JP2021156578A - X線装置、x線画像生成方法および構造物の製造方法 - Google Patents

X線装置、x線画像生成方法および構造物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】位相画像データや散乱画像データの解像度を向上可能なX線装置を提供する。【解決手段】X線装置100は、被測定物Sへ向けてX線を出射するX線源2と、X線を通過させる開口部を有し、開口部以外でX線を遮蔽する遮蔽部材611と、X線の進行方向Zrと交差する方向において、遮蔽部材と被測定物との間の相対的な位置を変更する変更部613と、変更部により変更された複数の位置において、開口部および被測定物を通過したX線の強度分布を出力信号として出力する検出器4と、検出器からの出力信号を用いて、開口部の方向に沿った大きさよりも小さい大きさの領域におけるX線の強度分布の関する情報を生成する生成部53と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、X線装置、X線画像生成方法および構造物の製造方法に関する。
従来から、被測定物にて偏向したX線の位相情報に基づいて、被測定物の内部構造の画像を生成するX線装置が知られている。X線の位相情報を取得するために、X線源および被測定物の間と、被測定物および検出器の間とにマスクを配置し、偏向したX線を計測するX線装置がある(たとえば特許文献1)。このようなX線装置で生成される被測定物の内部構造の画像の解像度(分解能)は遮蔽部材に設けられた開口部の大きさによって決まるが、開口部が小さい遮蔽部材を作成することが困難であるため、画像の高解像度化が困難である。
特許第5280361号公報
第1の態様によると、X線装置は、被測定物へ向けてX線を出射するX線源と、前記X線を通過させる開口部を有し、前記開口部以外で前記X線を遮蔽する遮蔽部材と、前記X線の進行方向と交差する方向において、前記遮蔽部材と前記被測定物との間の相対的な位置を変更する変更部と、前記変更部により変更された複数の位置において、前記開口部および前記被測定物を通過した前記X線の強度分布を出力信号として出力する検出器と、前記検出器からの出力信号を用いて、前記開口部の前記方向に沿った大きさよりも小さい大きさの領域における前記X線の前記強度分布に関する情報を生成する生成部と、を備える。
第2の態様によると、X線画像生成方法は、被測定物へ向けてX線を出射することと、開口部を有する遮蔽部材により前記開口部にて前記X線を通過させることと、前記X線の進行方向と交差する方向において、前記遮蔽部材と前記被測定物との間の相対的な位置を変更すること、変更された複数の前記位置において、前記開口部および前記被測定物を通過した前記X線の強度分布を出力信号として出力することと、前記出力信号を用いて、前記開口部の前記方向に沿った大きさよりも小さい大きさの領域における前記X線の前記強度分布に関する情報を生成することと、を備える。
実施の形態によるX線装置の要部構成の一例を模式的に示す図である。 光学ユニットの一例を模式的に示す図である。 画像データを生成する際のX線源と、第1光学素子の開口と、第2光学素子の開口と、被測定物と、検出器の画素との位置関係を拡大して模式的に示す図である。 画像データを生成する際のX線源と、第1光学素子の開口と、第2光学素子の開口と、被測定物と、検出器の画素との位置関係を拡大して模式的に示す図である。 実施の形態によるX線装置の動作を説明するフローチャートである。 微分位相画像データを生成する場合のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態による構造物製造システムの構成を模式的に示すブロック図である。 実施の形態による構造物製造システムが実行する処理を説明するフローチャートである。
図面を参照しながら、一実施の形態によるX線装置について説明する。X線装置は、被測定物にX線を照射して、被測定物を透過したX線を検出することにより、被測定物の内部情報(たとえば内部構造)等を被測定物を破壊することなく取得する。X線装置は、例えば、生体を被測定物として、生化学や医療等にも用いることができる。
図1は本実施の形態によるX線装置100の構成の一例を示す図である。なお、説明の都合上、X軸、Y軸、Z軸からなる座標系を図示の通りに設定する。
X線装置100は、筐体1と、X線源2と、載置部3と、検出器4と、制御装置5と、光学ユニット6とを備える。筐体1は、その下面が工場等の床面に実質的に平行(水平)となるように配置されている。筐体1の内部には、X線源2と、載置部3と、検出器4と、光学ユニット6とが収容される。筐体1は、X線が筐体1の外部に漏洩しないようにするため、X線遮蔽材料を含む。なお、X線遮蔽材料として鉛を含む。
X線源2は、制御装置5による制御に応じて、図1に示す出射点Pを頂点としてZ軸に平行な光軸Zrに沿って、Z軸+方向へ向けてX線を放射する。この出射点Pは後述するX線源2の内部で加速、集束された電子線の焦点位置と一致する。すなわち、光軸Zrは、X線源2の電子線の焦点位置である出射点Pと、後述する検出器4の撮像領域の中心とを結ぶ軸である。なお、X線源2から放射するX線は、円錐状に拡がるX線(いわゆるコーンビーム)、扇状のX線(いわゆるファンビーム)、および直線状のX線(いあわゆるペンシルビーム)のいずれでもよい。なお、ファンビームおよびペンシルビームを用いる場合は、被測定物S全体を検査するために、ビームと被測定物Sとを相対的に移動させるスキャン動作を行う必要がある。X線源2は、たとえば約50eVの超軟X線、約0.1〜2keVの軟X線、約2〜20keVのX線および約20keV〜数MeVの硬X線の少なくとも1つを照射する。
載置部3は、被測定物Sが載置される載置台31と、回転駆動部32、X軸移動部33、Y軸移動部34およびZ軸移動部35からなるマニピュレータ部36とを備え、X線源2よりもZ軸+側に設けられている。
載置台31は、回転駆動部32により回転可能に設けられる。後述するように、回転駆動部32による回転軸YrがX軸、Y軸、Z軸方向に移動する際に、載置台31はともに移動する。
回転駆動部32は、たとえば電動モータ等によって構成され、後述する制御装置5により制御されて駆動した電動モータが発生する回転力によって、載置台31を回転させる。載置台31の回転軸Yrは、Y軸に平行、かつ、載置台31の中心を通過する。
X軸移動部33、Y軸移動部34およびZ軸移動部35は、制御装置5により制御されて、載置台31をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向にそれぞれ移動させる。Z軸移動部35は、制御装置5により制御されて、X線源2から被測定物Sまでの距離が、撮影される画像における被測定物Sの拡大率に応じた距離となるように載置台31をZ軸方向に移動させる。
検出器4は、載置台31よりもZ軸+側に設けられている。すなわち、載置台31は、Z軸方向において、X線源2と検出器4との間に設けられる。検出器4は、公知のシンチレーション物質を含むシンチレータ部、光電子増倍管、CCD等の受光部等によって構成され、X線源2から出射され、載置台31上に載置された被測定物Sを透過した透過X線を含むX線を受光する。検出器4は、受光したX線のエネルギーを光エネルギーに変換した後、当該光エネルギーを電気エネルギーに変換し、電気信号として出力する。
なお、検出器4は、入射するX線のエネルギーを光エネルギーに変換することなく電気信号に変換して出力してもよい。また、検出器4は、複数の画素を有しており、それらの画素は2次元的に配列されている。これにより、X線源2から放射され、被測定物Sを通過したX線の2次元的な強度分布データを一括して取得できる。従って、1回の撮影で被測定物Sの全体の投影像を取得することができる。
光学ユニット6は、被測定物Sの位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成するための第1光学ユニット61と第2光学ユニット62とを有する。なお、本実施の形態においては、光学ユニット6は公知のコーデッドアパーチャ(CA)方式により位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成するための構造を有するものとして説明を行う。
第1光学ユニット61は、X線源2と被測定物Sとの間のX線の経路中に配置される。第1光学ユニット61は、第1光学素子611と、第1光学素子611の位置を調節する調節部613とを有する。第1光学素子611は、たとえば金属製の板状部材に形成された複数の開口を有し、開口にてX線を通過させ、開口以外でX線を遮蔽する遮蔽部材である。開口の形状はスリット状でもよいし、三角形や矩形等の多角形もしくは真円および楕円を含む円形でもよい。第1光学素子611は、取付構造(不図示)を介して調節部613に取り付けられる。調節部613は、後述する制御装置5の制御に応じて、第1光学素子611の位置を調節する。調節部613は、第1光学素子611のX軸方向の位置を調節するX軸調節部614と、Y軸方向の位置を調節するY軸調節部615と、Z軸方向の位置を調節するZ軸調節部616とを有する。
第2光学ユニット62は、被測定物Sと検出器4との間のX線の経路中に配置される。第2光学ユニット62は、第1光学ユニット61と同様に、第2光学素子621と、調節部623とを有する。第2光学素子621は、たとえば金属製の板状部材に形成された複数の開口を有、開口にてX線を通過させ、開口以外でX線を遮蔽する遮蔽部材である。開口の形状はスリット状でもよいし、三角形や矩形等の多角形もしくは真円および楕円を含む円形でもよい。第2光学素子621は、取付構造(不図示)を介して調節部623に取り付けられる。調節部623は、後述する制御装置5の制御に応じて、第2光学素子621の位置を調節する。調節部623は、第2光学素子621のX軸方向の位置を調節するX軸調節部624と、Y軸方向の位置を調節するY軸調節部625と、Z軸方向の位置を調節するZ軸調節部626とを有する。なお、第2光学素子621が有する開口の形状は、第1光学素子611が有する開口の形状に対応した形状とする。
図2に、第1光学素子611と第2光学素子621の一例を模式的に示す。図2(a)は、第1光学素子611と第2光学素子621のXY平面における形状を模式的に示す図であり、開口の形状をスリット状にした場合を例として示す。第1光学素子611は複数の開口619(619a、619b、619c、619d)を有し、第2光学素子621は複数の開口629(629a、629b、629c、629d)を有する。第2光学素子621の開口629のピッチは、検出器4の画素の配列ピッチにより決定される。第1光学素子611の開口619のピッチは、検出器4の画素の配列ピッチと、X線源2から被測定物Sまでの距離と、X線源2から検出器4までの距離とに基づいて決定される。なお、図2(a)に示す開口619、629の個数は一例であり、図に示す個数よりも多くてもよいし、少なくてもよい。
図2(b)に示すように、X線源2から出射したX線は、第1光学素子611の開口619を透過し、開口619以外の領域では吸収される。開口619を通過したX線は、第2光学素子621の開口629を通過し、開口629以外の領域では吸収される。図2(b)に示すように開口619a、619b、619c、619dを通過したX線は、それぞれ開口629a、629b、629c、629dを通過する。すなわち、第1光学素子611の開口619a、619b、619c、619dと第2光学素子621の開口629a、629b、629c、629dとはそれぞれ一対一に対応するように配置される。開口629を透過したX線は検出器4に入射する。図に示す例では、開口629a、629b、629c、629dを通過したX線は、それぞれ検出器4の画素411a、411b、411c、411dに入射する。
図2(c)に示すように、第1光学素子611と第2光学素子621との間に被測定物Sが存在する場合、開口619を通過しX線は被測定物Sの内部にて屈折、散乱等をして、わずかに偏向する。図2(c)に示す例では、第1光学素子611の開口619b、619cを通過したX線は被測定物S内部で位相が変調するため、実線で示す被測定物Sが無い場合のX線の経路と比較して、破線で示すように偏向する。この偏向により、第2光学素子621の開口629b、629cを通過して検出器4の画素411b、411cへ入射するX線量は、図2(b)に示す被測定物Sが存在しない場合と比較して増減する。この増減したX線量には、偏向により位相が変化しコントラストが生じたX線の情報が含まれる。後述する画像生成部53は、この位相が変化して生じたコントラストに基づいて位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成する。
図1に示す制御装置5は、マイクロプロセッサやその周辺回路等を有しており、不図示の記憶媒体(たとえばフラッシュメモリ等)に予め記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、X線装置100の各部を制御する。制御装置5は、X線源2の動作を制御するX線制御部51と、マニピュレータ部36の駆動動作を制御する載置台制御部52と、検出器4から出力された電気信号に基づいて被測定物SのX線投影画像データを生成する画像生成部53と、第1光学素子611および第2光学素子621の位置を調節する調節部613、623の駆動動作を制御する光学ユニット制御部54と、を有する。
画像生成部53は、被測定物Sの内部でのX線の散乱および位相変調の少なくとも一方により生じるX線の強度分布の変化に関する情報に基づいて位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成する。
画像再構成部56は、被測定物Sに対するX線照射方向を相対的に変化させて投影し、それにより得られた複数の位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方に基づいて、公知の画像再構成処理方法を用いることで、被測定物Sの再構成画像を生成する。画像再構成処理により、被測定物Sの内部構造(断面構造)である断面画像データや3次元データが生成される。なお、断面画像データとは、XZ平面と平行な面内における被測定物Sの構造データを含む。画像再構成処理としては、逆投影法、フィルタ補正逆投影法、逐次近似法等がある。
以下、本実施の形態のX線装置100が行う位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成する処理について説明する。
図3(a)、(d)は、X線源2と、第1光学素子611の開口619と、第2光学素子621の開口629と、被測定物Sと、検出器4の画素411との位置関係を拡大して模式的に示す。なお、図3(a)、(d)においては、載置台31を省略している。
上述したように、X線源2から出射されたX線は、一部が第1光学素子611の開口619を通過し、他は第1光学素子611にて吸収される。開口619を通過したX線は、被測定物Sの一部の領域R1とR2とを透過する。図3(a)に示すように、X線が透過する被測定物Sの領域R1とR2とを合わせたX方向(すなわちX線が進行する方向と交差する方向)の長さは、開口619のX方向の長さ(開口幅)dに対応する。被測定物Sの領域R1とR2とを透過したX線は、第2光学素子621の開口629を通過して検出器4の画素411に入射する。
調節部623のX軸調節部624は、光学ユニット制御部54に制御され、第2光学素子621をX方向に沿って移動させる。これにより、第2光学素子621の開口629は画素411の範囲をX方向に沿って移動する。例えば、開口629は、図3(a)において、画素411の左端から右端までX方向−側に等速で移動する。これにより、画素411におけるX方向に沿ったX線の検出強度の分布が得られる。すなわち、被測定物Sの領域R1とR2との内部で位相が変調されたX線は偏向し、開口629を通過して画素411に入射する。開口629の移動に伴って、画素411は、入射したX線、すなわち被測定物Sの一部の領域R1とR2とを透過したX線の強度分布に応じた出力信号を出力する。この出力信号には、被測定物Sの領域R1およびR2の内部でのX線の散乱および位相変調の少なくとも一方により生じるX線の強度分布の変化に関する情報が含まれる。図3(b)は、この場合に第1光学素子611の開口619を通過して被測定物Sの領域R1とR2とを透過して画素411に入射したX線の強度分布I1(x)を模式的に示す。なお、xは画素411におけるX方向の位置を示す。
領域R1とR2との境界を通過したX線が到達する画素411上の位置をx0とすると、図3(b)に示すように、画素411により検出されるX線強度は、位置x0の近傍で大きく、位置x0から離れるにつれて小さくなる。従って、画素411が検出するX線の強度は、開口629の中心が位置x0の近傍にある時点で最大となり、開口629の中心が位置x0から離れるに従って小さくなる。
第1光学素子611の開口619と被測定物Sとの位置関係が図3(a)に示すような場合、上述したように、開口619を通過したX線は、被測定物Sの領域R1とR2とを透過する。このため、図3(b)に示すX線の強度分布I1(x)は、図3(c)に示すように、被測定物Sの領域R1を透過したX線の強度情報r1(x)と、領域R2を透過したX線の強度情報r2とを含んで構成される。
次に、光学ユニット制御部54は、調節部613を制御して、第1光学素子611をX方向に沿ってX方向−側へ所定量移動させ、調節部623を制御して、第2光学素子621をX方向に沿って移動させ開口629を画素411の範囲で移動させる(ディザリング)。この第1光学素子611の移動により、第1光学素子611と被測定物Sとの相対的な位置がX方向に沿って変更される。このとき、調節部613は、被測定物Sの移動量が第1光学素子611の開口619の開口幅dよりも小さな移動量となるように、第1光学素子611を移動させる。図3(d)は、図3(a)の状態からの第1光学素子611の移動量が開口619の開口幅dの1/2の場合を一例として示す。なお、第1光学素子611の移動量は、開口619の開口幅dの1/2であるものに限定されず、開口幅dの整数分の1、たとえば1/3や1/4やそれ以下でもよい。なお、本明細書においては、説明の便宜上、以下の説明において、第1光学素子611をX方向に沿った開口幅dよりも小さな移動量での移動をディザリングと呼ぶ。
第1光学素子611と被測定物SとのX方向の相対的な位置が開口幅dの1/2だけX方向−側に変更されたことにより、第1光学素子611の開口619を通過したX線は、被測定物Sの領域R2とR3とを透過する。被測定物Sの領域R2とR3とを透過したX線は、第2光学素子621の開口629を通過して検出器4の画素411に入射する。この場合も、図3(a)を参照して説明した場合と同様に、調節部623のX軸調節部624は、光学ユニット制御部54に制御され、第2光学素子621をX方向に沿って画素411の範囲を移動させる。被測定物Sの領域R2とR3との内部で位相が変調されたX線が偏向し、開口629を通過して画素411に入射するので、開口629の移動に伴って、画素411は、入射したX線、すなわち被測定物Sの一部の領域R2とR3とを透過したX線の強度分布に応じた出力信号を出力する。
この場合、画素411により検出されるX線強度は、画素411上の位置をx0からX方向−側にd/2ずれた位置(x0−d/2)の近傍で大きくなり、位置(x0−d/2)から離れるにつれて小さくなる。従って、画素411が検出するX線強度は、開口629の中心が位置(x0−d/2)の近傍にある時点で最大となり、開口629の中心が位置(x0−d/2)から離れるに従って小さくなる。この場合も、開口619を通過したX線は、被測定物Sの領域R2とR3とを透過すため、図3(e)に示すX線の強度分布I2(x)は、図3(f)に示すように、被測定物Sの領域R2を透過したX線の強度情報r2(x)と、領域R3を透過したX線の強度情報r3とを含んで構成される。
以後、同様にして、第1光学素子611と被測定物Sとの相対的な位置をX方向に沿って開口幅dの1/2だけ変更するディザリングを行うごとに、検出器4の画素411は、開口619を通過し被測定物Sの一部の領域を透過したX線の強度分布に応じた出力信号を出力する。
図4は、ディザリングを(n−1)回行った後の第1光学素子611と被測定物Sとの位置関係を模式的に示す。なお、図4(a)においても、図示の都合から載置台31を省略している。図4(a)に示す位置関係の場合、第1光学素子611の開口619を通過したX線は、被測定物Sの領域RnとRn+1とを透過して画素411に入射する。画素411により検出されるX線強度は、画素411の位置(x0−nd/2)の近傍で大きく、位置(x0−nd/2)から離れるにつれて小さくなる。従って、画素411が検出する強度は、開口629の中心が位置(x0−nd/2)の近傍にある時点で最大となり、開口629の中心が位置(x0−nd/2)から離れるに従って小さくなる。
ディザリングを繰り返すごとに、画素411が最大強度を検出する位置は、位置x0から離れるので、画素411の位置x0におけるX線の検出強度は小さくなる。例えば、n=3、すなわち被測定物Sの領域R4およびR5を透過したX線の画素411のおける検出強度については、被測定物Sの領域R4およびR5を透過したX線の強度情報r4(x0)、r5(x0)は共に小さいが、X線の強度情報r4(x0)に比べてr5(x0)はより小さくなる。
画像生成部53は、上述したようにして、被測定物Sの領域R1、R2、…、Rn、Rn+1を透過したX線の強度情報の位置x0における出力信号に基づいて、位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成する。
ディザリングされる前後で得られるそれぞれのX線の強度分布には、被測定物Sの少なくとも一部の同一の領域を透過したX線の強度情報が含まれる。すなわち、ディザリング前(図3(a)の場合)においてX線が透過する被測定物Sの領域R1およびR2のうちの領域R2は、ディザリング後(図3(d)の場合)においてX線が透過する被測定物Sの領域R2およびR3のうちの領域R2でもある。この関係は、以後のディザリングにおいても同様に、X線は、被測定物Sの一部の共通の領域を透過する。
このため、ディザリングごとに得られた、画素411の位置xにおけるX線の強度は、以下のように、それぞれの強度情報を含む形で表現することができる。
I1(x)=r1(x)+r2(x)
I2(x)=r2(x)+r3(x)
・・・
In(x)=rn(x)+rn+1(x)
画像生成部53は、上記の連立方程式を解くことにより、被測定物Sのうち、第1光学素子611の開口619の開口幅dよりも小さい領域R1、R2、R3、…、Rn、Rn+1のそれぞれに対応するX線の強度分布を算出する。
上記の連立方程式は、式の数より未知数の数が多いので、そのままでは解けない。この点について、次のような処理を行うことで、未知数を減らして連立方程式を解く手順について次に説明する。
上記の通り、ディザリングを複数回繰り返すごとに、画素411の位置x0におけるX線の検出強度は小さくなる。例えば、被測定物Sの領域R4およびR5を透過したX線の位置x0における強度が相当小さい場合、領域R5を透過したX線の強度情報はほぼ0と見なすことができる。このような場合、上記の連立方程式のうちr5(x0)を0と見なし、画像生成部53は、X線の強度I1(x0)、I2(x0)、I3(x0)、I4(x0)についての4つの式から、画素411の位置x0におけるX線の強度情報r1(x0)、r2(x0)、r3(x0)、r4(x0)のそれぞれを算出する。さらに、画像生成部53は、同様にして、画素411上の位置x0とは異なる複数の位置のそれぞれにおけるX線の強度情報r1、r2、r3、…、rn+1を算出する。画像生成部53は、これらの複数の位置ごとのX線の強度情報から、画素411におけるX線の強度情報r1(x)、r2(x)、r3(x)、…、rn+1(x)を算出する。画像生成部53は、被測定物Sが載置台31に載置されていない状態においても、同様にしてX線の強度情報を算出し、被測定物Sが載置されていない状態におけるX線の強度情報と、被測定物Sが載置された状態におけるX線の強度情報との差に基づいて、領域R1、R2、R3、R4、…、Rn+1ごとの位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成する。画像生成部53は、これらの領域R1、R2、R3、R4、…Rn+1ごとの画像データの繋ぎ合わせ(合成)をして、被測定物Sの全体の位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成する。
図5のフローチャートを参照して、本実施の形態のX線装置100の動作を説明する。図5に示すフローチャートの各処理は、制御装置5でプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、制御装置5により起動され、実行される。
ステップS1では、載置台制御部52は、マニピュレータ部36のX軸移動部33を制御して載置台31をX方向に移動させることにより、第1光学素子611の開口619と被測定物SとのX方向における相対的な位置を設定してステップS2へ進む。ステップS2では、検出器4は、第1光学素子611の開口619を通過し、被測定物Sの一部の領域を透過したX線の強度分布に応じた出力信号を出力してステップS3へ進む。なお、検出器4には、光学ユニット制御部54による第2光学素子621の開口629のX方向に沿った移動に伴って、被測定物Sを透過したX線が入射する。
ステップS3においては、画像生成部53は、被測定物Sと第1光学素子611の開口619との相対的な位置の変更(ディザリング)の要否を判定する。相対的な位置の変更が必要と判定された場合は、ステップS3が肯定判定されてステップS1へ戻る。相対的な位置の変更が不要、すなわちディザリングが完了したと判定された場合は、ステップS3が否定判定されてステップS4へ進む。ステップS4では、画像生成部53は、ディザリング前と各ディザリング後に出力された複数の出力信号に基づいて、被測定物Sのうち第1光学素子611の開口619の開口幅dよりも小さい領域R1とR2、領域R2とR3、…のそれぞれに対応するX線の強度分布I1(x)、I2(x)、I3(x)、…を算出して、ステップS5へ進む。
ステップS5では、画像生成部53は、算出したX線の強度分布I1(x)、I2(x)、I3(x)、…に基づいて、被測定物Sの領域R1、R2、R3、…を透過したX線の強度情報r1(x)、r2(x)、r3(x)、…を算出する。画像生成部53は、算出した強度情報に基づいて、被測定物Sの領域R1、R2、R3、…のそれぞれに対応する位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成してステップS6へ進む。ステップS6では、被測定物Sの領域R1、R2、R3、…ごとの画像データを合成した、被測定物Sの位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成して処理を終了する。
図6に、上記の処理を行って微分位相差画像データを生成する場合のシミュレーション結果を示す。シミュレーションは、第1光学素子611の開口619を通過するX線の位相変化が、ZX断面において標準偏差σが20[μm]で複数連続するガウシアン形状に相当する周期45[μm]の余弦関数とし、第1光学素子611の開口619の開口幅dを44.46[μm]とし、開口619と被測定物Sとの相対的な位置の移動量を14.82[μm]としたものである。
図6においては、被測定物Sにより生じるX線の位相変調の微分をL1で示し、L1に基づいて生成されたX線の強度分布から算出された微分位相をL2で示し、L1に対して上述した実施の形態にて説明した処理により得られた微分位相をL3で示す。なお、図6においては、L1を一点鎖線、L2を実線、L3を破線で示す。図6に示すように、L2は、L1で示す微分位相分布を再現できていない。すなわち、従来の方法を用いた場合には、L1に示す微分位相分布が再現できない。これに対して、L3はL1と類似する形状の波形を形成することから、L1で示す微分位相分布を高い精度で再現できていることがわかる。すなわち、上述した実施の形態にて説明した処理によりX線の位相変化を再現できることが分かる。
なお、上述した実施の形態においては、画像生成部53は位相画像データおよび散乱画像データの少なくとも一方を生成する場合を例に挙げて説明したが、画像生成部53は、X線の強度情報r1(x)、r2(x)、r3(x)、…rn(x)のそれぞれを算出し、それぞれのX線の強度情報に基づいて、領域R1、R2、R3、…、Rnごとの吸収画像データを生成してもよい。すなわち、本実施の形態の画像生成部53は、吸収画像データ、位相画像データおよび散乱画像データのうちの少なくとも1つを生成することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態による構造物製造システムを説明する。本実施の形態の構造物製造システムは、たとえば自動車のドア部分、エンジン部分、ギア部分および回路基板を備える電子部品等の成型品を作成する。
図7は本実施の形態による構造物製造システム400の構成の一例を示すブロック図である。構造物製造システム400は、第1の実施の形態にて説明したX線装置100と、設計装置410と、成形装置420と、制御システム430と、リペア装置440とを備える。
設計装置410は、構造物の形状に関する設計情報を作成する際にユーザが用いる装置であって、設計情報を作成して記憶する設計処理を行う。設計情報は、構造物の各位置の座標を示す情報である。設計情報は成形装置420および後述する制御システム430に出力される。成形装置420は設計装置410により作成された設計情報を用いて構造物を作成、成形する成形処理を行う。この場合、成形装置420は、3Dプリンター技術で代表される積層加工、鋳造加工、鍛造加工および切削加工のうち少なくとも1つを行うものについても本発明の一態様に含まれる。
X線装置100は、成形装置420により成形された構造物の形状を測定する測定処理を行う。X線装置100は、構造物を測定した測定結果である構造物の座標を示す情報(以後、形状情報と呼ぶ)を制御システム430に出力する。制御システム430は、座標記憶部431と、検査部432とを備える。座標記憶部431は、上述した設計装置410により作成された設計情報を記憶する。
検査部432は、成形装置420により成形された構造物が設計装置410により作成された設計情報に従って成形されたか否かを判定する。換言すると、検査部432は、成形された構造物が良品か否かを判定する。この場合、検査部432は、座標記憶部431に記憶された設計情報を読み出して、設計情報とX線装置100から入力した形状情報とを比較する検査処理を行う。検査部432は、検査処理としてたとえば設計情報が示す座標と対応する形状情報が示す座標とを比較し、検査処理の結果、設計情報の座標と形状情報の座標とが一致している場合には設計情報に従って成形された良品であると判定する。設計情報の座標と対応する形状情報の座標とが一致していない場合には、検査部432は、座標の差分が所定範囲内であるか否かを判定し、所定範囲内であれば修復可能な不良品と判定する。
修復可能な不良品と判定した場合には、検査部432は、不良部位と修復量とを示すリペア情報をリペア装置440へ出力する。不良部位は設計情報の座標と一致していない形状情報の座標を有する部位であり、修復量は不良部位における設計情報の座標と形状情報の座標との差分である。リペア装置440は、入力したリペア情報に基づいて、構造物の不良部位を再加工するリペア処理を行う。リペア装置440は、リペア処理にて成形装置420が行う成形処理と同様の処理を再度行う。
図8に示すフローチャートを参照しながら、構造物製造システム400が行う処理について説明する。
ステップS31では、設計装置410はユーザによって構造物の設計を行う際に用いられ、設計処理により構造物の形状に関する設計情報を作成し記憶してステップS32へ進む。なお、設計装置410で作成された設計情報のみに限定されず、既に設計情報がある場合には、その設計情報を入力することで、設計情報を取得するものについても本発明の一態様に含まれる。ステップS32では、成形装置420は成形処理により、設計情報に基づいて構造物を作成、成形してステップS33へ進む。ステップS33においては、X線装置100は測定処理を行って、構造物の形状を計測し、形状情報を出力してステップS34へ進む。
ステップS34では、検査部432は、設計装置410により作成された設計情報とX線装置100により測定され、出力された形状情報とを比較する検査処理を行って、ステップS35へ進む。ステップS35では、検査処理の結果に基づいて、検査部432は成形装置420により成形された構造物が良品か否かを判定する。構造物が良品である場合、すなわち設計情報の座標と形状情報の座標との差が所定の範囲内の場合には、ステップS35が肯定判定されて処理を終了する。構造物が良品ではない場合、すなわち設計情報の座標と形状情報の座標とが一致しない場合や設計情報には無い座標が検出された場合には、ステップS35が否定判定されてステップS36へ進む。
ステップS36では、検査部432は構造物の不良部位が修復可能か否かを判定する。不良部位が修復可能ではない場合、すなわち不良部位における設計情報の座標と形状情報の座標との差分が所定範囲を超えている場合には、ステップS36が否定判定されて処理を終了する。不良部位が修復可能な場合、すなわち不良部位における設計情報の座標と形状情報の座標との差分が所定範囲内の場合には、ステップS36が肯定判定されてステップS37へ進む。この場合、検査部432はリペア装置440にリペア情報を出力する。ステップS37においては、リペア装置440は、入力したリペア情報に基づいて、構造物に対してリペア処理を行ってステップS33へ戻る。なお、上述したように、リペア装置440は、リペア処理にて成形装置420が行う成形処理と同様の処理を再度行う。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)第1光学素子611は、X線源2からのX線を通過させる開口619を有する。載置台制御部52は、マニピュレータ部36を制御して、X線の進行方向と交差するX方向において、第1光学素子611と被測定物Sとの間の相対的な位置を変更する。検出器4は、変更された複数の位置において、開口619を通過し被測定物Sを透過したX線の強度分布を出力信号として出力する。画像生成部53は、検出器4からの出力信号を用いて、開口619の開口幅dよりも小さい大きさの領域におけるX線の強度分布に関する情報を取得する。これにより、第1光学素子611の開口619の開口幅dより細かい解像度を有する吸収画像データや位相画像データや散乱画像データを生成することができる。これにより、第1光学素子611の開口619の開口幅dをより小さく形成することなく、光学素子の開口の開口幅で位相画像や散乱画像の分解能(解像度)が決定する従来からのコーデッドアパーチャ方式よりも高分解能の画像を生成できる。
(2)載置台制御部52は、開口619の開口幅dよりも小さな移動量にて第1光学素子611と被測定物Sとの間の相対的な位置を変更する。これにより、第1光学素子611の開口619の開口幅dよりも小さい領域に対応する被測定物Sの内部の情報を取得することが可能になる。
(3)画像生成部53は、相対的な位置が変更される前の出力信号に含まれる被測定物Sの領域R1および領域R2を透過したX線の強度分布と、相対的な位置が変更された後の出力信号に含まれる被測定物Sの領域R2および領域R3を透過したX線の強度分布とを、領域R1、領域R2および領域R3のそれぞれを透過したX線の強度分布に分離して、それぞれの領域の吸収画像データや位相画像データや散乱画像データを生成する。これにより、第1光学素子611の開口619の開口幅dで決まる分解能よりも高分解能の吸収画像データや位相画像データや散乱画像データを生成することが可能となる。
(4)構造物製造システム400のX線装置100は、設計装置410の設計処理に基づいて成形装置420により作成された構造物の形状情報を取得する測定処理を行い、制御システム430の検査部432は、測定処理にて取得された形状情報と設計処理にて作成された設計情報とを比較する検査処理を行う。したがって、構造物の欠陥の検査や構造物の内部の情報を非破壊検査によって取得し、構造物が設計情報の通りに作成された良品であるか否かを判定できるので、構造物の品質管理に寄与する。
(5)リペア装置440は、検査処理の比較結果に基づいて、構造物に対して成形処理を再度行うリペア処理を行うようにした。したがって、構造物の不良部分が修復可能な場合には、再度成形処理と同様の処理を構造物に対して施すことができるので、設計情報に近い高品質の構造物の製造に寄与する。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(1)載置台31を移動させてディザリングするものに限定されず、第1光学素子611と被測定物Sとの相対的な位置をX方向に沿って変更するあらゆる形態を適用してよい。たとえば、載置台制御部52がマニピュレータ部36を制御して、載置台31をX方向に沿って移動させることにより、被測定物Sを移動させてディザリングしてよいし、第1光学素子611と載置台31とをX方向に沿って移動させてディザリングしてもよい。
(2)上述した実施の形態においては、X線装置100の制御装置5は、画像生成部53および画像再構成部56を有するものとして説明したが、制御装置5が画像生成部53と画像再構成部56とを有していなくてもよい。画像生成部53と画像再構成部56とが、X線装置100とは別体の処理装置等に設けられ、検出器4から出力された信号を、たとえばネットワークや記憶媒体等を介して取得して、吸収画像データや位相画像データや散乱画像データや3次元データを生成してもよい。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
2…X線源
3…載置部
4…検出器
5…制御装置
6…光学ユニット
31…載置台
53…画像生成部
54…光学ユニット制御部
61…第1光学ユニット
62…第2光学ユニット
400…構造物製造システム
410…設計装置
420…成形装置
430…制御システム
440…リペア装置
611…第1光学素子
621…第2光学素子
613、623…調節部
619、629…開口

Claims (15)

  1. 被測定物へ向けてX線を出射するX線源と、
    前記X線を通過させる開口部を有し、前記開口部以外で前記X線を遮蔽する遮蔽部材と、
    前記X線の進行方向と交差する方向において、前記遮蔽部材と前記被測定物との間の相対的な位置を変更する変更部と、
    前記変更部により変更された複数の前記位置において、前記開口部および前記被測定物を通過した前記X線の強度分布を出力信号として出力する検出器と、
    前記検出器からの出力信号を用いて、前記開口部の前記方向に沿った大きさよりも小さい大きさの領域における前記X線の前記強度分布に関する情報を生成する生成部と、を備えるX線装置。
  2. 請求項1に記載のX線装置において、
    前記変更部は、前記方向において前記開口部の大きさよりも小さな移動量にて前記相対的な位置を変更する、X線装置。
  3. 請求項2に記載のX線装置において、
    前記変更部は、前記方向において前記開口部の大きさの整数分の1の移動量で前記相対的な位置を変更する、X線装置。
  4. 請求項3に記載のX線装置において、
    前記変更部により前記相対的な位置が変更される前に前記検出器から出力される出力信号と、前記相対的な位置が変更された後に前記検出器から出力される出力信号とは、前記被測定物の少なくとも一部の共通の領域を通過した前記X線の強度分布に関する情報を含む、X線装置。
  5. 請求項4に記載のX線装置において、
    前記生成部は、前記相対的な位置が変更される前に前記X線が前記被測定物の第1領域および第2領域を通過した前記X線の強度分布と、前記相対的な位置が変更された後に前記X線が前記被測定物の前記第2領域および第3領域を通過した前記X線の強度分布とを、前記第1領域、前記第2領域および前記第3領域のそれぞれを通過する前記X線の強度分布に分離して、それぞれの領域ごとに前記X線の強度分布に関する情報を生成する、X線装置。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載のX線装置において、
    前記X線の強度分布に関する情報に基づいて、前記X線の吸収画像データと前記X線の位相画像データと前記X線の散乱画像データとのうちの少なくとも1つを生成する画像生成部を、さらに備えるX線装置。
  7. 被測定物へ向けてX線を出射することと、
    開口部を有する遮蔽部材により前記開口部にて前記X線を通過させることと、
    前記X線の進行方向と交差する方向において、前記遮蔽部材と前記被測定物との間の相対的な位置を変更すること、
    変更された複数の前記位置において、前記開口部および前記被測定物を通過した前記X線の強度分布を出力信号として出力することと、
    前記出力信号を用いて、前記開口部の前記方向に沿った大きさよりも小さい大きさの領域における前記X線の前記強度分布に関する情報を生成することと、を備えるX線画像生成方法。
  8. 請求項7に記載のX線画像生成方法において、
    前記方向において前記開口部の大きさよりも小さな移動量にて、前記遮蔽部材と前記被測定物との間の前記相対的な位置を変更する、X線画像生成方法。
  9. 請求項8に記載のX線画像生成方法において、
    前記方向において前記開口部の大きさの整数分の1の移動量で前記相対的な位置を変更する、X線画像生成方法。
  10. 請求項9に記載のX線画像生成方法において、
    前記相対的な位置が変更される前に出力される出力信号と、前記相対的な位置が変更された後に出力される出力信号とは、前記被測定物の少なくとも一部の共通の領域を通過した前記X線の強度分布に関する情報を含む、X線画像生成方法。
  11. 請求項10に記載のX線画像生成方法において、
    前記相対的な位置が変更される前に前記X線が前記被測定物の第1領域および第2領域を通過した前記X線の強度分布と、前記相対的な位置が変更された後に前記X線が前記被測定物の前記第2領域および第3領域を通過した前記X線の強度分布とを、前記第1領域、前記第2領域および前記第3領域のそれぞれを通過する前記X線の強度分布に分離して、それぞれの領域ごとに前記X線の強度分布に関する情報を生成する、X線画像生成方法。
  12. 請求項7から11までのいずれか一項に記載のX線画像生成方法において、
    前記X線の強度分布に関する情報に基づいて、前記X線の吸収画像データと前記X線の位相画像データと前記X線の散乱画像データとのうちの少なくとも1つを生成する、X線画像生成方法。
  13. 構造物の形状に関する設計情報を作成し、
    前記設計情報に基づいて前記構造物を作成し、
    作成された前記構造物の形状を、請求項1から6のいずれか一項に記載のX線装置を用いて計測して形状情報を取得し、
    前記取得された前記形状情報と前記設計情報とを比較する構造物の製造方法。
  14. 請求項13に記載の構造物の製造方法において、
    前記形状情報と前記設計情報との比較結果に基づいて実行され、前記構造物の再加工を行う、構造物の製造方法。
  15. 請求項14に記載の構造物の製造方法において、
    前記構造物の再加工は、前記設計情報に基づいて前記構造物の作成を再度行う、構造物の製造方法。
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