JP2022090522A - 絶縁性樹脂組成物、この硬化物からなる絶縁性部材および電気機器 - Google Patents

絶縁性樹脂組成物、この硬化物からなる絶縁性部材および電気機器 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁性樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)を低減しかつ絶縁性樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)の温度依存性を抑制可能な絶縁性樹脂組成物、絶縁性部材及び電気機器を提供する。【解決手段】(1)エポキシ樹脂、及び前記エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を含むマトリックス樹脂と、(2)シリカ及びアルミナからなる群から選ばれた第一の充填剤と、(3)Fe3O4及びB4Cからなるから群から選ばれた第二の充填剤と、を含有してなる絶縁性樹脂組成物、上記絶縁性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁絶縁性部材、並びに上記絶縁性部材を具備してなる電気機器。【選択図】なし

Description

本発明の実施形態は、絶縁性樹脂組成物に関する。より具体的には、本発明の実施形態は、注型可能な絶縁性樹脂組成物、この絶縁性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁性部材、特に、ガス絶縁開閉装置、管路気中送電装置またはその他の電気機器に使用される絶縁スペーサへの使用に最適な絶縁性部材、ならびにこの絶縁性部材を具備する電気機器に関する。
近年、変電所を構成する高電圧回路の開閉装置および送電装置として、ガス絶縁開閉装置および管路気中送電装置が多く使用されている。これらのガス絶縁開閉装置および管路気中送電装置においては、その接地金属容器内に高電圧導体を絶縁支持するために絶縁スペーサが使用されている。
このような絶縁スペーサとしては、エポキシ樹脂などの合成樹脂からなる絶縁スペーサ本体によって、高電圧導体が支持され、この絶縁スペーサのフランジ部には接地金属容器に絶縁スペーサを固定するための金属フランジ部が形成されている。また、接地金属容器内に封入されるSFガスは、電界が不均一であると、その絶縁性能が低下する傾向にあるので、その対策として、高電圧導体の周りに接地シールドを一体に埋め込み、前記金属フランジ部によってその電位を確保している。また、非線形誘電率材料に着目した、絶縁スペーサ用注型樹脂に関する技術も提案されている。
以上のような構成を有する絶縁スペーサの本体部の絶縁注樹脂材料としては、化学的安定性、機械的強度などから、一般に、酸無水物を硬化剤として用いたエポキシ樹脂がベース材料として使用されている。そして、特に、SFガスなどを絶縁媒体とするガス絶縁開閉装置用の絶縁スペーサとしては、(1)材料コストを下げる、(2)弾性率を上げて製品の剛性を増す、(3)機械的強度を改善する、(4)線膨脹係数を下げて成形性を改善する、などの目的のために、前述のエポキシ樹脂にシリカやアルミナを充填することが一般的に行われている。
一方、機器の縮小化の目的から導体通電部の温度上昇の許容値は上昇しており、絶縁スペーサ用樹脂の耐熱性(高温クリープ特性)の改善が要求されている。耐熱性(高温クリープ特性)の改善には、樹脂のガラス転移温度を上昇させる方法が一般的に用いられるが、ガラス転移温度の上昇に伴って樹脂の脆性が大きくなり、さらに、埋め込み金属部材との線膨脹係数差に基づく熱応力が増大するため、耐クラック性が著しく低下する。これに対し、樹脂自体の耐衝撃性を向上させる方法としては、変性低分子量ポリオレフィンやポリブタジエン、シリコンゴムなどの耐衝撃性付与成分を、エポキシ樹脂に変性させること、または配合することなどの方法が存在している。しかしながら、これらの従来方法においては、絶縁スペーサなどの大型高電圧部品の構造材料用としては十分な検討がなされていないため、特に、高電圧用の注型用エポキシ樹脂においては、樹脂組成面で開発の余地が残されている。
このため、SFガスなどを絶縁媒体とするガス絶縁開閉装置や管路気中送電装置などに使用される絶縁スペーサにおいては、シリカやアルミナなどの無機充填剤を樹脂に対して高充填することにより、線膨脹係数を埋め込み金属部材の線膨脹係数に近づけて熱応力を低減し、樹脂のガラス転移温度を維持し、耐熱性(高温クリープ特性)を維持したまま耐クラック性を改善する方法が一般的に用いられている。
特公昭54-44106号公報 特開昭55-155512号公報 特許第2888666号公報 特許第6352782号公報
しかしながら、以上のように、ガス絶縁開閉装置や管路気中送電装置などに使用される絶縁スペーサにおいて、アルミナなどの無機充填剤を樹脂に対して高充填した場合には、次のような問題点が指摘されている。すなわち、たとえばアルミナを配合した系では、アルミナの誘電率が大きいため、アルミナの高充填は、樹脂の誘電率を増大させ、絶縁設計上不利であった。また、アルミナの高充填は、樹脂の弾性率を上昇させるため、機械的特性面では破壊時の歪みが小さくなり、製品段階での破壊値が低下してしまうという問題点があった。さらに、アルミナの高充填は、注型時の樹脂粘度を増大させるため、ポットライフが短くなり、作業性が低下するという問題もあった。加えて、従来の樹脂は、埋め込み金属部材との接着力があまり大きくないことから、十分な接着力を確保するために、一般的に、金属部材のプライマー処理を行うことが必要であり、このことも、作業性を低下させていた。
このように、従来の絶縁スペーサにおいては、たとえばアルミナを樹脂中に高充填することにより、耐熱性(高温クリープ特性)と耐クラック性の高いレベルでの両立を図っていたが、その反面、このような従来技術には、誘電率の増大、製品段階での機械的強度の低下、作業性の低下などの問題点が存在していた。なお、以上のような各種の問題点は、ガス絶縁開閉装置や管路気中送電装置などに使用される絶縁スペーサに限らず、同様の樹脂組成物を使用してなる各種の大型注型物や半導体封止材料などの他の電気機器や部品の絶縁材料あるいは構造材料においても、同様に存在していた。
さらに、従来の絶縁性樹脂では、以下のような課題を有している。
DC-GIS(直流-ガス絶縁開閉装置)において、現行エポキシ樹脂の抵抗率が高いため、その試験に1年程度かかるという課題がある。開発のリードタイムを短縮することで、海外を中心に急速に市場が拡大すると思われるDC-GISの新型器を、いち早く市場に投入したいというニーズがあるが、現行のエポキシ樹脂では、このようなリードタイム短縮は困難である。
従来提案されている現行の絶縁性樹脂では、2つの課題がある。すなわち、(1)注型樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)が高すぎるという点と、(2)注型樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)の温度依存性が大きすぎるという点である。
まず、上記(1)の課題については、単純に抵抗率を低減するだけであれば、抵抗率の低い充填剤(フィラー)を充填すればよいということになる。しかし、この場合、抵抗率は下がるが、耐電圧性能も低減させることになってしまう。また、抵抗率の低い充填剤は、主に金属系で比重が大きいために、充填剤が容易に沈殿してしまうというと問題が生じやすい。
次に、(2)の課題については、一般的な絶縁材料(絶縁性を有する材料)は、温度上昇とともに電気抵抗(体積抵抗率)が低下する。すなわち、温度上昇とともに電気が流れやすくなる。一般に、導電性とは10-6~10-3Ω・cm程度の体積抵抗率を、半導電性とは10-3~10Ω・cm程度の体積抵抗率を、絶縁性とは10~1020Ω・cm程度の体積抵抗率を、それぞれ指す。ここでは、絶縁性(10~1020Ω・cm程度の体積抵抗率)の材料を取り扱っている。上記のように、絶縁材料が有する温度依存性は、絶縁材料の本来有する特性であり、これを制御ないし抑制することは困難であった。なお、絶縁性、半導電性、絶縁性の定義には諸説あるが、ここでは上記のような体積抵抗率として定義した。
以上のような課題を解決するため、新たな絶縁性材料が必要であった。
本発明の実施形態による発明の目的は、絶縁性樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)をわずかに低減し、かつ絶縁性樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)の温度依存性を抑制可能な絶縁性樹脂組成物および絶縁性硬化物を提供することである。
したがって、本発明の実施形態による絶縁性樹脂組成物は、
エポキシ樹脂、および前記エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を含むマトリックス樹脂と、
シリカおよびアルミナからなる群から選ばれた第一の充填剤と、
FeおよびBCからなるから群から選ばれた第二の充填剤と、を含有してなること、を特徴とする。
そして、本発明の実施形態による絶縁性部材は、上記の絶縁性樹脂組成物の硬化物からなること、を特徴とする。
そして、本発明の実施形態による電気機器は、上記の絶縁性部材を具備してなること、を特徴とする。
本発明の目的は、絶縁性樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)をわずかに低減し、かつ絶縁性樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)の温度依存性を抑制可能な絶縁性樹脂組成物、この硬化物からなる絶縁性部材および電気機器を提供することである。
本発明の実施形態においては、第一の充填剤(シリカ、アルミナ)に加えて、第二の充填剤としてBCおよび/またはFeを配合することにより、抵抗率の低減と、抵抗率の温度依存性の低減を達成することができる。
本発明に係る実施の形態の絶縁性樹脂の、第一の充填剤と第二の充填剤とがマトリックス樹脂中に分散を形成している様子を模式的に示した図である。 密閉型絶縁装置の構成を示す断面図である。
〔基本構成〕
本発明の実施形態による絶縁性樹脂組成物は、
エポキシ樹脂、および前記エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を含むマトリックス樹脂と、
シリカおよびアルミナからなる群から選ばれた第一の充填剤と、
FeおよびBCからなるから群から選ばれた第二の充填剤と、を含有してなること、を特徴とする。
ここで、「絶縁性」とは、「経済産業省(МETI)の電気用品安全法、電気用品安全法令・解釈・規定等の「通達」記載の、「別表第十一 電気用品に使用される絶縁物の使用温度の上限値」のp.1「第1章 電気用品に使用される絶縁物の使用温度の上限値」における「1 電気用品に使用される電気絶縁物又は熱絶縁物(電源電線等に使用されるものを除く。)」の(1)適用範囲等のロ によって規定される、体積抵抗率が10以上Ω・cmであること」をいう。
参考URL:https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/act.html
図1は、本発明の実施形態による絶縁性樹脂組成物4を模式的に示す図であって、第一の充填剤1と第二の充填剤2a、2bとがマトリックス樹脂3中に分散を形成している様子を示している。
<マトリックス樹脂>
本発明に係る実施の形態の絶縁性樹脂組成物は、エポキシ樹脂およびこのエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤からなるマトリックス樹脂を備える。そして、このマトリックス樹脂に分散して配合される第一の充填剤(シリカまたはアルミナ、あるいはこれらの混合物)、第二の充填剤(注型樹脂の電気抵抗を制御する充填剤)を含有している。なお、この注型樹脂は、硬化剤を含有しているが、注型樹脂として使用される際には、硬化していない、粘性液状の状態を維持している。
エポキシ樹脂は、1分子当たり2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物からなるものである。このようなエポキシ化合物としては、炭素原子2個と酸素原子1個とからなる三員環を1分子中に2個以上持ち、硬化可能な化合物であれば適宜に使用可能であり、その種類は特に限定されるものではない。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール-ノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾール-ノボラック型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとガルボン酸との縮合によって得られるグリジジルエステル型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアネートやエピクロルヒドリンとヒダントイン類との反応によって得られるヒダントイン型エポキシ樹脂のような複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂を単独で使用してもよいし、2種以上混合して使用してもよい。特に好ましいエポキシ樹脂としては、たとえば、エポミックR140P(三井化学株式会社製商品名)を挙げることができる。
また、樹脂の耐熱性を向上させるために、必要に応じて、脂環式のエポキシ樹脂を適量配合することもできる。脂環式のエポキシ樹脂としては、たとえば、CY179(ハンツマン株式会社製商品名)、E171(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名)、セロキサイド2021P(株式会社ダイセル製商品名)などを用いることができる。
エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤は、エポキシ樹脂と化学反応してエポキシ樹脂を硬化させるものである。この硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化させるものであれば適宜に使用可能であり、その種類は特に限定されるものではない。このような硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤などを使用することができる。アミン系硬化剤としては、例えば、エチレンジアミン、ポリアミドアミンなどを使用することができる。酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、4-メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸などを使用することができる。
硬化剤の含有量は、マトリックス樹脂100質量部に対して、好ましくは60~90質量部、特に好ましくは70~80質量部、である。
本発明の実施形態の絶縁性樹脂組成物のマトリックス樹脂は、エポキシ樹脂に加えて、エポキシ樹脂以外の樹脂成分を含むことができる。そのようなエポキシ樹脂以外の樹脂成分としては、アクリル樹脂を挙げることができる。アクリル樹脂の含有量は、好ましくは0.1~10質量部、好ましくは1~5質量部、である(エポキシ樹脂とアクリル樹脂との合計量を1質量部とする)。このようなアクリル樹脂を含む場合、主に粘度低減という点で好ましい。
そして、前記マトリックス樹脂は、必要に応じて他の成分を含むことができる。そのような他の成分としては、例えば、消泡剤、分散剤、沈降防止剤等を挙げることができる。
消泡剤の好ましい具体例としては、例えばTSA720(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製商品名)、KP-330(信越化学工業株式会社製商品名)、を挙げることができる。消泡剤を用いる場合、その含有量は、好ましくは0.0001~0.01質量部、特に好ましくは0.0005~0.001質量部、である(マトリックス樹脂の全量を1質量部とする)。
分散剤の好ましい具体例としては、例えばホモゲノール L-18、ホモゲノール L-95、ホモゲノール L-100、ホモゲノール L-1820(いずれも買おう株式会社製商品名)、を挙げることができる。分散剤を用いる場合、その含有量は、好ましくは0.005~0.1質量部、特に好ましくは0.01~0.05質量部、である(マトリックス樹脂の全量を1質量部とする)。
沈降防止剤の好ましい具体例としては、例えばAEROSIL 200、AEROXIDE Alu C(いずれも日本アエロジル株式会社製商品名)、を挙げることができる。沈降防止剤を用いる場合、その含有量は、好ましくは0.005~0.1質量部、特に好ましくは0.01~0.05質量部、である(マトリックス樹脂の全量を1質量部とする)。
<第一の充填剤>
本発明の実施形態による絶縁性樹脂組成物では、第一の充填剤として、シリカおよびアルミナからなる群から選ばれた充填剤を採用している。
このシリカ充填剤としては、好ましくは平均粒径5~30μm、特に好ましくは平均粒径10~20μm、の球形状シリカもしくは不定形シリカを用いることができ、またこれらの混在物を用いることができる。樹脂粘度の低減という観点からは球形状シリカが好ましく、また、樹脂硬化物の機械強度向上という観点からは破砕状の不定形シリカが好ましい。シリカ充填剤の粒度分布は、特に限定されないが、粒子間距離の低減という観点からは、粒度分布はある程度ブロードな分布をもつことが好ましい。ここで、平均粒径とは、d50で規定されるものであり、粒度分布は、体積分布および個数分布で規定されるものである。
特に好ましいシリカ充填剤の具体例としては、FUMITEC社製RF25(平均粒径17.5μm)、F115(平均粒径14.0μm)、DENKA製FB48(平均粒径13.3μm)などを挙げることができる。
アルミナ充填剤としては、好ましくは平均粒径5~30μm、特に好ましくは平均粒径15~25μm、の球形状アルミナもしくは不定形アルミナを用いることができ、またこれらの混在物を用いることができる。樹脂粘度の低減という観点からは球形状アルミナが好ましく、また、樹脂硬化物の機械強度向上という観点からは破砕状アルミナが好ましい。アルミナ充填剤の粒度分布は、特に限定されないが、粒子間距離の低減という観点からは、粒度分布は、ある程度ブロードな分布をもつことが好ましい。ここで、平均粒径とは、d50で規定されるものであり、粒度分布は、体積分布および個数分布で規定されるものである。好ましいアルミナ充填剤としては、太平洋ランダム社製LA1200(平均粒径20.0μm)などを用いることができる。
第一の充填剤(シリカ)の表面は、シランカップリング処理などの表面処理が施されていることが好ましい。シランカップリング処理することで、エポキシ樹脂とのぬれ性を向上させることができる。シランカップリング処理に使用するシランカップリング剤としては、例えば、エポキシシラン、アミノシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン、メルカプトシラン、メトキシシラン、エトキシシランなどを使用することができる。これらのシランカップリング表面改質処理は、後添加しても同様の効果を得ることができる。
また、第一の充填剤の表面は、チタネートカップリング処理することで、エポキシ樹脂とのぬれ性を向上させることもできる。チタネートカップリング処理に使用するチタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルタイト、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピル-トリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、テトライソプロピル-ビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチル-ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2-ジアリロキシメチル-1-ブチル)-ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネートなどが挙げられる。これらのチタネートカップリング表面改質処理は、後添加しても同様の効果を得ることができる。
第一の充填剤の含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して、好ましくは1.0~2.5質量部、特に好ましくは1.5~2.0質量部、である。第一の充填剤の含有量が1.0質量部未満の場合は、樹脂硬化物の強度が維持できないという懸念があり、一方、2.5質量部超過の場合、樹脂粘度上昇により注型不可となることがある。
<第二の充填剤>
本発明の実施形態による絶縁性樹脂組成物では、第二の充填剤として、FeおよびBCからなるから群から選ばれた充填剤を採用している。
Feについて、以下に説明する。
Feは黒色の粉体である(比重:約5.2g/cm)。粒径は、Fe充填剤単体で絶縁抵抗特性を発現させつつ、塗装などの作業性を確保するために、0.1μm~10μmであることが好ましい。この範囲のうちでも、絶縁抵抗特性が良好となる、0.5μm~5μmの粒径がさらに好ましい。なお、粒径は、SEM(走査型電子顕微鏡)による樹脂硬化物の観察などによって測定される。Feの含有量は、絶縁抵抗材料における導電パスの形成および塗装などの作業性を確保するために、マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.70質量部含有されることが好ましい。
Cについて、以下に説明する。
Cは黒色の粉体である(比重:約2.5g/cm)。粒径は、BC充填剤単体で絶縁抵抗特性を発現させつつ、塗装などの作業性を確保するために、2.5μm~12.0μmであることが好ましい。この範囲のうちでも、絶縁抵抗特性が良好となる、3.0μm~10.0μmの粒径がさらに好ましい。なお、粒径は、SEM(走査型電子顕微鏡)による樹脂硬化物の観察などによって測定される。BCの含有量は、絶縁抵抗材料における導電パスの形成および塗装などの作業性を確保するために、マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.70質量部含有されることが好ましい。
第二の充填剤として、FeおよびBCの両方を用いる場合には、体積抵抗率の詳細なる制御という相乗的効果を得ることができる。この場合、Feの含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.70質量部であり、前記BCの含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.1~1質量部であることが好ましい。特に、Feの含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.60質量部であり、前記BCの含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.50質量部であることが好ましい。
〔絶縁性部材〕
本発明の実施形態による絶縁性部材は、上記の絶縁性樹脂組成物の硬化物からなること、を特徴とするものである。
下記は、絶縁性部材の好ましい一つの具体例である絶縁性スペーサについて詳述するものである。
絶縁性樹脂組成物の硬化は、第一の充填剤および第二の充填剤が分散したエポキシ樹脂を含むマトリックス樹脂を、エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤と共に、絶縁スペーサ成形用の型内でエポキシ樹脂樹脂組成物の硬化条件に付すことによって行うことができる。
この絶縁性樹脂組成物の硬化は、目的とする絶縁スペーサが得られるように、絶縁性樹脂組成物を所定温度に加熱し、所定時間保持することによって行うことができる。例えば、第一の充填剤および第二の充填剤等を含んでなるエポキシ樹脂と硬化剤を、例えば80~100℃の温度条件下で混合を行なって、絶縁性樹脂組成物を調製し、この樹脂組成物を例えば80~100℃の温度にまで予熱してあった絶縁スペーサ成形用の金型内に注型し、この金型内で所定の温度および時間保持することによって、目的とする絶縁性部材を製造することができる。金型内における絶縁性樹脂組成物の硬化は、連続的に行うことができるし、また段階的に行うこともできる。好ましくは、例えば、金型内に絶縁性樹脂組成物を注型した後、好ましく90~120℃の温度で、好ましくは120~240分間(2~4時間)保持することからなる第一段目の加熱を行った後、引き続き、好ましくは140~170℃の温度で、好ましくは780~1080分間(13~18時間)保持することからなる第二段目の加熱を行なって、絶縁性樹脂組成物の硬化物を製造することができる。
なお、絶縁スペーサ成形用の型内部には、必要に応じて、例えば絶縁スペーサの機能や性能ないし設置性等を向上させるような部材を、絶縁性樹脂組成物の注型の前に予め配置しておき、絶縁性樹脂組成物の注型ならびに硬化の際に、これら部材と絶縁スペーサとの接合を行うことができる。そのような部材の典型例としては、絶縁スペーサと金属容器13(詳細後記)と電界差を緩和する導電性のリング状部材を挙げることができる。また、金型から取り出された絶縁性樹脂の硬化物に対しては、必要に応じて、寸法や材質特性等の検査ないし評価を行い、必要に応じて、例えば切削や研磨、塗装、表面特性の向上処理等を行うことができる。従って、本発明の実施形態による絶縁スペーサは、絶縁性樹脂の硬化物のみからなるもののみに限定されず、上記のような部材を具備するものや、樹脂硬化物に対して適当な後処理等がなされた、絶縁性樹脂組成物の硬化物からなるものを包含する。
なお、型内に注入する前の、注型用の絶縁性樹脂組成物の調製は、「硬化剤を含まない予備混合物」(A液)と、「硬化剤を含む予備混合物」(B液)とを、混合することによって行うことができる。好ましくは、例えば、「第一の充填剤および第二の充填剤が分散したエポキシ樹脂を含む予備混合物」(A液)と、「硬化剤、第一の充填剤および第二の充填剤が分散した予備混合物」(B液)とを、混合することによって、注型用の絶縁性樹脂組成物の調製を行うことができる。
なお、「上記以外の成分(例えば、消泡剤、分散剤、沈降防止剤、その他)」を配合する場合には、これらの各成分は、上記の(A液)、(B液)のどちらか片方に予め混合しておくことができ、あるいは、好ましくは、上記の(A液)および(B液)の両方に予め混合しておくことができる。
〔電気機器〕
本発明の実施形態による電気機器は、上記の絶縁性部材を具備してなること、を特徴とする。
図2は、本発明の実施形態による電気機器の好ましい一つの具体例として、本発明の実施形態による絶縁スペーサを具備してなる密閉型絶縁装置10を示す断面図である。
図2に示される密閉型絶縁装置では、高電圧導体11a、11bが、例えばSFのような絶縁ガス12が封入された金属容器13の内部に、コーン状の絶縁スペーサ(本発明の実施形態による絶縁スペーサ)14によって支持されている。この絶縁スペーサ14は、金属容器13のフランジ15a、15bの間に挟持されており、絶縁ガス12を金属容器13の内部に封入している。
<実施例1>
下記の(A液)および(B液)を、それぞれ調製した。
(A液)
エポキシ樹脂(エポミックR140P:35質量部+セロキサイド2021P:15質量部で、合わせて)50質量部、第一の充填剤(溶融シリカ)(FUMITEC社製RF25)100質量部、第二の充填剤(Fe)(キシダ化学株式会社製)18質量部を、自転公転式ミキサーによって攪拌混合して、(A液)を調製した。
(B液)
硬化剤(リカシッドMH-700、新日本理化株式会社製商品名)38質量部、第一の充填剤(溶融シリカ)(FUMITEC社製RF25)62質量部および第二の充填剤(Fe)(キシダ化学株式会社製)14質量部を、自転公転式ミキサーによって攪拌混合して、(B液)を調製した。
上記の(A液)と(B液)とを配合し、自転公転式ミキサーによって撹拌した後、真空チャンバー等を用いて脱気・脱泡して、本発明の実施形態による絶縁性樹脂組成物を製造した。
この絶縁性樹脂組成物を、型内に注型し、一次硬化条件として、温度100℃で、180分保持し、次いで二次硬化条件として、温度150℃で、900分保持することからなる硬化条件に付して、電気特性評価用の試料1を得た。
ここで、実器向けの絶縁スペーサを製造する際には、上記の手法を参照しつつ、撹拌方法に真空撹拌機、同心二軸ミキサー、三本ロールミキサーといった多量の樹脂向けの撹拌方法を用いて撹拌のうえ、適切な金型に注型することができる。
電気特性の評価
電気特性の評価は、下記のようにして行った。
電気特性の評価するために、平板の試験片を用いて、電気特性を測定した。電気特性としては、体積抵抗率の測定を行った。詳細は下記の通りである。
試験規格は、ASTM 0257 B法に準拠した。測定装置は、超高抵抗絶縁計R8340A(エーディーシー製)を使用し、測定試料の測定時の温度を一定に保つチャンバーにはTR43C(アドバンテスト製)を用いた。試料片寸法は、約55mm×55mm×3mmtである。電極の形状は、主電極φ25.4mmの環状電極、裏面は外径φ50mmの対電極とした。電極の材質は、導電性ペースト(銀ペーストを用いた)。印加電圧は500Vの1分値を採用した。試料の前処理としては、室温で90h(湿度:60%)にて一定とした。試験温度は室温(20℃)および80℃とした。なお、導電性ペーストによる電極作製前に、試料を溶剤(エタノール)拭き、きれいな面とした上で、より平滑な面側に主電極を形成した。
試験方法は、下記の通りである。
試料表面に導電性ペーストを用いて主電極、環状電極および対電極を作製し、測定機器と配線後、規定電圧で60秒間充電して体積抵抗を測定する。得られた体積抵抗値から、下記の式(1)を用いて体積抵抗率を算出する。試料厚さはミツトヨ製マイクロメータにより電極作製前に測定した。その際、被測定試料内5ヶ所の厚さの相加平均値を試料厚さとした。なお、試料厚さは温度により変化することが考えられるが、その詳細は不明なため、すべて室温での測定値を用いて計算した。
Figure 2022090522000001
ここで、ρvは、体積抵抗率[Ω・cm]を、
dは、主電極の直径[=2.54cm]を、
tは、試験片の厚さ[cm]を、
Rvは、体積抵抗[Ω]を、
πは、円周率[3.14]を、示す。

評価結果は、表1に示される通りである。
表1より、試料3、試料5、および試料7で、抵抗率の低減と、抵抗率の温度依存性の低減が確認された。
次いで、電気特性として、体積抵抗率(24時間)の測定を行った。詳細は下記の通りである。
試験片は、前記のエポキシ樹脂硬化物(約40~50mm×3mmt)を使用した。φ30mmの主電極、φ32mmのガード電極を、アルミニウム真球蒸着により形成した。微小電流計Keithler 6517Aを用いて漏れ電流を測定し、体積抵抗率(誘電率)を評価した。印加電圧:DC30V(印加電界:0.1kV/mm)を、24時間印加した。大気圧空気雰囲気下、恒温恒湿漕内で測定を行った。
試験結果は、表1に示される通りである。
<実施例2>
実施例1における、第一の充填剤および第二の充填剤の種類および量を、表1に示されるように変更した以外は実施例1を同様にして、試料2~16を得た。
なお、試料2~13において用いられた溶融シリカは、前記FUMITEC社製RF25のものであり、試料15、16において用いられたアルミナは、前記太平洋ランダム社製LA1200のものであり、試料2~4、10~12、15においてで用いられたFeは、キシダ化学株式会社のものであり、試料5~12、16において用いられたBCは、ケー・イー・アイ株式会社のものである。
各試料について、実施例1と同様に電気特性を評価した。評価結果は、表1に示される通りである。
Figure 2022090522000002
特に、表1において評価「〇」と示した試料(すなわち、試料1、試料2、試料6~試料8、試料10~試料12、試料15、試料16)において、本発明の目的である、注型樹脂の電気抵抗(体積抵抗率)をわずかに低減し、かつ電気抵抗(体積抵抗率)の温度依存性を抑制可能な絶縁性樹脂組成物を提供できる。
なお、表1における含有量(質量部)は、樹脂1に対しての配合量として示した。
以上説明した実施形態によれば、注型樹脂として優れた電気特性を得ることが可能となる。
なお、本発明では、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
1:第一の充填剤、2a、2b:第二の充填剤、3:第三の充填剤、4:絶縁性樹脂、10:密閉型絶縁装置、11a、11b:高電圧導体、12:絶縁ガス、13:金属容器、14:絶縁スペーサ、15a、15b:フランジ

Claims (11)

  1. エポキシ樹脂、および前記エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を含むマトリックス樹脂と、
    シリカおよびアルミナからなる群から選ばれた第一の充填剤と、
    FeおよびBCからなる群から選ばれた第二の充填剤と、を含有してなることを特徴とする、絶縁性樹脂組成物。
  2. 前記第一の充填剤の含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.1~2質量部である、請求項1に記載の絶縁性樹脂組成物。
  3. 前記第二の充填剤はFeであって、その含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.70質量部である、請求項1または2に記載の絶縁性樹脂組成物。
  4. 前記第二の充填剤はBCであって、その含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.70質量部である、請求項1または2に記載の絶縁性樹脂組成物。
  5. 前記第二の充填剤としてFeおよびBCの両方を含み、前記Feの含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.70質量部であり、前記BCの含有量は、前記マトリックス樹脂1質量部に対して0.10~0.70質量部である、請求項1または2に記載の絶縁性樹脂組成物。
  6. 前記マトリックス樹脂は、アクリル樹脂を含むものである、請求項1~5のいずれか1項に記載の絶縁性樹脂組成物。
  7. 前記マトリックス樹脂は、消泡剤を含むものである、請求項1~6のいずれか1項に記載の絶縁性樹脂組成物。
  8. 前記マトリックス樹脂は、分散剤を含むものである、請求項1~7のいずれか1項に記載の絶縁性樹脂組成物。
  9. 前記マトリックス樹脂は、沈降防止剤を含むものである、請求項1~8のいずれか1項に記載の絶縁性樹脂組成物。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の絶縁性樹脂組成物の硬化物からなることを特徴とする、絶縁性部材。
  11. 請求項10に記載の絶縁スペーサを具備してなることを特徴とする、電気機器。
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