JP2022533747A - Btk阻害剤を調製するためのプロセス及び中間体 - Google Patents

Btk阻害剤を調製するためのプロセス及び中間体 Download PDF

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Abstract

特定の中間体を調製するためのプロセス、例えば式(I)の化合物【化1】TIFF2022533747000025.tif60170を調製するためのプロセスが開示され、式中、R1、R2、及びX1は本明細書で定義される通りであり、この中間体及びプロセスは、イブルチニブなどのBTK阻害剤の調製に有用である。

Description

本発明は、置換二環式化合物、特に、薬剤として有用である化合物、例えばイブルチニブなどのブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)阻害剤の合成手順及び合成中間体に関する。
イブルチニブは、1-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-イル]プロプ-2-エン-1-オンというIUPAC名を有する有機低分子である。これは、国際特許出願国際公開第2008/039218号パンフレット(実施例1b)を含む多くの公開済み文書で説明されており、Btkの不可逆的阻害剤として説明されている。
Btkは、細胞表面のB細胞レセプター刺激を下流の細胞内反応に結び付けるB細胞シグナリング経路において重要な役割を果たす。Btkは、B細胞の発生、活性化、シグナリング、及び生存の主要なレギュレーターである(Kurosaki,Curr Op Imm,2000,276-281、Schaeffer and Schwartzberg,Curr Op Imm 2000,282-288)。更に、Btkは、多くの他の造血細胞シグナリング経路において、例えばToll様受容体(TLR)及びサイトカイン受容体により媒介されるマクロファージのTNF-α産生、マスト細胞のIgE受容体(FcepsilonRI)シグナリング、B系統リンパ細胞のFas/APO-1アポトーシスシグナルリングの阻害、及びコラーゲン刺激血小板凝集などの役割を果たす。例えば、以下を参照されたい:C.A.Jeffries,et al.,(2003),Journal of Biological Chemistry 278:26258-26264、N.J.Horwood,et al.,(2003),The Journal of Experimental Medicine 197:1603-1611、Iwaki et al.(2005),Journal of Biological Chemistry 280(48):40261-40270、Vassilev et al.(1999),Journal of Biological Chemistry 274(3):1646-1656、及びQuek et al(1998),Current Biology 8(20):1137-1140。
イブルチニブは米国及びEUを含むいくつかの国で特定の血液悪性腫瘍に対して認可されており、他の血液悪性腫瘍に対する臨床試験でも研究されている。こうした悪性腫瘍としては、慢性リンパ性白血病、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、及び多発性骨髄腫が挙げられる。
とりわけ米国特許出願公開第2011/0082137号明細書、及び国際公開第2008/039218号パンフレットに記載される、官能化された二環式複素環及びイブルチニブを調製する多くの方法が存在する(実施例1b)。後者に関して、後者のイブルチニブ合成工程は、以下のスキームに示される:
Figure 2022533747000002
イブルチニブの核となる複素二環式部分、すなわちピラゾロピリミジンは、キラルピペリジニル部分を導入する前に既に構築されていることが分かる。二環式環自体は、3及び4位でそれぞれアミノ及びシアノ基によって置換されたピラゾール中間体を調製し、続いてホルムアミドと反応させることによって構築される。
イブルチニブを合成するその他の方法は、国際特許出願国際公開第2014/139970号パンフレットで開示されており、これは、以下のスキームを含む:
Figure 2022533747000003
この場合、イブルチニブの核となる複素二環、すなわちピラゾロピリミン(pyrazolopyrimine)は、3及び4位でそれぞれアミノ及びシアノ基によって置換されたピラゾール環を有する中間体を介して構築される。この中間体から、核となる複素二環ピラゾルピリミジン(pyrazolpyrimidine)のピリミジン部分も構築され得、続いて更に官能化されてイブルチニブを形成する。
置換基をピペリジニル環の窒素原子上に導入するための最終工程は、上記のスキームに従って実施されてもよく、また、国際特許出願国際公開第2016/115356号パンフレットに記載される手順に従って、3-クロロプロピオニルクロリドと反応させ(例えば、Me-THF中の水性NaHCOの存在下で)、それによりピペリジニルの窒素原子に-C(O)-CHCH-Cl基を導入することによって、実施されてもよい。こうした中間体を、続いてDBU(1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン)の存在下で脱離反応に供すると、イブルチニブがもたらされる。
上記の刊行物は、重要な核となるピラゾロピリミジン複素二環を合成するための代替的方法を開示していない。更に、環との関連においてN-N結合(すなわち、2個の窒素原子が合わせられる)を合成することは困難である。この点に関して、インダゾールの形成は、Chen et al,Organic Letters,2016,18,1690-1693による学術論文の、「A synthesis of 1H-indazoles via a Cu(OAc)-catalysed N-N bond formation」と題する論説中で説明されている。しかしながら、この論文は、ピラゾロピリミジン複素二環式核の合成を一切開示していない。
式(I)の化合物を調製するためのプロセスが提供され、
Figure 2022533747000004

式中、
は窒素保護基を表し、
は水素又はアリール(例えばフェニル)を表し、
は離脱基(例えばハロ、-O-Yなど)及び-N(R)Rから選択される置換基を表し、
は水素又はスルホン(例えば、-S(O)-R、式中、Rは、任意選択的に1つ以上のフルオロ原子(fluoro atom)によって置換されたC1~3アルキル、又は任意選択的にハロ及びC1~3アルキルから選択された1つ以上の置換基によって置換されたアリール(例えばフェニル)を表し得、後者の基は、それ自体が任意選択的に1つ以上のフルオロ原子によって置換され得る)を表し、したがって、Xが-O-Yを表す場合は、スルホネート基が形成され得、例えばXはトシレート、メシレート、又はトリフレートを表し得、
及びRのうち少なくとも一方が窒素保護基を表し、もう一方が水素、又は独立した窒素保護基を表し、
本プロセスは、式(II)の化合物の反応を含み、
Figure 2022533747000005

式中、R、R、及びXは、酸化剤(例えば酸素源、例えば空気、及び具体的には空気中のO)及び銅系触媒の存在下で上記で定義した通りであり、
本プロセスは、本明細書では本発明のプロセス(1つ以上の実施形態からなる)と称され得る。
本明細書では、本発明のプロセス(及び本明細書に記載の実施形態)に、化合物の塩が使用され、且つ/又は生成され得ることが示される。或いは(及び、好ましい実施形態では)、化合物の遊離塩基が使用され、且つ/又は生成され得る。更に、塩形態が使用され、且つ/又は生成される場合は、これは遊離して、遊離塩基形態を形成することができる(例えば、本明細書で説明されるものなどの更なるプロセス工程で使用するための、例えば更なる反応のために)。また、本明細書に記載された化合物は、異性、例えば互変異性を示してもよいことも、留意されるべきである。
疑義を避けるために、式(I)の化合物(及び前駆体)及び下流生成物は、下記の例示的な実施例で*によって示されるキラル中心が(R)立体配置であり、
Figure 2022533747000006

ここでは、化合物(例えば式(I)、式(II)、式(III)などの)が存在することが示され、式中、(R)立体配置の原子が存在し、これは、(R)-エナンチオマーが主エナンチオマーであり、化合物が20%超のee(また、実施形態ではより高いee)を有することを意味するものである。例えば、エナンチオエンリッチな(enantioenriched)化合物(例えば式(I)、式(II)、式(III)などの化合物)は、40%超、例えば60%超のエナンチオマー過剰率、及び一実施形態では、80%超のエナンチオマー過剰率であり得る。エナンチオエンリッチな化合物は、90%超でさえあり得る(例えば、それらは実質的に単一のエナンチオマーからなり得、これは、eeが95%以上、例えば、98%超又は約100%であり得ることを意味する)。こうしたエナンチオエンリッチメント(又はees)は、直接、又は当業者に知られている更なる精製技術によって得ることができる。
例えば、本発明のいくつかの実施形態のプロセスは、エナンチオエンリッチな生成物を生成する。一例として、本明細書に記載される本発明のプロセスに使用される式(V)の化合物(式(III)の化合物を生成するための式(IV)の化合物との反応における)は、エナンチオエンリッチであり、すなわち、本明細書に記載されるee(例えば80%超のeeなど)からなる。エナンチオ特異性がプロセスに導入されると、下流反応/プロセス工程は立体特異的となり得る。つまり、立体化学が下流生成物中で維持され、すなわち、式(III)の化合物のeeは、それが得られた式(V)の前駆体化合物のeeと連関する。同様に、式(I)の化合物のeeは、それが得られた式(III)の化合物のeeと連関している(以下も同様である)。下流のプロセス工程もまた立体特異的となり、イブルチニブなどの単一エナンチオマーである最終医薬生成物を生成するのに有利なかかる立体化学を維持し得る。エナンチオ選択性が反応スキームの早期に導入されるという事実は、無駄になる生成物がより少ないため、効率性の点で有利である。
本明細書に記載される本発明のプロセスでは、式(I)の化合物の調製中に新たなN-N結合が形成される。これを達成するために、一実施形態では、好適な銅系触媒が使用される。こうした反応は、空気中のOなどの酸化剤の存在下で実施される。使用され得る好適な触媒としては、Cu(OAc)、CuBr、及びハロゲン化物がフルオロ、ヨード、ブロモ、及びクロロ、特にクロロ及びブロモ(とりわけクロロ)であり得るその他のハロゲン化銅が挙げられる。式中Xがハロ(例えばクロロ)を表す式(II)の化合物は、特定の銅触媒(例えばCu(OAc))の存在下では、式中Xが-OHを表す式(I)の化合物に変換されるが、その他の銅触媒(例えばハロゲン化銅)の存在下では、X部分の正体は保存され得る可能性がある。
式(II)の化合物は、式(III)の式の化合物
Figure 2022533747000007

又はその塩(式中、R及びXが上記で定義した通りである)と、式(IV)の化合物
Figure 2022533747000008

又はその塩(式中、Rが定義した通りであり、Xが有機金属塩基、特に有機リチウム塩基の存在下でのハロ基を表す)との反応によって調製され得、この場合、リチウムがハロ基と交換可能であるために(Xにおいて)求核試薬を形成し、これが式(III)の化合物のシアノ部分の炭素原子と結合を形成し、最終的に所望の式(II)の化合物のイミン部分を形成する。この反応、及び有機リチウムを形成する重要な部分は、極性非プロトン性溶媒、例えばTHFなどの好適な溶媒の存在下で実施され得る。
式(III)の化合物は、式(V)の化合物
Figure 2022533747000009

又はその塩(式中、Xは上記で定義される通りであり、Xはハロ(例えばクロロ、ブロモ、又はヨード)又は-O-Yなどの好適な離脱基であり、Yはスルホン(例えば-S(O)-R(式中Rは、任意選択的に1つ以上のフルオロ原子によって置換されたC1~3アルキル、又は任意選択的にハロ及びC1~3アルキルから選択された1つ以上の置換基によって置換されたアリール(例えばフェニル)を表し得、後者の基は、それ自体が任意選択的に1つ以上のフルオロ原子によって置換され得る))を表す)の反応によって調製され得、したがってXは、式(VI)の化合物
Figure 2022533747000010

又はその塩(式中Rは上記で定義した通りである)と求核芳香族置換反応条件下でスルホネート(例えばトシレート、メシレート、又はトリフレート)を形成し得、かかる反応が成功裏に進行するために、X基は良好な離脱基として作用し、オルト-シアノ置換基は、求核置換を促進するための好適な電子求引性部分として作用する。この反応は、カーボネート塩基、例えばアルカリ金属カーボネート、NaCO又は同様のものなどの好適な塩基の存在下で実施することができる。
式(VI)の化合物は、分割によって調製することができる。本発明の更なる実施形態では、以下のプロセス/方法を使用することができる。
特定の出発物質及び特定の中間体もまた、市販されているか、又は当該技術分野において一般に知られている従来の反応手順に従って調製され得るかのいずれかであり得る。
本明細書において言及される全ての個々の特徴(例えば、好ましい特徴)は、単独で、又は本明細書において言及される任意の他の特徴(好ましい特徴を含む)と組み合わせて解釈され得る(したがって、好ましい特徴は、他の好ましい特徴と併せて、又はそれらから独立して解釈され得る)。
当業者は、本発明のプロセスの文脈で言及される化合物は、安定なものであることを理解するであろう。すなわち、本明細書に含まれる化合物は、例えば反応混合物から有用な程度の純度に単離するのに十分に耐え得る強固な化合物である。
本発明の一実施形態では、本発明のプロセスで以下の式(I)の化合物が提供され、これらは、
がハロ(例えばクロロ)若しくは-O-Yを表し、且つ/又は
が水素を表すものである。
本発明の更なる実施形態では、本発明のプロセスで以下の式(I)の化合物が提供され、これらは、
がフェニル(非置換であり、イブルチニブに含有される適切な置換基を形成する)を表すものである。
本明細書では、本明細書で説明されるプロセスによって調製された式(I)の化合物は、式中Rが窒素保護基を表すものであることが記載される。この点において、以下の保護基、すなわち、
-アミド(例えば、N-アセチル)
-任意選択的に置換されるN-アルキル(例えば、N-アリル、又は任意選択的に置換されるN-ベンジル)
-N-スルホニル(例えば、任意選択的に置換されるN-ベンゼンスルホニル)
-カルバメート
-尿素
-トリチル(トリフェニルメチル)、ジフェニルメチルなどの形成をもたらすものが含まれることが理解されよう。
したがって、Rは、以下を表し得る:
-C(O)Rt1(式中、Rt1はC1~6アルキル、又は任意選択的に置換されるアリールを表し得る)、
1~6アルキル(アルキル基は、任意選択的に置換されるアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意選択的に置換される)(例えば、ベンジル部分を形成し得る)、
-S(O)t2(式中、Rt2は任意選択的に置換されるアリールを表し得る)、又は、一実施形態では、-C(O)ORt3(式中、Rt3は任意選択的に置換されるアリール、又は、更なる実施形態では、任意選択的に置換されるC1~6(例えばC1~4)アルキル、例えばtert-ブチル(そのため、例えば、tert-ブトキシカルボニル保護基を形成し、これはすなわちアミノ部分と合わせた場合にtert-ブチルカルバメート基を形成する)、若しくは-CHフェニル基(そのため、カルボキシベンジル保護基を形成する)を表し得る)、
-C(O)N(Rt4)Rt5(式中、一実施形態では、Rt4及びRt5は、独立して、水素、C1~6アルキル、任意選択的に置換されるアリール、又は-C(O)Rt6を表し、Rt6はC1~6アルキル、又は任意選択体に置換されるアリールを表す)。
一実施形態では、Rは-C(O)ORt3(式中、Rt3はC1~6アルキル、例えばtert-ブチルを表し得る)を表し、したがって、一態様では、R保護基はtert-ブトキシカルボニル(BOC又はBoc基としても知られ、本明細書においてもBOC又はBoc基と称する)である。
しかしながら、Rが本明細書で説明されるプロセスで表し得る保護基の選択は柔軟である。更に、本明細書で説明される化合物のうちいずれかにおいて、例えば、特定の保護基が特定のプロセス工程で使用されること(及び、異なる保護基が後続又は先行のプロセス工程で使用されること)が有利である場合に、あるR保護基を別のR保護基に変換することができる。
(例えば、式中Xがハロ(例えばクロロ)又は-O-Yを表す式(I)の化合物を提供するために)本発明のプロセスで使用され得る式(II)の化合物としては、式中Xがハロ(例えばクロロ)を表すものが挙げられる。特に、式中Xがハロ(例えばクロロ)を表す式(II)の化合物は、(本明細書に記載される手順に従って)式中Xがハロ(例えばクロロ)又は-OHを表す式(I)の化合物(すなわち、式中Yが水素を表す-OY)に変換される。
更なる実施形態では、所望の合成されるべき下流生成物に応じて、特定の式(I)の化合物は、その他の式(I)の化合物に変換することができる。例えば、本明細書で説明されるプロセスにおいて、式中Xが-OHを表す式(I)の化合物が提供されるような場合、こうしたX基をより良好な離脱基、例えば上記で定義される式中Xが-OYを表し、Yがスルホンを表す基(すなわち-S(O)-Rであり、式中Rは上記で定義した通りである)に変換することが望ましい場合がある。こうした変換は、例えば、X位においてその他の置換基(のより変化したアレイ)を導入するために、(例えば、求核芳香族置換反応を介して)更なる下流生成物を提供する上で有用であり得る。かかる式(I)の化合物(式中Xが-OYを表し、式中Yが-S(O)-Rを表す)は、式中Xが-OHを表す対応する化合物と、式LG-S(O)-Rの化合物(式中Rは上記で定義した通りであり、LGはハロなどの好適な離脱基を表すが、-OS(O)-R基も表し得、式中、Rは、本明細書で定義した通りであり、2つのR基は同じであっても又は異なっていてもよいが、同じであることが好ましい)と、から調製され得る。かかる反応は、塩基、及び任意選択的に好適な溶媒の存在下で起こり得る(例えば、これらはピリジンの存在下で起こり得る)。一例として、式中Xが-OHを表す式(I)の化合物は、例えばピリジンの存在下で、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、すなわち(CFSOO又はFC-S(O)-O-S(O)CFと反応し、そのためトリフレート離脱基を形成することができ、同様の方法で、メシレート及びトシレートなどのその他の離脱基も形成することができる。
式中Rがアリール(例えばフェニル)を表す式(I)の化合物は、例えば、以下の式R2a-Lxa(式中R2aはアリール、例えばフェニルを表し、Lxaは、-B(OH)、-B(OR、又は-Sn(Rなどの好適な離脱基又は連結基を表し、式中各Rは独立してC1~6アルキル基を表すか、或いは、-B(ORの場合では、それぞれのR基は共に結合して4又は6員の環状基を形成することができ(例えば、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル基、これにより例えばピナコラトボロネート基を形成する)、またここでかかる基は、ハロ原子を有する対応する化合物から調製され得る)の化合物を反応させることによって、式中Rが水素を表す対応する式(I)の化合物から調製することができ、また、こうした反応は、任意選択的に好適な塩基(例えばカーボネート塩基、水酸化物塩基など)及び好適な溶媒の存在下、例えば、Pd、CuI、Pd/C、Pd(OAc)、Pd(PhP)Cl、Pd(PhP)、Pd(dba)及び/又はNiClなどの金属(又はその塩若しくは錯体)などの好適な触媒系(好ましい触媒としてはパラジウムが挙げられる)、並びにPdCl(dppf).DCM、t-BuPなどのリガンドの存在下で実施することができる。
式(I)の化合物(例えば、式中Xが、ハロ(例えばクロロ)、又は式中Yが-S(O)-Rを表す-OY基などの「離脱基」を表すもの)を、続いて式中Xが-N(R)R(式中R及びRは上記で定義した通りである)を表すその他の式(I)の化合物に変換することができる。かかる化合物は、例えば、かかる式(I)の化合物(式中Xは適切な「離脱基」を表す)を、以下の式HN(R)Rの化合物(式中R及びRは上記で定義した通りである)(また、好ましくは、両方が水素を表すか、或いは少なくとも一方が水素を表し、もう一方が水素又は上記で定義される窒素保護基を表す)と反応させることによって、変換することができる。言及され得る保護基としては、上記で定義されたものが挙げられ、また一実施形態では、ベンジル又はPMB(4-メトキシ-ベンジル)を表し得る。所望される場合、かかる保護基は、本明細書で説明される/当業者に既知の方法を用いて除去することができる。
一実施形態では、説明された手順に従って調製される化合物(例えば、式中Xが-NHを表し、Rが非置換フェニルを表し、Rが水素又は窒素保護基を表し、この場合、窒素保護基が本明細書の説明に従って除去され得る、式(I)の化合物)を、続いてイブルンチブ(ibruintib)を調製するために使用することができる。例えば、国際公開第2014/139970号パンフレット又は同第2016/115356号パンフレットのいずれかに記載される条件下で、例えばかかる化合物がCl-C(O)-C(H)=CHと反応されてもよく、或いは(例えばMe-THF中の水性NaHCOの存在下で)3-クロロプロピオニルクロリドと反応させることによる2工程プロセスを実施して、それにより式(VII)の化合物
Figure 2022533747000011

又はその誘導体を形成してもよく、かかる中間体は、例えばDBU(1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン)の存在下で脱離反応に供されて、イブルチニブをもたらし得る。
疑義を避けるために、イブルチニブ(本発明の実施形態で調製される)の式は、以下の通りである:
Figure 2022533747000012
特に断らない限り、本明細書で定義されるアルキル基は、直鎖であってもよく、或いは十分な数(すなわち、最低でも3個)の炭素原子が存在する場合、分岐鎖であっても、且つ/又は環状であってもよい。更に、十分な数(すなわち、最低でも4個)の炭素原子が存在する場合、こうしたアルキル基はまた、部分的に環状/非環状であってもよい。また、こうしたアルキル基は、飽和していてもよく、或いは十分な数(すなわち、最低でも2個)の炭素原子が存在する場合、不飽和であってもよい(したがって、例えば「ビニル」部分を含む)。
本発明のプロセスは、エナンチオエンリッチな形態又は生成物を生成し、これは、生成される生成物が20%超のエナンチオマー過剰率、例えば40%超、例えば60%超、また一実施形態では80%超のエナンチオマー過剰率を有することを意味する。エナンチオエンリッチな生成物は、90%超でさえあり得る(例えば、それらは実質的に単一のエナンチオマーからなり得、これは、eeが95%以上、例えば、98%超又は約100%であり得ることを意味する)。こうしたエナンチオエンリッチメント(又はees)は、直接、又は当業者に知られている更なる精製技術によって得ることができる。
疑義を避けるために、当量に言及する場合、これはモル当量を意味するものとする。
本発明の更なる態様では、得られた生成物(式(I)の化合物)を本発明のプロセス(本明細書では「本発明の化合物」と称され得る)から分離するプロセスが提供される。したがって、本発明の化合物(又は本発明のプロセスによって得られる生成物)は分離/単離することができる。これは、以下のいくつかの方法で達成することができる:
-フラッシュカラムクロマトグラフィ
-沈殿/結晶化
-誘導体化、続いて任意選択的に沈殿/結晶化
-抽出(例えば、誘導体化後に抽出)
-蒸留。
本発明の更なる実施形態では、その後にまた更なるプロセス工程が続く、本明細書中に記載される本発明のプロセスが提供される。
式(I)の化合物(エナンチオエンリッチ形態)は更なる化合物、例えば、癌(血液悪性腫瘍など)の治療に有用な医薬品などの更なる医薬品(又はその中間体)の調製に使用することができ、具体的には、医薬品はイブルチニブであり得る。
(本発明のプロセスによって直接得られる生成物の、又は例えば本明細書に記載され得る下流工程から得られる更なる生成物の)その他の変換は、先行技術の標準的な手法及び工程、例えば、アミド形成反応(この場合、可能な条件及びカップリング試薬は、当業者に知られているであろう)、エステル化、求核置換反応、及び芳香族求核置換反応に従って実施することができる。
続いて、イブルチニブを含む薬学的製剤を調製するためのプロセスが更に提供され、このプロセスは、上記で説明されるプロセスに従って調製されたイブルチニブ(又はその薬学的に許容される塩)を、薬学的に許容される賦形剤、補助剤、希釈剤、及び/又は担体と会合させることを含む。
一般的には、本明細書に記載されるプロセスは、調製される化合物が、先行技術で開示されたプロセスと比べてより少ない試薬及び/若しくは溶媒を利用し、並びに/又はより少ない反応工程(例えば、異なる/別個の反応工程)を必要とする方法で生成され得るという利点を有し得る。
また、本発明のプロセスは、調製される化合物が、先行技術で開示された手順と比較して、より高い収量、より高い純度、より高い選択性(例えばより高い位置選択性)、より短い時間で、より便利な(すなわち扱い易い)形態で、より便利な(すなわち扱い易い)前駆体から、より低コストで、並びに/又は、(試薬及び溶媒を含む)材料のより少ない使用量及び/若しくは損失で生成されるという利点を有し得る。更に、本発明のプロセスのいくつかの環境上の利点が存在し得る。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図したものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
化合物6及び7の調製:
化合物番号5は、(化合物1、2、3、及び4から)下記のスキームの基本手順に従い調製する。その後、化合物5を、下記の特定の条件下で化合物6及び7に変換する:
(i)乾燥空気下で、触媒としてCuBr、及び溶媒としてDMAを用いる条件下では、化合物6が主生成物であり、副生成物として10~20%の化合物7を伴う。化合物6の単離収率は約55.8%である。
(ii)空気(乾燥していない/乾燥させていない)下で、触媒としてCu(OAc)、及び溶媒としてDMSOを用いる条件下では、化合物7が主生成物であり、微量の化合物6のみを伴う。化合物7の単離収率は44.2%である。
Figure 2022533747000013
化合物7から化合物11までの経路:
この反応は成功裏であったが、化合物8の不安定性のために収率は低かった。-OH基を、TfOとの反応によって活性化し(対応するトリフレート、すなわち化合物8を形成するために)、これを続いて3つの異なる方法で置換した。
Figure 2022533747000014
化合物8を、アミンを用いて上記で示したように3つの異なる方法で(3つの異なるアミンを用いて)反応させた:(i)NHBn(ベンジルアミン);(ii)NH(アンモニア);及び(iii)NHPMB(4-メトキシベンジルアミン)。これらを下記のスキームに示す。NHBnを用いた置換反応(i)は成功裏であったが、脱保護、すなわち「脱Bn」工程では、主生成物は過剰水素化であり、化合物9の収率は非常に低いことが分かった。NH及びNHPMBを用いた上記の置換反応(ii)及び(iii)はそれぞれ成功裏であったが、あまり高収率で進行しなかった。したがって、反応(ii)及び(iii)から化合物10及び12を得るための低い収率。
Figure 2022533747000015
化合物6から化合物11までの経路:
化合物6から化合物10までには、下記のスキームに従い3つの経路が存在する。第1の経路は、NHを、CuBrの存在下でDMA(ジメチルアセトアミド)中の化合物6の溶液にバブリングすることを伴う。化合物10を収率92.5%で得た。第2の経路は、触媒としてCuO、溶媒としてNMP(N-メチル-2-ピロリジン)、及び反応剤としてNHOHを用いる。化合物10を収率67.2%で得た。第3の経路は、最初に化合物12を形成するためにPMBNH(4-メトキシベンジルアミン)と反応させること、及び続いてPMB(4-メトキシベンジル)基を脱保護するためにDDQ(2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン)を用いることを伴う。化合物10を収率57.3%で得た(89.1%×64.2%)。化合物10から化合物11まで、収率は73.1%であった。
Figure 2022533747000016
化合物11のための最終合成経路(イブルチニブ合成における重要な中間体)
この経路は、「2R」とラベルされた出発物質2(下記)の単一(R)-エナンチオマーを用いる(ここでは下流単一エナンチオマーが生成され、これらは上記のスキームで用いられる番号づけと比較して「R」と添え字されている)。
Figure 2022533747000017
化合物1及び化合物2Rから化合物3Rまで
実験内容
化合物1(50.01g、289mmol)及び化合物2R(75.24g、376mmol、1.3eq.)を、炭酸ナトリウム(30.6g、289mmol、1.00eq)と混合した乾燥THF(550mL、11V)中に溶解した。混合物を33℃のN下で24時間攪拌した後、水(500ml、10V)を添加して反応をクエンチし、続いて相を分離した。有機層を水(250ml、5V)で再度洗浄し、水層をEA(酢酸エチル)(250ml、5V)で2回抽出した。有機層を合わせ、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(PE:EA=15:1~5:1)で精製し、全収率57.19%で55.56gの化合物3Rを得た(純度99.20%で35.03、及び純度98.59%で20.53g)。
化合物3R及び化合物4から化合物5R
実験内容
化合物4(65.03g、262mmol、3eq.)を乾燥THF(300mL、10V)に溶解し、続いて-70~-75℃に冷却した。続いて、-70~-75℃のN下で、n-BuLi(16.73g、261mmol、3eq)のTHF溶液を化合物4のTHF溶液に滴下した。化合物3R(29.45g、87.4mmol、1eq.)を乾燥THF(300mL、10V)に溶解し、続いて-70~-75℃のN下で上記の中間体溶液に滴下した。1時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム(300mL、10V)を反応混合物に滴下して反応をクエンチした。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィ(PE:EA=10:1~3:1)(石油エーテル/酢酸エチル)で精製し、全収率69.88%で30.95gの化合物5Rを得た(純度98.21%で2.63g、及び純度91.51%で28.32g)。
化合物5Rから化合物6R
実験内容
化合物5R(1.05g、2.1mmol)、CuBr(148.3mg、0.5eq)、及び乾燥DMA(10ml、10V)を乾燥フラスコに添加し、続いて反応混合物を85℃に加熱し、乾燥空気流下で10時間攪拌した。EA(10ml、10V)を混合物に添加し、有機層を水(100ml、10V)で2回洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィ(PE:EA=10:1)で精製し、収率45.89%で0.48gの化合物6R(HPLC純度98.61a%)を得た。
化合物6Rから化合物10R
実験内容
化合物6R(1.72g、3.4mmol)をオートクレーブ中でDMA(12ml、7V)に溶解し、続いてNHを25分間バブリングした。CuBr(240mg、0.5eq)を反応混合物に添加し、続いて混合物を85℃に加熱した。16時間攪拌した後、EA(26ml、15V)を添加して、有機層を水(17ml、10V)で3回洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィ(PE:EA=5:1~2:1)で精製し、収率92.5%で1.53gの化合物10R(HPLC純度99.15a%)を得た。
化合物10Rから化合物11R
実験内容
化合物10R(1.03g、2.1mmol)をトルエン(8ml、8V)に溶解し、続いて水(7.5ml、7.5V)、及び続いて35%HCl(2.21g、21mmol、10eq.)を順次添加した。反応混合物を65℃に加熱し、2時間攪拌した。混合物を20~25℃に冷却し、続いて相を分離した。MeOH(5ml、5V)を混合物に添加し、続いて30%KOHでpHを10~13に調節した。固形分を濾過し、50重量%のMeOH/HO(1g)でケークを洗浄した。湿ったケークを45℃でMeOH(17ml、17V)に溶解し、続いて50重量%のKOH/HO(14g、14X)を滴下した。混合物を20~25℃に冷却し、続いて固形分を濾過し、50重量%のMeOH/HO(1g)でケークを洗浄した。45℃の減圧下で16時間乾燥させた後、0.69gの化合物11Rを得た(HPLC純度99.7a%、100%キラル)。収率は86.9%であった。
化合物11Rからイブルチニブ
イブルチニブを、国際公開第2016/115356号パンフレット、同第2008/039218号パンフレット(実施例1b)、及び/又は同第2014/139970号パンフレットに開示される手順に従って調製した。
更なる実施例A:イブルチニブ(又はその塩)は、実施例1に記載されるプロセス工程のいずれかを用いて中間体を調製した後で、イブルチニブ(又はその塩)に変換することによって調製される。
更なる実施例B:医薬組成物は、最初に実施例2に従ってイブルチニブ(又はその塩)を調製し、続いて、こうして得られたイブルチニブ(又はその塩)を薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/又は賦形剤と接触させることによって調製する。

Claims (10)

  1. 式(I)の化合物を調製するためのプロセスであって、
    Figure 2022533747000018

    式中、
    は窒素保護基を表し、
    は水素又はアリール(例えばフェニル)を表し、
    は離脱基(例えばハロ、-O-Yなど)及び-N(R)Rから選択される置換基を表し、
    は水素又はスルホン(例えば、-S(O)-R、式中、Rは、任意選択的に1つ以上のフルオロ原子によって置換されたC1~3アルキル、又は任意選択的にハロ及びC1~3アルキルから選択された1つ以上の置換基によって置換されたアリール(例えばフェニル)を表し得、後者の基は、それ自体が任意選択的に1つ以上のフルオロ原子によって置換され得る)を表し、したがって、Xが-O-Yを表す場合は、スルホネート基が形成され得、例えばXはトシレート、メシレート、又はトリフレートを表し得、
    及びRのうち少なくとも一方が窒素保護基を表し、もう一方が水素、又は独立した窒素保護基を表し、
    前記プロセスは、式(II)の化合物の反応を含み、
    Figure 2022533747000019

    式中、R、R、及びXは、酸化剤(例えば酸素源、例えば空気、及び具体的には空気中のO)及び銅系触媒の存在下で上記で定義した通りである、プロセス。
  2. 前記反応は、銅系触媒及び空気(O)の存在下で実施される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 使用される前記触媒はCu(OAc)又はCuBrを含む、請求項2に記載の化合物。
  4. はハロ(例えばクロロ)若しくは-O-Yを表し、且つ/又は
    は水素を表し、且つ/又は
    はフェニル(非置換であり、イブルチニブに含有される適切な置換基を形成する)を表す、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記式(II)の化合物は、式(III)の式の化合物
    Figure 2022533747000020

    又はその塩(式中、R及びXは上記で定義した通りである)と、式(IV)の化合物
    Figure 2022533747000021

    又はその塩(式中、Rは定義した通りであり、Xは有機リチウム塩基の存在下でのハロ基を表す)との反応によって調製される、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記式(III)の化合物は、式(V)の化合物
    Figure 2022533747000022

    又はその塩(式中、Xは上記で定義される通りであり、Xはハロ(例えばクロロ、ブロモ、又はヨード)又は-O-Yなどの好適な離脱基を表し、Yはスルホン(例えば-S(O)-R(式中Rは、任意選択的に1つ以上のフルオロ原子によって置換されたC1~3アルキル、又は任意選択的にハロ及びC1~3アルキルから選択された1つ以上の置換基によって置換されたアリール(例えばフェニル)を表し得、後者の基は、それ自体が任意選択的に1つ以上のフルオロ原子によって置換され得る))を表す)の反応によって調製され、したがってXは、式(VI)の化合物
    Figure 2022533747000023

    又はその塩(式中Rは上記で定義した通りである)と求核芳香族置換反応条件下でスルホネート、例えばトシレート、メシレート、又はトリフレートを形成し得る、請求項5に記載のプロセス。
  7. 式(I)の化合物の変換を含むイブルチニブを調製するためのプロセスであって、式中Xは-NHを表し、Rは非置換フェニルを表し、Rは水素又は窒素保護基を表し、この場合、前記窒素保護基は本明細書の説明に従って除去され得る、プロセス。
  8. 前記式(I)の化合物はイブルチニブに変換され、例えばかかる化合物はCl-C(O)-C(H)=CHと反応されてもよく、或いは3-クロロプロピオニルクロリドと反応させることによって(例えば、Me-THF中の水性NaHCOの存在下で)2工程プロセスが実施されて、それにより式(VII)の化合物
    Figure 2022533747000024

    又はその誘導体を形成してもよく、かかる中間体は、例えばDBU(1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン)の存在下で脱離反応に供されて、イブルチニブをもたらし得る、請求項7に記載のプロセス。
  9. 請求項7又は8のいずれかによって(すなわち、こうしたプロセス工程の後に)得られるイブルチニブ(又はその塩)を含む医薬組成物。
  10. 請求項9に記載の医薬組成物を調製するためのプロセスであって、請求項7又は8に記載される通りにイブルチニブ(又はその塩)を調製した後に、これを薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/又は賦形剤と接触させるプロセスを含む、プロセス。
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