JP2022538569A - 睡眠障害を伴うcns障害の治療 - Google Patents

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Abstract

被検体における睡眠障害を伴うCNS障害、例えばナルコレプシーまたはアンジェルマン症候群の治療における使用のための化合物であって、式Iに従う、化合物【化1】TIFF2022538569000058.tif37162またはその異性体、互変異性体、鏡像異性体、ラセミ形態または重水素化形態、またはその薬学的に許容される塩。【選択図】図1

Description

本発明は、医薬、薬理学的に活性な化合物およびそのような化合物を含む医薬組成物の分野に関する。特定的には、発明は、認知障害および睡眠障害を伴うCNS障害の治療に関する。これは、ナルコレプシーなどの中枢性過眠症、およびアンジェルマン症候群などの神経発達障害を含む。
睡眠覚醒調節は、シナプス機能および可塑性と密接に関連しており、最近の発見は、ニューロンにおけるタンパク質リン酸化および脱リン酸化のサイクルが、睡眠覚醒調節の中心分子メカニズムであることを示唆している(Wang et al. Nature 2018、558:435-439)。これまで、CaMK2aを標的にする化合物が睡眠障害またはニューロン活性化および抑制の不均衡が存在する他のCNS症状を安定化するのに役割を果たすかどうか、わかっていない。
ナルコレプシーは、脳が睡眠覚醒サイクルを調節できないことにより引き起こされる慢性神経障害である。それは、断片化された夜間睡眠および日中の過剰な眠気(EDS)を引き起こす。1日を通して様々な時に、ナルコレプシーを有する人々は、非常に強い睡眠発作を経験する。衝動が圧倒的になると、人々は、数秒~数分続く期間の間寝入るが、まれに、何人かは、1時間以上の間眠ったままである場合がある。
ナルコレプシーは、中枢性過眠症である。この障害群は、特発性過眠症、クライネ・レヴィン症候群などの反復性過眠症ならびに脱力発作を伴うナルコレプシー(ナルコレプシータイプ1;ナルコレプシー-脱力発作症候群;NRCLP1;低ヒポクレチンを有するナルコレプシー)および脱力発作を伴わないナルコレプシー(ナルコレプシータイプ2;正常ヒポクレチンを有するナルコレプシー)を含む。
全ての中枢性過眠症は、日中の過剰な眠気(EDS)、1日を通して周期的に、しばしば不適切な時間に居眠りする傾向を有する持続的な背景の眠気の感覚により特徴付けられる。これらは睡眠発作として知られている。それは、頭にかかったもや、集中力不足、エネルギー減少、記憶力の衰え、疲弊、および抑うつ気分につながる可能性がある。
EDSに加えて、ナルコレプシーを有する人々は、脱力発作(随意筋緊張の突然喪失)、異常なレム(REM)睡眠、入眠中または覚醒時の鮮明な幻覚、および睡眠の始めまたは終わりでの完全麻痺の短いエピソード(睡眠麻痺と呼ばれる)の典型的な症状のいくつかまたは全てを経験する。脱力発作は、ナルコレプシータイプ1に特異的であり、症状の残りは、ナルコレプシータイプ1およびタイプ2の両方において起こり得る。
典型的な睡眠サイクルでは、人は、睡眠の初期段階、続いて90分間のより深い睡眠段階に入り、そこで最後にREM睡眠が起こる。ナルコレプシーを有する人々では、REM睡眠は、睡眠サイクルにおいて15分以内に、かつ覚醒時間中断続的に起こる。夢および筋麻痺が起こるのはREM睡眠においてである。
幻覚は、鮮明な、しばしば寝入りの間に起こる恐ろしい感覚性幻覚(入眠時幻覚(hypnogogic hallucination))であり、これは、覚醒およびREM睡眠と共に起こる夢の融合により引き起こされる可能性がある。
睡眠麻痺は、寝入りまたは目覚めの間に、動いたりまたは話したり短時間できないことである。これらのエピソードは、数秒~数分続く可能性がある。エピソードが終わった後、人々は急速に、動いたり、話したりする彼らの完全な能力を回復する。
無意識下での行動もまた、起こり得る。人は、瞬間的に寝入るかもしれないが、意識なく、前の行動、例えば運転を、し続ける可能性がある。
脱力発作は、全身または部分、例えば顔における突然の筋力低下である。人々の中には軽度の脱力、例えば頭や顎の下垂のみを有するものもいれば、完全に地面に崩れ落ちる人々もいる。これらのエピソードはしばしば、驚き、笑い、または怒りなどの、強い感情により引き起こされる。脱力は典型的には、一時的であり、2分以下続くが、重症例ではより長い可能性がある。
ナルコレプシーは、軽度~重度の重症度範囲を有し得る。重症例では、それは、社会活動、学校、仕事、ならびに健康全般および幸福にマイナスの影響を与える可能性がある。ナルコレプシーを有する人はいつでも、しばしば何の前触れもなく、例えば話したり、立っていたり、運転している間に寝入る可能性がある。
症状は、10代、または20代および30代前半に現れる傾向がある。男性および女性でなりやすさは同様であり、ナルコレプシーの有病率は、2,000人に約1人である。
同様の症状が、医学的状態によるナルコレプシー(NDMC)、続発性または症候性ナルコレプシーとしても知られている障害の群により影響される個体によっても見られる。脱力発作を含むナルコレプシー症状を引き起こす医学的状態の例は、下記である:腫瘍、虚血性脳卒中、サルコイドーシス、視床下部に影響する動静脈奇形、視床下部を障害する多発性硬化症プラーク、腫瘍随伴症候群antt-Ma2抗体、ニーマン・ピック病(Neimann-Pick)C型またはコフィン・ローリー症候群。脱力発作を伴わないナルコレプシー症状を一般に引き起こす医学的状態の例は、下記である:頭部外傷、筋緊張性ジストロフィー、プラダー・ウィリー症候群、パーキンソン病または多系統萎縮症。
GHBは、天然起源のγ-アミノ酪酸(GABA)代謝産物および神経調節物質であり、これは、哺乳類脳中にマイクロモル濃度で存在する。GHB(ナトリウムオキシベート)は、ナルコレプシーにおいて臨床的に処方薬として使用され、ならびに、それは娯楽的薬物(例えばFantasy)として乱用される。GHBは、GABA受容体への低親和性(ミリモル)結合およびニューロン中の特異タンパク質(近年、CaMK2aとして同定された(PCT/DK2019/050041))への高親和性(ナノモルからマイクロモル)結合の両方を示す。GABA受容体により媒介される、GHBの1つの確立された薬理学的効果は、体温の低下である。対照的に、CaMK2a結合部位に関連する神経生理学的効果および神経薬理学的効果は、依然としてわかっていない。
CaMK2aは、シナプス後膜肥厚における最も豊富なタンパク質の1つである。それは、そのイオンチャネルおよび神経伝達物質受容体のリン酸化によるシナプス型シグナル伝達の主制御因子であり、かつ、シナプス後膜肥厚で起こるプロセスである、シナプス可塑性、よって認知過程などのより高度の脳機能に密接に関与する。シナプス機能を調節する際のその中心的役割のために、CaMK2aは、ほとんどの神経疾患に関与し、有望な薬物標的であるが、2aサブタイプに対する選択性を有する小分子脳浸透性リガンドが入手できていないために未だ未開拓である。
GHBは、ナルコレプシーに関連する脱力発作および日中の過剰な眠気を治療する際に非常に有効である。この効果はGABA受容体(reeptor)に対するGHBの効果のためであることが、広く信じられている。睡眠パラメータに対するGHBの効果は、野生型マウスとGABA受容体ノックアウトマウスの間で同様であり(Vienne et al. J Neurosci 2010, 30:14194-14204)、さらに研究は、GABA受容体アゴニストバクロフェンもまた、ナルコレプシータイプ1のマウスモデルにおいてナルコレプシー症状に対して有効性を有することを示す(Black et al. J Neurosci 2014, 34:6485-6494)。GHBに関連する化合物はよって、CaMK2aおよび/またはGABA受容体に対する効果により、ナルコレプシーにおいて有効であり得る。これは、GABA受容体に対する下流効果を介する可能性があるであろう。
アンジェルマン症候群は、まれな、慢性神経発達障害であり、それは遺伝子ユビキチンタンパク質リガーゼE3A(UBE3A)の機能の喪失により引き起こされる。障害は、12-20,000人に1人に影響し、出生時に惹起される。ASは、知的障害、運動協調障害、てんかん、睡眠障害および、自閉症スペクトラム症(ASD)特徴を含む行動異常により特徴付けられる。
Wellendorphら(J Pharmacol Exp Ther 2005, 315:346-351)は、環状GHB類似体およびそれらの天然結合部位への親和性を開示する。
Krallら(J Med Chem 2019, 60:9022-9039)は、向神経活性化合物GHBの結合部位を標的にするリガンドについての構造-親和性関係研究を開示する。
Thiesenら(J Pharmacol Exp Ther 2015, 354:166-174)は、モノカルボン酸輸送体1(MCT1)による3-ヒドロキシシクロペント-1-エンカルボン酸(HOCPCA)の脳取り込みの促進を開示し、MCT1がこの化合物についての重要な脳進入部位であることを証明する。
PCT/DK2019/050041号は、GHB類似体がCaMK2aに高親和性で結合すること、および、このキナーゼを標的にする化合物が脳損傷の治療に有用であることを開示する。
WO/2019/055369号は、ナルコレプシーの治療におけるガボキサドールの使用を開示する。GABA受容体アゴニストガボキサドールは、1980年代および1990年代に様々な疾患について臨床開発されてきたが、ガボキサドールを受けた薬物乱用の履歴のある患者は、精神有害事象の増加を経験した。
睡眠障害を伴うCNS障害に対し有効で安全な新規治療選択肢が必要である。ナルコレプシーを含む中枢性過眠症の治療のための新規薬物もまた、必要であり、それは、乱用の可能性を有さず、または、例えばナトリウムオキシベートと比べてより良好な薬物動態を有する。さらに、アンジェルマンおよびダウン症候群などの神経発達障害における治療選択肢が、必要である。これらの症候群については、標的治療が存在せず、これらにおいて、認知障害および睡眠障害が支配的である。よって、睡眠障害を治療するための特定の選択肢は、全ての神経発達障害に適しているであろう。
本発明者らは、幅広いGHB類似体が、Ca2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼ2a(CaMK2a)への結合を示し、よって、式Iの化合物は、ナルコレプシータイプ1により例示される、中枢性過眠症、およびアンジェルマン症候群により例示される、CaMK2a機能障害が関与する神経発達障害などの、睡眠障害を伴うCNS障害の治療のために有望であることを見出した。
その第1の態様では、本発明は、被検体における睡眠障害を伴うCNS障害の治療における使用のための化合物であって、
式Iに従い
Figure 2022538569000002
式中
がHであり、かつ、RおよびRが環系を形成する場合、式IIまたは式IVの下記化合物から選択され
Figure 2022538569000003
Figure 2022538569000004
式中
nは0または1であり;
XはOまたはNHから選択され
YはNH、O、S、CHであり
は、H、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-tBu、-iBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、分枝ヘンキシル(henxyl)、-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000005
または
Figure 2022538569000006
式中、RおよびR10は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-Cから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R10は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
は、H、-C(=O)-C-C-アルキルから選択され、アルキルは直鎖もしくは分枝であり、-C(=O)-Me、-C(=O)-Et、-C(=O)-Pr、-C(=O)-iPr、-C(=O)-Bu、-C(=O)-tBu;-C(=O)-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000007
または
Figure 2022538569000008
式中、R11およびR12は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R12は、H、-Me、-Et、-iPr、-iBuから選択され;
およびRは互いに独立して、H、F、Cl、Br、I、アリール、直鎖もしくは分枝C1-8アルキル、-CH(CH-アリール、-CH=CH-アリール、NH、NO、OH、SH、直鎖もしくは分枝-O-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-S-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-NH-C1-8アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-NH-アリールから選択され、アリールは、O、NまたはSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有するアリールを含み、pは0または1であり;ならびに、C1-8アルキルはMe、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含み、-アルキルは直鎖もしくは分枝であり
または、RがHであり、かつRおよびRが環系を形成する場合、式IIIを有し
Figure 2022538569000009
式中
nは0または1であり;
XはOまたはNHであり
mは0または1であり;
は、H、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-tBu、-iBu、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、分枝ヘキシル、-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000010

または
Figure 2022538569000011
式中、RおよびR10は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、アルキルは直鎖もしくは分枝であり、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R10は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
はH、-C(=O)-C-C-アルキルから選択され、-C(=O)-Me、-C(=O)-Et、-C(=O)-Pr、-C(=O)-iPr、-C(=O)-Bu、-C(=O)-tBu;-C(=O)-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000012
または
Figure 2022538569000013
式中、R11およびR12は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-Cから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;R12は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
13およびR14は互いに独立して、H、F、Cl、Br、I、アリール、直鎖もしくは分枝C1-8アルキル、-CH(CH-アリール、-CH=CH-アリール、NH、NO、OH、SH、直鎖もしくは分枝-O-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-S-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-NH-C1-8アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-NH-アリールから選択され、アリールは、O、NまたはSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有するアリールを含み、pは0または1であり;ならびにC1-8アルキルはMe、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含み、-アルキルは直鎖もしくは分枝である、
化合物、
またはその異性体、互変異性体、鏡像異性体、ラセミ形態または重水素化形態、
またはその薬学的に許容される塩
を提供する。
発明の一実施形態では、式Iの化合物は、式IIの構造を有する:
Figure 2022538569000014
本発明の別の実施形態では、式Iの化合物は、3-ヒドロキシシクロペント-1-エンカルボン酸(HOCPCA)、例えば(RS)-3-ヒドロキシシクロペント-1-エンカルボン酸である。
別の実施形態では、上記睡眠障害を伴うCNS障害は、ナルコレプシーなどの中枢性過眠症である。
別の実施形態では、上記睡眠障害を伴うCNS障害は、アンジェルマン症候群などのCaMK2a機能障害を伴う神経発達障害である。
CaMK2aにおける新規GHB結合部位を標的にする化合物は、アンジェルマン症候群または他の神経発達障害における薬物候補として示唆されたことはない。本明細書で発明者らは、結合部位が、CaMK2aの中央組織化(ハブ)ドメインに位置することを証明する。これは、他の公知のCaMK2aリガンドと対照的である。発明者らはさらに、化合物が、アンジェルマン症候群マウス脳においてCaMK2aを標的にすることを示す。
発明者らは、驚いたことに、CaMK2aに直接結合し、その機能を調節する小分子化合物を同定した。式Iによる化合物は、CaMK2aを選択的に標的にする化合物の第1の例であり、よって、ナルコレプシーなどの中枢性過眠症の治療およびアンジェルマン症候群などのCaMK2a機能障害を伴う神経発達障害の治療において有望である。これは、CaMK2a機能障害が関係する障害、例えばアンジェルマン症候群の治療のための、式Iの化合物の使用を示唆する。CaMK2aに対する選択性を有するファースト・イン・クラスの小分子化合物の入手可能性、およびこれらの化合物がタンパク質の新規部位において結合するという事実は、これを、完全に新しい提案にする。式Iの化合物の提案された使用は、臨床的に関連し、そのようなものとして、有用な適用を有する。なぜなら、重度の睡眠障害を含むアンジェルマン症候群患者に使用可能な標的医学的処置は現在なく、中枢性過眠症の改善された治療が必要とされているからである。
第2の態様では、本発明は、被検体における中枢性過眠症または神経発達障害の治療における使用のための医薬組成物を提供し、上記組成物は、式Iによる化合物を含む。
1つの実施形態では、医薬組成物は、上記式Iの化合物の約0.1mg~約1.0gを含む、上記医薬(phameceutical)組成物の1回投与量を有する。
第3の態様では、本発明は、有効量の式Iの化合物の投与を含む、ナルコレプシーなどの中枢性過眠症またはアンジェルマン症候群などの神経発達障害の治療のための方法を提供する。
第4の態様では、本発明は、有効量の式Iの化合物の投与を含む、CaMK2a調節感受性疾患の治療のための方法を提供する。
CaMK2aの異常な形態への好ましい結合を示す、Ube3a(アンジェルマン症候群)マウス由来の脳切片におけるH-HOCPCA結合レベルの増加。 結合部位の位置を示す、CaMK2aハブドメインの突然変異における3H-HOCPCAの消失。 ナルコレプシーのDTAマウスモデルにおける選択された化合物の評価。 ナルコレプシーのHcrt-KOマウスモデルにおける選択された化合物の評価。
第1の態様では、本発明は、被検体における、中枢性過眠症またはアンジェルマン症候群などの神経発達障害などの睡眠障害を伴うCNS障害の治療における使用のための化合物であって、
式Iに従い
Figure 2022538569000015
式中
がHであり、かつ、RおよびRが環系を形成する場合、式IIまたは式IVの下記化合物から選択され
Figure 2022538569000016
Figure 2022538569000017
式中
nは0または1であり;
XはOまたはNHから選択され
YはNH、O、S、CHであり
は、H、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-tBu、-iBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、分枝ヘンキシル(henxyl)、-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000018
または
Figure 2022538569000019
式中、RおよびR10は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-Cから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R10は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
は、H、-C(=O)-C-C-アルキルから選択され、アルキルは直鎖もしくは分枝であり、-C(=O)-Me、-C(=O)-Et、-C(=O)-Pr、-C(=O)-iPr、-C(=O)-Bu、-C(=O)-tBu;-C(=O)-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000020
または
Figure 2022538569000021
式中、R11およびR12は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R12は、H、-Me、-Et、-iPr、-iBuから選択され;
およびRは互いに独立して、H、F、Cl、Br、I、アリール、直鎖もしくは分枝C1-8アルキル、-CH(CH-アリール、-CH=CH-アリール、NH、NO、OH、SH、直鎖もしくは分枝-O-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-S-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-NH-C1-8アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-NH-アリールから選択され、アリールは、O、NまたはSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有するアリールを含み、pは0または1であり;ならびに、C1-8アルキルはMe、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含み、-アルキルは直鎖もしくは分枝であり
または、RがHであり、かつRおよびRが環系を形成する場合、式IIIを有し
Figure 2022538569000022
式中
nは0または1であり;
XはOまたはNHであり
mは0または1であり;
は、H、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-tBu、-iBu、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、分枝ヘキシル、-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000023

または
Figure 2022538569000024
式中、RおよびR10は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、アルキルは直鎖もしくは分枝であり、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R10は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
はH、-C(=O)-C-C-アルキルから選択され、-C(=O)-Me、-C(=O)-Et、-C(=O)-Pr、-C(=O)-iPr、-C(=O)-Bu、-C(=O)-tBu;-C(=O)-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000025
または
Figure 2022538569000026
式中、R11およびR12は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-Cから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;R12は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
13およびR14は互いに独立して、H、F、Cl、Br、I、アリール、直鎖もしくは分枝C1-8アルキル、-CH(CH-アリール、-CH=CH-アリール、NH、NO、OH、SH、直鎖もしくは分枝-O-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-S-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-NH-C1-8アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-NH-アリールから選択され、アリールは、O、NまたはSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有するアリールを含み、pは0または1であり;ならびに、C1-8アルキルはMe、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含み、-アルキルは直鎖もしくは分枝である、
化合物、
またはその異性体、互変異性体、鏡像異性体、ラセミ形態または重水素化形態、
またはその薬学的に許容される塩
を提供する。
その異性体、互変異性体、鏡像異性体、ラセミ形態、重水素化形態または混合物は、本発明の範囲内にある。よって、例えば式Iの化合物は、RまたはS型で存在してよく、全てのそのような形態ならびにラセミ混合物は、本発明の範囲内に含まれる。
式Iの化合物は、PCT/DK2019/050041号に記載されるように調製され得る。(RS)-3-ヒドロキシシクロペント-1-エンカルボン酸の合成のための方法はまた、Wellendorph et al. J. Pharmacol. Exp. Therap. 2005, 315:346-351において記載される。
放射性リガンド結合研究に基づき、今や、式Iの化合物がCaMK2aにおける新規部位に結合することが見出されている。
発明者らは、式Iの構造を有する小分子GHBおよびその類似体の特異高親和性標的としてCaMK2aを同定した。本明細書で例示されるさらなる研究は、GHB類似体が、CaMK2aの特有部位、より正確にはハブドメインに結合し、よってこの非常に重要な脳キナーゼに対する選択性を有する最初の小分子化合物であることを示した。CaMK2aは、シナプス可塑性ならびに学習および記憶などの脳における重要なプロセスに関与し、その厳密な調節は、正常な知的発達に不可欠である。キナーゼはカルシウム依存性であるので、それはまた、てんかんなどのカルシウム調節不全の病状、睡眠ならびに虚血に中心的に関与する。機構的に、CaMK2aは、それ自体のリン酸化(自己リン酸化)により調節され、これらの部位に突然変異を有するマウスモデルおよび患者の両方は、学習および記憶において明確な欠損を示し、てんかん発作および不十分な睡眠調節を有する(Elgersma et al., Neuron 2002, 36:493-505; Kury et al. Am. J. Human Genetics 2017, 101:768‐788)。
CaMK2aは、ナルコレプシーに関与すると示唆されたことはなかったが、発明者らは、CaMK2aを標的にする式Iの化合物が、ナルコレプシー症状を治療するのに非常に有効であることを示した。
ASのマウスモデルの生化学分析により、CaMK2活性が低減されること、とりわけCaMK2a部位の阻害部位Thr305およびThr306の自己リン酸化が増加され、長期増強(LTP)、学習および記憶/認知と相関する海馬細胞過程の減少をもたらすことが示されている。したがって、ASマウスにおける運動機能の欠損、てんかん発作、学習障害およびLTPは、Ube3aマウスをT305V/306A突然変異を有するマウスと交雑し、阻害リン酸化レベルの増加を軽減させることにより救われ得ることが見出されている(van Woerden et al. Nature Neurosci 2007, 10, 280-282)。発明者らは、式Iの化合物の結合が、アンジェルマン症候群を有するマウスの海馬で増加されることを示し、式Iの化合物がアンジェルマン症候群症状の治療に有効であることを示唆する。
同様に、CaMK2aのリン酸化レベルの増加が、精神遅滞が主な表現型である別の神経発達慢性ヒト疾患である、ダウン症候群のマウスモデルにおいて報告されている。そのようなマウスは、睡眠障害を含む学習欠損および行動欠損を示す(Siarey et al., J Neurochem. 98:1266-1277)。CaMK2a機能障害はまた、下記症状の1つ以上により特徴付けられる他の神経発達障害における病態の一部であり得る:学習欠損および行動欠損、てんかん発作傾向および睡眠障害。そのような障害としては、下記が挙げられる:脆弱X、神経線維腫症1型、ネコ鳴き症候群、GHBレベルが異常であるコハク酸セミアルデヒド脱水素酵素(SSADH)欠損症、およびCaMK2機能障害が示されているレット症候群(Shioda et al., Int J Mol Sci 2018, 19, 20; doi:10.3390/ijms19010020)。
CaMK2aにおける新規GHB結合部位を標的にする化合物は、アンジェルマン症候群または他の神経発達障害における薬物候補として示唆されたことはない。本明細書で発明者らは、結合部位がCaMK2aの中央組織化(ハブ)ドメインに位置することを示す。発明者らは、化合物が、アンジェルマン症候群におけるCaMK2aを介する認知的症状およびまたは睡眠関連症状の治療に好適であり得ることを示唆する。この理由のため、CaMK2aを標的にする式の化合物は、アンジェルマン症候群症状および潜在的にCaMK2a機能障害を有する他の神経発達障害を治療するための薬物候補として示唆される。
定義:
自己リン酸化
「自己リン酸化」という用語は本明細書では、残基Thr286、Thr305またはThr306上でのCaMK2aのリン酸化を指す。
CaMK2a
「CaMK2a」という用語は本明細書では、Ca2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼタイプ2αを指す。
脱力発作
「脱力発作」という用語は、典型的には笑い、号泣、または恐怖などの感情により引き起こされる、完全に自覚している意識を伴う筋力低下の突然の一過的エピソードである。
中枢性過眠症
中枢神経系、すなわち脳に関連した日中の過剰な眠気の障害。これらの障害は、日中の眠気の主症状と共通する。特発性過眠症、クライネ・レヴィン症候群などの反復性過眠症、およびナルコレプシーを含む、様々な型の中枢性過眠症が存在する。
一実施形態では、式Iの化合物は、中枢性過眠症および脱力発作を防止および/または軽減するのに有益な効果を有すると企図される。中枢性過眠症としては、特発性過眠症、クライネ・レヴィン症候群などの反復性過眠症ならびに脱力発作を伴うナルコレプシー(ナルコレプシータイプ1;ナルコレプシー-脱力発作症候群;NRCLP1;低ヒポクレチンを有するナルコレプシー)および脱力発作を伴わないナルコレプシー(ナルコレプシータイプ2;正常ヒポクレチンを有するナルコレプシー)が挙げられる。
ナルコレプシータイプ1およびタイプ2は、日中の過剰な眠気により特徴付けられる睡眠障害であり、ナルコレプシータイプ1は、脱力発作によりさらに特徴付けられる。脱力発作は、筋緊張の突然喪失により特徴付けられる。脱力発作の持続期間は、通常短く、数秒~数分の範囲であり、回復は、即時で完全である。筋緊張の喪失は、重症度がまちまちであり、頭部下垂、顔面下垂、顎下垂、不明瞭な発語および膝の座屈を伴う軽度の脱力感覚~地面への倒れ込みを伴う完全な姿勢虚脱の範囲である。脱力発作は、楽しい、または刺激的な要素を通常有する感情、例えば笑い、高揚感、誇り、怒りまたは驚きにより、通常引き起こされる。
日中の過剰な眠気および脱力発作(ナルコレプシータイプ1における)の他に、ナルコレプシーの影響を受ける個体はしばしば、睡眠断片化、異常なレム睡眠、夜間不眠、入眠中または覚醒中麻痺;および/または入眠時幻覚などの症状を示す。同様の症状は、医学的状態によるナルコレプシー(NDMC)の影響を受ける個体、続発性または症候性ナルコレプシーとしても知られている障害の群によっても示される。
脱力発作を含むナルコレプシー症状を引き起こす医学的状態の例は、下記である:腫瘍、虚血性脳卒中、サルコイドーシス、視床下部に影響する動静脈奇形、視床下部を障害する多発性硬化症プラーク、腫瘍随伴症候群antt-Ma2抗体、ニーマン・ピック病(Neimann-Pick)C型またはコフィン・ローリー症候群。一般に脱力発作を伴わないナルコレプシー症状を引き起こす医学的状態の例は、下記である:頭部外傷、筋緊張性ジストロフィー、プラダー・ウィリー症候群、パーキンソン病または多系統萎縮症。
脱力発作は、ナルコレプシーの顕著な特徴であるが、主に視床下部外側野および後部に位置する特定の病変、例えば腫瘍(星状細胞腫、神経膠芽腫、神経膠腫、頭蓋咽頭腫および上衣下腫(subependynoma))および動静脈奇形と関連する可能性もある。脱力発作が見られる可能性のある病状としては、虚血性イベント、多発性硬化症、頭部外傷、腫瘍随伴症候群、および脳炎などの感染症が挙げられる。脱力発作は、外科手術により、とりわけ困難な腫瘍切除において引き起こされた視床下部の病変のために一過的にまたは恒久的に起こり得る。幼少時では、脱力発作は、ニーマン・ピック病C型などの他の神経症候群と関連して見られる可能性がある。
GHB類似体
「GHB類似体」という用語は本明細書では、共通のGHB-関連構造を共有しCaMK2aの特有部位に結合する化合物を指す。
CaMK2a機能障害が関与する神経発達障害
この用語は、大部分は遺伝性であり、CaMK2a機能障害の要素があるヒト疾患を指す。障害は、学習欠損および行動欠損、てんかん発作傾向の増加および睡眠障害の共通の総体症状を共有する。疾患を引き起こすCaMK2突然変異、アンジェルマン症候群、ダウン症候群、脆弱X、神経線維腫症1型、ネコ鳴き症候群、SSADH欠損症、およびレット症候群が、この定義に含まれる。
発明の化合物を含む医薬組成物:
本発明はまた、1つ以上の薬学的に許容される希釈剤または担体と一緒に発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。
発明の化合物またはその製剤は、任意の従来の方法により投与され得、例えば、限定されないが、それは非経口的に、経口的に、局所的に(頬側、舌下または経皮を含む)、医療装置(例えばステント)を介して、吸入によりまたは注射(皮下または筋肉内)を介して投与され得る。治療は、単回投与またはある期間にわたる複数回投与から構成され得る。治療は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回投与などによってでよい。治療はまた、例えば点滴静注による投与などの連続投与によってもよい。
発明の化合物は単独で投与されてよいが、それを、1つ以上の許容される担体と一緒に、医薬製剤として提供することが好ましい。担体(複数可)は、発明の化合物と適合しかつそのレシピエントに有害でないという意味で「許容でき」なければならない。好適な担体の例は、下記でより詳細に記載される。
製剤は便宜上、単位剤形で提供され得、薬学の分野でよく知られた方法のいずれかにより調製され得る。そのような方法は、活性材料成分(発明の化合物)を1つ以上の副成分を構成する担体と関連付ける工程を含む。一般に、製剤は、活性材料成分を液体担体または微細化固体担体または両方と均一にかつ密接に会合させ、次いで、必要に応じて、生成物を成形することにより調製される。
発明の化合物は通常、活性材料成分を含む医薬製剤の形態で、任意で無毒性有機、または無機、酸、または塩基、付加塩の形態で、薬学的に許容できる剤形の形態で、静脈内で、経口的にまたは任意の非経口経路により投与されるであろう。治療される障害および患者、ならびに投与経路によって、組成物は、様々な用量で投与され得る。
医薬組成物は、製造および保存の条件下で安定でなくてはならず;よって、好ましくは細菌および真菌などの微生物の混入作用に対して保存されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、植物油、およびそれらの好適な混合物を含む溶媒または分散媒であってよい。
例えば、発明の化合物はまた、即時、遅延、または制御放出用途のために、経口的に、頬側または舌下に錠剤、カプセル、胚珠(ovule)、エリキシル剤、溶液または懸濁液の形態で投与でき、それらは、香味または着色剤を含んでよい。
経口投与に好適な本発明による製剤は、カプセル、カシェ剤または錠剤などの不連続単位(各々が、あらかじめ決められた量の活性材料成分を含む)として;粉末または顆粒として;水性液体または非水液体における溶液または懸濁液として;または水中油液体エマルジョンまたは油中水液体エマルジョンとして、提供され得る。活性材料成分はまた、ボーラス、舐剤またはペーストとして提供され得る。
経口投与に好適な発明の化合物の溶液または懸濁液はまた、賦形剤、例えばΝ,Ν-ジメチルアセトアミド、分散剤、例えばポリソルベート80、界面活性剤、および可溶化剤、例えばポリエチレングリコール、Phosal 50PG(ホスファチジルコリン、ダイズ油脂肪酸、エタノール、モノ/ジグリセリド、プロピレングリコールおよびパルミチン酸アスコルビルから構成される)を含み得る。本発明による製剤はまた、エマルジョンの形態であってよく、この場合、式Iによる化合物は、水性油エマルジョン中に存在し得る。油は、任意の油状物質、例えば例としてダイズ油またはベニバナ油、中鎖トリグリセリド(triglycieride)(MCT-油)、例えば例としてヤシ油、パーム油など、またはそれらの組み合わせであってよい。
錠剤は、賦形剤、例えば微結晶セルロース、ラクトース(例えばラクトース一水和物または無水ラクトース)、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウムおよびグリシン、ブチルヒドロキシトルエン(E321)、クロスポビドン、ヒプロメロース、崩壊剤、例えばデンプン(好ましくはトウモロコシ、ジャガイモまたはタピオカデンプン)、デンプングリコール酸ナトリウム(sodium starch glycollate)、クロスカルメロースナトリウム、および特定の複合ケイ酸塩、ならびに顆粒化バインダ、例えばポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシ-プロピルセルロース(HPC)、マクロゴール8000、スクロース、ゼラチンおよびアラビアゴムを含み得る。加えて、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリルおよびタルクなどの潤滑剤が含まれてよい。
錠剤は、任意で1つ以上の付属材料成分と共に、圧縮または成型により製造され得る。圧縮錠は、任意でバインダ(例えばポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えばデンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性または分散剤と混合された、粉末または顆粒などの流動形態の活性材料成分を好適な機械において圧縮することにより調製され得る。湿製錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を好適な機械において成型することにより製造され得る。錠剤は、任意でコートされても、または切り目を入れられてもよく、例えば、所望の放出プロファイルを提供するために様々な割合でヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用して、それらの中の活性材料成分の徐放または制御放出を提供するように製剤化され得る。同様の型の固体組成物もまた、ゼラチンカプセル中でフィラーとして採用され得る。この関連で好ましい賦形剤としては、ラクトース、デンプン、セルロース、乳糖または高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。水性懸濁液および/またはエリキシル剤については、発明の化合物は、様々な甘味または香味剤、着色物質または染料と、乳化剤および/または懸濁剤と、ならびに水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリン、およびそれらの組み合わせなどの希釈剤と組み合わされ得る。
口内での局所投与に好適な製剤としては、香味付けされたベース、通常スクロースおよびアラビアゴムまたはトラガント中に活性材料成分を含むロゼンジ;ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアラビアゴムなどの不活性ベース中に活性材料成分を含むトローチ剤;ならびに、好適な液体担体中に活性材料成分を含む口腔洗浄薬が挙げられる。
局所投与に適した医薬組成物は、軟膏剤、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ゲル、含浸包帯、噴霧剤、エアロゾルまたは油、経皮装置、散布剤、などとして製剤化され得る。これらの組成物は、活性剤を含んで従来の方法により調製され得る。よって、それらはまた、適合性の従来の担体および添加物、例えば保存剤、薬物浸透を助けるための溶媒、クリームまたは軟膏剤中の軟化薬およびローション用のエタノールまたはオレイルアルコールを含み得る。そのような担体は、組成物の約1%~最大約98%で存在し得る。より普通にはそれらは、組成物の最大で約80%を形成する。実例にすぎないが、クリームまたは軟膏剤は、所望の稠度を有するクリームまたは軟膏剤を生成するのに十分な量で、約5-10重量%の化合物を含む十分な量の親水性材料および水を混合することにより調製される。
経皮投与に適した医薬組成物は、長期間レシピエントの表皮と密接に接触して留まるように意図された個別パッチとして提供され得る。例えば、活性剤は、イオン導入によりパッチから送達され得る。
外側組織、例えば、口および皮膚への適用のために、組成物は好ましくは、局所軟膏剤またはクリームとして適用される。軟膏剤で製剤化される場合、活性剤は、パラフィン系または水-混和性軟膏剤ベースのいずれかと共に採用され得る。
あるいは、活性剤は、水中油クリームベースまたは油中水ベースと共にクリームで製剤化され得る。
非経口投与については、流体単位剤形は、活性材料成分および滅菌ビヒクル、例えば、限定はされないが水、アルコール、ポリオール、グリセリンおよび植物油(水が好ましい)を使用して調製される。活性材料成分は、使用されるビヒクルおよび濃度によって、ビヒクルに、コロイド懸濁されるか、または溶解されてよい。溶液の調製において、活性材料成分を、注射用水に溶解し、濾過滅菌した後、好適なバイアルまたはアンプルに充填し、密閉できる。
便宜的に、局所麻酔薬、保存剤および緩衝剤などの作用薬は、ビヒクルに溶解することができる。安定性を増強させるために、組成物は、バイアルに充填した後に凍結されてよく、水が、真空下で除去される。乾燥凍結乾燥粉末は次いで、バイアル中で密閉され、注射用水の付随バイアルが、使用前に液体を再構成するために供給され得る。
注射可能な用途に好適な本発明の医薬組成物は、滅菌水溶液または分散物を含む(in-elude)。さらに、組成物は、そのような滅菌注射用溶液または分散物の即時調製のための滅菌粉末の形態であってよい。全ての場合において、最終注射用形態は、無菌でなければならず、容易に注射可能であるために効果的に流動性でなければならない。
非経口懸濁液は、活性材料成分が溶解される代わりにビヒクルに懸濁されかつ滅菌が濾過により達成できないことを除き、溶液と実質的に同じ様式で調製される。活性材料成分は、滅菌ビヒクルに懸濁される前にエチレンオキシドに曝露することにより滅菌できる。便宜的に、界面活性剤または湿潤剤が組成物に含められて、活性材料成分の均一な分配を促進する。
上で特定的に言及された材料成分に加えて、この発明の製剤は、問題になっている製剤の型に関連する技術分野で標準的な他の作用薬を含んでよく、例えば、経口投与に好適なものは香味剤を含み得ることが、理解されるべきである。当業者であれば、好適な製剤をどうやって選択するか、および、それをどうやって調製するかを知っているであろう(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences第18版以降を参照されたい)。当業者であれば、どうやって好適な投与経路および投与量を選択するかもまた知っているであろう。
発明の化合物の個々の投与の最適量および間隔は、治療される状態の性質および程度、投与の形態、経路および部位、ならびに治療される特定の被検体の年齢および状態により決定されること、および医師が使用される適切な投与量を最終的に決定することが、当業者により認識されるであろう。この投与は、適切な限りしばしば繰り返され得る。副作用が現れた場合、投与の量および/または頻度が、標準臨床診療にしたがい、変更され、または低減され得る。
本明細書で言及される全ての%値は、内容により別に要求されない限り、%w/wである。
下記実施形態は、本発明を示す:
1.被検体における睡眠障害を伴うCNS障害の治療における使用のための化合物であって、式Iに従い
Figure 2022538569000027
式中
がHであり、かつ、RおよびRが環系を形成する場合、式IIまたは式IVの下記化合物から選択され
Figure 2022538569000028
Figure 2022538569000029
式中
nは0または1であり;
XはOまたはNHから選択され
YはNH、O、S、CHであり
は、H、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-tBu、-iBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、分枝ヘンキシル(henxyl)、-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:

Figure 2022538569000030
または
Figure 2022538569000031
式中、RおよびR10は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-Cから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R10は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
は、H、-C(=O)-C-C-アルキルから選択され、アルキルは直鎖もしくは分枝であり、-C(=O)-Me、-C(=O)-Et、-C(=O)-Pr、-C(=O)-iPr、-C(=O)-Bu、-C(=O)-tBu;-C(=O)-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000032
または
Figure 2022538569000033
式中、R11およびR12は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R12は、H、-Me、-Et、-iPr、-iBuから選択され;
およびRは互いに独立して、H、F、Cl、Br、I、アリール、直鎖もしくは分枝C1-8アルキル、-CH(CH-アリール、-CH=CH-アリール、NH、NO、OH、SH、直鎖もしくは分枝-O-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-S-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-NH-C1-8アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-NH-アリールから選択され、アリールは、O、NまたはSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有するアリールを含み、pは0または1であり;ならびに、C1-8アルキルはMe、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含み、-アルキルは直鎖もしくは分枝であり
または、RがHであり、かつRおよびRが環系を形成する場合、式IIIを有し
Figure 2022538569000034
式中
nは0または1であり;
XはOまたはNHであり
mは0または1であり;
は、H、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-tBu、-iBu、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、分枝ヘキシル、-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000035
または
Figure 2022538569000036
式中、RおよびR10は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、アルキルは直鎖もしくは分枝であり、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけ、R10は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
はH、-C(=O)-C-C-アルキルから選択され、-C(=O)-Me、-C(=O)-Et、-C(=O)-Pr、-C(=O)-iPr、-C(=O)-Bu、-C(=O)-tBu;-C(=O)-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
Figure 2022538569000037
または
Figure 2022538569000038
式中、R11およびR12は互いに独立して直鎖もしくは分枝C-Cから選択され、-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;R12は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
13およびR14は互いに独立して、H、F、Cl、Br、I、アリール、直鎖もしくは分枝C1-8アルキル、-CH(CH-アリール、-CH=CH-アリール、NH、NO、OH、SH、直鎖もしくは分枝-O-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-S-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-NH-C1-8アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-NH-アリールから選択され、アリールは、O、NまたはSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有するアリールを含み、pは0または1であり;ならびに、C1-8アルキルはMe、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含み、-アルキルは直鎖もしくは分枝である、
化合物、
またはその異性体、互変異性体、鏡像異性体、ラセミ形態または重水素化形態、
またはその薬学的に許容される塩。
2.式IIを有する実施形態1による化合物。
3.式IIまたはIIIを有し、nは0である、実施形態1による化合物。
4.RおよびRはどちらもHである、上記実施形態のいずれかによる化合物。
5.上記実施形態のいずれかによる化合物であって、
Figure 2022538569000039
または
Figure 2022538569000040
またはその薬学的に許容される塩
から選択され、
式中、R’はCOOHであり、R’’はHであり、R’’’はOCHであり、または
式中、R’はCOOHであり、R’’はCHであり、R’’’はOHである、
化合物。
6.上記実施形態のいずれかによる化合物であって、
Figure 2022538569000041

Figure 2022538569000042
Figure 2022538569000043
またはその薬学的に許容される塩から選択される、化合物。
7.
Figure 2022538569000044
またはその薬学的に許容される塩である、実施形態6による化合物。
8.ナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態7による化合物。
9.結晶状態にある、実施形態1-8のいずれかによる化合物。
10.上記被検体に約0.01mg/kg~約100mg/kgの用量で投与される、実施形態1-9のいずれかによる化合物。
11.上記被検体に約0.1mg/kg~約10mg/kgの用量で投与される、上記実施形態のいずれかによる化合物。
12.約0.1mg~約1.0gの上記化合物が上記被検体に投与される、上記実施形態のいずれかによる化合物。
13.約1mg~約1000mgの上記化合物が上記被検体に投与される、実施形態12による化合物。
14.上記睡眠障害を伴うCNS障害は、中枢性過眠症である、上記実施形態のいずれかによる化合物。
15.上記中枢性過眠症は、特発性過眠症、反復性過眠症、クライネ・レヴィン症候群およびナルコレプシーからなる群より選択される、実施形態14による化合物。
16.上記睡眠障害を伴うCNS障害は、ナルコレプシーである、上記実施形態のいずれかによる化合物。
17.使用は、上記被検体のナルコレプシーの症状の少なくとも1つを低減させる、上記実施形態のいずれかによる化合物。
18.上記症状は、日中の過剰な眠気、脱力発作、異常なREM睡眠、睡眠麻痺または夜間覚醒から選択される、実施形態17による化合物。
19.上記ナルコレプシーの治療は、脱力発作を伴うナルコレプシー(タイプ1ナルコレプシー)の治療である、上記実施形態のいずれかによる化合物。
20.上記ナルコレプシーの治療は、脱力発作を伴わないナルコレプシー(タイプ2ナルコレプシー)の治療である、実施形態1-18のいずれか一つによる化合物。
21.上記ナルコレプシーの治療は、続発性ナルコレプシーの治療である、実施形態1-18のいずれか一つによる化合物。
22.上記CNS障害は、神経発達障害である、実施形態1-13のいずれかによる化合物。
23.上記CNS障害は、遺伝的CaMK2突然変異により引き起こされる、実施形態1-13のいずれかによる化合物。
24.上記CNS障害は、アンジェルマン症候群またはダウン症候群である、実施形態1-13のいずれかによる化合物。
25.使用は、CNS刺激薬、抗うつ薬またはGABA受容体アゴニストの投与をさらに含む、上記実施形態のいずれかによる化合物。
26.上記CNS刺激薬は、モダフィニル、アルモダフィニル、メチルフェニデート、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、フェンテルミン、フェンジメトラジン、ジエチルプロピオン、リスデキサンフェタミン、ベンズフェタミン、アトモキセチン、カフェインおよびエフェドリンからなる群より選択される、実施形態25による化合物。
27.上記抗うつ薬は、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、三環系抗うつ薬(TCA)、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)およびノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)からなる群より選択される、実施形態25による化合物。
28.上記GABA受容体アゴニストは、ナトリウムオキシベート、バクロフェン、フェニビュート、およびガボキサドールからなる群より選択される、実施形態25による化合物。
29.実施形態1-29のいずれかによる化合物を含む、被検体における睡眠障害を伴うCNS障害の治療における使用のための医薬組成物。
30.上記睡眠障害を伴うCNS障害は、中枢性過眠症である、実施形態29による医薬組成物。
31.上記中枢性過眠症は、ナルコレプシーである、実施形態30による医薬組成物。
32.上記睡眠障害を伴うCNS障害は、神経発達障害である、実施形態29による医薬組成物。
33.上記神経発達障害は、アンジェルマン症候群またはダウン症候群である、または遺伝的CaMK2突然変異により引き起こされる、実施形態32による医薬組成物。
34.上記医薬組成物の1回投与量は、約0.1mg~約5.0gの上記化合物を含む、実施形態28-33のいずれかによる医薬組成物。
35.上記医薬組成物の1回投与量は、約10mg~約1.0gの上記化合物を含む、実施形態34による医薬組成物。
36.上記医薬組成物の1回投与量は、約50mg~約500mgの上記化合物を含む、実施形態34による医薬組成物。
37.上記医薬組成物の1回投与量は、約250mg~約5.0gの上記化合物を含む、実施形態34による医薬組成物。
38.上記医薬組成物の1回投与量は、約0.5mg~約50mgの上記化合物を含む、実施形態34による医薬組成物。
30.有効量の、実施形態1-28のいずれかで規定される化合物の投与を含む、睡眠障害を伴うCNS障害の治療のための方法。
40.上記睡眠障害を伴うCNS障害は、中枢性過眠症である、実施形態39による方法。
41.上記中枢性過眠症は、ナルコレプシーである、実施形態40による方法。
42.上記中枢性過眠症は、タイプ1ナルコレプシー、タイプ2ナルコレプシーおよび続発性ナルコレプシーからなる群より選択される、実施形態40-41のいずれかによる方法。
43.上記睡眠障害を伴うCNS障害は、神経発達障害である、実施形態39による方法。
44.上記神経発達障害は、アンジェルマン症候群またはダウン症候群である、実施形態43による方法。
45.方法は、CNS刺激薬、抗うつ薬、GABA受容体アゴニストまたはGABA受容体アゴニストの投与をさらに含む、実施形態39-44のいずれかによる方法。
46.上記CNS刺激薬は、モダフィニル、アルモダフィニル、メチルフェニデート、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、フェンテルミン、フェンジメトラジン、ジエチルプロピオン、リスデキサンフェタミン、ベンズフェタミン、アトモキセチン、カフェインおよびエフェドリンからなる群より選択される、実施形態45による方法。
47.上記抗うつ薬は、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、三環系抗うつ薬(TCA)、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)およびノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)からなる群より選択される、実施形態45による方法。
48.上記GABA受容体アゴニストは、ナトリウムオキシベート、バクロフェンおよびフェニビュートからなる群より選択される、実施形態45による方法。
49.上記GABA受容体アゴニストは、ガボキサドールである、実施形態45による方法。
50.有効量の、実施形態1-28のいずれかにおいて規定される化合物の投与を含む、CaMK2a調節に感受性である疾患の治療のための方法。
実施例
材料および方法
マウス脳H-HOCPCAオートラジオグラフィー
前に公開されたプロトコルに従い、(Ube3am-/p+)または野生型マウスのいずれか由来のマウス脳を、切開し、クリオスタット上でスライスし、ガラススライド上に載せ、H-HOCPCAオートラジオグラフィーを、記載されるように実施した(Griem-Krey et al. 2019, J Vis Exp Ther, 145:e58879)。結合プロトコルを、自家で調製した1nM H-HOCPCA放射性リガンド(Vogensen et al., 2013, J Med Chem 56:8201-8205)を用いて、および非特異的結合のために1mM GHBを使用して実施した。緩衝液は、50mMリン酸カリウム、pH6.0であった。洗浄し乾燥させた切片を、Hマイクロスケールと一緒に3日間蛍光体イメージングプレート(Science Imaging Scandinavia AB, Nacka,スウェーデン)に曝露して、組織等価物(TE)に変換した。イメージングプレートを、CR35Bio Scanner(Durr Medical)上で走査した。その後、濃度測定分析を、Image J(NIH)を用いて実施し、データ(nmol/mg TE)を、GraphPad Prism 7, GraphPad Prism Software, San Diego, CA, USAを用いてさらに分析した。
HEK293T細胞において発現される組換えCaMK2aへのH-HOCPCA結合
HEK293T細胞を、GlutaMax、10%ウシ胎仔血清および1%ペニシリン-ストレプトマイシンを有するダルベッコ変法イーグル培地を用いる、標準条件を使用して培養し、95%Oおよび5%COの加湿雰囲気中にて37℃でインキュベートした。部位特異的変異誘発を、点変異を用いて実施し、GenScript USA Inc.により実行した。細胞を、ポリエチミン(polyethimine)、直鎖、MW25000(Polysciences Inc., Warrington, PA, USA)を使用して、野生型または変異cmyc-タグ付きラットCaMK2a(OrigeneコンストラクトRR201121)でトランスフェクトした。全細胞ホモジネートを、細胞を氷冷1×PBSで洗浄し、擦過により回収することにより、遺伝子導入後48時間に調製した。細胞を、収集し、10分間、1000×gで遠心分離した。細胞ペレットを、氷冷1×PBSに再懸濁し、20秒間最大速度でブレットブレンダー中で2×1mmジルコニウム(zirkonium)ビーズを用いてホモジナイズした(NextAdvance, NY, USA)。ホモジネートを、遠心分離によりきれいにした(10分、4℃、14.000×25g)。タンパク質濃度を、Bradfordタンパク質アッセイを用いて決定した。150-200μgのタンパク質を、5nM H-HOCPCA(Vogensen et al., 2013, J Med Chem 56:8201-8205)および試験化合物と1ml総体積で1時間、0-4℃でインキュベートした。非特異的結合を、1-10mM GHBを用いて決定した。タンパク質を次いで、氷冷アセトン(アッセイ体積の4×)の添加、ボルテックスおよび-20℃で、1時間のインキュベーションにより沈殿させた。タンパク質を、GF/Cユニフィルタ(Whatman)に通して迅速に30回濾過し、48-ウェルハーベスターを用いて洗浄した。乾燥させたフィルタに、シンチレーション液を添加し、放射能を、Tricarb2100シンチレーションカウンター(Packard)で測定した。データ分析を、GraphPad Prism 7, GraphPad Prism Software, San Diego, CA, USAを使用して実施した。
CaMK2aの総発現レベルを、抗myc-Alexa488(MA1980-A488、ThermoFisher Scientific)を用いてウエスタンブロットにより評価した。
実施例1-特異CaMK2a放射性リガンドH-HOCPCAは、アンジェルマン症候群脳への増加した結合を示す。
アンジェルマン症候群マウス(Ube3am-/p+、HET)脳切片を、H-HOCPCAオートラジオグラフィーを使用して対照マウス(WT)と比較した。観察された違いは、CaMK2aが高度に発現される海馬において最も顕著である。データは、GHB関連化合物がアンジェルマン症候群において、この障害において蓄積するCaMK2aの形態への結合により効果を有し得ることを強調する(図1)。
実施例2-H-HOCPCAの結合部位は突然変異分析により示されるようにCaMK2aのハブドメインキャビティに限定される。
特異的変異Arg433Gln、Arg453GlnおよびArg469Cys、Arg469Glnを有するCaMK2aコンストラクト、または三重変異体またはハブが欠失されたコンストラクト(デルタハブ)を、HEK細胞において発現させ、全細胞ホモジネートを自家H-HOCPCA濾過結合アッセイに曝露した。野生型と比べて、3つの変異の各々は、結合を完全に消失させたが、発現はWBにより確認された(図2)。
実施例3-ナルコレプシーにおけるH-HOCPCA結合レベルの評価
ナルコレプシーマウスモデル由来のマウス脳切片を、実施例1に記載される方法を使用するH-HOCPCAオートラジオグラフィーを使用して対照マウス(WT)と比較する。
実施例4-マウスにおける選択された化合物の自発運動活性の評価
自発運動効果(例えば、鎮静または運動亢進)を決定するために、化合物を、マウスへの全身投与後に評価する。マウス(典型的にはn=5-8)に、式Iの化合物およびビヒクル対照を投与し、マウスを、透明なケージ(L:37cm×W:21cm×H:15cm)にいれる。自発運動活性を次いで、活動領域上方に載置されたカメラにより測定する。マウスを、約120分間記録し、データを、5分間隔で収集する。
実施例5-ナルコレプシーのDTAマウスモデルにおける選択された化合物の評価
DTAナルコレプシーマウスモデルを使用して、我々は、式Iの化合物(Ph-HTBA)の影響下で異なる時間点(1日~3週)にて睡眠覚醒EEG/EMGパターンの変化(脱力発作を含む)を決定している。薬物休止後に、EEG/EMG変化を次いで、最大4週の間さらにマッピングする。イソフルラン(O2中2%~2.5%)による麻酔下で、電極を、マウスの頭蓋(scull)および頸部筋肉に入れる。5-10日の回復後に、電極を、記録システムに接続し、EEG/EMGシグナルを、同期録画を用いて記録する。データから、睡眠/覚醒パラメータおよび脱力発作エピソードをスコア化し、計算する(図4-5)。処置は、2元配置ANOVAモデル、p=0.0017、n=5-6において総合的に統計的に有意な効果を有する。
実施例6-ナルコレプシーのヒポクレチンノックアウトマウスモデルにおける選択された化合物の評価
ヒポクレチンノックアウトマウスモデルを使用して、我々は、式Iの化合物(HOCPCA)の影響下で異なる時間点(1日~3週)にて睡眠覚醒EEG/EMGパターンの変化(脱力発作を含む)を決定する。薬物休止後に、EEG/EMG変化を次いで、最大4週の間さらにマッピングする。イソフルラン(O2中2%~2.5%)による麻酔下で、電極を、マウスの頭蓋(scull)および頸部筋肉に入れる。5-10日の回復後に、電極を、記録システムに接続し、EEG/EMGシグナルを、同期録画を用いて記録する。データから、睡眠/覚醒パラメータおよび脱力発作エピソードをスコア化し、計算する(図4-5)。処置は、脱力発作を第8日に、p=0.044および第15日に、p=0.010、著しく減少させる(事後シダック比較による混合効果モデル、図4)。処置は、ナルコレプシーモデルにおいて、覚醒をさらに安定化し、中長期覚醒発作を著しく減少させる、p=0.01、事後ダネット比較を有する2元配置ANOVA。

Claims (15)

  1. 被検体における睡眠障害を伴うCNS障害の治療における使用するための化合物であって、
    式Iに従い
    Figure 2022538569000045
    式中
    がHであり、かつRおよびRが環系を形成する場合、式IIまたは式IVの下記化合物から選択され
    Figure 2022538569000046
    Figure 2022538569000047
    式中
    nは、0または1であり;
    Xは、OまたはNHから選択され
    Yは、NH、O、S、CHであり
    は、H、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-tBu、-iBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、分枝ヘンキシル(henxyl)、-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
    Figure 2022538569000048
    または
    Figure 2022538569000049
    式中、RおよびR10は互いに独立して、直鎖もしくは分枝C-Cから選択され-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけR10は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
    は、H、-C(=O)-C-C-アルキルから選択され、アルキルは、直鎖もしくは分枝であり-C(=O)-Me、-C(=O)-Et、-C(=O)-Pr、-C(=O)-iPr、-C(=O)-Bu、-C(=O)-tBu;-C(=O)-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
    Figure 2022538569000050
    または
    Figure 2022538569000051
    式中、R11およびR12は互いに独立して、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけR12は、H、-Me、-Et、-iPr、-iBuから選択され;
    およびRは互いに独立して、H、F、Cl、Br、I、アリール、直鎖もしくは分枝C1-8アルキル、-CH(CH-アリール、-CH=CH-アリール、NH、NO、OH、SH、直鎖もしくは分枝-O-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-S-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-NH-C1-8アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-NH-アリールから選択され、アリールは、O、NまたはSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有するアリールを含み、かつpは、0または1であり;ならびにC1-8アルキルは、Me、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含み、-アルキルは直鎖もしくは分枝であり、
    または、
    がHであり、かつRおよびRが環系を形成する場合、式IIIを有し
    Figure 2022538569000052
    式中
    nは、0または1であり;
    Xは、OまたはNHであり
    mは、0または1であり;
    は、H、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-tBu、-iBu、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、分枝ヘキシル、-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
    Figure 2022538569000053
    または
    Figure 2022538569000054
    式中、RおよびR10は互いに独立して、直鎖もしくは分枝C-C-アルキルから選択され、アルキルは、直鎖もしくは分枝であり-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;とりわけR10は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
    は、H、-C(=O)-C-C-アルキルから選択され-C(=O)-Me、-C(=O)-Et、-C(=O)-Pr、-C(=O)-iPr、-C(=O)-Bu、-C(=O)-tBu;-C(=O)-ベンジル、ポリエチレングリコリル(PEG)、または下記などの基を含み:
    Figure 2022538569000055
    または
    Figure 2022538569000056
    式中、R11およびR12は互いに独立して、直鎖もしくは分枝C-Cから選択され-Me、-Et、-Pr、-iPr、-Bu、-iBu、-tBu、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルを含み;R12は、H、-Me、-Et、-iPrから選択され;
    13およびR14は互いに独立して、H、F、Cl、Br、I、アリール、直鎖もしくは分枝C1-8アルキル、-CH(CH-アリール、-CH=CH-アリール、NH、NO、OH、SH、直鎖もしくは分枝-O-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-S-C1-8アルキル、直鎖もしくは分枝-NH-C1-8アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-NH-アリールから選択され、アリールは、O、NまたはSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有するアリールを含み、かつpは、0または1であり;ならびにC1-8アルキルは、Me、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含み、-アルキルは直鎖もしくは分枝である、
    化合物、
    またはその異性体、互変異性体、鏡像異性体、ラセミ形態または重水素化形態、
    またはその薬学的に許容される塩。
  2. 式IIを有する請求項1に記載の化合物。
  3. およびRの両方は、Hである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  4. Figure 2022538569000057
    またはその異性体、互変異性体、鏡像異性体、ラセミ形態または重水素化形態、
    またはその薬学的に許容される塩
    である、請求項3に記載の化合物。
  5. 約0.01mg/kg~約100.0mg/kgの用量で前記被検体に投与される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  6. 前記睡眠障害を伴うCNS障害は、中枢性過眠症または神経発達障害である、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  7. 前記睡眠障害を伴うCNS障害は、ナルコレプシーである、請求項1-5のいずれかに記載の化合物。
  8. 前記使用は、前記被検体のナルコレプシーの症状の少なくとも1つを低減させる、請求項7に記載の化合物。
  9. 前記睡眠障害を伴うCNS障害は、アンジェルマン症候群である、請求項1-5のいずれかに記載の化合物。
  10. 前記使用は、CNS刺激薬、抗うつ薬またはGABA受容体アゴニストの投与をさらに含む、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  11. 請求項1-10のいずれかに記載の化合物を含む、被検体における睡眠障害を伴う過眠症CNS障害の治療における使用のための医薬組成物。
  12. 前記医薬組成物の1回投与量は、前記化合物の約0.1mg~約1.0gを含む、請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 請求項1-10のいずれかに記載の化合物の有効量の投与を含む睡眠障害を伴うCNS障害の治療のための方法。
  14. 前記睡眠障害を伴うCNS障害は、ナルコレプシーまたはアンジェルマン症候群である、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項1-10のいずれかに記載の化合物の有効量の投与を含む、CaMK2a調節に感受性の疾患の治療のための方法。
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