JP2021181512A - ウレタン接着剤組成物 - Google Patents

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Tetsuo Yamada
歩 清森
Ayumi Kiyomori
武 入學
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Abstract

【課題】 高い保存安定性を有し、被着体に対する良好な接着性を発現するウレタン接着剤組成物を提供すること。【解決手段】(A)活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、および、(B)下記式(1)で表される有機ケイ素化合物、その加水分解縮合物、またはその両方を含有するウレタン接着剤組成物。〔式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、R3は、置換基を有していてもよく、エーテル結合等が介在していてもよい二価炭化水素基を表し、Xは、酸素原子または−N(R5)−で表される基(R5は、水素原子または置換基を有していてもよく、エーテル結合等が介在していてもよい一価炭化水素基を表す。)を表し、nは、0〜2の整数を表す。〕【選択図】 なし

Description

本発明は、ウレタン接着剤組成物に関し、さらに詳述すると、特定の環構造を有する有機ケイ素化合物を含有するウレタン接着剤組成物に関する。
従来、分子鎖末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有するウレタン樹脂組成物は、接着剤、シーラント、塗料、コーティング剤等と広く使用されている。
このウレタン樹脂組成物は、空気中の水分とイソシアネート基が反応し、架橋硬化するため、一液湿気硬化型として用いることができることから、使用前に硬化剤を配合する二液型ウレタン樹脂組成物に比べ、作業性に優れる。
特許文献1には、基材と樹脂との接着性を向上させる目的で、イソシアネート基を有する有機ケイ素化合物を配合した一液型ウレタン樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、接着性を改善する目的で、シリル基で保護されたメルカプトシランを添加した一液型ウレタン樹脂組成物が開示されている。
しかし、これらの組成物でも、十分な接着性を得られない場合が多く、さらなる接着性の改善が望まれている。
さらに、一液型ウレタン樹脂組成物は、二液型ウレタン樹脂組成物とは異なり、それ単独で硬化するものであるため、高い保存安定性が要求される。
特開2014−77094号公報 特開2015−229738号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、高い保存安定性を有し、被着体に対する良好な接着性を発現するウレタン接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、添加剤として用いられる有機ケイ素化合物の構造の観点から鋭意検討を重ねた結果、特定の環構造を有する有機ケイ素化合物をウレタン接着剤組成物に配合することで、ウレタン接着剤組成物の保存安定性および被着体に対する接着性が改善されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. (A)活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、および、
(B)下記式(1)で表される有機ケイ素化合物、その加水分解縮合物、またはその両方を含有するウレタン接着剤組成物、
Figure 2021181512
〔式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、R3は、置換基を有していてもよく、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、およびイミノ結合から選ばれる1以上の結合が介在していてもよい二価炭化水素基を表し、Xは、酸素原子または−N(R5)−で表される基(R5は、水素原子または置換基を有していてもよく、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、およびイミノ結合から選ばれる1以上の結合が介在していてもよい一価炭化水素基を表す。)を表し、nは、0〜2の整数を表す。)〕
2. 前記有機ケイ素化合物が、下記式(2)で表される有機ケイ素化合物を含む1のウレタン接着剤組成物、
Figure 2021181512
(式中、R1、R2、R5およびnは、前記と同じ意味を表す。)
3. 前記(B)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対し、0.1〜10質量部である1または2のウレタン接着剤組成物、
4. 一液型ウレタン接着剤組成物である1〜3のいずれかのウレタン接着剤組成物
を提供する。
本発明のウレタン接着剤組成物は、特定の環構造を有する有機ケイ素化合物を含んでおり、高い保存安定性を有し、また被着体に対する良好な接着性を発揮する硬化物を与える。
以下、本発明について具体的に説明する。
(1)(A)成分
本発明の組成物に用いられる(A)成分は、活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(以下、NCO含有プレポリマーという。)である。
このようなNCO含有ウレタンプレポリマーは、例えば、水酸基(OH)を2個以上有するポリオールと、イソシアネート基(NCO)を2個以上有するポリイソシアネート化合物とをイソシアネート基が過剰となるように、即ちNCO/OH当量比が、1より大となるように反応させて得ることができる。その反応条件としては、例えばNCO/OH当量比2.0〜15.0の割合、より好ましくは2.0〜8.0の割合にて、窒素またはドライエアー気流中で70〜100℃で数時間反応させる条件が挙げられる。
本発明で用いるNCO含有プレポリマーのNCO含有量は、5〜25質量%の範囲が好ましい。
NCO含有ウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されない。
その具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートのような芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)のような脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)のような脂環式ポリイソシアネート;ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートのようなポリイソシアネート化合物;これらのイソシアネート化合物のカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアネート化合物のイソシアヌレート変性ポリイソシアネート;これらのイソシアネート化合物と後述するポリオール化合物とを反応させて得られるウレタンプレポリマー;などが挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
NCO含有ウレタンプレポリマーを製造する際に使用されるポリオール化合物は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、その他のポリオールのいずれでもよい。また、これらのポリオールは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
ポリオール化合物の具体例としては、ポリプロピレンエーテルジオール、ポリエチレンエーテルジオール、ポリプロピレンエーテルトリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシブチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、ポリマーポリオール、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(ジエチレンアジペート)、ポリ(プロピレンアジペート)、ポリ(テトラメチレンアジペート)、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)、ポリ(ネオペンチレンアジペート)、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)等が挙げられる。また、ヒマシ油などの天然系のポリオール化合物を使用してもよい。
ポリオール化合物としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量が1,000〜20,000、特に2,000〜10,000の範囲のものが好ましい。
(2)(B)成分
本発明の組成物に用いられる(B)成分は、下記式(1)で表される有機ケイ素化合物、その加水分解縮合物、またはその両方を含有するものである。
Figure 2021181512
上記式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、R3は、置換基を有していてもよく、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、およびイミノ結合から選ばれる1以上の結合が介在していてもよい二価炭化水素基を表し、Xは、酸素原子または−N(R5)−で表される基(R5は、水素原子または置換基を有していてもよく、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、およびイミノ結合から選ばれる1以上の結合が介在していてもよい一価炭化水素基を表す。)を表し、nは、0〜2の整数、好ましくは1または2、より好ましくは2を表す。
炭素数1〜10のアルキル基としては、直鎖状、環状、分枝状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基等が挙げられる。
炭素数6〜10のアリール基の具体例としては、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が挙げられる。
これらの中でも、R1およびR2としては、いずれも炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基がより一層好ましい。
3の二価炭化水素基としては、例えば、直鎖状、環状、分枝状の炭素数1〜10のアルキレン基等が挙げられ、その具体例としては、メチレン、エチリデン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン基等が挙げられる。
また、R3は、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、および−N(R4)−で表されるイミノ結合から選ばれる1以上の結合が介在していてもよい。
上記R4は、水素原子または一価炭化水素基を示す。この一価炭化水素基としては、例えば、アルキル基(メチル、エチル、イソプロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基等)、アルケニル基(アリル基等の炭素数2〜6のアルケニル基等)、アルキニル基(プロピニル基等の炭素数2〜6のアルキニル基等)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基等の3〜8員のシクロアルキル基等)、アリール基(フェニル基等)、アラルキル基(ベンジル基等)などが挙げられる。
さらに、R3は炭素原子に結合する置換基を有していてもよく、その具体例としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)、炭素数1〜8のアルキル基(メチル、エチル基等)、炭素数1〜8のハロアルキル基(トリフルオロメチル基等)、炭素数3〜15のシクロアルキル基(シクロペンチル、シクロヘキシル基等)、炭素数6〜15のアリール基(フェニル、ナフチル基等)、炭素数1〜8のアルコキシ基(メトキシ、エトキシ基等)、炭素数1〜8のハロアルコキシ基(トリフルオロメチルオキシ基等)、アルコキシ部分の炭素数が1〜8のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜8のアシル基、炭素数1〜8のアシルオキシ基、4−メチル(1−ピペラジニル)メチル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基などが挙げられる。
5の一価炭化水素基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル基等の炭素数3〜15のシクロアルキル基;フェニル基等の炭素数6〜10のアリール基などが挙げられる。
5は、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、および−N(R4)−で表されるイミノ結合(R4は上記と同じ意味を表す。)から選ばれる1以上の結合が介在していてもよい。
また、R5もR3と同様、炭素原子に結合する置換基を有していてもよく、その具体例としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)、炭素数1〜8のアルキル基(メチル、エチル基等)、炭素数1〜8のハロアルキル基(トリフルオロメチル基等)、炭素数3〜15のシクロアルキル基(シクロペンチル、シクロヘキシル基等)、炭素数6〜15のアリール基(フェニル、ナフチル基等)、ヒドロキシ基、炭素数1〜8のアルコキシ基(メトキシ、エトキシ基等)、炭素数1〜8のハロアルコキシ基(トリフルオロメチルオキシ基等)、アルコキシ部分の炭素数が1〜8のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜8のアシル基、炭素数1〜8のアシルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、トリアルコキシシリル基(トリメトキシシリル基、トリエトキシリル基)などが挙げられる。
このような有機ケイ素化合物としては、下記式(2)、(3)または(4)で表されるものが好ましく、接着性の観点から下記式(2)で表されるものがより好ましい。
Figure 2021181512
(式中、R1、R2、R5およびnは、上記と同じ意味を表し、R6は、上記R3中の炭素原子と結合する置換基として例示した基と同様のものが挙げられる。)
上記式(2)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、下記式(5)〜(10)で表されるもの等が挙げられる。
Figure 2021181512
(式中、R1、R2およびnは、上記と同じ意味を表し、mは、1〜3の整数を表す。)
なお、(B)成分の有機ケイ素化合物は、公知の方法で合成することができ、例えば、2級アミノ基を有する有機ケイ素化合物を分子内で環化させることにより上記式(2)で表される有機ケイ素化合物を合成することができる(特開2015−160811号公報参照)。また、1級アルコール、2級アルコールを有する有機ケイ素化合物を分子内で環化させることにより、上記式(3)、(4)で表される有機ケイ素化合物を合成することができる(特開2012―25788号公報参照)。
(B)成分の含有量は、(A)成分のウレタンプレポリマー100質量部に対し、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.5質量部以上5質量部以下がより好ましい。
本発明のウレタン接着剤組成物は、主剤として用いられる(A)成分のウレタンプレポリマーに有機ケイ素化合物(B)を添加することにより、被着体に対してプライマー組成物を用いることなく優れた接着性を発揮し、特に、ガラスや、ポリプロピレン樹脂等のオレフィン系樹脂などの材料からなる被着体に対して優れた接着性を発揮する。
本発明の組成物では、有機ケイ素化合物(B)の加水分解性シリル基(Si−OR基)が空気中の水分により加水分解されシラノール基(Si−OH基)となり、ガラスのOH基と反応し、Si−O−Si結合が形成され、高い接着性が付与される。さらに、Si−X(酸素原子または−N(R5)−で表される基)が水分によりアルコール(−OH)または二級アミン(−NR5H基)を生成し、生成したアルコールまたはアミノ基とウレタンプレポリマー中のNCO基が尿素結合を形成し、高い接着性が付与される。
一般的に、アルコールおよび二級アミンはイソシアネート基と反応するため、活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーにこれらの基を有する化合物を添加すると保存安定性が悪化してしまう。
この点、本発明に用いる(B)成分では、これらの基が分子内で環構造を形成していることにより保護されているため、(B)成分をイソシアネート化合物と混合させるのみでは反応は進行せず、保存安定性が良好となる。
本発明のウレタン接着剤組成物には、上記した成分に加えて、必要に応じて、硬化触媒、接着付与剤、物性調整剤、充填剤、可塑剤、揺変剤、脱水剤(保存安定性改良剤)、粘着付与剤、垂れ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、着色剤、ラジカル重合開始剤などの各種添加剤や、トルエンやアルコール等の各種溶剤を配合してもよい。
充填剤は、特に限定されず、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、カーボンブラック、ホワイトカーボン、シリカ、ガラス、カオリン、タルク(ケイ酸マグネシウム)、フュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、クレー、焼成クレー、ベントナイト、ガラス繊維、石綿、ガラスフィラメント、粉砕石英、ケイソウ土、ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、およびこれらの表面処理品等の無機質充填剤;カーボネート類、有機ベントナイト、ハイスチレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、フェノール樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、変性メラミン樹脂、環化ゴム、リグニン、エボナイト粉末、セラック、コルク粉末、骨粉、木粉、セルローズパウダー、ココナッツ椰子がら、木材パルプ等の有機質充填剤;ランプブラック、チタンホワイト、ベンガラ、チタンイエロー、亜鉛華、鉛丹、コバルトブルー、鉄黒、アルミ粉等の無機顔料;ネオザボンブラックRE、ネオブラックRE、オラゾールブラックCN、オラゾールブラックBa(いずれもチバ・ガイギー社製)、スピロンブルー2BH(保土ヶ谷化学(株)製)等の有機顔料などが挙げられる。
これらの中でも、所望の特性を付与するために、カーボンブラックおよび/または炭酸カルシウムを用いることが好ましい。
カーボンブラックおよび炭酸カルシウムは、特に限定されず、通常市販されているものを用いることができる。
カーボンブラックとしては、例えば、米国材料試験協会規格における、N110、N220、N330、N550、N770等や、これらの混合物が挙げられる。
炭酸カルシウムとしては、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム等が挙げられる。
なお、上記充填剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。また、その配合量に特に制限はないが、ウレタンプレポリマー100質量部に対し、200質量部以下が好ましく、150質量部以下がより好ましい。その下限値は0質量部超であれば任意であるが、10質量部以上が好ましい。
触媒としては、例えば、スタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンオキサイド、ジブチルチンジメトキシド、ジブチルチンジマレエート、ジブチルチンビスアセチルアセトナート、ジブチルチンシリレート、オクチル酸ビスマス等の金属触媒;オクタン酸錫、オクチル酸錫、ブタン酸錫、ナフテン酸錫、カプリル酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫等の2価の有機錫化合物;ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジステアレート、ジブチル錫ジオレエート、ジブチル錫ベンゾエート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジフェニル錫ジアセテート、ジブチル錫ジメトキシド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(トリエトキシシリケート)、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の4価の有機錫化合物;ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)等の錫系キレート化合物;ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン等の第一級アミン;ジブチルアミン等の第二級アミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、キシリレンジアミン等のポリアミン;トリエチレンジアミンおよびその誘導体、2−メチルトリエチレンジアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の環状アミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール化合物;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミノフェノール化合物等のアミン化合物およびそのカルボン酸塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセタート等の第四級アンモニウム塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量アミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物などが挙げられる。これらの中でも、微量で大きな触媒能を有するという観点から、錫系触媒、アミン系触媒が好ましい。
なお、上記触媒は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。また、その配合量は、添加効果が発揮される限り任意であるが、ウレタンプレポリマー100質量部に対し、0.01〜5質量部が好ましく、0.1〜2質量部がより好ましい。
本発明のウレタン接着剤組成物は、上述のとおり、高い保存安定性を有し、ガラスやオレフィン系樹脂等の各種被着体に対する良好な接着性を発揮することから、自動車、鉄道車両(新幹線、在来線)、船舶、航空機、建築・土木、エレクトロニクス、宇宙産業分野、その他の工業製品の接着剤として好適に用いることができる。
なお、本発明のウレタン接着剤組成物を塗布する際の厚さは、用途等に応じて適宜設定すればよいが、0.1〜100mmが好ましく、1〜10mmがより好ましい。
以下、参考例、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[参考例1〜9]
表1に示す割合で、イソシアネート化合物(コスモネートM−200、三井化学(株)製)、および下記有機ケイ素化合物11〜19のそれぞれを混合し、組成物を調製した。なお、下記構造式において、Meはメチル基、Etはエチル基、n−Buはn−ブチル基、Phはフェニル基を表す。得られた各組成物について、25℃の恒温で保存した際の粘度変化(回転粘度計、25℃)を測定した。結果を併せて表1に示す。
有機ケイ素化合物11:特開2015−160811号公報を参考に合成した下記構造式(11)で表される有機ケイ素化合物
Figure 2021181512
有機ケイ素化合物12:特開2015−160811号公報を参考に合成した下記構造式(12)で表される有機ケイ素化合物
Figure 2021181512
有機ケイ素化合物13:特開2015−160811号公報を参考に合成した下記構造式(13)で表される有機ケイ素化合物
Figure 2021181512
有機ケイ素化合物14:特開2015−160811号公報を参考に合成した下記構造式(14)で表される有機ケイ素化合物
Figure 2021181512
有機ケイ素化合物15:特開2012―25788号公報を参考に合成した下記構造式(15)で表される有機ケイ素化合物
Figure 2021181512
有機ケイ素化合物16:3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業(株)製)
有機ケイ素化合物17:3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(商品名「KBE−9007N」、信越化学工業(株)製)
有機ケイ素化合物18:3−トリエトキシシリルチオプロピルトリメトキシシラン(商品名「X−12−1056ES」、信越化学工業(株)製)
有機ケイ素化合物19:3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン(商品名「KBE−9103P」、信越化学工業(株)製)
Figure 2021181512
[合成例1](A)ウレタンプレポリマーの合成
数平均分子量5,000のポリプロピレンエーテルトリオール600g(G−5000、商品名「EXCENOL5030」、AGC(株)製)と、数平均分子量2,000のポリプロピレンエーテルジオール300g(D−2000、商品名「EXCENOL2020」、AGC(株)製)とをフラスコに加え、100〜130℃に加熱し、脱気しながら撹拌して水分率が0.01%以下になるまで脱水した。その後、90℃まで冷却し、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI、商品名「スミジュール44S」、住友バイエルジャパン(株)製)をNCO基/OH基の当量比(NCOmol/OHmol)が1.70となる量を添加した後、約24時間、窒素雰囲気下で反応を進め、ウレタンプレポリマーを合成した。
[実施例1〜6、比較例1〜3]
表2に示される各成分を、表2に示す割合で混合し、一液型ウレタン接着剤組成物を調製した。
各実施例および比較例で調製した一液型ウレタン接着剤組成物について、下記手法により引張せん断接着強さを測定した。結果を併せて表2に示す。
[引張せん断接着強さ]
水洗および風乾させたソーダガラス上に、テフロン(登録商標)樹脂ブロックとマスキングテープを用いて接着部(25mm×10mm×5mm厚)を設置した。
次いで、実施例1〜6および比較例1〜3で調製した一液型ウレタン接着剤組成物を、それぞれ上記接着部に流し込み、余分な接着剤組成物を除いた後、23℃、50%RH、3日間の条件で硬化させ、被着体であるソーダガラス上に接着剤層が形成された複合材料を作製した。得られた各複合材料について、JIS K6850:1999に準拠して引張せん断接着強さを測定した。
Figure 2021181512
可塑剤:フタル酸ジイソノニル(富士フイルム和光純薬(株)製)
硬化触媒(A):ネオスタンU−600(日東化成(株)製)
硬化触媒(B):ネオスタンU−810(日東化成(株)製)
表2に示されるように、実施例1〜6のウレタン接着剤組成物は、比較例のウレタン接着剤組成物に比べ、高い接着性を発現することがわかる。

Claims (4)

  1. (A)活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、および、
    (B)下記式(1)で表される有機ケイ素化合物、その加水分解縮合物、またはその両方を含有するウレタン接着剤組成物。
    Figure 2021181512
    〔式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、R3は、置換基を有していてもよく、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、およびイミノ結合から選ばれる1以上の結合が介在していてもよい二価炭化水素基を表し、Xは、酸素原子または−N(R5)−で表される基(R5は、水素原子または置換基を有していてもよく、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、およびイミノ結合から選ばれる1以上の結合が介在していてもよい一価炭化水素基を表す。)を表し、nは、0〜2の整数を表す。〕
  2. 前記有機ケイ素化合物が、下記式(2)で表される有機ケイ素化合物を含む請求項1記載のウレタン接着剤組成物。
    Figure 2021181512
    (式中、R1、R2、R5およびnは、前記と同じ意味を表す。)
  3. 前記(B)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対し、0.1〜10質量部である請求項1または2記載のウレタン接着剤組成物。
  4. 一液型ウレタン接着剤組成物である請求項1〜3のいずれか1項記載のウレタン接着剤組成物。
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