JP6987657B2 - 磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法ならびに磁性キャリアの製造方法 - Google Patents

磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法ならびに磁性キャリアの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真法によって静電潜像(静電荷像)を現像(顕像化)するための二成分系現像剤に用いられる磁性キャリア、及び、該磁性キャリアを有する二成分系現像剤に関する。
近年、電子写真法は複写機やプリンターなどに広く用いられており、細線や小文字、写真又はカラー原稿のような様々な対象に対応できることが要求されている。さらに高画質化や高品位化、高速化及び連続化についても、合わせて要求されており、今後も益々これらの要求は高くなるものと思われる。
これらの諸要求を満たすキャリア粒子として、粒子の軽量化が求められるため、磁性キャリア粒子に用いられる磁性キャリア芯材は、近年、樹脂と磁性体で構成されることが一般的になりつつある。従来磁性キャリア粒子としてよく用いられている磁性フェライト粒子は、比重4.7以上の重い粒子であるが、樹脂と磁性体で構成された磁性体分散型樹脂キャリア芯材粒子の比重は、およそ2.0〜4.7まで、幅広い設計が可能である。
一方で、長期使用においても濃度変動や、フルカラーの場合は色味変動を低減する技術として、磁性キャリア芯材を樹脂で被覆する例があり、磁性体分散型樹脂キャリア芯材を樹脂で被覆する例(特許文献1〜3参照)が提案されている。
しかしながら、かかる樹脂で被覆された磁性体分散型樹脂キャリア芯材は、その樹脂被覆層の耐久性が充分とはいえず、当該磁性キャリアの長期使用によって当該樹脂被覆層が薄層化した場合にリーク現象や白抜けが発生し得るという課題があった。
特許文献4〜8において、磁性キャリアの表面抵抗を制御することにより感光体へのリーク現象を抑制する例が提案されているが、さらなる改善が望まれている。
特開2013−210584号公報 特開2012−123212号公報 特開2012−123213号公報 特開平6−075434号公報 特開2010−055086号公報 特開2002−072545号公報 特開2008−090012号公報 特開2005−316056号公報
また、樹脂で被覆した磁性体分散型樹脂キャリア芯材においては、現像器内の現像剤の搬送性と攪拌性のバランスに影響が生じ、補給されたトナーと現像剤の攪拌が追い付かずに現像剤が現像部に来ることで、濃度安定性や面内均一性が低下するという課題もある。この課題に対しては、キャリアからのアプローチとして、対策手段が見出せておらず、改善方法を見出す必要があった。
本発明の目的は、現像剤の混合性と搬送性を向上し、樹脂被覆層が薄層化した場合でも画像の耐白抜け性と耐リーク性が損なわれない磁性キャリアを提供することにある。
さらに本発明は、上記磁性キャリアを有する二成分系現像剤を提供することを目的とする。
本発明は、磁性体分散型樹脂キャリア芯材、及び該磁性体分散型樹脂キャリア芯材上に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリア粒子を有する磁性キャリアであって、
該磁性体分散型樹脂キャリア芯材は、
一次粒子の個数平均粒子径がra(μm)の磁性粒子A、及び一次粒子の個数平均粒子径がrb(μm)の磁性粒子Bを含有し、
該ra及びrbは、rarbの関係を満たし、
該磁性粒子Aは、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素の酸化物、並びに酸化鉄を含有し、
該磁性キャリア粒子の蛍光X線回折法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM1(質量%)とし、鉄元素の含有率をF1(質量%)としたとき、M1のF1に対する比の値(M1/F1)が、0.010以上0.100以下であり、
該磁性キャリア粒子のX線光電子分光法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM2(質量%)とし、該鉄元素の含有率をF2(質量%)としたとき、M2のF2に対する比の値(M2/F2)が、1.0以上10.0以下であることを特徴とする磁性キャリアである。
また、本発明は、上記磁性キャリア及びトナーを有する二成分系現像剤及び補給用現像剤である。また、該磁性キャリアを用いる画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、磁性キャリア粒子を有する磁性キャリアの製造方法であって、
磁性粒子A、磁性粒子B、塩基性触媒、フェノール類、アルデヒド類及び水性媒体を混合し、攪拌しながら加熱して、該フェノール類と該アルデヒド類とを反応させて、フェノール樹脂中に該磁性粒子A及び該磁性粒子Bが分散した、磁性体分散型樹脂キャリア芯材を製造する工程、及び
該磁性体分散型樹脂キャリア芯材の表面に樹脂被覆層を形成し、磁性キャリア粒子を得る工程を有し、
該磁性粒子Aの一次粒子の個数平均粒子径をra(μm)、該磁性粒子Bの一次粒子の個数平均粒子径をrb(μm)としたとき、該ra及び該rbが、ra>rbの関係を満たし、
該磁性粒子Aは、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素の酸化物、並びに酸化鉄を含有し、
該磁性キャリア粒子の蛍光X線回折法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM1(質量%)とし、鉄元素の含有率をF1(質量%)としたとき、M1のF1に対する比の値(M1/F1)が、0.010以上0.100以下であり、
該磁性キャリア粒子のX線光電子分光法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM2(質量%)とし、該鉄元素の含有率をF2(質量%)としたとき、M2のF2に対する比の値(M2/F2)が、1.0以上10.0以下であることを特徴とする磁性キャリアの製造方法である。
本発明によれば、現像剤の混合性と搬送性を向上し、樹脂被覆層が薄層化した場合でも画像の耐白抜け性と耐リーク性が損なわれない磁性キャリアを提供することができる。さらに、当該磁性キャリアを有する二成分系現像剤を提供できる。
本発明に用いることのできる画像形成装置の概略図 本発明に用いることのできる画像形成装置の概略図 GPC分子量分布曲線における被覆樹脂含有量規定方法の概略図 GPC分子量分布曲線における被覆樹脂含有量規定方法の概略図 磁性キャリアの比抵抗測定装置の概略図
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○〜××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
本発明の磁性キャリアは、磁性体分散型樹脂キャリア芯材、及び該磁性体分散型樹脂キャリア芯材上に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリア粒子を有する磁性キャリアであって、
該磁性体分散型樹脂キャリア芯材は、
一次粒子の個数平均粒子径がra(μm)の磁性粒子A、及び一次粒子の個数平均粒子径がrb(μm)の磁性粒子Bを含有し、
該ra及びrbは、ra≧rbの関係を満たし、
該磁性粒子Aは、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素の酸化物、並びに酸化鉄を含有し、
該磁性キャリア粒子の蛍光X線回折法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM1(質量%)とし、鉄元素の含有率をF1(質量%)としたとき、M1のF1に対する比の値(M1/F1)が、0.010以上0.100以下であり、
該磁性キャリア粒子のX線光電子分光法による測定において、該非鉄金属元素の総含有
率をM2(質量%)とし、該鉄元素の含有率をF2(質量%)としたとき、M2のF2に対する比の値(M2/F2)が、1.0以上10.0以下であることを特徴とする磁性キャリアである。
磁性体分散型樹脂キャリア芯材上に形成された樹脂被覆層の薄層化によって発生するリーク現象や白抜けを防止する手段としては、多数の方法がある。
まず1つ目の方法は、磁性キャリア樹脂被覆層を高抵抗化する方法であり、樹脂被覆層を厚くする方法や、樹脂被覆層に高抵抗成分を添加する方法などが挙げられる。しかし、これらの方法では抵抗の調整が難しく、長期使用後、樹脂被覆層が薄くなることなどによって抵抗が変化し、画像濃度が安定しない。
2つ目の方法は、磁性体分散型樹脂キャリア芯材の高抵抗化である。その中で磁性体分散型樹脂キャリア芯材に高抵抗成分を添加する方法では、耐リーク性の改善効果が低く、磁化量低下によるキャリア飛散などの発生が見られた。また、磁性体をフェライト化させる方法では抵抗が高くなり過ぎ、制御することが非常に困難である。
そこで本発明者らは、磁性体分散型樹脂キャリア芯材の表層部分に高抵抗成分を偏在させる一方、磁性体分散型樹脂キャリア自身の抵抗は高くならないようにするための手法を見出し、上記課題を解決するに至った。
本発明では、磁性キャリア粒子の蛍光X線回折法による測定において、非鉄金属元素の総含有率をM1(質量%)とし、鉄元素の含有率をF1(質量%)としたとき、M1のF1に対する比の値(M1/F1)が、0.010以上0.100以下であり、好ましくは0.020以上0.090以下である。これは後述の磁性体分散型樹脂キャリア芯材内部に存在する酸化鉄成分以外の比率を示している。M1/F1が、0.010未満である場合、高濃度出力後に出力する画像の濃度が安定しなくなる。一方、0.100を超える場合、低濃度出力後に出力する画像の濃度が安定しなくなる。M1/F1は、磁性粒子A及び磁性粒子Bの比率により制御することができる。例えば、磁性粒子Aの比率を多くする事でM1/F1を大きくすることができる。
本発明では、磁性キャリア粒子のX線光電子分光法による測定において、非鉄金属元素の総含有率をM2(質量%)とし、鉄元素の含有率をF2(質量%)としたとき、M2のF2に対する比の値(M2/F2)が、1.0以上10.0以下である。好ましくは1.5以上8.5以下であり、より好ましくは1.8以上6.0以下である。これは、後述の磁性体分散型樹脂キャリア芯材表層に存在する酸化鉄成分以外の比率を示している。M2/F2が、1.0未満である場合、高濃度出力後に出力する画像の濃度が安定しなくなる。一方、10.0を超える場合、低濃度出力後に出力する画像の濃度が安定しなくなる。M2/F2は、後述の磁性粒子Aの非鉄金属元素の被覆量により制御することができる。例えば磁性粒子Aの非鉄金属元素成分の被覆量を多くすることで、M2/F2を大きくすることができる。
(M1/F1)及び(M2/F2)が上記範囲であることは、非鉄金属元素が、磁性体分散型樹脂キャリア表層に偏在した状態であることを示している。これにより、耐リーク性と白抜け低減が両立できる。
M1及びM2の測定において、非鉄金属元素は、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。非鉄金属元素成分として上記を選択する事で、電荷保持性と荷電緩和性を制御しやすくなる。その結果、トナーと磁性キャリアとの静電的付着性、現像剤の流動性が安定し、現像剤の攪拌性や搬送性が向上し、濃度安定性や面内均一性が向上すると考えられる。
また、前記M2(質量%)と前記F2(質量%)との和(M2+F2)が、1.0%以
上5.0%以下であることが好ましく、1.3%以上4.8%以下であることがより好ましい。上記範囲であると、濃度安定性、面内均一性が向上し易くなる。M2+F2は、被覆樹脂層の量により制御できる。例えば、被覆用樹脂の量を多くすることで、磁性キャリア上に形成された被覆層が厚くなり、M2+F2は小さくなる。
該磁性体分散型樹脂キャリア芯材は、一次粒子の個数平均粒子径がra(μm)の磁性粒子A、及び一次粒子の個数平均粒子径がrb(μm)の磁性粒子Bを含有し、該ra及びrbは、ra≧rbの関係を満たす。該磁性粒子Aは、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素の酸化物、並びに酸化鉄を含有している。
該磁性体分散型樹脂キャリア芯材は、磁性粒子Aがキャリア芯材の表層部に偏在していることが好ましく、さらにマンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素の酸化物が磁性粒子Aの表層に偏在していることが好ましい。
これにより濃度の安定性や面内均一性が安定化し、リークや白抜けを低減できる。
該磁性キャリアの、電界強度2000(V/cm)における比抵抗が、1×10(Ω・cm)以上1×1012(Ω・cm)以下であることが好ましい。より好ましくは、1×10(Ω・cm)以上1×1011(Ω・cm)以下である。
この範囲であることで、耐リーク性と白抜けの抑制を両立させ易くすることができる。
磁性キャリアの真比重は、2.5以上4.4以下であることが好ましく、より好ましくは、3.0以上4.1以下である。上記範囲にあることで、攪拌性と搬送性のバランスに優れ、濃度の安定性や面内均一性がより安定化する。
樹脂被覆層は、少なくとも脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーの重合体(被覆用樹脂A)を含むことが好ましい。このような樹脂は、磁性体分散型樹脂キャリア芯材上に被覆した樹脂の塗膜面を平滑にし、トナー由来成分の付着を抑制し、帯電能低下を抑える働きがある。また、現像剤の攪拌速度が安定化し、濃度の安定性や面内均一性がより安定化する。
脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーは、例えば、アクリル酸シクロブチル、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸シクロブチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸ジシクロペンテニル及びメタクリル酸ジシクロペンタニルなどが挙げられる。これらのモノマーを1種又は2種以上を選択して使用してもよい。
また、樹脂被覆層(被覆用樹脂A)は、上記脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、及び該脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル以外の、その他の(メタ)アクリル系モノマーの共重合体を含むことが好ましい。
その他の(メタ)アクリル系モノマーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル(n−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチル又はtert−ブチル。以下同様)、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸又はメタクリル酸などが挙げられる。
樹脂被覆層に用いる被覆用樹脂Aの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは2000以上10000以下であり、より好ましくは3000以上8000以下である。
脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの使用量は、被覆用樹脂Aの全モノマーを基準として、好ましくは50.0質量%以上95.0質量%以下で
あり、より好ましくは50.0質量%以上90.0質量%以下である。
樹脂被覆層の含有量は、磁性体分散型樹脂キャリア芯材100質量部に対し、0.5質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは1.0質量部以上4.5質量部以下である。上記範囲であると、環境差や放置前後の画像濃度差を低減させることができる。
また、樹脂被覆層(被覆用樹脂A)は、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、マクロモノマーとの共重合樹脂であることがより好ましい。マクロモノマーを使用することで、現像剤の搬送安定性により効果があり、画像濃度の安定性も向上する。マクロモノマーに用いることのできるモノマーとしては、その他の(メタ)アクリル系モノマーとして前述したモノマーに加え、スチレン、アクリロニトリル、又はメタクリロニトリルなどを用いることができる。
前記マクロモノマーは、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル(n−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチル又はtert−ブチル)、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、スチレン、アクリロニトリル、及びメタクリロニトリルからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合体であることが好ましい。
マクロモノマーの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは2000以上10000以下であり、より好ましくは3000以上8000以下である。
マクロモノマーの使用量は、被覆用樹脂Aの全モノマーを基準として、5.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、5.0質量%以上40.0質量%以下であることがより好ましい。
次に、樹脂被覆層に2種類以上の樹脂組成物を使用する場合について説明する。本発明では、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、並びに必要に応じてその他の(メタ)アクリル系モノマー及びマクロモノマーの重合体(又は共重合体)である被覆用樹脂Aと、特定の酸価を有する被覆用樹脂Bをブレンドして使用する事も可能である。被覆用樹脂Bは、少なくとも前記その他の(メタ)アクリル系モノマーを含むモノマーの重合体であることが好ましい。これにより、搬送安定性が向上するだけでなく、被覆層の塗膜強度が向上し、より濃度安定性が向上する。
樹脂被覆層に、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを用いる場合、その質量比(A:B)は、9:1〜1:9であることが好ましく、より好ましいのは8:2〜2:8である。
被覆用樹脂Aは、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル及びその他の(メタ)アクリル系モノマーの共重合体、又は脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、その他の(メタ)アクリル系モノマー及びマクロモノマーの共重合体を用いることが好ましい。被覆用樹脂Aの酸価は、0.0mgKOH/g以上3.0mgKOH/g以下であることが好ましく、0.0mgKOH/g以上2.5mgKOH/g以下であることがより好ましい。
また、被覆用樹脂Bの酸価は、3.5mgKOH/g以上50.0mgKOH/g以下が好ましく、4.0mgKOH/g以上50.0mgKOH/g以下がより好ましく、4.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下がさらに好ましい。樹脂被覆層に2種類以上の被覆用樹脂を使用する場合、上記酸価の範囲内であることで、環境差や放置前後の画像濃度差低減効果が向上する。なお、樹脂の酸価は用いるモノマーによって制御することができる。
磁性キャリアの芯材について説明する。
本発明に用いる磁性体分散型樹脂キャリア芯材は、磁性体及び結着樹脂を有し、該磁性
体は磁性粒子A及びBを有する。一次粒子の個数平均粒子径がra(μm)の磁性粒子を磁性粒子A、一次粒子の個数平均粒子径がrb(μm)の磁性粒子を磁性粒子Bとした時、ra(μm)及びrb(μm)は、ra≧rbの関係であるが、好ましくは、ra>rbである。
ra及びrbが上記関係にあることで、濃度安定性、面内均一性が向上し易くなる。
磁性粒子としては、例えば、マグネタイト粒子、マグヘマイト粒子などが挙げられる。
磁性粒子A、及び磁性粒子Bにおいて好ましい態様はマグネタイト粒子を含むことである。さらに磁性粒子Aは、マグネタイト粒子の表面に、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素の酸化物が被覆されていることがより好ましい。磁性粒子Bも、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素が被覆されていてもよいが、より好ましいのは上記非鉄金属元素が被覆されていないマグネタイト粒子である。
さらに磁性粒子Aの一次粒子の個数平均粒子径ra(μm)は、0.30μm以上3.00μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.60μm以上2.80μm以下である。磁性粒子Bの一次粒子の個数平均粒子径rb(μm)は、0.10μm以上2.50μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.15μm以上1.50μm以下である。
磁性粒子A中のマンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素成分の含有量は、20質量%以上40質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、21質量%以上35質量%以下である。また磁性体分散型樹脂キャリア芯材に用いる磁性粒子中の磁性粒子Aの含有量は、2.0質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。
磁性粒子Aの調整方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。マグネタイトの核粒子を製造し、次いで、前記核粒子を含有するスラリーを70〜95℃の温度範囲に保持し、スラリーのpHを8.0〜9.0の範囲に制御する。
ここで、非鉄金属元素がアルミニウム元素である場合、アルミニウム塩を核粒子に対して0.015重量%/分以下の割合で添加する。その後30分以上熟成し、pH調整した後、常法に従って、水洗、乾燥することによって、磁性粒子Aを得ることができる。非鉄金属元素がマグネシウム元素、マンガン元素、ニッケル元素またはチタン元素の場合は、核粒子を含有するスラリーのpHを、マグネシウム元素の場合は9.5〜10.5、マンガン元素の場合は8.0〜9.0、ニッケル元素の場合は7.5〜8.5、チタン元素の場合は8.0〜9.0の範囲に制御して、各金属塩を核粒子に対して0.015質量%/分以下で添加した後、30分以上熟成し、pH調整した後、常法に従って、水洗、乾燥することによって、磁性粒子Aを得ることができる。
また、磁性粒子Bも被覆する場合は上記磁性粒子Aと同じ方法で調整可能であるが、被覆しない場合はマグネタイト核粒子をそのまま使用することができる。
また、上記磁性粒子(磁性無機化合物粒子)とともに、ヘマタイト粒子などの非磁性鉄酸化物粒子、ゲータイト粒子などの非磁性水酸化第二鉄粒子、酸化チタン粒子、シリカ粒子、タルク粒子、アルミナ粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸バリウム粒子、カドミウムイエロー粒子、炭酸カルシウム粒子、亜鉛華粒子などの非磁性無機化合物粒子を併用することができる。
磁性無機化合物粒子及び非磁性無機化合物粒子を併用する場合、これらの混合割合は、両粒子の合計質量を基準として、磁性無機化合物粒子が30質量%以上であることが好ましい。
磁性無機化合物粒子及び非磁性無機化合物粒子は、全部又は一部が親油化処理剤で処理
されていることが好ましい。
親油化処理剤としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、有機酸基、エステル基、ケトン基、ハロゲン化アルキル基及びアルデヒド基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する有機化合物や、それら有機化合物の混合物などが挙げられる。
官能基を有する有機化合物としては、カップリング剤が好ましい。カップリング剤の中でも、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤がより好ましい。それらの中でも、シラン系カップリング剤がより好ましい。
磁性体分散型樹脂キャリア芯材に用いる結着樹脂としては、熱硬化性樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂(例えば、不飽和ポリエステル樹脂)などが挙げられる。これらの中でも、安価で製造容易性の観点から、フェノール樹脂が好ましい。フェノール樹脂としては、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
磁性体分散型樹脂キャリア芯材を構成する結着樹脂の割合は、磁性体分散型樹脂キャリア芯材の全質量を基準として、1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。また、磁性粒子(磁性無機化合物粒子)及び必要に応じて非磁性無機化合物粒子の割合は、磁性体分散型樹脂キャリア芯材の全質量を基準として、80質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
磁性体分散型樹脂キャリア芯材の製造方法について説明する。
磁性体分散型樹脂キャリア芯材は、例えば、まず、磁性粒子A、B(さらに必要に応じて非磁性無機化合物粒子)及び塩基性触媒の存在下で、水性媒体中にフェノール類とアルデヒド類とを入れ、撹拌する。その後、フェノール類とアルデヒド類とを反応させ、硬化させて、磁性粒子A及びBとフェノール樹脂とを含有する磁性体分散型樹脂キャリア芯材を製造することができる。
また、磁性粒子A及びBを含有する樹脂を粉砕する、いわゆる、混練粉砕法などによって磁性体分散型樹脂キャリア芯材を製造することもできる。磁性キャリアの粒径の制御の容易性や、磁性キャリアをシャープな粒度分布にする観点から、前者の方法が好ましい。
磁性体分散型樹脂キャリア芯材の表面を被覆用樹脂で被覆して樹脂被覆層を設ける方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、乾式法、及び流動床のような塗布方法が挙げられる。
被覆工程時の造粒を抑制する方法は、被覆用樹脂組成物溶液中の樹脂濃度の調整、被覆する装置内の温度、溶剤を除去する際の温度や減圧度、樹脂被覆工程の回数などが挙げられる。
また、被覆用樹脂組成物に、導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子や材料を含有させて用いてもよい。導電性を有する粒子としては、カーボンブラック、マグネタイト、グラファイト、酸化亜鉛、酸化錫が挙げられる。
導電性を有する粒子の添加量としては、被覆用樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが磁性キャリアの抵抗を調整するためには好ましい。
荷電制御性を有する粒子としては、有機金属錯体の粒子、有機金属塩の粒子、キレート化合物の粒子、モノアゾ金属錯体の粒子、アセチルアセトン金属錯体の粒子、ヒドロキシカルボン酸金属錯体の粒子、ポリカルボン酸金属錯体の粒子、ポリオール金属錯体の粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂の粒子、ポリスチレン樹脂の粒子、メラミン樹脂の粒子、フェノール樹脂の粒子、ナイロン樹脂の粒子、シリカの粒子、酸化チタンの粒子、アルミナの粒子など挙げられる。荷電制御性を有する粒子の添加量としては、被覆用樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上50.0質量部以下であることが摩擦帯電量を調整するために好ましい。
磁性キャリアと組み合わせて用いられるトナーについて説明する。
トナーは、トナー粒子と、必要に応じて外添剤(無機微粒子)を有する。また、トナー粒子は、結着樹脂(トナー粒子の結着樹脂)、必要に応じて着色剤及び離型剤を含有する。トナー粒子に用いられる結着樹脂としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、帯電性や定着性の観点から、ビニル系樹脂、ポリエステルが好ましい。
必要に応じて、ビニル系モノマーの単独重合体若しくは共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族若しくは脂環族炭化水素樹脂、又は芳香族系石油樹脂などを結着樹脂に混合して用いることができる。
2種以上の樹脂を混合して、トナー粒子の結着樹脂として用いる場合、分子量の異なる樹脂を混合して用いることが好ましい。
結着樹脂のガラス転移温度は、45℃以上80℃以下であることが好ましく、55℃以上70℃以下であることがより好ましい。
結着樹脂の数平均分子量(Mn)は、2,500以上50,000以下であることが好ましい。
結着樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10,000以上1,000,000以下であることが好ましい。
結着樹脂にポリエステルを用いる場合、ポリエステルの全成分中、45mol%以上55mol%以下がアルコール成分であり、55mol%以下45mol%以上が酸成分であるポリエステルが好ましい。
ポリエステルの酸価は、90mgKOH/g以下であることが好ましく、50mgKOH/g以下であることがより好ましい。また、ポリエステルの水酸基価は、50mgKOH/g以下であることが好ましく、30mgKOH/g以下であることがより好ましい。これは、ポリエステルの分子鎖の末端基数が少ないほど、トナーの帯電特性の環境依存性が小さくなる傾向があるためである。
ポリエステルのガラス転移温度は、50℃以上75℃以下であることが好ましく、55℃以上65℃以下であることがより好ましい。
ポリエステルの数平均分子量(Mn)は、1,500以上50,000以下であることが好ましく、2,000以上20,000以下であることがより好ましい。
ポリエステルの重量平均分子量(Mw)は、6,000以上100,000以下であることが好ましく、10,000以上90,000以下であることがより好ましい。
トナーとして磁性トナーを用いる場合、磁性トナーに用いる磁性体としては以下のものが挙げられる。例えば、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトなどの酸化鉄、他の金属酸化物を含む酸化鉄、Fe,Co,Niなどの金属、及び、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vなどの金属との合金、並びにこれらの混合物など。
トナー粒子に用いることのできる非磁性の着色剤としては、以下のものが挙げられる。
ブラックトナー用着色剤としては、例えば、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を用いて黒色に調整したものなどが挙げられる。
マゼンタトナー用着色剤しては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35などの顔料が挙げられる。
また、マゼンタトナー用着色剤として、例えば、C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパーバイオレット1などの油溶染料や、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの塩基性染料なども挙げられる。
シアントナー用着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1個以上5個以下置換した銅フタロシアニン顔料などの顔料が挙げられる。
イエロートナー用着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物などの顔料が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191、
C.I.バットイエロー1、3、20などが挙げられる。
また、イエロートナー用着色剤として、例えば、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、C.I.ソルベントイエロー162などの染料も挙げられる。
着色剤としては、顔料のみを用いてもよいし、鮮明度を向上させたり、フルカラー画像の画質を向上させたりする観点から、顔料と染料とを併用してもよい。
着色剤の含有量は、トナー粒子の結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。さらに好ましくは、3質量部以上15質量部以下である。
また、トナー粒子の製造において、結着樹脂にあらかじめ着色剤を混合し、マスターバッチ化させたもの(着色剤マスターバッチ)を用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂及びワックスなど)とを溶融混練することにより、トナー粒子中に着色剤を良好に分散させることができる。
トナーに含まれるトナー粒子には、その帯電性を安定化させるために、必要に応じて、荷電制御剤を含有させることができる。
荷電制御剤の含有量は、トナー粒子の結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。0.5質量部以上であれば、より十分な帯電特性が得られる。10質量部以下であれば、他材料との相溶性が低下しにくく、低湿環境において帯電過剰になりにくい。
トナー粒子を負荷電性に制御する負荷電性制御剤としては、例えば、有機金属錯体、キレート化合物などが挙げられる。具体的には、モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体などが挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸若しくは芳香族ポリカルボン酸、又は、それらの金属塩、それらの無水物、それらのエステル類、あるいは、ビスフェノールのフェノール誘導体類などが挙げられる。
トナー粒子を正荷電性に制御する正荷電性制御剤としては、例えば、ニグロシン又はその脂肪酸金属塩などによる変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩、トリフェニルメタン染料、これらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物など)、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキシドなどのジオルガノスズオキサイドやジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレートなどが挙げられる。
トナー粒子には、必要に応じて、1種以上の離型剤を含有させることができる。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスなどが挙げられる。
また、離型剤としては、例えば、酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物、カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したものなども挙げられる。
離型剤の含有量は、トナー粒子の結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
また、離型剤の示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、65℃以上130℃以下であることが好ましく、80℃以上125℃以下であることがより好ましい。融点が65℃以上であれば、トナーの粘度が低下しにくく、電子写真感光体へのトナー付着が発生しにくくなる。融点が130℃以下であれば、十分な低温定着性が得られる。
トナー粒子には、必要に応じて、結晶性ポリエステルを含有させることができる。
結晶性ポリエステルは、炭素数6〜12の脂肪族ジオール及び炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸の縮重合により得られるものが好ましい。該脂肪族ジオール及び脂肪族ジカルボン酸は、飽和のものが好ましく、また直鎖であることが好ましい。なお、結晶性とは、示差走査型熱量計(DSC)による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピークが観測されることを意味する。
トナー粒子には、流動性向上などの観点から、外添剤(流動性向上剤)を外添することもできる。
外添剤としては、例えば、フッ化ビニリデン粒子、ポリテトラフルオロエチレン粒子などのフッ素原子含有樹脂粒子;湿式製法シリカ粒子、乾式製法シリカ粒子などのシリカ粒子や、酸化チタン粒子、アルミナ粒子などの無機粒子が挙げられる。無機粒子は、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルなどにより表面処理を施し、
疎水化処理したものが好ましい。具体的には、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が、30以上80以下の範囲の値を示すように処理した無機酸化物粒子が好ましい。
外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以上8質量部以下であることがより好ましい。
本発明の磁性キャリアは、結着樹脂、必要に応じて着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーと、磁性キャリアと、を含有する二成分系現像剤として用いることができる。磁性キャリアをトナーと混合して二成分系現像剤として使用する場合、二成分系現像剤中のトナーの含有量(トナー濃度)は、2質量%以上15質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、4質量%以上13質量%以下である。2質量%以上であれば、出力画像の濃度が低下しにくく、15質量%以下であれば、出力画像におけるカブリや画像形成装置内でのトナーの飛散(機内飛散)が発生しにくい。
本発明の磁性キャリアを含む二成分系現像剤は、静電潜像担持体を帯電する帯電工程、該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、該静電潜像を二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法に用いることができる。
また、該画像形成方法は、現像器に二成分系現像剤を有し、該現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される構成を有していてもよい。本発明の磁性キャリアは、このような画像形成方法に使用するための補給用現像剤に用いることができる。該画像形成方法は、現像器内で過剰になった磁性キャリアが必要に応じて現像器から排出される構成を有してもよい。
また、該補給用現像剤は、磁性キャリアと、結着樹脂、必要に応じて着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーと、を含有することが好ましい。該補給用現像剤は、磁性キャリア1質量部に対して、該トナー粒子を2質量部以上50質量部以下含有することが好ましい。なお、補給用現像剤は、補給用磁性キャリアを有さず、トナーのみであってもよい。
磁性キャリアを含む二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置(電子写真装置)について説明する。
〈画像形成方法〉
図1において、静電潜像担持体である電子写真感光体1は、図1中の矢印方向に回転する。電子写真感光体1の表面は、帯電手段である帯電器2により帯電され、帯電した電子写真感光体1の表面には、像露光手段(静電潜像形成手段)である像露光器3により像露光光が照射され、静電潜像が形成される。現像手段である現像器4は、二成分系現像剤を収容する現像容器5を有する。
現像器4中の現像剤担持体6は、回転可能な状態で配置される。現像剤担持体6は、その内部に磁界発生手段としてマグネット7を内包している。マグネット7の少なくとも1つは電子写真感光体1に対して対向の位置になるように設置されている。二成分系現像剤は、マグネット7の磁界により現像剤担持体6上に保持され、規制部材8により、二成分系現像剤量が規制され、電子写真感光体1と対向する現像部に搬送される。現像部においては、マグネット7の発生する磁界により磁気ブラシが形成される。
その後、直流電界に交番電界を重畳してなる現像バイアスが現像剤担持体に印加されることにより、静電潜像はトナー像として現像(可視像化)される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段である転写帯電器11によって記録媒体(転写材)12に静電的に転写される。
ここで、図2に示すように、トナー像は、電子写真感光体1から中間転写体9に一旦転写(一次転写)され、その後、記録媒体12へ静電的に転写(二次転写)されてもよい。その後、記録媒体12は、定着手段である定着器13に搬送され、ここで加熱・加圧されることにより、記録媒体12上にトナーが定着される。その後、記録媒体12は、出力画像として画像形成装置の外へ排出される。
転写工程後、電子写真感光体1の表面に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニング手段であるクリーナー15により除去される。その後、クリーナー15により清掃された電子写真感光体1の表面には、前露光手段である前露光器16からの前露光光が照射されることにより、電気的に初期化され、上記画像形成動作が繰り返される。
図2は、本発明の画像形成方法をフルカラー画像形成装置に適用した概略図の一例を示す。
図2中のKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図2において、電子写真感光体1K、1Y、1C、1Mは、図2中矢印方向に回転する。各色用の電子写真感光体1K、1Y、1C、1Mの表面は、それぞれ、帯電手段である帯電器2K、2Y、2C、2Mにより帯電される。帯電した各色用の電子写真感光体1K、1Y、1C、1Mの表面には、それぞれ、像露光手段(静電潜像形成手段)である像露光器3K、3Y、3C、3Mにより像露光光が照射され、静電潜像が形成される。
その後、現像手段である現像器4K、4Y、4C、4Mに具備される現像剤担持体6K、6Y、6C、6M上に担持された二成分系現像剤により、それぞれの静電潜像はトナー像として現像(可視像化)される。トナー像は、一次転写手段である一次転写帯電器10K、10Y、10C、10Mにより中間転写体9に転写(一次転写)される。さらに、トナー像は、二次転写手段である二次転写帯電器11により、記録媒体12に転写(二次転写)される。その後、記録媒体12は、定着手段である定着器13に搬送され、加熱・加圧されることにより、記録媒体12上にトナーが定着される。
その後、記録媒体12は、出力画像として画像形成装置の外へ排出される。二次転写工程後、中間転写体9のクリーニング手段である中間転写体クリーナー14は、転写残トナーなどを除去する。なお、一次転写工程後、電子写真感光体1K、1Y、1C、1Mの表面に残留したトナーは、クリーニング手段であるクリーナー15K、15Y、15C、15Mにより除去される。
二成分系現像剤を用いた現像方法としては、現像剤担持体に交流電圧を印加して、現像部に交番電界を形成しつつ、磁気ブラシが電子写真感光体に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ(S))6と電子写真感光体(感光ドラム(D))との距離(S−D間距離)は、キャリア付着防止及びドット再現性の向上の観点から、100μm以上1000μm以下であることが好ましい。100μm以上であれば、二成分系現像剤が十分に供給され、出力画像の濃度が低下しにくくなる。1000μm以下であれば、磁極S1からの磁力線が広がりにくくなり、磁気ブラシの密度が低くなりにくくなり、ドット再現性が低下しにくくなる。また、磁性キャリアを拘束する力が弱まりにくくなり、磁性キャリアの付着が生じにくくなる。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、300V以上3000V以下であることが好ましく、500V以上1800V以下であることがより好ましい。また、交番電界の周波数は500Hz以上10000Hz以下であることが好ましく、1000Hz以上7000Hz以下であることがより好ましい。この場合、交番電界を形成するための交流バイアスの波形としては、三角波、矩形波、正弦波、Duty比を変えた波形などが挙げられる。トナー像の形成速度の変化に対応するためには、非連続の交流バイアス電圧を有する現像バイアス電圧(断続的な交番重畳電圧)を現像剤担持体に印加して現像を行うことが好ましい。印加電圧が300V以上であれば、十分な画像濃度が得られやすく、非画像部のカブリトナーを回収しやすくなる。また、3000V以下であれば、磁気ブラシによる静
電潜像の乱れが起きにくい。
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、電子写真感光体の一次帯電を低めることができるため、電子写真感光体を長寿命化できる。Vbackは、200V以下であることが好ましく、150V以下であることがより好ましい。コントラスト電位は、十分な画像濃度が出るように、100V以上400V以下であることが好ましい。
また、周波数が500Hz以上であれば、通常の画像形成装置(電子写真装置)に用いられる電子写真感光体を用いることができる。電子写真感光体としては、例えば、アルミニウム、SUSなどの導電性の支持体の上に、導電層、下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順に設けてなる構成の電子写真感光体が挙げられる。電荷輸送層の上には、必要に応じて、保護層を設けることもできる。
導電層、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層としては、通常、電子写真感光体に採用されるものを採用することができる。
<蛍光X線回折法によるF1、M1の測定方法>
磁性キャリアのF1及びM1の測定には、樹脂被覆する前の試料を用いて測定する。あるいは、被覆後の磁性キャリアの樹脂被覆層をクロロホルムで溶解した後、乾燥したものを用いることもできる。
波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(スペクトリス社製)を用いてHe雰囲気下、磁性体分散型樹脂キャリア芯材におけるNaからUまでの元素を直接測定する。なお、磁性体分散型樹脂キャリア芯材には、樹脂成分も存在しているが、蛍光X線分析により検出する元素が金属であるため、実質的には、磁性キャリア中のF1、M1の割合が求められる。
試料は、装置付属の液体試料用カップを使用し、PP(ポリプロピレン)フィルムを底面に張り、試料を十分量(10g)入れ、底面に均一厚に層を形成させて、ふたをする。出力が2.4kWの条件で測定する。
解析には、FP(ファンダメンタルパラメーター)法を用いる。その際、検出された元素全てが酸化物であると仮定し、それらの総質量を100質量%とする。ソフトウェアUniQuant5(ver.5.49)(スペクトリス社製)にて総質量に対するF1、M1の含有量(質量%)を酸化物換算値として求める。
<X線光電子分光法によるF2、M2の測定法>
インジウム箔上に磁性キャリアを張り付ける。その際、インジウム箔部が露出しないように粒子を均一に張り付ける。X線光電子分光分析の測定条件は以下の通りである。
装置:PHI5000VERSAPROBE II(アルバック・ファイ株式会社)
照射線:Al Kd線
出力:25W 15kV
PassEnergy:29.35eV
Stepsize :0.125eV
X線光電子分光ピーク:Ti2P、Al2P、Mg2P、Mn2p、Ni2p、Fe2p
それぞれのピークから算出した元素%を質量%に換算したものをF2、M2とする。
〈磁性キャリア及び磁性キャリア芯材の体積平均粒径(D50)の測定方法〉
粒度分布などは、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置(商品名:マイクロトラックMT3300EX、日機装(株)製)を用いて測定を行った。
磁性キャリア、磁性キャリア芯材の体積平均粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機(商品名:ワンショットドライ型サンプルコンディショナー Turbotrac、日機装(株)製)を装着して行った。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量33l/秒、圧力17kPaとした。制御は、ソフトウェア
上で自動的に行った。粒径は、体積平均の累積値である50%粒径(D50)を求めた。制御及び解析は、付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行った。測定条件は、以下のとおりである。
Set Zero時間:10秒
測定時間:10秒
測定回数:1回
粒子屈折率:1.81%
粒子形状:非球形
測定上限:1408μm
測定下限:0.243μm
測定環境:温度23℃/湿度50%RH
〈トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)の測定方法〉
トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置(商品名:コールター・カウンター Multisizer 3、ベックマン・コールター社製)、及び、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト(商品名:ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター社製)を用いた。実効測定チャンネル数は2万5千チャンネルとし、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの(商品名:ISOTON II、ベックマン・コールター社製)を使用した。
なお、測定及び解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回とし、Kd値を「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値に設定した。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定した。また、カレントを1600μAに設定し、ゲインを2に設定し、電解液を「ISOTON II」に設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れた。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に設定し、粒径ビンを256粒径ビンに設定し、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定した。
具体的な測定法は、以下のとおりである。
(1)「Multisizer 3」専用のガラス製250ml丸底ビーカーに上記電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで回転速度24回転/秒の条件にて行った。専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておいた。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに上記電解水溶液30mlを入れた。この中に分散剤(商品名:コンタミノンN、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3倍(質量比)に希釈した希釈液を0.3ml加えた。「コンタミノンN」は、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液である。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器(商品名:Ultrasonic Dispersion System Tetra150、日科機バイオス(株)製)の水槽内にイオン交換水を入れた。この水槽中に「コンタミノンN」を2ml添加した。
(4)上記(2)のビーカーを上記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるよ
うにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)上記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ上記電解水溶液に添加し、分散させた。そして、60秒間超音波分散処理を継続した。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となるように調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した上記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した上記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整した。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行った。
(7)測定データを装置付属の上記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出した。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が、重量平均粒径(D4)である。専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が、個数平均粒径(D1)である。
<酸価の測定方法>
酸価は、試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。すなわち、試料1g中に含有されている遊離脂肪酸及び樹脂酸などを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を酸価という。
本発明において酸価は、JIS K 0070−1992に準じて測定する。具体的には以下の手順に従って測定する。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95体積%)90mLに溶かし、イオン交換水を加えて100mLとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
特級水酸化カリウム7gを5mLの水に溶かし、エチルアルコール(95体積%)を加えて1Lとする。炭酸ガスなどに触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。前記水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1モル/L塩酸25mLを三角フラスコに取り、前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウム溶液の量から求める。前記0.1モル/L塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作製されたものを用いる。
(2)操作
(A)本試験
試料2.0gを200mLの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mLを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。なお、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を添加しない(すなわち、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)酸価の算出
得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
AV=[(B−A)×f×5.61]/S
ここで、AV:酸価(mgKOH/g)、A:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(mL)、B:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(mL)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。
<磁性キャリアからの樹脂被覆層の分離及び樹脂被覆層中の被覆用樹脂A及びBの分取>
磁性キャリアから被覆層を分離する方法としては、磁性キャリアをカップに取り、トルエンを用いて被覆用樹脂を溶出させる方法がある。
溶出させた樹脂を、以下の装置を用いて分取する。
[装置構成]
LC−908(日本分析工業株式会社製)
JRS−86(同社;リピートインジェクタ)
JAR−2(同社;オートサンプラー)
FC−201(ギルソン社;フラクションコレクタ)
[カラム構成]
JAIGEL−1H〜5H(20φ×600mm:分取カラム)(日本分析工業株式会社製)
[測定条件]
温度:40℃
溶媒:THF
流量:5ml/min.
検出器:RI
分取方法は、被覆用樹脂の分子量分布を下記方法で、被覆用樹脂A、被覆用樹脂Bのピーク分子量(Mp)となる溶出時間を予め測定し、その前後でそれぞれの樹脂成分を分取する。その後溶剤を除去し、乾燥させ、被覆用樹脂A、被覆用樹脂Bを得る。なお、樹脂構成は、フーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum One:PerkinElmer社製)を用いて吸光波数から原子団を特定し、被覆用樹脂A、被覆用樹脂Bを特定する。
<樹脂被覆層における、被覆用樹脂A、被覆用樹脂B及び被覆用樹脂のピーク分子量(Mp)及び含有量比の測定>
被覆用樹脂A、被覆用樹脂B、及び被覆用樹脂のピーク分子量(Mp)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下の手順で測定した。
まず、測定試料は以下のようにして作製した。
試料(磁性キャリアから分離した被覆用樹脂、分取装置で分取した被覆用樹脂A又は被覆用樹脂B)と、テトラヒドロフラン(THF)とを5mg/mlの濃度で混合し、室温にて24時間静置して、試料をTHFに溶解した。その後、サンプル処理フィルター(マイショリディスクH−25−2 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンスジャパン社製)を通過させたものをGPCの試料とした。
次に、GPC測定装置(HLC−8120GPC 東ソー社製)を用い、前記装置の操作マニュアルに従い、下記の測定条件で測定した。
(測定条件)
装置:高速GPC「HLC8120 GPC」(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :THF
流速 :1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量 :0.10ml
また、試料のピーク分子量(Mp)の算出にあたって、検量線は、標準ポリスチレン樹脂(東ソー社製TSK スタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500)により作成した分子量較正曲線を使用した。
また、含有量比については、分子量分布測定のピーク面積比により求めた。図3のように、領域1と領域2が完全に分かれているものは、それぞれの領域の面積比から、樹脂の含有量比を求めた。図4のように、それぞれの領域が重なる場合は、GPC分子量分布曲線の変極点から垂直に横軸に降ろした線で分割し、図4に示す領域1と領域2の面積比から含有量比を求めた。
<磁性キャリア中の、樹脂被覆層の含有量の測定>
A 100mlビーカーを精秤(測定値1)した後、測定対象となる試料約5gを入れ、試料とビーカーとの合計質量を精秤する(測定値2)。
B トルエン約50mlをビーカーに入れ、超音波振とう機で5分間振とうする。
C 振盪終了後数分静置し、ビーカー内の試料を、ネオジム磁石で20回ビーカー底部をなぞる様に攪拌した後、樹脂被膜の溶解したトルエン溶液のみを廃液として流す。
D ビーカー内の試料を外側からネオジム磁石で保持したまま、再度トルエン約50mlをビーカーに入れ、上記B、Cの操作を10回繰り返す。
E 溶媒をクロロホルムに変えてさらに上記B、Cの操作を1回行う。
F ビーカーごと真空乾燥機に投入し、溶媒を乾燥除去させる(真空乾燥機は溶剤トラップのついたものを用い、温度50℃、真空度−0.093Mpa以下、乾燥時間12時間で実施する)。
G 真空乾燥機からビーカーを取り出し、約20分間放置して冷却した後、質量を精秤する(測定値3)。
H 以上のようにして得られた測定値から、下記式にしたがって、樹脂被覆量(質量%)を算出する。
樹脂被覆量=(初期試料質量−被膜剥離後試料質量)/初期試料質量×100
上記式中、初期試料質量は(測定値2−測定値1)を、被膜剥離後試料重量は(測定値3−測定値1)を、それぞれ計算することで求められる。
<電界強度2000V/cmにおける磁性キャリアの比抵抗(Ω・cm)の測定>
電界強度2000V/cmにおける比抵抗は、図5に概略される測定装置を用いて測定する。
抵抗測定セルAは、断面積2.4cmの穴の開いた円筒状容器(PTFE樹脂製)17、下部電極(ステンレス製)18、支持台座(PTFE樹脂製)19、上部電極(ステンレス製)20から構成される。支持台座19上に円筒状容器18を載せ、試料(磁性キャリア又はキャリアコア)21を厚さ約1mmになるように充填し、充填された試料21に上部電極20を載せ、試料の厚みを測定する。図5(a)に示すように、試料のないときの間隙をd1とし、図5(b)に示すように、厚さ約1mmになるように試料を充填したときの間隙d2とすると、試料の厚みdは下記式で算出される。
d=d2−d1(mm)
この時、試料の厚みdが0.95mm以上1.04mm以下となるように試料の質量を適宜変える。
電極間に直流電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって試料の比抵抗を求めることができる。測定には、エレクトロメーター22(ケスレー6517A ケスレー社製)及び制御用に処理コンピュータ23を用いる。
制御用の処理コンピュータにナショナルインスツルメンツ社製の制御系と制御ソフトウェア(LabVIEW ナショナルインスツルメンツ社製)を用いた。
測定条件として、試料と電極との接触面積S=2.4cm、試料の厚み0.95mm以上1.04mm以下になるように実測した値dを入力する。また、上部電極の荷重270gとする。
比抵抗(Ω・cm)=(印加電圧(V)/測定電流(A))×S(cm)/d(cm)電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
磁性キャリア及びキャリアコアの上記電界強度における比抵抗は、グラフ上の上記電界強度における比抵抗をグラフから読み取る。また、ブレイクダウンポイントについては、得られたグラフにおいて、ブレイクダウンする直前の測定値を採用する。
<磁性キャリアの真比重の測定方法>
磁性キャリアの真比重は、乾式自動密度計オートピクノメータ(ユアサアイオニクス社
製)を用いて測定する。
セル :SMセル(10mL)
サンプル量:2.0g
<磁性体の個数平均粒子径測定方法>
磁性体分散型樹脂キャリア芯材中の磁性粒子A及び磁性粒子Bの個数平均粒子径は、以下の手順で測定される。
ミクロトーム等により切断された磁性体分散型樹脂キャリア芯材の断面を、走査電子顕微鏡(50000倍)で観察し、粒子径が50nm以上の粒子をランダムに100個抽出する。抽出された各粒子の長軸の粒子径を画像から算出し、100個の粒子径の平均値を個数平均粒子径とする。
なお、磁性粒子Bにマンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素またはニッケル元素を用いていない場合、該断面において、磁性粒子AとBとは、以下の方法で区別することができる。
走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、S4700(商品名))を用い、磁性体分散型樹脂キャリア芯材の断面の磁性成分及び樹脂成分の元素を、該走査型電子顕微鏡に付属させた元素分析手段(エネルギー分散型X線分析装置 EDAX社製)を用いて解析する。
倍率を調整しながら磁性粒子1粒の元素分析を行い、鉄元素と、鉄元素以外にマンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素またはニッケル元素が検出された粒子を磁性粒子Aと定義し、鉄元素のみ、又は鉄元素と、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素以外の元素を有する粒子を磁性粒子Bと定義し、鉄元素が検出されなかったものを非磁性粒子と定義する。
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、以下の部及び%は質量基準である。
<不定形磁性粒子の製造例>
Feを、湿式ボールミルで10時間混合、粉砕した。ポリビニルアルコール1部を加え、スプレードライヤーで造粒乾燥させた。電気炉にて酸素濃度0.0体積%窒素雰囲気化下で、900℃、10時間焼成を行った。
得られた磁性体を乾式ボールミルで5時間粉砕した。風力分級機(エルボジェットラボEJ−L3、日鉄鉱業社製)で分級して、微粉及び粗粉を同時に分級除去し、個数平均粒子径1.7μmの磁性粒子を得た。なお、乾式ボールミルの粉砕時間や風力分級条件を調整することで任意の個数平均粒子径に調整を行った。
<球状磁性粒子の製造例>
ガス吹き込み管を有する反応槽に窒素ガスを20L/分で通気しながら、Fe2+1.5モル/Lを含む硫酸第一鉄水溶液26.7L及びSi4+0.2モル/Lを含むケイ酸ソーダ3号水溶液1.0Lを3.4Nの水酸化ナトリウム水溶液22.3Lに加え、pHを6.8、温度90℃まで昇温させた。さらに3.5Nの水酸化ナトリウム水溶液1.2Lを添加し、pHを8.5に調整し、撹拌を続け、ガスを空気に変え、100L/分で90分間通気した。希硫酸を用いて、pH7に中和し、生成粒子を水洗、濾過、乾燥、粉砕を行い、個数平均粒径0.25μmの球状磁性粒子を得た。なお、磁性粒子の反応温度、反応場のpH、反応時間を変えることで、任意の個数平均粒子径に調整を行った。
<磁性粒子Aの調製>
個数平均粒子径を1.7μmに調整した上記不定形磁性粒子を90g/l含むスラリー
100Lを温度90℃において水酸化ナトリウム溶液を添加しpH8.5に調整した後、2.5mol/lの硫酸マンガン水溶液30Lと水酸化ナトリウム水溶液を同時にpH8.5±0.2に調整しながら190分かけて添加した。次いで、60分間熟成させた後、希硫酸を添加してpH7.0に調整した後、濾過、水洗、乾燥してMnで表面処理された磁性粒子Aを得た。
さらに得られた磁性粒子Aと、シラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン)(マグネタイト微粒子の100部に対して0.2部)とを、容器に導入した。そして、該容器内において100℃で1時間高速混合撹拌して表面処理し、磁性体分散型樹脂キャリア芯材(芯材粒子)1用の磁性粒子Aを得た。
(磁性体分散型樹脂キャリア芯材(芯材粒子)2〜25用の磁性粒子A)
上記磁性粒子の形状、及び個数平均粒子径を表1のように調整し、それぞれ下記の処理を行った。
非鉄金属元素がアルミニウム元素である場合、硫酸マンガンに代えて、硫酸アルミニウム塩を核粒子に対して0.015質量%/分以下の割合で添加した。その後30分以上熟成し、pH調整した後、常法に従って、水洗、乾燥した。
非鉄金属元素がマグネシウム元素、ニッケル元素またはチタン元素の場合は、核粒子を含有するスラリーのpHを、マグネシウム元素の場合は10.0、ニッケル元素の場合は7.8、チタン元素の場合は8.7に制御して、各金属塩を核粒子に対して0.015重量%/分以下で添加した後、30分以上熟成し、pH調整した後、常法に従って、水洗、乾燥する。
また処理量はそれぞれの元素の添加量を調整する以外は同様にして、磁性体分散型樹脂キャリア芯材(芯材粒子)2〜25用の磁性粒子Aを得た。処方などを表1に示す。
<磁性粒子Bの調製>
上記磁性粒子の形状、及び個数平均粒子径を表1のように調整し、磁性粒子を得た。
得られた磁性粒子と、シラン系カップリング剤(3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン)(マグネタイト微粒子の100部に対して1.2部)とを、容器に導入した。そして、該容器内において100℃で1時間高速混合撹拌して表面処理し、磁性体分散型樹脂キャリア芯材(芯材粒子)1用の磁性粒子Bを得た。
(磁性体分散型樹脂キャリア芯材(芯材粒子)2〜25用の磁性粒子B)
磁性体の形状、及び個数平均粒子径をそれぞれ表1に示すように調整し、表面処理を行う場合は磁性粒子Aと同様の処理を行う以外は同様にして、磁性体分散型樹脂キャリア芯材(芯材粒子)2〜25用の磁性粒子Bを得た。
(非磁性粒子)
なお非磁性粒子は、表1の個数平均粒子径を有する市販のものを使用した。
<磁性体分散型樹脂キャリア芯材(芯材粒子)1〜25の製造例>
・フェノール 10.0部
・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド37質量%水溶液) 15.0部
・磁性粒子A 10.0部
・磁性粒子B 90.0部
・25質量%アンモニア水 3.5部
・水 15.0部
上記材料を反応釜に導入し、温度40℃にしてよく混合した。その後撹拌しながら平均昇温速度1.5℃/分で、温度85℃に加熱し、温度85℃にて保持し、3時間重合反応させて硬化させた。このときの撹拌翼の周速は1.96m/秒とした。
重合反応させた後、温度30℃まで冷却して水を添加した。上澄み液を除去して得られた沈殿物を水洗し、さらに風乾した。得られた風乾物を、減圧下(5mmHg以下)、1
80℃で5時間乾燥させて、磁性体分散型樹脂粒子である磁性体分散型樹脂キャリア芯材1(以下、芯材粒子1とする)を得た。
同様に、表1に示す種類及び比率で磁性粒子A、磁性粒子B、及び非磁性粒子を使用する以外は芯材粒子1の製造例と同様にして、磁性芯材粒子2〜25を得た。
<被覆用樹脂Aの製造例>
表2に記載の原料を、還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管及びすり合わせ方式撹拌装置を配した4ツ口フラスコに添加し、更にトルエン100部、メチルエチルケトン100部、アゾビスイソバレロニトリル2.4部を加え、窒素気流下80℃で10時間保ち、被覆用樹脂A−1溶液(固形分35%)を得た。
また、表2に記載の原料を用いて、同様にして被覆用樹脂A−2〜A−5を得た。物性を表2に示す。
<被覆用樹脂Bの製造例>
表3に記載の原料を、還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管及びすり合わせ方式撹拌装置を配した4ツ口フラスコに添加し、更にトルエン50部、メチルエチルケトン100部、アゾビスイソバレロニトリル2.4部を加え、窒素気流下80℃で10時間保ち、被覆用樹脂B−1溶液(固形分40%)を得た。
また、表3に記載の原料を用いて、同様にして被覆用樹脂B−2、B−3を得た。物性を表3に示す。
<被覆用樹脂溶液1〜8の製造例>
表2及び表3に示す被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを、表4に示す質量部で混合した。続いて樹脂成分の総量100部に対してトルエン900部を入れて、樹脂成分が十分に溶融するまで混合し、被覆用樹脂溶液1〜8を調製した。
〈磁性キャリア1〜25の製造例〉
芯材粒子1(100.0部)及び、固形分比が10%になるようにトルエンで希釈した被覆用樹脂溶液を、芯材粒子100質量部に対する樹脂被覆層の含有量が表5の「コート量」になるように、減圧下(1.5kPa)、温度60℃で維持されている遊星運動型混合機(ホソカワミクロン社製のナウタミキサVN型)に投入した。
投入の仕方として、まず、芯材粒子に対し、1/2の量の樹脂溶液を投入し、30分間溶媒除去及び塗布操作を行った。次いで、さらに1/2の量の樹脂溶液を投入し、30分間溶媒除去及び塗布操作を行った。
その後被覆樹脂組成物で被覆された磁性キャリアを、回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工業社製のドラムミキサーUD−AT型)に移した。混合容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下にて温度120℃で2時間熱処理した。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、磁性キャリア1を得た。
芯材粒子2〜25に対し、被覆用樹脂溶液を、それぞれ芯材粒子100部に対する樹脂被覆層の含有量が表5の「コート量」になるように用いて、磁性キャリア1と同様にして、磁性キャリア2〜25を得た。得られた磁性キャリア1〜25の各物性値を表5に示す。
Figure 0006987657

表中、処理量は、磁性粒子A又は磁性粒子B中の、各金属の質量%を示す。粒径はμmを示す。
Figure 0006987657
Figure 0006987657
Figure 0006987657
Figure 0006987657

表中、比抵抗は電界強度2000V/cmにおける値である。
〔シアントナーの製造例〕
・結着樹脂(Tg62℃、酸価15mgKOH/g、水酸基価15mgKOH/gのポリエステル(組成:ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン45部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン5部、テレフタル酸20部、無水トリメリット酸2部、フマル酸28部))
100部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5.5部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5部
・ノルマルパラフィンワックス(融点:78℃) 6部
上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75J型、三井鉱山(株)製)でよく混合した後、温度130℃に設定した2軸混練機(商品名:PCM−30型、池貝鉄鋼(株)製)にて10kg/hrのFeed量で混練(吐出時の混練物温度は150℃)し
た。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗砕した後、機械式粉砕機(商品名:T−250、ターボ工業(株)製)にて15kg/hrのFeed量で微粉砕した。そして、重量平均粒径が5.5μmであり、粒径4.0μm以下の粒子を55.6個数%含有し、粒径10.0μm以上の粒子を0.8体積%含有する粒子を得た。
得られた粒子を回転式分級機(商品名:TTSP100、ホソカワミクロン(株)製)にて、微粉及び粗粉をカットする分級を行った。重量平均粒径が6.4μmであり、粒径4.0μm以下の粒子の存在率が25.8個数%、かつ粒径10.0μm以上の粒子の存在率が2.5体積%であるシアントナー粒子1を得た。
さらに、下記材料をヘンシェルミキサー(商品名:FM−75型、日本コークス工業(株)製)に投入し、回転羽根の周速を35.0(m/秒)とし、混合時間3分で混合することにより、シアントナー粒子1の表面に、シリカ粒子と酸化チタン粒子を付着させてシアントナー1を得た。
・シアントナー粒子1:100部
・シリカ粒子(ゾルゲル法で作製したシリカ粒子にヘキサメチルジシラザン1.5%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの):3.5部
・酸化チタン粒子(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸をオクチルシラン化合物で表面処理したもの。):0.5部
〈実施例1〜17(実施例15は参考例15とする)、比較例1〜8〉
90部の磁性キャリア1に対して、シアントナーを10部加え、振とう機(YS−8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、二成分系現像剤を調製した。振とう機の振幅条件は200rpm、2分間とした。
この二成分系現像剤を用いて以下の評価を行った。
画像形成装置として、キヤノン(株)製のカラー複写機(商品名:iR−ADV C3
50F)の改造機を用いた。
各色現像器に二成分系現像剤を入れ、補給用現像剤を入れた補給用現像剤容器をセットし、画像を形成し、各種評価を行った。
複写機での環境評価は、温度23℃/湿度50%RH(以下、N/N)、温度23℃/湿度5%RH(以下、N/L)、温度30℃/湿度80%RH(以下、H/H)で行った。出力画像の種類や出力枚数は、各評価項目によって変更した。
条件は以下の通り。
紙:レーザービームプリンター用紙(商品名:CS−814(81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン(株)製)
画像形成速度:A4サイズの紙をフルカラーで35枚/分で出力できるように改造した。
現像条件:現像コントラストを任意値で調整可能にし、本体による自動補正が作動しないように改造した。
各評価項目を以下に示す。
(1)N/L環境、画像面積比率1%画像連続通紙後の濃度安定性(評価V)
N/L環境下でA4サイズの画像内に以下に示す濃度に設定した8個のパッチ(1cm×1cm)を有する画像を3枚出力する。次にN/L環境状態において1000枚、画像面積比率1%の画像を出力後、同様に8個のパッチを有する画像を3枚出力する。画像濃度はX−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)により測定し、1000枚連続通紙前後で出力した、3枚の画像の各パターンの平均値を算出する。
パッチ1:0.10〜0.15
パッチ2:0.25〜0.30
パッチ3:0.45〜0.50
パッチ4:0.65〜0.70
パッチ5:0.85〜0.90
パッチ6:1.05〜1.10
パッチ7:1.25〜1.30
パッチ8:1.45〜1.50
1000枚連続通紙前後のパッチ濃度のずれの個数を以下の判定基準で評価する。
A(10点):すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する
B(9点):1個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
C(8点):2個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
D(7点):3個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
E(6点):4個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
F(5点):5個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
G(4点):6個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
H(3点):7個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
I(2点):全てのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
(2)H/H環境、画像面積比率20%画像連続通紙後の濃度安定性(評価W)
H/H環境下でA4サイズの画像内に以下に示す濃度に設定した8個のパッチ(1cm×1cm)を有する画像を3枚出力する。次にH/H環境において1000枚、画像面積比率20%のベタ画像を出力後、同様に8個のパッチを有する画像を3枚出力する。画像濃度はX−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)により測定し、1000枚連続通紙前後で出力した、3枚の画像の各パターンの平均値を算出する。
パッチ1:0.10〜0.15
パッチ2:0.25〜0.30
パッチ3:0.45〜0.50
パッチ4:0.65〜0.70
パッチ5:0.85〜0.90
パッチ6:1.05〜1.10
パッチ7:1.25〜1.30
パッチ8:1.45〜1.50
1000枚連続通紙前後のパッチ濃度のずれの個数を以下の判定基準で評価する。
A(10点):すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する
B(9点):1個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
C(8点):2個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
D(7点):3個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
E(6点):4個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
F(5点):5個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
G(4点):6個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
H(3点):7個のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
I(2点):全てのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
(3)画像濃度の面内均一性(評価X)
H/H環境において1000枚、画像面積比率20%のベタ画像を出力後、画像比率100%のFFH出力チャート(A4全面ベタ画像)を1枚出力した。
分光濃度計500シリーズ(X−Rite社製)により画像濃度を測定し、評価した。測定部位は、
画像の先端(先に印刷された方)から0.5cmの位置で、画像の左端(先に印刷された方を上側とする)から5.0cm、15.0cm、25.0cmの3点、
画像の先端から7.0cmの位置で、画像の左端から5.0cm、15.0cm、25.0cmの3点、
画像の先端から14.0cmの位置で、画像の左端から5.0cm、15.0cm、25.0cmの3点、
画像の先端から20.0cmの位置で、画像の左端から5.0cm、15.0cm、25.0cmの3点
の合計12点とし、最も高い画像濃度と最も低い画像濃度の差を求めた。また50枚のうち最も濃度差のあったものを評価結果とした。画像濃度の差を以下の基準に従って評価した。
A(10点):0.04未満
B(9点):0.04以上0.06以下
C(8点):0.07以上0.09以下
D(7点):0.10以上0.12以下
E(6点):0.13以上0.15以下
F(5点):0.16以上0.18以下
G(4点):0.19以上0.21以下
H(3点):0.22以上0.24以下
I(2点):0.25以上
(4)白抜け(評価Y)
N/L環境下で初期、及び連続通紙2000枚直後、転写紙の搬送方向に対して、ハーフトーン横帯(30H 幅10mm)とベタ黒横帯(FFH 幅10mm)を交互に並べたチャートを出力する。その画像をスキャナで読みとり、二値化処理を行う。二値化画像の搬送方向におけるあるラインの輝度分布(256階調)をとった。そのときのハーフトーンの輝度に接線を引き、ベタ部輝度と交わるまでのハーフトーン部後端の接線からずれた輝度の領域(面積:輝度数の和)をもって、白抜け度とし、以下の基準に基づき評価した。評価はシアン単色で行った。
A(5点):19以下
B(4点):20以上29以下
C(3点):30以上39以下
D(2点):40以上49以下
E(1点):50以上
(5)リーク性評価(評価Z)
N/L環境下で初期Vppを1.50kVに手動で変更できるように改造し、シアン単色ベタ画像の濃度が1.50(反射濃度)になるときのコントラスト電位を設定し、20000枚の通紙を行う。
通紙後に、再度シアン単色ベタ画像の濃度が1.50(反射濃度)になるときのコントラスト電位を設定し、そのコントラストでVppを1.0kVから1.8kVまで、0.1kV刻みで、A4フルサイズのFFH画像を出力し、リーク性評価を行った。
A4フルサイズのFFH画像上に、白ポチ等の画像不良が3個以上発生するVppの値によって、以下の基準で評価した。
A(5点):1.8kVでも発生無し
B(4点):1.8kVで発生
C(3点):1.7kVで発生
D(2点):1.6kVで発生
E(1点):1.5kV以下で発生
(6)総合判定
上記評価Vから評価Zにおける評価ランクを数値化し、合計値により以下の基準で判定した。
A:37以上40以下
B:32以上36以下
C:29以上31以下
D:20以上28以下
E:15以上19以下
F:14以下
評価結果を表6、7に示す。
Figure 0006987657
Figure 0006987657
1、1K、1Y、1C、1M:電子写真感光体(静電潜像担持体)、2、2K、2Y、2C、2M:帯電器、3、3K、3Y、3C、3M:像露光器、4、4K、4Y、4C、4M:現像器、5:現像容器、6、6K、6Y、6C、6M:現像剤担持体、7:マグネット、8:規制部材、9:中間転写体、10K、10Y、10C、10M:一次転写帯電器、11:転写帯電器、12:記録媒体(転写材)、13:定着器、14:中間転写体クリーナー、15、15K、15Y、15C、15M:クリーナー、16:前露光器
17:円筒状容器、18:下部電極、19:支持台座、20:上部電極、21:試料

Claims (16)

  1. 磁性体分散型樹脂キャリア芯材、及び
    該磁性体分散型樹脂キャリア芯材上に形成された樹脂被覆層
    を有する磁性キャリア粒子を有する磁性キャリアであって、
    該磁性体分散型樹脂キャリア芯材は、
    一次粒子の個数平均粒子径がra(μm)の磁性粒子A、及び一次粒子の個数平均粒子径がrb(μm)の磁性粒子Bを含有し、
    該ra及びrbは、rarbの関係を満たし、
    該磁性粒子Aは、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素の酸化物、並びに酸化鉄を含有し、
    該磁性キャリア粒子の蛍光X線回折法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM1(質量%)とし、鉄元素の含有率をF1(質量%)としたとき、M1のF1に対する比の値(M1/F1)が、0.010以上0.100以下であり、
    該磁性キャリア粒子のX線光電子分光法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM2(質量%)とし、該鉄元素の含有率をF2(質量%)としたとき、M2のF2に対する比の値(M2/F2)が、1.0以上10.0以下であることを特徴とする磁性キャリア。
  2. 前記磁性粒子Aの一次粒子の個数平均粒子径ra(μm)が、0.30μm以上3.00μm以下であり、
    前記磁性粒子Bの一次粒子の個数平均粒子径rb(μm)が、0.10μm以上2.50μm以下である請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 前記M2/F2が、1.5以上8.5以下である請求項1又は2に記載の磁性キャリア。
  4. 前記M2/F2が、1.8以上6.0以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  5. 前記M2(質量%)と前記F2(質量%)との和(M2+F2)が、1.0%以上5.0%以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  6. 前記樹脂被覆層が、少なくとも脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル及びその他の(メタ)アクリル系モノマーの共重合体を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  7. 前記樹脂被覆層は、
    i)脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル及びその他の(メタ)アクリル系モノマーの共重合体であり、酸価が0.0mgKOH/g以上3.0mgKOH/g以下の被覆用樹脂Aと、
    ii)少なくともその他の(メタ)アクリル系モノマーを含むモノマーの重合体であって、酸価が3.5mgKOH/g以上50.0mgKOH/g以下の被覆用樹脂Bと、
    を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  8. 前記磁性キャリアの真比重が、2.5以上4.4以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  9. 前記磁性キャリアの電界強度2000(V/cm)における比抵抗が、1×10(Ω・cm)以上1×1012(Ω・cm)以下である請求項1〜8のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  10. 前記磁性粒子Aが、前記非鉄金属元素が被覆されたマグネタイト粒子であり、
    前記磁性粒子Bが、前記非鉄金属元素が被覆されていないマグネタイト粒子である請求項1〜9のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  11. 結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、磁性キャリアとを含有する二成分系現像剤であって、
    該磁性キャリアが請求項1〜10のいずれか一項に記載の磁性キャリアである二成分系現像剤。
  12. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
    該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
    該静電潜像を二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
    該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
    転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
    該二成分系現像剤が請求項11に記載の二成分系現像剤である画像形成方法。
  13. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
    該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
    該静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
    該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
    転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有し、
    現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が現像器に補給される画像形成方法に使用するための補給用現像剤であって、
    該補給用現像剤は、磁性キャリアと、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、を含有し、
    該補給用現像剤は、該磁性キャリア1質量部に対して該トナーを2質量部以上50質量部以下含有し、
    該磁性キャリアは、請求項1〜10のいずれか一項に記載の磁性キャリアである補給用現像剤。
  14. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
    該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
    該静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
    該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
    転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有し、
    現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が現像器に補給される画像形成方法であって、
    該補給用現像剤は、磁性キャリアと、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、を含有し、
    該補給用現像剤は、該磁性キャリア1質量部に対して該トナーを2質量部以上50質量部以下含有し、
    該磁性キャリアは、請求項1〜10のいずれか一項に記載の磁性キャリアである画像形成方法。
  15. 磁性キャリア粒子を有する磁性キャリアの製造方法であって、
    磁性粒子A、磁性粒子B、塩基性触媒、フェノール類、アルデヒド類及び水性媒体を混合し、攪拌しながら加熱して、該フェノール類と該アルデヒド類とを反応させて、フェノール樹脂中に該磁性粒子A及び該磁性粒子Bが分散した、磁性体分散型樹脂キャリア芯材を製造する工程、及び
    該磁性体分散型樹脂キャリア芯材の表面に樹脂被覆層を形成し、磁性キャリア粒子を得る工程を有し、
    該磁性粒子Aの一次粒子の個数平均粒子径をra(μm)、該磁性粒子Bの一次粒子の個数平均粒子径をrb(μm)としたとき、該ra及び該rbが、ra>rbの関係を満たし、
    該磁性粒子Aは、マンガン元素、アルミニウム元素、マグネシウム元素、チタン元素、及びニッケル元素からなる群より選択される少なくとも1種の非鉄金属元素の酸化物、並びに酸化鉄を含有し、
    該磁性キャリア粒子の蛍光X線回折法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM1(質量%)とし、鉄元素の含有率をF1(質量%)としたとき、M1のF1に対する比の値(M1/F1)が、0.010以上0.100以下であり、
    該磁性キャリア粒子のX線光電子分光法による測定において、該非鉄金属元素の総含有率をM2(質量%)とし、該鉄元素の含有率をF2(質量%)としたとき、M2のF2に対する比の値(M2/F2)が、1.0以上10.0以下であることを特徴とする磁性キャリアの製造方法。
  16. 前記磁性粒子Aが、前記非鉄金属元素が被覆されたマグネタイト粒子であり、
    前記磁性粒子Bが、前記非鉄金属元素が被覆されていないマグネタイト粒子である請求項15に記載の磁性キャリアの製造方法。
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