JP2023028339A - リキッド印刷インキ、印刷物、及び包装材料 - Google Patents

リキッド印刷インキ、印刷物、及び包装材料 Download PDF

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知生 岡田
Tomoo Okada
雅之 寺川
Masayuki Terakawa
浩史 畑
Hiroshi Hata
秀夫 政木
Hideo Masaki
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Abstract

【課題】本発明の課題は、基材に対する良好な密着性、耐スクラッチ性、耐熱性、耐油性、耐アルコール性、耐塩ビブロッキング性、及び光沢を兼備したリキッド印刷インキを提供する。【解決手段】本発明の解決手段は、白色顔料と、バインダー樹脂と、一般式(1)~一般式(4)で表される燐酸変性化合物から選ばれる1種以上の化合物とを含有することを特徴とするリキッド印刷インキ。【化1】TIFF2023028339000015.tif3048(1)一般式(1)中のR1は、数平均分子量が500~3000のエポキシ樹脂又は変性エポキシ樹脂を表す。【選択図】なし

Description

本発明は、軟包装用グラビアインキやフレキソインキとして使用可能なリキッド印刷インキに関する。
軟包装フィルムや紙の被印刷体に美粧性、機能性を付与させる目的で、グラビアインキ、フレキソインキが広く用いられている。グラビア、フレキソ印刷された被印刷体が、包装材料の中でも特に食品向けや衛生用品向けの軟包材として用いられる場合、商品の包装には、内容物との接触を防ぐべく内容物に触れる包材側に当たる裏側には印刷せず、包材の外側のみにデザイン印刷する表刷り印刷が行われる。又、飲料ラベル、集積包装、カップ麺のオーバーラップや食品外装フィルムなどの用途では透明フィルムに対して裏刷り印刷が行われる。
これらの印刷用リキッドインキは、フィルム基材や紙基材に印刷されたインキ皮膜が、直接外力によって擦れたり、他の物質と接触する恐れがある、従って、フィルム基材、又は紙基材に対する良好な密着性の他、特に表刷りで要求される耐熱性、耐油性、耐アルコール性、テーブルクロスとの接触に配慮した耐塩化ビニル(塩ビ)ブロッキング性や、該印刷物を使用した包装材料の意匠性の観点から仕上がった印刷物の光沢を兼備する事が望まれる。
ウレタン樹脂とセルロース誘導体を使用したグラビアインキ組成物の発明(例えば、特許文献1及び2)、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ロジン、及びキレートを含む表刷りグラビアインキ組成物の発明(例えば、特許文献3及び4)、エステル系樹脂及びエステル系分散剤を用いた表刷りグラビアインキ組成物の発明(例えば、特許文献5)が成されているが、いずれも基材との密着性と種々耐性及び光沢を十分兼備できているとは決して言えない。
特開2007-246822号公報 特開2002-294128号公報 特開2012-012597号公報 特開2013-256551号公報 特開2017-039896号公報
本発明は、基材に対する良好な密着性、耐スクラッチ性、耐熱性、耐油性、耐アルコール性、耐塩ビブロッキング性、及び光沢を兼備したリキッド印刷インキを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記した課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、リキッド印刷インキにおいて、白色顔料と、バインダー樹脂と、特定の一般式で表される燐酸変性化合物を含有することが課題解決に有効であることを見出した。
即ち、本発明は、白色顔料と、バインダー樹脂と、一般式(1)~一般式(4)で表される燐酸変性化合物から選ばれる1種以上の化合物とを含有することを特徴とするリキッド印刷インキを提供する。
Figure 2023028339000001
(1)
Figure 2023028339000002
(2)
Figure 2023028339000003
(3)
Figure 2023028339000004

(4)

一般式(1)~一般式(4)中、R、R、Rは、各々独立して数平均分子量が500~3000のエポキシ樹脂又は変性エポキシ樹脂を表し、R、R、Rは、各々独立して炭素原子数が2以下のアルキレン鎖を表し、R、R、Rは、各々独立してエポキシ基、メタクリロイル基又はアクリロイル基を表す。
また、本発明は、前記バインダー樹脂として、繊維素系樹脂、ウレタン系樹脂、ロジン樹脂、又は塩素化ポリオレフィン樹脂を含有するリキッド印刷インキを提供する。
また、本発明は、更にチタン系キレート架橋剤を含有するリキッド印刷インキを提供する。
また、本発明は、プラスチックフィルムまたは紙に印刷するためのリキッド印刷インキを提供する。
また、本発明は、該リキッド印刷インキを使用してなる印刷物を提供する。
また、本発明は、該リキッド印刷インキを使用してなる包装材料をも提供する。
本発明により、基材に対する良好な密着性、耐スクラッチ性、耐熱性、耐油性、耐アルコール性、耐塩ビブロッキング性、及び光沢を兼備したリキッド印刷インキが得られる。
(言葉の定義)
本発明においてリキッド印刷インキとは、グラビアインキまたはフレキソインキ等の、印刷版を使用する印刷方法に適用されるリキッド状のインキを指し、好ましくはグラビアインキまたはフレキソインキである。また本発明のリキッド印刷インキは活性エネルギー硬化性の成分を含んでおらず、即ち活性エネルギー線非反応性のリキッドインキである。
なお以下の説明で用いる「インキ」とは全て「印刷インキ」を示す。また「部」とは全て「質量部」を示し、「インキ全量」とは、有機溶剤等の揮発性成分をすべて含んだインキの全量を示し、「インキ固形分全量」とは、揮発性成分を含まない、不揮発性成分のみの全量を示す。
(バインダー樹脂)
本発明で使用するバインダー樹脂は、グラビアインキまたはフレキソインキにおいて汎用のバインダ―樹脂であれば特に限定はく、例えば、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)やセルロースアセテートブチロネート(CAB)などセルロース系樹脂等の繊維素系樹脂、ウレタン系樹脂、ロジン系樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、硝化綿、、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などのポリビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ケトン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ブチラール、石油樹脂などを挙げることができる。
中でも、繊維素系樹脂とポリウレタン樹脂とを併用して使用することが好ましく、更に塩素化ポリオレフィン樹脂やロジン系樹脂とを併用することが好ましい。
(繊維素系樹脂)
繊維素系樹脂としては、例えばセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートその他のセルロースエステル樹脂、ニトロセルロース(硝化綿ともいう)、ヒドロキシアルキルセルロース、およびカルボキシアルキルセルロース等が挙げられる。セルロースエステル樹脂はアルキル基を有することが好ましく、当該アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、更にアルキル基が置換基を有していてもよい。
セルロース系樹脂としては、上記のうち中でもニトロセルロースが好ましい。分子量としては重量平均分子量で5,000~200,000のものが好ましく、10,000~50,000が更に好ましい。また、ガラス転移温度が120℃~180℃であるものが好ましい。特にポリウレタン樹脂の併用では、耐ブロッキング性、その他のインキ被膜物性が向上することが期待できる。
ニトロセルロース(硝化綿)は、天然セルロースと硝酸とを反応させて、天然セルロース中の無水グルコピラノース基の6員環中の3個の水酸基を、硝酸基に置換した硝酸エステルとして得られるものが好ましい。
ニトロセルロース(硝化綿)を使用する事で、白色顔料への高い分散性が得られる事から、特に表刷り用コーティング剤として使用すれば、印刷インキ塗膜の強度を向上させることができ好適である。前記ニトロセルロース(硝化綿)としては、窒素含有量が10~13質量%、平均重合度30~500が好ましく、より好ましくは窒素含有量が10~13質量%、平均重合度45~290である。
ニトロセルロース(硝化綿)の添加量としては、インキ固形分全量に対し1~20質量%であることが好ましく、さらに好ましくは5~10質量%である。
(ポリウレタン樹脂)
ポリウレタン樹脂としては、ポリオールとポリイソシアネートを反応させて得たポリウレタン樹脂であれば特に限定されない。ポリオールとしては例えば、ポリウレタン樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知のポリオールを用いることができ、1種または2種以上を併用してもよい。例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2ブチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3-メチル-1,5ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4-ブチンジオール、1,4―ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,4-ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトールなどの飽和または不飽和の低分子ポリオール類(1)、これらの低分子ポリオール類(1)と、セバシン酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸あるいはこれらの無水物とを脱水縮合または重合させて得られるポリエステルポリオール類(2);環状エステル化合物、例えばポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β-メチル-γ-バレロラクトン)等のラクトン類、を開環重合して得られるポリエステルポリオール類(3);前記低分子ポリオール類(1)などと、例えばジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、ホスゲン等との反応によって得られるポリカーボネートポリオール類(4);ポリブタジエングリコール類(5);ビスフェノールAに酸化エチレンまたは酸化プロピレンを付加して得られるグリコール類(6);1分子中に1個以上のヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロプル、アクリルヒドロキシブチル等、或いはこれらの対応するメタクリル酸誘導体等と、例えばアクリル酸、メタクリル酸又はそのエステルとを共重合することによって得られるアクリルポリオール(7)などが挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、ポリウレタン樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。例えば、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-2,4-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-2,6-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-2,5-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-2,6-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-3,5-フェニレンジイソシアネート、1-エチル-2,4-フェニレンジイソシアネート、1-イソプロピル-2,4-フェニレンジイソシアネート、1,3-ジメチル-2,4-フェニレンジイソシアネート、1,3-ジメチル-4,6-フェニレンジイソシアネート、1,4-ジメチル-2,5-フェニレンジイソシアネート、ジエチルベンゼンジイソシアネート、ジイソプロピルベンゼンジイソシアネート、1-メチル-3,5-ジエチルベンゼンジイソシアネート、3-メチル-1,5-ジエチルベンゼン-2,4-ジイソシアネート、1,3,5-トリエチルベンゼン-2,4-ジイソシアネート、ナフタレン-1,4-ジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、1-メチル-ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ナフタレン-2,6-ジイソシアネート、ナフタレン-2,7-ジイソシアネート、1,1-ジナフチル-2,2’-ジイソシアネート、ビフェニル-2,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3-3’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4-ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3-シクロペンチレンジイソシアネート、1,3-シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3-ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4-ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、これらのジイソシアネート化合物は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
また鎖伸長剤を使用することもできる。鎖伸長剤としては例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジアミンなどの他、2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2-ヒドロキシエチルプロピルジアミン、2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2-ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシプロピルエチレンジアミンなど分子内に水酸基を有するアミン類も用いることが出来る。これらの鎖伸長剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
また、反応停止を目的とした末端封鎖剤として、一価の活性水素化合物を用いることもできる。かかる化合物としてはたとえば、ジ-n-ブチルアミン等のジアルキルアミン類やエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類があげられる。更に、特にポリウレタン樹脂中にカルボキシル基を導入したいときには、グリシン、L-アラニン等のアミノ酸を反応停止剤として用いることができる。これらの末端封鎖剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
ポリウレタン樹脂の重量平均分子量は10,000~100,000であることが好ましく、より好ましくは15,000~80,000の範囲である。
また、ポリウレタン樹脂の添加量としては、インキ固形分全量に対し1~30質量%であることが好ましく、さらに好ましくは5~25質量%である。
(ロジン系樹脂)
本発明で使用するロジン系樹脂としては、印刷インキ用に汎用されるロジン、又はロジンの誘導体であれば特に限定なく使用できる。ロジンまたはロジンの誘導体とは具体的には、ロジン類またはそのカルボキシル基含有誘導体等である。ロジン類は、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、不均化ロジン、水添ロジンまたはこれらの重合物等である。ロジンの誘導体は、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸を添加したロジン誘導体等のカルボキシル基含有誘導体等である。
ロジン系樹脂の添加量は、インキ固形分全量に対し1~20質量%であることが好ましく、さらに好ましくは5~10質量%である。
本発明においては、中でもロジンのマレイン酸誘導体であるロジン変性マレイン酸樹脂あるいはロジンのフマル酸誘導体であるロジン変性フマル酸樹脂を使用することがリキッド印刷インキの経時安定性を寄与できる点で好ましい。本発明で使用するロジン変性マレイン酸樹脂あるいはロジン変性フマル酸樹脂は、特に限定なく公知のロジン変性マレイン酸樹脂あるいはロジン変性フマル酸樹脂を使用することができる。ロジン変性マレイン酸樹脂あるいはロジン変性フマル酸樹脂は、酸価が25mgKOH/g以上320mgKOH/g以下のものが好ましく、特に酸価が100mgKOH/g以上320mgKOH/g以下であることが特に好ましい。
市販のロジン系樹脂としては、荒川化学工業社製マルキードNo.1、2、5、6、8、31、32、33、34、3002等、ハリマ化成社製ハリマックR-80、T-80、R-100、M-453、M-130A、135GN、145P、R-120AH、ハリタック4851、4821、4740、28JA等が挙げられる。
(塩素化ポリオレフィン樹脂)
本発明で使用する塩素化ポリオレフィン樹脂としては、水素原子の少なくとも一部が塩素原子により置換されたポリオレフィン樹脂であれば特に限定されない。塩素化ポリオレフィンの重量平均分子量は、5,000~100,000が好ましく5,000~70,000であることがなお好ましく7,000~50,000であることが更に好ましい。また、塩素化ポリオレフィン樹脂は基材への接着性向上するため、その塩素含有率が25~45質量%であることが好ましい。また有機溶剤への溶解性の観点から、塩素含有率は26~43質量%であることが更に好ましい。ここで、塩素含有率とは、塩素化ポリオレフィン樹脂100質量%中の塩素原子の含有質量%をいう。また、耐ブロッキング性とのバランスの観点から、塩素化ポリオレフィン樹脂はインキ固形分中に1~30質量%含有し、好ましくは2~20質量%である。
塩素化ポリオレフィン樹脂は、柔軟性を持つアルキル基を分枝構造として有するため、低温下でも柔軟な樹脂であり基材接着性の向上に寄与する。塩素化ポリオレフィン樹脂におけるポリオレフィン樹脂の構造は、特に制限はない。例えば、ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリ-4-メチル-1-ペンテンなどのα-オレフィン系不飽和炭化水素の単独重合体又は共重合体を含有する樹脂が好ましい。中でもポリプロピレン構造(すなわち塩素化ポリプロピレン構造)を含む塩素化ポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
(ポリアミド樹脂)
更に、本発明のリキッド印刷インキでは、バインダー樹脂としてポリアミド樹脂を用いても良い。
ポリアミド樹脂としては、例えば多塩基酸と多価アミンとを重縮合して得ることができる有機溶剤に可溶な熱可塑性ポリアミドである。特に、重合脂肪酸および/またはダイマー酸を含有する酸成分と、脂肪族および/または芳香族ポリアミンの反応物を含むポリアミド樹脂であることが好ましく、更には一級および二級モノアミンを一部含有するものが好ましい。
ポリアミド樹脂の原料で使用される多塩基酸としては、以下に限定されるものではないが、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、スベリン酸、グルタル酸、フマル酸、ピメリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、テレフタル酸、1、4-シクロヘキシルジカルボン酸、トリメリット酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸、重合脂肪酸などが挙げられ、その中でもダイマー酸あるいは重合脂肪酸に由来する構造を主成分(ポリアミド樹脂中に50質量%以上)含有するポリアミド樹脂が好ましい。ここで、重合脂肪酸とは、不飽和脂肪酸脂肪酸の環化反応等により得られるもので、一塩基性脂肪酸、二量化重合脂肪酸(ダイマー酸)、三量化重合脂肪酸等を含むものである。なお、ダイマー酸あるいは重合脂肪酸を構成する脂肪酸は大豆油由来、パーム油由来、米糠油由来など天然油に由来するものを好適に挙げることができ、オレイン酸およびリノール酸から得られるものが好ましい。
多塩基酸には、モノカルボン酸を併用することもできる。併用されるモノカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸等が挙げられる。
多価アミンとしては、ポリアミン、一級または二級モノアミンなど挙げることができる。ポリアミド樹脂に使用されるポリアミンとしてはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルアミノプロピルアミン等の脂肪族ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族ポリアミンを挙げることができ、脂環族ポリアミンとしては、シクロヘキシレンジアミン、イソホロンジアミン等を挙げることができる。また、芳香脂肪族ポリアミンとしてはキシリレンジアミン、芳香族ポリアミンとしてはフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等を挙げることができる。さらに、一級及び二級モノアミンとしては、n-ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミンなどを挙げることができる。
ポリアミド樹脂の添加量としては、インキ固形分中に0.1~5.0質量%含有し、好ましくは0.5~2.0質量%である。
(アクリル樹脂)
更に、本発明のリキッド印刷インキでは、バインダー樹脂としてアクリル樹脂を用いても良い。
アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする重合性モノマーが共重合したものであれば特段限定されない。重合性モノマーとしては例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、iso-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、iso-オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、iso-ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。重合法も特に限定なく公知の塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合法等で得たものを使用することができる。
アクリル樹脂の重量平均分子量は5,000~200,000であることが好ましく、より好ましくは10,000~100,000の範囲である。
アクリル樹脂の添加量としては、インキ固形分に対し0.1~5.0質量%含有し、好ましくは0.5~2.0質量%である。
(ポリエステル樹脂)
更に、本発明のリキッド印刷インキでは、バインダー樹脂としてポリエステル樹脂を用いても良い。
ポリエステル樹脂としては、アルコールとカルボン酸とを公知のエステル化重合反応を用いて反応させてなるポリエステル樹脂であれば特段限定されない。
アルコールとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2ブチル-1,3プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4-ブチンジオール、1,4-ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,4-ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,2-シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、イソソルビド等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。中でも多官能アルコールが好ましい。
カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、オレイン酸、リノール酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。中でも多官能カルボン酸が好ましい。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量は500~6000であることが好ましい。さらに好ましくは1400~5500である
ポリエステル樹脂の添加量としては、インキ固形分に対し0.1~5.0質量%含有し、好ましくは0.5~2.0質量%である。
(ビニル系樹脂)
更に、本発明のリキッド印刷インキでは、バインダー樹脂としてビニル系樹脂を用いても良い。
本発明で使用するビニル系樹脂としては、ビニル基を有する化合物の共重合体であればよく、代表的な共重合体としては、塩化ビニルや酢酸ビニルを使用した共重合体が挙げられる。
塩化ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-エチレン共重合体、塩化ビニル-プロピレン共重合体、塩化ビニル-スチレン共重合体、塩化ビニル-イソブチレン共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル-スチレン-無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル-スチレン-アクリロニリトル共重合体、塩化ビニル-ブタジエン共重合体、塩化ビニル-イソプレン共重合体、塩化ビニル-塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデン-酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル-マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル-メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル-アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル-各種ビニルエーテル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、及びそれら相互のブレンド品或いは他の塩素を含まない合成樹脂、例えば、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-エチル(メタ)アクリレート共重合体、ポリエステル等とのブレンド品、ブロック共重合体、グラフト共重合体等を挙げることができる。これら塩化ビニル系樹脂は2種以上の混合物でもよく、他の合成樹脂との混合物でもよい。
また酢酸ビニル系樹脂は、酢酸ビニルモノマー単独または酢酸ビニルモノマーと重合可能な不飽和モノマーとの共重合体である。不飽和モノマーとしては、例えば、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートモノマーに代表される長鎖(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、1,4-ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等に代表される水酸基含有(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有モノマー、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル等のビニルモノマー、エチレン等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
ビニル系樹脂の分子量としては重量平均分子量で5,000~100,000のものが好ましく、10,000~70,000が更に好ましい。
中でも、前記塩化ビニルモノマーの単独重合体である塩化ビニル樹脂、酢酸ビニルモノマーの単独重合体である酢酸ビニル樹脂、前記塩化ビニルモノマーと酢酸ビニルモノマーと必要に応じてビニルアルコール等を共重合させた塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂が好ましい。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂としては、塩化ビニルと酢酸ビニルが共重合したものであれば、特段限定されない。また有機溶剤への溶解性の観点からビニルアルコール構造由来の水酸基を含むものも好ましい。水酸基価としては20~200mgKOH/gであることが好ましい。また、ガラス転移温度は50℃~90℃であることが好ましい。
塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂の固形分100質量%中、酢酸ビニルモノマー由来の構造は1~30質量%が好ましく、塩化ビニルモノマー由来の構造は70~95質量%であることが好ましい。この場合有機溶剤への溶解性が向上、更に基材への密着性、被膜物性、耐擦傷性等が良好となる。
ビニル系樹脂の添加量としては、インキ固形分中に0.1~5.0質量%含有し、好ましくは0.5~2.0質量%である。
(硬化剤)
また、必要に応じてバインダー樹脂に硬化剤を併用してもよい。硬化剤としては有機溶剤系のグラビアインキで汎用の硬化剤を使用すればよいが、最もよく使用されるのはイソシアネート系の硬化剤である。
イソシアネート化合物の添加量としては、硬化効率の観点からリキッド印刷インキ固形分に対し0.3質量%~10.0質量%の範囲が好ましく、1.0質量%~7.0質量%であればより好ましい。
バインダー樹脂の合計は、インキ固形分に対して0.15~50質量%の範囲であることが好ましく、1~40質量%の範囲で使用することが最も好ましい。
(一般式(1)~(4)で表される燐酸変性化合物)
本発明においては、一般式(1)~(4)で表される燐酸変性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含有することが特徴である。
Figure 2023028339000005
(1)
Figure 2023028339000006
(2)
Figure 2023028339000007
(3)
Figure 2023028339000008

(4)
前記一般式(1)~一般式(4)中、R、R、Rは、各々独立して数平均分子量が500~3000のエポキシ樹脂又は変性エポキシ樹脂を表し、R、R、Rは、各々独立して炭素原子数が2以下のアルキレン鎖を表し、R、R、Rは、各々独立してエポキシ基、メタクリロイル基又はアクリロイル基を表す。
一般式(1)で表される化合物、または一般式(2)で表される化合物は、エポキシ樹脂を変性した化合物であり、R、R、Rは、各々独立して数平均分子量が500~3000のエポキシ樹脂、又は変性エポキシ樹脂を表す。なお一般式(1)で表される化合物、または一般式(2)で表される化合物は、前述のバインダー樹脂や有機溶剤等との相溶性を向上させるために、メタクリル酸やアクリル酸で変性させ、酸価を調整することもできる。
上記条件に該当する市販の燐酸変性化合物として、例えばウォーターゾールEF5460(DIC株式会社)やエピクロンP-415(DIC株式会社)が挙げられる。
また、前記した一般式(3)で表される化合物、又は一般式(4)で表される化合物におけるR、R、Rは、前述のバインダー樹脂や有機溶剤等への相溶性の点から、各々独立して炭素原子数が2以下のアルキレン鎖が選ばれる。また、前記した一般式(3)で表される化合物、又は一般式(4)で表される化合物におけるR、R、Rは、各々独立して、エポキシ基,メタクリロイル基、アクリロイル基を表す。このような、反応性を有する官能基を用いることで、耐油性をさらに向上させることができる。
前記一般式(1)~(4)で表される燐酸変性化合物は、インキ固形分中に 1~25質量%含有する事が好ましく、より好ましくは2~20質量%であり、4~15質量%であれば更に好ましい。
(ワックス)
本発明のリキッド印刷インキはワックスを添加することも好ましい。ワックスとしてはリキッド印刷インキ分野で公知のポリオレフィンワックスや、脂肪酸アマイド系ワックスを使用することが好ましい。添加量としては特に限定はなく公知の範囲でよいが、通常はインキ全固形分に対しワックスの合計量として0.1~20質量%の範囲内で含有することが多い。
ポリオレフィンワックスとしては、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス等が挙げられる。ポリオレフィンワックスは、インキ全固形分に対し0.05~1質量%含有することが好ましく、0.1~0.5質量%含有することがより好ましい。
脂肪酸アマイド系ワックスとしては、飽和脂肪酸アマイドであるステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、不飽和脂肪酸アマイドであるエルカ酸アミド、置換アマイド、芳香族アマイド等が挙げられる。中でも、飽和脂肪酸アマイドと不飽和脂肪酸アマイドを併用することにより更に密着性、耐傷付き性が向上する事からより好ましく、具体的にはパルチミン酸アミドとエルカ酸アミドの併用が挙げられる。脂肪酸アマイド系ワックスは、インキ全固形分に対し0.05~1質量%含有することが好ましく、0.1~0.5質量%含有することがより好ましい。
(キレート系架橋剤)
本発明でリキッド印刷インキで使用するキレート系架橋剤としては凝集力向上を目的とするキレートタイプの金属有機化合物が好ましい。金属キレート系架橋剤としてはチタン系キレート架橋剤、ジルコニウム系キレート架橋剤、又はアルミニウム系キレート架橋剤を使用することが出来る。中でもチタン系キレート架橋剤が好ましい。キレートタイプの金属有機化合物を用いれば、加温せずとも架橋反応が完結する一方で、常温での加水分解も起こり難く安定した架橋反応が得られ、特に分子中にアミンが存在する場合にその効果は大である。
前記チタン系キレート架橋剤は、1分子中にTi-O-C結合を保有するものであり、このアルコキシ基を有する事によって樹脂の分子間又は分子内架橋結合を強固にする役割を持つ。チタン系キレート架橋剤としては、チタンアルコキシド、チタンアシレート等が挙げられ、前記チタンアルコキシドとしては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2-エチルヘキシル)チタネート、テトラメチルチタネート、テトラステアリルチタネートの他、トリエタノールアミンチタネート、チタニウムアセチルアセテート、チタニウムエチルアセトアセテート、チタニウムラクテート、オクチレングリコールチタネート、チタンテトラアセチルアセテート、リン酸チタン化合物等を挙げる事ができる。中でも、リン酸チタン化合物及びチタニウムアセチルアセテートが好ましい。市販品としてチタンTAAキレート剤(BORICA社製):チタニウムアセチルアセトネート CAS:17927-27-9等が挙げられる。
尚、キレート系架橋剤の配合量は、キレート系架橋剤の有効成分として、リキッド印刷インキ固形分全量の0.1~15質量%が好ましく、より好ましくは0.5~10質量%である。
(有機溶剤)
本発明のリキッド印刷インキで使用する有機溶剤としては、特に制限はないが、たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系有機溶剤、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独または2種以上を混合しても用いることができる。
尚、印刷時の作業衛生性と包装材料の有害性の両面から、酢酸エチル、酢酸プロピル、イソプロパノール、ノルマルプロパノールなどを使用し、トルエン等の芳香族溶剤やメチルエチルケトン等のケトン系溶剤を使用しない事がより好ましい。
(白色顔料)
本発明において白色顔料とは、リキッド印刷インキにおいて通常使用される白色顔料であればよく、例えば酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、硫化亜鉛、マイカ、タルク、パール、等が挙げられる。中でも酸化チタンが好ましく、酸化チタンを全白色顔料に対して80質量%以上含有することが好ましい。
(酸化チタン)
本発明で使用する酸化チタンは、その製法、形状、結晶形及び粒子径において特に限定されることなく公知の酸化チタンを使用することができる。例えば、酸化チタン粒子の製法については、塩素法によって製造されたものであっても硫酸法によって製造されたものであってもよい。ドクターブレードの摩耗を抑制するという点で硫酸法によって製造されたものが好ましい。
硫酸法による酸化チタンの製造工程の具体的態様の一例は以下のとおりである。
(1)溶解工程:乾燥・粉砕したイルメナイト鉱石を硫酸で溶解し、主に硫酸チタン(TiOSO)と硫酸第1鉄(FeSO)との溶液とする。
(2)冷却、分離工程:溶解原液を冷却して晶出した硫酸第1鉄(FeSO・7HO)を遠心分離機で分離して原液を得る。
(3)加水分解工程:硫酸第1鉄を分離した原液を加熱して、水酸化チタン(TiO(OH))と硫酸とに分離する。
(4)焼成工程:加水分解反応によって得られた水酸化チタンの白色沈殿を、充分水洗してろ過した後、900℃以上で焼成して所定の粒子径を持つルチル型酸化チタン(TiO)とする。
酸化チタン粒子の結晶形については、ルチル型でもアナタース型でもブルカイト型でもよい。より高い隠ぺい率を得られる点において、ルチル型が好ましい。酸化チタン粒子の平均粒子径は、高い光沢度と隠ぺい率を発現する点から、好ましくは0.1~1.0μm、より好ましくは0.1~0.5μm、更に好ましくは0.2~0.3μmである。酸化チタン粒子の平均粒子径が0.1μm未満であると、隠ぺい率が低下する他、ドクターブレードでの掻き残しが発生しやすくなり、版かぶりの原因となり易い。また、酸化チタン粒子の平均粒子径が1.0μmを超えると、隠ぺい率や光沢度が低下することがある。
前記酸化チタンは、該表面に少なくともアルミナおよび/またはシリカからなる処理層を有することが好ましい。
アルミナおよび/またはシリカで表面処理された酸化チタンにおいて、一般にシリカは、酸化チタン表面の酸・塩基の状態を調整する目的や、得られたインク・塗料皮膜の耐久性を付与するために使用され、アルミナは分散時の酸化チタンの濡れを改良するために使用される。また酸化チタンの表面処理方法としては、水系処理、気相処理等が挙げられる。シリカとアルミナの処理量の比率は、分散安定性の観点から、アルミナ処理量の比率が35質量%以上、80質量%以下であることが好ましい。また、酸化チタンに対する該無機物の量は必ずしも限定されないが、一般的には酸化チタン100部に対して30部以下である。
シリカとアルミナで表面処理された酸化チタンは、市販品を使用してもよく、例えば、石原産業(株)、テイカ(株)等の酸化チタン製造メーカーより市販されている。例えば、アルミナ処理量に比較してシリカ処理量の多い品種、シリカ処理量に比較してアルミナ処理量の多い品種が市販され、アルミナによる処理量が上記比率の範囲に入る酸化チタンも入手することができる。
前記アルミナ及びシリカそれぞれの質量比は、酸化チタンの表面に酸化チタンと共に存在するアルミナ及びシリカの量から推定することができる。アルミナ及びシリカの存在量比は、蛍光X線またはESCA等により酸化チタン表面に吸着されたアルミナ、またはシリカの量を分析、比較することによって確認することができる。特に蛍光X線による測定が簡便で精度が高い。シリカおよびアルミナは酸化チタンの表面上に存在する他、その一部が遊離した粒子として存在する可能性があり、蛍光X線による測定を行うと、その総量を測定することができる。蛍光X線による定量法については、標準資料を用いた検量線による分析方法が確立されている。
従って、市販の酸化チタンに対して、その表面に存在するアルミナとシリカの質量比を蛍光X線による測定で確認し、種々の質量比の酸化チタンを使用することができる。
本発明のリキッド印刷インキでは更に必要に応じて、体質顔料、レベリング剤、消泡剤、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤なども含むこともできる。
本発明のリキッド印刷インキは、バインダー樹脂、白色顔料などを有機溶剤中に溶解及び/又は分散することにより製造することができる。具体的には、白色顔料をバインダー樹脂により有機溶剤に分散させた白色顔料分散体を製造し、得られた顔料分散体に、一般式(1)~一般式(4)で表される燐酸変性化合物から選ばれる1種以上の化合物や、必要に応じて他の化合物などを配合することによりインキを製造することができる。
前記顔料分散体における顔料の粒度分布は、分散機の粉砕メディアのサイズ、粉砕メディアの充填率、分散処理時間、顔料分散体の吐出速度、顔料分散体の粘度などを適宜調節することにより、調整することができる。分散機としては、一般に使用される、例えば、ローラーミル、ボールミル、ペブルミル、アトライター、サンドミルなどを用いることができる。
インキ中に気泡や予期せずに粗大粒子などが含まれる場合は、印刷物品質を低下させるため、濾過などにより取り除くことが好ましい。濾過器は従来公知のものを使用することができる。
前記方法で製造されたインキ粘度は、顔料の沈降を防ぎ、適度に分散させる観点から10mPa・s以上、インキ製造時や印刷時の作業性効率の観点から1000mPa・s以下の範囲であることが好ましい。尚、上記粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定された粘度である。
インキの粘度は、使用される原材料の種類や量、バインダー樹脂、白色顔料、有機溶剤などを適宜選択することにより調整することができる。また、インキ中の顔料の粒度および粒度分布を調節することによりインキの粘度を調整することもできる。
本発明のリキッド印刷インキは、各種の基材と密着性に優れ、紙、合成紙、熱可塑性樹脂フィルム、プラスチック製品、鋼板等への印刷に使用することができるものであり、電子彫刻凹版等によるグラビア印刷版を用いたグラビア印刷用、又は樹脂版等によるフレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷用のインキとして有用である一方で、版を使用せずインクジェットノズルからインキを吐出するインクジェット方式向けのインキを除くものである。
即ち、インクジェットインキの場合、ノズルから吐出したインク滴が、直接基材に密着し印刷物を形成するのに対し、本発明のリキッド印刷インキは、印刷インキを一旦印刷版又は印刷パターンに密着・転写した後、インキのみを再度基材に密着させ、必要に応じて乾燥させ印刷物とするものである。
本発明のリキッド印刷インキを用いてグラビア印刷方式やフレキソ印刷方式から形成される印刷インキの膜厚は、例えば10μm以下、好ましくは5μm以下である。
本発明で使用する基材としては特に限定は無くグラビア・フレキソ印刷分野で通常使用されている紙もしくはプラスチック基材、食品包装分野で使用される軟包装基材を使用すればよい。例えば紙であれば、化粧品や飲料、医薬品、おもちゃ、機器等の包材・パッケージ等の印刷に用いられる上質紙、クラフト紙、純白ロール紙、グラシンペーパー、パーチメント紙、マニラボール、白ボール、コート紙、アート紙、模造紙、薄紙、厚紙、ポリエチレンコート紙等の紙、各種合成紙、等が挙げられる。
フィルム基材は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと称する場合がある)、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ乳酸等のポリヒドロキシカルボン酸、ポリ(エチレンサクシネート)、ポリ(ブチレンサクシネート)等の脂肪族ポリエステル系樹脂などの生分解性樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂又はそれらの混合物等の熱可塑性樹脂よりなるフィルムやこれらの積層体が挙げられるが、中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンからなるフィルムが好適に使用できる。これらの基材フィルムは、未延伸フィルムでも延伸フィルムでもよく、透明フィルムでもマットフィルムでもよく、その製法も限定されるものではない。また、基材フィルムの厚さも特に限定されるものではないが、通常は1~500μmの範囲であればよい。
基材フィルムの印刷面には、コロナ放電処理がされていることが好ましく、アルミ、シリカ、アルミナ等が蒸着されていてもよい。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。以下、「部」及び「%」は、いずれも質量基準によるものとする。
なお、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による、数平均分子量、又は重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR-Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:0.4質量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定した。
(ニトロセルロース溶液Nの調整)
工業用硝化綿L1/8(ニトロセルロース JIS K-6703-1995)に準拠し、溶液濃度25.0%における粘度(落下時間)1.6~2.9秒 Sichuan Nirocell Coporation製)29.2部に、イソプロピルアルコール/酢酸エチル(質量比で56/44の比率)の混合液を70.8部加え、充分混合しニトロセルロース溶液Nを作製した。
〔実施例1〕
ポリウレタン樹脂であるDIC社製の「製品名:バーノックETL-780、数平均分子量9400」を7.5部、ニトロセルロース溶液Nの固形分を2部、ロジン変性マレイン酸樹脂としてマルキードN0.32(荒川化学工業社製)の固形分を2部、塩素化ポリオレフィン樹脂である塩素化ポリプロピレン樹脂としてはトルエン溶剤を含む固形分30%の市販品を用いてその固形分0.14部、リン酸変性化合物としてウォーターゾールEF5460(DIC株式会社製)の固形分を0.7部、白色顔料の酸化チタンを17部、ワックスとして脂肪酸アマイドを0.4部、可塑剤としてトルエンスルホンアミドを0.5部、キレート系架橋剤としてオクチル酸チタン化合物を3部、消泡剤である破泡性ポリマーを0.01部、有機溶剤として酢酸エチルを20部、酢酸プロピルを24.95部、イソプロピルアルコール16部、メチルシクロヘキサンを6部、の計100部を練肉して白色リキッド印刷インキを作製した。
〔実施例2~4〕
表1に示した配合に従って、実施例1と同様の手順にて白色リキッド印刷インキを作製した。
〔比較例1~3〕
実施例1の配合の内、リン酸変性化合物を無添加のものを比較例1とした。 表2に示した通り、実施例1のリン酸変性化合物0.7部の代わりにリン酸変性していないエポキシアクリレート(DIC(株)社製ルクシディア V-5510)1.0部を配合したものを比較例2に、実施例1のリン酸変性化合物0.7部の代わりに短鎖スチレン・無水マレイン酸共重合体1.0部を配合したものを比較例3とし、
実施例1と同様の手順にて白色リキッド印刷インキを作製した。
(印刷物の作製)
表1、2に記載の白色リキッド印刷インキを、各々ザーンカップ#4(離合社製)を用い25℃での粘度を秒数で確認した後、N-プロピルアセテート/メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール/酢酸エチルによる質量比49/32/10/9からなる混合溶剤であるユニビアNTレジューサーNO.3Kを使用し、粘度がザーンカップ#3(離合社製)で15秒(25℃)となるように調整した。 前記フィルム2種に各々テスター産業製オートプルーファー(版:ヘリオ175L全ベタ)で展色し、24時間放置して印刷物を作成した。
また、得られた各々白色リキッド印刷インキについて、光源の入射角度60°にて光沢をBYK社製グロスメーターを用いて測定した。
また、基材として二軸延伸ポリプロピレンフィルム(略称OPPフィルム 厚さ15μm)、及びマットポリプロピレンフィルム(略称マットPPフィルム 厚さ15μm)に対する下記各特性について、評価した。
〔密着性〕
展色から24時間経過した前記印刷物の印刷面にセロファンテープ(ニチバン社製)を貼り付けた後、素早くテープを引き剥がし、印刷面の状態を目視評価した。
(評価基準)
5:印刷皮膜がフィルムから全く剥離しない。
4:印刷皮膜の面積比率として、25%未満がフィルムから剥離する。
3:印刷皮膜の面積比率として、25%以上、50%未満がフィルムから剥離する。
2:印刷皮膜の面積比率として、50%以上、75%未満がフィルムから剥離する。
1:印刷面の面積比率として、75%以上がフィルムから剥離する。
〔耐スクラッチ性〕
展色から24時間経過した前記印刷物の印刷面を爪で20往復擦り、インキのとられ状態を目視評価した。
(評価基準)
5:印刷皮膜がフィルムから全く剥離しない。
4:印刷皮膜の面積比率として、25%未満がフィルムから剥離する。
3:印刷皮膜の面積比率として、25%以上、50%未満がフィルムから剥離する。
2:印刷皮膜の面積比率として、50%以上、75%未満がフィルムから剥離する。
1:印刷面の面積比率として、75%以上がフィルムから剥離する。
〔耐塩ビブロッキング性〕
得られた各印刷物を5cm×5cmの大きさに切りだし、これと同じ大きさに切った「表面に抗菌処理された透明」の市販のテーブルクロス(軟質塩化ビニルシート)と、「リバーシブルチェック柄付き」の市販のテーブルクロス(軟質塩化ビニルシート)の2種を各々重ね合わせて、0.5kg/cmの荷重をかけ、50℃湿度80%の雰囲気下で24時間放置後、印刷面とポリ塩化ビニルシートを引き剥がし、インキの剥離の程度から耐塩ビブロッキング性を評価した。
(評価基準)
5:印刷皮膜が全く剥離しなかったもの。
4:印刷皮膜がフィルムから剥離した面積が20%以上、50%未満のもの。
3:印刷皮膜がフィルムから剥離した面積が50%以上、75%未満のもの。
2:印刷皮膜がフィルムから剥離した面積が75%以上、90%未満のもの。
1:印刷皮膜がフィルムから剥離した面積が90%以上のもの。
〔耐熱性〕
展色から24時間経過した前記印刷物の印刷面に、80~200℃の熱傾斜を有する熱板を備えたテスター産業製のヒートシール試験機を用いて、印刷面とアルミ箔を2.0kg/cm2の圧力で、1秒間押圧した。印刷面のインキがアルミ箔に転移する最低温度から、耐熱性を評価した。
(評価基準)
5:180℃以上のもの。
4:160℃以上、180℃未満のもの。
3:140℃以上、160℃未満のもの。
2:120℃以上、140℃未満のもの。
1:120℃未満のもの。
〔耐油性〕
展色から24時間経過した前記印刷物の印刷面に、40℃で溶かしたバター(雪印北海道バター)を塗布後、25℃で24時間放置する。
次いで、大栄科学精器製作所の学振型耐摩擦試験機を用いて、試験用白布(カナキン3号)で200gの荷重下100回摩擦し、印刷面の変化から耐油性を評価した。
(評価基準)
5:印刷面、あて布ともに変化なし。
4:印刷面に変化はないが、あて布が着色する。
3:印刷面に筋状の傷が認められる。
2:印刷面に太く筋状の傷が認められる。
1:印刷面に面状の傷が認められる。
〔耐アルコール性〕
展色から24時間経過した前記印刷物の印刷面を、学振型耐摩擦試験機を用いて、エタノールをしみ込ませたあて布で200gの荷重下30回摩擦し、印刷面の変化からアルコール適性を評価した。
(評価基準)
5:印刷面、あて布ともに変化なし。
4:印刷面に変化はないが、あて布が着色する。
3:印刷面に筋状の傷が認められる。
2:印刷面に太く筋状の傷が認められる。
1:印刷面に面状の傷が認められる。
各白色リキッド印刷インキの配合、及び評価結果を表1、2に示す。
尚、表中の空欄は未配合を示す。
Figure 2023028339000009
Figure 2023028339000010
本発明のリキッド印刷インキは、基材に対する良好な密着性、耐スクラッチ性、耐熱性、耐油性、耐アルコール性、耐塩ビブロッキング性、及び光沢を兼備した結果となった。

Claims (6)

  1. 白色顔料と、バインダー樹脂と、一般式(1)~一般式(4)で表される燐酸変性化合物から選ばれる1種以上の化合物とを含有することを特徴とするリキッド印刷インキ。
    Figure 2023028339000011
    (1)

    Figure 2023028339000012
    (2)

    Figure 2023028339000013
    (3)

    Figure 2023028339000014

    (4)

    一般式(1)~一般式(4)中、R、R、Rは、各々独立して数平均分子量が500~3000のエポキシ樹脂又は変性エポキシ樹脂を表し、R、R、Rは、各々独立して炭素原子数が2以下のアルキレン鎖を表し、R、R、Rは、各々独立してエポキシ基、メタクリロイル基又はアクリロイル基を表す。
  2. 前記バインダー樹脂として、繊維素系樹脂、ウレタン系樹脂、ロジン樹脂、又は塩素化ポリオレフィン樹脂を含有する請求項1又は2に記載のリキッド印刷インキ。
  3. 更にチタン系キレート架橋剤を含有する請求項1又は2に記載のリキッド印刷インキ。
  4. プラスチックフィルムまたは紙に印刷するための請求項1~3のいずれか1つに記載のリキッド印刷インキ。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載のリキッド印刷インキを使用してなる印刷物。
  6. 請求項1~4のいずれか1つに記載のリキッド印刷インキを使用してなる包装材料。
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