JP2023005720A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーキングギアとパーキングレバーとの噛み合い状態を適切に推定可能な車両制御装置を提供する。【解決手段】車両制御装置80は、車両駆動システム90を制御するものであって、車両駆動システム90は、主機モータ70と、回転角センサ75と、パーキングロック機構30と、アクチュエータ40と、を備える。MG-ECU82は、面圧判定部822を有し、噛合面圧が発生していると判定された場合、パーキングロックを解除するときに噛合面圧を低減するよう主機モータ70の駆動を制御するトルクアシスト制御を行う。面圧判定部822は、パーキングロック状態にて、主機モータ70により、パーキングギア35に面圧確認トルクを印加したときの回転角センサ75の検出値に基づき、パーキングギア35とパーキングレバー33とに噛合面圧が発生しているか否か判定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、車両制御装置に関する。
従来、パーキングロックギアとパーキングポールとを有するメカニカルパーキングロック装置が知られている。例えば特許文献1では、電動モータを作動させることで、P抜きシフト操作に必要な操作負荷を軽減する。
特開平9-286312号公報
特許文献1において、P抜きシフト操作をする際の操作負荷(荷重)は、歪みゲージや荷重センサ等を用いて検出される。しかしながら、P抜き負荷を検出するためのセンサ等を別途に設けると、部品点数が増大する。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、パーキングギアとパーキングレバーとの噛み合い状態を適切に推定可能な車両制御装置を提供することにある。
本発明の車両制御装置は、車両駆動システム(90、91)を制御するものである。車両駆動システムは、車両(100)の駆動源である主機モータ(70)と、主機モータの回転角を検出する回転角センサ(75)と、パーキングロック機構(30)と、アクチュエータ(40)と、を備える。パーキングロック機構は、ドライブシャフト(95)に接続されるパーキングギア(35)、および、パーキングギアと噛み合い可能であるパーキングレバー(33)を有し、パーキングギアとパーキングレバーとが噛み合うことでドライブシャフトをロック可能である。アクチュエータは、パーキングレバーを駆動する。
車両制御装置は、アクチュエータの駆動を制御するアクチュエータ制御部(81)と、主機モータ制御部(82)と、を備える。主機モータ制御部は、パーキングギアとパーキングレバーとが嵌まり合っているパーキングロック状態にてパーキングギアとパーキングレバーとの噛み合い状態を判定する面圧判定部(822)を有し、噛合面圧が発生していると判定された場合、パーキングロックを解除するときに噛合面圧を低減するよう主機モータの駆動を制御するトルクアシスト制御を行う。
面圧判定部は、パーキングロック状態にて、主機モータにより面圧確認トルクを印加したときの回転角センサの検出値に基づき、パーキングギアとパーキングレバーとに噛合面圧が発生しているか否か判定する。これにより、パーキングギアとパーキングレバーとの噛み合い状態を適切に推定可能である。
第1実施形態による車両駆動システムを示す概略構成図である。 第1実施形態によるディテント切替機構およびパーキングロック機構を説明する斜視図である。 車両が傾斜している状態を説明する説明図である。 パーキングロック機構における噛み合い面圧を説明する模式図である。 P抜きに要するトルクを説明する説明図である。 第1実施形態によるアクチュエータの出力トルクを説明する説明図である。 第1実施形態において、噛合面圧が発生していない状態でのPロック状態を示す模式図である。 第1実施形態において、噛合面圧が発生していない状態にて面圧確認トルクを印加した状態を示す模式図である。 第1実施形態において、噛合面圧が発生していない状態でのP抜きを示す模式図である。 第1実施形態において、噛合面圧が発生している状態でのPロック状態を示す模式図である。 第1実施形態において、噛合面圧が発生している状態にて面圧確認トルクを印加した状態を示す模式図である。 第1実施形態において、噛合面圧が発生している状態でのトルクアシスト制御を示す模式図である。 第1実施形態において、噛合面圧が発生している状態のP抜きを示す模式図である。 第1実施形態によるアクチュエータ制御処理を説明するフローチャートである。 第1実施形態によるMG制御処理を説明するフローチャートである。 第1実施形態による面圧判定処理を説明するフローチャートである。 第1実施形態におけるP抜き制御処理を説明するタイムチャートである。 第1実施形態におけるP抜き制御処理を説明するタイムチャートである。 第2実施形態によるMG制御処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態による面圧判定処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態によるMG制御処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態による面圧判定処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態による車両駆動システムを示す概略構成図である。 第4実施形態において、噛合面圧が発生していない状態でのPロック状態を示す模式図である。 第4実施形態において、噛合面圧が発生していない状態にて面圧確認トルクを印加した状態を示す模式図である。 第4実施形態において、噛合面圧が発生していない状態でのP抜きを示す模式図である。 第4実施形態において、噛合面圧が発生している状態でのPロック状態を示す模式図である。 第4実施形態において、噛合面圧が発生している状態にて面圧確認トルクを印加した状態を示す模式図である。 第4実施形態において、噛合面圧が発生している状態でのトルクアシスト制御を示す模式図である。 第4実施形態において、噛合面圧が発生している状態のP抜きを示す模式図である。 第4実施形態によるMG制御処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態による面圧判定処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態によるMGトルクアシスト制御を説明するフローチャートである。 第4実施形態における下側トルク値および上限トルク値の設定範囲を概念的に説明する説明図である。 第4実施形態によるP抜き制御処理を説明するタイムチャートである。 第4実施形態によるP抜き制御処理を説明するタイムチャートである。 第5実施形態によるMGトルクアシスト制御を説明するフローチャートである。 第6実施形態によるMGトルクアシスト制御を説明するフローチャートである。 第7実施形態によるMGトルクアシスト制御を説明するフローチャートである。 第7実施形態によるP抜き制御処理を説明するタイムチャートである。 第8実施形態によるMGトルクアシスト制御を説明するフローチャートである。 第8実施形態によるP抜き制御処理を説明するタイムチャートである。 第9実施形態によるPロック時のアクチュエータ制御処理を説明するフローチャートである。 第9実施形態によるPレンジ切替時のMG制御処理を説明するフローチャートである。 第9実施形態によるnotPレンジ切替時のMG制御処理を説明するフローチャートである。 第9実施形態によるP抜き制御処理を説明するタイムチャートである。 第10実施形態による車両の状態を示す模式図である。 第11実施形態によるMGトルクの増加速度の設定を説明する説明図である。
以下、本発明による車両制御装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態を図1~図18に示す。車両駆動システム90は、主機モータ70、インバータ71、パーキングロック機構30、アクチュエータ40、および、車両制御装置80等を備え、車両100(図3参照)に搭載される。以下適宜、主機モータ70を「MG」と記載する。
主機モータ70は、図示しないバッテリからインバータ71を経由して電力が供給されて回転することによりトルクを発生する電動機としての機能、および、車両100の制動時に駆動されて発電する発電機としての機能を有する、所謂モータジェネレータである。主機モータ70には、主機モータ70の回転を検出するMG回転角センサ75が設けられる。MG回転角センサ75は、例えばレゾルバであるが、レゾルバ以外のものを用いてもよい。以下、主機モータ70の回転角をMG回転角θmgとする。
主機モータ70により生じる駆動力は、減速ギア96およびドライブシャフト95を介して車輪98を回転させる。図1では、車両100の駆動源が主機モータ70である電気自動車の例を示しているが、駆動源として図示しないエンジンを併せ持つハイブリッド車両であってもよい。
図2に示すように、シフトバイワイヤシステム93は、アクチュエータ40、ディテント機構20、および、パーキングロック機構30等を備える。アクチュエータ40は、回転式であって、例えばブラシ付きDCモータおよび減速ギア機構等から構成される。アクチュエータ40は、出力軸15を回転させることで、ディテント機構20の駆動源として機能する。
ディテント機構20は、ディテントプレート21、および、ディテントスプリング25等を有し、アクチュエータ40から出力された回転駆動力を、パーキングロック機構30へ伝達する。なお、図1では、ディテント機構20を省略した。
ディテントプレート21は、出力軸15に固定され、アクチュエータ40により駆動される。ディテントプレート21のディテントスプリング25側には、2つの谷部211、212、および、谷部211、212を隔てる山部215が設けられる。
ディテントスプリング25は、弾性変形可能な板状部材であり、先端にディテントローラ26が設けられる。ディテントスプリング25は、ディテントローラ26をディテントプレート21の回動中心側に付勢する。無負荷状態において、ディテントスプリング25のスプリング力にてディテントローラ26が落とし込まれる位置を、谷部211、212の最底部とする。
ディテントプレート21に所定以上の回転力が加わると、ディテントスプリング25が弾性変形し、ディテントローラ26が谷部211、212間を移動する。ディテントローラ26が谷部211、212のいずれかに嵌まり込むことで、ディテントプレート21の揺動が規制され、パーキングロック機構30の状態が決定され、シフトレンジが固定される。
パーキングロック機構30は、パーキングロッド31、円錐体32、パーキングレバー33、軸部34、および、パーキングギア35を有する。パーキングロッド31は、略L字形状に形成され、一端311側がディテントプレート21に固定される。パーキングロッド31の他端312側には、円錐体32が設けられる。円錐体32は、他端312側にいくほど縮径するように形成される。ディテントローラ26がPレンジに対応する谷部211に嵌まり込む方向にディテントプレート21が回転すると、円錐体32が矢印Pの方向に移動する。
パーキングレバー33は、円錐体32の円錐面と当接し、軸部34を中心に揺動可能に設けられる。パーキングレバー33のパーキングギア35側には、パーキングギア35と噛み合い可能な凸部331が設けられる。ディテントプレート21の回転により、円錐体32が矢印P方向に移動すると、パーキングレバー33が押し上げられ、凸部331とパーキングギア35とが噛み合う。一方、円錐体32が矢印notP方向に移動すると、凸部331とパーキングギア35との噛み合いが解除される。
パーキングギア35は、減速ギア96を経由してドライブシャフト95と接続しており(図1参照)、パーキングレバー33の凸部331と噛み合い可能に設けられる。パーキングギア35と凸部331とが噛み合うと、ドライブシャフト95の回転が規制される。シフトレンジがP以外のレンジであるnotPレンジのとき、パーキングギア35はパーキングレバー33によりロックされず、ドライブシャフト95の回転は、パーキングロック機構30により妨げられない。また、シフトレンジがPレンジのとき、パーキングギア35はパーキングレバー33によってロックされ、ドライブシャフト95の回転が規制される。以下適宜、パーキングギア35とパーキングレバー33とが嵌まり合っている状態におけるギア間の遊びを「ガタ」といい、遊びの合計をパーキングギアガタ角度θg1とする。
図1に示すように、アクチュエータ40には、回転位置を検出するポジションセンサ68が設けられている。ポジションセンサ68は、アクチュエータ40の内部に設けられており、回転体の回転を連続的に検出可能である。一方、レンジセンサ37は、アクチュエータ40の外部であって、パーキングレバー33の近傍に設けられており、シフトレンジがPレンジおよびnotPレンジの一方から他方へ切り替わったことを判定するセンサである。
ポジションセンサ68は、出力軸15の回転位置に換算可能であればいずれの箇所に設けてもよく、例えば最終減速段の1段手前側に設けられる。本実施形態のポジションセンサ68は、最終減速段の1段手前のギアに設けられるマグネットの回転を検出するホールICにより構成されるが、リニアセンサ、エンコーダまたはレゾルバ等であってもよい。以下、ポジションセンサ68の検出値に基づく出力軸15の回転位置をアクチュエータ角度θact、出力軸15に出力されるトルクをアクチュエータトルクTactとする。また、アクチュエータ40には、モータ電流を検出する電流センサ67、および、アクチュエータ温度を検出する温度センサ69が設けられる。
車両制御装置80は、アクチュエータ制御ユニット(以下、「act-ECU」)81、MG制御ユニット(以下、「MG-ECU」)82、および、ブレーキECU85等を有する。act-ECU81、MG-ECU82、および、ブレーキECU85は、それぞれマイコン等を主体として構成され、内部にはいずれも図示しないCPU、ROM、RAM、I/O、及び、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。ECUにおける各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置(すなわち、読み出し可能非一時的有形記録媒体)に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
車両制御装置80は、レンジセンサ37、電流センサ67、ポジションセンサ68、温度センサ69、MG回転角センサ75、傾斜角センサ87、および、操舵角センサ88等の検出値を取得し、これらの検出値を各種制御に利用可能である。
act-ECU81は、機能ブロックとして、アクチュエータ駆動制御部811等を有し、ドライバ要求シフトレンジ、ブレーキスイッチからの信号および車速等に基づいてアクチュエータ40への通電を制御することで、パーキングレバー33の動作を制御する。また、アクチュエータ40の制御に、ディテント機構20と接続される変速機7の油温(以下、「TM油温」という。)等を用いてもよい。変速機7は、トランスアクスル等であってもよい。
MG-ECU82は、機能ブロックとして、MG駆動制御部821、および、面圧判定部822等を有する。MG駆動制御部821は、インバータ71を構成するスイッチング素子のオンオフ作動を制御することで、主機モータ70の駆動を制御する。面圧判定部822は、MG回転角θmgに基づき、パーキングレバー33とパーキングギア35の噛み合い状態を判定する。
本実施形態では、act-ECU81とMG-ECU82とが別途に設けられているが、1つのECUとして構成してもよい。また、act-ECU81をアクチュエータ40と一体に設けてもよい。さらにまた、後述の各種判断処理等は、act-ECU81またはMG-ECU82のいずれで実行してもよい。
上述の通り、アクチュエータ40の駆動により、パーキングロックを解除する。図3に示すように、車両100が傾斜した状態にて停止している場合、車両100の前後方向に車重Wおよび傾斜角θiに応じた荷重L(式(1)参照)がかかる。図4に示すように、車重Wおよび傾斜角θiに応じた荷重Lが、パーキングレバー33とパーキングギア35とが噛み合う面圧発生部位Psにかかる。
L=W×sinθi ・・・(1)
そのため、パーキングギア35からパーキングレバー33を引き抜くとき、車両100が傾斜状態であると、噛み合い荷重の分、平坦路にある場合よりも大きなトルクを要する。以下適宜、パーキングギア35からパーキングレバー33の凸部331を引き抜くことを「P抜き」とする。
図5は、横軸をアクチュエータ角度θact、縦軸をトルクとする。図5に示すように、噛合面圧がかかっている状態にてP抜きを行う場合、実線で示すディテント機構20のディテントを切り替える分のトルクに加え、破線で示す噛合面圧成分のトルクが必要になる。そのため、例えば一点鎖線で示すように、アクチュエータ40の出力可能な最大トルクTact_maxが比較的小さい場合、アクチュエータトルクTactのみではP抜きができない虞がある。また、噛合面圧成分のトルクをアクチュエータ40で賄う場合、アクチュエータ40の体格が大型化する。
図6は、横軸をアクチュエータ40の入力電圧V、縦軸をアクチュエータトルクTactとする。また、平坦路でのP抜きに要するトルクをTp_f、想定される最大傾斜でのP抜きに要するトルクをTp_maxとする。アクチュエータ40は、温度が高いとき、および、電圧が低いとき、アクチュエータトルクTactが低下するため、車両傾斜状態、温度条件および入力電圧Vによっては、アクチュエータトルクTactのみではP抜きできない領域が存在している。
そこで本実施形態では、必要に応じてP抜き時に主機モータ70を駆動し、噛合面圧成分のトルクをキャンセルするトルクを発生させる。これにより、MGトルクTmgにより、車重による噛合面圧成分を低減することが可能であるので、アクチュエータ40のみでP抜きを行う場合と比較し、アクチュエータ40に求められるトルクを下げることができ、アクチュエータ40を小型化可能である。また、アクチュエータ40の駆動に係る図示しない駆動回路の通電量や熱負荷を低減することができる。
本実施形態では、パーキングギア35がガタ内で動く程度のトルクを主機モータ70にて印加することで、噛合面圧が発生しているか否かを判定する。以下、パーキングギア35がガタ内で動く程度のトルクを面圧確認トルク±Tgとする。本実施形態では、面圧低減方向を正、その反対方向を負としているが、印加方向の定義は異なっていてもよい。後述の実施形態も同様とする。
図7~図13は、いずれもアクチュエータ40および主機モータ70から車輪98に至る動力伝達系を概念的に示した図である。噛合面圧が発生していない場合を図7~図9に基づいて説明する。図7に示すように、パーキングブレーキ99により荷重Lが相殺されている場合、パーキングレバー33とパーキングギア35には噛合面圧が発生しない。車両100が平坦路に停止し、荷重Lが発生していない場合も同様である。
図8(a)は面圧確認トルクTgを印加した場合、図8(b)は面圧確認トルク-Tgを印加した場合を示している。図8(a)および図8(b)に示すように、噛合面圧が発生していない場合、面圧確認トルク±Tgを印加することで、パーキングギア35がガタの範囲内で動く。
図9に示すように、噛合面圧が発生していない場合、主機モータ70によるP抜き時のトルクアシスト制御を行わず、アクチュエータ40のトルクによりP抜きを行う。以下適宜、主機モータ70によるP抜き時のトルクアシスト制御を適宜、「MGトルクアシスト制御」という。
噛合面圧が発生している場合を図10~図13に基づいて説明する。図10に示すように、車両100が傾斜しているとき、傾斜角θi、車重Wおよび車輪98の半径rに応じたトルクTw(式(2)参照)がドライブシャフト95に印加されて捩れが生じ、パーキングレバー33とパーキングギア35に噛合面圧が発生する。
Tw=r×Wsinθi ・・・(2)
図11(a)および図11(b)に示すように、噛合面圧が発生している状態にて、面圧確認トルク±Tgを印加した場合、印加方向によらず、ドライブシャフト95の捩れ状態が解消されず、パーキングギア35は動かない。
図12に示すように、パーキングギア35とパーキングレバー33とに噛合面圧が発生している場合、MGトルクアシスト制御を行う。主機モータ70により、ドライブシャフト95の捩れ状態を解消可能なトルクが印加されると、パーキングギア35がガタの範囲内で動き、パーキングレバー33を引き抜き可能な状態となる。このとき、主機モータ70のトルクが大きすぎると、ドライブシャフト95の捩れ解消に伴う反動により、パーキングギア35とパーキングレバー33との噛合面圧発生方向と逆側にぶつかることで、異音が発生する虞がある。そのため、MGクアシスト制御にて印加するMGトルクTmgは、ドライブシャフト95の捻れが解消できる程度にて維持することが望ましい。
図13に示すように、ドライブシャフト95の捩れが解消された状態にてアクチュエータ40を駆動すると、パーキングレバー33が引き抜かれる。そして、MGトルクTmgを低減し、MGトルクアシスト制御を終了する。
図7~図13にて説明したように、面圧確認トルク±Tgを印加したとき、噛合面圧が発生していなければパーキングギア35が動き、噛合面圧が発生しているとパーキングギア35が動かない。パーキングギア35が動いたか否かは、MG回転角センサ75の検出値により判定可能である。そこで本実施形態では、面圧確認トルク±Tgを印加したときのMG回転角センサ75の検出値に基づき、噛合面圧の有無を判定する。
なお、パーキングギア35とパーキングレバー33とのガタ内での嵌め合い位置は成り行きであるため、当接位置で嵌まり合った場合、トルク印加方向が当接側であると、面圧が発生していない場合であってもパーキングギア35が動かない。そのため、一方側へ面圧確認トルク印加によりパーキングギア35が動かなかった場合、他方側へのトルク印加を行うことが望ましい。これにより、噛合面圧が発生していないにもかかわらず、噛合面圧が発生していると誤判定するのを防ぐことができる。また、一方側への面圧確認トルク印加によりパーキングギア35が動いた場合には、噛合面圧が発生していないと判定可能であるので、他方側への面圧確認トルク印加を省略可能である。
アクチュエータ制御処理を図14のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、シフトレンジがPレンジのとき、アクチュエータ駆動制御部811にて所定の周期で実行される。以下、ステップS101等の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。
S101では、アクチュエータ駆動制御部811は、アクチュエータ40が駆動中か否か判断する。アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S101:YES)、S104へ移行する。アクチュエータ40が駆動中ではないと判断された場合(S101:NO)、S102へ移行する。
S102では、アクチュエータ駆動制御部811は、notP切替指示があるか否か判断する。ここでは、MG-ECU82からの切替指示に基づいて判断するが、シフト信号等に基づいて内部的に判断してもよい。Pレンジへの切り替えについても同様である。notP切替指示がないと判断された場合(S102:NO)、S103の処理をスキップする。notP切替指示があると判断された場合(S102:YES)、S103へ移行する。
S103では、アクチュエータ駆動制御部811は、PレンジからnotPレンジに切替可能な目標値を設定し、アクチュエータ角度θactが目標値となるように、アクチュエータ40を駆動する。
アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S101:YES)に移行するS104では、アクチュエータ駆動制御部811は、アクチュエータ角度θactが目標値に到達したか否か判断する。アクチュエータ角度θactが目標値に到達していないと判断された場合(S104:NO)、アクチュエータ40の駆動制御を継続する。アクチュエータ角度θactが目標値に到達したと判断された場合(S104:YES)、S105へ移行し、notPレンジへの切り替えが完了したと判定し、アクチュエータ40を停止する。また、act-ECU81は、notPレンジへの切り替えが完了した旨の情報を、MG-ECU82へ送信する。
MG制御処理を図15のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、シフトレンジがPレンジであるとき、MG-ECU82にて所定の周期で実行される。
S201では、MG-ECU82は、notP切替要求があるか否か判断する。notP切替要求がないと判断された場合(S201:NO)、S202以降の処理をスキップする。notP切替要求があると判断された場合(S201:YES)、S202へ移行する。
S202では、MG-ECU82は、アクチュエータ40が駆動中か否か判断する。アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S202:YES)、S213へ移行する。アクチュエータ40が駆動中ではないと判断された場合(S202:NO)、S203へ移行する。
S203では、MG-ECU82は、面圧判定が完了しているか否か判断する。面圧判定が完了していないと判断された場合(S203:NO)、S204へ移行し、面圧判定処理を行う。面圧判定処理は図16に基づいて後述する。面圧判定が完了していると判断された場合(S203:YES)、S205へ移行する。
S205では、MG-ECU82は、パーキングレバー33とパーキングギア35との噛み合い箇所に噛合面圧が発生しているか否かを判断する。噛合面圧が発生していないと判断された場合(S205:NO)、S212へ移行する。噛合面圧が発生していると判断された場合(S205:YES)、S206へ移行し、主機モータ70を駆動し、MGトルクアシスト制御を行う。
S207では、面圧判定部822は、初期位置θmg0からのMG回転角θmgの変化量であるMG角度変化量Δθmg_aが判定値θaより大きいか否か判断する。ここでは、パーキングギア35が動き始めれば、ドライブシャフト95の捩れトルクはキャンセルされていると推定されるため、判定値θaは、検出誤差等を考慮し、パーキングギア35が動いたことを検出可能な程度であって、パーキングギアガタ角度θg1より小さい値に設定される。MG角度変化量Δθmg_aが判定値θaより大きいと判断された場合(S207:YES)、S211へ移行する。MG角度変化量Δθmg_aが判定値θa以下であると判断された場合(S207:NO)、S208へ移行する。
S208では、MG-ECU82は、MGトルクTmgが上限トルク値Tuに到達したか否か判断する。上限トルク値Tuは、噛合面圧低減制御における最大トルクであって、アクチュエータ40が確実に作動するように噛合面圧を低減可能な値に設定される。MGトルクTmgが上限トルク値Tuに到達していないと判断された場合(S208:NO)、S209へ移行し、MGトルク指令値Tmg*を徐変量ΔT増加させる。徐変量ΔTは、トルク増加速度に対応する値であって、S207にて肯定判断され、S211にてMGトルクTmgを維持するまでの間に、パーキングギア35がパーキングレバー33の凸部331の反対側の面と衝突しない値に設定されている。MGトルクTmgが上限トルク値Tuに到達していると判断された場合(S208:YES)、S211へ移行し、MGトルク指令値Tmg*を上限トルク値Tuとする。
MG角度変化量Δθmg_aが判定値θaより大きいと判断された場合(S207:YES)に移行するS211では、MG-ECU82は、現在のMGトルクTmgを維持する。S212では、MG-ECU82は、notP切替指示をact-ECU81に送信する。
アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S202:YES)に移行するS213では、MG-ECU82は、アクチュエータ角度θactが到達判定値θrに到達したか否か判断する。到達判定値θrは、噛合面圧がピークとなる位置と、ディテントローラ26が山部215を乗り越える位置またはレンジセンサ37の検出値がPからnotPに変わる位置と、の間に設定される。アクチュエータ角度θactが到達判定値θrに到達していないと判断された場合(S213:NO)、MGトルクアシスト制御を継続する。アクチュエータ角度θactが到達判定値θrに到達したと判断された場合(S213:YES)、S214へ移行する。
S214では、MG-ECU82は、MGトルクTmgが走行用トルクTd以下か否か判断する。設定されている走行用トルクが0であれば、Td=0とする。MGトルクTmgが走行用トルクTdより大きいと判断された場合(S214:NO)、すなわち噛合面圧低減トルクが出力されている場合、S215へ移行し、MGトルクTmgを減少させる。MGトルクTmgが走行用トルクTd以下であると判断された場合(S214:YES)、S216へ移行する。なお、走行用トルクTdが0ではなく、MGトルクTmgが走行用トルクTdより小さい場合は、別途の処理によりMGトルクTmgを制御する。
S216では、MG-ECU82は、notPレンジへの切り替えが完了したか否か判断する。notPレンジへの切り替えが完了していないと判断された場合(S216:NO)、現在の状態を継続する。notPレンジへの切り替えが完了したと判断された場合(S216:YES)、S217へ移行し、面圧低減制御を完了する。
面圧判定処理を図16のフローチャートに基づいて説明する。S401では、面圧判定部822は、現在のMG回転角θmgを、初期位置θmg0として図示しないRAM等に記憶させる。S402では、MG-ECU82は、面圧確認トルク-Tgを印加する。
S403では、面圧判定部822は、面圧確認トルク-Tgの印加を開始してからの経過時間である面圧確認時間X1が経過したか否か判断する。面圧確認時間X1は、噛合面圧が発生していないとき、パーキングギア35がガタの範囲内で動くのに要する時間に応じて設定される。後述の面圧確認時間X2も同様であり、本実施形態では面圧確認時間X1、X2は等しいが、異なっていてもよい。面圧確認時間X1、X2の計時は、カウンタを用いる等、計時方法は問わない。後述の基準記憶時間X3も同様である。面圧確認時間X1が経過していないと判断された場合、S402へ戻り、面圧確認トルク-Tgの印加を継続する。面圧確認時間X1が経過したと判断された場合(S403:YES)、S404へ移行する。
S404では、面圧判定部822は、MG角度変化量Δθmg_aが判定値θaより大きいか否か判断する。MG角度変化量Δθmg_aが判定値θaより大きいと判断された場合(S404:YES)、すなわち、面圧確認トルク-Tgの印加によりパーキングギア35が動いた場合、S408へ移行する。MG角度変化量Δθmg_aが判定値θa以下であると判断された場合(S404:NO)、すなわち、面圧確認トルク-Tgの印加によりパーキングギア35が動かなかった場合、S405へ移行する。
S405では、面圧判定部822は、トルク印加方向を変更し、面圧確認トルクTgを印加する。すなわち、面圧確認トルク-Tgを印加してもパーキングギア35が動かなかった場合、反対方向の面圧確認トルクTgを印加する。
S406では、面圧判定部822は、面圧確認トルクTgの印加を開始してからの経過時間である面圧確認時間X2が経過したか否か判断する。面圧確認時間X2が経過していないと判断された場合(S406:NO)、S405へ戻り、面圧確認トルクTgの印加を継続する。面圧確認時間X2が経過したと判断された場合(S406:YES)、S407へ移行する。
S407では、S404と同様、面圧判定部822は、MG角度変化量Δθmg_aが判定値θaより大きいか否か判断する。MG角度変化量Δθmg_aが判定値θaより大きいと判断された場合(S404:YES)、すなわち、面圧確認トルクTgの印加によりパーキングギア35が動いた場合、S408へ移行する。MG角度変化量Δθmg_aが判定値θa以下であると判断された場合(S407:NO)、すなわち、面圧確認トルクTgの印加によりパーキングギア35が動かなかった場合、S409へ移行する。
面圧確認トルク±Tgの印加によりパーキングギア35が動いた場合に移行するS408では、MG-ECU82は、噛合面圧なしと判定する。面圧確認トルク±Tgの印加によりパーキングギアが動かなかった場合に移行するS409では、MG-ECU82は、噛合面圧ありと判定する。図15にて説明した通り、噛合面圧がない場合、主機モータ70を駆動せず、アクチュエータ40によりP抜きを行う。噛合面圧がある場合、主機モータ70を駆動し、MGトルクアシスト制御を行う。
P抜き制御処理を図17および図18のタイムチャートに基づいて説明する。図17および図18では、上段から、シフト指示、MGトルク指令値Tmg*、MGトルクTmg、MG回転角θmg、アクチュエータ目標値、アクチュエータ角度θactを示す。アクチュエータ40に係る値は、適宜対応するレンジとして記載した。ここでは、P抜き処理中の走行用トルクTd=0であるものとして説明する。後述の実施形態におけるタイムチャートも同様である。
パーキングギア35とパーキングレバー33とに噛合面圧が発生していない場合のP抜き制御処理を図17に示す。時刻x10にて、シフト指示がPレンジからnotPレンジに切り替わると、面圧確認トルク-Tgを印加する。MGトルクTmgは、MGトルク指令値Tmg*の変化に遅れて追従するが、追従遅れの詳細については説明を省略する。また、面圧確認時間X1が経過した時刻x11にて、トルク印加方向を変更し、面圧確認トルクTgを印加する。
面圧確認トルク±Tgを印加することで、ガタの範囲内でパーキングギア35が動き、MG角度変化量Δθmg_aは、判定値θaより大きくなる。これにより、噛合面圧が発生していないと判定可能である(図8参照)。
時刻x12では、噛合面圧が発生しておらず、MGトルクアシストが不要であるので、MGトルク指令値Tmg*を0とし、主機モータ70をオフにする。また、アクチュエータ目標値をnotPレンジに対応する値に設定し、アクチュエータ40を駆動することで、P抜きを行う(図9参照)。
図17では、説明のため、両方向に面圧確認トルクを印加するものとして記載しているが、上述の通り、時刻x11にて、噛合面圧が発生していないことを判定可能であるため、時刻x11にてアクチュエータ40の駆動を開始してもよい。
パーキングギア35とパーキングレバー33とに噛合面圧が発生している場合のP抜き制御処理を図18に示す。時刻x20にて、シフト指示がPレンジからnotPレンジに切り替わると、時刻x20から時刻x21までの期間に面圧確認トルク-Tpを印加し、時刻x21から時刻x22までの期間に面圧確認トルクTgを印加するが、パーキングギア35が動かず、MG回転角θmgが変化しない(図11参照)。
面圧確認時間X1、X2が経過した時刻x22にて、MG角度変化量Δθmg_aが判定値θaに到達していないので、噛合面圧が発生していると判定し、MGトルクアシスト制御を開始する。
時刻x22からMGトルクTmgを増加させていくと、時刻x23にてMG回転角θmgが変化し始める。MGトルクTmgの上げ方は、第4実施形態のようにしてもよい。時刻x24にてMG角度変化量Δθmg_aが判定値θaになると、MGトルクTmgを維持し、アクチュエータ角度θactの目標値をnotPレンジ位置に設定し、アクチュエータ40の駆動を開始する。なお、パーキングギア35が動き出さない場合、一点鎖線で示すように、MGトルク指令値Tmg*を上限トルク値Tuまで増加させる。噛合面圧がかかった状態が解消されない場合、パーキングギア35は、ガタが詰められた状態にて停滞する。
時刻x25にて、アクチュエータ角度θactが到達判定値θrに到達すると、MGトルクTmgの減少を開始する。アクチュエータ角度θactが目標値に到達すると、notPレンジへのレンジ切り替えが完了する。図18では、レンジ切替完了のタイミングと、MGトルクTmgが0になるタイミングとが概ね当時となっているが、レンジ切替完了前にMGトルクTmgが0になっていてもよい。また、MGトルクTmgの減少のさせ方は、図18とは異なっていてもよい。
以上説明したように、本実施形態の車両制御装置80は、車両駆動システム90を制御するものである。車両駆動システム90は、主機モータ70と、MG回転角センサ75と、パーキングロック機構30と、アクチュエータ40と、を備える。主機モータ70は、車両100の駆動源である。MG回転角センサ75は、主機モータ70の回転角を検出する。パーキングロック機構30は、ドライブシャフト95に接続されるパーキングギア35、および、パーキングギア35と噛み合い可能であるパーキングレバー33を有し、パーキングギア35とパーキングレバー33とが噛み合うことでドライブシャフト95をロック可能である。アクチュエータ40は、パーキングレバー33を駆動する。本実施形態のアクチュエータ40は、噛合面圧が生じているとき、パーキングロックを解除不能な使用環境領域が存在している。
車両制御装置80は、act-ECU81と、MG-ECU82と、を備える。act-ECU81は、アクチュエータ40の駆動を制御する。MG-ECU82は、面圧判定部822を有し、噛合面圧が発生していると判定された場合、パーキングロックを解除するときに噛合面圧を低減するよう主機モータ70の駆動を制御するトルクアシスト制御を行う。面圧判定部822は、パーキングギア35とパーキングレバー33とが嵌まり合っているパーキングロック状態にて、パーキングギア35とパーキングレバー33との噛み合い状態を判定する。
面圧判定部822は、パーキングロック状態にて、主機モータ70により面圧確認トルク±Tgを印加したときのMG回転角センサ75の検出値に基づき、パーキングギア35とパーキングレバー33とに噛合面圧が発生しているか否か判定する。
本実施形態では、主機モータ70の回転を検出するMG回転角センサ75の検出値を用いることで、例えば歪みセンサ等の別部材を追加することなく、噛合面圧の有無を適切に判定することができる。また、噛合面圧の有無に応じ、トルクアシスト制御を適切に行うことができる。
面圧判定部822は、パーキングロック解除指示があった場合、噛合面圧が発生しているか否かの判定を行う。これにより、P抜き前に噛合面圧の有無を適切に判定することができる。
面圧判定部822は、正負両方向に面圧確認トルク±Tpを印加し、噛合面圧の有無を判定する。これにより、ガタ内における噛み合い位置による誤判定を防ぐことができる。
噛合面圧判定部822は、面圧確認トルク±Tpを印加したときの、主機モータ70の回転角の変化量に基づき、噛合面圧が発生しているか否か判定する。本実施形態では、初期位置θmg0からの変化量であるMG角度変化量Δθmg_aに基づいて判定する。これにより、噛合面圧の有無を適切に判定することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態を図19および図20に示す。第2実施形態および第3実施形態は、MG制御処理および面圧判定処理が異なっているため、この点を中心に説明する。なお、例えば、MG制御処理は第1実施形態と同様とし、面圧判定処理は第2実施形態と同様とする、といった具合に、各実施形態を組み合わせてもよい。
MG制御処理を図19に示す。図19では、図15中のS207に替えてS221となっている以外は、図15のフローチャートと同様である。噛合面圧が発生していると判断され(S205:YES)、MGトルクアシスト制御を行うS206に続いて移行するS221では、面圧判定部822は、主機モータ70の回転速度が速度閾値以上か否か判断する。主機モータ70の回転速度は、MG回転角センサ75の検出値に基づいて演算される。また、速度閾値は、パーキングギア35が動いたと判定可能な程度の値に設定される。主機モータ70の回転速度が速度閾値より小さいと判断された場合(S221:NO)、S208へ移行する。主機モータ70の回転速度が速度閾値以上であると判断された場合(S221:YES)、S211へ移行する。
面圧判定処理を図20に示す。図20では、図16中のS404に替えてS421、S407に替えてS422となっている以外は、図16のフローチャートと同様である。面圧確認時間X1が経過したと判断された場合(S403:YES)に移行するS421では、面圧判定部822は、主機モータ70の回転速度が速度閾値以上か否か判断する。主機モータ70の回転速度が速度閾値以上であると判断された場合(S421:YES)、S408へ移行し、噛合面圧なしと判定する。主機モータ70の回転速度が速度閾値より小さいと判断された場合(S421:NO)、S405へ移行し、MGトルクの印加方向を変更する。
面圧確認時間X2が経過したと判断された場合(S406:YES)に移行するS422では、MG-ECU82は、主機モータ70の回転速度が速度閾値以上か否か判断する。主機モータ70の回転速度が速度閾値以上であると判断された場合(S422:YES)、S408へ移行し、噛合面圧なしと判定する。主機モータ70の回転速度が速度閾値より小さいと判断された場合(S422:NO)、S409へ移行し、噛合面圧ありと判定する。
本実施形態では、面圧確認トルク±Tgを印加したときの主機モータ70の回転速度に基づき、噛合面圧が発生しているか否か判定する。これにより、MG回転角θmgの変化が微小であっても、噛合面圧の有無を適切に判定することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
第3実施形態を図21および図22に示す。図21に示す本実施形態のMG制御処理は、図15中のS207に替えてS225となっている以外は、図15のフローチャートと同様である。噛合面圧が発生していると判断され(S205:YES)、MGトルクアシスト制御を行うS206に続いて移行するS225では、面圧判定部822は、MG回転角θmgの最大値が更新されたか否か判断する。MG回転角θmgの最大値が更新されていないと判断された場合(S225:NO)、S208へ移行する。MG回転角θmgの最大値が更新されたと判断された場合(S225:YES)、S211へ移行する。
面圧判定処理を図22に示す。図22では、図16中のS404に替えてS425、S407に替えてS426となっている以外は、図16のフローチャートと同様である。面圧確認時間X1が経過したと判断された場合(S403:YES)に移行するS425では、面圧判定部822は、MG回転角θmgの最小値が更新されたか否か判断する。MG回転角θmgの最小値が更新されたと判断された場合(S425:YES)、S408へ移行し、噛合面圧なしと判定する。MG回転角θmgの最小値が更新されていないと判断された場合(S425:NO)、S405へ移行し、MGトルクの印加方向を変更する。
面圧確認時間X2が経過したと判断された場合(S406:YES)に移行するS426では、面圧判定部822は、MG回転角θmgの最大値が更新されたか否か判断する。MG回転角θmgの最大値が更新されたと判断された場合(S426:YES)、S408へ移行し、噛合面圧なしと判定する。MG回転角θmgの最大値が更新されていないと判断された場合(S426:NO)、S409へ移行し、噛合面圧ありと判定する。
本実施形態では、面圧判定部822は、面圧確認トルク±Tgを印加したときのMG回転角θmgがトルク印加方向に応じた側に更新されるか否かに基づき、噛合面圧が発生しているか否か判定する。これにより、MG回転角θmgの変化が微小であっても、噛合面圧の有無を適切に判定することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
第4実施形態を図23~図36に示す。図23に示すように、本実施形態の車両駆動システム91は、パーキングギア35および減速ギア96と、主機モータ70との間に、MG減速ギア78が設けられている点が上記実施形態と異なっている。そのため、主機モータ70とパーキングギア35との間にも遊びが存在している。以下、主機モータ70とパーキングギア35との間の遊びの合計を、減速ギアガタ角度θg2とする。
本実施形態におけるパーキングギア35とパーキングレバー33との噛み合い状態を図24~図30に示す。噛合面圧が発生していない場合を図24~図26に基づいて説明する。図24に示すように、パーキングブレーキ99により荷重Lが相殺されている場合、パーキングレバー33とパーキングギア35には噛合面圧が発生しない。車両100が平坦路に停止し、荷重Lが発生していない場合も同様である。
図25(a)は面圧確認トルクTgを印加した場合、図25(b)は面圧確認トルク-Tgを印加した場合を示している。図25(a)および図25(b)に示すように、面圧確認トルク±Tgを印加することで、パーキングギア35がガタの範囲内で動く。本実施形態では、主機モータ70とパーキングギア35との間にMG減速ギア78が設けられているので、MG回転角センサ75の変化量は、パーキングギアガタ角度θg1と減速ギアガタ角度θg2との合計に応じた値となる。
図26に示すように、噛合面圧が発生していない場合、MGトルクアシスト制御を行わず、アクチュエータ40のトルクによるP抜きを行う。
噛合面圧が発生している場合を図27~図30に基づいて説明する。車両100が傾斜した状態のとき、図10にて説明したの同様に、傾斜角θi、車重Wおよび車輪98の半径rに応じたトルクTw(式(2)参照)がドライブシャフト95に印加されて捩れが生じ、パーキングレバー33とパーキングギア35に噛合面圧が発生する。
図28(a)および図28(b)に示すように、噛合面圧が発生している状態にて、面圧確認トルク±Tgを印加した場合、印加方向によらず、パーキングギア35は動かず、ドライブシャフト95の捩れ状態は変化しない。また、本実施形態では、主機モータ70とパーキングギア35との間にMG減速ギア78が設けられているので、減速ギアガタ角度θg2の分、MG回転角θmgは変化する。
図29および図30の作動は、図12および図13と概ね同様であり、噛合面圧が発生している場合、MGトルクアシスト制御を行い、ドライブシャフトの捩れが解消された状態にて、アクチュエータ40を駆動することで、パーキングレバー33をパーキングギア35から引き抜く。そして、MGトルクTmgを低減し、MGトルクアシスト制御を終了する。
MG制御処理を図31のフローチャートに基づいて説明する。なお、アクチュエータ制御処理は、上記実施形態と同様であるので、説明を省略する。S301およびS302の処理は、図15中のS201およびS202の処理と同様である。S302にて、アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S302:YES)、S309へ移行し、アクチュエータ40が駆動中ではないと判断された場合(S302:NO)、S303へ移行する。
S303では、MG-ECU82は、傾斜角θiが傾斜判定閾値θi_th以下か否か判断する。傾斜角θiが傾斜判定閾値θi_thより大きいと判断された場合(S303:YES)、S304へ移行する。傾斜角θiが傾斜判定閾値θi_th以下であると判断された場合(S303:YES)、S309へ移行し、notP切替指示をact-ECU81に送信する。
すなわち、本実施形態では、車両100が傾斜しておらず噛合面圧が発生していない蓋然性が高い場合、面圧判定処理を省略し、MGトルクアシスト制御を行わない。また、第1実施形態~第3実施形態においても同様に、当該ステップを追加し、傾斜角θiが傾斜判定閾値θi_th以下の場合、面圧判定処理を省略するようにしてもよい。また、本実施形態において、S303を省略し、傾斜角θiによらず、面圧判定を行うようにしてもよい。S308のブレーキ荷重増加制御についても同様である。
S304の処理は、図15中のS203の処理と同様であり、面圧判定が完了していないと判断された場合(S304:NO)、S305へ移行し、面圧判定処理を行う。面圧判定処理は、図32に基づいて後述する。面圧判定が完了していると判断された場合(S304:YES)、S306へ移行する。
S306の処理は、図15中のS205の処理と同様であり、噛合面圧が発生していないと判断された場合(S306:NO)、S309へ移行し、MGトルクアシスト制御を行わず、notP切替指示をact-ECU81に送信する。噛合面圧が発生していると判断された場合(S306:YES)、S307へ移行し、MGトルクアシスト制御を行う。また、S308では、MG-ECU82は、ブレーキ荷重を増加させる旨の指令をブレーキECU85に送信する。MGトルクアシスト制御の詳細は後述する。S310~S314の処理は、図15中のS213~S217の処理と同様である。
本実施形態の面圧判定処理を図32のフローチャートに基づいて説明する。S451、S452の処理は、図16中のS402、S403の処理と同様である。面圧確認時間X1が経過したと判断された場合(S452:YES)に移行するS453では、面圧判定部822は、現在のMG回転角θmgを第1面圧確認位置θmg1として図示しないRAM等に記憶させる。
S454、S455の処理は、図16中のS405、S406の処理と同様である。面圧確認時間X2が経過したと判断された場合(S455:YES)に移行するS456では、面圧判定部822は、現在のMG回転角θmgを第2面圧確認位置θmg2として図示しないRAM等に記憶させる。
S456では、面圧判定部822は、第1面圧確認位置θmg1から第2面圧確認位置θmg2への変化量であるMG角度変化量Δθmg_bが判定値θbより大きいか否か判断する。判定値θbは、減速ギアガタ角度θg2より大きく、パーキングギアガタ角度θg1と減速ギアガタ角度θg2の合計より小さい値に設定される。MG角度変化量Δθmg_bが判定値θbより大きいと判断された場合(S457:YES)、すなわち面圧確認トルク±Tgの印加によりパーキングギア35が動いた場合、S458へ移行し、噛合面圧なしと判定する。MG角度変化量Δθmg_bが判定値θb以下であると判断された場合(S457:NO)、S459へ移行し、噛合面圧ありと判定する。
MGトルクアシスト制御を図33のフローチャートに基づいて説明する。S351では、MG-ECU82は、MG回転角の基準位置θsを学習済みか否か判断する。基準位置θsを学習済みであると判断された場合(S351:YES)、S356へ移行する。基準位置θsを学習済みでないと判断された場合(S351:NO)、S352へ移行する。
S352では、MG-ECU82は、面圧確認トルクTgを印加する。面圧確認トルクTgが印加されている状態であれば、その状態を維持する。S353では、MG-ECU82は、噛合面圧ありと判定されてからの面圧確認トルクTg保持時間が基準記憶時間X3を経過したか否か判定する。基準記憶時間X3が経過していないと判断された場合(S353:NO)、S352へ戻り、面圧確認トルクTgの印加を継続する。基準記憶時間X3が経過したと判断された場合(S353:YES)、S354へ移行する。なお、面圧判定処理における面圧確認時間X2が十分に確保されていれば、基準記憶時間X3を0としてもよい。
S354では、MG-ECU82は、現在のMG回転角θmgを基準位置θsとして学習し、RAM等の図示しない記憶部に記憶させる。また、面圧判定処理時からMG回転角θmgが変化しなければ、基準位置θsは、第2面圧確認位置θmg2と同じになる。
基準位置θsを学習済みであると判断された(S351:YES)に移行するS355では、MG-ECU82は、学習された基準位置θsからのMG角度変化量Δθmg_cが判定値θaより大きいか否か判断する。MG角度変化量Δθmg_cが判定値θaより大きいと判断された場合(S355:YES)、S361へ移行する。MG角度変化量Δθmg_cが判定値θa以下であると判断された場合(S355:NO)、S356へ移行する。
S356では、MG-ECU82は、MGトルクTmgが下側トルク値Tlに到達したか否か判断する。下側トルク値Tlは、噛合面圧を低減可能な値であって、例えばアクチュエータ40が動き出せるようになる値に設定される。また、下側トルク値Tlは、学習値としてもよい。MGトルクTmgが下側トルク値Tlに到達していないと判断された場合(S356:NO)、S357へ移行し、MGトルク指令値Tmg*を下側トルク値Tlとする。MGトルクTmgが下側トルク値Tlに到達していると判断された場合(S356:YES)、S358へ移行する。
S358では、MG-ECU82は、MGトルクTmgが上限トルク値Tuに到達したか否か判断する。MGトルクTmgが上限トルク値Tuに到達していないと判断された場合(S358:NO)、S359へ移行し、MGトルク指令値Tmg*を徐変量ΔT増加させる。MGトルクTmgが上限トルク値Tuに到達していると判断された場合(S358:YES)、S360へ移行し、MGトルク指令値Tmg*を上限トルク値Tuとする。
MG角度変化量Δθmg_cが判定値θaより大きいと判断された場合(S355:YES)に移行するS361では、MG-ECU82は、現在のMGトルクTmgを維持する。S362では、MG-ECU82は、notP切替指示をact-ECU81に送信する。
図34は、下側トルク値Tlおよび上限トルク値Tuの設定範囲を概念的に説明する図である。パーキングロック機構30を作動させるとき、パーキングレバー33の凸部331がパーキングギア35に嵌まり合う位置は、バックラッシュの範囲内で成り行きである。凸部331がバックラッシュの範囲内に位置している場合、面圧は発生しない。また、車両100の傾斜等で凸部331とパーキングギア35とが当接すると、車重成分に応じた噛合面圧が発生する(図4参照)。
そのため、車重要因にて発生する噛合面圧を低減するように主機モータ70を駆動する。下側トルク値Tlは、0以上、面圧が0となる範囲に設定される。また、上限トルク値Tuは、車重成分とMGトルクTmgとの差分である残留車重成分が、アクチュエータ40でのP抜き可能範囲となる、またはそれ以上となるように設定される。
ここで、MGトルクTmgが車重成分より大きくなると、車両100に推進力が発生する。そこで本実施形態では、P抜き制御における主機モータ70の駆動により車両100が意図せず発進しないように、ブレーキ力を増加させる。
P抜き制御処理を図35および図36のタイムチャートに基づいて説明する。図35および図36では、上段から、シフト指示、傾斜角θi、ブレーキ荷重、MGトルク指令値Tmg*、MGトルクTmg、MG回転角θmg、アクチュエータ目標値、アクチュエータ角度θactを示す。後述の実施形態に係るタイムチャートも同様である。
パーキングギア35とパーキングレバー33とに噛合面圧が発生していない場合のP抜き制御処理を図35に示す。時刻x30にて、シフトレンジがPレンジからnotPレンジに切り替わったとき、傾斜角θiが傾斜判定閾値θi_thより大きいため、面圧判定処理を実施すべく、面圧確認トルク-Tgを印加する。
面圧確認時間X1が経過した時刻x31にて、現在のMG回転角θmgを第1面圧確認位置θmg1として保持しておく。また、時刻x31にて、トルク印加方向を変更し、面圧確認トルクTgを印加する。
時刻x31から面圧確認時間X2が経過した時刻x32にて、現在のMG回転角θmgを第2面圧確認位置θmg2として保持する。噛合面圧が発生していない場合、面圧確認位置θmg1、θmg2の差であるMG角度変化量Δθmg_bは、パーキングギアガタ角度θg1および減速ギアガタ角度θg2の合計に応じた値となるため、判定値θbより大きくなり、噛合面圧が発生していないと判定される。
噛合面圧が発生していなければ、MGトルクアシストが不要であるので、MGトルク指令値Tmg*を0とし、主機モータ70をオフにする。また、アクチュエータ目標値をnotPレンジに対応する値に設定し、アクチュエータ40を駆動することで、P抜きを行う。
パーキングギア35とパーキングレバー33とに噛合面圧が発生している場合のP抜き制御処理を図36に示す。時刻x40~時刻x42の処理は、図35中の時刻x30~時刻x32の処理と同様である。本実施形態のように、主機モータ70とパーキングギア35との間にMG減速ギア78が設けられている場合、面圧確認トルク±Tgを印加することで、噛合面圧が発生していても、減速ギアガタ角度θg2の分はMG回転角θmgが変化するが、MG角度変化量Δθmg_bは、判定値θbより小さく、噛合面圧が発生していると判定される。
噛合面圧が発生していると判定された時刻x42から基準記憶時間X3が経過した時刻x43にて、現在のMG回転角θmgを基準位置θsとして記憶する。基準位置θsは、MG減速ギア78のガタがトルク印加方向側に詰まった状態におけるMG回転角θmgである。
基準位置θsの記憶が完了した時刻x43にて、MGトルクアシスト制御を開始し、MGトルク指令値Tmg*を下側トルク値Tlとし、MGトルク指令値Tmg*を漸増させていく。また、ブレーキ荷重をL1からL2に増加させる。
MGトルクアシスト制御により、パーキングギア35が動き出し、時刻x44にて、基準位置θsからの変化量であるMG角度変化量Δθmg_cが判定値θaになると、MGトルクTmgを維持する。なお、パーキングギア35が動き出さない場合、一点鎖線で示すように、MGトルク指令値Tmg*を上限トルク値Tuまで増加させる。また、下側トルク値Tl=Tgとし、第1実施形態のように、MGトルクアシスト制御の開始時からMGトルクTmgを漸増させるようにしてもよい。また、下側トルク値Tl=上限トルク値Tuとし、時刻x43から上限トルク値Tuを出力するようにしてもよい。時刻x45以降の処理は、図18の時刻x25以降の処理と同様である。なお、図36では、ブレーキ荷重を増加した状態が継続されているが、例えばnotPレンジへ切替完了後に、増加前の荷重に戻してもよい。
本実施形態では、主機モータ70とパーキングギア35との間にMG減速ギア78が設けられており、主機モータ70とパーキングギア35との間に遊びが存在している。面圧判定部822は、負方向に面圧確認トルク-Tgを印加したときのMG回転角センサ75の検出値と、正方向に面圧確認トルクTgを印加したときのMG回転角センサ75の検出値との差分に基づき、噛合面圧が発生しているか否か判定する。これにより、主機モータ70とパーキングギア35との間の遊びの範囲で主機モータ70が動いたことを、面圧なしと誤判定するのを防ぐことができる。
噛合面圧判定部822は、車両100の傾斜角θiが傾斜判定閾値θi_thより大きい場合、噛合面圧が発生しているか否かの判定を行う。換言すると、車両100の傾斜角θiが傾斜判定閾値θi_th以下の場合、噛合面圧判定を省略する。これにより、車両100が傾斜していない場合のP抜き制御処理の応答性を向上可能である。
車両制御装置80は、車両100の制動力を制御するブレーキECU85を備える。ブレーキECU85は、トルクアシスト制御を行う場合、トルクアシスト制御を行わない場合よりもブレーキ力を増加させる。これにより、車両100の飛び出しを抑制することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第5実施形態)
第5実施形態を図37に示す。第5実施形態~第8実施形態は、MGトルクアシスト制御が上記実施形態と異なっているので、この点を中心に説明する。
MGトルクアシスト制御を図37に示す。図37では、図33中のS355に替えてS371となっている以外は、図33のフローチャートと同様である。基準位置学習済みであると判断された場合(S351:YES)に移行するS371では、図19のS221と同様、面圧判定部822は、主機モータ70の回転速度が速度閾値以上か否か判断する。主機モータ70の回転角度が速度閾値より小さいと判断された場合(S371:NO)、S356へ移行する。主機モータ70の回転速度が速度閾値以上であると判断された場合(S371:YES)、S361へ移行する。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第6実施形態)
第6実施形態のMGトルクアシスト制御を図38のフローチャートに基づいて説明する。図38では、図33中のS355に替えてS372となっている以外は図33のフローチャートと同様である。基準位置学習済みであると判断された場合(S351:YES)に移行するS372では、図21のS225と同様、面圧判定部822は、MG回転角θmgの最大値が更新されたか否か判断する。MG回転角θmgの最大値が更新されていないと判断された場合(S372:NO)、S356へ移行する。MG回転角θmgの最大値が更新されたと判断された場合(S372:YES)、S361へ移行する。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第7実施形態)
第7実施形態を図39および図40に示す。MGトルクアシスト制御を図39のフローチャートに基づいて説明する。図39では、図33中のS352に替えて、S375となっている以外は図33のフローチャートと同様である。基準位置学習が完了していないと判断された場合(S351:NO)に移行するS375では、MG-ECU82は、面圧確認トルク-Tgを印加する。
噛合面圧が発生している場合のP抜き制御処理を図40のタイムチャートに基づいて説明する。時刻x50~時刻x52の処理は、図36中の時刻x40~時刻x42の処理と同様である。
噛合面圧が発生していると判定された時刻x52から基準記憶時間X3が経過する時刻x53までの間、面圧確認トルク-Tpを印加し、時刻x53にて、現在のMG回転角θmgを基準位置θsとして記憶する。すなわち本実施形態では、面圧低減方向とは反対方向にMG減速ギア78をガタ詰めした状態におけるMG回転角θmgを基準位置θsとして学習している。この場合、判定値θaを、減速ギアガタ角度θg2を加味した値に設定すればよく、時刻x53以降の処理としては、図36の時刻x43以降の処理と同様である。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第8実施形態)
第8実施形態を図41および図42に示す。MGトルクアシスト制御を図41のフローチャートに基づいて説明する。S381~S385の処理は、図33中のS351~S355の処理と同様である。S381~S385の処理は、第5実施形態~第7実施形態のものとしてもよい。S385にて、MG角度変化量Δθmg_cが判定値θaより大きいと判断された場合(S385:YES)、S391へ移行し、MG角度変化量Δθmg_cが判定値θa以下であると判断された場合(S385:NO)、S386へ移行する。
S386では、MG-ECU82は、基準位置学習後の初回演算か否か判断する。基準位置学習後の複数回まで肯定判断するようにしてもよい。基準位置学習後の初回演算であると判断された場合(S386:YES)、S387へ移行し、MGトルク指令値Tmg*を上限トルク値Tuとする。基準位置学習後の初回演算ではないと判断された場合(S386:NO)、S388へ移行する。
S388では、MG-ECU82は、MGトルクTmgが下側トルク値Tlより大きいか否か判断する。MGトルクTmgが下側トルク値Tlより大きいと判断された場合(S388:YES)、S389へ移行し、MGトルク指令値Tmg*を徐変量ΔT減少させる。MGトルクTmgが下側トルク値Tl以下であると判断された場合(S388:NO)、S390へ移行し、MGトルク指令値Tmg*を下側トルク値Tlとする。S391、S392の処理は、図33中のS361、S362の処理と同様である。
噛合面圧が発生している場合のP抜き処理を図42のタイムチャートに基づいて説明する。時刻x60~時刻x63の処理は、図36中の時刻x40~時刻x43の処理と同様である。時刻x63にて基準位置学習が完了すると、MGトルクアシスト制御を開始し、MGトルク指令値Tmg*を上限トルク値Tuとする。以降、MGトルク指令値Tmg*を漸減させていく。
MGトルクアシスト制御により、パーキングギア35が動き出し、時刻x64にて基準位置θsからの変化量が判定値θaになると、MGトルクTmgを維持する。なお、パーキングギア35が動き出さない場合、一点鎖線で示すように、MGトルク指令値Tmg*を下側トルク値Tlまで減少させる。時刻x64以降の処理は、上記実施形態と同様である。
本実施形態では、MGトルクアシスト制御の開始時に上限トルク値Tuを印加することで、ドライブシャフト95の捩れを可及的速やかに解消可能である。また、上限トルク値Tu印加後は、MGトルクTmgを低減させることで、車両100の飛び出しを抑制可能である。なお、第1実施形態等のMG減速ギアが設けられていない構成においても、本実施形態と同様に、MGトルクアシスト制御の開始時に上限トルク値Tuを印加するようにしてもよい。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第9実施形態)
第9実施形態を図43~図46に示す。本実施形態では、Pロック完了時に面圧有無を判定しておくことで、Pロック解除に要する時間を短縮する。本実施形態のPロック時のアクチュエータ制御処理を図43のフローチャートに基づいて説明する。
S151では、図14中のS101と同様、アクチュエータ駆動制御部811は、アクチュエータ40が駆動中か否か判断する。アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S151:YES)、S154へ移行する。アクチュエータ40が駆動中ではないと判断された場合(S151:NO)、S152へ移行する。
S152では、アクチュエータ駆動制御部811は、P切替指示があるか否か判断する。P切替指示がないと判断された場合(S152:NO)、S153をスキップする。P切替指示があると判断された場合(S152:YES)、S153へ移行する。
S153では、アクチュエータ駆動制御部811は、notPレンジからPレンジに切り替え可能な目標値を設定し、アクチュエータ角度θactが目標値となるように、アクチュエータ40を駆動する。
アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S151:YES)に移行するS154では、アクチュエータ駆動制御部811は、アクチュエータ角度θactが目標値に到達したか否か判断する。アクチュエータ角度θactが目標値に到達していないと判断された場合(S154:NO)、アクチュエータ40の駆動制御を継続する。アクチュエータ角度θactが目標に到達したと判断された場合(S154:YES)、S155へ移行し、Pレンジへの切り替えが完了したと判定し、アクチュエータ40を停止する。また、act-ECU81は、Pレンジへの切り替えが完了した旨の情報を、MG-ECU82へ送信する。
Pレンジ切替時のMG制御処理を図44のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、シフトレンジがnotPレンジであるときに、MG-ECU82にて所定の周期で実行される。
S251では、MG-ECU82は、P切替要求があるか否か判断する。P切替要求がないと判断された場合(S251:NO)、S252以降の処理をスキップする。P切替要求があると判断された場合(S251:YES)、S252へ移行する。
S252では、MG-ECU82は、アクチュエータ40が駆動中か否か判断する。アクチュエータ40が駆動中ではないと判断された場合(S252:NO)、S253へ移行し、P切替指示をact-ECU81に送信する。アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S252:YES)、S254へ移行する。
S254では、MG-ECU82は、Pレンジへの切り替えが完了したか否か判断する。Pレンジへの切り替えが完了していないと判断された場合(S254:NO)、現在の状態を継続する。Pレンジへの切り替えが完了したと判断された場合(S254:YES)、S255へ移行する。
S255では、MG-ECU82は、面圧判定が完了したか否か判断する。面圧判定が完了していないと判断された場合(S255:NO)、S256へ移行し、面圧判定処理を実施する。面圧判定処理は、上記実施形態で説明したいずれの処理であってもよい。面圧判定が完了したと判断された場合(S255:YES)、S257へ移行し、面圧有無に係る面圧情報を記憶させる。ここで、Pレンジに切り替わった後、イグニッションスイッチ等である車両電源がオフされる可能性があるため、面圧情報は、車両電源がオフされても情報を保持可能な不揮発性メモリ等に記憶させておくことが望ましい。
notPレンジ切替時のMG制御処理を図45のフローチャートに基づいて説明する。S261およびS262の処理は、図15中のS201およびS202の処理と同様である。S262にて、アクチュエータ40が駆動中であると判断された場合(S262:YES)、S269へ移行し、アクチュエータ40が駆動中でないと判断された場合(S262:NO)、S263へ移行する。
S263では、MG-ECU82は、MGトルクアシスト制御中か否か判断する。MGトルクアシスト制御中であると判断された場合(S263:YES)、S265へ移行し、MGトルクアシスト制御を継続する。MGトルクアシスト中でないと判断された場合(S263:NO)、S264へ移行する。
S264では、MG-ECU82は、P切替時の面圧情報に基づき、噛合面圧があるか否か判断する。噛合面圧がないと判断された場合(S264:NO)、S268へ移行する。なお、面圧情報記憶後に噛合面圧が発生する場合を考慮し、S264にて否定判断された場合、再度、面圧判定処理を行うようにしてもよい。噛合面圧があると判断された場合(S264:YES)、S265へ移行し、MGトルクアシスト制御を行う。MGトルクアシスト制御は、上記実施形態のいずれの制御としてもよい。
S266では、MG角度変化量Δθmgが判定値θaより大きいか否か判断する。MG角度変化量Δθmgが判定値θaより以下であると判断された場合(S266:NO)、S265へ戻り、MGトルクアシスト制御を継続する。MG角度変化量Δθmgが判定値θaより大きいと判断された場合(S266:YES)、S267へ移行する。S267~S273の処理は、図15中のS211~S217の処理と同様である。
本実施形態のP抜き制御処理を図46のタイムチャートに基づいて説明する。図46では、第1実施形態等のように、MG減速ギア78が設けられておらず、噛合面圧が発生している場合を例に説明する。
時刻x70にて、シフト指示がnotPレンジからPレンジに切り替わると、アクチュエータ目標値をPレンジに対応する値に設定し、アクチュエータ40を駆動することで、Pレンジへの切り替えを行う。
時刻x71にて、Pレンジへの切り替えが完了すると、面圧判定処理を行う。この例では、噛合面圧が発生しており、時刻x71~時刻x73にて面圧確認トルク±Tpを印加しても、パーキングギア35が動かず、MG回転角θmgが変化しないので、噛合面圧が発生していることを示すフラグ等の情報を記憶しておく。
時刻x74にて、シフト指示がPレンジからnotPレンジに切り替わる。このとき、噛合面圧が発生していることが記憶されているので、面圧判定処理を行うことなく、MGトルクアシスト制御を開始する。時刻x75以降の処理は、図21中の時刻x25以降の処理と同様である。
本実施形態では、Pレンジへの切替完了時に面圧判定処理を行っているが、例えば車両電源のオフ時やオン時等、P抜きを開始する以前のいずれのタイミングにて面圧判定処理を行ってもよい。
本実施形態では、面圧判定部822は、パーキングレンジ以外のレンジからパーキングレンジへの切替完了後から、次にパーキングロックを解除するまでの間に、噛合面圧が発生しているか否かの判定を行う。これにより、Pロック解除指示があってから噛合面圧の有無を判定する場合と比較し、応答性を向上可能である。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第10実施形態)
第10実施形態を図47に示す。第4実施形態にて説明したように、上限トルク値Tuは、車重成分とMGトルクTmgとの差分である残留車重成分が、アクチュエータ40でのP抜き可能範囲となる、またはそれ以上となるように設定される。本実施形態では、上限トルク値Tuを車両100の傾斜状態に応じて可変とする。
具体的には、図47に示すように、矢印A1に示すように、車両100の傾斜角θiを用いて式(1)により車重Wに応じた荷重Lを演算し、これに基づいて上限トルク値Tuを設定する。
矢印A2に示すように、傾斜角θiおよび二点鎖線で示す傾斜延伸方向と車体のなす角θcを用いて式(3)により荷重Lを演算し、これに基づいて上限トルク値Tuを設定してもよい。
L=W×sinθi×cosθc ・・・(3)
矢印A3に示すように、傾斜角θi、傾斜延伸方向と車体のなす角θc、および、車輪98の切れ角θwを用いて式(4)により荷重Lを演算し、これに基づいて上限トルク値Tuを設定してもよい。
L=W×sinθi×cosθc×cosθw ・・・(4)
傾斜角θi、および、傾斜延伸方向と車体のなす角θcは、傾斜角センサ87により検出可能である。車輪98の切れ角θwは、操舵角センサ88により検出可能である。また、車重Wは、車両重量と車両総重量の間に設定される値であるが、乗客を検知できるセンサや加速度センサ等から学習してもよい。第11実施形態についても同様である。
本実施形態では、上限トルク値Tuは、車両100の傾斜角θi、傾斜延伸方向と車両100とのなす角θc、および、車輪98の切れ角θwの少なくとも1つと、車重Wとに応じて設定される。これにより、MGトルクTmgを精度よく制御することができる。また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第11実施形態)
第11実施形態を図48に示す。車両100の傾斜角θiが大きい場合、噛合面圧が大きいことが予想される。そこで本実施形態では、車重Wおよび傾斜角θiに応じ、MGトルクTmgの増加速度を可変にする。具体的には、車重Wが大きいほど、MGトルクTmgの増加速度を大きくする。また、傾斜角θiが大きいほど、MGトルクTmgの増加速度を大きくする。
本実施形態では、MGトルクTmgの増加速度は、車重Wおよび車両100の傾斜角θiの少なくとも一方に応じて可変である。これにより、MGトルクTmgを精度よく制御することができる。また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
実施形態では、MG回転角センサ75が「回転角センサ」、act-ECU81が「アクチュエータ制御部」、MG-ECU82が「主機モータ制御部」、ブレーキECU85が「ブレーキ制御部」に対応する。
(他の実施形態)
第1実施形態では主機モータの回転角の変化量、第2実施形態では主機モータの回転速度、第3実施形態では主機モータの回転角の最小値または最大値の更新により噛合面圧の有無を判定する。他の実施形態では、これらを組み合わせ、複数が成立している場合に噛合面圧が発生していると判定してもよい。また、他の実施形態では、主機モータの回転角センサの検出値に基づき、上記実施形態とは異なる方法で噛合面圧の有無を判定してもよい。噛合面圧の低減判定についても同様である。
上記実施形態では、アクチュエータのモータはブラシ付きDCモータである。他の実施形態では、アクチュエータのモータは、ブラシ付きDCモータ以外のものであってもよい。また、上記実施形態では、アクチュエータは、噛み合い面圧が生じているとき、パーキングロックを解除不能な使用領域が存在している。他の実施形態では、アクチュエータにて、パーキングロックを解除不能な使用領域が存在していなくてもよい。このような場合であっても、主機モータによるトルクアシスト制御を行うことで、アクチュエータの負荷を低減可能である。
上記実施形態では、ディテント部材であるディテントプレートには2つの谷部が設けられている。他の実施形態では、谷部の数は2つに限らず、3以上であってもよい。また、ディテント機構やパーキングロック機構等の構成は、上記実施形態と異なっていてもよい。上記実施形態では、ディテント機構20により、パーキングロック状態を保持する。他の実施形態では、ディテント機構20に替えて、アクチュエータ40自身のセルフロック機構によりパーキングロック状態を保持するように構成してもよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
30・・・パーキングロック機構
33・・・パーキングレバー 35・・・パーキングギア
40・・・アクチュエータ
70・・・主機モータ 75・・・MG回転角センサ
80・・・車両制御装置
81・・・act-ECU(アクチュエータ制御部)
82・・・MG-ECU(主機モータ制御部)
822・・・面圧判定部
85・・・ブレーキECU(ブレーキ制御部)
90、91・・・車両駆動システム 100・・・車両

Claims (10)

  1. 車両(100)の駆動源である主機モータ(70)と、
    前記主機モータの回転角を検出する回転角センサ(75)と、
    ドライブシャフト(95)に接続されるパーキングギア(35)、および、前記パーキングギアと噛み合い可能であるパーキングレバー(33)を有し、前記パーキングギアと前記パーキングレバーとが噛み合うことで前記ドライブシャフトをロック可能なパーキングロック機構(30)と、
    前記パーキングレバーを駆動するアクチュエータ(40)と、
    を備える車両駆動システム(90、91)を制御する車両制御装置であって、
    前記アクチュエータの駆動を制御するアクチュエータ制御部(81)と、
    前記パーキングギアと前記パーキングレバーとが嵌まり合っているパーキングロック状態にて前記パーキングギアと前記パーキングレバーとの噛み合い状態を判定する面圧判定部(822)を有し、噛合面圧が発生していると判定された場合、パーキングロックを解除するときに噛合面圧を低減するよう前記主機モータの駆動を制御するトルクアシスト制御を行う主機モータ制御部(82)と、
    を備え、
    前記面圧判定部は、パーキングロック状態にて、前記主機モータにより面圧確認トルクを印加したときの前記回転角センサの検出値に基づき、前記パーキングギアと前記パーキングレバーとに噛合面圧が発生しているか否か判定する車両制御装置。
  2. 前記面圧判定部は、パーキングロック解除指示があった場合、噛合面圧が発生しているか否かの判定を行う請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記面圧判定部は、パーキングレンジ以外のレンジからパーキングレンジへの切替完了後から、次にパーキングロックを解除するまでの間に、噛合面圧が発生しているか否かの判定を行う請求項1に記載の車両制御装置。
  4. 前記面圧判定部は、正負両方向に前記面圧確認トルクを印加し、噛合面圧の有無を判定する請求項1~3のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  5. 前記面圧判定部は、前記面圧確認トルクを印加したときの前記主機モータの回転角の変化量に基づき、噛合面圧が発生しているか否か判定する請求項1~4のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  6. 前記面圧判定部は、前記面圧確認トルクを印加したときの前記主機モータの回転速度に基づき、噛合面圧が発生しているか否か判定する請求項1~5のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  7. 前記面圧判定部は、前記面圧確認トルクを印加したときの前記主機モータの回転角がトルク印加方向に応じた側に更新されるか否かに基づき、噛合面圧が発生しているか否か判定する請求項1~6のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  8. 前記主機モータと前記パーキングギアとの間に遊びが存在している場合、
    前記面圧判定部は、負方向に前記面圧確認トルクを印加したときの前記回転角センサの検出値と、正方向に前記面圧確認トルクを印加したときの前記回転角センサの検出値との差分に基づき、噛合面圧が発生しているか否か判定する請求項4に記載の車両制御装置。
  9. 前記面圧判定部は、前記車両の傾斜角が傾斜判定閾値より大きい場合、噛合面圧が発生しているか否かの判定を行う請求項1~8のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  10. 前記車両の制動力を制御するブレーキ制御部(85)をさらに備え、
    前記ブレーキ制御部は、前記トルクアシスト制御を行う場合、前記トルクアシスト制御を行わない場合よりもブレーキ力を増加させる請求項1~9のいずれか一項に記載の車両制御装置。
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