JP2021160954A - セメント組成物及びセメント組成物の製造方法 - Google Patents

セメント組成物及びセメント組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物であって、石膏粉末及び高炉スラグ粉末によって強度発現性が高まるセメント組成物を提供する。【解決手段】セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末L及び高炉スラグ粉末Sを含む混合物Mからなるセメント組成物である。石灰石粉末L及び高炉スラグ粉末Sは、混合物Mにおいて合計で10.0質量%以下の割合で含まれている。前記石膏粉末は、混合物MにおいてSO3換算で0.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれている。好ましくは、前記セメントクリンカ粉末のSO3含有率が0.80質量%以上であり、前記石膏粉末が混合物MにおいてSO3換算で1.4質量%以上の割合で含まれている。【選択図】図1

Description

本発明は、セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物、並びに、このセメント組成物の製造方法に関する。
セメント組成物は、一般的には、セメントクリンカ粉末、石膏粉末及び混合材粉末を含む混合物からなる。下記特許文献1(実施例13)には、この混合材粉末として石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を用いたセメント組成物が開示されている。
ところで、近年では、セメント焼成装置からの二酸化炭素排出量を少なく抑えるため、セメント焼成装置におけるセメントクリンカ製造量を低減し、セメント組成物においてセメントクリンカ粉末の含有量を低減して石膏粉末含有量又は高炉スラグ粉末含有量を増加させることが検討されている。しかし、このようにセメント組成物において石膏粉末含有量又は高炉スラグ粉末含有量が増加すると、セメント組成物の組成によってはセメント組成物の強度発現性が充分に高くならないおそれがある。
そこで、セメント組成物の強度発現性を充分に高くするために、セメント焼成工程においてセメントクリンカの品質(例えば、セメントクリンカにおける複数の鉱物それぞれの組成)を調整することが考えられる。しかし、このような調整を行う場合には、セメントキルンにさらに多くの燃料を投入する必要が生じるため、セメント焼成装置におけるセメントクリンカ製造量を低減しても、セメント焼成装置からの二酸化炭素排出量が増加するおそれがある。
特開2019−172497号公報
そこで、本発明は、セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物であって、石膏粉末及び高炉スラグ粉末によって強度発現性が高まるセメント組成物を提供することを目的とする。
本発明の第一項目は、次のようなセメント組成物に係るものである。このセメント組成物は、セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなる。前記石灰石粉末及び前記高炉スラグ粉末は、前記混合物において合計で10.0質量%以下の割合で含まれている。前記石膏粉末は、前記混合物においてSO3換算で0.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれている。
上記第一項目によれば、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末が混合物において合計で10.0質量%以下の割合で含まれており、かつ、混合物において石膏粉末がSO3換算で2.4質量%以下の割合で含まれているため、混合物において石膏粉末並びに混合材粉末(石灰石粉末及び高炉スラグ粉末)が少量含まれていることになる。その上で、混合物において石膏粉末がSO3換算で0.6質量%以上の割合で含まれている。このため、この混合物を水と混練すると、石膏粉末に含まれるSO3により高炉スラグ粉末の水和反応が効果的に促進され、高強度のセメント混練物を製造することができる。つまり、上記第一項目に係るセメント組成物は、混合物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末により混合物の強度発現性が高まるものである。
本発明の第二項目は、上記第一項目において次の内容を含むものである。すなわち、前記セメントクリンカ粉末のSO3含有率は0.80質量%以上(好ましくは0.94質量%以上)である。前記石膏粉末は、前記混合物においてSO3換算で1.4質量%以上(好ましくは1.6質量%以上)の割合で含まれている。
上記第二項目によれば、混合物を水と混練すると、石膏粉末に含まれる多くのSO3によりセメントクリンカ粉末中のアルミネートの急激な水和(瞬結)が抑制されるため、セメントクリンカ粉末に含まれるアルミネートは石灰石粉末と反応する。これにより、セメントクリンカ粉末から多くのSO3が溶出されるため、セメントクリンカ粉末から溶出された多くのSO3により高炉スラグ粉末の水和が促進し、高強度のセメント混練物が製造される。つまり、上記第二項目に係るセメント組成物は、混合物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末により混合物の強度発現性がさらに高まるものである。
なお、上記第二項目は、セメントクリンカ粉末における複数の鉱物それぞれの組成範囲を特定したものではなく、セメントクリンカ粉末における単一の化学成分(SO3)の含有率を特定したものである。そして、第二項目におけるセメントクリンカ粉末のもとであるセメントクリンカは、セメント焼成装置においてSO3含有率が高い廃棄物をセメント原料として使用することにより簡便に製造可能なものであり、セメントキルンに多くの燃料を投入してセメントクリンカの品質調整を行わなくても製造可能なものである。よって、上記第二項目は、セメントクリンカの製造工程において多量の二酸化炭素を排出するものではない。
本発明の第三項目は、上記第二項目において次の内容を含むものである。すなわち、この第三項目の混合物においては、SO3含有率が0.56質量%以下であるセメントクリンカ粉末が含まれていない。
上記第三項目によれば、SO3含有率が0.56質量%以下であるセメントクリンカ粉末が混合物に含まれていないため、SO3含有率が0.80質量%以上であるセメントクリンカ粉末の割合(混合物における含有率)が相対的に高まる。ここで、SO3含有率が0.56質量%以下であるセメントクリンカ粉末は、水と混練されても高炉スラグ粉末の水和を促進させるだけの量のSO3を溶出することができない。よって、上記第三項目に係るセメント組成物は、セメントクリンカ粉末全量に対する「高炉スラグ粉末の水和を促進させるセメントクリンカ」の割合が高いものであり、混合物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末により混合物の強度発現性がさらに高まるものである。
本発明の第四項目は、上記第一項目〜上記第三項目のいずれか一つにおいて次の内容を含むものである。すなわち、前記セメントクリンカ粉末に含まれるSO3をクリンカSO3と定義し、前記石膏粉末に含まれるSO3を石膏SO3と定義し、前記混合物に対する前記クリンカSO3の割合をS1質量%と定義し、前記混合物に対する前記石膏SO3の割合をS2質量%と定義した場合において、前記S1質量%と前記S2質量%との合計値が2.60質量%以上(好ましくは2.65質量%以上)であり、かつ、前記S1質量%に対する前記S2質量%の割合が1.40以上3.00以下(好ましくは1.497以上2.837以下)である。
上記第四項目によれば、混合物において、多くのクリンカSO3と多くの石膏SO3とが互いに均衡して含まれている。このため、この混合物を水と混練すると、混練初期段階においては石膏粉末から石膏SO3が溶出し、混練初期段階経過後においてはセメントクリンカ粉末からクリンカSO3が溶出する。これにより、混練段階において、石膏粉末及びセメントクリンカ粉末から途切れることなく連続的にSO3が溶出し、このSO3により途切れることなく連続的に高炉スラグ粉末の水和が促進する。つまり、上記第四項目に係るセメント組成物は、混合物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末により混合物の強度発現性がさらに高まるものである。
本発明の第五項目は、上記第一項目〜上記第四項目のいずれか一つにおいて次の内容を含むものである。前記セメントクリンカ粉末のTiO2含有率、MnO含有率、P2O5含有率、Na2O含有率及びK2O含有率をそれぞれT質量%、M質量%、P質量%、N質量%及びK質量%と定義した場合における前記セメントクリンカ粉末の物性値「(T+M+P)/(N+0.658×K)」が0.80以上1.40以下である。
上記第五項目によれば、セメントクリンカ粉末の水和時にセメントクリンカ粉末に含まれるSO3をセメントクリンカ粉末の外部に溶出することを促進する促進要素(Na2O及びK2O)と阻害する阻害要素(TiO2、MnO及びP2O5)とがセメントクリンカ粉末において均等に含まれることになる。このため、上記セメント組成物を水と混練すると(このセメント組成物に含まれるセメントクリンカ粉末が水和すると)、上記促進要素によって多くのSO3がセメントクリンカ粉末から溶出され、かつ、セメントクリンカ粉末からのSO3の溶出速度が過剰に速くなることが上記阻害要素により抑制されるため、セメントクリンカ粉末に含まれる多くのSO3が長時間にわたって徐々にセメントクリンカ粉末から溶出される。つまり、上記セメント組成物を水と混練すると、セメントクリンカ粉末から溶出される多くのSO3と石灰石粉末及び高炉スラグ粉末とを徐々に反応させることができるため、高い強度及び長時間にわたる高い流動性を発揮するセメント混練物を製造することができる。
本発明の第六項目は、次のようなセメント組成物の製造方法に係るものである。この製造方法は、仕上工程及び混合工程を備えている。前記仕上工程において、セメントクリンカを石膏と共に粉砕して混合粉末を製造する。前記混合工程において、前記混合粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を混合してセメント組成物を製造する。前記石灰石粉末及び前記高炉スラグ粉末は、前記セメント組成物において合計で10.0質量%以下の割合で含まれている。前記石膏の粉末は、前記セメント組成物においてSO3換算で0.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれている。
上記第六項目によれば、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末がセメント組成物において合計で10.0質量%以下の割合で含まれており、かつ、セメント組成物において石膏の粉末がSO3換算で2.4質量%以下の割合で含まれているため、セメント組成物において石膏の粉末並びに混合材粉末(石灰石粉末及び高炉スラグ粉末)が少量含まれていることになる。その上で、セメント組成物において石膏の粉末がSO3換算で0.6質量%以上の割合で含まれている。このため、このセメント組成物を水と混練すると、石膏の粉末に含まれるSO3により高炉スラグ粉末の水和反応が効果的に促進され、高強度のセメント混練物を製造することができる。つまり、上記第六項目によれば、石膏の粉末及び高炉スラグ粉末により強度発現性が高まるセメント組成物を製造することができる。
本発明の第七項目は、上記第六項目において焼成工程をさらに備えるものである。当該焼成工程において、廃石膏ボードをセメント原料として前記セメントクリンカを製造する。
上記第七項目によれば、廃石膏ボードに含まれるSO3を利用してセメント組成物の強度発現性を高めることができ、廃石膏ボードをセメント組成物の原料として有効に利用することができる。
以上のように、本発明によれば、セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物であって、石膏粉末及び高炉スラグ粉末によって強度発現性が高まるセメント組成物を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るセメント組成物を製造するセメント製造装置を示す全体構成図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るセメント組成物を製造するためのセメント製造装置1を示す全体構成図である。図1に示すように、セメント製造装置1は、クリンカサイロ2、仕上ミル3、分級装置4、混合装置5及びセメントサイロ6を備える。クリンカサイロ2は、セメント焼成装置(不図示)から排出されるクリンカ(不図示)を貯蔵する。仕上ミル3は、クリンカサイロ2から排出されるクリンカCを石膏Gと共に粉砕して粉砕物D(混合粉末)を製造する。分級装置4は、仕上ミル3から排出される粉砕物Dを分級して粗粉Rと微粉Fとに分離する。混合装置5は、分級装置4から排出される微粉Fを石灰石粉末L及び高炉スラグ粉末Sと共に混合し、混合物M(セメント組成物)を製造する。セメントサイロ6は、混合装置5から排出される混合物Mを貯蔵する。また、分級装置4は、粗粉Rを仕上ミル3に戻す。仕上ミル3は、分級装置4から粗粉Rを戻された場合には、クリンカCを石膏G及び粗粉Rと共に粉砕して粉砕物Dを製造する。
本発明の一実施形態に係るセメント組成物は、クリンカCの粉末、石膏Gの粉末、石灰石粉末L及び高炉スラグ粉末Sを含む混合物Mからなる。石灰石粉末L及び高炉スラグ粉末Sは、混合物Mにおいて合計で10.0質量%以下の割合で含まれている。石膏Gの粉末は、混合物MにおいてSO3換算で0.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれている。好ましくは、クリンカCの粉末のSO3含有率が0.80質量%以上(より好ましくは0.94質量%以上)であり、石膏Gの粉末が混合物MにおいてSO3換算で1.4質量%以上(より好ましくは1.6質量%以上)の割合で含まれている。さらに好ましくは、混合物Mにおいて、SO3含有率が0.56質量%以下であるセメントクリンカ粉末は含まれていない。
クリンカCの粉末に含まれるSO3をクリンカSO3と定義し、石膏Gの粉末に含まれるSO3を石膏SO3と定義し、混合物Mに対するクリンカSO3の割合をS1質量%と定義し、混合物Mに対する石膏SO3の割合をS2質量%と定義した場合、本発明の一実施形態に係るセメント組成物において、S1質量%とS2質量%との合計値が2.60質量%以上(好ましくは2.65質量%以上)であり、かつ、S1質量%に対するS2質量%の比(割合)が1.40以上3.00以下(より好ましくは1.497以上2.837以下)であることが好ましい。
好ましくは、クリンカCの粉末のTiO2含有率、MnO含有率、P2O5含有率、Na2O含有率及びK2O含有率をそれぞれT質量%、M質量%、P質量%、N質量%及びK質量%と定義した場合におけるクリンカCの粉末の物性値「(T+M+P)/(N+0.658×K)」が0.80以上1.40以下である。
本発明の一実施形態に係るセメント組成物の製造方法は、仕上工程(図1に示す仕上ミル3による粉砕工程)及び混合工程(図1に示す混合装置5による混合工程)を備えている。上記仕上工程において、セメントクリンカ(図1に示すクリンカC)を石膏(図1に示す石膏G)と共に粉砕して混合粉末(図1に示す粉砕物Dに含まれるクリンカC及び石膏Gの混合粉末)を製造する。上記混合工程において、上記混合粉末、石灰石粉末(図1に示す石灰石粉末L)及び高炉スラグ粉末(図1に示す高炉スラグ粉末S)を混合してセメント組成物(図1に示す混合物M)を製造する。なお、本発明に係るセメント組成物の製造方法は、図1に示すセメント製造装置1を使用する方法に限定されるものではない。
また、本発明の一実施形態に係るセメント組成物の製造方法は、焼成工程(図1に示す製造装置1の前段において図1に示すクリンカCを製造する工程)をさらに備えることもできる。この場合、この焼成工程において、廃石膏ボード(不図示)をセメント原料としてセメントクリンカ(図1に示すクリンカC)を製造する。
なお、上記実施形態において、石灰石粉末Lを混合装置5に供給することに代えて/と共に、石灰石(不図示)をクリンカC及び石膏Gと共に仕上ミル3に供給してもよい。
次に、本発明の一実施形態に係るセメント組成物の実験例について説明する。この実験例は、セメントクリンカ粉末(Cli1〜Cli6)、石膏粉末及び混合材粉末(石灰石粉末及び高炉スラグ粉末)を様々な割合で混合して様々なセメント組成物を製造し、これらセメント組成物それぞれから製造したセメント混練物の「材齢28日の圧縮強さ」を測定したものである。表1〜表4は、この実験例において使用したセメント組成物の原料の組成又は物性を原料ごとに示している。表5〜表10は、この実験例において製造したセメント組成物の組成と強度発現性との関係を実験例ごとに示している。表11は、この実験例において製造したセメント組成物の物性値を実験例ごとに示している。
なお、表1〜表10において、「クリンカ」とはセメントクリンカ粉末を意味しており、「石膏」とは石膏粉末を意味しており、「混合材」とは混合材粉末を意味しており、「石灰石」とは石灰石粉末を意味しており、「高炉スラグ」とは高炉スラグ粉末を意味している。
表1は、上記実験例において使用したセメントクリンカ粉末(図1に示すクリンカCの粉末に相当)における各化合物の含有率(質量%)を示している。表1において、ig.loss(Ignition Loss)は、強熱原料(揮発性物質)を意味している。Na2Oeqは、全アルカリを意味している。全アルカリは、式「Na2O+0.658×K2O」により算出される値である。f.CaOは、遊離酸化カルシウムを意味している。遊離酸化カルシウムとは、セメント原料を焼成した時に二酸化ケイ素や酸化アルミニウムと反応せずに残った酸化カルシウムをいう。
Figure 2021160954
表2は、上記実験例において使用したセメントクリンカ粉末のモジュラスを示している。表2において、HM(Hydraulic Modulus)は水硬率を示しており、SM(Silica Modulus)はケイ酸率を示しており、IM(Iron Modulus)は鉄率を示しており、AI(Activity Index)は活動係数を示している。HMは、(SiO2+Al2O3+Fe2O3)に対するCaOの割合である。SMは、(Al2O3+Fe2O3)に対するSiO2の割合である。IMは、Fe2O3に対するAl2O3の割合である。AIは、Al2O3に対するSiO2の割合である。表2に示すように、上記実験例において使用したセメントクリンカ粉末のモジュラスは次の通りである。すなわち、HMが2.15以上2.21以下であり、SMが2.18以上2.42以下であり、IMが1.87以上2.18以下であり、AIが3.19以上3.70以下である。
また、表2は、上記実験例において使用したセメントクリンカ粉末の鉱物組成も示している。表2に示す鉱物組成は、ボーグ式(Bogue式)により算出したものである。表2において、C3Sはケイ酸三カルシウム(3CaO・SiO2)であり、C2Sはケイ酸二カルシウム(2CaO・SiO2)であり、C3Aはアルミン酸三カルシウム(3CaO・Al2O3)であり、C4AFは鉄アルミン酸四カルシウム(4CaO・Al2O3・Fe2O3)である。表2に示すように、上記実験例において使用したセメントクリンカ粉末の鉱物組成は次の通りである。すなわち、C3Sが55.2質量%以上62.0質量%以下であり、C2Sが12.7質量%以上18.6質量%以下であり、C3Aが10.1質量%以上12.2質量%以下であり、C4AFが9.1質量%以上9.6質量%以下である。
さらに、表2は、上記実験例において使用したセメントクリンカ粉末の物性値も示している。この物性値は、セメントクリンカ粉末における強度発現促進指標値に対する強度発現阻害指標値の割合を示している。この強度発現促進指標値は、セメントクリンカ粉末における全アルカリの含有率である。この強度発現阻害指標値は、セメントクリンカ粉末におけるTiO2、MnO及びP2O5の合計含有率(質量%)である。表2に示すように、この実験例において使用したセメントクリンカ粉末の上記物性値は、0.853以上1.326以下である。
Figure 2021160954
表3は、上記実験例において使用した石灰石粉末及び高炉スラグ粉末の化学組成を示している。
Figure 2021160954
表4は、上記実験例において使用した石灰石粉末及び高炉スラグ粉末の比表面積(ブレーン比表面積)及び活性度指数を示している。ここで、活性度指数は、材齢28日の時点におけるものである。
Figure 2021160954
表5〜表10は、セメント組成物において使用したセメントクリンカ粉末の種類、セメント組成物のSO3換算石膏粉末含有率(質量%)、石灰石粉末含有率(質量%)、高炉スラグ粉末含有率(質量%)、混合材粉末合計含有率(石灰石粉末及び高炉スラグ粉末の合計含有率:質量%)、並びに、得られたセメント組成物から製造したセメント混練物の「材齢28日における圧縮強さ(N/mm2)」の関係を示している。
表5において、実験例A1〜A3の組は次のことを示している。セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物において、石膏粉末含有率がSO3換算で1.2質量%以上2.4質量%以下であれば、セメント組成物の石膏粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。実験例A4〜A6の組は次のことを示している。すなわち、実験例A1〜A3の組において石灰石粉末及び高炉スラグ粉末の合計含有率(混合材粉末合計含有率)を7.5質量%から10.0質量%にした場合であっても、セメント組成物の石膏粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。
表5において、実験例A7〜A10の組、実験例A11〜A14の組、実験例A15〜A18の組、実験例A19〜A22の組は、次のことを示している。すなわち、実験例A1〜A3の組においてセメントクリンカ粉末の種類を変えた場合であっても、セメント組成物の石膏粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。さらに、石膏粉末含有率がSO3換算で0.6質量%以上1.2質量%未満であっても、セメント組成物の石膏粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。
表5において、実験例A23及びA24の組、実験例A25及びA26の組は、次のことを示している。すなわち、実験例A1及びA2の組において石灰石粉末含有率及び高炉スラグ粉末含有率を変えた場合であっても、セメント組成物の石膏粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。
Figure 2021160954
表6において、実験例a1〜a24の組は次のことを示している。すなわち、セメントクリンカ粉末、石膏粉末及び石灰石粉末を含む混合物からなるセメント組成物において、石膏粉末含有率がSO3換算で1.2質量%以上2.4質量%以下であっても、高炉スラグ粉末が含まれていなければ、セメント組成物の石膏粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが低下する。
Figure 2021160954
以上により、表5及び表6に示す実験例から次の結論を導出することができる。すなわち、セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物において、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末が合計で10.0質量%以下の割合で含まれており、かつ、石膏粉末がSO3換算で0.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれていれば、このセメント組成物を水と混練すると、石膏粉末に含まれるSO3により高炉スラグ粉末の水和反応が効果的に促進され、高強度のセメント混練物を製造することができる。つまり、このようなセメント組成物は、混合物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末により混合物の強度発現性が高まるものである。
表7は、表5に示す実験例A1〜A26を並び替えたものである。実験例A1及びA4の組は次のことを示している。すなわち、セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物において、石膏粉末含有率がSO3換算で1.2質量%であれば、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが減少する。実験例A2及びA5の組、実験例A3及びA6の組は、次のことを示している。すなわち、実験例A1及びA4の組において石膏粉末含有率をSO3換算で1.8質量%以上2.4質量%以下とした場合、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。
表7において、実験例A7及びA11の組、実験例A8及びA12の組、実験例A9及びA13の組、実験例A10及びA14の組、実験例A15及びA19の組、実験例A16及びA20の組、実験例A17及びA21の組、実験例A18及びA22の組は、次のことを示している。すなわち、実験例A1及びA4の組においてセメントクリンカ粉末の種類を変えた場合であっても、石膏粉末含有率がSO3換算で1.2質量%以下であれば、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが減少するし、石膏粉末含有率がSO3換算で1.8質量%以上2.4質量%以下であれば、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。
表7において、実験例A23及びA25の組、実験例A24及びA26の組は、次のことを示している。すなわち、実験例A1及びA4の組、実験例A2及びA5の組において石灰石粉末含有率及び高炉スラグ粉末含有率を変えた場合であっても、石膏粉末含有率がSO3換算で1.2質量%である場合には、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが減少し、石膏粉末含有率がSO3換算で1.8質量%である場合には、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。
Figure 2021160954
表8において、実験例B1及びB2の組は次のことを示している。すなわち、セメント組成物中の石膏粉末含有率をSO3換算で1.6質量%にした場合であっても、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。
Figure 2021160954
表9は、表6に示す実験例a1〜a24を並び替えたものである。表9において、実験例a1〜a24の組は次のことを示している。すなわち、セメントクリンカ粉末、石膏粉末及び石灰石粉末を含む混合物からなるセメント組成物において、混合材粉末合計含有率が10.0質量%以下であり、石膏粉末含有率がSO3換算で1.8質量%以上2.4質量%以下であっても、高炉スラグ粉末が含まれていなければ、セメント組成物の混合材粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが低下する。
Figure 2021160954
表10において、実験例b1及びb2の組は次のことを示している。すなわち、表7に示す実験例A2及びA5の組においてCli6を使用する場合、石膏粉末含有率がSO3換算で1.8質量%であり、かつ、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末の合計含有率(混合材粉末合計含有率)が10.0質量%以下であっても、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが減少する。なお、表1に示すように、Cli1〜Cli5(実験例A1〜A26、B1及びB2において使用したセメントクリンカ粉末)のSO3含有率は0.94質量%以上であるのに対し、実験例b1及びb2において使用したCli6のSO3含有率は0.56質量%である。
Figure 2021160954
以上により、表7〜表10に示す実験例から次の結論を導出することができる。すなわち、セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物において、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末が合計で10.0質量%以下の割合で含まれており、石膏粉末がSO3換算で1.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれており、セメントクリンカ粉末のSO3含有率が0.80質量%以上(厳格には0.94質量%以上)であれば、このセメント組成物を水と混練すると、石膏粉末に含まれる多くのSO3によりセメントクリンカ粉末中のアルミネートの急激な水和(瞬結)が抑制され、セメントクリンカ粉末に含まれるアルミネートは石灰石粉末と反応する。これにより、セメントクリンカ粉末から多くのSO3が溶出されるため、セメントクリンカ粉末から溶出された多くのSO3により高炉スラグ粉末の水和が促進し、高強度のセメント混練物が製造される。つまり、このようなセメント組成物は、混合物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末により混合物の強度発現性がさらに高まるものである。
さらに、SO3含有率が0.56質量%以下であるセメントクリンカ粉末は、水と混練されても高炉スラグ粉末の水和を促進させるだけの量のSO3を溶出させることができない。このため、SO3含有率が0.56質量%以下であるセメントクリンカ粉末がセメント組成物に含まれていないと、このセメント組成物においてセメントクリンカ粉末全量に対する「高炉スラグ粉末の水和を促進させるセメントクリンカ粉末」の割合が高くなり、セメント組成物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末によりセメント組成物の強度発現性がさらに高まることになる。
次に、表11について説明するが、その前に表5及び表10について再度触れておく。表5において、実験例A1〜A3の組、実験例A4〜A6の組、実験例A8〜A10の組、実験例A12〜A14の組、実験例A16〜A18の組、実験例A20〜A22の組をそれぞれ参照すると、石膏粉末含有率がSO3換算で1.2質量%から1.8質量%に増加するとセメント混練物の圧縮強さが急激に上昇するが、石膏粉末含有率がSO3換算で1.8質量%から2.4質量%に増加してもセメント混練物の圧縮強さはわずかにしか上昇しない。
つまり、これらの実験例のうち、「石膏粉末含有率をSO3換算で1.8質量%又は2.4質量%とする実験例」(以下「実験例X群」とする。)は、セメント組成物に含まれる石膏粉末によってセメント組成物の強度発現性を最大限発揮させているものである。また、これらの実験例のうち、「石膏粉末含有率をSO3換算で1.2質量%とする実験例」(以下「実験例Y1群」とする。)は、セメント組成物に含まれる石膏粉末によってセメント組成物の強度発現性を高めているものの最大限発揮させてはいないものである。
なお、表7の説明において上述したように、これらの実験例のうち、「石膏粉末含有率をSO3換算で1.8質量%又は2.4質量%とする実験例」(実験例X群)においては、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが増加する。また、これらの実験例のうち、「石膏粉末含有率をSO3換算で1.2質量%とする実験例」(実験例Y1群)においては、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが減少する。一方、表10に示す実験例b1及びb2の組(以下「実験例Y2群」とする。)においては、石膏粉末含有率がSO3換算で1.8質量であってもセメントクリンカ粉末のSO3含有率が低いために、セメント組成物の高炉スラグ粉末含有率が増加するにつれてセメント混練物の圧縮強さが減少する。
表11は、実験例X群、実験例Y1群及び実験例Y2群それぞれについて、「S1+S2」、「S2/S1」を示している。なお、セメントクリンカ粉末に含まれるSO3をクリンカSO3と定義し、石膏粉末に含まれるSO3を石膏SO3と定義し、セメント組成物に対するクリンカSO3の割合をS1質量%と定義し、セメント組成物に対する石膏SO3の割合をS2質量%と定義した場合において、「S1+S2」はS1質量%とS2質量%との合計値であり、「S2/S1」はS1質量%に対するS2質量%の比(割合)である。
実験例X群において、「S1+S2」は2.65以上3.60以下であり、「S2/S1」は1.497以上2.837以下である。また、実験例Y1、Y2群においては、「S1+S2」が2.40以下であり、「S2/S1」が0.998以上3.571以下である。つまり、セメント組成物において、「S1+S2」が2.65以上3.60以下であって「S2/S1」が1.497以上2.837以下であることにより、セメント組成物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末によってセメント組成物の強度発現性が最大限発揮される。なお、実験例Y1、Y2群の「S1+S2」が実験例X群の「S1+S2」よりも低いことを考慮すると、セメント組成物において、「S1+S2」が3.60を超えていても、「S2/S1」が1.497以上2.837以下であれば、セメント組成物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末によってセメント組成物の強度発現性が最大限発揮される、と考えられる。
Figure 2021160954
以上により、表11に示す実験例から次の結論を導出することができる。すなわち、セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物において、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末が合計で10.0質量%以下の割合で含まれており、石膏がSO3換算で0.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれており、「S1+S2」が2.60以上(厳格には2.65以上)であり、かつ、「S2/S1」が1.40以上3.00以下(厳格には1.497以上2.837以下)であれば、セメント組成物において多くのクリンカSO3と多くの石膏SO3とが互いに均衡して含まれていることになる。
このため、このセメント組成物を水と混練すると、混練初期段階においては石膏粉末から石膏SO3が溶出し、混練初期段階経過後においてはセメントクリンカ粉末からクリンカSO3が溶出する。これにより、混練段階において、石膏及びセメントクリンカ粉末から途切れることなく連続的にSO3が溶出し、このSO3により途切れることなく連続的に高炉スラグ粉末の水和が促進する。したがって、このようなセメント組成物は、混合物に含まれる石膏粉末及び高炉スラグ粉末により混合物の強度発現性がさらに高まると考えられる。
1 セメント製造装置
2 クリンカサイロ
3 仕上ミル
4 分級装置
5 混合装置
6 セメントサイロ
C クリンカ
D 粉砕物
F 微粉
G 石膏
L 石灰石粉末
M 混合物
R 粗粉
S 高炉スラグ粉末

Claims (7)

  1. セメントクリンカ粉末、石膏粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を含む混合物からなるセメント組成物であって、
    前記石灰石粉末及び前記高炉スラグ粉末は、前記混合物において合計で10.0質量%以下の割合で含まれており、
    前記石膏粉末は、前記混合物においてSO3換算で0.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれていることを特徴とするセメント組成物。
  2. 前記セメントクリンカ粉末のSO3含有率は0.80質量%以上であり、
    前記石膏粉末は、前記混合物においてSO3換算で1.4質量%以上の割合で含まれていることを特徴とする請求項1に記載のセメント組成物。
  3. 前記混合物において、SO3含有率が0.56質量%以下であるセメントクリンカ粉末が含まれていないことを特徴とする請求項2に記載のセメント組成物。
  4. 前記セメントクリンカ粉末に含まれるSO3をクリンカSO3と定義し、前記石膏粉末に含まれるSO3を石膏SO3と定義し、前記混合物に対する前記クリンカSO3の割合をS1質量%と定義し、前記混合物に対する前記石膏SO3の割合をS2質量%と定義した場合において、
    前記S1質量%と前記S2質量%との合計値が2.60質量%以上であり、かつ、前記S1質量%に対する前記S2質量%の割合が1.40以上3.00以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のセメント組成物。
  5. 前記セメントクリンカ粉末のTiO2含有率、MnO含有率、P2O5含有率、Na2O含有率及びK2O含有率をそれぞれT質量%、M質量%、P質量%、N質量%及びK質量%と定義した場合における前記セメントクリンカ粉末の物性値「(T+M+P)/(N+0.658×K)」が0.80以上1.40以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセメント組成物。
  6. セメント組成物の製造方法であって、
    仕上工程及び混合工程を備えており、
    前記仕上工程において、セメントクリンカを石膏と共に粉砕して混合粉末を製造し、
    前記混合工程において、前記混合粉末、石灰石粉末及び高炉スラグ粉末を混合してセメント組成物を製造し、
    前記石灰石粉末及び前記高炉スラグ粉末は、前記セメント組成物において合計で10.0質量%以下の割合で含まれており、
    前記石膏の粉末は、前記セメント組成物においてSO3換算で0.6質量%以上2.4質量%以下の割合で含まれていることを特徴とするセメント組成物の製造方法。
  7. 焼成工程をさらに備え、
    当該焼成工程において、廃石膏ボードをセメント原料として前記セメントクリンカを製造することを特徴とする請求項6に記載のセメント組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023248970A1 (ja) * 2022-06-21 2023-12-28 デンカ株式会社 セメント組成物、補修方法及びコンクリート構造物

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