JP2023009539A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トーショナルダンパのばね定数が実際の値から乖離することを抑制できるハイブリッド車両の制御装置を提供すること。【解決手段】制御装置80は、内燃機関20と、モータジェネレータ30と、トーショナルダンパ25とを備える車両10に適用される。制御装置80では、モータ回転角と機関回転角との差と、トーショナルダンパ25のばね定数との積を基に、第1共振影響トルクが導出される。また、モータ回転角速度を時間微分した値と、モータジェネレータ30の回転軸31のイナーシャとの積を基に、第2共振影響トルクが導出される。そして、第1共振影響トルクの振幅と第2共振影響トルクの振幅との大小関係を基に、トーショナルダンパ25のばね定数が補正される。【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
特許文献1には、内燃機関の複数の気筒のうち、一部の気筒で失火が発生したか否かを判定する失火判定装置の一例が記載されている。当該失火判定装置は、内燃機関と、電動モータと、内燃機関と電動モータとの間のトルク伝達経路に位置するトーショナルダンパとを備えるハイブリッド車両に適用される。
内燃機関の複数の気筒のうち、一部の気筒で失火が発生した場合、内燃機関の出力トルクである機関トルクが変動する。機関トルクが変動すると、トーショナルダンパで捻れ振動が発生し、当該捻れ振動に起因した共振が後段軸で発生することがある。後段軸とは、トーショナルダンパを介して内燃機関のクランク軸に連結される軸である。後段軸で共振が発生する場合、当該共振に起因するトルクである共振影響トルクがクランク軸に入力される。その結果、クランク軸の回転角速度が変動する。
そのため、内燃機関で失火が発生したか否かを判定するためには、共振影響トルクを考慮して、機関トルクやクランク軸の回転角速度を算出する必要がある。共振影響トルクを考慮したクランク軸の回転角速度の算出値ωefは、例えば、以下の関係式(式1)を用いて導出できる。関係式(式1)において、「ωe」は、クランク軸の回転角速度の検出値であって、クランク角センサの検出信号に基づいて導出された回転角速度である。「Kdmp」は、トーショナルダンパのばね定数である。「Ieng」は、クランク軸のイナーシャである。「θinp」は後段軸の回転角である。「θeng」はクランク軸の回転角である。
Figure 2023009539000002
なお、上記関係式(式1)において、後段軸の回転角θinpとクランク角の回転角θengとの差と、ばね定数Kdmpとの積が、共振影響トルクに相当する。
特開2008-248877号公報
トーショナルダンパのばね定数Kdmpとして、諸元から定まる規定値を設定した場合を考える。車両に搭載されるトーショナルダンパのばね定数の実値は、トーショナルダンパの公差の範囲内でばらつく。また、時間が経過すると、トーショナルダンパの特性が徐々に変わり、ばね定数が変化する。
上記課題を解決するためのハイブリッド車両の制御装置は、動力源として内燃機関及び電動モータを備えるとともに、前記内燃機関のクランク軸と前記電動モータの回転軸との間のトルク伝達経路にトーショナルダンパが設けられているハイブリッド車両に適用される。この制御装置は、前記回転軸の回転角と前記クランク軸の回転角との差と、前記トーショナルダンパのばね定数との積を基に、前記トーショナルダンパの共振影響トルクである第1共振影響トルクを導出する第1導出処理と、前記回転軸の回転角速度を時間微分した値と、前記回転軸のイナーシャとの積を基に、前記トーショナルダンパの共振影響トルクである第2共振影響トルクを導出する第2導出処理と、前記第1共振影響トルクの振幅が前記第2共振影響トルクの振幅よりも小さい場合には前記ばね定数を増大補正し、前記第1共振影響トルクの振幅が前記第2共振影響トルクの振幅よりも大きい場合には前記ばね定数を減少補正する補正処理と、を実行する。
電動モータの回転軸の回転角速度を時間微分した値と、当該回転軸のイナーシャとの積に基づいて、トーショナルダンパの共振影響トルクを導出できる。当該共振影響トルクを第2共振影響トルクとする。トーショナルダンパで捻れ振動が発生したために回転軸で共振が発生した場合、第2共振影響トルクは変動する。また、回転軸の回転角とクランク軸の回転角との差と、トーショナルダンパのばね定数との積に基づいて導出できる共振影響トルクを第1共振影響トルクとしたとき、トーショナルダンパで捻れ振動が発生したために回転軸で共振が発生した場合、第1共振影響トルクも変動する。
このとき、第1共振影響トルクの導出に用いたばね定数が、ばね定数の実値と相違している場合、第2共振影響トルクの振幅の大きさと、第1共振影響トルクの振幅の大きさとの間に乖離が生じる。そこで、上記構成では、第2共振影響トルクの振幅と、第1共振影響トルクの振幅との大小関係を基に、ばね定数が補正される。これにより、トーショナルダンパのばね定数が実際の値から乖離することを抑制できる。
そして、このように補正したばね定数を用いて第1共振影響トルクを導出することにより、第1共振影響トルクの大きさと、共振影響トルクの実際の大きさとの乖離を小さくできる。
第1実施形態の制御装置と、同制御装置を備える車両の概略構成とを示す図。 同制御装置で実行される各処理を説明するブロック図。 第2導出処理を説明するフローチャート。 第1共振影響トルクの推移と第2共振影響トルクの推移との一例を示す図。 第2実施形態の制御装置を示すブロック図。
(第1実施形態)
以下、ハイブリッド車両の制御装置の第1実施形態を図1~図4に従って説明する。
図1には、本実施形態の制御装置80が適用される車両10が図示されている。
<車両10の構成>
車両10は、ハイブリッド車両である。車両10は、動力源として内燃機関20及びモータジェネレータ30を備えている。本実施形態では、モータジェネレータ30が、「電動モータ」に対応する。
内燃機関20は、複数の気筒21と、クランク軸22とを有している。燃料及び空気を含む混合気が各気筒21内で燃焼されることにより、クランク軸22が回転する。
車両10は、トーショナルダンパ25及び第1クラッチ27を備えている。トーショナルダンパ25及び第1クラッチ27は、内燃機関20とモータジェネレータ30との間のトルク伝達経路にそれぞれ配置されている。当該トルク伝達経路においてトーショナルダンパ25とモータジェネレータ30との間に、第1クラッチ27が配置されている。そのため、内燃機関20の出力トルクである機関トルクは、トーショナルダンパ25を介して第1クラッチ27に伝達される。
第1クラッチ27は、モータジェネレータ30の回転軸31に連結されている。第1クラッチ27は、制御装置80によって、連結状態と開放状態との何れかに切り替えられる。第1クラッチ27が連結状態である場合、内燃機関20とモータジェネレータ30との間でのトルクの伝達が可能となる。すなわち、第1クラッチ27が連結状態である場合、内燃機関20の出力トルクが、トーショナルダンパ25及び第1クラッチ27を介してモータジェネレータ30に入力される。一方、第1クラッチ27が開放状態である場合、内燃機関20とモータジェネレータ30との間でのトルクの伝達が不能となる。
モータジェネレータ30の回転軸31は、モータジェネレータ30のロータ32に接続されている。そのため、回転軸31は、ロータ32と一体に回転する。モータジェネレータ30を電動機として機能させる場合、モータジェネレータ30の出力トルクであるモータトルクが回転軸31に出力される。一方、モータジェネレータ30に発電機として機能させる場合、回転軸31からモータジェネレータ30にトルクが入力される。
車両10は、第2クラッチ35と、変速装置40とを備えている。トルク伝達経路におけるモータジェネレータ30と変速装置40との間に、第2クラッチ35が配置されている。そのため、第2クラッチ35は、モータジェネレータ30の回転軸31に連結されている。また、第2クラッチ35は、変速装置40の入力軸41に連結されている。第2クラッチ35は、制御装置80によって、連結状態、スリップ状態及び開放状態の何れかに切り替えられる。第2クラッチ35が開放状態である場合、モータジェネレータ30と変速装置40との間でのトルクの伝達が不能となる。第2クラッチ35が連結状態であったり、第2クラッチ35がスリップ状態であったりする場合、モータジェネレータ30と変速装置40との間でのトルクの伝達が可能となる。ただし、第2クラッチ35が連結状態である場合のトルクの伝達効率のほうが、第2クラッチ35がスリップ状態である場合のトルクの伝達効率よりも高い。
変速装置40は、入力軸41に加え、トルクを出力する出力軸42を有している。変速装置40は、制御装置80による制御によって変速比を調整可能である。
車両10は、変速装置40の出力軸42を介してトルクが入力されるディファレンシャルギア45を備えている。ディファレンシャルギア45は、入力されたトルクを、2つの駆動輪47に分配する。
<車両10の電気的構成>
車両10は、モータジェネレータ30を駆動させるためのインバータ50を備えている。モータジェネレータ30を電動機として機能させる場合、インバータ50は、車載のバッテリから出力された直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ30に出力する。一方、モータジェネレータ30を発電機として機能させる場合、インバータ50は、モータジェネレータ30が発電した交流電圧を直流電圧に変換してバッテリに出力する。
車両10は、各種のセンサを備えている。センサとしては、例えば、図1及び図2に示すように、クランク角センサ61及びモータ角センサ62を挙げることができる。クランク角センサ61は、クランク軸22の回転角を検出する。クランク軸22の回転角の検出値を、機関回転角θengという。クランク角センサ61は、クランク軸22の回転角速度に応じた信号を検出信号として制御装置80に出力する。
モータ角センサ62は、モータジェネレータ30の回転軸31の回転角を検出する。回転軸31の回転角の検出値を、モータ回転角θinpという。モータ角センサ62は、回転軸31の回転角速度に応じた信号を検出信号として制御装置80に出力する。
<制御装置80>
制御装置80は、内燃機関20の運転を制御する。また、制御装置80は、インバータ50を作動させることによってモータジェネレータ30を制御する。さらに、制御装置80は、第1クラッチ27、第2クラッチ35及び変速装置40を制御する。
制御装置80は、CPU81、ROM82及び記憶装置83を有している。ROM82には、CPU81が実行する各種の制御プログラムが記憶されている。記憶装置83は、例えば不揮発性のメモリである。記憶装置83には、CPU81の演算結果が記憶される。
<クランク軸22の回転角速度算出値ωefを導出するための処理の流れ>
図2に示すように、制御装置80のCPU81は、回転角速度算出値ωefを導出する。回転角速度算出値ωefは、クランク軸22の回転角速度のうち、トーショナルダンパ25の捻れ振動に起因するトルク成分である共振影響トルクの影響を除いた回転角速度である。回転角速度算出値ωefは、例えば、内燃機関20で失火が発生したか否かの判定処理で用いることができる。
CPU81は、クランク軸22の回転角速度検出値ωeを導出する検出値導出処理M11を実行する。例えば、CPU81は、クランク角センサ61によって検出された機関回転角θengを時間微分することによって、回転角速度検出値ωeを導出できる。回転角速度検出値ωeは、クランク角センサ61の検出信号に基づいて導出された値であり、クランク軸22の回転角速度の検出値であるといえる。
CPU81は、捻れ成分回転角速度ωrを導出する捻れ成分導出処理M12を実行する。捻れ成分回転角速度ωrは、トーショナルダンパ25の捻れに起因した回転角速度である。捻れ成分回転角速度ωrは、モータ回転角θinpと機関回転角θengとの差である回転角差に応じた大きさとなる。捻れ成分回転角速度ωrは、当該回転角差と、トーショナルダンパ25のばね定数Kdmpと、クランク軸22のイナーシャIengとを基に導出できる。例えば、CPU81は、以下の関係式(式2)を用いて捻れ成分回転角速度ωrを導出できる。
Figure 2023009539000003
CPU81は、回転角速度算出値ωefを導出する回転角速度算出処理M13を実行する。CPU81は、回転角速度算出処理M13において、回転角速度検出値ωeと、捻れ成分回転角速度ωrとを基に、回転角速度算出値ωefを導出する。例えば、CPU81は、以下の関係式(式3)を用いて回転角速度算出値ωefを導出できる。
Figure 2023009539000004
CPU81は、モータ回転角θinpと機関回転角θengとを基に、第1共振影響トルクTQr1を導出する第1導出処理M14を実行する。第1共振影響トルクTQr1は、トーショナルダンパ25の共振影響トルクである。例えば、CPU81は、以下の関係式(式4)を用いて第1共振影響トルクTQr1を導出できる。すなわち、第1共振影響トルクTQr1は、モータ回転角θinpと機関回転角θengとの差と、ばね定数Kdmpとの積を基に導出される共振影響トルクの算出値である。
Figure 2023009539000005
CPU81は、モータジェネレータ30の回転角速度の検出値であるモータ回転角速度検出値ωmgを導出するモータ回転角速度導出処理M15を実行する。CPU81は、モータ回転角速度導出処理M15において、モータ回転角θinpを時間微分した値を、モータ回転角速度検出値ωmgとして導出する。
CPU81は、モータ回転角速度ωmgを基に、第2共振影響トルクTQr2を導出する第2導出処理M16を実行する。第2共振影響トルクTQr2は、トーショナルダンパ25の共振影響トルクである。
図3を参照し、第2導出処理M16について説明する。
第2導出処理M16において、はじめのステップS11では、CPU81は、第2共振影響トルク仮値TQr2Aを導出する。例えば、CPU81は、以下の関係式(式5)を用いて第2共振影響トルク仮値TQr2Aを導出できる。関係式(式5)において、「Iinp」は、回転軸31のイナーシャである。第2共振影響トルク仮値TQr2Aは、モータ回転角速度ωmgを時間微分した値と、回転軸31のイナーシャIinpとを基に導出される。
Figure 2023009539000006
続いて、ステップS13において、CPU81は、第2共振影響トルク仮値TQr2Aに対してフィルタ処理を施すことにより、第2共振影響トルクTQr2を導出する。ここで実行するフィルタ処理は、第2共振影響トルク仮値TQr2Aから、クランク軸22の回転角速度に応じた周波数域の変動成分を抽出するバンドパスフィルタ処理である。クランク軸22の回転角速度に応じた周波数域は、当該回転角速度の0.5次の変動成分を抽出できる周波数域である。このように第2共振影響トルクTQr2を導出すると、CPU81は、第2導出処理M16を一旦終了する。
上述したように、第2共振影響トルクTQr2は、モータ回転角速度ωmgを時間微分した値と、回転軸31のイナーシャIinpとの積を基に導出できるトーショナルダンパ25の共振影響トルクの算出値である。
図2に戻り、CPU81は、第1共振影響トルクTQr1と第2共振影響トルクTQr2とを基に、トーショナルダンパ25のばね定数Kdmpを補正する補正処理M17を実行する。CPU81は、補正処理M17において、第1共振影響トルクTQr1の振幅と、第2共振影響トルクTQr2の振幅とを基に、ばね定数Kdmpを補正する。
図4には、第1共振影響トルクTQr1の推移が実線で模式的に示されているとともに、第2共振影響トルクTQr2の推移が破線で模式的に示されている。図4に示す例では、第1共振影響トルクTQr1の導出に用いられているばね定数Kdmpが、トーショナルダンパ25のばね定数Kdmpの実値とずれている。そのため、第1共振影響トルクTQr1の振幅Amp1が、第2共振影響トルクTQr2の振幅Amp2から乖離している。
本実施形態では、CPU81は、補正処理M17において、第1共振影響トルクTQr1の振幅Amp1を第2共振影響トルクTQr2の振幅Amp2に接近させるように、ばね定数Kdmpを補正する。例えば、CPU81は、以下の関係式(式6)を用いてばね定数Kdmpを補正できる。関係式(式6)において、「KdmpA」は、補正前のばね定数Kdmpである。これによれば、CPU81は、第1共振影響トルクTQr1の振幅Amp1が第2共振影響トルクTQr2の振幅Amp2よりも小さい場合にはばね定数Kdmpを増大補正できる。一方、CPU81は、振幅Amp1が振幅Amp2よりも大きい場合にはばね定数Kdmpを減少補正できる。
Figure 2023009539000007
なお、補正処理M17は、トーショナルダンパ25で捻れ振動が発生する際に実行することが望ましい。例えば、CPU81は、内燃機関20の始動時に補正処理M17を実行する。内燃機関20の始動時では、クランク軸22の回転角速度が変動しやすくトーショナルダンパ25で捻れ振動が発生しやすい。
<本実施形態における作用及び効果>
モータジェネレータ30のモータ回転角速度ωmgを時間微分した値と、回転軸31のイナーシャImgとの積に基づいて、第2共振影響トルクTQr2が導出される。トーショナルダンパ25で捻れ振動が発生して回転軸31で共振が発生した場合、第2共振影響トルクTQr2は変動する。また、モータ回転角θinpと機関回転角θengとの差と、トーショナルダンパ25のばね定数Kdmpとの積に基づいて導出した第1共振影響トルクTQr1もまた、回転軸31で共振が発生した場合には変動する。
このとき、第1共振影響トルクTQr1の導出に用いたばね定数Kdmpが、ばね定数の実値と相違している場合、第2共振影響トルクTQr2の振幅Amp2の大きさと、第1共振影響トルクTQr1の振幅Amp1の大きさとの間に乖離が生じる。本実施形態では、振幅Amp1と振幅Amp2との大小関係を基に、ばね定数Kdmpが補正される。これにより、トーショナルダンパ25のばね定数Kdmpを実際の値に近づけることができる。
また、このように補正したばね定数Kdmpを用いて第1共振影響トルクTQr1を導出することにより、第1共振影響トルクTQr1の大きさと、共振影響トルクの実際の大きさとの乖離を小さくできる。また、ばね定数Kdmpを用いて導出できるクランク軸22の回転角速度算出値ωefを精度良く算出できる。したがって、内燃機関20で失火が発生したか否かを精度良く判定できる。
ところで、第1クラッチ27及び第2クラッチ35の何れもが連結状態である場合に補正処理M17を実行する場合を考える。この場合、モータジェネレータ30と駆動輪47との間のトルク伝達経路にトルクコンバータが介在していないため、モータジェネレータ30の回転軸31には駆動輪47側から外乱が重畳することがある。すなわち、第2共振影響トルク仮値TQr2Aには、駆動輪47側から回転軸31に入力された外乱成分が重畳している可能性がある。
この点、本実施形態では、第2共振影響トルク仮値TQr2Aに対してフィルタ処理を施すことにより、第2共振影響トルクTQr2が導出される。当該フィルタ処理を施すことによって導出された第2共振影響トルクTQr2からは、駆動輪47側から回転軸31に入力された外乱成分が取り除かれている。そのため、こうした第2共振影響トルクTQr2を用いて補正処理M17を実行することにより、ばね定数Kdmpの補正精度の低下を抑制できる。
(第2実施形態)
ハイブリッド車両の制御装置の第2実施形態について図5を参照して説明する。以下の説明においては、第1実施形態と相違している部分について主に説明するものとし、第1実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図5に示すように、本実施形態の制御装置80Aは、第1電子制御ユニット110と、第2電子制御ユニット120とを備えている。各電子制御ユニット110,120は、CPU、ROM及び記憶装置を有している。第1電子制御ユニット110は、内燃機関20の運転を制御する。そのため、第1電子制御ユニット110には、内燃機関20が備える各種のセンサから検出信号が入力される。すなわち、第1電子制御ユニット110には、クランク角センサ61の検出信号が入力される。
第2電子制御ユニット120は、モータジェネレータ30及び各クラッチ27,35を制御する。そのため、第2電子制御ユニット120には、モータジェネレータ30及び各クラッチ27,35を制御するのに必要な各種のセンサから検出信号が入力される。すなわち、第2電子制御ユニット120には、モータ角センサ62の検出信号が入力される。
制御装置80Aは、第1電子制御ユニット110が取得したクランクカウンタCNTcrを第2電子制御ユニット120に送信するための信号線140を備えている。クランクカウンタCNTcrとは、クランク軸22の回転角である機関回転角θengが所定の回転角だけ増大する度にカウントアップされる値である。内燃機関20の1サイクルを終えると、クランクカウンタCNTcrは、「0」にリセットされる。
なお、信号線140は、クランクカウンタCNTcrを第1電子制御ユニット110から送信するための専用の信号線である。そのため、信号線140を用いてクランクカウンタCNTcrを第2電子制御ユニット120に送信した際の遅延は、クランクカウンタCNTcrに基づいて各種の処理を実行する上で影響が出ることがない範囲に、十分に抑えられている。
制御装置80Aは、各電子制御ユニット110,120の間で各種の情報の送受信を行うためのCAN通信ライン130を備えている。CAN通信ライン130は、車両10に搭載されている多数の電子制御ユニットで情報の送受信のために用いられる。そのため、例えば第2電子制御ユニット120で得た情報を、CAN通信ライン130を介して第1電子制御ユニット110に送信した場合、第2電子制御ユニット120で情報を送信した時期と、第1電子制御ユニット110で当該情報を受信した時期との間に遅延が生じる。
例えば、第1電子制御ユニット110は、図2に示した各処理M11~M17のうち、処理M11~M14,M17を実行する。第2電子制御ユニット120は、各処理M15,M16を実行する。
第2電子制御ユニット120は、CAN通信ライン130を介して第1電子制御ユニット110にモータ回転角θinpを送信する。モータ回転角θinpの検出時におけるクランクカウンタCNTcrを、検出時カウンタCNTcrAとする。この場合、第2電子制御ユニット120は、検出時カウンタCNTcrA及びモータ回転角θinpを、互いに関連付けて送信する。
第2電子制御ユニット120は、第2導出処理M16で導出した第2共振影響トルクTQr2を、CAN通信ライン130を介して第1電子制御ユニット110に送信する。第2共振影響トルクTQr2の導出時におけるクランクカウンタCNTcrを、導出時カウンタCNTcrBとする。この場合も、第2電子制御ユニット120は、導出時カウンタCNTcrB及び第2共振影響トルクTQr2を、互いに関連付けて送信する。
第1電子制御ユニット110は、第1導出処理M14において、CAN通信ライン130を介して受信したモータ回転角θinpと、機関回転角θengとを基に、第1共振影響トルクTQr1を導出する。この場合、第1電子制御ユニット110は、クランクカウンタCNTcrが、モータ回転角θinpと共に受信した検出時カウンタCNTcrAと同じときの機関回転角θengを取得する。そして、第1電子制御ユニット110は、当該機関回転角θengとモータ回転角θinpとを基に、第1共振影響トルクTQr1を導出する。すなわち、第1共振影響トルクTQr1は、クランクカウンタCNTcrが検出時カウンタCNTcrAと同じときの共振影響トルクの算出値である。
<本実施形態における作用及び効果>
本実施形態によれば、上記第1実施形態における効果に加え、以下に示す効果をさらに得ることができる。
本実施形態では、第1電子制御ユニット110にクランク角センサ61の検出信号が入力される一方で、モータ角センサ62の検出信号は第2電子制御ユニット120に入力される。そして、第1電子制御ユニット110で、トーショナルダンパ25のばね定数Kdmpの補正、及び、クランク軸22の回転角速度算出値ωefの導出が行われる。
第1導出処理M14では、同時期に取得された機関回転角θeng及びモータ回転角θinpを用いて第1共振影響トルクTQr1が導出される。これにより、互いに異なる時期に取得された機関回転角θeng及びモータ回転角θinpを用いて第1共振影響トルクTQr1を導出する場合と比較し、第1共振影響トルクTQr1の導出精度を高くできる。その結果、ばね定数Kdmpを精度良く補正できる。さらに、高精度のばね定数Kdmpを用いることにより、クランク軸22の回転角速度算出値ωefを精度良く導出できる。
<変更例>
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・補正処理M17を、トーショナルダンパ25で捻れ振動が発生する場合であれば、内燃機関20の始動時以外の場合に実行してもよい。例えば、内燃機関20の複数の気筒21のうち、1つの気筒21での混合気の燃焼を停止させることにより、クランク軸22の回転角速度の変動を意図的に発生させ、この場合に補正処理M17を実行するようにしてもよい。
・内燃機関20の始動時において補正処理M17を実行する場合にあっては、第2クラッチ35を開放状態としてもよい。これにより、駆動輪47側からモータジェネレータ30の回転軸31に外乱が入力されないため、第2導出処理M16では、フィルタ処理の実施を省略してもよい。この場合、第2共振影響トルク仮値TQr2Aが、第2共振影響トルクTQr2として導出される。
・制御装置80,80Aが適用される車両は、内燃機関20、モータジェネレータ30及びトーショナルダンパ25を備えているのであれば、図1に示した車両10とは異なる構成のハイブリッド車両であってもよい。例えば、車両は、第1クラッチ27を備えていなくてもよいし、第2クラッチ35を備えていなくてもよい。
・制御装置80は、CPUとROMとを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。すなわち、制御装置80は、以下(a)~(c)の何れかの構成であればよい。
(a)制御装置80は、コンピュータプログラムに従って各種処理を実行する一つ以上のプロセッサを備えている。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリを含んでいる。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリ、すなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含んでいる。
(b)制御装置80は、各種処理を実行する一つ以上の専用のハードウェア回路を備えている。専用のハードウェア回路としては、例えば、特定用途向け集積回路、すなわちASIC又はFPGAを挙げることができる。なお、ASICは、「Application Specific Integrated Circuit」の略記であり、FPGAは、「Field Programmable Gate Array」の略記である。
(c)制御装置80は、各種処理の一部をコンピュータプログラムに従って実行するプロセッサと、各種処理のうちの残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備えている。
10…車両
20…内燃機関
22…クランク軸
25…トーショナルダンパ
30…モータジェネレータ
31…回転軸
80,80A…制御装置

Claims (1)

  1. 内燃機関と、電動モータと、前記内燃機関のクランク軸と前記電動モータの回転軸との間のトルク伝達経路に位置するトーショナルダンパと、を備えたハイブリッド車両に適用され、
    前記回転軸の回転角と前記クランク軸の回転角との差と、前記トーショナルダンパのばね定数との積を基に、前記トーショナルダンパの共振影響トルクである第1共振影響トルクを導出する第1導出処理と、
    前記回転軸の回転角速度を時間微分した値と、前記回転軸のイナーシャとの積を基に、前記トーショナルダンパの共振影響トルクである第2共振影響トルクを導出する第2導出処理と、
    前記第1共振影響トルクの振幅が前記第2共振影響トルクの振幅よりも小さい場合には前記ばね定数を増大補正し、前記第1共振影響トルクの振幅が前記第2共振影響トルクの振幅よりも大きい場合には前記ばね定数を減少補正する補正処理と、を実行する
    ハイブリッド車両の制御装置。
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