JP2021144199A - 像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着画像の光沢度を可変できる像加熱装置を提供する。【解決手段】ベルト状加熱部材、押圧部材、駆動回転部材とを有し、接触幅で加熱溶融可能な画像を担持した記録媒体を挟持搬送しながら画像を加熱処理する像加熱装置であって、発熱層と接触し、軸線方向に延在する少なくとも第一電極部と第二電極部と第三電極部とを、ベルト状加熱部材の移動方向の上流側から順次に離間して配置することで、第一電極部と第二電極部で区画された第一発熱領域と、第二電極部と第三電極部で区画された第二発熱領域とを形成し、第一発熱領域と第二発熱領域とが記録媒体とベルト状加熱部材とが接触する領域に設けられており、第一発熱領域は接触幅との共通領域を有し、発熱温度が画像を構成する材料が変形可能な温度以上に設定されており、第二発熱領域は接触幅との共通領域を有しておらず、第一発熱領域の発熱温度と異なる発熱温度の設定が可能である。【選択図】図2

Description

これまでに画像表面の光沢度を高める為の光沢付与装置及びベルト式定着装置に関する提案は多数なされている。これ等の提案の大部分は、先ず、記録材上のトナー像をベルト等に密着させた状態で加熱溶融した後、冷却手段によってトナー像を再度固化する。次いで、トナー像に密着していたベルトから記録材を剥離・分離し、ベルト表面の平滑性を記録材上の画像表面に転写し、画像表面に光沢を付与する。
本実施形態に係る電子写真方式を用いた画像形成装置の一例を示す模式図 本実施形態に係る像加熱装置の説明図 本実施形態に係る像加熱装置の発熱領域周辺部の拡大説明図 昇温法によるトナーの流動曲線の説明図 同一ページ内に存在する複数の帯状画像に対する第二発熱領域の稼働タイミングの一例を示す説明図 同一ページ内に存在する複数の孤立画像に対する第二発熱領域の稼働タイミングの一例を示す説明図 本実施形態に係る各電極部に適応可能な分割電極の集合体からなる分割電極群の一例を示す模式図 ニップ部に複数の発熱領域を設けた従来の像加熱装置の説明図
以下、本開示の像加熱装置について例示的に説明する。但し、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及び相対配置等は、本開示が適応される装置の構成または各種条件により適宜変更されるものであり、本開示の範囲を限定する趣旨のものではない。尚、図面の説明において、同一または同等の要素には、同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本開示の像加熱装置は、通電によって発熱可能な発熱層を有するベルト状加熱部材と、前記ベルト状加熱部材と接触して前記ベルト状加熱部材の軸線方向に延びると共に、前記ベルト状加熱部材の移動方向の上流側から順次に離間して配置された第一電極部、第二電極部及び第三電極部を備える。像加熱装置は、第一電極部と第二電極部とで区画された「第一発熱領域」と、第二電極部と第三電極部とで区画された「第二発熱領域」とを形成する。そして、前記第一発熱領域は、接触幅との共通領域を有し、且つ発熱温度が画像を構成する材料が変形可能な温度以上に設定されており、前記第二発熱領域は、前記接触幅との共通領域を有しておらず、且つ前記第一発熱領域の発熱温度とは異なる発熱温度に設定される。
本開示の像加熱装置は、例えば、電子写真方式を用いた画像形成装置に搭載される定着装置に使用することが出来る。
図1に示される画像形成装置1は、例えば、マゼンタ、イエロー、シアン、及びブラックの各色トナーを用いてカラー画像を形成する装置である。画像形成装置1は、例えば、用紙である記録媒体P(記録材)を搬送する搬送装置10と、静電潜像を現像する現像装置20と、トナー像を記録媒体Pに転写してトナー像を形成する画像形成部である転写装置30と、静電潜像が形成される像担持体40と、トナー像を記録媒体Pに定着させると共に、得られる画像の光沢度を任意に調整可能な像加熱装置50(以下、「光沢度可変機能付き定着装置50」または「定着装置50」と称することもある)と、記録媒体Pを排出する排出装置60とを備える。
搬送装置10は、例えば、画像が形成される用紙等の記録媒体Pを搬送経路71上で搬送する。記録媒体Pは、カセットKに積層されて収容され、給紙ローラ35によりピックアップされる。搬送装置10は、記録媒体Pに転写されるトナー像が二次転写領域72に到達するタイミングで、搬送経路71を介して二次転写領域72に記録媒体Pを到達させる。
現像装置20は、例えば、各色毎に4個設けられる。現像装置20は、トナーを像担持体40に担持させる現像ローラ21を備える。現像装置20は、トナーとキャリアを所望の混合比になるように調整する。次に、現像装置20は、トナーとキャリアを混合撹拌してトナーを均一に分散させる。この調整と撹拌とにより、最適な帯電量を付与した現像剤が提供される。この現像剤は現像ローラ21に担持される。そして、現像剤は、現像ローラ21の回転により像担持体40と対向する領域まで搬送される。このとき、現像ローラ21に担持された現像剤に含まれるトナーは、像担持体40の周面上に形成された静電潜像に移動する。このトナーの移動により、静電潜像が現像され、トナー像が形成される。
転写装置30は、例えば、現像装置20において形成されたトナー像を記録媒体Pに二次転写する二次転写領域72に搬送する。転写装置30は、転写ベルト31、懸架ローラ32、一次転写ローラ33、及び二次転写ローラ34を備える。懸架ローラ32は、転写ベルト31を懸架する。一次転写ローラ33は、像担持体40と共に転写ベルト31を挟持する。二次転写ローラ34は、懸架ローラ32と共に転写ベルト31を挟持する。
転写ベルト31は、例えば、懸架ローラ32により循環移動する無端状のベルトである。一次転写ローラ33は、転写ベルト31の内周側から像担持体40を押圧するように設けられる。二次転写ローラ34は、転写ベルト31の外周側から懸架ローラ32を押圧するように設けられる。
像担持体40は、例えば、感光体ドラムであって、各色の現像装置20に対向する位置に、それぞれ設けられる。像担持体40は、転写ベルト31の移動方向に沿って設けられる。像担持体40の周上には、現像装置20、帯電ローラ41、露光ユニット42、及びクリーニングユニット70が設けられる。
帯電ローラ41は、例えば、像担持体40の表面を所定の電位に均一に帯電させる帯電手段である。帯電ローラ41は、像担持体40の回転に追従して動く。露光ユニット42は、帯電ローラ41によって帯電した像担持体40の表面を、記録媒体Pに形成する画像に応じて露光する。これにより、像担持体40の表面のうち露光ユニット42により露光された部分の電位が変化する。この電位の変化により、静電潜像が形成される。4個の現像装置20は、トナータンクNから供給されたトナーによって像担持体40に形成された静電潜像を現像し、トナー像を生成する。トナータンクNには、それぞれ、マゼンタ、イエロー、シアン、及びブラックのトナーが充填されている。クリーニングユニット70は、像担持体40上に形成されたトナー像が転写ベルト31に一次転写された後に像担持体40上に残存するトナーを回収する。
光沢度可変機能付き定着装置50は、例えば、転写ベルト31から記録媒体Pへ二次転写されたトナー像を、記録媒体Pに押圧しながら加熱して定着させた後(定着動作)、得られた定着画像の光沢度の調整(光沢付与動作)を連続して行う。定着装置50は、記録媒体Pを加熱する為のベルト状加熱部材である無端ベルト51と、無端ベルト51を押圧する駆動回転部材である加圧ローラ53とを備える。無端ベルト51は円筒状に形成されており、無端ベルト51の基体部分(内周面)は、給電により自己発熱が可能である。無端ベルト51と加圧ローラ53との間には接触領域であるニップ部NPが形成される。ニップ部NPに記録媒体Pを通過させるタイミングで無端ベルト51の基体部分を発熱させることによって、トナー像が記録媒体Pに定着されると共に、得られた定着画像の光沢度が調整される。
排出装置60は、例えば、一対の排出ローラ62を有する。一対の排出ローラ62は、定着装置50によりトナー像が定着された記録媒体Pを装置の外部へ排出する。
続いて、画像形成装置1による印刷工程について説明する。画像形成装置1に被記録画像の画像信号が入力されると、画像形成装置1の制御部は、給紙ローラ35を回転させて、カセットKに積層された記録媒体Pをピックアップして搬送する。そして、制御部は、帯電ローラ41により像担持体40の表面を所定の電位に均一に帯電させる(帯電工程)。その後、制御部は、受信した画像信号に基づいて、露光ユニット42により像担持体40の表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する(露光工程)。
現像装置20では、静電潜像が現像されてトナー像が形成される(現像工程)。こうして形成されたトナー像は、像担持体40と転写ベルト31とが対向する領域において、像担持体40から転写ベルト31へ一次転写される(一次転写工程)。転写ベルト31には、像担持体40上に形成された各色のトナー像が順次積層されて、未定着のトナー像が形成される。そして、未定着のトナー像は、懸架ローラ32と二次転写ローラ34とが対向する二次転写領域72において、搬送装置10から搬送された記録媒体Pに二次転写される(二次転写工程)。
[像加熱装置]
未定着のトナー像が二次転写された記録媒体Pは、定着装置50へ搬送される。定着装置50では、記録媒体Pは、回転している無端ベルト51に密着しながら移動する。無端ベルト51は、「第一発熱領域」と「第二発熱領域」を有しており、ニップ部NPを含む第一発熱領域では、トナー像は加圧ローラ53からの押圧を受けながら記録媒体Pの表面に定着する(定着工程)。次いで、第二発熱領域では適宜、追加加熱が為された後、冷却処理が施されて定着画像の光沢度が調整される(光沢度調整工程)。その後、記録媒体Pは、排出ローラ62によって画像形成装置1の外部へ排出される。
本開示の像加熱装置について、更に詳細に説明する。図2に示されるように、光沢度可変機能付き定着装置50Aは、無端ベルト51、押圧部材52、加圧ローラ53、第一電極部E1、第二電極部E2、及び第三電極部E3を備える。第一電極部E1、第二電極部E2、及び第三電極部E3は、無端ベルト51の内周面と接触して無端ベルト51の軸線方向に延びると共に、無端ベルト51の移動方向の上流側から順次に離間して配置され、第一電極部E1と第二電極部E2で区画された「第一発熱領域H1」(以下、単に「発熱領域H1」と称す)と、第二電極部E2と第三電極部E3で区画された「第二発熱領域H2」(以下、単に「発熱領域H2」と称す)とを形成する。発熱領域H1では定着動作が為され、記録媒体P上のトナー像が定着する。得られたトナー像に光沢を付与する場合には、発熱領域H2を発熱させ、光沢付与動作が為される。
無端ベルト51は、押圧部材52、制御部材54、及び剥離部材55に架け回し張設される。押圧部材52は、加圧機構(不図示)によって加圧ローラ53に向けて押し付けられる。押圧部材52と加圧ローラ53とは、無端ベルト51を挟持した状態でニップ部NPを構成し、無端ベルト51は、加圧ローラ53の回転に伴って従動回転する。トナー像が転写された記録媒体Pは、無端ベルト51と加圧ローラ53との間に導入されて挟持搬送される。その際、記録媒体Pに転写されたトナー像が無端ベルト51の外周面に対面する。
押圧部材52は、無端ベルト51の軸線方向に延びると共に、無端ベルト51の回転方向の上流側からニップ部NPを挟む形で第一電極部E1と第二電極部E2を備えている。また、第三電極部E3は、第二電極部E2の下流側の非ニップ部NNPに配置される。第一電極部E1、第二電極部E2、及び第三電極部E3は、無端ベルト51の内周面を構成する基端部分に接触している。電源装置(不図示)から供給される電力によって、ニップ部NPを含む第一電極部E1と第二電極部E2の間には発熱領域H1が形成され、非ニップ部NNPの第二電極部E2と第三電極部E3の間には発熱領域H2が形成される。
図3に示されるように、押圧部材52は、少なくとも、電極ユニット52aとフレーム52bとを有する。電極ユニット52aとフレーム52bは一体化させることも可能である。押圧部材52には、加圧機構によって押圧力が加えられる。フレーム52bは、無端ベルト51の軸線方向に延びる部材である。フレーム52bの両端は、無端ベルト51の両端部の開口からそれぞれ突出する。フレーム52bの突出した端部には、押圧力が加えられる。従って、フレーム52bは、無端ベルト51の軸線方向と交差する方向に無端ベルト51を加圧ローラ53に向けて押し当てる。フレーム52bは、フレーム52bの両端に加えられる力と、加圧ローラ53から受ける反力とにより反りが生じない程度の剛性を有する。
電極ユニット52aは、フレーム52bと無端ベルト51との間に挟まれる。電極ユニット52aにおける無端ベルト51の内周面と向き合う面には、第一電極部E1と第二電極部E2とが配設される。
第一電極部E1と第二電極部E2とは、それぞれ板状を呈し、無端ベルト51の軸線方向に延びている。第一電極部E1は、第二電極部E2に対して軸線方向の方向と交差する方向に離間する。第一電極部E1と第二電極部E2との間には電源装置(不図示)が接続され、前記電源装置から給電される電力により、第一電極部E1の下流側端部と第二電極部E2の上流側端部との間(=発熱領域H1)に存在する無端ベルト51の内周面を発熱させる。第一電極部E1と第二電極部E2との間には、短絡防止の絶縁部(不図示)が設けられる。
電極ユニット52aには、高抵抗または絶縁性の材料が使用され、熱伝導性が低い材料、または表面滑り性に優れる材料が用いられてもよい。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、または四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等が挙げられる。押圧部材52は、第一電極部E1と第二電極部E2を固定可能な形状を呈している。
電極支持部材56は、無端ベルト51の軸線方向に延びる部材であって、第二電極部E2の下流側のニップ部NP外の領域で第三電極部E3を無端ベルト51の内周面に当接させる。第二電極部E2と第三電極部E3との間には電源装置(不図示)が接続され、前記電源装置から給電される電力により、第二電極部E2の下流側端部と第三電極部E3の上流側端部との間(=発熱領域H2)に存在する無端ベルト51の内周面を発熱させる。
第三電極部E3は、軸線方向に分割可能であって、同一ページ内の任意の領域に、周囲と異なる光沢度を呈する画像をプリントすることが出来る。その場合、光沢度を変更したい画像の軸線方向の位置に対応する分割電極群に対して、所定時間、異なる電圧を印加する。例えば、周辺の他の画像よりも光沢度を高めたい場合には、より高い電圧を印加する。更に、印加する電圧を連続的に変更した場合には、光沢度が連続的に変化した画像を得ることも可能である。
電極支持部材56は、少なくとも、電極ユニット56aとフレーム56bとを有する。電極ユニット56aとフレーム56bは一体化させることも可能である。また、電極支持部材56は、押圧部材52と一体化させることも可能である。但し、この場合においても、発熱領域H2はニップ部NPとの共通領域を持たない。
無端ベルト51は、カーボンナノフィラーが分散されたナノコンポジット材料を基材としており、発熱領域H1と発熱領域H2においては、通電によって発熱する加熱体としての役割を果たし、冷却領域CLにおいては、除熱の為の放熱体としての役割も果たす。無端ベルト51の基体部分(基材部分)に用いられるナノコンポジット材料とは、ナノスケールで複合化された複合材料のことであって、カーボンフィラーをマトリックス樹脂に分散させたものである。
一般的なコンポジット材料は、外力による繰り返し変形によって、内部構造に剪断応力またはズレ応力を生じ、強度低下を引き起こす傾向がある。このような傾向は、通電とヒートショックの繰り返しによって加速される。
無端ベルト51の回転方向の体積抵抗率A(以下、単に「回転方向の体積抵抗率A」と称す)を、無端ベルト51の軸線方向の体積抵抗率B(以下、単に「軸線方向の体積抵抗率B」と称す)よりも小さく設定してもよい。この場合、無端ベルトの回転時に生じる内部応力の影響を軽減し、導電経路の維持に優位に作用することが可能となる。軸線方向の体積抵抗率Bに対する回転方向の体積抵抗率Aの割合(以下、単に「体積抵抗率比A/B」と称す)は、0.50以上且つ0.95以下であってもよい。この場合、無端ベルトの連続使用時における印加電圧の上昇を大幅に軽減することが出来る。更に、体積抵抗率比A/Bは、0.60以上且つ0.85以下であってもよい。この場合、発熱状態下での無端ベルトの走行を安定化出来ると共に、定着画像の画像光沢ムラを改善することが出来る。
無端ベルト51の基体部分に用いられるカーボンフィラーとしては、例えば、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ(以下「CNT」と称す)、及び炭素系素材のウィスカー等が挙げられ、これ等を単独或いは混合して用いることが出来る。これらの中でも、一例として、CNTが用いられる。また、直径が2nm以上且つ20nm以下であって、直径に対する長さの比率(以下、単に「アスペクト比」と称す)が100以上且つ150000以下であってもよい。直径が20nmを超える場合、またはアスペクト比が100未満の場合には導電経路の形成が困難となり、アスペクト比が15000を超える場合にはマトリックス材料中への分散が困難となる。
カーボンフィラーの含有量は3質量%以上且つ25質量%以下であってもよく、5質量%以上且つ20質量%以下であってもよい。カーボンフィラーの含有量が少ないと十分な発熱特性が得られないことがある。また、カーボンフィラーの含有量が多いと、無端ベルト51の基体部分が剛直となり、機械的強度が損なわれるばかりか、体積抵抗率A/Bの調整が困難となる。
無端ベルト51の基体部分に用いられるマトリックス材料として、例えば、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂等が挙げられ、これ等を単独或いは混合して用いることが出来る。この場合、機械的特性、熱的安定性、及び化学的安定性等に加え、優れた発熱特性を発現することが出来る。
無端ベルト51の基体部分は、無端ベルト51の回転方向の体積抵抗率Aが、無端ベルト51の軸線方向の体積抵抗率Bよりも小さくなるように製造される。無端ベルト51の基体部分は、従来公知の製造方法を用いて製造することが可能である。例えば、マトリックス材料またはマトリックス材料の原材料を溶剤に溶解、または加熱溶融させた中にカーボンフィラーを分散させた塗工液を金型に塗工した後、必要に応じて乾燥したり、加熱焼成することによって加工成型することが出来る。特に、特定の形状を呈したカーボンフィラーを分散させた塗工液を、小径の吐出口を有するディスペンサー等から金型の表面に吐出しながら塗工した場合には、無端ベルト内のカーボンフィラーの配向状態を調整することも可能であって、無端ベルトに好ましい特性を付与することが出来る。
無端ベルト51は、カーボンフィラーが分散されたナノコンポジット材料の基体を発熱層とし、その上に、直接または接着層を介して中間層、及び表層を積層した構造を有するものであってもよい。尚、中間層は、省略可能であり、その場合には、発熱層上に、直接または接着層を介して表層が積層される。
無端ベルト51の中間層には、例えば、シリコーンゴム等、耐熱性、及び弾性に優れた材料が用いられ、この場合、無端ベルト51に弾性を付与することが出来る。具体的には、発熱層上に塗布したシリコーンゴムを硬化させることで中間層を容易に製造することが可能である。これにより、無端ベルト51の基体部分に対する外力を中間層の弾性で緩和することが出来る。その結果、無端ベルト51の回転時に生じる内部応力の影響を軽減し、導電経路の維持に優位に作用することが可能となる。中間層の厚みは、0.3mm以上且つ3mm以下であってもよい。中間層の厚みが0.3mm未満である場合、弾性の効果が十分に発揮されず、中間層の厚みが3mmを超えた場合、無端ベルトの基体部分の柔軟性に制約を及ぼす可能性がある。
無端ベルト51の外周面には表層が設けられてもよい。無端ベルト51の表層としては、例えば、フッ素系樹脂等の耐熱性、及び離型性に優れた材料が用いられる。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、または、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等が挙げられる。更に、これ等のフッ素系樹脂等には、従来公知の添加剤を分散させて、難燃性、及び帯電防止等の機能を付与することも可能である。表層は、例えば、塗布したフッ素樹脂を焼結する方法、またはフッ素樹脂チューブを被覆する方法等により形成される。表層の厚みは、無端ベルト51の基体部分(=発熱層)の厚みの1/2以下で、且つ表層の体積抵抗率は、基体部分の回転方向の体積抵抗率Aの10倍以上であってもよい。表層の厚みが、無端ベルト51の基体部分(=発熱層)の1/2を超えた場合、無端ベルト51の基体部分の柔軟性に制約を及ぼす可能性がある。また、表層の体積抵抗率が、基体部分の回転抵抗率の体積抵抗率Aの10倍に満たない場合、無端ベルト内部に新たな通電経路が形成され、発熱層への通電効率が悪化する可能性がある。
加圧ローラ53は、回転制御手段によって回転を制御されたモータ(不図示)によって回転駆動する。加圧ローラ53の回転駆動に従動して無端ベルト51が回転すると共に、第一電極部E1、第二電極部E2、及び第三電極部E3への通電制御がなされて、発熱領域H1と発熱領域H2における無端ベルト51の発熱状態が制御される。
加圧ローラ53は、少なくとも、アルミニウム材やSUS材等の金属材料からなる芯金上に、弾性を呈する耐熱性のシリコーンゴム等による弾性層を有し、更に最表面には離型性を呈する離型層を有する。
制御部材54は、無端ベルト51をその軸線方向に直交する方向の所定位置を通過するように調整移動させるものであって、ローラ状または円筒状を呈する。図2において、制御部材54はロール状の部材である。制御部材54の軸の片端部側が固定されており、他の片端部側が変位機構により、無端ベルト51の軸線方向に対して傾けた状態に変位されるように支持されている。これによって、無端ベルト51は軸線方向に対して往復移動が可能になっている。制御部材54と変位機構による無端ベルト51の移動動作は、無端ベルト51の側端部の位置を位置検知センサー等によって検知し、その検知情報に基づいて移動動作が制御される。変位機構の駆動手段や移動動作の制御方法等については特に限定されず、従来公知の方法を用いることが可能である。
剥離部材55は、無端ベルト51の外周面に密着した記録媒体Pを記録媒体P自身の剛性によって剥離させるものであって、金属材料をローラ状や円筒状に加工したものを用いることが出来る。剥離部材55に熱伝導性に優れた円筒状部材を用いた場合、無端ベルト51の徐冷が容易となり、生産性の向上、及び記録媒体P上の定着画像に付与することが可能な光沢度の調整範囲を広げることが可能である。
図2において、定着装置50Aの剥離部材55には、例えば、SUS製のローラ状部材を用いることが出来る。また、変形例に係る定着装置50Bの剥離部材55には、例えば、アルミニウム製の円筒状部材を用いることが出来、送風手段によって、前記円筒部材の内周面を適宜冷却することが可能である。
剥離部材55の外周面には、無端ベルト51の基層部分が架け回されて密着している。無端ベルト51の基層部分は、カーボンフィラーが分散されたナノコンポジット材料で構成されている為、発熱特性に優れるだけではなく、熱伝導性にも優れる。その結果、無端ベルト51は、剥離部材55によって非常に効率良く除熱される。剥離部材55の外形寸法は、無端ベルト51と記録媒体P上の定着画像との付着力、及び無端ベルト51の剥離部材55への巻き付け角度によって決定される。
記録媒体Pに転写されたトナー像は、記録媒体Pが発熱領域H1に挟持搬送される過程で、無端ベルト51の発熱と加圧ローラ53からの加圧によって記録媒体Pに定着して定着画像となると共に、無端ベルト51の外周面に密着する。次いで、無端ベルト51の外周面に定着画像を密着させた状態で発熱領域H2に搬送された記録媒体Pは、追加加熱が可能であって、定着画像と無端ベルト51との密着性を更に増すことが出来る。記録媒体P上の定着画像には、無端ベルト51に密着していた間に、無端ベルト51の外周面が呈する平滑性が転写され、定着画像の表面に光沢を付与することが可能となる。
画像を構成する材料の軟化温度や溶融温度は、従来公知の方法で計測することが可能である。トナー像を構成するトナーの場合には、定試験力押出形細管式レオメータ「フローテスターCFT−500型」(島津製作所社製)で計測された昇温法によるトナーの流動曲線を用いて決定する。試験方法は、予め加圧成型したトナー試料1.0gを、直径1mm(長さ1mm)のノズルを具備した加熱シリンダに入れた後、ピストンを載せて98N(10kgf)の試験荷重を加える。トナー試料を3.0℃/分の昇温速度で加熱しながら、前記ノズルからのトナーを押し出すようにして、トナーの溶融流出量の関数であるピストン降下量を記録し、昇温法によるトナーの流動曲線を得る。図4に示したように、最初に現れる変曲点Bの温度がトナーの軟化温度Tsであって、トナー試料の熱膨張によるピストンの僅かな上昇の後、ピストンが再降下し始める変曲点Cの温度がトナーの流動開始温度Tfである。また、変曲点Cとトナー試料の流出終了点Eの中間点Dの温度がトナーの溶融温度Tmであって、中間点Dのピストン降下量は、流出終了点E時のピストン降下量Smaxと流動開始温度Tf時のピストン降下量Sminとの差の1/2である値XをSminに加えたに相当する。
本開示の像加熱装置において、発熱領域H1におけるベルト状加熱部材の外周面の温度は、記録媒体上の画像を構成する材料が変形可能な温度以上に設定され、発熱領域H2におけるベルト状加熱部材の外周面の温度は、発熱領域H1におけるベルト状加熱部材の外周面の温度よりも高く設定される。
例えば、画像形成装置1の定着装置50において、発熱領域H1におけるの外周面の温度T1(以下、「発熱領域H1の設定温度T1」と称す)は、記録媒体P上のトナー像を構成するトナーの軟化温度Ts(以下、「トナーの軟化温度Ts」と称す)以上に設定される。第二発熱領域H2における無端ベルト51の外周面の温度T2(以下、「発熱領域H2の設定温度T2」と称す)は、発熱領域H1の設定温度T1よりも高く設定される。
発熱領域H1の設定温度T1は、記録媒体Pの種類やニップ部NPを通過する記録媒体Pにかかる加圧力や通過時間等によって決定される。定着装置50の小型化や無端ベルト51の走行安定性の観点から過大な加圧力を回避する場合には、発熱領域H1の設定温度T1をトナーの流動開始温度Tf以上に設定してもよく、特にトナーの溶融温度Tm以上に設定してもよい。
発熱領域H2の設定温度T2は、発熱領域H1の設定温度T1よりも高く設定される。発熱領域H2の設定温度T2は、記録媒体P上の定着画像に求められる光沢度の程度、記録媒体Pが第二発熱領域H2を通過するのに要する時間、第二発熱領域H2に配設される補助的な機構の有無、またはその種類等によって逐次決定される。
光沢度の程度は、定着画像と無端ベルト51との密着性に加え、剥離時の条件によって決定される。発熱領域H1と発熱領域H2で発熱した無端ベルト51は、第三電極部E3と剥離部材55との間(以下、「冷却領域CL」と称す)で放冷もしくは強制的な冷却によって除熱される。その結果、無端ベルト51との密着性が弱まった記録媒体Pは、剥離部材55の位置に至り、無端ベルト51の曲率が変化する領域で、記録媒体P自身の剛性により、無端ベルト51から剥離(曲率分離)する。
剥離部材55に達した無端ベルト51の外周面の温度(以下、「剥離温度」と称す)がトナーの溶融温度Tmを超えている場合、無端ベルト51が定着画像から剥離する際に定着画像の表面平滑性を損なう為、定着画像に光沢を付与することが困難となる。定着画像の表面に光沢を付与する為には、剥離温度をトナーの溶融温度Tm以下にする。好ましくは、剥離温度をトナーの流動開始温度Tf以下とすることによって、定着画像の表面平滑性を良好に維持したまま無端ベルト51を剥離することが出来るので、定着画像への光沢付与が容易となる。更に、剥離温度をトナーの軟化温度Ts以下にした場合、非常に高光沢の定着画像を得ることが出来る。但し、この場合、定着画像が無端ベルト51に強く密着する為、定着画像を無端ベルト51から剥離させるための剥離助剤を用いることが好ましい。
剥離助剤は、無端ベルト51の外周面と定着画像との界面に介在することによって、無端ベルト51から定着画像を剥離し易くする。その為、剥離助剤は、無端ベルト51の外周面に直接塗布してもよいし、トナーに添加してもよい。剥離助剤を外部から直接塗布する場合には、剥離助剤の塗布機構または供給装置等が更に設けられてもよい。
前記剥離助剤をトナーに添加する場合、公知の方法が利用出来る。例えば、予め、剥離助剤を微粒子化しておき、それを他の無機微粒子と共にトナー母粒子と乾式混合(外添)する。これにより、トナー母粒子の表面に、剥離助剤を担持したトナーを調製することが出来る。剥離助剤を担持したトナーを用いることで、無端ベルト51と定着画像との界面に効率良く剥離助剤を介在させることが出来るので、記録媒体Pを無端ベルト51から容易に剥離させることが出来る。また、無端ベルト51と定着画像との界面に介在した剥離助剤の一部が無端ベルト51に残留することにより、無端ベルト51の外周面の保護に寄与する。
前記の剥離助剤としては、無端ベルト51と定着画像の界面に介在し、無端ベルト51と定着画像間の付着力を軽減することが出来る材料から選択される。剥離助剤は、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、若しくはエステルワックス等のワックス類を微粒子化したもの、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛、ステアリン酸パルミチン酸亜鉛、またはそれ等の混合物等であってもよい。剥離助剤としては、示差走査熱量計(DSC)で測定される最大吸熱ピークのピーク温度が、トナーが変形可能な温度以上且つトナーの溶融温度以下の温度領域にあるものを微粒子化して用いることが出来る。
また、前記の剥離助剤として、室温以上且つトナーの溶融温度以下の温度領域において液状を呈するものを用いることも可能である。前記の剥離助剤としては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、またはフッ素変性シリコーンオイル等のシリコーンオイルを用いることが出来る。剥離助剤として、前記シリコーンオイルを用いる場合、例えば、予め、前記シリコーンオイルを被覆、若しくは含浸させた無機微粒子を調製しておき、それを他の無機微粒子と共にトナー母粒子と乾式混合することで、剥離助剤を含有したトナーを調製することが出来る。この時、無機微粒子の含有量は、トナー母粒子100質量部に対して1質量部以上且つ15質量部以下であって、前記シリコーンオイルの含有量が前記無機微粒子全体の2質量%以上且つ20質量%以下であることが好ましい。これにより、トナーの帯電特性や粉体特性を損なうことなく、無端ベルト51からの記録媒体Pの剥離性、及び無端ベルト51の外周面の保護性を良好に発現する。
図2の像加熱装置の第一電極部E1と第三電極部E3には+極が接続され、第二電極部E2には−極が接続される。第一電極部E1と第三電極部E3とに印加する電圧の極性を同一にすることによって、第三電極部E3から第一電極部E1への発熱を抑制し、冷却領域CLを設けることが出来る。
更に、本開示の像加熱装置は、第一電極部E1、第二電極部E2、及び第三電極部E3を軸線方向(例えば、図2の紙面の直交方向)に分割した分割電極の集合体である分割電極群としてもよい(図7参照)。其々の分割電極に印加する電圧を制御することによって、同一ページ内や同一印刷ロット内の定着画像の光沢を細かく調整することが可能となる。
第一電極部E1、第二電極部E2、及び第三電極部E3には、例えば、銅、亜鉛、若しくはアルミニウム等の金属薄板、またはカーボン系の導電塗料を印刷したものが適用される。第一電極部E1の高さと第二電極部E2の高さと第三電極部E3の高さは、無端ベルト51の発熱層の厚みの1.5倍以下であってもよい。この場合、無端ベルト51の発熱層で発生した熱エネルギーの放熱の最小化に寄与し、ヒートショックによる無端ベルトの基体部分の劣化を軽減することが可能である。
本開示の像加熱装置は、冷却装置(冷却手段)を備えることによって、無端ベルト51からの除熱を加速することが出来るので、定着画像に付与出来る光沢度の程度を高めると共に、生産性の向上に寄与することが可能である。
例えば、図2の像加熱装置50Aは、冷却領域CLの範囲内に冷却装置57を設けている。冷却装置57は小型の軸流ファン等であって、無端ベルト51の内周面を冷却しながら、無端ベルト51を介して記録媒体P上の定着画像の表面を冷却することが出来るので、定着画像の表面に良好な光沢を付与することが出来る。
また、像加熱装置50Bは、発熱領域H2の範囲内に冷却装置57を備えている。この場合、分割電極による部分発熱に加え、非発熱部の部分冷却が可能であって、同一ページ内の定着画像の光沢の程度を大きく変えることが可能である。
尚、冷却装置57は、第二発熱領域H2と冷却領域CLの両方に配設することも可能であって、その場合、光沢付与に加え、更に生産性を高めることが出来る。
本開示の画像形成装置は、例えば、図1の画像形成装置1のように、記録媒体Pの搬送経路71に記録媒体識別装置80を配設してもよい。記録媒体識別装置80は、搬送経路71を通過する記録媒体Pの坪量や表面平滑性等の識別情報を獲得し、前記識別情報を像加熱装置50の制御部(不図示)に出力する。像加熱装置50の制御部は、獲得した識別情報に基づいて、像加熱装置50の定着動作と光沢付与動作を制御するので、各記録媒体上の定着画像毎に、所望の光沢度を付与することが可能となる。即ち、異なった種類の記録媒体が混在する同一ロット印刷においても、記録媒体識別装置80で得られた記録媒体情報を像加熱装置50に反映させることによって、各記録媒体毎に、光沢を付与する画像や光沢度の程度を調整することが出来る。
以下、本開示を実施例により詳細に説明するが、本開示は、これ等の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
電子写真方式を用いたカラーMFPであるM577dn(HP社製)の定着装置を図2に示した光沢度調整機能付き定着装置50Aに交換すると共に、プリント速度を12ppmに調整し、試験用改造機とした。
定着装置50Aに用いた無端ベルトには、多層カーボンナノチューブ(直径=11nm、長さ=10μm)を固形分濃度で10質量%含有するポリイミド前駆体のNMPワニスをディスペンサー塗工法によって円筒状支持体上に螺旋状に塗布した。その後、加熱・焼成して得られたチューブ状のポリイミド組成物(厚み=65μm)にPFA製のチューブ(厚み=20μm)を被覆して製造したものを用いた。前記無端ベルトの発熱状態での体積抵抗率は、回転方向の体積抵抗率Aが0.17Ω・cmで、軸線方向の体積抵抗率Bが0.23Ω・cmであり、体積抵抗率比A/Bは0.74であった。
また、用いた各色トナーには、乳化凝集法で製造した各色トナー母粒子(粒径=5.6μm)100質量部に、無機微粒子として、疎水化処理チタニア微粒子1.0質量部(粒径=30nm)、疎水化処理シリカ微粒子(粒径=20nm)0.5質量部、疎水化処理シリカ粒子(粒径=100nm)0.5質量部、及びシリコーンオイル処理シリカ微粒子(粒径=30nm、シリカ微粒子100質量部に対するシリコーンオイル含有量=10質量部)1.0質量部を乾式混合した「剥離助剤を含有するトナー」を用いた。この時、各色トナー母粒子に対する無機微粒子の総添加量は3.0質量部で、無機微粒子全体に占めるシリコーンオイル処理量は3.3質量%であった。
各色トナーの昇温法によるトナーの流動曲線を計測したところ、各色トナーは、軟化温度Ts=68℃、流動開始温度Tf=77℃、溶融温度Tm=101℃を呈した。
図5は、プリントアウト試験に用いたテストプリントパターンで、同一ページ内に縦方向の長さが異なる帯状の画像81〜83を有する。図中の矢印は画像形成方向を示し、t0〜t33は、
t0;用紙先端部が、第二電極部E2の下流端部を通過(発熱領域H2に
突入)した時刻
t11;画像81の先端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t12;画像81の後端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t13;画像81の後端部分が、第三電極部E3の上流端部に到達(発熱領
域H2を通過完了)した時刻
t21;画像82の先端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t22;画像82の後端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t23;画像82の後端部分が、第三電極部E3の上流端部に到達した時刻
t31;画像83の先端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t32;画像83の後端部分が、第二電極部E2の下流端部に到達した時刻
t33;画像83の後端部分が、第三電極部E3の上流端部に通過した時刻
を示す。
この時、時刻t12〜t13間は、画像81の後端部が発熱領域H2を通過している時間帯で、その所要時間は、発熱領域H2を構成する第二電極部E2の下流から第三電極部E3の上流までの距離(以下、単に「電極間距離」と称す)を、像加熱装置のプロセススピードで除した値に相当する。同様に、時刻t22〜t23間と時刻t32〜t33間は、画像82と画像83の夫々の後端部分が発熱領域H2を通過している時間帯である。
画像81と画像82との間隔は、電極間距離以上である為、時刻t21は、時刻t13以降となる。また、画像82と画像83との間隔は、電極間距離と等しい為、時刻t23は、時刻t31と同時刻となる。因みに、画像間の間隔が、電極間距離より短い場合、画像形成方向の下流に位置する画像が、上流側に位置する画像の処理条件の影響を受けるので、条件を任意に選択することも可能である。
先ず、厚手の記録媒体(坪量;128g/m)を用い、第一電極部E1と第二電極部E2間のみに20Vの交流電圧を印加し、第二電極部E2と第三電極部E3間には電圧を印加しない状態(以下、「H2非稼働状態」と称す)で、定着動作を実施した。
その結果、発熱領域H1の温度は150℃に達し、得られた画像81〜83の定着率は、いずれも90%以上と良好であった。また、得られた画像の光沢度は、画像81が14、画像82が12、そして、画像83が11であった。厚手の記録媒体を用いた為、上流側の画像81と下流側の画像83の光沢度には3の差異を生じていたが、実用上、問題のないレベルであった。
次いで、第一電極部E1と第二電極部E2間の印加電圧を維持しながら、第二電極部E2と第三電極部E3間にも電圧を印加する状態(以下、「H2稼働状態」と称す)で、定着動作と光沢付与動作を実施した。この時、第二電極部E2と第三電極部E3間には、発熱領域H2の温度が、時刻t11〜t13間で165℃、時刻t21〜t23間で180℃、そして、時刻t31〜t33間で160℃に達するように電圧を印加し、発熱領域H2を機能させた。この時、剥離部材55に達した無端ベルト51の表面温度は、80〜95℃の範囲にまで放冷されていた。
その結果、得られた画像の光沢度は、画像81が16(H2非稼働状態時と比較して2増加)、画像82が18(H2非稼働状態時と比較して6増加)であり、画像83が14(H2非稼働状態時と比較して3増加)であった。このように、同一ページ内に異なった光沢度を呈する画像を、生産性を落とさずに定着させることが出来た。また、定着率が改善されただけでなく、記録媒体の折り曲げによる画像剥がれが発生し辛くなっていた。
ところで、画像83の光沢度は、H2非稼働状態時に得られた画像81の光沢度とほぼ同一であった。厚手の記録媒体を用いた場合であっても、発熱領域H2を特定の条件で稼働させることで、同一ページ内の画像の光沢度を簡便に均一化させることが可能であった。
プリントアウト試験終了後、無端ベルト51を確認したところ、トナー中に含有したシリコーンオイルの一部が無端ベルト51の外周面に残留しており、無端ベルト51の外周面が非常に良好な表面状態に維持されていた。
[実施例2]
実施例1で用いた定着装置50Aの第三電極部E3に、軸線方向に細かく分割された分割電極の集合体を使用する以外は、実施例1と同様にプリントアウト試験を行った。図6は、プリントアウト試験に用いたテストプリントパターンで、同一ページ内に画像幅と縦方向の長さが異なる帯状の画像91〜93を有する。
画像91〜93に異なる光沢度を付与する為に、例えば、画像91に光沢付与動作を実行する場合には、第三電極部E3全体を用いるが、画像92に光沢付与動作を実行する場合には、画像92の画像幅に対応するE32の範囲に存在する分割電極群(以下、単に「分割電極群E32」と称す)を用いる。同様に、画像93に対しては、画像93の画像幅に対応するE33の範囲に存在する分割電極群(以下、単に「分割電極群E33」と称す)を用いる。図中の矢印は画像形成方向を示し、t0〜t33は、実施例1と同じ要領で、
t0;用紙先端部が、第二電極部E2の下流端部を通過(発熱領域H2に突入)し
た時刻
t11;画像91の先端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t12;画像91の後端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t13;画像91の後端部分が、第三電極部E3の上流端部に到達(発熱領
域H2を通過完了)した時刻
t21;画像92の先端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t22;画像92の後端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t23;画像92の後端部分が、分割電極群E32の上流端部に到達した時刻
t31;画像93の先端部分が、第二電極部E2の下流端部を通過した時刻
t32;画像93の後端部分が、第三電極部E3の下流端部に到達した時刻
t33;画像93の後端部分が、分割電極群E33の上流端部に到達した時刻
を示す。
実施例1と同様に、発熱領域H1の温度が150℃に達するように第一電極部E1と第二電極部E2間の印加電圧を維持しながら、時刻t11〜t13間では、第二電極部E2と第三電極部E3(分割電極全体)間に電圧を印加した。そして、発熱領域H2が165℃に達するようにし、時刻t21〜t23間では、第二電極部E2と分割電極群E32間に電圧を印加し、発熱領域H2が180℃に達するようにした。時刻t31〜t33間では、第二電極部E2と分割電極群E33間に電圧を印加し、発熱領域H2が160℃に達するように設定し、H2稼働状態で定着動作と光沢付与動作を実施した。この時、剥離部材55に達した無端ベルト51の表面温度は、80〜95℃の範囲にまで放冷されていた。
その結果、得られた画像の光沢度は、画像91が16、画像92が18、そして、画像93が14であり、同一ページ内に点在する異なった寸法/形状の画像に対して、生産性を落とさずに任意の光沢度を付与することが得ることが出来た。また、この時の発熱領域H2は、各分割電極の長さに対応している為、定着に要する消費電力を抑制するだけでなく、目標温度に達する為の印加電圧も低減化することが出来る。
[実施例3]
冷却装置として、剥離部材55をアルミニウム製の中空スリーブに交換し、無端ベルト51の余熱を放熱出来るようにした。尚、無端ベルト51の回転方向の体積抵抗率Aは軸線方向の体積抵抗率Bよりも小さいので、回転方向への導電性と共に熱拡散性も高まっており、剥離部材55による除熱の促進が期待出来る。また、前記中空スリーブの内部は通風が可能であって、冷却効率を高めることが出来る。更に、冷却装置57として小型送風機を設置し、時刻t21〜t23間と時刻t31〜t33間に稼働し、無端ベルト51を冷却出来るようにした。
先ず、小型送風機を稼働させない状態(以下、「小型送風機停止状態」と称す)で、実施例2と同様に定着処理を行った。この時、剥離部材55に達した無端ベルト51の表面温度は、アルミニウム製の中空スリーブの放冷効果によって、72〜75℃の範囲にまで冷却されていた。
その結果、得られた画像の光沢度は、画像91が25(実施例2と比較して9増加)、画像92が38(実施例2と比較して20増加)、そして、画像93が19(実施例2と比較して5増加)であった。
即ち、剥離部材55をアルミニウム製の中空スリーブに交換し、無端ベルト51の余熱を放熱することで、画像表面に無端ベルト51の表面平滑性を転写し、画像表面の光沢度を任意に高めることが出来る。
更に、時刻t21〜t23間と時刻t31〜t33間で小型送風機を稼働させる以外は、上記と同様に定着処理を行った。この時、剥離部材55に達した無端ベルト51の表面温度は、アルミニウム製の中空スリーブの放冷効果に加え、小型送風機の冷却効果によって、65℃以下にまで冷却されていた。
その結果、得られた画像の光沢度は、画像91が25を維持しており、画像92が55(小型送風機停止状態と比較して17増加)で、画像93が21(小型送風機停止状態と比較して2増加)であった。
即ち、小型送風機を用い、無端ベルト51を冷却することで、無端ベルト51の表面平滑性を転写し、画像表面の光沢度を任意に高めることが出来る。
[実施例4]
実施例1で用いた定着装置50Aを、図2に示した光沢度調整機能付き定着装置50Bに交換すると共に、プリント速度を12ppmに再調整した。小ロット印刷の代表例として、カタログの小冊子を想定し、記録媒体の種類と坪量が混在すると共に、同一ページ内に、テキスト画像(低光沢)、イラスト画像(中光沢)、或いは写真画像(高光沢)が混在する出力画像をプリントアウトする試験を行った。
プリントワークの一単位は、記録媒体10枚(両面;20ページ)で、ワーク内容は表1の通りである。これを10単位分(即ち、10部分)のプリントアウトとして繰り返した。
Figure 2021144199
この時、記録媒体識別装置80によって得られた各記録媒体の坪量と表面平滑性(識別情報)に基づいて、発熱領域H1の温度が150℃に達するように第一電極部E1と第二電極部E2間の印加電圧を制御する。そして、イラスト画像や写真画像の光沢度を改善する為に、前記の各画像の位置情報に基づいて、第二電極部E2と分割電極群からなる第三電極部E3への電圧印加の位置と時期を制御し、対応する画像部分の光沢度を調整した。
その結果、同一ページ内に、低光沢のテキスト画像(光沢度12)と共に、中光沢のイラスト画像(光沢度20)や高光沢の写真画像(光沢度53)を配した小ロット印刷を、生産性を落とすことなく、一度にプリントアウトすることが出来た。
プリントアウト試験終了後、無端ベルト51を確認したところ、トナー中に含有したシリコーンオイルの一部が無端ベルト51の外周面に残留しており、無端ベルト51の外周面が非常に良好な表面状態に維持されていた。
[比較例]
実施例1で用いた定着装置50Aを、図8に示した従来の定着装置50Cに交換すると共に、実施例1で用いたトナーに添加したシリコーンオイル処理シリカ微粒子を、疎水化処理シリカ微粒子(粒径=30nm)1.0質量部に変更した「剥離助剤を含有しないトナー」を用いた。第一電極部E1と第二電極部E2間の距離と第二電極部E2と第三電極部E3間の距離は5mmとし、其々がニップ部NPの領域内に存在するように調整されている。実施例1と同様にプリントアウト試験を行ったが、第一発熱領域と第二発熱領域がニップ部NPの領域内に存在する為、同一ページ内に異なた光沢度を呈する画像を作り出すことが出来なかった。また、無端ベルト51の外周面には、僅かながらではあるが、細かい擦れ傷が生じていた。
以上、本明細書において、像加熱装置、及び画像形成装置の種々の例について説明した。しかしながら、本明細書に記載の全ての側面、利点、及び特徴は、必ずしも、いずれかひとつの特定の例、実施形態または実施例により達成されるまたは含まれるわけではないと理解されるべきである。実際、本明細書において様々な例を記載し示したが、他の例についても配置、及び詳細を変更することが出来ることは明らかである。ここに請求される保護主題の精神、及び範囲に包含される全ての変更、及び変形が請求される。

Claims (15)

  1. 通電によって発熱可能な発熱層を有するベルト状加熱部材と、
    押圧部材と、
    ベルト状加熱部材を介して押圧部材と接触幅を形成して前記ベルト状加熱部材を駆動させる駆動回転部材とを有し、
    前記接触幅で、加熱溶融可能な画像を担持した記録媒体を挟持搬送しながら画像を加熱処理する像加熱装置であって、
    前記発熱層と接触し、且つ軸線方向に延在する、少なくとも、第一電極部と、第二電極部と、第三電極部とを、前記ベルト状加熱部材の移動方向の上流側から順次に離間して配置することで、前記第一電極部と前記第二電極部で区画された第一発熱領域と、前記第二電極部と前記第三電極部で区画された第二発熱領域とを形成し、
    前記第一発熱領域と前記第二発熱領域とが、前記記録媒体と前記ベルト状加熱部材とが接触する領域に設けられており、
    前記第一発熱領域は、前記接触幅との共通領域を有し、且つ発熱温度が画像を構成する材料が変形可能な温度以上に設定されており、
    前記第二発熱領域は、前記接触幅との共通領域を有しておらず、且つ前記第一発熱領域の発熱温度とは異なる発熱温度の設定が可能である像加熱装置。
  2. 前記第二発熱領域の発熱温度が、前記第一発熱領域の発熱温度よりも高く設定されている請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記像加熱装置は、更に、前記発熱層と接触し、且つ軸線方向に延在する剥離部材を有しており、
    前記剥離部材を前記ベルト状加熱部材の移動方向の前記第三電極部の下流側に離間して配置することで、前記第三電極部と前記剥離部材間に冷却領域を形成すると共に、前記ベルト状加熱部材から画像が剥離するときの前記ベルト状加熱部材の表面温度が画像を構成する材料の流動開始温度以下となるように設定されている請求項1に記載の像加熱装置。
  4. 前記剥離部材が冷却手段を兼ねている請求項3に記載の像加熱装置。
  5. 少なくとも、前記第三電極部が軸線方向に分割された分割電極群である請求項1に記載の像加熱装置。
  6. 前記ベルト状加熱部材が無端ベルトであって、前記無端ベルトの基材部分はカーボンフィラーが分散したナノコンポジット材料で構成されており、且つ前記基材部分の回転方向の体積抵抗率が軸線方向の体積抵抗率よりも小さい請求項1に記載の像加熱装置。
  7. 前記軸線方向の体積抵抗率に対する前記回転方向の体積抵抗率の割合は、0.50以上且つ0.95以下である、請求項6に記載の像加熱装置。
  8. 前記第二発熱領域の範囲内に冷却装置を備えている請求項1に記載の像加熱装置。
  9. 記録媒体上にトナー像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部で記録媒体上に形成されたトナー像を加熱処理する像加熱装置とを有する画像形成装置であって、
    前記像加熱装置が、記録媒体上のトナー像と接触する無端ベルトと、前記無端ベルトを介して押圧部材と接触幅を形成して前記無端ベルトを駆動させる駆動回転部材とを有し、
    前記無端ベルトの外周面に記録媒体を接触させた状態で前記無端ベルトを回転移動させながら前記無端ベルトを発熱させることによって、前記接触幅を含む領域で定着動作を行った後、連続して前記接触幅以外の領域で光沢付与動作を行った後に前記無端ベルトから記録媒体を剥離して画像を形成する画像形成装置。
  10. 出力画像の画像情報に応じて、前記像加熱装置の前記定着動作と前記光沢付与動作を制御する制御部を有する請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成装置は、記録媒体識別装置を備えており、
    前記制御部は、前記記録媒体識別装置から得られる記録媒体の識別情報に応じて、前記像加熱装置の前記定着動作と前記光沢付与動作とを制御する請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 記録媒体上に、少なくとも、トナー母粒子と、剥離助剤を含有した無機微粒子との混合物からなるトナーのトナー像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部で前記記録媒体上に形成されたトナー像を加熱処理する像加熱装置とを有する画像形成装置であって、
    前記像加熱装置が、前記記録媒体上のトナー像と接触する無端ベルトと、前記無端ベルトを介して押圧部材と接触幅を形成して無端ベルトを回転駆動させる駆動回転部材と、
    前記無端ベルトが架け回されて密着しているローラ状または円筒状の剥離部材とを有し、
    前記無端ベルトの外周面に前記記録媒体を接触させた状態で前記無端ベルトを回転移動させながら前記記録媒体上のトナー像を加熱及び加圧することによって定着動作と光沢付与動作を行った後、除熱しながら前記剥離部材への架け回しに伴う前記無端ベルトの曲率変化を用いて、前記記録媒体を前記無端ベルトから剥離する際に、前記トナー像に含まれる剥離助剤の一部を前記無端ベルトの表面に残留させて供給する画像形成装置。
  13. 前記剥離助剤が、少なくとも、室温以上且つトナーの溶融温度以下の温度領域において液状である請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記剥離助剤がシリコーンオイルであって、前記無機微粒子の含有量が、前記トナー母粒子100質量部に対して1質量部以上且つ15質量部以下であり、前記シリコーンオイルの含有量が前記無機微粒子全体の2質量%以上且つ20質量%以下である請求項12に記載の画像形成装置。
  15. 前記無端ベルトが、給電により自己発熱することによって、前記定着動作と前記光沢付与動作が為される請求項12に記載の画像形成装置。
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