JP2022061925A - 磁性キャリア - Google Patents

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Nobuyoshi Sugawara
悠 西村
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Abstract

【課題】 低印字で、かつ環境が変動するような条件下で出力し続けるような場合でも、画像の色味安定性、カブリの抑制と、現像剤の長寿命化を両立できる磁性キャリアを提供する。【解決手段】 磁性キャリアコア粒子及び前記磁性キャリアコア粒子の表面に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリアであって、前記磁性キャリアは、ペロブスカイト構造を有するチタン酸化合物粒子を樹脂被覆層に含有し、前記チタン酸化合物粒子は、ニオブ原子の含有量が酸化物換算で500ppm以上5000ppm以下である磁性キャリア。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法を用いて静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用される磁性キャリアに関する。
従来、電子写真方式の画像形成方法は、静電潜像担持体上に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて、静電潜像を現像する方法が一般的である。この現像に際しては、磁性キャリアと呼ばれる担体粒子をトナーと混合し、摩擦帯電させて、トナーに適当量の正又は負の電荷を付与し、その電荷をドライビングフォースとして現像させる二成分現像方式が広く採用されている。
二成分現像方式は、磁性キャリアに対して現像剤の撹拌、搬送、帯電などの機能を付与できるため、トナーとの機能分担が明確であり、このため現像剤性能の制御性が良いなどの利点がある。
一方、電子写真分野の技術進化により、高画質な画像を高速かつ長期にわたり出力できることが要求されてきている。このような要求に応えるため、磁性キャリアの高性能化が求められている。
例えば、高画質、画質安定性を向上させるためのキャリアとして様々な提案がなされている(例えば特許文献1~6)。これら文献に記載のキャリアは、被覆樹脂の構造の改善や、被覆層に微粒子を添加することが特徴である。
特開2012-173410号公報 特開2012-066990号公報 特開2015-212777号公報 特開2017-122878号公報 特開2008-008938号公報 特開2011-197569号公報
上記特許文献に記載の磁性キャリアにより、高画質、画質安定性は改善されている。
しかしながら電子写真機器の使用のされ方も多様であり、例えば低い画像濃度、あるいは文字など低印字で、かつ環境が変動するような条件下で出力し続けるような場合、画像の安定性が非常に厳しくなる。このような条件下でも同様に、高画質、画質安定性を向上させるためには、さらなる改善が必要である。
本発明の目的は、上記の問題点を解決した磁性キャリアを提供するものである。具体的には、低印字で、かつ環境が変動するような条件下で出力し続けるような場合でも、高画質、高安定な画像を出力できる磁性キャリアを提供することを目的とする。
本発明者らは、以下に示すような磁性キャリアにより、低印字で、かつ環境が変動するような条件下で出力し続けるような場合でも、画像の色味安定性、カブリの抑制と、現像剤の長寿命化を両立できることを見出した。
すなわち本発明によれば、
磁性キャリアコア粒子及び前記磁性キャリアコア粒子の表面に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリアであって、
前記磁性キャリアは、ペロブスカイト構造を有するチタン酸化合物粒子を樹脂被覆層に含有し、
前記チタン酸化合物粒子は、
ニオブ原子の含有量が酸化物換算で500ppm以上5000ppm以下
である磁性キャリアが提供される。
本発明によれば、低印字で、かつ環境が変動するような条件下で出力し続けるような場合でも、画像の色味安定性、カブリの抑制と、現像剤の長寿命化を両立できる磁性キャリアを提供することができる。
画像形成装置の概略構成を示す断面図 フルカラー画像形成装置の概略構成を示す断面図
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、下記の説明は本発明の範囲を以下の実施の形態に限定するものではない。
以下の説明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
「モノマーユニット」とは、ポリマー中のモノマー物質の反応した形態をいう。
「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味する。
本発明に係る磁性キャリアは、
磁性キャリアコア粒子及び前記磁性キャリアコア粒子の表面に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリアであって、
前記磁性キャリアは、ペロブスカイト構造を有するチタン酸化合物粒子を前記樹脂被覆層に含有し、
前記チタン酸化合物粒子は、
ニオブ原子の含有量が酸化物換算で500ppm以上5000ppm以下である。
従来、被覆層の塗膜強化、帯電性能の調整のために無機微粒子を添加することが知られている。さらに現像性を向上させるために、誘電体を添加するといった技術も提案されている。これにより現像性を高める効果は得られたが、非画像部へのトナー飛翔も多くなり、カブリが発生する原因となりうることが分かった。そこで本発明者らは、塗膜強化、現像性、そしてカブリといった3つの課題を同時に解決できる手法について鋭意検討を行った。
その結果、本発明者らは、ペロブスカイト構造を有し、かつニオブ原子を含有するチタン酸化合物粒子をキャリア被覆層に含有させることで解決することを見出した。
詳細は定かではないが、ニオブ原子をチタン酸化合物に含有させることで、チタン酸化合物の層間が補完され、トポケミカル反応により配向した多結晶が生成されて誘電率および誘電緩和が変化し、誘電分極の残留が効果的に抑制され、
その結果、現像性向上とカブリ抑制とが両立でき、さらに粒子のフィラーとしての効果から塗膜強度が向上し、キャリア表面の劣化が抑制されるものと考えられる。
さらにペロブスカイト構造を有し、かつニオブ原子を含有するチタン酸化合物粒子をキャリア被覆層に含有させることで、キャリア表面へのトナー由来の付着物の付着を抑制できることが分かった。ここでトナー由来の付着物とは、トナー母体粒子や外添剤を示す。このことについても詳細は定かではないが、誘電分極と導電性向上により、静電的なトナー由来の付着物の付着を抑制するためではないかと考えられる。
本発明に係る磁性キャリアは、ペロブスカイト構造を有し、かつニオブ原子を含有するチタン酸化合物粒子をキャリア被覆層に含有している。その結果、本発明に係る磁性キャリアは、特に低印字を連続で、かつ環境が変動するような条件下で出力し続けるような場合でも画像の色味変動を抑制することができ、また、カブリも抑制することができる。
さらに静電的な付着力を低減するためか、トナートナー由来の付着物も抑制することができ、高印字を連続で出力する場合にも優れた色味安定性を維持することが可能となる。
本発明においてチタン酸化合物粒子に含有されるニオブ原子の含有量は、500ppm以上5000ppm以下であるが、好ましくは700ppm以上4500ppm以下、より好ましくは1000ppm以上4000ppm以下である。上記範囲内でニオブ原子が含有されていることで低印字を連続出力する場合及び高印字を連続出力する場合の両方ともに優れた色味安定性を維持することが可能となる。
ペロブスカイト構造を有するチタン酸化合物粒子としては、BaTiO、SrTiO、CaTiO、CdTiO3、HgTiO、CaTiO、PbTiO等が一般的であるが、本発明において好ましいのはSrTiO、CaTiOである。また、特に好ましいのはCaTiOである。CaTiOを使用することで誘電体の性質と電気伝導性のバランスが良く、低印字を連続で出力する場合にも優れた色味安定性を維持し、カブリを低減することが可能となる。
また、ペロブスカイト構造を有するチタン酸化合物粒子の一次粒子の長軸径又は個数平均粒子径は、30nm以上1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは50nm以上900nm以下である。
さらに長軸長をAとし、短軸長をBとしたとき、軸比A/Bが1.2~3.0であることが好ましく、より好ましくは1.4以上2.8以下である。上記範囲内の軸比にすることで、粒子がキャリアに固定されやすくなり、本発明の効果がより長期にわたり維持できる。
ペロブスカイト構造を有するチタン酸化合物粒子の添加量は、樹脂被覆層の被覆用樹脂100質量部に対して5.0質量部以上100.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは10.0質量部以上、90.0質量部以下である。上記範囲内の添加量にすることで、本発明の効果が長期にわたり維持できる。
本発明の磁性キャリアの樹脂被覆層は、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーの重合体を含むことが好ましい。このような樹脂は、磁性キャリアコア表面に被覆した樹脂の塗膜面を平滑にし、トナー由来成分の付着を抑制し、トナー由来の付着物を抑制する効果が高くなる。
脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーとしては、例えば以下のものが挙げられる。アクリル酸シクロブチル、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸シクロブチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸ジシクロペンテニル及びメタクリル酸ジシクロペンタニルなど。これらのモノマーを1種又は2種以上を選択して使用してもよい。
また、樹脂被覆層は、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、マクロモノマーとの共重合樹脂であることがより好ましい。マクロモノマーを使用することで、現像剤の搬送安定性により効果があり、色味の安定性も向上する。
前記マクロモノマーは、下記のモノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合体であることが好ましい。アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル(アクリル酸n-ブチル、アクリル酸sec-ブチル、アクリル酸iso-ブチル又はアクリル酸tert-ブチル)、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、スチレン、アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル。
マクロモノマーの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは2000以上10000以下であり、より好ましくは3000以上8000以下である。
マクロモノマーの使用量は、被覆用樹脂Aの全モノマーを基準として、5.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、5.0質量%以上40.0質量%以下であることがより好ましい。
次に、本発明に使用する磁性キャリアコアについて説明する。
磁性キャリアに用いる磁性キャリアコアとしては、公知の磁性キャリアコアを用いることができる。例えば、従来から使用されている磁性キャリアコアのほかに、樹脂成分中に磁性体が分散された磁性体分散型樹脂粒子、又は空隙部に樹脂を含有する多孔質磁性コア粒子を用いることができる。
磁性体分散型樹脂粒子に使用する磁性体成分としては、以下の各種磁性鉄化合物粒子粉末が使用できる。マグネタイト粒子粉末、マグヘマイト粒子粉末、又はこれらにケイ素の酸化物、ケイ素の水酸化物、アルミニウムの酸化物及びアルミニウムの水酸化物から選ばれる少なくとも1種が含まれる磁性鉄酸化物粒子粉末;バリウム、ストロンチウム又はバリウム-ストロンチウムを含むマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末;マンガン、ニッケル、亜鉛、リチウム及びマグネシウムから選ばれた少なくとも1種を含むスピネル型フェライト粒子粉末など。
これらの中でも、磁性鉄酸化物粒子粉末が好ましく使用できる。
さらに磁性体成分の他に、以下のような非磁性無機化合物粒子粉末を、磁性鉄化合物粒子粉末と併用してもよい。ヘマタイト粒子粉末のような非磁性鉄酸化物粒子粉末、ゲータイト粒子粉末のような非磁性含水酸化第二鉄粒子粉末。酸化チタン粒子粉末、シリカ粒子粉末、タルク粒子粉末、アルミナ粒子粉末、硫酸バリウム粒子粉末、炭酸バリウム粒子粉末、カドミウムイエロー粒子粉末、炭酸カルシウム粒子粉末、亜鉛華粒子粉末など。
磁性鉄化合物粒子粉末と非磁性無機化合物粒子粉末とを混合して使用する場合には、これらの混合割合は、磁性鉄化合物粒子粉末が少なくとも30質量%含有されていることが好ましい。
磁性鉄化合物粒子粉末は、その全部又は一部が親油化処理剤で処理されていることが好ましい。
その場合に用いられる親油化処理剤としては、以下のものが使用できる。エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、有機酸基、エステル基、ケトン基、ハロゲン化アルキル基及びアルデヒド基からから選ばれた1種又は2種以上の官能基を有する有機化合物やそれらの混合物。
官能基を有する有機化合物としてはカップリング剤が好ましく、より好ましくはシランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤であり、シラン系カップリング剤が特に好ましい。
磁性体分散型樹脂粒子を構成するバインダー樹脂としては、熱硬化性樹脂が好ましい。
例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などがあるが、安価で製法面の容易性からフェノール樹脂を含有していることが好ましい。例えば、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
磁性体分散型樹脂粒子を構成するバインダー樹脂と磁性鉄化合物粒子粉末との含有割合は、バインダー樹脂1~20質量%と磁性鉄化合物粒子粉末80~99質量%であることが好ましい。
磁性体分散型樹脂粒子を構成するバインダー樹脂と、磁性鉄化合物粒子粉末及び非磁性無機化合物粒子粉末の混合物との含有割合も、バインダー樹脂1~20質量%と該混合物80~99質量%であることが好ましい。
次に、磁性体分散型樹脂粒子の製造方法について述べる。
磁性体分散型樹脂粒子は、例えば、後述する実施例に記載されているとおり、磁性、非磁性の無機化合物粒子粉末及び塩基性触媒の存在下で、フェノール類とアルデヒド類とを水性媒体中で撹拌を行う。その後フェノール類とアルデヒド類とを反応・硬化させて、磁性鉄酸化物粒子粉末などの無機化合物粒子とフェノール樹脂とを含有する磁性体分散型樹脂粒子を生成する方法がある。
また磁性鉄酸化物粒子粉末などの無機化合物粒子を含有したバインダー樹脂を粉砕する、いわゆる、混練粉砕法などによって製造することもできる。
磁性キャリアの粒径を容易に制御し、シャープな粒度分布にするために前者の方法が好ましい。
次に磁性キャリアコアとしてフェライト粒子を用いる場合について説明する。
フェライト粒子は次の一般式で表される焼結体フェライトであることが好ましい。
(M1O)x(M2O)y(Fe)z
(式中、M1は1価の金属であり、M2は2価の金属であり、x+y+z=1.0としたとき、x及びyは、それぞれ0≦(x,y)≦0.8であり、zは、0.2<z<1.0である)
式中において、M1及びM2としては、Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、及びCa、からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属原子を用いることが好ましい。そのほかにもNi、Co、Ba、Y、V、Bi、In、Ta、Zr、B、Mo、Na、Sn、Ti、Cr、Al、Si、希土類なども用いることができる。特に磁化量を適度に維持し、フェライト化反応の速度を容易にコントロールできることから、Mn原子を含有する、Mn系フェライト、Mn-Mg系フェライト、Mn-Mg-Sr系フェライト、Li-Mn系フェライトがより好ましい。
以下に、磁性キャリアコアとしてフェライト粒子を用いる場合の製造工程を詳細に説明する。
<工程1(秤量・混合工程)>
上記フェライトの原料を、秤量し、混合する。
フェライト原料としては、上記金属原子の金属粒子、又はその酸化物、水酸化物、シュウ酸塩、炭酸塩などが挙げられる。
混合する装置としては、例えば以下のものが挙げられる。ボールミル、遊星ミル、ジオットミル、振動ミル。混合性が優れているという観点からボールミルが特に好ましい。
具体的には、ボールミル中に、秤量したフェライト原料、ボールを入れ、好ましくは0.1時間以上20.0時間以下、粉砕・混合する。
<工程2(仮焼成工程)>
粉砕・混合したフェライト原料を、大気中又は窒素雰囲気下で、好ましくは焼成温度700℃以上1200℃以下の範囲で、好ましくは0.5時間以上5.0時間以下仮焼成し、フェライト化する。焼成に用いられる炉としては、例えば以下のものが挙げられる。バーナー式焼却炉、ロータリー式焼成炉、電気炉など。
<工程3(粉砕工程)>
工程2で作製した仮焼フェライトを粉砕機で粉砕する。
粉砕機としては、所望の粒径が得られれば特に限定されない。例えば以下のものが挙げられる。クラッシャーやハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル、ジオットミルなど。
フェライト粉砕品を所望の粒径にするために、例えば、ボールミルやビーズミルでは用いるボールやビーズの素材、粒径、運転時間を制御することが好ましい。具体的には、仮焼フェライトスラリーの粒径を小さくするためには、比重の重いボールを用いたり、粉砕時間を長くすればよい。また、仮焼フェライトの粒度分布を広くするためには、比重の重いボールやビーズを用い、粉砕時間を短くすることで得ることができる。また、粒径の異なる複数の仮焼フェライトを混合することでも分布の広い仮焼フェライトを得ることができる。
また、ボールミルやビーズミルは、乾式より湿式の法が、粉砕品がミルの中で舞い上がることがなく粉砕効率が高い。このため、乾式より湿式の方がより好ましい。
<工程4(造粒工程)>
仮焼フェライトの粉砕品に対し、水、バインダーと、必要に応じて、細孔調整剤を加える。細孔調整剤としては、発泡剤や樹脂微粒子が挙げられる。
発泡剤として、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウムが挙げられる。
樹脂微粒子として、例えば、以下のものの微粒子が挙げられる。ポリエステル、ポリスチレン、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体のようなスチレン共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂;脂肪族多価アルコール、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアルコール類及びジフェノール類から選択されるモノマーを構造単位として有するポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹脂、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂。
上記バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが用いられる。
工程3において、湿式で粉砕した場合は、フェライトスラリー中に含まれている水も考慮し、バインダーと必要に応じて細孔調整剤を加えることが好ましい。
得られたフェライトスラリーを、噴霧乾燥機を用い、好ましくは100℃以上200℃以下の加温雰囲気下で、乾燥・造粒する。噴霧乾燥機としては、所望の多孔質磁性コア粒子の粒径が得られれば特に限定されない。例えば、スプレードライヤーが使用できる。
<工程5(本焼成工程)>
次に、造粒品を、好ましくは800℃以上1400℃以下で、好ましくは1時間以上24時間以下焼成する。
焼成温度を上げ、焼成時間を長くすることで焼成が進み、その結果、細孔径は小さく、かつ、細孔の数も減る。さらに焼成温度を上げ、焼成時間を長くすることで細孔の無いフェライト粒子となる。
<工程6(選別工程)>
以上の様に焼成した粒子を解砕した後に、必要に応じて、分級や篩で篩分して粗大粒子や微粒子を除去してもよい。
画像へのキャリア付着とガサツキの抑制に優れるという観点から、磁性コア粒子の体積分布基準50%粒径(D50)は、好ましくは18.0μm以上68.0μm以下である。
以下は、工程5で細孔を有する多孔質磁性コアを使用する場合、必要に応じて工程7を行うことができる。
<工程7(充填工程)>
多孔質磁性コア粒子は、内部の細孔容積によっては物理的強度が低くなることがあり、磁性キャリアとしての物理的強度を高めるために、多孔質磁性コア粒子の空隙の少なくとも一部に樹脂の充填を行うことが好ましい。多孔質磁性コア粒子に充填される樹脂の量としては、多孔質磁性コア粒子中、2質量%以上15質量%以下であることが好ましい。
磁性キャリア毎の樹脂含有量にバラつきが少なければ、内部空隙内の一部にのみ樹脂が充填されていても、多孔質磁性コア粒子の表面近傍の空隙にのみ樹脂が充填され内部に空隙が残っていても、内部空隙が完全に樹脂で充填されていてもよい。
多孔質磁性コア粒子の空隙に、樹脂を充填する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、及び流動床のような塗布方法により多孔質磁性コア粒子を樹脂溶液に含浸させ、その後、溶剤を揮発させる方法が挙げられる。また、樹脂を溶剤に希釈し、これを多孔質磁性コア粒子の空隙に添加する方法も採用できる。
多孔質磁性コア粒子の空隙に充填する樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のどちらを用いてもかまわない。多孔質磁性コア粒子に対する親和性が高いものであることが好ましい。親和性が高い樹脂を用いた場合には、多孔質磁性コア粒子の空隙への樹脂の充填と同時に、多孔質磁性コア粒子の表面を樹脂で覆うこともできる。
上記熱可塑性樹脂としては、以下のものが挙げられる。ノボラック樹脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリアリレート、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂など。
また、上記熱硬化性樹脂としては、以下のものが挙げられる。フェノール系樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂など。
また、磁性キャリアは、磁性キャリアコア表面に樹脂被覆層を有する。
磁性キャリアコアの表面を樹脂で被覆する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、乾式法、及び流動床のような塗布方法により被覆する方法が挙げられる。
また、樹脂被覆層に導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子や材料を含有させて用いてもよい。導電性を有する粒子としては、カーボンブラック、マグネタイト、グラファイト、酸化亜鉛、酸化錫が挙げられる。
導電性を有する粒子の添加量としては、被覆樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが磁性キャリアの電気抵抗を調整するためには好ましい。
荷電制御性を有する粒子としては、以下のものが挙げられる。有機金属錯体の粒子、有機金属塩の粒子、キレート化合物の粒子、モノアゾ金属錯体の粒子、アセチルアセトン金属錯体の粒子、ヒドロキシカルボン酸金属錯体の粒子、ポリカルボン酸金属錯体の粒子、ポリオール金属錯体の粒子。ポリメチルメタクリレート樹脂の粒子、ポリスチレン樹脂の粒子、メラミン樹脂の粒子、フェノール樹脂の粒子、ナイロン樹脂の粒子、シリカの粒子、酸化チタンの粒子、アルミナの粒子など。
荷電制御性を有する粒子の添加量としては、被覆樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上50.0質量部以下であることが摩擦帯電量を調整するためには好ましい。
次に、好ましいトナーの構成を以下に詳述する。
トナーは結着樹脂、並びに必要に応じて着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有する。結着樹脂としては、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもビニル樹脂とポリエステル樹脂が優れた帯電性や定着性を得ることができるためより好ましい。特にポリエステル樹脂が好ましい。
必要に応じてポリエステル樹脂に以下のものを混合して用いることもできる。ビニル系モノマーの単重合体又は共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等。
2種以上の樹脂を混合して、結着樹脂として用いる場合、より好ましい形態としては分子量の異なるものを適当な割合で混合するのが好ましい。
結着樹脂のガラス転移温度は好ましくは45℃以上80℃以下、より好ましくは55℃以上70℃以下である。
数平均分子量(Mn)は2500以上50000以下であることが好ましい。重量平均分子量(Mw)は10000以上1000000以下であることが好ましい。
結着樹脂としては以下に示すポリエステル樹脂も好ましい。
ポリエステル樹脂を構成する全モノマーユニットを基準として、45mol%以上55mol%以下がアルコール成分であり、45mol%以上55mol%以下が酸成分であることが好ましい。
ポリエステル樹脂の酸価は好ましくは0mgKOH/g以上90mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であり、OH価は好ましくは0mgKOH/g以上50mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以上30mgKOH/g以下である。これは、分子鎖の末端基数が増えるとトナーの帯電特性において環境依存性が大きくなるためである。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度は好ましくは50℃以上75℃以下、より好ましくは55℃以上65℃以下である。
数平均分子量(Mn)は好ましくは1500以上50000以下、より好ましくは2000以上20000以下である。重量平均分子量(Mw)は好ましくは6000以上100000以下、より好ましくは10000以上90000以下である。
トナーの可塑効果を促進し、低温定着性を向上させる目的でトナーに下記のような結晶性ポリエステル樹脂を添加してもよい。
結晶性ポリエステルとしては、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオールと、炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸とを主成分として含む単量体組成物の重縮合体が例としてあげられる。
炭素数2以上22以下(より好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジオールであることが好ましい。これらの中でも、特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、及び1,6-ヘキサンジオールのような直鎖脂肪族、α,ω-ジオールが好ましく例示される。
アルコール成分のうち、50質量%以上が、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオールから選ばれることが好ましく、70質量%以上が、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオールから選ばれることがより好ましい。
脂肪族ジオール以外の多価アルコール単量体を用いることもできる。2価アルコール単量体としては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等の芳香族アルコール;1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
3価以上の多価アルコール単量体としては、以下のものが挙げられる。1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等の芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセリン、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族アルコール等。
さらに、結晶性ポリエステルの特性を損なわない程度に1価のアルコ-ルを用いてもよい。
一方、炭素数2以上22以下(より好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジカルボン酸としては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。これらの酸無水物又は低級アルキルエステルを加水分解したものなども含まれる。
カルボン酸成分のうち、50質量%以上が、炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸から選ばれることが好ましく、70質量%以上が、炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸から選ばれることがより好ましい。
上記炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸以外の多価カルボン酸を用いることもできる。2価のカルボン酸としては、以下のものが挙げられる。イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸の脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸。これらカルボン酸の酸無水物または低級アルキルエステルなども含まれる。
また、3価以上の多価カルボン酸としては、以下のものが挙げられる。1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸;1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン等の脂肪族カルボン酸。これらカルボン酸の酸無水物または低級アルキルエステル等の誘導体等も含まれる。
さらに、結晶性ポリエステルの特性を損なわない程度に1価のカルボン酸を含有していてもよい。
結晶性ポリエステルは、通常のポリエステル合成法に従って製造することができる。例えば、前記したカルボン酸単量体とアルコール単量体とをエステル化反応、又はエステル交換反応させた後、減圧下または窒素ガスを導入して常法に従って重縮合反応させることで所望の結晶性ポリエステルを得ることができる。
結晶性ポリエステルの使用量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上20質量部以下であり、さらに好ましくは3質量部以上15質量部以下である。
トナーは着色剤を有していてもよい。着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調整したものが挙げられる。
マゼンタトナー用着色顔料しては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物。具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269;C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
着色剤には、顔料単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点から好ましい。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの塩基性染料。
シアントナー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1~5個置換した銅フタロシアニン顔料。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物。具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191;C.I.バットイエロー1、3、20。また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上20質量部以下であり、さらに好ましくは3質量部以上15質量部以下である。
トナーの製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。例えば、溶融混練法、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法などが挙げられる。
また、上記トナーにおいて、結着樹脂に予め、着色剤を混合し、マスターバッチ化させたものを用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂及びワックス等)を溶融混練させることにより、トナー中に着色剤を良好に分散させることができる。
トナーの帯電性をさらに安定化させるために、必要に応じて荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤は、結着樹脂100質量部あたり、0.5質量部以上10質量部以下使用するのが好ましい。0.5質量部以上であると、十分な帯電特性が得られる。一方、10質量部以下であると、他材料との相溶性が良好になり、低湿下における帯電過剰を抑制できる。
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
トナーを負荷電性に制御する負荷電性制御剤として、例えば有機金属錯体又はキレート化合物が有効である。モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、又はそのエステル類、又は、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御する正荷電性制御剤としては、以下のものが挙げられる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム-1-ヒドロキシ-4-ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのキレート顔料として、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物等)、高級脂肪酸の金属塩として、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキシド等のジオルガノスズオキサイドやジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート。
必要に応じて一種又は二種以上の離型剤を、トナー粒子中に含有させてもよい。離型剤としては次のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスが好ましく使用できる。また、酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、又は、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
離型剤の量は、結着樹脂100質量部あたり、好ましくは0.1質量部以上20質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上10質量部以下である。
また、離型剤の示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、65℃以上130℃以下であることが好ましい。より好ましくは80℃以上125℃以下である。融点が65℃以上であると、トナーの粘度が好適になるため、感光体へのトナー付着を抑制できる。一方、融点が130℃以下であると、低温定着性が良化する。
トナーには、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得る微粉体を流動性向上剤として用いてもよい。例えば、以下の微粉末をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施し、疎水化処理したものものが挙げられる。フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末のようなフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカのような微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナ等。前記微粉末に表面処理を施し、疎水化処理したものであって、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30~80の範囲の値を示すものが特に好ましい。
無機微粒子は、トナー粒子100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上10質量部以下、より好ましくは0.2質量部以上8質量部以下用いる。
本発明に係る二成分現像剤は、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、磁性キャリアとを含有する。
トナーを磁性キャリアと混合する場合、その際のキャリア混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、好ましくは2質量%以上15質量%以下、より好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%以上であると画像濃度が良好になり、15質量%以下であると、カブリや機内飛散を抑制できる。
本発明の磁性キャリアを含む二成分系現像剤は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程
を有する画像形成方法に用いることができる。
また、該画像形成方法は、現像器に二成分系現像剤を有し、該現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される構成を有していてもよい。本発明の磁性キャリアは、このような画像形成方法に使用するための補給用現像剤に用いることができる。該画像形成方法は、現像器内で過剰になった磁性キャリアが必要に応じて現像器から排出される構成を有してもよい。
また、補給用現像剤は、磁性キャリアと、結着樹脂、必要に応じて着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーと、を含有することが好ましい。補給用現像剤は、補給用磁性キャリア1質量部に対し、トナーを好ましくは2質量部以上50質量部以下含有する。なお、補給用現像剤は、補給用磁性キャリアを有さず、トナーのみであってもよい。
次に、磁性キャリア、二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置について例を挙げて説明するが、本発明はこれに限るものではない。
<画像形成方法>
図1おいて、静電潜像担持体1は図中矢印方向に回転する。静電潜像担持体1は帯電手段である帯電器2により帯電され、帯電した静電潜像担持体1の表面には、静電潜像形成手段である露光器3により露光光が照射され、静電潜像が形成される。現像器4は、二成分系現像剤を収容する現像容器5を有し、現像剤担持体6は回転可能な状態で配置され、かつ、現像剤担持体6の内部に磁界発生手段としてマグネット7を内包している。マグネット7の少なくとも一つは静電潜像担持体1に対して対向の位置になるように設置されている。
二成分系現像剤は、マグネット7の磁界により現像剤担持体6の上に保持され、規制部材8により、二成分系現像剤の量が規制され、静電潜像担持体1と対向する現像部に搬送される。現像部においては、マグネット7の発生する磁界により磁気ブラシを形成する。その後、直流電界に交番電界を重畳してなる現像バイアスを印加することにより静電潜像はトナー像として可視像化される。静電潜像担持体1上に形成されたトナー像は、転写帯電器11によって記録媒体12に静電的に転写される。
ここで、図2に示すように、静電潜像担持体1から中間転写体9に一旦転写し、その後、転写材(記録媒体)12へ静電的に転写してもよい。その後に記録媒体12は、定着器13に搬送され、ここで加熱、加圧されることにより、記録媒体12上にトナーが定着される。その後、記録媒体12は、出力画像として装置外へ排出される。なお、転写工程後、静電潜像担持体1上に残留したトナーは、クリーナー15により除去される。
その後、クリーナー15により清掃された静電潜像担持体1は、前露光16からの光照射により電気的に初期化され、上記画像形成動作が繰り返される。
図2は、フルカラー画像形成装置の一例を示す。
図中のK、Y、C、Mなどの画像形成ユニットの並びや回転方向を示す矢印は何らこれに限定されるものではない。ちなみにKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図2において、静電潜像担持体1K、1Y、1C、1Mは図中矢印方向に回転する。各静電潜像担持体は帯電手段である帯電器2K、2Y、2C、2Mにより帯電され、帯電した各静電潜像担持体の表面には、静電潜像形成手段である露光器3K、3Y、3C、3Mにより露光光が照射され、静電潜像が形成される。
その後、現像手段である現像器4K、4Y、4C、4Mに具備される現像剤担持体6K、6Y、6C、6M上に担持された二成分系現像剤により静電潜像はトナー像として可視像化される。さらにトナー像は転写手段である中間転写帯電器10K、10Y、10C、10Mにより中間転写体9に転写される。さらにトナー像は転写手段である転写帯電器11により、記録媒体12に転写され、記録媒体12は、定着手段である定着器13により加熱圧力定着され、画像として出力される。そして、中間転写体9のクリーニング部材である中間転写体クリーナー14は、転写残トナーなどを回収する。
現像方法としては、具体的には、現像剤担持体に交流電圧を印加して、現像領域に交番電界を形成しつつ、現像剤担持体の表面の磁気ブラシが静電潜像担持体(感光体)に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)6と静電潜像担持体(感光ドラム)1との距離(S-D間距離)は、100μm以上1000μm以下であることが、キャリア付着抑制及びドット再現性の向上において良好である。S-D間距離が100μm以上であると現像剤の供給が十分であり、画像濃度が良好になる。S-D間距離が1000μm以下であると、磁極S1からの磁力線が広がりにくく磁気ブラシの密度が良好になり、ドット再現性が向上する。また、磁性キャリアを拘束する力が高まりキャリア付着を抑制できる。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、好ましくは300V以上3000V以下、より好ましくは500V以上1800V以下である。また周波数は、好ましくは500Hz以上10000Hz以下、より好ましくは1000Hz以上7000Hz以下であり、それぞれプロセスにより適宜選択して用いることができる。
この場合、交番電界を形成するための交流バイアスの波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形が挙げられる。ときにトナー像の形成速度の変化に対応するためには、非連続の交流バイアス電圧を有する現像バイアス電圧(断続的な交番重畳電圧)を現像剤担持体に印加して現像を行うことが好ましい。印加電圧が300V以上であると十分な画像濃度が得られやすく、また非画像部のカブリトナーを回収しやすくなる。また、3000V以下であると磁気ブラシを介した潜像の乱れが生じにくく、良好な画質が得られる。
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めることができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システムにもよるが、好ましくは200V以下、より好ましくは150V以下である。コントラスト電位としては、十分な画像濃度が出るように100V以上400V以下が好ましく用いられる。
また、周波数が500Hzより低いと、プロセススピードにも関係するが、静電潜像担持体の構成としては、通常、画像形成装置に用いられる感光体と同じでよい。例えば、アルミニウム、SUS等の導電性基体の上に、順に導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、必要に応じて電荷注入層を設ける構成の感光体が挙げられる。
導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層は、通常、感光体に用いられるものでよい。感光体の最表面層として、例えば電荷注入層あるいは保護層を用いてもよい。
以下、本発明に関する物性の測定方法について説明する。
<磁性キャリア、多孔質磁性コアの体積平均粒径(D50)の測定方法>
粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)にて測定を行う。
磁性キャリア、多孔質磁性コアの体積平均粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装社製)を装着して行う。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33L/sec、圧力約17kPaとする。制御は、ソフトウェア上で自動的に行う。粒径は体積平均の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3-202D)を用いて行う。測定条件は下記のとおりである。
SetZero時間 :10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81%
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :温度23℃、相対湿度50%
<重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、下記の精密粒度分布測定装置と、下記の専用ソフトとを用いて算出した。
・精密粒度分布測定装置:100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)
・専用ソフト:測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)
実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下のとおりである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れる。この中に分散剤として下記の「コンタミノンN」をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
・コンタミノンN:非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの下記の超音波分散器の水槽内に所定量のイオン交換水を入れる。この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
・超音波分散器:Ultrasonic Dispersion System Tetora150、日科機バイオス社製
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。また、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<微粉量の算出方法>
トナー中の個数基準の微粉量(個数%)は、以下のようにして算出する。
例えば、トナー中の3.0μm以下の粒子の個数%は、前記のMultisizer 3の測定を行った後、(1)専用ソフトでグラフ/個数%に設定して測定結果のチャートを個数%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「<」にチェック、その下の粒径入力部に「3」を入力する。そして、(3)分析/個数統計値(算術平均)画面を表示したときの「<3μm」表示部の数値が、トナー中の3.0μm以下の粒子の個数%である。
<粗粉量の算出方法>
トナー中の体積基準の粗粉量(体積%)は、以下のようにして算出する。
例えば、トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%は、前記のMultisizer 3の測定を行った後、(1)専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「>」にチェック、その下の粒径入力部に「10」を入力する。そして、(3)分析/体積統計値(算術平均)画面を表示したときの「>10μm」表示部の数値が、トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%である。
<被覆用樹脂の重量平均分子量Mwの測定>
磁性キャリアから樹脂被覆層を分離する方法としては、磁性キャリアをカップに取り、トルエンを用いて被覆用樹脂を溶出させる方法がある。
溶出させた樹脂を乾固させたのち、テトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、以下の装置を用いて測定する。
試料(被覆用樹脂又は磁性キャリアから分離した被覆用樹脂)と、テトラヒドロフラン(THF)とを5mg/mLの濃度で混合し、室温にて24時間静置して、試料をTHFに溶解する。その後、サンプル処理フィルター(マイショリディスクH-25-2 東ソー社製)を通過させたものをGPCの試料とする。
次に、GPC測定装置(HLC-8120GPC 東ソー社製)を用い、前記装置の操作マニュアルに従い、下記の測定条件で測定する。
(測定条件)
装置:高速GPC「HLC8120 GPC」(東ソー社製)
カラム:Shodex KF-801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :THF
流速 :1.0mL/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量 :0.10mL
また、試料の重量平均分子量(Mw)及びピーク分子量(Mp)の算出にあたって、検量線は、下記の標準ポリスチレン樹脂により作成した分子量較正曲線を使用する。
・標準ポリスチレン樹脂:東ソー社製TSK スタンダード ポリスチレン F-850、F-450、F-288、F-128、F-80、F-40、F-20、F-10、F-4、F-2、F-1、A-5000、A-2500、A-1000、A-500
<蛍光X線回折法による酸化合物粒子中の元素の測定方法>
酸化合物粒子中の元素の測定には、被覆後の磁性キャリアの樹脂被覆層をクロロホルムで溶解した後、遠心分離やろ過により酸化合物粒子のみを取り出し、乾燥したものを用いることができる。
波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(スペクトリス社製)を用いてHe雰囲気下で、原子番号11番のNaから92番のUまでの元素を直接測定する。なお、酸化合物粒子に樹脂成分が残っていたとしても、蛍光X線分析により検出する元素が金属であるため、実質的には、酸化合物粒子のみの情報が得られる。
酸化合物粒子は、装置付属の液体試料用カップを使用し、PP(ポリプロピレン)フィルムを底面に張り、試料を十分量(10g)入れ、底面に均一厚に層を形成させて、ふたをする。出力が2.4kWの条件で測定する。
解析には、FP(ファンダメンタルパラメーター)法を用いる。その際、検出された元素全てが酸化物であると仮定し、それらの総質量を100質量%とする。ソフトウェアUniQuant5(ver.5.49)(スペクトリス社製)にて総質量に対する各元素の含有量(質量%)を酸化物換算値として求める。
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。以下の処方における部は、特に断りのない限り質量基準である。
<チタン酸化合物粒子1(チタン酸カルシウム粒子)の製造例>
硫酸法で得られた0.091μmのメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、4mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、6mol/Lの塩酸によりpH5.5まで中和し、ろ過水洗を行った。
洗浄済みケーキに水を加えTiOとして1.25mol/Lのスラリーとした後、6mol/Lの塩酸を加えpH1.2とし解膠処理を行った。この解膠スラリーを5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えpH6.5まで中和し、ろ過水洗を行った。
TiOとして0.726molの洗浄済みケーキに水を加えスラリーとした後、2Lの反応容器に投入する。この解膠・中和メタチタン酸スラリーにCaO/TiOモル比で1.02になるようにカルシウム源の水酸化カルシウム粉末を投入した。そして五塩化ニオブをTiO2モル比で0.017になるように投入して混合した。
その後、TiO2濃度0.752mol/Lに調整した。スラリーpHを10mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を添加して12.5に調整後、窒素ガスを吹き込み20分間静置し反応容器内を窒素ガス置換した。次に、この反応容器に窒素を流しながら、さらに撹拌混合しつつメタチタン酸と水酸化カルシウムの混合溶液を98℃に加温し、6.5時間撹拌保持した。
なお、該反応物を透過型電子顕微鏡で観察すると、直方体状粒子の粒子であり、側面からみた長辺長の平均は0.10μm、短辺長の平均は0.056μm、軸比は1.8であった。反応終了スラリーをろ過、洗浄、乾燥後、ハンマーミルを用いて粉砕した。X線回折によってペロブスカイト構造を有するチタン酸カルシウム単一相であることが同定された。
<チタン酸化合物粒子2~16の製造例>
チタン酸化合物粒子1の製造例において、カルシウムかストロンチウムの選択、ニオブ原子の量、および長辺長と短辺長を変化させることで、表1に示すチタン酸化合物粒子2~16を得た。
Figure 2022061925000001
<被覆樹脂1、2の製造例>
表2に記載の原料(合計50部)を、還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管及びすり合わせ方式撹拌装置を配した4ツ口フラスコに添加した。さらにトルエン100.0部、メチルエチルケトン100.0部、アゾビスイソバレロニトリル2.0部を加え、窒素気流下80℃で10時間保ち、被覆用樹脂1、2溶液(固形分40質量%)を得た。
Figure 2022061925000002
表中、各材料の数値は部数を示す。また、表中の略称は以下のとおりである。
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
マクロモノマーAは、下記式(M)で表され、式(M)中のZが下記構造(Z)で示されるメタクリル酸メチル重合体であり、該マクロモノマーMMAの重量平均分子量Mwは5000である。
Figure 2022061925000003
<磁性キャリアコア1の製造例>
工程1(秤量・混合工程)
Fe 68.3質量%
MnCO 28.5質量%
Mg(OH) 2.0質量%
SrCO 1.2質量%
上記フェライト原材料を秤量し、フェライト原料80部に水20部を加え、その後、直径(φ)10mmのジルコニアを用いてボールミルで3時間湿式混合しスラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は、80質量%とした。
工程2(仮焼成工程)
混合したスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製)により乾燥した後、バッチ式電気炉で、窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)、温度1050℃で3.0時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
工程3(粉砕工程)
仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、水を加え、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度を70質量%とした。1/8インチのステンレスビーズを用いた湿式ボールミルで3時間粉砕し、スラリーを得た。さらにこのスラリーを直径1mmのジルコニアを用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、体積基準の50%粒子径(D50)が1.3μmの仮焼フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程)
上記仮焼フェライトスラリー100部に対し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0部、バインダーとしてポリビニルアルコール1.5部を添加した後、スプレードライヤー(大川原化工機社製)で球状粒子に造粒、乾燥した。得られた造粒物に対して、粒度調整を行った後、ロータリー式電気炉を用いて700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダー等の有機物を除去した。
工程5(焼成工程)
窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)で、室温から焼成温度(1300℃)になるまでの時間を2時間とし、温度1300℃で5時間保持し、焼成した。その後、8時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
工程6(選別工程)
凝集した粒子を解砕した後に、目開き150μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、風力分級を行って微粉を除去し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。さらに、振動篩にて粗大粒子を取り除き、D50が34μmの磁性キャリアコア1を得た。
<磁性キャリアコア2の製造例>
個数平均粒径0.30μmのマグネタイト粉100.0部に対して、4.0部のシラン系カップリング剤(3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で高速混合撹拌し、微粒子を処理した。
・フェノール 10部
・ホルムアルデヒド溶液 6部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
・処理したマグネタイト 84部
上記材料と、28%アンモニア水5部、水20部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性体が分散された状態の、D50が35μmの球状の磁性キャリアコア2を得た。
<磁性キャリア1~3、5~13の製造例>
<樹脂被覆層の形成>
表2に示す樹脂を、樹脂成分が5%になるようにトルエンで希釈し、チタン酸化合物粒子1を、樹脂固形分100.0部に対して40.0部になるように添加し、十分に攪拌された樹脂溶液を樹脂被覆層用樹脂液1として準備した。
その後、温度60℃で維持されている下記の遊星運動型混合機に、磁性キャリアコア1を100.0部に対して、樹脂固形分が2.3部になる量の樹脂被覆層用樹脂液1を投入し、40分間溶媒除去及び塗布操作を行った。
・遊星運動型混合機:ホソカワミクロン社製のナウタミキサVN型
その後、樹脂被覆層で被覆された磁性キャリアを回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する下記の混合機に移し、混合容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下に温度180℃で2時間熱処理した。
・混合機:杉山重工業社製のドラムミキサーUD-AT型
得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、磁性キャリア1を得た。
表3に示すように、コア種、樹脂被覆層用樹脂種類及びその添加部数、並びに表1に示すチタン酸化合物粒子及びその添加部数を変更した以外は磁性キャリア1の製造例と同様にして、磁性キャリア2~3、5~13を得た。
<磁性キャリア4、15、16の製造例>
下記のメチルシリコーン樹脂溶液を、磁性コア100.0部に対し、樹脂固形分としては1.8部となる量と、チタン酸化合物粒子4を、樹脂固形分100.0部に対して10.0部になるように添加し、触媒として、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)を、樹脂固形分に対して25重量%加えた。
・メチルシリコーン樹脂溶液:樹脂溶液濃度20%をトルエンで希釈し、5%としたもの
その後アミノシランカップリング剤として3-アミノプロピルトリエトキシシシランを樹脂固形分に対して10重量%添加し、60℃、6.7kPa(約50mmHg)の減圧下で混合撹拌し、トルエンを揮発させた。
その後、熱風加熱式のオーブンに入れ、220℃で1.5時間、加熱処理を行った。冷却、粉砕して得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、磁性キャリア4を得た。
表1に示すチタン酸化合物粒子及びその添加部数を変更した以外は磁性キャリア4の製造例と同様にして、磁性キャリア15、16を得た。
Figure 2022061925000004
<トナー(マゼンタトナー、及びシアントナー)の製造例>
表4に示す材料を、ヘンシェルミキサー(FM-75J型、日本コークス工業(株)製)でよく混合した。その後、温度130℃に設定した2軸混練機(商品名:PCM-30型、池貝鉄鋼(株)製)にて10kg/hrのFeed量で混練(吐出時の混練物温度は150℃)した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗砕した後、機械式粉砕機(商品名:T-250、ターボ工業(株)製)にて10kg/hrのFeed量で微粉砕した。そして、重量平均粒径が4.3μmの粒子を得た。
なお、ポリエステル樹脂のモノマー組成は、以下のとおりである。
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン42部、
・ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン8部、
・テレフタル酸35部、無水トリメリット酸4部、フマル酸11部
得られた粒子を回転式分級機(商品名:TTSP100、ホソカワミクロン(株)製)にて、微粉及び粗粉をカットする分級を行った。重量平均粒径が5.0μmであり、粒径3.0μm以下の粒子の存在率が18.8個数%、かつ粒径10.0μm以上の粒子の存在率が0.3体積%であるシアントナー粒子およびマゼンタトナー粒子を得た。
さらに、下記材料を下記のヘンシェルミキサーに投入し、下記の混合条件で混合することにより、シアントナー粒子、及びマゼンタトナー粒子の表面に、シリカ粒子と酸化チタン粒子を付着させてシアントナー、マゼンタトナーを得た。
・ヘンシェルミキサー:商品名 FM-75J型、日本コークス工業(株)製
・混合条件:回転羽根の周速 35.0m/秒、 混合時間 3分間
・各色トナー粒子: 100.0部
・シリカ粒子: 3.0部
(フュームド法で作製したシリカ粒子にヘキサメチルジシラザン1.5質量%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの)
・酸化チタン粒子: 1.7部
(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸をオクチルシラン化合物で表面処理したもの。)
・チタン酸ストロンチウム粒子: 0.5部
(オクチルシラン化合物で表面処理したもの。)
上記シアントナー、マゼンタトナーと磁性キャリア1~16とを用い、トナー濃度が7.0質量%となるように各材料を、振とう機(YS-8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、二成分系現像剤1~16、300gを調製した。振とう機の振幅条件は200rpm、2分間とした。
Figure 2022061925000005
<実施例1~12及び比較例1~4>
上記二成分系現像剤1~16を用いて以下の評価を行った。
上記二成分系現像剤1~16は、各現像剤の補給用現像剤としても用いた。
画像形成装置として、キヤノン(株)製カラー複写機imagePRESS C850 改造機を用いた。
各色現像器に二成分系現像剤を入れ、また各色補給用現像剤として、各色トナーを充填した補給用現像剤容器をセットし、画像を形成し、通紙耐久試験前後での各種評価を行った。
試験環境を以下に示す。
・温度23℃/相対湿度50%(以下「N/N」)
・温度23℃/相対湿度5% (以下「N/L」)
・温度30℃/相対湿度80%(以下「H/H」)
耐久検討を行う場合、画像面積比率を調整したFFH出力のチャートを用いた。
FFHとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFHが256階調の256階調目(ベタ部)である。
(条件)
紙:レーザービームプリンター用紙CS-814(81.4g/m)(キヤノンマーケティングジャパン(株))
画像形成速度:A4サイズ、フルカラーで85枚/min
現像条件:現像コントラストを任意値で調整可能にし、本体による自動補正が作動しないように改造した。交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、周波数2.0kHz、Vppが0.7kVから1.8kVまで0.1kV刻みで変えられるように改造した。
各評価項目を以下に示す。
(1)低印字かつ環境変動時での色味変化(評価X)
N/N環境において画像面積比率1.5%のFFH出力のチャートを用いて10000枚の通紙耐久試験を行った。その直後、A4サイズの紙(CS-814)に50mm×50mmの大きさのFFHブルー画像を紙の中央部に出力した。このとき紙上のトナー載り量は、シアン、マゼンタともに0.35mg/cmとなるようにシアン、マゼンタの現像コントラストを調整した。色味(a、b)をSpectroScan Transmission(GretagMacbeth社製)を用いて測定した。
その後N/L環境に複写機本体を移動させ、移動後24時間経過後に上記50mm×50mmの大きさのFFHブルー画像を紙の中央部に出力し、色味を測定した。
なお、色味の測定条件は以下のとおりである。
<測定条件>
観測光源:D50
観測視野:2°
濃度:DIN NB
白色基準:Pap
フィルター:なし
一般的に、a、bとは、色を数値化して表現するのに有用な手段であるL表色系で用いられている値である。a及びbは、両者で色相を表す。色相とは、赤、黄、緑、青、紫等、色あいを尺度化したものである。a及びbのそれぞれは、色の方向を示しており、aは赤-緑方向、bは黄-青方向を表している。
また、Cを彩度といい、色の鮮やかさの尺度を表し、以下のように表す。
={(a+(b1/2

画像比率5%のFFH出力のチャートで20000枚通紙耐久試験を行った直後のCをC とし、画像比率40%のFFH出力のチャートで10枚出力直後のCをC とし、(C -C )をΔCとし、下記の評価基準に従って評価した。結果を表5に示す。
A(10点):0.0≦ΔC<0.5
B(9点) :0.5≦ΔC<1.0
C(8点) :1.0≦ΔC<1.5
D(7点) :1.5≦ΔC<2.0
E(6点) :2.0≦ΔC<2.5
F(5点) :2.5≦ΔC<3.0
G(4点) :3.0≦ΔC<3.5
H(3点) :3.5≦ΔC<4.0
I(2点) :4.0≦ΔC
(2)低印字かつ環境変動時でのカブリ(評価Y)
N/N環境において画像面積比率1.5%のFFH出力のチャートを用いて10000枚の通紙耐久試験を行った直後、H/H環境に複写機本体を移動し、24時間同環境で静置した。その後マゼンタ及びシアン2色を使用して白地部分を有する画像(00h画像)を出力した。
「REFLECTMETER MODEL TC-6DS」(東京電色社製)により測定したプリントアウト画像の白地部分の白色度と記録材の白色度との差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを評価した。フィルターはグリーンライトフィルターを用いた。
判断基準は、以下のとおりである。
A(10点):0.8%未満
B(9点) :0.8%以上1.1%未満
C(8点) :1.1%以上1.4%未満
D(7点) :1.4%以上1.7%未満
E(6点) :1.7%以上2.0%未満
F(5点) :2.0%以上2.3%未満
G(4点) :2.3%以上2.6%未満
H(3点) :2.6%以上
結果を表5に示す。
(3)高印字かつ環境変動時での色味変化(評価Z)
N/N環境において画像面積比率40%のFFH出力のチャートを用いて20000枚の通紙耐久試験を行った。その直後、A4サイズの紙(CS-814)に50mm×50mmの大きさのFFHブルー画像を紙の中央部に出力した。このとき紙上のトナー載り量は、シアン、マゼンタともに0.35mg/cmとなるようにシアン、マゼンタの現像コントラストを調整した。色味(a、b)を評価Xと同様にSpectroScan Transmission(GretagMacbeth社製)を用いて測定した。
その後H/H環境に複写機本体を移動させ、移動後24時間経過後に上記50mm×50mmの大きさのFFHブルー画像を紙の中央部に出力し、色味を測定した。
なお、色味測定方法及び評価基準は評価Xと同じとした。結果を表5に示す。
Figure 2022061925000006
Figure 2022061925000007
1、1K、1Y、1C、1M:静電潜像担持体、2、2K、2Y、2C、2M:帯電器、3、3K、3Y、3C、3M:露光器、4、4K、4Y、4C、4M:現像器、5:現像容器、6、6K、6Y、6C、6M:現像剤担持体、7:マグネット、8:規制部材、9:中間転写体、10K、10Y、10C、10M:中間転写帯電器、11:転写帯電器、12:転写材(記録媒体)、13:定着器、14:中間転写体クリーナー、15、15K、15Y、15C、15M:クリーナー、16:前露光

Claims (7)

  1. 磁性キャリアコア粒子及び前記磁性キャリアコア粒子の表面に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリアであって、
    前記磁性キャリアは、ペロブスカイト構造を有するチタン酸化合物粒子を樹脂被覆層に含有し、
    前記チタン酸化合物粒子は、
    ニオブ原子の含有量が酸化物換算で500ppm以上5000ppm以下
    であることを特徴とする磁性キャリア。
  2. 前記チタン酸化合物粒子の一次粒子の長軸径又は個数平均粒子径は、
    30nm以上1000nm以下である請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 前記樹脂被覆層に含有されるチタン酸化合物粒子の添加量は、前記樹脂被覆層の被覆用樹脂100質量部に対して5.0質量部以上100.0質量部以下である請求項1又は2に記載の磁性キャリア。
  4. 前記樹脂被覆層の被覆用樹脂は、少なくとも脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーの重合体を含む請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  5. 前記樹脂被覆層の被覆用樹脂は、少なくとも脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、及びマクロモノマーの共重合体を含有し、
    前記マクロモノマーは、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、スチレン、アクリロニトリル、及びメタクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上のモノマーの重合体である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  6. 前記チタン酸化合物粒子がチタン酸カルシウム粒子またはチタン酸ストロンチウム粒子である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  7. 前記チタン酸化合物粒子は、長軸長をAとし、及び短軸長をBとしたとき、軸比A/Bが1.2~3.0である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の磁性キャリア。

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