JP2003170958A - ポリオレフィン系食品包装用フィルム - Google Patents

ポリオレフィン系食品包装用フィルム

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JP2003170958A
JP2003170958A JP2001373461A JP2001373461A JP2003170958A JP 2003170958 A JP2003170958 A JP 2003170958A JP 2001373461 A JP2001373461 A JP 2001373461A JP 2001373461 A JP2001373461 A JP 2001373461A JP 2003170958 A JP2003170958 A JP 2003170958A
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JP
Japan
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film
ethylene
food packaging
present
olefin copolymer
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JP2001373461A
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English (en)
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Norihide Inoue
則英 井上
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柔軟性、透明性、延伸時の耐白化性に優れたポ
リオレフィン系ラップ食品包装用ラップフィルムを提供
する。 【解決手段】ポリプロピレン系樹脂(A)20〜80重
量%およびエチレン・α−オレフィン共重合体(B)8
0〜20重量%からなり、エチレン・α−オレフィン共
重合体(B)の密度が0.850〜0.880g/cm
3の範囲にあることを特徴とする樹脂組成物からなる層
を少なくとも一層有する食品包装用フィルムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品包装用フィル
ムに関する。特には、透明性が高く、柔軟性および伸び
性が良好で、更にはフィルムを延伸した際の白化が少な
い食品包装用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】食品等の保存に際し、家庭用または業務
用に使用されている包装用フィルム、たとえばラッピン
グフィルムとしては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デンが使用されている。しかしながらこれらのフィルム
には、原料樹脂中に多量の塩素原子を含んでいることか
ら、廃棄、焼却方法によってはダイオキシン発生の原因
となる可能性もあり、塩素原子を含まない包装用フィル
ム、たとえばラッピングフィルム用組成物の開発が行わ
れている。
【0003】塩素原子を含まないポリオレフィン系のラ
ッピングフィルムなどの包装用フィルムとしては、従
来、低密度ポリエチレンと各種樹脂等からなる組成物に
よるフィルムを少なくとも一つの層とした単層または多
層フィルム、ポリプロピレンと各種樹脂等からなる組成
物によるフィルムを少なくとも一つの層とした単層また
は多層フィルムが知られている。ポリプロピレンを組成
物の一部として使用したフィルムは特に耐熱性が良好
で、電子レンジ調理にも耐えることができる。
【0004】しかしながら、ポリオレフィ系組成物から
なるフィルムは、食品または食品容器をラッピングする
際に、強く引張り、伸ばされることでフィルムの白化が
発生し、包装外観を損ねることがあった。そこで、強く
延伸しても白化の発生しない包装用フィルム、たとえば
ラッピングフィルムが所望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明性、柔
軟性を有する食品包装用フィルムにおいて、延伸状態で
もフィルム白化が発生しない食品包装用フィルムを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリプロ
ピレン樹脂とある特定のエチレン・α―オレフィン共重
合体とからなる組成物から形成されるフィルムを少なく
とも一層としたフィルムにより、上記課題が解決できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、ポリプロピレン系樹脂
(A)20〜80重量%およびエチレン・α−オレフィ
ン共重合体(B)80〜20重量%からなり、エチレン
・α−オレフィン共重合体(B)の密度が0.850〜
0.880の範囲にあることを特徴とする樹脂組成物か
ら形成されるフィルムからなる層を少なくとも一層有す
る食品包装用フィルムである。
【0008】本発明のフィルムに形成するための組成物
に用いられるポリプロピレン樹脂(A)は、公知のプロ
ピレン単独重合体、またはエチレンないしは炭素数4〜
20のα―オレフィンとのランダムまたはブロック共重
合体を挙げることができる。透明性および柔軟性の点
で、好ましくはランダム共重合体が使用される。より好
ましくは、230℃で測定したMFR(以下MFR230
と略す)が0.5〜100g/10minの範囲、示差
走査熱量計(DSC)で測定した融点が100〜150
℃の範囲であるランダム共重合体、さらに好ましくはM
FR230が5〜50g/10minの範囲、融点が12
0〜150℃のランダム共重合体が使用される。
【0009】このようなポリプロピレン樹脂(A)は、
典型的には固体状チタン触媒と有機金属化合物を主成分
とする触媒、またはメタロセン化合物を触媒の一成分と
して用いたメタロセン触媒の存在下でプロピレンを重合
あるいはプロピレンと他のα―オレフィンを共重合させ
ることによって製造することができる。
【0010】本発明のフィルムに使用されるエチレン・
α―オレフィン共重合体(B)は、エチレンと炭素数4
〜20のα―オレフィンとのランダム共重合体であっ
て、密度が0.850〜0.880g/cm3、好まし
くは0.850〜875g/cm3のものが使用され
る。190℃で測定したMFR(以下MFR190と略
す)が0.1〜70g/10min、好ましくは0.3
〜50g/10min、さらに好ましくは1.0〜20
g/10minの範囲にある。エチレン含有量として
は、60〜90モル%のものが好ましく使用される。ま
た、α−オレフィン成分としては、炭素数4〜10のα
―オレフィンが好ましく使用される。なお、本発明にお
いては、エチレン・α―オレフィン共重合体(B)とし
て2種以上使用することもできる。
【0011】これらのエチレン・α―オレフィン共重合
体(B)の物性が上記範囲にあると、本発明のフィルム
の特徴である透明性および延伸時の白化の発生が無いフ
ィルムが得られる。上記範囲外にあると、フィルム延伸
時の白化のみならず、透明性の悪化、フィルムブロッキ
ング等が生じることもある。
【0012】本発明の食品包装用フィルムは、上記ポリ
プロピレン樹脂(A)20〜80重量%およびエチレン
・α―オレフィン共重合体(B)80〜20重量%から
なる樹脂組成物から形成される層を少なくとも一層有す
る単層または多層フィルムである。好ましくは、ポリプ
ロピレン樹脂(A)30〜70重量%およびエチレン・
α―オレフィン共重合体(B)70〜30重量%からな
る樹脂組成物から形成される。この範囲にあれば、フィ
ルムの柔軟性に優れている。なお、この樹脂組成物に
は、本発明の効果を損なわない限り、ポリエチレン樹脂
等の他のポリオレフィン樹脂を含有していてもよい。
【0013】本発明のフィルムにおいては、上記ポリプ
ロピレン樹脂(A)およびエチレン・α―オレフィン共
重合体(B)からなる組成物から形成されるフィルムか
らなる層を少なくとも一層有していれば、単層でも、他
の樹脂成分から形成されるフィルムとの多層フィルムで
もよい。他の樹脂成分と多層化することで本発明におけ
る効果以外の特性、例えばカット性、粘着性等の他の特
性を付与することもできうる。他の樹脂成分としては、
ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレ
ン、ナイロン、ポリ4−メチル1−ペンテン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
【0014】本発明の食品包装用フィルムの厚みは、特
に制限はないが、フィルム強度、柔軟性、透明性の観点
から、通常5〜50μm、好ましくは8〜30μmであ
る。
【0015】本発明のフィルムの製造方法に関しては、
通常のポリオレフィンのフィルム成形に使用される単層
または多層T−ダイ成形機、またはインフレ成形機を用
いて製造することができる。
【0016】本発明のフィルムには、粘着性や防曇性を
調整するために、粘着付与剤、界面活性剤を添加しても
良い。粘着付与剤としては、ポリブテンやオレフィン系
オリゴマー等の炭化水素液状物、流動パラフィン、脂肪
系石油樹脂、脂環系石油樹脂等を挙げることができる。
界面活性剤としては、モノグリセリン脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル
等を挙げることができる。これらは単独でも、2種以上
の混合物として使用してもよい。
【0017】本発明の食品包装用フィルムは、特にラッ
ピングフィルムとして好適である。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施について具体的に説明す
る。
【0019】なお、実施例においては、各種物性の測定
は、以下のようにして行なった。 MFR230 : ASTM D1238に準拠し、230
℃、2.16kg荷重にて測定した。 MFR190 : ASTM D1238に準拠し、190
℃、2.16kg荷重にて測定した。 密度 : ASTM D1505に準拠して測定した。 ヘイズ : ASTM D1003に準拠して測定した。 融点 : 指差走査熱量計(DSC)を使用し、10℃/
minの昇温速度にて測定した。 引張降伏点応力 : JIS K6781に準拠し、20
0mm/minの引張速度でにて測定した。 白化評価 : JIS K6781に準拠し、200mm
/minの引張速度で引張試験を実施し、試験後のサン
プルを目視で評価した。
【0020】(実施例1)MFR230 7.0g/10m
in、融点 138℃のランダムポリプロピレン50重
量%、MFR190 3.6g/10min、密度 0.8
60g/cm3のエチレン・1−ブテンランンダム共重
合体を50重量%からなる組成物を使用し、50mmφ
の押出機を備えた幅300mmのT−ダイ成形機にて、
シリンダー温度、ダイス温度230℃、チルロール温度
30℃の条件で、厚み20μmのフィルムを作成した。
得られたフィルムの物性は以下の通りであった。 ヘイズ : 2.1%、 引張降伏点応力 : 6.2MP
a、 白化 : 無し
【0021】(比較例1)エチレン・α−オレフィン共
重合体成分として、MFR190 3.6g/10min、
密度 0.885g/cm3のエチレン・1−ブテンラン
ダム共重合体を50重量%を組成物の成分として使用し
た以外は実施例1と同様にしてフィルムを作成した。得
られたフィルムの物性は以下の通り。 ヘイズ : 2.8%、 引張降伏点応力 : 9.5MP
a、 白化 : 著しい白化が見られた。
【0022】
【発明の効果】本発明の食品包装用ラップフィルムは、
柔軟性、透明性および延伸時の白化発生が無く、ラップ
フィルムとして好適で、その産業上の利用価値は極めて
高い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂(A)20〜80重
    量%およびエチレン・α−オレフィン共重合体(B)8
    0〜20重量%からなり、エチレン・α−オレフィン共
    重合体(B)の密度が0.850〜0.880g/cm
    3の範囲にあることを特徴とする樹脂組成物から形成さ
    れる層を少なくとも一層有する食品包装用フィルム。
  2. 【請求項2】ラッピングフィルムであることを特徴とす
    る請求項1記載の食品包装用フィルム。
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