JP2022063067A - 柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具 - Google Patents

柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具 Download PDF

Info

Publication number
JP2022063067A
JP2022063067A JP2020171399A JP2020171399A JP2022063067A JP 2022063067 A JP2022063067 A JP 2022063067A JP 2020171399 A JP2020171399 A JP 2020171399A JP 2020171399 A JP2020171399 A JP 2020171399A JP 2022063067 A JP2022063067 A JP 2022063067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
column base
metal fitting
reinforcing bar
base reinforcing
shape holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020171399A
Other languages
English (en)
Inventor
高志 相楽
Takashi Sagara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunkyo Tekkin Co Ltd
Nippon Chuzo Co Ltd
Original Assignee
Gunkyo Tekkin Co Ltd
Nippon Chuzo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gunkyo Tekkin Co Ltd, Nippon Chuzo Co Ltd filed Critical Gunkyo Tekkin Co Ltd
Priority to JP2020171399A priority Critical patent/JP2022063067A/ja
Publication of JP2022063067A publication Critical patent/JP2022063067A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Foundations (AREA)

Abstract

【課題】製造してから設置するまでの間のアンカーボルトの位置精度を確保できる柱脚鉄筋ブロック、柱脚鉄筋ブロックの製造方法、及び吊り金具を提供する。【解決手段】主筋11及び主筋11の長手方向に交差する方向に延びるように配置される肋筋12を備える柱脚鉄筋構造と、主筋11を位置決めする第1形状保持金具13と、第1形状保持金具13に固定された複数のアンカーボルト20と、複数のアンカーボルト20の一方の端部20aに固定されるテンプレート21と、を備える柱脚鉄筋ブロックの製造方法であって、テンプレート21を治具80に固定し、治具80から上方に向かって延びるように複数のアンカーボルト20を設置するアンカーボルト設置工程と、複数のアンカーボルト20の他方の端部20bに第1形状保持金具13を固定する金具取り付け工程と、第1形状保持金具13に主筋11を固定し、肋筋12を主筋11に固定する配筋工程と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、建築物の柱脚部に用いる先組式の柱脚鉄筋ブロックに関し、その柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロックの構造、及び柱脚鉄筋ブロックの移動に用いる吊り金具に関する。
従来、アンカーボルトが立設された基礎柱脚として、捨てコンクリート上に主筋及びフープ筋からなる柱脚鉄筋構造を組み立てた後、コンクリートを打設して構築されたものが知られている。この方法で基礎柱脚を構築した場合、捨てコンクリート上において鉄筋構造を組み立てる時間が必要であるため、基礎工事の期間が長くなる。
そこで、柱脚鉄筋構造を予め組立てて柱脚鉄筋ブロックとし、その柱脚鉄筋ブロックを捨てコンクリート上に設置することにより、柱脚鉄筋構造を構築する期間を短縮する柱脚鉄筋ブロックが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-056284号公報
特許文献1に開示された柱脚鉄筋ブロックによれば、主筋の長手方向の中間部に固定された主筋位置保持プレートに設けられた定着板にアンカーボルトの一方の端部が固定される。アンカーボルトは、柱脚鉄筋ブロックの上端から突出する様に配置される。柱脚鉄筋ブロックの上端から突出しているアンカーボルトの他方の端部には、テンプレートが固定される。
柱脚鉄筋ブロックは、設置場所とは異なる製造場所において組立てられ、製造場所まで運搬する際には、アンカーボルトが長手方向を水平に向けた状態で運搬される場合がある。アンカーボルトは、建築物の柱を固定するものであり、柱脚鉄筋ブロックを構成する主筋などと比べて太い棒材から形成されており、端部にはテンプレートが固定されている。従って、柱脚鉄筋ブロックを横倒しにした場合、アンカーボルトは、一方の端部が主筋位置保持プレートに固定され片持ち状態になる。そのため、柱脚鉄筋ブロックは、運搬時の衝撃が加わり、主筋位置保持プレートに変形が生じ、アンカーボルトの位置の精度が確保できないという課題があった。
本発明は、以上のような問題を解決するものであって、製造してから設置するまでの間のアンカーボルトの位置精度を確保できる柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具を提供することを目的とする。
本発明に係る柱脚鉄筋ブロックの製造方法は、主筋及び前記主筋の長手方向に交差する方向に延びるように配置される肋筋を備える柱脚鉄筋構造と、前記主筋を位置決めする第1形状保持金具と、前記第1形状保持金具に固定された複数のアンカーボルトと、前記複数のアンカーボルトの一方の端部に固定されるテンプレートと、を備える柱脚鉄筋ブロックの製造方法であって、前記テンプレートを治具に固定し、治具から上方に向かって延びるように前記複数のアンカーボルトを設置するアンカーボルト設置工程と、前記複数のアンカーボルトの他方の端部に前記第1形状保持金具を固定する金具取り付け工程と、前記第1形状保持金具に前記主筋を固定し、前記肋筋を前記主筋に固定する配筋工程と、を備える。
本発明に係る柱脚鉄筋ブロックは、基礎柱脚の内部に配筋される主筋及び肋筋を有する柱脚鉄筋構造と、前記主筋を位置決めする第1形状保持金具と、前記第1形状保持金具に固定された複数のアンカーボルトと、前記柱脚鉄筋構造の端部から一方の端部を突出させて設置された前記アンカーボルトの一方の端部に固定されるテンプレートと、を備え、前記主筋は、外周面に雄ねじが形成されているねじ鉄筋で構成されている。
本発明に係る吊り金具は、筒体の内面に雌ねじが形成された金具本体と、前記金具本体に回転自在に固定された環状部と、を備える。
本発明によれば、アンカーボルトの一方の端部に取り付けられたテンプレートを治具上に載置して固定し、柱脚鉄筋ブロックが設置されるときとは上下逆向きに設置されて、柱脚鉄筋ブロックを構築する。そのため、強度の高いアンカーボルトを基準にして柱脚鉄筋ブロックの鉄筋構造を構築できるため、柱脚鉄筋ブロックの精度が向上する。また、治具に安定して固定した状態で組立てできるため、柱脚鉄筋ブロックの組み立て作業も容易になり、柱脚鉄筋ブロックの製造における各部材の変形を抑えることができる。
実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロックの斜視図である。 実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100の製造方法を説明する模式図である。 図2(a)に示されている柱脚鉄筋ブロック100の斜視図である。 実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100の製造過程の斜視図である。 実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100を吊り上げる直前の状態の側面図である。 実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100を吊り上げ、回転させている途中の側面図である。 実施の形態1に係る吊り金具50の斜視図である。 実施の形態1に係る吊り金具50の断面図である。 実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100の搬送時の図である。
以下に、本発明の柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具の好ましい実施の形態を、図面を参照して詳しく説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロックの斜視図である。図1において、柱脚鉄筋ブロック100は、捨てコンクリート90上に固定され、建築物の柱の下端が固定される基礎柱脚の強度を確保するための鉄筋であり、アンカーボルト20を所定の位置に設置するためのものである。
柱脚鉄筋ブロック100は、基礎柱脚を補強する鉄筋となる柱脚鉄筋構造10と、柱脚鉄筋構造10に固定された複数のアンカーボルト20と、複数のアンカーボルト20の先端部に固定されたテンプレート21と、を備える。複数のアンカーボルト20は、基礎柱脚の上面に立設されて建築物の柱を固定するためのものである。テンプレート21は、複数のアンカーボルト20の相互の位置決めをするためのものである。実施の形態1において、複数のアンカーボルト20は、4箇所に設けられているが、これに限定されるものではなく、設置数量は適宜変更できる。また、テンプレート21の形状も、複数のアンカーボルト20の配置及び数量に応じて形状を適宜変更できる。
柱脚鉄筋ブロック100は、捨てコンクリート90上に配置された足元金具30に主筋11の下端部を保持させることにより設置される。足元金具30は、主筋11の下端部を挿入する保持孔が上面に設けられている。主筋11の下端部には、高さ調節金具17が取り付けられている。高さ調節金具17は、主筋11の下端部が保持孔に挿入される量を調整するものであり、実施の形態1においては、主筋11に螺合したナットである。主筋11に螺合したナットは、回転されて主筋11の長手方向に移動され、位置が調整される。高さ調節金具17は、溶接により足元金具30に固定されても良いし、ナットを締結させて固定されても良い。足元金具30の具体的な構成は、適宜変更できるが、それぞれが主筋11の高さ位置を変更できるように構成されている。柱脚鉄筋構造10は、捨てコンクリート90の平面に対し垂直方向から見ると、長手方向が上下方向に向けられた主筋11が矩形に並べられている。矩形に並べられている主筋11は、四隅に長尺主筋11aが配置され、その間に長尺主筋11aよりも短い短尺主筋11bが配置されている。長尺主筋11aと短尺主筋11bは、上端の高さ方向位置が揃うように配置されている。足元金具30は、長尺主筋11aの下端部に取り付けられる。
(柱脚鉄筋構造10)
柱脚鉄筋構造10は、主筋11の周りを囲む様に水平方向に延びる肋筋12を備える。肋筋12は、フープ筋とも呼ばれる。肋筋12は、上方から見たときに矩形に形成されている。肋筋12は、主筋11の長手方向に対して交差する方向、更に言うと直交する方向に延び、結束線などにより主筋11に固定される。肋筋12は、主筋11の長手方向に複数配置される。
また、柱脚鉄筋構造10の上下方向の中間部には、第1形状保持金具13が配置されている。第1形状保持金具13は、上方から見たときにX字形状になっており、矩形状に配置された主筋11の4つの角部に向かって中央から延びる4つの腕部13aを備える。4つの長尺主筋11aは、4つの腕部13aの先端において第1形状保持金具13に固定されており、位置決めされている。長尺主筋11aは、外周面にねじが形成されたねじ鉄筋である。長尺主筋11aは、ナット14により第1形状保持金具13に固定される。ナット14は、長尺主筋11aに螺合し、第1形状保持金具13を上下から挟む様にして締結される。
主筋11のうち、長尺主筋11aはねじ鉄筋であるが、短尺主筋11bは、ねじ鉄筋で構成されていなくても良く、異形棒鋼などにより構成される。また、短尺主筋11bは、長尺主筋11aよりも細い棒鋼で構成されていても良い。
肋筋12は、フープ筋とも呼ばれ、主筋11を外側から囲繞して配置される。肋筋12は、主筋11の長手方向に直交する方向に延び、複数の主筋11の配置に合わせて矩形の環状に形成されている。肋筋12は、主筋11よりも細い棒鋼から構成される。また、肋筋12は、主筋11の長手方向に沿って複数配置され、概ね等間隔に並べられ、結束線などにより主筋11に固定されている。
柱脚鉄筋構造10は、棒状の鋼材を矩形の筒形状に組み立てて構成される。筒形状の軸方向の中間部には、第1形状保持金具13が固定されている。また、柱脚鉄筋構造10は、捨てコンクリート90側の端部に第2形状保持金具15を備える。第2形状保持金具15は、第1形状保持金具13と同じように、上方から見たときにX字形状になっており、矩形状に配置された主筋11の4つの角部に向かって中央から延びる4つの腕部15aを備える。第2形状保持金具15も、4つの腕部15aの先端に長尺主筋11aがナット14を用いて固定されている。第2形状保持金具15は、柱脚鉄筋構造10の下部において、長尺主筋11aの位置を決める。第1形状保持金具13と第2形状保持金具15とは、矩形に配置された主筋11のうち、4つの角部に配置された長尺主筋11a同士の相対的な位置を固定する。なお、実施の形態1において、第1形状保持金具13と第2形状保持金具15とは、X字形状になっているが、この形状だけに限定されるものではなく、例えば平面視において矩形状などその他の形状をとることができる。
(アンカーボルト20)
図1に示される様に、アンカーボルト20は、柱脚鉄筋構造10の上下方向の中間部に配置された第1形状保持金具13に取り付けられている。アンカーボルト20は、主筋11の内側に配置され、柱脚鉄筋構造10から上方に一方の端部20aが突出している。アンカーボルト20の他方の端部20bは、第1形状保持金具13にナット14で固定されている。アンカーボルト20は、端部20a及び20bに雄ねじが形成されており、ナット14及び24が螺合できる。第1形状保持金具13は、アンカーボルト20の端部20bに螺合した2つのナット14に挟まれて位置している。アンカーボルト20は、ナット14を締結することにより第1形状保持金具13に固定される。
アンカーボルト20の端部20aには、テンプレート21が固定されている。テンプレート21は、平面視において矩形であり、4つの角部21aに4本のアンカーボルト20の端部20aがナット24を用いてそれぞれ固定されている。アンカーボルト20の端部20aは、テンプレート21により相対的な位置が固定される。なお、アンカーボルト20の本数は、適宜変更することができる。例えば、柱脚鉄筋ブロック100は、テンプレート21の4つの角部に2本ずつアンカーボルト20が配置され、合計8本のアンカーボルト20が設置されていてもよい。テンプレート21は、アンカーボルト20の配置及び本数により適宜形状変更することができる。
(柱脚鉄筋ブロック100の製造方法)
図2は、実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100の製造方法を説明する模式図である。図3は、図2(a)に示されている柱脚鉄筋ブロック100の斜視図である。図2は、柱脚鉄筋ブロック100の構造を模式的に表しており、一部省略して表示している。
まず、図2(a)、図2(b)及び図3に基づき、アンカーボルト設置工程について説明する。柱脚鉄筋ブロック100は、治具80の上で組立てられる。実施の形態1において、治具80は、断面形状がH形のH形鋼が用いられている。治具80は、上面80aが水平になる様に敷き鉄板82の上に配置される。治具80は、組立てる柱脚鉄筋ブロック100のテンプレート21の大きさに応じて、H形鋼やC形鋼を2つ並べて構成しても良い。図2(a)に示される様にテンプレート21は、治具80の上面80aに載置され、クランプ81を用いて動かない様に固定される。クランプ81は、治具80のフランジ部80bとテンプレート21とを挟む様に固定される。図3に示される様に、クランプ81は、テンプレート21の中心について対称な位置である2箇所以上に設置されると良い。
テンプレート21は、アンカーボルト20を挿通する孔21bが形成されている。アンカーボルト20は、孔21bに挿通され、ナット24により締結固定される。ナット24は、テンプレート21を挟み込む様に締結固定される。このとき、図1に示されるように、アンカーボルト20の先端面20cは、ナット24の端面24cと略同一面を成すように調整される。テンプレート21に、必要なアンカーボルト20が全て取り付けられたら、アンカーボルト設置工程は完了する。
次に、図2(c)に基づき金具取付工程について説明する。テンプレート21から上方に向かって延びる複数のアンカーボルト20の端部20bに第1形状保持金具13を固定する。まず、図2(b)の状態の複数のアンカーボルト20の端部20bにナット14が螺合される。そのナット14の上に定着板16を載置し、更にその定着板16の上に第1形状保持金具13を載置する。なお、定着板16と第1形状保持金具13との位置は、上下逆にしても良い。また、定着板16は、必要に応じ形状を変更できるものであり、省略することもできる。
第1形状保持金具13の高さ位置は、図2(c)において第1形状保持金具13の上側のナット14を締結する前に、下側のナット14の位置を調整することにより行う。ナット14の位置の調整は、定着板16及び第1形状保持金具13が組み付けられる前に実施しても良い。
その後、図2(c)において第1形状保持金具13の上側のナット14を締結することにより、第1形状保持金具13の位置が決まり、金具取り付け工程が完了する。
図4は、実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100の製造過程の斜視図である。図4においては、肋筋12が長尺主筋11aに取り付けられた後であって、短尺主筋11bが取り付けられる前の状態を示している。続いて、図2(d)~(f)、及び図4に基づき配筋工程について説明する。
アンカーボルト20に第1形状保持金具13を設置した状態で、第1形状保持金具13の腕部13aの先端に設けられた主筋挿通孔13b(図4参照)に長尺主筋11aを挿通し、ナット14により固定する。長尺主筋11aは、外周面に雄ねじが形成されているねじ鉄筋であり、長手方向の任意の位置にナット14を設置できる。ナット14は、第1形状保持金具13を上下方向から挟み込む様にして締結され、長尺主筋11aに第1形状保持金具13を固定する。
図2(d)に示されている下側の肋筋12の束18は、治具80上に載置されている。肋筋12の束18は、少なくとも第1形状保持金具13に長尺主筋11aを固定する前に配置しておくと良い。また、長尺主筋11aが第1形状保持金具13に固定された後に、上側の肋筋12の束19を第1形状保持金具13の上側に配置する。これらの工程を、肋筋仮置き工程と呼ぶ。実施の形態1において、肋筋12は矩形の環であるため、例えば、長尺主筋11aを第1形状保持金具13に固定した状態で束18を治具80上に配置するのが困難であるため、上述したように予め仮置きしておくと良い。束19についても同様である。
次に、長尺主筋11aの上側の端部に第2形状保持金具15を設置する。第2形状保持金具15を長尺主筋11aに取り付ける前に、予めナット14を長尺主筋11aに通しておき、高さ位置を調整しておく。第2形状保持金具15は、腕部15aの先端に設けられた主筋挿通孔15bに長尺主筋11aが通され、上下方向からナット14に挟まれて締結することにより長尺主筋11aに固定される。
長尺主筋11aに第2形状保持金具15が固定された後、予め仮置きされていた肋筋12を長尺主筋11aの長手方向の所定の位置に移動させ、結束線などを用いて固定する。さらに、図2(f)に示される様に、第2形状保持金具15の上方にも肋筋12が配置され、結束線などを用いて固定される。長尺主筋11aには、予め肋筋12を固定する位置をマーキングしておくと良い。肋筋12が固定されると、柱脚鉄筋構造10は、図4に示される状態になる。そして、図4に示される柱脚鉄筋構造10の複数の肋筋12に、短尺主筋11bが結束線により取り付けられる。短尺主筋11bが肋筋12に固定されると、配筋工程が完了する。
更に、図2(f)に示される様に、柱脚鉄筋ブロック100を捨てコンクリート上の足元金具30の上に載置するための高さ調節金具17が長尺主筋11aの上端に取り付けられる。これを調整金具取り付け工程と呼ぶ。高さ調節金具17は、足元金具30に柱脚鉄筋ブロック100を載置した際に高さ方向が決まれば良く、例えばナット14を代用しても良い。なお、図2(d)~(f)に示される工程は、治具80から柱脚鉄筋ブロック100を外し、鉄板82上に柱脚鉄筋ブロック100を載置した状態で実施しても良い。
図5は、実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100を吊り上げる直前の状態の側面図である。図6は、実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100を吊り上げ、回転させている途中の側面図である。次に、図5及び図6を用いて吊り金具設置工程及び吊り上げ工程について説明する。
柱脚鉄筋ブロック100は、図2(a)~図2(f)に示される工程で組立てられるため、組立てられた状態においては、使用状態とは上下逆になっている。そのため、少なくとも一度は、柱脚鉄筋ブロック100を吊り上げて上下方向に向きを反転させる必要がある。
図5に示される様に、吊り上げ工程では、最初に長尺主筋11aの上端及び下端に吊り金具50を取り付ける。実施の形態1においては、長尺主筋11aの上端に取り付けられる吊り金具50a及び50bは、4本の長尺主筋11aの全てに取り付けられる。ただし、安定的に吊り上げられるのであれば、上端側の吊り金具50が取り付けられる数は、4箇所以下であっても良い。ただし、柱脚鉄筋ブロック100の重量を考慮して、吊り上げたときに吊り金具50が破損したり、長尺主筋11aから抜けることがないように吊り金具50を取り付ける必要がある。
実施の形態1においては、長尺主筋11aの下端に取り付けられる吊り金具50cは、少なくとも2箇所取り付けられる。図6に示すように、下端の吊り金具50は、柱脚鉄筋ブロック100を回転させたときに上になる面を構成する長尺主筋11aに取り付けられる。実施の形態1においては、下端の吊り金具50は、隣り合う2箇所の長尺主筋11aに取り付けられる。吊り金具50を主筋11の上端及び下端に固定する工程を、吊り金具設置工程と呼ぶ。
図5に示される様に、治具80上から上方に吊り上げた当初は、吊り金具50a及び50bに荷重が掛かる。柱脚鉄筋ブロック100は、治具80から上方に離れた後、下端の吊り金具50cを上方に移動させ、上端の吊り金具50bよりも上方に移動させる。図6においては、吊り金具50b及び50cが同じ高さに位置している。この状態では、吊り金具50bに接続されたワイヤ84と吊り金具50cに接続されたワイヤ86とに荷重が掛かり、吊り金具50aに接続されたワイヤ85には荷重が掛かっていない状態になっている。この状態において、吊り金具50aは、取り外され、図6(b)の吊り金具50dで示されるように、取り付ける位置が変更される。図6(b)の状態から、吊り金具50c及び50dに荷重が掛かるようにワイヤ86及び87を引き上げることにより、柱脚鉄筋ブロック100は、テンプレート21が上方に来るように、回転される。なお、ワイヤ84に荷重が掛からない状態になったら、吊り金具50bは取り外してもよい。
(吊り金具50)
図7は、実施の形態1に係る吊り金具50の斜視図である。図8は、実施の形態1に係る吊り金具50の断面図である。図7は、長尺主筋11aの端部に吊り金具50が取り付けられた状態の斜視図である。吊り金具50は、柱脚鉄筋ブロックの移動に用いるものであり、筒体であり内面に雌ねじが形成された金具本体51と、ワイヤ84、85、86又は87が通される環状部52と、環状部52を金具本体51に取り付けるための棒状部材53と、を備える。実施の形態1において、金具本体51は、外周面が六角形の筒体である。ただし、金具本体51は、六角形でなくともスパナなどの工具を用いて回転できるように、外周面に互いに対向する2つの平面が形成されていればよい。
図8に示されるように、環状部52は、U字形の部品の先端及び金具本体51に棒状部材53を貫通させて、金具本体51と連結される。環状部52は、金具本体51に対し回転自在に接続されている。棒状部材53は、先端53aにねじが形成されており、環状部52の先端に設けられた雌ねじと螺合し、環状部52から容易に外れないように形成されている。なお、環状部52と金具本体51とは、回転自在であればその他の連結構造により連結されていてもよい。
図8に示されるように、金具本体51の内面に形成された雌ねじは、雄ねじが形成された長尺主筋11aと螺合する。金具本体51が長尺主筋11aを飲み込む長さBは、望ましくは長尺主筋11aの直径寸法d以上であるとよい。長さBは、多いほど吊り上げ時に外れることがなく安全に作業できる。吊り金具50がねじにより長尺主筋11aと連結できるため、作業者は手作業で容易に柱脚鉄筋ブロック100に吊り金具50を取り付けることができる。また、吊り金具50は、ねじにより長尺主筋11aに連結されているため、吊り上げた際に容易に外れることがない。なお、図7に示される様に、金具本体51は、長尺主筋11aと螺合させて柱脚鉄筋ブロック100の荷重が加わったときに、荷重が支持できるねじの噛み合い長さが得られるように形成されている。即ち、金具本体51は、望ましくは長尺主筋11aの直径寸法dの5~15倍程度の長さを持つ様に形成されている。
(アンカーボルト拘束部材70を取り付けた柱脚鉄筋ブロック100)
図9は、実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100の搬送時の図である。図9(b)は、図9(a)のS-S部の断面である。柱脚鉄筋ブロック100は、アンカーボルト20にテンプレート21を取り付けた構造が、第1形状保持金具13を固定端とする片持ち梁となっている。柱脚鉄筋ブロック100は、横倒しにされ図9(a)に示されるような状態でトラックなどにより運搬される。この時、アンカーボルト20及びテンプレート21は、比較的質量が大きいため、片持ち梁構造の固定端となっている第1形状保持金具13に変形を生ずる場合がある。
そこで実施の形態1においては、柱脚鉄筋ブロック100の柱脚鉄筋構造10のテンプレート21側の端部にアンカーボルト拘束部材70が取り付けられている。アンカーボルト拘束部材70は、柱脚鉄筋構造10の端部において肋筋12に係合するように形成されている。図9(b)に示すように、アンカーボルト拘束部材70は、柱脚鉄筋ブロック100が横倒しの状態において、水平方向及び垂直方向に延びる直線部73を備える。アンカーボルト拘束部材70は、2つの直線部73の交差点72でアンカーボルト20の水平方向及び上下方向の移動、即ちアンカーボルト20の長手方向に対し直交方向の移動を制限する。
実施の形態1に係る柱脚鉄筋ブロック100は、少なくとも運搬時にはアンカーボルト拘束部材70が取り付けられている。これにより、アンカーボルト20が第1形状保持金具13及びアンカーボルト拘束部材70に支持され、運搬時においてもアンカーボルト20の位置が変動することがない。つまり、柱脚鉄筋ブロック100が設置される現場以外で組み立てられた時の精度を維持したまま運搬できるため、柱脚鉄筋ブロック100は、高い品質を維持することができる。なお、アンカーボルト拘束部材70は、肋筋12に係止部71を引っかけることにより係止され着脱自在な構造になっているが、その他の固定方法により柱脚鉄筋構造10に固定されていてもよい。また、アンカーボルト拘束部材70は、製造工程の最後に溶接などで接合されてもよい。
また、アンカーボルト拘束部材70は、図7及び図8に示されている吊り金具50を用いて柱脚鉄筋ブロック100を上下逆向きにするように回転させる工程においても用いることができる。柱脚鉄筋ブロック100は、吊り金具50を用いて吊り上げられて回転させると片持ち状態のアンカーボルト20に掛かる重力の影響で第1形状保持金具13が変形するおそれがある。しかし、アンカーボルト拘束部材70が、柱脚鉄筋構造10の端部に設置され、アンカーボルト20を支持することにより、柱脚鉄筋ブロック100は、回転させる工程においても変形等の不具合を抑制することができる。
本発明は以上であって、先組方式の柱脚鉄筋ブロックを精度よく組み立てることができ、運搬時においても変形などにより品質が低下するのを抑制することができる。
10 柱脚鉄筋構造、11 主筋、11a 長尺主筋、11b 短尺主筋、12 肋筋、13 第1形状保持金具、13a 腕部、13b 主筋挿通孔、14 ナット、15 第2形状保持金具、15a 腕部、15b 主筋挿通孔、16 定着板、17 調整金具、18 束、19 束、20 アンカーボルト、20a 端部、20b 端部、21 テンプレート、21a 角部、21b 孔、21c 先端面、24 ナット、24c 端面、30 足元金具、50 吊り金具、50a 吊り金具、50b 吊り金具、50c 吊り金具、50d 吊り金具、51 金具本体、52 環状部、53 棒状部材、53a 先端、70 アンカーボルト拘束部材、72 交差点、73 直線部、80 治具、80a 上面、80b フランジ部、81 クランプ、82 鉄板、84 ワイヤ、85 ワイヤ、86 ワイヤ、90 捨てコンクリート、100 柱脚鉄筋ブロック。

Claims (8)

  1. 主筋及び前記主筋の長手方向に交差する方向に延びるように配置される肋筋を備える柱脚鉄筋構造と、前記主筋を位置決めする第1形状保持金具と、前記第1形状保持金具に固定された複数のアンカーボルトと、前記複数のアンカーボルトの一方の端部に固定されるテンプレートと、を備える柱脚鉄筋ブロックの製造方法であって、
    前記テンプレートを治具に固定し、治具から上方に向かって延びるように前記複数のアンカーボルトを設置するアンカーボルト設置工程と、
    前記複数のアンカーボルトの他方の端部に前記第1形状保持金具を固定する金具取り付け工程と、
    前記第1形状保持金具に前記主筋を固定し、前記肋筋を前記主筋に固定する配筋工程と、を備える、柱脚鉄筋ブロックの製造方法。
  2. 雌ねじと環状部とを備える吊り金具を、前記主筋の上端及び下端に固定する吊り金具設置工程と、
    前記吊り金具にワイヤを通し、前記ワイヤにより柱脚鉄筋ブロックを吊り上げる吊り上げ工程と、を更に備え、
    前記吊り上げ工程は、
    前記主筋の下端に固定された前記吊り金具を、前記主筋の上端に固定された前記吊り金具と同じ高さ以上に移動させ、前記柱脚鉄筋ブロックを回転させる、請求項1に記載の柱脚鉄筋ブロックの製造方法。
  3. 前記テンプレートが配置されている側の前記柱脚鉄筋構造の端部に、前記アンカーボルトの変位を拘束するアンカーボルト拘束部材を取り付ける取付工程を更に備える、請求項1又は2に記載の柱脚鉄筋ブロックの製造方法。
  4. 基礎柱脚の内部に配筋される主筋及び肋筋を有する柱脚鉄筋構造と、
    前記主筋を位置決めする第1形状保持金具と、
    前記第1形状保持金具に固定された複数のアンカーボルトと、
    前記柱脚鉄筋構造の端部から一方の端部を突出させて設置された前記アンカーボルトの一方の端部に固定されるテンプレートと、を備え、
    前記主筋は、
    外周面に雄ねじが形成されているねじ鉄筋で構成されている、柱脚鉄筋ブロック。
  5. 前記複数のアンカーボルトの長手方向に対し直交方向の変位を拘束するアンカーボルト拘束部材を更に備える、請求項4に記載の柱脚鉄筋ブロック。
  6. 前記アンカーボルト拘束部材は、
    前記柱脚鉄筋構造に対し着脱自在に構成されている、請求項5に記載の柱脚鉄筋ブロック。
  7. 筒体の内面に雌ねじが形成された金具本体と、
    前記金具本体に回転自在に固定された環状部と、を備える、吊り金具。
  8. 前記環状部は、
    U字形の金具の2箇所の先端部に棒状部材を挿通して固定して形成され、
    前記棒状部材は、
    前記金具本体を貫通している、請求項7に記載の吊り金具。
JP2020171399A 2020-10-09 2020-10-09 柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具 Pending JP2022063067A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020171399A JP2022063067A (ja) 2020-10-09 2020-10-09 柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020171399A JP2022063067A (ja) 2020-10-09 2020-10-09 柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022063067A true JP2022063067A (ja) 2022-04-21

Family

ID=81255142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020171399A Pending JP2022063067A (ja) 2020-10-09 2020-10-09 柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022063067A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9267287B1 (en) Pre-fabricated threaded bar assemblies
CN106906955B (zh) 一种剪力墙整体预制钢筋网结构及其施工方法
KR20110106461A (ko) 콘크리트제 가대의 제조 방법, 콘크리트제 가대 및 이음재
JP5948838B2 (ja) 柱と梁の接合方法
JP2009108611A (ja) 鉄筋建込み用治具及び鉄筋の建込み方法
JP6518510B2 (ja) 孔部形成治具、および制振間柱構造の構築方法
JP2022063067A (ja) 柱脚鉄筋ブロックの製造方法、柱脚鉄筋ブロック、及び吊り金具
JP6865550B2 (ja) サイロ屋根部の構築方法およびサイロ屋根構造
JP3673108B2 (ja) 中空スラブのボイド部材設置方法
JP5603805B2 (ja) 吊り治具および吊り治具の取付構造、バルコニーユニットの吊り上げ方法
JP6013770B2 (ja) コンクリート構造体用親綱支柱
JP6001314B2 (ja) 親綱支柱
KR100235117B1 (ko) 알씨 기둥용 기성철망조립체 및 그것을 이용한 기둥시공방법
JP2015055079A (ja) アンカーフレーム及びこれを用いたアンカー構造体の構築方法
KR100453952B1 (ko) 매설용 앵커볼트의 고정구조
JP2015007317A (ja) 柱鉄筋の建て込み装置
CN110872843B (zh) 基坑型钢格构柱的垂直度控制的施工方法
KR200262035Y1 (ko) 매설용 앵커볼트의 고정구조
JP3437168B2 (ja) 鉄筋の組立方法
JP7357501B2 (ja) アンカ部材及び治具の設置方法
JP2023172647A (ja) 鉄筋架台および壁の構築方法
JP2018193666A (ja) 箱抜き管保持具および受圧板の成形方法
JP4421420B2 (ja) 柱状構造物の構築方法および吊込み治具
JP2018193665A (ja) 鉄筋保持具、鉄筋骨組み構造、および、受圧板の成形方法
JPH02140348A (ja) 鉄筋ユニットおよび配筋工法