に取り囲まれている。センターロボットCRは、任意の処理ユニット10および基板載置部110のいずれかにハンドHを対向させることができる。ここで、例えば、センターロボットCRはハンドHを移動させることにより、各処理ユニット10に基板Wを搬入する搬入動作と、各処理ユニット10から基板Wを搬出する搬出動作とを行うことができる。また、例えば、センターロボットCRはハンドHを移動させることにより、基板載置部110に基板Wを搬入する搬入動作と、基板載置部110から基板Wを搬出する搬出動作とを行うことができる。
未処理の基板WはキャリアCからインデクサロボットIRによって取り出され、基板載置部110を経由してセンターロボットCRに受け渡される。センターロボットCRはこの未処理の基板Wを処理ユニット10に搬入する。処理ユニット10は基板Wに対して処理を行う。処理済みの基板WはセンターロボットCRによって処理ユニット10から取り出され、必要に応じて他の処理ユニット10を経由した上で、基板載置部110を介してインデクサロボットIRに受け渡される。インデクサロボットIRは処理済みの基板WをキャリアCに搬入する。以上により、基板Wに対する処理が行われる。
図1の例では、ユーザインターフェース94が設けられている。ユーザインターフェース94は例えばいずれも不図示のディスプレイおよび入力デバイスを有している。ディスプレイは、例えば液晶ディスプレイなどのディスプレイである。ディスプレイは制御部90によって制御されて、各種情報を表示する。入力デバイスは、例えば、キーボードおよびマウスなどのデバイスである。入力デバイスはユーザによって入力された情報を制御部90に出力する。例えばユーザは入力デバイスを用いて、基板処理装置100の動作開始を指示することができる。
<処理ユニット>
図2は、基板処理装置100の構成の一例を概略的に示す図であり、図3は、一つの処理ユニット10に対応した基板処理装置100の構成の一例を概略的に示す図である。図2の例では、2つのタワーTWが示されている。図2の例では、各タワーTWは4つの処理ユニット10によって構成されている。つまり、各タワーTWにおいて、4つの処理ユニット10が鉛直方向に沿って並んで配置されている。なお、タワーTWを構成する処理ユニット10の個数は4つに限らず、適宜に変更できる。
図2および図3の例では、各処理ユニット10は、処理チャンバ11と、基板保持部12と、ノズル13と、ガード14とを含む。処理チャンバ11は処理室を形成しており、基板保持部12、ノズル13およびガード14を収納する。
基板保持部12は基板Wを水平姿勢で保持する。ここでいう水平姿勢とは、基板Wの厚み方向が鉛直方向に沿う姿勢である。また、基板保持部12は、基板Wの中心部を通って鉛直方向に沿って延在する回転軸線のまわりで、基板Wを回転させる。基板保持部12はスピンチャックとも呼ばれる。基板保持部12は、基板Wの端部を複数のチャックピンで保持してもよいし、基板Wの裏面を真空吸着により保持してもよい。
ノズル13は、基板保持部12によって保持された基板Wの主面に向かって処理液を吐出する。回転中の基板Wの主面に処理液が着液すると、処理液は遠心力を受けて基板Wの主面上を外側に向かって流れ、基板Wの周縁から外側に飛散する。処理液が基板Wの主面に作用することで、基板Wに対する処理が行われる。
ガード14は、基板保持部12を囲む筒状の形状を有しており、基板Wの周縁から飛散した処理液を受け止める。
<供給ユニット>
図2および図3に示されるように、基板処理装置100は、処理ユニット10に処理液を供給する供給ユニット(処理液供給装置)20を含む。この供給ユニット20は適宜に流体ボックス120および処理液キャビネット130(図1参照)に跨って設けられる。
供給ユニット20は第1タンク21aを含んでいる。第1タンク21aは処理液を貯留しており、この処理液がユニット給液管30を通じて供給対象の処理ユニット10に供給される。
処理液は、例えば、エッチング液等の薬液、当該薬液を洗い流すリンス液、および、基板Wを除電する除電液の少なくともいずれか一つを含む。より具体的な一例として、処理液は、フッ酸と過酸化水素と水とを混合して得られるフッ酸過酸化水素水溶液(FPM)、フッ酸(HF)、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、硫酸と過酸化水素水との混合液(SPM)、アンモニア水、および、アンモニアと過酸化水素と水との混合液(SC-1)の少なくともいずれか一つを含む。なお、処理液は混合液ではなく、単液でもよい。例えば、フッ酸、過酸化水素水および硫酸などの単液を処理液として採用できる。
図2および図3の例では、第1タンク21aは種々の配管系統に接続される。以下、各配管系統の具体例について述べる。
<ユニット給液管>
図2の例では、第1タンク21a内の処理液は複数の処理ユニット10に供給されるものの、以下では、簡単のために、一つの処理ユニット10に対応する配管系統について述べる。
図3の例では、第1タンク21aはユニット給液管30を介して処理ユニット10のノズル13に接続される。つまり、ユニット給液管30の上流端30aは第1タンク21aに接続され、ユニット給液管30の下流端30bはノズル13に接続される。図3の例では、ユニット給液管30の上流端30aは第1タンク21aの底部に接続されている。つまり、ユニット給液管30の上流端30aは第1タンク21aの底面において開口している。
図3の例では、ユニット給液管30には、第1送液部31、第1ヒータ32、第1フィルタ33、第1バルブ404、流量センサ36、流量調整部35およびユニット給液バルブ34が設けられている。
第1送液部31は、第1タンク21aからノズル13に向かって処理液を流す駆動機構であり、例えばポンプである。
第1ヒータ32は熱電対などの熱源を有しており、ユニット給液管30の内部を流れる処理液を、処理に適した温度まで加熱する。図3の例では、2つの第1ヒータ32がユニット給液管30に設けられているものの、1つの第1ヒータ32が設けられてもよく、3つ以上の第1ヒータ32が設けられてもよい。図3の例では、第1ヒータ32は第1フィルタ33と第1送液部31との間に設けられている。
第1フィルタ33は、処理液に含まれる不純物を捕捉する。これにより、第1フィルタ33よりも下流側の処理液の不純物濃度を低減させることができる。図3の例では、第1フィルタ33は第1バルブ404と第1ヒータ32との間に設けられている。
第1バルブ404はユニット給液管30の開閉を切り替える。第1バルブ404は、後に述べるように、外側主循環配管40の開閉を切り替えるためのものでもある。
流量調整部35および流量センサ36は第1バルブ404よりも下流側においてユニット給液管30に介挿される。流量調整部35は、処理ユニット10に供給される処理液の流量を調整する。流量調整部35は例えばマスフローコントローラである。流量センサ36は、処理ユニット10に供給される処理液の流量を測定し、その測定値を示す信号を制御部90に出力する。制御部90は流量センサ36の測定値に基づいて流量調整部35を制御することにより、処理液の流量を高い精度で制御できる。
ユニット給液バルブ34はユニット給液管30のうちノズル13に近い部分に介挿されている。図3の例では、ユニット給液バルブ34は流量調整部35とノズル13との間に設けられている。ユニット給液バルブ34はユニット給液管30の開閉を切り替えて、ノズル13からの処理液の吐出および吐出停止を切り替える。
ユニット給液バルブ34および第1バルブ404が開いた状態で第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液がユニット給液管30の内部を処理ユニット10に向かって流れる。当該処理液は処理ユニット10内のノズル13の吐出口から基板Wに向かって吐出される。
<循環配管系統>
図3の例では、第1タンク21aからの処理液を第1タンク21aに戻す複数の循環配管系統が設けられている。図3の例では、外側主循環配管40(連結管の一例に相当)、外側従循環配管41(連結管の一例に相当)、第1フィルタ循環配管42および第1内側循環配管43が設けられている。
<外側主循環配管>
図3の例では、外側主循環配管40の一部は、後に述べるように、ユニット給液管30の一部と兼用される。外側主循環配管40は往き配管401と渡り配管402と戻り配管403とを含む。図3の例では、往き配管401および渡り配管402の一部はユニット給液管30の上流側の部分として兼用されており、往き配管401の上流端(つまり、上流端30a)は第1タンク21aの例えば底部に接続される。往き配管401の下流端は渡り配管402の上流端に接続され、渡り配管402の下流端は戻り配管403の上流端に接続され、戻り配管403の下流端は第1タンク21aの例えば天井部に接続される。つまり、戻り配管403の下流端は第1タンク21a内で開口する。なお、往き配管401、渡り配管402および戻り配管403は1本の配管によって構成されてもよい。
図3の例では、ユニット給液管30は、往き配管401と、渡り配管402と、渡り配管402から分岐した分岐給液管302によって構成される。分岐給液管302の上流端は渡り配管402の途中に接続されており、分岐給液管302の下流端はノズル13に接続される。このような配管系統において、ユニット給液管30の上流端30aは往き配管401の上流端に相当し、ユニット給液管30の下流端30bは分岐給液管302の下流端に相当する。分岐給液管302には、ユニット給液バルブ34、流量調整部35および流量センサ36が介挿される。
図2の例では、外側主循環配管40は、鉛直方向に沿って配列された複数の処理ユニット10の近傍において鉛直方向に沿って配策される。このような外側主循環配管40はタワー配管とも呼ばれ得る。
図3の例では、第1送液部31、第1ヒータ32、第1フィルタ33および第1バルブ404は、往き配管401に設けられる。また、図3の例では、外側主循環配管40の戻り配管403には第2バルブ405が介挿されている。第2バルブ405は戻り配管403の開閉を切り替える。
第1バルブ404および第2バルブ405が開いた状態で、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液が外側主循環配管40を通じて第1タンク21a内に戻る。第1ヒータ32は往き配管401に設けられるので、第1ヒータ32によって加熱された高温の処理液が外側主循環配管40の内部を流れる。これにより、第1タンク21aおよび外側主循環配管40内の処理液の温度を、基板Wの処理に適した規定の温度範囲内に維持することができる。また、第1フィルタ33は往き配管401に介挿されるので、第1タンク21aおよび外側主循環配管40内の処理液の不純物濃度も低減させることができる。
<外側従循環配管>
外側従循環配管41は従戻り配管411を含む。従戻り配管411は、外側主循環配管40から各処理ユニット10に向かって分岐した分岐給液管302を流れる処理液を、第1タンク21aに戻すための配管である。図3の例では、従戻り配管411の上流端はユニット給液バルブ34と流量調整部35との間において分岐給液管302に接続される。図3の例では、従戻り配管411の下流端は戻り配管403の途中、具体的には、第2バルブ405よりも上流側の部分に接続される。外側従循環配管41は往き配管401、渡り配管402の一部、分岐給液管302の一部、従戻り配管411および戻り配管403の一部によって構成される。以下では、分岐給液管302のうち上流端から従戻り配管411の上流端までの部分、および、従戻り配管411からなる配管を、分岐循環配管413とも呼ぶ。
従戻り配管411には従循環バルブ412が介挿されている。従循環バルブ412は従戻り配管411の開閉を切り替える。
第1バルブ404、第2バルブ405および従循環バルブ412が開いた状態で、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液は外側主循環配管40および分岐循環配管413を通じて第1タンク21a内に戻る。
<第1フィルタ循環配管>
第1フィルタ循環配管42は第1フィルタ戻り配管421を含む。第1フィルタ戻り配管421は、第1フィルタ33に流入する処理液を第1タンク21aに戻すための配管である。図3の例では、第1フィルタ33はドレイン口33cを有しており、第1フィルタ戻り配管421の上流端は第1フィルタ33のドレイン口33cに接続されている。ドレイン口33cとは、第1フィルタ33の筐体の内部から処理液を排出するための開口である。第1フィルタ33の筐体の内部空間はフィルタ本体によって、出口空間と入口空間とに仕切られており、ドレイン口33cは出口空間に開口していてもよく、入口空間に開口していてもよい。ここでは、ドレイン口33cは出口空間に開口するものとする。第1フィルタ戻り配管421の下流端は第1タンク21aの例えば天井部に接続されている。つまり、第1フィルタ戻り配管421の下流端は第1タンク21a内で開口する。第1フィルタ循環配管42は往き配管401の一部、第1フィルタ33および第1フィルタ戻り配管421によって構成される。
第1フィルタ戻り配管421には第1フィルタ循環バルブ422が介挿されている。第1フィルタ循環バルブ422は第1フィルタ戻り配管421の開閉を切り替える。
第1フィルタ循環バルブ422が開いた状態で、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液は第1フィルタ循環配管42を通じて第1タンク21a内に戻る。
<第1内側循環配管>
第1内側循環配管43は第1内側戻り配管431を含む。第1内側戻り配管431は、第1ヒータ32を通過した処理液を第1フィルタ33の通過前に第1タンク21aに戻すための配管であり、第1ヒータ32と第1フィルタ33との間において往き配管401から分岐して第1タンク21aに戻る配管である。つまり、第1内側戻り配管431の上流端は往き配管401のうち第1ヒータ32と第1フィルタ33との間の部分に接続され、第1内側戻り配管431の下流端は第1タンク21aの例えば天井部に接続される。第1内側戻り配管431の下流端は第1タンク21a内で開口する。第1内側循環配管43は往き配管401の一部および第1内側戻り配管431によって構成される。
第1内側戻り配管431には第1内側循環バルブ432が介挿される。第1内側循環バルブ432は第1内側戻り配管431の開閉を切り替える。
第1内側循環バルブ432が開いた状態で、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液は第1内側循環配管43を通じて第1タンク21a内に戻る。
<回収管>
図3の例では、処理ユニット10のノズル13から吐出された処理液を第1タンク21aに戻すための回収管22も設けられている。図3の例では、回収管22の上流端は処理ユニット10に接続され、回収管22の下流端は従戻り配管411の途中に接続されている。具体的には、回収管22の下流端は、従循環バルブ412よりも下流側において、従戻り配管411に接続される。回収管22には回収バルブ23が介挿される。回収バルブ23は回収管22の開閉を切り替える。
ノズル13から吐出された処理液は、基板Wの主面を流れて基板Wの周縁から外側に飛散し、ガード14の内周面で受け止められて、回収管22の上流端へと導かれる。回収バルブ23が開いているときには、処理液は回収管22の内部を流れて、第1タンク21a内に供給される。これにより、処理液を再利用することができる。なお、回収管22から回収される処理液は、基板Wに対する処理によって不純物をより多く含んでいたり、あるいは、基板Wの処理に必要な成分の濃度が低下していたりする。つまり、回収された処理液は劣化している。
<タンク給液部>
図3に示されるように、供給ユニット20はタンク給液部60も含んでいる。タンク給液部60は処理液を第1タンク21aに供給する。タンク給液部60が供給する処理液は新液であり、ほとんど劣化していない。また、タンク給液部60が供給する処理液の温度は常温であり、例えば摂氏25度程度である。
タンク給液部60は、タンク給液管61と、タンク給液バルブ62とを含んでいる。タンク給液管61の上流端は処理液供給源63に接続され、タンク給液管61の下流端は第1タンク21aの例えば天井部に接続される。タンク給液バルブ62はタンク給液管61に介挿される。タンク給液バルブ62はタンク給液管61の開閉を切り替える。タンク給液バルブ62が開くと、処理液供給源63から新しい処理液がタンク給液管61を通じて第1タンク21aに供給される。なお、第1の実施の形態におけるタンク給液管61およびタンク給液バルブ62は、課題を解決するための手段の欄における第3態様から第9態様における第1タンク給液管および第1タンク給液バルブ62にそれぞれ相当する。
<排液系統>
<第1タンク排液管>
図3に示されるように、第1タンク排液管80と第1タンク排液バルブ802とを含むタンク排液部が設けられる。第1タンク排液管80は、第1タンク21a内の処理液を排出するための配管である。図3の例では、第1タンク排液管80の一部は外側主循環配管40の一部と兼用される。具体的には、第1タンク排液管80は、往き配管401の一部と、往き配管401から分岐した分岐排液管801とによって構成される。分岐排液管801の上流端は往き配管401の途中、図3の例では、第1ヒータ32と第1フィルタ33との間の部分に接続されている。分岐排液管801の下流端はドレインタンク83に接続されている。ドレインタンク83に貯留された処理液は外部に排出される。図3の例では、第1タンク排液管80の上流端は往き配管401の上流端(つまり、上流端30a)に相当し、第1タンク21aに接続される。第1タンク排液管80の下流端は分岐排液管801の下流端に相当する。分岐排液管801には、第1タンク排液バルブ802が介挿されている。第1タンク排液バルブ802は分岐排液管801の開閉を切り替える。
第1タンク排液バルブ802が開いた状態で、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液は第1タンク排液管80を通じてドレインタンク83に流入する。これにより、第1タンク21a内の処理液が排出される。
<循環排液管>
図3の例では、外側主循環配管40および外側従循環配管41内の処理液を排出するための循環排液管81が設けられている。循環排液管81の上流端は、従戻り配管411の下流端よりも下流側において、戻り配管403に接続されている。図3の例では、循環排液管81の上流端は、第2バルブ405よりも上流側において、戻り配管403に接続されている。循環排液管81の下流端はドレインタンク83に接続される。循環排液管81には循環排液バルブ812が介挿される。循環排液バルブ812は循環排液管81の開閉を切り替える。
第1バルブ404、従循環バルブ412および循環排液バルブ812が開いた状態で、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液が外側主循環配管40、分岐循環配管413および循環排液管81を通じてドレインタンク83に流入する。
<第1フィルタ排液管>
図3の例では、第1フィルタ33内の処理液を排出するための第1フィルタ排液管82が設けられている。図3の例では、第1フィルタ排液管82の一部は、第1フィルタ戻り配管421の一部と兼用される。図3の例では、第1フィルタ排液管82は、第1フィルタ戻り配管421の一部と、第1フィルタ戻り配管421から分岐した分岐排液管821とによって構成される。分岐排液管821は第1フィルタ戻り配管421の途中、図3の例では、第1フィルタ33のドレイン口33cと第1フィルタ循環バルブ422との間の部分に接続されている。分岐排液管821の下流端はドレインタンク83に接続される。第1フィルタ排液管82の上流端は第1フィルタ戻り配管421の上流端に相当し、第1フィルタ33のドレイン口33cに接続される。第1フィルタ排液管82の下流端は分岐排液管821の下流端に相当する。分岐排液管821には第1フィルタ排液バルブ822が介挿される。第1フィルタ排液バルブ822は分岐排液管821の開閉を切り替える。
第1フィルタ排液バルブ822が開いた状態で、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液が往き配管401、第1フィルタ33および第1フィルタ排液管82を通じて、ドレインタンク83に流入する。
<センサ>
図3の例では、第1タンク21a内にはセンサ50が設けられている。センサ50は、第1タンク21a内の処理液の貯留量を検出するためのセンサである。具体的な一例として、センサ50は液面センサを含む。液面センサはレベルセンサとも呼ばれる。液面センサは例えばフロート式のレベルセンサまたは静電容量式のレベルセンサであってもよい。
図3の例では、センサ50は、第1液面センサ51、第2液面センサ52および第3液面センサ53を含んでいる。第1液面センサ51、第2液面センサ52および第3液面センサ53は、第1タンク21a内において異なる高さ位置に設けられている。図3の例では、第1液面センサ51は最も低い位置に設けられており、第3液面センサ53は最も高い位置に設けられており、第2液面センサ52は第1液面センサ51と第3液面センサ53との間の高さ位置に設けられている。
センサ50は、検出結果を示す信号を制御部90に出力する。具体的には、第1液面センサ51、第2液面センサ52および第3液面センサ53の各々は、検出結果を示す信号を制御部90に出力する。
<制御部>
制御部90は基板処理装置100を統括的に制御することができる。例えば、制御部90は、インデクサロボットIRの搬送制御、センターロボットCRの搬送制御、各処理ユニット10の基板保持部12の回転制御、供給ユニット20の各バルブの開閉制御、第1送液部31の駆動制御、第1ヒータ32の加熱制御を行うことができる。また、制御部90はセンサ50および流量センサ36からの信号を受け取ることができる。
図4は、制御部90の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。制御部90は電子回路であって、例えばデータ処理部91および記憶部92を有している。図3の具体例では、データ処理部91と記憶部92とはバス93を介して相互に接続されている。データ処理部91は例えばCPU(Central Processor Unit)などの演算処理装置であってもよい。記憶部92は非一時的な記憶部(例えばROM(Read Only Memory)またはハードディスク)921および一時的な記憶部(例えばRAM(Random Access Memory))922を有していてもよい。非一時的な記憶部921には、例えば制御部90が実行する処理を規定するプログラムが記憶されていてもよい。データ処理部91がこのプログラムを実行することにより、制御部90が、プログラムに規定された処理を実行することができる。もちろん、制御部90が実行する処理の一部または全部が専用の論理回路などのハードウェアによって実行されてもよい。
なお、記憶部92以外の他の記憶部が制御部90に接続されていてもよい。記憶部92に記憶される各種情報は当該他の記憶部に記憶されていてもよい。
<通常動作>
次に、基板処理装置100の通常動作の一例について概説する。ここでいう通常動作とは、基板処理装置100が基板Wを処理する動作をいう。ここでは、通常動作において、第1バルブ404、第2バルブ405、従循環バルブ412および第1フィルタ循環バルブ422は常時開いており、第1送液部31および第1ヒータ32は常時作動しているものとする。これにより、第1タンク21a内の処理液は外側主循環配管40、外側従循環配管41および第1フィルタ循環配管42を流れて循環し、第1タンク21a、外側主循環配管40、外側従循環配管41および第1フィルタ循環配管42内の処理液の温度が規定の温度範囲内に維持される。また、循環中の処理液は第1フィルタ33を通過するので、処理液の不純物濃度も低減させることができる。
基板WがセンターロボットCRから処理ユニット10に搬入されると、基板保持部12が基板Wを水平姿勢で保持する。基板保持部12が基板Wを回転させ、ユニット給液バルブ34が開くことにより、回転中の基板Wの主面に向かってノズル13から処理液が吐出される。基板Wの主面に着液した処理液は、遠心力により基板Wの主面上を外側に向かって流れ、基板Wの周縁から飛散する。処理液が基板Wの主面に作用することにより、基板Wに対する処理が行われる。
基板Wの周縁から飛散した処理液はガード14によって受け止められ、回収管22の上流端に導かれる。ここでは、回収バルブ23は開いており、当該処理液は回収管22を通じて、第1タンク21aに流入する。これにより、処理ユニット10に供給された処理液の一部は回収管22を通じて第1タンク21aに回収される。
基板Wに対する処理を終了する際には、制御部90はユニット給液バルブ34を閉じる。これにより、ノズル13から基板Wへの処理液の吐出が停止する。その後、処理ユニット10は必要に応じて他の処理液を基板Wに供給し、基板Wに対する種々の処理を行う。その後、処理ユニット10は基板Wに対する乾燥処理を行う。例えば、基板保持部12が回転速度を高めて、基板Wに対するスピン乾燥処理を行う。これにより、基板Wに対する処理が終了する。そして、センターロボットCRによって処理ユニット10から処理済みの基板Wが搬出され、次の基板Wが処理ユニット10に搬入される。以後、同様の動作が繰り返される。
上述の一例では、処理ユニット10に供給された処理液の一部が回収管22を通じて第1タンク21aに回収される。処理ユニット10から回収された処理液には、基板Wの処理によって不純物が混入していたり、あるいは、処理に必要な成分の濃度が低下していたりする。つまり、回収された処理液は、回収前の処理液に比して劣化する。そして、処理液が処理ユニット10に繰り返し供給されることにより、第1タンク21a内の処理液の劣化の程度は大きくなる。
<処理液の交換処理>
そこで、本基板処理装置100においては、第1タンク21a内の古い処理液を、新しい処理液(交換液に相当)に交換する交換処理が行われる。ここでは、後に詳述するように、第1タンク21aのみならず、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液も新しい処理液に交換する。ここでいう新しい処理液とは、例えば、基板Wの処理に未だ使用されていない処理液である。
交換処理は、例えば、前回の交換処理からの基板Wの処理枚数が所定枚数以上になったときに行われる。あるいは、この交換処理は、前回の交換処理から所定期間が経過したときに行われてもよい。なお、交換処理を行うための条件は適宜に変更してもよい。
図5は、第1の実施の形態にかかる処理液の交換処理の一例を示すフローチャートであり、図6は、第1の実施の形態にかかる処理液の交換処理の一例を示すタイミングチャートである。ここでは一例として、交換処理の実行中において、ユニット給液バルブ34は常時閉じており、供給ユニット20は処理ユニット10に処理液を供給しない。また初期的には、第1送液部31および第1ヒータ32は作動しておらず、タンク給液バルブ62は閉じており、第1バルブ404および第2バルブ405は開いているものとする。また、以下では、説明の簡単のために、1つの処理ユニット10に対応する構成に着目して説明を行う。
まず、供給ユニット20は第1タンク21a内の処理液を排出する(ステップS1:第1タンク排液工程)。図7は、第1タンク排液工程を説明するための図である。供給ユニット20は、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の少なくとも一部を古い処理液で満たした充填状態を維持しながら、第1タンク排液管80を通じて第1タンク21a内の古い処理液を排出する。より具体的な一例として、制御部90は、第1バルブ404および第2バルブ405を閉じた以後に、第1タンク排液バルブ802を開き、第1送液部31を作動させる。
第1バルブ404および第2バルブ405が閉じることにより、第1バルブ404と第2バルブ405との間における外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液は静止する。よって、古い処理液が第1バルブ404と第2バルブ405との間において外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部を満たしている。図7では、この状態を模式的に太線で示している。この点は、以下で参照する各図面においても同様である。
一方、第1タンク排液バルブ802が開き、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の古い処理液は第1タンク排液管80を通じてドレインタンク83に流入する。図7では、処理液の流れを模式的に破線のブロック矢印で示している。この点は以下で参照する各図面においても同様である。第1タンク21a内の処理液が第1タンク排液管80に流入することにより、第1タンク21a内の処理液の貯留量は時間の経過とともに低下する。
ここでは一例として、供給ユニット20は、第1タンク21a内の古い処理液の貯留量が第1規定量よりも小さくなった状態で、タンク排液工程を終了する。例えば、供給ユニット20は貯留量がほぼゼロとなるまで、タンク排液工程を行う。これより、第1タンク21a内の古い処理液をほぼ全て排出することができる。具体的な一例として、制御部90は、第1液面センサ51が処理液の液面を検出した時点から所定の第1タンク排液時間が経過したときに、第1タンク排液バルブ802を閉じつつ、第1送液部31の作動を停止させる。第1タンク排液時間は、第1タンク21a内の処理液の貯留量がほぼゼロとなるのに十分な時間であり、例えば予め設定される。なお、制御部90は、処理液の液面が第1送液部31に達しないように、第1タンク排液バルブ802を閉じるとよい。言い換えれば、処理液の液面が第1送液部31に達しないように第1タンク排液時間が予め設定される。これにより、液体が存在しない状態での第1送液部31の作動を回避することができ、第1送液部31の不具合を回避することができる。
なお、第1タンク排液時間は、ユーザによってユーザインターフェース94に対して入力されてもよい。ユーザインターフェース94は、入力された第1タンク排液時間の情報を制御部90に出力する。制御部90は第1タンク排液時間の情報を例えば記憶部92に記憶する。この点は、後述する他の設定時間についても同様である。
上述の第1タンク排液工程によって、第1タンク21a内の古い処理液をほぼ全て排出することができる。その一方で、第1タンク排液工程においては、第1バルブ404および第2バルブ405が閉じているので、少なくとも第1バルブ404と第2バルブ405との間において、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部には、古い処理液が充填される。実際には、外側主循環配管40および分岐循環配管413の全体に古い処理液が充填され得る。
次に、供給ユニット20は充填状態を維持しながら、第1タンク21aに新しい処理液(交換液に相当)を供給する(ステップS2:第1タンク給液工程)。図8は、第1タンク給液工程を説明するための図である。制御部90はタンク給液バルブ62を開く。これにより、処理液供給源63からの新しい処理液がタンク給液管61を通じて第1タンク21aに供給される。したがって、第1タンク21a内の処理液の貯留量は時間の経過とともに増加する。
ここでは、供給ユニット20は、第1タンク21a内の処理液の貯留量が、後述の第1フィルタ処理液交換工程(ステップS3)に必要な第1必要量以上となるまで第1タンク給液工程を行う。第1必要量は後に詳述するものの、ここでは、第1液面センサ51が液面を検出したときの貯留量よりも大きいものとする。例えば制御部90は、第1液面センサ51が液面を検出した時点から所定の給液設定時間が経過したときに、一旦、第1タンク給液工程を終了する。つまり、制御部90はタンク給液バルブ62を一旦閉じる。給液設定時間は、第1タンク21a内に第1必要量以上の処理液が貯留されるのに十分な時間に予め設定される。
この第1タンク給液工程において第1バルブ404および第2バルブ405が閉じていれば、少なくとも第1バルブ404と第2バルブ405との間において、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部に、より確実に古い処理液が充填される。つまり、より確実に充填状態が維持される。
次に、供給ユニット20は、充填状態を維持しながら、第1フィルタ33内の古い処理液を新しい処理液に交換する(ステップS3:第1フィルタ処理液交換工程)。図9は、第1フィルタ処理液交換工程を説明するための図である。制御部90は第1バルブ404および第2バルブ405を閉じたまま、第1フィルタ排液バルブ822を開き、第1フィルタ循環バルブ422を閉じ、第1送液部31を作動させる。これにより、第1タンク21a内の新しい処理液が往き配管401の上流端(つまり、上流端30a)に流入し、上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液を第1フィルタ排液管82へと押し出して、第1フィルタ排液管82からドレインタンク83に古い処理液が排出される。
これにより、上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液が、その上流側から順次に新しい処理液に交換される。ほぼ全ての古い処理液が第1フィルタ33から排出されると、続いて、新しい処理液が第1フィルタ33から第1フィルタ排液管82に流入する。これにより、上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。つまり、上流端30aから第1フィルタ33までの流路が新しい処理液で満たされる。
制御部90は、第1フィルタ処理液交換工程の開始から所定のフィルタ設定時間が経過したときに、第1フィルタ排液バルブ822を閉じて第1フィルタ処理液交換工程を終了させる。このフィルタ設定時間は、新しい処理液が第1フィルタ33を通過して第1フィルタ排液管82に流入するのに十分な時間に予め設定される。具体的な一例として、フィルタ設定時間は、第1送液部31による処理液の流量とフィルタ設定時間との積が、上流端30aから第1フィルタ33までの流路の容量以上となるように設定されてもよい。
以上のように、第1フィルタ処理液交換工程においては、第1タンク21a内の新しい処理液が上流端30aに流入し、上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液を第1フィルタ排液管82に押し出す。そこで、直前の第1タンク給液工程では、この古い処理液を押し出すことが可能な第1必要量の処理液が第1タンク21aに貯留されるように行われるとよい。第1必要量は、例えば、第1フィルタ処理液交換工程の全期間において、新しい処理液の液面が第1送液部31に達しない程度、より好ましくは、第1タンク21a内に位置する程度の量である。具体的な一例として、第1必要量は、上流端30aから第1フィルタ33の流入口までの往き配管401の内部流路の体積と、第1フィルタ33の内部空間の体積の和以上である。
この第1フィルタ処理液交換工程においても第1バルブ404および第2バルブ405が閉じていれば、少なくとも第1バルブ404と第2バルブ405との間において、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部に、より確実に古い処理液が充填される。つまり、より確実に充填状態が維持される。
次に、供給ユニット20は、充填状態を維持しながら、新しい処理液を加熱する(ステップS4:加熱循環工程)。図10は、加熱循環工程を説明するための図である。制御部90は第1バルブ404および第2バルブ405を閉じたまま、第1内側循環バルブ432を開き、第1送液部31を作動させ、第1ヒータ32に加熱動作を行わせる。制御部90は第1フィルタ循環バルブ422も開いてもよい。これにより、第1タンク21a内の処理液は第1フィルタ循環配管42および第1内側循環配管43を流れて第1タンク21aに戻る。つまり、新しい処理液は第1バルブ404よりも下流側の流路を経由せずに、第1フィルタ循環配管42および第1内側循環配管43を通じて循環する。第1ヒータ32は循環中の処理液を加熱するので、第1タンク21a、第1フィルタ循環配管42および第1内側循環配管43内の処理液の温度は上昇する。第1ヒータ32は処理液の温度を、例えば摂氏40度から摂氏50度程度まで上昇させる。
図6の例では、この加熱循環工程(ステップS4)において、制御部90はタンク給液バルブ62を開く。これにより、タンク給液部60が新しい処理液を第1タンク21aに供給する。つまり、第1タンク給液工程が加熱循環工程と並行して行われる。新しい処理液が第1タンク21aに供給されるので、第1タンク21a内の処理液の貯留量は時間の経過とともに増加する。
タンク給液部60は次の循環処理液交換工程(ステップS5)に必要な第2必要量以上の新しい処理液を第1タンク21aに貯留するとよい。第2必要量については後に詳述する。例えば制御部90は、タンク給液バルブ62が開いてから所定の給液設定時間が経過したときに、タンク給液バルブ62を閉じる。給液設定時間は、第1タンク21aに第2必要量以上の処理液が貯留できる程度の時間に予め設定される。
また、制御部90は、処理液の温度が規定の温度範囲内となったときに、第1内側循環バルブ432を閉じる。処理液の温度は、例えば、不図示の温度センサによって測定され、その測定結果を示す信号が制御部90に出力される。制御部90は温度センサの測定値に基づいて第1ヒータ32を制御し、該測定値が規定温度以上となったときに、第1内側循環バルブ432を閉じる。
次に、供給ユニット20は、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を新しい処理液に交換する(ステップS5:循環処理液交換工程:連結管処理液交換工程に相当)。図11は、循環処理液交換工程を説明するための図である。制御部90は、第1バルブ404および循環排液バルブ812を開き、第1送液部31を作動させる。これにより、加熱された新しい処理液が外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を循環排液管81に押し出す。古い処理液は循環排液管81を通じてドレインタンク83に流入する。これにより、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液がその上流側から順次に新しい処理液に交換される。古い処理液が外側主循環配管40および分岐循環配管413から循環排液管81に排出されると、続けて新しい処理液も循環排液管81に排出される。これにより、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。
制御部90は、循環処理液交換工程の開始から所定の循環設定時間が経過したときに、循環排液バルブ812を閉じる。循環設定時間は、新しい処理液が外側主循環配管40および分岐循環配管413を通過して循環排液管81に流入するのに十分な時間に予め設定される。具体的な一例として、循環設定時間は、第1送液部31による処理液の流量と循環設定時間との積が、第1フィルタ33と第2バルブ405との間の外側主循環配管40の容量と分岐循環配管413の容量との和以上となるように設定されてもよい。
次に、供給ユニット20は、処理液を循環させつつ、第1タンク21aに処理液を供給する(ステップS6:加熱循環給液工程)。図12は、加熱循環給液工程を説明するための図である。制御部90は第2バルブ405およびタンク給液バルブ62を開く。タンク給液バルブ62が開くことにより、処理液供給源63から新しい処理液が第1タンク21aに供給される。これにより、第1タンク21a内の処理液の貯留量が時間の経過とともに増加する。また、第1バルブ404および第2バルブ405が開き、第1送液部31が作動することにより、第1タンク21a内の処理液は、外側主循環配管40および分岐循環配管413を通じて第1タンク21aに戻る。第1ヒータ32は循環中の処理液を加熱するので、第1タンク21a内の処理液の温度を規定の温度範囲内とすることができる。
第1タンク21a内の処理液が規定量に達すると、制御部90はタンク給液バルブ62を閉じる。例えば、第3液面センサ53が処理液の液面を検出したときに、制御部90はタンク給液バルブ62を閉じる。
<第1の実施の形態の効果>
以上のように、本処理液の交換処理によれば、第1タンク21a内の古い処理液を排出し、新しい処理液を第1タンク21aに貯留することができる。
しかも、供給ユニット20には、第1タンク21a、タンク給液管61、タンク給液バルブ62、第1タンク排液管80、第1タンク排液バルブ802、連結管の一例たる外側主循環配管40および外側従循環配管41、第1バルブ404、第1フィルタ33、第1フィルタ排液管82、第1フィルタ排液バルブ822、第1フィルタ戻り配管421ならびに第1フィルタ循環バルブ422が設けられている。よって、第1タンク排液工程(ステップS1)、第1タンク給液工程(ステップS2)、第1フィルタ処理液交換工程(ステップS3)および循環処理液交換工程(ステップS5)をこの順で行うことができる。
即ち、第1タンク排液工程(ステップS1)において、第1タンク排液バルブ802が開くことにより、第1タンク21a内の古い処理液をほとんど排出することができる。第1タンク排液工程は、古い処理液の液面が第1送液部31に達しないタイミングで終了する。好ましくは、古い処理液が上流端30aと同程度となるように、第1タンク排液工程が終了されるとよい。これにより、次の第1タンク給液工程(ステップS2)では、新しい処理液が古い処理液の液面に連続して、第1タンク21aに貯留される。したがって、古い処理液と新しい処理液との境界に気体が混入しにくい。また、第1送液部31の不具合も抑制できる。
そして、次の第1フィルタ処理液交換工程(ステップS3)において、第1フィルタ排液バルブ822が開くことにより、新しい処理液が往き配管401の上流端30aから第1フィルタ33までの古い処理液を第1フィルタ排液管82に押し出す。これにより、往き配管401および第1フィルタ33の内部への気体の混入を抑制しながら、古い処理液を排出して該内部を新しい処理液で充填させることができる。理想的には、該内部には気体が混入しない。また、第1フィルタ33には新しい処理液が通過するので、第1フィルタ33内の不純物も第1フィルタ排液管82に排出させることができる。
上述の例では、次の加熱循環工程(ステップS4)において、第1フィルタ循環バルブ422が開くことにより、処理液が第1タンク21aおよび第1フィルタ循環配管42を循環する。この循環によって処理液が第1フィルタ33を通過するので、第1タンク21a内の処理液の不純物濃度を低減させることができる。
次の循環処理液交換工程(ステップS5)において、第1バルブ404および循環排液バルブ812が開くことにより、不純物濃度の低い新しい処理液がより清浄な第1フィルタ33を通過して、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を循環排液管81に押し出す。これにより、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部への気体の混入および不純物の流入を抑制しながら、古い処理液を排出して該内部を新しい処理液で充填させることができる。理想的には、該内部には気体が混入しない。
したがって、処理液の交換処理後に、供給ユニット20が最初に処理ユニット10に処理液を供給する際にも、配管内の気体に起因した処理液の流量変動を抑制しつつ、より清浄な処理液を処理ユニット10の供給することができる。
しかも、上述の例では、第1ヒータ32によって加熱された新しい処理液が、循環処理液交換工程(ステップS5)において用いられる。つまり、常温よりも高温の処理液が外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を押し出す。比較のために、常温の新しい処理液が古い処理液を押し出す場合について考察する。この場合、古い処理液の温度が低下し、処理液に含まれる不純物が温度低下によって析出する可能性がある。不純物が析出すると、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内壁に残留し得る。これに対して、上述のように、高温の新しい処理液が古い処理液を押し出す場合、古い処理液の温度低下を抑制でき、不純物の析出を抑制することができる。したがって、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部に不純物が残留することを抑制することができる。
また、上述の例では、循環加熱工程(ステップS4)において、循環中の処理液は第1ヒータ32によって加熱される。よって、第1タンク21a内の処理液の温度をより確実に規定の温度範囲内とすることができる。これにより、循環処理液交換工程では、より適正な温度の新しい処理液を用いることができる。
また、上述の例では、第1バルブ404および第2バルブ405の両方が第1タンク排液工程(ステップS1)、第1タンク給液工程(ステップS2)、第1フィルタ処理液交換工程(ステップS3)および加熱循環工程(ステップS4)において閉じている(図6参照)。これにより、第1バルブ404と第2バルブ405との間において、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部により確実に古い処理液を静止させることができる。したがって、循環処理液交換工程(ステップS5)の開始時点においても、より確実に充填状態を維持することができ、循環処理液交換工程において、気体の混入をより確実に抑制することができる。
<流量設定>
次に、第1送液部31が送出する処理液の流量について説明する。以下では、第1タンク排液工程(ステップS1)、第1フィルタ処理液交換工程(ステップS3)、加熱循環工程(ステップS4)、循環処理液交換工程(ステップS5)および加熱循環給液工程(ステップS6)における処理液の流量を、それぞれ、流量F1から流量F5と呼ぶ。
図6の例では、第1送液部31は第1フィルタ処理液交換工程(ステップS3)において、第1タンク排液工程(ステップS1)における流量F1よりも小さな流量F2で処理液を送出する。流量F1は例えば20L(リットル)/min程度に設定され、流量F2は例えば10L/min程度に設定される。
さて、図3の例では、第1フィルタ排液管82の上流端は第1フィルタ33のドレイン口33cに接続されている。第1フィルタ33のドレイン口33cは第1フィルタ33の流入口および流出口よりも小さい場合がある。この場合、第1フィルタ排液管82の径は往き配管401の径よりも小さい。図9に示されるように、第1フィルタ処理液交換工程においては、第1送液部31が送出した処理液は、流路面積の小さな第1フィルタ排液管82を経由する経路を流れるので、処理液の圧力は上昇しやすい。
よって、流量F2を流量F1よりも小さく設定すれば、フィルタ処理液交換工程における圧力上昇を緩和することができる。これにより、圧力上昇に起因した第1フィルタ33もしくは配管系統の不具合を抑制することができる。
その一方で、第1タンク排液工程においては、図7に示されるように、処理液は第1タンク排液管80を流れる。第1タンク排液管80の流路面積はドレイン口33cの面積よりも大きく設計できるので、処理液の流量を増加させても、処理液の圧力の上昇を招きにくい。そして、第1タンク排液工程における流量F1を流量F2よりも大きく設定すれば、第1タンク21a内の古い処理液を第1タンク排液管80を通じてより速やかに排出することができる。
図6の例では、加熱循環工程(ステップS4)における流量F3は流量F2より大きく設定される。流量F3は例えば20L/min程度に設定される。これにより、加熱循環工程において、第1タンク21a内の温度をより速やかに規定の温度範囲に上昇させることができつつ、第1タンク21a内の処理液の不純物濃度をより速やかに低減させることができる。第1フィルタ循環配管42および第1内側循環配管43の流路面積はドレイン口33cの面積よりも大きく設計できるので、圧力上昇も緩和できる。
図6の例では、循環処理液交換工程(ステップS6)における流量F4も流量F2より大きく設定される。流量F4は例えば20L/min程度に設定される。これにより、循環処理液交換工程において、より速やかに外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。外側主循環配管40および分岐循環配管413の流路面積はドレイン口33cの面積よりも大きく設計できるので、圧力上昇も緩和できる。
図6の例では、加熱循環給液工程(ステップS5)における流量F5は流量F1から流量F4の全てよりも大きく設定される。流量F5は例えば40L/min程度に設定される。これにより、加熱循環給液工程において、第1タンク21a内の温度をより速やかに規定の温度範囲に上昇させることができつつ、第1タンク21a内の処理液の不純物濃度をより速やかに低減させることができる。しかも、外側主循環配管40および分岐循環配管413の流路面積は大きく設計されるので、流量F5を大きく設定しても、処理液の圧力上昇も抑制される。
<処理液の交換方法の変形例>
上述の処理液の交換方法は一例であり、以下のように、種々の変形が可能である。
図6の例では、タンク給液バルブ62は、第1タンク給液工程(ステップS1)、加熱循環工程(ステップS4)および加熱循環給液工程(ステップS6)において開き、第1フィルタ処理液交換工程(ステップS3)および循環処理液交換工程(ステップS5)において閉じている。しかしながら、必ずしもこれに限らず、新しい処理液の給液タイミングは適宜に変更することができる。
例えばタンク給液バルブ62は、第1フィルタ処理液交換工程(ステップS3)および循環処理液交換工程(ステップS5)の少なくともいずれか一つにおいて開いてもよい。つまり、これらの工程に平行して第1タンク給液工程を行ってもよい。
第1フィルタ処理液交換工程においてタンク給液バルブ62が開く場合、上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液を第1タンク21a内の新しい処理液で押し出して排出しつつ、第1タンク21aへ新しい処理液が供給される。つまり、新しい処理液が第1タンク21aから排出される一方で、タンク給液部60から第1タンク21aに新しい処理液が補充される。このため、直前の第1タンク給液工程(ステップS2)の終了時点での第1タンク21aの貯留量は第1必要量より小さくてもよい。
要するに、第1フィルタ処理液交換工程の全期間において、新しい処理液の液面が第1送液部31よりも上流側、好ましくは、第1タンク21a内に位置するように、タンク給液部60による処理液の流量および第1送液部31による処理液の流量F2が設定されればよい。この場合、第1タンク給液工程の終了時点での第1タンク21aの貯留量は第1必要量より小さくてよいので、第1タンク給液工程に要する時間を短縮することができ、交換処理のスループットを向上させることができる。
同様に、循環処理液交換工程においてタンク給液バルブ62が開く場合、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を新しい処理液で押し出して排出しつつ、第1タンク21aへ新しい処理液が供給される。つまり、新しい処理液が第1タンク21aから排出される一方で、タンク給液部60から第1タンク21aに新しい処理液が補充される。このため、直前の加熱循環工程(ステップS4)の終了時点での第1タンク21aの貯留量は第2必要量より小さくてもよい。
要するに、循環処理液交換工程の全期間において、新しい処理液の液面が第1送液部31よりも上流側、好ましくは、第1タンク21a内に位置するように、タンク給液部60による処理液の流量および第1送液部31による処理液の流量F4が設定されればよい。この場合、加熱循環工程の終了時点での第1タンク21aの貯留量は第2必要量より小さくてよいので、加熱循環工程に要する時間を短縮させ得る。つまり、交換処理のスループットを向上させ得る。
あるいは、第1タンク給液工程(ステップS2)において、タンク給液部60は第1必要量と第2必要量との和以上の処理液を第1タンク21aに供給してもよい。この場合、制御部90は加熱循環工程(ステップS4)においてタンク給液バルブ62を閉じてもよい。
また、図6の例では、第1フィルタ循環バルブ422および第1フィルタ排液バルブ822は互いに相補的に開閉している。しかしながら、必ずしもこれに限らない。第1フィルタ循環バルブ422および第1フィルタ排液バルブ822は互いに独立して開閉してもよい。この場合、第1フィルタ循環バルブ422は第1タンク排液工程(ステップS1)、第1タンク給液工程(ステップS2)、循環処理液交換工程(ステップS5)および加熱循環給液工程(ステップS6)の少なくともいずれか一つにおいて閉じていてもよい。
また、加熱循環工程(ステップS4)において、第1フィルタ循環バルブ422および第1内側循環バルブ432の少なくともいずれか一方が開いておけばよい。加熱循環工程において、処理液が第1フィルタ循環配管42および第1内側循環配管43の少なくともいずれか一方を流れれば、処理液は第1ヒータ32を通過する。これにより、処理液を規定の温度範囲内とすることができる。もちろん、第1フィルタ循環バルブ422が開いていれば、処理液は第1フィルタ33を通過するので、処理液の不純物濃度も低減せることができる。
ところで、処理液の交換処理の開始時点において、ユニット給液管30の分岐給液管302の内部にも古い処理液が残留している場合がある。このような古い処理液も新しい処理液に交換することが望ましい。
そこで、循環処理液交換工程(ステップS5)において、供給ユニット20はユニット給液管30(連結管の一例に相当)の分岐給液管302の内部の古い処理液を新しい処理液に交換してもよい。具体的には、制御部90はユニット給液バルブ34および回収バルブ23を開いてもよい。これにより、新しい処理液が分岐給液管302の内部の古い処理液をノズル13へ押し出して、ノズル13から吐出させることができる。ノズル13から吐出された古い処理液は回収管22および循環排液管81を通じて排出される。これによれば、ユニット給液管30および回収管22の内部への気体の混入および不純物の流入を抑制しつつ、該内部の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。
<装置構成の変形例>
上述の例では、第1フィルタ排液管82は第1フィルタ33のドレイン口33cに接続されているものの、必ずしもこれに限らない。図13は、第1フィルタ排液管82を含む配管系統の一例を概略的に示す図である。図13の例では、第1フィルタ戻り配管421の上流端は第1フィルタ33の流出口と第1バルブ404との間において、外側主循環配管40(具体的には、往き配管401)に接続されている。また、第1フィルタ排液管82の上流端82aは、第1フィルタ33の流出口と第1バルブ404との間において往き配管401に接続されている。
このような構造でも、第1フィルタ処理液交換工程において、第1フィルタ排液バルブ822を開くと、上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液が第1タンク21a内の新しい処理液によって第1フィルタ排液管82に押し出される。これにより、該流路内の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。したがって、その後の循環処理液交換工程において、新しい処理液がより清浄な第1フィルタ33を通過して、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を押し出す。このため、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部に不純物が残留する可能性を低減させることができる。
また、このような構造でも、加熱循環工程において、第1フィルタ循環バルブ422を開くと、第1タンク21a内の処理液が第1フィルタ循環配管42を通じて第1タンク21aに戻る。循環中の処理液は第1フィルタ33を通過するので、処理液に含まれる不純物濃度を低減させることができる。したがって、次の循環処理液給液工程において、より清浄な処理液が外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を押し出す。このため、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部に残留する不純物をさらに低減させることができる。
なお、第1フィルタ排液管82の上流端82aは、往き配管401のうち第1フィルタ33の流出口と第1バルブ404との間の部分、もしくは、第1フィルタ戻り配管421のうち往き配管401と第1フィルタ循環バルブ422との間の部分に接続されていればよい。図13の例では、第1フィルタ排液管82の上流端82aの接続可能先を太線で模式的に示している。
<第2の実施の形態>
図14は、第2の実施の形態にかかる基板処理装置100の構成の一例を概略的に示す図である。図14では、一つの処理ユニット10に対応する構成が示されている。第2の実施の形態では、供給ユニット20は第1タンク21aおよび第2タンク21bを含んでいる。第2タンク21bは処理液を貯留しており、タンク給液管44を通じて第1タンク21aに処理液を供給する。タンク給液管44の上流端44aは第2タンク21bの例えば底部に接続されており、タンク給液管44の下流端44bは第1タンク21aの例えば天井部に接続されている。つまり、タンク給液管44の上流端44aは第2タンク21b内において開口しており、タンク給液管44の下流端44bは第1タンク21a内において開口している。
タンク給液管44には、第2送液部37およびタンク給液バルブ442が介挿されている。第2送液部37は、第2タンク21bから第1タンク21aに向かって処理液を流す駆動機構であり、例えばポンプである。タンク給液バルブ442は第2送液部37よりも下流側に設けられている。タンク給液バルブ442はタンク給液管44の開閉を切り替える。なお、第2の実施の形態におけるタンク給液管44およびタンク給液バルブ442は、課題を解決するための手段の欄における第10態様から第12態様における第1タンク給液管および第1タンク給液バルブ62にそれぞれ相当する。
図14の例では、タンク給液管44には、第2ヒータ38および第2フィルタ39も設けられている。第2ヒータ38は熱電対などの熱源を有しており、タンク給液管44の内部を流れる処理液を加熱する。図14の例では、2つの第2ヒータ38がタンク給液管44に設けられているものの、1つの第2ヒータ38が設けられてもよく、3つ以上の第2ヒータ38が設けられてもよい。図14の例では、第2ヒータ38は第2フィルタ39と第2送液部37との間に設けられている。第2フィルタ39は、処理液に含まれる不純物を捕捉する。これにより、第2フィルタ39よりも下流側の処理液の不純物濃度を低減させることができる。
図14の例では、外側主循環配管40の下流端は第2タンク21bに接続されている。つまり、外側主循環配管40の下流端は第2タンク21b内で開口している。第1タンク21a、外側主循環配管40、第2タンク21bおよびタンク給液管44は、処理液が循環する循環経路を形成する。
タンク給液部60は第2タンク21bに新しい処理液を供給する。図14の例では、タンク給液管61の下流端は第2タンク21bの例えば天井部に接続される。つまり、タンク給液管61の下流端は第2タンク21b内で開口している。なお、第2の実施の形態におけるタンク給液管61およびタンク給液バルブ62は、課題を解決するための手段の欄における第10態様から第12態様における第2タンク給液管および第2タンク給液バルブ62にそれぞれ相当する。
図14の例では、循環配管45、第2フィルタ循環配管46および第2内側循環配管47も設けられている。
循環配管45は戻り配管451を含む。戻り配管451は、第2フィルタ39を通過した処理液を第2タンク21bに戻すための配管である。図14の例では、戻り配管451の上流端は第2フィルタ39とタンク給液バルブ442との間においてタンク給液管44に接続されている。戻り配管451の下流端は第2タンク21bの例えば天井部に接続されている。つまり、戻り配管451の下流端は第2タンク21b内で開口する。循環配管45は、タンク給液管44の一部と、戻り配管451によって構成される。戻り配管451には循環バルブ452が介挿される。循環バルブ452は戻り配管451の開閉を切り替える。
第2フィルタ循環配管46は第2フィルタ戻り配管461を含む。第2フィルタ戻り配管461は、第2フィルタ39を通過する処理液を第2タンク21bに戻すための配管である。図14の例では、第2フィルタ39はドレイン口39cを有しており、第2フィルタ戻り配管461の上流端は第2フィルタ39のドレイン口39cに接続されている。ドレイン口39cは、第2フィルタ39の筐体の内部から処理液を排出するための開口である。第2フィルタ39の筐体の内部空間はフィルタ本体によって、出口空間と入口空間とに仕切られており、ドレイン口39cは出口空間に開口していてもよく、入口空間に開口していてもよい。ここでは、ドレイン口39cは出口空間に開口するものとする。
第2フィルタ戻り配管461の下流端は第2タンク21bの例えば天井部に接続され、第2タンク21b内において開口する。この第2フィルタ循環配管46は、タンク給液管44の一部、第2フィルタ39および第2フィルタ戻り配管461によって構成される。第2フィルタ戻り配管461には第2フィルタ循環バルブ462が介挿されている。第2フィルタ循環バルブ462は第2フィルタ戻り配管461の開閉を切り替える。
第2内側循環配管47は第2内側戻り配管471を含む。第2内側戻り配管471は、第2ヒータ38を通過した処理液を第2フィルタ39の通過前に第2タンク21bに戻すための配管であり、第2ヒータ38と第2フィルタ39との間においてタンク給液管44から分岐して第2タンク21bに戻る配管である。つまり、第2内側戻り配管471の上流端はタンク給液管44のうち第2ヒータ38と第2フィルタ39との間の部分に接続され、第2内側戻り配管471の下流端は第2タンク21bの例えば天井部に接続される。第2内側戻り配管471の下流端は第2タンク21b内で開口する。第2内側循環配管47はタンク給液管44の一部および第2内側戻り配管471によって構成される。第2内側戻り配管471には第2内側循環バルブ472が介挿される。第2内側循環バルブ472は第2内側戻り配管471の開閉を切り替える。
図14の例では、第2タンク排液管84および第2フィルタ排液管85が設けられている。第2タンク排液管84は、第2タンク21b内の処理液を排出するための配管である。図14の例では、第2タンク排液管84の一部はタンク給液管44の一部と兼用される。具体的には、第2タンク排液管84は、タンク給液管44の一部と、タンク給液管44から分岐した分岐排液管841とによって構成される。分岐排液管841の上流端はタンク給液管44の途中、図14の例では、第2ヒータ38と第2フィルタ39の流入口との間の部分に接続されている。分岐排液管841の下流端はドレインタンク83に接続されている。分岐排液管841には、第2タンク排液バルブ842が介挿されている。第2タンク排液バルブ842は分岐排液管841の開閉を切り替える。
第2フィルタ排液管85は、第2フィルタ39内の処理液を排出するための配管である。図14の例では、第2フィルタ排液管85の一部は、第2フィルタ戻り配管461の一部と兼用される。つまり、第2フィルタ排液管85は、第2フィルタ戻り配管461の一部と、第2フィルタ戻り配管461から分岐した分岐排液管851とによって構成される。分岐排液管851は第2フィルタ戻り配管461の途中、図14の例では、第2フィルタ39のドレイン口39cと第2フィルタ循環バルブ462との間の部分に接続されている。分岐排液管851の下流端はドレインタンク83に接続される。分岐排液管851には第2フィルタ排液バルブ852が介挿される。第2フィルタ排液バルブ852は分岐排液管851の開閉を切り替える。
図14の例では、第2タンク21b内にはセンサ55が設けられている。センサ55は、第2タンク21b内の処理液の貯留量を検出するためのセンサである。具体的な一例として、センサ55は液面センサを含む。液面センサはレベルセンサとも呼ばれる。液面センサは例えばフロート式のレベルセンサまたは静電容量式のレベルセンサであってもよい。図14の例では、センサ55は、第1液面センサ56、第2液面センサ57および第3液面センサ58を含んでいる。第1液面センサ56、第2液面センサ57および第3液面センサ58はそれぞれ第1液面センサ51、第2液面センサ52および第3液面センサ53と同様である。
なお、図14の例では、1つの第1ヒータ32が設けられている。この場合、1つの第1ヒータ32が往き配管401内の処理液に与える単位時間当たりの熱量は、2つの第2ヒータ38がタンク給液管44内の処理液に与える単位時間当たりの熱量よりも小さい。
<処理液の交換処理>
図15は、第2の実施の形態にかかる処理液の交換処理の一例を示すフローチャートであり、図16は、第2の実施の形態にかかる処理液の交換処理の一例を示すタイミングチャートである。ここでは一例として、交換処理の実行中において、ユニット給液バルブ34は常時閉じており、供給ユニット20は処理ユニット10に処理液を供給しない。また初期的には、第1送液部31、第2送液部37、第1ヒータ32および第2ヒータ38は作動しておらず、タンク給液バルブ62は閉じており、第1バルブ404および第2バルブ405は開いているものとする。また、以下では、説明の簡単のために、1つの処理ユニット10に対応する構成に着目して説明を行う。
まず、供給ユニット20は第2タンク21b内の処理液を排出する(ステップS10:第2タンク排液工程)。図17は、第2タンク排液工程を説明するための図である。供給ユニット20は、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の少なくとも一部を古い処理液で満たした充填状態を維持しながら、第2タンク排液管84を通じて第2タンク21b内の古い処理液を排出する。より具体的な一例として、制御部90は、第1バルブ404および第2バルブ405を閉じた以後に、第2タンク排液バルブ842を開き、第2送液部37を作動させる。
第1バルブ404および第2バルブ405が閉じることにより、第1バルブ404と第2バルブ405との間における外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液は静止する。よって、古い処理液が第1バルブ404と第2バルブ405との間において、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部に充填されている。ここでは、第1バルブ404は後述の循環処理液交換工程(ステップS15:連結管処理液交換工程に相当)の開始まで閉じ、第2バルブ405は後述の加熱循環給液工程(ステップS16)の開始まで閉じる。
一方、第2タンク排液バルブ842が開き、第2送液部37が作動することにより、第2タンク21b内の古い処理液は第2タンク排液管84を通じてドレインタンク83に流入する。これにより、第2タンク21b内の処理液の貯留量は時間の経過とともに低下する。
ここでは一例として、供給ユニット20は、第2タンク21b内の古い処理液の貯留量が第1規定量よりも小さくなった状態で、第2タンク排液工程を終了する。例えば、供給ユニット20は貯留量がほぼゼロとなるまで、第2タンク排液工程を行う。これより、第2タンク21b内の古い処理液をほぼ全て排出することができる。具体的な一例として、制御部90は、第1液面センサ56が処理液の液面を検出した時点から所定の第2タンク排液時間が経過したときに、第2タンク排液バルブ842を閉じつつ、第2送液部37の作動を停止させる。第2タンク排液時間は、第2タンク21b内の処理液の貯留量がほぼゼロとなるのに十分な時間であり、例えば予め設定される。なお、制御部90は、処理液の液面が第2送液部37に達しないように第2タンク排液バルブ842を閉じるとよい。言い換えれば、処理液の液面が第2送液部37に達しないように第2タンク排液時間が予め設定される。
次に、供給ユニット20が第1タンク21a内の古い処理液を排出しつつ、タンク給液部60が第2タンク21bに新しい処理液(交換液に相当)を供給する(ステップS11:第1タンク排液および第2タンク給液工程)。図18は、第1タンク排液および第2タンク給液工程を説明するための図である。制御部90は第1タンク排液バルブ802およびタンク給液バルブ62を開き、第1送液部31を作動させる。これにより、第1の実施の形態と同様に、第1タンク21a内の古い処理液は第1タンク排液管80を通じてドレインタンク83に流入する。ここでは、第1の実施の形態と同様に、供給ユニット20は貯留量がほぼゼロとなるまで、第1タンク排液工程を行う。これより、第1タンク21a内の古い処理液をほぼ全て排出することができる。
また、タンク給液バルブ62が開くことにより、処理液供給源63からの新しい処理液がタンク給液管61を通じて第2タンク21bに供給される。これにより、第2タンク21b内の処理液の貯留量は時間の経過とともに増加する。
供給ユニット20は、第2タンク21b内の処理液の貯留量が、後述の第2フィルタ処理液交換工程(ステップS12)に必要な第3必要量以上となるまで第2タンク給液工程を行う。第3必要量は後に詳述するものの、ここでは、第1液面センサ56が液面を検出したときの貯留量よりも大きいものとする。例えば制御部90は、第1液面センサ56が液面を検出した時点から所定の第2給液設定時間が経過したときに、次の第2フィルタ処理液交換工程(ステップS13)を実行する。第2給液設定時間は、第2タンク21b内に第3必要量以上の処理液が貯留されるのに十分な時間に予め設定される。
図19は、第2フィルタ処理液交換工程を説明するための図である。制御部90は第2フィルタ排液バルブ852を開き、第2送液部37を作動させる。これにより、第2タンク21b内の新しい処理液がタンク給液管44の上流端44aに流入し、上流端44aから第2フィルタ39までの流路内の古い処理液を第2フィルタ排液管85へと押し出す。これにより、古い処理液が第2フィルタ排液管85を通じてドレインタンク83に流入する。古い処理液が第2フィルタ39から排出されると、続いて、新しい処理液が第2フィルタ39から第2フィルタ排液管85に流入する。これにより、第2フィルタ39の内部の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。
制御部90は、第2フィルタ処理液交換工程の開始から、規定の第2フィルタ設定時間が経過したときに、第2フィルタ排液バルブ852を閉じて第2フィルタ処理液交換工程を終了する。この第2フィルタ設定時間は、新しい処理液が第2フィルタ39を通過して第2フィルタ排液管85に流入するのに十分な時間に予め設定される。
以上のように、第2フィルタ処理液交換工程においては、第2タンク21b内の新しい処理液が上流端44aに流入し、上流端44aから第2フィルタ39までの流路内の古い処理液を第2フィルタ排液管85に押し出す。そこで、直前の第2タンク給液工程(ステップS11)では、この古い処理液を押し出すことが可能な第3必要量の処理液が第2タンク21bに貯留されるように行われるとよい。第3必要量は、第2フィルタ処理液交換工程の全期間において、新しい処理液の液面が第2送液部37に達しない程度、より好ましくは、第2タンク21b内に位置する程度の量である。
図16の例では、第2フィルタ処理液交換工程において、タンク給液バルブ62は開いているので、タンク給液部60は第2タンク21bへの新しい処理液の供給を継続する。この場合、第2送液部37による処理液の流量は、第2フィルタ処理液交換工程の全期間において、新しい処理液の液面が第2送液部37に達しない程度、より好ましくは、第2タンク21b内に位置する程度の値に設定されるとよい。
ところで、図16の例では、第1タンク排液バルブ802が閉じるタイミングと、第2フィルタ排液バルブ852が開くタイミングとは互い同じである。つまり、第1タンク21aからの処理液の排出および第2タンク21bへの処理液の供給が同じタイミングで完了している。しかしながら、実際にはこれらは互いにずれ得る。第2タンク21bに第3必要量の処理液が貯留された時点で、第1タンク21aからの処理液の排出が未だ完了していない場合、供給ユニット20は、第1タンク21aからの処理液の排出の完了を待たずに、次の第2フィルタ処理液交換工程を行うとよい。
第1タンク21aからの排液(第1タンク排液工程)および第2フィルタ処理液交換工程が完了したときに、供給ユニット20は、第2タンク21bから第1タンク21aに新しい処理液を供給する(ステップS13:第1タンク給液工程)。図20は、第1タンク給液工程を説明するための図である。制御部90はタンク給液バルブ442を開き、第2送液部37を作動させる。これにより、第2タンク21b内の新しい処理液がタンク給液管44を通じて第1タンク21aに供給される。
直前の第2フィルタ処理液交換工程によって、上流端44aから第2フィルタ39までの流路内の古い処理液は排出されているので、この古い処理液が第1タンク21aに供給されることを回避できる。また、第2タンク21bからの新しい処理液はより清浄な第2フィルタ39を通過するので、より不純物の少ない新しい処理液を第1タンク21aに供給できる。
図16の例では、第1タンク給液工程において、タンク給液バルブ62は開いているので、タンク給液部60は第2タンク21bへの新しい処理液の供給を継続する。この場合、第2タンク21bへの処理液の流量および第2送液部37による処理液の流量は、第1タンク給液工程の全期間において新しい処理液の液面が第2送液部37に達しない程度、より好ましくは、第2タンク21b内に位置する程度の値に設定されるとよい。
また、図16の例では、制御部90は第1タンク給液工程において、第2ヒータ38に加熱動作を行わせる。これにより、第1タンク21aには、第2ヒータ38によって加熱された常温よりも高温の処理液が供給される。
供給ユニット20は、第1タンク21a内の処理液の貯留量が、後述の第1フィルタ処理液交換工程(ステップS14)に必要な第4必要量以上となるまで第1タンク給液工程を行う。第4必要量は後に詳述するものの、ここでは、第1液面センサ51が液面を検出したときの貯留量よりも大きいものとする。例えば制御部90は、第1液面センサ51が液面を検出した時点から所定の第1給液設定時間が経過したときに、次の第1フィルタ処理液交換工程(ステップS14)を実行する。第1給液設定時間は、第1タンク21a内に第4必要量以上の処理液が貯留されるのに十分な時間に予め設定される。
図21は、第1フィルタ処理液交換工程を説明するための図である。制御部90は第1フィルタ排液バルブ822を開き、第1送液部31を作動させる。これにより、第1タンク21a内の新しい処理液がユニット給液管30の上流端30aに流入し、上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液を第1フィルタ排液管82へと押し出して、第1フィルタ排液管82を通じてドレインタンク83に排出する。古い処理液が第1フィルタ33から排出されると、続いて、新しい処理液が第1フィルタ33から第1フィルタ排液管82に流入する。これにより、第1フィルタ33の内部の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。
しかも、上述の例では、直前の第1タンク給液工程において第2ヒータ38が処理液を加熱する。これにより、第1フィルタ処理液交換工程では、加熱された高温の処理液が上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液を押し出す。したがって、低温に起因した古い処理液内の不純物の析出を抑制することができる。
制御部90は、第1フィルタ処理液交換工程の開始から、規定の第1フィルタ設定時間が経過したときに、第1フィルタ排液バルブ822を閉じて第1フィルタ処理液交換工程を終了する。この第1フィルタ設定時間は、新しい処理液が第1フィルタ33を通過して第1フィルタ排液管82に流入するのに十分な時間に設定される。
以上のように、第1フィルタ処理液交換工程においては、第1タンク21a内の新しい処理液が上流端30aに流入し、上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液を第1フィルタ排液管82に押し出す。そこで、直前の第1タンク給液工程では、この古い処理液を押し出すことが可能な第4必要量の処理液が第1タンク21aに貯留されるように行われるとよい。第4必要量は、第1フィルタ処理液交換工程の全期間において、新しい処理液の液面が第1送液部31に達しない程度、より好ましくは、第1タンク21a内に位置する程度の量である。
図16の例では、第1フィルタ処理液交換工程において、タンク給液バルブ62およびタンク給液バルブ442は開いているので、タンク給液部60による第2タンク21bへの新しい処理液の供給および第2タンク21bから第1タンク21aへの新しい処理液の供給が継続される。この場合、第1送液部31による処理液の流量は、第1フィルタ処理液交換工程の全期間において、新しい処理液の液面が第1送液部31に達しない程度、より好ましくは、第1タンク21a内に位置する程度の値に設定されるとよい。第2送液部37による流量も同様である。
次に、供給ユニット20は、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を新しい処理液に交換する(ステップS15:循環処理液交換工程)。図22は、循環処理液交換工程を説明するための図である。制御部90は、第1バルブ404および循環排液バルブ812を開き、第1送液部31を作動させる。これにより、より清浄な第1フィルタ33を通過した新しい処理液が、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を循環排液管81に押し出して、循環排液管81を通じてドレインタンク83に排出する。したがって、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部への気体の混入および不純物の流入を抑制しつつ、該内部の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。
循環処理液交換工程において、制御部90は第1ヒータ32にも加熱動作を行わせるとよい。これによれば、第1ヒータ32および第2ヒータ38によって加熱された高温の新しい処理液が外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を押し出す。よって、低温に起因した古い処理液内の不純物の析出が生じにくく、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部に不純物が残留する可能性を低減させることができる。
図16の例では、循環処理液交換工程において、タンク給液バルブ62およびタンク給液バルブ442が開いている。よって、第1タンク21aおよび第2タンク21bへの新しい処理液の供給は継続される。この場合、第1送液部31による流量は処理液の液面が第1送液部31に達しない程度、好ましくは、第1タンク21a内に位置する程度に設定されるとよい。第2送液部37による流量も同様である。
制御部90は、循環処理液交換工程の開始から所定の循環設定時間が経過したときに、循環排液バルブ812を閉じる。循環設定時間は、新しい処理液が外側主循環配管40および分岐循環配管413を通過して循環排液管81に流入するのに十分な時間に予め設定される。
次に、供給ユニット20は、処理液を循環させつつ、第2タンク21bに処理液を供給する(ステップS16:加熱循環給液工程)。図23は、加熱循環給液工程を説明するための図である。制御部90は第2バルブ405を開く。第1バルブ404、第2バルブ405およびタンク給液バルブ442が開き、第1送液部31および第2送液部37が作動することにより、第1タンク21a内の処理液は、外側主循環配管40、分岐循環配管413、第2タンク21bおよびタンク給液管44を通じて第1タンク21aに戻る。第1ヒータ32および第2ヒータ38は循環中の処理液を加熱するので、第1タンク21aおよび第2タンク21b内の処理液の温度を規定の温度範囲内とすることができる。
また、タンク給液バルブ62が開くことにより、処理液供給源63から新しい処理液が第2タンク21bに供給される。第1送液部31および第2送液部37は適宜に設定された流量で処理液を送出することにより、第1タンク21aおよび第2タンク21b内の処理液の貯留量がそれぞれ規定量に達するように処理液を循環させることができる。第1タンク21aおよび第2タンク21b内の処理液の貯留量がそれぞれ規定量に達すると、制御部90はタンク給液バルブ62を閉じる。
<第2の実施の形態の効果>
以上のように、本処理液の交換処理によれば、第1タンク21aおよび第2タンク21b内の古い処理液を排出し、新しい処理液を第1タンク21aおよび第2タンク21bに貯留することができる。
上述の例では、第2タンク給液工程(ステップS11)において第2タンク21bに新しい処理液を供給した後に、第2フィルタ処理液交換工程(ステップS12)において、第2タンク21b内の新しい処理液が上流端44aから第2フィルタ39までの流路内の古い処理液を第2フィルタ排液管85に押し出す。よって、気体の混入を抑制しつつ、上流端44aから第2フィルタ39までの流路内の古い処理液を新しい処理液に交換することができる。
そして、第2フィルタ処理液交換工程の後に、第1タンク給液工程(ステップS13)が行われる。これにより、上流端44aから第2フィルタ39までの流路内の古い処理液が第1タンク21aへ供給される事態を回避することができる。また、新しい処理液はより清浄な第2フィルタ39を通過して第1タンク21aに供給される。したがって、より清浄な処理液を第1タンク21aに供給することができる。
また、上述の例では、第1タンク給液工程において第2ヒータ38によって加熱された新しい処理液が、第1タンク21aに供給される。これにより、次の第1フィルタ処理液交換工程(ステップS14)において、加熱された高温の処理液が上流端30aから第1フィルタ33までの流路内の古い処理液を押し出す。したがって、気体の混入を抑制しつつ、低温に起因した古い処理液内の不純物の析出も抑制することができる。
そして、循環処理液交換工程(ステップS15)において、清浄な第1フィルタ33を通過した高温の新しい処理液が外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を循環排液管81に押し出す。これにより、気体の混入および不純物の残留を抑制しつつ、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液をより清浄な新しい処理液に交換できる。
また、上述の例では、第2タンク21bへの新しい処理液の供給と、第1タンク21aからの古い処理液の排出とが並行して行われる(ステップS11)。これにより、処理液の交換処理のスループットを向上させることができる。
また、上述の例では、第1バルブ404および第2バルブ405の両方が第2タンク排液工程(ステップS10)、第1タンク排液および第2タンク給液工程(ステップS11)、第2フィルタ処理液交換工程(ステップS12)、第1タンク給液工程(ステップS13)および第1フィルタ処理液交換工程(ステップS14)において閉じている(図16参照)。これにより、第1バルブ404と第2バルブ405との間において、外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部により確実に古い処理液を充填させることができる。つまり、該内部への気体の混入をより確実に回避することができる。
また、上述の例では、循環処理液交換工程(ステップS15)の前において、処理液を循環させていない。つまり、第1の実施の形態における加熱循環工程(ステップS4)を実行していない。これによれば、交換処理に要する時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
また、上述の例では、第1タンク21aと第2タンク21bとの間の第2ヒータ38および第1タンク21aよりも下流側の第1ヒータ32が処理液を加熱する。よって、第1ヒータ32のみで処理液を加熱する第1の実施の形態に比べて、処理液に与える熱量を大きくすることができる。したがって、加熱循環工程を省略しても、循環処理液交換工程において、十分に温度が高い処理液を循環させることができる。
第1の実施の形態で説明した各工程にお行ける流量設定は第2実施の形態にも適用できる。また、第1の実施の形態で説明した各種の変形例は第2実施の形態にも適用できる。
以上のように、基板処理装置100および処理液の交換方法は詳細に説明されたが、上記の説明は、全ての局面において、例示であって、この基板処理装置100がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。上記各実施の形態および各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせたり、省略したりすることができる。
例えば、第1の実施の形態において、加熱循環工程(ステップS4)を行わずに、循環処理液交換工程において第1ヒータ32が加熱動作を行ってもよい。この場合でも、常温よりも高温の新しい処理液で外側主循環配管40および分岐循環配管413の内部の古い処理液を押し出すことができる。
また、第2の実施の形態において、必要に応じて第1の実施の形態における加熱循環工程(ステップS4)を行ってもよい。例えば、第2フィルタ処理液交換工程(ステップS12)と第1タンク給液工程(ステップS13)との間で加熱循環工程を実行し、該加熱循環工程において循環バルブ452および第2フィルタ循環バルブ462、第2内側循環バルブ472の少なくともいずれか一つを開いてもよい。第1フィルタ処理液交換工程(ステップS14)と循環処理液交換工程(ステップS15)との間でも加熱循環工程を行ってもよい。
100 基板処理装置
21a 第1タンク
21b 第2タンク
30 連結管(ユニット給液管)
30a 上流端
31 第1送液部
32 第1ヒータ
33 第1フィルタ
33c,39c ドレイン口
38 第2ヒータ
39 第2フィルタ
40 連結管(外側主循環配管)
404 第1バルブ
405 第2バルブ
41 連結管(外側従循環配管)
421 第1フィルタ戻り配管
422 第1フィルタ循環バルブ
431 内側戻り配管(第1内側戻り配管)
432 内側循環バルブ(第1内側循環バルブ)
44 第1タンク給液管(タンク給液管)
442 第1タンク給液バルブ(タンク給液バルブ)
61 第1タンク給液管、第2タンク給液管(タンク給液管)
62 第1タンク給液バルブ、第2タンク給液バルブ(タンク給液バルブ)
80 第1タンク排液管
81 循環排液管
812 循環排液バルブ
82 第1フィルタ排液管
822 第1フィルタ循環バルブ
84 第2タンク排液管
842 第2タンク排液バルブ
85 第2フィルタ排液管
852 第2フィルタ排液バルブ

Claims (13)

  1. 処理液を貯留する第1タンクと、
    前記第1タンク内の前記処理液を排出するための第1タンク排液管、および、前記第1タンク排液管に介挿された第1タンク排液バルブを含むタンク排液部と、
    処理液を交換液として前記第1タンクに供給するための第1タンク給液管と、前記第1タンク給液管に介挿された第1タンク給液バルブとを含むタンク給液部と、
    前記第1タンクに接続された上流端を有する連結管と、
    前記連結管に介挿された第1フィルタと、
    前記第1フィルタよりも下流側において前記連結管に介挿された第1バルブと、
    前記第1フィルタのドレイン口、または、前記連結管のうち前記第1フィルタと前記第1バルブとの間の部分に接続された上流端と、前記第1タンクに接続された下流端とを有する第1フィルタ戻り配管と、
    前記第1フィルタ戻り配管に介挿された第1フィルタ循環バルブと、
    前記第1フィルタの前記ドレイン口、前記連結管の前記部分、または、前記第1フィルタ戻り配管のうち前記連結管と前記第1フィルタ循環バルブとの間の部分に接続された上流端を有する第1フィルタ排液管と、
    前記第1フィルタ排液管に介挿された第1フィルタ排液バルブと
    を備える、基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記第1フィルタよりも上流側において前記連結管に設けられ、前記連結管を流れる前記処理液を加熱する第1ヒータと、
    前記連結管のうち前記第1ヒータと前記第1フィルタとの間の部分に接続された上流端と、前記第1タンクに接続された下流端とを有する内側戻り配管と、
    前記内側戻り配管に介挿された内側循環バルブと
    をさらに備える、基板処理装置。
  3. 請求項1に記載の基板処理装置における処理液の交換方法であって、
    前記第1バルブよりも下流側において前記連結管の内部に前記処理液が満たされた充填状態を維持しながら、前記第1タンク排液バルブを開いて、前記第1タンク排液管を通じて前記第1タンク内の前記処理液を排出する第1タンク排液工程と、
    前記第1タンク排液工程の後に、前記充填状態を維持しながら、前記第1タンク給液バルブを開いて、前記第1タンク給液管を通じて前記第1タンクに前記交換液を供給する第1タンク給液工程と、
    前記充填状態を維持しながら、前記第1フィルタ排液バルブを開いて、前記第1タンク内の前記交換液を前記連結管の前記上流端に流入させ、前記交換液で前記第1フィルタの内部の前記処理液を前記第1フィルタ排液管に押し出す第1フィルタ処理液交換工程と、
    前記第1フィルタ処理液交換工程の後に、前記第1バルブを開いて、前記交換液で前記連結管の内部の前記処理液を押し出して排出する連結管処理液交換工程と
    を備える、処理液の交換方法。
  4. 請求項3に記載の処理液の交換方法であって、
    前記第1タンク排液工程、前記第1タンク給液工程および前記第1フィルタ処理液交換工程において、前記第1バルブと、前記第1バルブよりも下流側において前記連結管に介挿された第2バルブとの両方を閉じる、処理液の交換方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の処理液の交換方法であって、
    前記連結管処理液交換工程において、第1ヒータによって加熱された前記交換液で前記連結管の内部の前記処理液を押し出す、処理液の交換方法。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか一つに記載の処理液の交換方法であって、
    前記第1フィルタ処理液交換工程と前記連結管処理液交換工程との間で実行され、前記充填状態を維持しながら、前記第1フィルタ循環バルブを開いて、前記交換液を循環させる循環工程をさらに備える、処理液の交換方法。
  7. 請求項5に記載の処理液の交換方法であって、
    前記第1フィルタ処理液交換工程と前記連結管処理液交換工程との間で実行され、前記充填状態を維持しながら、前記第1フィルタよりも上流側において前記連結管に設けられた前記第1ヒータが加熱動作を行い、前記第1フィルタ循環バルブ、または、内側循環バルブを開いて、前記交換液を循環させる加熱循環工程をさらに備え、
    前記内側循環バルブは、前記第1フィルタと前記第1ヒータとの間において前記連結管から分岐して前記第1タンクに戻る内側戻り配管に介挿される、処理液の交換方法。
  8. 請求項3から請求項7のいずれか一つに記載の処理液の交換方法であって、
    前記第1タンク排液工程において、前記処理液の液面が、前記連結管に設けられた第1送液部に達するまでに、前記第1タンク排液バルブを閉じる、処理液の交換方法。
  9. 請求項3から請求項8のいずれか一つに記載の処理液の交換方法であって、
    前記第1フィルタ処理液交換工程において、前記交換液で前記第1フィルタの内部の前記処理液を、前記第1フィルタのドレイン口に接続された前記第1フィルタ排液管に前記処理液を押し出し、
    前記第1フィルタ処理液交換工程における前記処理液の流量は、前記第1タンク排液工程における前記処理液の流量よりも小さく設定される、処理液の交換方法。
  10. 請求項3から請求項9のいずれか一つに記載の処理液の交換方法であって、
    前記第1タンク排液工程よりも前に実行され、前記第1タンク給液管を介して前記第1タンクに接続された第2タンク内の前記処理液を、第2タンク排液バルブを開いて、前記第2タンクに接続され、かつ、前記第2タンク排液バルブが介挿された第2タンク排液管を通じて排出する第2タンク排液工程と、
    前記第2タンク排液工程の後に前記第1タンク排液工程と並行して、第2タンク給液バルブを開いて、前記第2タンクに接続され、かつ、前記第2タンク給液バルブが介挿された第2タンク給液管を通じて、前記交換液を前記第2タンクに供給する第2タンク給液工程と
    を備える、処理液の交換方法。
  11. 請求項10に記載の処理液の交換方法であって、
    前記第2タンク給液工程と前記第1タンク給液工程との間で実行され、前記第1タンク給液管に介挿された第2フィルタのドレイン口または前記第1タンク給液管のうち前記第2フィルタよりも下流側の部分に接続された上流端を有する第2フィルタ排液管に介挿された第2フィルタ排液バルブを開いて、前記第2タンク内の前記交換液を前記第1タンク給液管の上流端に流入させ、前記交換液で前記第2フィルタの内部の前記処理液を前記第2フィルタ排液管に押し出す第2フィルタ処理液交換工程をさらに備える、処理液の交換方法。
  12. 請求項10または請求項11に記載の処理液の交換方法であって、
    前記第1タンク給液工程において、前記第1タンク給液管に設けられた第2ヒータが加熱動作を行う、処理液の交換方法。
  13. 請求項10から請求項12のいずれか一つに記載の処理液の交換方法であって、
    前記連結管の下流端は前記第2タンクに接続される、処理液の交換方法。
JP2021212338A 2021-12-27 2021-12-27 基板処理装置および処理液の交換方法 Pending JP2023096517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021212338A JP2023096517A (ja) 2021-12-27 2021-12-27 基板処理装置および処理液の交換方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021212338A JP2023096517A (ja) 2021-12-27 2021-12-27 基板処理装置および処理液の交換方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023096517A true JP2023096517A (ja) 2023-07-07

Family

ID=87006035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021212338A Pending JP2023096517A (ja) 2021-12-27 2021-12-27 基板処理装置および処理液の交換方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023096517A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10500617B2 (en) Substrate liquid treatment apparatus, tank cleaning method and non-transitory storage medium
JP5173500B2 (ja) 処理液供給装置およびそれを備えた基板処理装置
TWI525685B (zh) 液體處理裝置、液體處理方法及記憶媒體
US9437464B2 (en) Substrate treating method for treating substrates with treating liquids
US10475671B2 (en) Substrate processing apparatus and method of cleaning substrate processing apparatus
JP7056852B2 (ja) 基板処理装置、基板処理装置の洗浄方法
JP5454407B2 (ja) 液処理装置及び液処理方法
CN108604547B (zh) 基板处理装置和基板处理方法
CN111344839A (zh) 衬底处理方法及衬底处理装置
US11684955B2 (en) Chemical supply unit, substrate processing apparatus, and substrate processing method
US20210111043A1 (en) Liquid supply device and liquid supply method
JP6223906B2 (ja) 処理液交換方法および液処理装置
KR102346529B1 (ko) 액 공급 유닛, 그리고 이를 가지는 기판 처리 장치 및 방법
US10458010B2 (en) Substrate liquid processing apparatus, substrate liquid processing method, and storage medium
US20090090396A1 (en) Method for treating process solution and apparatus for treating substrate
US20190004427A1 (en) Substrate processing apparatus and substrate processing method
JP6909620B2 (ja) 基板処理方法
JP2023096517A (ja) 基板処理装置および処理液の交換方法
JP7376424B2 (ja) 基板処理用の処理液の交換方法および基板処理装置
KR20160083285A (ko) 기판 처리 장치 및 방법
US20230212044A1 (en) Unit and method for decomposing ozone, and substrate treating apparatus including the unit
JP6101228B2 (ja) 基板処理装置及び基板処理方法
US20220199432A1 (en) Apparatus and method for supplying processing liquid
KR102161794B1 (ko) 부품 세정 장치 및 방법
JP2019186244A (ja) 基板処理装置、基板処理方法、及び記憶媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240617