JP2022531196A - オキサアザキナゾリン-7(8h)-ケトン化合物、その調製方法及びその医薬用途 - Google Patents

オキサアザキナゾリン-7(8h)-ケトン化合物、その調製方法及びその医薬用途 Download PDF

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Abstract

【課題】オキサアザキナゾリン-7(8H)-ケトン化合物、その調製方法及びその医薬用途の提供。【解決手段】KRAS遺伝子変異に対して選択的な阻害効果を有するオキサアザキナゾリン-7(8H)-ケトン化合物、及びその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ(式(I)又は式(II)に示される通り;本明細書中の式中における各基の詳細な定義を参照)、並びに該化合物を含む医薬組成物、並びに抗がん剤の調製におけるそれらの用途が開示される。[化1]TIFF2022531196000197.tif92156【選択図】なし

Description

本発明は、医薬の技術分野に関する。特に、オキサアザキナゾリン-7(8H)-オン化合物、及びKRAS遺伝子変異の選択的阻害剤としてのその使用、並びに当該化合物から調製された医薬組成物に関する。
肺がんは、世界で最も発生率の高いがんである。中国では、肺がんの発生率は全てのがんの中で第1位となっている。また、中国で最も発生率及び死亡率の高いがんでもある。米国がん協会が2016年に発表したデータによると、約180万人が肺がんに罹患し、肺がんの約80%が非小細胞肺がん(NSCLC)である。
RASは、近縁の単量体球状タンパク質(分子量21kDa)群であり、188~189個のアミノ酸を有し、グアノシン二リン酸GDP又はグアノシン三リン酸GTPに結合する。RASサブファミリーのメンバーには、HRAS、KRAS、及びNRASが含まれる。RASは分子スイッチとして作用し、RASは、結合GDPを含む時は休眠又は閉位置にあり、「不活性」である。細胞がある種の成長促進刺激に晒されると、RASは結合GDPをGTPに変換するように誘導される。GTPと結合すると、RASは「オン」となり、他の下流の標的タンパク質と相互作用してこれらのタンパク質を活性化することができる。RASタンパク質自体は、GTPを加水分解してGDPに戻す(つまり、自らを閉鎖状態にする)固有の能力は非常に低い。閉鎖状態に戻るためには、外因性タンパク質であるGTPase活性化タンパク質(GAP)が必要である。GAPとRASが相互作用すると、GTPからGDPへの変換が大幅に促進される。
RASのいずれの変異も、RASとGAPの相互作用や、GTPからGDPへの変換能に影響を与えることになる。このような変異によって、タンパク質の活性化時間が長くなり、それにより細胞のシグナル伝達が長くなる。その結果、細胞が成長と***を続けることになる。このようなシグナル伝達は細胞の成長と***を引き起こすことから、RASシグナル伝達が過剰に活性化されて最終的にがんの発生につながる可能性がある。
肺がんでは、約32%の肺がんでRAS遺伝子の変異が確認されている。RAS遺伝子の3つの主要なサブタイプ(HRAS、NRAS、又はKRAS)に1つでも変異があると、ヒトの腫瘍が発生する可能性がある。RAS遺伝子の中でもKRAS遺伝子は最も変異頻度が高く、腫瘍の25~30%でKRAS変異が検出されることが報告されている。それに比べ、NRASやHRASファミリーメンバーの発がん性変異の割合ははるかに低い(それぞれ8%、3%)。最も一般的なKRAS変異は、G12残基とG13残基、及びPループのQ61残基に見られる。G12C変異は、KRAS遺伝子に頻繁におこる変異(グリシン-12からシステインへの変異)である。この変異は、がんの約13%、肺がんの約43%、MYH関連ポリポーシス(家族性大腸がん症候群)のほぼ100%で確認されている。
したがって、KRAS変異を選択的に阻害する阻害剤を開発することは、より良い方向である。KRAS野生型に対する阻害活性を抑えつつ、KRAS変異に対する阻害活性を高めるために、より高い活性、より優れた選択性、及びより低い毒性を有するRAS変異体の新規選択的阻害剤を開発することには大きな意義がある。
本発明は、KRAS変異の選択的阻害剤として、高活性、高選択性、低毒性/副作用等の点で有利なオキサアザキナゾリン-7(8H)-オン化合物を提供する。
一態様において、本発明は、式(I):
Figure 2022531196000002
(式中、R、Rは、それぞれ独立して、水素、シアノ、C1-3アルキル、又は-C1-3アルキル-NRであり;
01、R02、R03、R04、R05、R06は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであるか;
あるいはR01、R02は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
あるいはR03、R04は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
あるいはR05、R06は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成し;
Lは、結合、(CRL1L2、C(O)、C(O)C(RL1L2)、又はC(RL1L2)C(O)であり、式中、RL1、RL2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、又はC1-6アルキルであり;
nは、1又は2であり;
は、NRx1、O、又はCRx2x3であり、式中、Rx1は、水素又はC1-6アルキルであり、Rx2、Rx3は、それぞれ独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
は、N又はCRx4であり、式中、Rx4は、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
は、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
は、C6-10アリール又はC5-10ヘテロアリールであり、上記C6-10アリール、C5-10ヘテロアリールは、置換されていないか、あるいは独立して群S1から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており、上記群S1の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-NR、-C1-4アルキル-C(O)NR、-C1-4アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり;
は、C1-6アルキル、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、7~11員スピロシクロアルキル、-C1-4アルキル-C6-10アリール、-C1-4アルキル-C5-10ヘテロアリール、-NR-C6-10アリール、-O-C6-10アリール、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキルであり;
上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択され;
上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択され;
上記-C1-4アルキル-は、置換されていないか、あるいは独立してC1-3アルキルから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており;
上記C1-6アルキル、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、7~11員スピロシクロアルキル、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、置換されていないか、あるいは独立して群S2から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、NR、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-C2-4アルキニル、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキル、-C1-4アルキル-NR、-C1-4アルキル-C(O)NR、-C1-4アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され、上記群S2の置換基中の上記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、ハロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、アミノ、N(CH、ヒドロキシ、カルボキシルから独立して選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され;
、R、R、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルであり;
、Rは、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-C(O)C1-3アルキル、-CO1-3アルキルである)
で表される構造を有するオキサアザキナゾリン-7(8H)-オン化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグを提供する。
本発明の一実施形態において、式(I)の上記化合物は、式(IA)又は式(IB):
Figure 2022531196000003
(式中、各基は上記で定義した通りである)
で表される構造を有する。
別の態様において、本発明は、式(II):
Figure 2022531196000004
(式中、R’は、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、C3-6単環式ヘテロシクリル、ピリミジノニル、又はピリドニルであり、上記C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、C3-6単環式ヘテロシクリル、ピリミジノニル、及びピリドニルは、置換されていないか、あるいは独立して群S1から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されているか、あるいは独立して重水素化C1-6アルキル及び重水素化C1-6アルコキシから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており、上記群S1の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-NR、-C1-4アルキル-C(O)NR、-C1-4アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり;
’は、C1-6アルキル、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、7~11員スピロシクロアルキル、-C1-4アルキル-C6-10アリール、-C1-4アルキル-C5-10ヘテロアリール、-NR-C6-10アリール、-O-C6-10アリール、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキル、ピリミジノニル、又はピリドニルであり;
上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択され;
上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択され;
上記-C1-4アルキル-は、置換されていないか、あるいは独立してC1-3アルキルから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており;
上記C1-6アルキル、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、7~11員スピロシクロアルキル、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、ピリミジノニル、及びピリドニルは、置換されていないか、あるいは独立して群S2から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されているか、あるいは独立して重水素化C1-6アルキル及び重水素化C1-6アルコキシから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、NR、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-C2-4アルキニル、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキル、-C1-4アルキル-NR、-C1-4アルキル-C(O)NR、-C1-4アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され、上記群S2の置換基中の上記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、ハロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、アミノ、N(CH、ヒドロキシ、カルボキシルから独立して選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され;
、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルであり;
、Rは、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-C(O)C1-3アルキル、-CO1-3アルキルであり;
、R、R01、R02、R03、R04、R05、R06、L、X、X、Rは、上記で定義した通りである)
で表される構造を有するオキサアザキナゾリン-7(8H)-オン化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグを提供する。
本発明の一実施形態において、式(II)の上記化合物は、式(IIA)又は式(IIB):
Figure 2022531196000005
(式中、各基は上記で定義した通りである)
で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R’、R’におけるピリドニルは、ピリジニル-2(1H)-オンである。
本発明の一実施形態において、R’、R’におけるピリミジノニルは、ピリミジニル-4(3H)-オンである。
本発明の一実施形態において、上記群S1の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-2アルキル-ヒドロキシ、-C1-2アルキル-シアノ、-C1-2アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルキル、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-2アルキル-NR、-C1-2アルキル-C(O)NR、-C1-2アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルである。
本発明の一実施形態において、上記群S1の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-CH-ヒドロキシ、-CH-シアノ、-CH-C1-3アルコキシ、-CH-ハロC1-3アルキル、-CH-ハロC1-3アルコキシ、-CH-C3-6単環式ヘテロシクリル、-CH-NR、-CH-C(O)NR、-CH-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり、式中、Rは、水素、C1-3アルキル、-C(O)CH、又は-COCHであり、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、上記群S1の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C(O)NR、-CH-ヒドロキシ、-CH-シアノであり、式中、Rは、水素、-C(O)CH、又は-COCHであり、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、上記群S2の置換基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、アミノ、NHCH、N(CH、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-2アルキル-ヒドロキシ、-C1-2アルキル-エチニル、-C1-2アルキル-シアノ、-C1-2アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルキル、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-2アルキル-C3-6単環式シクロアルキル、-C1-2アルキル-NR、-C1-2アルキル-C(O)NR、-C1-2アルキル-SO1-3アルキル、又はエチニルであり、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され、上記群S2の置換基中の上記C1-6アルキル、C1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、ハロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、アミノ、N(CH、ヒドロキシ、カルボキシルから独立して選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S2の置換基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、アミノ、NHCH、N(CH、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-CH-ヒドロキシ、-CH-エチニル、-CH-シアノ、-CH-C1-3アルコキシ、-CH-ハロC1-3アルキル、-CH-ハロC1-3アルコキシ、-CH-C3-6単環式ヘテロシクリル、-CH-C3-6単環式シクロアルキル、-CH-NR、-CH-C(O)NR、-CH-SO1-3アルキル、又はエチニルであり、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され、上記群S2の置換基中の上記C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、-CH-、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、ハロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、アミノ、N(CH、ヒドロキシ、カルボキシルから独立して選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S2の置換基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、アミノ、NHCH、N(CH、-CH-ヒドロキシ、-CH-エチニルであり、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され、上記群S2の置換基中の上記C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、-CH-、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、ハロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、アミノ、N(CH、ヒドロキシ、カルボキシルから独立して選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S1の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S1の置換基中の上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R、Rは、それぞれ独立して、水素、シアノ、C1-3アルキル、-CHNH、-CHNHCH、又は-CHN(CHである。
本発明の一実施形態において、Rは水素であり、Rは、水素、シアノ、C1-3アルキル、-CHNH、-CHNHCH、又は-CHN(CHである。
本発明の一実施形態において、R、Rは、水素である。
本発明の一実施形態において、R01、R02、R03、R04、R05、R06は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-C1-2アルキル-ヒドロキシ、-C1-2アルキル-シアノ、-C1-2アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルキル、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルコキシであるか;
あるいはR01、R02は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
あるいはR03、R04は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
あるいはR05、R06は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成する。
本発明の一実施形態において、R01、R02、R03、R04、R05、R06は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-CH-ヒドロキシ、-CH-シアノ、-CH-C1-3アルコキシ、-CH-ハロC1-3アルキル、-CH-ハロC1-3アルコキシであるか;
あるいはR01、R02は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
あるいはR03、R04は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
あるいはR05、R06は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成する。
本発明の一実施形態において、R05、R06は水素であり、R01、R02、R03、R04は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-CH-ヒドロキシ、-CH-シアノ、-CH-C1-3アルコキシ、-CH-ハロC1-3アルキル、-CH-ハロC1-3アルコキシであるか;
あるいはR01、R02は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキル形成するか;
あるいはR03、R04は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成する。
本発明の一実施形態において、R01、R02がそれらに結合した炭素原子と共に形成する上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R03、R04がそれらに結合した炭素原子と共に形成する上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R05、R06がそれらに結合した炭素原子と共に形成する上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R02、R04は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-CH-ヒドロキシ、-CH-シアノ、-CH-C1-3アルコキシ、-CH-ハロC1-3アルキル、-CH-ハロC1-3アルコキシであり、R01、R03、R05、R06は、水素である。
本発明の一実施形態において、R02、R04は、それぞれ独立して、水素、CH、-CH-ヒドロキシ、又は-CH-シアノであり、R01、R03、R05、R06は、水素である。
本発明の一実施形態において、R02、R04は、それぞれ独立して、水素又はCHであり、R01、R03、R05、R06は、水素である。
本発明の一実施形態において、R01、R02、R03、R04、R05、R06は、水素である。
本発明の一実施形態において、Lは、結合又は(CRL1L2であり、式中、RL1、RL2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、又はC1-6アルキルであり、nは、1又は2である。
本発明の一実施形態において、Lは、結合又は(CRL1L2であり、式中、RL1、RL2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、又はC1-3アルキルであり、nは、1又は2である。
本発明の一実施形態において、Lは、結合又は(CHであり、nは、1又は2である。
本発明の一実施形態において、Lは、(CRL1L2であり、式中、RL1、RL2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、又はC1-3アルキルであり、nは、1又は2である。
本発明の一実施形態において、Lは、CH又はCHCHである。
本発明の一実施形態において、Lは、CHである。
本発明の一実施形態において、Xは、NRx1又はOであり、式中、Rx1は、水素又はC1-6アルキルである。
本発明の一実施形態において、Xは、NRx1又はOであり、式中、Rx1は、水素又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、Xは、Oである。
本発明の一実施形態において、Lは、CHであり、Xは、Oである。
本発明の一実施形態において、Lは、CHCHであり、Xは、Oである。
本発明の一実施形態において、Xは、N又はCRx4であり、式中、Rx4は、水素、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又はハロC1-6アルキルである。
本発明の一実施形態において、Xは、N又はCRx4であり、式中、Rx4は、水素、ハロ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、又はハロC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、Xは、Nである。
本発明の一実施形態において、Xは、CRx4であり、式中、Rx4は、水素、ハロ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、又はハロC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、Xは、CRx4であり、式中、Rx4は、水素、フッ素、塩素、C1-4アルキルである。
本発明の一実施形態において、Rは、水素、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ハロC1-3アルキル、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-2アルキル-ヒドロキシ、-C1-2アルキル-シアノ、-C1-2アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルキル、又は-C1-2アルキル-ハロC1-3アルコキシであり、式中、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、Rは、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、ビニル、エチニル、-CH-ヒドロキシ、-CH-シアノ、-CH-C1-3アルコキシ、-CH-ハロC1-3アルキル、又は-CH-ハロC1-3アルコキシであり、式中、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、Rにおける上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、Rは、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、NR、エチニル、-CH-ヒドロキシ、-CH-C1-3アルコキシであり、式中、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、Rは、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルキル、アミノ、NHCH、N(CH、エチニル、-CH-ヒドロキシ、又は-CH-C1-3アルコキシである。
本発明の一実施形態において、Rは、水素、ハロ、シアノ、又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、Rは、水素、フッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである。
本発明の一実施形態において、R、R’における上記7~11員スピロシクロアルキルは、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、及びシクロヘキシル環から選択される任意の2つの単環式シクロアルキル環で形成された、1つのスピロ原子を含むモノスピロシクロアルキルである。
本発明の一実施形態において、R、R、R’、R’における上記C6-10アリールは、それぞれ独立して、フェニル、ナフチル、フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環、又はフェニルを1つのC5-6単環式シクロアルキルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環である。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環における上記C5-6単環式ヘテロシクリルは、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを1つのC5-6単環式シクロアルキルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環における上記C5-6単環式シクロアルキルは、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R、R、R’、R’における上記C6-10アリールは、フェニルである。
本発明の一実施形態において、R、R、R’、R’における上記C5-10ヘテロアリールは、それぞれ独立して、5員若しくは6員モノヘテロアリール、フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した8~10員ビヘテロアリール、又は5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つのC5-6単環式シクロアルキルに縮合した8~10員ビヘテロアリールである。
本発明の一実施形態において、R、R、R’、R’における上記C5-10ヘテロアリールが5員若しくは6員モノヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、それぞれ独立して、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R、R、R’、R’における上記C5-10ヘテロアリールが5員若しくは6員モノヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、それぞれ独立して、
Figure 2022531196000006
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールにおける上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールにおける上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した8~10員ビヘテロアリールにおける上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
上記C5-6単環式ヘテロシクリルは、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2、6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つのC5-6単環式シクロアルキルに縮合した8~10員ビヘテロアリールにおける上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
上記C5-6単環式シクロアルキルは、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記9員若しくは10員ビヘテロアリールは、式(a)又は式(b):
Figure 2022531196000007
(式中、C環は、5員若しくは6員モノヘテロアリールであり、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記C環は、
Figure 2022531196000008
からなる群から選択される構造を有し、式中、
Figure 2022531196000009
で表される結合した2つの炭素原子は、他の環に縮合して共有される一対の隣接する炭素原子である。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールは、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールは、ベンゾ[d]イソオキサゾール、1H-インドール、イソインドール、1H-ベンゾ[d]イミダゾール、ベンゾ[d]イソチアゾール、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール、ベンゾ[d]オキサゾール、ベンゾ[d]チアゾール、インダゾール、ベンゾフラン、ベンゾ[b]チオフェン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記8~10員ビヘテロアリールは、式(d)又は式(e):
Figure 2022531196000010
(式中、D環、E環は、5員若しくは6員モノヘテロアリールであり、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記D環、E環は、それぞれ独立して、
Figure 2022531196000011
からなる群から選択される構造を有し、式中、
Figure 2022531196000012
で表される結合した2つの炭素原子は、他の環に縮合して共有される一対の隣接する炭素原子である。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、ピリドピリミジン及びナフチリジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、ピリド[3,2-d]ピリミジン、ピリド[2,3-d]ピリミジン、ピリド[3,4-d]ピリミジン、ピリド[4,3-d]ピリミジン、1,8-ナフチリジン、1,7-ナフチリジン、1,6-ナフチリジン、1,5-ナフチリジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環は、
Figure 2022531196000013
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R、R’は、独立して、フェニル、ナフチル、フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環、5員若しくは6員モノヘテロアリール、フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールであり、上記フェニル、ナフチル、9員若しくは10員芳香族縮合二環式環、5員若しくは6員モノヘテロアリール、9員若しくは10員ビヘテロアリール、8~10員ビヘテロアリールは、置換されていないか、あるいは独立して上記群S1から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されている。
本発明の一実施形態において、R、R’は、独立して、フェニル、又はフェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールであり、上記フェニル、9員若しくは10員ビヘテロアリールは、置換されていないか、あるいは独立して上記群S1から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されている。
本発明の一実施形態において、R、R’は、独立して、フェニル、又はフェニルを5員モノヘテロアリールに縮合した9員ビヘテロアリールであり、上記フェニル、9員ビヘテロアリールは、置換されていないか、あるいは独立して上記群S1から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されている。
本発明の一実施形態において、R、R’が独立してフェニルである場合、R、R’は、
Figure 2022531196000014
(式中、Rs1、Rs2は、それぞれ独立して、上記群S1の置換基から選択される)からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールは、
Figure 2022531196000015
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、
Figure 2022531196000016
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールは、
Figure 2022531196000017
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、
Figure 2022531196000018
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリール、又は上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、
Figure 2022531196000019
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環は、
Figure 2022531196000020
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R、R’は、独立して、
Figure 2022531196000021
Figure 2022531196000022
Figure 2022531196000023
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R、R’は、それぞれ独立して、
Figure 2022531196000024
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R、R’は、独立して、
Figure 2022531196000025
Figure 2022531196000026
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R、R’は、それぞれ独立して、
Figure 2022531196000027
Figure 2022531196000028
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R、R、R01、R02、R03、R04、R05、R06、L、X、X、R、R、R、R’、R’は、それぞれ独立して、実施例中の各特定の化合物における対応する基である。
本発明の一実施形態において、任意の基における上記C3-6シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、任意の基における上記3~6員ヘテロシクロアルキルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、任意の基における上記5員若しくは6員モノシクロヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、任意の基における上記8~10員ビシクロヘテロアリールは、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、ピリドピリミジン、ナフチリジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、式(I)の上記化合物は、実施例に記載された各特定の化合物、特にZ1~Z14の任意の化合物からなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、式(I)の上記化合物は、本願実施例で調製された上記化合物からなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、式(I)の上記化合物は、表A-1から選択される。
本発明の一実施形態において、式(I)の上記化合物は、表A-2から選択される。
本発明の一実施形態において、式(I)及び式(II)で表される代表的な化合物には、以下の表A-1に挙げられた化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグが含まれる。
Figure 2022531196000029
Figure 2022531196000030
Figure 2022531196000031
Figure 2022531196000032
Figure 2022531196000033
Figure 2022531196000034
Figure 2022531196000035
Figure 2022531196000036
本発明の一実施形態において、式(I)及び式(II)で表される代表的な化合物には、以下の表A-2に挙げられた化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグが含まれる。
Figure 2022531196000037
Figure 2022531196000038
Figure 2022531196000039
Figure 2022531196000040
Figure 2022531196000041
Figure 2022531196000042
別の態様において、本発明は、上述した化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
本明細書中、「医薬的に許容される担体」とは、活性物質の生物学的活性を妨げることなく、またホスト又は対象に悪影響を及ぼすことなく、有効量の本発明の活性物質を送達することができる任意の製剤又は担体媒体を意味する。非毒性、不活性、固体、半固体の物質、又は液体の充填剤、希釈剤、包装材、若しくは補助製剤、又はあらゆる種類の賦形剤である。代表的な担体としては、水、油、植物及び鉱物、クリーム基剤、ローション基剤、軟膏基剤等が挙げられる。これらの基剤には、懸濁剤、増粘剤、経皮吸収促進剤等が含まれる。これらの配合は、化粧品又は局所医薬の分野の当業者に公知である。
本発明の一実施形態において、上記医薬組成物は、経口、噴霧吸入、直腸投与、経鼻投与、口腔投与、局所投与、非経口投与、例えば、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、心室内、胸骨内及び頭蓋内注射若しくは注入等の任意の形態で投与してもよく、あるいは移植リザーバーを用いて投与してもよい。経口投与する場合、本発明の化合物は、任意の経口的に許容される剤形に製剤化することができる。剤形としては、錠剤、カプセル、水溶液、水性懸濁液等が挙げられるが、これらに限定されない。錠剤に使用する担体としては、典型的には、乳糖やコーンスターチ等が挙げられる。また、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤を添加してもよい。カプセルに使用する希釈剤としては、典型的には、乳糖や乾燥コーンスターチ等が挙げられる。水性懸濁液は、典型的には、有効成分を適切な乳化剤及び懸濁剤と混合することで製剤化する。必要に応じて、甘味料、香料、又は着色料を経口剤形に添加してもよい。局所投与する場合、特に目、皮膚、下部腸管神経障害等、局所投与により容易にアクセス可能な患部表面又は器官に投与する場合、本発明の化合物は、当該表面又は器官に応じて異なる局所剤形に製剤化することができる。目に局所投与する場合、本発明の化合物は、特定pHの等張滅菌生理食塩水を担体として、微粒子化した懸濁液又は溶液の剤形に製剤化でき、塩化ベンジルアルコキシド等の防腐剤を添加してもしなくてもよい。点眼する場合は、上記化合物をワセリンクリーム等のクリーム状に製剤化することができる。皮膚に局所投与する場合、本発明の化合物は、有効成分を1つ以上の担体に懸濁又は溶解させた軟膏、ローション、又はクリームの適切な剤形に製剤化することができる。軟膏製剤に有用な担体としては、鉱物油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリプロピレンオキシド、乳化ワックス、及び水等が挙げられるが、これらに限定されない。ローション又はクリームに有用な担体としては、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、Tween60、セチルエステルワックス、ヘキサデセニルアリールアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物は、滅菌水性注射剤又は油懸濁液、又は滅菌注射液等の滅菌注射剤の剤形で投与することができる。有用な担体及び溶媒としては、水、リンゲル液、及び等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、モノトリグリセリド又はジグリセリド等、滅菌不揮発性油を溶媒又は懸濁媒体として使用することもできる。
別の実施形態において、本発明は、がんを予防及び/又は治療するための医薬品の調製における、上記オキサアザキナゾリン-7(8H)-オン化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグの使用を提供する。
本発明の一実施形態において、上記がんは、膵管癌、結腸直腸癌、多発性骨髄腫、肺癌、皮膚黒色腫、類内膜癌、子宮癌肉腫、甲状腺癌、急性骨髄性白血病、膀胱尿路上皮癌、胃癌、子宮頸癌、頭頸部扁平上皮癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、食道癌、慢性リンパ性白血病、肺扁平上皮癌、小細胞肺癌、乳頭状腎細胞癌、腺様嚢胞癌、嫌色素性腎細胞癌、肝臓癌、***浸潤癌、子宮頸部扁平上皮癌、卵巣漿液性腺癌、副腎皮質癌、前立腺癌、神経芽腫、脳低悪性度神経膠腫、膠芽腫、髄芽腫、食道扁平上皮癌、腎明細胞癌、骨肉腫、卵巣小細胞癌、ラブドイド腫瘍、肉腫、小腸神経内分泌腫瘍、T細胞前リンパ球性白血病である。
本発明の一実施形態において、上記がんは肺がんであり、好ましくは非小細胞肺癌である。
別の態様において、本発明は、KRAS変異(好ましくは、上記KRAS変異はKRAS G12C変異である)の阻害剤の調製における、上記オキサアザキナゾリン-7(8H)-オン化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグの使用を提供する。
別の態様において、本発明は、がんを治療するための方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の上記化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ、又はそれらの任意の組み合わせ、又は上記医薬組成物を投与する工程を含む方法を提供する。
本明細書中、「対象」とは、動物、特に哺乳類、好ましくはヒトを示す。
本明細書中、「有効量」又は「治療上有効な量」とは、非毒性で所望の効果を有する薬物又は薬剤の十分な量を示す。本発明の一実施形態において、本発明に従って患者を治療する際、所定の薬剤の量は、個々の投薬計画、疾患又は障害の種類とその重症度、及び治療を必要とする対象又はホストの特有性(例えば、体重)等の多くの要因によって決定するが、例えば、採用した個々の薬剤、投与経路、治療される状態、治療される対象又はホスト等の個々の状況に応じて、当該技術分野で公知の慣習的方法で投与量を決定できる。一般的に、成人の治療に使用する場合、投与量は、典型的には0.02~5000mg/日、例えば約1~1500mg/日の範囲となる。所望の投与量は、都合に応じて、単回投与とするか、同時に(若しくは短時間で)投与するか、又は適切な間隔での分割投与、例えば1日あたり2回、3回、4回、又はそれ以上の分割投与とすることができる。投与量範囲を上記の通り提示したが、患者の状態に応じて、また医師の診断に関連して、具体的な有効量を適切に調整できることが当業者に理解されるであろう。
本明細書中、「医薬的に許容される塩」とは、医薬的に許容され、他の副作用無く遊離塩基の生物学的有効性を保持することができる本発明の化合物の塩を示す。医薬的に許容される塩の種類としては、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等)若しくは有機酸(酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、カンファースルホン酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフタラム酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸等)との酸付加塩;又は親化合物に存在する酸性プロトンが、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ金属イオン若しくはアルカリ土類イオン等の金属イオンで置換されているか、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン等の有機塩基に配位して形成される塩が挙げられる。本発明の医薬的に許容される塩は、従来の化学的方法によって酸ラジカル又は塩基ラジカルを含む親化合物から合成できる。一般に、このような塩は、遊離酸又は塩基の形態であるこれらの化合物と、化学量論的量の適切な塩基又は酸とを、水、有機溶媒、又は両者の混合物中で反応させることで調製する。一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル等の非水系媒体が好ましい。本明細書に記載の化合物は、塩の形態に加えて、プロドラッグの形態でも存在する。本明細書に記載の化合物のプロドラッグは、生理的条件下で容易に化学変化して、本発明の化合物に変換される。さらに、プロドラッグは、in vivo環境において化学的又は生化学的方法で本発明の化合物に変換することができる。
本明細書中、「溶媒和物」とは、本発明の化合物を医薬的に許容される溶媒と組み合わせることで形成される物質を指す。医薬的に許容される溶媒としては、水、エタノール、酢酸等が挙げられる。上記溶媒和物には、化学量論的溶媒和物及び非化学量論的溶媒和物が含まれ、好ましくは水和物である。本発明の特定の化合物は、水和物形態等、溶媒和又は非溶媒和形態で存在してもよい。一般に、溶媒和形態は非溶媒和形態と同等であり、両形態が本発明の範囲に含まれる。
本明細書中、式(I)又は式(II)で表される本発明の化合物は、1つ以上のキラル中心を含んでもよく、異なる光学活性体として存在してもよい。本化合物が1つのキラル中心を含む場合、当該化合物はエナンチオマーを含む。本発明は、これらの2つの異性体及び異性体の混合物、例えばラセミ混合物を包含する。エナンチオマーは、結晶化やキラルクロマトグラフィー等、当技術分野で知られている方法等で分割することができる。式(I)又は式(II)の上記化合物が2つ以上のキラル中心を含む場合、ジアステレオマーが存在してもよい。本発明は、分割された光学的に純粋な特定の異性体及びジアステレオマーの混合物を包含する。ジアステレオマーは、結晶化や分取クロマトグラフィー等、当技術分野で知られている方法で分割することができる。本明細書中、「立体異性体」とは、立体配座異性体及び立体配置異性体の両方を含み、立体配置異性体は、主にシス-トランス異性体及び光学異性体を含む。本発明の化合物は、立体異性体形態で存在することができるため、考えられる全ての立体異性体形態を含み、例えば、シス-トランス異性体、互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体等が挙げられるが、これらに限定されない。また、本発明の化合物は、メソ異性体、ラセミ体、アトロプ異性体を等量混合した混合物等、上記立体異性体の任意の組合せ又は任意の混合物等の形態であってもよい。例えば、単一のエナンチオマー、単一の非エナンチオマー、又はそれらの混合物、又は単一のアトロプ異性体、又はそれらの混合物が挙げられる。本発明の化合物がオレフィン性二重結合を含む場合、特に断りのない限り、シス異性体及びトランス異性体、並びにそれらの任意の組み合わせを含む。本発明のアトロプ異性体は、分子内回転の制限に基づく軸又は平面キラリティーを有する立体異性体である。本発明の化合物は、軸不斉に由来する2つのアトロプ異性体を有し、置換基R又はR、R’又はR’が、置換ナフチリドン等の環に結合したC6-10アリール、5員若しくは6員モノシクロヘテロアリール、8~10員ビシクロヘテロアリール、又はピリドニル等の環状基(特に、結合の2つの末端の隣接位置が、オルト位に置換基を有する場合)である場合に、結合の回転を制限し、立体障害を形成することで得られる。本発明に係るアトロプ異性体に関して、上記化合物が式(I)又は式(II)の構造を有するか、あるいは式(I)又は式(II)の上記化合物が不斉炭素等で得られる異性体を有する場合、各異性体化合物に存在する一対のアトロプ異性体のいずれか1つを表す。また、医薬品としては、優れた活性を有するアトロプ異性体が好ましい。式(I)又は式(II)の上記化合物は、必要に応じて、不斉炭素、軸不斉等に由来する光学異性体を有し、結晶化やクロマトグラフィー(例えば、キラルクロマトグラフィー)等、当技術分野で知られている方法等で単一の異性体を得ることができる。本発明の化合物のアトロプ異性体は、P又はM配置で表すことができ、当技術分野で知られている他の一般的な手段で標識することもできる。
以上のように、本発明は、上記種々の構造で示される化合物、又はそれらの互変異性体、シス-トランス異性体、メソ異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体、又はそれらの混合物の形態を提供する。「それらの混合物の形態」には、上記立体異性体のいずれか(例えば、互変異性体、シス-トランス異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体)及び/又は任意の形体の混合物(メソ異性体、ラセミ体)、例えば、シス-トランス異性体の混合物、エナンチオマーとジアステレオマーの混合物、ジアステレオマーの混合物、アトロプ異性体の混合物、シス-トランス異性体とラセミ体の混合物、エナンチオマーとジアステレオマーの混合物、アトロプ異性体とジアステレオマーの混合物等が含まれる。
本明細書中、「アルキル」とは、1~20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素基を指す。「C1-10アルキル」とは、1~10個の炭素原子、より好ましくは1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル基、すなわちC1-6アルキルを指す、より好ましくはC1-4アルキル、最も好ましくはC1-3アルキルを指す。具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n-ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、及びそれらの種々の分岐異性体が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「アルコキシ」とは、-O-アルキル(アルキルは、上記で定義された通り)の構造を有する基を指す。「C1-10アルコキシ」とは、1~10個の炭素原子を有するアルコキシ基を指し、好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-4アルコキシ、最も好ましくはC1-3アルコキシを指す。具体例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「アルケニル」とは、鎖の任意の位置に1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する上記で定義されたアルキルを指す。「C2-8アルケニル」とは、2~8個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有するアルケニル基を指し、好ましくは2~6個の炭素原子及び1~2個の炭素-炭素二重結合を有するアルケニル基、すなわちC2-6アルケニルを指し、より好ましくは2~4個の炭素原子及び1~2個の炭素-炭素二重結合を有するアルケニル基、すなわちC2-4アルケニルを指す。具体例としては、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-、2-又は3-ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「アルキニル」とは、鎖の任意の位置に1つ以上の炭素-炭素三重結合を有する上記で定義されたアルキルを指す。「C2-8アルキニル」とは、2~8個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有するアルキニル基を指し、好ましくは2~6個の炭素原子及び1~2個の炭素-炭素三重結合を有するアルキニル基、すなわちC2-6アルキニルを指し、より好ましくは2~4個の炭素原子及び1~2個の炭素-炭素三重結合を有するアルキニル基、すなわちC2-4アルキニルを指す。具体例としては、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-、2-又は3-ブチニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を指す。
本明細書中、「ハロアルキル」とは、1つ以上(1、2、3、4又は5個)のハロゲンで置換されている上記で定義されたアルキルを指す。「ハロC1-10アルキル」とは、1~10個の炭素原子を有するハロアルキルを指し、好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-4アルキル、最も好ましくはハロC1-3アルキルを指す。具体例としては、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、クロロエチル、1,2-ジクロロエチル、トリクロロエチル、ブロモエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「ハロアルコキシ」とは、1つ以上(1、2、3、4又は5個)のハロゲンで置換されている上記で定義されたアルコキシを指す。「ハロC1-10アルコキシ」とは、1~10個の炭素原子を有するハロアルコキシを指し、好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-4アルコキシ、最も好ましくはハロC1-3アルコキシを指す。具体例としては、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「重水素化アルキル」とは、1つ以上(例えば、1、2、3、4又は5個)の重水素原子で置換されたアルキル基を指す。該アルキル基の定義は前述の通りである。「重水素化C1-10アルキル」とは、1~10個の炭素原子を有する重水素化アルキルを指す。好ましくは重水素化C1-6アルキルであり、より好ましくは重水素化C1-4アルキルであり、さらに好ましくは重水素化C1-3アルキルである。具体例としては、モノ重水素化メチル、ジ重水素化メチル、トリ重水素化メチル、モノ重水素化エチル、1,2-ジ重水素化エチル、トリ重水素化エチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「重水素化アルコキシ」とは、1つ以上(例えば、1、2、3、4又は5個)の重水素原子で置換されたアルコキシ基を指す。該アルコキシ基は上記で定義した通りである。「重水素化C1-10アルコキシ」とは、1~10個の炭素原子を有する重水素化アルコキシ基を指す。好ましくは重水素化C1-6アルコキシであり、より好ましくは重水素化C1-4アルコキシであり、さらに好ましくは重水素化C1-3アルコキシである。具体例としては、トリ重水素化メトキシ、トリ重水素化エトキシ、モノ重水素化メトキシ、モノ重水素化エトキシ、ジ重水素化メトキシ、ジ重水素化エトキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「シクロアルキル」及び「シクロアルキル環」とは、飽和又は部分的に不飽和の単環式又は多環式の環状ヒドロカルビル置換基を指す。上記シクロアルキル環は、3~20個の炭素原子を含み(C3-20)、3~12個の炭素原子を含む(C3-12)ことが好ましく、3~10個の炭素原子を含む(C3-10)ことがより好ましく、3~6個の炭素原子を含む(C3-6)ことが最も好ましい。
シクロアルキル中の環炭素原子は、1、2又は3個のオキソ基で任意に置換されて環状ケトン構造を形成してもよい。単環式シクロアルキルである場合、当該単環式シクロアルキルは飽和又は部分的に不飽和であり、好ましくは3~8個の環炭素原子を含む(すなわち、3~8員若しくはC3-8)単環式シクロアルカン、より好ましくは3~6個の環炭素原子を含む単環式シクロアルカンである。単環式シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクチル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオン等が挙げられるが、これらに限定されない。多環式シクロアルキルとしては、スピロシクロアルキル、縮合シクロアルキル、橋かけシクロアルキルが挙げられる。
「スピロシクロアルキル」とは、5~20個の環炭素原子を含む(すなわち、5~20員若しくはC5-20)多環式基を指し、複数の3~8員(すなわち、3~8個の環炭素原子を含む又はC3-8)単環が1つの炭素原子(以下、スピロ原子という)を共有している。各単環は、1つ以上の二重結合を含んでいてもよいが、完全に共役したπ電子系を有する環は無い。好ましくは6~14員(すなわち、6~14個の炭素原子を含む又はC6-14)スピロシクロアルキル、より好ましくは7~11員スピロシクロアルキルである。複数の環が共有するスピロ原子の数に応じて、上記スピロシクロアルキルは、モノスピロシクロアルキル、ビスピロシクロアルキル、又はポリスピロシクロアルキルに分けられ、モノスピロシクロアルキル及びビスピロシクロアルキルが好ましく、7員(4員単環/4員単環)、8員(4員単環/5員単環)、9員(4員単環/6員単環、5員単環/5員単環)、10員(5員単環/6員単環)、又は11員(6員単環/6員単環)モノスピロシクロアルキルがより好ましい。スピロシクロアルキルとしては、
Figure 2022531196000043
が挙げられるが、これらに限定されない。
上記シクロアルキル環は、アリール環、ヘテロアリール環、又はヘテロシクリル環に縮合していてもよく、親構造に結合した環が上記シクロアルキル環である。例としては、インダニル、テトラリル、ベンゾシクロヘプチル等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明中、上記各種のシクロアルキルは、任意に置換されていてもよく、置換基は、好ましくは本開示に記載される1つ以上の置換基である。
本明細書中、「ハロシクロアルキル」とは、1つ以上(1、2、3、4又は5個)のハロゲンで置換されている上記で定義されたシクロアルキルを指す。「ハロC3-8シクロアルキル」とは、3~8個の炭素原子を有するハロシクロアルキルを指し、好ましくはハロC3-6シクロアルキル、より好ましくはハロC、ハロC、ハロC、又はハロCシクロアルキルを指す。具体例としては、トリフルオロシクロプロピル、フルオロシクロプロピル、フルオロシクロヘキシル、ジフルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロヘキシル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「ヘテロシクリル」及び「ヘテロシクリル環」は交換可能に使用されて、3~20個の環原子を含む(すなわち、3~20員若しくはC3-20)飽和又は部分的に不飽和の単環式又は多環式の環状ヒドロカルビルを指す。ここで、1個以上(好ましくは1~4個)の環原子が、窒素、酸素、又はS(O)(mは0~2の整数)からなる群から選択されるヘテロ原子であるが、-O-O-、-O-S-、又は-S-S-の環部分は含まず、残りの環原子はそれぞれ炭素である。窒素原子は、置換されていても置換されていなくてもよい(すなわち、N又はNRであり、Rは水素、又は本明細書で定義される他の置換基である)。ヘテロシクリルの環炭素原子は、1、2又は3個のオキソ基で任意に置換されて、環状ケトン、環状ラクトン、又は環状ラクタムの構造を形成してもよい。好ましくは3~12個の環原子、より好ましくは3~10個の環原子を含み、そのうち1~4個はヘテロ原子である。
本発明の特定の実施形態において、「ヘテロシクリル」とは、飽和又は部分的に不飽和の単環式ヘテロシクリルを指し、3~8個の環原子を含む(すなわち、3~8員又はC3-8)単環式ヘテロシクリルであって、環原子のうち1~3個がヘテロ原子であるものが好ましく、3~6個の環原子を含む単環式ヘテロシクリル基であって、環原子のうち1~2個がヘテロ原子であるものがより好ましく、5~6個の環原子を含む単環式ヘテロシクリル基であって、環原子のうち1~2個がヘテロ原子であるものが最も好ましい。上記ヘテロ原子が窒素原子である場合、窒素原子は置換されていても置換されていなくてもよい(すなわち、N又はNRであり、Rは水素、又は本明細書で定義される他の置換基である)。上記ヘテロ原子が硫黄原子である場合、硫黄原子は任意に酸化されていてもよい(すなわち、S(O)であり、mは0~2の整数である)。上記単環式ヘテロシクリル中の環炭素原子は、1、2又は3個のオキソ基で任意に置換されて、環状ケトン、環状ラクトン、又は環状ラクタムの構造を形成してもよい。単環式ヘテロシクリルの具体例としては、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記単環式ヘテロシクリル中のC-C、N-C等の隣接する2つの環原子は、本明細書で定義されるシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリール(例えば、単環式シクロアルキル環、単環式ヘテロシクリル環、モノアリール環、5員若しくは6員モノヘテロアリール環等)に任意に縮合して、縮合ポリシクリルを形成してもよい。他の環に縮合した上記単環式ヘテロシクリル中の隣接する2つの環原子は、C-Cであることが好ましい。
本発明において、上記各種のヘテロシクリルは、任意に置換されていてもよい。置換されている場合、置換基は、本開示に記載される1つ以上の置換基であることが好ましい。
本明細書中、「アリール」とは、6~14個の環原子を含む(すなわち、6~14員若しくはC6-14)全炭素モノシクリル、全炭素ポリシクリル(環が共有結合で別の環に連結しており、非縮合)、又は全炭素縮合ポリシクリル(すなわち、一対の隣接する炭素原子が環の間で共有されている)基であって、環系の少なくとも1つの環が芳香族、すなわち、π電子共役系を有しているものを指す。6~10個の環原子を含む(すなわち、6~10員若しくはC6-10)アリールが好ましい。上記環系の各環は、5又は6個の環原子を含む。「アリール」及び「アリール環」は、互いに交換可能に使用される。
本発明の特定の実施形態では、「アリール」とは、モノアリール又はポリアリール環を指し、例としては、フェニル、ビフェニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の特定の実施形態では、「アリール」とは、芳香族縮合ポリシクリルを指し、該芳香族縮合ポリシクリルは、モノアリール環を1つ以上のモノアリール環に縮合したポリシクリル基であってよい。例としては、ナフチル、アントリル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の特定の実施形態において、「アリール」とは、芳香族縮合ポリシクリル(好ましくは9員若しくは10員芳香族縮合ポリシクリル)を指し、該芳香族縮合ポリシクリルは、モノアリール環(好ましくはフェニル)を1つ以上の非芳香族環に縮合したポリシクリル基であってよく、親構造に結合した環は、芳香族環又は非芳香族環である。上記非芳香族環としては、3~6員単環式ヘテロシクリル環が挙げられ、好ましくは5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環(単環式ヘテロシクリル中の環炭素原子は、1又は2個のオキソ基で置換されて、環状ラクタム又は環状ラクトンの構造を形成してもよい)、3~6員単環式シクロアルキル環、好ましくは5員若しくは6員単環式シクロアルキル環(単環式シクロアルキル中の環炭素原子は1又は2個のオキソ基で置換されて、環状ケトンの構造を形成してもよい)等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記モノアリール環を1つ以上の非芳香族環に縮合したポリシクリル基は、窒素原子又は炭素原子を介して他の部位又は親構造に連結していてもよい。親構造に一緒に結合した環は、芳香族環又は非芳香族環であり、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2022531196000044
本発明において、上記各種のアリールは、置換されていても置換されていなくてもよい。置換されている場合、置換基は、本開示に記載される1つ以上の基であることが好ましい。
本明細書中、「ヘテロアリール」とは、1~4個のヘテロ原子を含み、5~14個の環原子(すなわち、5~14員若しくはC5-14)、好ましくは5~10個の環原子(すなわち、5~10員若しくはC5-10)、より好ましくは5、6、8、9又は10個の環原子を有する単環式又は縮合多環式基(すなわち、隣接する炭素原子又は対のヘテロ原子を共有する環)を指し、上記ヘテロ原子は、酸素、硫黄、及び窒素からなる群から選択され、窒素原子及び硫黄原子は任意に酸化されていてもよく、窒素原子は任意に四級化されていてもよい。環系のヘテロアリールは、共有される6、10又は14個のπ電子を有している。環系の少なくとも1つの環は芳香族である。「ヘテロアリール」及び「ヘテロアリール環」は、互いに交換可能に使用される。
本発明の特定の実施形態において、「ヘテロアリール」とは、モノヘテロアリール環(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール環)を指す。モノヘテロアリールの例としては、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の特定の実施形態において、「ヘテロアリール」とは、縮合ポリヘテロアリール環(好ましくは8~10員ビヘテロアリール環)を指す。上記縮合ポリヘテロアリール環は、モノアリール環(好ましくはフェニル)とモノヘテロアリール環(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール環)を縮合した多環式基(好ましくは9員若しくは10員ビヘテロアリール環)、又はモノヘテロアリール(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール)とモノヘテロアリール(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール)を縮合した多環式基(好ましくは8~10員ビヘテロアリール環)のいずれかを含む。
上記モノヘテロアリール環におけるC-C、N-C、N-N等の任意の2つの隣接する環原子は、本開示で定義されるシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリール(例えば、単環式シクロアルキル環、単環式ヘテロシクリル環、モノアリール環、5員若しくは6員モノヘテロアリール環等)に縮合して、縮合ポリシクリルを形成してもよい。他の環に縮合して縮合環を形成するモノヘテロアリール環中の2つの隣接する環原子は、好ましくはC-Cであり、以下の形態が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2022531196000045
上記縮合ポリヘテロアリール環としては、ベンゾ[d]イソオキサゾール、1H-インドール、イソインドール、1H-ベンゾ[d]イミダゾール、ベンゾ[d]イソチアゾール、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール、ベンゾ[d]オキサゾール、ベンゾ[d]チアゾール、インダゾール、ベンゾフラン、ベンゾ[b]チオフェン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、ピリド[3,2-d]ピリミジン、ピリド[2,3-d]ピリミジン、ピリド[3,4-d]ピリミジン、ピリド[4,3-d]ピリミジン、1,8-ナフチリジン、1,7-ナフチリジン、1,6-ナフチリジン、1,5-ナフチリジン等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記モノヘテロアリール、又はモノアリール環とモノヘテロアリール環を縮合したポリシクリル基、又はモノヘテロアリールとモノヘテロアリールを縮合したポリシクリル基は、窒素原子又は炭素原子を介して他の部位又は親構造に連結していてもよい。ポリシクリル基である場合、親構造に一緒に結合した環は、ヘテロアリール環、アリール環、単環式シクロアルキル環、又は単環式ヘテロシクリル環であり、例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2022531196000046
本発明の特定の実施形態において、「ヘテロアリール」とは、縮合ポリヘテロアリール環(好ましくは8~10員ビヘテロアリール環)を指す。上記縮合ポリヘテロアリール環は、モノヘテロアリール環(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール環)と1つ以上の非芳香族環を縮合したポリシクリル基であり、親構造に一緒に結合した環は、ヘテロアリール環又は非芳香族環である。上記非芳香族環としては、3~6員(好ましくは5員若しくは6員)単環式ヘテロシクリル環(単環式ヘテロシクリル環中の環炭素原子は、1又は2個のオキソ基で置換されて、環状ラクタム又は環状ラクトンの構造を形成してもよい)、3~6員(好ましくは5員若しくは6員)単環式シクロアルキル環(単環式シクロアルキル環中の環炭素原子は、1又は2個のオキソ基で置換されて、環状ケトンの構造を形成してもよい)等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記モノヘテロアリール環と1つ以上の非芳香族環を縮合したポリシクリル基は、窒素原子又は炭素原子を介して他の部位又は親構造に連結していてもよく、親構造に一緒に結合した環は、ヘテロアリール環又は非芳香族環である。例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2022531196000047
本発明において、上記各種のヘテロアリールは、置換されていても置換されていなくてもよい。置換されている場合、置換基は、本開示に記載される1つ以上の置換基であることが好ましい。
本明細書中、「ヒドロキシル」とは、-OHを指す。
本明細書中、「ヒドロキシルメチル」とは、-CHOHを指し、「ヒドロキシエチル」とは、-CHCHOH又は-CH(OH)CHを指す。
本明細書中、「シアノメチル」とは、-CHCNを指し、「シアノエチル」とは、-CHCHCN又は-CHCNCHを指す。
本明細書中、「アミノ」とは、-NHを指す。
本明細書中、「シアノ」とは、-CNを指す。
本明細書中、「ニトロ」とは、-NOを指す。
本明細書中、「ベンジル」とは、-CH-フェニルを指す。
本明細書中、「オキソ基」とは、=Oを指す。
本明細書中、「カルボキシル」とは、-C(O)OHを指す。
本明細書中、「カルボン酸エステル基」とは、-C(O)O(アルキル)又は-C(O)O(シクロアルキル)を指す。
本明細書中、「アセチル」とは、-COCHを指す。
本明細書中、「-C1-4アルキル-C6-10アリール」とは、C1-4アルキルがC6-10アリールで置換されている、好ましくは1つのC6-10アリールで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-C5-10ヘテロアリール」とは、C1-4アルキルがC5-10ヘテロアリールで置換されている、好ましくは1つのC5-10ヘテロアリールで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル」とは、C1-4アルキルがC3-6単環式ヘテロシクリルで置換されている、好ましくは1つのC3-6単環式ヘテロシクリルで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキル」とは、C1-4アルキルがC3-6単環式シクロアルキルで置換されている、好ましくは1つのC3-6単環式シクロアルキルで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-ヒドロキシ」とは、C1-4アルキルがヒドロキシで置換されている、好ましくは1つのヒドロキシで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-であり、-C1-4アルキル-ヒドロキシの例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチルが挙げられる。
本明細書中、「-C1-4アルキル-シアノ」とは、C1-4アルキルがシアノで置換されている、好ましくは1つのシアノで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-であり、-C1-4アルキル-シアノの例としては、シアノメチル、シアノエチルが挙げられる。
本明細書中、「-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ」とは、C1-4アルキルがC1-6アルコキシで置換されている、好ましくは1つのC1-6アルコキシで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル」とは、C1-4アルキルがハロC1-6アルキルで置換されている、好ましくは1つのハロC1-6アルキルで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ」とは、C1-4アルキルがハロC1-6アルコキシで置換されている、好ましくは1つのハロC1-6アルコキシで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-NR」とは、C1-4アルキルがNRで置換されている、好ましくは1つのNRで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-C(O)NR」とは、C1-4アルキルがC(O)NRで置換されている、好ましくは1つのC(O)NRで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-SO1-3アルキル」とは、C1-4アルキルがSO1-3アルキルで置換されている、好ましくは1つのSO1-3アルキルで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「-C1-4アルキル-C2-4アルキニル」とは、C1-4アルキルがC2-4アルキニルで置換されている、好ましくは1つのC2-4アルキニルで置換されていることを意味する。ここで、-C1-4アルキル-は、置換によって形成されたアルキレン又はアルキリデンラジカルを表し、好ましくは-C1-4アルキル-、より好ましくは-C1-3アルキル-、さらに好ましくは-CH-CH-等の-C1-2アルキル-、最も好ましくは-CH-である。
本明細書中、「置換された」とは、特定の原子の原子価が正常であり、かつ置換化合物が安定である限り、特定の原子上の任意の1つ以上の水素原子が、重水素及び水素変種を含む置換基で置換されていることを意味する。置換基がオキソ基(すなわち=O)の場合、2つの水素原子が置換されていることを意味する。オキソ基の置換は、芳香族基では起こらない。「任意に置換されている」とは、置換されていてもいなくてもよいことを意味する。特に指定のない限り、置換基の種類及び数は、化学的に達成可能であることに基づいて任意に決定できる。
化合物の構成又は構造において任意の変数(例えば、R)が2回以上出現する場合、それぞれの場合においてその定義は独立している。したがって、例えば、ある基が0~2個のRで置換されている場合、当該基は2個までのRで任意に置換されていてもよく、Rはそれぞれの場合において独立した選択肢を有する。さらに、置換基及び/又はその変種の組み合わせは、その組み合わせによって安定した化合物が得られる場合にのみ許容される。
本発明の式(I)又は式(II)で表される化合物は、当技術分野で公知の合成方法を用いて、又は当技術分野で公知の方法と本発明に記載の方法とを組み合わせて調製することができる。本発明が提供する溶媒、温度、及び他の反応条件は例示であり、当技術分野で周知の方法に従って変更することができる。本発明の実施例に記載された化合物は、それらの特定の構造に基づいて実施例に記載された方法に従って適切な出発材料を用いて合成することができる。実施例に記載の方法と類似の方法を用いて合成してもよい。本発明の実施例の化合物を合成するために使用される出発材料は、文献に記載されてた公知の合成方法又は類似の方法によって調製することができ、あるいは市販供給源から入手してもよい。必要に応じて、実施例の化合物を、結晶化、クロマトグラフィー等、当技術分野でよく知られた方法で更に分割してその立体異性体を得てもよく、分割条件は、当業者が従来の手段やわずかな実験によって容易に得ることができる。
更なる例として、本発明の式(I-a)の化合物は、以下の方法で合成してもよく、各工程における溶媒、温度、及び他の反応条件は、下記実施例に記載されているものと同じ又は類似であってよく、あるいは当技術分野で知られている反応条件が使用される。
Figure 2022531196000048
式中、Rlevは、当技術分野で周知の脱離基であり、例えば、トリフルオロメタンスルホネート;塩素、臭素、ヨウ素;メシレート、トシレート、p-トルエンスルホネート等のスルホン酸基;アセトキシ、トリフルオロアセトキシ等のアシルオキシ基等である。Rは、当技術分野で周知のアミノ保護基であり、例えば、ホルミル;アルカノイル(例えば、アセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル)等のアシル;tert-ブトキシカルボニル(Boc)等のアルコキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)等のアリールメトキシカルボニル;ベンジル(Bn)、トリチル(Tr)、1,1-ジ(4’-メトキシフェニル)メチル等のアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)、tert-ブチルジメチルシリル(TBS)等のシリル等である。R、R、R01、R02、R03、R04、R05、R06、n、X、X、R、R、Rは、上記で定義した通りである。
更なる例として、本発明の式(II-a)の化合物は、以下の方法で合成してもよく、各工程における溶媒、温度、及び他の反応条件は、下記実施例に記載されているものと同じ又は類似であってよく、あるいは当技術分野で知られている反応条件が使用される。
Figure 2022531196000049
式中、Rlevは、当技術分野で周知の脱離基であり、例えば、トリフルオロメタンスルホネート;塩素、臭素、ヨウ素;メシレート、トシレート、p-トルエンスルホネート等のスルホン酸基;アセトキシ、トリフルオロアセトキシ等のアシルオキシ基等である。Rは、当技術分野で周知のアミノ保護基であり、例えば、ホルミル;アルカノイル(例えば、アセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル)等のアシル;tert-ブトキシカルボニル(Boc)等のアルコキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)等のアリールメトキシカルボニル;ベンジル(Bn)、トリチル(Tr)、1,1-ジ(4’-メトキシフェニル)メチル等のアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)、tert-ブチルジメチルシリル(TBS)等のシリル等である。R、R、R01、R02、R03、R04、R05、R06、n、X、X、R、R’、R’は、上記で定義した通りである。
本発明の化合物は、以下に挙げる具体的な実施形態、以下に挙げるものを他の化学合成法と組み合わせて得られる実施形態、及び当業者によく知られている等価な代替方法を含む、当業者によく知られている様々な合成方法によって調製することができる。好ましい実施形態としては、本発明の実施例が挙げられるが、これに限定されない。
なお、下記実施例で分離される立体異性体の絶対配置は任意に特定される。分離方法はクロマトグラフィー分離であってよく、例えば、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明は、実施例によって詳細に説明されるが、これらに不利に限定されるものではない。本開示において、本発明を詳細に説明してきたが、その具体的な実施形態も開示されている。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の具体的な実施形態に様々な変更及び修正がなされ得ることは、当業者には明らかであろう。実施例において具体的な条件が示されていない場合は、従来の条件又は製造者が推奨する条件に従って実施される。製造者が示されていない試薬や器具は、いずれも市販される従来品である。
下記実施例で使用する試薬の略語は以下の通りである。CDIはN,N’-カルボニルジイミダゾールであり、DBUは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンであり、PyBopは1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジニルヘキサフルオロホスフェートであり、SPhosは2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニルであり、SPhos-Pd-G2はクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)であり、LiHMDSはリチウムビス(トリメチルシリル)アミドであり、Selectfluorは1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)であり、キサントホス-Pd-G2はクロロ[(4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)であり、キサントホスは4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテンであり、Pd(dppf)Clは[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロライドであり、NCSはN-クロロスクシンイミドであり、NaHMDSはナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドであり、TPは1-プロピルホスホン酸無水物であり、DIEAはN,N-ジイソプロピルエチルアミンである。
中間体aの調製
Figure 2022531196000050
工程1:2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-アミン(50g、333.3mmol)をテトラヒドロフラン(500mL)に溶解した。反応溶液を-65℃に冷却した後、NaHMDS(333.3mL、2M、666.6mmol)をゆっくりと滴下した。滴下の間、反応溶液は-60℃より低い温度で保った。滴下終了後、-60℃で30分間反応させ、次に4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾニトリルのテトラヒドロフラン(500mL)溶液を反応溶液にゆっくりと滴下した。滴下の間、反応溶液は-60℃より低い温度で保った。滴下終了後、反応溶液を室温に戻し、一晩反応させた。反応終了後、飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応を停止させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出して有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮乾固させて4-ブロモ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリルの粗生成物を得た(133g、収率100%)。ES-API:[M+H]=348.1
工程2:4-ブロモ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(133g、粗生成物、333.3mmol)をアセトニトリル(1400mL)に溶解し、NCS(89.1g、666.6mmol)を添加した。反応溶液を80℃に加熱して2時間反応させ、室温まで冷却し、水を加えて反応を停止させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出して有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮乾固させ、カラム精製を行って4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリルを得た(13.91g、2工程の収率11%)。ES-API:[M+H]=382.1
工程3:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(13.91g、36.5mmol)をDMSO(130mL)に溶解し、次に炭酸カリウム(10.0g、73.2mmol)を添加し、過酸化水素(14.91g、131.41mmol)を氷浴下で滴下し、室温で2時間反応させた。反応終了後、10%亜硫酸ナトリウム溶液(100mL)を氷浴下でゆっくりと添加して反応を停止させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出して有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮乾固させて生成物:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンズアミドを得た(12.5g、収率85.8%)。ES-API:[M+H]=400.1
工程4:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンズアミド(12.5g、31.33mmol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液を、水素化ナトリウム(12.5g、156.66mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液にドライアイスエタノール浴下で滴下して温度を0℃未満に制御した。ドライアイスエタノール浴下で15分間反応させた後、カルボニルジイミダゾール(7.6g、47.1mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下した。滴下終了後、ドライアイスとエタノールを15分間反応させた。反応終了後、飽和塩化アンモニウム溶液を添加して反応を停止させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出して有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮乾固させた。この粗生成物を石油エーテル/酢酸エチル=10:1でスラリー化して目的生成物:7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た(10.8g、収率81.1%)。ES-API:[M+H]=426.1
工程5:(R)3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.0g、14.07mmol)を0℃でTHF(60mL)に溶解し、水素化ナトリウム(1.88g、46.9mmol)を数回に分けて添加した。0℃で30分間反応を続けた後、7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)キナゾリン-2-オン(4.0g、9.38mmol)を数回に分けて添加し、反応溶液を0℃~室温で1.5時間反応させた。反応終了後、反応溶液を酢酸エチル(100mL)で0℃で希釈し、続いて氷水を添加した。生成物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、飽和食塩水(3×80mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムで精製して(R)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た(褐色油、4.5g、収率77.59%)。ES-API:[M+H]=622,624
工程6:(R)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.0g、6.42mmol)を0℃でDMF(100mL)に溶解し、PyBOP(8.35g、16.05mmol)を数回に分けて添加した後、DBU(4.88g、32.10mmol)を滴下した。添加終了後、反応溶液を室温で2時間反応させた。反応終了後、反応溶液を酢酸エチル(100mL)で0℃で希釈し、続いて氷水を添加した。生成物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、飽和食塩水(3×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムで精製して中間体aを得た(褐色油、3.6g、収率92.78%)。ES-API:[M+H]=603,605
中間体bの調製
Figure 2022531196000051
工程1:6-ブロモピリジン-2-オール(866mg、4.98mmol)を5mLのアセトニトリルに溶解し、炭酸カリウム(2.06g、14.93mmol)とヨウ化メチル(1.06g、7.47mmol)を添加し、60℃で2時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮した。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製して6-ブロモ-1-メチルピリジン-2(1H)-オンを得た(白色固体、630mg、収率73%)。ES-API:[M+H]=188.0
工程2:6-ブロモ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(2g、10.6mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、窒素保護下で-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(5.1mL、12.7mmol、2.5Mテトラヒドロフラン溶液)を滴下した。攪拌下、-78℃で15分間反応させ、続いて塩化トリブチルスズ(5.19g、16.0mmol)を滴下し、反応物をゆっくりと室温まで上昇させた。反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液で急冷した後、酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮した。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1-2/1)で精製して1-メチル-6-(トリブチルスタンニル)ピリジン-2(1H)-オンを得た(淡黄色液体、1.6g、収率38%)。ES-API:[M+H]=400.2
中間体cの調製
Figure 2022531196000052
工程1:2,4-ジクロロ-6-メチル-5-ニトロピリミジン(20g、97.08mmol)をジオキサン(400mL)に溶解し、イソプロペニルトリフルオロホウ酸カリウム(14.98g、101.9mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライド(3.4g、4.85mmol)を順に添加した。そこに水100mLに溶解した炭酸ナトリウム(20g)を滴下した。添加終了後、窒素置換を3回行い、80℃で2時間反応させた。反応終了後、反応系を室温まで冷却し、500mLの氷水に添加し、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、マニュアルカラムクロマトグラフィー(純石油エーテル)で精製して2-クロロ-4-メチル-5-ニトロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジンを得た(8g、収率38%)。ES-API:[M+1]=214.02
工程2:2-クロロ-4-メチル-5-ニトロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン(8g、37.55mmol)をメタノール(50mL)に溶解し、酢酸ナトリウム(6.15g、75.11mmol)及び800mgのパラジウム炭素を順に添加した。反応物を水素バルーンに連結して3回水素置換した。反応物を室温で24時間攪拌した。点板によって、原材料が消失し、生成物と、除去されていないClの副生成物とがあることがわかった。反応溶液をろ過し、このサンプルを混合してカラム器(120gカラム)に通して精製(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)して4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミンを得た(4g、収率71%)。ES-API:[M+1]=152.1
実施例1:化合物Z1の調製
Figure 2022531196000053
工程1:2-アミノ-4-ブロモ-6-フルオロ安息香酸メチル(2.6g、10.48mmol)及び50mLのイソプロパノールを250mL丸底フラスコに添加した。系温度を60℃まで上昇させた後、N-クロロスクシンイミド(1.7g、12.7mmol)を反応溶液に添加した。系温度を80℃に上昇させ、この温度で20分間反応させた。反応終了後、反応溶液を濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-8%)で精製して目的生成物:6-アミノ-4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ安息香酸メチル1.2gを収率39%で得た。ES-API:[M+H]=282.0;HNMR(400MHz,DMSO-d):7.05(s,1H),6.87(s,2H),3.82(s,3H)
工程2:6-アミノ-4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ安息香酸メチル(1.1g、3.89mmol)、1-ヨード-2-イソプロピルベンゼン(1.44g、5.84mmol)、Pd(dba)(0.36g、0.39mmol)、キサントホス(0.56g、0.97mmol)、炭酸セシウム(2.55g、7.78mmol)、及び20mLのジオキサンを100mL丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。反応物を70℃で16時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。30mLの水を反応物に添加した。反応溶液を30mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-5%)で精製して目的生成物:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)安息香酸メチル380mgを収率24%で得た。ES-API:[M+H]=400.1
工程3:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)安息香酸メチル(380mg、0.95mmol)、水酸化ナトリウム(114mg、2.84mmol)、メタノール(5mL)、テトラヒドロフラン(10mL)、及び水(5mL)を100mL丸底フラスコに添加した。反応物を室温で3時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。30mLの水を反応物に添加し、1M塩酸水溶液で反応物のpHを7に調整した。反応溶液を30mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮して粗生成物:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)安息香酸367mgを得た。ES-API:[M+H]=386.1
工程4:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)安息香酸(280mg、0.72mmol)、塩化チオニル(862mg、7.2mmol)、及びトルエン(5mL)を100mL丸底フラスコに添加した。反応物を100℃で1時間攪拌した。反応溶液を濃縮乾固して黄色油を得た。この黄色油をテトラヒドロフランに溶解したものを28%アンモニア水(5mL)に滴下した。反応溶液を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。30mLの水を反応物に添加した。反応溶液を30mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-40%)で精製して目的生成物:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)ベンズアミド(300mg)を純度89%、収率96%で得た。ES-API:[M+H]=385.3
工程5:60%NaH(146mg、3.65mmol)、テトラヒドロフラン(6mL)、及びDMF(2mL)を100mL丸底フラスコに添加した。反応物を0℃に冷却し、そこに4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)ベンズアミド(280mg、0.73mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で5時間攪拌した後、N,N’-カルボニルジイミダゾール(141mg、0.87mmol)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を反応溶液に滴下した。滴下終了後、反応物を0℃で15分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。30mLの飽和NHCl水溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を20mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-25%)で精製して目的生成物:7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(150mg)を黄色固体として収率50%で得た。ES-API:[M+H]=411.2
工程6:60%NaH(24mg、0.6mmol)、3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(67mg、0.31mmol)、テトラヒドロフラン(6mL)を100mL丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、そこに7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(100mg、0.24mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で5分攪拌した後、反応物を65℃油浴で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。30mLの飽和NHCl水溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を40mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-5%)で精製して目的生成物:3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(130mg)を黄色固体として純度84%、収率75%で得た。ES-API:[M+H]=607.1
工程7:3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(100mg、0.16mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)、及び50%TPの酢酸エチル溶液(523mg、0.82mmol)を50mL丸底フラスコに添加した。DBU(146mg、0.96mmol)を攪拌しながら一度に添加した。反応物を室温で16時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応物をC18逆相カラム(アセトニトリル/水(1%トリフルオロ酢酸):0-70%)で直接精製して目的生成物:10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジン[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(50mg)を黄色固体として純度90%、収率53%で得た。ES-API:[M+H]=589.1
工程8:10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジン[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(40mg、0.068mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(18mg、0.1mmol)、SPhos(7mg、0.017mmol)、Pd(dba)(12mg、0.014mmol)、リン酸カリウム(43mg、0.2mmol)、2mLのジオキサン、及び0.2mLの水を10mLマイクロ波反応管に添加した。マイクロ波反応管を115℃のマイクロ波反応器に入れて1時間反応させ、反応を停止させた。20mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を20mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して目的生成物:11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジン[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(40mg)を黄色固体として純度70%、粗生成物収率64%で得た。ES-API:[M+H]=641.2
工程9:11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジン[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(40mg、0.062mmol)、2mLのジクロロメタン、及び2mLのトリフルオロ酢酸を25mL丸底フラスコに添加した。反応物を室温で0.5時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を40℃で濃縮して粗生成物:11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(39mg)を黄色固体として純度72%で得た。ES-API:[M+H]=541.2
工程10:11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(39mg、0.06mmol)、2mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(30mg、0.3mmol)を25mL丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(5mg、0.04mmol、0.5mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で20分攪拌した。10mLの飽和NaHCO水溶液を反応溶液に添加し、10mLのジクロロメタンで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:Z1(4.44mg)を白色固体として反応収率12%で得た。ES-API:[M+H]=595.2;HNMR(400MHz,CDCl):7.52-7.34(m,4H),7.28-7.26(m,2H),7.11-7.09(m,1H),6.68-6.61(m,1H),6.44-6.40(m,1H),6.21-6.20(m,1H),5.83(d,J=10Hz,1H),5.05-5.01(m,1H),4.72-4.65(m,3H),4.08-3.98(m,2H),3.62-3.58(m,1H),3.21-3.12(m,2H),2.76-2.71(m,1H),2.12-2.10(m,3H),1.22-1.20(m,3H),1.05-1.01(m,3H)
実施例2~14
化合物Z2~Z14を化合物Z1と同様の方法を参照して調製した。各化合物の出発材料は、市販品や、当業者によく知られている既存の方法を参照して調製することができる。当業者には、中間体の同様の合成方法が既存の方法を参照して容易に入手可能である。
Figure 2022531196000054
Figure 2022531196000055
実施例15:化合物Z15、Z15-1、及びZ15-2の調製
Figure 2022531196000056
工程1:2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-アミン(1.5g、9.99mmol)及び50mLのテトラヒドロフランを250mL丸底フラスコに添加した。系を0℃に冷却後、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(12.5mL、2.5Mテトラヒドロフラン溶液、25mmol)を反応溶液に滴下した。滴下終了後、反応物を-60℃で30分攪拌し、次に4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾニトリル(2.39g、10.98mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を反応溶液に滴下した。滴下終了後、反応物を0℃で一晩攪拌した。反応終了後、反応溶液を氷水に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機相を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮乾固して生成物:4-ブロモ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(1.7g、49%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=349.3
工程2:4-ブロモ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(1.7g、4.88mmol)及び50mLのジメチルスルホキシドを250mL三口丸底フラスコに添加し、氷浴下で0~5℃まで冷却し、炭酸カリウム(1.34g、9.76mmol)及び過酸化水素(6.57g、30%水溶液、58mmol)を添加した。この温度で一晩反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。反応溶液を約150mLの氷水に注ぎ入れ、固体を沈殿させた。これをろ過してろ過ケーキを得た。ろ過ケーキを乾燥して4-ブロモ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンズアミド(1.8g、粗生成物)を白色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=367.2
工程3:4-ブロモ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンズアミド(1.8g、4.9mmol)及び80mLの乾燥テトラヒドロフランを250mL三口丸底フラスコに添加し、氷浴下で0~5℃まで冷却し、水素化ナトリウムを数回に分けて添加し(980mg、24.5mmol)、この温度で10分間反応させた。CDI(1.59g、9.8mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)懸濁液を上記溶液に滴下した後、この温度で20分間反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。反応溶液を約150mLの氷水に注ぎ入れ、pHを3M塩酸で約4に調整した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮乾固して7-ブロモ-5-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.46g、76%)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=393.3
工程4:(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.04g、4.81mmol)を60%水素化ナトリウム(1.11g、18.5mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)懸濁液に0℃で添加し、0℃で30分間反応させた。そこに7-ブロモ-5-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.46g、3.7mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を約100mLの氷水に注ぎ入れた。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:20-100%)で精製して(S)-3-((((7-ブロモ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(1.34g、62%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=589.1
工程5:(S)-3-((((7-ブロモ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(1.34g、2.29mmol)、DBU(2.01g、13.74mmol)、PyBop(3.57g、6.87mmol)、ジクロロメタン(100mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。100mLのジクロロメタンを反応物に添加し、有機相を30mLの塩酸(1M)及び100mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順に洗浄した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-3%)で精製して(S)-10-ブロモ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.04g、80%)を得た。ES-API:[M+H]=571.4
工程6:(S)-10-ブロモ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.04g、1.83mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(429mg、2.75mmol)、SPhos(73mg、0.18mmol)、SPhos-Pd-G2(129mg、0.18mmol)、リン酸カリウム(1.16g、5.49mmol)、60mLのジオキサン、及び12mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下で115℃で2時間攪拌し、反応を停止させた。50mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(S)-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(560mg、51%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=602.1
工程7:(S)-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(560mg、0.93mmol)、3mLのトリフルオロ酢酸、及び6mLのジクロロメタンを丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(S)-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(582mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=502.1
工程8:(S)-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(582mg、1.16mmol)、6mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(1.17g、11.6mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(117mg、0.93mmol、1mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:(S)-2-アクリロイル-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オンZ15(257mg、40%)を得た。ES-API:[M+H]=556.1;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.08(d,J=1.8Hz,1H),8.50(d,J=5.0Hz,1H),7.28(d,J=5.0Hz,1H),7.16(dd,J=15.0,8.2Hz,1H),6.84(s,2H),6.72(d,J=8.2Hz,1H),6.69-6.60(m,1H),6.20(d,J=16.4Hz,1H),5.98(s,1H),5.76(s,1H),4.75(s,1H),4.61(s,2H),4.52-4.26(m,2H),4.17-3.97(m,2H),2.82-2.68(m,1H),1.95(d,J=3.4Hz,4H),1.24(s,3H),1.11-1.06(m,4H),1.05-1.00(m,4H)
工程9:化合物Z15(257mg、0.46mmol)をキラル分割(移動相:メタノール(0.2%アンモニア含有メタノール);カラムタイプ:Cellulose-SC(4.6×100×5μm);流量:1.8mL/分;カラム温度:40.2℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z15-1(112mg、保持時間:1.6分、純度:100%、de値:99%):ES-API:[M+H]=556.2、及び
化合物Z15-2(121mg、保持時間:2.81分、純度:100%、de値:99%):ES-API:[M+H]=556.2
実施例16:化合物Z16の調製
Figure 2022531196000057
工程1:水素化ナトリウム(0.81g、20.25mmol、60%)を15mLのテトラヒドロフラン溶液に懸濁して0℃まで冷却した。この溶液に7-ブロモ-5-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.44g、6.658mmol)、10mLのテトラヒドロフラン溶液をゆっくりと滴下した。5分攪拌した後、(R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.8g、4.589mmol)、15mLのテトラヒドロフラン溶液を滴下した。65℃まで加熱後、反応物を1時間攪拌した。30mLの塩化アンモニウム溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を50mLの酢酸エチルで2回抽出し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-35%)で精製して目的生成物:(R)-3-((((7-ブロモ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.5g、収率75%)を白色様固体として得た。ES-API:[M+H]=588
工程2:(R)-3-((((7-ブロモ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.5g、2.55mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)に溶解し、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(3.97g、7.64mmol)、1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン(2.33g、15.29mmol)を順に添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。150mLの酢酸エチルを反応溶液に添加し、反応溶液を飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-20%)で精製して目的生成物:(R)-10-ブロモ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.0g、収率69%)を淡黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=571
工程3:(R)-10-ブロモ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.35mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(82mg、0.526mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(25.24mg、0.035mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-ビフェニル(14.37mg、0.035mmol)、リン酸カリウム(223mg、0.105mmol)、5mLの1,4-ジオキサン、及び1mLの水を100mL三口丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。反応物を110℃で1時間攪拌した。150mLの酢酸エチルを反応溶液に添加し、反応溶液を飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-50%)で精製して目的生成物:(R)-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(160mg、収率76%)を淡黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=602
工程4:(R)-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(160mg、0.266mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を室温で2時間攪拌し、反応溶液を濃縮して目的生成物:(R)-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(175mg)を得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=502
工程5:(R)-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(175mg、0.266mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.0mL、7.21mmol)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸(26.83mg、0.213mmol)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で15分攪拌した。80mLのジクロロメタンを反応溶液に添加し、反応溶液を100mLの飽和NaHCO水溶液、80mLの飽和食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-60%)で精製して目的生成物:(R)-2-アクリロイル-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オンZ16(60mg、収率67%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=556;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.05(d,J=92.9Hz,1H),8.50(d,J=4.9Hz,1H),7.35-7.24(m,1H),7.16(td,J=8.3,6.7Hz,1H),6.90(t,J=13.6Hz,1H),6.84(d,J=2.9Hz,1H),6.71(d,J=8.3Hz,1H),6.65(dd,J=9.9,8.4Hz,1H),6.20(d,J=16.7Hz,1H),5.98(dt,J=4.7,1.4Hz,1H),5.77(dd,J=10.4,2.4Hz,1H),4.76(d,J=18.0Hz,1H),4.67-4.54(m,2H),4.34(d,J=17.2Hz,1H),4.05(s,1H),3.51(dd,J=20.8,11.2Hz,1H),3.29-2.98(m,2H),2.76(dp,J=26.7,6.7Hz,1H),1.95(d,J=4.5Hz,3H),1.08(t,J=6.7Hz,3H),1.03(dd,J=6.7,4.2Hz,3H)
実施例17:化合物Z17、Z17-1、及びZ17-2の調製
Figure 2022531196000058
工程1:4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾニトリル(10g、45.87mmol)、40mLのイソプロパノール、及びシクロプロピルアミン(13g、229mmol)を密閉管に添加した。反応物を70℃油浴で2時間加熱した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮した。この粗生成物を石油エーテルで洗浄して生成物:4-ブロモ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-フルオロベンゾニトリル(11g、94%)を白色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=255.1
工程2:4-ブロモ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-フルオロベンゾニトリル(10g、39.21mmol)、N-クロロスクシンイミド(5.7g、43.13mmol)、及びアセトニトリル(150mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を65℃で0.5時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-5%)で精製して4-ブロモ-3-クロロ-6-(シクロプロピルアミノ)-2-フルオロベンゾニトリル(3.97g、35%)を白色固体として得た。HNMR(400MHz,CDCl)7.17(s,1H),5.13(s,1H),2.50-2.48(m,1H),0.92-0.90(m,2H),0.62-0.60(m,2H);ES-API:[M+H]=289.1
工程3:4-ブロモ-3-クロロ-6-(シクロプロピルアミノ)-2-フルオロベンゾニトリル(5g、17.30mmol)、炭酸カリウム(4.77g、34.60mmol)、及びジメチルスルホキシド(30mL)を丸底フラスコに添加した。30%過酸化水素(3.47mL、34.60mmol)を攪拌しながら添加した。反応物を室温で3時間攪拌した。氷水を反応溶液に添加し、固体を沈殿させた。それをろ過し、ろ過ケーキを真空乾燥して4-ブロモ-3-クロロ-6-(シクロプロピルアミノ)-2-フルオロベンズアミド(4.7g、89%)を白色固体として得た。HNMR(400MHz,DMSO-d)7.91(s,1H),7.85(s,1H),7.15(s,1H),6.96(s,1H),2.502-2.45(m,1H),0.80-0.75(m,2H),0.47-0.43(m,2H);ES-API:[M+H]=306.9
工程4:4-ブロモ-3-クロロ-6-(シクロプロピルアミノ)-2-フルオロベンズアミド(4.7g、16.7mmol)及び80mLの乾燥テトラヒドロフランを丸底フラスコに添加して氷浴下で0~5℃まで冷却し、水素化ナトリウム(3.3g、83.5mmol)を数回に分けて添加し、この温度で5分間反応させた。CDI(3.2g、20.04mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)懸濁液を上記溶液に滴下した後、この温度で15分間反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。反応溶液を約150mLの氷水に注ぎ入れ、pHを3M塩酸で約3に調整した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮乾固して7-ブロモ-6-クロロ-1-シクロプロピル-5-フルオロ-4-ヒドロキシキナゾリン-2(1H)-オン(3g、55%)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=333.1
工程5:60%NaH(180mg、4.5mmol)、(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(291mg、1.35mmol)、テトラヒドロフラン(12mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、そこに7-ブロモ-6-クロロ-1-シクロプロピル-5-フルオロ-4-ヒドロキシキナゾリン-2(1H)-オン(300mg、0.90mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で5分攪拌した後、反応物を60℃油浴で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。30mLの飽和NHCl水溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を40mLの酢酸エチルで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-5%)で精製して目的生成物:(S)-3-((((7-ブロモ-6-クロロ-1-シクロプロピルメチル-4-ヒドロキシ-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(470mg)を黄色固体として収率98%で得た。ES-API:[M+H]=529.1
工程6:(S)-3-((((7-ブロモ-6-クロロ-1-シクロプロピルメチル-4-ヒドロキシ-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(450mg、0.85mmol)、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジニルヘキサフルオロホスフェート(1.3g、2.55mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(8mL)を丸底フラスコに添加した。DBU(646mg、4.25mmol)を攪拌しながら添加した。反応物を室温で2時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。20mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を20mLの酢酸エチルで3回抽出した。有機相を飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して目的生成物:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-シクロプロピル-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(420mg)を黄色固体として収率96%で得た。ES-API:[M+H]=511.0
工程7:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-シクロプロピル-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(370mg、0.72mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(190mg、1.08mmol)、SPhos(29mg、0.072mmol)、SPhos-Pd-G2(52mg、0.072mmol)、リン酸カリウム(457mg、2.16mmol)、8mLのジオキサン、及び2mLの水を丸底フラスコに添加した。丸底フラスコを105℃のマイクロ波反応器に入れて2時間反応させ、反応を停止させた。20mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を20mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-2%)で精製して目的生成物:(13aS)-11-クロロ-8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(400mg)を黄色固体として純度60%、収率59%で得た。ES-API:[M+H]=563.2
工程8:(13aS)-11-クロロ-8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(400mg、0.44mmol)、3mLのジクロロメタン、及び3mLのトリフルオロ酢酸を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して粗生成物:(13aS)-11-クロロ-8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(203mg)を得た。これを直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=463.2
工程9:(13aS)-11-クロロ-8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(203mg、0.44mmol)、5mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(222mg、2.2mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(39mg、0.3mmol、0.5mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。10mLの飽和NaHCO水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を10mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:Z17(55.94mg、24%)を白色固体として得た。HNMR(400MHz,CDCl)7.62(s,1H),7.53-7.35(m,3H),6.60-6.56(m,1H),6.42-6.38(m,1H),5.83-5.80(m,1H),4.90-4.87(m,1H),4.60-4.55(m,3H),4.10-3.90(m,2H),3.56-3.26(m,3H),2.82-2.81(m,1H),2.26-2.25(m,3H),1.22-1.15(m,2H),0.88-0.80(m,2H);ES-API:[M+H]=517.0
工程10:化合物Z17(0.3g)をキラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IH 250mm×4.6mm×5μm;移動相:アセトニトリル:イソプロパノール:アンモニアメタノール=90:10:0.2;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z17-1(80mg、保持時間5.666分;ピーク1):白色固体;HNMR(400MHz,CDCl)7.68(s,1H),7.58(d,J=4Hz,1H),7.43-7.41(m,2H),6.62-6.56(m,1H),6.42-6.39(m,1H),5.82-5.80(m,1H),4.90-4.87(m,1H),4.60-4.51(m,3H),4.10-3.91(m,2H),3.60-3.29(m,3H),2.83-2.82(m,1H),2.26(s,3H),1.22-1.20(m,2H),0.90-0.82(m,2H);ES-API:[M+H]=517.1、及び
化合物Z17-2(85mg、保持時間6.661分;ピーク2):白色固体;HNMR(400MHz,CDCl)7.74-7.41(m,4H),6.60-6.58(m,1H),6.42-6.39(m,1H),5.82-5.80(m,1H),4.89-4.88(m,1H),4.60-4.57(m,3H),4.06-3.96(m,2H),3.60-3.30(m,3H),2.83-2.82(m,1H),2.26(s,3H),1.20-1.16(m,2H),0.92-0.82(m,2H);ES-API:[M+H]=517.1
実施例18:化合物Z18の調製
Figure 2022531196000059
工程1:(S)-10-ブロモ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(500mg、0.9mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(238mg、1.35mmol)、SPhos(37mg、0.09mmol)、SPhos-Pd-G2(65mg、0.09mmol)、リン酸カリウム(600mg、2.25mmol)、60mLのジオキサン、及び12mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下で115℃で2時間攪拌し、反応を停止させた。50mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(R)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(346mg、62%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=622.1
工程2:(R)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(346mg、0.56mmol)、3mLのトリフルオロ酢酸、及び6mLのジクロロメタンを丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(R)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(361mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=522.1
工程3:(R)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(361mg、0.69mmol)、10mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(700mg、6.9mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(69mg、0.55mmol、1mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:(R)-2-アクリロイル-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オンZ18(134mg、35%)を得た。ES-API:[M+H]=576.1;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.12(s,1H),8.44(d,J=4.8Hz,1H),7.55-7.39(m,2H),7.25(dd,J=19.8,6.0Hz,2H),6.87(s,2H),6.22(d,J=16.6Hz,1H),5.85(s,1H),5.78(d,J=10.4Hz,1H),4.70(d,J=12.0Hz,3H),4.53-4.28(m,2H),4.13(s,2H),3.54(s,2H),2.93-2.72(m,1H),2.13(s,3H),2.01(d,J=5.6Hz,3H),1.08(d,J=6.1Hz,3H),0.97(dd,J=12.3,6.7Hz,4H)
実施例19:化合物Z19、Z19-1、及びZ19-2の調製
Figure 2022531196000060
工程1:(S)-10-ブロモ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(500mg、0.9mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(238mg、1.35mmol)、SPhos(37mg、0.09mmol)、SPhos-Pd-G2(65mg、0.09mmol)、リン酸カリウム(600mg、2.25mmol)、60mLのジオキサン、及び12mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下で115℃で2時間攪拌し、反応を停止させた。50mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(S)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(381mg、68%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=622.1
工程2:(S)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(381mg、0.61mmol)、3mLのトリフルオロ酢酸、及び6mLのジクロロメタンを丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(S)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(401mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=522.1
工程3:(S)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(401mg、0.96mmol)、10mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(971mg、9.6mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(97mg、0.77mmol、1mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:(S)-2-アクリロイル-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オンZ19(248mg、45%)を得た。ES-API:[M+H]=576.1
工程4:上記で得た化合物Z19(248mg、0.43mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン(0.1%アンモニア含有メタノール):エタノール(0.1%アンモニア含有メタノール)=50:50);カラムタイプ:AY-H(250×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z19-1(105mg、保持時間:8.821分、純度:99%、de値:99%):ES-API:[M+H]=576.3、及び
化合物Z19-2(115mg、保持時間:11.79分、純度:99%、de値:99%):ES-API:[M+H]=576.2;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.12(s,1H),8.44(d,J=4.8Hz,1H),7.45(dd,J=16.7,6.5Hz,2H),7.27(d,J=3.2Hz,1H),7.22(d,J=8.6Hz,1H),6.88(t,J=10.8Hz,2H),6.21(d,J=16.3Hz,1H),5.84(d,J=1.7Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.4Hz,1H),4.85-4.60(m,3H),4.53-4.29(m,2H),4.24-3.95(m,2H),2.79(ddd,J=20.1,13.5,6.8Hz,1H),2.12(s,3H),2.00(d,J=5.8Hz,4H),1.09-1.05(m,4H),0.99-0.91(dd,J=12.0,6.8Hz,3H)
実施例20:化合物Z20、Z20-1、Z20-2、Z20-3、及びZ20-4の調製
Figure 2022531196000061
工程1:6-アミノ-4-ブロモ-3-クロロ-フルオロ安息香酸メチル(6.3g、22.35mmol)、(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(9.3g、35.77mmol)、2-ビシクロヘキシルホスフィン-2’,6’-ジメトキシビフェニル(734mg、1.78mmol)、SPhos-Pd-G2(1.27g、1.78mmol)、リン酸カリウム(14.2g、67.05mmol)、100mLのジオキサン、及び20mLの水を反応フラスコに添加した。90℃油浴で窒素保護下、2時間反応させ、反応を停止させた。100mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を100mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-25%)で精製して目的生成物:6-アミノ-3-クロロ-2-フルオロ-4-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)安息香酸メチル(6.7g)を黄色固体として純度58%で得た。ES-API:[M+H]=418.0
工程2:6-アミノ-3-クロロ-2-フルオロ-4-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)安息香酸メチル(6.2g、14.8mmol)、1-ヨード-2-イソプロピルベンゼン(5.4g、22.2mmol)、キサントホス-Pd-G2(0.92g、1.03mmol)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(0.60g、1.03mmol)、炭酸セシウム(9.7g、29.6mmol)、及び120mLのトルエンを丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。反応物を90℃で21時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。水を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-10%)で精製して目的生成物:3-クロロ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピルフェニル)アミノ)-4-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)安息香酸メチル(5.55g)を収率70%で得た。ES-API:[M+H]=536.1
工程3:3-クロロ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピルフェニル)アミノ)-4-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)安息香酸メチル(6.5g、12.1mmol)、水酸化ナトリウム(1.5g、36.4mmol)、メタノール(50mL)、テトラヒドロフラン(50mL)、及び水(20mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を45℃で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応物のpHを6M塩酸で8に調整した後、有機相を濃縮して除去した。水を添加し、反応溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮して3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)-4-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)安息香酸(5.9g、94%)を得た。ES-API:[M+H]=522.1
工程4:3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)-4-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)安息香酸(6.3g、12.1mmol)、塩化アンモニウム(1.9g、36.2mmol)、2-(7-アゾベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウレアヘキサフルオロホスフェート(6.9g、18.2mmol)、ジクロロメタン(40mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)、及びトリエチルアミン(6.1g、60.5mmol)を順に0℃で丸底フラスコに添加した。反応物を室温で4時間攪拌した。水を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を逆相カラム(アセトニトリル/水:20%-100%)で精製して目的生成物:3-クロロ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピルフェニル)アミノ)-4-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)ベンズアミド(6.1g、95%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=521.2
工程5:60%NaH(2.3g、58.5mmol)及びテトラヒドロフラン(60mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、そこに3-クロロ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピルフェニル)アミノ)-4-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)ベンズアミド(6.1g、11.7mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で5分攪拌した後、N,N’-カルボニルジイミダゾール(2.8g、17.5mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を反応溶液に滴下した。滴下終了後、反応物を0℃で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を冷飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ入れた。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮して目的生成物:6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(6.2g、98%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=547.2
工程6:60%NaH(2.3g、57.5mmol)、(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4g、18.4mmol)、テトラヒドロフラン(100mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、そこに6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(6.3g、11.5mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で5分攪拌した後、反応物を65℃油浴で0.5時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を冷飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ入れた。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-7%)で精製して目的生成物:(3S)-3-((((6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチルピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(6.7g、79%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=743.2
工程7:(3S)-3-((((6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチルピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(6g、8.1mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(40mL)、及び1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジニルヘキサフルオロホスフェート(10.5g、20.2mmol)を丸底フラスコに添加した。DBU(6.1g、40.4mmol)を攪拌しながら一度に添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応物をC18逆相カラム(アセトニトリル/水(0.5%トリフルオロ酢酸):0-80%)で直接精製して目的生成物:(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-10-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-7オキソ3,4,7,8,13,13aヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(4.1g、70%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=589.1;ES-API:[M+H]=725.2
工程8:(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-10-(5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-7オキソ3,4,7,8,13,13aヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(4.1g、5.6mmol)、5mLのジクロロメタン、及び20mLのトリフルオロ酢酸を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で2時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液40℃で濃縮して粗生成物:(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(3g)を黄色固体として得た。これを直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=541.2
工程9:(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピルフェニル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(3g、5.6mmol)、20mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(2.8g、28mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸(635mg、5.04mmol)を反応溶液に添加した。反応物を0℃で20分攪拌した。100mLの飽和NaHCO水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液をジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:Z20(1.1g、33%)を白色固体として得た。HNMR(400MHz,CDCl):7.50-7.30(m,4H),7.28-7.26(m,2H),7.11-7.09(m,1H),6.68-6.61(m,1H),6.44-6.40(m,1H),6.21-6.20(m,1H),5.84-5.81(m,1H),5.05-5.01(m,1H),4.72-4.65(m,3H),4.08-3.98(m,2H),3.62-3.58(m,1H),3.21-3.12(m,2H),2.76-2.70(m,1H),2.12-2.10(m,3H),1.22-1.20(m,3H),0.88-0.86(m,3H);ES-API:[M+H]=595.2
工程10:化合物Z20(1.1g)をキラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IA 250mm×4.6mm×5μm;移動相:n-ヘキサン:エタノール:アンモニアメタノール=50:50:0.2;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z20-1(151.17mg、保持時間6.439分;ピーク1):白色固体;HNMR(400MHz,CDCl)7.42-7.30(m,4H),7.22-7.16(m,2H),7.10-7.00(m,1H),6.56-6.53(m,1H),6.33-6.32(m,1H),6.06(s,1H),5.74-5.71(m,1H),4.94-4.91(m,1H),4.67-4.57(m,3H),4.00-3.92(m,2H),3.54-3.22(m,3H),2.66-2.63(m,1H),2.03(s,3H),0.94(d,J=4Hz,3H),0.88(d,J=4Hz,3H);ES-API:[M+H]=595.2、
化合物Z20-2(110.33mg;ピーク4、保持時間:10.952分):白色固体;HNMR(400MHz,CDCl)7.38-7.21(m,4H),7.20-7.19(m,2H),7.10-7.00(m,1H),6.56-6.53(m,1H),6.33-6.32(m,1H),6.13(s,1H),5.74-5.71(m,1H),4.95-4.92(m,1H),4.67-4.57(m,3H),4.00-3.92(m,2H),3.54-3.22(m,3H),2.66-2.63(m,1H),2.03(s,3H),1.13(d,J=4Hz,3H),0.95(d,J=4Hz,3H);ES-API:[M+H]=595.2、
化合物Z20-3(232.96mg;ピーク2、保持時間:7.026分):白色固体;HNMR(400MHz,CDCl)7.47-7.32(m,4H),7.20-7.19(m,2H),7.10-7.05(m,1H),6.66-6.60(m,1H),6.40-6.38(m,1H),6.20(s,1H),5.84-5.81(m,1H),5.00-4.90(m,1H),4.69-4.57(m,3H),4.00-3.92(m,2H),3.73-3.32(m,3H),2.71-2.68(m,1H),2.10(s,3H),1.22(d,J=4Hz,3H),1.01(d,J=4Hz,3H);ES-API:[M+H]=595.2、及び
化合物Z20-4(196.33mg;ピーク3、保持時間:8.800分):白色固体;HNMR(400MHz,CDCl)7.64-7.24(m,6H),7.14-7.05(m,1H),6.66-6.62(m,1H),6.40-6.38(m,1H),6.21(s,1H),5.86-5.81(m,1H),5.03-4.92(m,1H),4.75-4.57(m,3H),4.10-4.00(m,2H),3.70-3.25(m,3H),2.71-2.68(m,1H),2.10(s,3H),1.22(d,J=4Hz,3H),1.05(d,J=4Hz,3H);ES-API:[M+H]=595.2
実施例21:化合物Z21の調製
Figure 2022531196000062
工程1:4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾニトリル(50.0g、0.229mol)、シクロプロピルアミン(17.1g、1.146mol)、及び500mLのイソプロパノールを1000mL三口丸底フラスコに添加し、反応物を70℃で2時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却して固体を沈殿させ、ろ過して目的生成物:4-ブロモ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-フルオロベンゾニトリル(53g、収率91%)を得た。ES-API:[M+H]=255.0
工程2:4-ブロモ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-フルオロベンゾニトリル(52.0g、0.204mol)、炭酸カリウム(55.5g、0.408mol)、及び500mLのジメチルスルホキシドを1000mL三口丸底フラスコに添加した。30%過酸化水素(93.0g、0.734mol)を室温でゆっくりと滴下した。反応溶液を室温で3時間攪拌した。500mLの水を反応溶液に添加して多量の固体を沈殿させ、ろ過して目的生成物:4-ブロモ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-フルオロベンズアミド(55g、収率97%)を得た。ES-API:[M+H]=273.0
工程3:4-ブロモ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-フルオロベンゾニトリル(13.2g、0.048mol)及び150mLの無水テトラヒドロフランを500mL三口丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換し後、窒素ボールで保護した。水素化ナトリウム(9.62g、0.240mol)を0℃で添加し、この温度を保ちながら0.5時間反応させ、N,N’-カルボニルジイミダゾールの無水テトラヒドロフラン溶液(1.44mol/L、50mL)を速やかに添加した。5分おいて反応を完了させた後、反応溶液を氷水に添加し、酢酸エチルで3回抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を100mLのメチルtert-ブチルエーテルで一晩スラリー化してからろ過して目的生成物:7-ブロモ-1-シクロプロピル-5-フルオロ-4-ヒドロキシキノリン-2(1H)-オン(9g、収率63%)を得た。ES-API:[M+H]=299.0s
工程4:3-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(6.1g、0.026mol)及び80mLの無水テトラヒドロフランを250mL三口丸底フラスコに添加し、系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。水素化ナトリウム(4.5g、0.115mol)を0℃で添加し、この温度を保ちながら0.5時間反応させた。7-ブロモ-1-シクロプロピル-5-フルオロ-4-ヒドロキシキノリン-2(1H)-オンの無水テトラヒドロフラン溶液(1.12mol/L、20mL)を添加し、室温で1.5時間反応させた。反応の完了を質量分析で検出した。反応溶液を氷水に添加し、酢酸エチルで3回抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して目的生成物:3-(2-(((7-ブロモ-1-シクロプロピル-4-ヒドロキシ-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(9g、収率78%)を得た。ES-API:[M+H]=509.1
工程5:3-(2-(((7-ブロモ-1-シクロプロピル-4-ヒドロキシ-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(3.0g、0.006mol)、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジニルヘキサフルオロホスフェート(9.3g、0.018mol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(4.56g、0.03mol)、及び50mLのN,N-ジメチルホルムアミドを100mL三口丸底フラスコに添加し、室温で2時間攪拌した。80mLの酢酸エチルを反応溶液に添加し、反応溶液を80mLの飽和食塩水で3回洗浄した。酢酸エチル相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:10-ブロモ-8-シクロプロピル-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(0.65g、収率23%)を得た。ES-API:[M+H]=490.3
工程6:10-ブロモ-8-シクロプロピル-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(0.49g、0.001mol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(0.260g、0.0015mol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(0.072g、0.0001mol)、SPhos(0.041g、0.0001mol)、リン酸カリウム(0.64g、0.003mol)、10mLのジオキサン、及び2mLの水を100mL三口丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。110℃で2時間反応させた。30mLの酢酸エチルを反応溶液に添加し、反応溶液を30mLの飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(550mg、収率83%)を得た。ES-API:[M+H]+=543.3
工程7:8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(550mg、0.001mol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を室温で2時間攪拌し、反応溶液を濃縮して目的生成物:8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,3,4,13,14,14a-ヘキサヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-7(8H)-オン(500mg)を得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=443.3
工程8:8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,3,4,13,14,14a-ヘキサヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-7(8H)-オン(500mg、0.0011mol)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.034g、0.0003mol)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、アクリル酸クロライド(138mg、0.0011mol)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で15分攪拌した。80mLのジクロロメタンを反応溶液に添加し、反応溶液を100mLの飽和NaHCO水溶液、80mLの飽和食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:2-アクリロイル-8-シクロプロピル-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,3,4,13,14,14a-ヘキサヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-7(8H)-オンZ21(80mg、収率14%)を得た。ES-API:[M+H]=497.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ13.13(s,1H),7.81(s,1H),7.50(d,J=8.3Hz,1H),7.28(s,2H),6.78(s,2H),6.19(t,J=14.8Hz,1H),5.75(d,J=8.9Hz,1H),4.85-4.58(m,1H),4.48-3.97(m,5H),3.60(d,J=13.2Hz,1H),3.05(s,2H),2.70(s,1H),2.37(s,3H),2.01(dd,J=81.0,33.5Hz,2H),1.06(d,J=56.8Hz,2H),0.67(d,J=72.2Hz,2H);ES-API:[M+H]=497.2
実施例22:化合物Z22の調製
Figure 2022531196000063
工程1:3-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(1.76g、7.65mmol)を水素化ナトリウム(404mg、10.20mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)懸濁液に氷浴下で添加し、5分攪拌した。次に7-ブロモ-5-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(2g、5.10mmol)を反応溶液に添加し、60℃まで加熱し、2分攪拌した。室温まで冷却した後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液(40mL)で急冷し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせて乾燥及び濃縮し、高速シリカゲルカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して3-(2-((7-ブロモ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルの白色固体を得た(1.5g、収率44%)。ES-API:[M+H]=602.0
工程2:3-(2-((7-ブロモ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.5g、2.49mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)に溶解し、1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン(1.89g、12.45mmol)及び1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジニルヘキサフルオロホスフェート(3.89g、7.47mmol)を順に添加し、室温で2時間攪拌した。反応溶液を飽和食塩水(50mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせて乾燥及び濃縮し、順相カラム(0-100%アセトニトリル/水(1%トリフルオロ酢酸))で精製して10-ブロモ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチルの黄色油状化合物を得た(800mg、収率55%)。ES-API:[M+H]=584.0
工程3:10-ブロモ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.34mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(90mg、0.51mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(24mg、0.03mmol)、2-ビシクロヘキシルホスフィン-2’,6’-ジメトキシビフェニル(14mg、0.03mmol)、及びリン酸カリウム(218mg、1.03mmol)を1,4-ジオキサン(4mL)及び水(1mL)の混合物に加えたものを120℃で窒素保護下、1時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(20mL)に溶解し、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、得られた有機相を乾燥及び濃縮し、高速シリカカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジノ[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチルの白色固体を得た(120mg、純度:44%)。ES-API:[M+H]=636.3
工程4:トリフルオロ酢酸(0.5mL)を8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジノ[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(120mg、0.19mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に氷浴下で添加し、室温で2時間攪拌し、濃縮して8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,3,4,13,14,14a-ヘキサヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-7(8H)-オンの黄色油状化合物を得た。これを直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=536.2
工程5:氷浴下、トリエチルアミン(191mg、1.89mmol)を上記化合物8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,3,4,13,14,14a-ヘキサヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-7(8H)-オンのジクロロメタン(2mL)溶液に添加した。反応溶液を清澄化してから、無水アクリル酸(22mg、0.18mmol)を滴下し、5分攪拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(5mL)で洗浄し、有機相を乾燥及び濃縮した後、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)で精製してZ22の白色固体(43.39mg、純度:100%、収率39%)を得た。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ13.10(s,1H),8.42(dd,J=11.3,4.8Hz,1H),7.50(s,1H),7.42(d,J=8.6Hz,1H),7.26(t,J=5.5Hz,1H),7.21(d,J=8.4Hz,1H),6.91-6.76(m,2H),6.26-6.17(m,1H),5.82-5.71(m,2H),4.94-4.76(m,1H),4.48(s,1H),4.42-4.29(m,1H),4.27-4.05(m,3H),3.84-3.67(m,1H),3.67-3.42(m,3H),2.96-2.82(m,1H),2.67-2.52(m,1H),2.14(d,J=2.5Hz,3H),2.08(s,1H),1.90(s,2H),1.07(d,J=6.6Hz,3H),1.02(d,J=6.6Hz,2H),0.85(d,J=6.7Hz,1H);ES-API:[M+H]=590.3
実施例23:化合物Z23、Z23-1、及びZ23-2の調製
Figure 2022531196000064
工程1:(R)-2,3-ジクロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.900mg、1.607mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(752mg、4.821mmol)、SPhos-Pd-G2(115.7mg、0.1607mmol)、SPhos(66.0mg、0.1607mmol)、リン酸カリウム(1.02g、4.821mmol)、ジオキサン(30mL)、及び水(5.0mL)を一口フラスコに添加し、3回窒素置換し、75℃で0.5~1時間反応させた。反応終了後、100mLの飽和食塩水を反応溶液に添加し、酢酸エチルで2回(100mL×2)抽出した。酢酸エチル相を無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過及びスピン乾燥し、カラム[ジクロロメタン:メタノール=100:0-80:20(V/V)]精製して(5aR)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.660g、収率58.1%)を得た。API:[M+H]=637.2
工程2:(5aR)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.660g、1.037mmol)及びメタノール(5mL)を100mL一口丸底フラスコに添加した後、ジオキサン塩酸溶液(3.0mL、4M、12.0mmol)を添加し、室温で2時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧下でスピン乾燥して粗生成物:(5aR)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(0.720g、粗生成物)を得た(API:[M+H]=537.2)。この粗生成物を直接次の工程で使用した。
工程3:(5aR)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(0.720g、1.037mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.04g、10.37mmol)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸(117mg、0.933mmol)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で15分攪拌した。80mLのジクロロメタンを反応溶液に添加し、反応溶液を100mLの飽和NaHCO水溶液、80mLの飽和食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮して調製して(5aR)-7-アクリロイル-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オンZ23(395mg、収率65%)を得た。ES-API:[M+H]=591.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.05(t,J=13.1Hz,1H),9.60(s,1H),8.35(d,J=4.8Hz,1H),7.28-7.14(m,2H),6.94-6.75(m,1H),6.72-6.58(m,2H),6.21(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.84-5.74(m,1H),4.87(dt,J=11.8,10.7Hz,2H),4.56(s,1H),4.42(d,J=51.3Hz,1H),4.28(s,1H),3.65(d,J=13.9Hz,2H),2.75(dd,J=25.2,18.5Hz,1H),1.92(dd,J=12.4,7.7Hz,3H),1.19(dd,J=13.7,7.1Hz,8H)
工程4:化合物Z23(395mg、0.6695mmol)を分割(カラムタイプ:IF,250mm×4.6mm×5μm、移動相:n-ヘキサン:エタノール=50:50、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z23-1(106mg、ピーク1、保持時間:6.792分、収率:27%):淡黄色固体;ES-API:[M+H]=591.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.03(s,1H),8.35(d,J=4.8Hz,1H),7.27-7.12(m,2H),6.95-6.77(m,1H),6.72-6.59(m,2H),6.21(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.87(t,J=20.3Hz,2H),4.42(dd,J=99.0,41.8Hz,3H),4.08(d,J=41.4Hz,1H),3.70(d,J=52.0Hz,2H),3.36(d,J=14.7Hz,1H),2.77(dt,J=13.3,6.7Hz,1H),1.91(d,J=9.3Hz,3H),1.07(d,J=6.9Hz,3H),0.93(dd,J=6.5,3.5Hz,3H)、及び
Z23-2(102.7mg、ピーク2、保持時間:11.512分、収率:26%):淡黄色固体;ES-API:[M+H]=591.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.02(d,J=30.9Hz,1H),8.35(d,J=4.7Hz,1H),7.28-7.11(m,2H),6.95-6.79(m,1H),6.66(ddd,J=24.8,12.3,5.9Hz,2H),6.21(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.94-4.83(m,2H),4.42(dd,J=102.4,44.1Hz,3H),4.04(s,1H),3.70(d,J=35.8Hz,2H),3.36(d,J=9.8Hz,1H),2.70(dt,J=13.6,6.8Hz,1H),1.93(d,J=5.8Hz,3H),1.07(d,J=6.9Hz,3H),0.93(dd,J=6.5,3.8Hz,3H)
実施例24:化合物Z24、Z24-1、及びZ24-2の調製
Figure 2022531196000065
工程1:(S)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(500mg、0.95mmol)、N-クロロスクシンイミド(255mg、1.9mmol)、及びアセトニトリル(50mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を80℃で2時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-3%)で精製して生成物:(S)-2,3-ジクロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(533mg、粗生成物)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=562.2
工程2:(S)-2,3-ジクロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(533mg、0.95mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(222mg、1.43mmol)、テトラトリフェニルホスフィンパラジウム(109mg、0.095mmol)、炭酸ナトリウム(302mg、2.85mmol)、30mLのジオキサン、及び6mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下、90℃で2時間攪拌し、反応を停止させた。30mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を30mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(5aS)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(309mg、51%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=638.2
工程3:(5aS)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(309mg、0.48mmol)、1mLのメタノール、及び3mLの塩酸/ジオキサン溶液(4M)を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(5aS)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(317mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=538.2
工程4:(5aS)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(317mg、0.59mmol)、10mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(597mg、5.9mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(59mg、0.47mmol、0.5mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:(5aS)-7-アクリロイル-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オンZ24(108mg、40%)を得た。ES-API:[M+H]=592.2
工程5:上記で得た化合物Z24(108mg、0.18mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン-エタノール=40-60);カラムタイプ:IC(250×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z24-1(45mg、保持時間:6.91分、純度:99%、de値:99%):ES-API:[M+H]=592.3、及び
化合物Z24-2(55mg、保持時間:11.77分、純度:99%、de値:99%):ES-API:[M+H]=592.2
実施例25:化合物Z25、Z25-1、及びZ25-2の調製
Figure 2022531196000066
工程1:(R)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.3800mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(90.0mg、0.5769mmol)、SPhos-Pd-G2(30mg、0.04167mmol)、SPhos(20mg、0.0487mmol)、リン酸カリウム(0.240g、01.132mmol)、ジオキサン(10mL)、及び水(2.0mL)を一口フラスコに添加し、3回窒素置換し、120℃で0.5~1時間反応させた。反応終了後、100mLの飽和食塩水を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで2回(100mL×2)抽出した。酢酸エチル相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過及びスピン乾燥し、カラム[ジクロロメタン:メタノール=100:0-80:20(V/V)]精製して(R)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.210g、収率92%)を得た。API:[M+H]=603.2
工程2:(R)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.210g、0.3487mmol)及びメタノール(5mL)を100mL一口丸底フラスコに添加し、次にジオキサン塩酸溶液(3.0mL、4M、12.0mmol)を添加し、室温で2時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧下でスピン乾燥して粗生成物:(R)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(0.234g、粗生成物)を得た(API:[M+H]=503.2)。この粗生成物を直接次の工程で使用した。
工程3:(R)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(0.234g、0.3487mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリエチルアミン(3.0mL、21.62mmol)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸(39.5mg、0.3138mmol)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で15分攪拌した。80mLのジクロロメタンを反応溶液に添加し、反応溶液を100mLの飽和NaHCO水溶液、80mLの飽和食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮して調製して(R)-7-アクリロイル-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オンZ25(152mg、収率78%)を得た。ES-API:[M+H]=557.2
工程4:化合物Z25(152mg、0.2733mmol)をキラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IC 250mm×4.6mm×5μm、移動相:アセトニトリル:イソプロパノール:アンモニアメタノール=60:40:0.2、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z25-1(21mg、収率13.8%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ11.72(s,1H),8.51(d,J=4.8Hz,1H),7.37-7.20(m,3H),6.95-6.81(m,1H),6.72(dd,J=11.9,8.4Hz,1H),6.60(d,J=8.3Hz,1H),6.21(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.91-4.69(m,2H),4.60(s,1H),4.48-4.33(m,1H),4.27(s,1H),4.04(s,1H),3.91-3.62(m,2H),3.40(d,J=10.6Hz,1H),2.80(dt,J=13.4,6.7Hz,1H),1.95(s,3H),1.09(d,J=6.7Hz,3H),0.96(d,J=6.7Hz,3H)、及び
化合物Z25-2(19mg、12.5%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ11.76(s,1H),8.52(d,J=4.9Hz,1H),7.35-7.21(m,3H),6.85(ddd,J=27.3,16.4,10.3Hz,1H),6.72(dd,J=12.2,8.2Hz,1H),6.60(d,J=8.4Hz,1H),6.21(dd,J=16.7,2.1Hz,1H),5.81-5.73(m,1H),4.86-4.71(m,2H),4.59(s,1H),4.39(dd,J=53.3,12.2Hz,1H),4.25(s,1H),4.14-3.98(m,1H),3.91-3.58(m,2H),3.45-3.37(m,2H),2.71(dt,J=13.3,6.6Hz,1H),1.99(s,3H),1.09(d,J=6.6Hz,3H),0.93(d,J=6.7Hz,3H)
実施例26:化合物Z26、Z26-1、Z26-2、Z26-2-1、及びZ26-2-2の調製
Figure 2022531196000067
工程1:化合物4-ブロモ-2-フルオロ-6-(((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(2.0g、5.6mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解した後、NCS(1.5g、2.0eq)を添加し、80℃で4時間反応させ、完了後に室温に戻し、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)で分離して生成物:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(880mg、収率40%)を得た。ES-API:[M+H]=383.2
工程2:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(880mg、2.3mmol)及び50mLのジメチルスルホキシドを250mL三口丸底フラスコに添加し、氷浴下で0~5℃まで冷却し、炭酸カリウム(634mg、4.6mmol)及び過酸化水素(938mg、30%水溶液、8.28mmol)を添加し、この温度で一晩反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。反応溶液を約15mLの氷水に注ぎ入れ、固体を沈殿させた。これをろ過してろ過ケーキを得た。ろ過ケーキを乾燥して4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンズアミド(1.01g、粗生成物)を白色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=401.2
工程3:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ベンズアミド(1.01g、2.49mmol)及び20mLの乾燥テトラヒドロフランを250mL三口丸底フラスコに添加し、氷浴下で0~5℃まで冷却し、水素化ナトリウム(500mg、12.45mmol)を数回に分けて添加し、この温度で10分間反応させた。CDI(806mg、4.98mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)懸濁液を上記溶液に滴下した後、この温度で20分間反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。反応溶液を約50mLの氷水に注ぎ入れ、pHを3M塩酸で約4に調整した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮乾固して7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.1g、粗生成物)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=427.3
工程4:(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(557mg、2.58mmol)を0℃で60%水素化ナトリウム(412mg、10.32mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)懸濁液に添加し、0℃で30分間反応させ、そこに7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)キナゾリン-2,4(1.1g、2.58mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。50mLの氷水を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:20-100%)で精製して(S)-3-((((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.04g、64%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=623.3
工程5:(S)-3-((((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.04g、1.67mmol)、DBU(1.46g、10.02mmol)、PyBop(2.59g、6.87mmol)、ジクロロメタン(50mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。100mLのジクロロメタンを反応物に添加し、有機相を30mLの塩酸(1M)及び100mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順に洗浄した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-3%)で精製して(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(806mg、80%)を得た。ES-API:[M+H]=605.4
工程6:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(806mg、1.34mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(353mg、2.01mmol)、SPhos(55mg、0.134mmol)、SPhos-Pd-G2(96mg、0.134mmol)、リン酸カリウム(852mg、4.02mmol)、60mLのジオキサン、及び12mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下、115℃で2時間攪拌し、反応を停止させた。50mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(395mg、45%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=657.1
工程7:(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(395mg、0.6mmol)、3mLのトリフルオロ酢酸、及び6mLのジクロロメタンを丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(401mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=557.1
工程8:(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(401mg、0.71mmol)、6mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(718mg、7.1mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(72mg、0.57mmol、1mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮して化合物Z26を得た。
工程9:化合物Z26の粗生成物を分取HPLCで精製して化合物Z26-1(108mg、24%)(HPLC:保持時間:6.13/6.19分、ES-API:[M+H]=611.2)及び化合物Z26-2(104mg、24%)(HPLC:保持時間:6.26/6.31分、ES-API:[M+H]=611.2)を得た。
工程10:化合物Z26-2(106mg、0.18mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン-エタノール-40-60);カラムタイプ:IB(250mm×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して化合物Z26-2-1(35mg、保持時間:6.824分、純度:100%、de値:100%)(ES-API:[M+H]=611.2)及び化合物Z26-2-2(31mg、保持時間:9.384分、純度:100%、de値:99%)(ES-API:[M+H]=611.2)を得た。
実施例27:化合物Z27の調製
Figure 2022531196000068
工程1:2,4,6-トリクロロニコチン酸(8g、35.5mmol)を150mLのジクロロメタンに溶解し、0℃まで冷却し、塩化オキサリル(9.3mL、106.6mmol)を添加した。30分かけて滴下を完了した後、DMF(0.5mL)を滴下し、反応物を室温まで上げ、1時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濃縮し、150mLのジクロロメタンで希釈し、0℃まで冷却し、8mLのアンモニア水をゆっくりと滴下した。反応物を室温で2時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を濃縮し、酢酸エチルでスラリー化し、ろ過して粗生成物:2,4,6-トリクロロニコチンアミド6g(6.5g、収率82%)を得た。ES-API:[M+H]=224.9
工程2:2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-アミン(4.4g、29.1mmol)を80mLのテトラヒドロフランに溶解し、LiHMDS(106.4mL、1M)を窒素保護下、氷水浴で滴下し、30分攪拌した。2,4,6-トリクロロニコチンアミド(6.5g、29.1mmol)を20mLのテトラヒドロフランに溶解したものを上記反応溶液に添加し、温度をゆっくりと室温まで上げ、2時間反応させ、室温まで冷却し、希塩酸を滴下してpHを7~8に調整した。反応溶液液を酢酸エチルで抽出し、濃縮して灰色固体を得た。これを酢酸エチルでスラリー化し、ろ過して粗生成物:4,6-ジクロロ-2-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ニコチンアミド(1.77g、収率18%)を得た。ES-API:[M+H]=339.0
工程3:4,6-ジクロロ-2-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ニコチンアミド(1.77g、5.24mmol)を30mLのテトラヒドロフランに溶解し、60%NaH(3g、15.72momL)を氷水浴下で添加し、15分攪拌した。CDI(0.63g、7.86mmol)を添加し、氷水浴下で1時間反応させると原材料が消失した。反応溶液を氷水に注ぎ入れ、希硫酸でpHを5~6に調整した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、水及び飽和食塩水で順に洗浄し、減圧下で濃縮して5,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリジン[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.72g、収率90%)を得た。ES-API:[M+H]=365.0
工程4:(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.02g、4.72mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、60%NaH(0.567g、14.2mmL)を氷水浴下で添加し、10分攪拌し、5,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリジン[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.72g、4.72mmol)を添加し、20分攪拌した。反応終了後、反応溶液を氷水に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出し、有機相を合わせて減圧下で乾燥及び濃縮し、カラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン:0~10%)で精製して(S)-3-((((7-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(1.93g、収率75%)を得た。ES-API:[M+H]=545.2
工程5:(S)-3-((((7-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(1.93g、3.54mmol)をDMFに溶解し、PyBop(9.2g、17.7mmol)及びDBU(2.69g、17.7mmol)を氷水浴下で滴下し、室温で2時間反応させた。反応の完了を検出した。反応溶液を氷水に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出し、有機相を合わせて減圧下で乾燥及び濃縮し、カラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン:0~10%)で精製して(S)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキサ-3,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.745g、収率40%)を得た。ES-API:[M+H]=527.2
工程6:(S)-2-クロロ-12-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.745g、1.42mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(500mg、2.84mmol)、Pd(PPh(164mg、0.142mmol)、及び炭酸カリウム(588mg、4.26mmol)を8mLのジオキサン及び2mLの水に溶解し、窒素置換し、120℃で1.5時間反応させ、室温まで冷却し、ろ過し、水及び飽和食塩水で洗浄し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーを行って(S)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(371mg、収率42%)を得た。ES-API:[M+H]=623.3
工程7:(S)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(371mg、0.6mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解し、4mLのトリフルオロ酢酸を室温でゆっくりと滴下し、5時間反応させ、10mLのジクロロメタンを添加し、減圧下で濃縮して(S)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(313mg、粗生成物)を得た。これを直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=523.3
工程8:(S)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(313mg、0.6mmol)をジクロロメタンに溶解し、トリエチルアミン(303mg、3mmol)及び無水アクリル酸(60mg、0.48mmol)を氷水浴下で滴下し、氷浴下で10分攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温で減圧下で濃縮し、分取HPLCで精製して化合物Z27(6.05mg、収率1.3%)を得た。ES-API:[M+H]=577.2
実施例28:化合物Z28の調製
Figure 2022531196000069
工程1:10-ブロモ-8-シクロプロピル-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(100mg、0.2mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(48mg、0.3mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(15mg、0.02mmol)、SPhos(8.4mg、0.02mmol)、リン酸カリウム(130mg、0.6mol)、10mLのジオキサン、及び2mLの水を100mL三口丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。110℃で2時間反応させた。30mLの酢酸エチルを反応溶液に添加し、反応溶液を30mLの飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:8-シクロプロピル-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(100mg、収率93%)を得た。ES-API:[M+H]+=523.2
工程2:8-シクロプロピル-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-7-オキソ-1,3,4,7,8,13,14,14a-オクタヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-2-カルボン酸tert-ブチル(100mg、0.19mol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を室温で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮して目的生成物:8-シクロプロピル-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1,3,4,13,14,14a-ヘキサヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-7(8H)-オン(70mg、粗生成物)を得た。これを直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=443.3
工程3:8-シクロプロピル-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1,3,4,13,14,14a-ヘキサヒドロ-2H-ピラジノ[1’,2’:5,6][1,5]オキサゾリジン[4,3,2-de]キナゾリン-7(8H)-オン(70mg、0.165mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリエチルアミン(50mg、0.5mmol)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、アクリル酸クロライド(21mg、0.016mol)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で15分攪拌した。40mLのジクロロメタンを反応溶液に添加し、反応溶液を50mLの飽和NaHCO水溶液、40mLの飽和食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:Z28(30mg、収率38%)を得た。ES-API:[M+H]=477.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.07(s,1H),7.36-7.12(m,2H),6.98-6.63(m,4H),6.17(m,J=14.3Hz,1H),5.74(d,J=9.9Hz,1H),4.71(d,J=33.4Hz,1H),4.41-3.89(m,5H),3.57(d,J=13.6Hz,0.5H),3.31-3.19(m,2H),3.03(s,0.5H),2.64(s,1H),2.13-1.80(m,2H),1.18-0.99(m,2H),0.78-0.44(m,2H);ES-API:[M+H]=477.1
実施例29:化合物Z29、Z29-1、Z29-2、Z29-3、及びZ29-4の調製
Figure 2022531196000070
工程1:(R)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(149mg、0.25mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(59mg、0.38mmol)、SPhos(10mg、0.025mmol)、SPhos-Pd-G2(18mg、0.025mmol)、リン酸カリウム(159mg、0.75mmol)、60mLのジオキサン、及び12mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下、115℃で2時間攪拌し、反応を停止させた。50mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(13aR)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(111mg、70%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=637.1
工程2:(13aR)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(111mg、0.18mmol)、3mLのトリフルオロ酢酸、及び6mLのジクロロメタンを丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(13aR)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(121mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=537.1
工程3:(13aR)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(121mg、0.21mmol)、6mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(212mg、2.1mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(21mg、0.168mmol、1mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:Z29(28mg、23%)を得た。ES-API:[M+H]=591.1
工程4:上記で得た化合物Z29(28mg、0.31mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン:エタノール:アンモニアメタノール=60:40:0.2;カラムタイプ:IE(250mm×4.6mm×5μm);流量:1mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z29-1(6mg、保持時間:9.598分、純度:100%、de値:98%):ES-API:[M+H]=591.1、
化合物Z29-2(5.5mg、保持時間:10.377分、純度:100.0%、de値:97.1%):ES-API:[M+H]=591.1、
化合物Z29-3(4.3mg、保持時間:12.512分、純度:99.1%、de値:97.5%):ES-API:[M+H]=591.1、
化合物Z29-4(4.2mg、保持時間:13.741分、純度:98.6%、de値:98.2%):ES-API:[M+H]=591.1
実施例30:化合物Z30、Z30-1、Z30-2、Z30-2-1、及びZ30-2-2の調製
Figure 2022531196000071
工程1:(R)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(500mg、0.83mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(224mg、1.27mmol)、SPhos(34mg、0.084mmol)、SPhos-Pd-G2(60mg、0.084mmol)、リン酸カリウム(535mg、2.52mmol)、60mLのジオキサン、及び12mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下で115℃で2時間攪拌し、反応を停止させた。50mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(13aR)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(418mg、76%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=656.1
工程2:(13aR)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(418mg、0.64mmol)、3mLのトリフルオロ酢酸、及び6mLのジクロロメタンを丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(13aR)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(501mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=556.1
工程3:(13aR)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(501mg、0.9mmol)、6mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(450mg、4.5mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(91mg、0.72mmol、1mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で5分攪拌した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して目的生成物:Z30(188mg、34%)を得た。ES-API:[M+H]=611.2
工程4:化合物Z30を分取HPLCで精製して化合物Z30-1(188mg、34%)(HPLC:保持時間:7.36/7.41分、ES-API:[M+H]=611.2)及び化合物Z30-2(88mg、16%)(HPLC:保持時間:7.45/7.51分、ES-API:[M+H]=611.2)を得た。
工程5:化合物Z30-2(88mg、0.14mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘプタン:エタノール(0.1%アンモニア含有メタノール)=70-30);カラムタイプ:AS-H(内径:0.46cm、長さ:15cm);流量:0.5mL/分;カラム温度:25℃)して化合物Z30-2-1(36mg、保持時間:4.612分、純度:100%、de値:98%)(ES-API:[M+H]=611.2)及び化合物Z30-2-2(31mg、保持時間:4.861分、純度:100%、de値:98%)(ES-API:[M+H]=611.2)を得た。
実施例31:化合物Z31の調製
Figure 2022531196000072
化合物Z31を(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを原材料として実施例29の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=591.1;H NMR(500MHz,DMSO-d),δ10.02(d,J=2.2Hz,1H),8.48(dd,J=4.8,2.5Hz,1H),7.30-7.26(m,1H),7.23-7.16(m,1H),6.97-6.81(m,1H),6.75-6.55(m,2H),6.21(d,J=16.1Hz,1H),5.83(dd,J=7.4,4.1Hz,1H),5.77(d,J=12.5Hz,1H),4.75(s,3H),4.55-4.00(m,3H),3.54(d,J=12.4Hz,1H),3.14(s,1H),2.88-2.65(m,1H),1.96(dd,J=14.7,8.8Hz,3H),1.14-0.90(m,6H)
実施例32:化合物Z32の調製
Figure 2022531196000073
工程1:4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾニトリル(10g、45.87mmol)をイソプロパノール(200mL)に添加し、次に2-メチルプロプ-1-アミン(5g、68.8mmol)を添加し、反応溶液を50℃まで加熱して2時間反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。iPrOHをスピン乾燥し、100mLの水を添加した。反応溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、抽出した有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。この粗生成物を高速カラム(120gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=20/1~10/1)に通して生成物:4-ブロモ-2-フルオロ-6-(イソブチルアミノ)ベンゾニトリル(12.7g、収率96.7%)を得た。ES-API:[M+1]=271.0,273.0
工程2:4-ブロモ-2-フルオロ-6-(イソブチルアミノ)ベンゾニトリル(10g、37mmol)をイソプロパノール(100mL)に溶解し、NCS(5.4g、40.7mmol)を添加し、反応溶液を50℃まで加熱して3時間反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。iPrOHをスピン乾燥し、100mLの水を添加した。次に反応溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、抽出した有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。この粗生成物を高速カラム(120gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=20/1~10/1)に通して生成物:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-(イソブチルアミノ)ベンゾニトリル(3.3g、収率33%)を得た。ES-API:[M+1]=304.9,306.9
工程3:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-(イソブチルアミノ)ベンゾニトリル(3.3g、10.8mmol)をDMSO(50mL)に溶解した後、炭酸カリウム(2.8g、20.4mmol)を添加した。過酸化水素(1.3g、37mmol)を室温でゆっくりと滴下し、反応溶液を室温で3時間攪拌した。反応の完了をLCMSで検出した。亜硫酸ナトリウム(5g、39.7mmol)を添加して30分攪拌した後、水(100mL)を添加した。反応溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、抽出した有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。この粗生成物を高速カラム(40gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=10/1~5/1)に通して生成物:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-(イソブチルアミノ)ベンズアミド(3.3g、収率73%)を得た。ES-API:[M+1]=322.9,324.9
工程4:NaH(1.6g、66mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)に溶解し、0℃まで冷却した。次に4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-(イソブチルアミノ)ベンズアミド(2.1g、6.6mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶解したものを反応溶液にゆっくりと滴下し、0℃で1時間攪拌した。次にN,N’-カルボニルジイミダゾール(1.4g、8.58mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶解したものを0℃で反応溶液にゆっくりと滴下した後、自然に室温まで温め、30分攪拌した。LCMS検出から、生成物と原材料は約1/1であることが示された。更にLCMS検出から、30分後も目立った変化は無いことが示された。5mLの飽和塩化アンモニウム溶液を添加して過剰なNaHを急冷した後、20mLの水を添加した。反応溶液を酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、抽出した有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。この粗生成物(酢酸エチル/石油エーテル=3/1)をスラリー化して生成物:7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-イソブチルキナゾリン-2(1H)-オン(1.3g、収率92.5%)及び4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-(イソブチルアミノ)ベンズアミド(900mg)を得た。ES-API:[M+1]=348.9,350.9
工程5:7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-イソブチルキナゾリン-2(1H)-オン(1.2g、3.4mmol)、(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.1g、5.1mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解した。次にNaH(410mg、17mmol)を反応溶液にゆっくりと添加し、室温で30分攪拌した。LC-MS検出から反応の完了が示された。5mLの飽和塩化アンモニウム溶液を添加して反応を停止させた後、20mLの水を添加し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出した有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。この粗生成物を高速カラム(20gシリカゲルカラム、ジクロロメタン/メタノール=100/1)に通して生成物:(S)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-イソブチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.3g、収率72%)を得た。ES-API:[M+1]=545.1,547.1
工程6:(S)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-イソブチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.2g、2.2mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解した。1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジニルヘキサフルオロホスフェート(3.45g、6.6mmol)を添加し、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.67g、11mmol)を氷浴下でゆっくりと滴下した後、室温まで加熱して2時間攪拌した。LC-MS検出から反応の完了が示された。30mLの水を添加し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、抽出した有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。この粗生成物を高速カラム(20gシリカゲルカラム、ジクロロメタン/メタノール=20/1)に通して生成物:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-イソブチル-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.2g、収率96.7%)を得た。ES-API:[M+1]=527.1,529.1
工程7:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-イソブチル-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(530mg、1.0mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(312mg、2.0mmol)、リン酸三カリウム(636mg、6.0mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(72mg、0.1mmol)、2-ビシクロヘキシルホスフィン-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(40mg、0.1mmol)をジオキサン(8mL)及び水(2mL)に順に添加した。3回窒素置換し、100℃まで加熱して16時間反応させた。室温まで冷却した後、反応溶液を酢酸エチル(30mL)に注ぎ入れ、食塩水で一回洗浄し、シリカゲルカラム(12gシリカゲルカラム、メタノール:ジクロロメタン=0~1:20)で精製して黄色発泡性固体:(13aS)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-イソブチル-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(370mg、収率60%)を得た。ES-API:[M+1]=559.2
工程8:(13aS)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-イソブチル-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(370mg、0.67mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加し、室温で1時間反応させ、スピン乾燥して黄色油状粗生成物:(13aS)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-イソブチル1,2,3,4,13,13aヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(300mg、収率100%)を得た。
工程9:(13aS)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-イソブチル1,2,3,4,13,13aヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(300mg、0.655mmol)及びトリエチルアミン(2mL)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、0℃まで冷却した。無水アクリル酸(75mg、0.59mmol)を添加して0℃で0.5時間反応させた。反応溶液を20mLの水及びジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、抽出した有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。粗生成物を調製及び精製(Ultimate XB-C18、50×250mm、10μm、アセトニトリル/水=10%/90%~90%/10%、40分)し、凍結乾燥して生成物:Z32(102mg、収率38%)を得た。ES-API:[M+1]=513.1;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.07(s,1H),7.26(d,J=8.1Hz,1H),7.05(s,1H),6.88-6.71(m,3H),6.17(d,J=16.6Hz,1H),5.73(d,J=10.5Hz,1H),4.60(s,2H),4.52-4.23(m,3H),4.10(d,J=12.4Hz,1H),3.94(s,3H),3.42(s,1H),3.16(s,1H),3.00(s,1H),2.03(s,1H),0.84(q,J=7.8Hz,6H)
実施例33:化合物Z33の調製
Figure 2022531196000074
工程1:4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾニトリル(10g、45.87mmol)及びテトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(13.9g、137.6mmol)をi-PrOH(150mL)に溶解し、70℃で16時間反応させた。溶媒を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を水(3×100mL)で洗浄して4-ブロモ-2-フルオロ-6-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ベンゾニトリル(13g、43.48mmol、収率94.9%)を白色固体として得た。ES-API:[M+H]=299.0
工程2:4-ブロモ-2-フルオロ-6-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ベンゾニトリル(9g、30.1mmol)をDMF(80mL)に溶解し、1-クロロピロリジン-2,5-ジオン(4.82g、31.62mmol)を70℃で数回に分けて添加した。得られた混合物を80℃で1時間反応させた。室温まで冷却した後、水(50mL)を添加して固体を形成させた。固体を分離し、水(3×30mL)で洗浄して4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ベンゾニトリル(7.05g、粗生成物)を白色固体として得た。ES-API:[M+H]=333.1
工程3:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ベンゾニトリル(7g、20.99mmol)をDMSO(100mL)に溶解した後、炭酸カリウム(5.82g、42.2mmol)を添加し、最後に過酸化水素(8.61g、75.95mmol)を0℃で滴下した。その後、得られた混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を氷水(50mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機層を食塩水(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=4:10)で精製して4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ベンズアミド(3.6g、収率:48.78%)を白色固体として得た。ES-API:[M+H]=351.0
工程4:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ベンズアミド(3.6g、10.24mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、NaH(2.5g、61.44mmol)を0℃で数回に分けて添加し、0℃で0.5時間反応させた。次にCDI(2.5g、15.36mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を0℃で滴下し、最後に得られた混合物を0℃で2時間攪拌した。酢酸エチル(100mL)を反応物に添加して希釈し、生成物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機層を食塩水(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を洗浄(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)して7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(3.5g、収率90%)を白色固体として得た。ES-API:[M+H]=377.0
工程5:NaH(1.8g、45mmol)を(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(2.92g、13.5mmol)のTHF(60mL)溶液に0℃で数回に分けて添加し、得られた混合物を0℃で0.5時間攪拌した。次に7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(3.4g、9mmol)を0℃で添加し、得られた混合物を0℃~室温で2時間攪拌した。酢酸エチル(100mL)を反応物に添加し、生成物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機層を食塩水(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を洗浄(酢酸エチル/石油エーテル=1:3)して(S)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-2-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.2g、収率=81%)を白色固体として得た。ES-API:[M+H]=573.2
工程6:(S)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-2-オキソ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2g、3.48mmol)を(30mL)に溶解し、次にCarter縮合剤(3.86g、8.71mmol)を添加した。1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン(2.65g、17.42mmol)を0℃で滴下し、得られた混合物を0℃~室温で2時間攪拌した。酢酸エチル(100mL)を反応物に添加し、生成物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機層を食塩水(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル=7:3)で精製して(S)-10-ブロモ-11-クロロ-7-オキソ-8-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.68g、収率86.6%)を白色固体として得た。ES-API:[M+H]=555.0
工程7:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-7-オキソ-8-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.3g、2.34mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(548mg、3.51mmol)、リン酸カリウム(1.5g、7.02mmol)、SPhos(192mg、0.468mmol)、及びSPhos-Pd-G2(166mg、0.234mmol)を窒素保護下でジオキサン/水(20mL、5:1)に溶解し、110℃で2時間反応させた。室温まで冷却した後、生成物を酢酸エチル(3×80mL)で抽出した。有機層を食塩水(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を高速溶出(ジクロロメタン/メタノール=5:1)で精製して(13aS)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-7-オキソ-8-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.37g、収率99%)を白色固体として得た。ES-API:[M+H]=587.2
工程8:(13aS)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-7-オキソ-8-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(500mg、0.85mmol)をジクロロメタン(6.0mL)及びトリフルオロ酢酸(2.0mL)に溶解し、室温で1時間反応させた。溶媒を濃縮して粗生成物(611mg、褐色油)を得た。これは更に精製せずに次の工程で使用することができる。ES-API:[M+H]=487.1
工程9:(13aS)-11-クロロ-10-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-7-オキソ-8-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(414mg、0.85mmol)及びトリエチルアミン(430mg、4.25mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。無水アクリル酸(107mg、0.85mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液を0℃で滴下した後、得られた混合物を0℃で0.5時間攪拌した。10mLの炭酸水素ナトリウムを添加し、生成物をジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム(3×10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を逆相カラム(C18、球状、20~35μm、100A)で、アセトニトリル及び水での高速溶出(0-0,5分;0-45%,20分;45%-45%,7分)により精製して化合物Z33(127.4mg、収率27%)を白色固体として得た。ES-API:[M+H]=541.0;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ2.64-2.74(m,3H),3.11(s,1H),3.40-3.50(m,4H),3.85-4.04(m,4H),4.18-4.55(m,6H),5.73(d,J=10.2Hz,1H),6.16(d,J=16.6Hz,1H),6.69-6.83(m,3H),7.22-7.33(m,2H),10.06(s,1H)
実施例34:化合物Z34の調製
Figure 2022531196000075
工程1:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.1g、1.82mmol)、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ピリド-2-アミン(600mg、2.73mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロライド(133mg、0.182mmol)、酢酸カリウム(535mg、5.46mmol)をジオキサン/水(15/3mL)に溶解し、100℃まで加熱し、窒素保護下で2時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却し、水、酢酸エチルを添加して分離させた。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、スピン乾燥して粗生成物:(S)-10-(2-アミノピリジン-3-イル)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサヘプチジン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.5g、収率100%)を得た。ES-API:[M+H]=618.2
工程2:(S)-10-(2-アミノピリジン-3-イル)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサヘプチジン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸-tertブチル(1.5g、1.82mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5mL)を添加し、反応溶液を室温で0.5時間攪拌した。溶媒を減圧下で濃縮乾固して粗生成物:(S)-10-(2-アミノピリド-3-イル)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(1.5g、収率100%)を得た。ES-API:[M+H]=518.2
工程3:(S)-10-(2-アミノピリジン-3-イル)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(1.5g、1.82mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解し、反応溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(552mg、5.46mmol)を添加し、無水アクリル酸(183mg、1.46mmol)を滴下し、0℃で0.5時間反応させた。水を反応溶液に添加して反応を停止させた。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、スピン乾燥した。カラムクロマトグラフィー(クロマトグラフィーカラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10μm、移動相:アセトニトリル/水=10/90-90/10、40分)で調製及び精製して化合物Z34(218mg、収率21.0%)を得た。ES-API:[M+H]=572.2;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.46(d,J=4.7Hz,1H),7.90(s,1H),7.26(s,1H),6.87(s,1H),6.51(s,1H),6.19(d,J=17.1Hz,1H),5.76(d,J=11.8Hz,2H),5.60(s,1H),5.53(d,J=10.0Hz,1H),4.69(s,3H),4.55-4.24(m,1H),4.08(d,J=43.0Hz,1H),3.15(s,1H),2.76(s,1H),1.96(d,J=12.4Hz,3H),1.06(d,J=8.8Hz,3H),0.98(d,J=6.5Hz,3H)
実施例35:化合物Z35の調製
Figure 2022531196000076
工程1:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(60mg、0.1mmol)、3-フルオロ-2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(58mg、0.15mmol)、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(12mg、0.01mmol)、塩化リチウム(13mg、0.3mmol)、ヨウ化第一銅(2mg、0.01mmol)をジオキサン(1.5mL)に溶解し、100℃まで加熱し、窒素保護下で5時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却し、水、酢酸エチルを添加して分離させた。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、スピン乾燥した。薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:100%)で精製して(S)-11-クロロ-10-(3-フルオロピリジン-2-イル)-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(30mg、収率48.4%)を得た。ES-API:[M+H]=621.2
工程2~3:化合物Z35を実施例34の対応する工程に従って調製した。ES-API:[M+H]=575.2;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.45(d,J=14.2Hz,2H),7.81(s,1H),7.54(s,1H),7.27(s,1H),6.86(s,0H),6.19(d,J=16.5Hz,1H),5.99(s,1H),5.75(d,J=10.7Hz,1H),4.74(s,2H),4.33(s,0H),4.12(s,1H),3.54(s,2H),3.14(s,1H),2.76(s,1H),1.95(d,J=10.5Hz,3H),1.05(d,J=6.6Hz,3H),0.99(s,3H)
実施例36:化合物Z36、Z36-1、及びZ36-2の調製
Figure 2022531196000077
工程1:(S)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(900mg、1.7mmol)、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(400mg、2.6mmol)、SPhos(53mg、0.13mmol)、SPhos-Pd-G2(98mg、0.13mmol)、リン酸カリウム(1.1g、5.1mmol)、12mLのジオキサン、及び3mLの水を反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下、120℃油浴で1時間攪拌した。50mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を30mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-2%)で精製して(S)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1g、純度80%)を得た。ES-API:[M+H]=603.2
工程2:(S)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1g、1.66mmol)、5mLのメタノール、及び5mLの塩酸/ジオキサン溶液(4M)を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して粗生成物:(S)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(835mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=503.2
工程3:(S)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(835mg、1.66mmol)、15mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(545mg、5.4mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(188mg、1.49mmol)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を30mLのジクロロメタンで2回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製してZ36(350mg、35%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ11.88-11.85(m,1H),8.70(s,1H),7.58-7.57(m,1H),7.26-7.25(m,1H),7.18-7.17(m,1H),6.61-6.57(m,3H),6.46-6.42(m,1H),5.86-5.84(m,1H),5.07-5.05(m,1H),4.58-4.50(m,3H),4.11-3.40(m,5H),2.78-2.77(m,1H),2.16-2.15(m,3H),1.92-1.90(m,3H),1.13-1.08(m,6H);ES-API:[M+H]=557.2
工程4:化合物Z36(350mg)をキラムカラムで分割(カラムタイプ:Chiralpak IB 250mm×4.6mm×5μm;移動相:n-ヘキサン:エタノール:アンモニアメタノール=50:50:0.2;流量:1mL/分;時間=20分)して以下の化合物を得た。
化合物Z36-1(121.5mg、保持時間:8.77分、ピーク1):白色固体;HNMR(400MHz,CDCl)11.84(s,1H),8.72-8.71(m,1H),7.57(s,1H),7.27-7.20(m,2H),6.69-6.43(m,4H),5.87-5.84(m,1H),5.02-5.00(m,1H),4.57-4.50(m,3H),4.13-3.67(m,4H),3.40-3.38(m,1H),2.85-2.83(m,1H),2.16(s,3H),1.28-1.17(m,6H);ES-API:[M+H]=557.2、及び
化合物Z36-2(130mg;保持時間:11.81分、ピーク2):白色固体;HNMR(400MHz,CDCl)11.89(s,1H),8.70-8.69(m,1H),7.57(s,1H),7.27-7.20(m,2H),6.69-6.43(m,4H),5.87-5.84(m,1H),5.08-5.05(m,1H),4.57-4.50(m,3H),4.08-3.65(m,4H),3.40-3.39(m,1H),2.78-2.76(m,1H),2.15(s,3H),1.28-1.10(m,6H);ES-API:[M+H]=557.2
実施例37:化合物Z37、Z37-1、及びZ37-2の調製
Figure 2022531196000078
化合物Z37を2-シクロプロピルメチル-1-アミンを原材料として実施例32の方法に従って調製した。化合物Z37の粗生成物をシリカゲルカラム(溶離液は石油エーテル/酢酸エチル/メタノール=10/20/1~5/10/1)で分離し、まず極性の低い化合物Z37-1を回収した(TLC R値0.32(展開剤は石油エーテル/酢酸エチル/メタノール=5/10/1)、HPLC:保持時間9.686分、17mg、収率8%)。ES-API:[M+H]=511.1;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.08(s,1H),7.27(d,J=8.1Hz,1H),7.15(s,1H),6.92-6.67(m,3H),6.16(d,J=16.8Hz,1H),5.74(s,1H),4.61(s,2H),4.52-4.16(m,3H),4.16-3.73(m,4H),3.52-3.38(m,2H),1.13(d,J=18.8Hz,1H),0.38(d,J=7.4Hz,4H)
その後、極性の高い化合物Z37-2を回収した(TLC R値0.36(展開剤は石油エーテル/酢酸エチル/メタノール=5/10/1)、HPLC:保持時間9.767分、18mg、収率8%)。ES-API:[M+H]=511.1;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.08(s,1H),7.27(d,J=8.3Hz,1H),7.15(s,1H),6.93-6.68(m,3H),6.17(d,J=16.4Hz,1H),5.73(d,J=9.9Hz,1H),4.74-4.22(m,5H),4.18-3.92(m,4H),3.25-2.97(m,2H),1.10(s,1H),0.38(d,J=7.8Hz,4H)
実施例38:化合物Z38の調製
Figure 2022531196000079
工程1:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.1g、1.82mmol)、(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)ボロン酸(418g、2.73mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロライド(133mg、0.182mmol)、酢酸カリウム(535mg、5.46mmol)をジオキサン/水(15/5mL)に溶解し、100℃まで加熱し、窒素保護下で2時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却し、水、酢酸エチルを添加して分離させた。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、スピン乾燥して粗生成物:(S)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリド-3-イル)-10-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.5g、収率100%)を得た。ES-API:[M+H]=633.2
工程2~3:化合物Z38を実施例34の対応する工程に従って調製した。クロマトグラフィーカラム(Ultimate XB-C18、50×250mm、10μm、移動相:アセトニトリル/水=10/90-90/10、40分)を用いて精製した。ES-API:[M+H]=587.2;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.50(d,J=4.8Hz,1H),7.69(d,J=6.8Hz,1H),7.29(d,J=4.7Hz,1H),6.87(q,J=15.2Hz,1H),6.18(d,J=16.7Hz,1H),6.13-6.02(m,2H),5.81-5.71(m,2H),4.72(s,3H),4.34(s,1H),4.08(d,J=11.1Hz,1H),3.50(s,1H),3.37(s,3H),3.08(d,J=11.8Hz,2H),2.70(dt,J=31.2,6.9Hz,1H),1.96(d,J=9.0Hz,3H),1.12-0.90(m,6H)
実施例39:化合物Z39の調製
Figure 2022531196000080
工程1:ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(42mL)を、4-ブロモ-2,6-ジフオロベンゾニトリル(8.0g、36.70mmol)及び2-イソプロピルピリジン-3-アミン(5.0g、36.70mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)混合液に-65℃で滴下し、-60℃で0.5時間保持した。温度が-50℃に上がった時点でテトラヒドロフラン(100mL)を添加した。次に混合物をゆっくりと室温まで上げ、3時間攪拌した。反応混合物を氷水(20mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機相を合わせて飽和食塩水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をスピン蒸発させて除去した。残渣をシリカゲルを用いてフラッシュクロマトグラフィーで精製し、80gのシリカゲルカラム、石油エーテル/酢酸エチル=9%で溶出して4-ブロモ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(8.0g、収率65.23%)を白色固体として得た。ES-API:[M+1]=334.0
工程2:アセトニトリル(75mL)及び脱イオン水(225mL)を、4-ブロモ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(10.0g、29.92mmol)、塩化ナトリウム(3.5g、59.85mmol)、ペルオキシ一スルホン酸カリウム(13.79g、22.44mmol)を入れた500mL丸底フラスコに添加した。反応混合物を大気中70℃まで一晩加熱し、ペルオキシ一スルホン酸カリウム(10.0g、16.27mmol)を更に添加した後、80℃まで加熱し、6時間反応を続けた。反応溶液をジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。有機相を合わせて飽和食塩水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をスピン蒸発させて除去した。残渣をシリカゲルを用いてフラッシュクロマトグラフィーで精製し、120gのシリカゲルカラム、石油エーテル及び酢酸エチル(3%)で溶出して4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(2.0g、収率18.13%)を白色固体として得た。ES-API:[M+1]=368.0
工程3:過酸化水素溶液(2.3g、ω=30%)を、4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルピリジン-3-イル)アミノ)ベンゾニトリル(2.0g、5.43mmol)及び炭酸カリウム(1.5g、10.85mmol)のジメチルスルホキシド(20mL)混合液に0℃で滴下し、滴下終了後、室温で2時間反応させた。10%チオ硫酸ナトリウム溶液(35mL)を0℃で添加した後、混合物を氷水(200mL)に注ぎ入れ、吸引ろ過してろ過ケーキを得た。真空乾燥して4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルピリジン-3-イル)アミノ)ベンズアミドの白色固体(1.5g、収率71.51%)を得た。ES-API:[M+1]=386.0
工程4:水素化ナトリウム(0.685g、ω=60%)を、4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((2-イソプロピルピリジン-3-イル)アミノ)ベンズアミド(1.325g、3.43mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)混合液に0℃で添加した。添加終了後、0℃で1時間反応させた。カルボニルジイミダゾール(0.834g、5.14mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解したものを上記混合物に滴下し、0℃で保持した。滴下終了後、反応混合物を室温まで上げ、2時間反応させた。混合物を氷水(150mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機相を合わせて飽和塩化アンモニウム(3×50mL)及び飽和食塩水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をスピン蒸発させて除去した。残渣をシリカゲルを用いてフラッシュクロマトグラフィーで精製し、40gのシリカゲルカラム、ジクロロメタン、及びメタノール(3%)で溶出して7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(700mg、49.50%)を白色固体として得た。ES-API:[M+1]=412.0
工程5:水素化ナトリウム(0.34g、ω=60%)を、7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(0.7g、1.7mmol)及び(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.4g、1.87mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)混合液に0℃で添加し、添加終了後、0℃で1時間反応させた。混合物を氷水(100mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機相を合わせて飽和塩化アンモニウム(3×30mL)及び飽和食塩水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をスピン蒸発させて除去した。残渣をシリカゲルを用いてフラッシュクロマトグラフィーで精製し、12gのシリカゲルカラム、ジクロロメタン、及びメタノール(3%)で溶出して(S)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.75g、収率72.61%)を白色固体として得た。ES-API:[M+1]=608.1
工程6:1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジニルヘキサフルオロホスフェート(1.54g、2.96mmol)を、(S)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.6g、0.985mmol)のN,N’-ジメチルホルムアミド(10mL)混合液に0℃で添加し、次に1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(0.75g、4.93mmol)を滴下した。添加終了後、すぐに室温に移して1時間反応させた。混合物を氷水(100mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相を合わせて飽和塩化アンモニウム(3×30mL)及び飽和食塩水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をスピン蒸発させて除去した。残渣をシリカゲルを用いてフラッシュクロマトグラフィーで精製し、12gのシリカゲルカラム、ジクロロメタン、及びメタノール(3%)で溶出して(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(0.4g、収率68.70%)を白色固体として得た。ES-API:[M+1]=590.1
工程7:テトラトリフェニルホスフィンパラジウム(0.051g、0.044mmol)を、(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(0.26g、0.44mmol)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(0.155g、0.88mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.117g、1.1mmol)の1,4-ジオキサン(3mL)及び水(0.75mL)混合液に添加した。得られた混合物を110℃まで加熱し、アルゴン雰囲気下で1.5時間反応させた。室温まで冷却した後、反応混合物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。有機相を合わせて水(1×50mL)及び飽和食塩水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をスピン蒸発させて除去した。残渣をシリカゲルを用いてフラッシュクロマトグラフィーで精製し、12gのシリカゲルカラム、ジクロロメタン、及び酢酸エチル(65%)で溶出して(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(200mg、収率70.78%)を黄色油として得た。ES-API:[M+1]=608.2
工程8:トリフルオロ酢酸(1mL)を、(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(40mg、0.062mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に添加した。得られた混合物を室温で30分攪拌した。反応混合物のpHを1M炭酸水素ナトリウムで8に調整した。反応混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。有機相を合わせて飽和食塩水(3×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をスピン蒸発させて除去して(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(30mg、収率88.85%)を黄色油として得た。これを更に精製せずに次の工程で直接使用した。ES-API:[M+1]=508.1
工程9:トリエチルアミン(0.056g、0.55mmol)を(13aS)-11-クロロ-8-(2-イソプロピルピリジン-3-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(30mg、0.055mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に添加した。混合物を0℃まで冷却した。無水アクリル酸(6.98mg、0.055mmol)を0℃で添加し、2時間攪拌した。次に溶媒を減圧下で除去した。残渣をTLC板で精製して化合物Z39(2.8mg、収率22.71%)を白色固体として得た。ES-API:[M+1]=561.0;H NMR(400MHz,CDCl)δ8.63(s,1H),7.45(d,J=8.8Hz,3H),6.63(t,J=13.9Hz,1H),6.42(d,J=16.9Hz,1H),6.12(s,1H),5.83(d,J=10.8Hz,1H),5.03(d,J=13.3Hz,1H),4.69(t,J=17.4Hz,4H),4.06(s,2H),3.66-3.20(m,2H),2.10(d,J=6.1Hz,3H),1.09(d,J=6.6Hz,6H)
実施例40:化合物Z40の調製
Figure 2022531196000081
工程1:(R)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.0g、1.65mmol)、(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)ボロン酸(379mg、2.48mmol)、酢酸カリウム(485mg、4.95mmol)、及びPd(dppf)Cl(121mg、0.165mmol)を1,4-ジオキサン/水(15mL、5:1)に溶解したものを順に100mL丸底フラスコに添加し、窒素保護下、110℃で1.5時間反応させた。生成物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、飽和食塩水(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムで精製して(R)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(褐色油、1.0g、収率94.34%)を得た。ES-API:[M+H]=633,635
工程2:(R)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(1.0g、1.58mmol)をジクロロメタン(12.0mL)に溶解してから、トリフルオロ酢酸(4.0mL)を添加し、室温で1時間反応させた。反応溶液を濃縮して(R)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-1-オン(褐色油、921mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]=533
工程3:(R)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-1-オン(842mg、1.58mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(479mg、4.74mmol)を0℃で添加した。2分攪拌した後、無水アクリル酸(199mg、1.58mmol、2.0mLのジクロロメタンに溶解)を滴下した。滴下後、0℃で1時間反応させた。飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)を反応溶液に添加した。反応溶液をジクロロメタン(3×20mL)で抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム(2×20mL)及び飽和食塩水(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。生成物Z40を逆相カラム(20G C18逆相カラム、アセトニトリル/水=36/100)で精製した(白色固体、122.5mg、収率13.21%)。ES-API:[M+H]=587;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ0.96-1.08(m,6H),1.96(d,J=9.0Hz,3H),2.70-2.78(m,1H),3.09(d,J=13.2Hz,1H),3.23(d,J=18.6Hz,1H),3.37(s,3H),3.50(s,1H),4.06-4.12(m,2H),4.34(d,J=12.9Hz,1H),4.45(d,J=13.3Hz,1H),4.71(s,3H),5.76(d,J=21.1Hz,2H),6.02-6.13(m,2H),6.19(d,J=16.6Hz,1H),6.79-6.90(m,1H),7.29(d,J=4.7Hz,1H),7.68(d,J=6.9Hz,1H),8.50(d,J=4.6Hz,1H)
実施例41:化合物Z41の調製
Figure 2022531196000082
化合物Z41を中間体aを原材料として実施例34の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=572;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ1.02(dd,J=26.5,6.3Hz,6H),1.96(d,J=11.4Hz,3H),2.76(s,1H),3.17(s,1H),3.25(s,1H),3.39-3.49(m,2H),4.03(s,1H),4.14(s,1H),4.32-4.48(m,2H),4.69(s,3H),5.53(d,J=9.5Hz,1H),5.60(s,1H),5.74(d,J=10.9Hz,2H),6.19(d,J=16.7Hz,1H),6.51(t,J=6.0,6.0Hz,1H),6.87-7.00(m,1H),7.09(s,1H),7.26(s,1H),7.90(s,1H),8.46(d,J=4.5Hz,1H)
実施例42:化合物Z42の調製
Figure 2022531196000083
化合物Z42をテトラヒドロフラン-3-アミンを原材料として実施例33の方法に従って調製した。ES-API:[M/2+1]=527.2;H NMR(400MHz,CDCl)δ7.43(s,1H),6.84(s,1H),6.75(s,1H),6.57(s,1H),6.42(d,J=16.3Hz,1H),5.95(s,1H),5.82(s,1H),4.73(s,1H),4.47(d,J=21.3Hz,4H),4.29(s,1H),4.08(s,1H),3.93(d,J=8.5Hz,3H),3.71(s,1H),3.61-3.15(m,3H),2.26(s,2H)
実施例43:化合物Z43の調製
Figure 2022531196000084
工程1:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(800mg、1.32mmol)をトルエン(10mL)に溶解し、1-メチル-6-(トリブチルスタンニル)ピリジン-2(1H)-オン(631mg、1.59mmol)及びテトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(114mg、0.132mmol)を添加し、窒素保護下、100℃で16時間反応させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20/1)で精製して(S)-11-クロロ-8-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-10-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(褐色液体、630mg、収率75%)を得た。ES-API:[M+H]=633.3
工程2~3:化合物Z43を実施例34の対応する工程に従って調製した。ES-API:[M+H]=587.3;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.48(d,J=4.7Hz,1H),7.47-7.19(m,2H),6.85(s,1H),6.40(d,J=9.2Hz,1H),6.19(d,J=16.7Hz,1H),6.07(d,J=6.1Hz,1H),5.93(d,J=52.9Hz,1H),5.75(d,J=10.5Hz,1H),4.74(s,3H),4.52-3.98(m,3H),3.52(d,J=15.5Hz,2H),3.25-3.11(m,1H),3.02(d,J=9.9Hz,3H),2.73(dd,J=25.7,17.4Hz,1H),1.96(dd,J=10.5,6.8Hz,3H),1.13-0.93(m,6H)
実施例44:化合物Z44の調製
Figure 2022531196000085
化合物Z44を1-メチルピペリジン-4-アミンを原材料として実施例33の方法に従って調製した。ES-API:[M+1]=554.2;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.13(s,1H),7.27(d,J=7.5Hz,2H),6.91-6.68(m,3H),6.16(d,J=16.7Hz,1H),5.73(d,J=10.2Hz,1H),4.56(s,4H),4.28-3.93(m,3H),3.44(d,J=52.7Hz,3H),3.15-2.77(m,6H),2.56(s,3H),1.71(d,J=12.2Hz,2H)
実施例45:化合物Z45-1、Z45-2、Z45-3、及びZ45-4の調製
Figure 2022531196000086
工程1:4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾニトリル(540mg、2.48mmol)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解し、-70℃まで冷却した後、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(2.3mL、4.5mmol)を滴下した。-70℃で30分攪拌した後、4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミンのテトラヒドロフラン(4mL)溶液を滴下した。反応溶液をゆっくりと室温まで上げ、一晩攪拌した。塩化アンモニウム水溶液で反応を停止させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及びスピン乾燥し、カラム装置(12gカラム)に通して精製(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)して生成物(380mg、収率44%)を得た。ES-API:[M+1]=349.0
工程2:4-ブロモ-2-フルオロ-6-((4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)アミノ)ベンゾニトリル(1.1g、3.15mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、NCS(419mg、3.15mmol)を添加し、80℃まで加熱し、3時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及びスピン乾燥し、カラム装置(12gカラム)に通して精製(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)して生成物(670mg、収率65%)を得た。ES-API:[M+1]=385.0
工程3:4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)アミノ)ベンゾニトリル(620mg、1.61mmol)をジメチルスルホキシド(8mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.1g、8.07mmol)を添加し、0℃まで冷却し、過酸化水素(659mg、5.81mmol)を滴下した。反応物を室温まで上げ、5時間攪拌した。反応溶液を亜硫酸ナトリウム水溶液で急冷した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及びスピン乾燥し、カラム装置(12gカラム)に通して精製(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)して生成物(400mg、収率55%)を得た。ES-API:[M+1]=403.0
工程4:水素化ナトリウム(497mg、12.4mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に懸濁し、-10℃まで冷却した。4-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-6-((4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)アミノ)ベンズアミド(500mg、1.24mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を滴下し、20分攪拌した後、カルボニルジイミダゾールのテトラヒドロフラン(5mL)溶液を滴下した。反応溶液を-10℃で1時間攪拌した。反応溶液を-30℃まで冷却し、pHを0.5M塩酸溶液で2~3に調整した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及びスピン乾燥し、逆相カラムクロマトグラフィー(40gカラム)(水/アセトニトリル=1/1)で精製して生成物(240mg、収率45%)を得た。ES-API:[M+1]=429.0
工程5:7-ブロモ-6-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ-1-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(240mg、0.56mmol)及び(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(182mg、0.84mmol)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解し、0℃まで冷却した。水素化ナトリウム(112mg、2.8mmol)を添加し、室温まで上げ、1時間攪拌した。反応溶液を水で急冷した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及びスピン乾燥し、カラム装置(12gカラム)に通して精製(ジクロロメタン/メタノール=10/1)して生成物(260mg、収率74%)を得た。ES-API:[M+1]=625.2
工程6:(S)-3-(((7-ブロモ-6-クロロ-4-ヒドロキシ-1-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(180mg、0.29mmol)をアセトニトリル(9mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(112mg、0.86mmol)及びオキシ塩化リン(66mg、0.43mmol)を添加し、80℃まで加熱し、2時間攪拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液で急冷した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及びスピン乾燥し、カラム装置(12gカラム)(酢酸エチル)に通して生成物(80mg、収率45%)を得た。ES-API:[M+1]=607.1
工程7:(S)-10-ブロモ-11-クロロ-8-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(150mg、0.25mmol)をジオキサン(2mL)に溶解し、水(0.4mL)、(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(87mg、0.49mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-ビフェニル(10mg、0.025mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(23mg、0.025mmol)、及びリン酸カリウム(157mg、0.74mmol)を添加し、110℃マイクロ波下で1.33時間反応させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及びスピン乾燥し、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル=0-100%、極性の低いものから高いものへの順)を行ってそれぞれ以下の生成物を得た。
(13aS)-11-クロロ-8-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチルZ45-a(19mg):TLC R値:0.30(酢酸エチル);ES-API:[M+1]=657.3、
(13aS)-11-クロロ-8-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチルZ45-b(30mg):TLC R値:0.25(酢酸エチル);ES-API:[M+1]=657.3、及び
(13aS)-11-クロロ-8-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-7-オキソ-3,4,7,8,13,13a-ヘキサヒドロピラジノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチルZ45-c(20mg):TLC R値:0.10(酢酸エチル);ES-API:[M+1]=657.3
工程8:化合物Z45-c(20mg、0.03mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.5mL)を添加し、室温で1時間反応させ、スピン乾燥して黄色油状粗生成物:(13aS)-11-クロロ-8-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジン[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オンを粗生成物(17mg、収率100%)として得た。
工程9:(13aS)-11-クロロ-8-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-10-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1,2,3,4,13,13a-ヘキサヒドロピラジン[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピン[5,6,7-de]キナゾリン-7(8H)-オン(17mg、0.03mmol)及びトリエチルアミン(0.5mL)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃まで冷却し、無水アクリル酸(3mg、0.027mmol)を添加し、0℃で0.5時間反応させた。反応溶液を10mLの水及びジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、抽出した有機相をスピン乾燥して粗生成物を得た。この粗生成物を調製及び精製(クロマトグラフィーカラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10μm;溶出系:アセトニトリル/水、10%から90%まで40分;モニタリング波長210nm;流量80mL/分)し、凍結乾燥して化合物Z45-1(4mg、収率20%)を得た。ES-API:[M+1]=611.2;H NMR(400MHz,CDCl)δ9.01(s,1H),7.45(d,J=9.5Hz,1H),6.70-6.56(m,1H),6.42(d,J=16.6Hz,1H),6.04(s,1H),5.84(d,J=10.4Hz,1H),5.08(d,J=13.2Hz,1H),4.69(s,2H),4.12(d,J=7.2Hz,1H),3.69(d,J=43.3Hz,1H),3.51-3.28(m,2H),2.84-2.77(m,1H),2.31(s,3H),2.11(s,3H),2.04(s,1H),1.41(s,1H),1.33(s,2H),1.25(s,6H),1.06(d,J=6.7Hz,2H)
工程10~11:化合物Z45-bを原材料として用い、実施例45の工程8~9の方法を参照して最後にカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-10%)(極性の低いものから高いものへ)で精製して以下の化合物を得た。
化合物Z45-2(白色固体、3.8mg):LC-MS:保持時間:1.597分;ES-API:[M+1]=611.2;H NMR(400MHz,CDCl)δ9.01(s,1H),7.45(d,J=9.5Hz,1H),6.70-6.56(m,1H),6.42(d,J=16.6Hz,1H),6.04(s,1H),5.84(d,J=10.4Hz,1H),5.08(d,J=13.2Hz,1H),4.69(s,2H),4.12(d,J=7.2Hz,1H),3.69(d,J=43.3Hz,1H),3.51-3.28(m,2H),2.84-2.77(m,1H),2.31(s,3H),2.11(s,3H),2.04(s,1H),1.41(s,1H),1.33(s,2H),1.25(s,6H),1.06(d,J=6.7Hz,2H)、及び
化合物Z45-3(白色固体、4.0mg):LC-MS:保持時間:1.648分;ES-API:[M+1]=611.2;H NMR(400MHz,CDCl)δ9.01(s,1H),7.32(s,1H),6.64(dd,J=16.7,10.5Hz,1H),6.43(d,J=16.7Hz,1H),6.03(s,1H),5.84(d,J=10.4Hz,1H),5.08(d,J=13.1Hz,1H),4.69(d,J=14.7Hz,3H),4.08(s,2H),3.72-3.30(m,3H),2.87-2.76(m,1H),2.34(s,3H),2.09(s,3H),1.43-1.37(m,1H),1.26(d,J=8.1Hz,6H),1.05(d,J=6.6Hz,2H)
工程12~13:化合物Z45-aを原材料として用い、実施例45の工程8~9の方法を参照して化合物Z45-4(白色固体、4.2mg)を得た。ES-API:[M+1]=611.2;H NMR(400MHz,CDCl)δ9.01(s,1H),7.45(d,J=9.5Hz,1H),6.70-6.56(m,1H),6.42(d,J=16.6Hz,1H),6.04(s,1H),5.84(d,J=10.4Hz,1H),5.08(d,J=13.2Hz,1H),4.69(s,2H),4.12(d,J=7.2Hz,1H),3.69(d,J=43.3Hz,1H),3.51-3.28(m,2H),2.84-2.77(m,1H),2.31(s,3H),2.11(s,3H),2.04(s,1H),1.41(s,1H),1.33(s,2H),1.25(s,6H),1.06(d,J=6.7Hz,2H)
実施例46:化合物Z46、Z46-1、及びZ46-2の調製
Figure 2022531196000087
工程1:(S)-2,3-ジクロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5α,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(300mg、0.54mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(227mg、1.62mmol)、テトラトリフェニルホスフィンパラジウム(62mg、0.054mmol)、炭酸ナトリウム(172mg、1.62mmol)、50mLのジオキサン、及び10mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下、65℃で3時間攪拌し、反応を停止させた。30mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を30mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(S)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(211mg、63%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=622.3
工程2~3:化合物Z46を実施例34の対応する工程に従って調製した。ES-API:[M+H]=576.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.35(d,J=4.8Hz,1H),7.47(dd,J=13.4,6.2Hz,1H),7.31-7.21(m,2H),7.15(d,J=4.8Hz,2H),6.95-6.75(m,1H),6.21(dd,J=16.6,2.2Hz,1H),5.77(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.98-4.78(m,2H),4.65-4.53(m,1H),4.51-4.32(m,1H),4.26(d,J=20.2Hz,1H),4.18-3.94(m,1H),3.82-3.56(m,2H),2.83-2.66(m,1H),1.94(d,J=11.5Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.93(d,J=6.6Hz,3H)
工程4:化合物Z46を調製及びキラル分割(カラムタイプ:IG、250mm×4.6mm×5μm、移動相:n-ヘキサン:エタノール=40:60、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z46-1(79.8mg、ピーク1、保持時間8.093分、収率:30.2%):白色固体;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.48(ddd,J=15.6,5.4,1.8Hz,1H),7.35-7.07(m,4H),6.96-6.77(m,1H),6.00(ddd,J=13.5,12.7,2.3Hz,2H),5.01-4.79(m,2H),4.69-4.25(m,3H),4.07(d,J=31.0Hz,1H),3.82-3.57(m,2H),3.38(s,1H),2.78(dt,J=13.4,6.7Hz,1H),1.94(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.93(d,J=6.7Hz,3H)、及び
化合物Z46-2(84.48mg、ピーク2、保持時間11.618分、収率:31.9%):白色固体;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.48(dd,J=13.3,6.1Hz,1H),7.34-7.10(m,4H),6.95-6.77(m,1H),6.22(d,J=16.7Hz,1H),5.78(d,J=12.2Hz,1H),4.99-4.81(m,2H),4.68-4.22(m,3H),4.07(d,J=14.4Hz,1H),3.83-3.58(m,2H),3.37(s,1H),2.78-2.62(m,1H),1.96(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.94(d,J=6.7Hz,3H)
実施例47:化合物Z47、Z47-1、及びZ47-2の調製
Figure 2022531196000088
化合物Z47を(2,3-ジフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=594.2)。化合物Z47をキラル分割(移動相:アセトニトリル:イソプロパノール=60:40;カラムタイプ:IC(250mm×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z47-1(23mg、保持時間:5.176分、純度:100%、de値:100%):ES-API:[M+H]=594.2、及び
化合物Z47-2(29mg、保持時間:9.285分、純度:100%、de値:99%):ES-API:[M+H]=594.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.52(dd,J=18.0,8.6Hz,1H),7.26(dd,J=12.8,8.0Hz,1H),7.20-7.13(m,1H),6.99(d,J=6.4Hz,1H),6.94-6.75(m,1H),6.21(dd,J=16.8,2.0Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.0Hz,1H),5.04-4.81(m,2H),4.56(s,1H),4.42(dd,J=53.8,12.1Hz,1H),4.30(s,1H),4.06(d,J=34.1Hz,1H),3.85-3.61(m,2H),3.41-3.30(m,1H),2.78-2.63(m,1H),1.94(d,J=12.3Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H)
実施例48:化合物Z48の調製
Figure 2022531196000089
化合物Z48を(3-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=576.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.42(d,J=4.8Hz,1H),7.45(dd,J=14.0,8.0Hz,1H),7.40-7.27(m,2H),7.25-7.08(m,2H),7.00-6.72(m,1H),6.22(d,J=16.6Hz,1H),5.78(d,J=11.6Hz,1H),4.87(ddd,J=19.0,17.8,8.2Hz,2H),4.59(s,1H),4.52-4.34(m,1H),4.27(s,1H),4.08(d,J=40.8Hz,1H),3.71(d,J=44.8Hz,2H),3.40-3.25(m,1H),2.87-2.67(m,1H),1.95(d,J=10.1Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),0.95(d,J=6.4Hz,3H)
実施例49:化合物Z49、Z49-1、及びZ49-2の調製
Figure 2022531196000090
化合物Z49を(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=594.2)。化合物Z49(75mg、0.12mmol)をキラル分割(移動相:アセトニトリル:イソプロパノール=60:40;カラムタイプ:IC(250mm×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
Z49-1(27mg、保持時間:5.318分、純度:100%、de値:100%):ES-API:[M+H]=594.1、及び
化合物Z49-2(28mg、保持時間:8.840分、純度:99%、de値:99%):ES-API:[M+H]=594.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.35(t,J=9.8Hz,1H),7.29-7.10(m,3H),6.98-6.73(m,1H),6.22(dd,J=16.8,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),5.05-4.80(m,2H),4.57(s,1H),4.42(dd,J=54.5,12.0Hz,1H),4.29(s,1H),4.06(d,J=33.4Hz,1H),3.73(d,J=54.0Hz,2H),2.87-2.65(m,1H),1.94(d,J=12.0Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.93(d,J=6.8Hz,3H)
実施例50:化合物Z50の調製
Figure 2022531196000091
化合物Z50を(4-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=576.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.42(d,J=5.0Hz,1H),7.48(dd,J=8.8,5.6Hz,2H),7.24(t,J=8.8Hz,2H),7.20(t,J=4.2Hz,1H),6.86(m,1H),6.21(m,1H),5.78(d,J=12.0Hz,1H),4.87(m,2H),4.60(s,1H),4.43(dd,J=54.2,12.8Hz,1H),4.26(s,1H),4.09(d,J=43.2Hz,1H),3.70(d,J=52.2Hz,2H),2.74(m,1H),1.95(d,J=9.8Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H)
実施例51:化合物Z51の調製
Figure 2022531196000092
(5aS)-7-アクリロイル-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキサ1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン11(12H)-オン(200mg、0.34mmol)、N-クロロスクシンイミド(137mg、1.02mmol)、及び酢酸(30mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を75℃で2時間攪拌し、濃縮し、粗生成物を分取HPLCで分離して生成物:(5aS)-7-アクリロイル-3-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(176mg、56%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=659.6;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.25(dd,J=23.0,10.0Hz,1H),8.29(d,J=4.8Hz,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.10(s,1H),6.78(s,1H),6.14(d,J=16.5Hz,1H),5.71(d,J=10.2Hz,1H),4.93-4.72(m,2H),4.59-4.35(m,2H),4.28-4.11(m,1H),4.10-3.89(m,1H),3.77-3.48(m,3H),2.81-2.56(m,1H),1.85(dd,J=19.6,12.4Hz,3H),0.99(d,J=6.2Hz,3H),0.89-0.81(m,3H)
実施例52:化合物Z52の調製
Figure 2022531196000093
(5aS)-7-アクリロイル-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(300mg、0.5085mmol)を30mLのアセトニトリルに添加し、最後にN-クロロスクシンイミド(135mg、1.0169mmol)を添加し、75℃で1時間反応させた。80mLの酢酸エチルを添加し、反応溶液を飽和食塩水で3回(3×60mL)洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液をスピン乾燥及び調製して(5aS)-7-アクリロイル-3-クロロ-2-(3-クロロ-6-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(9.2mg、収率3%)を得た。ES-API:[M+H]=625.2
実施例53:化合物Z53の調製
Figure 2022531196000094
工程1:(S)-2,3-ジクロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.36mmol)、(2,3-ジフルオロ-6-メトキシフェニル)ボロン酸(200mg、1.07mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(28mg、0.04mmol)、2-ビシクロヘキシルホスフィン-2’,6’-ジメトキシビフェニル(16mg、0.04mmol)、リン酸カリウム(227mg、1.07mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)及び水(0.4mL)混合液を100℃マイクロ波下、窒素保護下で1時間反応させた。反応溶液をろ過し、酢酸エチル(30mL)で洗浄した。ろ液を飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、得られた有機相を乾燥及び濃縮し、高速シリカカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して黄色固体:(S)-3-クロロ-2-(2,3-ジフルオロ-6-メトキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(100mg、収率23%)を得た。ES-API:[M+H]=669.1
工程2:17%三臭化ほう素のジクロロメタン溶液(2mL)を(S)-3-クロロ-2-(2,3-ジフルオロ-6-メトキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(100mg、0.15mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に氷浴下で添加し、室温で3時間攪拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)で急冷し、ジクロロメタンで抽出し、濃縮して黄色固体:(S)-3-クロロ-2-(2,3-ジフルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(83mg)を得た。ES-API:[M+H]=555.1
工程3:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(58mg、0.45mmol)を(S)-3-クロロ-2-(2,3-ジフルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(83mg、0.15mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に氷浴下で添加した。反応溶液を清澄化してから、無水アクリル酸(11mg、0.09mmol)を添加し、5分攪拌した。反応溶液を濃縮した後、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)で精製して白色固体Z53(7.76mg、純度90%、収率9%)を得た。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.04(t,J=15.7Hz,1H),8.37(d,J=4.7Hz,1H),7.32-7.23(m,1H),7.21-7.14(m,1H),6.92-6.78(m,1H),6.67-6.61(m,1H),6.21(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.1Hz,1H),4.96-4.82(m,2H),4.63-4.52(m,1H),4.49-4.34(m,1H),4.29(s,1H),4.11-3.99(m,1H),3.73-3.59(m,1H),3.56-3.47(m,1H),2.80-2.62(m,1H),1.93(d,J=12.2Hz,3H),1.08(d,J=6.7Hz,3H),0.94(d,J=4.7Hz,3H);ES-API:[M+H]=609.1
実施例54:化合物Z54の調製
Figure 2022531196000095
化合物Z54を(3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)ボロン酸を原材料として実施例53の方法に従って調製した。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ9.83(d,J=5.1Hz,1H),8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.35-7.24(m,1H),7.17(d,J=4.6Hz,1H),6.95-6.78(m,1H),6.61(d,J=8.5Hz,1H),6.22(d,J=16.6Hz,1H),5.78(d,J=12.2Hz,1H),4.99-4.81(m,2H),4.60(d,J=16.8Hz,1H),4.43(dd,J=55.1,12.0Hz,1H),4.27(s,1H),4.08(d,J=42.2Hz,1H),3.69(d,J=41.3Hz,2H),3.37(d,J=11.3Hz,1H),2.74(ddd,J=26.9,13.3,6.7Hz,1H),1.94(d,J=10.1Hz,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.96(dd,J=6.6,1.7Hz,3H);ES-API:[M+H]=609.1
実施例55:化合物Z55の調製
Figure 2022531196000096
化合物Z55を(5-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=591.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ9.72(s,1H),8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.17(d,J=3.8Hz,1H),7.05(td,J=8.7,3.2Hz,1H),6.86(ddd,J=13.7,12.7,7.5Hz,2H),6.75-6.66(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.1Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.0Hz,1H),5.04-4.81(m,2H),4.58(s,1H),4.43(dd,J=56.0,12.8Hz,1H),4.25(s,1H),4.10(d,J=52.6Hz,1H),3.77-3.57(m,2H),3.38(s,1H),2.74(ddt,J=33.6,13.1,6.6Hz,1H),1.94(d,J=9.7Hz,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.97(dd,J=6.7,3.5Hz,3H)
実施例56:化合物Z56の調製
Figure 2022531196000097
化合物Z56を(2,4,6-トリフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=612.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.32(s,2H),7.16(d,J=4.8Hz,1H),6.96-6.69(m,1H),6.21(dd,J=16.8,2.2Hz,1H),5.77(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),5.08-4.80(m,2H),4.63-4.27(m,3H),4.03(s,1H),3.91-3.58(m,2H),3.54-3.41(m,1H),2.83-2.67(m,1H),1.91(d,J=17.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H),0.91(t,J=6.3Hz,3H)
実施例57:化合物Z57、Z57-1、及びZ57-2の調製
Figure 2022531196000098
化合物Z57を(2-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=644.2)。化合物Z57(40mg)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン:エタノール=50:50;カラムタイプ:IG(250mm×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z57-1(16mg、保持時間:7.222分、純度:100%、de値:99.5%):ES-API:[M+H]=644.2、及び
化合物Z57-2(12mg、保持時間:10.152分、純度:100%、de値:99.3%):ES-API:[M+H]=644.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.88(t,J=7.1Hz,1H),7.56-7.43(m,2H),7.16(d,J=2.9Hz,1H),6.95-6.74(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),5.02-4.82(m,2H),4.64-4.54(m,1H),4.43(dd,J=52.2,12.1Hz,1H),4.31(s,1H),4.07(d,J=27.8Hz,1H),3.87-3.57(m,2H),2.83-2.66(m,1H),2.53-2.46(m,1H),1.95(d,J=11.2Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H)
実施例58:化合物Z58の調製
Figure 2022531196000099
化合物Z58を2-クロロフェニルボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=591.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.34(d,J=4.8Hz,1H),7.50(d,J=7.9Hz,1H),7.43(td,J=7.7,1.8Hz,1H),7.41-7.36(m,1H),7.16(dd,J=13.4,3.5Hz,2H),6.86(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.4Hz,1H),4.90(dd,J=26.6,14.0Hz,2H),4.57(d,J=28.2Hz,1H),4.42(dd,J=52.6,13.4Hz,1H),4.30(s,1H),4.07(d,J=30.3Hz,1H),3.67(s,2H),3.38(dd,J=10.2,5.2Hz,1H),2.84-2.63(m,1H),1.94(d,J=10.6Hz,3H),1.00(m,6.6Hz,6H)
実施例59:化合物Z59の調製
Figure 2022531196000100
化合物Z59を(5-クロロ-2-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=609.0;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.38(d,J=4.8Hz,1H),7.60-7.53(m,1H),7.41-7.33(m,1H),7.23(td,J=5.9,2.7Hz,1H),7.18(dd,J=5.0,2.1Hz,1H),6.94-6.78(m,1H),6.22(dd,J=16.6,2.4Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.99-4.82(m,2H),4.59(s,1H),4.42(dd,J=52.5,13.2Hz,1H),4.29(s,1H),4.07(d,J=32.5Hz,1H),3.73(d,J=55.8Hz,2H),3.38(s,1H),2.82-2.68(m,1H),1.95(d,J=11.7Hz,3H),1.13-0.90(m,6H)
実施例60:化合物Z60の調製
Figure 2022531196000101
化合物Z60を(2,5-ジフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=593.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.37(d,J=4.9Hz,1H),7.42-7.31(m,2H),7.18(dd,J=5.0,2.6Hz,1H),7.03(q,J=7.1Hz,1H),6.86(m,1H),6.22(m,1H),5.78(dd,J=10.4,2.4Hz,1H),5.02-4.80(m,2H),4.66-4.52(m,1H),4.43(m,H),4.29(s,1H),4.19-4.00(m,1H),3.74(d,J=60.6Hz,2H),3.37(s,1H),2.74(m,1H),1.95(d,J=12.1Hz,3H),1.00(dd,J=64.3,6.7Hz,6H)
実施例61:化合物Z61の調製
Figure 2022531196000102
化合物Z61を(3-クロロ-2-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=609.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.9Hz,1H),7.74-7.63(m,1H),7.29(t,J=7.9Hz,1H),7.20-7.11(m,2H),6.86(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.78(dd,J=10.3,2.4Hz,1H),5.02-4.79(m,2H),4.66-4.52(m,1H),4.50-4.34(m,1H),4.30(s,1H),4.07(d,J=32.6Hz,1H),3.74(d,J=56.3Hz,2H),3.39(s,1H),2.74(m,1H),1.95(d,J=12.1Hz,3H),1.01(dd,J=62.4,6.7Hz,6H)
実施例62:化合物Z62の調製
Figure 2022531196000103
化合物Z62を2-イソプロピルベンゼンボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.32(d,J=4.2,1H),7.34(d,J=3.1Hz,2H),7.24-7.15(m,1H),7.15-7.08(m,1H),6.96-6.69(m,2H),6.22(dd,J=16.7,2.1Hz,1H),5.78(d,J=12.5Hz,1H),4.98-4.80(m,2H),4.67-4.52(m,1H),4.51-4.34(m,1H),4.29(s,1H),4.19-3.99(m,1H),3.88-3.62(m,2H),3.42-3.25(m,1H),2.79-2.64(m,1H),1.92(d,J=11.6Hz,3H),1.06(s,6H),0.96-0.86(m,3H),0.83-0.70(s,3H);ES-API:[M+H]=599.2
実施例63:化合物Z63の調製
Figure 2022531196000104
化合物Z63を3-イソプロピルベンゼンボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.41(dd,J=4.7,2.5Hz,1H),7.44(d,J=7.1Hz,1H),7.32-7.26(m,2H),7.24(s,1H),7.18(t,J=4.7Hz,1H),6.95-6.77(m,1H),6.22(d,J=17.0Hz,1H),5.78(d,J=11.7Hz,1H),4.95-4.81(m,2H),4.70-4.55(m,1H),4.50-4.35(m,1H),4.31-4.22(m,1H),4.17-4.00(m,1H),3.79-3.57(m,2H),3.37-3.28(m,1H),2.85-2.71(m,2H),1.94(d,J=7.5Hz,3H),1.12-1.05(m,9H),1.00(t,J=7.1Hz,3H);ES-API:[M+H]=599.2
実施例64:化合物Z64の調製
Figure 2022531196000105
化合物Z64を(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=641.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.34(d,J=4.8Hz,1H),7.59-7.54(m,1H),7.44(t,J=7.4Hz,2H),7.27-7.12(m,2H),6.87(d,J=10.2Hz,1H),6.22(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.88(d,J=21.2Hz,2H),4.37(dd,J=53.4,41.9Hz,3H),4.05(s,1H),3.69(s,2H),3.37(d,J=5.7Hz,1H),2.72(s,1H),2.05-1.83(m,3H),1.07(d,J=6.0Hz,3H),0.99-0.78(m,3H)
実施例65:化合物Z65の調製
Figure 2022531196000106
化合物Z65を(4-クロロ-2-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=609.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.55(d,J=9.8Hz,1H),7.36(d,J=8.2Hz,1H),7.25-7.12(m,2H),6.94-6.79(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.1Hz,1H),4.99-4.82(m,2H),4.58(d,J=15.7Hz,1H),4.42(dd,J=54.0,13.6Hz,1H),4.29(s,1H),4.06(d,J=29.2Hz,1H),3.72(d,J=48.9Hz,2H),3.41-3.34(m,1H),2.74(ddd,J=30.8,13.4,6.7Hz,1H),1.94(d,J=12.5Hz,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.93(d,J=6.6Hz,3H)
実施例66:化合物Z66の調製
Figure 2022531196000107
化合物Z66を(2-(トリフルオロメチル)フェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=625.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.31(d,J=4.6Hz,1H),7.75(dd,J=27.0,7.7Hz,2H),7.64(t,J=7.2Hz,1H),7.29(dd,J=24.8,7.5Hz,1H),7.16-7.11(m,1H),6.92-6.79(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.97-4.78(m,2H),4.63-4.28(m,3H),4.05(s,1H),3.75(d,J=63.0Hz,2H),3.37(s,1H),2.78-2.66(m,1H),1.91(t,J=10.0Hz,3H),1.06(dd,J=11.8,5.4Hz,3H),0.96-0.84(m,3H)
実施例67:化合物Z67の調製
Figure 2022531196000108
化合物Z67を2-クロロ-6-フルオロフェニルボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.35(d,J=5.0Hz,1H),7.55-7.47(m,1H),7.44-7.39(m,1H),7.37-7.29(m,1H),7.19-7.14(m,1H),6.93-6.77(m,1H),6.22(d,J=16.6Hz,1H),5.78(d,J=10.9Hz,1H),5.02-4.83(m,2H),4.65-4.38(m,2H),4.37-4.28(m,1H),4.14-3.99(m,1H),3.90-3.65(m,2H),2.81-2.62(m,2H),1.92(t,J=14.8Hz,3H),1.08(d,J=6.6Hz,3H),0.98-0.87(m,3H);ES-API:[M+H]=609.1
実施例68:化合物Z68の調製
Figure 2022531196000109
化合物Z68を(2,6-ジフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=594.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.35(d,J=4.8Hz,1H),7.60-7.49(m,1H),7.30-7.11(m,3H),6.96-6.73(m,1H),6.21(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),5.01-4.80(m,2H),4.66-4.24(m,3H),4.33-4.25(m,1H),4.15-3.95(m,1H),3.81-3.62(m,2H),3.42-3.16(m,1H),2.85-2.62(m,1H),1.92(d,J=16.8Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.92(t,J=6.0Hz,3H)
実施例69:化合物Z69の調製
Figure 2022531196000110
化合物Z69を(3-フルオロピリド-4-イル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.62(s,1H),8.44(d,J=4.8Hz,1H),8.29(d,J=4.9Hz,1H),7.24-7.05(m,2H),6.88-6.69(m,1H),6.14(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.71(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.95-4.83(m,2H),4.59-4.18(m,3H),3.98(d,J=28.4Hz,1H),3.67(d,J=56.4Hz,2H),3.30(s,1H),2.75-2.59(m,1H),1.88(d,J=13.2Hz,3H),0.99(d,J=6.7Hz,3H),0.86(d,J=6.7Hz,3H);ES-API:[M+H]=643.1
実施例70:化合物Z70の調製
Figure 2022531196000111
化合物Z70を(2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=643.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.82(d,J=9.7Hz,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.43(dd,J=14.0,7.0Hz,1H),7.17(s,1H),6.84(dd,J=25.9,14.1Hz,1H),6.22(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.2Hz,1H),5.01-4.82(m,2H),4.64-4.25(m,3H),4.07(d,J=29.3Hz,1H),3.74(d,J=56.6Hz,2H),3.37(s,1H),2.83-2.66(m,1H),1.95(d,J=12.1Hz,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H)
実施例71:化合物Z71の調製
Figure 2022531196000112
化合物Z71を(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=586.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.41(d,J=4.5Hz,1H),7.20(s,1H),7.00(s,2H),6.84(dd,J=27.0,14.4Hz,1H),6.22(d,J=16.8Hz,1H),5.78(d,J=10.3Hz,1H),5.01-4.77(m,2H),4.66-4.24(m,3H),4.07(d,J=33.5Hz,1H),3.72(d,J=53.7Hz,2H),3.37(s,1H),2.87-2.67(m,1H),2.38(s,6H),1.93(d,J=9.7Hz,3H),1.12-0.91(m,6H)
実施例72:化合物Z72の調製
Figure 2022531196000113
工程1:(R)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ5α,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.43g、0.82mmol)、N-ブロモスクシンイミド(292mg、1.64mmol)、及びアセトニトリル(5mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を70℃で2時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-50%)で精製して(R)-3-ブロモ-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(440mg)を収率88%で黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=605.2
工程2:(R)-3-ブロモ-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(180mg、0.30mmol)、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキシトリボラン(113mg、0.90mmol)、Pd(dppf)Cl(22mg、0.03mmol)、リン酸カリウム(191mg、0.9mmol)、5mLのジオキサン、及び1mLの水を反応フラスコに添加した。反応物を70℃油浴で12時間攪拌し、反応を停止させた。20mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を20mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-60%)で精製して目的生成物:(R)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-メチル-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(110mg、純度50%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=541.2
工程3:(R)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-メチル-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(110mg、0.20mmol)、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(156mg、1.0mmol)、SPhos(8mg、0.02mmol)、SPhos-Pd-G2(14mg、0.02mmol)、リン酸カリウム(127mg、0.6mmol)、5mLのジオキサン、及び1mLの水を反応フラスコに添加した。反応物を80℃油浴で6時間攪拌し、反応を停止させた。20mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を20mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-60%)で精製して目的生成物:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-メチル-11-オキソ5α,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(55mg、2工程の収率30%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=617.2
工程4:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-メチル-11-オキソ5α,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(55mg、0.089mmol)、1mLのメタノール、及び4M塩酸/ジオキサン溶液(3mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-メチル-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタン[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(46mg、粗生成物)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=517.2
工程5:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-メチル-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタン[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(46mg、0.089mmol)、3mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(27mg、0.27mmol)を50mL丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(31mg、0.25mmol、0.5mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。20mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液を10mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を分取HPLCで精製してZ72(17.88mg、2工程の収率35%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDCl)8.69(brs,1H),8.50-8.49(m,1H),7.19-7.13(m,2H),6.61-6.53(m,3H),6.35-6.31(m,1H),5.78(d,J=8Hz,1H),5.01-4.51(m,4H),4.02-3.31(m,5H),2.78-2.76(m,1H),2.05-2.04(m,6H),1.22-1.20(m,3H),1.03-1.00(m,3H);ES-API:[M+H]=571.2
実施例73:化合物Z73、Z73-1、及びZ73-2の調製
Figure 2022531196000114
工程1:(R)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ5α,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1.1g、2.09mmol)、Selectfluor(3.69g、10.4mmol)、及び50mLのアセトニトリルを丸底フラスコに添加した。反応物を80℃で2時間攪拌した。反応溶液を氷水に注ぎ入れた。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-3%)で精製して(R)-2-クロロ-3-フルオロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(0.6g、純度8%)を得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=545.2
工程2~4:化合物Z73を実施例72の工程3~5の方法に従って調製した。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.25(s,1H),8.36(d,J=3.8Hz,1H),7.23-7.22(m,1H),7.15(d,J=3.8Hz,1H),6.82-6.70(m,1H),6.63-6.61(m,2H),6.22-6.17(m,1H),5.78-5.77(m,1H),4.88-4.80(m,2H),4.46-4.02(m,4H),3.82-3.72(m,2H),3.34-3.32(m,1H),2.77-2.66(m,1H),1.92-1.90(m,3H),1.07-1.06(m,3H),0.94-0.92(m,3H);ES-API:[M+H]=575.2
工程5:化合物Z73(15mg)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン:エタノール=60:40;カラムタイプ:IG(250mm×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z73-1(5.6mg、保持時間:10.149分、純度:100%、de値:100%):ES-API:[M+H]=575.2、及び
化合物Z73-2(6.5mg、保持時間:13.445分、純度:100%、de値:99%):ES-API:[M+H]=575.2
実施例74:化合物Z74の調製
Figure 2022531196000115
工程1:(R)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1g、1.9mmol)、及びN-クロロスクシンイミド(507mg、3.8mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液を窒素保護下、80℃で3時間攪拌した。反応溶液をろ過及び濃縮し、高速シリカゲルカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して白色固体:(R)-2,3-ジクロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1g、収率94%)を得た。ES-API:[M+H]=561.1
工程2:(R)-2,3-ジクロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(300mg、0.53mmol)、2-フルオロ-6-メトキシフェニルボロン酸(270mg、1.60mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロライド(39mg、0.05mmol)、並びに炭酸カリウム(220mg、1.60mmol)の1,4-ジオキサン(5mL)及び水(1mL)混合液を120℃マイクロ波下、窒素保護下で2時間反応させた。反応溶液をろ過し、酢酸エチル(30mL)で洗浄した。ろ液を飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、得られた有機相を乾燥及び濃縮し、高速シリカカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して黄色固体:(5aR)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(220mg、純度63%)を得た。ES-API:[M+H]=651.2
工程3:(5aR)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.3mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(120mg、0.9mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(20mg、0.03mmol)、2-ビシクロヘキシルホスフィン-2’,6’-ジメトキシビフェニル(12mg、0.03mmol)、並びにリン酸カリウム(190mg、0.9mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)及び水(0.4mL)混合液を150℃マイクロ波下、窒素保護下で2時間反応させた。反応溶液をろ過し、酢酸エチル(30mL)で洗浄した。ろ液を飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、得られた有機相を乾燥及び濃縮し、高速シリカカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して黄色固体:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-ビニル-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(120mg、純度35%)を得た。ES-API:[M+H]=643.3
工程4:17%三臭化ほう素のジクロロメタン溶液(2mL)を(5aR)-2-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-ビニル-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(120mg、0.19mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に氷浴下で添加し、室温で3時間攪拌した。反応溶液をメタノール(5mL)で急冷し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、有機相を乾燥及び濃縮して黄色固体:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-ビニル-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(100mg)を得た。ES-API:[M+H]=529.2
工程5:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(74mg、0.57mmol)を(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-ビニル-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(100mg、0.19mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に氷浴下で添加した。反応溶液を清澄化してから、無水アクリル酸(17mg、0.19mmol)を滴下して5分攪拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(5mL)で洗浄した。有機相を乾燥及び濃縮し、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)で精製して白色固体Z74(2.4mg、純度94%、収率10%)を得た。ES-API:[M+H]=583.2
実施例75:化合物Z75の調製
Figure 2022531196000116
化合物Z75を実施例34の工程2~3の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=605.2
実施例76:化合物Z76、Z76-1、及びZ76-2の調製
Figure 2022531196000117
化合物Z76を(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]+=593.1
化合物Z76を調製及びキラル分割(カラムタイプ:IG、250mm×4.6mm×5μm、移動相:n-ヘキサン:エタノール=40:60、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z76-1(50.7mg、ピーク1、保持時間8.084分、収率:18%):白色固体;ES-API:[M+H]=593.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.35(td,J=10.1,2.4Hz,1H),7.28-7.11(m,3H),6.96-6.76(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.97-4.82(m,2H),4.65-4.23(m,3H),4.07(d,J=20.5Hz,1H),3.71(dd,J=35.3,22.8Hz,2H),3.37(s,1H),2.70(dt,J=13.4,6.7Hz,1H),1.96(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.93(d,J=6.7Hz,3H)、及び
化合物Z76-2(53.4mg、ピーク2、保持時間11.484分、収率:19%):白色固体;ES-API:[M+H]=593.1;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.35(td,J=10.2,2.4Hz,1H),7.16(dd,J=9.7,3.5Hz,3H),6.95-6.76(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),5.00-4.79(m,2H),4.64-4.26(m,3H),4.07(d,J=31.9Hz,1H),3.70(dd,J=40.4,28.8Hz,2H),3.38(s,1H),2.77(dt,J=13.5,6.8Hz,1H),1.93(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.93(d,J=6.7Hz,3H)
実施例77:化合物Z77、Z77-1、及びZ77-2の調製
Figure 2022531196000118
化合物Z77を(2,3-ジフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=593.1
化合物Z77を調製及びキラル分割(カラムタイプ:IG、250mm×4.6mm×5μm、移動相:n-ヘキサン:エタノール=40:60、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z77-1(45.3mg、ピーク1、保持時間7.568分、収率:24%):白色固体;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.54(dt,J=17.2,5.6Hz,1H),7.27(dd,J=12.5,7.7Hz,1H),7.17(d,J=4.9Hz,1H),7.05-6.77(m,2H),6.24(s,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.90(d,J=4.6Hz,2H),4.65-4.26(m,3H),4.06(d,J=29.1Hz,1H),3.72(dd,J=36.9,24.2Hz,2H),3.41-3.36(m,1H),2.70(dt,J=13.4,6.6Hz,1H),1.96(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.94(d,J=6.7Hz,3H)、及び
化合物Z77-2(37.8mg、ピーク2、保持時間9.781分、収率:20%):白色固体;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.52(dd,J=17.1,8.3Hz,1H),7.17(d,J=5.2Hz,2H),7.07-6.75(m,2H),6.22(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.85-5.72(m,1H),5.03-4.81(m,2H),4.69-4.26(m,3H),4.07(d,J=32.9Hz,1H),3.71(dd,J=40.6,28.9Hz,2H),3.36(d,J=10.8Hz,1H),2.78(dt,J=13.3,6.6Hz,1H),1.93(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.93(d,J=6.7Hz,3H)
実施例78:化合物Z78の調製
Figure 2022531196000119
化合物Z78を2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ピリジンを原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=572.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.46(d,J=3.6Hz,1H),8.35(d,J=4.8Hz,1H),7.53-7.46(m,1H),7.27(dd,J=7.7,4.9Hz,1H),7.17(d,J=4.9Hz,1H),6.92-6.80(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.79(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.99-4.79(m,2H),4.71-4.24(m,3H),4.08(d,J=32.5Hz,1H),3.88-3.62(m,2H),3.33-3.29(m,1H),2.78-2.65(m,1H),2.10(s,3H),1.95(d,J=12.3Hz,3H),1.10-1.00(m,3H),0.89(dd,J=6.6,3.6Hz,3H)
実施例79:化合物Z79の調製
Figure 2022531196000120
化合物Z79を2-クロロ-フェニルボロン酸を原材料として実施例72の工程3~5の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=576.3;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.54(d,J=8.0Hz,1H),7.47(td,J=7.8,1.6Hz,1H),7.40(dd,J=7.5,6.6Hz,1H),7.27-7.21(m,1H),7.17(d,J=4.8Hz,1H),6.92-6.77(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.1Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.97-4.79(m,2H),4.58(s,1H),4.51-4.26(m,2H),4.05(s,1H),3.93-3.66(m,2H),2.78(dt,J=13.6,6.8Hz,1H),2.73-2.60(m,1H),1.95(d,J=17.0Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.94(dd,J=6.4,4.8Hz,3H)
実施例80:化合物Z80の調製
Figure 2022531196000121
化合物Z80を実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=594.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.35(d,J=4.8Hz,1H),7.62-7.47(m,1H),7.30-7.08(m,3H),6.94-6.75(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.99-4.78(m,2H),4.49-4.43(m,2H),4.33-4.26(m,2H),4.16-3.95(m,1H),3.82-3.61(m,2H),2.88-2.63(m,1H),1.92(d,J=17.0Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.91(t,J=6.0Hz,3H)
実施例81:化合物Z81の調製
Figure 2022531196000122
化合物Z81を4-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ピリジンを原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=572.2
実施例82:化合物Z82、Z82-1、及びZ82-2の調製
Figure 2022531196000123
化合物Z82を(3-クロロ-2-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製し、キラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IG 250mm×4.6mm×5μm;移動相:n-ヘキサン:エタノール=50:50;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z82-1(13mg、保持時間:9.805分;ピーク1、収率4.1%):H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.68(t,J=6.8Hz,1H),7.28(d,J=8.2Hz,1H),7.16(dd,J=13.4,6.5Hz,2H),6.84(d,J=14.1Hz,1H),6.22(dd,J=16.4,2.1Hz,1H),5.80-5.77(m,1H),4.99-4.81(m,2H),4.65-4.25(m,3H),4.15-3.97(m,1H),3.75-3.48(m,2H),3.32(s,1H),2.82-2.75(m,1H),1.93(s,3H),,1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.94(d,J=6.7Hz,3H)、及び
化合物Z82-2(8mg、保持時間:13.724分;ピーク2、収率2.5%)
実施例83:化合物Z83、Z83-1、及びZ83-2の調製
Figure 2022531196000124
化合物Z83を(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)ボロン酸を原材料として実施例72の工程3~5の方法に従って調製し、キラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IC 250mm×4.6mm×5μm;移動相:アセトニトリル:イソプロパノール=60:40;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)して化合物Z83-1(8mg、保持時間:5.005分;ピーク1、収率2.6%)及び化合物Z83-2(8mg、保持時間:6.658分;ピーク2、収率2.6%)を得た。
実施例84:化合物Z84の調製
Figure 2022531196000125
化合物Z84を実施例72の工程3~5の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=559.2
実施例85:化合物Z85の調製
Figure 2022531196000126
化合物Z85を実施例72の工程3~5の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=575.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.16(s,1H),8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.25(dd,J=15.4,8.2Hz,1H),7.16(d,J=4.9Hz,1H),6.99-6.78(m,1H),6.74-6.63(m,2H),6.21(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.96-4.77(m,2H),4.60(s,1H),4.39(dd,J=50.2,19.6Hz,2H),4.05(s,1H),3.75(dd,J=38.5,27.0Hz,2H),3.38(s,1H),2.83-2.63(m,1H),1.92(d,J=14.2Hz,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.94(t,J=7.1Hz,3H)
実施例86:化合物Z86の調製
Figure 2022531196000127
化合物Z86を(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=611.2;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.08(s,1H),8.28(t,J=4.5Hz,1H),7.45(t,J=7.8Hz,2H),7.25-7.01(m,2H),6.90(d,J=26.1Hz,1H),6.23(dd,J=16.7,2.1Hz,1H),5.79(dd,J=10.5,2.2Hz,1H),5.00-4.81(m,2H),4.67-4.29(m,3H),4.08(s,1H),3.71(s,2H),3.38(d,J=10.1Hz,1H),2.84-2.70(m,1H),1.96(dd,J=17.1,12.1Hz,6H),1.10-0.72(m,6H)
実施例87:化合物Z87、Z87-1、及びZ87-2の調製
Figure 2022531196000128
化合物Z87を2-フルオロフェニルボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=575.2)。290mgの化合物Z87をキラム分割(カラムタイプ:IG、250mm×4.6mm×5μm、移動相:n-ヘキサン:エタノール=40:60、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
Z87-1(93.98mg、ピーク1、保持時間8.384分、収率:32.4%):白色固体;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.9Hz,1H),7.70-7.42(m,2H),7.37-7.12(m,2H),7.05-6.76(m,2H),6.21(dd,J=16.6,2.4Hz,1H),5.77(dd,J=10.4,2.4Hz,1H),5.03-4.83(m,2H),4.69-4.22(m,3H),4.05(d,J=29.7Hz,1H),3.87-3.60(m,2H),3.39-3.34(m,1H),2.70(p,J=6.7Hz,1H),1.95(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.94(d,J=6.7Hz,3H)、及び
化合物Z87-2(95.37mg、ピーク2、保持時間11.618分、収率:32.7%):白色固体;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.29(d,J=4.8Hz,1H),7.46-7.35(m,1H),7.26-7.04(m,4H),6.89-6.69(m,1H),6.14(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.71(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.94-4.73(m,2H),4.60-4.15(m,3H),4.11-3.92(m,1H),3.76-3.50(m,2H),3.39-3.34(m,1H),2.71(dt,J=13.5,6.8Hz,1H),1.86(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.93(d,J=6.7Hz,3H)
実施例88:化合物Z88、Z88-1、及びZ88-2の調製
Figure 2022531196000129
化合物Z88を(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=592.2)。化合物Z88を調製及びキラル分割(カラムタイプ:IG、250mm×4.6mm×5μm、移動相:n-ヘキサン:エタノール=65:35、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して化合物Z88-1(4.83mg、ピーク1、保持時間10.605分、収率:10.7%)を白色固体として、及び化合物Z88-2(13.64mg、ピーク2、保持時間14.649分、収率:30.3%)を白色固体として得た。
実施例89:化合物Z89の調製
Figure 2022531196000130
工程1:モルホリン(17.4mg、0.2mmol)及び60%NaH(12mg、0.3mmol)を乾燥DMF(3mL)に氷水浴下で溶解し、10分攪拌した。(R)-2,3-ジクロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(56mg、0.1mmol)をゆっくりと添加し、反応物を室温まで上げ、1時間反応させた。反応溶液を氷水に注ぎ入れ、水及び飽和食塩水で洗浄し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(R)3-クロロ-2-(モルホリン)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(30mg、収率49%)を得た。ES-API:[M+H]=612.3
工程2~3:化合物Z89を実施例34の対応する工程に従って調製した。ES-API:[M+H]=566.2
実施例90:化合物Z90の調製
Figure 2022531196000131
化合物Z90を(2-クロロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=592.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.27(d,J=4.8Hz,1H),7.44(s,0H),7.41-7.26(m,2H),7.09(t,J=6.7Hz,2H),6.89-6.64(m,1H),6.14(dd,J=16.8,2.3Hz,1H),5.71(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.83(dd,J=23.8,12.6Hz,2H),4.61-4.35(m,2H),4.33-4.13(m,1H),3.97(s,1H),3.59(s,2H),3.34-3.21(m,1H),2.67(d,J=31.0Hz,1H),1.87(d,J=10.4Hz,3H),1.00(d,J=6.6Hz,3H),0.86(d,J=6.4Hz,3H)
実施例91:化合物Z91、Z91-1、及びZ91-2の調製
Figure 2022531196000132
化合物Z91を(3-クロロ-2-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=610.3)。化合物Z91(274mg、0.45mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン-エタノール-40-60;カラムタイプ:IG(250mm×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z91-1(103mg、保持時間:8.228分、純度:99%、de値:99%):ES-API:[M+H]=610.3、及び
化合物Z91-2(109mg、保持時間:10.820分、純度:99%、de値:99%):ES-API:[M+H]=610.3;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.68(t,J=7.4Hz,1H),7.29(t,J=8.0Hz,1H),7.24-7.10(m,2H),7.06-6.71(m,1H),6.22(dd,J=16.8,2.0Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.0Hz,1H),5.07-4.75(m,2H),4.70-4.22(m,3H),4.16-3.98(m,1H),3.84-3.57(m,2H),3.40-3.29(m,1H),2.89-2.63(m,1H),1.94(d,J=12.0Hz,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H)
実施例92:化合物Z92の調製
Figure 2022531196000133
工程1:4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-アミン(1g、6.7mmol)及び30mLのテトラヒドロフランを250mL丸底フラスコに添加した。系を0℃に冷却した後、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(8.3mL、2Mテトラヒドロフラン溶液、16.5mmol)を反応溶液に滴下した。滴下終了後、反応物を0℃で10分攪拌した。次に4,6-ジクロロ-2-フルオロニコチンアミド(1.4g、6.7mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液を反応溶液に滴下した。滴下終了後、反応物を0℃で20分攪拌した。反応終了後、反応溶液を氷水に注ぎ入れた。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮乾固して生成物:4,6-ジクロロ-2-(((4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ニコチンアミド(2.1g、90%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=340.1
工程2:4,6-ジクロロ-2-(((4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-イル)アミノ)ニコチンアミド(2.1g、6.0mmol)及び80mLの乾燥テトラヒドロフランを250mL三口丸底フラスコに添加した。氷浴下で0~5℃まで冷却し、水素化ナトリウム(1.2g、30mmol)を数回に分けて添加し、この温度で10分間反応させた。CDI(1.9g、12mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)懸濁液を上記溶液に滴下した後、この温度で20分間反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。反応溶液を約150mLの氷水に注ぎ入れ、pHを3M塩酸で約4に調整した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮乾固して5,7-ジクロロ-1-(4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-イル)ピリジン[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.49g)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=366.2
工程3:(R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(885mg、4.1mmol)を60%水素化ナトリウム(676mg、16.9mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)懸濁液に0℃で添加した。そこに5,7-ジクロロ-1-(4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-イル)ピリジン[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.49g、4.1mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を100mLの氷水に注ぎ入れた。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:20-100%)で精製して(S)-3-(((7-クロロ-1-(4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチルピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(1.34g、60%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=546.3
工程4:(S)-3-(((7-クロロ-1-(4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチルピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(1.34g、2.45mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(20mL)、ジクロロメタン(30mL)を丸底フラスコに添加した。そこにプロピルホスホン酸無水物溶液(20mL、50%w/w酢酸エチル溶液)を滴下した。反応物を室温で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。50mLのジクロロメタンを反応物に添加し、有機相を30mLの塩酸(1M)及び100mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-3%)で精製して(R)-2-クロロ-12-(4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(903mg、70%)を得た。ES-API:[M+H]=527.3
工程5~8:化合物Z92を実施例73の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=575.2
実施例93:化合物Z93の調製
Figure 2022531196000134
工程1:2,4-ジクロロ-6-フルオロ安息香酸(15g、71.4mmol)を200mLのジクロロメタンに溶解し、0℃まで冷却し、塩化オキサリル(12mL、142.9mmol)を添加した。30分かけて滴下を完了させた後、DMF(0.5mL)を滴下し、反応物を室温まで上げ、1時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濃縮し、150mLのジクロロメタンで希釈し、0℃まで冷却し、20mLのアンモニア水にゆっくりと滴下し、2時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を濃縮し、酢酸エチルでスラリー化し、ろ過して粗生成物:2,4-ジクロロ-6-フルオロベンズアミド(13.5g、収率90%)を得た。ES-API:[M+H]=208.9
工程2:4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-アミン(3.56g、20.3mmol)を60mLのテトラヒドロフランに溶解し、LiHMDS(38.2mL、38.2mmol)を氷水浴下、窒素保護下で滴下し、30分攪拌した。2,4,6-ニコチンアミド(4g、19.1mmol)を30mLのテトラヒドロフランに溶解したものを上記反応溶液に添加し、ゆっくりと室温まで上げ、2時間反応させ、氷水浴下で冷却した。希塩酸を滴下してpHを7~8にした。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、濃縮して灰色固体を得た。それを酢酸エチルでスラリー化し、ろ過して粗生成物:4,6-ジクロロ-2-(((4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)アミノ)ニコチンアミド(6.5g、収率85%)を得た。ES-API:[M+H]=364.0
工程3:4,6-ジクロロ-2-(((4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)アミノ)ニコチンアミド(6.5g、17.9mmol)を120mLのテトラヒドロフランに溶解し、60%NaH(3.6g、89.5momL)氷水浴下で添加し、15分攪拌した。次にCDI(4.35g、26.6mmol)を添加し、氷水浴下で1時間反応させると、原材料が消失した。反応溶液を氷水に注ぎ入れ、pHを希塩酸で7~8に調整した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、水及び飽和食塩水で順に洗浄し、減圧下で濃縮して5,7-ジクロロ-1-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(5.2g、収率74%)を得た。ES-API:[M+H]=390.0
工程4:(R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.83g、8.48mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、60%NaH(1.02g、25.4mmL)を氷水浴下で添加し、10分攪拌した。5,7-ジクロロ-1-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(4.3g、8.48mmol)を添加し、20分攪拌した。反応終了後、反応溶液を氷水に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出し、有機相を合わせて乾燥し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン:0~10%)で精製して(R)-3-((((7-クロロ-1-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリジン[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(5.7g、収率92%)を得た。ES-API:[M+H]=570.2
工程5:(R)-3-((((7-クロロ-1-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリジン[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)ピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(5.7g、10.0mmol)をジクロロメタンに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(15.5g、120.0mmL)を室温で添加し、5分攪拌した。1-プロピルホスホン酸無水物(19g、30.0mmol)を添加し、20分攪拌した。反応終了後、反応溶液を氷水に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン:0~10%)で精製して(R)2-クロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(3.8g、収率69%)を得た。ES-API:[M+H]=552.2
工程6:(R)-2-クロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(550mg、1.0mmol)を10mLのアセトニトリルに溶解し、N-クロロスクシンイミド(266mg、2.0mmol)を添加し、80℃まで加熱し、1時間反応させ、室温まで冷却し、ろ過し、水及び飽和食塩水で洗浄し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(R)-2,3-ジクロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(530mg、収率90%)を得た。ES-API:[M+H]=586.2
工程7:(R)-2,3-ジクロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(180mg、0.307mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(215mg、1.54mmol)、SPhos-Pd-G2(82mg、0.114mmol)、及び炭酸カリウム(472mg、3.42mmol)を8mLのジオキサン及び2mLの水に溶解した。窒素置換し、80℃で1時間反応させた。室温まで冷却し、ろ過し、酢酸エチルで希釈し、水及び飽和食塩水で洗浄し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(R)3-クロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-2-(2-フルオロフェニル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(120mg、収率60%)を得た。ES-API:[M+H]=646.2
工程8:(R)-3-クロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-2-(2-フルオロフェニル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(120mg、0.186mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解し、5mLのトリフルオロ酢酸を室温でゆっくり滴下し、5時間反応させた後、10mLのジクロロメタンを添加した。反応溶液を減圧下で濃縮して(R)-3-クロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-2-(2-フルオロフェニル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-1-オン(180mg、粗生成物)を得た。これを直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=546.2
工程9:(R)-3-クロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-2-(2-フルオロフェニル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-1-オン(180mg、粗生成物)をジクロロメタンに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(255mg、1.98mmol)及び無水アクリル酸(83mg、0.66mmol)を氷水浴下で滴下し、氷浴下で10分間反応させた。反応終了後、反応溶液を室温で減圧下で濃縮し、分取HPLCで精製して化合物Z93(40mg、収率27%)を得た。ES-API:[M+H]=600.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.62(s,1H),7.48-7.41(m,1H),7.27-7.19(m,2H),7.16(m,1H),6.79(m,1H),6.14(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.71(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.85(t,J=13.3Hz,1H),4.77(dd,J=12.8,5.2Hz,1H),4.52(d,J=23.8Hz,1H),4.42(d,J=13.1Hz,1H),4.22(s,1H),3.99(d,J=31.2Hz,1H),3.78-3.62(m,1H),3.62-3.52(m,1H),3.25(d,J=5.8Hz,1H),1.73(m,1H),1.65(s,1H),1.05-0.65(m,8H)
実施例94:化合物Z94の調製
Figure 2022531196000135
化合物Z94を(2-ヒドロキシ-6-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例93の工程7~9の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=617.1;1H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.06(d,J=4.7Hz,1H),8.67(s,1H),7.25-7.21(m,1H),6.92-6.80(m,1H),6.71(dd,J=8.3,4.3Hz,1H),6.66(m,1H),6.21(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.78(dd,J=10.3,2.4Hz,1H),4.96-4.80(m,2H),4.60(d,J=20.4Hz,1H),4.43(d,J=59.7Hz,1H),4.27(s,1H),4.04(s,1H),3.83-3.59(m,2H),3.33-3.31(m,1H),1.73(d,J=48.5Hz,2H),1.02-0.73(m,8H)
実施例95:化合物Z95、Z95-1、及びZ95-2の調製
Figure 2022531196000136
工程1:4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミン(2.8g、19.1mmol)及び45mLのテトラヒドロフランを250mL丸底フラスコに添加した。系を0℃に冷却した後、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(28.5mL、2Mテトラヒドロフラン溶液、57.3mmol)を反応溶液に滴下した。滴下終了後、反応物を0℃で10分攪拌した。次に4,6-ジクロロ-2-フルオロニコチンアミド(4g、19.1mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液を反応溶液に滴下した。滴下終了後、反応物を0℃で20分攪拌した。反応終了後、反応溶液を氷水に注ぎ入れた。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮乾固して生成物:4,6-ジクロロ-2-(((4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)アミノ)ニコチンアミド(5.7g、87%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=340.1
工程2:4,6-ジクロロ-2-(((4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)アミノ)ニコチンアミド(5.7g、16.7mmol)及び80mLの乾燥テトラヒドロフランを250mL三口丸底フラスコに添加し、氷浴下で0~5℃まで冷却し、水素化ナトリウム(3g、75.1mmol)を数回に分けて添加し、この温度で5分間反応させた。CDI(4g、24.7mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)懸濁液を上記溶液に滴下した後、この温度で10分間反応させた。反応の完了をLCMSで検出した。反応溶液を約150mLの氷水に注ぎ入れ、pHを3M塩酸で約4に調整した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮乾固して5,7-ジクロロ-1-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(4.5g、純度70%)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=366.1
工程3:(R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.2g、14.8mmol)を60%水素化ナトリウム(1.5g、36.9mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)懸濁液に0℃で添加した。そこに5,7-ジクロロ-1-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(4.5g、12.3mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下した。反応物を0℃で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を100mLの氷水に注ぎ入れた。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:20-100%)で精製して(R)-3-((((7-クロロ-1-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチルピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(3g、44%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=546.3
工程4:(R)-3-((((7-クロロ-1-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチルピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(3g、5.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(10mL)、ジクロロメタン(30mL)を丸底フラスコに添加した。そこに1-プロピルホスホン酸無水物溶液(10mL、50%w/w酢酸エチル溶液)を滴下した。反応物を室温で30分攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応物に50mLのジクロロメタンを添加し、有機相を30mLの塩酸(1M)及び100mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-3%)で精製して(R)-2-クロロ-12-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタン[1,2,3-de]-ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(2.3g、79%)を得た。ES-API:[M+H]=528.3
工程5:(R)-2-クロロ-12-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタン[1,2,3-de]-ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(500mg、0.9mmol)、N-クロロスクシンイミド(252mg、1.9mmol)、及びアセトニトリル(10mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を80℃で2時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-3%)で精製して生成物:(R)-2,3-ジクロロ-12-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(470mg、88%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=562.2
工程6:(R)-2,3-ジクロロ-12-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.36mmol)、2-フルオロ-フェニルボロン酸(124mg、0.89mmol)、Pd(PPh(42mg、0.036mmol)、炭酸ナトリウム(114mg、1.08mmol)、18mLのジオキサン、及び2mLの水を100mL反応フラスコに添加した。反応物を窒素保護下で80℃で2.5時間攪拌し、反応を停止させた。20mLの水を反応溶液に添加した。反応溶液を20mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(200mg、89%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=622.2
工程7:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(170mg、0.27mmol)、1mLのメタノール、及び3mLの塩酸/ジオキサン溶液(4M)を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタン[1,2,3-de]-ナフタレン-11(12H)-オン(167mg)を黄色固体として得た。この粗生成物を直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=522.2
工程8:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタン[1,2,3-de]-ナフタレン-11(12H)-オン(167mg、0.32mmol)、3mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(97mg、0.96mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(40mg、0.32mmol、0.5mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。反応溶液に40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を分取HPLCで精製してラセミ体Z95を得た。
工程9:化合物Z95をキラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IF 250mm×4.6mm×5μm;移動相:n-ヘキサン:エタノール=40:60;流量:1mL/分)して以下の化合物を得た。
化合物Z95-1(22.3mg、保持時間:12.6分;ピーク1):白色固体;ES-API:[M+H]=576.2、及び
化合物Z95-2(31.2mg、保持時間:17.3分;ピーク2):白色固体;ES-API:[M+H]=576.2;HNMR(500MHz,DMSO-d)8.93(s,1H),7.51-7.50(m,1H),7.48-7.17(m,3H),6.88-6.80(m,1H),6.23-6.20(m,1H),5.77(dd,J=10.5,2Hz,1H),4.87-4.84(m,2H),4.47-4.31(m,3H),4.05-4.02(m,1H),3.68-3.36(m,3H),2.82-2.80(m,1H),2.13(s,3H),1.08(d,J=6.5Hz,3H),0.95(d,J=6.5Hz,3H)
実施例96:化合物Z96、Z96-1、及びZ96-2の調製
Figure 2022531196000137
化合物Z96を(2,3-ジフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例95の工程6~8の方法に従って調製し、キラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IF 250mm×4.6mm×5μm;移動相:n-ヘキサン:エタノール=40:60;流量:1mL/分)して以下の化合物を得た。
化合物Z96-1(25mg、保持時間:12.02分;ピーク1):白色固体;ES-API:[M+H]=594.1、及び
化合物Z96-2(37mg、保持時間:17.03分;ピーク2):白色固体;ES-API:[M+H]=594.1;HNMR(500MHz,DMSO-d)8.94(s,1H),7.56-7.54(m,1H),7.53-7.52(m,1H),7.26-7.24(m,1H),6.86-6.80(m,1H),6.23-6.20(m,1H),5.79-5.77(m,1H),4.88-4.84(m,2H),4.47-4.32(m,3H),4.02-4.01(m,1H),3.72-3.66(m,2H),3.34-3.33(m,1H),2.82-2.80(m,1H),2.12(s,3H),1.07(d,J=6.5Hz,3H),0.95(d,J=6.5Hz,3H)
実施例97:化合物Z97の調製
Figure 2022531196000138
工程1:(R)-2-クロロ-12-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(450mg、0.81mmol)、及びN-クロロスクシンイミド(216mg、1.62mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液を窒素保護下、80℃で2時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(50mL)に溶解し、水(30mL×2)で洗浄した。有機相を乾燥及び濃縮し、高速シリカカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して黄色固体:(R)-2,3-ジクロロ-12-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(350mg、収率73%)を得た。ES-API:[M+H]=590.2
工程2~4:化合物Z97を実施例46の方法に従って調製した。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.04(s,1H),9.01(s,1H),7.21(dd,J=15.6,8.1Hz,1H),6.99-6.78(m,1H),6.68(dd,J=8.3,3.3Hz,1H),6.66-6.61(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.1Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.2Hz,1H),4.96-4.85(m,2H),4.66-4.44(m,2H),4.41-4.25(m,2H),4.13-3.99(m,1H),3.84-3.65(m,2H),2.83-2.74(m,1H),2.73-2.63(m,1H),1.08(d,J=6.7Hz,6H),0.97-0.78(m,6H);ES-API:[M+H]=620.2
実施例98:化合物Z98の調製
Figure 2022531196000139
化合物Z98を4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-アミンを原材料として実施例92の方法に従って調製した。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.15(s,1H),9.02(s,1H),7.24(dd,J=15.3,8.2Hz,1H),6.94-6.76(m,1H),6.71(d,J=8.3Hz,1H),6.66(t,J=8.9Hz,1H),6.22(d,J=16.8Hz,1H),5.83-5.75(m,1H),4.91(t,J=11.0Hz,1H),4.84(dd,J=12.7,5.2Hz,1H),4.57(s,1H),4.49-4.28(m,2H),4.08-3.98(m,1H),3.94-3.66(m,2H),3.50-3.38(m,1H),2.78(dt,J=13.4,6.9Hz,1H),2.67(dd,J=13.4,6.6Hz,1H),1.11-1.05(m,6H),0.94(dd,J=18.8,6.7Hz,6H);ES-API:[M+H]=604.2
実施例99:化合物Z99の調製
Figure 2022531196000140
工程1:(R)2-クロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(2.0g、3.63mmol)を100mLのアセトニトリルに溶解し、Selectfluor(6.64g、18.2mmol)を添加し、55℃まで加熱し、18時間反応させてから室温まで冷却し、ろ過し、水及び飽和食塩水で洗浄し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(R)-2,3-ジクロロ-12-(4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(2.0g、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]=570.2
工程2~4:化合物Z99を実施例93の工程7~9の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=600.1;1H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.17(s,1H),8.69(s,1H),7.27(m,1H),6.85(m,1H),6.77-6.65(m,2H),6.21(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.78(dd,J=10.3,2.4Hz,1H),4.89(t,J=12.2Hz,1H),4.82(dd,J=12.8,5.2Hz,1H),4.59(s,1H),4.41(dd,J=56.1,13.1Hz,1H),4.29(s,1H),4.02(s,1H),3.83(d,J=41.6Hz,1H),3.69(dd,J=25.9,13.6Hz,1H),3.42(d,J=12.9Hz,1H),1.77(m,1H),1.70-1.62(m,1H),1.04-0.84(m,6H),0.79(q,J=8.1Hz,2H)
実施例100:化合物Z100、Z100-1、及びZ100-2の調製
Figure 2022531196000141
工程1:(R)-2-クロロ-3-フルオロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリド-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(3.2g、5.87mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(5.5g、35.25mmol)、SPhos-pd-G2(1.0g、1.1mmol)、リン酸カリウム(2.5g、11.79mmol)、100mLのジオキサン、及び20mLの水を250mL三口丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。120℃で3時間反応させた。100mLの酢酸エチルを反応溶液に添加し、反応溶液を飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:(5aR)-3-フルオロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(350mg、収率3%)を得た。ES-API:[M+H]+=621.3
工程2:(5aR)-3-フルオロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(150mg、0.24mol)をアセトニトリル(8mL)に溶解し、重水素化ヨウ化メチル(300mg、2.11mmol)を添加し、80℃で1時間反応させた。反応溶液に30mLの酢酸エチルを添加し、反応溶液を30mLの飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:(5aR)-3-フルオロ-2-(2-フルオロ-6-(メトキシ-d3)フェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(120mg、収率78%)を得た。ES-API:[M+H]+=638.3
工程3:(5aR)-3-フルオロ-2-(2-フルオロ-6-(メトキシ-d3)フェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチルをジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を室温で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮して目的中間体を得た。
工程4:この中間体をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリエチルアミン(1g、10mmol)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸(120mg、0.95mmol)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で15分攪拌した。反応溶液に40mLのジクロロメタンを添加し、反応溶液を50mLの飽和NaHCO水溶液、40mLの飽和食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を分取液体クロマトグラフィーで精製して目的生成物:Z100(55mg、収率48%)を得た。ES-API:[M+H]=592.2
工程5:化合物Z100を調製及びキラル分割(カラムタイプ:IC、250mm×4.6mm×5μm、移動相:アセトニトリル:イソプロパノール=60:40、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して化合物Z100-1(13mg、ピーク1、保持時間5.065分、収率:23.6%)を白色固体として、及び化合物Z100-2(7mg、ピーク2、保持時間6.804分、収率:12.7%)を白色固体として得た。
実施例101:化合物Z101、Z101-1、及びZ101-2の調製
Figure 2022531196000142
化合物Z101を実施例99の方法に従って調製し、キラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IF 250mm×4.6mm×5μm;移動相:n-ヘキサン:エタノール=40:60;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z101-1(8.7mg、保持時間:7.10分;ピーク1):白色固体;ES-API:[M+H]=576.2、及び
化合物Z101-2(15.2mg、保持時間:9.68分;ピーク2):白色固体;ES-API:[M+H]=576.2
実施例102:化合物Z102、Z102-1、及びZ102-2の調製
Figure 2022531196000143
化合物Z102を2-シクロプロピル-4-メチルピリジン-3-アミンを原材料として実施例95の方法に従って調製し、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系、カラムタイプ:Chiralpak IC 250mm×4.6mm×5μm;移動相:アセトニトリル:イソプロパノール=70:30;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)で精製して以下の化合物を得た。
化合物Z102-1(85mg、保持時間:8.467分;ピーク1、収率:27%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.22(d,J=4.9Hz,1H),7.49(td,J=7.3,1.8Hz,1H),7.31-7.19(m,3H),7.09(d,J=5.0Hz,1H),6.93-6.79(m,1H),6.21(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.96-4.83(m,2H),4.66-4.54(m,1H),4.50-4.26(m,2H),4.07(d,J=40.0Hz,1H),3.79-3.62(m,2H),3.31(d,J=9.5Hz,1H),1.96(s,3H),1.75~1.68(m,1H),0.89~0.66(m,4H)、及び
化合物Z102-2(80mg、保持時間:9.990分;ピーク2、収率:25%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.21(d,J=4.9Hz,1H),7.50(dd,J=13.6,5.5Hz,1H),7.31-7.19(m,3H),7.08(d,J=4.9Hz,1H),6.93-6.79(m,1H),6.22(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.1Hz,1H),4.96-4.81(m,2H),4.58(d,J=13.5Hz,1H),4.49-4.23(m,2H),4.06(d,J=29.1Hz,1H),3.69(dd,J=41.5,29.9Hz,2H),3.32(s,1H),1.98(s,3H),1.65(s,1H),0.92(dd,J=11.5,5.9Hz,1H),0.77~0.67(m,3H)
実施例103:化合物Z103の調製
Figure 2022531196000144
化合物Z103を(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸を原材料として実施例53の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=590.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.04(dd,J=12.5,4.9Hz,1H),8.68(s,1H),7.16(dd,J=15.4,7.3Hz,1H),6.80(dd,J=27.5,16.5Hz,1H),6.69-6.53(m,2H),6.14(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.71(dd,J=10.5,2.1Hz,1H),4.96-4.73(m,2H),4.59-4.26(m,2H),4.21(s,1H),3.97(s,1H),3.57(s,2H),2.05(t,J=15.6Hz,3H),1.68(d,J=48.3Hz,1H),0.95-0.69(m,4H)
実施例104:化合物Z104、Z104-1、及びZ104-2の調製
Figure 2022531196000145
化合物Z104を3-イソプロピルピラジン-2-アミンを原材料として実施例93の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=562.2)。化合物Z104(191mg、0.34mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン-エタノール-40-60;カラムタイプ:IC(250mm×4.6mm×5μm);流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z104-1(86mg、保持時間:8.554分、純度:99.2%、de値:99%):ES-API:[M+H]=562.2、及び
化合物Z104-2(81mg、保持時間:15.317分、純度:100%、de値:99%):ES-API:[M+H]=562.2
実施例105:化合物Z105、Z105-1、及びZ105-2の調製
Figure 2022531196000146
化合物Z105を(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸を原材料として実施例104の工程6~8の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=579.2)。化合物Z105(182mg、0.31mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン-エタノール-40-60);カラムタイプ:IC(250mm×4.6mm×5μm;流量:1.0mL/分;T:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z105-1(78mg、保持時間9.559分、純度:99.5%、de値:99%):ES-API:[M+H]=579.2、及び
化合物Z105-2(81mg、保持時間16.267分、純度:100%、de値:99%):ES-API:[M+H]=579.2
実施例106:化合物Z106の調製
Figure 2022531196000147
化合物Z106を(2,3-ジフルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=592.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.77(s,1H),7.56(dd,J=17.7,8.8Hz,1H),7.31(dd,J=12.8,8.1Hz,1H),7.07(t,J=6.7Hz,1H),6.86(ddd,J=33.1,16.8,10.3Hz,1H),6.22(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.1Hz,1H),5.01-4.81(m,2H),4.67-4.37(m,2H),4.31(s,1H),4.05(d,J=27.3Hz,1H),3.89-3.62(m,2H),2.15(d,J=12.2Hz,3H),1.87-1.71(m,1H),1.08-0.76(m,4H)
実施例107:化合物Z107、Z107-1、及びZ107-2の調製
Figure 2022531196000148
化合物Z107を実施例99の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=562.1)。化合物Z107(207mg、0.37mmol)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン-エタノール-40-60;カラムタイプ:IB(250mm×4.6mm×5μm;流量:1.0mL/分;カラム温度:30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z107-1(98mg、保持時間9.02分、純度:99.2%、de値:99%):ES-API:[M+H]=562.1、及び
化合物Z107-2(95mg、保持時間14.76分、純度:100%、de値:99%):ES-API:[M+H]=562.1
実施例108:化合物Z108の調製
Figure 2022531196000149
化合物Z108を実施例99の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=574.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.21(s,1H),8.77(s,1H),7.27(dd,J=15.4,8.0Hz,1H),6.84(ddd,J=27.0,17.0,10.6Hz,1H),6.77-6.65(m,2H),6.21(dd,J=16.7,1.9Hz,1H),5.80-5.73(m,1H),4.85(ddd,J=18.0,15.2,5.7Hz,2H),4.57(s,1H),4.51-4.24(m,2H),4.02(s,1H),3.88(d,J=39.9Hz,1H),3.70(d,J=38.6Hz,1H),3.49-3.35(m,1H),2.12(d,J=18.0Hz,3H),1.83-1.67(m,1H),1.02-0.87(m,3H),0.86-0.76(m,1H)
実施例109:化合物Z109、Z109-1、及びZ109-2の調製
Figure 2022531196000150
化合物Z109を5-アミノ-1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-ニトリルを原材料として実施例93の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=589.1)。それをキラル分割(カラムタイプ:Chiralpak IA 250mm×4.6mm×5μm;移動相:n-ヘキサン:エタノール=60:40;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z109-1(17mg、保持時間7.25分、ピーク1):黄色固体;ES-API:[M+H]=589.1、及び
化合物Z109-2(17mg、保持時間9.22分、ピーク2):黄色固体;ES-API:[M+H]=589.2;HNMR(500MHz,DMSO-d):7.87(s,1H),7.26-7.25(m,1H),7.20-7.23(m,2H),7.14-7.10(m,1H),6.62-6.59(m,1H),6.48-6.45(m,1H),5.89-5.87(m,1H),4.94-4.71(m,4H),4.15-4.12(m,1H),4.02-3.44(m,4H),1.31(s,9H)
実施例110:化合物Z110の調製
Figure 2022531196000151
化合物Z110を4-イソプロピル-6-メトキシピリミジン-5-アミンを原材料として実施例93の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=592.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.72(s,1H),7.57-7.46(m,1H),7.37-7.23(m,2H),7.18(t,J=7.4Hz,1H),6.84(dd,J=30.7,13.7Hz,1H),6.21(d,J=16.7Hz,1H),5.78(d,J=12.2Hz,1H),5.01-4.80(m,2H),4.68-4.22(m,3H),4.06(d,J=32.5Hz,1H),3.68(s,5H),3.38(d,J=11.8Hz,1H),2.83(dd,J=27.6,21.0Hz,1H),1.13-0.88(m,7H)
実施例111:化合物Z111、Z111-1、及びZ111-2の調製
Figure 2022531196000152
化合物Z111を実施例99の方法に従って調製した(ES-API:[M+H]=592.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.18(s,1H),8.71(s,1H),7.26(dd,J=15.3,8.2Hz,1H),6.95-6.77(m,1H),6.75-6.62(m,2H),6.21(d,J=15.5Hz,1H),5.84-5.69(m,1H),4.84(ddd,J=19.9,18.1,8.9Hz,2H),4.68-4.22(m,3H),4.02(s,1H),3.94-3.62(m,5H),2.79(ddd,J=45.6,13.2,6.6Hz,1H),1.11-0.95(m,6H))化合物Z111(75mg、0.1268mmol)をキラル分割(カラムタイプ:IF、250mm×4.6mm×5μm、移動相:n-ヘキサン:エタノール=50:50、流量:1mL/分、カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z111-1(25mg、ピーク1、保持時間:7.33分、収率:34%):淡黄色固体、及び
化合物Z111-2(26mg、ピーク2、保持時間:1.42分、収率:34.6%):淡黄色固体;ES-API:[M+H]=592.2
実施例112:化合物Z112、Z112-1、及びZ112-2の調製
Figure 2022531196000153
化合物Z112を2-シクロプロピル-4-メチルピリジン-3-アミンを原材料として実施例92の方法に従って調製し、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系、カラムタイプ:Chiralpak IC 250mm×4.6mm×5μm;移動相:アセトニトリル:イソプロパノール:アンモニアメタノール=85:15:0.2;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)で精製して以下の化合物を得た。
黄色固体:化合物Z112-1(60mg、保持時間:9.201分;ピーク1、収率:22%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.22(d,J=4.9Hz,1H),7.23(dd,J=15.2,7.8Hz,1H),7.08(d,J=5.2Hz,1H),6.91-6.79(m,1H),6.73-6.59(m,2H),6.21(d,J=17.2Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.91-4.80(m,2H),4.55(s,1H),4.47-4.34(m,1H),4.28(s,1H),4.03(d,J=29.0Hz,1H),3.74(dd,J=55.0,44.2Hz,4H),1.93(s,3H),1.70(td,J=8.1,4.1Hz,1H),0.82(d,J=4.0Hz,2H),0.77-0.71(m,1H),0.65(d,J=7.9Hz,1H)、及び
化合物Z112-2(12mg、保持時間:12.307分;ピーク2、収率:4.4%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.15(s,1H),8.21(d,J=4.9Hz,1H),7.25(dd,J=15.3,8.3Hz,1H),7.08(d,J=4.9Hz,1H),6.85(s,1H),6.73-6.65(m,2H),6.21(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.77(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.90-4.79(m,2H),4.59(s,1H),4.49-4.27(m,2H),4.02(s,1H),3.79-3.58(m,2H),3.30(s,1H),1.96(s,3H),1.61(d,J=4.6Hz,1H),0.84(s,1H),0.75(dd,J=15.9,7.2Hz,2H),0.61(d,J=8.3Hz,1H)
実施例113:化合物Z113の調製
Figure 2022531196000154
工程1:4,6-ジクロロ-2-フルオロニコチンアミド(10.5g、50mmol)、(S)-(1-エチルピロリジン-2-イル)(7.68g、60mmol)、炭酸カリウム(20.7g、150mmol)、及び200mLのジメチルホルムアミドを500mL三口丸底フラスコに添加し、90℃で2時間反応させた。反応溶液に300mLの酢酸エチルを添加し、反応溶液を300mLの飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮して目的粗生成物:(S)-4,6-ジクロロ-2-(((1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)アミノ)ニコチンアミド(12.3g、収率77%)を得た。ES-API:[M+H]=317.1
工程2:(S)-4,6-ジクロロ-2-(((1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)アミノ)ニコチンアミド(5.5g、17.3mmol)及び100mLの無水ジメチルホルムアミドを250mL三口丸底フラスコに添加した。NaH(7.0g、17.5mmol)を氷水浴下で添加し、温度を保ったまま30分攪拌した。この溶液にN,N-カルボニルジイミダゾール(5.2g、32mmol)を添加した。5分後、(R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.8g、17.6mmol)を氷水浴下で添加し、温度を保ったまま20分間反応させた。300mLの酢酸エチルを反応溶液に添加し、反応溶液を30mLの飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥した。ろ液を濃縮し、カラムに通して目的生成物:(R)-3-(((7-クロロ-1-(((S)-1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチルピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(4.5g、収率49%)を得た。ES-API:[M+H]=523.3
工程3:(R)-3-(((7-クロロ-1-(((S)-1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチルピペラジン-1-ギ酸tert-ブチル(5.2g、9.9mmol)、DIEA(23g、178mmol)、TP(23g、36mmol)、及び50mLのジクロロメタンを100mL三口丸底フラスコに添加し、室温で2時間攪拌した。反応溶液に80mLの酢酸エチルを添加し、反応溶液を80mLの飽和食塩水で3回洗浄した。酢酸エチル相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:(R)-2-クロロ-12-(((S)-1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)-11-オキソ5α,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(750mg、収率14.7%)を得た。ES-API:[M+H]=505.3
工程4:(R)-2-クロロ-12-(((S)-1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)-11-オキソ5α,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(400mg、0.79mmol)、NCS(300mg、2.25mmol)を100mL三口丸底フラスコに添加し、80℃で2時間反応させた。反応溶液に30mLの酢酸エチルを添加し、反応溶液を30mLの飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:(R)-2,3-ジクロロ-12-(((S)-1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)-11-オキソ-5α,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(400mg、収率94%)を得た。ES-API:[M+H]+=539.2
工程5:(R)-2,3-ジクロロ-12-(((S)-1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)-11-オキソ-5α,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(370mg、0.68mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(380mg、2.7mmol)、テトラトリフェニルホスフィンパラジウム(150mg、0.13mmol)、炭酸ナトリウム(209mg、1.97mmol)、10mLのジオキサン、及び2mLの水を100mL三口丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。120℃で1時間反応させた。反応溶液に30mLの酢酸エチルを添加し、反応溶液を30mLの飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:(R)-3-クロロ-12-(((S)-1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)-2-(2-フルオロフェニル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(199mg、収率96%)を得た。ES-API:[M+H]=599.2
工程6:(R)-3-クロロ-12-(((S)-1-エチルピロリジン-2-イル)メチル)-2-(2-フルオロフェニル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(199mg、0.33mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を室温で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮して目的中間体を得た。この中間体をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリエチルアミン(1g、10mmol)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、反応溶液に無水アクリル酸(50mg、0.39mmol)を滴下した。反応物を0℃で15分攪拌した。反応溶液に40mLのジクロロメタンを添加し、反応溶液を50mLの飽和NaHCO水溶液、40mLの飽和食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を分取液体クロマトグラフィーで精製して目的生成物:Z113(52mg、収率28%)を得た。ES-API:[M+H]=553.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ7.65-7.50(m,2H),7.38(dd,J=12.9,5.9Hz,2H),6.93-6.76(m,1H),6.28-6.16(m,1H),5.76(d,J=12.0Hz,1H),4.88-4.73(m,2H),4.53-3.98(m,6H),3.55(t,J=19.2Hz,2H),3.20(s,1H),2.99-2.71(m,3H),2.22-2.06(m,2H),1.75-1.52(m,4H),0.84(t,J=7.1Hz,3H)
実施例114:化合物Z114の調製
Figure 2022531196000155
化合物Z114を3-クロロ-5-イソプロピルピリジン-4-アミンを原材料として実施例93の方法に従って調製した。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.65(d,J=4.2Hz,1H),8.59(d,J=3.4Hz,1H),7.52-7.46(m,1H),7.30-7.23(m,2H),7.15(t,J=7.3Hz,1H),6.90-6.78(m,1H),6.21(d,J=16.5Hz,1H),5.80-5.75(m,1H),4.89(dd,J=19.2,13.8Hz,2H),4.51(d,J=32.0Hz,2H),4.32(d,J=28.9Hz,2H),4.03(s,1H),3.75(dd,J=41.6,27.4Hz,2H),3.36(s,1H),3.30(s,1H),2.78-2.65(m,1H),1.16(d,J=6.8Hz,3H),1.07-1.02(m,3H)
実施例115:化合物Z115の調製
Figure 2022531196000156
化合物Z115を4-イソプロピル-2-メトキシ-6-メチルピリミジン-5-アミンを原材料として実施例92の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=606.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ10.19(d,J=4.2Hz,1H),7.27(dd,J=15.5,8.0Hz,1H),6.98-6.78(m,1H),6.76-6.56(m,2H),6.21(d,J=16.6Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.98-4.74(m,2H),4.57(s,1H),4.46(d,J=12.8Hz,1H),4.33(d,J=4.4Hz,2H),4.04(s,1H),3.75(s,2H),2.86-2.57(m,1H),2.04(d,J=18.0Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.93(dd,J=10.0,6.8Hz,3H)
実施例116:化合物Z116の調製
Figure 2022531196000157
化合物Z116を実施例93の工程6~9の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=606.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ7.51(dd,J=13.6,5.7Hz,1H),7.29(dd,J=18.2,9.0Hz,2H),7.25-7.17(m,1H),6.97-6.72(m,1H),6.21(dd,J=16.7,2.3Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.88(ddd,J=19.6,17.8,8.6Hz,2H),4.68-4.52(m,1H),4.43(dd,J=54.5,13.2Hz,1H),4.30(s,1H),4.06(d,J=27.0Hz,1H),3.89(s,3H),3.84-3.58(m,2H),2.82-2.60(m,1H),2.06(d,J=13.0Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.93(d,J=6.8Hz,3H)
実施例117:化合物Z117の調製
Figure 2022531196000158
化合物Z117を(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=561.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.44(dd,J=69.0,4.5Hz,2H),7.34-7.19(m,2H),6.95-6.76(m,1H),6.21(d,J=16.6Hz,1H),5.77(d,J=10.4Hz,1H),4.83(s,2H),4.70-4.01(m,4H),3.83(s,3H),3.64(t,J=20.8Hz,2H),3.32(s,1H),2.82-2.63(m,1H),1.93(d,J=16.8Hz,3H),1.00(ddd,J=17.9,8.9,4.8Hz,6H)
実施例118:化合物Z118の調製
Figure 2022531196000159
化合物Z118を(2-フルオロ-5-ヒドロキシフェニル)ボロン酸を原材料として実施例46の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=591.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ9.62(s,1H),8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.20-7.01(m,2H),6.79(d,J=8.6Hz,2H),6.48-6.39(m,1H),6.21(dd,J=16.7,2.0Hz,1H),5.78(d,J=12.4Hz,1H),4.86(dd,J=20.3,9.2Hz,2H),4.28(s,3H),4.07(d,J=37.9Hz,1H),3.66(s,2H),3.34(s,1H),2.79-2.65(m,1H),1.93(d,J=12.4Hz,3H),1.00(dd,J=59.9,6.6Hz,6H)
実施例119:化合物Z119の調製
Figure 2022531196000160
化合物Z119を3-クロロ-1-イソプロピル-4-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン及び4,6-ジクロロ-2-フルオロニコチンアミドを原材料として実施例93の方法に従って調製した。
実施例120:化合物Z120の調製
Figure 2022531196000161
工程1:(R)-12-(1-(tert-ブチル)-4-シアノ-1H-ピラゾール-5-イル)-2,3-ジクロロ-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(550mg、0.95mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(447mg、2.86mmol)、SPhos-Pd-G2(102mg、0.14mmol)、炭酸ナトリウム(304mg、2.87mmol)、10mLのジオキサン、及び2mLの水を100mL三口丸底フラスコに添加した。系内を3回窒素置換した後、窒素ボールで保護した。110℃で2時間反応させた。反応溶液に30mLの酢酸エチルを添加し、反応溶液を30mLの飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラムで精製して目的生成物:(5aR)-12-(1-(tert-ブチル)-4-シアノ-1H-ピラゾール-5-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(350mg、収率56%)を得た。ES-API:[M+H]+=651.2
工程2:(5aR)-12-(1-(tert-ブチル)-4-シアノ-1H-ピラゾール-5-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(350mg、0.53mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を室温で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮して目的中間体を得た。
工程3:この中間体をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリエチルアミン(1g、9.9mmol)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸(14mg、0.11mmol)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で15分攪拌した。反応溶液に40mLのジクロロメタンを添加し、反応溶液を50mLの飽和NaHCO水溶液、40mLの飽和食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮した。この粗生成物を分取液体クロマトグラフィーで精製して化合物Z120(64mg、収率44%)を得た。ES-API:[M+H]=605.1;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.17(s,1H),8.16-8.09(m,1H),7.26(d,J=7.2Hz,1H),6.90-6.66(m,3H),6.20(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.77(dd,J=10.4,2.2Hz,1H),4.91(s,2H),4.63-4.27(m,4H),3.86(d,J=102.5Hz,3H),3.55-3.37(m,1H),1.40(dd,J=5.0,3.2Hz,9H)
実施例121:化合物Z121、Z121-1、及びZ121-2の調製
Figure 2022531196000162
工程1:m-クロロペルオキシ安息香酸(2.78g、16.10mmol)を(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(5g、8.05mmol)のジクロロメタン(70mL)溶液に添加した。反応溶液を室温で一晩攪拌した。反応終了後、反応溶液をジクロロメタン(100mL)で希釈し、水(50mL×3)で洗浄した。有機相を乾燥及び濃縮し、高速シリカカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して黄色固体:(R)-3-(7-(tert-ブトキシカルボニル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-11-オキソ-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-12(11H)-イル)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン1-オキシド(2.5g、収率=49%)を得た。ES-API:[M+H]=637.2
工程2:化合物:(R)-3-(7-(tert-ブトキシカルボニル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-11-オキソ-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-12(11H)-イル)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン1-オキシド(2.5g、3.92mmol)の無水酢酸(25mL)溶液を80℃で1時間攪拌した。原材料が完全に中間体状態に変換されたら、真空下で濃縮して無水酢酸を除去し、メタノール(12mL)に再溶解し、炭酸カリウム(8g)を添加した。混合物を室温で30分攪拌した。濃縮してメタノールを除去した後、30mLの水及び30mLのジクロロメタンを添加して分離させた。有機相を乾燥及び濃縮して(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル及び(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチルの混合物(2.3g)を得た。ES-API:[M+H]=637.2
工程3:ヨウ化メチル(5.12g、36.10mmol及び炭酸カリウム(1.50g、10.83mmol)を、(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル及び(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチルの混合物(2.3g、3.61mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液に添加し、菅を封して65℃で6時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、高速シリカカラム(0-5%メタノール/ジクロロメタン)で精製して2つの化合物:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-1,4-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(600mg、収率=15%)(ES-API:[M+H]=651.2)及び(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(750mg、収率=31%)(ES-API:[M+H]=637.2)を得た。
工程4:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-1,4-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(600mg、0.92mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を濃縮して粗生成物:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-1,4-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(508mg)を得た。これを直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=551.2
工程5:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-1,4-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(508mg、0.92mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(596mg、4.61mmol)を添加した。反応溶液を0℃まで冷却し、アクリル酸クロライド(167mg、1.84mmol)を滴下した。反応溶液を0℃で10分攪拌し、濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して化合物Z121(160mg、純度100%、収率29%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.22(s,1H),7.53-7.44(m,1H),7.31-7.22(m,2H),7.18-7.11(m,1H),6.94-6.75(m,1H),6.21(dd,J=16.5,2.0Hz,1H),5.77(dd,J=10.5,2.0Hz,1H),4.94-4.83(m,2H),4.70-4.53(m,1H),4.50-4.33(m,1H),4.28(s,1H),4.13-4.01(m,1H),3.88(d,J=1.5Hz,3H),3.77-3.60(m,2H),3.29(s,1H),2.70-2.58(m,1H),1.78(d,J=13.5Hz,3H),1.04(d,J=6.5Hz,3H),0.95-0.90(m,3H);ES-API:[M+H]=605.2
工程6:化合物Z121(160mg、0.26mmol)をキラルクロマトグラフィーカラムで分割(カラムタイプ:IC 250mm×4.6mm×5μm;移動相:アセトニトリル:イソプロパノール=70:30;流量:1mL/分;カラム温度30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z121-1(72mg、ピーク1、保持時間4.07分、純度:100%、de値:100%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.22(s,1H),7.53-7.44(m,1H),7.32-7.22(m,2H),7.17-7.12(m,1H),6.93-6.78(m,1H),6.21(dd,J=16.5,2.0Hz,1H),5.81-5.75(m,1H),4.95-4.84(m,2H),4.62-4.51(m,1H),4.42(dd,J=56.6,11.7Hz,1H),4.27(s,1H),4.05(d,J=23.5Hz,1H),3.88(s,3H),3.80-3.63(m,2H),3.33(s,1H),2.65-2.59(m,1H),1.80(s,3H),1.04(d,J=7.0Hz,3H),0.94(d,J=6.5Hz,3H);ES-API:[M+H]=605.2、及び
化合物Z121-2(46mg、ピーク2、保持時間5.51分、純度:96%、de値:97.3%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.23(s,1H),7.53-7.45(m,1H),7.32-7.22(m,2H),7.19-7.13(m,1H),6.95-6.78(m,1H),6.21(dd,J=17.0,2.0Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2Hz,1H),4.94(t,J=12.0Hz,1H),4.88-4.81(m,1H),4.67-4.53(m,1H),4.52-4.34(m,1H),4.28(s,1H),4.18-4.00(m,1H),3.89(s,3H),3.77-3.59(m,2H),3.31(s,1H),2.75-2.66(m,1H),1.78(s,3H),1.06-1.02(m,3H),0.94(d,J=6.5Hz,3H);ES-API:[M+H]=605.2
実施例122:化合物Z122、Z122-1、及びZ122-2の調製
Figure 2022531196000163
工程1、工程2、及び工程3は、実施例121の工程1、工程2、及び工程3と同様である。
工程4:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(750mg、1.18mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を濃縮して粗生成物:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(632mg)を得た。これを直接次の工程で使用した。ES-API:[M+H]=537.2
工程5:(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(632mg、1.18mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(760mg、5.88mmol)を添加した。反応溶液を0℃まで冷却し、アクリル酸クロライド(85mg、0.94mmol)を滴下した。反応溶液を0℃で10分攪拌し、濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製して化合物Z122(470mg、純度100%、収率67%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.49(d,J=5.0Hz,1H),7.53-7.43(m,1H),7.39-7.34(m,1H),7.30-7.20(m,2H),7.17-7.11(m,1H),6.96-6.76(m,1H),6.21(dd,J=16.5,2.5Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.0Hz,1H),5.37-5.29(m,1H),4.97-4.80(m,2H),4.63-4.50(m,1H),4.49-4.34(m,1H),4.32-4.21(m,2H),4.18-3.99(m,2H),3.82-3.63(m,2H),3.29(s,1H),2.81-2.62(m,1H),1.06(d,J=6.5Hz,3H),0.95(dd,J=6.5,2.5Hz,3H);ES-API:[M+H]=591.2
工程6:化合物Z122(470mg、0.79mmol)をキラルクロマトグラフィーカラムで分割(カラムタイプ:IC 250mm×4.6mm×5μm;移動相:アセトニトリル:イソプロパノール=70:30;流量:1mL/分;カラム温度=30℃)して以下の化合物を得た。
化合物Z122-1(177mg、ピーク1、保持時間4.34分、純度:100%、de値:100%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.50(d,J=5.0Hz,1H),7.51-7.44(m,1H),7.38(d,J=4.5Hz,1H),7.33-7.20(m,2H),7.18-7.11(m,1H),6.94-6.78(m,1H),6.21(dd,J=16.5,2.5Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.0Hz,1H),5.35(s,1H),4.93(s,1H),4.84(dd,J=13.0,5.0Hz,1H),4.68-4.52(m,1H),4.51-4.33(m,1H),4.33-4.22(m,2H),4.16-3.99(m,2H),3.81-3.59(m,2H),3.33(s,1H),2.84-2.71(m,1H),1.07(d,J=6.5Hz,3H),0.95(d,J=6.5Hz,3H);ES-API:[M+H]=591.2、及び
化合物Z122-2(266mg、ピーク2、保持時間7.32分、純度:97.55%、de値:100%):H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.50(d,J=5.0Hz,1H),7.51-7.44(m,1H),7.38(d,J=4.0Hz,1H),7.32-7.19(m,2H),7.16-7.11(m,1H),6.96-6.76(m,1H),6.21(dd,J=17.0,2.5Hz,1H),5.78(dd,J=10.5,2.5Hz,1H),5.36(s,1H),5.00-4.79(m,2H),4.63-4.50(m,1H),4.49-4.34(m,1H),4.32-4.21(m,2H),4.18-3.99(m,2H),3.82-3.63(m,2H),3.36(s,1H),2.75-2.65(m,1H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.96(d,J=6.7Hz,3H);ES-API:[M+H]=591.2
実施例123:化合物Z123の調製
Figure 2022531196000164
化合物Z123を(2-(ジフルオロメチル)-6-フルオロフェニル)ボロン酸を原材料として実施例72の工程3~5の方法に従って調製した。ES-API:[M+H]=607.2;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.22(d,J=4.8Hz,1H),7.70(dd,J=13.6,8.0Hz,1H),7.55(dd,J=18.2,8.6Hz,2H),7.07(s,1H),6.92-6.60(m,1H),6.58(d,J=47.9Hz,1H),6.21(d,J=17.0Hz,1H),5.78(dd,J=10.4,2.1Hz,1H),4.71-4.03(m,2H),4.46(s,2H),4.35(s,2H),4.01(s,1H),3.73(s,1H),3.43(s,1H),1.94(s,3H),1.73(s,1H),1.02-0.78(m,4H)
実施例124:化合物Z124の調製
Figure 2022531196000165
工程1:(R)-2-クロロ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタン[1,2,3-de]-ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1.26g、2.4mmol)、ベンジルアルコール(2.6g、24.0mmol)、キサントホス-Pd-G2(192mg、0.22mmol)、キサントホス(127mg、0.22mmol)、炭酸セシウム(1.56g、4.8mmol)、及びジオキサン(10mL)をマイクロ波管に添加した。系内を5分間窒素バブリングした後、80℃マイクロ波下で3.5時間反応させた。反応終了後、ろ過し、ろ液を濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して目的生成物:(R)-2-(ベンジルオキシ)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(866mg、59%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=599.3
工程2:(R)-2-(ベンジルオキシ)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(2.6g、4.3mmol)、N-ヨードスクシンイミド(2.4g、10.8mmol)、及びアセトニトリル(30mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を80℃で16時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して(R)-2-(ベンジルオキシ)-3-ヨード-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(2.2g)を収率70%で得た。ES-API:[M+H]=725.2
工程3:(R)-2-(ベンジルオキシ)-3-ヨード-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1.9g、2.62mmol)、2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)酢酸メチル(1.5g、7.86mmol)、ヨウ化第一銅(1.5g、7.86mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)をマイクロ波管に添加した。系を密閉管内で90℃油浴下、2時間加熱した。水を反応溶液に添加した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して生成物:(R)-2-(ベンジルオキシ)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-(トリフルオロメチル)-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ-[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1g、57%)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=667.2
工程4:(R)-2-(ベンジルオキシ)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-(トリフルオロメチル)-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ-[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(1g、1.5mmol)、Pd/C(1g、純度10%)、及びメタノール(10mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で16時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応物を珪藻土でろ過し、ろ液を濃縮して目的生成物:(R)-2-ヒドロキシ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-(トリフルオロメチル)-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(800mg、93%)を得た。ES-API:[M+H]=577.2
工程5:(R)-2-ヒドロキシ-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-(トリフルオロメチル)-5a,6,8,9,11,12-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(800mg、1.4mmol)、トリエチルアミン(1.1g、11.2mmol)、及び10mLのジクロロメタンを反応フラスコに添加した。反応溶液を0℃まで冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.56g、5.5mmol)を滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を反応溶液に添加し、反応溶液をジクロロメタンで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-80%)で精製して目的生成物:(R)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-(トリフルオロメチル)-2-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-5a,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(500mg)を黄色固体として収率50%で得た。ES-API:[M+H]=709.2
工程6:(R)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-(トリフルオロメチル)-2-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-5a,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(500mg、0.70mmol)、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(330mg、2.11mmol)、テトラトリフェニルホスフィンパラジウム(81mg、0.07mmol)、リン酸ナトリウム(224mg、2.11mmol)、10mLのジオキサン、及び2mLの水を丸底フラスコに添加した。反応物を100℃油浴下、1時間攪拌し、反応を停止させた。反応溶液に50mLの水を添加した。反応溶液を50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を乾燥及び濃縮した。粗生成物を高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-100%)で精製して目的生成物:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-(トリフルオロメチル)-5a,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]-ナフタレン7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(150mg)を黄色固体として収率31%で得た。ES-API:[M+H]=671.2
工程7:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-11-オキソ-3-(トリフルオロメチル)-5a,6,8,9,11,12ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]-ナフタレン7(5H)-カルボン酸tert-ブチル(150mg、0.22mmol)、1mLのメタノール、及び4M塩酸/ジオキサン溶液(3mL)を丸底フラスコに添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応の完了をLC-MSで検出した。反応溶液を濃縮して粗生成物:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-(トリフルオロメチル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(125mg)を黄色固体として得た。ES-API:[M+H]=571.2
工程8:(5aR)-2-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-3-(トリフルオロメチル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキソ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(125mg、0.22mmol)、5mLのジクロロメタン、及びトリエチルアミン(111mg、1.1mmol)を丸底フラスコに添加した。反応物を0℃まで冷却し、無水アクリル酸のジクロロメタン溶液(23mg、0.18mmol、0.5mL)を反応溶液に滴下した。反応物を0℃で10分攪拌した。反応溶液に20mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、反応溶液を20mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥及び濃縮した。この粗生成物を分取HPLCで精製してZ124(46mg)を白色固体として2工程の収率33%で得た。HNMR(500MHz,CDCl)8.57-8.54(m,1H),8.53-8.41(m,1H),7.26-7.12(m,2H),6.61-6.55(m,3H),6.41-6.40(m,1H),5.86-5.84(m,1H),5.19-4.63(m,4H),4.29-3.29(m,5H),2.77-2.69(m,1H),2.05-2.01(m,3H),1.21-1.19(m,3H),0.94-0.88(m,3H);ES-API:[M+H]=625.1
実施例125~実施例236
化合物Z125~236を上記実施例の合成方法に従って調製した。
Figure 2022531196000166
Figure 2022531196000167
Figure 2022531196000168
Figure 2022531196000169
Figure 2022531196000170
Figure 2022531196000171
Figure 2022531196000172
Figure 2022531196000173
実施例237:化合物Z237-1及びZ237-2の調製
Figure 2022531196000174
工程1:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(182mg、1.44mmol)を(R)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタン[1,2,3-ジナフタレン]11(12H)-オン(250mg、0.48mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液に氷浴下で添加した後、(E)-4-ブロモブタ-2-エノイルクロライド(88mg、0.48mmol)を添加し、10分攪拌した。反応溶液を10mLの水に溶解し、10mLのジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥及び濃縮し、高速シリカカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して白色固体:(R,E)-7-(4-ブロモブタ-2-エノイル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(300mg)を収率93%で得た。
工程2:1Mジメチルアミンのテトラヒドロフラン溶液(1.35mL、1.35mmol)を(R,E)-7-(4-ブロモブタ-2-エノイル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(300mg、0.45mmol)のテトラヒドロフラン溶液に氷浴下で滴下し、1時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム)で精製して(R,E)-3-クロロ-7-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(120mg)を収率42%で得た。
工程3:上記で得た化合物:(R,E)-3-クロロ-7-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)-2-(2-フルオロフェニル)-12-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-5,5a,6,7,8,9-ヘキサヒドロ-4-オキサ-1,7,9a,10,12-ペンタアザベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2,3-de]ナフタレン-11(12H)-オン(120mg、0.19mmol)をキラル分割(カラムタイプ:IG 250mm×4.6mm×5μm;移動相:n-ヘキサン:エタノール(0.2%アンモニア含有メタノール)=40:60;流量:1mL/分;カラム温度30℃)して以下の化合物を得た。
Z237-1(65mg、ピーク1、保持時間11.060分、純度:100%、de値:100%):H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ8.35(d,J=5Hz,1H),7.52-7.44(m,1H),7.30-7.21(m,2H),7.17-7.11(m,2H),6.75-6.58(m,2H),4.95-4.83(m,2H),4.64-4.51(m,1H),4.51-4.32(m,1H),4.32-4.23(m,1H),4.13-3.96(m,1H),3.84-3.58(m,2H),3.41-3.36(m,1H),3.07(d,J=4.9Hz,2H),2.75-2.63(m,1H),2.18(s,6H),1.95(s,3H),1.05(d,J=6.5Hz,3H),0.94(d,J=7.0Hz,3H);ES-API:[M+H]=632.2、及び
Z237-2(45mg、ピーク2、保持時間14.48分、純度:100%、de値:99.68%):H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ8.35(d,J=5Hz,1H),7.51-7.44(m,1H),7.31-7.20(m,2H),7.18-7.12(m,2H),6.74-6.58(m,2H),4.98-4.80(m,2H),4.63-4.51(m,1H),4.50-4.33(m,1H),4.32-4.24(m,1H),4.14-3.97(m,1H),3.84-3.56(m,2H),3.41-3.36(m,1H),3.08(d,J=4.6Hz,2H),2.84-2.69(m,1H),2.18(s,6H),1.93(s,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),0.93(d,J=6.7Hz,3H);ES-API:[M+H]=632.2
試験例1.細胞増殖抑制実験
NCI-H358は、Kras G12C変異を有するヒト非小細胞肺癌細胞株であり、10%FBS RPMI-1640培地で培養した。A549は、Kras G12S変異を有するヒト肺腺癌細胞株であり、10%FBS F-12K培地で培養した。対数増殖期の細胞を採取し、トリプシンEDTAで消化し、回収してカウントした。H358は、2%FBS RPMI-1640培地を用いて細胞数1.8E4個/mLに調整し、A549は、2%FBS F-12K培地を用いて細胞数8.9E3個/mLに調整した。800個(45μl)のH358細胞又は400個(45μl)のA549細胞をそれぞれ384ウェル球形プレートに播種し、一晩培養して3D細胞モデルを構築した。DMSOを用いて1000×化合物の3.16倍勾配濃度ストック溶液を調製し、2%FBS培地を用いて100倍に希釈して10×化合物ストック溶液とした。細胞播種後2日目に、各細胞培養ウェルに5μlの10×化合物ストック溶液を加え、最終濃度を1×とし、DMSO含量を0.1%とした。実験対照(コントロール)としてDMSOを、ブランク対照(ブランク)として2%FBS培地を用いた。化合物及び細胞を加えて5日間培養した後、各ウェルに25μlのCellTiter-Glo使用液を加え、400rpmで混合し、30分間インキュベートした。室温で30分後、40μlの混合液を、底が不透明白色の384ウェルプレートに移し、luminescence化学発光値を読み取った。細胞増殖阻害率IR(%)=(RLUコントロール-RLU化合物)/(RLUコントロール-RLUブランク)×100%を算出し、Prism 6の4パラメータ法を用いて、化合物の勾配希釈濃度と対応する細胞増殖阻害率とをフィットさせ、IC50値を算出した。
この結果から、本発明の例示化合物は、Kras G12C変異体であるNCI-H358細胞に対する阻害活性が高く、IC50が500nM未満、又は100nM未満、又は10nM未満である一方、A549細胞に対する阻害活性は低く、いずれもIC50が1000nMを超え、明らかな選択的阻害活性を有していることがわかる。
Figure 2022531196000175
Figure 2022531196000176
表1から、本発明の例示化合物は、Kras G12C変異体であるNCI-H358細胞に対して高い阻害活性を示したが、A549細胞に対しては低い阻害活性を示し、明らかな選択的阻害活性を有することがわかる。
試験例2.細胞p-ERK検出実験
MIA PaCa2は、Kras G12C変異を有するヒト膵臓癌細胞株であり、10%FBS+2.5%ウマ血清DMEM培地で培養した。対数増殖期の細胞を採取し、酵素EDTAで消化し、回収してカウントした。2.5E4個の細胞を96ウェル細胞培養プレートに播種し、一晩培養した。DMSOを用いて1000×化合物の3.16倍勾配濃度ストック溶液を調製し、培地を用いて200倍に希釈して5×化合物ストック溶液とした。細胞播種後2日目に、各細胞培養ウェルに5×化合物ストック溶液を加え、最終濃度を1×とし、DMSO含量を0.1%とした。DMSOを実験対照(コントロール)として用いた。化合物を添加して2時間培養した後、残った培地を除去した。各ウェルに50μlの細胞溶解用緩衝液を加え、混合し、30分間インキュベートした。その後、16μlの混合液を、底が不透明白色の96ウェルプレートに移し、ブランクウェルに16μlの細胞溶解用緩衝液を加えた。移し終えた後、各ウェルに4μlのp-ERK HTRF抗体混合物を加え、4時間インキュベートし、蛍光値を読み取った。化合物阻害率IR(%)=(RLUコントロール-RLU化合物)/(RLUコントロール-RLUブランク)×100%を算出し、Prism 8の4パラメータ法を用いて、化合物の勾配希釈濃度と対応する細胞増殖阻害率とをフィットさせ、IC50値を算出した。この結果から、本発明の例示化合物は、Kras G12Cタンパク質変異を有する細胞経路下流のリン酸化ERKレベルに対して阻害活性が良好であり、IC50が10μM未満、又は1000nM未満、又は500nM未満、又は100nM未満であることがわかる。例示化合物の結果を下記表2に示す。
Figure 2022531196000177
試験例3.細胞増殖抑制実験
MIA PaCa2は、Kras G12C変異を有するヒト膵臓癌細胞株であり、10%FBS+2.5%ウマ血清DMEM培地で培養した。A549は、Kras G12S変異を有するヒト肺腺癌細胞株であり、10%FBS F-12K培地で培養した。対数増殖期の細胞を採取し、酵素EDTAで消化し、回収してカウントした。200個のMIA PaCa-2細胞又は400個のA549細胞をそれぞれ384ウェル球形プレートに播種し、一晩培養して3D細胞モデルを構築した。DMSOを用いて1000×化合物の3.16倍勾配濃度ストック溶液を調製し、培地を用いて100倍に希釈して10×化合物ストック溶液とした。細胞播種後2日目に、各細胞培養ウェルに10×化合物ストック溶液を加え、最終濃度を1×とし、DMSO含量を0.1%とした。実験対照(コントロール)としてDMSOを、ブランク対照(ブランク)として培地を用いた。化合物及び細胞を加えて5日間培養した後、各ウェルに30μlのCellTiter-Glo使用液を加え、混合し、30分間インキュベートした。室温で30分後、40μlの混合液を、底が不透明白色の384ウェルプレートに移し、luminescence化学発光値を読み取った。細胞増殖阻害率IR(%)=(RLUコントロール-RLU化合物)/(RLUコントロール-RLUブランク)×100%を算出し、XLFitの4パラメータ法を用いて、化合物の勾配希釈濃度と対応する細胞増殖阻害率とをフィットさせ、IC50値を算出した。この結果から、本発明の例示化合物は、Kras G12C変異体であるMIA PaCa-2細胞に対する阻害活性が高く、IC50が1000nM未満、又は500nM未満、又は100nM未満、又は10nM未満であることがわかる。例示化合物の結果を下記表3に示す。
Figure 2022531196000178
本発明で言及される全ての文書は、本出願において、各文書が個別に参考文献として引用されるように参考文献として引用される。また、本発明の上記教示内容を読んだ当業者は、本発明に様々な変更や修正を加えることができ、それら同等の形態も本出願の添付の請求項で定義された範囲内に包含されることを理解すべきである。

Claims (39)

  1. 式(I):
    Figure 2022531196000179
    (式中、R、Rは、それぞれ独立して、水素、シアノ、C1-3アルキル、又は-C1-3アルキル-NRであり;
    01、R02、R03、R04、R05、R06は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであるか;
    あるいはR01、R02は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
    あるいはR03、R04は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
    あるいはR05、R06は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成し;
    Lは、結合、(CRL1L2、C(O)、C(O)C(RL1L2)、又はC(RL1L2)C(O)であり、式中、RL1、RL2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、又はC1-6アルキルであり;
    nは、1又は2であり;
    は、NRx1、O、又はCRx2x3であり、式中、Rx1は、水素又はC1-6アルキルであり、Rx2、Rx3は、それぞれ独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
    は、N又はCRx4であり、式中、Rx4は、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
    は、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
    は、C6-10アリール又はC5-10ヘテロアリールであり、上記C6-10アリール、C5-10ヘテロアリールは、置換されていないか、あるいは独立して群S1から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており、上記群S1の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-NR、-C1-4アルキル-C(O)NR、-C1-4アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり;
    は、C1-6アルキル、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、7~11員スピロシクロアルキル、-C1-4アルキル-C6-10アリール、-C1-4アルキル-C5-10ヘテロアリール、-NR-C6-10アリール、-O-C6-10アリール、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキルであり;
    上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択され;
    上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択され;
    上記-C1-4アルキル-は、置換されていないか、あるいは独立してC1-3アルキルから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており;
    上記C1-6アルキル、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、7~11員スピロシクロアルキル、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、置換されていないか、あるいは独立して群S2から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、NR、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-C2-4アルキニル、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキル、-C1-4アルキル-NR、-C1-4アルキル-C(O)NR、-C1-4アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され、上記群S2の置換基中の上記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、ハロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、アミノ、N(CH、ヒドロキシ、カルボキシルからなる群から独立して選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され;
    、R、R、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルであり;
    、Rは、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-C(O)C1-3アルキル、-CO1-3アルキルである)
    で表される構造を有する化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  2. 、Rは、それぞれ独立して、水素、シアノ、C1-3アルキル、-CHNH、-CHNHCH、又は-CHN(CHであることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  3. 01、R02、R03、R04、R05、R06は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-C1-2アルキル-ヒドロキシ、-C1-2アルキル-シアノ、-C1-2アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルキル、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルコキシであるか;
    あるいはR01、R02は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
    あるいはR03、R04は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
    あるいはR05、R06は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成することを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  4. 02、R04は、それぞれ独立して、水素、CH、-CH-ヒドロキシ、又は-CH-シアノであり、R01、R03、R05、R06は水素であることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  5. Lは、結合又は(CRL1L2であり、式中、RL1、RL2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、又はC1-6アルキルであり、nは1又は2であることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  6. は、NRx1又はOであり、式中、Rx1は水素又はC1-6アルキルであることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  7. は、N又はCRx4であり、式中、Rx4は、水素、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又はハロC1-6アルキルであることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  8. は、水素、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ハロC1-3アルキル、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-2アルキル-ヒドロキシ、-C1-2アルキル-シアノ、-C1-2アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-2アルキル-ハロC1-3アルキル、又は-C1-2アルキル-ハロC1-3アルコキシであり、式中、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルであることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  9. における上記7~11員スピロシクロアルキルは、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、及びシクロヘキシル環から選択される任意の2つの単環式シクロアルキル環で形成された、1つのスピロ原子を含むモノスピロシクロアルキルであることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  10. 、Rにおける上記C6-10アリールは、それぞれ独立して、フェニル、ナフチル、フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環、又はフェニルを1つのC5-6単環式シクロアルキルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環であることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  11. 上記フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環における上記C5-6単環式ヘテロシクリルは、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項10に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  12. 上記フェニルを1つのC5-6単環式シクロアルキルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環における上記C5-6単環式シクロアルキルは、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項10に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  13. 、Rにおける上記C5-10ヘテロアリールは、それぞれ独立して、5員若しくは6員モノヘテロアリール、フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した8~10員ビヘテロアリール、又は5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つのC5-6単環式シクロアルキルに縮合した8~10員ビヘテロアリールであることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  14. 、Rにおける上記C5-10ヘテロアリールが5員若しくは6員モノヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、それぞれ独立して、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  15. 上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールにおける上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  16. 上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールにおける上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  17. 上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した8~10員ビヘテロアリールにおける上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
    上記C5-6単環式ヘテロシクリルは、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  18. 上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つのC5-6単環式シクロアルキルに縮合した8~10員ビヘテロアリールにおける上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、N-アルキルシクロピロール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
    上記C5-6単環式シクロアルキルは、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  19. 上記フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環は、
    Figure 2022531196000180
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項10に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  20. 上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールは、
    Figure 2022531196000181
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  21. 上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、
    Figure 2022531196000182
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  22. 上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールは、
    Figure 2022531196000183
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  23. 上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、
    Figure 2022531196000184
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  24. 上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリール、又は上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、
    Figure 2022531196000185
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項13に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  25. 上記フェニルを1つのC5-6単環式ヘテロシクリルに縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環は、
    Figure 2022531196000186
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項10に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  26. は、
    Figure 2022531196000187
    Figure 2022531196000188
    Figure 2022531196000189
    Figure 2022531196000190
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  27. は、
    Figure 2022531196000191
    Figure 2022531196000192
    Figure 2022531196000193
    からなる群から選択される構造を有することを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  28. 式(I)の上記化合物は、実施例に記載された各特定の化合物から選択されることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  29. 式(I)の上記化合物は、式(IA)又は式(IB):
    Figure 2022531196000194
    (式中、各基は請求項1に定義される通りである)
    で表される構造を有することを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  30. 請求項1~28及び29のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物。
  31. がんを予防及び/又は治療するための医薬品の調製における、請求項1~28及び29のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ、又は請求項30に記載の医薬組成物の使用。
  32. KRAS変異(好ましくは、上記KRAS変異はKRAS G12C変異である)の阻害剤の調製における、請求項1~28及び29のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ、又は請求項30に記載の医薬組成物の使用。
  33. 式(II):
    Figure 2022531196000195
    (式中、R、Rは、それぞれ独立して、水素、シアノ、C1-3アルキル、又は-C1-3アルキル-NRであり;
    01、R02、R03、R04、R05、R06は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであるか;
    あるいはR01、R02は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
    あるいはR03、R04は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成するか;
    あるいはR05、R06は、それらに結合した炭素原子と共にC3-6単環式シクロアルキルを形成し;
    Lは、結合、(CRL1L2、C(O)、C(O)C(RL1L2)、又はC(RL1L2)C(O)であり、式中、RL1、RL2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、又はC1-6アルキルであり;
    nは、1又は2であり;
    は、NRx1、O、又はCRx2x3であり、式中、Rx1は、水素又はC1-6アルキルであり、Rx2、Rx3は、それぞれ独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
    は、N又はCRx4であり、式中、Rx4は、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
    は、水素、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、又は-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシであり;
    ’は、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、C3-6単環式ヘテロシクリル、ピリミジノニル、又はピリドニルであり、上記C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、C3-6単環式ヘテロシクリル、ピリミジノニル、及びピリドニルは、置換されていないか、あるいは独立して群S1から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されているか、あるいは独立して重水素化C1-6アルキル及び重水素化C1-6アルコキシから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており、上記群S1の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、NR、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-NR、-C1-4アルキル-C(O)NR、-C1-4アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり;
    ’は、C1-6アルキル、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、7~11員スピロシクロアルキル、-C1-4アルキル-C6-10アリール、-C1-4アルキル-C5-10ヘテロアリール、-NR-C6-10アリール、-O-C6-10アリール、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキル、ピリミジノニル、又はピリドニルであり;
    上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択され;
    上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オンからなる群から選択され;
    上記-C1-4アルキル-は、置換されていないか、あるいは独立してC1-3アルキルから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており;
    上記C1-6アルキル、C6-10アリール、C5-10ヘテロアリール、7~11員スピロシクロアルキル、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、ピリミジノニル、及びピリドニルは、置換されていないか、あるいは独立して群S2から選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されているか、あるいは独立して重水素化C1-6アルキル及び重水素化C1-6アルコキシから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、NR、C(O)NR、-SO1-3アルキル、-SOハロC1-3アルキル、-SONR、-C1-4アルキル-ヒドロキシ、-C1-4アルキル-C2-4アルキニル、-C1-4アルキル-シアノ、-C1-4アルキル-C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルキル、-C1-4アルキル-ハロC1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-C3-6単環式ヘテロシクリル、-C1-4アルキル-C3-6単環式シクロアルキル、-C1-4アルキル-NR、-C1-4アルキル-C(O)NR、-C1-4アルキル-SO1-3アルキル、又はC2-4アルキニルであり、上記群S2の置換基中の上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され、上記群S2の置換基中の上記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、-C1-4アルキル-、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリルは、ハロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、アミノ、N(CH、ヒドロキシ、カルボキシルからなる群から独立して選択される1、2又は3個の置換基で任意に置換され、上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルからなる群から選択され、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピランからなる群から選択され;
    、R、R、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はC1-3アルキルであり;
    、Rは、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキル、-C(O)C1-3アルキル、-CO1-3アルキルである)
    で表される構造を有するオキサアザキナゾリン-7(8H)-オン化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  34. 式(II)の上記化合物は、式(IIA)又は式(IIB):
    Figure 2022531196000196
    (式中、各基は請求項33に定義される通りである)
    で表される構造を有することを特徴とする、
    請求項33に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  35. 式(II)の上記化合物は表A-1から選択されることを特徴とする、
    請求項33に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  36. 式(II)の上記化合物は表A-2から選択されることを特徴とする、
    請求項33に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ。
  37. 請求項33~36のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物。
  38. がんを予防及び/又は治療するための医薬品の調製における、請求項33~36のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ、又は請求項37に記載の医薬組成物の使用。
  39. KRAS変異(好ましくは、上記KRAS変異はKRAS G12C変異である)の阻害剤の調製における、請求項33~36のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、若しくはプロドラッグ、又は請求項37に記載の医薬組成物の使用。

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