JP2023047457A - 操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】操舵用アクチュエータとハブユニット本体の連結部の構造を簡素かつコンパクト化し、限られた空間内での前記連結部の強度および耐久性を高めることができる操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両を提供する。【解決手段】操舵機能付ハブユニット1は、車輪を回転支持するハブベアリングを有するハブユニット本体2と、懸架装置の足回りフレーム部品に設けられハブユニット本体2を上下方向に延びる転舵軸心A回りに回転自在に支持するユニット支持部材3と、ハブユニット本体2を転舵軸心A回りに回転駆動させる操舵用アクチュエータ5とを備える。操舵用アクチュエータ5は、ユニット支持部材3に対して、上下方向に延びる揺動軸心A1回りに揺動支持部材を介して揺動自在に支持されている。【選択図】図1
Description
本発明は、操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両に関し、走行状況に合わせ左右の車輪を適切な操舵角に制御することで、燃費の改善および走行安定性と安全性の向上を図る技術に関する。
一般的な車両の操舵装置は機械的に車輪と接続されているため、一般的には固定された単一のステアリングジオメトリしか取ることができず、アッカーマンジオメトリとパラレルジオメトリとの中間的なジオメトリに設定されることが多い。しかし、この場合、低速域では左右輪の舵角差が不足して外輪の舵角が過大となり、高速域では内輪の舵角が過大となる。このように内外輪の車輪横力配分に不要な偏りがあると、走行抵抗の悪化による燃費悪化及びタイヤの早期摩耗の原因となり、また内外輪を効率的に利用できないので、コーナリングのスムーズさが損なわれるといった課題がある。
そこで補助的な操舵機能を備えた技術(特許文献1,2)が提案されている。
しかし特許文献1では、モータを2個使っているため、モータの数量増によるコストの上昇が生じるだけでなく、制御が複雑になる。
特許文献2は、転舵軸に対しハブベアリングを片持ち支持しているため、剛性が低下し、過大な走行Gの発生によってステアリングジオメトリが変化してしまう可能性がある。
また、転舵軸上に減速機を設けた場合、モータを含めてサイズが大きくなる。全体のサイズが大きくなると、車輪の内周部に全体を配置することが困難となる。また、減速比の大きい減速機を設けた場合、応答性が悪化する。
しかし特許文献1では、モータを2個使っているため、モータの数量増によるコストの上昇が生じるだけでなく、制御が複雑になる。
特許文献2は、転舵軸に対しハブベアリングを片持ち支持しているため、剛性が低下し、過大な走行Gの発生によってステアリングジオメトリが変化してしまう可能性がある。
また、転舵軸上に減速機を設けた場合、モータを含めてサイズが大きくなる。全体のサイズが大きくなると、車輪の内周部に全体を配置することが困難となる。また、減速比の大きい減速機を設けた場合、応答性が悪化する。
特許文献3では、同文献3における図1および図2に操舵機能付ハブユニットを車両の前輪に適用した例が示されている。図11に示すように、ハブベアリング15を転舵軸心A回りに回転駆動させる操舵用アクチュエータ5は、ユニット支持部材3の背面つまり車両内側方向の面に、ボルト等で移動不可能に固定されている。さらに、操舵用アクチュエータ5は、モータ26の回転出力をねじ軸25Aの直進運動に変換する直動機構25を有する。前記ねじ軸25Aは、2つの継手を介して、ハブベアリング15から転舵軸と交差し延伸するアーム部17に連結されており、ねじ軸の直進運動を転舵軸心A回りの回転運動に変換することで、ハブベアリング15を転舵軸心A回りに回転させている。
操舵用アクチュエータ5がユニット支持部材3にボルト等で移動不可能に固定されている場合、以下の課題があった。
操舵用アクチュエータ5のねじ軸の直線運動をハブベアリング15の回転運動に滑らかに変換するためには、ねじ軸、ハブベアリング間を転舵軸Aと平行な軸心回りに揺動可能な継手を2つ直列に持つジョイント8Bで連結し、直線運動と回転運動の幾何学的な軌跡のずれを吸収する必要があった。
操舵用アクチュエータ5のねじ軸の直線運動をハブベアリング15の回転運動に滑らかに変換するためには、ねじ軸、ハブベアリング間を転舵軸Aと平行な軸心回りに揺動可能な継手を2つ直列に持つジョイント8Bで連結し、直線運動と回転運動の幾何学的な軌跡のずれを吸収する必要があった。
しかし、限られた狭い空間内に2つの継手を直列に配置するには、1つあたりの継手を小さくせざるを得ず、継手の強度および耐久性が低下する懸念があった。一方、継手の強度および耐久性を優先させれば、ジョイントが大きくなり、ハブユニット全体の大型化および重量の増加、周辺の懸架装置との干渉等の懸念があった。
本発明の目的は、操舵用アクチュエータとハブユニット本体の連結部の構造を簡素かつコンパクト化し、限られた空間内での前記連結部の強度および耐久性を高めることができる操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両を提供することである。
本発明の操舵機能付ハブユニットは、車輪を回転支持するハブベアリングを有するハブユニット本体と、懸架装置の足回りフレーム部品に設けられ前記ハブユニット本体を上下方向に延びる転舵軸心回りに回転自在に支持するユニット支持部材と、前記ハブユニット本体を前記転舵軸心回りに回転駆動させる操舵用アクチュエータと、を備えた操舵機能付ハブユニットであって、
前記操舵用アクチュエータは、前記ユニット支持部材に対して、上下方向に延びる揺動軸心回りに揺動支持部材を介して揺動自在に支持されている。
前記操舵用アクチュエータは、前記ユニット支持部材に対して、上下方向に延びる揺動軸心回りに揺動支持部材を介して揺動自在に支持されている。
この構成によると、操舵用アクチュエータによりハブユニット本体を転舵軸心回りに回転駆動させることができる。これにより、車両の走行条件に応じて、車輪の角度を任意に変更することができる。
ユニット支持部材に対する操舵用アクチュエータの支持構造を、従来の固定構造から揺動自在な支持構造にすることで、操舵用アクチュエータとハブユニット本体の連結部の構造を、複数のジョイント等で連結することなく簡素かつコンパクトにすることができる。換言すれば、前記揺動自在な支持構造にしたため、操舵用アクチュエータの直線運動(直進運動)をハブベアリングの回転運動に変換するための連結部を簡素かつコンパクト化しつつ直線運動と回転運動の幾何学的な軌跡のずれを吸収することが可能となる。よって、限られた空間内での連結部の強度および耐久性を高めることができる。
ユニット支持部材に対する操舵用アクチュエータの支持構造を、従来の固定構造から揺動自在な支持構造にすることで、操舵用アクチュエータとハブユニット本体の連結部の構造を、複数のジョイント等で連結することなく簡素かつコンパクトにすることができる。換言すれば、前記揺動自在な支持構造にしたため、操舵用アクチュエータの直線運動(直進運動)をハブベアリングの回転運動に変換するための連結部を簡素かつコンパクト化しつつ直線運動と回転運動の幾何学的な軌跡のずれを吸収することが可能となる。よって、限られた空間内での連結部の強度および耐久性を高めることができる。
前記ハブユニット本体は、前記ハブベアリングの固定輪またはこの固定輪に設けられた円環部の外周から上下にそれぞれ突出する転舵軸部を有し、前記上下の転舵軸部が前記転舵軸心回りに回転自在に支持され、且つ前記上下の転舵軸部が前記車輪のホイール内に位置してもよい。この場合、上下の転舵軸部がホイール外で例えば車体側に配置される構造よりも、転舵軸部の中心つまり転舵軸心から車輪の接地面中心までの距離を確実に短縮でき、車輪を操舵させる力を低減することができる。したがって、ハブユニット全体の小型化および重量低減を図ることができる。これにより車両の運動性能を高めることができる。
前記操舵用アクチュエータは、モータと、このモータの回転出力を直動出力部の直進運動に変換する直動機構とを有し、前記直動出力部が直進方向に進退することで、前記ハブユニット本体が前記転舵軸心回りに回転駆動され、前記操舵用アクチュエータの前記揺動軸心と、前記直動出力部の前記直進方向の軸心とが互いに直交するように設けられていてもよい。
この構成によると、前記揺動軸心と、直動出力部の直進方向の軸心とが互いに直交するため、操舵用アクチュエータの推力の反力を正面で受け止め、各部に無駄な方向の力が作用することを防ぎ、ハブユニット全体の強度および剛性を高められる。
この構成によると、前記揺動軸心と、直動出力部の直進方向の軸心とが互いに直交するため、操舵用アクチュエータの推力の反力を正面で受け止め、各部に無駄な方向の力が作用することを防ぎ、ハブユニット全体の強度および剛性を高められる。
前記ハブユニット本体に設けられたアーム部にジョイント部を介して前記直動出力部が連結され、このジョイント部は1つの屈曲可能な継手を有してもよい。この場合、1つの屈曲可能な継手により、操舵用アクチュエータの直進運動をハブベアリングの回転運動に滑らかに変換することができる。したがって、操舵用アクチュエータとハブユニット本体の連結部の構造を簡素かつコンパクトに設計することが可能となり、限られた空間内において連結部の強度および耐久性を最大限に高めることができる。
前記ジョイント部がボールジョイントまたはリンク式ジョイントであってもよい。
ジョイント部がボールジョイントである場合、一方の球体状のスタッドを他方のハウジングで囲い込むことで、あらゆる方向に屈曲することが可能となり、操舵用アクチュエータの直動出力部の直進運動とアーム部の回転運動つまり円弧運動の軌跡のずれを吸収することができる。これに加えて、製造誤差によって生じる転舵軸と操舵用アクチュエータの揺動軸の平行の微小な誤差も吸収することが可能となる。さらにボールジョイントはハウジングを加締めることで、内部に予圧を与え、ガタを抑制することができる。
ジョイント部がリンク式ジョイントである場合、コンパクトでかつ高剛性および高強度が得やすい、単純な部品が多く、安価に製造し易いなどの効果がある。
ジョイント部がボールジョイントである場合、一方の球体状のスタッドを他方のハウジングで囲い込むことで、あらゆる方向に屈曲することが可能となり、操舵用アクチュエータの直動出力部の直進運動とアーム部の回転運動つまり円弧運動の軌跡のずれを吸収することができる。これに加えて、製造誤差によって生じる転舵軸と操舵用アクチュエータの揺動軸の平行の微小な誤差も吸収することが可能となる。さらにボールジョイントはハウジングを加締めることで、内部に予圧を与え、ガタを抑制することができる。
ジョイント部がリンク式ジョイントである場合、コンパクトでかつ高剛性および高強度が得やすい、単純な部品が多く、安価に製造し易いなどの効果がある。
前記操舵用アクチュエータは上下に突出する揺動軸を有し、これら上下の揺動軸は、前記揺動支持部材に支持されていてもよい。この場合、操舵用アクチュエータの支持構造を簡素化することができ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
前記揺動支持部材は、転がり軸受または滑り軸受であってもよい。
揺動支持部材が転がり軸受である場合、揺動軸の回転抵抗を低減することができ操舵用アクチュエータの小型化を図ることが可能となる。
揺動支持部材が滑り軸受である場合、転がり軸受に対して、揺動時のフリクションは増加するが、微小な揺動に対する耐久性およびコストでは優位である。
揺動支持部材が転がり軸受である場合、揺動軸の回転抵抗を低減することができ操舵用アクチュエータの小型化を図ることが可能となる。
揺動支持部材が滑り軸受である場合、転がり軸受に対して、揺動時のフリクションは増加するが、微小な揺動に対する耐久性およびコストでは優位である。
本発明の操舵システムは、本発明の上記いずれかの構成の操舵機能付ハブユニットと、この操舵機能付ハブユニットの操舵用アクチュエータを制御する制御装置とを備えた操舵システムであって、前記制御装置は、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する操舵制御部と、この操舵制御部から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して前記操舵用アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ駆動制御部とを有する。
この構成によると、操舵制御部は、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する。アクチュエータ駆動制御部は、操舵制御部から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して操舵用アクチュエータを駆動制御する。したがって、運転者のハンドル操作による操舵に付加して車輪角度を任意に変更することができる。
本発明の車両は、本発明の上記いずれかの構成の操舵機能付ハブユニットを用いて前輪および後輪のいずれか一方または両方が支持される。このため、本発明の操舵機能付ハブユニットにつき前述した各効果が得られる。前輪は一般的に操舵輪とされるが、操舵輪に、本発明の操舵機能付ハブユニットを適用した場合は、走行中におけるトー角調整に効果的である。後輪は一般的に非操舵輪とされるが、非操舵輪に適用した場合は、非操舵輪の若干の操舵によって低速走行時における最小回転半径の低減および高速走行時における車両安定性の向上を図ることができる。
本発明の操舵機能付ハブユニットは、操舵用アクチュエータが、ユニット支持部材に対して、上下方向に延びる揺動軸心回りに揺動支持部材を介して揺動自在に支持されているため、操舵用アクチュエータとハブユニット本体の連結部の構造を簡素かつコンパクト化し、限られた空間内での前記連結部の強度および耐久性を高めることができる。
[第1の実施形態]
本発明の実施形態に係る操舵機能付ハブユニットを図1ないし図5Bおよび図8と共に説明する。図1に示すように、操舵機能付ハブユニット1は、ハブユニット本体2と、ユニット支持部材3と、操舵用アクチュエータ5とを備える。図8に示すように、本実施形態では、操舵機能付ハブユニット1は、トーションビーム式の懸架装置12Rで支持される左右の後輪9R,9Rを各輪独立して操舵する機能を有し、前輪操舵付きの車両10の後輪9R,9Rに適用される。この場合、トーションビーム式の懸架装置12Rのステイ部に、ユニット支持部材3(図1)が固定される。
本発明の実施形態に係る操舵機能付ハブユニットを図1ないし図5Bおよび図8と共に説明する。図1に示すように、操舵機能付ハブユニット1は、ハブユニット本体2と、ユニット支持部材3と、操舵用アクチュエータ5とを備える。図8に示すように、本実施形態では、操舵機能付ハブユニット1は、トーションビーム式の懸架装置12Rで支持される左右の後輪9R,9Rを各輪独立して操舵する機能を有し、前輪操舵付きの車両10の後輪9R,9Rに適用される。この場合、トーションビーム式の懸架装置12Rのステイ部に、ユニット支持部材3(図1)が固定される。
懸架装置は、トーションビーム式のサスペンションに限定されるものではなく、マルチリンク式サスペンション等他のサスペンションを適用可能である。操舵機能付ハブユニット1を前記マルチリンク式サスペンションに適用する場合は、マルチリンク式サスペンションのナックルに、ユニット支持部材3(図1)が固定される。後述するように、操舵機能付ハブユニット1を前輪に適用する場合は、ユニット支持部材3(図1)自体がナックルとなり、ストラット式およびマルチリンク式など、様々な懸架装置へ操舵機能付ハブユニット1を搭載することが可能である。
操舵機能付ハブユニット1は、ハンドル11aの操作等による左右の前輪9F,9Fの操舵と共に、左右の後輪9R,9Rを微小な角度(約±5deg)独立して操舵可能である。但し、操舵機能付ハブユニット1において、車両制御の要求によっては、前記微小な角度に限らず例えば10°~20°等の比較的大きな角度を左右輪個別に採ることもある。
<ユニット支持部材3>
懸架装置12Rの左右両側部には、図2に示すユニット支持部材3がそれぞれ取り付けられている。ユニット支持部材3は、例えば、平板状の部材から成るユニット支持部材本体3Aと、このユニット支持部材本体3Aのインボード側面に固定される図5Aに示す上下のアクチュエータ支持部3B,3Bとを有する。上下のアクチュエータ支持部3B,3Bは、それぞれユニット支持部材本体3Aの背面からインボード側に突出し、且つ所定間隔を隔てて平行に設けられている。ユニット支持部材本体3Aに対し、各アクチュエータ支持部3Bがインロー嵌合された状態でボルト34により着脱自在に固定されている。
懸架装置12Rの左右両側部には、図2に示すユニット支持部材3がそれぞれ取り付けられている。ユニット支持部材3は、例えば、平板状の部材から成るユニット支持部材本体3Aと、このユニット支持部材本体3Aのインボード側面に固定される図5Aに示す上下のアクチュエータ支持部3B,3Bとを有する。上下のアクチュエータ支持部3B,3Bは、それぞれユニット支持部材本体3Aの背面からインボード側に突出し、且つ所定間隔を隔てて平行に設けられている。ユニット支持部材本体3Aに対し、各アクチュエータ支持部3Bがインロー嵌合された状態でボルト34により着脱自在に固定されている。
ユニット支持部材本体3Aのインボード側で上下のアクチュエータ支持部3B,3Bに、操舵用アクチュエータ5が支持され、ユニット支持部材本体3Aのアウトボード側に、ハブユニット本体2が設けられる。ハブユニット本体2と操舵用アクチュエータ5とは後述するジョイント部8により連結されている。
図8に示すように、操舵機能付ハブユニット1を車両10に搭載した状態で、車両10の車幅方向外側をアウトボード側といい、車両10の車幅方向中央側をインボード側という。なお、操舵機能付ハブユニット1を単に、ハブユニット1と言う場合がある。
図8に示すように、操舵機能付ハブユニット1を車両10に搭載した状態で、車両10の車幅方向外側をアウトボード側といい、車両10の車幅方向中央側をインボード側という。なお、操舵機能付ハブユニット1を単に、ハブユニット1と言う場合がある。
図4に示すように、ハブユニット本体2は、車輪9(図2)の回転軸心Oに直交し且つ上下方向に延びる転舵軸心A回りに回転自在なように、上下二箇所で回転支持部材4,4を介してユニット支持部材本体3Aに支持されている。図2に示すように、車輪9は、ホイール9aとタイヤ9bとを備える。
<ハブユニット本体2について>
図4に示すように、ハブユニット本体2は、車輪9(図2)を回転支持するハブベアリング15と、上下の転舵軸部16b,16bと、操舵力受け部であるアーム部17(図3)とを備える。ハブベアリング15は、内輪18と、外輪19と、これら内外輪18,19間に介在したボール等の転動体20と、転動体20を保持する保持器とを有し、車体側の部材と車輪9(図2)とを繋ぎ、車輪9(図2)を滑らかに回転させる。
図4に示すように、ハブユニット本体2は、車輪9(図2)を回転支持するハブベアリング15と、上下の転舵軸部16b,16bと、操舵力受け部であるアーム部17(図3)とを備える。ハブベアリング15は、内輪18と、外輪19と、これら内外輪18,19間に介在したボール等の転動体20と、転動体20を保持する保持器とを有し、車体側の部材と車輪9(図2)とを繋ぎ、車輪9(図2)を滑らかに回転させる。
このハブベアリング15は、外輪19が固定輪、内輪18が回転輪となり、転動体20が複列とされたアンギュラ玉軸受とされている。内輪18は、ハブフランジ18aaを有しアウトボード側の軌道面を構成するハブ輪部18aと、インボード側の軌道面を構成する内輪部18bとを有する。ハブフランジ18aaに、図2の車輪9のホイール9aがブレーキロータ21aと重なり状態でボルト固定されている。内輪18は、回転軸心O回りに回転する。
図4の上下の転舵軸部16b,16bは、外輪19の外周から上下に突出して設けられたトラニオン軸状である。この例では、上下の転舵軸部16b,16bは、外輪19に一体に形成されている。前記「一体に形成されている」とは、各転舵軸部16bと外輪19とが、複数の要素を結合したものではなく単一の材料から例えば鍛造、機械加工等により単独の物の一部として成形されたことを意味する。
なお外輪19の外周面に嵌合された円環部を備え、この円環部の外周から上下に突出して設けられたトラニオン軸状の転舵軸部16b,16bであってもよい。
なお外輪19の外周面に嵌合された円環部を備え、この円環部の外周から上下に突出して設けられたトラニオン軸状の転舵軸部16b,16bであってもよい。
図2に示すように、ブレーキ21は、ブレーキロータ21aと、図示外のブレーキキャリパとを有する。前記ブレーキキャリパは図3の上下二箇所のブレーキキャリパ取付部22に取付けられる。上下二箇所のブレーキキャリパ取付部22は、図2に示すように、外輪19の外周面におけるインボード側端部からアーム状に突出して設けられている。よってハブベアリング15とブレーキキャリパ取付部22は、一体に操舵する。
アーム部17は、ハブベアリング15の外輪19に操舵力を与える作用点となる部位であり、前記ブレーキキャリパ取付部22に例えば溶接、ボルト等により固定またはブレーキキャリパ取付部22に一体に設けられている。このアーム部17は、外輪19よりも半径方向外方に所定長さ突出する。
<回転支持部材等>
図4に示すように、各回転支持部材4は転がり軸受であり、この例では、転がり軸受として、円すいころ軸受が適用されている。転がり軸受は、転舵軸部16bの外周に嵌合された内輪4aと、保持部材Bhに嵌合された外輪4bと、内外輪4a,4b間に介在する複数の転動体4cとを有する。
図4に示すように、各回転支持部材4は転がり軸受であり、この例では、転がり軸受として、円すいころ軸受が適用されている。転がり軸受は、転舵軸部16bの外周に嵌合された内輪4aと、保持部材Bhに嵌合された外輪4bと、内外輪4a,4b間に介在する複数の転動体4cとを有する。
上下の転舵軸部16b,16bは、それぞれユニット支持部材本体3Aに設けられた上下の保持部材Bh,Bhの軸受嵌合凹部13,13にそれぞれ嵌合する上下一対の前記回転支持部材4,4を介して、ユニット支持部材本体3Aに支持されている。これにより上下の転舵軸部16b,16bが転舵軸心A回りに回転自在に支持される。また上下の転舵軸部16b,16bは、図2に示す車輪9のホイール9a内に位置する。この例では、各転舵軸部16b(図4)がホイール9a内の幅方向中間付近に配置される。したがって、転舵軸心Aは、車輪9の回転軸心Oに直交し、且つホイール9a内の幅方向中間付近に位置する。各保持部材Bhは、外輪4bの外周面が嵌合される略円筒形状の保持部材本体部Bbを有する。
図5Aに示すように、上下の保持部材Bh,Bhには、上下の保持部材本体部Bb,Bb同士を互いに連結する一対のビームBm,Bmが設けられている。各ビームBmはそれぞれ上下方向に延び、長手方向上端部が上側の保持部材本体部Bbのねじ部にボルト33で締結され、長手方向下端部が下側の保持部材本体部Bbのねじ部にボルト33で締結される。これにより図4の転舵軸部16bの剛性をより高め得る。
各回転支持部材4は、図2に示す車輪9のホイール9a内でこのホイール9aの幅方向中間付近に配置される。
各回転支持部材4は、図2に示す車輪9のホイール9a内でこのホイール9aの幅方向中間付近に配置される。
図4に示すように、各転舵軸部16bには、転舵軸心Aに沿って延びる雌ねじ部がそれぞれ形成され、この雌ねじ部に螺合するボルト23が設けられている。ボルト23は、フランジ付きのボルト23であって、内輪4aの端面に前記フランジを当接させた状態で前記雌ねじ部に螺合することで内輪4aの端面に押圧力を付与し得る。これにより各回転支持部材4にそれぞれ予圧を与えることで各回転支持部材4の剛性を高め得る。車両の重量がこのハブユニット1に作用した場合でも初期予圧が抜けないように設定される。
回転支持部材4は、図4に示す円すいころ軸受に限るものではなく、車両重量および最大負荷等の使用条件によってはアンギュラ玉軸受、球面滑り軸受等の他の形式の軸受を用いることも可能である。その場合も、上記と同様に予圧を与えることができる。なお、フランジ無しのボルトの頭部と内輪4aの端面との間に円板状の押圧部材(図示せず)を介在させ、前記雌ねじ部に螺合するボルトにより、内輪4aの端面に押圧力を付与することで、各回転支持部材4にそれぞれ予圧を与えてもよい。
<操舵用アクチュエータ5等>
図2に示すように、操舵用アクチュエータ5は、ハブユニット本体2を転舵軸心A回りに回転駆動させる機能を有する。操舵用アクチュエータ5は、ユニット支持部材3に対して、上下方向に延びる図3の揺動軸心A1回りに揺動支持部材35(図5A)を介して揺動自在に支持されている(後述する)。
図2に示すように、操舵用アクチュエータ5は、ハブユニット本体2を転舵軸心A回りに回転駆動させる機能を有する。操舵用アクチュエータ5は、ユニット支持部材3に対して、上下方向に延びる図3の揺動軸心A1回りに揺動支持部材35(図5A)を介して揺動自在に支持されている(後述する)。
図2の操舵用アクチュエータ5は、モータ26と、モータ26の回転を減速する減速機27と、この減速機27の正逆の回転出力を直動出力部25aの往復の直進運動に変換する直動機構25とを備える。モータ26は、例えば永久磁石型同期モータとされるが、直流モータであっても、誘導モータであってもよい。
<減速機27>
減速機27は、ベルト伝達機構等の巻き掛け式伝達機構または歯車列等を用いることができ、図2の例ではベルト伝達機構が用いられている。減速機27は、ドライブプーリ27a,ドリブンプーリ27bと、これらプーリ27a,27bに掛け渡されたベルト27cとを有する平行軸式の減速機である。モータ26のモータ軸にドライブプーリ27aが結合され、直動機構25のナット部(後述する)25cにドリブンプーリ27bが設けられている。このドリブンプーリ27bは、前記モータ軸に平行に配置されている。モータ26の駆動力は、ドライブプーリ27aからベルト27cを介してドリブンプーリ27bに伝達される。
減速機27は、ベルト伝達機構等の巻き掛け式伝達機構または歯車列等を用いることができ、図2の例ではベルト伝達機構が用いられている。減速機27は、ドライブプーリ27a,ドリブンプーリ27bと、これらプーリ27a,27bに掛け渡されたベルト27cとを有する平行軸式の減速機である。モータ26のモータ軸にドライブプーリ27aが結合され、直動機構25のナット部(後述する)25cにドリブンプーリ27bが設けられている。このドリブンプーリ27bは、前記モータ軸に平行に配置されている。モータ26の駆動力は、ドライブプーリ27aからベルト27cを介してドリブンプーリ27bに伝達される。
<直動機構25>
直動機構25は、滑りねじ等の送りねじ機構、またはラック・ピニオン機構等を用いることができ、図5Aの例では台形ねじ38aの滑りねじ式の送りねじ機構38が用いられている。この直動機構25は、送りねじ機構38、回転支持部28、回転固定部材43、予圧付与手段45およびこれらの構成部品を覆うカバーであるアクチュエータケース46を備える。
直動機構25は、滑りねじ等の送りねじ機構、またはラック・ピニオン機構等を用いることができ、図5Aの例では台形ねじ38aの滑りねじ式の送りねじ機構38が用いられている。この直動機構25は、送りねじ機構38、回転支持部28、回転固定部材43、予圧付与手段45およびこれらの構成部品を覆うカバーであるアクチュエータケース46を備える。
送りねじ機構38は、ドリブンプーリ27bが締結されたナット部25cと、このナット部25cの内周に螺合状態に配置されたねじ軸25Aと、すべり軸受47とを有する。ナット部25cの内部には、グリースが封入されている。ナット部25cおよびねじ軸25Aは、台形ねじ38aを構成するねじ溝およびねじ山を有するため、タイヤ9b(図2)からの逆入力の防止効果を高め得る。ナット部25cの軸方向一端には、ねじ軸25Aの直動出力部25aが摺動可能に貫通する前記すべり軸受47が設けられている。すべり軸受47は、ねじ軸25Aの軸方向の移動を案内すると共に、タイヤ側からの外力がねじ軸25Aに入力された場合に、前記滑りねじにラジアル方向およびモーメント方向の力が負荷されることを防止する。
ナット部25cの外周には、アウトボード側からインボード側に向けて順次、小径部、大径部、中径部および雄ねじ部が形成されている。前記小径部に段差部を介して大径部が繋がり、この大径部のインボート側に段差部を介して中径部が繋がっている。ナット部25cの小径部と、この小径部の径方向外方に対向するアクチュエータケース46の内周面との間には、外部からアクチュエータケース46内に異物、水等が浸入することを防止する環状のシール部材48が設けられている。
ナット部25cの大径部にドリブンプーリ27bが例えば嵌合により固定され、ナット部25cの中径部に、ナット部25cを回転支持する回転支持部28が嵌合固定されている。回転支持部28として、この例では、一対の円すいころ軸受が背面合わせで組み合わされている。なおナット部25cの大径部に、図示外のキーを介してドリブンプーリ27bの内周面を固定してもよい。ナット部25cの軸方向他端の雄ねじ部には、ナット49が螺合されている。
前記各円すいころ軸受は、固定輪である外輪と、回転輪である内輪と、内外輪間に介在する複数の転動体と、これら転動体を保持する保持器とを有する。前記転動体としてこの例では円すいころが適用される。ナット部25cの中径部に前記各内輪が嵌合固定されると共に、前記中径部における、内輪間に間座が配置されている。アウトボード側の前記内輪におけるアウトボード側端面がナット部25cの段差部に当接され、インボード側の内輪におけるインボード側端面がナット49に当接された状態でこのナット49が前記雄ねじ部に締め込まれることで回転支持部28に予圧が付与される。この場合に、前記間座の厚みつまり軸方向寸法を調整しておくことで適正な予圧が掛けられる。
回転固定部材43は、ねじ軸25Aの直動出力部25aをユニット支持部材3に対して回り止めする軸状部材である。この回転固定部材43は、ねじ軸25Aのインボード側端部において、同ねじ軸25Aの軸方向に直交する方向に延びるように、ねじ軸25Aに貫通状に嵌合固定されている。回転固定部材43の外周における軸方向両端部には、例えば、環状のすべり軸受が嵌合されている。
アクチュエータケース46内には、前記すべり軸受の外周面を、ねじ軸25Aの軸方向に沿ってそれぞれ案内する案内面を含む矩形断面状の案内溝が形成されている。換言すれば、回転固定部材43は、前記すべり軸受を介して、直動機構25の固定部分であるアクチュエータケース46の前記案内面に摺動自在に接触する。よって回転固定部材43を、前記すべり軸受を介してアクチュエータケース46の前記矩形断面状の案内溝に沿って摺動させることで、直動出力部25aを軸方向に往復運動させ得る。
図1のモータ26、減速機27(図2)および直動機構25を備えた操舵用アクチュエータ5は、準組立品として組み立てられ、ユニット支持部材3に揺動自在に支持されている。図5Aに示すように、操舵用アクチュエータ5は、上下に突出する揺動軸36,36を有し、これら上下の揺動軸36,36は揺動支持部材35,35に支持されている。上下の揺動軸36,36の図2に示す揺動軸心A1と、直動出力部25aの直進方向の軸心B1とが、互いに直交するように設けられている。
図5Aに示す上下の揺動軸36,36は、アクチュエータケース46の外周から上下に突出するトラニオン軸状であり、アクチュエータケース46に一体に形成されている。前記「一体に形成されている」とは、各揺動軸36とアクチュエータケース46とが、複数の要素を結合したものではなく単一の材料から例えば、鍛造、機械加工等により単独の物の一部として成形されたことを意味する。なおアクチュエータケース46の外周に上下の揺動軸36,36を溶接またはボルト等により固定することも可能である。
上下のアクチュエータ支持部3B,3Bの互いに対向する面には、嵌合凹部39がそれぞれ設けられている。上下の嵌合凹部39,39は、前記揺動軸心A1に対し同心となる位置にて有底円筒孔状に形成され、図5Bに示すように、各嵌合凹部39にそれぞれ揺動支持部材35が設けられている。揺動支持部材35は転がり軸受であり、本実施形態では、転がり軸受として、軸受の断面高さが小さく、スペース効率に優れ、かつ回転抵抗が小さい針状ころ軸受が採用されている。
前記針状ころ軸受は、嵌合凹部39に嵌合された外輪35aと、外輪35a,揺動軸36間に介在する円周方向複数の針状ころ35bと、これら針状ころ35bを保持する保持器35cとを有する。この針状ころ軸受は、前記外輪35aが薄い鋼板から絞り加工で有底円筒状に成形されたいわゆるクローズエンド形の針状ころ軸受である。外輪35aの軸方向一端側の底部が嵌合凹部39の底面に設置され、外輪35aの軸方向他端側の開口端が揺動軸36の基端部に所定の隙間δを介して対向する。針状ころ軸受の内部には、回転を円滑に保ち摩耗を防ぐグリースが封入されている。さらに針状ころ軸受の内部のうち外輪35aの開口端付近部に、外部からの粉塵および水の浸入を防ぐ図示外のシールが組み込まれている。
よって、図5Aに示すように、操舵用アクチュエータ5は、ユニット支持部材3に対して、上下方向に延びる揺動軸心A1回りに上下の針状ころ軸受を介して揺動自在に支持される。なお揺動支持部材35である転がり軸受として、前記針状ころ軸受の他、負荷条件およびスペースによっては、深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受、円すいころ軸受等、他形式の転がり軸受を適用することが可能である。
<ジョイント部8について>
図2に示すように、前記アーム部17に、ジョイント部8を介して直動出力部25aが連結されている。この例のジョイント部8は、1つの屈曲可能な継手を有するボールジョイントである。ボールジョイントは、球状部40を有するボールスタッド41と、球状部40を取り囲むハウジング本体42aを有するハウジング42とを有する。前記球状部40とハウジング本体42aとで前記継手が構成される。
図2に示すように、前記アーム部17に、ジョイント部8を介して直動出力部25aが連結されている。この例のジョイント部8は、1つの屈曲可能な継手を有するボールジョイントである。ボールジョイントは、球状部40を有するボールスタッド41と、球状部40を取り囲むハウジング本体42aを有するハウジング42とを有する。前記球状部40とハウジング本体42aとで前記継手が構成される。
ボールスタッド41は、球状部40と、この球状部40からインボード側に突出する軸部44とを有する。軸部44の外周面に雄ねじが形成され、この雄ねじが直動出力部25aのアウトボード側端の雌ねじに螺合されている。ハウジング42は、前記ハウジング本体42aと、このハウジング本体42aからアウトボード側に突出する軸部50とを有する。この軸部50の外周面に雄ねじが形成され、この雄ねじがアーム部17の先端部の雌ねじに螺合されている。
ボールジョイントは、一方の球状部40を他方のハウジング本体42aで囲い込むことで、あらゆる方向に屈曲が可能となっており、操舵用アクチュエータ5の直進運動とアーム部17の回転運動つまり円弧運動の軌跡のずれを吸収できることに加えて、製造誤差によって生じる転舵軸部16b(図4)と、操舵用アクチュエータ5の揺動軸36(図5A)の平行の微小な誤差も吸収することが可能となる。さらに球状部40とハウジング本体42aは、例えば、加締めまたは鋳込み等により、内部に予圧を与え、ガタを抑えて連結されている。ハウジング本体42aのうち球状部40を取り囲む凹部には、継手の動きを円滑にするために樹脂製のシートが挿入され、グリースが封入されている。
本図2では、操舵用アクチュエータ5の内部への粉塵および水の浸入を防ぐ一例として、操舵用アクチュエータ5の伸縮部である直動出力部25aを覆うブーツ51が設けられている。但し、ボールジョイントの入り口部にさらに図示外のブーツを追加で設けること、ボールジョイントの外周部から操舵用アクチュエータ5のアクチュエータケース46までの全体を図示外のブーツで覆うことも可能である。
操舵用アクチュエータ5の直動出力部25aを進退することで、ハブユニット本体2が転舵軸心A回りに回転、つまり操舵させられる。
操舵用アクチュエータ5の直動出力部25aを進退することで、ハブユニット本体2が転舵軸心A回りに回転、つまり操舵させられる。
<センサ等>
車輪9の操舵角度をより正確に制御するために、図5Aのアクチュエータケース46には、直動機構25の位置を検出する位置センサ52が設けられている。位置センサ52は、直動出力部25aの軸方向の移動量を検出し位置センサ値として出力可能である。位置センサ52は、磁気式、光学式、静電容量式等の各種のセンサを用いることができるが、この実施形態では、磁気センサが用いられている。
車輪9の操舵角度をより正確に制御するために、図5Aのアクチュエータケース46には、直動機構25の位置を検出する位置センサ52が設けられている。位置センサ52は、直動出力部25aの軸方向の移動量を検出し位置センサ値として出力可能である。位置センサ52は、磁気式、光学式、静電容量式等の各種のセンサを用いることができるが、この実施形態では、磁気センサが用いられている。
<作用効果>
以上説明した図2の操舵機能付ハブユニット1によれば、車輪9を回転支持するハブベアリング15を含むハブユニット本体2を、操舵用アクチュエータ5の駆動により、転舵軸心A回りに自由に回転させることができる。ハブユニット本体2は、操舵用アクチュエータ5の直動出力部25aをモータ26の駆動により進退させることで、直動出力部25aに連結されたアーム部17を介して回転させられる。
以上説明した図2の操舵機能付ハブユニット1によれば、車輪9を回転支持するハブベアリング15を含むハブユニット本体2を、操舵用アクチュエータ5の駆動により、転舵軸心A回りに自由に回転させることができる。ハブユニット本体2は、操舵用アクチュエータ5の直動出力部25aをモータ26の駆動により進退させることで、直動出力部25aに連結されたアーム部17を介して回転させられる。
操舵用アクチュエータ5によりハブベアリング15を転舵軸心A回りに一定の範囲で自由に回転させることができ、車両の走行状況に応じて、例えば、車輪9のトー角を任意に変更することができる。
この操舵機能付ハブユニット1の構成を前輪に適用した場合、ステアリング装置11(図9)により運転者のハンドル11a(図9)の操作で、車輪9はナックル6(図9)およびユニット支持部材3と共に操舵されるが、この操舵に付加する形で転舵軸心A回りに僅かな角度の補助操舵を車輪毎に独立して行える。補助操舵の角度については、車両の運動性能の向上、走行の安定・安全性向上を図るにつき、僅かな角度で足り、補助操舵可能角度が±5度以下であっても十分に足りる。補助操舵の角度は操舵用アクチュエータ5の制御により行う。
この操舵機能付ハブユニット1の構成を前輪に適用した場合、ステアリング装置11(図9)により運転者のハンドル11a(図9)の操作で、車輪9はナックル6(図9)およびユニット支持部材3と共に操舵されるが、この操舵に付加する形で転舵軸心A回りに僅かな角度の補助操舵を車輪毎に独立して行える。補助操舵の角度については、車両の運動性能の向上、走行の安定・安全性向上を図るにつき、僅かな角度で足り、補助操舵可能角度が±5度以下であっても十分に足りる。補助操舵の角度は操舵用アクチュエータ5の制御により行う。
また、旋回走行時に、走行速度に応じて左右輪の舵角差を変えることができる。例えば、高速域の旋回走行においてはパラレルジオメトリとし、低速域の旋回走行においてはアッカーマンジオメトリとする等、走行中にステアリングジオメトリを変化させることができる。このように走行中に車輪角度を任意に変更することができるため、車両の運動性能を向上させ、安定・安全に走行することが可能となる。さらに、左右輪の操舵角度を適切に変えることで、旋回走行における車両の旋回半径を小さくし、小回り性能を向上させることもできる。
さらに直線走行時にも、それぞれの場面に合わせてトー角を調整することで、低速時には燃費を悪化させることなく、高速時には走行安定性を確保する等調整が可能である。
さらに直線走行時にも、それぞれの場面に合わせてトー角を調整することで、低速時には燃費を悪化させることなく、高速時には走行安定性を確保する等調整が可能である。
この操舵機能付ハブユニット1の構成を後輪に適用した場合は、ハブユニット全体は操舵しないが、操舵機能により、前輪と同様に僅かな角度の操舵を車輪毎に独立して行える。後輪の舵角を前輪と同じ位相にすると、操舵時に発生するヨーを抑え、車両の安定性を高めることができる。さらに直線走行時にも左右独立でトー角を調整することで、燃費の向上および走行安定性を確保することができる。
ユニット支持部材3に対する操舵用アクチュエータ5の支持構造を、従来の固定構造から揺動自在な支持構造にすることで、操舵用アクチュエータ5とハブユニット本体2の連結部の構造を、複数のジョイント等で連結することなく簡素かつコンパクト化することができる。
ここで、図2に示す本実施形態と、図11に示す従来例の構造を対比する。
図11の従来例では、操舵用アクチュエータ5がユニット支持部材3に対して移動不可能にボルト等で固定されているが、図2の本実施形態では、操舵用アクチュエータ5は、ユニット支持部材3に対して、上下方向に延びる揺動軸心A1回りに揺動自在に支持されている。よって、図11の従来例では、操舵用アクチュエータ5の伸縮方向が常にユニット支持部材3に対して一定の角度に固定されるのに対して、図2の本実施形態では、操舵用アクチュエータ5がユニット支持部材3に対して揺動することで、操舵用アクチュエータ5の伸縮方向とユニット支持部材3の成す角度αが操舵角に応じて可変する。
図11の従来例では、操舵用アクチュエータ5がユニット支持部材3に対して移動不可能にボルト等で固定されているが、図2の本実施形態では、操舵用アクチュエータ5は、ユニット支持部材3に対して、上下方向に延びる揺動軸心A1回りに揺動自在に支持されている。よって、図11の従来例では、操舵用アクチュエータ5の伸縮方向が常にユニット支持部材3に対して一定の角度に固定されるのに対して、図2の本実施形態では、操舵用アクチュエータ5がユニット支持部材3に対して揺動することで、操舵用アクチュエータ5の伸縮方向とユニット支持部材3の成す角度αが操舵角に応じて可変する。
本構造の違いにより、操舵用アクチュエータ5の伸縮部である直動出力部25aと、ハブユニット本体2のアーム部17を連結し、互いの幾何学上の軌跡のずれを吸収するジョイントにおいて、図11の従来例では、転舵軸心Aと平行な軸心回りに2つの屈曲点を有する必要があった。これに対して図2の本実施形態においては、操舵用アクチュエータ5全体が転舵軸心Aと平行な揺動軸心A1回りに揺動し、直動出力部25aの伸縮方向を適宜変化させるため、ジョイントは1つの屈曲点のみで軌跡のずれを吸収することができる。従来、ジョイントには内部に2つの継手を有する必要があったため、継手の強度および耐久性の不足またはジョイントの大型化等の課題があった。本実施形態では、ジョイント内部は1つの継手で成立するため、操舵用アクチュエータ5とハブユニット本体2の連結構造を簡素かつコンパクトに設計することが可能となり、限られた空間内では連結部の強度および耐久性を最大限に高めることができる。
さらに、図2に示す本実施形態では、操舵用アクチュエータ5の揺動軸の揺動軸心A1を、直動出力部25aの伸縮方向(直進方向)の軸心と直交する位置に配置している。つまり上方からハブユニットを見ると操舵用アクチュエータ5の揺動中心点が直動機構25の伸縮方向の中心軸上にある。これにより、操舵用アクチュエータ5の推力の反力を正面で受け止め、各部に無駄な方向の力が作用することを防ぎ、ハブユニット全体の強度および剛性を高められる。
<他の実施形態について>
以下の説明においては、各実施形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成は同一の作用効果を奏する。各実施形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
以下の説明においては、各実施形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成は同一の作用効果を奏する。各実施形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
[第2の実施形態:球面滑り軸受]
揺動支持部材は滑り軸受であってもよい。前記滑り軸受として、図6に示すように、ラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重を負荷できる自動調心形の球面滑り軸受35Aを適用してもよい。この球面滑り軸受35Aは、揺動軸36に嵌合固定される内輪35dと、アクチュエータ支持部3Bの嵌合凹部39に嵌合固定される外輪35aを備え、これら内外輪35d,35aが球面接触している。
揺動支持部材としての滑り軸受は、転がり軸受に対して、揺動時のフリクションが増加してしまうが、微小な揺動に対する耐久性およびコストでは優位である。また、揺動支持部材として球面滑り軸受35Aを適用することで、上下の球面滑り軸受35A,35Aを保持するアクチュエータケース46の上下の揺動軸36,36に同軸度の相互誤差が生じても、球面滑り軸受35Aの内部が適宜調心つまり傾き、同軸度の相互誤差を吸収することで、円滑な回転を維持できる。これによりモータ等の小型化を図りハブユニット全体のコンパクト化を図ることができる。
揺動支持部材は滑り軸受であってもよい。前記滑り軸受として、図6に示すように、ラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重を負荷できる自動調心形の球面滑り軸受35Aを適用してもよい。この球面滑り軸受35Aは、揺動軸36に嵌合固定される内輪35dと、アクチュエータ支持部3Bの嵌合凹部39に嵌合固定される外輪35aを備え、これら内外輪35d,35aが球面接触している。
揺動支持部材としての滑り軸受は、転がり軸受に対して、揺動時のフリクションが増加してしまうが、微小な揺動に対する耐久性およびコストでは優位である。また、揺動支持部材として球面滑り軸受35Aを適用することで、上下の球面滑り軸受35A,35Aを保持するアクチュエータケース46の上下の揺動軸36,36に同軸度の相互誤差が生じても、球面滑り軸受35Aの内部が適宜調心つまり傾き、同軸度の相互誤差を吸収することで、円滑な回転を維持できる。これによりモータ等の小型化を図りハブユニット全体のコンパクト化を図ることができる。
[第3の実施形態:リンク式ジョイント]
図7に示すように、ジョイント部8がリンク式ジョイント8Aであってもよい。このリンク式ジョイント8Aは、転舵軸心A(図3参照)と平行な軸心A2回りに揺動可能な1つの継手を有する。リンク式ジョイント8Aは、操舵用アクチュエータの取付誤差を吸収する、がたを抑制する、という点においては、ボールジョイントより性能が劣るが、コンパクトでかつ高剛性および高強度が得やすい、単純な部品が多く、安価に製造し易いなどの効果があり、用途および要求仕様に応じて選択することが可能である。
図7に示すように、ジョイント部8がリンク式ジョイント8Aであってもよい。このリンク式ジョイント8Aは、転舵軸心A(図3参照)と平行な軸心A2回りに揺動可能な1つの継手を有する。リンク式ジョイント8Aは、操舵用アクチュエータの取付誤差を吸収する、がたを抑制する、という点においては、ボールジョイントより性能が劣るが、コンパクトでかつ高剛性および高強度が得やすい、単純な部品が多く、安価に製造し易いなどの効果があり、用途および要求仕様に応じて選択することが可能である。
図示しないが、ボールジョイントは、球状部からアウトボード側に突出する軸部がアーム部の先端部に連結され、ハウジング本体からインボード側に突出する軸部が直動出力部のアウトボード側端に連結されてもよい。
図9に示すように、前輪操舵の車両において、操舵機能付ハブユニット1は、操舵輪である左右の前輪9Fに装備されてもよい。この場合、ユニット支持部材3(図1)が、懸架装置12のナックル(足回りフレーム部品)6に一体または別体に設けられる。前記操舵機能付ハブユニット1の転舵軸心Aは、主な操舵を行うキングピン軸とは異なっている。通常の車両は、車両走行の直進安定性の向上を目的としてキングピン角度が10~20度で設定されているが、この実施形態の操舵機能付ハブユニット1は、前記キングピン角度とは別の角度(軸)の転舵軸を有する。
その他図10に示すように、操舵機能付ハブユニット1を、操舵輪である左右の前輪9F,9Fおよび非操舵輪である左右の後輪9R,9Rにそれぞれ用いてもよい。
<操舵システムについて>
図1に示すように、この操舵システムは、いずれかの実施形態に係る操舵機能付ハブユニット1と、この操舵機能付ハブユニット1の操舵用アクチュエータ5を制御する制御装置29とを備える。制御装置29は、操舵制御部30と、アクチュエータ駆動制御部31とを有する。操舵制御部30は、上位制御部32から与えられた補助操舵角指令信号(操舵角指令信号)に応じた電流指令信号を出力する。
図1に示すように、この操舵システムは、いずれかの実施形態に係る操舵機能付ハブユニット1と、この操舵機能付ハブユニット1の操舵用アクチュエータ5を制御する制御装置29とを備える。制御装置29は、操舵制御部30と、アクチュエータ駆動制御部31とを有する。操舵制御部30は、上位制御部32から与えられた補助操舵角指令信号(操舵角指令信号)に応じた電流指令信号を出力する。
上位制御部32は操舵制御部30の上位の制御手段であり、この上位制御部32として、例えば、車両全般を制御する電気制御ユニット(Vehicle Control Unit,略称VCU)が適用される。アクチュエータ駆動制御部31は、操舵制御部30から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して操舵用アクチュエータ5を駆動制御する。アクチュエータ駆動制御部31は、モータ26のコイルに供給する電力を制御する。このアクチュエータ駆動制御部31は、例えば、図示外のスイッチ素子を用いたハーフブリッジ回路を構成し、前記スイッチ素子のON-OFFデューティ比によりモータ印加電圧を決定するPWM制御を行う。これにより、運転者のハンドル操作による操舵に付加して、車輪を微小に角度変化することができる。直線走行時にも、それぞれの場面に合わせてトー角の量を調整し得る。
操舵システムは、運転者のハンドル操作に代えて、図示外の自動運転装置、運転支援装置の指令等によって操舵用アクチュエータ5,5を動作させてもよい。
以上、実施形態に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上、実施形態に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…操舵機能付ハブユニット、2…ハブユニット本体、3…ユニット支持部材、5…操舵用アクチュエータ、6…ナックル(足回りフレーム部品)、8…ジョイント部、8A…リンク式ジョイント、9…車輪、9a…ホイール、9F…前輪、9R…後輪、10…車両、12,12R…懸架装置、15…ハブベアリング、16b…転舵軸部、17…アーム部、19…外輪(固定輪)、25…直動機構、25a…直動出力部、26…モータ、29…制御装置、30…操舵制御部、31…アクチュエータ駆動制御部、35…揺動支持部材、35A…球面滑り軸受(滑り軸受)、36…揺動軸
Claims (9)
- 車輪を回転支持するハブベアリングを有するハブユニット本体と、懸架装置の足回りフレーム部品に設けられ前記ハブユニット本体を上下方向に延びる転舵軸心回りに回転自在に支持するユニット支持部材と、前記ハブユニット本体を前記転舵軸心回りに回転駆動させる操舵用アクチュエータと、を備えた操舵機能付ハブユニットであって、
前記操舵用アクチュエータは、前記ユニット支持部材に対して、上下方向に延びる揺動軸心回りに揺動支持部材を介して揺動自在に支持されている操舵機能付ハブユニット。 - 請求項1に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記ハブユニット本体は、前記ハブベアリングの固定輪またはこの固定輪に設けられた円環部の外周から上下にそれぞれ突出する転舵軸部を有し、前記上下の転舵軸部が前記転舵軸心回りに回転自在に支持され、且つ前記上下の転舵軸部が前記車輪のホイール内に位置する操舵機能付ハブユニット。
- 請求項1または請求項2に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記操舵用アクチュエータは、モータと、このモータの回転出力を直動出力部の直進運動に変換する直動機構とを有し、前記直動出力部が直進方向に進退することで、前記ハブユニット本体が前記転舵軸心回りに回転駆動され、前記操舵用アクチュエータの前記揺動軸心と、前記直動出力部の前記直進方向の軸心とが互いに直交するように設けられている操舵機能付ハブユニット。
- 請求項3に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記ハブユニット本体に設けられたアーム部にジョイント部を介して前記直動出力部が連結され、このジョイント部は1つの屈曲可能な継手を有する操舵機能付ハブユニット。
- 請求項4に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記ジョイント部がボールジョイントまたはリンク式ジョイントである操舵機能付ハブユニット。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記操舵用アクチュエータは上下に突出する揺動軸を有し、これら上下の揺動軸は、前記揺動支持部材に支持されている操舵機能付ハブユニット。
- 請求項6に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記揺動支持部材は、転がり軸受または滑り軸受である操舵機能付ハブユニット。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットと、この操舵機能付ハブユニットの操舵用アクチュエータを制御する制御装置とを備えた操舵システムであって、前記制御装置は、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する操舵制御部と、この操舵制御部から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して前記操舵用アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ駆動制御部とを有する操舵システム。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットを用いて前輪および後輪のいずれか一方または両方が支持された車両。
Priority Applications (1)
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JP2021156384A JP2023047457A (ja) | 2021-09-27 | 2021-09-27 | 操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両 |
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Family Applications (1)
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JP2021156384A Pending JP2023047457A (ja) | 2021-09-27 | 2021-09-27 | 操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両 |
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2021
- 2021-09-27 JP JP2021156384A patent/JP2023047457A/ja active Pending
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