JP2022514169A - オレフィンブロックコポリマーおよびそれから作製された物品を用いた付加製造 - Google Patents

オレフィンブロックコポリマーおよびそれから作製された物品を用いた付加製造 Download PDF

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Abstract

熱溶解フィラメント造形(FFF)付加製造の方法は、オレフィンブロックコポリマーを用いることを含む。この方法は、特に固体フィラーの不在下で、ポリエチレンまたはポリプロピレンのFFF印刷に固有の問題を経験することなく、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフィンの望ましい機械的特性を保つ付加製造物品を可能にする。特定の実施形態では、付加製造物品は、ブロック複合材料または結晶性ブロック複合ポリマーから構成されるオレフィンブロックコポリマー、またはオレフィンブロックコポリマーを含むそれらの混合物から構成され、オレフィンブロックコポリマーは、アイソタクチックプロピレンブロックおよびポリエチレンリッチブロックから構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性ポリマー粉末を、例えば、ノズルを通して前進および加熱され、プラテン上に堆積されるフィラメントを使用して溶融および押し出す付加製造の方法に関する(一般的に熱溶解フィラメント造形と称される。特に、本発明は、オレフィンブロックコポリマーから構成される熱可塑性ポリマーの付加製造に関する。
熱可塑性ポリマー(典型的にはナイロン)の付加製造はよく知られている。例えば、一般的にプラスチックジェット印刷とも呼ばれる熱溶解フィラメント造形(FFF)は、ノズルに引き込まれ、加熱され、溶融され、次いで押し出される熱可塑性フィラメントを使用することによって3D部品を形成するために使用されており、押し出されたフィラメントは、冷却時に一緒に熱溶解する(例えば、米国特許第5,121,329号を参照されたい)。この技術は、フィラメントの溶融および押し出しを必要とするため、材料は熱可塑性ポリマー(典型的にはナイロン)および複雑な装置に限定されていた。さらに、この技術は、部品を形成するのに必要な高温に耐えなければならない複雑な部品を作製する際に同じく押し出される支持構造を必要とし、これはまた、例えば溶解することによって、またはそれと米国特許第5,503,785号に記載されているような最終物品との間の層を溶解することによってそれを解放することによって、容易に除去される。
3Dプリント部品の形成中に堆積された層間の適切な結合(z方向の接着の欠如)を確実にするために、極性基を有するナイロンまたは他のポリマーの使用が必要とされてきた。同様に、高密度ポリエチレン(HDPE)またはポリプロピレンなどの特定の配向で結晶形成を示すポリマーも反り、適切に印刷されない傾向がある。これらの理由により、HDPEは商業的にFFF3Dプリントに成功していない。少量のHDPEを含むポリマーのブレンドは、WO2016/080573に記載されているように印刷されることが報告されている。同様に、HDPEの有害な結晶化を減らすために高レベルのフィラー固体フィラーが使用されているが(例えば、CN104629152AおよびCN105295175)、適切な印刷を可能にするために必要なフィラーのレベルは、HDPEで形成されたそのような部品の望ましい機械的特性を大幅に低下させる。
3Dプリント部品にポリオレフィンを使用することの固有の利点は、これらのポリマーの他の用途で得られる利点に似ている。ポリオレフィンは、その性質上、毒性がなく、耐摩耗性があり、比較的低温で処理され、完全に疎水性である。後者の2つの特性は、FFF印刷に特に関連があり、価値がある。プロセス温度は、印刷に使用するエネルギーが少ないだけでなく、ノズルおよびその冷却装置への負担も少ないため、低いことが好ましい。ノズルとその環境との間の温度勾配を小さくすると、寸法安定性の向上が可能であり、これは、ユーザーが完成部品におけるさらなる詳細を可能にするために層の厚さをより薄くしようと追求するにつれて、価値が高まっている。フィラメントへの吸水が問題になる可能性があるため、疎水性は、本質的に価値がある。3D印刷では、ポリマーは、工業的な大量生産プロセスと比較して非常に低い速度で完成部品に変換され、複雑な部品は、印刷に数時間または数日も必要とする。現在の親水性3D印刷ポリマーの場合、部品またはソーススプールのいずれかに対する湿度の影響が意味を持つ可能性がある。ポリ(乳酸)またはナイロン3Dプリンターフィラメントのソーススプールは、典型的には、この理由から乾燥剤を含む密封パッケージで出荷されるが、疎水性ポリオレフィンは、この余分なパッケージを必要としない。
3D印刷フィラメント用の樹脂は、押出機の加熱部分に到達する前に、フィラメントがプリンターのフィード装置によって損傷または圧着されるのを防ぐために、ある程度の機械的強度および剛性を必要とする。そのような圧着は、座屈として知られ、印刷の失敗をもたらす。エラストマーなどの非常に低結晶性のポリオレフィンは、反りの影響を受けないと予想されるが、この課題のため、そのようなポリマーは、依然として3D印刷には適していない。
これらの従来技術の3D印刷ポリエチレンまたはポリプロピレンの問題の両方を回避しながら、剛性なポリオレフィンポリマーを印刷する方法を提供することが望ましいであろう。
本発明の第1の態様は、付加製造の方法であって、
(i)オレフィンブロックコポリマーから構成される熱可塑性材料を提供することと、
(ii)該熱可塑性材料を、ノズルを通して加熱および分注して、基材上に堆積された押出物を形成することと、
(iii)所定のパターンで基材とノズルとの間に水平変位が存在するように、熱可塑性材料を分注しながら基材、ノズル、またはそれらの組み合わせを移動させ、基材上に材料の初期層を形成することと、
(iv)ステップ(ii)および(iii)を繰り返して、初期層上に接着した材料の連続層を形成して、付加製造部品を形成することと、を含む、方法である。
本発明の第2の態様は、互いに接着された少なくとも2つの層から構成される付加製造物品であり、少なくとも1つの層は、オレフィンブロックコポリマーから構成される。望ましくは、複数の層がオレフィンブロックコポリマーから構成されるか、または全ての層がオレフィンブロックコポリマーから構成される。実施形態では、物品は、例えばワックスおよびセルロース系ポリマーを含む当技術分野で知られているものなどの除去され得る別のポリマーの支持層を有するオレフィンブロックコポリマーから構成される層から構成され得る。
本発明の第3の態様は、オレフィンブロックコポリマーから構成されるフィラメントを含む、付加製造に有用なフィラメントである。
改善された付加製造法を使用して、反りおよびz方向(高さ)の接着力の欠如などのポリオレフィンの印刷に関連する3D印刷の問題を回避しながら、ポリプロピレンまたはポリエチレンなどのポリオレフィンの望ましい特性を有する付加製造ポリマー部品を形成し得る。この方法は、FFFで使用される溶融温度または3D印刷温度で固体であるフィラーなどの添加剤を含まないオレフィンブロックコポリマーから主にまたは完全に構成されるFFF法による熱可塑性部品を作製するのに特に適している。
本発明の方法によって造形された本発明の付加製造物品の側面図である。 本発明の方法で形成される初期層の押出物の端面図である。 本発明の方法の完成した初期層の端面図である。 本発明のオレフィンブロックコポリマーを含む付加製造物品の一例の写真である。 本発明以外のオレフィンポリマーを含む付加製造物品の比較例の写真である。
付加製造法は、以前に作製され、次に、知られたFFF印刷装置にロードされたフィラメントを利用して、上記のように、当技術分野で知られているものなどのFFF付加製造部品の任意の好適な装置および方法(すなわち、加熱、分注、繰り返し、および除去の方法ステップ)を使用し得る。この方法はまた、ノズルでまたはその前で熱可塑性材料を溶融し、次のように付加製造を形成しながら、より従来の方法で押出物を押し出し得る。
図1~3を参照すると、この方法は、ノズルアセンブリ110に取り付けられたノズル100を通して熱可塑性材料を加熱し、分注することを含む。材料を分注すると、基材150上に初期層130および連続層140を形成する押出物120を形成する。ノズルアセンブリ110は、基材に直交するように描かれているが、押出物を形成するための任意の有用な角度に設定することができ、押出物120およびノズルアセンブリ110は鈍角を形成し、押出物120は基材に対して平行である。さらに、図1~3に示すように、ノズルアセンブリ110は、例えばノズル100の開口の形状を再配向させて、基材150と異なる関係を有する押出物120を生成するために、その長手方向軸の周りに回転させることができる。
基材150とノズルアセンブリ110との相対的な動きも示されているが、基材150、ノズルアセンブリ110、またはそれらの両方を移動させて、任意の水平方向または垂直方向の相対運動を生じさせることができることが理解される。動作は所定の様式で行われ、これは任意の知られたCAD/CAM方法および装置、例えば当技術分野において周知のもの、および容易に入手可能なロボットまたはコンピュータ化された工作機械のインタフェースによって達成され得る。そのようなパターン形成は、例えば、米国特許第5,121,329号に記載されている。
押出物120は、連続的に分注されてもよく、または中断されて初期層130および連続層140を形成してもよい。中断された押出物120が望ましい場合、ノズルは、材料の流れを遮断するための弁(図示せず)を備えてもよい。そのような弁機構は、パターンと関連して任意のCAD/CAM方法により容易に制御することができる任意の知られた電気機械弁等の任意の好適なものであってもよい。
接着性を改善するために、基材は、ポリプロピレンテープなどの適合性のある材料のコーティングまたはフィルムを有し得る。
2つ以上のノズルアセンブリ110を用いて、付加製造部品内に複合構造または勾配構造を作製することができる。同様に、米国特許第5,503,785号に記載されているように、より複雑な幾何構造を形成させるため、後に除去され得る支持構造を分注するように第2のノズルアセンブリ110が使用されてもよい。支持体材料は、支持体を追加し、容易に除去することができる任意のもの、例えばワックス等の当技術分野において知られているものであってもよい。
この方法は、オレフィンブロックコポリマーから構成される熱可塑性材料を用いる。最も広い意味で、これらのポリマーは、別々の触媒およびシャトル剤を使用して作製され、2つの異なるオレフィンモノマー、モノマー混合物、またはそれらの組み合わせのブロックコポリマーを形成する。形成されるオレフィンブロックコポリマーは、オレフィンブロックコポリマーを作製するために使用されるモノマーのホモポリマーの一部またはモノマーの混合物などの作製されるポリマー製品中にいくつかの他のポリマーを有し得る。これらの方法は、知られており、例えば、米国特許第8,822,598号、同第8,686,087号、同第9,511,567号、同第8,822,598号、および同第9,243,090号に記載されている。
オレフィンブロックコポリマーは、2つ以上のオレフィンコモノマーから構成される。好ましくは、オレフィンブロックコポリマーは、重合形態で、プロピレンおよびエチレンならびに/または1つ以上のC4-20α-オレフィンコモノマーを含む。
オレフィンブロックコポリマーの例証的な実施形態は、本明細書においてブロック複合材料(BC)および結晶性ブロック複合体(CBC)と称される次の複合材料中にブロックコポリマーを含む。
一実施形態では、「ブロック複合材料」(「BC」)は、
(i)10モル%から90モル%未満のエチレン含有量を有するエチレン系ポリマー(EP)(軟質コポリマー)と、
(ii)アルファ-オレフィン含有量が90モル%を超えるアルファ-オレフィン系ポリマー(AOP)(硬質コポリマー)と、
(iii)エチレンブロック(EB)およびアルファ-オレフィンブロック(AOB)を有するブロックコポリマーと、を含み、
ブロックコポリマーのエチレンブロック(軟質ブロック/軟質セグメント)は、ブロック複合材料の成分(i)のエチレン系ポリマーと同じ組成であり、ブロックコポリマーのアルファ-オレフィンブロック(硬質ブロック/硬質セグメント)は、ブロック複合材料の成分(ii)のアルファ-オレフィン系ポリマーと同じ組成である。「同じ組成」という用語は、同一のモノマーおよびコモノマー含有量、同一の構造、ならびに同一の物理的特性を有する2つの成分を指す。エチレン系ポリマーおよびアルファ-オレフィン系ポリマーの量の間の組成分割は、ブロックコポリマー中の対応するブロック間のものと同じまたは本質的に同じとなる。好適なα-オレフィンの非限定的な例としては、例えば、C、C、C、C、およびCα-オレフィンなどのC~C10α-オレフィンが挙げられる。特定の実施形態では、α-オレフィンは、プロピレンである。更なる実施形態では、AOBおよびEBはiPP-EPジブロックコポリマーであり得る。
「硬質」ブロック(硬質セグメントとも称される)は、モノマー(例えば、プロピレン)が90モル%以上の量で存在する重合単位の高度に結晶性のブロックを指す。言い換えれば、硬質ブロック/セグメント中のコモノマー含有量(例えば、エチレン含有量)は、10モル%以下である。いくつかの実施形態では、硬質セグメントは、全てまたは実質的に全てのプロピレン単位(iPP-アイソタクチックポリプロピレン-コポリマーまたはホモポリマーブロックなど)を含む。一方、「軟質」ブロック/セグメントは、モノマー(例えば、エチレン)が、10モル%~90モル%未満の量で存在する、重合単位の、アモルファス、実質的にアモルファスまたはエラストマーなブロックを指す。言い換えれば、軟質ブロック/セグメントのコモノマー含有量(例えば、プロピレン含有量)は10モル%超である。
実施形態では、BCは、BCの総重量に基づいて、25重量%、または30重量%~50重量%、または55重量%、または60重量%、または70重量%の総エチレン含有量を有する。BCの総重量の残りの部分は、プロピレンなどの少なくとも1つのC~C10α-オレフィンに由来する単位によって占められてもよい。実施形態では、BCは、BCの総重量に基づいて、プロピレンから誘導された50重量%以上の単位を含有するプロピレン系ポリマーである。
実施形態では、BCは、(i)10モル%から90モル%未満のエチレン含有量を有する軟質コポリマーと、(ii)90モル%以上のプロピレン含有量を有する硬質コポリマーと、(iii)軟質ブロック(すなわち、軟質セグメント)および硬質ブロック(すなわち、硬質セグメント)を有するブロックコポリマー(例えば、ジブロック)と、を含み、ブロックコポリマーの硬質ブロックはブロック複合材料の硬質コポリマーと同じ組成であり、ブロックコポリマーの軟質ブロックはブロック複合材料の軟質コポリマーと同じ組成である。軟質コポリマーおよび硬質コポリマーの量の間の組成分割は、ブロックコポリマー中の対応するブロック間のものと同じまたは本質的に同じとなる。
実施形態では、BCは、(i)10重量%より多く86重量%未満のエチレン含有量を有する軟質コポリマーと、(ii)80重量%より多く最大100重量%のプロピレン含有量を有する硬質コポリマーと、(iii)軟質ブロック(すなわち、軟質セグメント)および硬質ブロック(すなわち、硬質セグメント)を有するブロックコポリマー(例えば、ジブロック)と、を含み、ブロックコポリマーの硬質ブロックはBCの硬質コポリマーと同じ組成であり、ブロックコポリマーの軟質ブロックはBCの軟質コポリマーと同じ組成である。軟質コポリマーおよび硬質コポリマーの量の間の組成分割は、ブロックコポリマー中の対応するブロック間のものと同じまたは本質的に同じとなる。
BCでは、硬質ブロックは、重合α-オレフィン単位(例えば、プロピレン)の高度結晶性ブロックを指す。硬質ブロックでは、モノマー(すなわち、プロピレン)は、硬質ブロックの重量に基づいて、80重量%超(例えば、85重量%超、90重量%超、および/または95重量%超)の量で存在し得る。硬質ブロックの残りの部分は、硬質ブロックの重量に基づいて、20重量%未満(例えば、15重量%未満、および/または10重量%未満)の量のコモノマー(例えば、エチレン)であってもよい。実施形態では、硬質ブロックは、iPP(アイソタクチック)ホモポリマーブロック、または10重量%未満のエチレンを含むiPPコポリマーブロック等の、全てまたは実質的に全てのプロピレン単位を含む。例示的な実施形態では、軟質ブロックは、重合エチレン単位のアモルファス、実質的にアモルファス、またはエラストマーなブロックを指す。軟質ブロックでは、モノマー(すなわち、エチレン)は、軟質ブロックの重量に基づいて、20重量%を超えて90重量%未満(例えば、40重量%~89重量%、45重量%~85重量%、および/または50重量%~80重量%)の量で存在し得る。軟質ブロックの残りの部分は、コモノマー(例えば、プロピレン)であり得る。
実施形態では、ブロック複合材料は、30~70重量%の硬質ブロックおよび30~70重量%の軟質ブロックを有するブロックコポリマーを含む。言い換えれば、ブロック複合材料は、ブロックコポリマーの重量に基づいて、30~70重量%の硬質ブロックおよび30~70重量%の軟質ブロックを有するブロックコポリマーを含む。
実施形態では、BCのブロックコポリマーは、式(EP)-(iPP)を有し、EPは、重合したエチレンおよびプロピレンモノマー単位の軟質ブロック(例えば、50重量%~80重量%のエチレンおよび残りの部分のプロピレン)を表し、iPPは、アイソタクチックプロピレンホモポリマーまたはアイソタクチックプロピレンコポリマーの硬質ブロック(例えば、10重量%未満のエチレンおよび残りの部分のプロピレン)を表す。
ブロックコポリマーの相対量の例示的測定は、以下でさらに検討されるように、ブロック複合材料指数(BCI)と称される。BCについてのBCIは、0より大きく、1.0未満である。実施形態では、BCは、ゼロ超、または0.1、または0.2、または0.3~0.4、または0.5、または0.6、または0.7、または0.8、または0.9、または1.0のブロック複合材料指数(BCI)を有する。別の実施形態では、BCは、0超~0.4、または0.1~0.3、または0.4のBCIを有する。別の実施形態では、BCは、0.4超から1.0、もしくは0.4、もしくは0.5、または0.6から0.7、もしくは0.9、もしくは1.0のBCIを有する。別の実施形態では、BCは、0.7、または0.8、または0.9から1.0のBCIを有する。
実施形態では、BCは、10,000g/モル、または35,000g/モル、または50,000g/モル、または80,000g/モル~200,000g/モル、または300,000g/モル、または500,000g/モル、または1,000,000g/モル、または2,500,000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有する。実施形態では、BCの分子量分布(Mw/Mn)または多分散度は、5未満、または1、または1.5~4、または5である。
実施形態では、BCのメルトフローレート(MFR)は、0.1g/10分、または3g/10分~10g/10分、または15g/10分、または20g/10分、または60g/10分、または100g/10分、または1000g/10分である。
実施形態では、BCの密度は、0.850g/cc、または0.860g/cc、または0.865g/ccから0.890g/cc、または0.895g/cc、または0.900g/cc、または0.910g/cc、または0.920g/ccである。
実施形態では、BCは、第1の溶融ピーク(Tm1BC)および第2の溶融ピーク(Tm2BC)の2つの溶融ピークを示す。実施形態では、BCは、35℃超、または90℃超、または100℃超、または40℃、または100℃~150℃である第2の溶融ピーク(Tm2BC)を有する。
実施形態では、Tm1BCとTm2BCとの差は、40℃以上である。別の実施形態では、Tm1BCとTm2BCとの差は、40℃超、または50℃超、または60℃超である。
実施形態では、BCは、BCの総重量に基づいて、(i)0.5重量%、または10重量%、または20重量%、または30重量%から40重量%、または50重量%、または60重量%、または70重量%、または79重量%、または95重量%のEP、(ii)0.5重量%、または10重量%、または20重量%、または30重量%から40重量%、または50重量%、または60重量%、または70重量%、または79重量%、または95重量%のAOP、および(iii)5重量%、または50重量%から99重量%のブロックコポリマーを含有する。
EP、AOP、およびブロックコポリマーの重量パーセントの和は100%に等しい。
実施形態では、BCのブロックコポリマーは、5重量%、または10重量%、または25重量%、または30重量%~70重量%、または75重量%、または90重量%、または95重量%のエチレンブロック(EB)および95重量%、または90重量%、または75重量%、または70重量%~30重量%、または25重量%、または10重量%、または5重量%のアルファ-オレフィンブロック(AOB)を含有する。
実施形態では、BCは、BCの総重量に基づいて、
(i)0.5重量%、または10重量%、または20重量%、または30重量%~40重量%、または50重量%、または60重量%、または70重量%、または79重量%、または95重量%のEPと、
(ii)0.5重量%、または10重量%、または20重量%、または30重量%~40重量%、または50重量%、または60重量%、または70重量%、または79重量%、または95重量%のiPPと、
(iii)5重量%、または10重量%、または25重量%、または30重量%、または50重量%、または70重量%、または80重量%、または90重量%、または95重量%、または99重量%のブロックコポリマーと、を含有するか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、
このブロック複合材料は、次の特性のうちの1つ、いくつか、または全てを有する:
(a)EPは、EPの総重量に基づいて、50重量%、もしくは55重量%、もしくは60重量%~65重量%、もしくは70重量%、もしくは75重量%、もしくは80重量%のエチレンおよび逆量のプロピレン、または20重量%、もしくは25重量%、もしくは30重量%、もしくは35重量%~40重量%、もしくは45重量%、もしくは50重量%のプロピレンを含有する、ならびに/または
(b)EPは、EPの総重量に基づいて、10モル%、もしくは20モル%、もしくは30モル%、もしくは40モル%、もしくは50モル%、もしくは60モル%、もしくは65モル%、もしくは70モル%、もしくは73モル%~75モル%、もしくは80モル%、もしくは85モル%、もしくは89モル%の重合エチレン単位および逆量の重合プロピレン単位、または11モル%、もしくは15モル%、もしくは20モル%、もしくは25モル%~27モル%、もしくは30モル%、もしくは35モル%、もしくは40モル%、もしくは50モル%、もしくは60モル%、もしくは70モル%、もしくは80モル%、もしくは90モル%の重合プロピレン単位を含有する、ならびに/および
(c)iPPは、iPPの総重量に基づいて、100重量%、もしくは99.5重量%、もしくは99重量%から95重量%、もしくは90重量%、もしくは85重量%、もしくは80重量%、もしくは75重量%、もしくは70重量%、もしくは65重量%、60重量%、もしくは55重量%のプロピレン、および逆量のエチレン、または0重量%、もしくは0.5重量%から1重量%、もしくは5重量%、もしくは10重量%、もしくは15重量%、もしくは20重量%、もしくは25重量%、もしくは30重量%、もしくは35重量%、もしくは40重量%、もしくは45重量%のエチレンを含有する、および/または
(d)iPPは、iPPの総モル数に基づいて、90モル%、もしくは91モル%、もしくは92モル%、もしくは93モル%、もしくは94モル%、もしくは95モル%、もしくは96モル%、もしくは97モル%、もしくは98モル%~99モル%の重合プロピレン単位および逆量の重合エチレン単位、または1モル%~2モル%、もしくは3モル%、もしくは4モル%、もしくは5モル%、もしくは6モル%、もしくは7モル%、もしくは8モル%、もしくは9モル%、もしくは10モル%の重合エチレン単位を含有する、ならびに/または
(e)ブロックコポリマーは、ブロックコポリマーの総重量に基づいて、5重量%、もしくは10重量%、もしくは25重量%、もしくは30重量%~70重量%、もしくは75重量%、もしくは90重量%、もしくは95重量%のEBおよび逆量の、または95重量%、もしくは90重量%、もしくは75重量%、もしくは70重量%~30重量%、もしくは25重量%、もしくは10重量%、もしくは5重量%のiPPブロックを含有する、ならびに/または
(f)0.1、もしくは0.2、もしくは0.3、もしくは0.4~0.5、もしくは0.6、もしくは0.7、もしくは0.8、もしくは0.9、もしくは1.0のBCI、および/または
(g)0.1g/10分、もしくは5g/10分、もしくは10g/10分、もしくは15g/10分、もしくは18g/10分~20g/10分、もしくは30g/10分、もしくは50g/10分、もしくは1000g/10分のメルトフローレート(MFR)、および/または
(h)50,000g/モル、もしくは80,000g/モル、もしくは100,000g/モル~150,000g/モル、もしくは200,000g/モル、もしくは300,000g/モル、もしくは500,000g/モル、もしくは1,000,000g/モルの重量平均分子量(Mw)、および/または
(i)1.0、もしくは1.5、もしくは2.0、もしくは2.5、もしくは3.0、もしくは3.5、もしくは3.7~3.8、もしくは4.0、もしくは4.5、もしくは5.0のMw/Mn、および/または
(h)1グラムあたり20ジュール(J/g)、もしくは25J/g、もしくは30J/g、もしくは35J/g、もしくは50J/g、もしくは60J/g、もしくは70J/g、もしくは75J/g、もしくは80J/g~85J/g、もしくは90J/g、もしくは95J/g、もしくは100J/g、もしくは125J/gの融解熱(もしくは溶融エンタルピー)、および/または
(j)70℃、もしくは75℃、もしくは80℃、もしくは85℃~90℃、もしくは95℃、もしくは100℃の結晶化温度Tc、および/または
(k)100℃、もしくは110℃、もしくは120℃、もしくは130℃、もしくは135~138℃、もしくは140℃、もしくは145℃、もしくは150℃の第1のピークTm1BC、および/または
(l)35℃、もしくは40℃~45℃、もしくは50℃、もしくは60℃の第2のピークTm2BC、および/または
(m)40℃超、もしくは50℃超、もしくは60℃超のTm1BCとTM2BCとの差、および/または
(n)BCの総重量に基づいて、20重量%、もしくは25重量%、もしくは30重量%、もしくは33重量%~35重量%、もしくは40重量%、もしくは45重量%、もしくは50重量%の総エチレン含有量。
更なる実施形態では、BCは、上記の特性(a)~(n)の全てを有する。
実施形態では、BCは、
(i)エチレン含有量が10モル%~90モル%未満のエチレン系ポリマーと、
(ii)プロピレン含有量が90モル%超のプロピレン系ポリマーと、
(iii)エチレンブロックおよびプロピレンブロックを含むブロックコポリマーと、を含有するか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、
(iii)ブロックコポリマーのエチレンブロックは、(i)エチレン系ポリマーと同じ組成であり、(iii)ブロックコポリマーのプロピレンブロックは、(ii)プロピレン系ポリマーと同じ組成であり、
BCは、次の特性のうちの1つ、いくつか、または全てを有する:
(a)0.1g/10分、もしくは5g/10分、もしくは10g/10分、もしくは15g/10分、もしくは18g/10分から20g/10分、もしくは30g/10分、もしくは50g/10分、もしくは1000g/10分のメルトフローレート(MFR)、および/または
(b)2つの溶融ピークを示す、および/または
(C)100℃、もしくは110℃、もしくは120℃、もしくは130℃、もしくは135℃~138℃、もしくは140℃、または145℃、もしくは150℃の第1のピークTm1BC、および/または
(d)35℃、もしくは40℃~45℃、もしくは50℃、もしくは60℃の第2のピークTm2BC、および/または
(e)40℃超、もしくは50℃超、もしくは60℃超のTm1BCとTM2BCとの差。
更なる実施形態では、BCは、上記の特性(a)~(e)の全てを有する。
ブロック複合材料は、本明細書で検討される2つ以上の実施形態を含み得る。
(B)結晶性ブロック複合材料(CBC)
「結晶性ブロック複合材料」(「CBC」)という用語は、以下の3つのポリマー成分:
(i)結晶性エチレン系ポリマー(CEP)中の重合モノマー単位の総モル数に基づいて、90モル%以上のエチレン含有量を有する前記結晶性エチレン系ポリマー(CEP)(本明細書ではCBCのソフトポリマーとも称される)と、
(ii)結晶性アルファ-オレフィン系ポリマー(CAOP)中の重合モノマー単位の総モル数に基づいて、90モル%を超えるアルファ-オレフィン含有量を有する前記結晶性アルファ-オレフィン系ポリマー(CAOP)(本明細書ではCBCのハードポリマーとも称される)と、
(iii)結晶性エチレンブロック(CEB)と結晶性アルファ-オレフィンブロック(CAOB)とを含むブロックコポリマーと、を含む「結晶ブロック複合材料」(「CBC」)であるオレフィン系ポリマー組成物であり、
前記結晶性エチレンブロックは、成分(i)の前記結晶性エチレン系ポリマー(CEP)と同じまたは同様のTmを有し、
前記結晶性アルファ-オレフィンブロックは、成分(ii)の前記結晶性アルファ-オレフィン系ポリマー(CAOP)と同じまたは同様のTmを有し、
「同じまたは類似」という句は、5℃以下、さらに4℃以下、3℃以下、さらに2℃以下の絶対Tm差を指す。
本発明の発泡ビーズは、(B)結晶性ブロック複合材料を含み得る。
一実施形態では、「結晶性ブロック複合材料」(「CBC」)は、
(i)90モル%以上のエチレン含有量を有する結晶性エチレン系ポリマー(CEP)(本明細書では軟質ポリマーとも称される)と、
(ii)90モル%超のアルファ-オレフィン含有量を有する結晶性アルファ-オレフィン系ポリマー(CAOP)(本明細書では硬質ポリマーとも称される)と、
(iii)結晶性エチレンブロック(CEB)および結晶性アルファ-オレフィンブロック(CAOB)を含むブロックコポリマーと、を含み、
ブロックコポリマーの結晶性エチレンブロック(CEB)(軟質ブロック/軟質セグメント)は、ブロック複合材料の成分(i)の結晶性エチレン系ポリマー(CEP)と同じ組成であり、ブロックコポリマーの結晶性アルファ-オレフィンブロック(CAOB)(硬質ブロック/硬質セグメント)は、ブロック複合材料の成分(ii)の結晶性アルファ-オレフィン系ポリマー(CAOP)と同じ組成である。CEPおよびCAOPの量の間の組成分割は、ブロックコポリマー中の対応するブロック間のものと同じまたは本質的に同じになる。連続プロセスで製造される場合、CBCの多分散度指数(PDI)は、1.7、または1.8から3.5、または5、または10、または15を有する。そのようなCBCは、例えば、全てが2011年12月22日に公開された米国特許出願公開第2011/0313106号、同第2011/0313108号、および同第2011/0313108号、ならびに2014年3月20日に公開されたPCT公開第WO2014/043522(A1)に記載されており、これらはそれぞれ、CBCの説明、CBCを作製するプロセス、およびCBCを分析する方法に関して、参照により本明細書に組み込まれる。好適なα-オレフィンの非限定的な例としては、例えば、C、C、C、C6、およびCα-オレフィンなどのC~C10α-オレフィンが挙げられる。特定の実施形態では、α-オレフィンは、プロピレンである。
「結晶性エチレン系ポリマー」(「CEP」)は、任意のコモノマー含有量が10モル%以下、または0モル%から5モル%、もしくは7モル%、もしくは10モル%である少なくとも90モル%の重合エチレン単位を含有する。結晶性エチレン系ポリマーは、75℃以上、または90℃以上、または100℃以上の対応する融点を有する。
「結晶性アルファ-オレフィン系ポリマー」(「CAOP」)は、結晶性α-オレフィン系ポリマー(プロピレン)の総重量に基づいて、モノマー(例えば、プロピレン)が90モル%超、93モル%超、または95モル%超、または98モル%超の量で存在する、重合α-オレフィン単位を含有する高結晶性ポリマーである。実施形態では、重合α-オレフィン単位はポリプロピレンである。CAOP中のコモノマー(例えば、エチレン)含有量は、10モル%未満、または7モル%未満、または5モル%未満、または2モル%未満である。プロピレン結晶化度のCAOPは、80℃以上、または100℃以上、または115℃以上、または120℃以上の対応する融点を有する。実施形態では、CAOPは、全ての、または実質的に全てのプロピレン単位を含む。
CAOPで使用できる他の適切なα-オレフィン単位(プロピレンに加えて)の非限定的な例は、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、および1-オクテン等の4個~10個の炭素原子を含有するものである。好適なジオレフィンの非限定的な例として、イソプレン、ブタジエン、1,4-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、ジシクロペンタジエン、メチレン-ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン等、または前述のα-オレフィン単位のうちの少なくとも1つを含有する組み合わせである。
CBCのブロックコポリマーは、結晶性エチレンブロック(CEB)および結晶性アルファ-オレフィンブロック(CAOB)を含有する。結晶性エチレンブロック(CEB)において、エチレンモノマーは、CEBの総モル数に基づいて、90モル%超、または93モル%超、または95モル%超、または90モル%超の量で存在する。実施形態では、結晶性エチレンブロック(CEB)ポリマーは、ポリエチレンである。ポリエチレンは、CEBの総モル数に基づいて、90モル%超、93モル%超、または95モル%超の量で存在する。CEB中に何らかのコモノマーが存在する場合、それは、CEBの総モル数に基づいて、10モル%未満、または5モル%未満の量で存在する。
CAOBは、4個~10個の炭素原子を含む他のα-オレフィン単位と共重合しているポリプロピレンブロックを含む。適切なα-オレフィンの非限定的な例が上に提供されている。ポリプロピレンは、CAOBの総モル数に基づいて、90モル%以上、または93モル%超、または95モル%超の量でCAOB中に存在する。CAOB中のコモノマー含有量は、CAOB中の総モル数に基づいて、10モル%未満、または7モル%未満、または5モルパーセント未満である。プロピレン結晶化度のCAOBは、80℃以上、または100℃以上、または115℃以上、または120℃以上の対応する融点を有する。実施形態では、CAOBは、全ての、または実質的に全てのプロピレン単位を含む。
実施形態では、CBCは、プロピレン、1-ブテン、または4-メチル-1-ペンテン、および1つ以上のコモノマーを含有する。更なる実施形態では、CBCは、重合形態で、プロピレンおよびエチレン、ならびに/もしくは1つ以上のC4-20α-オレフィンコモノマー、ならびに/もしくは1つ以上の追加の共重合性コモノマーを含有するか、またはCBCは、4-メチル-1-ペンテンおよびエチレン、ならびに/もしくは1つ以上のC4-20α-オレフィンコモノマーを含有するか、またはCBCは、1-ブテンおよびエチレン、プロピレンならびに/もしくは1つ以上のC~C20α-オレフィンコモノマー、ならびに/もしくは1つ以上の追加の共重合性コモノマーを含有する。追加の好適なコモノマーは、ジオレフィン、環状オレフィン、および環状ジオレフィン、ハロゲン化ビニル化合物、ならびにビニリデン芳香族化合物から選択される。実施形態では、モノマーはプロピレンであり、コモノマーはエチレンである。
実施形態では、CBCは、CBCの総重量に基づいて、50重量%以上のプロピレンから誘導された単位を含有するプロピレン系ポリマーである。
CBC中のコモノマー含有量を、核磁気共鳴(NMR)分光法に基づく技術等の任意の好適な技術を使用して測定することができる。
実施形態では、CBCは、第1の溶融ピーク(Tm1CBC)および第2の溶融ピーク(Tm2CBC)の2つの溶融ピークを示す。実施形態では、CBCは、100℃超、または120℃超、または125℃超である第2の溶融ピーク(Tm2CBC)を有する。実施形態では、CBCは、100℃、または120℃、または125℃~220℃、または250℃の第2の溶融ピーク(Tm2CBC)を有する。
実施形態では、Tm1CBCとTm2CBCとの差は、40℃以上である。別の実施形態では、Tm1CBCとTm2CBCとの差は、40℃超、または50℃超、または60℃超である。
実施形態では、CBCは、0.1g/10分から30g/10分、または50g/10分、または1000g/10分のメルトフローレート(MFR)を有する。
実施形態では、CBCは、10,000g/モル、35,000g/モル、または50,000g/モル~200,0000g/モル、300,000g/モル、または1,000,000g/モル、または2,500,000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有する。
実施形態では、CBCは、ゼロより大きい、または0.1、または0.2、または0.3から0.4、または0.5、または0.6、または0.7、または0.8、または0.9、または1.0の結晶性ブロック複合材料指数(CBCI)を有する。別の実施形態では、BCは、0超~0.4、または0.1~0.3、または0.4のBCIを有する。別の実施形態では、CBCは、0.4超~1.0、または0.4、もしくは0.5、もしくは0.6から0.7、もしくは0.9、もしくは1.0のCBCIを有する。別の実施形態では、CBCは、0.7、または0.8、または0.9から1.0のCBCIを有する。
実施形態では、CBCは、結晶性ブロック複合材料の総重量に基づいて、(i)0.5重量%から79重量%、または95重量%のCEPと、(ii)0.5重量%から79重量%、または95重量%CAOPと、(iii)5重量%、または50重量%から99重量%のブロックコポリマーとを含有する。
CEP、CAOP、およびブロックコポリマーの重量パーセントの和は、100%に等しい。
実施形態では、CBCのブロックコポリマーは、5重量%、または10重量%、または25重量%、または30重量%~70重量%、または75重量%、または90重量%、または95重量%の結晶性エチレンブロック(CEB)、および95重量%、または90重量%、または75重量%、または70重量%~30重量%、または25重量%、または10重量%、または5重量%の結晶性アルファ-オレフィンブロック(CAOB)を含有する。
実施形態では、CBCは、(i)結晶性エチレン/プロピレンコポリマー(CEP)であるCEPと、(ii)アイソタクチック結晶性プロピレンホモポリマー(iPP)であるCAOPと、(iii)iPPブロック(CAOB)およびEPブロック(CEB)を含有するブロックコポリマーと、を含有し、ブロックコポリマーは、式(2):(CEP)-(iPP)式(2)のジブロックを含む。
実施形態では、CBCは、CBCの総重量に基づいて、
(i)0.5重量%、または10重量%、または20重量%、または30重量%~40重量%、または50重量%、または60重量%、または70重量%、または79重量%、または95重量%のCEPと、
(ii)0.5重量%、または10重量%、または20重量%、または30重量%~40重量%、または50重量%、または60重量%、または70重量%、または79重量%、または95重量%のiPPと、
(iii)5重量%、または10重量%、または25重量%、または30重量%、または50重量%~70重量%、または80重量%、または90重量%、または95重量%、または99重量%のブロックコポリマーと、を含有するか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、
この結晶性ブロック複合材料は、次の特性のうちの1つ、いくつか、または全てを有する:
(a)CEPは、CEPの総重量に基づいて、85重量%、もしくは89重量%から92重量%、もしくは95重量%、もしくは99重量%のエチレン、および逆量のプロピレン、または1重量%、もしくは5重量%、もしくは8重量%から11重量%、もしくは15重量%のプロピレンを含有する、および/または
(b)CEPは、CEPの総モル数に基づいて、90モル%、もしくは91モル%、もしくは92モル%~95モル%、もしくは96モル%、もしくは97モル%、もしくは98モル%、もしくは99モル%の重合エチレン単位および逆量の重合プロピレン単位、または1モル%、もしくは2モル%、もしくは3モル%、もしくは4モル%、もしくは5モル%~8モル%、もしくは9モル%、もしくは10モル%の重合プロピレン単位を含有する、ならびに/または
(c)iPPは、iPPの総重量に基づいて、100重量%、もしくは99.5重量%、もしくは99重量%から95重量%、もしくは90重量%、もしくは85重量%、もしくは80重量%、もしくは75重量%、もしくは70重量%、もしくは65重量%、60重量%、もしくは55重量%のプロピレン、および逆量のエチレン、または0重量%、もしくは0.5重量%から1重量%、もしくは5重量%、もしくは10重量%、もしくは15重量%、もしくは20重量%、もしくは25重量%、もしくは30重量%、もしくは35重量%、もしくは40重量%、もしくは45重量%のエチレンを含有する、および/または
(d)iPPは、iPPの総モル数に基づいて、90モル%、もしくは91モル%、もしくは92モル%、もしくは93モル%、もしくは94モル%、もしくは95モル%、もしくは96モル%、もしくは97モル%、もしくは98モル%から99モル%の重合プロピレン単位、および逆量のエチレン単位、または1モル%から2モル%、もしくは3モル%、もしくは4モル%、もしくは5モル%、もしくは6モル%、もしくは7モル%、もしくは8モル%、もしくは9モル%、もしくは10モル%の重合エチレン単位を含有する、および/または
(e)ブロックコポリマーは、ブロックコポリマーの総重量に基づいて、5重量%、もしくは10重量%、もしくは25重量%、もしくは30重量%から50重量%、もしくは70重量%、もしくは75重量%、もしくは90重量%、もしくは95重量%のEB、および逆量の、または95重量%、もしくは90重量%、もしくは75重量%、もしくは70重量%、もしくは50重量%から30重量%、もしくは25重量%、もしくは10重量%、もしくは5重量%のiPPブロックを含有する、および/または
(f)0.1、もしくは0.2、もしくは0.3、もしくは0.4、もしくは0.5、もしくは0.6から0.7、もしくは0.8、もしくは0.9、もしくは1.0のCBCI、および/または
(g)0.1g/10分、もしくは5g/10分、もしくは10g/10分、もしくは15g/10分、もしくは20g/10分、もしくは23g/10分~40g/10分、もしくは50g/10分、もしくは1000g/10分のメルトフローレート(MFR)、および/または
(h)50,000g/モル、70,000g/モル、もしくは80,000g/モル、もしくは100,000g/モル~130,000g/モル、もしくは150,000g/モル、もしくは200,000g/モル、もしくは300,000g/モル、もしくは500,000g/モル、もしくは1,000,000g/モルの重量平均分子量(Mw)、および/または
(i)1.0、もしくは1.5、もしくは2.0、もしくは2.5、もしくは3.0、もしくは3.5、もしくは3.7、もしくは3.8、もしくは4.0~4.3、もしくは4.5、もしくは5.0のMw/Mn、および/または
(j)20J/g、もしくは25J/g、もしくは30J/g、もしくは35J/g、もしくは50J/g、もしくは60J/g、もしくは70J/g、もしくは75J/g、もしくは80J/g、もしくは85J/g、もしくは90J/g、もしくは92J/g、もしくは100J/g、もしくは110J/g、もしくは
115J/g、もしくは125J/gの融解熱(もしくは溶融エンタルピー)、および/または、
(k)70℃、もしくは75℃、もしくは80℃、もしくは85℃、もしくは90℃~95℃、もしくは100℃の結晶化温度Tc、および/または
(L)100℃、もしくは110℃、もしくは120℃、もしくは130~136℃、もしくは140℃、もしくは145℃、もしくは150℃の第1のピークTm1CBC、および/または
(m)90℃、もしくは95℃、もしくは100℃、もしくは103℃~105℃、もしくは110℃、もしくは115℃、もしくは120℃、もしくは125℃、もしくは130℃、もしくは140℃、もしくは150℃の第2のピークTm2CBC、および/または
(n)40℃超、もしくは50℃超、もしくは60℃超のTm1CBCとTm2CBCとの差、および/または
(o)CBCの総重量に基づいて、20重量%、もしくは25重量%、もしくは28重量%から47重量%、もしくは50重量%、もしくは55重量%、もしくは60重量%、もしくは70重量%のエチレン総含有量。
更なる実施形態では、CBCは、上記の特性(a)~(o)の全てを有する。
実施形態では、結晶性ブロック複合材料は、
(i)エチレン含有量が90モル%超の結晶性エチレン系ポリマーと、
(ii)プロピレン含有量が90モル%超の結晶性プロピレン系ポリマーと、
(iii)結晶性エチレンブロックおよび結晶性プロピレンブロックを含むブロックコポリマーと、を含有するか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、
(iii)ブロックコポリマーの結晶性エチレンブロックは、(i)結晶性エチレン系ポリマーと同じ組成であり、(iii)ブロックコポリマーの結晶性プロピレンブロックは、(ii)結晶性プロピレン系ポリマーと同じ組成であり、
CBCは、次の特性のうちの1つ、いくつか、または全てを有する:
(a)0.1g/10分、もしくは5g/10分、もしくは10g/10分、もしくは15g/10分、もしくは18g/10分から20g/10分、もしくは30g/10分、もしくは50g/10分、もしくは1000g/10分のメルトフローレート(MFR)、および/または
(b)2つの溶融ピークを示す、および/または
(c)100℃、もしくは110℃、もしくは120℃、もしくは130℃~136℃、もしくは140℃、もしくは145℃、もしくは150℃の第1のピークTm1CBC、および/または
(d)90℃、もしくは95℃、もしくは100℃、もしくは103℃~105℃、もしくは110℃、もしくは115℃、もしくは120℃、もしくは125℃、もしくは130℃、もしくは140℃、もしくは150℃の第2のピークTm2CBC、および/または
(e)40℃超、または50℃超、または60℃超のTm1CBCとTm2CBCとの差。
更なる実施形態では、CBCは、上記の特性(a)~(e)の全てを有する。
結晶性ブロック複合材料は、本明細書で検討される2つ以上の実施形態を含み得る。
前述のBCおよびCBCのポリマーを含む、本明細書に開示されるポリマーの各々の成分の和は、100モル%になることが理解される。
好ましいBCは、重合したプロピレンから構成されるものである。望ましくは、PPブロックコポリマーは、アイソタクチックポリプロピレン(iPP)系ブロックおよびEPコポリマー系ブロックから構成されるものである。ブロックセグメント組成は、約10~90重量パーセントまたは好ましくは30~70重量%のEPブロックおよび対応する90~10重量パーセントまたは好ましくは70~30重量パーセントのiPPブロックの範囲であり得、EPブロックは、少なくとも約60%、80%~約90重量%のエチレンが全体の平均であり、残りがプロピレンであり、ブロック内で言及されているエチレンおよびプロピレンは、ポリマーに組み込まれた後のこれらの残留物を意味すると自然に理解される。そのようなPPブロックコポリマーは、商標INTUNE(商標)で、The Dow Chemical Company(Midland,MI)から入手可能である。
熱可塑性材料は、オレフィンブロックコポリマーと適合性のある他のポリマーからさらに構成され得る。他のポリマーがオレフィンブロックコポリマーとともに使用される場合、オレフィンブロックコポリマーの量は、所望の改善された印刷を可能にする量であるが、典型的には、少なくとも10%、50%、または90%である。他のポリマーとしては、市販のものなどのHDPEが挙げられ得る。HDPEは当技術分野で共通の理解を有しており、HDPEは、フィリップスクロム触媒、チーグラー触媒またはメタロセン触媒等、それらを作製するために使用される触媒によって特徴付けられる。HDPEは密度がわずかに高く、低密度ポリエチレンよりも結晶性が高く、分岐がほとんどまたは本質的にないため、LDPEよりも結晶性の高いポリマーになる。HDPEは、LDPEと比較して強度と重量の比率が高いという特徴がある。典型的には、HDPEは、約9.4~9.65の密度および約0.1~約50、好ましくは約0.25~40のメルトインデックスを有する(ASTM D1238)。例示的な市販のHDPEは、これらに限定されないが、全てThe Dow Chemical Companyから入手可能なDMDA-8007 NT 7(メルトインデックス8.3、密度0.965)、DMDC-8910 NT 7(メルトインデックス10、密度0.943)、DMDA-1210 NT 7(メルトインデックス10、密度0.952)、HDPE 17450N(メルトインデックス17、密度0.950)、DMDA-8920 NT 7(メルトインデックス20、密度0.954)、DMDA 8940 NT 7(メルトインデックス44、密度0.951)、DMDA-8950 NT 7(メルトインデックス50、密度0.942)、DMDA-8965-NT 7(メルトインデックス66、密度0.952)、DMDC-1210 NT7(メルトインデックス10、密度0.952)を含む。他の例示的なHDPEは、全てExxon Mobilから入手可能なHDPE HD6601.29(メルトインデックス5、密度0.948)およびHDPE HD6733.17(メルトインデックス33、密度0.950);全てLyondell Basellから入手可能なAlathon H5220(メルトインデックス20、密度0.952)およびAlathon M4661(メルトインデックス6.1、密度0.946);LG Chemから入手可能なLutene H Me8000(メルトインデックス8.0、密度0.957);Sabicから入手可能なHDPE CC254(メルトインデックス2.1、密度0.953)を含み得る。
熱可塑性材料はまた、線状低密度ポリエチレンまたは低密度ポリエチレン(LDPE)、官能化ポリオレフィン、またはそれらの組み合わせを含み得る。LDPEとは、高圧で根本的に重合され、HDPEおよび線状低密度ポリエチレン(LLDPE)と比較して実質的な分岐をもたらすポリエチレンを意味する。典型的には、LDPEは、約0.91~約0.93の密度および約0.1~50の、より典型的には約0.5~40のメルトインデックスを有する。適切であり得る例示的な市販のLDPEは、LDPE 150E((メルトインデックス0.25、密度0.921)LDPE 421E((メルトインデックス3.2、密度0.930)LDPE 780E((メルトインデックス20、密度0.923)LDPE 722((メルトインデックス8、密度0.918)、AGILITY 1021(メルトインデックス1.9、密度0.919)等のThe Dow Chemical Company(Midland MI)から入手可能なもの、SabicからのHP7023(メルトインデックス7.0、密度0.932)、Lyondell BasellからのLupolen 1800S(メルトインデックス20、密度0.917)、Exxon MobilからのLDPE LD 102.LC(メルトインデックス(6.8、密度0.921)およびLDPE LD 136.MN(メルトインデックス2.0、密度0.912)を含む。
官能化ポリオレフィンは、炭素および水素以外の原子を含むポリオレフィンであり、例えば、官能化ポリオレフィンは、ヒドロキシル、アミン、アルデヒド、エポキシド、エトキシレート、カルボン酸、エステル、無水物基、またはそれらの組み合わせで修飾され得る。一般に、官能化ポリオレフィンは、エチレン/アクリル酸コポリマー(例えば、PRIMACOR(商標)(The Dow Chemical Company(「Dow」の商標)の商品名で販売されているポリマー)、NUCREL(商標)(E.I.Du Pont de Nemours and Companyの商標)およびESCOR(商標)(ESCORはExxon Corporationの商標である))、エチレン/メタクリル酸コポリマー(例えば、NUCREL(商標)の商品名で販売されているポリマー)、無水マレイン酸修飾ポリオレフィン(例えば、LICOCENE(商標)(Clariant AG Corporationの商標)、EPOLENE(商標)(EPOLENEはWestlake Chemical Corporationの商標)およびMORPRIME(商標)(Rohm and Hass Chemicals LLCの商標)の商品名で販売されているポリマー)を含むプロトン化(-COOH)または非プロトン化(-COO-)酸基または酸性塩等の官能基を含む。酢酸ビニルで修飾されたもの(ELVAX、E.I.du Pont de Nemours and Company、Wilmington DE(「DuPont」))、修飾されたアクリレート(DuPontから入手可能なELVALOYおよびAMPLIFY(Dow))等のエチレンエステルコポリマー。同様に、官能化ポリオレフィンの後続のアイオノマーは、Zn、Na、Mg、またはK等の金属からのカチオンによる中和によって形成され、例としては、Dupontから入手可能なSURLYNがある。
一実施形態では、熱可塑性材料は、その後、付加製造プロセス中に加熱されて押し出されるペレットの形態である。別の実施形態では、熱可塑性材料は、フィラメントの形態である。これらのそれぞれは、当技術分野で知られているプロセスによって作製され得る。
一実施形態では、熱可塑性材料は、ブレンドの大部分がHDPEである限り、顔料、フィラー、潤滑剤、スリップ剤、または難燃剤などの1つ以上の任意成分を有する。他の成分は、熱可塑性材料に用いられる全てのポリマーの相溶化などの1つ以上の特性または機能性を改善するための添加剤を含み得るが、一般に、相溶化剤として機能し得るオレフィンブロックコポリマー、特にBCまたはCBCを使用する場合、さらなる相溶化剤は必要ない。熱可塑性材料は、典型的には、フィラーと称される無機粒子、および染料および固結防止/流動制御剤(例えば、ヒュームドシリカ)を含み得る。染料は、無機(例えば、カーボンブラックまたは混合金属酸化物顔料)または有機染料、例えば、イノアニリン、オキソノール、ポルフィン誘導体、アンタキノン、メソスチリル、ピリリウムおよびスクアリリウム誘導体化合物であり得る。フィラーは、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、酸化物(石英、アルミナまたはチタニア)等のプラスチックに使用される一般的なフィラーであり得る。
この方法は、互いに接着された少なくとも2つの層から構成される新規の付加製造物品を製造し、少なくとも1つの層は、オレフィンブロックコポリマーから構成される熱可塑性材料から構成される。典型的には、層は、押出物によって形成され、押出物から構成される。好ましくは、層は、オレフィンブロックコポリマー、特にブロック複合材料もしくは結晶性ブロック複合材料、またはそれらの混合物から構成される。好ましくは、オレフィンブロックコポリマーは、上記のように、アイソタクチックポリプロピレンブロックおよびポリエチレンリッチブロックから構成される。物品は、オレフィンブロックコポリマーおよびそれが適合性のあるポリマー以外の上記の他の材料を含有し得るが、物品は、上記のBCおよびCBCについて記載されたようにホモポリマーが本質的に組成であることを除いて、そのような他の材料を有さないことが望ましい。一実施形態では、物品は、BC、CBC、またはそれらの混合物のみから構成される。別の実施形態では、物品は、BC、CBC、それらの混合物、および少なくとも1つの他の適合性ポリマーのみから構成される。
試験方法
ASTM D-1238(230℃、2.16kg)に従って、メルトフローレート(MFR)を測定する。結果をグラム/10分で報告する。ASTM D-1238(190℃、2.16kg)に従って、メルトインデックス(MI)を測定する。結果をグラム/10分で報告する。
示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定(DSC)を使用して、広範囲の温度にわたるポリマーの溶融、結晶化、およびガラス転移挙動を測定することができる。例えば、RCS(冷蔵冷却システム)およびオートサンプラーを装備するTA Instruments Q1000 DSCを使用して、この分析を行った。試験中、50ml/分の窒素パージガス流量を使用した。各試料を薄いフィルムへと約190℃で溶融プレスし、次いで溶融した試料を室温(約25℃)まで空冷した。3~10mg、直径6mmの試験片を冷却したポリマーから取り出し、重さを量り、軽量のアルミニウム皿(50mg)に置き、圧着して閉じた。次いで、その熱特性を決定するために分析を行った。
サンプルの熱挙動は、サンプルの温度を上下させて、熱流量対温度プロファイルを作成するによって決定した。熱履歴を除去するために、まず、試料を180℃まで急速に加熱し、3分間等温保持する。次に、試料を10℃/分の冷却速度で-80℃まで冷却し、-80℃で3分間等温保持する。次いで、試料を10℃/分の加熱速度で180℃まで加熱する(これは、「第2の加熱」勾配である)。冷却曲線および第2の加熱曲線を記録した。決定した値は、外挿される溶融開始Tおよび外挿される結晶化開始Tである。融解熱(H)(溶融エンタルピーとしても知られている)およびピーク溶融温度は、第2の加熱曲線から報告した。溶融転移の開始と終了との間のベースラインを最初に引くことによって、融点TをDSC加熱曲線から決定した。次いで、溶融ピークの低温側のデータに接線を描いた。この線が、ベースラインと交差する場所が、外挿された溶融開始(T)である。これは、Bernhard Wunderlich,The Basis of Thermal Analysis,in Thermal Characterization of Polymeric Materials 92,277-278(Edith A.Turi ed.,2d ed.1997)に記載されるとおりである。融点はピーク温度である。
13C核磁気共鳴(NMR)
サンプル調製:クロムアセチルアセトネート(緩和剤)中0.025Mであったテトラクロロエタン-d2/オルトジクロロベンゼンの50/50混合物、およそ2.6gを、10mmのNMRチューブ内のサンプル0.21gに添加することによって、サンプルを調製した。チューブおよびその内容物を135℃~140℃に加熱することにより、試料を溶解し、均質化した。
データ取得パラメータ:Bruker Dual DULの高温CryoProbeを装備するBruker 400MHz分光計を使用してデータを収集した。データファイルあたり320回の過渡応答、7.3秒のパルス繰り返し遅延(6秒の遅延+1.3秒の取得時間)、90度のフリップ角、および120℃の試料温度での逆ゲート付きデカップリングを使用して、データを取得した。全ての測定を、固定様式の非回転サンプルに対して実施した。加熱した(125℃)NMR試料を交換器に挿入する直前に試料を均質化し、データ取得前に7分間プローブ中で熱平衡化した。25000Hzの分光幅および65Kデータポイントのファイルサイズを使用して、取得を行った。NMRを、例えば、以下で検討されるように、結晶性ブロック複合材料指数またはブロック複合材料指数に関して、ポリマー全体のエチレンの総重量パーセント、キシレン可溶性画分中のエチレンの重量パーセントを決定するために使用する。メルトインデックス(MI)(I2)を、ASTM D1238、条件190℃/2.16キログラム(kg)の重量に従って測定し、10分当たりに溶出されるグラム(g/10分)で報告する。
分子量のためのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
Agilent TechnologyからのユニットおよびPolymerChar(Valencia,Spain)などの高温ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)システムを使用した。濃度検出器は、Polymer Char Incからの赤外線検出器(IR-5)であった。データ収集は、GPCOne(PolymerChar)を使用して実行したキャリア溶媒は、1,2,4-トリクロロベンゼン(TCB)であった。システムは、Agilent製のオンライン溶媒脱気デバイスを装備していた。カラム区画は、150℃で操作した。カラムは、4つのMixed A LS 30cm、20ミクロンのカラムであった。溶媒は、約200ppmの2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)を含有する窒素パージしたTCBであった。流量は1.0mL/分であり、注入量は200μlであった。穏やかに撹拌しながら、N2パージし、予熱したTCB(200ppmのBHTを含有する)中に試料を160℃で2.5時間溶解することによって、「2mg/mL」の試料濃度を調製した。
20個の狭分子量分布ポリスチレン標準物質を用いることによって、GPCカラム設定を較正した。標準物質の分子量(MW)は、580g/モル~8,400,000g/モルの範囲で、標準物質は、6つの「カクテル」混合物中に含有された。各標準物質の混合物は、個々の分子量間で少なくとも一桁の間隔を有した。各PS標準物質の同等のポリプロピレン分子量は、以下の等式を使用して、ポリプロピレン(Th.G.Scholte,N.L.J.Meijerink,H.M.Schoffeleers,&A.M.G.Brands,J.Appl.Polym.Sci.,29,3763-3782(1984))およびポリスチレン(E.P.Otocka,R.J.Roe,N.Y.Hellman,&P.M.Muglia,Macromolecules,4,507(1971))についての報告されたMark-Houwink係数とともに計算される。
高温液体クロマトグラフィー(HTLC)
高温液体クロマトグラフィー(HTLC)実験方法の計測手段を、公開されたD.Lee et al.,J.Chromatogrの方法に従って実行した。A 2011,1218,7173の方法に従って行った。2つのShimadzu(Columbia,MD,USA)LC-20ADポンプを使用して、それぞれデカンおよびトリクロロベンゼン(TCB)を送達した。各ポンプを、10:1の固定分流器(部品番号:620-PO20-HS、Analytical Scientific Instruments Inc.,CA,USA)に接続した。分流器は、製造業者によれば、H2O中0.1mL/分で1500psi(10.34MPa)の圧力降下を有した。
両方のポンプの流量は、0.115mL/分に設定した。分流後、小流を、
収集された溶媒を30分超の間計量することによって決定すると、デカンおよびTCBの両方については0.01mL/分であった。収集された溶出液の体積を、室温での溶媒の質量および密度によって決定した。小流をHTLCカラムに送達して、分離した。主流を溶媒貯蔵器に送り返した。50μLの混合機(Shimadzu)を分流器の後に接続して、Shimadzuポンプからの溶媒を混合させた。次いで、混合溶媒を、Waters(Milford,MA,USA)GPCV2000のオーブン内の注入器に送達した。Hypercarb(商標)カラム(2.1×100mm、粒径5μm)を、注入器と10ポートVICIバルブ(Houston,TX,USA)との間に接続した。バルブは、2つの60μLのサンプルループを備えた。このバルブを使用して、第1次元(D1)HTLCカラムから第2次元(D2)SECカラムへの連続的なサンプル溶出を行った。Waters GPCV2000のポンプおよびPLgel Rapid(商標)-Mカラム(10×100mm、粒径5μm)を、D2サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)のVICIバルブに接続した。文献(Y.Brun&P.Foster,J.Sep.Sci.2010,33,3501)に記載されているように、接続には対称構成を使用した。二重角光散乱検出器(PD2040、Agilent,Santa Clara,CA,USA)およびIR5赤外線吸収検出器をSECカラムの後に接続し、濃度、組成および分子量を測定した。
HTLCのための分離:バイアルを160℃で2時間穏やかに振盪することによって、およそ30mgを8mLのデカン中に溶解させた。デカンは、ラジカル捕捉剤として400ppmのBHT(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール)を含有した。次いで、サンプルバイアルを注入用GPCV2000のオートサンプラーに移した。オートサンプラー、注入器、HypercarbカラムおよびPLgelカラムの両方、10ポートVICIバルブ、ならびにLS検出器およびIR5検出器の両方の温度を、分離を通して140℃に維持した。
注入前の初期条件は次のとおりであった:HTLCカラムの流量は0.01mL/分であった;D1 Hypercarbカラムの溶媒組成は100%デカンであった;SECカラムの流量は室温で2.51mL/分であった;D2 PLgelカラムの溶媒組成は100%TCBであった;D2 SECカラムの溶媒組成は、分離全体を通して変化しなかった。
サンプル溶液の311μLアリコートを、HTLCカラムに注入した。注入により、以下に説明する勾配が引き起こされた。
0~10分、100%デカン/0%TCB、
10分~651分、TCBは、0%TCBから80%TCBまで直線的に増加した。
注入はまた、EZChrom(商標)クロマトグラフィーデータシステム(Agilent)を使用して、15°角度(LS15)での光散乱シグナルの収集、ならびにIR5検出器からの「測定」および「メチル」シグナル(IR測定およびIRメチル)を引き起こした。検出器からのアナログシグナルを、SS420Xアナログ/デジタル変換器を介してデジタルシグナルに変換した。収集周波数は10Hzであった。注入により、10ポートVICIバルブの切り替えも引き起こした。バルブのスイッチを、SS420X変換器からのリレーシグナルによって制御した。バルブは、3分毎に切り替わった。クロマトグラムを、0分~651分に収集した。各クロマトグラムは、651/3=217 SECクロマトグラムからなった。
勾配分離の後、0.2mLのTCBおよび0.3mLのデカンを使用して、次の分離のためにHTLCカラムを洗浄および再平衡化した。この工程の流量は、0.2mL/分であり、混合機に連結したShimadzu LC-20 ABポンプによって送達された。
キシレン可溶性(XS)分別分析(ASTM D5492-17)
重さを量った量の樹脂(2.0000±0.1000、g)を還流条件下で200mlのo-キシレンに溶解した。次いで、その溶液を、温度制御された水浴中で60分間25℃に冷却して、キシレン不溶性(XI)画分を結晶化させた。溶液が冷却され、不溶性画分が溶液から析出すると、キシレン不溶性画分(XI)からのキシレン可溶性(XS)画分の分離を、濾紙による濾過によって行った。キシレン溶液中の残りのo-キシレンを、濾液から蒸発させ、ASTM D5492-17に従って乾燥させた。乾燥キシレン可溶性画分中のエチレン含有量(キシレン可溶性中の重量%C2)を、本明細書で指定されたNMR法を使用して測定した。
温度勾配相互作用クロマトグラフィー(TGIC)
市販の結晶化溶出分別装置(CEF)(Polymer Char,Spain)を使用して、高温熱勾配相互作用クロマトグラフィー(TGIC)測定を実行した(Cong,et al.,Macromolecules,2011,44(8),3062-3072)。分離には、単一のHypercarbカラム(100X4.6mm、5ミクロン粒子、Thermo Scientific)を使用した。実験パラメータは、以下であった:トップオーブン/移送ライン/針温度160℃、溶解温度160℃、溶解撹拌設定2、ポンプ安定化時間15秒、カラム洗浄のためのポンプ流量0.500mL/m、カラム充填のポンプ流量0.300ml/分、安定化温度160℃、安定化時間(前、カラムへの充填前)1.0分、安定化時間(後、カラムへの充填後)1.0分、SF(可溶性画分)時間8.0分、160℃から90℃への冷却速度5.0℃/分、冷却プロセスの間の流量0.01ml/分、等温保持90℃で10分間、90℃から160℃への溶出の間の加熱速度5.0℃/分、等温時間150℃で10分間、溶出流量0.500mL/分、および注入ループサイズ140マイクロリットル。試料は、PolymerCharオートサンプラーにより160℃で120分間、ODCB(1,2-ジクロロベンゼン、無水グレード、またはHPLCグレード)中4.0mg/mlの濃度で調製した。
TGICカラム温度のキャリブレーションは、参照(Cerk and Cong,US9,688,795)に従って行う。
クロマトグラムは、2つのピークからなる。第1のピークは、遊離iPPピークとして定義され、90℃でODCBに残存する材料として定義され、遊離iPPピークのパーセンテージは、第1のピークの面積/クロマトグラムの総面積に100%を乗算して算される。クロマトグラムは、「GPCOne」ソフトウェア(PolymerChar,Spain)と統合される。第2のピークが、高溶出温度で平坦なベースラインまで落ち、可第1のピークの低温側で検出器信号の最小または平坦な領域まで落ちるとき、可視の差異から直線のベースラインを引く。第2のピークが平坦なベースライン領域(おおよそ約170℃)まで落ちるとき、可視の差異に基づいて、温度積分上限を確立する。ベースラインと第1のピークを含むクロマトグラムとの交点に基づいて、第1のピークの温度積分の上限を確立する。第1のピークの温度積分の下限は、ベースラインと第1のピークの前のクロマトグラムとの交点に基づいている。
材料:
付加製造物品を作製するための材料を表1に示す。購入したフィラメントは、そのまま使用し、他の樹脂は、Noztek単軸スクリュー押出機を使用して1.8mmフィラメントに変換した。
Figure 2022514169000002
本発明の実施形態において使用することができるCBC1~CBC4およびBC1ポリマーは、付加重合条件下で、付加重合可能なモノマーまたはモノマーの混合物を、少なくとも1つの付加重合触媒、少なくとも1つの共触媒、および鎖シャトリング剤を含む組成物と接触させることを含むプロセスによって調製され得、前記プロセスは、定常状態重合条件下で操作される2つ以上の反応器中、またはプラグ流重合条件下で操作される反応器の2つ以上の区域中で、異なるプロセス条件下で、成長するポリマー鎖のうちの少なくともいくつかを形成することを特徴とする。用語「シャトリング剤」は、重合条件下で少なくとも2つの活性触媒部位の間でポリマーイル交換を引き起こすことができる化合物または化合物の混合物を指す。すなわち、ポリマー断片の移動は、活性触媒部位のうちの1つ以上に対しておよびそれらからの両方で起こる。シャトリング剤とは対照的に、「連鎖移動剤」は、ポリマー鎖の成長の停止を引き起こし、触媒から移動剤への成長ポリマーの1回の移動に相当する。好ましい実施形態において、結晶性ブロック材料は、ブロック長の可能性が最も高い分布を有するブロックポリマーの画分を含む。
CBC1~CBC4およびBC1ポリマーの製造に有用である好適なプロセスは、例えば、2008年10月30日に公開された米国特許出願公開第2008/0269412号に見出され得る。特に、重合は、触媒成分、モノマー、ならびに任意に溶媒、補助剤、捕捉剤、および重合助剤が1つ以上の反応器または区画に連続的に供給され、そこからポリマー生成物が連続的に除去される連続的な重合、好ましくは連続的な溶液重合として実施されることが望ましい。この文脈において使用される場合、「連続的」および「連続的に」という用語の範囲内にあるのは、反応物質の断続的な添加および規則的または不規則な小間隔での生成物の除去が存在し、そのため経時的に、全体的なプロセスが実質的に連続的であるそれらのプロセスである。連鎖シャトリング剤(複数可)は、第1の反応器または区域の出口、あるいは第1の反応器の出口の少し前、あるいは第1の反応器もしくは区域と、第2のまたはその後の任意の反応器もしくは区域との間を含む重合中の任意の時点で添加され得る。直列に連結された反応器または区域のうちの少なくとも2つの間のモノマー、温度、圧力、または他の重合条件の差異に起因して、同じ分子内におけるコモノマー含有量、結晶化度、密度、立体規則性、位置規則性、または他の化学的もしくは物理的差異等の異なる組成のポリマーセグメントは、異なる反応器または区域で形成される。各セグメントまたはブロックのサイズは、連続ポリマー反応条件によって決定され、ポリマーサイズの最も可能性の高い分布が好ましい。
2つの反応器または帯域内で結晶性エチレンブロック(CEB)および結晶性アルファ-オレフィンブロック(CAOB)を有するブロックポリマーを生成する場合、第1の反応器もしくは帯域内でCEBを、第2の反応器もしくは帯域内でCAOBを、または第1の反応器もしくは帯域内でCAOBを、および第2の反応器もしくは帯域内でCEBを生成することが可能である。新鮮な連鎖シャトリング剤を添加した第1反応器または帯域内でCEBを生成する方がより有利であり得る。CEBを生成する反応器または帯域内のエチレンの存在のレベルが増加すると、その反応器または帯域内で、CAOBを生成する帯域または反応器内よりもはるかに高い分子量がもたらされる可能性がある。新鮮な連鎖シャトリング剤は、CEBを生成する反応器または帯域内のポリマーのMWを低減させるため、したがって、CEBセグメントとCAOBセグメントとの間の長さが全体的に良好な平衡になる。
反応器または帯域を直列で操作する場合、一方の反応器がCEBを生成し、他方の反応器がCAOBを生成するように、多様な反応条件を維持することが必要である。溶媒およびモノマー再利用系を通る第1の反応器から第2の反応器へ(直列)、または第2の反応器から第1の反応器へのエチレンのキャリーオーバーは、好ましくは最小化される。このエチレンを除去するための多くの可能なユニット操作が存在するが、エチレンは高級アルファオレフィンよりも揮発性が高いため、1つの簡単な方法は、CEBを生成する反応器の溶出物の圧力を低減させ、エチレンを蒸発分離させることによる蒸発ステップによって未反応エチレンの大部分を除去することである。例示的なアプローチは、追加のユニット操作を回避し、エチレンのCEB反応器にわたる転化率が100%に近づくように、高級アルファオレフィンに対するエチレンのはるかに大きな反応性を利用することである。アルファオレフィン転化率を高レベル(90~95%)に維持することによって、反応器にわたるモノマーの全体的な転化率を制御することができる。
結晶性ブロック複合材料を形成するのに使用するための例示的な触媒および触媒前駆体には、例えば、国際公開第WO2005/090426号に開示されるような金属錯体が含まれる。他の例示的な触媒は、米国特許出願公開第2006/0199930号、同第2007/0167578号、および同第2008/0311812号、米国特許第7,355,089号、ならびに国際公開第WO2009/012215号にも開示されている。
必要に応じて、結晶性ブロック複合材料(CBC1~CBC4)は、示差走査熱量測定(DSC)、C13核磁気共鳴(NMR)、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)、および高温液体クロマトグラフィー(HTLC)分別によって特徴付けられる。これらは、米国特許出願公開第US2011/0082257号、同第US2011/0082258号、および同第US2011/0082249号(全て2011年4月7日公開)により詳細に説明されており、これらは、分析方法の説明に関して参照により本明細書に組み込まれる。
表2に示すように、CBC試料(CBC1~CBC4)およびBCサンプル(BC1)は、以下のようにさらに特徴付けられる:
重量%PP-上記のHTLC分離によって測定されたCBCまたはBC中のプロピレンポリマーの重量パーセント。
Mw-上記のようにGPCによって決定されたKg/モル単位のCBCまたはBCの重量平均分子量。
Mw/Mn-上記のようにGPCによって決定されたCBCまたはBCの分子量分布。
総重量%C2-NMRによって決定されたCBCまたはBC中のエチレンの重量パーセント、残りはプロピレンである。
Tm(℃)ピーク1(ピーク2)-DSCからの第2の加熱曲線によって決定されたピーク溶融温度。ピーク1は、CEB/CEP(CBCの場合)または(BC)の場合EB/EPの溶融を指し、ピーク2は、CEBまたはCEPの溶融を指す。
Tc(℃)-DSC冷却スキャンによって決定されたピーク結晶化温度。
Figure 2022514169000003
印刷:
部品は、Hyrel 3D,Norcross,Georgia(USA)から市販されているHyrelシステム30Mで印刷した。層の高さが0.2mmで、100%の直線インフィルを印刷した小さな3次元ボックス(寸法4cmx2cmx5mm)を印刷した。プリンターベッドの温度は、95℃であり、ノズルの温度は、160~240℃の範囲であった。
印刷品質は、フラットからコーナーのコーナーギャップの高さを測定することによって部分的に決定された。部品が完全に印刷されなかった場合、それは、印刷中の大きな歪みおよびギャップが原因で、さらなる印刷が役に立たなくなったか、または座屈のためにフィラメントを押し出すことができなかった。印刷された実施例および比較例の部品の結果は、表3に示される。比較例4は、100℃、120℃、140℃、および160℃で試験し、全ての試料が失敗した。
Figure 2022514169000004
A.結晶性ブロック複合材料指数(CBCI)の計算
CBCIは、ジブロック内のCEB対CAOBの比が、CBC全体におけるエチレン対α-オレフィンの比と同じであるという推定の下、CBC内のブロックコポリマーの量の推定値を提供する。この仮定は、本明細書に記載されるように、個別の触媒動態および鎖シャトリング触媒作用を介したジブロックの形成のための重合機構の理解に基づいて、これらの統計的オレフィンブロックコポリマーに対して有効である。このCBCI分析は、ポリマーがプロピレンホモポリマー(これらの実施例ではCAOP)とポリエチレン(これらの実施例ではCEP)との単純なブレンドである場合よりも、単離PPの量が少ないことを示す。結果として、ポリエチレン画分は、ポリマーが単にポリプロピレンとポリエチレンとのブレンドである場合には存在しないであろうかなりの量のプロピレンを含有する。この「余分なプロピレン」を説明するために、質量平衡計算を行って、ポリプロピレンおよびポリエチレン画分の量、ならびにHTLCによって分離される画分の各々に存在するプロピレンの重量%からCBCIを推定することができる。CBC1~CBC4に対応するCBCIの計算を表4および5に提供する。
表3および表4を参照して、最初に、ポリマー中の各成分からの重量パーセントプロピレンの和を、(ポリマー全体の)プロピレン/Cの重量%全体をもたらす下記等式1に従って決定することにより、CBCIを測定する。この質量平衡の等式を使用して、ブロックコポリマー中に存在するPPおよびPEの量を定量することができる。この質量平衡の等式を使用して、2成分ブレンド中、または3成分もしくはn成分ブレンドにまで拡大してPPおよびPEの量を定量することもできる。CBCの場合、PPまたはPEの量全体は、ブロックコポリマーならびに非結合のPPおよびPEポリマー中に存在するブロック内に含有されていた。
重量%C3全体=wPP(重量%C3 PP)+wPE(重量%C3 PE)等式1
式中、wPPはポリマー中のPPの重量分率である;wPEは、ポリマー中のPEの重量分率である;重量%C3 PPは、PP成分またはブロック中のプロピレンの重量パーセントである;重量%C3 PEは、PE成分またはブロック中のプロピレンの重量パーセントである。
プロピレン(C)の全重量パーセントが、ポリマー全体に存在するCの総量を表すC13NMRまたはいくつかの他の組成の測定から測定されることに留意されたい。PPブロック中のプロピレンの重量パーセント(重量%C3 PP)を100(該当する場合)に設定するか、そうでなければ、そのDSC融点、NMR測定、または他の組成推定値から既知である場合、その値をその場所に当てはめることができる。同様に、PEブロック中のプロピレンの重量パーセント(重量%C3 PE)を100(該当する場合)に設定するか、そうでなければ、そのDSC融点、NMR測定、または他の組成推定値から既知である場合、その値をその場所に当てはめることができる。Cの重量パーセントを表4に示す。
等式1に基づいて、ポリマーに存在するPPの全体の重量分率を、ポリマーで測定された総Cの質量平衡から等式2を使用して計算することができる。或いは、重合中のモノマーおよびコモノマー消費量の質量平衡からも推定され得る。全体的に、これは、非結合成分中に存在するかまたはブロックコポリマー中に存在するかにかかわらず、ポリマー中に存在するPPおよびPEの量を表す。従来のブレンドの場合、PPの重量分率およびPEの重量分率は、存在するPPおよびPEポリマーの個別の量に対応する。CBCの場合、PP対PEの重量分率の比率も、この統計的ブロックコポリマーに存在するPPおよびPEの間の平均ブロック比率に対応すると想定される。
Figure 2022514169000005
式中、wPPはポリマー中のPPの重量分率である;重量%C3 PPは、PP成分またはブロック中のプロピレンの重量パーセントである;重量%C3 PEは、PE成分またはブロック中のプロピレンの重量パーセントである。
CBC中のブロックコポリマー(ジブロック)の量を推定するため、等式3~等式5を適用し、HTLC分析によって測定される単離PPの量を使用して、ジブロックコポリマー中に存在するポリプロピレンの量を決定する。HTLC分析において最初に単離または分離された量は、「非結合PP」を表し、その組成は、ジブロックコポリマー中に存在するPPブロックを表す。等式3の左辺にポリマー全体の全重量パーセントC、ならびに(HTLCから単離された)PPの重量分率および(HTLCによって分離された)PEの重量分率を、等式3の右辺に置換することによって、等式4および等式5を使用して、PE画分中のCの重量パーセントを計算することができる。PE画分は、非結合PPから分離された画分として記載され、ジブロックおよび非結合PEを含有する。単離PPの組成は、前述のようなPPブロック中のプロピレンの重量パーセントと同じであると仮定される。
重量%C3全体=wPP単離(重量%C3 PP)+wPE-画分(重量%C3 PE-画分)等式3
Figure 2022514169000006
PE-画分=1-wPP単離 等式5
式中、wPP単離は、HTLCから単離されたPPの重量分率である;w PE-画分は、HTLCから分離されたPEの重量分率であり、ジブロックおよび非結合PEを含有する;重量%C3 PPは、PP中のプロピレンの重量%であり、これは、PPブロックおよび非結合PPに存在する同量のプロピレンでもある;重量%C3 PE-画分は、HTLCによって分離されたPE-画分中のプロピレンの重量%である;並びに重量%C3全体は、ポリマー全体の全重量%プロピレンである。
HTLCからのポリエチレン画分中の重量%Cの量は、「非結合ポリエチレン」に存在する量を超える、ブロックコポリマー画分に存在するプロピレンの量を表す。ポリエチレン画分に存在する「追加の」プロピレンを説明するために、この画分にPPを存在させる唯一の方法は、PPポリマー鎖をPEポリマー鎖に接続する必要があることである(そうでなければ、HTLCによって分離されたPP画分で単離される)。そのため、PPブロックは、PE画分が分離されるまでPEブロックに吸着されたままである。
ジブロック中に存在するPPの量を等式6を使用して計算する。
Figure 2022514169000007
式中、重量%C3 PE-画分は、HTLCによって分離されたPE-画分中のプロピレンの重量%である(等式4);重量%C3 PPは、PP成分またはブロック(先に定義される)中のプロピレンの重量%である;重量%C3 PEは、PE成分またはブロック(先に定義される)中のプロピレンの重量%である;wPP-ジブロックは、HTLCによってPE-画分で分離されたジブロック内のPPの重量分率である。
このPE画分中に存在するジブロックの量は、PPブロック対PEブロックの比が、全ポリマー中に存在するPP対PEの全体比と同じであると仮定することによって推定することができる。例えば、PP対PEの全体比が全ポリマーにおいて1:1である場合、ジブロック中のPP対PEの比もまた1:1であると仮定される。したがって、PE画分中に存在するジブロックの重量分率は、ジブロック中のPPの重量分率(wPP-ジブロック)に2を乗算したものとなる。これを計算するための別の方法は、ジブロック中のPPの重量分率(wPP-ジブロック)を、全ポリマー中のPPの重量分率で除算することによる(等式2)。
全ポリマー中に存在するジブロックの量をさらに推定するため、PE画分中のジブロックの推定量に、HTLCから測定したPE画分の重量分率を乗算する。結晶性ブロック複合材料指数を推定するため、ジブロックコポリマーの量を、等式7によって決定する。CBCIを推定するため、等式6を使用して計算されたPE画分中のジブロックの重量分率を(等式2で計算されるように)PPの全重量分率で除算し、次いで、PE画分の重量分率で乗算する。
Figure 2022514169000008
式中、wPP-ジブロックは、HTLCによってPE画分で分離されたジブロック内のPPの重量分率である(等式6);wPPは、ポリマー中のPPの重量分率である;wPE-画分は、HTLCから分離されたPEの重量分率であり、ジブロックおよび非結合PEを含有する(等式5)。
B.ブロック複合材料指数(BCI)の計算
本明細書では、ブロック複合材料指数(BCI)という用語は、ブロックコポリマーの重量パーセンテージを100%で除算したもの(すなわち、重量分率)として定義される。BCIの値は、0~最大1.0の範囲とすることができ、1.0は、100%のブロックコポリマーに等しく、ゼロは、従来のブレンドまたはランダムコポリマー等の材料についてのものとなり得る。別の言い方をすれば、キシレン不溶性画分については、BCIは1.0であり、キシレン可溶性画分については、BCIにはゼロの値が割り当てられる。
計算の詳細な手順は次のとおりである。
1.13C NMR(全重量%C2合計)によってポリマー全体のエチレン含有量を測定する。
2.重合プロセス中のモノマーおよびコモノマーの供給速度から、PPブロックのエチレン含有量(PPブロック/ポリマー中の重量%C2、重量%C2 iPP硬質とも呼ばれる)を計算する。或いは、DSCのTmとランダムプロピレンエチレンコポリマー中のエチレン含有量との相関関係を使用して、DSC溶融温度から計算することもできる。
3.重合プロセス中のモノマーおよびコモノマーの供給速度から、EPブロック/ポリマー中のエチレン含有量(EPブロック/ポリマーの重量%C2、重量%C2 EP軟質とも呼ばれる)を計算する。或いは、DSCのTmとランダムプロピレンエチレンコポリマーのエチレン含有量との相関関係を使用して、DSC溶融温度から計算することもできる。
4.w不溶性が、XIの重量分率であり、w可溶性が、ASTM5492-17から測定されたXSの重量分率である等式8からXI中のエチレン含有量(重量%C2キシレン不溶性または重量%C2不溶性)を計算する。XS中の重量%エチレン含有量(重量%C2可溶性)は、XS画分の13C NMRから測定される。
重量%C2全体=w不溶性(重量%C2不溶性)+w可溶性(重量%C2不溶性)等式8
5.材料全体の全体的なC2含有量は、等式9に従う。
重量%C2全体=wiPP硬質(重量%C2 iPP)+wEP軟質(重量%C2 EP軟質)等式9
6.等式10に従い、キシレン不溶性中の重量分率PP(XI中のPPの重量、wiPP硬質)を(XI中の重量%C2からEPブロック/ポリマー中の重量%C2を引いたもの)/(PPブロック/ポリマー中の重量%C2からEPブロック/ポリマー中の重量%C2)として計算する:
Figure 2022514169000009
7.等式11に従って、XI中のEPの重量分率(XI中の重量分率EP、WEP軟質と呼ばれる)を(キシレン不溶性中の1-重量分率PP)として計算する。
8.
EP軟質=1-wiPP硬質等式11
9.XI中のジブロックの重量分率(不溶性画分中の重量分率ジブロック)を、ブロックまたはポリマーの重量分率EPで除算したXI中の重量分率EPとして計算する。
10.BCIは、(不溶性画分中のジブロックの重量分率)に(キシレン不溶性の重量分率)を乗算して計算される。
BCIの推定は、ポリマーが単にiPPホモポリマーとEPコポリマーとのブレンドである場合には存在しないであろう明らかな量のエチレンを不溶性画分が含有することが示されていることに基づく。この「余分なエチレン」を説明するため、質量平衡の計算を実行し、キシレン不溶性および可溶性画分の量、ならびに画分のそれぞれに存在する重量パーセントエチレンから、ブロック複合材料指数を推定することができる(Carnahan et al.,US8,802,774)。
CBC1~CBC4、およびBC1の推定特性を表4ならびに5Aおよび5Bに提供する。
Figure 2022514169000010
Figure 2022514169000011

Figure 2022514169000012

Claims (20)

  1. 付加製造の方法であって、
    (i)オレフィンブロックコポリマーから構成される熱可塑性材料を提供することと、
    (ii)前記熱可塑性材料を、ノズルを通して加熱および分注して、基材上に堆積された押出物を形成することと、
    (iii)所定のパターンで前記基材と前記ノズルとの間に水平変位が存在するように、前記熱可塑性材料を分注しながら前記基材、前記ノズル、またはそれらの組み合わせを移動させ、前記基材上に前記材料の初期層を形成することと、
    (iv)ステップ(ii)および(iii)を繰り返して、初期層上に接着した前記材料の連続層を形成して、付加製造部品を形成することと、を含む、方法。
  2. 前記方法が、複数の連続層が接着および構築されて、前記付加製造部品を形成するように、ステップ(iv)を繰り返すことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記熱可塑性材料が、ブロック複合材料、結晶性ブロック複合材料、またはブロックオレフィンコポリマーをその中に有する混合物から構成され、前記ブロックオレフィンコポリマーが、アイソタクチックポリプロピレンブロックおよびポリエチレンリッチブロックから構成される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記アイソタクチックポリプロピレンブロックが、前記オレフィンブロックコポリマーの10モル%~90モル%であり、残存する残りが、前記ポリエチレンリッチブロックである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記アイソタクチックポリプロピレンブロックが、30モル%~70モル%であり、残存する残りが、前記ポリエチレンリッチブロックである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ポリエチレンリッチブロックが、平均して少なくとも60モル%のエチレンから構成され、残りがプロピレンである、請求項4または5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記ポリエチレンリッチブロックが、平均して少なくとも70重量%のエチレンから構成され、残りがプロピレンである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ブロック複合材料または結晶性ブロック材料が、0.1~0.9のブロック複合材料指数を有する、請求項3~6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ブロック複合材料指数が、0.2~0.8である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記熱可塑性材料が、前記ノズルに引き込まれ、かつ前記ノズル内で溶融されるフィラメントに形成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記熱可塑性材料が、顔料、フィラー、潤滑剤、スリップ剤、または難燃剤のうちの1つ以上から構成される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記熱可塑性材料が、次の高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、官能化ポリオレフィン、線状低密度ポリエチレン、または低密度ポリエチレンのうちの少なくとも1つからさらに構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 付加製造物品であって、互いに接着した少なくとも2つの層から構成され、少なくとも1つの層が、オレフィンブロックコポリマーから構成される熱可塑性材料から構成される、付加製造物品。
  14. 前記熱可塑性材料が、ブロック複合材料、結晶性ブロック複合材料、またはその中に前記ブロックオレフィンコポリマーを有するそれらの混合物から構成され、前記ブロックオレフィンコポリマーが、アイソタクチックポリプロピレンブロックおよびポリエチレンリッチブロックから構成される、請求項13に記載の付加製造物品。
  15. 前記ポリエチレンリッチブロックが、60モル%超のエチレン残留物から構成され、残存する残りがプロピレン残留物である、請求項14に記載の付加製造物品。
  16. 前記ポリエチレンリッチブロックが、70モル%超のエチレン残留物から構成され、残存する残りがプロピレン残留物である、請求項14または15のいずれか一項に記載の付加製造物品。
  17. 前記ブロック複合材料または結晶性ブロック複合材料が、0.1~0.9のブロックコポリマー指数を有する、請求項14~16のいずれか一項に記載の付加製造物品。
  18. 前記付加製造物品が、次のポリマーである高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、官能化ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、または低密度ポリエチレンのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項13~17のいずれか一項に記載の付加製造物品。
  19. オレフィンブロックコポリマーから構成されるフィラメントを含む、付加製造に有用なフィラメント。
  20. 前記オレフィンブロックコポリマーが、アイソタクチックポリプロピレンブロックおよびポリエチレンリッチブロックから構成される、請求項19に記載のフィラメント。
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