JP2023037354A - 半導体装置 - Google Patents

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千拓 加藤
Chihiro Kato
雅由 西畑
Masayoshi Nishihata
靖士 加藤
Yasushi Kato
充季 川野
Mitsuki Kawano
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Abstract

【課題】封止体の一面にかかる熱ストレスの抑制された半導体装置を提供する。【解決手段】一方向に並ぶ第1半導体素子30Lおよび第2半導体素子30Hと、出力端子73を有し、第1半導体素子に接続された第1中間導体部41Lと、第1電源端子71を有し、第1中間導体部とは反対の面で第1半導体素子に接続された第1電源導体部51Lと、第2半導体素子に接続され、一方向および縦方向において第1電源導体部と並んで配置された第2中間導体部51Hと、第2電源端子72を有し、第2中間導体部とは反対の面で第2半導体素子に接続された、第1電源導体部よりも熱容量の大きい第2電源導体部41Hと、継手部と、これらを封止する封止体20と、を備え、封止体の一面20cから出力端子、第1電源端子、および、第2電源端子が突出し、封止体からの突出部位が、一方向において出力端子、第2電源端子、第1電源端子の順に並んでいる。【選択図】図3

Description

本明細書に記載の開示は、第1半導体素子と第2半導体素子を有する半導体装置に関するものである。
特許文献1には、半導体装置が開示されている。この半導体装置において、上アームを構成する半導体素子が2つヒートシンクの間に設けられている。下アームを構成する半導体素子が別の2つのヒートシンクの間に設けられている。上アームを構成する半導体素子の設けられるヒートシンクの1つと下アームを構成する半導体素子の設けられるヒートシンクの1つが継手によって接続されている。
特開2021-61393号公報
上アーム側の半導体素子の設けられるヒートシンクの1つにはP端子が接続されている。下アーム側の半導体素子に設けられるヒートシンクの1つにはO端子が接続されている。下アーム側の半導体素子の設けられるヒートシンクの別の1つにはN端子が接続されている。これらが封止樹脂体に一体的に封止されている。
3つの端子それぞれの一部が封止樹脂体の一面から露出されている。これらは上アームを構成する半導体素子と下アームを構成する半導体素子の並ぶ方向において、O端子、N端子、P端子の順に並んでいる。
そのために、下アーム側の半導体素子の設けられるヒートシンクとN端子の間の継手部の長さが短くなる。下アーム側の半導体素子の設けられるヒートシンクの1つと継手部とN端子を併せた部位の熱容量が小さくなりやすくなる。N端子にかかる熱によって封止樹脂体の一面にかかる熱ストレスが大きくなる虞があった。
そこで本開示の目的は、封止体の一面にかかる熱ストレスの抑制された半導体装置を提供することである。
本開示の一態様による半導体装置は、
第1電極(32)と第2電極(31)とを有し、一方向に並ぶ第1半導体素子(30L)および第2半導体素子(30H)と、
出力端子(73)を有し、第1半導体素子の第1電極に接続された第1中間導体部(41L)と、
第1電源端子(71)を有し、第1中間導体部とは反対の面で第1半導体素子の第2電極に接続された第1電源導体部(51L)と、
第2半導体素子の第2電極に接続され、一方向および一方向に直交する縦方向において第1電源導体部と並んで配置された第2中間導体部(51H)と、
第2電源端子(72)を有し、第2中間導体部とは反対の面で第2半導体素子の第1電極に接続された、第1電源導体部よりも熱容量の大きい第2電源導体部(41H)と、
第1中間導体部と第2中間導体部とを電気的に接続する継手部(60)と、
第1半導体素子、第2半導体素子、第1中間導体部、第1電源導体部、第2中間導体部、第2電源導体部、および、継手部を封止する封止体(20)と、を備え、
封止体の一面(20c)から出力端子、第1電源端子、および、第2電源端子が突出し、
封止体からの突出部位が、一方向において出力端子、第2電源端子、第1電源端子の順に並んでいる。
これによれば、第1電源導体部(51L)における第1半導体素子(30L)の設けられる部位と第1電源端子(71)の間の部位の長さが長くなっている。その分、第1電源導体部(51L)の熱容量が大きくなっている。第1電源端子(71)にかかる熱によって封止体(20)の一面(20c)にかかる熱ストレスが抑制されやすくなっている。
なお、上記の括弧内の参照番号は、後述の実施形態に記載の構成との対応関係を示すものに過ぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
第1実施形態に係る半導体装置が適用される電力変換装置の回路図である。 半導体装置の平面図である。 半導体装置から封止樹脂体を除いた平面図である。 図2に示すIV-IV線に沿う断面図である。 図2に示すV-V線に沿う断面図である。 エミッタ電極側の放熱部を省略した平面図である。 エミッタ電極側の放熱部の平面図である。 コレクタ電極側の放熱部にDBC基板が採用された半導体装置の平面図である。 図8に示すIX-IX線に沿う断面図である。 図8に示すX-X線に沿う断面図である。 コレクタ電極側の放熱部の平面図である。 エミッタ電極側の放熱部にDBC基板が採用された半導体装置の平面図である。 図12に示すXIII-XIII線に沿う断面図である。 図12に示すXIV-XIV線に沿う断面図である。 エミッタ電極側の放熱部の平面図である。 コレクタ電極側の放熱部とエミッタ電極側の放熱部それぞれにDBC基板が採用された断面図である。 コレクタ電極側の放熱部とエミッタ電極側の放熱部それぞれにDBC基板が採用された断面図である。 変形例を説明する断面図である。 変形例を説明する断面図である。 変形例を説明する断面図である。 変形例を説明する平面図である。 変形例を説明する平面図である。
以下、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。
また、各実施形態で組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士、実施形態と変形例、および、変形例同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
先ず、図1に基づき、半導体装置10が適用される電力変換装置1について説明する。
<電力変換装置>
図1に示す電力変換装置1は、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車に搭載される。電力変換装置1は、直流電源2とモータジェネレータ3との間で電力変換を行う。電力変換装置1は、直流電源2およびモータジェネレータ3とともに、車両の駆動システムを構成する。
直流電源2は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの充放電可能な二次電池である。モータジェネレータ3は、三相交流方式の回転電機である。モータジェネレータ3は、車両の走行駆動源、すなわち電動機として機能する。モータジェネレータ3は、回生時に発電機として機能する。
電力変換装置1は、平滑コンデンサ4と、電力変換器であるインバータ5を備えている。平滑コンデンサ4の正極側端子は、直流電源2の高電位側の電極である正極に接続され、負極側端子は、直流電源2の低電位側の電極である負極に接続されている。インバータ5は、入力された直流電力を所定周波数の三相交流に変換し、モータジェネレータ3に出力する。インバータ5は、モータジェネレータ3により発電された交流電力を、直流電力に変換する。インバータ5は、DC-AC変換部である。
インバータ5は、三相分の上下アーム回路6を備えて構成されている。上下アーム回路6は、レグと称されることがある。各相の上下アーム回路6は、正極側の電源ラインである高電位電源バスバ7と、負極側の電源ラインである低電位電源バスバ8の間で、上アーム6Hと下アーム6Lが直列に接続されてなる。各相の上下アーム回路6において、上アーム6Hと下アーム6Lの接続点は、モータジェネレータ3への出力ラインである出力バスバ9に接続されている。
本実施形態では、各アームを構成するスイッチング素子として、nチャネル型の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ6i(以下、IGBT6iと示す)を採用している。IGBT6iのそれぞれには、還流用のダイオードであるFWD6dが逆並列に接続されている。一相分の上下アーム回路6は、2つのIGBT6iを有している。上アーム6Hにおいて、IGBT6iのコレクタ電極32が、高電位電源バスバ7に接続されている。下アーム6Lにおいて、IGBT6iのエミッタ電極31が、低電位電源バスバ8に接続されている。そして、上アーム6HにおけるIGBT6iのエミッタ電極31と、下アーム6LにおけるIGBT6iのコレクタ電極32が相互に接続されている。
電力変換装置1は、上記した平滑コンデンサ4およびインバータ5に加えて、インバータ5とは別の電力変換器であるコンバータ、インバータ5やコンバータを構成するスイッチング素子の駆動回路、フィルタコンデンサなどを備えてもよい。コンバータは、直流電圧を異なる値の直流電圧に変換するDC-DC変換部である。コンバータは、直流電源2と平滑コンデンサ4との間に設けられる。フィルタコンデンサは、直流電源2に並列に接続される。フィルタコンデンサは、たとえば直流電源2からの電源ノイズを除去する。
<半導体装置>
次に、図2~図7に基づき、半導体装置10の一例について説明する。図3は図2から封止体20を省略した図である。図4、図5は、図3のIV-IV線、V-V線に沿う断面図である。図6は図3に対してエミッタ電極31側の放熱部50を省略した平面図である。図7はエミッタ電極31側の放熱部50を示す平面図である。なお、便宜上、図3には図2に付与した断面線と、封止体20を一点鎖線で示している。
また半導体装置10を構成する要素の一部について、符号末尾に上アーム6H側を示す「H」を付与し、下アーム6L側を示す「L」を付与している。要素の他の一部について、便宜上、上アーム6Hと下アーム6Lとで共通の符号を付与している。
以下では、半導体素子30の板厚方向をz方向、z方向に直交する一つの方向、具体的には2つの半導体素子30の並び方向をx方向と示す。また、z方向およびx方向の両方向に直交する方向をy方向と示す。
なお、x方向は一方向に相当する。y方向は縦方向に相当する。z方向は高さ方向に相当する。また、特に断りのない限り、z方向から平面視した形状、換言すればx方向およびy方向により規定されるxy面に沿う形状を平面形状とする。また、z方向からの平面視を単に平面視と示す。
図2~図7のように半導体装置10は、封止体20、半導体素子30、コレクタ電極32側の放熱部40、エミッタ電極31側の放熱部50、ターミナル55、継手部60、主端子70、および、はんだ81~87を備えている。半導体装置10は、上記した一相分の上下アーム回路6を構成する。
封止体20は、半導体装置10を構成する構成要素の一部を封止している。構成要素の残りの部分は封止体20の外に露出されている。封止体20は、たとえばエポキシ系樹脂を材料とする。封止体20は、たとえばトランスファモールド法により成形されている。図2~図5に示すように、封止体20は平面略矩形状をなしている。封止体20は、封止表面20aと、z方向において封止表面20aとは反対の封止裏面20bを有している。封止表面20aおよび封止裏面20bは、たとえば平坦面となっている。
半導体素子30は、シリコン(Si)、シリコンよりもバンドギャップが広いワイドバンドギャップ半導体などを材料とする半導体基板に、素子が形成されてなる。ワイドバンドギャップ半導体としては、たとえばシリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga2O3)、ダイヤモンドがある。半導体素子30は、半導体チップと称されることがある。
素子は、z方向に主電流が流れるように縦型構造をなしている。縦型素子として、IGBT、MOSFET、ダイオードなどを採用することができる。本実施形態では、縦型素子として、1つのアームを構成するIGBT6iおよびFWD6dが形成されている。縦型素子は、RC(Reverse Conducting)-IGBTである。半導体素子30は、図示しないゲート電極を有している。ゲート電極は、たとえばトレンチ構造をなしている。半導体素子30は、自身の板厚方向、すなわちz方向における両面に、素子の主電極を有している。
具体的には、主電極として、封止表面20a側にエミッタ電極31を有し、封止裏面20b側にコレクタ電極32を有している。エミッタ電極31は、FWD6dのアノード電極を兼ねている。コレクタ電極32は、FWD6dのカソード電極を兼ねている。なお、エミッタ電極31が第2電極に相当する。コレクタ電極32が第1電極に相当する。
半導体装置10は、2つの半導体素子30を備えている。具体的には、上アーム6Hを構成する半導体素子30Hと、下アーム6Lを構成する半導体素子30Lを備えている。半導体素子30H、30Lは、互いに同様の構成を有している。半導体素子30H、30Lは、x方向に並んでいる。半導体素子30H、30Lは、z方向において互いにほぼ同じ位置に配置されている。なお、半導体素子30Hは第2半導体素子に相当する。半導体素子30Lは第1半導体素子に相当する。
放熱部40は、はんだ81を介して、コレクタ電極32と電気的に接続された配線部材である。はんだ81は、放熱部40とコレクタ電極32とを接続(接合)している。放熱部40は、半導体素子30との対向面である実装面40aと、実装面40aとは反対の面である実装裏面40bを有している。放熱部40の実装面40aと半導体素子30のコレクタ電極32との間にはんだ81が介在し、はんだ接合部が形成されている。さらに放熱部40は、半導体素子30の熱を外部に放熱する機能を有している。実装裏面40bから半導体素子30の熱が外部に放熱されている。
また放熱部40の表面にはNiやAuなどの薄膜90が備えられる。薄膜90によって放熱部40が被覆されている。本実施形態において、放熱部40は、Cuを材料とする金属板である。放熱部40は、放熱部材、ヒートシンク、リードフレームと称されることがある。なお薄膜90の記載について図面では一部省略している。
半導体装置10は、2つの放熱部40を備えている。具体的には、上アーム6Hを構成する第2放熱部40Hと、下アーム6Lを構成する第3放熱部40Lを備えている。
図4および図6に示すように、第2放熱部40Hと第3放熱部40Lはx方向に並んでいる。図4および図5に示すように、第2放熱部40Hと第3放熱部40Lは、互いにほぼ同じ厚みを有している。第2放熱部40Hの実装面40aと半導体素子30Hのコレクタ電極32との間、および、第3放熱部40Lの実装面40aと半導体素子30Lのコレクタ電極32との間のそれぞれに、はんだ接合部が形成されている。
第2放熱部40Hと第3放熱部40Lは、z方向からの平面視において、対応する半導体素子30を内包している。第2放熱部40Hと第3放熱部40Lの実装裏面40bは、封止体20の封止裏面20bから露出している。第2放熱部40Hと第3放熱部40Lの実装裏面40bから半導体素子30Hと半導体素子30Lの熱が放熱されている。なお、実装裏面40bは、放熱面、露出面と称されることがある。実装裏面40bは、封止体20の封止裏面20bと略面一である。第2放熱部40Hと第3放熱部40Lの実装裏面40bは、x方向に並んでいる。第2放熱部40Hと第3放熱部40Lの具体的な形態については後で詳説する。
放熱部50およびターミナル55は、z方向において半導体素子30の封止表面20a側に配置され、はんだ82、83を介して、エミッタ電極31と電気的に接続された配線部材である。ターミナル55は、z方向において半導体素子30と放熱部50との間に介在している。はんだ82は、ターミナル55とエミッタ電極31とを接続(接合)している。はんだ83は、放熱部50とターミナル55とを接続(接合)している。放熱部50については後で詳説する。
ターミナル55は、半導体素子30との対向面である第1端面55aと、第1端面55aとは反対の面である第2端面55bを有している。放熱部50は、第2端面55bとの対向面である実装面50aと、実装面50aとは反対の面である実装裏面50bを有している。実装面50aは、放熱部50において半導体素子30側の面である。ターミナル55の第1端面55aと半導体素子30のエミッタ電極31との間にはんだ82が介在し、はんだ接合部が形成されている。ターミナル55の第2端面55bと放熱部50の実装面50aとの間にはんだ83が介在し、はんだ接合部が形成されている。
ターミナル55は、半導体素子30(エミッタ電極31)と放熱部50との電気伝導、熱伝導経路の途中に位置する。ターミナル55は、Cu、Cu合金などの金属材料を含んでいる。表面に、薄膜90を備えてもよい。薄膜90によってターミナル55が被覆されている。ターミナル55H、55Lは、平面視においてエミッタ電極31とほぼ同じ大きさを有する平面略矩形状の柱状体である。ターミナル55は、金属ブロック体、中継部材と称されることがある。
半導体装置10は、2つのターミナル55を備えている。具体的には、上アーム6Hを構成するターミナル55Hと、下アーム6Lを構成するターミナル55Lを備えている。ターミナル55Hの第1端面55aと半導体素子30Hのエミッタ電極31との間、および、ターミナル55Lの第1端面55aと半導体素子30Lのエミッタ電極31との間に、はんだ接合部がそれぞれ形成されている。
放熱部50は、半導体素子30の熱を外部に放熱する。放熱部50の表面に、NiやAuなどの薄膜90が備えられる。薄膜90によって放熱部50が被覆されている。本実施形態において、放熱部50は、Cuを材料とする金属板である。放熱部50は、放熱部材、ヒートシンク、リードフレームと称されることがある。
半導体装置10は、2つの放熱部50を備えている。具体的には、上アーム6Hを構成する第4放熱部50Hと、下アーム6Lを構成する第1放熱部50Lを備えている。
図4および図7に示すように、第1放熱部50Lの一部と第4放熱部50Hがx方向に並んでいる。第1放熱部50Lの残りと第4放熱部50Hがy方向に並んでいる。図4および図5に示すように、第1放熱部50Lと第4放熱部50Hは、互いにほぼ同じ厚みを有している。第1放熱部50Lの実装面50aとターミナル55Lの第2端面55bとの間、および、第4放熱部50Hの実装面50aとターミナル55Hの第2端面55bとの間それぞれに、はんだ83が介在し、はんだ接合部が形成されている。
第1放熱部50Lと第4放熱部50Hは、z方向からの平面視において、対応する半導体素子30およびターミナル55を内包している。第1放熱部50Lと第4放熱部50Hの実装裏面50bは、封止体20の封止表面20aから露出している。第1放熱部50Lと第4放熱部50Hの実装裏面50bから半導体素子30Hと半導体素子30Lの熱が放熱されている。実装裏面50bは、放熱面、露出面と称されることがある。実装裏面50bは、封止体20の封止表面20aと略面一である。第1放熱部50Lの一部と第4放熱部50Hそれぞれの実装裏面50bがx方向に並んでいる。第1放熱部50Lの残りと第4放熱部50Hの実装裏面50bがy方向に並んでいる。第1放熱部50Lと第4放熱部50Hの具体的な形態については後で詳説する。
継手部60は、上下アーム回路6を構成する要素間をつないでいる。継手部60は、半導体装置10を構成する要素間をつないでいる。図4に示すように、継手部60は、第3放熱部40Lに連なっている。継手部60は、はんだ84を介して第4放熱部50Hの実装面50aに電気的および機械的に接続されている。継手部60は封止体20によって覆われている。なお、継手部60は、第3放熱部40Lに対して一体的に設けられることで連なってもよいし、別部材として設けられ、接合により連なってもよい。
主端子70は外部接続端子である。主端子70は第1電源端子71と第2電源端子72と出力端子73を有する。第1電源端子71は低電位電源バスバ8に電気的に接続される。第1電源端子71はN端子と称されることがある。第2電源端子72は高電位電源バスバ7に電気的に接続される。第2電源端子72はP端子と称されることがある。出力端子73は出力バスバ9に接続される端子のことである。主端子70はリードフレームの一部から切り出されている。主端子70の表面には放熱部40、50と同様の薄膜90が形成されている。薄膜90によって主端子70が被覆されている。
<放熱部と主端子>
図7に示すように第1放熱部50Lは基部52と延長部53を有する。基部52は略矩形形状を成している。基部52における第4放熱部50Hと隣接する端部に延長部53が一体的に連結されている。延長部53は第4放熱部50Hに沿うようにしてx方向に延びている。延長部53における基部52からx方向で離間した端部54に第1電源端子71がはんだ85を介して接続されている。延長部53と第1電源端子71との間にはんだ接合部が形成されている。基部52の実装面50aに半導体素子30Lが設けられている。以下、第1放熱部50Lと第1電源端子71を併せた部位を第1電源導体部51Lと示す。なお、第1電源導体部51Lには第1放熱部50Lと第1電源端子71を接合するはんだ85が含まれている。
図6に示すように第2放熱部40Hは略矩形形状を成している。第2放熱部40Hにおける第3放熱部40L側の端部に第2電源端子72が一体的に連結されている。図6に示すように第2電源端子72の一部がx方向とy方向で第3放熱部40Lと並んでいる。
また第2電源端子72は第2放熱部40Hから遠ざかるようにしてy方向に延びている。第2放熱部40Hの実装面40aに半導体素子30Hが設けられている。以下第2放熱部40Hと第2電源端子72を併せた部位を第2電源導体部41Hと示す。
上記したように第1放熱部50Lは第1電源端子71とはんだ85を介して接続されている。第2放熱部40Hは第2電源端子72と一体的に連結されている。それに伴って第1電源導体部51Lの熱容量は第2電源導体部41Hの熱容量よりも小さくなっている。言い換えれば第2電源導体部41Hの熱容量は第1電源導体部51Lの熱容量よりも大きくなっている。
第1電源導体部51Lは第2電源導体部41Hよりも温度上昇しやすくなっている。第2電源導体部41Hは第1電源導体部51Lよりも温度上昇しにくくなっている。
また第3放熱部40Lにおけるx方向で第2放熱部40Hから離間した側の端部に出力端子73が一体的に連結されている。出力端子73は第3放熱部40Lから遠ざかるようにしてy方向に延びている。第3放熱部40Lの実装面40aに半導体素子30Lが設けられている。第3放熱部40Lと出力端子73を併せた部位を第1中間導体部41Lと示す。
図7に示すように第4放熱部50Hは略矩形形状を成している。第4放熱部50Hの実装面50aに半導体素子30Hが設けられている。図7に示すように第4放熱部50Hは第1放熱部50Lとx方向で並ぶとともにy方向で並んでいる。第4放熱部50Hは基部52とx方向で並ぶとともに延長部53とy方向で並んでいる。以下、第4放熱部50Hを、文脈に応じて適宜、第2中間導体部51Hと示す。すなわち第2中間導体部51Hは第4放熱部50Hを兼ねている。
図4~図7に示すように第1中間導体部41Lと第1電源導体部51Lがz方向に離間して配置されている。第1中間導体部41Lと第1電源導体部51Lの間に半導体素子30Lが設けられている。
また第2電源導体部41Hと第2中間導体部51Hがz方向に離間して配置されている。第2電源導体部41Hと第2中間導体部51Hの間に半導体素子30Hが設けられている。
上記したように封止体20には、複数の半導体素子30、放熱部40の一部、放熱部50の一部、ターミナル55、継手部60、主端子70の一部を一体的に封止している。
図3~図5に示すように封止体20の封止表面20aから第1放熱部50Lの実装裏面50bと第4放熱部50Hの実装裏面50bが露出されている。封止体20の封止裏面20bから第3放熱部40Lの実装裏面40bと第2放熱部40Hの実装裏面40bが露出されている。これら放熱部40、50を介して半導体素子30の熱が外部に放熱されやすくなっている。
また封止体20における封止表面20aと封止裏面20bを連結するy方向の端の一面20cから第1電源端子71、第2電源端子72、および、出力端子73それぞれの一部が突出している。これらはx方向において半導体素子30Lから半導体素子30Hに向かって出力端子73、第2電源端子72、第1電源端子71の順に並んでいる。
上記したように第1電源端子71は延長部53における基部52からx方向で離間した端部54にはんだ85を介して接続されている。第2電源端子72は第2放熱部40Hにおける第3放熱部40L側の端部に一体的に連結されている。
図3に示すように一面20cと第1電源端子71における一面20cから離間した端面71aの間の距離が、一面20cと第2電源端子72における一面20cから離間した端面72aの間の距離よりも長くなっている。第1電源端子71の一面20cから突出した突出部位の長さが、第2電源端子72の一面20cから突出した突出部位の長さよりも長くなっている。
一面20cと端面71aの間の距離が、一面20cと出力端子73における一面20cから離間した端面73aの間の距離よりも長くなっている。第1電源端子71の一面20cから突出した突出部位の長さが、出力端子73の一面20cから突出した突出部位の長さよりも長くなっている。
また図3に示すように第1電源端子71の端面71a側の先端74に低電位電源バスバ8が接続されている。第2電源端子72の端面72a側の先端75に高電位電源バスバ7が接続されている。出力端子73の端面73a側の先端76に出力バスバ9が接続されている。
第1電源端子71における低電位電源バスバ8との接続部位と一面20cの間の距離が、第2電源端子72における高電位電源バスバ7との接続部位と一面20cの間の距離よりも長くなっている。第1電源端子71における低電位電源バスバ8との接続部位と一面20cの間の距離が、出力端子73における出力バスバ9との接続部位と一面20cの間の距離よりも長くなっている。これら主端子70は高電位電源バスバ7、低電位電源バスバ8、出力バスバ9それぞれに例えば溶接によって接続されている。
なお、一面20cと端面72aの間の距離と、一面20cと端面73aの間の距離の大小関係は限定されない。第2電源端子72における高電位電源バスバ7との接続部位と一面20cの間の距離と、出力端子73における出力バスバ9との接続部位と一面20cの間の距離の大小関係は限定されない。
<熱ストレス>
一相分の上下アーム回路6を構成する所謂2in1パッケージを構成する半導体装置10において、第1電源端子71が第1放熱部50Lにはんだ85を介して接続されると、はんだ接続部で熱抵抗が高まりやすくなる。そのために第1電源端子71にかかる熱が第1放熱部50Lに伝熱されにくくなる。それに伴って第1電源端子71と第1放熱部50Lを含む第1電源導体部51Lの熱容量が、第2電源端子72と第2放熱部40Hを含みはんだ接続部を含まない第2電源導体部41Hの熱容量よりも小さくなりやすくなっている。第1電源導体部51Lが第2電源導体部41Hよりも温度上昇しやすくなっている。
さらに本実施形態とは異なり、第1電源端子71が出力端子73と第2電源端子72の間にある構成では、第1電源端子71と本実施形態で言う延長部53に相当する部分の長さが短くなっている。そのために第1電源端子71と本実施形態で言う第1放熱部50Lに相当する部分を併せた部位の熱容量が小さくなりやすくなる。第1電源端子71における封止体20から突出した部位にかかる熱によって封止体20の一面20cに熱ストレスがかかる虞があった。
<作用効果>
本実施形態では第1電源導体部51Lの熱容量が第2電源導体部41Hの熱容量よりも小さくなっている構成において、x方向において半導体素子30Lから半導体素子30Hに向かって出力端子73、第2電源端子72、第1電源端子71の順に並んでいる。
そして第1放熱部50Lの基部52からx方向に延長した延長部53の端部54にはんだ85を介して第1電源端子71が接続されている。
これによれば延長部53の長さが長くなっている。その分、第1電源導体部51Lの熱容量が大きくなっている。その分、第1電源導体部51Lの温度が上昇しにくくなっている。そのために第1電源端子71における封止体20から突出した部位にかかる熱によって封止体20の一面20cにかかる熱ストレスが抑制されやすくなっている。
これまでに説明したように第1電源端子71の一面20cから突出した突出部位の長さが、第2電源端子72の一面20cから突出した突出部位の長さよりも長くなっている。これによれば第1電源端子71の突出部位熱容量が第2電源端子72の突出部位の熱容量よりも大きくなっている。それに伴って第1電源導体部51Lの熱容量が大きくなりやすくなっている。
これまでに説明したように第1電源端子71における低電位電源バスバ8との接続部位と一面20cの間の距離が、第2電源端子72における高電位電源バスバ7との接続部位と一面20cの間の距離よりも長くなっている。それに伴い、第1電源端子71における低電位電源バスバ8との接続部位と一面20cの間の熱抵抗が、第2電源端子72における高電位電源バスバ7との接続部位と一面20cの間の熱抵抗よりも高くなっている。これによれば、第1電源端子71における低電位電源バスバ8との接続部位にかかる熱によって一面20cにかかる熱ストレスが抑制されやすくなっている。
これまでに説明したように第2電源端子72が第2放熱部40Hに一体的に連結されている。出力端子73が第3放熱部40Lに一体的に連結されている。これによれば第2電源端子72と第2放熱部40Hを連結する連結部材が必要なくなる。出力端子73と第3放熱部40Lを連結する連結部材が必要なくなる。すなわち半導体装置10の部品点数が削減される。低コスト化につながりやすくなっている。
(第2実施形態)
第1実施形態では放熱部40と放熱部50それぞれがCuを材料とするリードフレームと呼ばれる金属板で形成されている構成について説明した。しかしながら放熱部40と放熱部50それぞれがリードフレームに限定されていなくてもよい。例えば、図8~図11に示すように絶縁基材142に放熱部40が設けられる形態などを採用することができる。
半導体装置10は絶縁基材142を有する。この構成では、絶縁基材142の基材表面142aに第3放熱部40Lの一部と第2放熱部40Hの一部が設けられている。絶縁基材142の基材裏面142bに第3放熱部40Lの残りと第2放熱部40Hの残りが設けられている。以下、説明を簡便とするために基材表面142a設けられる第3放熱部40Lの一部と第2放熱部40Hの一部を金属体143と示す。基材裏面142bに設けられる第3放熱部40Lの残りと第2放熱部40Hの残りを金属体144と示す。
絶縁基材142は、セラミックを材料として形成された板状の部材である。絶縁基材142は、セラミック基板と称されることがある。セラミックとしては、熱伝導性が良好な、酸化物系セラミック、窒化物系セラミックを採用することができる。より詳しくは、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化シリコン(シリコンナイトライド)などを採用することができる。絶縁基材142は、平面略矩形状をなしている。なお、絶縁基材142は第1電極側基材に相当する。
図9および図10に示すように絶縁基材142と金属体143、144はz方向において、半導体素子30のコレクタ電極32側に配置されている。上記したように絶縁基材142は、半導体素子30の一面と対向する側の面である基材表面142aと、z方向において基材表面142aとは反対の面である基材裏面142bを有している。絶縁基材142の基材表面142aに金属体143が設けられ、基材裏面142bに金属体144が設けられている。なお、基材表面142aは第1電極側基材の備える表面に相当する。基材裏面142bは第1電極側基材の備える裏面に相当する。
金属体143、144は、銅(Cu)板、または、銅箔として提供される。金属体143、144のそれぞれは、絶縁基材142(たとえばアルミナ)に直接接合されている。放熱部40は例えば厚銅基板である。
金属体143は配線機能を有している。金属体143は下アーム6Lを構成する第1金属体143Lと、上アーム6Hを構成する第2金属体143Hを有している。図9および図11に示すように第1金属体143Lと第2金属体143Hはx方向に離間して並んでいる。
第1金属体143Lには半導体素子30Lが配置されている。第1金属体143Lは、平面視において半導体素子30Lを内包するように設けられている。
第1金属体143Lは配線機能を有している。第1金属体143Lはコレクタ電極32に接続されておりコレクタ配線部として機能する。第1金属体143Lははんだ接合部を介してコレクタ電極32に接続されている。また第1金属体143Lには、はんだ86を介して出力端子73が接続されている。なお第1金属体143Lと出力端子73との接続形態ははんだ86に限定されない。第1金属体143Lと出力端子73とが電気的に接続されていればよい。
また第1金属体143Lには継手部60が接続されている。継手部60を介して第1金属体143Lと第4放熱部50Hとが電気的に接続されている。
第2金属体143Hには半導体素子30Hが配置されている。第2金属体143Hは、平面視において半導体素子30Hを内包するように設けられている。
第2金属体143Hは配線機能を有している。第2金属体143Hはコレクタ電極32に接続されており、コレクタ配線部として機能する第2金属体143Hは、はんだ接合部を介してコレクタ電極32に接続されている。また第2金属体143Hには、はんだ87を介して第2電源端子72が接続されている。なお第2金属体143Hと第2電源端子72との接続形態ははんだ87に限定されない。第2金属体143Hと第2電源端子72とが電気的に接続されていればよい。
金属体144は、絶縁基材142によって、金属体143とは電気的に分離されている。金属体144は、放熱板(ヒートシンク)として機能する。金属体144は、平面視において、金属体143とほぼ一致するように設けられている。金属体144は下アーム6Lを構成する第3金属体144Lと上アーム6Hを構成する第4金属体144Hを有している。
第3金属体144Lと第4金属体144Hにおける絶縁基材142との接合面との反対側の面は、封止裏面20bと略面一の状態で封止体20から露出している。第3金属体144Lと第4金属体144Hは放熱機能を有している。熱が外部に効果的に放熱されやすくなっている。
また金属体143と金属体144の間に絶縁基材142が介在されているので、例えば図示しない金属製の積層冷却器の2つ中継管の間にセラミックなどの絶縁物を介さずに半導体装置10を配置することができるようになっている。
(第3実施形態)
第2実施形態では絶縁基材142に放熱部40が設けられる形態について説明したが、図12~図15に示すように絶縁基材152に放熱部50が設けられる形態が採用されていてもよい。
半導体装置10は絶縁基材152を有する。この構成では、基材表面152aに第1放熱部50Lの一部と第4放熱部50Hの一部が設けられている。基材裏面152bに第1放熱部50Lの残りと第4放熱部50Hの残りが設けられている。以下、説明を簡便とするために基材表面152a設けられる第1放熱部50Lの一部と第4放熱部50Hの一部を金属体153と示す。基材裏面152bに設けられる第1放熱部50Lの残りと第4放熱部50Hの残りを金属体144と示す。
絶縁基材152は、セラミックを材料として形成された板状の部材である。絶縁基材152は、セラミック基板と称されることがある。絶縁基材152は、平面略矩形状をなしている。なお、絶縁基材152は第2電極側基材に相当する。
図13および図14に示すように絶縁基材152と金属体153、154はz方向において、半導体素子30のエミッタ電極31側に配置されている。上記したように絶縁基材152は、半導体素子30の一面と対向する側の面である基材表面152aと、z方向において基材表面152aとは反対の面である基材裏面152bを有している。絶縁基材152の基材表面152aに金属体153が設けられ、基材裏面152bに金属体154が設けられている。なお、基材表面152aは第2電極側絶縁基材の備える表面に相当する。基材裏面152bは第2電極側絶縁基材の備える裏面に相当する。
金属体153、154は、銅(Cu)板、または、銅箔として提供される。金属体153、154のそれぞれは、絶縁基材152(たとえばアルミナ)に直接接合されている。放熱部50は、例えば厚銅基板である。
金属体153は配線機能を有している。金属体153は下アーム6Lを構成する第5金属体153Lと上アーム6Hを構成する第6金属体153Hを有している。
図12~図15に示すように第6金属体153Hが第5金属体153Lの一部とx方向に離間して並んでいる。第6金属体153Hが第5金属体153Lの一部とy方向に離間して並んでいる。
第5金属体153Lには半導体素子30Lが配置されている。第5金属体153Lは、平面視において半導体素子30Lを内包するように設けられている。
第5金属体153Lは配線機能を有している。第5金属体153Lはエミッタ電極31に接続されておりエミッタ配線部として機能する。第5金属体153Lははんだ接合部を介してエミッタ電極31に接続されている。第5金属体153Lは、はんだ85を介して第1電源端子71に接続されている。なお第5金属体153Lと第1電源端子71との接続形態ははんだ85に限定されない第5金属体153Lと第1電源端子71とが電気的に接続されていればよい。
第6金属体153Hには半導体素子30Hが配置されている。第6金属体153Hは、平面視において半導体素子30Hを内包するように設けられている。
第6金属体153Hは配線機能を有している。第6金属体153Hはエミッタ電極31に接続されており、エミッタ配線部として機能する。第6金属体153Hははんだ接合部を介してエミッタ電極31に接続されている。また第6金属体153Hには継手部60が接続されている。継手部60を介して第6金属体153Hと第3放熱部40Lとが電気的に接続されている。
金属体154は、絶縁基材152によって、金属体153とは電気的に分離されている。金属体154は、放熱板(ヒートシンク)として機能する。金属体154は、平面視において、金属体153とほぼ一致するように設けられている。金属体154は下アーム6Lを構成する第7金属体154Lと上アーム6Hを構成する第8金属体154Hを有している。
第7金属体154Lと第8金属体154Hにおける絶縁基材152との接合面との反対側の面は、封止表面20aと略面一の状態で封止体20から露出している。第7金属体154Lと第8金属体154Hは放熱機能を有している。熱が外部に効果的に放熱されやすくなっている。
また金属体153と金属体154の間に絶縁基材152が介在されているので、例えば図示しない金属製の積層冷却器の2つ中継管の間にセラミックなどの絶縁物を介さずに半導体装置10を配置することができるようになっている。
(第4実施形態)
図16および図17に示すように、半導体装置10が絶縁基材142と絶縁基材152を有していてもよい。その場合、基材表面142aに金属体143が設けられている。基材裏面142bに金属体144が設けられている。基材表面152aに金属体153が設けられている。基材裏面152bに金属体154が設けられている。詳しい形態については上記と同等であるために説明を省略する。
(変形例1)
また図18~図20に示すように主端子70のz方向の厚さは不均一になっていてもよい。例えば図18に示すように主端子70における封止体20に封止される部位のz方向の厚さが、主端子70における封止体20から突出する部位のz方向の厚さよりも厚くなっていてもよい。
図18で基づいて言えば、第2電源端子72における封止体20に封止される部位のz方向の厚さが、第2電源端子72における封止体20から突出する部位のz方向の厚さよりも厚くなっている。これによれば、第2電源端子72の熱容量が大きくなりやすくなっている。第2電源端子72の温度上昇が抑制されやすくなっている。
図18においては第2電源端子72のz方向の厚さが均一でない場合について説明したが、第2電源端子72に限定されない。例えば第1電源端子71における封止体20に封止される部位のz方向の厚さが、第1電源端子71における封止体20から突出する部位のz方向の厚さよりも厚くなっていてもよい。出力端子73における封止体20に封止される部位のz方向の厚さが、出力端子73における封止体20から突出する部位のz方向の厚さよりも厚くなっていてもよい。
特に第1電源端子71に適用される場合においては、第1電源端子71の熱容量が大きくなりやすく温度上昇が抑制されやすいので、封止体20の一面20cに熱ストレスがかかることが抑制されやすくなっている。
(変形例2)
他にも図19に示すように第2電源端子72における封止体20から突出する部位のz方向の厚さが、第2電源端子72における封止体20に封止される部位のz方向の厚さより厚くなっていてもよい。これによれば、第2電源端子72の熱容量が大きくなりやすくなっている。なお図19においてはこの形態が第2電源端子72に適用される形態について説明したが、この形態が第1電源端子71や出力端子73に適用されていてもよい。
(変形例3)
さらに図20に示すように、第2電源端子72における封止体20から突出する部位のz方向の厚さが、第2電源端子72における封止体20に封止される部位のz方向の厚さより厚く、さらにその表面に凹凸が形成されていてもよい。これによれば第2電源端子72の熱容量が大きくなりやすくなるとともに第2電源端子72が外部の空気に放熱されやすくなっている。なお、図20においてはこの形態が第2電源端子72に適用される形態について説明したが、この形態が第1電源端子71や出力端子73に適用されていてもよい。主端子70の少なくとも一つにこれまでに変形例1~3で説明した形態が適用されていればよい。
(変形例4)
第1実施形態では主端子70の表面に放熱部40、50と同様の薄膜90が形成されている構成について説明したが、図21および図22に示すように主端子70におけるバスバの接続される部位に薄膜90が設けられていなくても良い。なお、図21と図22においては、薄膜90の形成されている部位と形成されていない部位との境界を一点鎖線で示すとともに、薄膜90の形成されている部位を分かりやすくするためにハッチングを付している。
これによれば主端子70に薄膜90を溶融するための熱がかかることを抑制できる。そのために主端子70にかかる熱が抑制されやすくなっている。
図21に示すように第1電源端子71における低電位電源バスバ8に接続される先端が尖るように一部が欠けていても良い。これによれば第1電源端子71が溶融されやすくなっている。第1電源端子71にかかる熱が抑制されやすくなっている。
(変形例5)
他にも図22に示すように第1電源端子71における低電位電源バスバ8に接続される先端にスリットが入るように一部が切り欠かれていても良い。これによれば上記と同様に第1電源端子71にかかる熱が抑制されやすくなっている。
なお、第1電源端子71と低電位電源バスバ8との接続部位、第2電源端子72と高電位電源バスバ7との接続部位、出力端子73と出力バスバ9との接続部位の少なくとも1つに適用されていればよい。
(その他の変形例)
本実施形態では、x方向において半導体素子30Lから半導体素子30Hに向かって、すなわち図面左方から右方に向かって出力端子73、第2電源端子72、第1電源端子71の順に並んでいる構成について説明した。これに代えて半導体装置10の構成要素が本実施形態の構成とは対称に配置されることで、半導体素子30Hから半導体素子30Lに向かって、すなわち図面左方から右方に向かって第1電源端子71、第2電源端子72、出力端子73の順に並んでいても良い。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態が本開示に示されているが、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範ちゅうや思想範囲に入るものである。
7…高電位電源バスバ、8…高電位電源バスバ、9…出力バスバ、20…封止体、20c…一面、30H…半導体素子、30L…半導体素子、31…エミッタ電極、32…コレクタ電極、40H…第2放熱部、40L…第3放熱部、41H…第2電源導体部、41L…第1中間導体部、50H…第4放熱部、50L…第1放熱部、51H…第2中間導体部、51L…第1電源導体部、60…継手部、71…第1電源端子、72…第2電源端子、73…出力端子、74…先端、75…先端、76…先端、90…薄膜、142…絶縁基材、142a…基材表面、142b…基材裏面、152…絶縁基材、152a…基材表面、152b…基材裏面

Claims (9)

  1. 第1電極(32)と第2電極(31)とを有し、一方向に並ぶ第1半導体素子(30L)および第2半導体素子(30H)と、
    出力端子(73)を有し、前記第1半導体素子の前記第1電極に接続された第1中間導体部(41L)と、
    第1電源端子(71)を有し、前記第1中間導体部とは反対の面で前記第1半導体素子の前記第2電極に接続された第1電源導体部(51L)と、
    前記第2半導体素子の前記第2電極に接続され、前記一方向および前記一方向に直交する縦方向において前記第1電源導体部と並んで配置された第2中間導体部(51H)と、
    第2電源端子(72)を有し、前記第2中間導体部とは反対の面で前記第2半導体素子の前記第1電極に接続された、前記第1電源導体部よりも熱容量の大きい第2電源導体部(41H)と、
    前記第1中間導体部と前記第2中間導体部とを電気的に接続する継手部(60)と、
    前記第1半導体素子、前記第2半導体素子、前記第1中間導体部、前記第1電源導体部、前記第2中間導体部、前記第2電源導体部、および、前記継手部を封止する封止体(20)と、を備え、
    前記封止体の一面(20c)から前記出力端子、前記第1電源端子、および、前記第2電源端子が突出し、
    前記封止体からの突出部位が、前記一方向において前記出力端子、前記第2電源端子、前記第1電源端子の順に並んでいる半導体装置。
  2. 前記第1電源端子における前記一面から突出する部位の長さが、前記第2電源端子における前記一面から突出する部位の長さよりも長くなっている請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1電源導体部は前記第1電源端子の他に、前記第1半導体素子の熱を放熱する第1放熱部(50L)を有し、
    前記第2電源導体部は前記第2電源端子の他に、前記第2半導体素子の熱を放熱する第2放熱部(40H)を有し、
    前記第1中間導体部は前記出力端子の他に、前記第1半導体素子の熱を放熱する第3放熱部(40L)を有し、
    前記第2中間導体部が前記第1半導体素子の熱を放熱する第4放熱部(50H)を兼ねている請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2放熱部と前記第2電源端子が一体的に連結され、
    前記第3放熱部と前記出力端子が一体的に連結されている請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第2電極よりも前記第1電極側に配置される第1電極側基材(142)を有し、
    前記第1電極側基材の備える表面(142a)に前記第2半導体素子との配線機能を担う前記第2放熱部の一部と、前記第1半導体素子との配線機能を担う前記第3放熱部の一部が設けられ、
    前記第1電極側基材の備える裏面(142b)に前記第2半導体素子から放熱される熱の放熱機能を担う前記第2放熱部の残りと、前記第1半導体素子から放熱される熱の放熱機能を担う前記第3放熱部の残りが設けられている請求項3または4に記載の半導体装置。
  6. 前記第1電極よりも前記第2電極側に配置される第2電極側基材(152)を有し、
    前記第2電極側基材の備える表面(152a)に前記第2半導体素子との配線機能を担う前記第4放熱部の一部と、前記第1半導体素子との配線機能を担う前記第1放熱部の一部が設けられ、
    前記第2電極側基材の備える裏面(152b)に前記第2半導体素子から放熱される熱の放熱機能を担う前記第4放熱部の残りと、前記第1半導体素子から放熱される熱の放熱機能を担う前記第1放熱部の残りが設けられている請求項3~5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記第1電源端子における前記一面から離間した先端(74)、前記第2電源端子における前記一面から離間した先端(75)、および、前記出力端子における前記一面から離間した先端(76)それぞれに外部のバスバ(7、8、9)が接続される請求項1~6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記第1電源端子、前記第2電源端子、および、前記出力端子それぞれを被覆する薄膜(90)を有し、
    前記第1電源端子、前記第2電源端子、および、前記出力端子のうちの少なくとも1つの外部の前記バスバとの接続部位が前記薄膜から露出される請求項7に記載の半導体装置。
  9. 前記一方向と前記縦方向に直交する高さ方向において、前記第1電源端子、前記第2電源端子、および、前記出力端子のうちの少なくとも1つの厚さが不均一になっている請求項1~8のいずれか1項に記載の半導体装置。
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