JP2022012224A - ヘッドライト制御システム - Google Patents

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彰 貝野
Akira Kaino
久美子 竹之内
Kumiko Takenouchi
由貴 藤原
Yuki Fujiwara
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Abstract

【課題】先行車両の横方向の移動により、カットオフ領域の再照射による照射領域が移動する場合に、ヨー方向の車両運動感覚の乱れを防止する。【解決手段】ヘッドライト制御システム100は、複数のLED光源23を備えるヘッドライト20と、先行車両1aを検出するカメラ11及びレーダ12と、先行車両1aが存在する場合に、複数のLED光源23のうちで先行車両1aが存在する領域を照射するLED光源23を消灯し、この後に先行車両1aが存在しなくなった場合に、消灯されたLED光源23を再点灯するようヘッドライト20を制御するコントローラ30と、を有する。コントローラ30は、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動に応じたカットオフ領域の移動に伴って、消灯されたLED光源23の再点灯によって照射領域が横方向に移動する場合に、この照射領域の横方向の移動速度を制限する。【選択図】図7

Description

本発明は、複数のLED光源を備えるヘッドライトを制御するヘッドライト制御システムに関する。
従来から、自車両前方に先行車両や対向車両などの所定の対象物が存在する場合に、他車両のドライバに与えるグレアなどを抑制するために、対象物が存在する領域を照射しないようにヘッドライトを制御する技術が知られている(以下では、対象物が存在するためにヘッドライトの光を部分的に照射しないようにした領域を適宜「カットオフ領域」と呼ぶ。)。そして、この技術では、自車両や対象物の移動などに起因して、対象物がカットオフ領域に存在しなくなると、当該カットオフ領域を再照射するようにヘッドライトを制御している。
例えば、特許文献1には、車両前方に対象物が存在しなくなりカットオフ領域(遮蔽領域)を再照射するときに、カットオフ領域の大きさが徐々に小さくなる態様にてヘッドライトを制御する技術が開示されている。
特許5454523号公報
ところで、自車両の前方を走行する先行車両(前走車)がコーナリングを行う場合などには、自車両から見て先行車両が横方向(左右方向、つまり車幅方向)に移動することがある。この場合に、上述したようなヘッドライトの制御、具体的には先行車両が存在する領域に光を照射しないようにするヘッドライトの制御を行うと、自車両に対する先行車両の横方向の移動に応じて、先行車両が存在する領域に対応するカットオフ領域が移動する。そして、このカットオフ領域の移動に伴って、先行車両が存在しなくなったカットオフ領域の部分を再照射していく光の照射領域(カットオフ領域に隣接して位置する領域)も、横方向に移動することとなる。
このような再照射による照射領域の移動方向は、自車両の移動に伴って生じるオプティカルフローの方向とは異なる方向(典型的には逆方向)になる傾向にある。その結果、ドライバは、オプティカルフローとは異なる方向に移動する照射領域へと注意が向いてしまい、それにより、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚(コーナリング感など)が乱されてしまう場合がある。例えば、コーナリング時における自車両のヨーレートが実際のものよりも大きいという感覚(自車両が回転しているような感覚)をドライバに与えてしまう場合がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、自車両に対する先行車両の横方向の移動に応じたカットオフ領域の移動に伴って、カットオフ領域の再照射による照射領域が移動する場合に、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚が乱されることを防止することができるヘッドライト制御システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、ヘッドライト制御システムであって、自車両の前方の複数の領域をそれぞれ照射する複数のLED光源を備えるヘッドライトと、自車両の前方を走行する先行車両を検出する検出装置と、検出装置によって先行車両が存在することが検出されたときに、ヘッドライトの複数のLED光源のうちで先行車両が存在する領域を照射するLED光源を消灯し、この後に検出装置によって当該先行車両が当該領域に存在しないことが検出されたときに、消灯されたLED光源を再点灯するように、ヘッドライトを制御するよう構成されたコントローラと、を有し、コントローラは、自車両に対する先行車両の横方向の移動に応じて、先行車両が存在する領域に対応する、LED光源による光が照射されない領域が移動し、この領域の移動に伴って、消灯されたLED光源の再点灯によってLED光源の照射領域が横方向に移動する場合に、この照射領域の横方向の移動速度を制限するようにヘッドライトを制御するよう構成されている、ことを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、コントローラは、自車両に対する先行車両(車両の前方を走行し、自車両と同方向に進行する前走車)の横方向の移動に応じたカットオフ領域の移動に伴って、カットオフ領域の再照射による照射領域が移動する場合に、この照射領域の横方向の移動速度を制限する。すなわち、通常は、このようなカットオフ領域の再照射による照射領域は、自車両に対する先行車両の移動と同期して移動するが、本発明では、コントローラは、カットオフ領域の再照射による照射領域の移動を自車両に対する先行車両の移動に対して制限する。これにより、ドライバは、オプティカルフローに対する照射領域の移動に注意が向きにくくなり、その結果、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚(コーナリング感)が乱されてしまうことを抑制できる。つまり、自車両におけるヨー方向の運動状態に対するドライバの認知が乱されてしまうこと抑制できる。
なお、上記の「検出装置によって当該先行車両が当該領域に存在しないことが検出されたとき」には、物検出装置によって当該領域内の先行車両の不存在が検出された場合だけでなく、検出装置によって当該領域内に先行車両が検出されない場合も含む。
本発明において、好ましくは、コントローラは、照射領域の横方向の移動速度が、自車両に対する先行車両の横方向の移動速度よりも遅くなるように、照射領域の横方向の移動速度を制限するよう構成されている。
このように構成された本発明によれば、カットオフ領域の再照射による照射領域の横方向の移動速度が遅くなるため、オプティカルフローに対する照射領域の相対速度を低くすることができる。よって、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚の乱れを効果的に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、コントローラは、照射領域の横方向の移動速度を制限すべく、消灯されたLED光源を再点灯するタイミングを遅らせるよう構成されている。
このように構成された本発明によれば、先行車両が存在しなくなったカットオフ領域の部分を再照射するためのLED光源の再点灯タイミングを遅らせる制御を行うことで、再照射による照射領域の移動速度の制限を適切に実現することができる。
本発明において、好ましくは、自車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサを更に有し、コントローラは、ヨーレートセンサによって検出されたヨーレートに基づき、照射領域の横方向の移動速度を制限するよう構成されている。
このように構成された本発明によれば、再照射による照射領域の移動速度が自車両のヨーレートに対応する速度を超えないように、再照射による照射領域の移動速度を適切に制限することができる。
本発明のヘッドライト制御システムによれば、自車両に対する先行車両の横方向の移動に応じたカットオフ領域の移動に伴って、カットオフ領域の再照射による照射領域が移動する場合に、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚が乱されることを防止することができる。
本発明の実施形態によるヘッドライト制御システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるヘッドライトの概略構成図である。 本発明の実施形態によるヘッドライトのLED光源の概略構成図である。 本発明の実施形態におけるヘッドライトの基本制御を説明するための図である。 先行車両のコーナリング時に発生し得る問題点を説明するための図である。 本発明の実施形態による制御を行った場合における、カットオフ領域の移動及びカットオフ領域の再照射による照射領域の移動を示す模式図である。 本発明の実施形態による制御を行った場合における、自車両の前方風景の変化を示す模式図である。 本発明の実施形態による作用及び効果を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるヘッドライト制御システムについて説明する。
[システム構成]
図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態によるヘッドライト制御システムの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態によるヘッドライト制御システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態によるヘッドライトの概略構成図である。図3は、本発明の実施形態によるヘッドライトのLED光源の概略構成図である。
図1に示すように、ヘッドライト制御システム100は、車両の前方に存在する所定の対象物、例えば車両の前方を走行する先行車両(自車両と同方向に進行する前走車)を検出する検出装置として機能するカメラ11及びレーダ12と、車両の前方を照射するヘッドライト20と、カメラ11及びレーダ12から入力された信号に基づきヘッドライト20を制御するための信号を出力するコントローラ30と、を有する。
カメラ11は、主に車両の前方を撮影し、画像データを出力する。コントローラ30は、カメラ11から受信した画像データに基づいて、車両の前方に存在する対象物の種類や位置(相対位置)などを特定する。なお、コントローラ30は、交通インフラや車々間通信等により、外部から対象物の情報を取得してもよい。
レーダ12は、車両の前方に存在する対象物の位置及び速度を測定する。レーダ12として、例えばミリ波レーダを用いることができる。レーダ12は、車両の進行方向に電波を送信し、対象物により送信波が反射されて生じた反射波を受信する。そして、レーダ12は、送信波と受信波に基づいて、車両と対象物との間の距離や、車両に対する対象物の相対速度を測定する。なお、レーダ12に代えて、レーザレーダや超音波センサ等を用いて対象物との距離や相対速度を測定してもよい。また、複数のセンサ類を用いて、位置及び速度測定装置を構成してもよい。
また、ヘッドライト制御システム100は、車両に発生するヨーレート(ヨー角変化速度)を検出するヨーレートセンサ13も有する。なお、このようなヨーレートセンサ13を用いてヨーレートを検出する代わりに、ヨーレートを所定の演算式などにより算出してもよい。具体的には、コントローラ30が、ステアリングの操舵角及び車速などに基づきヨーレートを算出してもよい。この場合、コントローラ30が本発明における「ヨーレートセンサ」として機能する。
ヘッドライト20は、左右一対で用いられ、車両の前部の左側及び右側に設けられる。図2に示すように、ヘッドライト20は、ロービームユニット21a及びハイビームユニット21bを有する。ロービームユニット21aは、車両前方のやや下方に指向するロービームを発する。ロービームは、ヘッドライト20が照射する光のうち車両近傍側の部分の光を形成する。ハイビームユニット21bは、車両前方にほぼ水平方向に指向するハイビームを発する。ハイビームは、ヘッドライト20が照射する光のうち車両遠方側の部分の光を形成する。
ロービームユニット21aは、ロービームを発するLEDアレイ22aを有し、ハイビームユニット21bは、ハイビームを発するLEDアレイ22bを有する(以下ではLEDアレイ22a、22bを区別しない場合には「LEDアレイ22」と表記する。)。図3に示すように、LEDアレイ22は、上下方向に複数個並んだLED光源23の列が、横方向(車幅方向)に複数列に並んで形成されている。各LED光源23は、それぞれ独立して輝度を調整することができるように構成されている。
なお、LED光源23の列数は特に制限されない。また、2個以上のLED光源23があれば、各列のLED光源23の数は特に限定されない。特に、各列においてLED光源23の個数が異なっていてもよい。また、ロービームユニット21aのLEDアレイ22aのLED光源23の配列と、ハイビームユニット21bのLEDアレイ22bのLED光源23の配列とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
コントローラ30は、回路により構成されており、周知のマイクロコンピュータをベースとする制御器である。図1に示すように、コントローラ30は、プログラムを実行する中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)としての1以上のマイクロプロセッサ30aと、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)により構成されてプログラム及びデータを格納するメモリ30bと、電気信号の入出力をする入出力バス等を備えている。例えば、コントローラ30は、ECU(Electronic Control Unit)などにより構成される。
本実施形態では、コントローラ30は、カメラ11及びレーダ12から入力された信号に基づき、車両前方における所定の対象物の存在の有無を判定して、その判定結果に応じて、ヘッドライト20を制御するための信号を出力する。なお、所定の対象物とは、ヘッドライト20の光を照射しないようにする車両前方に存在する物体、例えば先行車両や対向車両である。
[制御内容]
以下では、本発明の実施形態におけるコントローラ30によるヘッドライト20の制御内容について説明する。
まず、図4を参照して、本発明の実施形態におけるヘッドライト20の基本制御について説明する。図4(A)~(C)は、車両1(以下では適宜「自車両1」と呼ぶ。)のヘッドライト20による照射パターンの具体例を示す模式図である。具体的には、図4(A)~(C)は、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23による照射範囲(一点鎖線で表す)を上から見た図を示している。
図4(A)に示すように、コントローラ30は、自車両1の前方に対象物(先行車両や対向車両など)が存在しない場合には、自車両1の前方が隈無く照射されるように、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23(典型的には全てのLED光源23)を点灯する。この場合には、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23によって、例えば符号L1~L8で示すような照射範囲が形成される。
他方で、図4(B)に示すように、コントローラ30は、自車両1の前方に先行車両1aが存在する場合には、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23のうちで、先行車両1aが存在する領域を照射するLED光源23を消灯する。具体的には、コントローラ30は、先行車両1aが含まれる照射範囲L4、L5(図4(A)参照)を照射するLED光源23を消灯する。これにより、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23によって、照射範囲L4、L5は形成されずに、照射範囲L1~L3、L6~L8のみが形成される。この場合には、照射範囲L4、L5に対応する領域は、カットオフ領域となる。
また、図4(C)に示すように、コントローラ30は、自車両1の前方に対向車両1bが存在する場合には、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23のうちで、対向車両1bが存在する領域を照射するLED光源23を消灯する。具体的には、コントローラ30は、対向車両1bが含まれる照射範囲L7、L8(図4(A)参照)を照射するLED光源23を消灯する。これにより、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23によって、照射範囲L7、L8は形成されずに、照射範囲L1~L6のみが形成される。この場合には、照射範囲L7、L8に対応する領域は、カットオフ領域となる。
そして、コントローラ30は、上記のように対象物(先行車両1aや対向車両1bなど)が存在する領域を照射するLED光源23を消灯した後、自車両1や対象物の移動などによって、当該対象物が当該領域(カットオフ領域に対応する)に存在しなくなった場合に、消灯されたLED光源23を再点灯する。つまり、コントローラ30は、対象物が存在しなくなったカットオフ領域の部分を再照射する。
次に、図5を参照して、上記したヘッドライト20の制御をコーナリング時に行った場合に発生し得る問題点について説明する。図5は、自車両1の前方を走行する先行車両1aが左方向にコーナリングを行っている場合(当然、自車両1もコーナリングを行う)における、自車両1の前方風景の変化を模式的に示している。
図5に示すように、コーナリング時には、自車両1から見て先行車両1aが横方向(左方向)に相対的に移動することがある。この場合に、上記したようなヘッドライト20の制御、具体的には先行車両1aが存在する領域に光を照射しないようにするヘッドライト20の制御を行うと、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動に応じて、先行車両1aが存在する領域に対応するカットオフ領域が移動する(符号R11、R12、R13、R14参照)。
そして、先行車両1aの移動によるカットオフ領域の移動に伴って、先行車両1aが存在しなくなったカットオフ領域の部分を再照射すると、このカットオフ領域の再照射による照射領域(先行車両1aの移動方向と逆側においてカットオフ領域に隣接する照射領域)も横方向に移動することとなる(符号R21、R22、R23参照)。特に、図5に示す例では、自車両1に対する先行車両1aの移動に伴って、カットオフ領域の再照射による照射領域を速やかに移動させるように、具体的には再照射による照射領域の移動速度を自車両1に対する先行車両1aの移動速度と同等になるように、ヘッドライト20のLED光源23を再点灯させる制御が行われたものとする(以下では、このような制御例を適宜「比較例」と呼ぶ)。
ここで、図5に示すように自車両1が左方向にコーナリングを行う場合には、自車両1の移動に伴って生じるオプティカルフローは、自車両前方の左側に位置する消失点から自車両1の方へと向かう方向、例えば矢印A1に示す方向に生じる。一方で、上記したカットオフ領域の再照射による照射領域は、矢印A2に示す方向へと移動していく。そのため、この照射領域の移動方向A2は、オプティカルフローの方向A1とは異なる方向、具体的には逆方向になる。その結果、ドライバは、オプティカルフローとは異なる方向に移動する照射領域へと注意が向いてしまい、それにより、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚(コーナリング感)が乱されてしまう、つまり自車両1におけるヨー方向の運動状態に対するドライバの認知が乱されてしまう場合がある。例えば、コーナリング時における自車両1のヨーレートが実際のものよりも大きいという感覚(自車両1が回転しているような感覚)をドライバに与えてしまう場合がある。
本実施形態では、上述したような問題を解決すべく、コントローラ30は、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動に応じたカットオフ領域の移動に伴って、カットオフ領域の再照射による照射領域が移動する場合に、この照射領域の横方向の移動速度を制限するようにヘッドライト20を制御する。具体的には、コントローラ30は、再照射により生じた照射領域の横方向の移動速度が、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動速度よりも遅くなるように、ヘッドライト20を制御する。この場合、コントローラ30は、先行車両1aが存在しなくなったカットオフ領域の部分を再照射するためのLED光源23の再点灯タイミングを遅らせる制御を行う。より詳しくは、コントローラ30は、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動に伴ってカットオフ領域を移動させるべく、点灯されているLED光源23を消灯していくタイミングよりも、カットオフ領域を再照射するためにLED光源23を再点灯していくタイミングを遅らせるようにする。
次に、図6及び図7を参照して、本発明の実施形態におけるヘッドライト20の制御の具体例について説明する。図6は、本実施形態による制御を行った場合における、カットオフ領域の移動及びカットオフ領域の再照射による照射領域の移動を示す模式図であり、図7は、本実施形態による制御を行った場合における、自車両1の前方風景の変化を示す模式図である。また、図6及び図7では、自車両1の前方を走行する先行車両1aがコーナリングを行っている場合に(当然、自車両1もコーナリングを行う)、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動に応じて本実施形態による制御が行われたものとする。
図6は、横軸に時間を示し、縦軸に自車両前方の横方向位置を示している。符号51は、自車両1に対する先行車両1aの横方向位置の変化、具体的にはコーナリング時における自車両1から見た先行車両1aの横方向位置の変化を示している。符号52は、このような先行車両1aの移動に起因するカットオフ領域の位置の変化を示し、符号53は、当該カットオフ領域52が除かれた、ヘッドライト20による照射位置の変化を示している。本実施形態でも、上記した比較例と同様に(図5参照)、コントローラ30は、コーナリングによる自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動に応じて、先行車両1aが存在する領域に光を照射しないようにカットオフ領域を移動させるべく(図7の符号R31、R32、R33、R34参照)、点灯されているLED光源23を消灯していく制御を行う。図6においては、先行車両1aの移動方向側(左側)にある、カットオフ領域52と照射領域53との境界(符号55で示す)の位置は、先行車両1aが存在する領域に光を照射しないようにLED光源23を順次消灯していくタイミングを示している。
一方で、本実施形態では、コントローラ30は、自車両1に対する先行車両1aの移動に伴って、先行車両1aが存在しなくなったカットオフ領域52の部分を再照射するときに、この再照射により形成される照射領域53の部分の横方向の移動速度を制限するように、ヘッドライト20を制御する。具体的には、コントローラ30は、照射領域53の横方向の移動速度が、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動速度(当該移動速度はカメラ11及びレーダ12を用いて求めることができる)よりも遅くなるように、先行車両1aが存在しなくなったカットオフ領域52の部分を再照射するためのLED光源23の再点灯タイミングを遅らせる制御を行う(図7の符号R41、R42参照)。
図6においては、先行車両1aの移動方向と逆側(右側)にある、カットオフ領域52と照射領域53との境界(符号56で示す)の位置は、先行車両1aが存在しなくなったカットオフ領域52の部分を順次再照射していくタイミングを示している。本実施形態では、コントローラ30は、このようなカットオフ領域52を再照射するためにLED光源23を再点灯していくタイミング(符号56参照)を、自車両1に対する先行車両1aの移動に伴ってカットオフ領域52を移動させるべく、点灯されているLED光源23を消灯していくタイミング(符号55参照)よりも遅らせるようにする。これにより、図6及び図7に示すように、カットオフ領域52が先行車両1aの移動方向と逆側(右側)に拡がるようになる。
このような本実施形態によれば、比較例と比べて(図5参照)、カットオフ領域52の再照射による照射領域53の横方向の移動速度が遅くなるため、オプティカルフローに対する照射領域53の相対速度が低くなる。その結果、ドライバは、オプティカルフローに対する照射領域53の移動に注意が向きにくくなる。よって、本実施形態によれば、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚(コーナリング感)が乱されてしまうことを抑制できる、つまり自車両1におけるヨー方向の運動状態に対するドライバの認知が乱されてしまうこと抑制できる。
なお、カットオフ領域52の再照射による照射領域53の横方向の移動速度を制限するべく、カットオフ領域52を再照射するためにLED光源23を再点灯するタイミングを遅らせる場合に、再点灯するタイミングを遅くし過ぎると、カットオフ領域52の視認性が速やかに確保されずに、安全性が確保されなくなってしまう。したがって、カットオフ領域52の再照射による安全性が適切に確保されるように、LED光源23の再点灯を遅らせるタイミングに制限を設けるのがよい。具体的には、カットオフ領域52を再照射するために、消灯されたLED光源23を所定時間(例えば0.6秒)以内に再点灯させるのがよい。
また、他の実施形態では、コントローラ30は、ヨーレートセンサ13によって検出された自車両1のヨーレートに基づき、カットオフ領域52の再照射による照射領域53の横方向の移動速度を制限してもよい。具体的には、コントローラ30は、照射領域53の横方向の移動速度が、ヨーレートを横方向の速度へと変換した速度よりも遅くなるように、照射領域53の横方向の移動速度を制限してもよい。これにより、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚が乱されてしまうことを確実に抑制できる。
また、上記した本実施形態による制御は、ハイビームユニット21bのLED光源23への適用に限定はされず、ロービームユニット21aのLED光源23に適用してもよい。
[作用及び効果]
次に、図8を参照して、本発明の実施形態によるヘッドライト制御システム100の作用及び効果について説明する。図8は、比較例及び本実施形態による制御が行われたときの、手の発汗により変化する抵抗値に相当するSCL(Skin Conductance Level)を示している。このSCL(μS)は、緊張度合い(人が感じる負荷に相当する)を表す指標であり、ステアリングに設けられた発汗センサにより検出される。
比較例は、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動時に、カットオフ領域の再照射による照射領域の移動速度が自車両1に対する先行車両1aの移動速度と同等になるように、LED光源23を再点灯させる制御を行うものである。これに対して、本実施形態は、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動時に、カットオフ領域の再照射による照射領域の移動速度が自車両1に対する先行車両1aの移動速度よりも遅くなるように、LED光源23を再点灯させる制御を行うものである。そして、図8に示すSCLの結果は、ディスプレイを用いたドライビングシミュレータを被験者に実行させているときに(車速100km/h程度で、被験者はステアリング操作のみを行う)、このような比較例及び本実施形態のそれぞれによる制御に応じた画像をディスプレイに提示した場合に得られたものである
図8に示すように、本実施形態によれば、比較例と比べて、SCLが小さくなっていること、つまり負荷が低くなっていることがわかる。これは、本実施形態によれば、比較例と比べて、自車両1に対する先行車両1aの横方向の移動時に、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚(コーナリング感)の乱れが抑制できたことを意味する。すなわち、本実施形態によれば、カットオフ領域の再照射による照射領域の横方向の移動速度を制限するため、具体的には照射領域の移動速度を自車両1に対する先行車両1aの移動速度よりも遅くするため、ドライバは、オプティカルフローに対する照射領域の移動に注意が向きにくくなり、ドライバによるヨー方向の車両運動感覚の乱れが抑制できたのである。つまり、自車両1におけるヨー方向の運動状態に対するドライバの認知が乱されてしまうこと抑制できたのである。
1 車両(自車両)
1a 先行車両
11 カメラ
12 レーダ
13 ヨーレートセンサ
20 ヘッドライト
21a ロービームユニット
21b ハイビームユニット
22a、22b LEDアレイ
23 LED光源
30 コントローラ
100 ヘッドライト制御システム

Claims (4)

  1. ヘッドライト制御システムであって、
    自車両の前方の複数の領域をそれぞれ照射する複数のLED光源を備えるヘッドライトと、
    前記自車両の前方を走行する先行車両を検出する検出装置と、
    前記検出装置によって前記先行車両が存在することが検出されたときに、前記ヘッドライトの前記複数のLED光源のうちで前記先行車両が存在する領域を照射するLED光源を消灯し、この後に前記検出装置によって当該先行車両が当該領域に存在しないことが検出されたときに、消灯された前記LED光源を再点灯するように、前記ヘッドライトを制御するよう構成されたコントローラと、
    を有し、
    前記コントローラは、前記自車両に対する前記先行車両の横方向の移動に応じて、前記先行車両が存在する領域に対応する、前記LED光源による光が照射されない領域が移動し、この領域の移動に伴って、消灯された前記LED光源の再点灯によって前記LED光源の照射領域が横方向に移動する場合に、この照射領域の横方向の移動速度を制限するように前記ヘッドライトを制御するよう構成されている、ことを特徴とするヘッドライト制御システム。
  2. 前記コントローラは、前記照射領域の横方向の移動速度が、前記自車両に対する前記先行車両の横方向の移動速度よりも遅くなるように、前記照射領域の横方向の移動速度を制限するよう構成されている、請求項1に記載のヘッドライト制御システム。
  3. 前記コントローラは、前記照射領域の横方向の移動速度を制限すべく、消灯された前記LED光源を再点灯するタイミングを遅らせるよう構成されている、請求項1又は2に記載のヘッドライト制御システム。
  4. 前記自車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサを更に有し、
    前記コントローラは、前記ヨーレートセンサによって検出されたヨーレートに基づき、前記照射領域の横方向の移動速度を制限するよう構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のヘッドライト制御システム。
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