JP2023015609A - 被加工物の切削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】チップの欠けとチップに対する切削屑の付着との双方を抑制する。【解決手段】第2切削ステップの後に、ウェーハ100の上面および第2切削溝を洗浄する洗浄ステップを実施している。このため、切削屑が第2切削溝に残存してチップに付着することを抑制できる。また、第2切削ステップにおいて供給される第1切削水301の量を、洗浄ステップにおいて供給される第1切削水301の量よりも少なくしている。これにより、第2切削ステップにおいて、形成されたチップ116が第1切削水301の影響により動いてしまい、回転する切削ブレード63にチップ116が接触して欠けが発生することを、良好に抑制することが可能となる。【選択図】図7
Description
本発明は、被加工物を切削する切削方法に関する。
被加工物を切削ブレードで切削してチップ化するプロセスでは、冷却および切削屑(コンタミネーション)の排出のために、加工点に切削水を供給しながら加工を実施している(特許文献1および2参照)。
しかし、特にチップサイズが小さい場合には、切削水の影響でチップが動き、チップに欠けが発生することがある。切削水量を減らすと、欠けが低減されるものの、切削屑が排出されにくくなり、チップの表面や側面に切削屑が残ることがある。
本発明の目的は、チップの欠けとチップに対する切削屑の付着との双方を抑制できる切削方法を提供することにある。
本発明の第1の被加工物の切削方法(第1切削方法)は、被加工物を保持する保持テーブルと、被加工物を切削する切削ブレードを回転可能に支持した切削ユニットと、該切削ブレードに切削水を供給する切削水供給部と、該保持テーブルを該切削ブレードに対して相対的に加工送り方向に移動する加工送りユニットと、を備えた切削装置を用い、被加工物を複数のチップに分割する被加工物の切削方法であって、第1の方向に形成された複数の第1分割予定ラインに沿って被加工物を切削する第1切削ステップと、該第1切削ステップの実施後に、該第1の方向と交差する第2の方向に形成された複数の第2分割予定ラインに沿って被加工物を切削することにより、被加工物をチップに分割する第2切削ステップと、少なくとも該第2切削ステップで形成された切削溝または該切削溝の周辺の少なくともいずれかに該切削水を当てながら、被加工物の上面及び該切削溝を洗浄する洗浄ステップと、を備え、該第2切削ステップにおいては、該洗浄ステップにおいて供給される該切削水の水量よりも少ない水量の該切削水を供給することを特徴とする。
本発明の第2の被加工物の切削方法(第2切削方法)は、被加工物を保持する保持テーブルと、被加工物を切削する切削ブレードを回転可能に支持した切削ユニットと、該切削ブレードに切削水を供給する切削水供給部と、該保持テーブルを該切削ブレードに対して相対的に加工送り方向に移動する加工送りユニットと、を備えた切削装置を用い、被加工物を複数のチップに分割する被加工物の切削方法であって、第1の方向に形成された複数の第1分割予定ラインに沿って被加工物を切削する第1切削ステップと、該第1切削ステップの実施後に、該第1の方向と交差する第2の方向に形成された複数の第2分割予定ラインに沿って被加工物を切削することにより、被加工物をチップに分割する第2切削ステップと、少なくとも該第2切削ステップで形成された切削溝または該切削溝の周辺の少なくともいずれかに該切削水を当てながら、被加工物の上面及び該切削溝を洗浄する洗浄ステップと、を備え、該第2切削ステップにおいては、該洗浄ステップにおいて供給される該切削水の供給角度よりも被加工物の上面に対して平行な供給角度で、該切削水を供給することを特徴とする。
第2切削方法では、該切削装置は、被加工物の上面に対して互いに異なる供給角度で該切削水を供給する少なくとも二つの該切削水供給部を有していてもよく、少なくとも該第2切削ステップと、該洗浄ステップとで、使用する該切削水供給部を切り替えてもよい。
本発明の第2の被加工物の切削方法(第2切削方法)は、被加工物を保持する保持テーブルと、被加工物を切削する切削ブレードを回転可能に支持した切削ユニットと、該切削ブレードに切削水を供給する切削水供給部と、該保持テーブルを該切削ブレードに対して相対的に加工送り方向に移動する加工送りユニットと、を備えた切削装置を用い、被加工物を複数のチップに分割する被加工物の切削方法であって、第1の方向に形成された複数の第1分割予定ラインに沿って被加工物を切削する第1切削ステップと、該第1切削ステップの実施後に、該第1の方向と交差する第2の方向に形成された複数の第2分割予定ラインに沿って被加工物を切削することにより、被加工物をチップに分割する第2切削ステップと、少なくとも該第2切削ステップで形成された切削溝または該切削溝の周辺の少なくともいずれかに該切削水を当てながら、被加工物の上面及び該切削溝を洗浄する洗浄ステップと、を備え、該第2切削ステップにおいては、該洗浄ステップにおいて供給される該切削水の供給角度よりも被加工物の上面に対して平行な供給角度で、該切削水を供給することを特徴とする。
第2切削方法では、該切削装置は、被加工物の上面に対して互いに異なる供給角度で該切削水を供給する少なくとも二つの該切削水供給部を有していてもよく、少なくとも該第2切削ステップと、該洗浄ステップとで、使用する該切削水供給部を切り替えてもよい。
本発明では、第2切削ステップの後に、第2切削ステップにおいて形成された切削溝を洗浄する洗浄ステップを実施している。このため、第2切削ステップにおいて形成された切削溝を、良好に洗浄することができる。これにより、切削溝内に切削屑が残存して、この切削屑がチップに付着することを抑制することができる。
また、本発明では、第2切削ステップにおいては、洗浄ステップにおいて供給される切削水の量よりも少ない水量の切削水を供給する、あるいは、洗浄ステップにおいて供給される切削水の供給角度よりも被加工物の上面に対して平行な供給角度で、切削水を供給している。これにより、第2切削ステップにおいては、洗浄ステップに比して、被加工物の上面に対する切削水の影響が小さくなる。
したがって、被加工物が分割されてチップが形成される第2切削ステップにおいて、形成されたチップが切削水の影響により動いてしまい、回転する切削ブレードにチップが接触して欠けが発生することを、良好に抑制することが可能となる。
本実施形態にかかるチップ間隔形成方法では、被加工物として、図1に示すようなウェーハ100が用いられる。ウェーハ100は、円形状を有し、表面に、第1の方向に延びる複数の第1分割予定ライン103、および、第1の方向に直交する第2の方向に延びる複数の第2分割予定ライン104が形成されている。これら第1分割予定ライン103および第2分割予定ライン104によって区画された各領域には、デバイス101が形成されている。
本実施形態では、ウェーハ100は、ワークセット110の状態で取り扱われる。ワークセット110は、ウェーハ100を収容可能な開口112を有する環状フレーム111と、環状フレーム111の開口112に位置づけられたウェーハ100とを、ダイシングテープ113によって一体化させることによって形成されている。本実施形態では、ウェーハ100は、このようなワークセット110の状態で、図2に示す切削装置1において加工される。
図2に示す切削装置1は、このようなウェーハ100に対して切削加工を実施する。本実施形態では、切削装置1による切削加工は、ウェーハ100を第1分割予定ライン103および第2分割予定ライン104に沿って分割することによって複数のチップを形成するダイシング加工である。
切削装置1は、基台10、基台10に立設された門型コラム11、および、切削装置1の各部材を制御する制御部7を備えている。
制御部7は、制御プログラムに従って演算処理を行うCPU、および、メモリ等の記憶媒体等を備えている。制御部7は、切削装置1の各部材を制御して、ウェーハ100に対する切削加工を実施する。
基台10上には、加工送りユニット14が配設されている。加工送りユニット14は、保持テーブル30を含む保持部3を、切削ユニット6の切削ブレード63(図3参照)に対して相対的に、保持テーブル30の保持面32に平行な水平方向(加工送り方向;X軸方向)に沿って移動する。
加工送りユニット14は、X軸方向に延びる一対のガイドレール141、ガイドレール141に載置されたX軸テーブル143、ガイドレール141と平行に延びるボールネジ140、および、ボールネジ140を回転させるモータ142を含んでいる。
一対のガイドレール141は、X軸方向に平行に、基台10の上面に配置されている。X軸テーブル143は、一対のガイドレール141上に、これらのガイドレール141に沿ってスライド可能に設置されている。X軸テーブル143上には、保持部3が載置されている。
ボールネジ140は、X軸テーブル143に設けられたナット部(図示せず)に螺合されている。モータ142は、ボールネジ140の一端部に連結されており、ボールネジ140を回転駆動する。ボールネジ140が回転駆動されることで、X軸テーブル143および保持部3が、ガイドレール141に沿って、加工送り方向であるX軸方向に沿って移動する。
保持部3は、ワークセット110のウェーハ100を保持する保持テーブル30、保持テーブル30の周囲に配されているカバー板34、および、保持テーブル30の周囲に備えられた2つのクランプ33を備えている。また、保持部3は、カバー板34の下方に、保持テーブル30を支持して回転させるθテーブル31を有している。
保持テーブル30は、図1に示したウェーハ100を保持する部材であり、円板状に形成されている。保持テーブル30は、ポーラス材からなる保持面32を備えている。保持面32は、図示しない吸引源に連通可能である。保持テーブル30は、この保持面32によって、ウェーハ100を吸引保持する。
保持テーブル30は、保持テーブル30の底面側に配設されたθテーブル31に支持されている。θテーブル31は、X軸テーブル143の上面に、XY平面内で回転可能に設けられている。したがって、θテーブル31は、保持テーブル30を支持するとともに、保持テーブル30をXY平面内で回転駆動することができる。
カバー板34は、保持テーブル30の下方において、保持テーブル30の周囲に配されている。カバー板34には、たとえば、カバー板34とともに保持テーブル30の下方の構成を覆うための、図示しない蛇腹カバーが備えられている。
基台10上の後方側(-X方向側)には、門型コラム11が、加工送りユニット14を跨ぐように立設されている。門型コラム11の前面(+X方向側の面)には、切削ユニット6を移動させる切削ユニット移動機構13が設けられている。
切削ユニット移動機構13は、切削ユニット6を、Y軸方向に割り出し送りするとともに、Z軸方向に切込み送りする。切削ユニット移動機構13は、切削ユニット6を割り出し送り方向(Y軸方向)に移動する割り出し送り機構12、および、切削ユニット6を切込み送り方向(Z軸方向)に移動する切込み送り機構16を備えている。
割り出し送り機構12は、門型コラム11の前面に配設されている。割り出し送り機構12は、Y軸方向に沿って、切込み送り機構16および切削ユニット6を往復移動させることにより、Y軸方向における切削ユニット6の位置を調整する。
割り出し送り機構12は、Y軸方向に延びる一対のガイドレール121、ガイドレール121に載置されたY軸テーブル123、ガイドレール121と平行に延びるボールネジ120、および、ボールネジ120を回転させるモータ122を含んでいる。
一対のガイドレール121は、Y軸方向に平行に、門型コラム11の前面に配置されている。Y軸テーブル123は、一対のガイドレール121上に、これらのガイドレール121に沿ってスライド可能に設置されている。Y軸テーブル123上には、切込み送り機構16および切削ユニット6が取り付けられている。
ボールネジ120は、Y軸テーブル123に設けられたナット部(図示せず)に螺合されている。モータ122は、ボールネジ120の一端部に連結されており、ボールネジ120を回転駆動する。ボールネジ120が回転駆動されることで、Y軸テーブル123、切込み送り機構16および切削ユニット6が、ガイドレール121に沿って、割り出し送り方向であるY軸方向に移動する。
切込み送り機構16は、切削ユニット6をZ軸方向(上下方向)に沿って往復移動させる。Z軸方向は、X軸方向およびY軸方向に直交するとともに、保持テーブル30の保持面32に対して直交する方向である。
切込み送り機構16は、Z軸方向に延びる一対のガイドレール161、ガイドレール161に載置された支持部材163、ガイドレール161と平行に延びるボールネジ160、および、ボールネジ160を回転させるモータ162を含んでいる。
一対のガイドレール161は、Z軸方向に平行に、Y軸テーブル123に配置されている。支持部材163は、一対のガイドレール161に、これらのガイドレール161に沿ってスライド可能に設置されている。支持部材163の下端部には、切削ユニット6が取り付けられている。
ボールネジ160は、支持部材163の背面側に設けられたナット部(図示せず)に螺合されている。モータ162は、ボールネジ160の一端部に連結されており、ボールネジ160を回転駆動する。ボールネジ160が回転駆動されることで、支持部材163および切削ユニット6が、ガイドレール161に沿って、切込み送り方向であるZ軸方向に移動する。
切削ユニット6は、保持テーブル30に保持されたウェーハ100を切削するものであり、ウェーハ100を切削する切削ブレード63を回転可能に支持している。
図3に示すように、切削ユニット6は、スピンドル60、スピンドル60を回転可能に支持するハウジング61、スピンドル60に装着される切削ブレード63、スピンドル60を回転駆動するモータ(図示せず)、ならびに、切削ブレード63を囲む第1ブレードカバー64および第2ブレードカバー65を備えている。
スピンドル60は、一点鎖線で示すスピンドル回転軸601に沿ってY軸方向に延びている。切削ブレード63は、マウントフランジ630を介してスピンドル60の先端に装着されている。切削ブレード63は、環状の刃先(切り刃)631を外周に有する、円環状のブレードである。刃先631は、たとえば、ダイヤモンド砥粒等を適宜のバインダーにより固定することで形成されている。
切削ユニット6では、モータがスピンドル60を高速で回転駆動することにより、切削ブレード63も高速回転する。高速回転する切削ブレード63により、ウェーハ100に対する切削加工が実施される。
第1ブレードカバー64は、切削ブレード63の上方の-X方向側を覆うように、ハウジング61に支持されている。第2ブレードカバー65は、切削ブレード63の上方の+X方向側を覆うように、ハウジング61に支持されている。第2ブレードカバー65の+X方向側には、切削水供給ユニット70が設けられている。
切削水供給ユニット70は、図3および図4に示すように、第1噴出口73が設けられた第1ブロック71、第2噴出口74が設けられた第2ブロック72、および、第1ブロック71と第2ブロック72とを連結するブロック連結部材79を有している。
第1ブロック71には、切削水供給ユニット70を第2ブレードカバー65に取り付けるための取付部材78、ならびに、図示しない水供給源に連通可能な第1給水ジョイント76および第2給水ジョイント77が設けられている。
第1給水ジョイント76は、第1ブロック71内に設けられた図示しない給水路を介して、第1噴出口73に連通されている。一方、第2給水ジョイント77は、第1ブロック71、ブロック連結部材79および第2ブロック72内に設けられた図示しない給水路を介して、第2噴出口74に接続されている。
第1噴出口73は、第1給水ジョイント76を介して水供給源から供給される水を利用して、切削ブレード63とウェーハ100との接触部位(加工点)に向かって斜め上方から切削水を噴出する。
第2噴出口74は、第2給水ジョイント77を介して水供給源から供給される水を利用して、切削ブレード63の加工点に対して、被加工物であるウェーハ100の上面と水平方向に近い傾きで切削水を噴出する。
第2噴出口74は、第2給水ジョイント77を介して水供給源から供給される水を利用して、切削ブレード63の加工点に対して、被加工物であるウェーハ100の上面と水平方向に近い傾きで切削水を噴出する。
以下では、第1噴出口73から加工点に供給される切削水を、第1切削水とも称する。また、第2噴出口74から加工点に供給される切削水を、第2切削水とも称する。なお、第1噴出口73および第2噴出口74は、切削ブレード63に切削水を供給する切削水供給部の一例である。
ブロック連結部材79は、その下端が、第2ブロック72に固定されている。また、ブロック連結部材79の上端は、第1ブロック71内に、Z軸方向に沿って移動可能に挿入されている。ブロック連結部材79は、第1ブロック71に設けられたネジを有する固定機構80により、第1ブロック71内における任意の位置に固定されることができる。
したがって、本実施形態では、作業者は、第1ブロック71内におけるブロック連結部材79の位置を調整することにより、ブロック連結部材79に固定されている第2ブロック72の高さ位置、すなわち、第2ブロック72に設けられた第2噴出口74の高さ位置を調整することが可能である。
図3に示すように、第1ブレードカバー64の-X方向側の側面には、ブレード冷却ユニット90が設けられている。ブレード冷却ユニット90は、-Y方向側から見て略L字形状の、一対のブレード冷却ノズル91を支持している。ブレード冷却ノズル91は、切削ブレード63を挟むように配置されており、切削ブレード63を冷却および洗浄するための切削水を切削ブレード63に供給する。この一対のブレード冷却ノズル91は、一対の第3給水ジョイント93を介して、図示しない水供給源に連通可能である。このブレード冷却ノズル91は、切削ブレード63に切削水を供給する切削水供給部の一例である。
なお、以下では、ブレード冷却ノズル91から切削ブレード63に供給される切削水を、ブレード切削水とも称する。ブレード切削水は、X軸方向に延びるブレード冷却ノズル91の略全体から、切削ブレード63の表裏面に対して供給される。
以下に、切削装置1を用いて、ウェーハ100を複数のチップに分割する方法について説明する。
[保持ステップ]
このステップでは、作業者が、図1に示したワークセット110のウェーハ100を、ダイシングテープ113を介して、図2に示した保持部3の保持テーブル30に載置する。さらに、作業者は、図5に示すように、保持部3のクランプ33によって、ワークセット110の環状フレーム111を支持する。この状態で、制御部7が、図示しない吸引源に保持テーブル30の保持面32を連通させることにより、保持面32によってウェーハ100を吸引保持する。このようにして、ウェーハ100を含むワークセット110が保持部3によって保持される。
このステップでは、作業者が、図1に示したワークセット110のウェーハ100を、ダイシングテープ113を介して、図2に示した保持部3の保持テーブル30に載置する。さらに、作業者は、図5に示すように、保持部3のクランプ33によって、ワークセット110の環状フレーム111を支持する。この状態で、制御部7が、図示しない吸引源に保持テーブル30の保持面32を連通させることにより、保持面32によってウェーハ100を吸引保持する。このようにして、ウェーハ100を含むワークセット110が保持部3によって保持される。
[第1切削ステップ]
このステップでは、第1の方向に形成された複数の第1分割予定ライン103(図1参照)に沿って、被加工物であるウェーハ100を切削する。
このステップでは、第1の方向に形成された複数の第1分割予定ライン103(図1参照)に沿って、被加工物であるウェーハ100を切削する。
具体的には、まず、制御部7が、保持部3のθテーブル31を制御して、保持テーブル30の保持面32に保持されているウェーハ100の第1分割予定ライン103がX軸方向に平行となるように、保持テーブル30を回転させる。その後、制御部7は、図2に示した加工送りユニット14を制御して、保持部3を、切削ユニット6の下方の所定の切削開始位置に配置する。
さらに、制御部7は、切削ユニット移動機構13の割り出し送り機構12を制御して、切削ブレード63におけるY軸方向での位置を、ウェーハ100における1つの第1分割予定ライン103に合わせる。
その後、制御部7は、切削ブレード63を高速回転させながら、切込み送り機構16を制御して、切削ユニット6の切削ブレード63を、保持面32に吸引保持されているウェーハ100を切削(切断)するための所定の切削高さにまで下降させる。
この状態で、制御部7は、加工送りユニット14を制御して、図5に示すように、ワークセット110を保持している保持部3を、矢印501に示すように、-X方向に移動させる。これにより、矢印505のように回転する切削ブレード63が、1つの第1分割予定ライン103に沿って、ウェーハ100を切削する。その結果、ウェーハ100に、第1分割予定ライン103に沿う切削溝である第1切削溝(図示せず)が形成される。なお、図5および後述する図6では、切削水供給ユニット70およびブレード冷却ユニット90の図示を省略している。
その後、制御部7は、切込み送り機構16を制御して、図6に示すように、切削ブレード63を、ウェーハ100から離してその上方に配置する。さらに、加工送りユニット14を制御して、保持部3を、矢印502に示すように+X方向に移動させて、切削開始位置に戻す。そして、制御部7は、割り出し送り機構12を制御して、切削ブレード63におけるY軸方向での位置を、ウェーハ100における次に切削される別の第1分割予定ライン103に合わせて、この第1分割予定ライン103に沿ってウェーハ100を切削する。
このようにして、制御部7は、ウェーハ100における全ての第1分割予定ライン103に沿って、ウェーハ100を切削する。
なお、第1切削ステップでは、制御部7は、保持部3を切削開始位置に戻す前に、割り出し送りを先に実施してもよい。すなわち、制御部7は、1つの第1切削溝を形成した後、割り出し送り機構12によって切削ブレード63におけるY軸方向での位置を次に切削する第1分割予定ライン103に合わせてから、保持部3を切削開始位置に戻してもよい。
なお、第1切削ステップでは、制御部7は、保持部3を切削開始位置に戻す前に、割り出し送りを先に実施してもよい。すなわち、制御部7は、1つの第1切削溝を形成した後、割り出し送り機構12によって切削ブレード63におけるY軸方向での位置を次に切削する第1分割予定ライン103に合わせてから、保持部3を切削開始位置に戻してもよい。
また、制御部7は、切削ブレード63による第1分割予定ライン103に沿ったウェーハ100の切削の際、図4に示した切削水供給ユニット70の第1ブロック71に設けられた第1噴出口73に、第1給水ジョイント76を介して水供給源を連通させる。これにより、図7に示すように、切削ブレード63とウェーハ100との接触部位である加工点に向かって、第1噴出口73から、所定の第1水量の第1切削水301が斜め上方から噴出されて、切削によって形成される第1切削溝を洗浄することができる。なお、この第1水量は、たとえば、第1切削溝内の切削屑を良好に除去できる程度の水量である。第1切削ステップにおいては、被加工物であるウェーハ100はチップに個片化されておらず、短冊状に切断された短冊片となるので、チップに比べて生成された短冊片は動きにくい。よって第1水量は洗浄に適した水量を十分に供給する事ができる。
また、制御部7は、ブレード冷却ユニット90における一対のブレード冷却ノズル91に、第3給水ジョイント93を介して水供給源を連通させる。これにより、ブレード冷却ノズル91で切削ブレード63を挟み、切削ブレード63の両側に対してブレード切削水305が噴出されて、切削ブレード63を冷却および洗浄することができる。
[第2切削ステップ]
このステップは、第1切削ステップの実施後に実施される。このステップでは、第1の方向と交差する第2の方向に形成された複数の第2分割予定ライン104に沿って、ウェーハ100を切削することにより、ウェーハ100を複数のチップに分割する。
このステップは、第1切削ステップの実施後に実施される。このステップでは、第1の方向と交差する第2の方向に形成された複数の第2分割予定ライン104に沿って、ウェーハ100を切削することにより、ウェーハ100を複数のチップに分割する。
具体的には、まず、制御部7が、保持部3のθテーブル31を制御して、保持テーブル30の保持面32に保持されているウェーハ100の第2分割予定ライン104がX軸方向に平行となるように、保持テーブル30を回転させる。その後、制御部7は、第1切削ステップと同様に、加工送りユニット14を制御して、ワークセット110のウェーハ100を保持している保持部3を、切削ユニット6の下方の所定の切削開始位置に配置する。
さらに、制御部7は、切削ユニット移動機構13の割り出し送り機構12を制御して、切削ブレード63におけるY軸方向での位置を、ウェーハ100における1つの第2分割予定ライン104に合わせる。
その後、制御部7は、切削ブレード63を高速回転させながら、切込み送り機構16を制御して、切削ユニット6の切削ブレード63を、保持面32に吸引保持されているウェーハ100を切削するための所定の切削高さにまで下降させる。
この状態で、制御部7は、加工送りユニット14を制御して、第1切削ステップと同様に、図5に示すように、保持部3をX軸方向に移動させる(矢印501)。これにより、切削ブレード63が、第2分割予定ライン104に沿って、ウェーハ100を切削する。
その結果、図8に示すように、ウェーハ100に、第2分割予定ライン104に沿う切削溝である第2切削溝115が形成される。また、これにより、この第2切削溝115と、第1切削ステップにおいて既に形成されている第1切削溝とによって、ウェーハ100が、それぞれ1つのデバイス101を含むチップ116に分割される。
また、制御部7は、切削ブレード63による第2分割予定ライン104に沿ったウェーハ100の切削の際、第1切削ステップと同様に、図7に示すように、切削ブレード63とウェーハ100との接触部位である加工点に向かって、第1噴出口73から、第2切削溝115を洗浄するための第1切削水301を斜め上方から噴出するとともに、ブレード冷却ノズル91から切削ブレード63に対して、切削ブレード63を冷却および洗浄するためのブレード切削水305を噴出する。
この際、被加工物であるウェーハ100はチップ116に分割されているため、第1切削ステップで生成された短冊片に比べて動きやすく、チップ116同士が接触して欠ける恐れがある。そのため、制御部7は、第1切削水301の水量を、所定の第2水量とする。この第2水量は、上述した第1水量よりも少ない量であり、たとえば、形成されたチップ116が第1切削水301の影響により動いてしまうことを、十分に抑制できるような量である。
[洗浄ステップ(クリーンカット)]
このステップは、切削ブレード63による1本の第2分割予定ライン104に沿ったウェーハ100の切削の後(すなわち、1本の第2切削溝115を形成した後)に実施される。第2切削ステップでは、チップ116の動きを抑制するために、第1切削水301の水量を第1切削ステップよりも少ない水量に制限している。チップ116が動かない効果はあるが、第2切削溝115や第2切削溝115の周辺に加工屑が付着したままになっている恐れがある。
そこで、洗浄ステップでは、少なくとも第2切削ステップで形成された第2切削溝115または第2切削溝115の周辺の少なくともいずれかに切削水を当てながら、ウェーハ100の上面または第2切削溝115の少なくともいずれかを洗浄する。
このステップは、切削ブレード63による1本の第2分割予定ライン104に沿ったウェーハ100の切削の後(すなわち、1本の第2切削溝115を形成した後)に実施される。第2切削ステップでは、チップ116の動きを抑制するために、第1切削水301の水量を第1切削ステップよりも少ない水量に制限している。チップ116が動かない効果はあるが、第2切削溝115や第2切削溝115の周辺に加工屑が付着したままになっている恐れがある。
そこで、洗浄ステップでは、少なくとも第2切削ステップで形成された第2切削溝115または第2切削溝115の周辺の少なくともいずれかに切削水を当てながら、ウェーハ100の上面または第2切削溝115の少なくともいずれかを洗浄する。
具体的には、制御部7は、第2切削ステップによって1本の第2切削溝115を形成した後、図6に示すように、切込み送り機構16を制御して、切削ブレード63をウェーハ100から離して、たとえば、ウェーハ100の上面の数mm上方に配置する。さらに、制御部7は、加工送りユニット14を制御して、保持部3を切削開始位置に戻す。これにより、第2切削ステップにおいて形成された第2切削溝115に沿って、切削ユニット6が、ウェーハ100に対して相対的に移動する。
この際、制御部7は、第1噴出口73(図4参照)に水供給源を連通させて、たとえば、第2切削ステップにおいてウェーハ100に形成された第2切削溝115および第2切削溝115の周辺に向かって、図7に示すように、斜め上方から、第1切削水301をウェーハ100に噴出する。これにより、保持部3を切削開始位置に戻す際に、ウェーハ100の上面およびウェーハ100に形成された第2切削溝115およびその周辺が洗浄される。
この際、制御部7は、第1切削水301の水量を、所定の第3水量とする。この第3水量は、上述した第2水量よりも多い量であり、たとえば、第2切削溝115内の切削屑を良好に除去できる程度の水量である。この第3水量は、洗浄を効果的に行える水量であれば、第1切削ステップにおける第1切削水301の水量である第1水量と同量であってもよいし、少なくてもよいし、多くても良い。
制御部7は、保持部3を切削開始位置に戻した後、割り出し送り機構12を制御して、切削ブレード63におけるY軸方向での位置を、ウェーハ100における別の第2分割予定ライン104に合わせて、この第2分割予定ライン104に関する第2切削ステップおよび洗浄ステップを実施する。
このように、制御部7は、ウェーハ100上の各第2分割予定ライン104に対して、第2切削ステップおよび洗浄ステップを実施することにより、ウェーハ100の全体を、それぞれ1つのデバイス101を含むチップ116に分割する。
以上のように、本実施形態では、第2切削ステップの後に、ウェーハ100の上面または第2切削溝115の少なくともいずれかを洗浄する洗浄ステップを実施している。このため、第2切削ステップにおいて形成された第2切削溝115とその周辺とを、良好に洗浄することができる。これにより、第2切削溝115内や周辺に切削屑が残存して、この切削屑がチップ116に付着することを抑制することができる。
また、本実施形態では、第2切削ステップにおいては、洗浄ステップにおいてウェーハ100の上面に供給される第1切削水301の水量(第3水量)よりも少ない水量(第21水量)の第1切削水301を、加工点に供給している。すなわち、第2切削ステップにおける第1切削水301の量を、洗浄ステップにおける第1切削水301の量よりも少なくしている。
これにより、第2切削ステップにおいては、洗浄ステップに比して、ウェーハ100の上面に対する第1切削水301の影響が小さくなる。したがって、ウェーハ100が分割されてチップ116が形成される第2切削ステップにおいて、形成されたチップ116が第1切削水301の影響により動いてしまい、回転する切削ブレード63にチップ116が接触して欠けが発生することを、良好に抑制することが可能となる。
これにより、第2切削ステップにおいては、洗浄ステップに比して、ウェーハ100の上面に対する第1切削水301の影響が小さくなる。したがって、ウェーハ100が分割されてチップ116が形成される第2切削ステップにおいて、形成されたチップ116が第1切削水301の影響により動いてしまい、回転する切削ブレード63にチップ116が接触して欠けが発生することを、良好に抑制することが可能となる。
なお、本実施形態では、洗浄ステップの際、制御部7が、図6に示すように、切削ブレード63を、ウェーハ100から離した状態で、第2切削溝115に沿って、ウェーハ100に対して相対的に移動させている。これに関し、制御部7は、洗浄ステップの際、回転する切削ブレード63の一部を第2切削溝115に挿入した状態(切り込ませた状態)で、切削ブレード63を、第2切削溝115に沿って、ウェーハ100に対して相対的に移動させてもよい。この場合、切削ブレード63の高さは、たとえば、第2切削ステップでの高さと同様に、または、テープ屑の発生やチップ116の側面に切削ブレード63が接触してしまうことを抑制するため、少し浅めに設定される。この構成では、回転する切削ブレード63によって第2切削溝115内の切削屑を除去することができるので、洗浄ステップにおける洗浄力を高められる。
なお、この場合には、切削ブレード63をウェーハ100に対して相対的に移動させる移動速度(具体的には、加工送りユニット14によって保持部3を切削開始位置に戻す際の移動速度)を、切削ブレード63をウェーハ100から離した状態での移動速度よりも遅くすることが好ましい。これにより、切削ブレード63がY軸方向に移動したり、チップ116が第1切削水301によって動いたりした場合に、切削ブレード63によってチップ116が損傷することを抑制することができる。
また、第1切削ステップにおいて1本の第1分割予定ライン103に沿ったウェーハ100の切削の後(すなわち、1本の第1切削溝を形成した後)にも、上述した洗浄ステップと同様の洗浄ステップを実施してもよい。
また、本実施形態では、図9に示すように、第2切削ステップにおいて、第1噴出口73に代えて、第2噴出口74から第2切削水302を噴出させてもよい。
この場合、たとえば、作業者は、図4に示した切削水供給ユニット70における第1ブロック71内でのブロック連結部材79の位置調整することにより、第2ブロック72に設けられた第2噴出口74の高さ位置を、加工点に近づける。
そして、制御部7が、切削ブレード63による第2分割予定ライン104に沿ったウェーハ100の切削の際、第2噴出口74に、第2給水ジョイント77を介して水供給源を連通させる。これにより、図9に示すように、切削ブレード63とウェーハ100との接触部位である加工点に向かって、第2噴出口74から、第2切削水302が、ウェーハ100の上面とほぼ平行な方向から噴出される。
この場合、たとえば、作業者は、図4に示した切削水供給ユニット70における第1ブロック71内でのブロック連結部材79の位置調整することにより、第2ブロック72に設けられた第2噴出口74の高さ位置を、加工点に近づける。
そして、制御部7が、切削ブレード63による第2分割予定ライン104に沿ったウェーハ100の切削の際、第2噴出口74に、第2給水ジョイント77を介して水供給源を連通させる。これにより、図9に示すように、切削ブレード63とウェーハ100との接触部位である加工点に向かって、第2噴出口74から、第2切削水302が、ウェーハ100の上面とほぼ平行な方向から噴出される。
このように、この構成では、第2切削ステップにおいては、洗浄ステップにおいて供給される第1切削水301の供給角度よりもウェーハ100の上面に対して平行な供給角度で、第2切削水302を供給する。すなわち、第2切削ステップにおいて供給される第2切削水302の供給角度が、洗浄ステップにおいて供給される第1切削水301の供給角度よりも、ウェーハ100の上面に対して平行である。
これに関し、ウェーハ100の上面に対する切削水の入射方向が垂直に近くなるほど、ウェーハ100の上面に対する切削水の洗浄力が高くなる。一方、切削水の入射方向がウェーハ100の上面と平行に近くなるほど、ウェーハ100の上面に対する切削水の影響が小さくなる。このため、上記のように、第2切削ステップにおいて、第1切削水301に代えて第2切削水302をウェーハ100に噴出することにより、このステップにおいて形成されたチップ116が切削水の影響により動いてしまうこと、および、回転する切削ブレード63にチップ116が接触して欠けが発生することを、良好に抑制することが可能となる。
また、この場合でも、第2切削ステップの後に実施される洗浄ステップにおいて、第1切削水301を斜め上方からウェーハ100に供給することにより、第2切削ステップにおいて形成された第2切削溝115およびその周辺を、良好に洗浄することができる。
また、本実施形態では、切削装置1は、ウェーハ100の上面に対して互いに異なる供給角度で切削水を供給する少なくとも2つの切削水供給部としての第1噴出口73および第2噴出口74を有している。そして、上記の方法では、制御部7は、少なくとも第2切削ステップと洗浄ステップとで、使用する噴出口を切り替えている。したがって、切削水供給ユニット70を交換することなく、切削ステップと、洗浄ステップとで、ウェーハ100の上面に対する切削水の供給角度を変えることができる。このため、作業効率を高めることができる。
なお、第2切削ステップにおいて第2切削水302を用いる場合、第2切削水302の水量は、第2切削水302によってチップ116が動いてしまうことを抑制できる量であればよく、洗浄ステップにおける第1切削水301の水量(第3水量)と同様でもよいし、第3水量よりも少なくてもよい。
また、本実施形態では、切削装置1は、切削ブレード63に切削水を供給する切削水供給部として、第1ブロック71に設けられた第1噴出口73、および、第2ブロック72に設けられた第2噴出口74を有している。これに関し、切削装置1は、切削水供給部として、これらの噴出口に代えて、パイプ状のノズルを備えてもよい。
たとえば、切削装置1は、第1噴出口73に代えて、第1ブロック71に、加工点に向かって斜め上方から切削水を噴射するノズルを有してもよい。さらに、切削装置1は、第2噴出口74に代えて、第2ブロック72に、加工点に向かってウェーハ100の上面と水平方向に近い傾きで切削水を噴射するノズルを有していてもよい。
たとえば、切削装置1は、第1噴出口73に代えて、第1ブロック71に、加工点に向かって斜め上方から切削水を噴射するノズルを有してもよい。さらに、切削装置1は、第2噴出口74に代えて、第2ブロック72に、加工点に向かってウェーハ100の上面と水平方向に近い傾きで切削水を噴射するノズルを有していてもよい。
また、切削装置1は、ウェーハ100の上面に対して互いに異なる供給角度で切削水を供給する切削水供給部として、第1噴出口73および第2噴出口74を備えている。これに関し、ウェーハ100の上面に対して異なる供給角度で切削水を供給できるのであれば、第1噴出口73および第2噴出口74の形状および設置位置は、図4に示した形状および設置位置に限定されない。また、切削装置1は、切削水供給部として、第1噴出口73および第2噴出口74の2種類だけでなく、3種類以上の噴出口あるいはノズルを備えていてもよい。
たとえば、図10に示すように、切削水供給ユニット70には、第2ブロック72の下面に、下向きの噴出口としての複数の第3噴出口75が設けられていてもよい。この構成では、第2ブロック72に、第4給水ジョイント81が設けられている。この第4給水ジョイント81は、第2ブロック72内に設けられた図示しない給水路を介して、第3噴出口75に連通されている。
複数の第3噴出口75は、第2ブロック72の下面に、Y軸方向に沿って並ぶように配置されている。第3噴出口75は、第4給水ジョイント81を介して水供給源に連通されることにより、ウェーハ100の上面に対して、ほぼ垂直方向から洗浄水を噴出することができる。したがって、洗浄ステップにおいて、第3噴出口75からウェーハ100の上面に洗浄水を噴出することにより、より高い洗浄力でウェーハ100の上面を洗浄することができる。
また、本実施形態では、第2切削ステップにおいて、第1噴出口73あるいは第2噴出口74からの切削水の供給を停止してもよい。すなわち、第2切削ステップにおいては、切削水として、ブレード冷却ノズル91からのブレード切削水305だけを供給してもよい。この場合、第2切削ステップにおけるウェーハ100の上面に対する切削水の影響を、より小さくすることができる。したがって、チップ116に欠けが発生することを、より良好に抑制することができる。
1:切削装置、7:制御部、10:基台、11:門型コラム、
3:保持部、30:保持テーブル、31:θテーブル、
32:保持面、33:クランプ、
13:切削ユニット移動機構、12:割り出し送り機構、16:切込み送り機構、
14:加工送りユニット、
6:切削ユニット、60:スピンドル、61:ハウジング、
63:切削ブレード、64:第1ブレードカバー、65:第2ブレードカバー、
601:スピンドル回転軸、630:マウントフランジ、631:刃先
70:切削水供給ユニット、71:第1ブロック、72:第2ブロック、
73:第1噴出口、74:第2噴出口、75:第3噴出口、
78:取付部材、79:ブロック連結部材、80:固定機構、
90:ブレード冷却ユニット、91:ブレード冷却ノズル、
76:第1給水ジョイント、77:第2給水ジョイント、
81:第4給水ジョイント、93:第3給水ジョイント、
100:ウェーハ、101:デバイス、
103:第1分割予定ライン、104:第2分割予定ライン、
110:ワークセット、111:環状フレーム、113:ダイシングテープ、
115:第2切削溝、116:チップ、
301:第1切削水、302:第2切削水、305:ブレード切削水
3:保持部、30:保持テーブル、31:θテーブル、
32:保持面、33:クランプ、
13:切削ユニット移動機構、12:割り出し送り機構、16:切込み送り機構、
14:加工送りユニット、
6:切削ユニット、60:スピンドル、61:ハウジング、
63:切削ブレード、64:第1ブレードカバー、65:第2ブレードカバー、
601:スピンドル回転軸、630:マウントフランジ、631:刃先
70:切削水供給ユニット、71:第1ブロック、72:第2ブロック、
73:第1噴出口、74:第2噴出口、75:第3噴出口、
78:取付部材、79:ブロック連結部材、80:固定機構、
90:ブレード冷却ユニット、91:ブレード冷却ノズル、
76:第1給水ジョイント、77:第2給水ジョイント、
81:第4給水ジョイント、93:第3給水ジョイント、
100:ウェーハ、101:デバイス、
103:第1分割予定ライン、104:第2分割予定ライン、
110:ワークセット、111:環状フレーム、113:ダイシングテープ、
115:第2切削溝、116:チップ、
301:第1切削水、302:第2切削水、305:ブレード切削水
Claims (3)
- 被加工物を保持する保持テーブルと、
被加工物を切削する切削ブレードを回転可能に支持した切削ユニットと、
該切削ブレードに切削水を供給する切削水供給部と、
該保持テーブルを該切削ブレードに対して相対的に加工送り方向に移動する加工送りユニットと、を備えた切削装置を用い、被加工物を複数のチップに分割する被加工物の切削方法であって、
第1の方向に形成された複数の第1分割予定ラインに沿って被加工物を切削する第1切削ステップと、
該第1切削ステップの実施後に、該第1の方向と交差する第2の方向に形成された複数の第2分割予定ラインに沿って被加工物を切削することにより、被加工物をチップに分割する第2切削ステップと、
少なくとも該第2切削ステップで形成された切削溝または該切削溝の周辺の少なくともいずれかに該切削水を当てながら、被加工物の上面及び該切削溝を洗浄する洗浄ステップと、を備え、
該第2切削ステップにおいては、該洗浄ステップにおいて供給される該切削水の水量よりも少ない水量の該切削水を供給することを特徴とする、
被加工物の切削方法。 - 被加工物を保持する保持テーブルと、
被加工物を切削する切削ブレードを回転可能に支持した切削ユニットと、
該切削ブレードに切削水を供給する切削水供給部と、
該保持テーブルを該切削ブレードに対して相対的に加工送り方向に移動する加工送りユニットと、を備えた切削装置を用い、被加工物を複数のチップに分割する被加工物の切削方法であって、
第1の方向に形成された複数の第1分割予定ラインに沿って被加工物を切削する第1切削ステップと、
該第1切削ステップの実施後に、該第1の方向と交差する第2の方向に形成された複数の第2分割予定ラインに沿って被加工物を切削することにより、被加工物をチップに分割する第2切削ステップと、
少なくとも該第2切削ステップで形成された切削溝または該切削溝の周辺の少なくともいずれかに該切削水を当てながら、被加工物の上面及び該切削溝を洗浄する洗浄ステップと、を備え、
該第2切削ステップにおいては、該洗浄ステップにおいて供給される該切削水の供給角度よりも被加工物の上面に対して平行な供給角度で、該切削水を供給することを特徴とする、
被加工物の切削方法。 - 該切削装置は、被加工物の上面に対して互いに異なる供給角度で該切削水を供給する少なくとも二つの該切削水供給部を有しており、
少なくとも該第2切削ステップと、該洗浄ステップとで、使用する該切削水供給部を切り替えることを特徴とする、
請求項2に記載の被加工物の切削方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021119498A JP2023015609A (ja) | 2021-07-20 | 2021-07-20 | 被加工物の切削方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021119498A JP2023015609A (ja) | 2021-07-20 | 2021-07-20 | 被加工物の切削方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023015609A true JP2023015609A (ja) | 2023-02-01 |
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Family Applications (1)
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JP2021119498A Pending JP2023015609A (ja) | 2021-07-20 | 2021-07-20 | 被加工物の切削方法 |
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-
2021
- 2021-07-20 JP JP2021119498A patent/JP2023015609A/ja active Pending
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A621 | Written request for application examination |
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