JP2019119824A - 表刷り印刷用リキッド印刷インキ組成物及び印刷物 - Google Patents

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雅之 寺川
Masayuki Terakawa
雅之 寺川
知生 岡田
Tomoo Okada
知生 岡田
敏生 渡邊
Toshio Watanabe
敏生 渡邊
信吉 田口
Nobuyoshi Taguchi
信吉 田口
朋美 進藤
Tomomi Shindo
朋美 進藤
川島 康成
Yasunari Kawashima
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Abstract

【課題】本発明の課題は、基材フィルムへの基材接着性を始めとする優れた各種インキ塗膜特性に加えて、特に耐熱性、塩化ビニルに対する耐ブロッキング性と高速印刷においても小網点に当たるハイライト点が掠れる事なく網点再現性に優れ、絵柄のない非印刷部の印刷汚れが発生しにくい印刷適性を兼備した表刷り用グラビア印刷インキ組成物に関する。【解決手段】ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、及びアクリルポリオールからなる群から選ばれる数平均分子量1000以上のポリオール(PO1)と、数平均分子量400以下の、脂肪族、脂環式、または芳香族の二価アルコール(AO1)とを含有し、前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物の全量に対し前記ポリオール(PO1)を10〜99.5質量%含有する表刷り用リキッド印刷インキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、軟包装用リキッドインキとして使用可能な表刷り用リキッド印刷インキ組成物に関する。
軟包装フィルムの被印刷体に美粧性、機能性を付与させる目的で、リキッドインキやフレキソインキ等のリキッドインキが広く用いられている。グラビア印刷やフレキソ印刷された被印刷体が、包装材料の中でも特に食品向けや衛生用品向け軟包材として用いられる場合、商品の包装には、内容物との接触を防ぐべく内容物に触れる包材側に当たる裏側には印刷せず、包材の外側のみにデザイン印刷する表刷り印刷が行われる。
そして、表刷り用リキッド印刷インキ組成物は、フィルム基材の表側に印刷されたインキ皮膜が、直接外力によって擦れたり、他の物質と接蝕する為に、その皮膜強度や各種耐性が要求される。
即ち、各種フィルム基材に対する接着性、表の印刷面と印刷面、又は表の印刷面とフィルムの裏面とが密着した際に互いに接着する事のない耐ブロッキング性、塩化ビニル製テーブルクロス上に商品を置いた際、接着する事のない耐塩ビブロッキング性、印刷面にアルコール類が付着した際、絵柄が剥がれる事のない耐アルコール性、有機溶剤や油分が付着したり、梱包段階で食品中の油分が付着した際に絵柄が溶けたり剥がれる事のない耐油性、製袋時にヒートシールバーによりインキが剥がれ取られない耐熱性等を兼ね備える事が望まれる。
そして、上記性能を保持しつつ、高速印刷においても小網点に当たるハイライト点が掠れる事なく網点再現性に優れ、絵柄のない非印刷部の印刷汚れが発生しにくいと言った優れた印刷適性を合わせ持つ事が望まれる。
例えば、ウレタン樹脂とセルロース誘導体を使用したグラビアインキ組成物の発明(例えば、特許文献1、及び2)、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ロジン、及びキレートを含む表刷りグラビアインキ組成物の発明(例えば、特許文献3、及び4)、エステル系樹脂及びエステル系分散剤を用いた表刷りグラビアインキ組成物の発明(例えば、特許文献5)が成されているが、いずれも種々耐性と前記印刷適性を両立できているとは言えず、中でも、耐熱性、塩化ビニルに対する耐ブロッキング性及び印刷適性を両立させる事は決して容易でない。
特開2007−246822号公報 特開2002−294128号公報 特開2012−012597号公報 特開2013−256551号公報 特開2017−039896号公報
本発明の課題は、基材フィルムへの基材接着性を始めとする優れた各種インキ塗膜特性に加えて、特に耐熱性、塩化ビニルに対する耐ブロッキング性と高速印刷においても小網点に当たるハイライト点が掠れる事なく網点再現性に優れ、絵柄のない非印刷部の印刷汚れが発生しにくい印刷適性を兼備した表刷り用リキッド印刷インキ組成物、及び表刷り用リキッド印刷インキ組成物を印刷してなる印刷物に関する。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物は、数平均分子量の異なる2種の高分子ジオール化合物を反応原料とするポリウレタン樹脂を使用することが課題解決に有効であることを見出した。
すなわち本発明は、1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物と1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物との反応生成物であるポリウレタン樹脂(P)、顔料(A)、及び有機溶剤(B)を含有する表刷り用リキッド印刷インキ組成物であって、
前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物として、
ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、及びアクリルポリオールからなる群から選ばれる数平均分子量1000以上のポリオール(PO1)と、数平均分子量400以下の、脂肪族、脂環式、または芳香族の二価アルコール(AO1)とを含有し、前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物の全量に対し前記ポリオール(PO1)を10〜99.5質量%含有する表刷り用リキッド印刷インキ組成物に関する。
更に、本発明は、セルロース系樹脂(C)、及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(D)を含む表刷り用リキッド印刷インキ組成物に関する。
更に、本発明は、前記ポリオール(PO1)と前記二価アルコール(AO1)の質量比率が99.9:0.1〜85:15である表刷り用リキッド印刷インキ組成物に関する。
更に、本発明は、前記ポリオール(PO1)の数平均分子量が1000〜6000である表刷り用リキッド印刷インキ組成物に関する。
更に、本発明は、脂肪酸アミド(E)を組成物全量の0.1〜3.0質量%含有する表刷り用リキッド印刷インキ組成物に関する。
更にキレート架橋剤(F)を含有する表刷り用リキッド印刷インキ組成物に関する。
更に、本発明は、前記有機溶剤(B)が、芳香族炭化水素系有機溶剤を含有せず、酢酸ブチルの蒸発速度を100とした際の比蒸発速度が100以下であるアルコールを含有する表刷り用リキッド印刷インキ組成物に関する。
更に、本発明は、該表刷り用リキッド印刷インキ組成物を印刷してなる印刷物に関する。
本発明により、基材フィルムへの基材接着性を始めとする優れた各種インキ塗膜特性に加えて、特に耐熱性、塩化ビニルに対する耐ブロッキング性と高速印刷においても小網点に当たるハイライト点が掠れる事なく網点再現性に優れ、絵柄のない非印刷部の印刷汚れが発生しにくい印刷適性を兼備した表刷り用リキッド印刷インキ組成物、及び表刷り用リキッド印刷インキ組成物を印刷してなる印刷物を提供する事が出来る。
本発明について詳細に説明する。なお以下の説明で用いる「インキ」とは全て「リキッド印刷インキ」を示す。また「部」とは全て「質量部」を、「%」は全て「質量%」を示す。
本発明の表刷り印刷用リキッドインキ組成物は、1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物と1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物との反応生成物であるポリウレタン樹脂(P)、顔料(A)、及び有機溶剤(B)を含有する表刷り用リキッド印刷インキ組成物であって、前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物として、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、及びアクリルポリオールからなる群から選ばれる数平均分子量1000以上のポリオール(PO1)と、数平均分子量400以下の、脂肪族、脂環式、または芳香族の二価アルコール(AO1)とを含有し、前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物の全量に対し前記ポリオール(PO1)を10〜99.5質量%含有することを特徴とする。
(以下、数平均分子量をMn、重量平均分子量をMwと称する場合がある)
数平均分子量1000以上のポリオール(PO1)と、数平均分子量400以下の脂肪族、脂環式、または芳香族の二価アルコール(AO1)の2種を併用する事により、ウレタン結合が局在化され、本願発明の効果を発揮する。
(ポリウレタン樹脂(P) ポリオール(PO1))
本発明において、1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物の1つである数平均分子量1000以上のポリオール(PO1)は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、及びアクリルポリオールからなる群から選ばれる。これらは即ち、ポリエステルやポリエーテルの少なくとも両末端に水酸基を有する高分子化合物であり、分子量分布を有することが多い。
例えばポリエーテルポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等の多価アルコールを重合開始剤とし、該重合開始剤の存在下にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のアルキレンオキシドを付加重合したポリエーテルポリオールであり、例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリアルキレングリコールが挙げられる。
またポリエステルポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等の多価アルコールと、プロピオラクトン、ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、σ−バレロラクトン、β−メチル−σ−バレロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステルとの反応物であるポリエステルポリオール(ポリカプロラクトンポリオールともいう)や、
前記多価アルコールと、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;及びこれら脂肪族又はジカルボン酸の無水物あるいはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体、ダイマー酸等の多塩基酸類である多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオールや、ジメチロールプロピオン酸、ひまし油脂肪酸等のヒドロキシル酸の重合体であるポリエステルポリオール等が挙げられる。
また、ポリカーボネートポリオールとしては、ジメチルカーボネート等のジアルキルカーボネート;エチレンカーボネート等のアルキレンカーボネート;ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート等の低分子カーボネート化合物と、上述したポリエステルポリオールに用いられる低分子ポリオールとを、縮重合して得られるものが挙げられる。
また、アクリルポリオールとしては、例えば、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチル等の活性水素を持つアクリル酸エステル、又はグリセリンのアクリル酸モノエステルあるいはメタクリル酸モノエステル、トリメチロールプロパンのアクリル酸モノエステルあるいはメタクリル酸モノエステルの群から選ばれた単独又は混合物と;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−4−ヒドロキシブチル等の活性水素を持つメタクリル酸エステル、又はメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステルの群から選ばれた単独又は混合物を用い;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和アミド、及びメタクリル酸グリシジル、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、フマル酸ジブチル等のその他の重合性モノマーの群から選ばれた単独又は混合物の存在下、あるいは非存在下において;重合させて得られるアクリルポリオールが挙げられる。
これらの中でも、ポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオールが密着性の点から好ましい。
前記ポリオール(PO1)は1種で使用してもよいし、複数種を併用して使用してもよい。
なお、高分子ジオール化合物がポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールの場合、その原料として後述の二価アルコール(AO1)が使用される場合があるが、前記ポリオール(PO1)を使用する場合、該二価アルコール(AO1)は既に重合または重縮合されており単独でジイソシアネートと直接反応しえないことから、後述の二価アルコール(AO1)とは認識しない。
前記ポリオール(PO1)の数平均分子量(Mn)は、1000〜6000の範囲であれば、特に耐熱性が優れる傾向にありより好ましい。より好ましくは1500〜5000である。
また、前記ポリオール(PO1)は、重量平均分子量が1500〜27000の範囲であることが好ましく、より好ましくは2000〜23000である。
〔ポリウレタン樹脂(P) 二価アルコール(AO1)〕
本発明において、1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物の1つである数平均分子量400以下の、脂肪族、脂環式、または芳香族の二価アルコール(AO1)としては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(DEPD)、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(BEPD)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(NPG)、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ−n−オクチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ−イソブチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族の二価アルコールや、
1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、1,2−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロ[5,2,1,0,2,6]デカン-ジメタノール等の脂環式の二価アルコールや、
ハイドロキノン、レゾルシン、ジオキシジフェニル、ナフタレンジオール、及びこれらのアルキル、アルコキシ、ハロゲン置換体である芳香族の二価アルコールが挙げられる。
また、3級アミノ基を有するN−アミノメチルジエタノールアミン、N−アミノブチルジエタノールアミン等を使用してもよい。
これら二価アルコール(AO1)は1種で使用してもよいし、複数種を併用して使用してもよい。
(配合比率)
前記ポリオール(PO1)は、前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物の全量に対し、10〜99.5質量%含有していることが好ましい。この配合量において十分な密着性の効果を得ることができる。中でも50〜99質量%含有していることが好ましい。
また、前記二価アルコール(AO1)は、前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物の全量に対し、0.1〜20質量%含有していることが好ましい。中でも0.5〜15質量%含有していることが好ましい。
また、前記ポリオール(PO1)と二価アルコール(AO1)の質量比率は、99.9:0.1〜85:15の範囲である事が好ましい。より好ましくは99.5:0.5〜90:10の範囲である。
(その他の1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物)
本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲において、前記ポリオール(PO1)と二価アルコール(AO1)以外の1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物を含有することができる。具体的には、例えば、数平均分子量が400を超え且つ1000未満のポリオールやアルコールを使用することができる。このような1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物としては、ポリウレタン樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知のポリオールを用いることができ、1種または2種以上を併用してもよい。例えば、酸化メチレン、酸化エチレン、テトラヒドロフランなどの重合体または共重合体のポリエーテルポリオール類(1);エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2メチル−1,3プロパンジオール、2エチル−2ブチル−1,3プロパンジオール、1,3―ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、1,4―ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトールなどの飽和または不飽和の低分子ポリオール類(2);これらの低分子ポリオール類(2)と、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸あるいはこれらの無水物とを脱水縮合または重合させて得られるポリエステルポリオール類(3);環状エステル化合物、例えばポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)等のラクトン類、を開環重合して得られるポリエステルポリオール類(4);前記低分子ポリオール類(2)などと、例えばジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、ホスゲン等との反応によって得られるポリカーボネートポリオール類(5)などが挙げられる。
(ジイソシアネート化合物)
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物におけるポリウレタン樹脂(P)に使用される1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物即ちジイソシアネート化合物やポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタン樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。例えば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4―フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジメリールジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ビス−クロロメチル−ジフェニルメタン−ジイソシアネート、2,6−ジイソシアネート−ベンジルクロライドやダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等があげられる。これらのジイソシアネート化合物は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
中でも、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物におけるポリウレタン樹脂(P)に使用される鎖伸長剤としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミンなどの他、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピルジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミンなど分子内に水酸基を有するアミン類も用いることが出来る。これらの鎖伸長剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
また、反応停止を目的とした末端封鎖剤として、一価の活性水素化合物を用いることもできる。かかる化合物としてはたとえば、ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類やエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類があげられる。更に、特にポリウレタン樹脂中にカルボキシル基を導入したいときには、グリシン、L−アラニン等のアミノ酸を反応停止剤として用いることができる。これらの末端封鎖剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
(ポリウレタン樹脂(P)の製造方法)
本発明で使用するポリウレタン樹脂(P)は数平均分子量(以下Mnと称する場合がある)1000以上の高分子ジオール化合物と、数平均分子量400以下の低分子ジオール化合物の2種を併用する事により、ウレタン結合が局在化され、本願発明の効果を発揮する。一方で、その製造方法に特に限定はなく、数平均分子量1000以上の高分子ジオール化合物と、数平均分子量400以下の低分子ジオール化合物とを同時に仕込み、ポリイソシアネートと反応させてもよいし(本願では製法Xと呼称している)、前記高分子ジオール化合物とポリイソシアネートとを反応させた後、低分子ジオール化合物とを反応(本願では製法Yと呼称)させてもよく、どちらの製法であっても効果を得ることができる。
本ポリウレタン樹脂(P)の製造方法としては、先に前記低分子ジオール化合物とポリイソシアネートとを反応させた後、高分子ジオール化合物を反応させることもできる(本願では製法Zと呼称)。製法X、Y、Zのどちらの製法においても性能差は生じず、本願発明の効果が得る事ができる。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物で使用するポリウレタン樹脂(P)のインキにおける含有量は、インキの被印刷体への接着性を十分にする観点からインキの総質量に対して4質量%以上、適度なインキ粘度やインキ製造時・印刷時の作業効率の観点から25質量%以下が好ましく、更には6〜15質量%の範囲が好ましい。
本発明においては、ポリウレタン樹脂として、前記ポリウレタン樹脂(P1)のみを使用してもよいし、複数のポリウレタン樹脂を併用してもよい。その場合、前記ポリウレタン樹脂(P1)として、数平均分子量1000以上の高分子ジオール化合物や数平均分子量400以下の低分子ジオール化合物の種類や使用量、あるいは分子量が異なる複数のポリウレタン樹脂を併用してもよいし、前記ポリウレタン樹脂(P1)と、例えば数平均分子量1000以上の高分子ジオール化合物のみとポリイソシアネートとを反応させたポリウレタン樹脂とを併用したり、前記ポリウレタン樹脂(P1)と、例えば数平均分子量400以下の低分子ジオール化合物のみとポリイソシアネートとを反応させたポリウレタン樹脂とを併用したりしてもよい。
(顔料(A))
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物で使用する顔料(A)としては、着色顔料、白色顔料いずれでもよい。白色顔料を添加すれば、例えば表刷りリキッド印刷を例に挙げれば、絵柄の背景に相当する白インキとしても使用することができる。これら顔料を添加しなければオーバーコートニス用途として使用する事もできる。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物に使用される着色顔料としては、一般のインキ、塗料、および記録剤などに使用されている有機顔料や染料を挙げることができる。有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、ジケトピロロピロール系、イソインドリン系などの顔料が挙げられる。
カラーインデックス名としては、
C.I.Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、42、74、83;
C.I.Pigment Orange 16;
C.I.Pigment Red 5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、81、101;
C.I.Pigment Violet 19、23;
C.I.Pigment Blue 23、15:1、15:3、15:4、17:1、18、27、29
C.I.Pigment Green 7、36、58、59;
C.I.Pigment Black 7;
C.I.Pigment White 4、6、18などが挙げられる。
藍インキにはC.I.Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)、黄インキにはコスト・耐光性の点からC.I.Pigment Yellow83、紅インキにはC.I.Pigment Red 57:1を用いることが好ましい。墨インキにはカーボンブラック、金、銀インキにはアルミニウム、パールインキにはマイカ(雲母)を使用することがコストや着色力の点から好ましい。アルミニウムは粉末またはペースト状であるが、取扱い性および安全性の面からペースト状で使用するのが好ましく、リーフィングまたはノンリーフィングを使用するかは輝度感および濃度の点から適宜選択される
また、本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物に使用される白色顔料としては、例えば、酸化チタン、硫化亜鉛、鉛白、亜鉛華、リトボン、アンチモンホワイト、塩基性硫酸鉛、塩基性ケイ酸鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、シリカ、等があげられる。
尚、前記顔料の平均粒径は、10〜200nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50〜150nm程度のものである。
また前記顔料の添加量としては、十分な画像濃度や印刷画像の耐光性を得るため、インキ全量の1〜20質量%の範囲で含有させることが好ましい。
(有機溶剤(B))
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物で使用する有機溶剤(B)としては、特に制限はないが、たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系有機溶剤、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独または2種以上を混合しても用いることができる。
中でも、芳香族炭化水素系有機溶剤を含有せず、酢酸ブチルの蒸発速度を100とした際の比蒸発速度が100以下であるアルコールを含有することが好ましい。
このようなアルコールとしては、例えば1-プロピルアルコール(CAS番号71−23−8、蒸発速度94)、イソブチルアルコール(CAS番号78−83−1、蒸発速度64)、1-ブタノール(CAS番号71−36−3、蒸発速度47)、2-ブタノール(CAS番号78−92−2、蒸発速度89)、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(CAS番号123−42−2、蒸発速度15)、エチレングリコールモノメチルエーテル(CAS番号109−86−4、蒸発速度53)、エチレングリコールモノエチルエーテル(CAS番号110−80−5、蒸発速度38)、エチレングリコールモノ−ノルマルブチルエーテル(CAS番号111−76−2、蒸発速度8)、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル(CAS番号7580−85−0、蒸発速度19)、3−メトキシ−3−メチルブタノール(CAS番号56539−66−3、蒸発速度7)、1−メトキシ−2−プロパノール(CAS番号107−98−2、蒸発速度71)、1−エトキシ−2−プロパノール(CAS番号1569−02−4、蒸発速度34)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(CAS番号1569−01−3、蒸発速度22)が挙げられる。
比蒸発速度が100以下であるアルコールを含有する事で、網点面積10%以下のハイライト転移性の維持、及びハイライト向上が保持できる。
そのメカニズムは以下の2点が挙げられ、まず第一に、
1)インキがフィルムに転移後、約半分のインキがグラビア版のセル内に残る。
2)その残ったインキは再びインキパン内のインキに接するまで含有する溶剤が揮発し、半乾き状態になる。更に蒸発速度が速い溶剤から揮発する為、揮発速度が遅い溶剤がインキパン内に残る。
3)この際に、樹脂溶解性が高い溶剤が残っていると、その半乾きインキが再びインキに接した際に再溶解し、セル内でインキが固まることを防止する。
酢酸ブチルの蒸発速度を100とした際の比蒸発速度が100を超える汎用的なアルコールでは揮発速度が速いため、上記の様なメカニズムは機能する事が難しい傾向にある。
第二に、酢酸ブチルの蒸発速度を100とした際の比蒸発速度が100以下であるアルコールは、アルコール1分子内に占める水酸基(アルコール基)の比率が低い事から、ポリウレタン樹脂の溶解性を高める傾向にある。
尚、印刷時の作業衛生性と包装材料の有害性の両面から、酢酸エチル、酢酸プロピル、イソプロパノール、ノルマルプロパノールなどを使用し、トルエン等の芳香族溶剤やメチルエチルケトン等のケトン系溶剤を使用しない事がより好ましい。
中でもポリウレタン樹脂、硝化綿への溶解性の観点から、イソプロピルアルコール/酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル/メチルシクロヘキサンの混合液がより好ましい。また、乾燥調整のために組成物全量の10質量%未満であればグリコールエーテル類を添加する事も出来る。
(セルロース系樹脂(C)や塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(D))
更に、本発明の表刷り印刷用リキッドインキ組成物では、更にセルロース系樹脂(C)、及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(D)を含有してもよい。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物で使用するセルロース系樹脂(C)としては、顔料の高い分散性が得られ、印刷インキ塗膜の耐熱性、耐油性を向上させることから好適である。
前記セルロース系樹脂(C)としては、窒素含有量が10〜13質量%、平均重合度30〜500が好ましく、より好ましくは窒素含有量が10〜13質量%、平均重合度45〜290である。セルロース系樹脂(C)の添加量としては、インキ固形分に対し、0.05〜10質量%であることが好ましい。さらに好ましくは0.1〜3質量%である。
前記水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(D)としては、水酸基価が50〜200mgKOH/gであり、かつ前記共重合体樹脂中の塩化ビニル成分の含有比率が80〜95質量%である事が好ましい。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物に用いられる水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(D)は、二種類の方法で得ることができる。一つは塩化ビニルモノマー、酢酸ビニルモノマーおよびビニルアルコールを適当な割合で共重合して得られる。もう一つは、塩化ビニルと酢酸ビニルを共重合した後、酢酸ビニルを一部ケン化することにより得られる。水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂は、塩化ビニル、酢酸ビニルおよびビニルアルコールのモノマー比率により樹脂被膜の性質や樹脂溶解挙動が決定される。即ち、塩化ビニルは樹脂被膜の強靭さや硬さを付与し、酢酸ビニルは接着性や柔軟性を付与し、ビニルアルコールは極性溶剤への良好な溶解性を付与する。
(脂肪酸アミド(E))
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物は、更に脂肪酸アミド(E)を添加しポリウレタン樹脂と併用する事で、耐熱性、耐油性、耐塩ビブロッキング性を向上させることができ好ましい。
前記脂肪酸アミド(E)を表刷り用リキッド印刷インキ組成物全量の0.1〜3.0質量%の範囲で添加する事が好ましく、0.5〜2.0質量%であればより好ましい。含有量が0.1質量%未満であると耐塩ビブロッキング性が低下する可能性があり、3.0質量%以上の場合は、耐油性が低下する傾向にある。
発明のリキッドインキ組成物に用いる脂肪酸アミド(E)としては、重合脂肪酸、各種植物性脂肪酸などのポリカルボン酸とポリアミンの重縮合物とする極一般的なものでよい。
前記重合脂肪酸とは、炭素原子数が16〜22の不飽和脂肪酸、又はそのエステルの重合により得られるもので、一塩基性脂肪酸、二量化重合脂肪酸、三量化重合脂肪酸等を含むものである。具体的にはダイマー酸、水添ダイマー酸等が挙げられる。
また各種植物性脂肪酸としては、前記重合脂肪酸とは、炭素原子数が16〜22の不飽和脂肪酸、又はそのエステルの重合により得られるもので、一塩基性脂肪酸、二量化重合脂肪酸、三量化重合脂肪酸等を含むものである。具体的にはトール油脂肪酸、パーム油脂肪酸、やし油脂肪酸、大豆油脂肪酸、カカオ脂肪酸、米ぬか脂肪酸、及びこれら天然油脂の混合脂肪酸を反応原料とするものいずれでもよい。
またポリアミンとして、脂肪族ジアミンであるエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が、脂肪族ポリアミンであるジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が、脂環族ジアミンであるシクロヘキシレンジアミン、イソホロンジアミン等が、芳香脂肪族ジアミンであるキシリレンジアミン等が、芳香族ジアミンであるフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
また、一級および二級モノアミンとしては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン等のモノ−及びジ−アルキルアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のモノ−及びジ−アルカノールアミンを挙げることができる。
また、一級または二級モノアミン成分としてアルカノールアミンを用いてなる分子内に水酸基を有するポリアミド樹脂を使用すれば、キレート剤との反応性がより増す傾向となり、その場合の水酸基価は0.5〜10の範囲であることが好ましい。
具体的には、ラウリン酸アミド(重量平均分子量199.3 CAS番号1120−16−7)等が、テーブルクロスに用いられる軟質塩化ビニルシートへの耐塩ビブロッキング性を向上させるために特に好ましい。
また、数平均分子量500〜10,000のポリアミド樹脂も好ましく使用することができる。数平均分子量は1,000〜10,000であればより好ましい。
ポリアミド樹脂は、数平均分子量500未満であれば耐塩ビブロッキング性が低下する傾向があり、反対に10,000以上であると、インキ安定性、耐油性が低下する傾向となる。
高速印刷適性の面から、上記のポリウレタン樹脂とセルロース系樹脂の総量に対して20質量%以下とすることが好ましく、耐塩ビブロッキング性が維持できるのであれば10質量%以下であればさらに好ましい。
(キレート架橋剤(F))
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物においては、キレート架橋剤(F)を含有してもよい。中でも、凝集力向上を目的とするキレートタイプの金属有機化合物が好ましい。金属キレート化合物としては有機チタン系、有機ジルコニウム系、有機アルミニウム系を使用することが出来る。キレートタイプの金属有機化合物を用いれば、加温せずとも架橋反応が完結する一方で、常温での加水分解も起こり難く安定した架橋反応が得られ、特に分子中にアミンが存在する場合にその効果は大である。
前述の通り、表刷り用リキッド印刷インキ組成物は、包材の表側に印刷される事からそのインキ皮膜は外部に曝される事となり、様々な物質と直接接触する。そのためフィルムへの基材密着性の他に、耐熱性、耐油性といった強靱な皮膜物性が要求される。特に近年、フィルム製袋時に於けるヒートシールに対する耐熱性や、食品に含有される油分に対する耐油性の強い表刷りインキが求められているが、前記キレート架橋剤を含むことで、より強靭な皮膜物性を得ることができる。
前記チタンキレートは、1分子中にTi−O−C結合を保有するものであり、このアルコキシ基を有する事によって樹脂の分子間又は分子内架橋結合を強固にする役割を持つ。チタンキレートとしては、チタンアルコキシド、チタンアシレート等が挙げられ。前記チタンアルコキシドとしては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラメチルチタネート、テトラステアリルチタネートの他、トリエタノールアミンチタネート、チタニウムアセチルアセテート、チタニウムエチルアセトアセテート、チタニウムラクテート、オクチレングリコールチタネート、チタンテトラアセチルアセテート、リン酸チタン化合物等を挙げる事ができる。有機チタン系の中でも、リン酸チタン化合物及びチタニウムアセチルアセテートが好ましい。市販品としてチタンTAAキレート剤(BORICA社製):チタニウムアセチルアセトネート CAS:17927−27−9等が挙げられる。
尚、キレート架橋剤の配合量は、表刷り用リキッド印刷インキ組成物全量の0.1〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜3.0質量%である。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物について、各々必用に応じて併用樹脂、体質顔料、顔料分散剤、レベリング剤、消泡剤、ワックス類、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤なども含むこともできる。中でも耐摩擦性、滑り性等を付与するためのパラフィン系ワックス、ポリエチレン系ワックス、カルナバワックス、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド等の脂肪酸アミド類及び印刷時の発泡を抑制するためのシリコン系、非シリコン系消泡剤及び顔料の濡れを向上させる各種分散剤等が有用である。
(インキ組成物の製造方法)
本発明の表刷り印刷用リキッドインキ組成物の製造は、例えば、ポリウレタン樹脂、キレート架橋剤、顔料、脂肪酸アミド、有機溶剤、及び必要に応じて、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、可塑剤などの添加剤、インキ流動性および分散性を改良するための分散剤、界面活性剤、あるいはポリウレタン樹脂と相溶性を有する樹脂を、経時で増粘とゲル化が生じない範囲にて併用し、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの通常の印刷インキ製造装置を用いて混練することによってなされる。特に、帯電防止剤の添加は、エステル系溶剤、ケトン系溶剤を使用時に発生しやすいヒゲ、雷筋と呼ばれる印刷時の静電気トラブルの抑制に効果的である。
(印刷物)
本発明の印刷物は、表刷り用リキッド印刷インキ組成物を、プラスチックフィルム等に、グラビア印刷やフレキソ印刷等の公知の印刷方法で印刷することにより得られる。本発明のインキ組成物は表刷り用として使用することが好ましい。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物に対応して使用できるプラスチックフィルムとしては、特に限定は無く、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ乳酸等のポリヒドロキシカルボン酸、ポリ(エチレンサクシネート)、ポリ(ブチレンサクシネート)等の脂肪族ポリエステル系樹脂に代表される生分解性樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂またはそれらの混合物等の熱可塑性樹脂よりなるフィルムやこれらの積層体が挙げられるが、中でも、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンからなるフィルムが好適に使用できる。これらの基材フィルムは、未延伸フィルムでも延伸フィルムでも良く、その製法も限定されるものではない。また、基材フィルムの厚さも特に限定されるものではないが、通常は1〜500μmの範囲であればよい。
また、基材フィルムの印刷面には、コロナ放電処理がされていれば更に基材密着性を向上させる事ができ好ましい。また、シリカ、アルミナ等が蒸着されていてもよい。
以下に、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。尚、実施例中の「部」は質量部を、「%」は質量%を表す。
(ポリウレタン樹脂の分子量測定)
尚、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリウレタン樹脂の数平均分子量、及び重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:0.4質量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
また、ガードナー粘度計にて25℃におけるガードナー粘度を確認した。
ポリウレタン樹脂(P)の合成手順については、前記した通り、数平均分子量1000以上の高分子ジオール化合物と、数平均分子量400以下の低分子ジオール化合物とを同時に仕込み、ポリイソシアネートと反応させてもよいし(本願では製法Xと呼称)、前記高分子ジオール化合物とポリイソシアネートと反応させた後、低分子ジオール化合物を反応させてもよい(本願では製法Yと呼称)。製法X、Yのどちらの製法においても性能差は生じず、本願発明の効果が得る事ができる。
ポリウレタン樹脂溶液(Pu1)の調整例について、製法X,Yの両方の合成手順を記す。
(合成例1:ポリウレタン樹脂溶液(Pu1)の合成):製法X
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールから得られる数平均分子量(以下Mnという)5,000のポリエステルポリオール(クラレ製;クラレポリオールP−5010)257.86部と、数平均分子量(Mn)90.1の1,4−ブタンジオール1.31部、イソホロンジイソシアネート29.38部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製 ビスマス系ウレタン化触媒 金属含有量25.0%品 )0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で5時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン10.l3部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、シクロヘキシルアミン1.31部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度W−X(25℃)、質量平均分子量(以下Mwという)55,000のポリウレタン樹脂溶液(1)を得た。
(合成例1’:ポリウレタン樹脂溶液(Pu1)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールから得られるMn5,000のポリエステルポリオール(クラレ製;クラレポリオールP−5010)257.86部とイソホロンジイソシアネート29.38部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)90.1の1,4−ブタンジオール1.31部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン10.l3部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、シクロヘキシルアミン1.31部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度W−X(25℃)、Mw55,000のポリウレタン樹脂溶液(1)を得た。
ポリウレタン樹脂溶液(Pu2)〜(Pu11)についても前記製法X、Yどちらでも性能差なく製造可能である。なお、いずれも製法Yで記載した。
(合成例2:ポリウレタン樹脂溶液(Pu2)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸とネオペンチルグリコールから得られるMn2,000のポリエステルポリオール(DIC製:ポリライトOD−X−2044)162.58部とポリプロピレングリコール(三井化学製:アクトコールD−1000)40.65部、イソホロンジイソシアネート66.23部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)160.3の2−ブチル−2−エチルプロパンジオール2.17部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン23.53部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、シクロヘキシルアミン4.84部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度V(25℃)、Mw40,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu2)を得た。
(合成例3:ポリウレタン樹脂溶液(Pu3)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸、テレフタル酸(アジピン酸/テレフタル酸=1/1モル比)と3−メチル−1,5−ペンタンジオールから得られるMn2,000のポリエステルポリオール(クラレ製;クラレポリオールP−2011)214.44部とイソホロンジイソシアネート59.56部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)144.2のシクロヘキサンジメタノール11.60部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン12.33部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、ジ−n−ブチルアミン2.08部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度W(25℃)、Mw61,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu3)を得た。
(合成例4:ポリウレタン樹脂溶液(Pu4)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸とネオペンチルグリコールから得られるMn2,000のポリエステルポリオール(DIC製:ポリライトOD−X−2044)198.81部とイソホロンジイソシアネート63.11部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)90.1の1,4−ブタンジオール1.28部と数平均分子量(Mn)400のポリエチレングリコール(日油製:PEG#400)11.36部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン21.77部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、ジ−n−ブチルアミン3.67部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度V−W(25℃)、Mw44,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu4)を得た。
(合成例5:ポリウレタン樹脂溶液(Pu5)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにポリカプロラクトンポリオール(DIC製;ポリライトOD−X−2722)170.71部とイソホロンジイソシアネート81.28部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)160.3の2−ブチル−2−エチルプロパンジオール18.89部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン24.92部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、ジ−n−ブチルアミン4.20部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度V(25℃)、Mw39,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu5)を得た。
(合成例6:ポリウレタン樹脂溶液(Pu6)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールから得られるMn3,000のポリエステルポリオール(DIC製:ポリライトOD−X−2438)168.58部とイソホロンジイソシアネート69.69部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)400のポリエチレングリコール(日油製:PEG#400)29.80部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン26.48部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、シクロヘキシルアミン5.44部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度W−X(25℃)、Mw50,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu6)を得た。
(合成例7:ポリウレタン樹脂溶液(Pu7)の合成):低分子ジオールを未使用
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸とネオペンチルグリコールから得られるMn2,000のポリエステルポリオール(DIC製:ポリライトOD−X−2044)229.23部とイソホロンジイソシアネート50.93部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン17.57部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、シクロヘキシルアミン2.27部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度U(25℃)、Mw48,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu7)を得た。
(合成例8:ポリウレタン樹脂溶液(Pu8)の合成):低分子ジオールを未使用
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸とネオペンチルグリコールから得られるMn2,000のポリエステルポリオール(DIC製:ポリライトOD−X−2044)174.43部とアジピン酸と1.4−ブタンジオールから得られるMn1,000のポリエステルポリオール(DIC製:ポリライトOD−X−240)65.41部、イソホロンジイソシアネート48.45部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン10.03部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、ジ−n−ブチルアミン1.69部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度W−X(25℃)、Mw52,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu8)を得た。
(合成例9:ポリウレタン樹脂溶液(Pu9)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールから得られるMn3,000のポリエステルポリオール(DIC製:ポリライトOD−X−2438)236.44部とイソホロンジイソシアネート43.33部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)90.1の1,4−ブタンジオール0.22部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン15.50部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、シクロヘキシルアミン4.51部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度V(25℃)、Mw40,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu9)を得た。
(合成例10:ポリウレタン樹脂溶液(Pu10)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにポリプロピレングリコール(三井化学製:アクトコールD−1000)141.42部、イソホロンジイソシアネート91.23部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)400のポリエチレングリコール(日油製:PEG#400)34.67部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン27.97部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、ジ−n−ブチルアミン4.72部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度U−V(25℃)、Mw32,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu10)を得た。
(合成例11:ポリウレタン樹脂溶液(Pu11)の合成):製法Y
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールから得られるMn3,000のポリエステルポリオール(DIC製:ポリライトOD−X−2438)193.98部とイソホロンジイソシアネート52.68部、酢酸エチル50部、DICNATE 425(DIC製)0.03部を仕込み、窒素気流下に75℃で3時間反応させた。その後、数平均分子量(Mn)700のポリエチレングリコール(日油製:PEG#700)30.17部を加え、更に75℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ノルマルプロピル200部を加え、反応溶液を希釈した。反応液を45℃以下に冷却した後、イソプロピルアルコール200部を加えた。反応液を約35〜40℃に保ち、イソホロンジアミン19.82部を酢酸エチル100部に溶解して滴下し、攪枠下に50℃で3時間反応させた。その後、ジ−n−ブチルアミン3.34部を添加し、攪枠下に50℃で30分反応させた。最後に酢酸エチル150部を加え、不揮発分30.0%、ガードナー粘度W(25℃)、Mw46,000のポリウレタン樹脂溶液(Pu11)を得た。
前記ポリウレタン樹脂溶液(Pu1)〜(Pu11)合成で使用する各々素材を質量部で表1、2に示す。表1、2中の数字は質量部である。
Figure 2019119824
Figure 2019119824

表中の略称は下記の通りである。
・ポリオールA:アジピン酸/3−メチル−1,5−ペンタンジオール=1/1(質量比)からなるポリエルテスポリオール。数平均分子量(Mn)=5000、クラレ製クラレポリオールP5010)
・ポリオールB:アジピン酸/ネオペンチルグリコール=1/1(質量比)からなるポリエルテスポリオール。数平均分子量(Mn)=2000(DIC製ポリライトOD−X−2044)
・ポリオールC:ポリプロピレングリコール 数平均分子量(Mn)=1000(三井化学製アクトコールD−1000)
・ポリオールD:アジピン酸/テレフタル酸/3−メチル−1,5−ペンタンジオール=1/1/2(質量比)からなるポリエルテスポリオール。数平均分子量(Mn)=2000(クラレ製クラレポリオールP2011)
・ポリオールE:変性ポリカプロラクトン 数平均分子量(Mn)=2000(DIC製ポリライトOD−X−2722)
・ポリオールF :アジピン酸/3−メチル−1,5−ペンタンジオール=1/1(質量比)からなるポリエルテスポリオール。数平均分子量(Mn)=3000(DICセイポリライトOD−X−2438)
・ポリオールG :アジピン酸/1,4−ブタンジオール=1/1(質量比)からなるポリエルテスポリオール。数平均分子量(Mn)=1000(DIC製ポリライトOD-X-240)
・PEG#400:ポリエチレングリコール 数平均分子量(Mn)=400
・PPG#700:ポリエチレングリコール 数平均分子量(Mn)=700
・DICNATE 425:ビスマス系ウレタン化触媒 金属含有量25.0%品 DIC(株)製
(ニトロセルロース溶液Nの調整)
工業用硝化綿H1/2(ニトロセルロース、固形分30%、JIS K−6703により溶液濃度25.0%における粘度9.0〜14.9%品 太平化学製品株式会社製)37.5部に、イソプロピルアルコール/酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル/メチルシクロヘキサン(重量比で25/25/13/10の比率)の混合液を62.5部加え、充分混合しニトロセルロース溶液Nを作製した。
(塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂溶液Vの調整)
ポリウレタン樹脂と併用して用いる水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(樹脂モノマー組成が質量%で塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール=92/3/5、水酸基価(mgKOH)=64)を酢酸n−プロピルで15%溶液とし、これを塩酢ビ樹脂溶液(V)した。
(ロジン樹脂溶液Rの調製)
ロジン樹脂(商品名:NEOCITE F−896、江南化成株式会社製)50部を、イソプロピルアルコール50部に溶解させて固形分50%のロジン樹脂溶液を得た。
〔実施例1〜11、比較例1〜3:インキの調整法〕
表1及び表2に示すポリウレタン樹脂溶液Pu1〜Pu11を用い表3及び表4に記載の配合比率で混合した混合物を、マイティーミル(株式会社井上製作所製)を用いて混練し、実施例1〜11及び比較例1〜3に記載の藍インキを調製し、各々について以下の評価を実施した。
尚、金属キレート架橋剤としては、BORICA社製チタンTAAキレート剤(チタニウムアセチルアセトネート、CAS番号17927−27−9)を使用した。
〔光 沢〕
光沢度は、JIS Z8741:1997に準拠してBYK社製光沢計Micro−Tri−Gloss(測定角度60°)を用いて測定した。
(評価基準)
5:光沢度が45以上(極めて良好)
4:光沢度が35以上45未満(良好)
3:光沢度が25以上35未満(使用可能)
2:光沢度が15以上25未満(不良)
1:光沢度が15未満(極めて不良)
〔基材接着性〕
実施例または比較例で得た藍インキを、片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製 FOR 厚さ20μm)にバーコーター#10で塗布し、24時間放置して印刷物を作成した。
次いで、この印刷面にセロファンテープ(ニチバン社製)を貼り付けた後、素早くテープを引き剥がし、印刷面の状態を目視評価した。評価4以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:印刷皮膜がフィルムから全く剥離しない。
4:印刷皮膜の面積比率として、20%未満がフィルムから剥離する。
3:印刷皮膜の面積比率として、20%以上、50%未満がフィルム
から剥離する。
2:印刷皮膜の面積比率として、50%以上、80%未満がフィルム
から剥離する。
1:印刷面の面積比率として、80%以上がフィルムから剥離する。
〔耐ブロッキング性〕
実施例または比較例で得た藍インキを、インキ作製に使用した際と同一比率の酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル/シクロヘキサンからなる混合有機溶剤で希釈し、離合社製ザーンカップNo3で16秒になるように希釈した。それを、版深度25μmを有するレーザーグラビア版を取り付けたMD型グラビア印刷機(富士機械株式会社製)を用いて、片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製 FOR 厚さ20μm)の処理面に印刷を行った。
次に、得られた印刷物を、4cm×4cmの大きさに切りだし、このインキ塗工面と、これと同じ大きさに切った同フィルムの非処理面とを重ね合わせて、バイスで10kg/cmの荷重をかけ締め込み、40℃、湿度80%の雰囲気で24時間放置後、印刷面とプラスチックフィルムを手で引き剥がし、インキの剥離の程度から耐ブロッキング性を評価した。評価4以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:印刷皮膜の剥離が全くなく、剥離抵抗も全く感じられない。
4:印刷皮膜の剥離が全くないが、剥離抵抗が若干感じられない。
3:印刷皮膜が少し剥離し、剥離抵抗が感じられる。
2:印刷皮膜が剥離し、剥離抵抗が強く感じられる。
1:印刷皮膜が殆ど剥離し、剥離抵抗が強く感じられる。
〔耐塩ビブロッキング性〕
前記、耐ブロッキング性評価で使用したものと同じ各印刷物と同じ大きさに切った市販市販の軟質塩化ビニルシート(ドイト社製)と印刷面とを重ね合わせて、0.5kg/cmの荷重をかけ、50℃湿度80%の雰囲気下で24時間放置後、印刷面とポリ塩化ビニルシートを引き剥がし、インキの剥離の程度から耐塩ビブロッキング性を評価した。
評価4以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:印刷皮膜が全く剥離しなかったもの。
4:印刷皮膜がフィルムから剥離した面積が20%以上、50%未満のもの。
3:印刷皮膜がフィルムから剥離した面積が50%以上、75%未満のもの。
2:印刷皮膜がフィルムから剥離した面積が75%以上、90%未満のもの。
1:印刷皮膜がフィルムから剥離した面積が90%以上のもの。
〔耐アルコール適性〕
各印刷物の印刷面を学振型耐摩擦試験機を用いて、エタノールをしみ込ませたあて布で200gの荷重下100回摩擦し、印刷面の変化からアルコール適性を評価した。
評価4以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:印刷面、あて布ともに変化なし。
4:印刷面に変化はないが、あて布が着色する。
3:印刷面に筋状の傷が認められる。
2:印刷面に太く筋状の傷が認められる。
1:印刷面に面状の傷が認められる。
〔耐熱性〕
実施例または比較例で得た藍インキを、片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製 FOR 厚さ20μm)にバーコーター#10で塗布し、24時間放置して印刷物を作製した。
次いで、この印刷面に各印刷面に、80〜200℃の熱傾斜を有する熱板を備えたヒートシール試験機を用いて、印刷面とアルミ箔、印刷面と印刷面を2.0kg/cm2の圧力で、1秒間押圧した。印刷面のインキがアルミ箔に転移する最低温度から、耐熱性を評価した。
評価4以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:180℃以上のもの。
4:160℃以上、180℃未満のもの。
3:140℃以上、160℃未満のもの。
2:120℃以上、140℃未満のもの。
1:120℃未満のもの。
〔耐油性〕
各印刷物の印刷面を学振型耐摩擦試験機を用いて、食用サラダ油:バターを1:1でしみ込ませたあて布で200gの荷重下100回摩擦し、印刷面の変化から耐油性を評価した。評価4以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:印刷面、あて布ともに変化なし。
4:印刷面に変化はないが、あて布が着色する。
3:印刷面に筋状の傷が認められる。
2:印刷面に太く筋状の傷が認められる。
1:印刷面に面状の傷が認められる。
〔印刷適性試験:カスレ試験〕
実施例または比較例で得た藍インキを、インキ作製に使用した際と同一比率のイソプロピルアルコール:ノルマルプロピルアルコール:酢酸エチル:酢酸ノルマルプロピル:シクロヘキサン=(質量比率6部:5部:20部:15部:10部)からなる混合有機溶剤で希釈し、離合社製ザーンカップNo3で16秒になるように希釈した。それを、版深度25μmを有するレーザーグラビア版を取り付けたMD型グラビア印刷機(富士機械株式会社製)を用いて、片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製 FOR 厚さ20μm)の処理面に印刷を行った。
カスレ試験は、グラビア版の円周600mmφで200m/minの印刷速度した際のハイライト印刷部分(網点面積10%未満)におけるカスレの面積の割合と、非印刷部の汚れ具合を目視評価した。 評価4以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:カスレが全くなく、非印刷部の汚れもない。
4:カスレが少し見られる 、若しくは非印刷部に汚れが少しみられる。
3:カスレが少し見られ 、且つ非印刷部に汚れが少し見られる。
2:カスレが見られ 、且つ非印刷部に汚れが見られる。
1:カスレが多く見られ、且つ非印刷部にも汚れが多く見られる。
実施例の各藍インキの配合、及び評価結果を表3に、比較例の各藍インキの配合、及び評価結果を表4に示す。
Figure 2019119824


金属キレート架橋剤:チタンTAAキレート剤(BORICA社製):チタニウムアセチルアセトネート CAS:17927−27−9
Figure 2019119824

以上の結果から、本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物を使用した印刷物は、優れた各種インキ塗膜特性に加えて、特に耐熱性、塩化ビニルに対する耐ブロッキング性と高速印刷においても小網点に当たるハイライト点が掠れる事なく網点再現性に優れ、絵柄のカスレも非印刷部の印刷汚れも発生しにくい印刷適性をも兼備する結果となった。
本発明の表刷り用リキッド印刷インキ組成物は、各種リキッド表刷り印刷物として、食品包材・サニタリー・コスメ・電子部品等工業製品向け用途に幅広く展開され得る。

Claims (8)

  1. 1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物と1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物との反応生成物であるポリウレタン樹脂(P)、顔料(A)、及び有機溶剤(B)を含有する表刷り用リキッド印刷インキ組成物であって、
    前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物として、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、及びアクリルポリオールからなる群から選ばれる数平均分子量1000以上のポリオール(PO1)と、数平均分子量400以下の、脂肪族、脂環式、または芳香族の二価アルコール(AO1)とを含有し、
    前記1分子中に2つ以上の水酸基を有する化合物の全量に対し前記ポリオール(PO1)を10〜99.5質量%含有することを特徴とする表刷り用リキッド印刷インキ組成物。
  2. 更にセルロース系樹脂(C)、及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(D)を含む請求項1に記載の表刷り用リキッド印刷インキ組成物。
  3. 前記ポリオール(PO1)と前記二価アルコール(AO1)の質量比率が99.9:0.1〜85:15である請求項1又は2に記載の表刷り用リキッド印刷インキ組成物。
  4. 前記ポリオール(PO1)の数平均分子量が1000〜6000である請求項1〜3の何れか1つに記載の表刷り用リキッド印刷インキ組成物。
  5. 更に脂肪酸アミド(E)を組成物全量の0.1〜3.0質量%含有する請求項1〜4の何れか1つに記載の表刷り用リキッド印刷インキ組成物。
  6. 更にキレート架橋剤(F)を含有する請求項1〜5の何れか1つに記載の表刷り用リキッド印刷インキ組成物。
  7. 前記有機溶剤(B)が、芳香族炭化水素系有機溶剤を含有せず、酢酸ブチルの蒸発速度を100とした際の比蒸発速度が100以下であるアルコールを含有する請求項1〜6の何れか1つに記載の表刷り用リキッド印刷インキ組成物。
  8. 請求項1〜7の何れか1つに記載の表刷り用リキッド印刷インキ組成物を印刷してなる印刷物。
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