JP2022136550A - 波長変換デバイス、蛍光体ホイール、光源装置、投写型映像表示装置、及び波長変換デバイスの製造方法 - Google Patents

波長変換デバイス、蛍光体ホイール、光源装置、投写型映像表示装置、及び波長変換デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022136550000001
【課題】照射される光のスポットのズレによって異なる波長領域の光にそれぞれ変換する2種類の波長変換層に照射される光の割合が変化するのを低減する波長変換デバイスを提供する。
【解決手段】波長変換デバイス3は、入射する第1の光Lg1を波長の異なる第2の光Lg2と第1の光Lg1の波長及び第2の光Lg2の波長とは異なる波長の第3の光Lg3を生成する波長変換素子12を備える。波長変換素子12は、第1の光Lg1が入射する方向と交差する第1の方向に隣接して配置された複数の波長変換部13を有する。複数の波長変換部13は、それぞれ、第1の光Lg1から第2の光Lg2の蛍光に波長変換する第1の蛍光体層15と、第1の光Lg1から第3の光Lg3の蛍光に波長変換する第2の蛍光体層17とを含む。第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とは第1の方向に交互に並ぶように隣接して配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、波長変換デバイス、及びそれを備えた蛍光体ホイール、光源装置、投写型映像表示装置、及び、波長変換デバイスの製造方法に関する。
従来、光源から光を蛍光体ホイールに光を照射し、光源からの光と生成した光とを用いて白色光を生成する投写型映像表示装置がある。
投写型映像表示装置は、例えば、光源部から照射された青色光を蛍光体ホイールに照射して黄色光を生成し、生成された黄色光と光源部から照射された青色光とを合成して白色光を生成する。この白色光をさらに3原色の色光へ分離し、色光ごとに変調して、変調された各色光を再び合成することで映像光を生成する。
例えば、特許文献1は、粒径の異なる複数の蛍光体粒子を含む蛍光体層をそれぞれ積層した波長変換デバイスが考案されている。
特開2019-194673号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術において、基板上に波長変換される蛍光の波長領域の異なる2種類の波長変換層を積層すると、それぞれの波長変換層で変換された光が別の波長変換層で再び変換され、変換効率が低下する。また、2種類の波長変換層を基板の面と平行に配置する場合、照射される光のスポットがずれることで、それぞれの波長変換層に照射される光の割合が変化する。
本開示は、変換効率の低下を抑制し、照射される光のスポットのズレによって異なる波長領域の光にそれぞれ変換する2種類の波長変換層に照射される光の割合が変化するのを低減する波長変換デバイス、蛍光体ホイール、光源装置、投写型映像表示装置及び波長変換デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本開示に係る波長変換デバイスは、入射する第1の光を波長の異なる第2の光と第1の光の波長及び第2の光の波長とは異なる波長の第3の光を生成する波長変換素子を備え、波長変換素子は、第1の光が入射する方向と交差する第1の方向に隣接して配置された複数の波長変換部を有し、複数の波長変換部は、それぞれ、第1の光から第2の光の蛍光に波長変換する第1の蛍光体層と、第1の光から第3の光の蛍光に波長変換する第2の蛍光体層とを含み、第1の蛍光体層と第2の蛍光体層とは第1の方向に交互に並ぶように隣接して配置されている。
また、本開示に係る蛍光体ホイールは、上述した波長変換デバイスと、基板を回転駆動するモータと、を備える。
また、本開示に係る光源装置は、上述した蛍光体ホイールと、レーザー光を第1の光として出射する光源と、を備え、光源から波長変換デバイスに入射する第1の光のスポットの半径方向の長さは、波長変換部の半径方向の長さの整数倍に等しい。
また、本開示に係る投写型映像表示装置は、上述した光源装置と、光源装置から出射する前記第2の光及び前記第3の光を用いて映像光を生成する光変調部と、
前記映像光を投写する投写光学系と、を備える。
また、本開示に係る波長変換デバイスの製造方法は、基板上に入射する第1の光の波長と異なる波長の第2の光の蛍光に波長変換する第1の蛍光体を含む第1の樹脂体を前記基板の面に沿う方向に前記基板上に間隔を空けて塗布し、前記第1の光の波長及び前記第2の光の波長とは異なる波長の第3の光の蛍光に波長変換する、第2の蛍光体を含む樹脂を前記基板上に前記基板の面に沿う方向に前記第1の樹脂体と隣接して塗布し、前記第1の樹脂体と前記第2の樹脂体とで構成される波長変換部を複数個形成し、前記基板に形成された複数の前記第1の樹脂体及び前記第2の樹脂体を焼成する。
また、本開示に係る波長変換デバイスの製造方法は、基板上に入射する第1の光の波長と異なる波長の第2の光の蛍光に波長変換する第1の蛍光体を含む第1のグリーンシートと、前記第1の光の波長及び前記第2の光の波長とは異なる波長の第3の光の蛍光に波長変換する第2の蛍光体を含む第2のグリーンシートとを作成し、前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートをそれぞれ交互に積層し、前記積層した第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを巻き取り、巻き取られた前記積層した第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを焼成し、焼成された前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを所定の厚みにスライスして蛍光体リングを作成し、前記蛍光体リングを前記基板に貼り付ける。
本開示は、変換効率の低下を抑制し、照射される光のスポットのズレによって異なる波長領域の光にそれぞれ変換する2種類の波長変換層に照射される光の割合が変化するのを低減する波長変換デバイス、蛍光体ホイール、光源装置、投写型映像表示装置及び波長変換デバイスの製造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る蛍光体ホイールの構成例を示す概略図であり、(a)は蛍光体ホイール1を光入射方向正面から見た図であり、(b)は(a)を側面から見た図 図1(a)の蛍光体ホイールの部分拡大図 図1(a)のIII-III矢視断面図 印刷法を用いた波長変換デバイスの製造の流れを示すフローチャート 基板に蛍光体層を塗布するための塗布器を示す構成図であり、(a)は外観全体図であり、(b)は、塗布器21の下面図であり、(c)は(a)のノズルの矢視c断面図であり、(d)は(a)の押さえ板の矢視d断面図 波長変換デバイスの製造工程を示す概念図 波長変換部の各蛍光体層に均等に照射される第1の光のスポットを示す第1の説明図 波長変換部のいずれかの蛍光体層に偏って照射される第1の光のスポットを示す第2の説明図 波長変換素子の幅と最大混色率との関係を示すグラフ図 実施の形態2に係る光源装置の構成を示す図 実施の形態2に係る投写型映像表示装置の構成を示す図 実施の形態3に係る波長変換デバイスの構成を示す図 実施の形態3に係る波長変換デバイスの波長変換部の位置関係を示す図 実施の形態3に係る波長変換デバイスの製造の流れを示すフローチャート 実施の形態3に係る波長変換デバイスの製造の工程を説明する説明図 実施の形態3に係る波長変換デバイスの製造の工程を説明する説明図 実施の形態3に係る波長変換デバイスの製造の工程を説明する説明図 実施の形態3に係る波長変換デバイスの製造の工程を説明する説明図 実施の形態3に係る波長変換デバイスの製造の工程を説明する説明図 実施の形態4に係る波長変換デバイスの構成を示す図 実施の形態4に係る光源装置の構成を示す図 実施の形態4に係る投写型映像表示装置の構成を示す図 実施の形態5に係る投写型映像表示装置の構成を示す図 波長変換デバイスの変形例の構成を示す図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
[1-1.波長変換デバイス及び蛍光体ホイールの構成]
以下、図1-図3を参照して実施の形態1における波長変換デバイス及び蛍光体ホイールを説明する。実施の形態1では、例えば、投写型映像表示装置に用いられる波長変換デバイス及び蛍光体ホイールを説明する。図1は、蛍光体ホイール1の構成例を示す概略図であり、図1(a)は蛍光体ホイール1を光入射方向正面から見た図であり、図1(b)は図1(a)を側面から見た図である。図2は、図1の蛍光体ホイールの部分拡大図である。図3は、図1(a)のIII-III矢視断面図である。なお、各図において、蛍光体ホイール1が照明光を受光する平面をXY平面とし、XY平面と直交する方向をZ方向とする。また、Y方向を縦方向とする。また、基板11の半径方向をDAとし、基板11の円周方向をDBとする。
蛍光体ホイール1は、波長変換デバイス3と波長変換デバイス3を回転駆動するモータ5を備える。波長変換デバイス3は、基板11と波長変換素子12とを備える。実施の形態1の蛍光体ホイール1は、いわゆる投写型映像表示装置用の蛍光体ホイールである。
基板11は、例えば、アルミニウム製であり、第1主面11a及び第2主面11bを有する。基板11は、例えば、基板11の中心軸11cに対して回転制御可能な円盤形状を有する。基板11の第1主面11a上に波長変換素子12が積層されている。例えば、基板11の第2主面11bにモータ5が取り付けられている。
波長変換素子12は、入射する第1の光Lg1を波長の異なる第2の光Lg2と第1の光Lg1の波長及び第2の光Lg2の波長とは異なる波長の第3の光Lg3を生成する。基板11の第1主面11a上に配置された波長変換素子12の露出面12a側に青色の第1の光Lg1が照射される。波長変換素子12は、第1の光Lg1が入射する方向と交差する第1の方向に隣接して配置された複数の波長変換部13を有する。第1の光Lg1が入射する方向と交差する第1の方向は、例えば、基板11の第1主面11aに沿う方向である。
複数の波長変換部13は、それぞれ、入射する第1の光Lg1から第2の光Lg2の蛍光に波長変換する第1の蛍光体層15と、第1の光Lg1から第3の光Lg3の蛍光に波長変換する第2の蛍光体層17と、を含む。第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とは第1の方向、例えば、基板11の第1主面11aに沿う方向に交互に並ぶように隣接して配置されている。このように、波長変換部13は、1対の第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とを備える。基板11上に、例えば、12個以上17個以下の波長変換部13が配置されている。このように、波長変換素子12は、例えば、12個以上の波長変換部13を有する。
基板11が円盤形状である場合、複数の波長変換部13は、それぞれ、基板11の半径方向に隣接して配置され、第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とは、基板11の半径方向に隣接して配置されている。
第1の蛍光体層15の幅Wf1と前記第2の蛍光体層17の幅Wf2とは同じ長さである。ここで、同じ長さとは完全に同じ長さだけでなく、例えば、±10%程度の誤差が含まれた略同じ長さであってもよい。
第1の蛍光体層15の半径方向の幅Wf1は、第1の光Lg1が入射する方向、例えば、基板11の第1主面11aと垂直方向の第1の蛍光体層15の高さHf1よりも長い。第2の蛍光体層17の半径方向の幅Wf2は、第1の光Lg1が入射する方向、例えば、基板11の第1主面11aと垂直方向の第2の蛍光体層17の高さHf2よりも長い。これにより、第1の蛍光体層15で発生した第2の光Lg2gが隣接する第2の蛍光体層17で再び蛍光に波長変換するのを低減することができる。また、第2の蛍光体層17で発生した第3の光Lg3が隣接する第1の蛍光体層15で再び蛍光に波長変換するのを低減することができる。
第1の蛍光体層15及び第2の蛍光体層17は、例えば、シリコーンなどの樹脂やアルミナなどの無機物質をバインダとして形成される。第1の蛍光体層15及び第2の蛍光体層17のそれぞれの内部には、複数の蛍光体粒子が含まれている。
第1の蛍光体層15の蛍光体粒子は、照射される第1の光Lg1の波長域及び第2の蛍光体層17で蛍光される第3の光Lg3の波長域よりも長い波長域の第2の光Lg2を発光する。第1の蛍光体層15の蛍光体粒子は、例えば、照射される青色の色光により励起され、緑色光、赤色光の波長成分を含んだ黄色光を発光するCe付活YAG系黄色蛍光体である。この蛍光体粒子の結晶母体の代表的な化学組織はYAl12である。また、第1の蛍光体層15の蛍光体粒子は、黄色光を発光する蛍光体の代わりに赤色光を発光する蛍光体でもよい。赤色光を発光する蛍光体として、例えば、αサイアロン蛍光体(Si12-(m+n)AL(m+n)16-n)を用いてもよい。
第2の蛍光体層の蛍光体粒子は、照射される第1の光Lg1の波長域よりも長く、第1の蛍光体層15で蛍光される第2の光Lg2の波長域よりも短い波長域の第2の光Lg2を発光する。第2の蛍光体層17の蛍光体粒子は、例えば、照射される青色の色光により励起され、緑色光の波長成分を含んだ緑色光を発光する蛍光体である。緑色光を発光する蛍光体として、例えば、LuAG(LuAl12)を用いてもよい。第1の蛍光体層15及び第2の蛍光体層17は、基板11の光入射方向正面視で円環形状に形成されている。
第1の光Lg1によるスポット19における、複数の波長変換部13と交差する方向の幅Wsは、1mm~3mm程度である。このスポット19の幅Wsは、投写型画像表示装置の照明系や光変調部のパネルの大きさに応じて調整される。
複数の波長変換部13の合計幅である波長変換素子12の幅Waはスポット19の幅Wsよりも大きく、約倍以上である。実施の形態1において、波長変換素子12の幅Waは複数の波長変換部13の半径方向の幅の和である。光源から波長変換デバイス3に入射する第1の光Lg1のスポット19の半径方向DAの幅Wsは、例えば、波長変換部13の半径方向DAの長さの整数倍に等しい。スポット19の幅Wsが波長変換部13の半径方向DAの長さの整数倍に等しければ、第1の蛍光体層15及び第2の蛍光体層17へ照射されるスポット19のそれぞれの割合が略均等になる。
基板11と波長変換素子12との間に第1の蛍光体層15及び第2の蛍光体層17でそれぞれ発生した第2の光Lg2及び第3の光Lg3を反射する反射層を配置してもよい。これにより、第1の蛍光体層15及び第2の蛍光体層17で基板11に向けて進行する第2の光Lg2及び第3の光Lg3を波長変換素子12の露出面12aの方へ進行させることができるので、蛍光への変換効率を向上させることができる。また、波長変換素子12で吸収しきれなかったLg1の残りの光を、反射面で反射させ再び波長変換素子12に入射させることで、波長変換される光Lg1を増やすことができ、蛍光への変換効率を向上させることができる。
[1-2.波長変換デバイスの製造方法]
次に、図4を参照して波長変換デバイス3の製造方法を説明する。図4は、塗布法を用いた波長変換デバイス3の製造の流れを示すフローチャートである。図5は、基板11に蛍光体層を塗布するための塗布器21を示す構成図であり、図5(a)は外観全体図であり、図5(b)は、塗布器21の下面図であり、図5(c)は図5(a)のノズルの矢視c断面図であり、図5(d)は図5(a)の押さえ板の矢視d断面図である。
波長変換素子12は専用の塗布器21を用いて基板11上に塗布されて形成される。塗布器21は、例えば、シリコーンをバインダとして第1の蛍光体層15の蛍光体粒子を含む第1の樹脂体23を収容する第1のシリンジ25と、シリコーンをバインダとして第2の蛍光体層17の蛍光体粒子を含む第2の樹脂体27を収容する第2のシリンジ29とを備える。塗布器21は、さらに、第1のシリンジ25の第1の樹脂体23を吐出する第1のノズル31と、第2のシリンジ29の第2の樹脂体27を吐出する第2のノズル33と、第1のノズル31及び第2のノズル33との間に配置された押さえ板35とを有する。
第1のノズル31は、下端に配置された2つの吐出口31aと、第1のシリンジ25からそれぞれの吐出口31aまで連通する連通孔31bを有する。第2のノズル33は、下端に配置された2つの吐出口33aと、第2のシリンジ29からそれぞれの吐出口33aまで連通する連通孔33bを有する。
第1のシリンジ25にエアーが印加されると、第1の樹脂体23が第1のシリンジ25から第1のノズル31の連通孔31bを通って2つの吐出口31aから吐出される。第2のシリンジ29にエアーが印加されると、第2の樹脂体27が第2のシリンジ29から第2のノズル33の連通孔33bを通って2つの吐出口33aから吐出される。
ステップS1において、図6に示すように、基板11を回転させる。ステップS2において、図5に示すように、エアーを第1のシリンジ25へ印加して第1の樹脂体23を吐出口31aから回転する基板11上に塗布する。第1のノズル31に2つの吐出口31aが形成されているので、図6に示すように、2本の第1の樹脂体23の層が基板11の回転方向に沿って形成される。
ステップS3において、エアーを第2のシリンジ29へ印加して第2の樹脂体27を吐出口33aから回転する基板11上に塗布する。第2のノズル33に2つの吐出口33aが形成されているので、2本の第2の樹脂体27の層が基板11の回転方向に沿って形成される。
ステップS2とステップS3とは、同時に行ってもよいし、どちらかを先に行って第1の樹脂体23の層と第2の樹脂体27の層とを順番に形成してもよい。これらのステップS2とステップS3とを繰り返し行うことで、所望の数の第1の樹脂体23の層と第2の樹脂体27の層とを基板11上に形成する。
ステップS4において、基板11に形成された第1の樹脂体23の層と第2の樹脂体27の層とを焼成することで、第1の樹脂体23の層が第1の蛍光体層15になり、第2の樹脂体27の層が第2の蛍光体層17になる。このようにして、波長変換素子12を形成することができる。なお、本実施の形態では、第1の蛍光体層15、及び、第2の蛍光体層17のそれぞれの数を一度に2層ずつ塗布する例を示したが、一度に塗布する総数は2層には限定されず、第1のノズル31、及び、第2のノズル33の開口部の数を増やすことで、より多くの蛍光体層を一度に作成することが可能である。
[1-3.効果等]
以上のように、実施の形態1において、波長変換デバイス3は、第1の光Lg1が入射する方向と交差する第1の方向に隣接して配置された複数の波長変換部13を備える。複数の波長変換部13はそれぞれ、入射する第1の光Lg1の波長と異なる波長の第2の光Lg2の蛍光に波長変換する第1の蛍光体層15と、第1の方向に第1の蛍光体層15と隣接して配置され、第1の光Lg1の波長及び第2の光Lg2の波長とは異なる波長の第3の光Lg3の蛍光に波長変換する、第2の蛍光体層17とを含む。第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とは第1の方向に交互に並ぶように隣接して配置されている。
第1の蛍光体層15から出射する第2の光Lg2が第2の蛍光体層17へ入射して吸収されることで、第2の光Lg2が低減し、第2の蛍光体層17から出射する第3の光Lg3が第1の蛍光体層15へ入射して吸収され、第2の光Lg2が低減するのを防ぐことができる。
このように、第2の光Lg2と第3の光Lg3との混色率を低減することができる。ここで、混色率について図7及び図8を参照して説明する。図7は、第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とに均等に第1の光Lg1が照射する場合のスポット19の位置を示す説明図である。図8は、第1の光Lg1が照射するスポット19の領域が第1の蛍光体層15に偏っている場合のスポット19の位置を示す説明図である。なお、わかりやすくするために、第1の光Lg1が1対の第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とに跨って照射する場合を例に説明する。
第1の光Lg1が照射するスポット19の領域の面積Ssは、第1の蛍光体層15に照射されている領域S1と第2の蛍光体層17に照射されている領域S2との和である。第1の光Lg1が第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とに均等に照射されている場合、領域S1と領域S2とは等しい面積(S1=S2)になるので、以下の(1)式が成立する。
S1/Ss=S2/Ss=0.5(50%) ・・・(1)式
次に、第1の光Lg1の光路が少しずれて波長変換部13に第1の光Lg1が照射されると、図8に示すように、第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17とに均一に照射されない状態となる。図8では、例えば、スポット19が第1の蛍光体層15側にズレた場合を示す。
(S1/Ss-S2/Ss)/2/0.5=(S1-S2)/Ss ・・・(2)式
(S2/Ss-S1/Ss)/2/0.5=(S2-S1)/Ss ・・・(3)式
S1≧S2の場合(2)式で混色率が算出され、S1<S2の場合(3)式で混色率が算出される。
光路のズレを考慮したうえので混色率の最大値が低いと、第1の光Lg1の光路のズレの影響を受けにくいことを示す。以降の説明では、光路のズレを考慮した時の最大の混色率を最大混色率と記載することとする。実施の形態1の波長変換デバイス3における最大混色率は、波長変換部13の個数が増えるにつれて下がり、ある個数を過ぎるとまた上がる傾向にある。これは、波長変換素子12の幅Waが一定であれば、波長変換部13の個数が増えるほど、第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17のそれぞれの幅が小さくなる。
第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17のそれぞれの幅が小さい方が、スポット19のズレの影響を低減することができる。しかしながら、波長変換部13の個数を多くし過ぎて、第1の蛍光体層15と第2の蛍光体層17のそれぞれの幅が小さくなりすぎると、第1の蛍光体層15で蛍光した第2の光Lg2が第1の蛍光体層15の上面から出射することなく隣の第2の蛍光体層17へ入射して第3の光Lg3の蛍光に波長変換する頻度が大きくなる。これにより、波長変換デバイス3から出射される光の色合いが変化する。
第1の実施形態によれば、波長変換部13の個数、すなわち、波長変換素子12の幅Waに対する分割数が12個~17個であれば、最大混色率が15%以下となり、人の眼には気づかない程度に低減することができる。
例えば、図9に示すように、実施の形態1において、第1の光Lg1のスポットサイズの幅Waが3mmの場合で波長変換素子12の幅Wが0.5mm以下の場合、混色率が15%以下であり、ほとんどの幅において、最大混色率が10%以下となる。
また、第1の実施形態の波長変換デバイス3の製造方法によれば、波長変換素子12の設計条件に応じて最適化した生産に対応することができ、さらに低コスト化を図ることができる。
(実施の形態2)
次に、図10及び図11を参照して、実施の形態2の光源装置51及び投写型映像表示装置101を説明する。図10は、実施の形態2に係る光源装置の構成を示す図である。図11は、実施の形態2に係る投写型映像表示装置の構成を示す図である。
実施の形態2は、図10及び図11に示すように、実施の形態1の蛍光体ホイール1を用いた光源装置51及び光源装置51を用いた投写型映像表示装置101である。この点及び以下に説明する点以外の構成について、実施の形態1の蛍光体ホイール1と実施の形態2の蛍光体ホイール1とは共通であるので説明を省略する。
図10に、環状の波長変換デバイス3を備える蛍光体ホイール1を用いた光源装置51として示す。実施の形態2の光源装置51は、例えば、3チップ方式の投写型映像表示装置用の光源装置である。なお、3チップ方式は、今回のデバイスを使用する投写型表示装置の例であり、表示素子の数は3以外であってもよい。以下において、図2で示す波長変換素子12を用いた蛍光体ホイール1を用いて光源装置51の説明を行う。
複数のレーザー光源901から出射した青色の波長域のレーザー光は、レーザー光源901のそれぞれに対応して設けられる複数のコリメータレンズ902でコリメートされる。コリメートされた青色光は、後段の凸レンズ903に入射し、その光束幅を小さくし、続く拡散板904に入射し拡散され光の均一度が向上される。光の均一度が向上された青色光は、後段の凹レンズ905に入射し平行光束化される。
凹レンズ905で平行化された青色光は、光軸に対して略45度傾けて配置された分光特性付きミラー906に入射し、光の進行方向を変えずにそのまま、後段の凸レンズ907へと入射する。分光特性付きミラー906は、レーザー光源901とレーザー光源921から出射する青色光の波長域の光は通過し、蛍光体ホイール1でレーザー光源901からの青色光を励起光として波長変換される蛍光の波長域の光を反射する分光特性を有する。
ここでは、分光特性付きミラー906は、レーザー光源からの青色光と波長変換された蛍光の波長特性に注目した分光特性を有するとしたが、レーザー光源の偏光方向に着目し、レーザー光源からの青色光の偏光方向を同一方向に調整することで、レーザー光源からの特定の偏光方向の青色光の波長域の光を通過し、波長変換された蛍光の波長特性に注目した分光特性を有するようにしても良い。
凸レンズ907に入射した青色光は、後段の凸レンズ908との組み合わせで、後段の蛍光体ホイール1に設けられたリング状の波長変換素子12へと入射する。蛍光体ホイール1は、モータ5が取り付けられており、凸レンズ907、908で集光された青色の励起光が、蛍光体ホイール1の回転軸を中心に環状に配置された波長変換素子12へ入射するように配置されている。
凸レンズ907、908で、蛍光体ホイール1の波長変換素子12上に集光された青色光は、蛍光に波長変換されるとともに、光の進行方向を180度変えて、再び、凸レンズ908、907にこの順で入射し、平行光化される。ここでの波長変換される蛍光は、後述するレーザー光源921から出射される青色光と組み合わせて、例えば、白色光を構成するように波長領域が最適化される。
凸レンズ907を出射し平行光化された蛍光は、分光特性付きミラー906へと逆方向から入射する。分光特性付きミラー906は、前述の通り、蛍光の波長領域の光を反射する特性を有しているので、光の方向を90度変更する。分光特性付きミラー906で光の進行方向を90度変えた蛍光は、後段の凸レンズ909へと入射する。
また、複数のレーザー光源921から出射した青色の波長域のレーザー光は、レーザー光源921のそれぞれに対応して配置された複数のコリメータレンズ922でコリメートされる。コリメートされた青色光は、後段の凸レンズ923に入射し、その光束幅を小さくし、続く拡散板924に入射し拡散され光の均一度が向上される。光の均一度が向上された青色光は、後段の凹レンズ925に入射し平行光束化される。
凹レンズ925で平行化された青色光は、レーザー光源921から出射する青色光の波長域の光は通過する特性を有し、光軸に対して略45度傾けて配置された分光特性付きミラー906に入射し、光の進行方向を変えずにそのまま、後段の凸レンズ909へと入射する。
凸レンズ909に入射した蛍光体ホイール1からの蛍光とレーザー光源921からの青色光は集光し、凸レンズ909の略集光位置に入射端を配置したロッドインテグレータ910に入射する。ロッドインテグレータ910で光束の均一化された光は、ロッドインテグレータ910の出射端から出射する。
図10で示す実施の形態2では、分光特性付きミラー906は光軸に略45度の角度で配置を行ったが、その分光特性を最大化するために、分光特性付きミラー906の光軸に対する角度は、略45度とは異なる角度を有しても良く、その場合には、その角度に合わせて、その他の部品を配置しても良い。
また、図10では、分光特性付きミラー906は、青色光の波長域の光を透過、蛍光の波長域の光を反射する特性を有するものとして説明を行ったが、青色光の波長域の光を反射、蛍光の波長域の光を透過する特性を有するものとして、適宜その他の部品の配置を最適化しても良い。
また、レーザー光源901からのレーザー光は、青色光の波長域の光ではなく、紫外領域の光でも良い。その場合は、分光特性付きミラー906の特性や、その他部品の配置などは、レーザー光源901のレーザー光の波長領域に合わせて最適化すればよい。
次に、蛍光体ホイール1を用いた光源装置51を用いた投写型映像表示装置101の構成について説明する。図11に第1の光源装置としての光源装置51を用いた投写型映像表示装置101の構成を示す。実施の形態2における投写型映像表示装置101は、いわゆる3チップ方式の投写型映像表示装置である。
ロッドインテグレータ910を出射した光は、凸レンズ1031、1032、1033で構成されるリレーレンズ系で、光変調部としてのDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)1041、1042、1043へと写像する。
凸レンズ1031、1032、1033で構成されたリレーレンズ系を出射した光は、微小ギャップ1035を設けた全反射プリズム1034に入射する。リレーレンズ系を出射し、全反射プリズム1034に全反射角以上の角度で入射した光は、微小ギャップ1035で反射し光の進行方向を変えて、微小ギャップ1037を設けた3つのガラスブロックで構成されたカラープリズム1036に入射する。
カラープリズム1036の第1のガラスブロックに全反射プリズム1034から入射した青色光と蛍光光のうち青色光は、まず微小ギャップの1037の前段に設けられた青色反射の特性を有する分光特性付き反射膜で反射し、その進行方向を変え、全反射プリズムへと進行し、全反射プリズム1034とカラープリズム1036との間に設けられた微小ギャップに全反射角以上の角度で入射し、青色の映像を表示するDMD1043に入射する。
続いて、微小ギャップを通過した蛍光光のうち赤色光は、カラープリズム1036の第2と第3のガラスブロックの間に設けられた、赤色の波長領域の光を反射し、緑色光を通過する分光特性を有する分光特性付き反射膜で反射され、第1のガラスブロック側へとその進行方向を変える。
光の進行方向を変えた赤色光は、カラープリズム1036の第1と第2のガラスブロックの間に設けた微小ギャップ1037で再び反射し、その光の進行方向を変えて赤色用のDMD1042に入射する。
また、微小ギャップを通過した蛍光光のうち緑色光は、カラープリズムの第2と第3のガラスブロックの間に設けられた赤色の波長領域の光を反射し、緑色光を通過する分光特性を有する分光特性付き反射膜を通過し、第3のガラスブロックへとそのまま進行し、そのまま緑色用DMD1041へ入射する。
DMD1041、1042、1043は、図示しない映像回路から、各色の映像信号に応じて画素ごとにミラーの方向を変えることで、光の進行方向を変更する。
緑色用のDMD1041で映像信号に応じて光の進行方向を変更した緑色光は、カラープリズム1036の第3のガラスブロックに入射し、カラープリズム1036の第3と第2のガラスブロックの間に設けられた分光特性付き反射膜を通過する。
赤色用のDMD1042で映像信号に応じて光の進行方向を変更した赤色光は、カラープリズム1036の第2のガラスブロックに入射し、カラープリズム1036の第2と第1のガラスブロックの間に設けられた微小ギャップ1037に全反射角以上の角度で入射することで反射する。その後、赤色光は、カラープリズムの第3のガラスブロックへ光の進行方向を変えて、カラープリズム1036の第2と第3のガラスブロック間に設けられた、分光特性付き反射膜で反射し、その光の進行方向を変え、緑色光と合成される。
分光特性付き反射膜で合成された光は、カラープリズム1036の第1のガラスブロック側に進行し、カラープリズム1036の第2と第1のガラスブロックの間に設けられた微小ギャップ1037に全反射角以下の角度で入射することで透過する。
さらに、青色用のDMD1043で映像信号に応じて光の進行方向を変更した青色光は、カラープリズム1036の第1のガラスブロックを入射し、全反射プリズム1034側に進行し、全反射プリズム1034とカラープリズム1036との間に設けられたギャップに、全反射角以上の角度で入射することで、カラープリズム1036の第2のガラスブ
ロック側に進行する。その後、青色光は、カラープリズム1036の第1と第2のガラスブロックの間に設けられた微小ギャップ1037の前の第1のガラスブロック側に設けられた分光特性付き反射膜で反射し、全反射プリズム1034側に光の進行方向を変え、緑色DMD1041と赤色DMD1042からの光と合成され、全反射プリズム1034へ入射する。
全反射プリズム1034に入射したDMD1041、1042、1043からの光は、全反射プリズム1034を透過し、投写光学系としての投写レンズ1051へと入射し、図示しないスクリーンへと照射される。
実施の形態2における、光源装置51及び投写型映像表示装置101によれば、蛍光体ホイール1を用いているので、光源の光として色のズレを低減した光を用いることができる。
(実施の形態3)
[3-1.波長変換デバイスの構成]
次に、図12、13を参照して、実施の形態3の蛍光体ホイール1Aを説明する。図12及び図13は、実施の形態3に係る蛍光体ホイール1Aの構成を示す図である。実施の形態3の蛍光体ホイール1Aの波長変換デバイス3Aの波長変換素子12Aは、渦巻形状を有する。この点及び以下に説明する点以外の構成について、実施の形態1の蛍光体ホイール1と実施の形態3の蛍光体ホイール1Aとは共通であるので説明を省略する。
波長変換素子12Aは渦巻形状を有し、波長変換部13Aを構成する第1の蛍光体層15Aと第2の蛍光体層17Aのそれぞれの半径は、徐々に基板11の内側から外側に延びるにつれて大きくなる。
図13に示すように、例えば、基板11の周方向の任意の第1の位置P1と、第1の位置P1とは異なる任意の第2の位置P2と、に複数の波長変換部13Aが配置されている。第1の位置P1に配置された複数の波長変換部13Aにおける基板11の半径方向DAの中点である第1の点Pt1と、第2の位置P2の複数の波長変換部13Aにおける基板11の半径方向DAの中点である第2の点Pt2と、において、基板11の回転中心P0と第1の点Pt1との距離Rt1と、基板11の回転中心P0と第2の点Pt2との距離Rt2と、は異なる。この構成の場合、波長変換部13Aが基板11の周方向に延びるにつれて波長変換部13Aの半径が大きくなり、波長変換部13Aは渦巻形状を有する。
[3-2.波長変換デバイスの製造方法]
次に、図14-図15Eを参照して波長変換デバイス3Aの製造方法を説明する。図14は、波長変換デバイス3Aの製造の流れを示すフローチャートである。図15A-図15Eは、それぞれ、実施の形態3に係る波長変換デバイス3Aの製造の工程を説明する説明図である。
ステップS1において、図15Aに示すように、第1の蛍光体層15Aに含まれる第1の蛍光体を含む第1のグリーンシート41と、第2の蛍光体層17Aに含まれる第2の蛍光体を含む第2のグリーンシート43とを作成する。図15Aにおいて、第1のグリーンシート41及び第2のグリーンシート43の断面が示されている。
第1のグリーンシート41及び第2のグリーンシート43は、例えば、以下の手順で作成される。酸化セリウム粉末、酸化イットリウム粉末、及び酸化アルミニウム粉末をそれぞれ所定量配合した原料粉末に対して、エタノール、PVB系バインダ及びグリセリン系可塑剤を添加して、ボールミルによって粉砕混合を行い、スラリーを作成する。このスラリーからドクターブレード法により、第1のグリーンシート41及び第2のグリーンシート43を作成する。
ステップS2において、図15Bに示すように、第1のグリーンシート41と第2のグリーンシート43とを交互に積層する。第1のグリーンシート41と第2のグリーンシート43を1組の複合シート45として、積層された複数の複合シート45を作成する。図15Bでは、2層の複合シート45が積層されている。
ステップS3において、積層された第1のグリーンシート41と第2のグリーンシート43とを、筒状の芯部材47に巻き取る。芯部材47は、その外周上に段差47aを有する。芯部材47の段差47aに、積層された第1のグリーンシート41及び第2のグリーンシート43の先端部を当てて、最下端のグリーンシート(図15Cにおいて第2のグリーンシート43)の先端部を芯部材47に貼り付けて固定する。次に、図15Dに示すように、芯部材47を回転させることで、積層された第1のグリーンシート41と第2のグリーンシート43とを、筒状の芯部材47に巻き取る。複合シート45が所望の積層数になるまで芯部材47を回転させる。ここでは、説明を簡易にするために、2層の複合シート45に対して芯部材を2回転させて、渦巻状の4層の複合シート45を形成する。
複合シート45が所望の積層数になった渦巻状の複数の複合シート45から芯部材47を除去し、ステップS14において、渦巻状の複数の複合シート45を焼成する。これにより、第1のグリーンシート41が第1の蛍光体層15Aになり、第2のグリーンシート43が第2の蛍光体層17Aになり、複合シート45が波長変換部13Aになる。
ステップS15において、焼成された渦巻状の複数の複合シート45(波長変換部13A)を、所望の厚みにスライスして波長変換素子12Aを作成する。作成した波長変換素子12Aを波長変換デバイス3Aに接着する。
[3-3.効果等]
このように、実施の形態3の波長変換デバイスの製造方法によれば、渦巻き状の波長変換素子12Aを効率良く大量に製造することができ、生産コストを低減することができる。また、グリーンシートにより波長変換デバイスを製造する場合、蛍光体の充填量を増やすことで、波長の変換効率向上と熱抵抗値の低下による蛍光体の温度低下を得ることができる。
(実施の形態4)
次に、図16-図18を参照して、実施の形態4の蛍光体ホイール1B、光源装置51B及び投写型映像表示装置101Bを説明する。図16は、実施の形態4に係る蛍光体ホイール1Bの構成を示す図である。図17は、実施の形態4に係る光源装置51Bの構成を示す図である。図18は、実施の形態4に係る投写型映像表示装置101Bの構成を示す図である。
実施の形態4の蛍光体ホイール1Bは、図16に示すように、例えば、1チップ方式の投写型映像表示装置用の蛍光体ホイールである。蛍光体ホイール1Bは、基板11の円環領域11e上に環状の波長変換素子12Bが形成されているが、円環領域11eの一部領域において第1の光Lg1が通過する開口部11ebが設けられている。このように、蛍光体ホイール1Bの波長変換デバイス3Bは、セグメント形状の波長変換素子12Bを有する。波長変換素子12Bは、並べて配置されたセグメント形状の第1の蛍光体層15Bと第2の蛍光体層17Bとを有する。波長変換部13Bは、円環領域11eの一部領域11eaに設けられているが、円環領域130aの残りの領域に設けられた開口部11ebにおいて波長変換部13が形成されていないので、第1の光Lg1は蛍光体ホイール1Bを通過可能である。その他の構成は実施の形態1の蛍光体ホイール1と同様であるのでその説明は省略する。
実施の形態4の光源装置51Bは、図17に示すように、例えば、1チップ方式の投写型映像表示装置用の光源装置である。複数のレーザー光源1101から出射した青色の波長域のレーザー光は、レーザー光源1101のそれぞれに対応して設けられる複数のコリメータレンズ1102でコリメートされる。コリメートされた青色光は、後段の凸レンズ1103に入射し、その光束幅が小さくされ、続く拡散板1104に入射し拡散され光の均一度を改善するに光の均一度を改善された青色光は、後段の凹レンズ1105に入射し平行光束化される。
凹レンズ1105で平行化された青色光は、光軸に対して略45度傾けて配置された分光特性付きミラー1106に入射し、光の進行方向が90度変更されて、後段の凸レンズ1107へと入射する。分光特性付きミラー1106は、レーザー光源1101から出射する青色光の波長域の光は反射し、蛍光体ホイール1Bでレーザー光源1101からの青色光を励起光として波長変換される蛍光の波長域の光を通過する分光特性を有する。
なお、ここでは、分光特性付きミラー1106は、レーザー光源からの青色光と波長変換された蛍光の波長特性に注目した分光特性を有するとしたが、レーザー光源の偏光方向に着目し、レーザー光源からの青色光の偏光方向を同一方向に調整することで、レーザー光源からの青色光の波長域と偏光方向の光を通過し、波長変換された蛍光の波長特性に注目した分光特性を有するようにしても良い。
凸レンズ1107に入射した青色光は、後段の凸レンズ1108との組み合わせで、後段の蛍光体ホイール1Bに設けられた環状領域の一部が欠落した波長変換素子12Bへと入射する。蛍光体ホイール1Bは、その回転軸を中心に、凸レンズ1107、1108で集光された青色の励起光が、環状の波長変換素子12Bと開口部11ebが配置された半径領域へと入射するように配置されている。
凸レンズ1107、1108で、蛍光体ホイール1Bの波長変換素子12B上に集光された青色光は、蛍光に波長変換されるとともに、光の進行方向を180度変えて、再び、凸レンズ1108、1107にこの順で入射し、平行光化される。ここでの波長変換される蛍光は、レーザー光源1101から出射される青色光と組み合わせて、例えば、白色光を構成するように波長領域を最適化されている。
凸レンズ1107を出射し平行光化された蛍光は、分光特性付きミラー1106へと再び入射する。分光特性付きミラー1106は、前述の通り、蛍光の波長領域の光を透過する特性を有しているので、光の方向をそのまま変更せずに通過する。
次に、蛍光体ホイール1Bの開口部11ebに集光されたレーザー光源1101からの青色光は、蛍光体ホイール1Bを通過し、その後段の凸レンズ1121、1122で平行光化される。その後、後段に設けられた、3枚の反射ミラー1123、1125、1127と3枚の凸レンズ1124、1126、1128で構成されるリレーレンズ系によって、分光特性付きミラー1106に、レーザー光源1101からの光が入射する方向とは180度逆の方向から平行光化されて入射するように導光される。なお、ここでは、3枚のミラーと3枚の凸レンズにてリレー光学系を構成したが、同様の性能を有するのであれば、他の構成でも良い。
凸レンズ1128から、分光特性付きミラー1106に入射した青色光は、光の進行方向を90度変えて、反射する。
上記構成によって、分光特性付きミラー1106で合成された蛍光と青色光が、時分割されて凸レンズ1109に入射することになる。
分光特性付きミラー1106から凸レンズ1109に入射した時分割された蛍光と青色光は、後段の凸レンズ1109で集光され後段のカラーフィルター付きホイール1110に入射する。カラーフィルター付きホイール1110は、蛍光体ホイール1Bと図示されていない同期回路を用いて同期されており、光学系の特性に合わせて、青色光および蛍光の一部もしくは全波長域を透過するような特性を有する複数のフィルターで構成されている。
蛍光体ホイール1Bから、例えば黄色の蛍光が発光されている時間帯に対して、蛍光の波長域をそのまま透過する領域、蛍光の中で赤色の部分の光を反射し緑色光を透過する領域、蛍光の中で緑色の部分の光を反射し赤色光を透過する領域などのうち、少なくとも一つの領域を有するカラーフィルター付きホイール1110が同期して回転している。また、蛍光体ホイール1Bの開口部11ebを通過してきた青色光には、蛍光の波長域をそのまま透過する領域が対応することで、ロッドインテグレータ1111の入射端近傍に、時系列に光の波長域の異なる色光が集光する。
ロッドインテグレータ1111に入射した光は、ロッドインテグレータ1111で均一化され、その出射端からは均一化された光が出射される。
なお、実施の形態4では、カラーフィルター付きホイール1110は、ロッドインテグレータ1111の前に配置されているが、ロッドインテグレータ1111の後に配置されていても良い。
実施の形態4の投写型映像表示装置101Bは、図18に示すように、例えば、1チップ方式の投写型映像表示装置である。投写型映像表示装置101Bは、光源装置51Bを備える。
ロッドインテグレータ1111を出射した光は、凸レンズ1231、1232、1233で構成されるリレーレンズ系で、後述するDMD1241へと写像する。
凸レンズ1231、1232、1233を通過して全反射プリズム1234に入射した光は、全反射プリズム1234の微小ギャップ1235に全反射角以上の角度で入射し、反射することで光の進行方向を変えてDMD1241に入射する。
DMD1241は、蛍光体ホイール1Bとカラーフィルター付きホイール1110の組み合わせで出射される色光に同期した図示しない映像回路からの信号に応じて、微小ミラーの方向を変えて光の進行方向を変えて出射する。
DMD1241で映像信号に応じて光の進行方向が変わった光は、全反射プリズム1234に入射し、全反射プリズム1234の微小ギャップ1235に全反射角度以下の角度で入射することで、そのまま透過して、投写レンズ1251に入射し、図示しないスクリーンに投写される。
実施の形態4の蛍光体ホイール1B、光源装置51B、及び、投写型映像表示装置101Bによれば、波長変換デバイス3Bの波長変換素子12Bでの光変換において変換効率の低下を抑制し、照射される光のスポットのズレによって異なる波長領域の光にそれぞれ変換する2種類の波長変換層に照射される光の割合が変化するのを低減することができる。これにより、色の再現度を向上させることができる。
(実施の形態5)
次に、図19を参照して実施の形態5の投写型映像表示装置101Dを説明する。図19は、実施の形態5に係る投写型映像表示装置101Dの構成を示す図である。
投写型映像表示装置101Dは、画像形成手段として、TN(Twisted Nematic)モードもしくはVA(Vertical Alignment)モードであって、画素領域に薄膜トランジスタを形成したアクティブマトリクス方式の透過型の液晶パネルを用いている。
光源装置51Dは、青色半導体レーザー116、青色固体光源ユニット119、レンズ126、127、第1拡散板128、第1の位相差板129、ダイクロイックミラー130、コンデンサレンズ131、132、蛍光板136、第2の位相差板である1/4波長板137、コンデンサレンズ138、第2拡散板139、反射板140、及び蛍光体ホイール1で構成される。
光源装置51Dから出射した光は、第1のレンズアレイ板200、第2のレンズアレイ板201、偏光変換素子202、重畳用レンズ203、青反射のダイクロイックミラー204、緑反射のダイクロイックミラー205、反射ミラー206、207、208、リレーレンズ209、210、フィールドレンズ211、212、213、入射側偏光板214、215、216、液晶パネル217、218、219、出射側偏光板220、221、222、赤反射のダイクロイックミラーと青反射のダイクロイックミラーから構成される色合成プリズム223からなる光学系を介して投写レンズ224に入射される。
光源装置51Dからの白色光は、複数のレンズ素子から構成される第1のレンズアレイ板200に入射する。第1のレンズアレイ板200に入射した光束は多数の光束に分割される。分割された多数の光束は、複数のレンズから構成される第2のレンズアレイ板201に収束する。第1のレンズアレイ板200のレンズ素子は液晶パネル217、218、219と相似形の開口形状である。第2のレンズアレイ板201のレンズ素子は第1のレンズアレイ板200と液晶パネル217、218、219とが略共役関係となるようにその焦点距離を決めている。第2のレンズアレイ板201から出射した光は偏光変換素子202に入射する。
偏光変換素子202は、偏光分離プリズムと1/2波長板により構成され、光源からの自然光を一つの偏光方向の光に変換する。蛍光光は自然光であるため、一つの偏光方向に偏光変換されるが、青色光はS偏光の光で入射するため、P偏光に変換される。偏光変換素子202からの光は重畳用レンズ203に入射する。重畳用レンズ203は第2のレンズアレイ板201の各レンズ素子から出射した光を液晶パネル217、218、219上に重畳照明するためのレンズである。第1のレンズアレイ板200および第2のレンズアレイ板201と、偏光変換素子202と、重畳用レンズ203を照明光学系としている。
重畳用レンズ203からの光は、色分離手段である青反射のダイクロイックミラー204、緑反射のダイクロイックミラー205により、青、緑、赤のそれぞれの色光に分離される。緑色光はフィールドレンズ211、入射側偏光板214を透過して、液晶パネル217に入射する。青色光は反射ミラー206で反射した後、フィールドレンズ212、入射側偏光板215を透過して液晶パネル218に入射する。赤色光はリレーレンズ209、210や反射ミラー207、208を透過屈折および反射して、フィールドレンズ213、入射側偏光板216を透過して、液晶パネル219に入射する。
3枚の液晶パネル217、218、219は映像信号に応じた画素への印加電圧の制御により入射する光の偏光状態を変化させ、それぞれの液晶パネル217、218、219の両側に透過軸を直交するように配置したそれぞれの入射側偏光板214、215、216および出射側偏光板220、221、222を組み合わせて光を変調し、緑、青、赤の画像を形成する。出射側偏光板220、221、222を透過した各色光は色合成プリズム223により、赤、青の色光がそれぞれ赤反射のダイクロイックミラー、青反射のダイクロイックミラーによって反射し、緑の色光と合成され、投写レンズ224に入射する。投写レンズ224に入射した光は、スクリーン(図示せず)上に拡大投写される。
実施の形態5の投写型映像表示装置101Dによれば、光源装置51Dの蛍光体ホイール1の波長変換素子12Bでの光変換において変換効率の低下を抑制し、照射される光のスポットのズレによって異なる波長領域の光にそれぞれ変換する2種類の波長変換層に照射される光の割合が変化するのを低減することができる。これにより、色の再現度を向上させることができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
実施の形態1において、波長変換デバイス3は蛍光体ホイール1に含まれていたがこれに限らない。図20に示すように、波長変換デバイス3Cは円盤形状の基板ではなく矩形の基板11Cを備えてもよい。矩形の基板11上に基板11Cの長手方向に沿って延びる直線形状の波長変換素子12Cが形成されている。波長変換素子12Cは複数の波長変換部13Cを備え、複数の波長変換部13Cは、それぞれ、直線形状の第1の蛍光体層15Cと第2の蛍光体層17Cとを備える。矩形の基板11は、固定された状態で第1の光Lg1を受光してもよいし、波長変換素子12Cの長手方向に往復スライドしながら第1の光Lg1を受光してもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。したがって、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
(実施の形態の概要)
(1)本開示の波長変換デバイスは、入射する第1の光を波長の異なる第2の光と第1の光の波長及び第2の光の波長とは異なる波長の第3の光を生成する波長変換素子を備え、波長変換素子は、第1の光が入射する方向と交差する第1の方向に隣接して配置された複数の波長変換部を有し、複数の波長変換部は、それぞれ、第1の光から第2の光を蛍光に波長変換する第1の蛍光体層と、第1の光から第3の光を蛍光に波長変換する第2の蛍光体層とを含み、第1の蛍光体層と第2の蛍光体層とは第1の方向に交互に並ぶように隣接して配置されている。
これにより、変換効率の低下を抑制し、照射される光のスポットのズレによって異なる波長領域の光にそれぞれ変換する2種類の波長変換層に照射される光の割合が変化するのを低減することができる。
(2)(1)の波長変換デバイスにおいて、第1の蛍光体層の第1の方向の幅は、第1の光が入射する方向の第1の蛍光体層の高さよりも長く、
第2の蛍光体層の第1の方向の幅は、第1の光が入射する方向の第2の蛍光体層の高さよりも長い。
(3)(1)または(2)の波長変換デバイスにおいて、波長変換素子が配置される基板を備え、第1の方向は基板の面に沿う方向である。
(4)(3)の波長変換デバイスにおいて、基板は円盤形状を有し、複数の波長変換部は、それぞれ、基板の半径方向に隣接して配置され、第1の蛍光体層と第2の蛍光体層とは、基板の半径方向に交互に並ぶように隣接して配置されている。
(5)(1)から(4)のいずれか1つの波長変換デバイスにおいて、第1の蛍光体層の幅と第2の蛍光体層の幅とが同じ長さである。
(6)(1)から(5)のいずれか1つの波長変換デバイスにおいて、波長変換素子は、12個以上の波長変換部を有する。
(7)(3)または(4)の波長変換デバイスにおいて、基板の周方向の任意の第1の位置と、第1の位置とは異なる任意の第2の位置と、に複数の波長変換部材が配置され、第1の位置に配置された複数の波長変換部における基板の半径方向の中点である第1の点と、第2の位置の複数の波長変換部における基板の半径方向の中点である第2の点と、において、基板の回転中心と第1の点との距離と、基板の回転中心と第2の点との距離と、は異なる。
(8)本開示の蛍光体ホイールは、(3)または(4)の波長変換デバイスと、基板を回転駆動するモータと、を備える。
(9)本開示の光源装置は、(8)の蛍光体ホイールと、レーザー光を第1の光として出射する光源と、を備え、光源から波長変換デバイスに入射する第1の光のスポットの半径方向の長さは、波長変換部の半径方向の長さの整数倍に等しい。
(10)(9)の光源装置において、光源は、第1の光として青色のレーザー光を出射し、第1の蛍光体層は、第1の光を受けて黄色光を発光する。
(11)(9)の光源装置において、光源は、第1の光として青色のレーザー光を出射し、第1の蛍光体層は、第1の光を受けて赤色光を発光する。
(12)(9)から(12)のいずれか1つの光源装置において、光源は、第1の光として青色のレーザー光を出射し、第2の蛍光体層は、第1の光を受けて緑色光を発光する。
(13)本開示の投写型映像表示装置は、(9)から(12)のいずれか1つの光源装置と、光源装置から出射する第2の光及び第3の光を用いて映像光を生成する光変調部と、映像光を投写する投写光学系と、を備える。
(14)本開示の波長変換デバイスの製造方法は、基板上に入射する第1の光の波長と異なる波長の第2の光の蛍光に波長変換する第1の蛍光体を含む第1の樹脂体を基板の面に沿う方向に基板上に間隔を空けて塗布し、第1の光の波長及び第2の光の波長とは異なる波長の第3の光の蛍光に波長変換する、第2の蛍光体を含む第2の樹脂体を基板上に基板の面に沿う方向に第1の樹脂体と隣接して塗布し、第1の樹脂体と第2の樹脂体とで構成される波長変換部を複数個形成し、基板に形成された複数の第1の樹脂体及び第2の樹脂体を焼成する。
(15)本開示の波長変換デバイスの製造方法は、基板上に入射する第1の光の波長と異なる波長の第2の光の蛍光に波長変換する第1の蛍光体を含む第1のグリーンシートと、第1の光の波長及び第2の光の波長とは異なる波長の第3の光の蛍光に波長変換する第2の蛍光体を含む第2のグリーンシートとを作成し、第1のグリーンシートと第2のグリーンシートをそれぞれ交互に積層し、積層した第1のグリーンシートと第2のグリーンシートとを巻き取り、巻き取られた第1のグリーンシートと第2のグリーンシートとを焼成し、焼成された第1のグリーンシートと第2のグリーンシートとを所定の厚みにスライスして渦巻状の波長変換素子を作成し、波長変換素子を基板に固定する。
本開示は、照明光を照射させて光を波長変換させる波長変換デバイス、蛍光体ホイール、蛍光体ホイールで波長変換させた光を用いる光源装置、及び投写型映像表示装置に利用可能である。
1、1A、1B 蛍光体ホイール
3、3A、3B、3C 波長変換デバイス
5 モータ
11、11C 基板
11a 第1主面
11b 第2主面
11c 中心軸
11e 円環領域
11ea 一部領域
11eb 開口部
12、12A、12B、12C 波長変換素子
13、13A、13B、13C 波長変換部
12a 露出面
15、15A、15B、15C 第1の蛍光体層
17、17A、17B、17C 第2の蛍光体層
19 スポット
21 塗布器
23 第1の樹脂体
25 第1のシリンジ
27 第2の樹脂体
29 第2のシリンジ
31 第1のノズル
33 第2のノズル
35 押さえ板
31a、33a 吐出口
31b、33b 連通孔
41 第1のグリーンシート
43 第2のグリーンシート
45 複合シート
47 芯部材
47a 段差
51、51B、51D 光源装置
101、101B、101D、 投写型映像表示装置
Lg1 第1の光
Lg2 第2の光
Lg3 第3の光
Wa 幅
Wf1、Wf2 幅
Hf1、Hf2 高さ

Claims (15)

  1. 入射する第1の光を波長の異なる第2の光と前記第1の光の波長及び前記第2の光の波長とは異なる波長の第3の光を生成する波長変換素子を備え、
    前記波長変換素子は、前記第1の光が入射する方向と交差する第1の方向に隣接して配置された複数の波長変換部を有し、
    前記複数の波長変換部は、それぞれ、前記第1の光から前記第2の光の蛍光に波長変換する第1の蛍光体層と、前記第1の光から前記第3の光の蛍光に波長変換する第2の蛍光体層とを含み、
    前記第1の蛍光体層と前記第2の蛍光体層とは前記第1の方向に交互に並ぶように隣接して配置されている、
    波長変換デバイス。
  2. 前記第1の蛍光体層の前記第1の方向の幅は、前記第1の光が入射する方向の前記第1の蛍光体層の高さよりも長く、
    前記第2の蛍光体層の前記第1の方向の幅は、前記第1の光が入射する方向の前記第2の蛍光体層の高さよりも長い、
    請求項1に記載の波長変換デバイス。
  3. 前記波長変換素子が配置される基板を備え、
    前記第1の方向は前記基板の面に沿う方向である、
    請求項1または2に記載の波長変換デバイス。
  4. 前記基板は円盤形状を有し、
    前記複数の波長変換部は、それぞれ、前記基板の半径方向に隣接して配置され、
    前記第1の蛍光体層と前記第2の蛍光体層とは、前記基板の半径方向に交互に並ぶように隣接して配置されている、
    請求項3に記載の波長変換デバイス。
  5. 前記第1の蛍光体層の幅と前記第2の蛍光体層の幅とが同じ長さである、
    請求項1から4のいずれか1つに記載の波長変換デバイス。
  6. 前記波長変換素子は、12個以上の前記波長変換部を有する、
    請求項1から5のいずれか1つに記載の波長変換デバイス。
  7. 前記基板の周方向の任意の第1の位置と、前記第1の位置とは異なる任意の第2の位置と、に前記複数の波長変換部材が配置され、
    前記第1の位置に配置された前記複数の波長変換部における前記基板の半径方向の中点である第1の点と、前記第2の位置の前記複数の波長変換部における前記基板の半径方向の中点である第2の点と、において、前記基板の回転中心と前記第1の点との距離と、前記基板の回転中心と前記第2の点との距離と、は異なる、
    請求項3または4に記載の波長変換デバイス。
  8. 請求項3または4の波長変換デバイスと、
    前記基板を回転駆動するモータと、を備える、
    蛍光体ホイール。
  9. 請求項8に記載の蛍光体ホイールと、
    レーザー光を前記第1の光として出射する光源と、を備え、
    前記光源から前記波長変換デバイスに入射する前記第1の光のスポットの半径方向の長さは、前記波長変換部の前記半径方向の長さの整数倍に等しい、
    光源装置。
  10. 前記光源は、前記第1の光として青色のレーザー光を出射し、
    前記第1の蛍光体層は、前記第1の光を受けて黄色光を発光する、
    請求項9に記載の光源装置。
  11. 前記光源は、前記第1の光として青色のレーザー光を出射し、
    前記第1の蛍光体層は、前記第1の光を受けて赤色光を発光する、
    請求項9に記載の光源装置。
  12. 前記光源は、前記第1の光として青色のレーザー光を出射し、
    前記第2の蛍光体層は、前記第1の光を受けて緑色光を発光する、
    請求項9から11のいずれか1つに記載の光源装置。
  13. 請求項9から12のいずれか1つに記載の光源装置と、
    前記光源装置から出射する前記第2の光及び前記第3の光を用いて映像光を生成する光変調部と、
    前記映像光を投写する投写光学系と、を備える、
    投写型映像表示装置。
  14. 基板上に入射する第1の光の波長と異なる波長の第2の光の蛍光に波長変換する第1の蛍光体を含む第1の樹脂体を前記基板の面に沿う方向に前記基板上に間隔を空けて塗布し、
    前記第1の光の波長及び前記第2の光の波長とは異なる波長の第3の光の蛍光に波長変換する、第2の蛍光体を含む第2の樹脂体を前記基板上に前記基板の面に沿う方向に前記第1の樹脂体と隣接して塗布し、
    前記第1の樹脂体と前記第2の樹脂体とで構成される波長変換部を複数個形成し、
    前記基板に形成された複数の前記第1の樹脂体及び前記第2の樹脂体を焼成する、
    波長変換デバイスの製造方法。
  15. 基板上に入射する第1の光の波長と異なる波長の第2の光の蛍光に波長変換する第1の蛍光体を含む第1のグリーンシートと、前記第1の光の波長及び前記第2の光の波長とは異なる波長の第3の光の蛍光に波長変換する第2の蛍光体を含む第2のグリーンシートとを作成し、
    前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートをそれぞれ交互に積層し、
    前記積層した第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを巻き取り、
    巻き取られた前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを焼成し、
    焼成された前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを所定の厚みにスライスして渦巻状の波長変換素子を作成し、
    前記波長変換素子を前記基板に固定する、
    波長変換デバイスの製造方法。
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