JP2022171346A - マスク及びマスクの製造方法 - Google Patents

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友久 細谷
Tomohisa Hosoya
哲哉 伊藤
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Abstract

【課題】マスク本体の周縁部分は使用者の顔面に密着し、マスク本体の中央部分は使用者の鼻、口を立体的にゆったりと覆い、マスク本体の上辺は顔面に密着して使用者の吐息が漏れ出ることの無いマスクを提供する。【解決手段】使用者の鼻及び口を覆う通気性を有するマスク本体2と、マスク本体2の左右両側に設けられる一対の耳掛け3a,3bと、マスク本体2を立体的に広げるための少なくとも1つの襞10a,10b,10c,10dとを有するマスクである。襞10a~10dは一対の耳掛け3a,3bを結ぶ横方向の直線Lに対して直角な方向である縦方向に延びており、襞の縦方向の上端部及び下端部はマスク本体2に接合されて広がらないようになっている。【選択図】図1

Description

本発明は、花粉、ほこり等といった微粒子の吸引防止や、風邪その他の疾病の原因であるウイルスの感染防止、等のために用いられるマスクに関する。
従来、特許文献1に、襞及び整形用補助部材を備えたマスクが開示されている。襞は、マスクの使用時に当該マスクの表面積を広げることを可能とするために、マスクの生地に設けられた折り部のことである。整形用補助部材は、マスク使用者の鼻等といった起伏部にマスクの形を合わせるための可塑性を持った細幅の線状材料である。
また、従来、特許文献2に、マスク本体の左右端部にV字状の接合部を設けたマスクが開示されている。この接合部は、マスクの左右端部においてマスクが縦方向(すなわち、マスク使用者の顔の上下方向)に広がらないようにするためのものである。
また、従来、特許文献3に他のマスクが開示されている。この従来のマスクにおいては、2つ折りされたサイドシートでマスク本体の左右端部を挟んだ上で、そのサイドシートとマスク本体の左右端部とを接合すること、及びサイドシートとマスク本体の左右端部との接合とは別に、マスク本体の左右端部に接合ラインを形成すること、が開示されている。
さらに、従来、特許文献4に。襞がマスク本体の横方向に延びるように設けられる構成のマスクの製造装置の一例が開示されている。ここに示された製造装置においては、帯状のシート材上に連続して形成されて複数のマスク本体を個別に切断した後に、個々のマスク本体を角度90°だけ面内回転させた後に、個々のマスク本体に耳掛け対材を重ね合わせ、さらに耳掛け対材の端部とマスク本体の端部とを熱圧着等によって接合するという技術が開示されている。
上記した各種の従来のマスクにおいては、マスクの表面積を広げるための襞(すなわち生地の折り部)が、マスクの横方向(すなわち、左右の耳掛けの一方から他方へ向かう方向)に延びる状態となっていた。このように襞がマスクの横方向に延びるように設けられていた従来のマスクにおいては、横方向に延びる襞の所でマスクを上下方向へ広げることが可能であった。
しかしながら、この従来のマスクにおいては、マスクの左右の側部に設けた耳掛けを互いに相反する外側へ引っ張ると、マスクの上下方向の面積が収縮する傾向にあった。このため、使用者の鼻の形状や高さが種々に異なる場合や、鼻と口との関係が種々に異なる場合、等において、口元の空間が保ち難く、息苦しさにつながる場合があった。
また、従来のマスクにおいては、マスクの上端辺及び下端辺においてマスクと使用者の顔面との間に隙間が生じる傾向にあった。特にマスクの上端辺と顔面との間に隙間が生じる場合、その隙間から花粉や埃等といった微粒子の吸入につながり、また、使用者がメガネをかけているときには、使用者が吐く息によってメガネが曇るという不都合が生じ易かった。
特許文献1においては、マスクの上辺部に整形用補助部材を設けることにより、マスクの上辺部を使用者の鼻の形状に合うように変形させることができるようになっている。しかしながら、このような整形用補助部材を設けた場合でも、マスクの上端辺と顔面との間の隙間を満足できる程度に十分に小さくすることは難しかった。また、マスクの両側部に設けた左右の耳掛けを外側へ引っ張ると、整形用補助部材が伸びる方向に変形し、このため、マスクの上端辺と顔面との間の隙間が広がるという不都合が発生するおそれがあった。
実開昭61-111454号公報 実用新案登録第3157770号 特許第4794264号 特許第5762804号
本発明は、従来のマスクにおける上記の問題点に鑑みて成されたものであって、使用者の鼻、口及びそれらの周辺の顔面の状態が使用者に応じて種々に変化する場合でも、鼻、口及びそれらの周辺の顔面をゆったりと正確に覆うことができるマスクを提供することを目的とする。
また、位置的に鼻の上部に対応するマスクの上端辺と顔面との密着性を向上できるマスクを提供することを他の目的とする。
本発明に係るマスクは、使用者の鼻及び口を覆う通気性を有するマスク本体と、当該マスク本体の左右両側に設けられる一対の耳掛けと、前記マスク本体を立体的に広げるための少なくとも1つの襞とを有するマスクにおいて、前記襞は前記一対の耳掛けを結ぶ横方向の直線に対して直角な方向である縦方向に延びており、前記一対の耳掛けの上端部及び下端部はマスク本体に接合されて動かないことを特徴とする。
「襞」は、マスク本体の材料を折り畳んだ部分のことであり、マスク本体を引っ張ったときに立体的に広がる部分である。
本発明に係るマスクの第2の発明態様において、前記襞の上端部及び下端部は、熱又は超音波によってマスク本体に溶着によって接合される。この構成によれば、縫製等の接合手法に比べて、作業性が向上し、襞の押えをしっかりと行うことができる。
本発明に係るマスクの第3の発明態様において、前記マスク本体の縦方向に延びる中心線上に保形部材が設けられており、前記保形部材はマスク本体の縦方向に延びており、前記保形部材はマスク本体の立体形状を維持する機能を奏する。この構成により、マスクを装着した使用者の鼻から顎にかけてマスクの形状を立体的に山形形状に維持できる。この形状維持特性により、マスク本体が鼻孔や口に直接に密着することを防止できる。その結果、使用者は非常に楽に呼吸することが可能になる。また、鼻をすすったときにマスク本体が鼻や口に吸着することを防止できる。
本発明に係るマスクの第4の発明態様において、前記マスク本体内に少なくとも2つの保形部材が設けられており、前記少なくとも2つの保形部材は、いずれも、前記マスク本体の縦方向に延びる中心線に対して左右方向で3mm以上離れた位置に設けられる。この構成により、使用者の鼻から顎にかけてのマスク本体の形状維持特性を向上させることができる。その結果、使用者の鼻の位置や鼻の高さにバラツキがある場合でも、マスク本体2が鼻孔や口に直接に密着することを防止できる。これにより、使用者の呼吸をさらに楽にすることができる。
本発明に係るマスクの第5の発明態様において、前記マスク本体は長方形また正方形の4つの角部を斜めに切り取った形状を有する。角部を斜めに整形することにより、使用者の顔面の上部方向である鼻から頬部へかけての密着性、頬部から耳上部にかけての密着性、下部方向である顎から頬部にかけての密着性、さらに頬部から耳下部にかけての密着性を高めることができる。また、角部を斜めに整形することにより、作業者が耳掛けを左右に引っ張ったとき、その引張力がマスク本体の中央部に有効に伝達される。その結果、マスク本体の中央部が立体的に広く広がり、そのため、使用者の鼻、口及びそれらの周辺部分をゆったりと広く覆うことが可能となり、使用者に好ましい装着感を与えることができる。
本発明に係るマスクの第6の発明態様において、前記一対の耳掛けは弾性を備えたシート状の素材によって形成されている。耳掛けをシート状の素材によって形成することにより、紐状の素材によって耳掛けを作製した場合に比べて、マスクを使用者の顔面に安定状態で装着させることができる。
本発明に係るマスクの第7の発明態様において、前記一対の耳掛けは前記マスク本体と同一の素材に耳用の開口を開けることによって形成されている。この構成により、マスク着用時に一対の耳掛けを左右から引っ張ったときの引張力を、マスク本体の両側部の全域に適正に伝えることができる。また、部品としての耳掛けを単独に準備する必要が無くなり、さらに耳掛けをマスク本体に接合する工程が不要になる。これらの結果、マスクを安価にかつ安定して製造できる。
本発明に係るマスクの製造方法は、マスク本体を形成する領域が複数個、連続して並べられているマスク本体帯状シートを帯の長さ方向に移動させる工程と、マスク本体を形成する前記複数の領域に襞を付ける工程であって、前記襞は前記マスク本体帯状シートの移動方向に沿って形成される工程と、一対の耳掛けが連続して並べられている耳掛け帯状シートを帯の長さ方向に移動させる工程と、前記マスク本体帯状シート内に形成されたマスク本体と前記耳掛け帯状シート内に形成された一対の耳掛けを互いに重ね合わせる工程であって、マスク本体の左右端部と耳掛けのマスク本体側の端部とが合致するようにマスク本体と耳掛けとを重ね合わせる工程と、重ね合わされたマスク本体の左右端部と耳掛けのマスク本体側の端部とを接合する工程と、耳掛けが接合されたマスク本体をマスク本体帯状シートから切り離す工程とを有することを特徴とする。
この製造方法によれば、マスク本体を面内回転させることなく、マスク本体帯状シートを生産ラインの流れ方向に流したままで耳掛けとの重ね合わせ処理を行うことができる。従って、生産効率が大きく向上し、歩留まりも大きく向上する。
請求項1に係る本発明によれば、襞がマスク本体の縦方向に延びており、しかもその襞の上端部及び下端部が動かないように固定されているので、マスク本体を左右の横方向に引っ張ったときに、マスク本体の中央部は広く広げられ、その一方でマスク本体の上辺及び下辺は使用者の顔面へ向かう方向へ収縮させられる。これにより、使用者の鼻孔及び口許にゆったりとした空間が形成されることになり、使用者に好ましい装着感を与えられる。
また、マスク本体の上辺が鼻を含めて使用者の顔面に隙間なく密着するので、花粉や埃等といった微粒子の吸入を効果的に抑制でき、また、使用者がメガネを着用する場合に、そのメガネの曇りを有効に防止できる。
本発明に係るマスクの一実施形態を示す図である。 図1のマスクの反対側の面を示す図である。 図1のマスクを使用者の顔面に装着した状態を示す図である。 本発明に係るマスクの他の実施形態を示す図である。 本発明に係るマスクのさらに他の実施形態を示す図である。 本発明に係るマスクのさらに他の実施形態を示す図である。 本発明に係るマスクの製造方法を実施するための製造装置の一実施形態を示す図である。 図7の製造装置の要部である襞形成装置の一部を示す斜視図である。 図7のマスク製造装置におけるシート材料の流れ状態を模式的に示す図である。
以下、本発明に係るマスクを実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、本明細書に添付した図面では特徴的な部分を分かり易く示すために実際のものとは異なった比率で構成要素を示す場合がある。
(マスクの第1実施形態)
図1(a)は本発明に係るマスクの一実施形態を示している。図1(a)では、全体を符号1で示すマスクの外表面(すなわち外を向く面)を示している。図1(b)は図1(a)のA-A線に従った断面図である。図2(a)はマスク1の内表面(すなわち使用者の顔面を向く面)を示している。図2(b)は図2(a)のB-B線に従った断面図である。なお、図1(b)及び図2(b)は構造を分かり易く示すために特徴的な部分を図案化して示している。
図1(a)において、マスク1はマスク本体2と耳掛け対材3とを有している。マスク本体2は概ね長方形状の平面形状であり、4つの角部Cが斜めに切り取られた形状となっている。耳掛け対材3は、図2(a)に示すように、一対の耳掛け3a,3bを有している。耳掛け3a,3bは耳掛け対材3の中心部Dで互いにつながっている。中心部Dは、ミシン目その他の緩い接続構造となっており、耳掛け3aと耳掛け3bとを容易に切り離すことができる構造となっている。耳掛け3a,3bは使用者の耳に引っ掛けるための開口6を備えている。
図1(b)の符号Eで示す部分の拡大図に示すように、マスク本体2は、外側シート4a、中間シート4b及び内側シート4cを積層して成る3層構造のシートとなっている。このマスク本体2の内側シート4cの表面に耳掛け対材3が重ねられている。外側シート4a、中間シート4b及び内側シート4cは、図1(a)において、マスク本体2の外周縁のところで接合部5aよって接合されている。
接合部5aは、縫製や、接着剤を用いた接着や、ヒートシールによる融着等によって実現できる。作業性や襞の押えを考慮した場合には、ヒートシールによる融着が有効である。さらには、接合部5aは、熱プレスや熱ロールによる圧着接合によって形成することが望ましい。さらには、接合部5aは、超音波プレスによる溶着接合によって形成することが望ましい。本実施形態では、接合部5aは、複数のドット状の溶着接合を環状に連続して並べて施すことによって形成されている。
外側シート4aび内側シート4cは、いずれも公知の弾性シート状の素材である、スパンボンド(SB)不織布、ポイントボンド(PB)不織布、スパンレース(SL)不織布、エアスルー(AT)不織布等によって形成されている。これらの不織布の目付は、例えば10~100g/mの範囲内で適宜に設定されるのが好ましい。これによりマスク本体部2に所望の通気性が確保される。
中間シート4bは、塵埃、細菌、ウイルス、等を捕集することができるフィルタシートとして機能する。この中間シート4bは、例えば公知の弾性シート状の素材であるメルトブロー(MB)不織布によって形成されている。この不織布の目付は、例えば1~50g/mの範囲内で適宜に設定されるのが好ましい。これにより、マスク本体2に通気性が確保され、さらに捕集性が確保される。なお、中間シート4bと外側シート4aとをホットメルト接着剤(HMA)を用いて一体化することもできる。
耳掛け対材3は、マスク本体2の左右の外縁部のところで接合部5bによってマスク本体2に接合されている。耳掛け対材3は、いずれも公知の弾性シート状の素材である、伸縮スパンボンド(SB)不織布、伸縮スパンボンド・マイクロウェブ・スパンボンド(SMS)不織布、伸縮スパンボンド・フィルム・スパンボンド不織布、伸張性スパンレース不織布、伸縮ホットメルト接着剤(HMA)不織布、等を用いることができる。これらの不織布の目付は例えば20~120g/mの範囲内で適宜に設定されるのが好ましい。これにより、耳掛け3a,3bに所望の伸縮性が確保される。
接合部5bは、縫製や、接着剤を用いた接着や、ヒートシールによる融着等によって実現できる。作業性や襞の押えを考慮した場合には、ヒートシールによる融着が有効である。さらには、接合部5bは、熱プレスや熱ロールによる圧着接合によって形成することが望ましい。さらには、接合部5bは、超音波プレスによる溶着接合によって形成することが望ましい。本実施形態では、接合部5bは、複数のドット状の溶着接合を環状に連続して並べて施すことによって形成されている。
図1(a)及び図1(b)においてマスク本体2の中央部分に襞10a,10b,10c,10dが設けられている。襞とは、布等といった素材における線状の所定幅の部分を細く立ち上げ、さらにその線状に立ち上げた部分を素材の平面部分へ向けて折り畳むことにより、素材が所定幅で折り重なっている部分のことである。本実施形態では、襞10a,10b,10c,10dに対応する部分の素材を細く立ち上げ、その立ち上げた部分を素材の平面部分へ折り畳むことにより、襞10a,10b,10c,10dが形成されている。
襞10a,10b,10c,10dは、図1(a)において一対の耳掛け3a,3bを結ぶ横方向の直線Lに対して直角の方向(すなわち、縦方向)に延びている。縦方向に延びる襞10a,10b,10c,10dの上端部及び下端部において、襞を形成している素材の折り畳まれた部分が接合部5aの働きによって素材の平面部分に接合されている。従って、マスク本体2を符号F,Fのように横方向の外側へ引っ張ると、襞10a,10b,10c,10dの上端部及び下端部は動くことは無く、襞10a,10b,10c,10dの中央部分が横方向へ広がることになる。
この結果、マスク本体2は図3に示すように、中央部分が山状に前方へ突出して、立体的な形状に広がる。このとき、マスク本体2の上端辺2a及び下端辺2bは、マスク本体2の中央部分が前方へ突出することに応じて、使用者Pの顔面方向へ移動すると共に、上端辺2a及び下端辺2bの左右の端部が顔面の中心部分へ向けて移動する。つまり、図1(a)においてマスク本体2を横方向へ引っ張ると、マスク本体2の上端辺2a及び下端辺2bは、顔面に向けてすぼまるように変形移動する。
本実施形態のマスク1は以上のように構成されているので、使用者がマスク1を顔面に装着する際には、まず図2(a)において耳掛け対材3の中心部Dにおける耳掛け3aと耳掛け3bとの接続を指で切り離す。そして、図3に示すように耳掛け3a,3bの開口6を耳に引っ掛ける。
作業者が耳掛け3a,3bを耳に引っ掛けるとき、マスク本体2を横方向の外側へ引っ張る力(図1(a)の力F)がマスク本体2に作用する。これにより、縦方向に延在する襞10a,10b,10c,10dの中央部分が横方向へ広がり、一方、襞10a,10b,10c,10dの上端部及び下端部は図1(a)の接合部5aの働きにより広がらない。この結果、マスク本体2は前方へ山状に広がり、一方、マスク本体2の上端辺2a、下端辺2b及び左右の両側辺は顔面に向かってすぼまるように変形する。この結果、使用者Pの鼻、口及びそれらの周辺の顔面をマスク本体2によってゆったりと正確に覆うことができる。
また、マスク本体2の上端辺2a及びマスク本体2の左右の両側辺は顔面に対してすぼまるように変形するので、使用者の鼻の上部に対応するマスク本体2の上端辺2aと顔面との密着性が良好に維持される。これにより、花粉や埃等といった微粒子の吸入を効果的に抑制でき、また、使用者Pがメガネを装着している場合、使用者が吐く息がマスク本体2の上端辺2aから漏れ出ることがなくなり、メガネに曇りが発生することを防止できる。
本実施形態のマスク1においては、マスク本体2の4つの角部Cを斜めに切り取った形状に形成している。この斜めに切り取った角部Cを設けることにより、使用者の顔面の上部方向である鼻から頬部へかけての密着性、頬部から耳上部にかけての密着性、下部方向である顎から頬部にかけての密着性、さらに頬部から耳下部にかけての密着性を高めることができる。
また、襞10a,10b,10c,10dの上下端部は接合部5aによって固定したので、角部Cを斜めに整形することにより、作業者が耳掛け3a,3bを左右に引っ張ったとき、その引張力がマスク本体2の中央部に有効に伝達される。その結果、マスク本体2の中央部が立体的に広く広がり、そのため、使用者の鼻、口及びそれらの周辺部分をゆったりと広く覆うことが可能となり、使用者に好ましい装着感を与えることができる。
本実施形態では、図2(a)に示すように、耳掛け3a,3bが弾性シート状の素材によって形成されている。耳掛けがゴム紐状である場合は、マスク本体2とゴム紐状の耳掛けとの接合部は点状領域となる。マスクの使用時に耳掛けを左右へ引っ張ると、その引張力は点状の接合部に集中的に作用することになる。これに対し、耳掛けが弾性シートであると、マスク本体との接合部は線状になるので、マスク本体の左右の端部における顔面との密閉力が上がる。さらに、マスク着用時に耳掛けを左右へ引っ張るときの引張力がマスク本体に適正に伝達されるので、襞の上下端部を接合したことと相まって、マスク本体の中央部を適切に立体的に広げることができる。
(マスクの第2実施形態)
図4は本発明に係るマスクの他の実施形態を示している。この実施形態では、マスク本体2の中央部に保形部材11が設けられている。保形部材11は薄くて細長い長方形状を有している。保形部材11は縦方向に延びている。保形部材11は曲げることができると共にその曲げた状態を維持できる性質(すなわち塑性変形性)を有する材料、例えば細長い金属、細長い合成樹脂、等によって形成されている。
保形部材11は、図4(b)においてマスク本体2の中央部Gを形成しているマスク素材の外側シート4aと中間シート4bとの間の空間領域、又は中間シート4bと内側シート4cとの間の空間領域に挿入されている。そして、図4(a)に示すように保形部材11の周囲のマスク素材は接合部5cによって接合されている。この接合により、保形部材11の位置が変動しないようになっている。
接合部5cは、縫製や、接着剤を用いた接着や、ヒートシールによる融着等によって実現できる。作業性や襞の押えを考慮した場合には、ヒートシールによる融着が有効である。さらには、接合部5cは、熱プレスや熱ロールによる圧着接合によって形成することが望ましい。さらには、接合部5cは、超音波プレスによる溶着接合によって形成することが望ましい。本実施形態では、接合部5cは、複数のドット状の溶着接合を環状に連続して並べて施すことによって形成されている。
保形部材11を設けたことにより、マスクを装着した使用者の鼻から顎にかけての形状維持特性を向上できる。この形状維持特性の向上により、マスク本体2が鼻孔や口に直接に密着することを防止できる。その結果、使用者は非常に楽に呼吸することが可能になる。また、鼻をすすったときにマスク本体2が鼻や口に吸着することを防止できる。
(マスクの第3実施形態)
図5は本発明に係るマスクのさらに他の実施形態を示している。この実施形態では、図5(a)において、マスク本体2の中央部分に2つの保形部材11a及び11bが互いに間隔を開けて設けられている。保形部材11a及び11bはそれぞれ薄くて細長い長方形状を有している。保形部材11a,11bは縦方向に延びている。マスク本体2の縦中心線Hに対する保形部材11a,11bの距離Jは3mm以上の適宜の値に設定されている。保形部材の数は3本以上とすることもできる。
マスク本体2の縦中心線Hから3mm以上離れて2本以上の保形部材を設けることにより、使用者の鼻から顎にかけてのマスク本体2の形状維持特性を向上させることができる。その結果、使用者の鼻の位置や鼻の高さにバラツキがある場合でも、マスク本体2が鼻孔や口に直接に密着することを防止できる。これにより、使用者の呼吸をさらに楽にすることができる。
(マスクの第4実施形態)
図6は本発明に係るマスクのさらに他の実施形態を示している。この実施形態では、マスク本体2と耳掛け3aと耳掛け3bとを同一の弾性シートによって形成している。この実施形態では、マスク本体2と同一の弾性シート素材の両端部に耳用の開口6が孔開け加工処理によって開けられている。
この構成によれば、マスク着用時に耳掛け3a,3bを引っ張ったときの引張力がマスク本体2の両側部の全域に適正に伝えられるので、襞10a~10dの上下端部を接合したことと相まって、マスク本体2の中央部を適切に立体的に広げることができる。また、この実施形態に係るマスク1を製造する際に、部品としての耳掛け3a,3bを削減でき、しかも耳掛け3a,3bをマスク本体2に接合する工程が削減できるので、マスクを安価にかつ安定して製造できる。
(マスクの製造方法の実施形態)
図7は本発明に係るマスクの製造方法を実施するための製造装置の一実施形態を示している。このマスクの製造装置は、図1に示したマスク1を製造するための製造装置である。この製造装置30は、外側シート供給装置31と、中間シート供給装置32と、内側シート供給装置33と、シート重ね装置34と、襞形成装置38と、端部折込装置39と、本体部圧着装置40と、耳掛け供給装置41と、耳掛け圧着装置42と、製品切断装置46と、製品排出装置47とを有している。
外側シート供給装置31は帯状の外側シート材48を送り出す。中間シート供給装置32は帯状の中間シート材49を送り出す。内側シート供給装置33は帯状の内側シート材50を送り出す。シート重ね装置34は、外側シート材48、中間シート材49、及び内側シート材50を押圧しながら重ね合わせて、図1(a)のマスク本体2のためのマスク本体帯状シートとしての基材シート57を形成する。
襞形成装置38は、襞を付ける工程を実現する装置であって、起立ロール54、折畳み板55、及び押圧ロール56を有している。シート重ね装置34から送り出された3層構造の基材シート57は襞形成装置38の起立ロール54へ送られる。起立ロール54は図8に示すように、基材シート57の線状の所定幅の部分を細く立ち上げるためのローラである。立ち上げられた部分は、次に、折畳み板55によって基材シート57の平面部分へ向けて折り畳まれる。さらに、折り畳まれた基材シートは図7の押圧ロール56によって基材シート57の平面部分へ押し付けられる。これにより、図1(b)に示すような襞10a,10b,10c,10dが形成される。
図7の端部折込装置39は、図1(a)のマスク本体2の左右の両側端部の所定幅をマスク本体2の内部方向へ向けて折込む。これにより、マスク本体2の端(=はし)のほつれ(すなわち、布等の端が解けて乱れること)を防止できる。次に、本体部圧着装置40によって熱圧着処理を行って、図1(a)の接合部5aを形成する。これにより、マスク本体2を形成する3層のシート材がマスク本体2の環状の周縁部分において接合される。また、マスク本体2の上端部及び下端部において接合部5aの働きにより、襞10a,10b,10c,10dの上端部及び下端部がマスク本体2の上端部及び下端部に固定される。
以上により、マスク本体2に対する接合処理を完了した基材シート57は重ね合わせ位置Jへ送られる。図7において耳掛け供給装置41は、図2(a)の耳掛け対材3を複数個、連続的に並べて有する帯状の耳掛けシート材58を送り出す。帯状の耳掛けシート材58には図9に示すように複数の耳掛け対材3が連続的に並べて形成されている。複数の耳掛け対材3は、一対の耳掛け3a,3bがシート材58の幅方向へ延在するように形成されている。
特許文献4(特許第5762804号)に開示されたマスク本体においては襞がマスク本体の横方向(すなわち左右の耳掛けを結ぶ中心線と平行の方向)に延在していた。そのため、マスク本体と耳掛け対材とを重ね合わせるときには、マスク本体を角度90°だけ面内回転させた後にマスク本体と耳掛け対材とを重ね合わせていた。
これに対し、本実施形態では、図2(a)においてマスク本体2の襞10a,10b,10c,10dがマスク本体2の縦方向に延びているので、図9の重ね合わせ位置Jにおいて、マスク本体2と耳掛け対材3を重ね合わせるとき、マスク本体2は面内回転させる必要は無く、生産ラインの流れ方向に流したままで耳掛け対材3との重ね合わせ処理を行うことができる。従って、生産効率が大きく向上し、歩留まりも大きく向上する。
図9のJ位置では、マスク本体2の左右端部(図9で上下の端部として描かれている)と耳掛け3のマスク本体2側の端部(すなわち図9における耳掛け3の上下の端部)とが合致するようにマスク本体2と耳掛け3とが重ね合わされている。こうして重ね合わされたマスク本体2と耳掛け3は図7の耳掛け圧着装置42によって圧着処理を受ける。具体的には、耳掛け3の両端部が接合部5bによってマスク本体2に圧着によって接合される。
耳掛け3が接合されたマスク本体2は、その後、製品切断装置46によってマスク本体帯状シート57から切り離される。これにより、1つ1つのマスク1(図1参照)が作製される。作製された複数のマスク1は、製品排出装置47によって順次に外部へ排出される。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、以上の実施形態では、マスクの中央領域に拡開移動(すなわち、立体的に広がる移動)をもたらすための構造である襞を、図1に符号10A,10B,10C,10Dで示す構造とした。しかしながら、襞の具体的な構造は必要に応じて図1に示した構造以外の適宜の構造とすることができる。
以上の実施形態では、耳掛け3a,3bを面積の広い弾性シートによって形成した。これに代えて、耳掛け3a,3bのそれぞれを、断面円形状又は断面矩形状で細長いゴム紐や、細長い布紐等によって形成することもできる。これらの紐材によって耳掛け3a,3bを形成する場合には、図2(a)のマスク本体2の両側部の上下の角部Kの所に紐材の先端を溶着、縫製等によって接合する。これにより、紐材がマスク本体2の両側部に環状に取付けられて耳掛けとして機能できる状態になる。
図1及び図2に示したマスク1においては、図1がマスク1の外側表面を示しており、図2がマスク1の内側表面(すなわち顔面を向く面)を示している。すなわち、図2の耳掛け3a,3bを取付けた面がマスク本体2の内側表面となっている。しかしながら、耳掛け3a,3bを取付けた面の反対側の面(すなわち、図1に示されているマスク本体2の面)を内側表面(すなわち顔面を向く面)として用いることもできる。
1:マスク、2:マスク本体、2a:上端辺、2b:下端辺、3:耳掛け対材、3a,3b:耳掛け、4a:外側シート、4b:中間シート、4c:内側シート、5a:接合部、5b:接合部、5c:接合部、6:耳用の開口、10a,10b,10c,10d:襞、11:保形部材、11a:保形部材、11b:保形部材、30:マスク製造装置、31:外側シート供給装置、32:中間シート供給装置、33:内側シート供給装置、34:シート重ね装置、38:襞形成装置、39:端部折込装置、40:本体部圧着装置、41:耳掛け供給装置、42:耳掛け圧着装置、46:製品切断装置、47:製品排出装置、48:帯状の外側シート材、49:帯状の中間シート材、50:帯状の内側シート材、54:起立ロール、55:折畳み板、56:押圧ロール、57:基材シート(マスク本体帯状シート)、58:帯状の耳掛けシート材(耳掛け帯状シート)、C:マスク本体の角部、D:耳掛け対材の中心部、E:積層シート部分、F:引張力、G:マスク本体の中央部、H:マスク本体の縦中心線、J:重ね合わせ位置、K:マスク本体の側部の上下の角部、L:横方向の直線、P:使用者

Claims (8)

  1. 使用者の鼻及び口を覆う通気性を有するマスク本体と、
    当該マスク本体の左右両側に設けられる一対の耳掛けと、
    前記マスク本体を立体的に広げるための少なくとも1つの襞と、
    を有するマスクにおいて、
    前記襞は前記一対の耳掛けを結ぶ横方向の直線に対して直角な方向である縦方向に延びており、
    前記襞の縦方向の両端部はマスク本体に接合されて広がらない
    ことを特徴とするマスク。
  2. 前記襞の縦方向の両端部は、熱又は超音波によってマスク本体に溶着によって接合されることを特徴とする請求項1記載のマスク。
  3. 前記マスク本体の縦方向に延びる中心線上に保形部材が設けられており、前記保形部材はマスク本体の縦方向に延在しており、前記保形部材はマスク本体の立体形状を維持する機能を奏する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のマスク。
  4. 前記マスク本体内に少なくとも2つの保形部材が設けられており、
    前記少なくとも2つの保形部材は、いずれも、前記マスク本体の縦方向に延びる中心線に対して左右方向で3mm以上離れた位置に設けられる
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のマスク。
  5. 前記マスク本体は長方形また正方形の4つの角部を斜めに切り取った形状を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のマスク。
  6. 前記一対の耳掛けは弾性を備えたシート状の材料によって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載のマスク。
  7. 前記一対の耳掛けは前記マスク本体と同一の材料に耳用の開口を開けることによって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のマスク。
  8. マスク本体を形成する領域が複数個、連続して並べられているマスク本体帯状シートを帯の長さ方向に移動させる工程と、
    マスク本体を形成する前記複数の領域に襞を付ける工程であって、前記襞は前記マスク本体帯状シートの移動方向に沿って形成される工程と、
    一対の耳掛けが連続して並べられている耳掛け帯状シートを帯の長さ方向に移動させる工程と、
    前記マスク本体帯状シート内に形成されたマスク本体と前記耳掛け帯状シート内に形成された一対の耳掛けを互いに重ね合わせる工程であって、マスク本体の左右端部と耳掛けのマスク本体側の端部とが合致するようにマスク本体と耳掛けとを重ね合わせる工程と、
    重ね合わされたマスク本体の左右端部と耳掛けのマスク本体側の端部とを接合する工程と、
    耳掛けが接合されたマスク本体をマスク本体帯状シートから切り離す工程と
    を有することを特徴とするマスクの製造方法。
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