JP2022052304A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置の大型化又は低コスト化を抑制する。【解決手段】加熱部材22を有する加熱装置9と、現像装置4と、気流発生装置35と、を備える画像形成装置100であって、加熱部材22において、発熱領域H内で一端側Aの長手方向任意位置における複数又は1つの導電部に流れる電流の二乗の合計値のうち、最大の合計値が、発熱領域H内で他端側Bの長手方向任意位置における複数又は1つの導電部に流れる電流の二乗の合計値のうち、最大の合計値よりも大きく、現像装置4は、回転部材と、回転部材に対して相対的に摺動する複数の摺動部と、を有し、前記複数の摺動部のうち、最も温度が高くなる摺動部は、現像装置4における長手方向の一端側Aに配置され、気流発生装置35は、一端側Aに気流55を発生させる。【選択図】図13

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
プリンタなどの画像形成装置においては、内部に搭載された各種装置の温度上昇を抑制するため、送風ファンなどの気流発生装置によって画像形成装置本体内で気流を発生させ、各種装置を冷却することが行われている。
例えば、特許文献1(特開2007-279263号公報)には、現像装置を冷却するためのエア流路と、加熱装置(定着装置)を冷却するためのエア流路とが個別に設けられた画像形成装置が記載されている。
ところで、画像形成装置に搭載される加熱装置及び現像装置においては、熱源に生じる発熱量のばらつき、あるいは摺動部などで生じる摩擦熱の差によって、部分ごとの温度上昇の程度が異なる場合がある。そのような場合、特に温度が高くなる部分を効果的に冷却することが好ましい。
しかしながら、そのために、従来(特許文献1)のように、現像装置を冷却するためのエア流路と、加熱装置を冷却するためのエア流路とを個別に設けると、画像形成装置が大型化したり、高コスト化したりする問題がある。
上記課題を解決するため、本発明は、加熱部材を有する加熱装置と、現像装置と、気流発生装置と、を備える画像形成装置であって、前記加熱部材は、基材と、発熱体と、電極部と、前記発熱体と前記電極部とを接続する導電部と、を有し、前記導電部は、前記加熱部材の発熱領域における長手方向中央よりも長手方向の一方である一端側と、前記長手方向中央よりも前記一端側とは反対の他端側で、前記加熱部材の前記発熱体が設けられた面に沿って長手方向と交差する方向である短手方向に間隔をあけて複数又は1つ配置され、前記発熱領域内で前記一端側の長手方向任意位置における複数又は1つの前記導電部に流れる電流の二乗の合計値のうち、最大の合計値が、前記発熱領域内で前記他端側の長手方向任意位置における複数又は1つの前記導電部に流れる電流の二乗の合計値のうち、最大の合計値よりも大きく、前記現像装置は、回転部材と、前記回転部材に対して相対的に摺動する複数の摺動部と、を有し、前記複数の摺動部のうち、最も温度が高くなる前記摺動部は、前記一端側に配置され、前記気流発生装置は、前記現像装置における前記長手方向の前記一端側に気流を発生させることを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置の大型化又は高コスト化を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本実施形態に係る定着装置の概略構成図である。 前記定着装置の斜視図である。 前記定着装置の分解斜視図である。 前記定着装置が備える加熱ユニットの斜視図である。 前記加熱ユニットの分解斜視図である。 本実施形態に係るヒータの平面図である。 前記ヒータの分解斜視図である。 前記ヒータにコネクタが接続された状態を示す斜視図である。 前記ヒータの平面図である。 全ての抵抗発熱体を発熱させた場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 一部の発熱部のみを発熱させた場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 本実施形態に係る画像形成装置を上方から見た模式図である。 定着装置及び各現像装置を水平方向から見た図である。 流路形成部材が気流を吹き出す複数の開口部を有する例を示す図である。 現像装置の全体構成の一例を示す図である。 各搬送スクリュー及びこれらの支持構造を示す図である。 各搬送スクリューの両端の軸部の径が異なる例を示す図である。 各搬送スクリューの駆動伝達構造を示す図である。 軸受に向かって気流を吹き出す流路形成部材が設けられた例を示す図である。 複数の軸受に向かって個別に気流を吹き出す複数の開口部を有する流路形成部材が設けられた例を示す図である。 軸受に対して重力方向下方から気流を吹き付ける例を示す図である。 現像装置内における現像剤の循環経路を示す図である。 本発明をA4用紙専用の画像形成装置に適用した例を示す図である。 小型化されたヒータの構成を説明するための平面図である。 他のヒータの平面図である。 さらに別のヒータの平面図である。 他の定着装置の構成を示す図である。 別の定着装置の構成を示す図である。 さらに別の定着装置の構成を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材及び構成部品などの構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
図1に示す画像形成装置100は、画像形成部200と、転写部300と、定着部400と、記録媒体供給部500と、記録媒体排出部600と、を備えている。
画像形成部200は、4つの作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkと、露光装置6と、を有している。各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkは、画像形成装置本体に対して着脱可能である。また、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの異なる色のトナー(現像剤)を収容している以外、基本的に同じ構成である。具体的に、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkは、感光体2と、帯電部材3と、現像装置4と、クリーニング部材5と、を備えている。
転写部300は、記録媒体である用紙に画像を転写する転写装置8を有している。記録媒体は、普通紙、厚紙、薄紙、コート紙、ラベル紙、又は封筒などの紙類に限定されず、OHPなどの樹脂製シートであってもよい。転写装置8は、中間転写ベルト11と、4つの一次転写ローラ12と、二次転写ローラ13と、を有している。中間転写ベルト11は、複数のローラによって張架された無端状のベルト部材である。各一次転写ローラ12は、中間転写ベルト11を介して感光体2に接触している。これにより、中間転写ベルト11と各感光体2との間に、中間転写ベルト11と各感光体2とが接触する一次転写ニップが形成されている。一方、二次転写ローラ13は、中間転写ベルト11を介して中間転写ベルト11を張架する複数のローラの1つに接触している。これにより、中間転写ベルト11との間に二次転写ニップが形成されている。
定着部400は、用紙に画像を定着させる定着装置9を有している。定着装置9の詳しい構成については後述する。
記録媒体供給部500は、用紙Pを収容する給紙カセット14と、給紙カセット14から用紙Pを送り出す給紙ローラ15と、を有している。
記録媒体排出部600は、用紙を画像形成装置外に排出する一対の排紙ローラ17と、排紙ローラ17によって排出された用紙を載置する排紙トレイ18と、を有している。
次に、図1を参照しつつ本実施形態に係る画像形成装置100の印刷動作について説明する。
画像形成装置100において印刷動作が開始されると、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkの感光体2及び中間転写ベルト11が回転を開始する。また、給紙ローラ15が回転を開始することにより、給紙ローラ15が給紙カセット14から用紙Pを送り出す。送り出された用紙Pは、一対のタイミングローラ16に接触して一旦停止される。
各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkでは、まず、帯電部材3が、感光体2の表面を均一な高電位に帯電する。次いで、原稿読取装置によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末からプリント指示されたプリント画像情報に基づいて、露光装置6が、各感光体2の表面(帯電面)に露光する。これにより、露光された部分の電位が低下して各感光体2の表面に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像に対して現像装置4がトナーを供給し、各感光体2上にトナー画像が形成される。各感光体2上に形成されたトナー画像は、各感光体2の回転に伴って一次転写ニップ(一次転写ローラ12の位置)に達すると、回転する中間転写ベルト11上に順次重なり合うように転写される。かくして、中間転写ベルト11上にフルカラーのトナー画像が形成される。なお、画像形成装置100は、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkのいずれか一つを使用して単色画像を形成したり、いずれか2つ又は3つの作像ユニットを用いて2色又は3色の画像を形成したりすることもできる。また、感光体2から中間転写ベルト11へトナー画像が転写された後は、クリーニング部材5によって各感光体2上の残留トナー又は異物が除去され、各感光体2は次の静電潜像の形成に備える。
中間転写ベルト11上に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト11の回転に伴って二次転写ニップ(二次転写ローラ13の位置)へ搬送され、タイミングローラ16によって搬送されてきた用紙P上に転写される。そして、用紙Pは定着装置9へ搬送され、定着装置9によってトナー画像が用紙Pに定着される。その後、用紙Pは排紙ローラ17によって排紙トレイ18へ排出され、一連の印刷動作が終了する。
続いて、本実施形態に係る定着装置9の構成について説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る定着装置9は、定着ベルト20と、加圧ローラ21と、ヒータ22と、ヒータホルダ23と、ステー24と、温度センサ19と、を備えている。
定着ベルト20は、無端状のベルト部材であり、用紙Pの未定着トナー担持面に接触して用紙Pにトナー画像を定着させる。定着ベルト20は、ポリイミドから成る基材を有している。また、基材の材料は、ポリイミドに限らず、PEEKなどの耐熱性樹脂、ニッケル、又はSUSなどの金属材料であってもよい。また、耐久性を高めると共に離型性を確保するため、基材の外周面に、PFA又はPTFEなどのフッ素樹脂から成る離型層が設けられてもよい。また、基材と離型層との間に、ゴムなどから成る弾性層が設けられてもよい。さらに、基材の内周面に、ポリイミド又はPTFEなどから成る摺動層が設けられてもよい。
加圧ローラ21は、定着ベルト20の外周面に対向するように配置された対向回転体である。加圧ローラ21は、金属製の芯金と、芯金の外周面に設けられたシリコーンゴムなどから成る弾性層と、弾性層の外周面に設けられたフッ素樹脂などから成る離型層と、を有している。
定着ベルト20と加圧ローラ21は、バネなどの付勢部材によって互いに加圧(圧接)され、定着ベルト20と加圧ローラ21との間にニップ部Nが形成される。また、画像形成装置本体に設けられた駆動源によって加圧ローラ21が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nにおいて定着ベルト20に伝達されることにより、定着ベルト20が従動回転する。そして、図2に示すように、未定着画像を担持する用紙Pが、回転する定着ベルト20と加圧ローラ21との間(ニップ部N)に進入すると、定着ベルト20と加圧ローラ21によって用紙Pが搬送されながら加熱及び加圧される。これにより、用紙P上の未定着画像が用紙Pに定着される。
ヒータ22は、定着ベルト20を加熱する加熱部材である。本実施形態では、ヒータ22が、板状の基材50と、基材50上に設けられた第1絶縁層51と、第1絶縁層51上に設けられた導体層52と、導体層52を被覆する第2絶縁層53と、を有している。また、導体層52には、通電により発熱する発熱部60が含まれている。
基材50は、例えば、ステンレス(SUS)、鉄、又はアルミニウムなどの金属材料によって形成される。また、基材50の材料は、金属材料に限らず、セラミック、又はガラスなどであってもよい。基材50がセラミックなどの絶縁材料によって形成される場合は、基材50と導体層52との間の第1絶縁層51を省略できる。一方、金属材料は、急速加熱に対する耐久性に優れ、加工もしやすいため、ヒータの低コスト化を図るのに好適である。金属材料の中でも、特にアルミニウム又は銅は、熱伝導性が高く、温度ムラが発生しにくい点で好ましい。また、ステンレスは、アルミニウム又は銅と比べて基材50を安価に製造できる。
各絶縁層51,53は、例えば、耐熱性ガラスなどの絶縁性を有する材料によって形成される。具体的に、各絶縁層51,53の材料としては、セラミック又はポリイミドなどが用いられる。また、基材50の第1絶縁層51及び第2絶縁層53が設けられる面に加え、反対側の面にも絶縁層が設けられてもよい。
本実施形態では、発熱部60が基材50よりもニップ部N側に配置されているが、反対に、基材50が発熱部60よりもニップ部N側に配置されてもよい。ただし、その場合は、発熱部60の熱が基材50を介して定着ベルト20に伝達されるため、基材50は窒化アルミニウムなどの熱伝導率の高い材料により形成されることが好ましい。
また、本実施形態では、ヒータ22から定着ベルト20への熱伝達効率を高めるため、ヒータ22が定着ベルト20の内周面に対して直接接触するように配置されている。しかしながらこれに限らず、ヒータ22は、定着ベルト20に対して非接触又は低摩擦シートなどを介して間接的に接触するように配置されてもよい。また、定着ベルト20に対するヒータ22の接触箇所は、定着ベルト20の外周面であってもよい。ただし、定着ベルト20の外周面の傷付きによって生じる定着品質の低下を回避するには、ヒータ22の接触箇所が、定着ベルト20の内周面であることが好ましい。
ヒータホルダ23は、定着ベルト20の内側でヒータ22を保持する加熱部材保持部材である。ヒータホルダ23は、ヒータ22の熱によって高温になりやすいため、耐熱性の材料によって形成されることが好ましい。特に、ヒータホルダ23が、LCP又はPEEKなどの低熱伝導性の耐熱性樹脂によって形成される場合は、ヒータホルダ23の耐熱性を確保しつつ、ヒータ22からヒータホルダ23への伝熱が抑制されるので、定着ベルト20が効率良く加熱される。
ステー24は、定着ベルト20の内側に配置される補強部材である。ステー24がヒータホルダ23のニップ部N側の面とは反対の面を支持することにより、加圧ローラ21の加圧力によるヒータホルダ23の撓みが抑制される。これにより、定着ベルト20と加圧ローラ21との間に均一な幅のニップ部Nが形成される。ステー24は、その剛性を確保するため、SUS又はSECCなどの鉄系金属材料によって形成されることが好ましい。
温度センサ19は、ヒータ22の温度を検知する温度検知手段である。画像形成装置本体に設けられたマイクロコンピュータなどの制御部が、温度センサ19の検知結果に基づいてヒータ22の出力を制御することにより、定着ベルト20の温度が所望の温度(定着温度)となるように制御される。温度センサ19は、接触型、非接触型のいずれであってもよい。温度センサ19として、サーモパイル、サーモスタット、サーミスタ、又はNCセンサなどの公知の温度センサを適用可能である。
図3は、本実施形態に係る定着装置9の斜視図、図4は、その分解斜視図である。
図3及び図4に示すように、本実施形態に係る定着装置9は、矩形の枠状に形成された装置フレーム40を備えている。装置フレーム40は、一対の側壁部28及び前壁部27を一体に有する第1装置フレーム25と、後壁部29を有する第2装置フレーム26と、を備えている。第1装置フレーム25と第2装置フレーム26は、各側壁部28に設けられた複数の係合突起28aが、後壁部29に設けられた複数の係合孔29aに係合することにより組み付けられる。
定着ベルト20及び加圧ローラ21は、一対の側壁部28によって支持される。このため、各側壁部28には、加圧ローラ21の回転軸などを挿通させるための挿通溝28bが設けられている。挿通溝28bは、その一端側(後壁部29側)で開口し、これとは反対側の端では開口しない突き当て部が形成されている。この突き当て部には、加圧ローラ21の回転軸を回転可能に支持する軸受30が設けられている。加圧ローラ21が各側壁部28によって支持された状態では、加圧ローラ21の軸方向の一端に設けられた駆動伝達ギヤ31が、側壁部28よりも外側に露出した状態で配置される。このため、定着装置9が画像形成装置本体に搭載されると、駆動伝達ギヤ31が画像形成装置本体に設けられているギヤに連結される。これにより、駆動源から加圧ローラ21へ駆動力が伝達可能な状態となる。また、本体側の駆動源と加圧ローラ21とを連結する駆動伝達部材は、駆動伝達ギヤ31に限らず、ベルト及びプーリを有するベルト機構、又はカップリング機構などであってもよい。
定着ベルト20の長手方向の両端には、定着ベルト20、ヒータホルダ23及びステー24などを支持する一対の支持部材32が設けられている。各支持部材32には、ガイド溝32aが形成されている。各支持部材32が、図4に示す状態から各側壁部28の挿通溝28b内に挿入されることにより、各支持部材32のガイド溝32aが挿通溝28bの縁と係合し、各支持部材32が各側壁部28に組み付けられる。これにより、定着ベルト20と、ヒータ22と、ヒータホルダ23と、ステー24とが、各支持部材32を介して各側壁部28に支持される。また、各支持部材32と後壁部29との間には、付勢部材としての一対のバネ33が設けられている。これらのバネ33の付勢力によって、各支持部材32が前壁部27側へ付勢されることにより、定着ベルト20が加圧ローラ21へ加圧され、上記ニップ部Nが形成される。
後壁部29には、位置決め部としての孔部29bが設けられている。一方、画像形成装置本体には、位置決め部としての突起101(図4参照)が設けられている。この突起101が、定着装置9の孔部29bに対して挿入されることにより、突起101と孔部29bが嵌合し、画像形成装置本体に対する定着装置本体の位置決めがなされる。なお、孔部29bが設けられる位置は、後壁部29の長手方向の中央よりもいずれか一方の端寄りの位置であることが好ましい。このような位置に孔部29bが設けられることにより、孔部29bが設けられない端側では、温度変化に伴う長手方向の伸縮が許容され、装置フレーム40の歪を抑制できる。
図5は、加熱ユニットの斜視図、図6は、その加熱ユニットの分解斜視図である。
図5に示すように、ヒータ22及びヒータホルダ23は、定着ベルト20内に組み付けられた状態で、定着ベルト20の長手方向(又は加圧ローラ21の軸方向)へ長手状に配置される。また、ステー24も同様に、定着ベルト20の長手方向へ長手状に配置される。
図5及び図6に示すように、ヒータホルダ23には、ヒータ22を収容するための矩形の収容凹部23aが設けられている。収容凹部23aは、ヒータ22とほぼ同じ形状及びサイズに形成されている。ただし、収容凹部23aの長手方向寸法L2はヒータ22の長手方向寸法L1よりも若干長く設定されている。これにより、ヒータ22が熱膨張によってその長手方向に伸びても、ヒータ22と収容凹部23aとの干渉が回避され、ヒータ22及びヒータホルダ23の歪を抑制できる。
一対の支持部材32は、C字状のベルト支持部32bと、フランジ状のベルト規制部32cと、支持凹部32dと、を有している。各ベルト支持部32bは、定着ベルト20の長手方向両端の内側に挿入される。これにより、定着ベルト20は、各ベルト支持部32bによって、いわゆるフリーベルト方式で(非回転時は基本的に張力が定着ベルト20に生じない状態で)支持される。一方、各ベルト規制部32cは、定着ベルト20の内側には挿入されず、定着ベルト20の長手方向端部に対向するように配置される。これにより、定着ベルト20に長手方向の移動(片寄り)が生じたとしても、定着ベルト20の長手方向端部がベルト規制部32cに接触することにより、定着ベルト20の長手方向の移動(片寄り)が規制される。各支持凹部32dには、ヒータホルダ23及びステー24のそれぞれの長手方向の両端近傍部分が挿入される。これにより、ヒータホルダ23及びステー24は、一対の支持部材32によって支持される。
また、図5及び図6に示すように、ヒータホルダ23の長手方向の中央よりも一端側には、位置決め部としての位置決め凹部23eが設けられている。この位置決め凹部23eに対して、図5及び図6における左側の支持部材32の嵌合部32eが嵌合することにより、ヒータホルダ23と支持部材32との位置決めがなされる。一方、図5及び図6における右側の支持部材32には、嵌合部32eが設けられていない。従って、図の右側では、ヒータホルダ23に対する支持部材32の長手方向の位置決めはされない。このように、本実施形態では、支持部材32に対するヒータホルダ23の位置決めが、ヒータホルダ23の長手方向の片側だけで行われるため、温度変化に伴うヒータホルダ23の伸縮が許容される。
また、図6に示すように、ステー24の長手方向の両端近傍部分には、ステー24の移動を規制する段差部24aが設けられている。各段差部24aが支持部材32に突き当たることにより、支持部材32に対するステー24の長手方向の移動が規制される。ただし、これら段差部24aのうち少なくとも一方は、支持部材32に対して隙間(ガタ)を介して配置される。このように、少なくとも一方の段差部24aが支持部材32に対して隙間を介して配置されることにより、温度変化に伴うステー24の伸縮が許容される。
図7は、本実施形態に係るヒータ22の平面図、図8は、その分解斜視図である。
図8に示すように、ヒータ22の基材50上には、第1絶縁層51と、導体層52と、第2絶縁層53と、が積層されている。導体層52は、複数の抵抗発熱体59A~59Gのほか、複数の電極部61A~61Cと、複数の給電線(導電部)62A~62Dと、を有している。
複数の抵抗発熱体59A~59Gは、第1絶縁層51を介して基材50上に設けられている。ここで、図7及び図8において、各抵抗発熱体59A~59Gが配列される配列方向である矢印Z方向を、ヒータ22及び基材50の「長手方向」とすると、各抵抗発熱体59A~59Gは、基材50の長手方向Zに渡って一列に並んで配置されている。そして、これらの抵抗発熱体59によって基材50上に発熱部60が形成されている。また、各抵抗発熱体59A~59Gは、互いに長手方向Zに間隔をあけて配列されている。このため、隣り合う抵抗発熱体59A~59G同士の間には、絶縁領域(第2絶縁層53)が介在している。
また、各抵抗発熱体59A~59Fは、複数の給電線62A~62Dを介して複数の電極部61A~61Cのいずれか2つに電気的に接続されている。ここで、図7及び図8において、基材50の抵抗発熱体59が設けられている面に沿って長手方向Zと交差する方向Yを「短手方向」とすると、各給電線62A~62Dは、互いに短手方向Yに間隔をあけて配置されている。
また、図7に示すように、各抵抗発熱体59A~59Gの全体及び各給電線62A~62Dの大部分は、第2絶縁層53によって覆われ、絶縁性が確保されている。一方、各電極部61A~61Cは、給電部材としての後述のコネクタが接続される部分であるため、第2絶縁層53によってほとんど覆われておらず露出している。
各抵抗発熱体59A~59Gは、例えば、銀パラジウム(AgPd)又はガラス粉末などを調合したペーストを基材50上にスクリーン印刷し、その後、当該基材50を焼成することによって形成される。抵抗発熱体の材料としては、銀合金(AgPt)又は酸化ルテニウム(RuO)などの抵抗材料が用いられる。
各電極部61A~61C及び各給電線62A~62Dは、抵抗発熱体よりも小さい抵抗値の導体によって形成される。具体的に、各電極部61A~61C及各給電線62A~62Dは、銀(Ag)又は銀パラジウム(AgPd)などの材料を基材50上にスクリーン印刷することによって形成される。
図9は、ヒータ22にコネクタ70が接続された状態を示す斜視図である。
図9に示すように、コネクタ70は、樹脂製のハウジング71と、複数のコンタクト端子72と、を有している。各コンタクト端子72は、板バネなどの導電性を有する弾性部材である。各コンタクト端子72は、ハウジング71に設けられている。また、各コンタクト端子72には、それぞれ給電用のハーネス73が接続されている。
図9に示すように、コネクタ70は、ヒータ22及びヒータホルダ23を一緒に挟むようにして取り付けられる。これにより、ヒータ22及びヒータホルダ23は、コネクタ70によって保持される。また、この状態で、各コンタクト端子72の先端(接触部72a)が、対応する電極部61に弾性的に接触(圧接)することにより、各コンタクト端子72と各電極部61とが電気的に接続される。そして、この状態で、画像形成装置本体に設けられた電源からコネクタ70を介して各抵抗発熱体59A~59Gへ電力が供給されることにより、各抵抗発熱体59A~59Gが発熱する。
以下、図10に基づき、本実施形態に係るヒータ22の構成についてさらに詳しく説明する。
図10に示すように、本実施形態に係るヒータ22には、7つの抵抗発熱体59A~59Gと、3つの電極部61A~61Cと、これらを接続する4つの給電線62A~62Dと、が設けられている。3つの電極部61A~61Cのうち、2つの電極部61A,61Cは、基材50の長手方向Zの一端側(図10における左端側)に配置され、残りの1つの電極部61Bは、基材50の長手方向Zの他端側(図10における右端側)に配置されている。各抵抗発熱体59A~59Gは、一端側の各電極部61A,61Cと他端側の電極部61Bとの間に配置され、一端側の各電極部61A,61Cのいずれか1つと、他端側の電極部61Bに対して、電気的に接続されている。
詳しくは、7つの抵抗発熱体59A~59Gのうち、両端以外の5つの抵抗発熱体59B~59Fは、第1給電線62Aを介して左側の第1電極部61Aに並列に接続されている。一方、両端の2つの抵抗発熱体59A,59Gは、第3給電線62C又は第4給電線62Dを介して左側の第3電極部61Cに並列に接続されている。また、7つ全ての抵抗発熱体59A~59Gは、第2給電線62Bを介して右側の第2電極部61Bに並列に接続されている。
このように、両端以外の各抵抗発熱体59B~59Fと、両端の各抵抗発熱体59A,59Gが、それぞれ異なる電極部61A,61Cに接続されていることにより、各抵抗発熱体群は互いに独立して発熱できる。すなわち、第1電極部61A及び第2電極部61Bに電圧を印加して、これらの電極部61A,61B間に電位差を生じさせると、両端以外の各抵抗発熱体59B~59Fのみに電流が流れる。このため、両端以外の各抵抗発熱体59B~59Fから成る第1発熱部60Aのみが発熱する。一方、第3電極部61C及び第2電極部61Bに電圧を印加して、これらの電極部61C,61B間に電位差を生じさせると、両端の各抵抗発熱体59A,59Gのみに電流が流れる。従って、この場合は、両端の各抵抗発熱体59A,59Gから成る第2発熱部60Bのみが発熱する。また、全ての電極部61A~61Cに電圧を印加して、第1電極部61Aと第2電極部61の間及び第3電極部61Cと第2電極部61Bの間でそれぞれ電位差を生じさせた場合は、全ての抵抗発熱体59A~59Gに電流が流れる。従って、この場合は、第1の発熱部60A及び第2発熱部60Bの両方が発熱する。
このように、本実施形態では、電圧が印加される電極部を変更することにより、発熱範囲を変更することができる。例えば、A4サイズ以下の小サイズ用紙が搬送される場合は、第1発熱部60Aのみ発熱させ、A3サイズ以上の大サイズ用紙が搬送される場合は、第1発熱部60A及び第2発熱部60Bの両方を発熱させることにより、用紙幅に応じた発熱範囲にできる。
ここで、本実施形態に係るヒータ22に生じる温度のばらつき(温度分布偏差)について説明する。
一般的に、抵抗発熱体と電極部とが給電線を介して接続されたヒータにおいては、抵抗発熱体を発熱させる際、給電線への通電により給電線でもわずかながら発熱が生じる。従って、給電線の発熱分布によっては、ヒータの温度分布にばらつきが生じる虞がある。特に、ヒータの小型化に伴って給電線の幅を小さくしたり、画像形成装置の高速化に対応してヒータに流れる電流を大きくしたりすると、給電線で生じる発熱量も大きくなるため、その影響を無視できなくなる。
図11に、全ての抵抗発熱体59A~59Gに対して電流が20%ずつ流れた場合における、抵抗発熱体59A~59Gごとに区画された各ブロック内の1又は複数の給電線に発生する発熱量とその合計値を示す。図11では、電流が第1電極部61Aから第2電極部61Bに向かって流れる様子が示されているが、ヒータ22に流れる電流は直流に限らず交流であってもよい。
ここで、発熱量(W)は下記式(1)で表されることから、図11の表では、発熱量を便宜的に各給電線に流れる電流(I)の二乗として算出している。よって、算出された発熱量の数値は、あくまで簡易的に算出された値であり、実際の発熱量とは異なるものである。また、本実施形態では、各給電線62A,62B,62Dの短手方向Yに伸びる部分は短く、これらの短手方向Yに伸びる部分で発生する発熱量はわずかであるため、その部分で発生する発熱量は無視している。従って、ここでは、長手方向Zに伸びる部分で発生する発熱量のみを算出している。
Figure 2022052304000002
発熱量の算出方法について、図11における第1ブロック及び第2ブロックを例に説明する。第1ブロックにおいては、第1給電線62Aに流れる電流が100%、第4給電線62Dに流れる電流が20%であるので、それぞれの二乗の合計値である10400(10000+400)が第1ブロックにおける給電線の合計発熱量となる。また、第2ブロックにおいては、第1給電線62Aに流れる電流が80%、第2給電線62Bに流れる電流が20%、第4給電線62Dに流れる電流が20%であるので、これらの二乗の合計値である7200(6400+400+400)が第2ブロックにおける給電線の合計発熱量となる。また、その他のブロックにおいても、同じの算出方法によって発熱量が算出されている。
そして、各ブロックの合計発熱量を縦軸に表したものが、図11中のグラフである。このグラフで示されるように、本実施形態では、各給電線の合計発熱量が、両端側のブロックで大きく、反対に中央側のブロックでは低くなっている。また、中央に対して対称のブロック同士(例えば、第1ブロックと第7ブロック)における各給電線の合計発熱量も異なっている。具体的に、各抵抗発熱体59A~59Gが配列された発熱領域Hにおいて、その長手方向中央mよりも長手方向Zの一方を「一端側A」とし、長手方向中央mよりも一端側Aとは反対側を「他端側B」とすると、一端側Aが他端側Bよりも温度が高くなっている。このように、給電線の発熱分布には長手方向Zに渡ってばらつきがあるため、このばらつきによってヒータの発熱分布にもばらつきが発生する。
また、このような給電線の発熱に起因する温度のばらつきは、全ての抵抗発熱体を発熱させる場合(図11に示す例の場合)だけに限らず、一部の抵抗発熱体を発熱させる場合でも発生し得る。例えば、給電線に意図しない分流が生じた場合は、これまで電流が流れなかった経路にも電流が流れるようになるため、温度のばらつきが発生する虞がある。意図しない分流は、例えば、ヒータの小型化に対応して給電線の幅をヒータの短手方向に小さくした結果、給電線の抵抗値が大きくなった場合に生じやすくなる。また、画像形成装置の高速化に対応して抵抗発熱体の発熱量を増加させるべく、抵抗発熱体の抵抗値を小さくした場合も、意図しない分流が生じやすくなる。すなわち、小型化又は高速化に伴って給電線の抵抗値と抵抗発熱体の抵抗値とが相対的に接近すると、これまで電流が流れなかった経路にも電流が流れ得る状態となり、温度のばらつきが発生する虞がある。
図12に、本実施形態において、意図しない分流が発生する場合の一例を示す。
この例では、両端以外の各抵抗発熱体59B~59F(第1発熱部60A)に電流が20%ずつ流れている。しかしながら、図の左から2番目の抵抗発熱体59Bにおいては、当該抵抗発熱体59Bを通過した電流の一部(5%)が、その先の第2給電線62Bの分岐部Xにて第2電極部61B側とは反対側(図の左側)に流れ、意図しない分流が発生している。分流した電流は、図12における左端の抵抗発熱体59Aを通過し、さらに、第3給電線62C、第3電極部61C、第4給電線62Dを介して右端の抵抗発熱体59Gを通過した後、第2給電線62Bに合流する。なお、この場合も、ヒータ22に流れる電流は、直流に限らず、交流であってもよい。
図12中の表及びグラフは、意図しない分流が発生した場合の、ブロックごとの1つ又は複数の給電線で生じる発熱量及びその合計値である。なお、発熱量の算出方法は、図11に示す例で説明した方法と同じである。
図12中の表及びグラフに示すように、この場合も、給電線の合計発熱量は、両端側のブロックで大きく、反対に中央側のブロックでは低くなり、ばらつきが発生する。ただし、図12の場合は、図11とは反対に、グラフの右側のブロック(一端側A)よりも左側のブロック(他端側B)の温度が高くなる。
このように、本実施形態に係る定着装置においては、ブロックごとに生じる給電線の発熱量に応じてヒータの温度分布にばらつきが生じる。また、ヒータの温度分布にばらつきがあると、ヒータによって加熱される定着ベルトの表面温度にもばらつきが発生し、定着画像に光沢ムラが発生するなど、品質が低下する虞がある。特に、全ての抵抗発熱体59A~59Gを発熱させた場合(図11に示す例の場合)は、長手方向の一端側と他端側とでの温度差が大きくなるため、温度が高くなる側を効果的に冷却する必要がある。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置においては、定着装置の温度が高くなる側を効果的に冷却するため、図13に示すように、定着装置9の温度が高くなる側に冷却用の気流55を発生させるようにしている。
図13は、本実施形態に係る画像形成装置100を上方から見た模式図であり、図中の矢印は、気流55及びその流れる方向を示している。この場合、図13に示す定着装置9において、ヒータ22の発熱領域の長手方向中央mよりも左側の部分が、相対的に温度が高くなる側(一端側A)である。すなわち、定着装置9の左側の部分に、全ての抵抗発熱体59A~59Gを発熱させた場合に最も温度が高くなる第7ブロックの抵抗発熱体59G(図11参照)が配置されている。
このように、定着装置9の温度が高くなる側(一端側A)に気流を発生させることにより、温度が高くなる側の冷却を効果的に行えるようになるため、長手方向における温度のばらつきを抑制できるようになる。
本実施形態では、気流55を発生させる気流発生装置として、送風ファン35が設けられている。また、送風ファン35に代えて、吸引ファンが設けられていてもよい。また、画像形成装置100内には、送風ファン35から定着装置9へ気流を案内するダクト又は仕切り板などの流路形成部材36が設けられている。
定着装置9の一端側Aと他端側Bのうち、いずれの側の温度が高くなるかを特定するには、発熱領域H内の長手方向任意位置で1つ又は複数の給電線に流れる電流の二乗の合計値を算出し、それらの合計値を比較すればよい。図11に示す例では、一端側Aの長手方向任意位置における1つ又は複数の給電線に流れる電流の二乗の合計値のうち、最大の合計値(第7ブロックの合計値)が、他端側Bの長手方向任意位置における1つ又は複数の給電線に流れる電流の二乗の合計値のうち、最大の合計値(第1ブロックの合計値)よりも大きい。このため、一端側Aを温度が高くなる側として特定している。
また、定着装置9の温度が高くなる側の特定は、給電線に流れる電流の二乗の合計値を比較する方法に限らず、定着装置9又はヒータ22の温度を検知する方法により行われてもよい。例えば、一端側A及び他端側Bの互いに対称となる位置にヒータ22の温度を検知する温度センサを配置し、これらの温度センサによって検知された温度を比較することにより温度が高くなる側を特定してもよい。
ところで、図13に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100においては、送風ファン35から送られる気流55が、定着装置9の他に、複数の現像装置4を冷却する手段として用いられている。一般的に、現像装置においては、現像剤と搬送スクリューの間で生じる摩擦熱、あるいは搬送スクリューとシール部材との間で生じる摩擦熱などにより、温度上昇することが知られている。現像装置が温度上昇すると、内部に収容される現像剤が溶融し、溶融した現像剤が固まって凝集体が発生することにより、異常画像が発生する虞がある。そのため、現像装置を冷却する必要がある。しかしながら、現像装置における温度上昇の程度は、現像装置全体に渡って一様ではなく、部分に応じて異なる。従って、温度上昇に伴う異常画像を効果的に抑制するには、現像装置において特に温度が高くなる部分を特定し、その部分を効率良く冷却する必要がある。
定着装置と現像装置の両方を冷却する方法としては、例えば、上述の特許文献1のように、各装置専用のエア流路を個別に設け、定着装置と現像装置のそれぞれの温度が高い部分に気流を発生させる方法がある。しかしながら、この方法では、エア流路を設置するためのスペースが多く必要になり、画像形成装置が大型化したり、高コスト化したりする問題がある。
そこで、本実施形態においては、図13に示すように、定着装置9と各現像装置4のそれぞれの温度が高くなる側を図の左側に配置し、これらの温度が高くなる側とは反対側を図の右側に配置している。このように、定着装置9の温度が高くなる側と、各現像装置4の温度が高くなる側が、同じ側(一端側A)に配置されることにより、冷却用の気流55を各装置の片側(一端側A)のみに発生させるだけで定着装置9及び各現像装置4を効果的に冷却できる。これにより、1つのエア流路及び1つの気流発生装置を用いて定着装置9及び各現像装置4の温度が高くなる部分を効果的に冷却できるので、エア流路及び気流発生装置の設置数を減らすことができ、画像形成装置の小型化及び低コスト化が可能となる。
一般的に、定着装置における発熱量は、現像装置における発熱量よりも大きいため、図13に示すように、各現像装置4は、定着装置9よりも気流が流れる方向の上流側に配置されることが好ましい。すなわち、反対に定着装置が現像装置よりも上流側にあると、定着装置の熱により温められた気流が現像装置へ送られるため、現像装置の冷却効果が低下するからである。これに対して、各現像装置4が定着装置9よりも上流側に配置されている場合は、定着装置9によって温められた気流が各現像装置4へ流れることがないため、各現像装置4の冷却を効果的に行えるようになる。
また、定着装置から発生する熱(熱気)は基本的に重力方向の上方へ向かって移動するため、図14に示す例のように、定着装置9は各現像装置4よりも重力方向の上方へずれて配置されてもよい。この場合、現像装置4が、定着装置9から発生する熱の影響を受けにくくなるので、現像装置4を効果的に冷却できるようになる。
さらに、図15に示す例のように、気流を案内する流路形成部材36に、定着装置9及び各現像装置4へ向かって気流の一部を吹き出す複数の開口部360が設けられていてもよい。この場合、各開口部360から定着装置9及び各現像装置4へ気流の一部が吹き付けられるため、各装置を効果的に冷却できる。
以下、現像装置において温度が高くなりやすい部分の具体例について説明する。
まず、図16を参照しつつ、現像装置の全体構成の一例について説明する。
図16に示す現像装置4は、現像ローラ41と、供給ローラ42と、現像ブレード43と、2つの搬送スクリュー44,45と、を備えている。
現像ローラ41は、表面に現像剤を担持する現像剤担持体である。現像剤としては、キャリアを含まず非磁性トナーのみから成る非磁性一成分現像剤でもよいし、非磁性トナーと磁性キャリアを混合した二成分現像剤でもよい。現像ローラ41は、感光体2に対向するように配置されている。現像ローラ41が回転すると、その表面に担持される現像剤が感光体2との対向位置へ搬送され、現像剤が感光体2へ供給される。
供給ローラ42は、現像剤を現像ローラ41へ供給する現像剤供給部材である。供給ローラ42は、現像ローラ41の表面(外周面)に接触するように設けられている。供給ローラ42と現像ローラ41とが接触する接触部において、回転する供給ローラ42から現像ローラ41へ現像剤が供給される。
現像ブレード43は、現像ローラ41上の現像剤の量を規制する現像剤規制部材である。現像ブレード43の先端は、現像ローラ41の表面に当接又は僅かな隙間を介して配置されている。現像ローラ41上に供給された現像剤が、現像ローラ41の回転に伴って現像ブレード43の先端との対向位置を通過すると、現像剤の厚さが均一な厚さに規制される。その後、現像ローラ41上の現像剤は、感光体2の表面に供給される。
2つの搬送スクリュー44,45は、現像装置4内で現像剤を搬送する搬送部材である。図16に示す例では、現像剤が収容される現像装置4の内部空間が、隔壁46によって上側の第1収容空間56と下側の第2収容空間57とに分割されている。一方の搬送スクリュー44は、上側の第1収容空間56内に配置され、他方の搬送スクリュー45は、下側の第2収容空間57内に配置されている。また、隔壁46における各搬送スクリュー44,45の軸方向両端近傍には、それぞれ貫通孔63a,63bが設けられている。このため、各搬送スクリュー44,45が回転して現像剤が搬送されると、現像剤が各貫通孔63a,63bを介して第1収容空間56及び第2収容空間57内で循環する。
また、現像装置4の上面には、トナーカートリッジ(現像剤収容容器)から現像剤を補給するための補給口65が設けられている。トナーカートリッジから補給された現像剤は、まず補給口65を介して第1収容空間56内に収容される。そして、現像剤は、各搬送スクリュー44,45の搬送によって現像装置4内を循環する。これにより、補給された新しい現像剤と現像装置4内の既存の現像剤とが混ざり合うので、現像剤の状態(新しい現像剤の割合)が均一となり、色ムラ又は地汚れなどの不具合の発生を防止できる。
図17は、各搬送スクリュー44,45及びこれらの支持構造を示す図である。
図17に示すように、各搬送スクリュー44,45は、それぞれの軸方向両端側において一対の軸受47a,47bによって回転可能に支持されている。各軸受47a,47bとしては、転がり軸受又はすべり軸受など、種々の軸受を適用可能である。また、各搬送スクリュー44,45の軸方向両端側においては、各軸受47a,47b内に現像剤が侵入するのを防止するシール部材48a,48bが設けられている。
ここで、各シール部材48a,48bは、回転しないように固定されているため、各搬送スクリュー44,45が回転すると、各シール部材48a,48bは各搬送スクリュー44,45に対して相対的に摺動する。このとき、各搬送スクリュー44,45と各シール部材48a,48bとの摺動部49において摩擦熱が発生するため、その摩擦熱によって現像装置4が温度上昇する。
摺動部49において生じる摩擦熱の一部は、各軸受47a,47bを介して放熱される。ただし、各軸受47a,47bの放熱量は、各軸受47a,47bの体積によって変化する。すなわち、軸受の体積が小さいほど、熱容量は小さくなるので、放熱量は少なくなる。従って、各摺動部49における発熱量が同じ場合、軸受の体積が小さいほど温度上昇しやすくなる。
また、現像装置においては、部品レイアウトなどの都合により、搬送スクリューの両端側に設けられた一対の軸受のうち、一方を他方よりも小さくする場合がある。その場合は、体積が小さい軸受が設けられている側で、温度が高くなりやすい。図17に示す例では、各搬送スクリュー44,45を支持する各軸受47a,47bのうち、図の左側の軸受47aが図の右側の軸受47bよりも小さい。このため、図17に示す例では、現像装置4の左側の部分で温度上昇しやすい。
従って、この場合は、図17に示すように、体積が小さい左側の軸受47aが、定着装置9の温度が高くなる側(一端側A)と同じ側に配置されるようにすればよい。これにより、現像装置4の温度が高くなる側と定着装置9の温度が高くなる側が同じ側となるので、上述のように、1つのエア流路及び1つの気流発生装置を用いて定着装置9及び各現像装置4の温度が高くなる部分を効果的に冷却できるようになる。
図17に示す例では、体積が異なる2種類の軸受47a,47bが用いられているが、軸受の種類は3種類以上であってもよい。その場合、各軸受のうち、最も小さい体積の軸受が、定着装置9の温度が高くなる側(一端側A)と同じ側に配置されればよい。
続いて、図18に示す例は、各搬送スクリュー44,45の両端の軸部の径d1,d2が異なる例である。
現像装置においては、部品レイアウト上の都合、あるいはシール部材の摺動部における摩擦熱を低減するなどの目的により、搬送スクリューの両端側における軸部の径を異ならせる場合がある。その場合、軸部の径が大きい方が、軸部の周長が長くなるため、各シール部材48a,48bの摺動部49における摺動速度は速くなる。また、摺動速度が速くなると、摺動部49において生じる摩擦熱が多くなるので、温度上昇しやすくなる。また、搬送スクリューの一端側の軸径を他端側の軸径よりも大きくしたことに伴って、径の大きい一端側の軸部を支持する軸受の体積が小さくなる場合がある。その場合、体積が小さい軸受の温度が上昇しやすいので、搬送スクリューの一端側における温度がますます上昇しやすい状況となる。図18に示す例では、各搬送スクリュー44,45の両端側における軸部のうち、図の左側の軸部の径d1が図の右側の軸部の径d2よりも大きい。また、径の大きい軸部を支持する図の左側の軸受47aは、図の右側の軸受47bよりも体積が小さい。このため、図18に示す例では、現像装置4の左側の摺動部49において摩擦熱が多く発生し、温度上昇しやすい。
従って、この場合は、図18に示すように、左側の摺動部49(大きい径d1の軸部に対して摺動する摺動部)、及び左側の軸受47a(体積の小さい軸受)が、定着装置9の温度が高くなる側(一端側A)と同じ側に配置されるようにすればよい。これにより、現像装置4の温度が高くなる側と定着装置9の温度が高くなる側が同じ側となるので、上述のように、1つのエア流路及び1つの気流発生装置を用いて定着装置9及び各現像装置4の温度が高くなる部分を効果的に冷却できるようになる。
図18に示す例では、各搬送スクリュー44,45が、2種類の径の軸部を有し、2種類の体積の軸受47a、47bが設けられているが、軸部の径及び軸受の体積は3種類以上であってもよい。その場合、各軸部及び各軸受のうち、最も大きい径の軸部に対して相対的に摺動する摺動部49及び最も小さい体積の軸受が、定着装置9の温度が高くなる側(一端側A)と同じ側に配置されればよい。また、摺動部49が1つのみである場合は、その1つの摺動部49が、最も大きい径の軸部に対して相対的に摺動する摺動部であるといえる。従って、その場合は、1つの摺動部49が、定着装置9の温度が高くなる側(一端側A)と同じ側に配置されればよい。
図19は、各搬送スクリュー44,45の駆動伝達構造を示す図である。
図19に示すように、この例では、図の上側の搬送スクリュー45の軸方向一端に、駆動力入力部としての入力ギヤ69が設けられている。また、軸方向において入力ギヤ69とは反対側では、各搬送スクリュー44,45の端部に、駆動力伝達部としての伝達ギヤ67,68が互いに噛み合うように設けられている。
図19に示す例では、現像装置4が画像形成装置内に装着されると、入力ギヤ69が画像形成装置本体に設けられた駆動ギヤと連結される。この状態で、画像形成装置本体に設けられた駆動源が駆動すると、入力ギヤ69を介して駆動力が一方の搬送スクリュー45に入力され、当該搬送スクリュー45が回転駆動する。そして、駆動力は、各伝達ギヤ67,68を介して一方の搬送スクリュー45から他方の搬送スクリュー44へ伝達されるので、一方の搬送スクリュー45に連動して他方の搬送スクリュー44も回転駆動する。
このように、搬送スクリュー45の片側に入力ギヤ69が設けられている構成においては、一般的に、入力ギヤ69側の摺動部49、又は入力ギヤ69に最も近い摺動部49にかかる負荷が特に大きくなる。このため、入力ギヤ69側の摺動部49において生じる摩擦熱が大きくなり、入力ギヤ69側で温度上昇しやすくなる。
従って、この場合は、図19に示すように、入力ギヤ69及びこれに最も近い摺動部49が、定着装置9の温度が高くなる側(一端側A)と同じ側に配置されるようにすればよい。これにより、現像装置4の温度が高くなる側と定着装置9の温度が高くなる側が同じ側となるので、上述のように、1つのエア流路及び1つの気流発生装置を用いて定着装置9及び各現像装置4の温度が高くなる部分を効果的に冷却できるようになる。
なお、図19に示す例において、図の下側の搬送スクリュー44に着目すると、この搬送スクリュー44においては、伝達ギヤ68が設けられた側である図の右側が駆動力入力側であるといえる。しかしながら、本発明における駆動力入力部とは、一方の搬送スクリューから他方の搬送スクリューへ駆動力が伝達(入力)される部分ではなく、複数の搬送スクリューを経由して駆動力が伝達される一連の伝達経路において、最も上流側の部分をいう。
また、図20に示す例のように、入力ギヤ69側(一端側A)に、気流を吹き出す開口部360を有する流路形成部材36が設けられていてもよい。この場合、入力ギヤ69側の2つの軸受47aのうち、特に、入力ギヤ69が設けられた搬送スクリュー45を支持する軸受47a(図21における上側の軸受47a)は温度上昇しやすい傾向にある。このため、入力ギヤ69が設けられた搬送スクリュー45を支持する軸受47aと開口部360との距離g1は、もう一方の軸受47a(図20における下側の軸受47a)と開口部360との距離g2よりも短いことが好ましい。すなわち、複数の軸受と複数の開口部との距離のうち、最も温度が高くなる軸受と開口部との距離は、その他の軸受と(同じ)開口部との距離よりも短いことが好ましい。これにより、最も温度が高くなる軸受を効果的に冷却できるようになる。
また、図21に示す例のように、流路形成部材36が、入力ギヤ69側(一端側A)の複数の軸受47aに向かって個別に気流を吹き出す複数の開口部360を有していてもよい。この場合も、最も温度が高くなる軸受47a(図21における上側の軸受47a)とこれに対向する開口部360との距離g1は、もう一方の軸受47a(図21における下側の軸受47a)とこれに対向する開口部360との距離g2よりも短いことが好ましい。
ただし、軸受47aに対して軸方向から気流を吹き付けようとすると、入力ギヤ69が妨げとなって気流が効果的に吹き付けられにくいことが考えられる。そのため、図22に示すように、軸受47aの軸方向に対して傾斜した方向から当該軸受47aの軸方向に向けて気流55を吹き付けるようにしてもよい。図22に示す例においては、流路形成部材36の開口部360が、軸受47aよりも重力方向下方に配置され、軸受47aに対して重力方向下方から斜め上方へ気流を吹き出している。これにより、気流55が入力ギヤ69によって妨げられにくくなり、軸受47aに対して効果的に気流55を吹き付けることができる。なお、気流を吹き付ける方向は、軸受の軸方向に対して傾斜した方向であれば、重力方向上方から斜め下方へ向かう方向でもよいし、それ以外の方向であってもよい。
図23は、現像装置4内における現像剤の循環経路を示す図である。
図23に示すように、この例では、現像剤を補給するための補給口65が、図の左下側の第1収容空間56に配置されている。従って、この例では、補給口65から補充された現像剤は、まず、第1収容空間56内に配置される搬送スクリュー45によって図の右側へ搬送される。そして、現像剤は、第1収容空間56の図の右端まで搬送されると、隔壁46に設けられた一方の貫通孔63bを介して図の上側の第2収容空間57へ移動する。第2収容空間57内に移動した現像剤は、第2収容空間57内に配置される搬送スクリュー44によって図の左側へ搬送される。そして、現像剤は、第2収容空間57の図の左端まで搬送されると、隔壁46に設けられた他方の貫通孔63aを介して再び第1収容空間56へ移動する。その後、潤滑剤は、同様に搬送されることにより現像装置4内を循環する。
ところで、現像剤が循環する際、現像剤は各搬送スクリュー44,45によって押し動かされるため、現像剤には搬送に伴う圧力が生じる。特に、現像剤が現像装置4内へ供給される位置(補給口65)から各搬送スクリュー44,45によって現像剤が搬送される現像剤搬送経路の最下流位置では、現像剤に生じる圧力は大きくなる。すなわち、図23に示す例では、第2収容空間57における図の左端の箇所が、現像剤搬送経路の最下流位置Jとなるため、この位置Jにおいて現像剤に生じる圧力が特に大きくなる。また、現像剤に生じる圧力は、各搬送スクリュー44,45に設けられた各シール部材48a,48bにも作用する。従って、最下流位置J又はその近傍に配置されているシール部材48aには大きな圧力が作用し、そのシール部材48aの摺動部49においては、特に大きな摩擦熱が発生する。
このため、図24に示す例では、現像剤搬送経路の最下流位置J及びその最下流位置Jに最も近い摺動部49が、定着装置9の温度が高くなる側(一端側A)と同じ側に配置されるようにしている。これにより、現像装置4の温度が高くなる側と定着装置9の温度が高くなる側が同じ側となるので、上述のように、1つのエア流路及び1つの気流発生装置を用いて定着装置9及び各現像装置4の温度が高くなる部分を効果的に冷却できるようになる。
以上、現像装置において温度が高くなりやすい部分の具体例について説明したが、温度が高くなりやすい摺動部は、回転部材である搬送スクリューに対するシール部材の摺動部に限らない。摺動部は、例えば、現像ローラ又は供給ローラなどの他の回転部材に対して相対的に摺動する摺動部であってもよい。また、摺動部は、複数ある場合に限らず、1つのみの場合であってもよい。
上述の例では、本発明の一実施形態として、全ての抵抗発熱体59A~59Gが発熱した際(図11に示す例の場合)に温度が高くなる側(一端側A)に気流を発生させる場合を例に説明した。しかしながら、本発明はこの実施形態に限らず、一部の抵抗発熱体59B~59Fが発熱して意図しない分流が生じる場合(図12に示す例の場合)に温度が高くなる側を冷却できるようにしてもよい。すなわち、使用態様などに応じて温度が高くなる側が一端側から他端側に変化する場合は、そのとき温度が高くなる側(他端側)に選択的又は追加的に気流を発生できるようにしてもよい。
また、意図しない分流は、図12に示すようなヒータ22が、第1電極部61Aから伸びる第1導電部K1と、第2電極部61Bに接続される第2導電部K2と、第2導電部K2から分岐する第3導電部(分岐経路)K3と、を有する構成であれば発生し得る。すなわち、図12に示す例でいうと、第1導電部K1は、第1電極部61Aと両端以外の各抵抗発熱体59A~59G(第1発熱部60A)を接続する第1給電線62に相当する。また、第2導電部K2は、第2給電線62Bのうち、両端以外の各抵抗発熱体59B~59Fからヒータ22の長手方向の第1方向S1側(図12における右方向)に伸びて第2電極部61Bに接続される部分である。また、第3導電部K3は、第2給電線62Bの分岐部Xから第1方向S1とは反対の第2方向S2側に伸びる部分と、第3給電線62Cと、第3電極部61Cと、第4給電線62Dと、両端の各抵抗発熱体59A,59G(第2発熱部60B)と、を有している。すなわち、第3導電部K3は、第1導電部K1を介さずに両端の各抵抗発熱体59A,59G(第2発熱部60B)及び第3電極部61Cを経由して第2導電部K2又は第2電極部61Bに接続される導電経路である。
また、上述の例では、A4サイズなどの小サイズ用紙が搬送される場合と、A3サイズなどの大サイズ用紙が搬送される場合に応じて、ヒータを使い分ける態様を例に、本発明について説明した。しかしながら、本発明は、このような用紙サイズに応じてヒータを使い分けるタイプの画像形成装置に限らず、部品の共通化のために同じ構成のヒータを搭載したA4用紙専用又はA3用紙専用の画像形成装置にも適用可能である。
その場合、A4用紙専用の画像形成装置においては、基本的に、図12に示す例のように、両端以外の各抵抗発熱体59B~59F(第1発熱部60A)のみを発熱させる使用態様となる。このような使用態様の場合は、ヒータ22の他端側B(長手方向中央mよりも第2方向S2側)の温度が、一端側A(長手方向中央mよりも第1方向S1側)の温度よりも高くなる。従って、この場合は、図24に示すように、定着装置9の温度が高くなる側と、各現像装置4の温度が高くなる側とを、いずれも他端側Bに配置し、その他端側Bに気流55を発生させればよい。
一方、A3用紙専用の画像形成装置においては、全ての抵抗発熱体59A~59Gを発熱させるので、A4用紙専用の画像形成装置とは反対に、図11に示すように、一端側A(長手方向中央mよりも第1方向S1側)においてヒータ22の温度が高くなる。従って、この場合は、上述の図13に示す例と同様に、定着装置9の温度が高くなる側と、各現像装置4の温度が高くなる側とを、いずれも一端側Aに配置し、その一端側Aに気流55を発生させればよい。
以上のように、本発明によれば、定着装置及び現像装置のそれぞれに専用のエア流路を個別に設けなくても、定着装置及び現像装置のそれぞれの温度が高い部分を効果的に冷却でき、画像形成装置の小型化及び低コスト化を実現できる。また、本発明によれば、ヒータの長手方向における温度分布のばらつきに起因する画質の低下などの問題を改善できる。このため、ヒータが、温度分布のばらつきが顕著になりやすい小型のヒータ、又は高速化に対応して発熱量を増大させたヒータであっても、このようなヒータを積極的に利用できるようになる。
ところで、ヒータをその短手方向に小さくする方法として、次の3つの方法が挙げられる。
1つ目の方法は、発熱部(抵抗発熱体)を短手方向に小さくする方法である。しかしながら、この方法では、発熱部が短手方向に小さくなる結果、定着ベルトが加熱される加熱領域の幅が小さくなる。このため、定着ベルトに与える熱量をこれまでと同じ程度に確保しようとした場合に、昇温ピーク値が高くなるといった問題が生じる。昇温ピーク値が高くなると、ヒータの裏面に設けられているサーモスタット又はヒューズなどの過昇温検知装置の温度が耐熱温度を超えたり、過昇温検知装置が誤作動したりする虞がある。また、昇温ピーク値が高くなると、ヒータから定着ベルトへの伝熱効率も低下するため、エネルギー効率の観点からも好ましくない。このように、発熱部を短手方向に小さくする方法は採用し難い事情がある。
2つ目の方法としては、発熱部と、電極部と、給電線のいずれもが設けられていない部分を短手方向に小さくする方法がある。しかしながら、この方法では、発熱部と給電線との間又は電極部と給電線との間の間隔が小さくなるため、絶縁性の確保ができなくなる虞がある。現状のヒータの構造から鑑みれば、発熱部と給電線との間又は電極部と給電線との間の間隔をさらに小さくすることは厳しい状況にある。
残る3つ目の方法としては、給電線を短手方向に小さくする方法である。この方法は、上記2つの方法に比べて実現の余地がある。しかしながら、給電線を短手方向に小さくすると、給電線の抵抗値が大きくなるため、ヒータの導電経路上で意図しない分流が発生し、温度分布のばらつきが顕著になる虞がある。特に、画像形成装置の高速化に対応すべく発熱部の発熱量を増大させるために、発熱部の抵抗値を小さくすると、給電線の抵抗値と発熱部の抵抗値が相対的に近づくため、意図しない分流が発生しやすくなる。また、このような意図しない分流を回避する方法として、給電線を短手方向に小さくした分、反対に厚さ方向(長手方向及び短手方向に交差する方向)に大きくすることで、断面積を確保し、給電線の抵抗値が大きくなるのを抑制することも考えられる。しかしながら、その場合、給電線をスクリーン印刷することが困難になり、給電線の形成方法の変更を強いられることになるため、給電線を厚くする解決策は採用し難い。従って、ヒータの短手方向の小型化を実現するには、抵抗値が上昇するのを見越したうえで給電線を短手方向に小さくし、これに伴って発生し得る意図しない分流及び発熱分布のばらつきに対しては別途対策を講じる必要がある。そのため、本発明においては、上述のように、定着装置において温度が高くなる側に気流を発生させ、温度分布のばらつきを効果的に抑制できるようにしている。
具体的に、本発明は、次のような小型のヒータを備える画像形成装置に適用された場合に特に大きな効果が期待できる。
下記表1に、ヒータを短手方向に小型化した場合の発熱分布のばらつきを示す。表1に示す結果を得るための試験では、図25に示す基材50の短手方向寸法Qに対する各抵抗発熱体59A~59Gの短手方向寸法Rの比(R/Q)を異ならせた場合の、各ヒータの発熱領域の長手方向中央と端の温度差を測定した。また、各ヒータの表面温度測定は、フリアシステムズ社製の赤外線サーモグラフィ(FLIR T620)を用いて行った。なお、短手方向寸法比(R/Q)が80%以上である場合は、基材50の短手方向寸法に対する各抵抗発熱体59A~59Gの短手方向寸法の割合が大きくなり過ぎ、給電線の設置スペースを確保することが現実的に困難であるため、測定を保留している。
Figure 2022052304000003
表1に示すように、短手方向寸法比(R/Q)が大きくなるほど、発熱領域の長手方向中央と端の温度差が大きくなる。このため、短手方向寸法比(R/Q)が大きいヒータ、すなわち短手方向に小型化されたヒータにおいては、長手方向両端における温度のばらつきも顕著となる虞がある。特に、短手方向寸法比(R/Q)が25%以上又は40%以上となるヒータにおいては、発熱領域における長手方向中央と端の温度差が大きくなる(5℃以上になる)ため、長手方向両端における温度のばらつきも顕著となる虞がある。従って、本発明は、特にこのような短手方向寸法比(R/Q)が25%以上80%未満又は40%以上80%未満となるヒータを備える画像形成装置に適用された場合に、大きな効果を期待できる。
また、本発明に係る定着装置が備えるヒータは、図25に示すようなブロック状(四角形状)の抵抗発熱体59A~59Gを有するヒータ22に限らない。例えば、ヒータは、図26に示すような、直線を折り返したような形状の抵抗発熱体59A~59Gを有するヒータ22であってもよい。なお、図26に示すヒータ22において、上記抵抗発熱体59A~59Gの短手方向寸法Rは、折り返されるように形成された抵抗発熱体の1つの線状の部分の太さではなく、抵抗発熱体全体の短手方向寸法を意味する。また、基材50は、長手方向Zの位置によって短手方向寸法Qが変化する形状であってもよい。ただし、その場合は、各抵抗発熱体59A~59Gが配置されている長手方向範囲内(発熱領域内)での基材50の最小の短手方向寸法を、基材50の短手方向寸法Qとする。
さらに、ヒータは、図27に示すようなヒータ22であってもよい。図27に示すヒータ22は、上述の各ヒータとは異なり、基材50の長手方向Zに伸びる1つの抵抗発熱体59を有している。この抵抗発熱体59は、2つの給電線62A,62Bを介して第1電極部61A及び第2電極部61Bに接続されている。また、図27に示す例では、各電極部61A,61Bが、発熱領域Hの長手方向中央mを基準に同じ端側に配置され、各給電線62A,62Bは長手方向Zに渡って折り返されることなく伸びている。
図27に示すようなヒータ22においても、各電極部61A,61B間に電位差を生じさせて抵抗発熱体59を発熱させると、温度分布のばらつきが発生する。具体的に、図27に示す例では、発熱領域Hの長手方向中央mと、それよりも両端e1,e2側の任意の対称位置α1,α2において、各給電線62A,62Bで流れる電流を、90%、50%、10%としている。その場合、各給電線62A,62Bにおいて生じる発熱量は、図27中の表に示すような値となる。なお、発熱量は、上述の例と同様、便宜的に各給電線に流れる電流の二乗(I)としている。
図27中の表に示すように、この例では、各給電線62A,62Bの合計発熱量が、長手方向の一端e1側(図の右端側)よりも他端e2側(図の左端側)で高くなるので、長手方向における温度分布のばらつきが発生する。従って、このようなヒータを備える定着装置においても本発明を適用することにより、温度分布のばらつきを効果的に抑制できる。これにより、ヒータの温度分布のばらつきに起因する画質の低下などの問題を改善できるようになる。
また、長手方向における温度分布のばらつきを抑制するために、PTC特性を有する抵抗発熱体を用いてもよい。ここで、PTC特性とは、温度が高くなると抵抗値が高くなる特性(一定電圧をかけた場合に、ヒータ出力が下がる特性)である。PTC特性を有する抵抗発熱体を用いると、低温時は高出力によってヒータが高速で温度上昇し、高温時は低出力によってヒータの過昇温を抑制することができる。例えば、PTC特性のTCR係数が300~4000ppm/℃程度であれば、ヒータに必要な抵抗値を確保しながら、低コスト化を図れる。また、より好ましくは、TCR係数が500~2000ppm/℃であるのがよい。
抵抗温度係数(TCR)は、下記式(2)を用いて算出することができる。式(2)中のT0は基準温度、T1は任意温度、R0は基準温度T0における抵抗値、R1は任意温度T1における抵抗値である。例えば、図10に示すヒータ22において、第1電極部61Aと第2電極部61Bとの間の抵抗値が、25℃(基準温度T0)のときに10Ω(抵抗値R0)であり、125℃(任意温度T1)のときに12Ω(抵抗値R1)である場合、式(2)から抵抗温度係数は2000ppm/℃となる。
Figure 2022052304000004
また、本発明に係る冷却装置によって冷却される定着装置は、図2に示すような定着装置に限らず、図28~図30に示すような定着装置であってもよい。
図28に示す定着装置9は、図2に示す定着装置とは異なり、用紙Pを通過させるニップ部Nと、ヒータ22によって定着ベルト20を加熱する部分が、それぞれ別の位置に設定されている。具体的には、定着ベルト20の回転方向における互いに180°反対側に、ヒータ22とニップ形成部材90が配置されている。そして、ヒータ22及びニップ形成部材90に対して、各加圧ローラ91,92が定着ベルト20を介して押し当てられている。
図29に示す定着装置9は、図28に示す定着装置において、ヒータ22側の加圧ローラ92が省略され、さらに、ヒータ22が定着ベルト20の曲率に合わせて円弧状に形成された例である。それ以外は、図28に示す構成と同じである。この場合、ヒータ22が円弧状に形成されていることにより、定着ベルト20とヒータ22とのベルト回転方向の接触長さを確保し、定着ベルト20を効率良く加熱できる。
図30に示す定着装置9は、ローラ93の両側にそれぞれベルト94,95が配置された例である。この場合も、図28及び図29に示す例と同様、用紙Pを通過させるニップ部Nと、ヒータ22による加熱部分が、それぞれ別の位置に設定されている。すなわち、ローラ93に対して図の右側でニップ形成部材90が一方のベルト94を介して接触し、これとは反対側でヒータ22が他方のベルト95を介してローラ93に接触している。
上記のような図28~図30のいずれかの定着装置を備える画像形成装置においても、本発明を適用することにより、画像形成装置の小型化及び低コスト化を図りつつ、定着装置及び現像装置を効果的に冷却できる。
また、本発明に係る定着装置は、一対のベルト保持部材(例えば図4に示す一対の支持部材32)によって定着ベルト20を保持するフリーベルト方式の定着装置に限らない。例えば、複数のローラなどを用いて定着ベルトを張架して保持する定着装置にも、本発明を適用可能である。
また、上述の各実施形態では、本発明を、加熱装置の一例である定着装置を備える電子写真方式の画像形成装置に適用した場合を例に説明したが、本発明に係る画像形成装置は電子写真方式の装置に限らない。例えば、本発明は、用紙を加熱して用紙上のインク(液体)を乾燥させる乾燥装置(加熱装置)を備えるインクジェット式の画像形成装置にも適用可能である。
4 現像装置
9 定着装置(加熱装置)
22 ヒータ(加熱部材)
35 送風ファン(気流発生装置)
36 流路形成部材
44 搬送スクリュー(搬送部材、回転部材)
45 搬送スクリュー(搬送部材、回転部材)
49 摺動部
55 気流
59 抵抗発熱体(発熱体)
60 発熱部
60A 第1発熱部
60B 第2発熱部
61 電極部
61A 第1電極部
61B 第2電極部
61C 第3電極部
62 給電線(導電部)
69 入力ギヤ(駆動力入力部)
100 画像形成装置
360 開口部
H 発熱領域
K1 第1導電部
K2 第2導電部
K3 第3導電部(分岐経路)
m 長手方向中央
P 用紙(記録媒体)
S1 第1方向
S2 第2方向
Y ヒータ(基材)の短手方向
Z ヒータ(基材)の長手方向
特開2007-279263号公報

Claims (17)

  1. 加熱部材を有する加熱装置と、
    現像装置と、
    気流発生装置と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記加熱部材は、基材と、発熱体と、電極部と、前記発熱体と前記電極部とを接続する導電部と、を有し、
    前記導電部は、前記加熱部材の発熱領域における長手方向中央よりも長手方向の一方である一端側と、前記長手方向中央よりも前記一端側とは反対の他端側で、前記加熱部材の前記発熱体が設けられた面に沿って長手方向と交差する方向である短手方向に間隔をあけて複数又は1つ配置され、
    前記発熱領域内で前記一端側の長手方向任意位置における複数又は1つの前記導電部に流れる電流の二乗の合計値のうち、最大の合計値が、前記発熱領域内で前記他端側の長手方向任意位置における複数又は1つの前記導電部に流れる電流の二乗の合計値のうち、最大の合計値よりも大きく、
    前記現像装置は、回転部材と、前記回転部材に対して相対的に摺動する複数の摺動部と、を有し、
    前記複数の摺動部のうち、最も温度が高くなる前記摺動部は、前記現像装置における前記長手方向の前記一端側に配置され、
    前記気流発生装置は、前記一端側に気流を発生させる画像形成装置。
  2. 加熱部材を有する加熱装置と、
    現像装置と、
    気流発生装置と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記加熱部材は、少なくとも1つの発熱体を有する発熱部と、第1電極部と、第2電極部と、前記発熱部と前記第1電極部とを接続する第1導電部と、前記発熱部から前記加熱部材の長手方向のうち第1方向側に伸びて前記第2電極部に接続される第2導電部と、前記第2導電部から分岐し、前記第1方向とは反対の第2方向側へ伸びて前記第1導電部を介さずに前記第2導電部又は前記第2電極部に接続される第3導電部と、を有し、
    前記現像装置は、回転部材と、前記回転部材に対して相対的に摺動する複数の摺動部と、を有し、
    前記複数の摺動部のうち、最も温度が高くなる前記摺動部は、前記現像装置における前記長手方向において、前記加熱部材の発熱領域における長手方向中央よりも長手方向の一方である一端側と、前記長手方向中央よりも前記一端側とは反対の他端側のうち、前記加熱部材の温度が高くなる前記一端側、と同じ側に配置され、
    前記気流発生装置は、前記一端側に気流を発生させる画像形成装置。
  3. 加熱部材を有する加熱装置と、
    現像装置と、
    気流発生装置と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記加熱部材は、少なくとも1つの発熱体を有する第1発熱部と、前記第1発熱部が有する前記発熱体とは別の少なくとも1つの発熱体を有する第2発熱部と、第1電極部と、第2電極部と、第3電極部と、前記第1発熱部と前記第1電極部とを接続する第1導電部と、前記第1発熱部から前記加熱部材の長手方向のうち第1方向側に伸びて前記第2電極部に接続される第2導電部と、前記第2導電部から分岐し、前記第1方向とは反対の第2方向側へ伸びて前記第1導電部を介さずに前記第2発熱部及び前記第3電極部を経由して前記第2導電部又は前記第2電極部に接続される第3導電部と、を有し、
    前記第1電極部及び前記第2電極部の間に電位差を生じさせた場合に、前記第1発熱部が発熱し、
    前記現像装置は、回転部材と、前記回転部材に対して相対的に摺動する複数の摺動部と、を有し、
    前記複数の摺動部のうち、最も温度が高くなる前記摺動部は、前記現像装置における前記長手方向において、前記加熱部材の発熱領域における長手方向中央よりも前記第2方向側、と同じ側に配置され、
    前記気流発生装置は、前記長手方向中央よりも前記第2方向側に気流を発生させる画像形成装置。
  4. 加熱部材を有する加熱装置と、
    現像装置と、
    気流発生装置と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記加熱部材は、少なくとも1つの発熱体を有する第1発熱部と、前記第1発熱部が有する前記発熱体とは別の少なくとも1つの発熱体を有する第2発熱部と、第1電極部と、第2電極部と、第3電極部と、前記第1発熱部と前記第1電極部とを接続する第1導電部と、前記第1発熱部から前記加熱部材の長手方向のうち第1方向側に伸びて前記第2電極部に接続される第2導電部と、前記第2導電部から分岐し、前記第1方向とは反対の第2方向側へ伸びて前記第1導電部を介さずに前記第2発熱部及び前記第3電極部を経由して前記第2導電部又は前記第2電極部に接続される第3導電部と、を有し、
    前記第1電極部及び前記第2電極部の間に電位差を生じさせ、前記第2電極部及び前記第3電極部の間に電位差を生じさせた場合に、前記第1発熱部及び前記第2発熱部が発熱し、
    前記現像装置は、回転部材と、前記回転部材に対して相対的に摺動する複数の摺動部と、を有し、
    前記複数の摺動部のうち、最も温度が高くなる前記摺動部は、前記現像装置における前記長手方向において、前記加熱部材の発熱領域における長手方向中央よりも前記第1方向側、と同じ側に配置され、
    前記気流発生装置は、前記長手方向中央よりも前記第1方向側に気流を発生させる画像形成装置。
  5. 加熱部材を有する加熱装置と、
    現像装置と、
    気流発生装置と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記加熱部材は、基材と、発熱体と、電極部と、前記発熱体と前記電極部とを接続する導電部と、を有し、
    前記現像装置のうち、最も温度が高くなる部分は、前記現像装置における前記長手方向において、前記加熱部材の発熱領域における長手方向中央よりも長手方向の一方である一端側と、前記長手方向中央よりも前記一端側とは反対の他端側のうち、前記加熱部材の温度が高くなる前記一端側、と同じ側に配置され、
    前記気流発生装置は、前記一端側に気流を発生させる画像形成装置。
  6. 加熱部材を有する加熱装置と、
    現像装置と、
    気流発生装置と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記加熱部材は、基材と、発熱体と、電極部と、前記発熱体と前記電極部とを接続する導電部と、を有し、
    前記現像装置は、回転部材と、前記回転部材に対して相対的に摺動する複数の摺動部と、を有し、
    前記複数の摺動部のうち、最も摺動速度が高い前記摺動部は、前記加熱部材の発熱領域における長手方向中央よりも長手方向の一方である一端側と、前記長手方向中央よりも前記一端側とは反対の他端側のうち、前記加熱部材の温度が高くなる前記一端側に配置され、
    前記気流発生装置は、前記一端側に気流を発生させる画像形成装置。
  7. 前記現像装置は、前記一端側に、前記回転部材へ駆動力を入力する駆動力入力部を有する請求項1、2、6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記摺動部は、前記回転部材の軸部に対して相対的に摺動する部分であって、
    最も径が大きい前記軸部に対して相対的に摺動する前記摺動部は、前記一端側に配置される請求項1、2、6、7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記現像装置は、前記一端側と前記他端側とにおいて前記回転部材を回転可能に支持する複数の軸受を有し、
    複数の前記軸受のうち、最も体積が小さい前記軸受は、前記一端側に配置される請求項1、2、6、7、8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 複数の前記軸受のうち、最も体積が小さい前記軸受は、他の前記軸受に比べて支持する前記回転部材の軸径が大きい請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記現像装置は、前記加熱装置よりも前記気流が流れる方向の上流側に配置される請求項1から10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記気流を案内する流路形成部材を備え、
    前記流路形成部材は、前記気流を前記加熱装置及び前記現像装置へ吹き出す複数の開口部を有する請求項1から11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記現像装置は、複数の軸受を有し、
    複数の前記開口部のうち前記現像装置へ前記気流を噴き出す前記開口部は、複数の前記軸受のうち最も温度が高い前記軸受と前記開口部との距離が、複数の前記軸受のうちその他の前記軸受と前記開口部との距離よりも短くなるように配置される請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記現像装置へ前記気流を噴き出す前記開口部は、複数の前記軸受のうち最も温度が高い前記軸受の軸方向に対して傾斜した方向から前記最も温度が高い前記軸受の軸方向に向けて前記気流を噴き出す請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記現像装置は、前記現像装置内で現像剤を搬送する搬送部材を備え、
    前記現像剤が前記現像装置内に供給される位置から前記搬送部材によって前記現像剤が搬送される現像剤搬送経路のうち、最下流位置が、前記一端側に配置される請求項1、2、5、6、7、8、9、10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記加熱部材の前記発熱体が設けられた面に沿って前記長手方向と交差する方向を短手方向とすると、
    前記加熱部材の短手方向寸法に対する前記発熱体の短手方向寸法の比が、25%以上80%未満である請求項1から15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記加熱部材の前記発熱体が設けられた面に沿って前記長手方向と交差する方向を短手方向とすると、
    前記加熱部材の短手方向寸法に対する前記発熱体の短手方向寸法の比が、40%以上80%未満である請求項1から15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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