JP2023048486A - 電圧変換回路 - Google Patents

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博之 小柳
Hiroyuki Koyanagi
嘉朗 瀬戸
Yoshiaki Seto
拓也 嶋路
Takuya Shimaji
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Abstract

【課題】 リアクトル電流の指令値の振動を抑制する。【解決手段】 電圧変換回路であって、上側スイッチング素子と、下側スイッチング素子と、制御回路と、を有する。前記制御回路が、リアクトル電流と前記リアクトル電流の目標値との偏差及び前記偏差の積分項に基づいて前記リアクトル電流の指令値を算出する電流指令値算出処理と、前記リアクトル電流の前記指令値に基づいてデューティ比の指令値を算出するデューティ比指令値算出処理と、前記デューティ比の前記指令値を制限範囲内の値に制限する制限処理と、前記デューティ比の前記指令値に基づいて対象スイッチング素子を制御する制御処理と、を実行する。前記制限処理によって制限が行われている場合に、前記制御回路が、前記電流指令値算出処理において、前記積分項の代わりに前記電流センサの前記検出値を用いて前記リアクトル電流の前記指令値を算出する。【選択図】図4

Description

本明細書に開示の技術は、電圧変換回路に関する。
特許文献1に開示の電圧変換回路は、リアクトルと、上側スイッチング素子と、下側スイッチング素子と、制御回路を有している。制御回路は、上側スイッチング素子と下側スイッチング素子を交互にオンすることでリアクトル電流を制御し、出力電圧を制御する。制御回路は、指令電圧と出力電圧の偏差等に基づいて各スイッチング素子のデューティ比の指令値を算出し、算出したデューティ比の指令値に従って各スイッチング素子をスイッチングする。
特開2015-201937号公報
制御回路が、リアクトル電流の偏差に基づくPI(Proportional-Integral)制御によってリアクトル電流の指令値を算出し、算出した指令値に従ってデューティ比の指令値を算出する電圧変換回路が存在する。デューティ比は、0.0から1.0の間の値である。以下では、デューティ比がとり得る値の範囲を制限範囲という。場合によっては、制限範囲が0.0から1.0の間の範囲よりも狭い場合もある。制御回路が算出するデューティ比の指令値が制限範囲外の値(例えば、上限値よりも高い値、または、下限値よりも低い値)である場合には、デューティ比の指令値は制限範囲内の値に制限される。この場合、制御回路は、制限されたデューティ比の指令値に従って各スイッチング素子をスイッチングする。このようにデューティ比の指令値が制限された状態では、本来必要なデューティ比で各スイッチング素子をスイッチングさせることができないため、リアクトル電流に誤差が生じ易い。このため、リアクトル電流のPI制御に用いる積分項が大きくなる。その結果、PI制御においてリアクトル電流の指令値が過度に変化してリアクトル電流の指令値が振動する場合がある。本明細書では、リアクトル電流の指令値の振動を抑制して、リアクトル電流をより正確に制御する技術を提案する。
本明細書が開示する電圧変換回路は、直流電源の正極に接続される高電位入力配線と、前記直流電源の負極に接続される低電位配線と、高電位出力配線と、中間配線と、前記高電位入力配線と前記中間配線の間に接続されているリアクトルと、前記高電位出力配線と前記中間配線の間に接続されている上側スイッチング素子と、前記中間配線と前記低電位配線の間に接続されている下側スイッチング素子と、前記リアクトルに流れるリアクトル電流を検出する電流センサと、前記上側スイッチング素子と前記下側スイッチング素子が交互にオンするように前記上側スイッチング素子と前記下側スイッチング素子を制御する制御回路と、を有する。前記制御回路が、前記リアクトル電流と前記リアクトル電流の目標値との偏差及び前記偏差を積分した積分項に基づいて前記リアクトル電流の指令値を算出する電流指令値算出処理と、前記リアクトル電流の前記指令値と前記電流センサの検出値に基づいて前記上側スイッチング素子と前記下側スイッチング素子の一方である対象スイッチング素子をオンする期間の比率を示すデューティ比の指令値を算出するデューティ比指令値算出処理と、前記デューティ比指令値算出処理で算出した前記デューティ比の前記指令値が制限範囲外の値であるときに前記デューティ比の前記指令値を前記制限範囲内の値に制限する制限処理と、前記デューティ比の前記指令値に基づいて前記対象スイッチング素子を制御する制御処理と、を実行する。前記制限処理によって前記デューティ比の前記指令値が制限されている場合に、前記制御回路が、前記電流指令値算出処理において、前記積分項の代わりに前記電流センサの前記検出値を用いて前記リアクトル電流の前記指令値を算出する。
この電圧変換回路では、デューティ比の指令値が制限されている場合に、制御回路が、電流指令値算出処理において積分項の代わりに電流センサの検出値を用いてリアクトル電流の指令値を算出する。このため、デューティ比の指令値が制限されたときにリアクトル電流の指令値が過度に変化することを防止できる。このため、リアクトル電流の指令値の振動を抑制して、リアクトル電流を正確に制御することができる。
実施形態のDC-DCコンバータの回路図。 上側スイッチング素子と下側スイッチング素子のオンするタイミングを例示するグラフ。 制御回路が実行する処理を示すブロック線図。 第1処理を示すブロック線図。 第2処理を示すブロック線図。 積分項置換処理を示すフローチャート。 積分項置換処理を実行しない場合における出力電圧VHとリアクトル電流ILの振動を示すグラフ。
図1は、実施形態のDC-DCコンバータ10の回路図を示している。DC-DCコンバータ10は、車両に搭載されている。DC-DCコンバータ10は、高電位入力配線12と、高電位出力配線14と、低電位配線16を有している。高電位入力配線12は、直流電源90(例えば、バッテリ)の正極に接続されている。低電位配線16は、直流電源90の負極に接続されている。高電位出力配線14と低電位配線16には、インバータ92を介してモータ94が接続されている。モータ94は、車両走行用のモータである。DC-DCコンバータ10は、直流電源90の印加電圧(すなわち、高電位入力配線12と低電位配線16の間の電圧)を昇圧し、昇圧した電圧を高電位出力配線14と低電位配線16の間に印加する。したがって、昇圧された電圧が、インバータ92に供給される。インバータ92は、三相交流電力を生成してモータ94に供給する。
DC-DCコンバータ10は、中間配線18、リアクトル22、上側スイッチング素子24、上側ダイオード25、下側スイッチング素子26、下側ダイオード27、コンデンサ30、電流センサ32、電圧センサ34、36、及び、制御回路40を有している。
リアクトル22は、高電位入力配線12と中間配線18の間に接続されている。
スイッチング素子24、26は、IGBT(insulated gate bipolar transistor)、MOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)などのゲート型のスイッチング素子である。上側スイッチング素子24の高電位側主端子(例えば、コレクタ端子またはドレイン端子)は、高電位出力配線14に接続されている。上側スイッチング素子24の低電位側主端子(例えば、エミッタ端子またはソース端子)は、中間配線18に接続されている。上側ダイオード25は、上側スイッチング素子24に対して並列に接続されている。上側ダイオード25のアノードが中間配線18に接続されており、上側ダイオード25のカソードが高電位出力配線14に接続されている。下側スイッチング素子26の高電位側主端子は、中間配線18に接続されている。下側スイッチング素子26の低電位側主端子は、低電位配線16に接続されている。下側ダイオード27は、下側スイッチング素子26に対して並列に接続されている。下側ダイオード27のアノードが低電位配線16に接続されており、下側ダイオード27のカソードが中間配線18に接続されている。
コンデンサ30は、高電位出力配線14と低電位配線16の間に接続されている。
電流センサ32は、リアクトル22に流れる電流ILを検出する。電圧センサ34は、高電位入力配線12と低電位配線16の間の電圧(以下、入力電圧VLという)を検出する。電圧センサ36は、高電位出力配線14と低電位配線16の間の電圧(以下、出力電圧VHという)を検出する。
制御回路40は、上側スイッチング素子24のゲート、及び、下側スイッチング素子26のゲートに接続されている。制御回路40は、各ゲートの電圧を制御することで、上側スイッチング素子24と下側スイッチング素子26を制御する。制御回路40は、電流センサ32、電圧センサ34、36に接続されている。制御回路40には、電流センサ32によるリアクトル電流ILの検出値、電圧センサ34による入力電圧VLの検出値、及び、電圧センサ36による出力電圧VHの検出値が入力される。また、制御回路40には、図示しない指令回路から出力電圧VHの指令値VHsが入力される。指令値VHsは、モータ94の動作状態、車両のアクセル操作量等に基づいて算出される。制御回路40は、指令値VHs、リアクトル電流ILの検出値、入力電圧VLの検出値、及び、出力電圧VHの検出値に基づくフィードバック制御によって、上側スイッチング素子24と下側スイッチング素子26を制御する。
図2は、上側スイッチング素子24と下側スイッチング素子26のオンするタイミングの一例を示している。図2に示すように、制御回路40は、上側スイッチング素子24と下側スイッチング素子26を交互にオンさせる。図2において、符号sは制御周期の長さを示しており、期間Ton24は上側スイッチング素子24がオンしている期間を示しており、期間Ton26は下側スイッチング素子26がオンしている期間を示しており、期間Tdはデッドタイム(すなわち、上側スイッチング素子24と下側スイッチング素子26がオフしている期間)を示している。上側スイッチング素子24のデューティ比Dは、制御周期の中で上側スイッチング素子24がオンしている期間の比率であり、D=Ton24/sの関係を満たす。下側スイッチング素子26のデューティ比は、上側スイッチング素子24のデューティ比Dから一意的に決まる値である。また、デューティ比Dは、上限値Dmaxと下限値Dminの間の値である。デューティ比Dの上限値Dmaxは1.0に近い値(より詳細には、1.0からデッドタイム分の比率を減算した値)であり、デューティ比Dの下限値Dminは0.0に近い値である。制御回路40は、制御周期ごとにデューティ比Dを制御する。
DC-DCコンバータ10は、直流電源90からインバータ92に電力を供給する昇圧動作と、インバータ92から直流電源90に電力を供給する降圧動作を実行することができる。
昇圧動作では、下側スイッチング素子26がオンすると、直流電源90の正極からリアクトル22と下側スイッチング素子26を介して直流電源90の負極へ電流が流れる。その後、下側スイッチング素子26がオフし、上側スイッチング素子24がオンすると、リアクトル22でリアクトル電流ILが流れている方向に誘導電圧が発生する。このため、中間配線18の電位が高電位出力配線14の電位よりも高くなる。その結果、直流電源90の正極からリアクトル22、上側スイッチング素子24及び上側ダイオード25を介して高電位出力配線14へ電流が流れる。これにより、高電位出力配線14の電位が上昇する。
降圧動作では、上側スイッチング素子24がオンすると、高電位出力配線14から上側スイッチング素子24とリアクトル22を介して直流電源90の正極へ電流が流れる。その後、上側スイッチング素子24がオフし、下側スイッチング素子26がオンすると、リアクトル22でリアクトル電流ILが流れている方向に誘導電圧が発生する。このため、直流電源90の負極から下側スイッチング素子26、下側ダイオード27及びリアクトル22を介して直流電源90の正極へ電流が流れる。これにより、直流電源90が充電される。
制御回路40には、出力電圧VHの指令値VHsが所定周期で繰り返し入力される。制御回路40は、指令値VHsを受信するごとに、図3の処理を実行する。第1処理は、指令値VHsに基づいてリアクトル電流ILの指令値ILsを算出する処理である。第2処理は、指令値ILsに基づいてデューティ比Dの指令値Dsbを算出する処理である。制御回路40は、指令値Dsbを算出すると、上側スイッチング素子24のデューティ比Dが指令値Dsbと一致するように、上側スイッチング素子24と下側スイッチング素子26を制御する。以下に、第1処理と第2処理について詳細に説明する。
図4は、第1処理の詳細を示している。第1処理では、制御回路40は、外部から入力される指令値VHsと、電圧センサ36から入力される出力電圧VH(すなわち、検出値)から、電流偏差ΔILaを算出する。なお、電流偏差ΔILaは、指令値VHsと等しい値まで出力電圧VHを変化させるために必要なリアクトル電流ILの変化量である。すなわち、電流偏差ΔILaは、リアクトル電流ILとリアクトル電流の目標値との偏差である。制御回路40は、下記数式1により電流偏差ΔILaを算出する。
Figure 2023048486000002
なお、上記数式1において、符号Cはコンデンサ30の静電容量であり、符号sは制御周期の長さ(図2参照)であり、符号VLは電圧センサ34で検出された入力電圧VLの検出値である。
次に、制御回路40は、電流偏差ΔILaに基づくPI制御によって、リアクトル電流ILの指令値ILsを算出する。より詳細には、制御回路40は、電流偏差ΔILaに比例ゲインkpを乗算することによって比例項Aを算出する(すなわち、A=kpΔILa)。また、制御回路40は、電流偏差ΔILaと積分ゲインkiの積に値Xを加算することによって、積分項Bを算出する(すなわち、B=kiΔILa+X)。なお、値Xは、積分項置換処理によって算出される値である。積分項置換処理については後に詳述する。値Xは、通常時は、前回の制御周期において算出した積分項Bである。なお、以下では、n回前の制御周期における積分項Bを、積分項Bという場合がある。例えば、前回の積分項Bを積分項Bといい、今回の積分項Bを積分項Bという場合がある。また、以下では、n回前の制御周期に算出した電流偏差ΔILaを、ΔILaという場合がある。例えば、前回の電流偏差ΔILaを電流偏差ΔILaといい、今回の電流偏差ΔILaを電流偏差ΔILaという場合がある。通常時(すなわち、X=Bの場合)は、B=kiΔILa+B=ki(ΔILa+ΔILa+ΔILa+・・・ΔILa)の関係が満たされる。すなわち、通常時は、積分項Bは、過去の電流偏差ΔILaの積算値に積分ゲインkiを乗算した値であり、PI制御における一般的な積分項である。制御回路40は、比例項Aと積分項Bを加算することによってリアクトル電流ILの指令値ILsを算出する(すなわち、ILs=A+B)。
次に、制御回路40は、算出した指令値ILsに対して積分項制限処理を実行する。ここでは、制御回路40は、指令値ILsに含まれる積分項Bが上限値を超えているか否かを判定する。積分項Bが上限値を超えている場合には、制御回路40は、積分項Bを上限値の値に制限する。これによって、積分項Bが過大となることが防止される。積分項Bが上限値を超えていない場合には、制御回路40は、積分項Bを変更しない。この場合、積分項制限処理の前後で指令値ILsは変化しない。第1処理では、積分項制限処理後の指令値ILsが出力される。
図5は、第2処理の詳細を示している。第2処理では、制御回路40は、第1処理で出力した指令値ILsと電流センサ32で検出されるリアクトル電流ILの検出値との偏差ΔILbを算出する。次に、制御回路40は、ΔD演算処理を実行する。ここでは、制御回路40は、下記数式2によってデューティ比偏差ΔDを算出する。
Figure 2023048486000003
なお、デューティ比偏差ΔDは、指令値ILsと等しい値までリアクトル電流ILを変化させるために必要なデューティ比Dの変化量である。また、上記数式2において、符号Lはリアクトル22のインダクタンスである。
次に、制御回路40は、デューティ比偏差ΔDに基づくPI制御によってデューティ比Dの指令値Dsaを算出する。ここで算出される指令値Dsaは、デューティ比Dの制限範囲(すなわち、上限値Dmaxと下限値Dminの間の範囲)の外側の値となり得る。すなわち、指令値Dsaは、デューティ比Dの制限範囲を無視して算出される。
次に、制御回路40は、指令値Dsaに対してデューティ比制限処理を実施する。より詳細には、制御回路40は、指令値Dsaが上限値Dmaxよりも高い場合には、制限処理後の指令値Dsbとして上限値Dmaxと等しい値を算出する。また、制御回路40は、指令値Dsaが下限値Dminよりも低い場合には、制限処理後の指令値Dsbとして下限値Dminと等しい値を算出する。また、制御回路40は、指令値Dsaが制限範囲内の値である場合には、制限処理後の指令値Dsbとして制限処理前の指令値Dsaと等しい値を算出する。このように、制限処理では、デューティ比Dの指令値Dsaが制限範囲外の値である場合に、指令値Dsbが制限範囲の値に制限される。
制御回路40は、デューティ比Dの指令値Dsbを算出すると、指令値Dsbに従って上側スイッチング素子24と下側スイッチング素子26を制御する。すなわち、制御回路40は、上側スイッチング素子24のデューティ比Dが指令値Dsbと一致するように上側スイッチング素子24を制御し、下側スイッチング素子26のデューティ比が指令値Dsbに対応するデューティ比となるように下側スイッチング素子26を制御する。これによって、出力電圧VHが指令値VHsと略一致する値に制御される。
次に、図4に示す積分項置換処理について説明する。制御回路40は、図4に示す積分項制限処理後に積分項Bを記憶する。制御回路40は、次の制御周期において、前回の制御周期で記憶した積分項B(すなわち、積分項B)に基づいて積分項置換処理を実行する。図6に示すように、積分項置換処理では、制御回路40は、デューティ比制限状態であるか否かを判定する(ステップS2)。なお、デューティ比制限状態とは、第2処理のデューティ比制限処理(図5参照)においてデューティ比が制限されている状態を意味する。制御回路40は、前回の制御周期のデューティ比制限処理においてデューティ比の制限を行ったか否かを判定する。制御回路40は、前回の制御周期において指令値Dsaが指令値Dsbと等しかった場合にはデューティ比制限状態ではないと判定し、前回の制御周期において指令値Dsaが指令値Dsbと異なる場合にはデューティ比制限状態であると判定する。
デューティ比制限状態ではない場合(すなわち、ステップS2でNOの場合)には、ステップS4において、制御回路40は、値Xとして前回の積分項Bを使用する。この場合(すなわち、X=Bの場合)、上述したように、第1処理において通常のPI制御によってリアクトル電流ILの指令値ILsが算出される。
デューティ比制限状態である場合(すなわち、ステップS2でYESの場合)には、ステップS6において、制御回路40は、値Xとして、電流センサ32で検出されるリアクトル電流ILの検出値を使用する。この場合、第1処理において、B=kiΔILa+IL(より詳細には、B=kiΔILa+IL)の数式によって積分項Bが算出され、その積分項Bと比例項Aとの和によって指令値ILsが算出される。
次に、実施形態のDC-DCコンバータ10の特性について説明する。デューティ比制限状態ではない場合(すなわち、通常時)には、デューティ比Dの最終的な指令値Dsbとして、指令値Dsa(すなわち、リアクトル電流ILを指令値ILsと一致させるために必要なデューティ比D)と一致する値が算出される。したがって、通常時は、制御回路40は、リアクトル電流ILを指令値ILsに正確に制御することができる。すなわち、通常時は、制御回路40は、出力電圧VHを指令値VHsに正確に制御することができる。他方、デューティ比制限状態では、デューティ比Dの最終的な指令値Dsbが指令値Dsaからずれるため、リアクトル電流ILの指令値ILsに対するずれが通常時よりもわずかに大きくなる。このため、デューティ比制限状態では、出力電圧VHの指令値VHsに対するずれが通常時よりもわずかに大きくなり、電流偏差ΔILaが通常時よりもわずかに大きくなる。このため、仮にデューティ比制限状態において通常のPI制御による指令値ILsの算出を継続した場合には、電流偏差ΔILaが積算されて積分項Bが必要以上に大きくなる。すると、指令値ILsが変動し易くなり、指令値ILsが振動する。その結果、図7に示すように、リアクトル電流IL及び出力電圧VHの振動が発生する。なお、図7ではデューティ比Dの指令値Dsbが上限値Dmaxに達している場合を示しているが、指令値Dsbが下限値Dminに達している場合にも同様にしてリアクトル電流IL及び出力電圧VHの振動が生じる。これに対し、実施形態のDC-DCコンバータ10では、デューティ比制限状態において、値Xとして電流センサ32によるリアクトル電流ILの検出値を使用する。すなわち、通常時のPI制御における積分項Bを、デューティ比制限状態ではリアクトル電流ILの検出値に置き換える。その結果、値Xが過剰に大きくなることが防止され、指令値ILsの過剰な変動が抑制される。これによって、リアクトル電流IL及び出力電圧VHの振動が抑制される。
なお、上述した実施形態では、DC-DCコンバータ10に対して負荷としてインバータ92とモータ94が接続されていた。しかしながら、負荷が他の装置であってもよい。
また、上述した実施形態では、上側スイッチング素子24のデューティ比Dの指令値Dsbの算出方法について説明したが、下側スイッチング素子26のデューティ比の指令値の算出に本明細書に開示の技術を適用してもよい。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
10 :DC-DCコンバータ
22 :リアクトル
24 :上側スイッチング素子
25 :上側ダイオード
26 :下側スイッチング素子
27 :下側ダイオード
30 :コンデンサ
32 :電流センサ
34 :電圧センサ
36 :電圧センサ
40 :制御回路
90 :直流電源
92 :インバータ
94 :モータ

Claims (1)

  1. 電圧変換回路であって、
    直流電源の正極に接続される高電位入力配線と、
    前記直流電源の負極に接続される低電位配線と、
    高電位出力配線と、
    中間配線と、
    前記高電位入力配線と前記中間配線の間に接続されているリアクトルと、
    前記高電位出力配線と前記中間配線の間に接続されている上側スイッチング素子と、
    前記中間配線と前記低電位配線の間に接続されている下側スイッチング素子と、
    前記リアクトルに流れるリアクトル電流を検出する電流センサと、
    前記上側スイッチング素子と前記下側スイッチング素子が交互にオンするように前記上側スイッチング素子と前記下側スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を有し、
    前記制御回路が、
    前記リアクトル電流と前記リアクトル電流の目標値との偏差及び前記偏差を積分した積分項に基づいて前記リアクトル電流の指令値を算出する電流指令値算出処理と、
    前記リアクトル電流の前記指令値と前記電流センサの検出値に基づいて、前記上側スイッチング素子と前記下側スイッチング素子の一方である対象スイッチング素子をオンする期間の比率を示すデューティ比の指令値を算出するデューティ比指令値算出処理と、
    前記デューティ比指令値算出処理で算出した前記デューティ比の前記指令値が制限範囲外の値であるときに、前記デューティ比の前記指令値を前記制限範囲内の値に制限する制限処理と、
    前記デューティ比の前記指令値に基づいて前記対象スイッチング素子を制御する制御処理と、
    を実行し、
    前記制限処理によって前記デューティ比の前記指令値が制限されている場合に、前記制御回路が、前記電流指令値算出処理において、前記積分項の代わりに前記電流センサの前記検出値を用いて前記リアクトル電流の前記指令値を算出する、電圧変換回路。
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