JP2023074186A - 配線システム - Google Patents

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悠 中野
Yu Nakano
昌樹 水下
Masaki MIZUSHITA
雄也 深水
Yuya Fukamizu
純 山崎
Jun Yamazaki
瞳 永澤
Hitomi Nagasawa
基宏 横井
Motohiro Yokoi
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R4/00Electrically-conductive connections between two or more conductive members in direct contact, i.e. touching one another; Means for effecting or maintaining such contact; Electrically-conductive connections having two or more spaced connecting locations for conductors and using contact members penetrating insulation
    • H01R4/58Electrically-conductive connections between two or more conductive members in direct contact, i.e. touching one another; Means for effecting or maintaining such contact; Electrically-conductive connections having two or more spaced connecting locations for conductors and using contact members penetrating insulation characterised by the form or material of the contacting members
    • H01R4/62Connections between conductors of different materials; Connections between or with aluminium or steel-core aluminium conductors

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Abstract

【課題】アルミニウム電線を配線システムに組み込みやすくすることができる技術を提供することを目的とする。【解決手段】配線システム10は、幹線側回路21と、前記幹線側回路21が接続された幹線側コネクタ26とを含む幹線側配線部材20と、前記幹線側コネクタ26に接続された機器側コネクタ46と、一端が前記機器側コネクタ46に接続された機器側回路41とを含み、前記機器側回路41の他端が電気機器80に電気的に接続される機器側配線部材40と、を備える。前記幹線側回路21の少なくとも1つは、アルミニウム電線22である。前記機器側回路41の少なくとも1つは、前記機器側コネクタ46及び前記幹線側コネクタ26を介して前記アルミニウム電線22と接続された銅電線42である。【選択図】図2

Description

本開示は、配線システムに関する。
特許文献1は、アルミニウム電線と銅端子との接続部分に防食被覆が施された端子付電線を開示している。
特開2014-107072号公報
特許文献1に記載されたような防食被覆は、アルミニウム電線を配線システムに組込む際のコストアップ要因となっている。アルミニウム電線を配線システムに組み込みやすくすることが望まれている。
そこで、本開示は、アルミニウム電線を配線システムに組み込みやすくすることができる技術を提供することを目的とする。
本開示の配線システムは、幹線側回路と、前記幹線側回路が接続された幹線側コネクタとを含む幹線側配線部材と、前記幹線側コネクタに接続された機器側コネクタと、一端が前記機器側コネクタに接続された機器側回路とを含み、前記機器側回路の他端が電気機器に電気的に接続される機器側配線部材と、を備え、前記幹線側回路の少なくとも1つはアルミニウム電線であり、前記機器側回路の少なくとも1つは、前記機器側コネクタ及び前記幹線側コネクタを介して前記アルミニウム電線と接続された銅電線である、配線システムである。
本開示によれば、アルミニウム電線を配線システムに組み込みやすくなる。
図1は実施形態1にかかる配線システムを示す説明図である。 図2は1つの機器側配線部材における各接続部分を示す説明図である。 図3は図2のIII-III線に沿った断面図である。 図4は幹線側配線部材における電線構成の例を示す説明図である。 図5は実施形態2にかかる配線システムを示す説明図である。 図6は幹線側回路及び機器側回路の接続例を示す説明図である。 図7は実施形態2にかかる配線システムが車両に適用された例を示す説明図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示の配線システムは、次の通りである。
(1)幹線側回路と、前記幹線側回路が接続された幹線側コネクタとを含む幹線側配線部材と、前記幹線側コネクタに接続された機器側コネクタと、一端が前記機器側コネクタに接続された機器側回路とを含み、前記機器側回路の他端が電気機器に電気的に接続される機器側配線部材と、を備え、前記幹線側回路の少なくとも1つはアルミニウム電線であり、前記機器側回路の少なくとも1つは、前記機器側コネクタ及び前記幹線側コネクタを介して前記アルミニウム電線と接続された銅電線である、配線システムである。幹線側配線部材が機器側配線部材を介して電気機器に電気的に接続されることによって、幹線側コネクタの配置位置を、機器側配線部材の長さ分、電気機器の配置位置から離れた位置とすることができる。これにより、例えば、電気機器が水かかりしやすいエリアに配置される場合でも、幹線側コネクタを電気機器の配置されるエリアよりも水かかりのしにくいエリアに配置できる。このため、幹線側配線部材のアルミニウム電線にかかる防食が不要か簡易なものとされることができ、配線システムにアルミニウム電線を組み込みやすくなる。配線システムにアルミニウム電線を組み込まれることによって、配線システムを軽量化することができる。
(2)(1)の配線システムにおいて、前記機器側配線部材として、接続される前記電気機器の種類が互いに異なる第1仕様配線部材と第2仕様配線部材とを排他的に備え、前記第1仕様配線部材は、前記機器側コネクタとしての第1仕様コネクタと、前記機器側回路としての第1仕様回路とを含み、前記第2仕様配線部材は、前記機器側コネクタとしての第2仕様コネクタと、前記機器側回路としての第2仕様回路とを含み、前記第1仕様回路は、第1用途の前記電気機器に接続される第1用途回路を有し、前記第2仕様回路は、前記第1用途とは異なる第2用途の前記電気機器に接続される第2用途回路を有し、前記幹線側回路は、多用途回路を有し、前記幹線側コネクタに前記第1仕様コネクタが接続された場合に、前記多用途回路が前記第1用途回路に接続され、前記幹線側コネクタに前記第2仕様コネクタが接続された場合に、前記多用途回路が前記第2用途回路に接続されてもよい。これにより、配線システムにおいて、幹線側配線部材が共通化されつつ、機器側配線部材として電気機器の種類に応じて互いに仕様の異なる複数種類の配線部材が使い分けられることができ、車両の仕様差に容易に対応することができる。共通化される幹線側配線部材がアルミニウム電線を有することによって、機器側配線部材の仕様によらずに配線システムにアルミニウム電線を組み込むことができる。
(3)(2)の配線システムにおいて、前記多用途回路の少なくとも1つが、前記アルミニウム電線であり、前記第1仕様回路及び前記第2仕様回路のそれぞれの少なくとも1つが、前記銅電線であってもよい。通常、回路に流れる電流値が大きくなるほど、回路の導体断面積も大きくする必要があり、その分、回路の重量が増す。多用途回路の導体断面積は、互いに異なる複数の用途のうち最も電流値が高い用途に応じた大きい導体断面積とされる場合がある。この場合でも、多用途回路の少なくとも1つがアルミニウム電線であることによって、多用途回路の重量増加を抑制できる。
(4)(1)から(3)のいずれか1つの配線システムにおいて、前記電気機器は、第1電気機器と、前記第1電気機器が配置されるエリアよりも水かかりの可能性が低いエリアに配置される第2電気機器とを含み、前記機器側配線部材は、前記第1電気機器とコネクタ接続される第1電気機器用コネクタと、前記第2電気機器とコネクタ接続される第2電気機器用コネクタとを含み、前記機器側回路は、前記第1電気機器用コネクタと前記機器側コネクタとを接続する第1電気機器用回路と、前記第2電気機器用コネクタと前記機器側コネクタとを接続する第2電気機器用回路とを有し、前記幹線側回路のうち前記第1電気機器用回路と接続される回路及び前記第2電気機器用回路と接続される回路のそれぞれの少なくとも1つが前記アルミニウム電線であり、前記第1電気機器用回路の少なくとも1つが前記銅電線であり、前記第2電気機器用回路の少なくとも1つは前記機器側コネクタ及び前記幹線側コネクタを介して前記アルミニウム電線と接続されたアルミニウム電線であってもよい。これにより、機器側配線部材にもアルミニウム電線を組み込みやすくなる。
(5)(1)から(4)のいずれか1つの配線システムにおいて、前記幹線側配線部材は、それぞれが前記幹線側回路をなす複数の電線を有し、前記複数の電線が、導体断面積を基準に、0.13sq以下の電線のみで構成される細物電線群と、0.13sqより大きい電線のみで構成される太物電線群とに分けられた場合に、前記太物電線群が前記アルミニウム電線を有し、前記太物電線群の中で、前記アルミニウム電線の割合が銅電線の割合と同じかそれよりも高くてもよい。これにより、幹線側回路のうち導体断面積が大きい太物電線群の多くをアルミニウム電線とすることができ、幹線側配線部材の軽量化効果が高まる。
(6)(1)から(5)のいずれか1つの配線システムにおいて、前記幹線側回路のうち前記機器側回路と接続された回路の中の前記アルミニウム電線の割合が、前記機器側回路のうち前記幹線側回路と接続された回路の中のアルミニウム電線の割合と同じかそれよりも高くてもよい。これにより、幹線側配線部材の軽量化効果が高まる。
(7)(1)から(6)のいずれか1つの配線システムにおいて、前記幹線側コネクタは、前記アルミニウム電線と接続されるコネクタ端子を有し、前記コネクタ端子と前記アルミニウム電線との接続部分が非防食であってもよい。これにより、配線システムのコストアップが抑制される。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の配線システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態1]
以下、実施形態1にかかる配線システムについて説明する。
<配線システムの全体構成>
まず、図1を参照しつつ、配線システムの全体構成について説明する。図1は実施形態1にかかる配線システム10を示す説明図である。図1において回路、コネクタ等が区別して記載されているが、当該回路の数、経路、コネクタの数等は一例であり、適用対象となるシステム、仕様に応じて変更され得る。
配線システム10は、例えば、車両などにおいて、電気機器80同士を電気的に接続するためのシステムである。配線システム10は、幹線側配線部材20と機器側配線部材40とを備える。幹線側配線部材20は、幹線側回路21と、幹線側回路21が接続された幹線側コネクタ26とを含む。機器側配線部材40は、幹線側コネクタ26に接続された機器側コネクタ46と、一端が機器側コネクタ46に接続された機器側回路41とを含む。機器側配線部材40において、機器側回路41の他端が電気機器80に電気的に接続される。本実施形態では、すべての幹線側回路21が機器側回路41を介して電気機器80に電気的に接続されることを想定した説明がなされる。もちろん、一部の幹線側回路21は機器側回路41を介さずに直接的に電気機器80と電気的に接続されてもよい。
図1に示す例では、1つの幹線側配線部材20に4つの機器側配線部材40が接続されている。幹線側配線部材20は4つの幹線側コネクタ26を含む。4つの機器側配線部材40のそれぞれが、4つの幹線側コネクタ26のうち対応する1つと接続されている。なお、幹線側コネクタ26の数と、機器側配線部材40の数とは一致している必要は無い。例えば、1つの機器側配線部材40が複数の幹線側コネクタ26と接続されていてもよい。
各幹線側回路21は、両端部が互いに別の幹線側コネクタ26に接続されている。1つの幹線側コネクタ26は、少なくとも1つの他の幹線側コネクタ26と幹線側回路21を介して接続されている。幹線側回路21の数及び接続先は、電気機器80等に応じて適宜設定可能である。
各機器側配線部材40が電気機器80と幹線側コネクタ26とを接続する。機器側配線部材40は少なくとも1つの電気機器80と接続されていればよい。複数の電気機器80と接続される機器側配線部材40があってもよい。機器側回路41の他端は、機器用コネクタ47に接続され、機器用コネクタ47を介して電気機器80に接続されていてもよい。機器側回路41の他端は電気機器80に直接導かれ、電気機器80の電気的な要素にコネクタを介さずに接続されていてもよい。
配線システム10における幹線側回路21及び機器側回路41などの回路は、線状の導電部材によって構成され、電気を伝送する部分である。回路は、電気信号伝送用であってもよいし、電力伝送用であってもよい。回路は、例えば、芯線と芯線の周囲の被覆とを備える電線における芯線であってもよい。電線は、撚り合わされない電線であってもよいし、撚り合わされた電線であってもよいし、周囲にシールド層が形成されたケーブルの形態であってもよい。回路は、電線における芯線でなくてもよい。例えば、回路は、平たい絶縁基材上に所定の経路に沿って形成された導体であってもよい。例えば、回路は、一対の樹脂フィルムの間に金属箔等による回路パターンが形成されたFPC(Flexible printed circuit)における回路パターンであってもよい。本実施形態では、回路が電線の芯線であることを想定した説明がなされる。
<配線システム10における接続部分>
図2は1つの機器側配線部材40における各接続部分を示す説明図である。図3は図2のIII-III線に沿った断面図である。
幹線側回路21及び機器側回路41は、幹線側コネクタ26及び機器側コネクタ46を介して接続される。幹線側コネクタ26は、幹線側コネクタ端子26Tと、幹線側コネクタ端子26Tを保持する幹線側コネクタハウジング26Hとを有する。幹線側コネクタ端子26Tには、幹線側回路21の端部が接続される。機器側コネクタ46は、機器側コネクタ端子46Tと、機器側コネクタ端子46Tを保持する機器側コネクタハウジング46Hとを有する。機器側コネクタ端子46Tには、機器側回路41の端部が接続される。各回路が電線の場合、コネクタ端子と電線とは、圧着、圧接、又は溶接などによって、電気的に接続されつつ固定される。なお、図2に示す例では、幹線側コネクタ端子26Tがオス端子であり、機器側コネクタ端子46Tがメス端子である例が示されているが、幹線側コネクタ端子26Tがメス端子であり、機器側コネクタ端子46Tがオス端子であってもよい。
幹線側回路21の少なくとも1つは、アルミニウム電線22である。機器側回路41の少なくとも1つは、機器側コネクタ46及び幹線側コネクタ26を介してアルミニウム電線22と接続された銅電線42である。本明細書において、アルミニウム電線とは、芯線が、アルミニウムを主成分とする金属材料によって形成された電線を言う。アルミニウムを主成分とする金属材料は、単一なアルミニウムであってもよいし、アルミニウム合金であってもよい。本明細書において、銅電線とは、芯線が、銅を主成分とする金属材料によって形成された電線を言う。銅を主成分とする金属材料は、単一な銅であってもよいし、銅合金であってもよい。
本実施形態では、機器側配線部材40が接続される電気機器80は、第1電気機器80aと、第2電気機器80bとを含む。第2電気機器80bは、第1電気機器80aが配置されるエリアよりも水かかりの可能性が低いエリアに配置される。なお、幹線側コネクタ26及び機器側コネクタ46の接続体が配置されるエリアも、第1電気機器80aが配置されるエリアよりも水かかりの可能性が低いエリアであってもよい。以下、水かかりの可能性が高いエリアを第1エリアと称し、水かかりの低いエリアを第2エリアと称することがある。
かかる恐れのある水(水のほか、水以外の液体も含む)としては、乗員に起因する水(乗員がこぼす水、乗員にかかった雨水など)、車両下部の水没に起因する水、エアコンの結露に起因する水などが考えられる。
かかる恐れのある水が乗員に起因する水の場合、かかる第1エリア及び第2エリアの組み合わせとして、例えば、第1エリアが室内に露出するエリアであり、第2エリアが室内に露出しないエリアであることが考えられる。また例えば、第1エリアが室内に露出せずとも室内に開口する開口部に近いエリアであり、第2エリアが室内に露出せずかつ室内に開口する開口部から遠いエリアであることが考えられる。
また、かかる恐れのある水が車両下部の水没に起因する水の場合、かかる第1エリア及び第2エリアの組み合わせとして、例えば、第1エリアが車両下方に近いエリアであり、第2エリアが第1エリアよりも車両上方のエリアであることが考えられる。
また、かかる恐れのある水がエアコンの結露に起因する水の場合、かかる第1エリア及び第2エリアの組み合わせとして、例えば、第1エリアがエアコンの吹出口又はダクトに近いエリアであり、第2エリアが第1エリアよりもエアコンの吹出口又はダクトから遠いエリアであることが考えられる。
機器側配線部材40は、第1電気機器用コネクタ47aと第2電気機器用コネクタ47bとを含む。第1電気機器用コネクタ47aは、第1電気機器80aとコネクタ接続される。第2電気機器用コネクタ47bは、第2電気機器80bとコネクタ接続される。機器側回路41は、第1電気機器用回路44と第2電気機器用回路45とを有する。第1電気機器用回路44は、第1電気機器用コネクタ47aと機器側コネクタ46とを接続する。第2電気機器用回路45は、第2電気機器用コネクタ47bと機器側コネクタ46とを接続する。幹線側回路21は、第1電気機器用回路44と接続される回路と第2電気機器用回路45と接続される回路とを有する。
幹線側回路21のうち第1電気機器用回路44と接続される回路及び第2電気機器用回路45と接続される回路のそれぞれの少なくとも1つがアルミニウム電線22a、22bである。第1電気機器用回路44の少なくとも1つが機器側コネクタ46及び幹線側コネクタ26を介して幹線側回路21のアルミニウム電線22aと接続された銅電線42aである。第2電気機器用回路45の少なくとも1つは機器側コネクタ46及び幹線側コネクタ26を介して幹線側回路21のアルミニウム電線22bと接続されたアルミニウム電線43である。
本実施形態では、幹線側回路21は、銅電線23である回路も有している。機器側回路41のうち幹線側回路21の銅電線23である回路と接続される回路は、銅電線42bである。図2に示す例では、第1電気機器用回路44のみに銅電線42bが含まれているが、第2電気機器用回路45にも銅電線が含まれていてもよい。幹線側回路21は第2電気機器用回路45の銅電線と接続される回路であって、銅電線である回路を有していてもよい。
幹線側コネクタ端子26Tの少なくとも1つは、アルミニウム電線22と接続される。図2に示す例では、アルミニウム電線22と幹線側コネクタ端子26Tとの接続部分が非防食である。非防食とは、コネクタハウジングにおけるキャビティなどの開口からコネクタハウジング内に仮に水が入った場合に、当該水がコネクタ端子と電線との接続部分に達することを抑制するための構造が何ら設けられておらず、水が簡易にコネクタ端子と電線との接続部分に達することができる状態をいう。水がコネクタ端子と電線との接続部分に達することを抑制するための構造としては、例えば、幹線側コネクタ端子26Tとアルミニウム電線22との接続部分に設けられた被覆部材、キャビティ内の電線又は端子に被せられたゴム栓、又はキャビティ内を埋める樹脂などである。
幹線側コネクタ端子26Tと幹線側回路21との接続部分及び機器側コネクタ端子46Tと機器側回路41との接続部分は、回路が銅電線であるか、アルミニウム電線であるかによらず、非防食であってもよい。幹線側コネクタ端子26Tと幹線側回路21との接続部分及び機器側コネクタ端子46Tと機器側回路41との接続部分は、回路がアルミニウム電線である場合に、防食構造を有していてもよい。
機器用コネクタ47のコネクタ端子47Tと機器側回路41との接続部分は、機器側回路41が銅電線42の場合、非防食であってもよい。機器側回路41がアルミニウム電線の場合、防食構造を有していてもよい。機器用コネクタ47のコネクタ端子と機器側回路41との接続部分は、機器側コネクタ端子46Tと機器側回路41との接続部分よりも高い防食性を有していてもよい。
<幹線側配線部材20における電線構成>
図4は幹線側配線部材20における電線構成の例を示す説明図である。
幹線側配線部材20は、複数の電線22、23を有する。複数の電線22、23のそれぞれが幹線側回路21をなす。複数の電線22、23が、導体断面積を基準に、0.13sq以下の電線のみで構成される細物電線群24と、0.13sqより大きい電線のみで構成される太物電線群25とに分けられるものとする。sqはJIS規格で定められる芯線の断面積に関する規格であり、平方mmを意味している。回路の断面積、素材等に応じて許容される電流の範囲内で、回路が各種電気の伝送用途に使用され得る。
幹線側回路21全体の中で、細物電線群24の割合及び太物電線群25の割合は、特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。例えば、幹線側回路21全体の中で、細物電線群24の割合が40~60%であり、太物電線群25の割合が60~40%であってもよい。なお、図4に示す例では、細物電線群24は、銅電線23のみを有している。細物電線群24は、銅電線23以外の電線を有していてもよい。
図4に示すように、太物電線群25がアルミニウム電線22を有している。太物電線群25の中で、アルミニウム電線22の割合が銅電線23の割合と同じかそれよりも高い。具体的には、図4に示す例では、太物電線群25が6本のアルミニウム電線22と、2本の銅電線23を有している。この場合、太物電線群25の中で、アルミニウム電線22の割合が75%であり、銅電線23の割合が25%である。太物電線群25の中で、アルミニウム電線22の割合が60%以上であってもよいし、70%以上であってもよいし、80%以上であってもよいし、90%以上であってもよい。なお、図4に示す例では、太物電線群25が銅電線23を有しているが、太物電線群25が銅電線23を有していなくてもよい。つまり、太物電線群25の中で、アルミニウム電線22の割合が100%であってもよい。
本実施形態では、細物電線群は、8本の銅電線23を有している。従って、幹線側配線部材20における複数の電線22、23の中で、アルミニウム電線22の割合は37.5%以上であり、銅電線23の割合は72.5%である。本実施形態では、幹線側配線部材20における複数の電線22、23の中で、アルミニウム電線22の割合は銅電線23の割合よりも低いが、幹線側配線部材20における複数の電線22、23の中でアルミニウム電線22の割合が銅電線23の割合と同じかそれよりも高くてもよい。
<配線部材同士のコネクタ接続部分におけるアルミニウム電線の割合>
本実施形態では、幹線側回路21のうち機器側回路41と接続された回路の中のアルミニウム電線22の割合が、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路の中のアルミニウム電線43の割合と同じかそれよりも高い。なお、幹線側配線部材20と機器側配線部材40との複数のコネクタ接続部分のうち少なくとも1つのコネクタ接続部分について成り立てばよく、複数のコネクタ接続部分の全部については、成り立っていてもよいし、成り立っていなくてもよい。
本実施形態では、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路にアルミニウム電線43が含まれる。従って、まず、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路にアルミニウム電線43が含まれる場合について考える。
互いに接続される幹線側回路21及び機器側回路41の組み合わせを(幹線側回路21、機器側回路41)で表すものとする。例えば、(幹線側回路21、機器側回路41)に用いられる電線が、銅電線及びアルミニウム電線のみの場合、(幹線側回路21、機器側回路41)として考えられる組み合わせは、(銅電線23、銅電線42)、(アルミニウム電線22、アルミニウム電線43)、(アルミニウム電線22、銅電線42)、(銅電線23、アルミニウム電線43)の4つの組み合わせである。この4つの組み合わせのうち、(アルミニウム電線22、銅電線42)の数が、(銅電線42、アルミニウム電線22)の数と同じかそれよりも大きくてもよい。これにより、幹線側回路21のうち機器側回路41と接続された回路の中のアルミニウム電線22の割合が、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路の中のアルミニウム電線43の割合と同じかそれよりも高くなる。なお、(銅電線23、アルミニウム電線43)の数は、ゼロでもよい。
具体的には、図2に示すコネクタ接続部分においては、(幹線側回路21、機器側回路41)として、(銅電線23、銅電線42)、(アルミニウム電線22、アルミニウム電線43)、(アルミニウム電線22、銅電線42)が1つずつ存在し、(銅電線23、アルミニウム電線43)の数はゼロである。この場合、幹線側回路21のうち機器側回路41と接続された回路の中のアルミニウム電線22の割合が、66.7%であり、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路の中のアルミニウム電線43の割合が33.3%である。
次に、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路にアルミニウム電線43がない場合について考える。この場合、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路の中のアルミニウム電線43の割合がゼロである。これに対して、幹線側回路21のうち機器側回路41と接続された回路の中のアルミニウム電線22の割合はゼロではなく、ゼロよりも大きい。このため、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路にアルミニウム電線43がない場合も、幹線側回路21のうち機器側回路41と接続された回路の中のアルミニウム電線22の割合が、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路の中のアルミニウム電線43の割合と同じかそれよりも高くなる。
<効果等>
以上のように構成された配線システム10によると、幹線側配線部材20が機器側配線部材40を介して電気機器80に電気的に接続されることによって、幹線側コネクタ26の配置位置を、機器側配線部材40の長さ分、電気機器80の配置位置から離れた位置とすることができる。これにより、例えば、電気機器80が水かかりしやすいエリアに配置される場合でも、幹線側コネクタ26を電気機器80の配置されるエリアよりも水かかりのしにくいエリアに配置できる。このため、幹線側配線部材20のアルミニウム電線22にかかる防食が不要か簡易なものとされることができ、配線システム10にアルミニウム電線22を組み込みやすくなる。配線システム10にアルミニウム電線22を組み込まれることによって、配線システム10を軽量化することができる。
また、第1電気機器80aよりも水かかりの可能性が低いエリアに配置される第2電気機器80b用と接続される第2電気機器用回路45の少なくとも1つは機器側コネクタ46及び幹線側コネクタ26を介して幹線側回路21のアルミニウム電線22bと接続されたアルミニウム電線43である。これにより、機器側配線部材40にもアルミニウム電線43を組み込みやすくなる。
また、太物電線群25がアルミニウム電線22を有し、太物電線群25の中で、アルミニウム電線22の割合が銅電線23の割合と同じかそれよりも高い。これにより、幹線側回路21のうち導体断面積が大きい太物電線群25の多くをアルミニウム電線22とすることができ、幹線側配線部材20の軽量化効果が高まる。
また、幹線側回路21のうち機器側回路41と接続された回路の中のアルミニウム電線22の割合が、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路の中のアルミニウム電線43の割合と同じかそれよりも高い。これにより、幹線側配線部材20の軽量化効果が高まる。
幹線側コネクタ26は、アルミニウム電線22と接続される幹線側コネクタ端子26Tを有し、幹線側コネクタ端子26Tとアルミニウム電線22との接続部分が非防食である。これにより、配線システム10のコストアップが抑制される。
[実施形態2]
実施形態2にかかる配線システムについて説明する。図5は実施形態2にかかる配線システム110を示す説明図である。図6は幹線側回路121及び機器側回路141の接続例を示す説明図である。図5及び図6において説明の便宜上、各回路が実線、太線、点線、2点鎖線等で区別されている。なお、本実施形態の説明において、これまで説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
配線システム110は、幹線側配線部材120を備え、さらに、機器側配線部材140として、接続される電気機器の種類が互いに異なる第1仕様配線部材50と第2仕様配線部材55とを排他的に備える。上記幹線側配線部材20の構成は、特に矛盾がない限り幹線側配線部材120に適用可能である。また、上記機器側配線部材40の構成は、特に矛盾がない限り第1仕様配線部材50及び第2仕様配線部材55にそれぞれ適用可能である。ここでの排他的とは、複数の状況のうちのいずれか1つの状況が成立てば、他の状況が成立たなくなることをいう。つまり、配線システム110は、第1仕様配線部材50を備える場合には第2仕様配線部材55を備えず、第2仕様配線部材55を備える場合には第1仕様配線部材50を備えない。配線システム110全体として第3仕様配線部材、第4仕様配線部材等の存在可能性を否定するものではない。
幹線側配線部材120における幹線側回路121は、多用途回路30と幹線側第1用途回路31と幹線側第2用途回路32と共通回路33とを備える。
多用途回路30は、第1仕様配線部材50用としても第2仕様配線部材55用としても使用される回路である。多用途とは、複数の用途があるという意味である。多用途回路30は、選択された仕様に応じて、異なる種類の電気機器95又は電気機器97に接続される回路であるともいえる。
幹線側第1用途回路31は、第1用途の電気機器95用の回路である。幹線側第2用途回路32は、第2用途の電気機器97用の回路である。幹線側第1用途回路31及び幹線側第2用途回路32は、機器側配線部材140の仕様によって、開かれた回路、つまり使用されない回路となり得る。
共通回路33は、第1仕様配線部材50及び第2仕様配線部材55のいずれが選択された場合でも、同じ種類の電気の伝送路として使用される回路である。
幹線側配線部材120における幹線側コネクタ126は、多用途コネクタ34と共通コネクタ35とを備える。
多用途コネクタ34は、多用途回路30が接続されたコネクタである。多用途コネクタ34に、第1仕様コネクタ54又は第2仕様コネクタ59が排他的に接続される。
共通コネクタ35は、第1仕様配線部材50及び第2仕様配線部材55のいずれが選択された場合でも、他の配線部材又は電気機器への接続インターフェースとして使用されるコネクタである。例えば、共通回路33が共通コネクタ35に接続されることが想定される。
第1仕様配線部材50は、機器側回路41としての第1仕様回路51と、機器側コネクタ46としての第1仕様コネクタ54とを含む。第1仕様回路51は、第1用途の電気機器95に接続される第1用途回路52を有する。図5では3つの第1仕様配線部材50が図示される。
第1用途回路52は、第1仕様コネクタ54に接続されている。第1仕様コネクタ54が多用途コネクタ34に接続されることによって、多用途回路30が第1用途回路52に電気的に接続される。第1用途回路52の他端は、電気機器95に電気的に接続される。
第2仕様配線部材55は、機器側回路41としての第2仕様回路56と、機器側コネクタ46としての第2仕様コネクタ59とを含む。第2仕様回路56は、第1用途とは異なる第2用途の電気機器97に接続される第2用途回路57を有する。図5では上記3つの第1仕様配線部材50に対応して3つの第2仕様配線部材55が図示される。
第2用途回路57は、第2仕様コネクタ59に接続されている。第2仕様コネクタ59が多用途コネクタ34に接続されることによって、多用途回路30が第2用途回路57に電気的に接続される。第2用途回路57は、電気機器97に電気的に接続される。
第1仕様配線部材50の数と第2仕様配線部材55の数とが同じであることは必須ではない。第1仕様配線部材50の数と第2仕様配線部材55の数とが異なる場合、仕様によっては多用途コネクタ34の接続先が無い場合も想定される。第1仕様配線部材50と第2仕様配線部材55とは、選択される仕様に応じて、排他的に車両に組付けられる。換言すれば、第2仕様配線部材55は、車両において電気機器95に対して排他的に搭載される電気機器97に接続される。
電気機器95と電気機器97との種類が異なるとは、例えば、適用される仕様が異なる結果、異なる種類として把握可能なことをいう。なお、第1装備仕様を構成する複数の電気機器95の一部と第2装備仕様を構成する複数の電気機器97の一部とが同じ部品であることも想定される。
第1仕様コネクタ54及び第2仕様コネクタ59は、同じ多用途コネクタ34に接続される。このため、第2仕様コネクタ59は、第1仕様コネクタ54と同じコネクタであることが想定される。但し、第1用途回路52及び第2用途回路57の数が異なる分、第1仕様コネクタ54及び第2仕様コネクタ59のコネクタ端子の数が異なるか、第1仕様コネクタ54及び第2仕様コネクタ59の少なくとも一方が電線に接続されないダミーのコネクタ端子を備えることが想定される。
第1仕様配線部材50又は第2仕様配線部材55において、多用途コネクタ34からの接続先となる電気機器が複数である場合には、複数の第1用途回路52又は複数の第2用途回路57が途中で分岐していてもよい。図5では、電気機器95b、95cに応じて、複数の第1用途回路52が途中で分岐している。
第1仕様配線部材50及び第2仕様配線部材55のそれぞれが、共通の電気機器92a、92b用の機器側共通回路53、58を有していてもよい。図5では、電気機器92aに対応して、第1仕様配線部材50が機器側共通回路53を有し、第2仕様配線部材55が機器側共通回路58を有する例が示される。機器側共通回路53が第1仕様コネクタ54に接続され、機器側共通回路58が第2仕様コネクタ59に接続されている。第1仕様配線部材50が選択された場合、幹線側配線部材120における共通回路33が機器側共通回路53を介して電気機器92aに接続される。第2仕様配線部材55が選択された場合、幹線側配線部材120における共通回路33が機器側共通回路58を介して電気機器92aに接続される。つまり、機器側共通回路53、58は、仕様に拘らず、同種の電気機器に接続される回路である。
ここでは機器側配線部材140は、機器側共通配線部材60をさらに備える。図5において、共通コネクタ35に、機器側共通配線部材60が接続される。機器側共通配線部材60は、回路61と、コネクタ62とを備える。回路61の一端がコネクタ62に接続され、回路61の他端が共通の電気機器92bにコネクタを介して又はコネクタを介さず接続される。コネクタ62が共通コネクタ35に接続されることで、幹線側配線部材120における共通回路33が回路61を介して電気機器92bに接続される。つまり、機器側共通配線部材60は、仕様に依存する第1用途回路52及び第2用途回路57を含まず、仕様に拘らず、同種の電気機器に接続される配線部材である。
幹線側回路121の少なくとも1つは、アルミニウム電線22である。第1仕様回路51の少なくとも1つが、幹線側回路121のアルミニウム電線22と接続される銅電線42である。また、第2仕様回路56の少なくとも1つが、幹線側回路121のアルミニウム電線22と接続される銅電線42である。従って、幹線側配線部材120に第1仕様配線部材50が接続された場合に、幹線側回路121のアルミニウム電線22と第1仕様回路51の銅電線42とが接続される。幹線側配線部材120に第2仕様配線部材55が接続された場合に、幹線側回路121のアルミニウム電線22と第2仕様回路56の銅電線42とが接続される。
本実施形態では、幹線側回路121において、多用途回路30、幹線側第1用途回路31、幹線側第2用途回路32及び共通回路33のうち少なくとも多用途回路30がアルミニウム電線22である回路を有する。多用途回路30が複数の回路を有する場合、多用途回路30は、アルミニウム電線22である回路と銅電線23である回路との両方を有していてもよい。もっとも、多用途回路30がアルミニウム電線22である回路を有しておらず、幹線側第1用途回路31及び幹線側第2用途回路32がアルミニウム電線22である回路を有していたり、共通回路33がアルミニウム電線22である回路を有していたりしてもよい。
本実施形態では、第1仕様回路51において、第1用途回路52及び機器側共通回路53のうち少なくとも第1用途回路52がアルミニウム電線22と接続される銅電線である回路を有する。特に、当該銅電線である回路は、第1用途回路52のうち多用途回路30と接続される回路に設定される。幹線側第1用途回路31がアルミニウム電線22である回路を有する場合、当該銅電線である回路は、第1用途回路52のうち幹線側第1用途回路31と接続される回路に設定される。共通回路33がアルミニウム電線22である回路を有する場合に、当該銅電線である回路は、機器側共通回路53に設定される。
同様に、第2仕様回路56において、第2用途回路57及び機器側共通回路58のうち少なくとも第2用途回路57がアルミニウム電線22と接続される銅電線である回路を有する。特に、当該銅電線である回路は、第2用途回路57のうち多用途回路30と接続される回路に設定される。幹線側第2用途回路32がアルミニウム電線22である回路を有する場合、当該銅電線である回路は、第2用途回路57のうち幹線側第2用途回路32と接続される回路に設定される。共通回路33がアルミニウム電線22である回路を有する場合に、当該銅電線である回路は、機器側共通回路58に設定される。
幹線側配線部材120は、多用途回路30でない回路を含んでもよい。多用途回路30でない回路は、アルミニウム電線22である回路を有していてもよいし、銅電線23である回路を有していてもよい。多用途回路30でない回路が複数の回路を有する場合、多用途回路30でない回路は、アルミニウム電線22である回路と銅電線23である回路との両方を有していてもよい。
また、本実施形態では、多用途回路30の少なくとも1つが、アルミニウム電線22である。第1用途回路52の少なくとも1つが、多用途回路30のアルミニウム電線22と接続される銅電線42である。また、第2用途回路57の少なくとも1つが、多用途回路30のアルミニウム電線22と接続される銅電線42である。従って、幹線側配線部材120に第1仕様配線部材50が接続された場合に、多用途回路30のアルミニウム電線22と第1用途回路52の銅電線42とが接続される。幹線側配線部材120に第2仕様配線部材55が接続された場合に、多用途回路30のアルミニウム電線22と第2用途回路57の銅電線42とが接続される。
幹線側回路121が複数のアルミニウム電線22を含む場合、第1仕様回路51の銅電線42と、第2仕様回路56の銅電線42とが、幹線側回路121の同じアルミニウム電線22に接続されてもよいし、幹線側回路121の互いに異なるアルミニウム電線22に接続されてもよい。換言すると、幹線側回路121における1本のアルミニウム電線22は、幹線側配線部材120の接続相手が第1仕様配線部材50である場合に第1仕様回路51の銅電線42と接続され、第2仕様配線部材55である場合に第2仕様回路56の銅電線42と接続されてもよい。幹線側回路121における1本のアルミニウム電線22は、幹線側配線部材120の接続相手が第1仕様配線部材50である場合に第1仕様回路51のアルミニウム電線43と接続され、第2仕様配線部材55である場合に、第2仕様回路56の銅電線42と接続されてもよい。幹線側回路121における1本のアルミニウム電線22は、幹線側配線部材120の接続相手が第1仕様配線部材50である場合に第1仕様回路51の銅電線42と接続され、第2仕様配線部材55である場合に、第2仕様回路56のアルミニウム電線43と接続されてもよい。多用途回路30が複数のアルミニウム電線22を含む場合についても同様に、第1用途回路52の銅電線42と、第2用途回路57の銅電線42とが、多用途回路30の同じアルミニウム電線22に接続されてもよいし多用途回路30の互いに異なるアルミニウム電線22に接続されてもよい。
配線システム110において、幹線側配線部材120に第1仕様配線部材50が接続された場合と、第2仕様配線部材55が接続された場合とについてより具体的に説明する。
幹線側配線部材120は、5本の多用途回路30を備える。以下、必要に応じて、5本の多用途回路30が多用途回路30a、30b、30c、30d、30eに区別される。
幹線側配線部材120は、6本の幹線側第1用途回路31及び5本の幹線側第2用途回路32を備える。以下、必要に応じて、6本の幹線側第1用途回路31が幹線側第1用途回路31a、31b、31c、31d、31e、31fに区別される。以下、必要に応じて、5本の幹線側第2用途回路32が幹線側第2用途回路32a、32b、32c、32d、32eに区別される。
幹線側配線部材120における多用途コネクタ34を、接続先に応じて多用途コネクタ34A、34B、34Cに区別する。多用途回路30、幹線側第1用途回路31及び幹線側第2用途回路32の各端部は、多用途コネクタ34A、34B、34C及び共通コネクタ35のいずれかのコネクタ端子に接続されている。
ここでは、多用途回路30a、30b、30c、30dの一端が多用途コネクタ34Bにおけるコネクタ端子に接続され、他端が多用途コネクタ34Cにおけるコネクタ端子に接続されている。多用途回路30eの一端が多用途コネクタ34Aにおけるコネクタ端子に接続され、他端が多用途コネクタ34Cにおけるコネクタ端子に接続されている。
幹線側第1用途回路31a、31b、31c、31d、31e、31fの一端が多用途コネクタ34Aにおけるコネクタ端子に接続され、他端が多用途コネクタ34Bにおけるコネクタ端子に接続されている。
幹線側第2用途回路32a、32b、32cの一端が多用途コネクタ34Aにおけるコネクタ端子に接続され、他端が多用途コネクタ34Cにおけるコネクタ端子に接続されている。幹線側第2用途回路32d、32eの一端が多用途コネクタ34Bにおけるコネクタ端子に接続され、他端が多用途コネクタ34Cにおけるコネクタ端子に接続されている。
なお、共通回路33の一端は多用途コネクタ34Aにおけるコネクタ端子に接続され、他端は共通コネクタ35におけるコネクタ端子に接続されている。上記複数の回路が同一の経路を通る場合、複数の回路は、粘着テープ又は結束バンド等の結束部材70によって束ねられた状態に保たれてもよい。
複数の第1仕様配線部材50を、第1仕様配線部材50A、50B、50Cに区別する。第1仕様配線部材50Aは多用途コネクタ34Aに接続され、第1仕様配線部材50Bは多用途コネクタ34Bに接続され、第1仕様配線部材50Cは多用途コネクタ34Cに接続される。第1仕様配線部材50Aは電気機器95aに接続され、第1仕様配線部材50Bは電気機器95b、95cに接続され、第1仕様配線部材50Cは電気機器95dに接続される。
第1仕様配線部材50Aは、7本の第1用途回路52と、1本の機器側共通回路53とを有している。複数の第1用途回路52を、第1用途回路52a、52b、52c、52d、52e、52f、52gに区別する。
第1仕様コネクタ54を、多用途コネクタ34Aに接続すると、第1用途回路52a、52b、52c、52d、52e、52fが幹線側第1用途回路31a、31b、31c、31d、31e、31fに電気的に接続されると共に、第1用途回路52gが多用途回路30eに接続される。このため、幹線側第1用途回路31a、31b、31c、31d、31e、31f及び多用途回路30eが、第1用途回路52a、52b、52c、52d、52e、52f、52gを介して、電気機器95aに電気的に接続される。
共通回路33は、機器側共通回路53を介して電気機器92aに電気的に接続される。幹線側第2用途回路32a、32b、32cは、多用途コネクタ34A側では開かれた回路となっている。
第1仕様配線部材50Bは、10本の第1用途回路52を有している。複数の第1用途回路52は、第1仕様コネクタ54から離れる途中で分岐して電気機器95b、95cに接続される。第1仕様コネクタ54を、多用途コネクタ34Bに接続すると、第1用途回路52が幹線側第1用途回路31a、31b、31c、31d、31e、31f及び多用途回路30a、30b、30c、30dに接続される。このため、幹線側第1用途回路31a、31b、31c、31d、31e、31f及び多用途回路30a、30b、30c、30dが、第1仕様配線部材50Bの第1用途回路52を介して、電気機器95b又は電気機器95cに電気的に接続される。この場合、多用途コネクタ34Bにおいて、幹線側第2用途回路32d、32eは開かれた状態となっている。
また、第1仕様配線部材50Cは、5本の第1用途回路52を有している。第1仕様コネクタ54を、多用途コネクタ34Cに接続すると、第1用途回路52が多用途回路30a、30b、30c、30d、30eに接続される。このため、多用途回路30a、30b、30c、30d、30eが、第1仕様配線部材50Cの第1用途回路52を介して、電気機器95dに電気的に接続される。この場合、多用途コネクタ34Cにおいて、幹線側第2用途回路32a、32b、32c、32d、32eは開かれた状態となっている。
上記と同様に、複数の第2仕様配線部材55を、第2仕様配線部材55A、55B、55Cに区別する。
第2仕様配線部材55Aは、3本の第2用途回路57と、1本の機器側共通回路58とを有している。複数の第2用途回路57を、第2用途回路57a、57b、57c、57dに区別する。
第2仕様コネクタ59を、多用途コネクタ34Aに接続すると、第2用途回路57a、57b、57cが幹線側第2用途回路32a、32b、32cに電気的に接続されると共に、第2用途回路57dが多用途回路30eに接続される。このため、幹線側第2用途回路32a、32b、32c及び多用途回路30eが、第2用途回路57a、57b、57c、57dを介して、電気機器97aに電気的に接続される。
第1仕様配線部材50Aを選択した場合と同様に、共通回路33は、機器側共通回路58を介して電気機器92aに電気的に接続される。第1仕様配線部材50Aを選択した場合とは異なり、幹線側第1用途回路31a、31b、31c、31d、31e、31fは、多用途コネクタ34A側では開かれた状態となっている。
第2仕様配線部材55Bは、6本の第2用途回路57を有している。第2仕様コネクタ59を、多用途コネクタ34Bに接続すると、第2用途回路57が幹線側第2用途回路32d、32e及び多用途回路30a、30b、30c、30dに接続される。このため、幹線側第2用途回路32d、32e及び多用途回路30a、30b、30c、30dが、第2仕様配線部材55Bの第2用途回路57を介して、電気機器97bに電気的に接続される。この場合、多用途コネクタ34Bにおいて、幹線側第1用途回路31a、31b、31c、31d、31e、31fは開かれた状態となる。
また、第2仕様配線部材55Cは、10本の第2用途回路57を有している。第2仕様コネクタ59を、多用途コネクタ34Cに接続すると、第2用途回路57が多用途回路30a、30b、30c、30d、30e及び幹線側第2用途回路32a、32b、32c、32d、32eに接続される。このため、多用途回路30a、30b、30c、30d、30e及び幹線側第2用途回路32a、32b、32c、32d、32eは、第2仕様配線部材55Cの第2用途回路57を介して電気機器97cに電気的に接続される。
<多用途回路30の接続先の例>
図6は多用途回路30の接続先の例を示す説明図である。図6では多用途回路30a、30b、30c、30dが第1仕様配線部材50を介して電気機器95cに接続される例と第2仕様配線部材55を介して電気機器97bに接続される例とが示される。
図6に示すように、多用途回路30は、多用途コネクタ34Bに第1仕様コネクタ54が接続された状態と、多用途コネクタ34Bに第2仕様コネクタ59が接続された状態とで、異なる種類の電気を伝送する多用途回路30c、30dを含む。
異なる種類の電気を伝送する回路は、例えば、第1装備仕様と第2装備仕様とで、印加される電圧が異なっていたり、想定される最大電流値が異なっていたり、信号形式が異なったりしている回路である。
多用途コネクタ34は、多用途コネクタ34Bに第1仕様コネクタ54が接続された状態と、多用途コネクタ34Bに第2仕様コネクタ59が接続された状態とで、電源用、アース用及び信号用とのいずれかに関し異なる電気を伝送する多用途回路30c、30dを含んでもよい。
図6に示す例では、第1仕様配線部材50の第1仕様コネクタ54が多用途コネクタ34Bに接続された場合、多用途回路30cはアクチュエータ81に接続され、当該アクチュエータ81の電源電力供給用の回路となる。これに対して、第2仕様配線部材55の第2仕様コネクタ59が多用途コネクタ34Bに接続された場合、多用途回路30cはセンサ83に接続され、検出信号伝送用の回路となる。
また、第1仕様配線部材50の第1仕様コネクタ54が多用途コネクタ34Bに接続された場合、多用途回路30dは通信回路82に接続され、通信信号伝送用の回路となる。これに対して、第2仕様配線部材55の第2仕様コネクタ59が多用途コネクタ34Bに接続された場合、多用途回路30dはアース回路84に接続され、アース用として電気を伝送する回路となる。
多用途回路30の断面の大きさは特に限定されない。例えば、多用途回路30が電線の芯線である場合、芯線の断面積は0.13sq、0.35sq、0.5sq、2sqのいずれの分類されるものであってもよい。
<車両への適用例>
図7は実施形態2にかかる配線システム110が車両90に適用された例を示す説明図である。
車両90に搭載されるシステムの例について説明する。車両90には、共通装備システム91が搭載される。共通装備システム91は、特定のプラットフォーム又は特定の車種の車両に対して、グレードの違い、及び、オプション部品の違いに拘らず共通して搭載されるシステムである。例えば、特定のプラットフォーム又は特定の車種の車両に対して、共通するインストルメントパネルシステムが搭載される場合、当該インストルメントパネルシステムは、共通装備システム91の一例である。共通装備システム91は、当該共通装備システム91の機能を実現するための電気機器92a、92bを少なくとも1つ備える。例えば、共通装備システム91がインストルメントパネルシステムであれば、当該共通装備システム91は、電気機器92a、92bとして、運転者に諸情報を表示する表示装置、運転者からの諸指示を受付けるスイッチ、ECU(Electronic Control Unit)等を備える。ECUは、例えば、表示装置の表示制御、スイッチを介した指示の受付け、並びに、各種センサ及び他のECU等からの諸信号の受付を行う。図7では2つの電気機器92a、92bが例示されるが、その数、位置は特に限定されない。
車両90には、排他的装備システム93が設定される。排他的装備システム93は、第1装備仕様94と第2装備仕様96とを排他的に車両90に採用可能なシステムである。ここで、排他的とは、上記したように複数の状況のうちのいずれか1つの状況が成立てば、他の状況が成立たなくなることをいう。このため、第1装備仕様94と第2装備仕様96とを排他的に採用し得るとは、第1装備仕様94を採用すれば、第2装備仕様96を採用できず、かつ、第2装備仕様96を採用すれば、第1装備仕様94を採用できなくなることをいう。この場合において、排他的装備システム93が、第1装備仕様94と第2装備仕様96とに加えて、別の排他的な選択肢として、第3装備仕様、第4装備仕様等を採用可能であることを排除しない。
排他的装備システムの一例は、第1装備仕様94がAT(Automatic Transmission)仕様であり、第2装備仕様96がMT(Manual Transmission)仕様である場合である。例えば、第1装備仕様94がAT仕様であれば、排他的装備システムは、電気機器95として、シフトレバーの位置を検出するセンサ、ATの動作モードに対する指令を受付けるスイッチ、各種ソレノイド及び各種センサを含み駆動源の回転数を変速するAT機構、AT用ECU等を備える。AT用ECUは、例えば、車速、エンジンの回転数及びアクセル操作等に応じてAT機構における変速比を制御する。また、例えば、第2装備仕様96がMT仕様であれば、排他的装備システムは、電気機器97として、シフトレバーの位置を検出するセンサ、クラッチペダルの位置を検出するセンサ、エンジン用ECU等を備える。本実施形態では、第1装備仕様94がAT仕様であり、第2装備仕様96がMT仕様であることを想定した説明がなされる。AT仕様とMT仕様とは、走行駆動源の回転を、変速して車輪に伝達する仕様として、排他的に車両90に搭載される。
配線システム110が第1装備仕様94に適用される際には、第1仕様配線部材50A、50B、50Cが選択される。この場合、幹線側配線部材120における多用途回路30及び幹線側第1用途回路31が使用され、幹線側第2用途回路32は各コネクタにおいて開かれたまま使用されない状態となる。
配線システム110が第2装備仕様96に適用される際には、第2仕様配線部材55A、55B、55Cが選択される。この場合、幹線側配線部材120における多用途回路30及び幹線側第2用途回路32が使用され、幹線側第1用途回路31は各コネクタにおいて開かれたまま使用されない状態となる。
いずれの場合において、多用途回路30が使用される。つまり、多用途回路30が複数仕様用の回路として利用される。多用途回路30が複数仕様間で共通して多用途回路30として使用される分、複数仕様用の配線部材として、回路の数を削減することができる。
なお、図7では、2つの電気機器92a、92b、4つの電気機器95a、95b、95c、95d、3つの電気機器97a、97b、97cが例示されるが、それらの数、位置は任意である。
排他的装備システムの他の例は、第1装備仕様がメカニカルキー仕様であり、第2装備仕様がスマートキー仕様である場合である。メカニカルキー仕様とは、運転者が所持する鍵をドア、ハンドル周り等に設けられた鍵穴に差込むことで、車両のドアの錠の開閉、ハンドルアンロック状態への切替及び動力源の動作可能状態の切替え等を行うシステムである。スマートキー仕様は、車両に搭載された無線通信機と、運転手が所持する無線鍵端末との間で無線通信を行うことで、車両のドアの錠の開閉、ハンドルアンロック状態への切替及び動力源の動作可能状態の切替え等を行うシステムである。なお、スマートキー仕様にメカニカルキー仕様にかかる構成が含まれることもあり得る。メカニカルキー仕様には、スマートキー仕様にかかる構成は組込まれない。メカニカルキー仕様とスマートキー仕様とは、車両における各部のロック、アンロックを行うセキュリティ仕様として、排他的に車両に搭載される。
排他的装備システムのさらに他の例は、車両の走行動力システムに関し、第1装備仕様が内燃機関向け仕様であり、第2装備仕様が内燃機関と電気モータとによるハイブリッド向け仕様である場合である。この場合、第1装備仕様又は第2装備仕様が電気モータ向け仕様であってもよい。第1装備仕様及び第2装備仕様に加えて、第3装備仕様として電気モータ向け仕様が設定されてもよい。これらの各仕様は、車両の走行動力に関するシステムとして、排他的に車両に搭載される。
排他的装備システムのさらに他の例は、車両の音響及び映像に関するシステムに関し、第1装備仕様が簡素な仕様であり、第2装備仕様が豪華な仕様である場合である。例えば、第1装備仕様がラジオ受信機とスピーカのみを有する仕様であり、第2装備仕様が、マルチメディアプレイヤー、表示装置、マルチチェンネルスピーカ、車外を撮影するカメラ等を有する仕様である場合が想定される。
なお、上記共通装備システムと排他的装備システムの例に関し、共通装備システムを構成する電気機器の一部と排他的装備システムを構成する電気機器の一部とが、両方に共用されてもよい。また、排他的装備システムとして設定される第1装備仕様を構成する電気機器の一部と第2装備仕様を構成する電気機器の一部とが、共通していてもよい。
なお、第1装備仕様及び第2装備仕様は、車両の製造時に排他的に選択される仕様であってもよいし、車両の製造後に排他的に選択される仕様であってもよい。車両の製造時に第1装備仕様及び第2装備仕様のいずれかが選択された後、第1装備仕様及び第2装備仕様の他方に変更されてもよい。例えば、車両の音響及び映像に関するシステムは、車両の製造後に排他的に選択される仕様とできるし、また、車両の製造後に第1装備仕様及び第2装備仕様のいずれか一方から他方に変更される仕様とできる。
<効果等>
本配線システム110によると、上記実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。加えて、幹線側回路121は、多用途回路30を有し、幹線側コネクタ126に第1仕様コネクタ54が接続された場合に、多用途回路30が第1用途回路52に接続され、幹線側コネクタ126に第2仕様コネクタ59が接続された場合に、多用途回路30が第2用途回路57に接続される。これにより、配線システム110において、幹線側配線部材120が共通化されつつ、機器側配線部材140として電気機器95、97の種類に応じて互いに仕様の異なる複数種類の配線部材50、55が使い分けられることができ、車両の仕様差に容易に対応することができる。共通化される幹線側配線部材120がアルミニウム電線22を有することによって、機器側配線部材140の仕様によらずに配線システム110にアルミニウム電線22を組み込むことができる。
また、通常、回路に流れる電流値が大きくなるほど、回路の導体断面積も大きくする必要があり、その分、回路の重量が増す。多用途回路30の導体断面積は、互いに異なる複数の用途のうち最も電流値が高い用途に応じた大きい導体断面積とされる場合がある。この場合でも、多用途回路30がアルミニウム電線22を有していることによって、多用途回路30の重量増加を抑制できる。
[付記]
これまで、太物電線群25の中で、アルミニウム電線22、43の割合が銅電線23、42の割合と同じかそれよりも高いものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。太物電線群25の中で、アルミニウム電線22、43の割合が銅電線23、42の割合よりも低くてもよい。
またこれまで、幹線側回路21のうち機器側回路41と接続された回路の中のアルミニウム電線22、43の割合が、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路の中のアルミニウム電線22、43の割合と同じかそれよりも高いものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。幹線側回路21のうち機器側回路41と接続された回路の中のアルミニウム電線22、43の割合が、機器側回路41のうち幹線側回路21と接続された回路の中のアルミニウム電線22、43の割合よりも低くてもよい。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
10、110 配線システム
20、120 幹線側配線部材
21、121 幹線側回路
22、22a、22b アルミニウム電線
23 銅電線
24 細物電線群
25 太物電線群
26 幹線側コネクタ
26T 幹線側コネクタ端子
26H 幹線側コネクタハウジング
30、30a、30b、30c、30d、30e 多用途回路
31、31a、31b、31c、31d、31e、31f 幹線側第1用途回路
32、32a、32b、32c、32d、32e 幹線側第2用途回路
33 共通回路
34、34A、34B、34C 多用途コネクタ
35 共通コネクタ
40、140 機器側配線部材
41 機器側回路
42a、42b 銅電線
43 アルミニウム電線
44 第1電気機器用回路
45 第2電気機器用回路
46 機器側コネクタ
46T 機器側コネクタ端子
46H 機器側コネクタハウジング
47 機器用コネクタ
47a 第1電気機器用コネクタ
47b 第2電気機器用コネクタ
50、50A、50B、50C 第1仕様配線部材
51 第1仕様回路
52、52a、52b、52c、52d、52e、52f、52g 第1用途回路
53 機器側共通回路
54 第1仕様コネクタ
55、55A、55B、55C 第2仕様配線部材
56 第2仕様回路
57、57a、57b、57c、57d 第2用途回路
58 機器側共通回路
59 第2仕様コネクタ
60 機器側共通配線部材
61 回路
62 コネクタ
70 結束部材
80 電気機器
80a 第1電気機器
80b 第2電気機器
81 アクチュエータ
82 通信回路
83 センサ
84 アース回路
90 車両
91 共通装備システム
92a、92b 電気機器
93 排他的装備システム
94 第1装備仕様
95、95a、95b、95c、95d 第1用途の電気機器
96 第2装備仕様
97、97a、97b、97c 第2用途の電気機器

Claims (7)

  1. 幹線側回路と、前記幹線側回路が接続された幹線側コネクタとを含む幹線側配線部材と、
    前記幹線側コネクタに接続された機器側コネクタと、一端が前記機器側コネクタに接続された機器側回路とを含み、前記機器側回路の他端が電気機器に電気的に接続される機器側配線部材と、
    を備え、
    前記幹線側回路の少なくとも1つは、アルミニウム電線であり、
    前記機器側回路の少なくとも1つは、前記機器側コネクタ及び前記幹線側コネクタを介して前記アルミニウム電線と接続された銅電線である、配線システム。
  2. 請求項1に記載の配線システムであって、
    前記機器側配線部材として、接続される前記電気機器の種類が互いに異なる第1仕様配線部材と第2仕様配線部材とを排他的に備え、
    前記第1仕様配線部材は、前記機器側コネクタとしての第1仕様コネクタと、前記機器側回路としての第1仕様回路とを含み、
    前記第2仕様配線部材は、前記機器側コネクタとしての第2仕様コネクタと、前記機器側回路としての第2仕様回路とを含み、
    前記第1仕様回路は、第1用途の前記電気機器に接続される第1用途回路を有し、
    前記第2仕様回路は、前記第1用途とは異なる第2用途の前記電気機器に接続される第2用途回路を有し、
    前記幹線側回路は、多用途回路を有し、
    前記幹線側コネクタに前記第1仕様コネクタが接続された場合に、前記多用途回路が前記第1用途回路に接続され、前記幹線側コネクタに前記第2仕様コネクタが接続された場合に、前記多用途回路が前記第2用途回路に接続される、配線システム。
  3. 請求項2に記載の配線システムであって、
    前記多用途回路の少なくとも1つが、前記アルミニウム電線であり、
    前記第1仕様回路及び前記第2仕様回路のそれぞれの少なくとも1つが、前記銅電線である、配線システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線システムであって、
    前記電気機器は、第1電気機器と、前記第1電気機器が配置されるエリアよりも水かかりの可能性が低いエリアに配置される第2電気機器とを含み、
    前記機器側配線部材は、前記第1電気機器とコネクタ接続される第1電気機器用コネクタと、前記第2電気機器とコネクタ接続される第2電気機器用コネクタとを含み、
    前記機器側回路は、前記第1電気機器用コネクタと前記機器側コネクタとを接続する第1電気機器用回路と、前記第2電気機器用コネクタと前記機器側コネクタとを接続する第2電気機器用回路とを有し、
    前記幹線側回路のうち前記第1電気機器用回路と接続される回路及び前記第2電気機器用回路と接続される回路のそれぞれの少なくとも1つが前記アルミニウム電線であり、
    前記第1電気機器用回路の少なくとも1つが前記銅電線であり、
    前記第2電気機器用回路の少なくとも1つは前記機器側コネクタ及び前記幹線側コネクタを介して前記アルミニウム電線と接続されたアルミニウム電線である、配線システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配線システムであって、
    前記幹線側配線部材は、それぞれが前記幹線側回路をなす複数の電線を有し、
    前記複数の電線が、導体断面積を基準に、0.13sq以下の電線のみで構成される細物電線群と、0.13sqより大きい電線のみで構成される太物電線群とに分けられた場合に、
    前記太物電線群が前記アルミニウム電線を有し、
    前記太物電線群の中で、前記アルミニウム電線の割合が銅電線の割合と同じかそれよりも高い、配線システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の配線システムであって、
    前記幹線側回路のうち前記機器側回路と接続された回路の中の前記アルミニウム電線の割合が、前記機器側回路のうち前記幹線側回路と接続された回路の中のアルミニウム電線の割合と同じかそれよりも高い、配線システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の配線システムであって、
    前記幹線側コネクタは、前記アルミニウム電線と接続されるコネクタ端子を有し、
    前記コネクタ端子と前記アルミニウム電線との接続部分が非防食である、配線システム。
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