以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る自動取引装置の一例を示す図である。第1の実施の形態は、自動取引装置10によってユーザの複数の口座間で残高を移動させるものである。自動取引装置10は、ユーザの操作に従って金融取引を実行する装置である。自動取引装置10は、例えば、金融機関などに設置されたATMである。
自動取引装置10は、表示部11と入力部12と制御部13とを有する。表示部11は、自動取引装置10の操作画面を表示出力可能な機器である。表示部11は、例えば、自動取引装置10が有するディスプレイである。入力部12は、ユーザが自動取引装置10に情報や操作を入力するために用いられる機器である。入力部12は、例えば、自動取引装置10が有するカードリーダ、タッチパネルなどの入力装置である。例えば、入力部12は、口座番号が記憶されたカードをユーザから受け付けると、カードから口座番号を読み取る。また、例えば、入力部12は、表示部11が表示した画面に対する、タッチ操作やスライド操作を受け付ける。
制御部13は、自動取引装置10を制御し、所要の処理を実行可能である。制御部13は、例えば、自動取引装置10が有するプロセッサまたは演算回路である。制御部13は、複数の口座間で残高が移動する残高移動取引を実行する。
例えば、制御部13は、口座aおよび口座bのいずれか一方の残高の少なくとも一部を、口座aおよび口座bの他の一方に移動することを含む残高移動取引を実行する。また、制御部13が実行する残高移動取引は、口座aおよび口座cのいずれか一方の残高の少なくとも一部を、口座aおよび口座cの他の一方に移動することを含む。ここで、口座a、口座bおよび口座cは、入力部12からの入力情報に基づいて特定される。例えば、入力部12は、受け付けたカードから口座番号を読み取る。そして、制御部13は、入力部12によって読み取られた口座番号に対応する口座aを特定する。同様に、制御部13は、口座bおよび口座cを特定する。なお、一例として、残高移動取引前の口座aの残高は60,000円、口座bの残高は60,000円、口座cの残高は20,000円であるものとする。
制御部13は、残高移動取引の際に、画面11aを表示部11に表示させる。画面11aは、図形1,2,3,4および境界5,6を含む。図形1,4は、口座aに対応する。また、図形2は、口座bに対応する。また、図形3は、口座cに対応する。図形1,2,3,4は、例えば、左右にスライドできるバーである。図形1および図形2は隣接しており、境界5は、図形1と図形2との境界である。また、図形3および図形4は隣接しており、境界6は、図形3と図形4との境界である。
また、画面11aは、図形1,2,3,4の近傍に、対応する口座の説明を含んでもよい。例えば、画面11aは、図形1,4の近傍に“口座a”、“60,000円”などの文字列を含んでもよい。また、例えば、画面11aは、図形2の近傍に“口座b”、“60,000円”などの文字列を含んでもよい。また、例えば、画面11aは、図形3の近傍に“口座c”、“20,000円”などの文字列を含んでもよい。
ここで、図形1の長さと図形2の長さとの合計は、口座aの残高と口座bの残高との合計金額を示す。また、図形1の長さは、口座aの残高を示す。また、図形2の長さは、口座bの残高を示す。つまり、画面11aでは、図形1の長さと図形2の長さとの比率は、1:1である。また、図形3の長さと図形4の長さとの合計は、口座aの残高と口座cの残高との合計金額を示す。また、図形3の長さは、口座cの残高を示す。また、図形4の長さは、口座aの残高を示す。つまり、画面11aでは、図形3の長さと図形4の長さとの比率は、1:3である。なお、表示部11は、図形1の長さと図形2の長さとの合計と図形3の長さと図形4の長さとの合計とを同じ長さで表示する。したがって、表示部11は、口座aに対応する図形1および図形4をそれぞれ異なる長さで表示することがある。
制御部13は、入力部12からの入力操作に基づいて指定された大きさで図形1,2,3,4を表示部11に表示させる。例えば、制御部13は、境界5,6を変更する入力操作を入力部12から受け付ける。入力部12は、例えば、境界5,6を変更する入力操作として、画面11aに表示された境界5,6を移動後の位置までスライドする操作を受け付ける。そして、制御部13は、境界5,6を変更する入力操作に応じた画像を表示部11に表示させる。なお、制御部13は、所定の金額を示す単位の整数倍だけ境界5,6を変更する入力操作を入力部12から受け付けるようにしてもよい。
一例として、制御部13は、図形1の長さと図形2の長さとの比率が1:3となる位置に境界5を変更する入力操作を入力部12から受け付けると、画面11bを表示部11に表示させる。画面11bは、図形1,2,3,4および境界5,6を含む。境界5を変更する入力操作により、画面11bにおける図形1の長さおよび図形2の長さは、画面11aにおける図形1の長さおよび図形2の長さから変更される。
そして、制御部13は、図形1の大きさと図形2の大きさとの比率に基づいて、残高移動取引後の口座aの残高および口座bの残高を決定する。例えば、画面11bでは、図形1の長さと図形2の長さとの比率は1:3である。また、図形1の長さと図形2の長さとの合計は、口座aの残高と口座bの残高との合計金額の120,000円を示す。よって、制御部13は、図形1に対応する口座aの残高移動取引後の残高を30,000円に決定し、図形2に対応する口座bの残高移動取引後の残高を90,000円に決定する。
また、制御部13は、境界5を変更する入力操作に基づいて残高移動取引後の口座aの残高を決定した場合、残高移動取引後の口座aの残高と口座cの残高との比率を示す位置に境界6を変更して図形3,4を表示部11に表示させる。例えば、画面11bでは、図形1の長さが30,000円を示すため、図形4の長さが示す金額も30,000円に変更される。また、画面11bでは、図形3の長さは、20,000円を示す。よって、画面11bでは、図形3の長さと図形4の長さとの比率が2:3となる位置に境界6が表示される。
ここで、制御部13は、図形3の長さと図形4の長さとの比率が1:4となる位置に境界6を変更する入力操作を入力部12から受け付けると、画面11cを表示部11に表示させる。画面11cは、図形1,2,3,4および境界5,6を含む。境界6を変更する入力操作により、画面11cにおける図形3の長さおよび図形4の長さは、画面11bにおける図形3の長さおよび図形4の長さから変更される。
そして、制御部13は、図形3の大きさと図形4の大きさとの比率に基づいて、残高移動取引後の口座aの残高および口座cの残高を決定する。例えば、画面11cでは、図形3の長さと図形4の長さとの比率は1:4である。また、図形3の長さと図形4の長さとの合計は、口座aの残高と口座cの残高との合計金額の50,000円を示す。よって、制御部13は、図形4に対応する口座aの残高移動取引後の残高を40,000円に決定し、図形3に対応する口座cの残高移動取引後の残高を10,000円に決定する。
また、制御部13は、境界6を変更する入力操作に基づいて残高移動取引後の口座aの残高を決定した場合、残高移動取引後の口座aの残高と口座bの残高との比率を示す位置に境界5を変更して図形1,2を表示部11に表示させる。例えば、画面11cでは、図形4の長さが40,000円を示すため、図形1の長さが示す金額も40,000円に変更される。また、画面11cでは、図形2の長さは、90,000円を示す。よって、画面11cでは、図形1の長さと図形2の長さとの比率が4:9となる位置に境界5が表示される。
このような第1の実施の形態の自動取引装置10は、口座aと口座bとの残高移動取引において、表示した図形1と図形2の大きさを指定する入力操作を受け付ける。そして、自動取引装置10は、入力操作後の図形1の大きさと図形2の大きさとの比率に基づいて、残高移動取引後の口座aの残高および口座bの残高を決定する。これにより、自動取引装置10は、残高移動取引中に口座aと口座bとの残高のバランスを視覚的にユーザに確認させることができる。よって、自動取引装置10は、残高移動取引において、ユーザに2つの口座の残高のバランスを効率的に調整させることで、金融取引の利便性を向上させることができる。
また、自動取引装置10は、隣接したバーである図形1,2を表示し、図形1と図形2との境界5を変更する入力操作を受け付ける。そして、自動取引装置10は、図形1の長さと図形2の長さとの比率に基づいて、残高移動取引後の口座aの残高および口座bの残高を決定する。これにより、自動取引装置10は、口座aと口座bとの残高のバランスをユーザに簡単な操作で調整させることができる。
また、図形1の長さと図形2の長さとの合計は、口座aの残高と口座bの残高との合計金額を示している。ここで、自動取引装置10は、所定の金額を示す単位の整数倍だけ境界5を変更する入力操作を受け付けてもよい。これにより、自動取引装置10は、ユーザが所定の金額の幅で境界5を動かせるようにし、口座aと口座bとの残高のバランスをユーザに効率よく調整させる。
また、自動取引装置10は、隣接したバーである図形3,4および図形3と図形4との境界である境界6を表示する。そして、自動取引装置10は、残高移動取引後の口座aの残高を決定すると、残高移動取引後の口座aの残高と口座cの残高との比率を示す位置に境界6を変更する。これにより、自動取引装置10は、残高移動取引において、3以上の口座の残高のバランスをユーザに調整させることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、口座の残高の一部を別の口座に移動させる取引をATMによって効率よく実行できるサービスを提供するものである。
図2は、第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の情報処理システムは、ATM100、ホストサーバ200およびデータベース220を有する。ATM100は、ユーザ(顧客)による入力操作を受け付け、受け付けた入力に基づいて金融取引を実行する装置である。ATM100は、ネットワーク20を介してホストサーバ200に接続されている。ネットワーク20は、有線ネットワークであってもよいし、無線ネットワークであってもよい。また、ネットワーク20は、専用回線であってもよい。ホストサーバ200は、口座の情報を記憶するデータベース220を管理するためのサーバコンピュータである。ホストサーバ200は、ATM100から取引内容を取得し、取得した取引内容に基づいてデータベース220に記憶された情報を更新する。なお、第2の実施の形態の情報処理システムは、ATM100と同様のATMを複数有していてもよい。
以下では、ATM100が口座の残高の一部を別の口座に移動させる取引として、振替取引を実行する場合を例に説明するが、振込などの取引であっても同様のシステムで実現可能である。
図3は、ATMのハードウェアの一構成例を示す図である。ATM100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス108を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)などの電子回路で実現してもよい。
メモリ102は、ATM100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)などの揮発性の半導体記憶装置が使用される。
バス108に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、ネットワークインタフェース104、表示処理ユニット105、タッチパネル処理ユニット106およびI/O(Input/Output)制御部107がある。
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、ATM100の補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および取引履歴情報などを含む各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
ネットワークインタフェース104は、ネットワーク20に接続されている。ネットワークインタフェース104は、ネットワーク20を介して、ホストサーバ200との間でデータの送受信を行う。
表示処理ユニット105には、ディスプレイ111が接続される。表示処理ユニット105は、プロセッサ101からの命令に従って、操作案内などの各種情報をディスプレイ111の画面に表示させる。ディスプレイ111としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置などがある。
タッチパネル処理ユニット106には、タッチパネル112が接続される。タッチパネル112は、例えば、ディスプレイ111の前面に配置される。タッチパネル処理ユニット106は、顧客の指がタッチパネル112に接触あるいは接近した画面上の位置を検出し、プロセッサ101に通知する。
I/O制御部107には、カード処理ユニット113、通帳処理ユニット114、硬貨処理ユニット115、紙幣処理ユニット116およびスピーカ117a,117bが接続される。I/O制御部107は、プロセッサ101の命令に従って、接続する各部にプロセッサ101からの指示を通知する。また、I/O制御部107は、各部から取得した情報をバス108経由でプロセッサ101に通知する。
カード処理ユニット113は、カードの取り込みおよび放出を制御する。カード処理ユニット113は、取り込んだカードに付された磁気で記録された情報(口座番号など)を読み込む。また、カード処理ユニット113は、取り込んだカードをカード保管領域に保管しておくこともできる。
通帳処理ユニット114は、通帳の取り込みと放出を制御する。また、通帳処理ユニット114は、取り込んだ通帳に付された磁気で記録された情報(口座番号など)を読み込む。また、通帳処理ユニット114は、通帳に印字を行う機能も備えており、通帳の記帳が可能である。
硬貨処理ユニット115は、プロセッサ101の指示に従って硬貨の入出金と、硬貨の出入口の扉の開閉とを制御する。紙幣処理ユニット116は、プロセッサ101の指示に従って紙幣の入出金と、紙幣の出入口の扉の開閉とを制御する。紙幣処理ユニット116は、紙幣の種別および記番号を読み取る機能を備える。紙幣処理ユニット116は、入出金の際に出し入れした紙幣の記番号を読み取り、プロセッサ101に出力する。スピーカ117a,117bは、プロセッサ101から取得した音声信号に従って音声を出力する。
I/O制御部107は、可搬型記録媒体118からデータを読み込みまたは、可搬型記録媒体118にデータを書き込むことができる。可搬型記録媒体118は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)やCD(Compact Disc)などの記録媒体である。可搬型記録媒体118は、取引履歴情報などを格納できる。
なお、第1の実施の形態に示した自動取引装置10も、図3に示したATM100と同様のハードウェアにより実現することができる。またプロセッサ101は、第1の実施の形態に示した制御部13の一例である。また、ディスプレイ111は、第1の実施の形態に示した表示部11の一例である。また、タッチパネル112およびカード処理ユニット113は、第1の実施の形態に示した入力部12の一例である。
ATM100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。ATM100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、ATM100に実行させるプログラムを、ストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。またATM100に実行させるプログラムを、可搬型記録媒体118に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体118に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体118から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
図4は、ホストサーバのハードウェアの一構成例を示す図である。ホストサーバ200は、プロセッサ201によって装置全体が制御されている。プロセッサ201には、バス209を介してメモリ202と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ201は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ201は、例えばCPU、MPU、またはDSPである。プロセッサ201がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC、PLDなどの電子回路で実現してもよい。
メモリ202は、ホストサーバ200の主記憶装置として使用される。メモリ202には、プロセッサ201に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ202には、プロセッサ201による処理に利用する各種データが格納される。メモリ202としては、例えばRAMなどの揮発性の半導体記憶装置が使用される。
バス209に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置203、グラフィック処理装置204、入力インタフェース205、光学ドライブ装置206、機器接続インタフェース207およびネットワークインタフェース208がある。
ストレージ装置203は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置203は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置203には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置203としては、例えばHDDやSSDを使用することができる。
グラフィック処理装置204には、モニタ21が接続されている。グラフィック処理装置204は、プロセッサ201からの命令に従って、画像をモニタ21の画面に表示させる。モニタ21としては、有機ELを用いた表示装置や液晶表示装置などがある。
入力インタフェース205には、キーボード22とマウス23とが接続されている。入力インタフェース205は、キーボード22やマウス23から送られてくる信号をプロセッサ201に送信する。なお、マウス23は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
光学ドライブ装置206は、レーザ光などを利用して、光ディスク24に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク24は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク24には、DVD、DVD−RAM、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。
機器接続インタフェース207は、ホストサーバ200に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース207には、メモリ装置25やメモリリーダライタ26を接続することができる。メモリ装置25は、機器接続インタフェース207との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ26は、メモリカード27へのデータの書き込み、またはメモリカード27からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード27は、カード型の記録媒体である。
ネットワークインタフェース208は、ネットワーク20に接続されている。ネットワークインタフェース208は、ネットワーク20を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
ホストサーバ200は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。また、データベース220もホストサーバ200と同様のハードウェア構成によって実現される。
ホストサーバ200は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。ホストサーバ200に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、ホストサーバ200に実行させるプログラムをストレージ装置203に格納しておくことができる。プロセッサ201は、ストレージ装置203内のプログラムの少なくとも一部をメモリ202にロードし、プログラムを実行する。またホストサーバ200に実行させるプログラムを、光ディスク24、メモリ装置25、メモリカード27などの可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ201からの制御により、ストレージ装置203にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ201が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
次に、ATM100の機能について詳細に説明する。図5は、ATMの機能例を示すブロック図である。ATM100は、カード受付部120、表示受付部130および取引処理部140を有する。カード受付部120、表示受付部130および取引処理部140は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。カード受付部120は、カード処理ユニット113に、顧客がATM100に挿入したキャッシュカードから口座番号を読み取らせる。
表示受付部130は、取引に用いられる情報を顧客に入力させるための画面を生成し、生成した画面をディスプレイ111に表示させる。また、表示受付部130は、ディスプレイ111に表示させた画面に対するタッチパネル112からの入力を受け付ける。例えば、表示受付部130は、顧客に取引種別をさせるための画面をディスプレイ111に表示させ、タッチパネル112から取引種別の選択を受け付ける。また、例えば、表示受付部130は、暗証番号を入力するためのテンキーを含む画面をディスプレイ111に表示させ、タッチパネル112から暗証番号の入力を受け付ける。
また、表示受付部130は、複数の口座間での振替取引において、複数の口座それぞれの振替取引後の残高を顧客に設定させるための画面(金額設定画面)をディスプレイ111に表示させる。例えば、表示受付部130は、振替取引に用いられる複数の口座それぞれの残高を示すバーを含む画面を生成し、生成した画面をディスプレイ111に表示させる。そして、表示受付部130は、バーの長さを変更するユーザ入力をタッチパネル112から受け付け、当該ユーザ入力に基づいてディスプレイ111に表示させる画面を更新する。
取引処理部140は、カード受付部120および表示受付部130が受け付けた情報を基に振替取引を実行する。例えば、取引処理部140は、表示受付部130が受け付けた暗証番号およびカード受付部120が受け付けた口座番号をホストサーバ200に送信し、暗証番号の照会を要求する。また、例えば、取引処理部140は、カード受付部120が受け付けた口座番号に対応する口座の情報を、データベース220に記憶された口座情報221を管理するホストサーバ200から取得する。また、例えば、取引処理部140は、金額設定画面において変更された各バーの長さに基づいて決定される各口座の振替取引後の残高をホストサーバ200に送信し、取引を実行する。
次に、データベース220に記憶される情報について詳細に説明する。図6は、口座情報の一例を示す図である。口座情報221は、口座番号、暗証番号および口座残高の項目を有する。口座番号の項目には、口座の口座番号が登録される。暗証番号の項目には、口座の暗証番号が登録される。口座残高の項目には、口座の口座残高が登録される。
例えば、口座情報221には、口座番号の項目が“11111111”、暗証番号の項目が“1111”、口座残高の項目が“10,000,000円”であるレコードが登録される。これは、口座番号が“11111111”である口座の暗証番号が“1111”であり、口座残高が“10,000,000円”であることを示す。
次に、振替取引においてATM100が表示する画面について、詳細に説明する。図7は、金額設定画面の一例を示す図(その1)である。図7に示す金額設定画面501は、複数の口座間での振替取引における金額設定画面の初期画面である。例えば、表示受付部130は、取引種別として振替取引が選択され、振替取引に用いられる複数の口座についての認証が終了すると、金額設定画面501を生成し、金額設定画面501をディスプレイ111に表示させる。以下の例では、振替取引に用いられる複数の口座は、口座番号“11111111”の口座A、口座番号“22222222”の口座B、口座番号“33333333”の口座Cおよび口座番号“44444444”の口座Dである。
金額設定画面501は、スライダ601,602,603および操作用のキーを含む。スライダ601は、振替取引後の口座Aと口座Bとの残高のバランスを顧客に調整させるためのスライダである。スライダ601は、バー601a,601bおよび矢印601cを含む。バー601a,601bは隣接しており、矢印601cはバー601a,601bの境界の位置を示す。なお、スライダ601においてバー601aは左側、バー601bは右側に配置されている。
バー601aは、口座Aに対応するバーである。バー601aの長さは、暫定的に決定された振替取引後の口座Aの残高(口座Aの暫定残高)を示す。なお、口座の暫定残高の初期値は、振替取引前の当該口座の残高である。バー601bは、口座Bに対応するバーである。バー601bの長さは、口座Bの暫定残高を示す。つまり、バー601aの長さとバー601bの長さとの合計(スライダ601の長さ)は、口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計金額を示す。一例として、振替取引前の口座Aの残高が10,000,000円、振替取引前の口座Bの残高が5,000,000円であるとすると、バー601aの長さはスライダ601の長さの67%、バー601bの長さはスライダ601の長さの33%である。
また、スライダ601は長さ方向に目盛を有する。スライダ601が有する目盛の目盛幅は所定の金額を示す。また、スライダ601は、口座Aおよび口座Bについての情報の表示を含む。例えば、スライダ601は、“口座番号:11111111”、“残高:10,000,000円”などの、口座Aの口座番号や暫定残高を示す表示を、バー601aの近傍に含む。また、例えば、スライダ601は、“10,000,000円(67%)”などの、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示をバー601aの近傍に含む。
また、例えば、スライダ601は、“口座番号:22222222”、“残高:5,000,000円”などの、口座Bの口座番号や暫定残高を示す表示を、バー601bの近傍に含む。また、例えば、スライダ601は、“5,000,000円(33%)”などの、口座Bの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示をバー601bの近傍に含む。なお、金額設定画面501は、“残高に応じた割合をパーセント(%)表示しています。”などの、2口座の暫定残高の合計に対する各口座の暫定残高の割合が表示されていることを説明するメッセージを含んでもよい。
スライダ602は、振替取引後の口座Aと口座Cとの残高のバランスを顧客に調整させるためのスライダである。スライダ602は、バー602a,602bおよび矢印602cを含む。バー602a,602bは隣接しており、矢印602cはバー602a,602bの境界の位置を示す。なお、スライダ602においてバー602aは左側、バー602bは右側に配置されている。
バー602aは、口座Aに対応するバーである。バー602aの長さは、口座Aの暫定残高を示す。バー602bは、口座Cに対応するバーである。バー602bの長さは、口座Cの暫定残高を示す。つまり、バー602aの長さとバー602bの長さとの合計(スライダ602の長さ)は、口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との合計金額を示す。一例として、振替取引前の口座Aの残高が10,000,000円、振替取引前の口座Cの残高が500,000円であるとすると、バー602aの長さはスライダ602の長さの95%、バー602bの長さはスライダ602の長さの5%である。
また、スライダ602は長さ方向に目盛を有する。スライダ602が有する目盛の目盛幅は所定の金額を示す。また、スライダ602は、口座Aおよび口座Cについての情報の表示を含む。例えば、スライダ602は、“口座番号:11111111”、“残高:10,000,000円”などの、口座Aの口座番号や暫定残高を示す表示を、バー602aの近傍に含む。また、例えば、スライダ602は、“10,000,000円(95%)”などの、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示をバー602aの近傍に含む。
また、例えば、スライダ602は、“口座番号:33333333”、“残高:500,000円”などの、口座Cの口座番号や暫定残高を示す表示を、バー602bの近傍に含む。また、例えば、スライダ602は、“500,000円(5%)”などの、口座Cの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示をバー602bの近傍に含む。
スライダ603は、振替取引後の口座Aと口座Dとの残高のバランスを顧客に調整させるためのスライダである。スライダ603は、バー603a,603bおよび矢印603cを含む。バー603a,603bは隣接しており、矢印603cはバー603a,603bの境界の位置を示す。なお、スライダ603においてバー603aは左側、バー603bは右側に配置されている。
バー603aは、口座Aに対応するバーである。バー603aの長さは、口座Aの暫定残高を示す。バー603bは、口座Dに対応するバーである。バー603bの長さは、口座Dの暫定残高を示す。つまり、バー603aの長さとバー603bの長さとの合計(スライダ603の長さ)は、口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高との合計金額を示す。一例として、振替取引前の口座Aの残高が10,000,000円、振替取引前の口座Dの残高が30,000,000円であるとすると、バー603aの長さはスライダ603の長さの25%、バー603bの長さはスライダ603の長さの75%である。
また、スライダ603は長さ方向に目盛を有する。スライダ603が有する目盛の目盛幅は所定の金額を示す。また、スライダ603は、口座Aおよび口座Dについての情報の表示を含む。例えば、スライダ603は、“口座番号:11111111”、“残高:10,000,000円”などの、口座Aの口座番号や暫定残高を示す表示を、バー603aの近傍に含む。また、例えば、スライダ603は、“10,000,000円(25%)”などの、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示をバー603aの近傍に含む。
また、例えば、スライダ603は、“口座番号:44444444”、“残高:30,000,000円”などの、口座Dの口座番号や暫定残高を示す表示を、バー603bの近傍に含む。また、例えば、スライダ603は、“30,000,000円(75%)”などの、口座Dの残高が口座Aの残高と口座Dの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示をバー603bの近傍に含む。
金額設定画面501に含まれる操作用のキーとしては、金額単位キー、“確定”キー、“訂正”キーおよび“取消”キーがある。金額単位キーは、振替取引の取引金額の設定単位を顧客に選択させるためのキーである。金額単位キーには、例えば、“パーセント単位”、“一千万円単位”、“百万円単位”、“十万円単位”、“一万円単位”、“一千円単位”、“一円単位”キーがある。例えば、“十万円単位”キーが押下されている場合、スライダ601,602,603は、目盛幅が100,000円を示す目盛を有する。なお、金額設定画面501は、“振替取引金額単位を変更する場合は、振替取引金額単位キーを押下してください。”などの金額単位キーを説明するメッセージを含んでもよい。
“確定”キーは、各口座の暫定残高を振替取引後の残高に確定するためのキーである。“訂正”キーは、振替取引の金額を訂正するためのキーである。なお、金額設定画面501は、スライダ601,602,603それぞれに対応する3つの“訂正”キーを含む。“取消”キーは、ここまで入力された取引内容を取り消すためのキーである。なお、金額設定画面501は、“「振替取引金額単位スライダ(矢印)」を押下しながら左右にずらして、振替取引金額を設定し、「確定」キーを押下してください。訂正する場合は、「訂正」キーを押下してください。”などの、キーを説明するメッセージを含んでもよい。
上記のように、金額設定画面501の初期画面は、基準となる口座(基準口座)である口座Aの暫定残高の初期値に対する、口座B、口座C、口座Dの暫定残高の初期値の比率をバーの長さの比率で視覚的に表す。表示受付部130は、金額設定画面501の初期画面をディスプレイ111に表示させることによって、振替取引前の基準口座の残高と基準口座以外の口座の残高とのバランスを顧客が理解しやすいように通知できる。
さらに、表示受付部130は、金額設定画面501に含まれる、スライダ601,602,603および操作用のキーに対する顧客の操作をタッチパネル112から受け付け、暫定残高のバランスを顧客に調整させる。例えば、表示受付部130は、矢印601c,602c,603cの位置をスライダ601,602,603の目盛の位置に変更する操作を受け付ける。つまり、表示受付部130は、スライダ601,602,603の目盛の目盛幅が100,000円を示す場合、矢印601c,602c,603cの位置を、100,000円を示す長さの整数倍の長さだけ離れた位置に変更する操作を受け付ける。
例えば、表示受付部130は、矢印601c,602c,603cの位置を変更する入力として、矢印601c,602c,603cの変更前の位置から変更後の位置にスライドするスライド操作をタッチパネル112から受け付ける。なお、表示受付部130は、矢印601c,602c,603cの位置を変更する入力として、矢印601c,602c,603cの変更後の位置をタッチするタッチ操作を受け付けてもよい。また、例えば、表示受付部130は、操作用のキーの押下を受け付ける。以下では、矢印601c,602c,603cの変更操作を受け付けた表示受付部130による金額設定画面501の更新について説明する。
図8は、金額設定画面の一例を示す図(その2)である。図8に示した金額設定画面501は、矢印601cの位置の変更操作を受け付けた表示受付部130が図7に示した金額設定画面501を更新したものである。表示受付部130は、矢印601cの位置をバー601aの長さとバー601bの長さとの比率が50:50になる位置に変更する入力を受け付けた場合、矢印601cの位置をバー601aの長さとバー601bの長さとの比率が50:50になる位置に更新する。
ここで、スライダ601の長さは、口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計金額である15,000,000円を示す。表示受付部130は、口座Aに対応するバー601aの長さがスライダ601の長さの50%であるため、口座Aの暫定残高を7,500,000円に更新する。また、表示受付部130は、口座Bに対応するバー601bの長さがスライダ601の長さの50%であるため、口座Bの暫定残高を7,500,000円に更新する。さらに、表示受付部130は、スライダ601に矢印601dを追加する。矢印601dは、口座Bの暫定残高の初期値(つまり、振替取引前の口座Bの残高)となる位置を示す。
表示受付部130は、口座Aの暫定残高を更新したため、スライダ602,603を更新する。口座Aの暫定残高は7,500,000円、口座Cの暫定残高は500,000円、口座Dの暫定残高は30,000,000円である。よって、表示受付部130は、口座Aに対応するバー602aの長さがスライダ602の長さの94%、口座Cに対応するバー602bの長さがスライダ602の長さの6%になる位置に矢印602cの位置を更新する。また、表示受付部130は、口座Aに対応するバー603aの長さがスライダ603の長さの20%、口座Dに対応するバー603bの長さがスライダ603の長さの80%になる位置に矢印603cの位置を更新する。
また、表示受付部130は、スライダ601,602,603が有する目盛や、口座A、口座B、口座C、口座Dの情報の表示を更新する。例えば、表示受付部130は、口座Aの暫定残高を示す表示を、“残高:7,500,000円”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Bの暫定残高を示す表示を、“残高:7,500,000円”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“7,500,000円(50%)”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Bの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“7,500,000円(50%)”に更新する。
また、例えば、表示受付部130は、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“7,500,000円(94%)”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Cの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“500,000円(6%)”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“7,500,000円(20%)”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Dの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“30,000,000円(80%)”に更新する。
図9は、金額設定画面の一例を示す図(その3)である。図9に示した金額設定画面501は、矢印602cの位置の変更操作を受け付けた表示受付部130が図8に示した金額設定画面501を更新したものである。表示受付部130は、矢印602cの位置をバー602aの長さとバー602bの長さとの比率が75:25になる位置に変更する入力を受け付けた場合、矢印602cの位置をバー602aの長さとバー602bの長さとの比率が75:25になる位置に更新する。
ここで、スライダ602の長さは、口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との合計金額である8,000,000円を示す。表示受付部130は、口座Aに対応するバー602aの長さがスライダ602の長さの75%であるため、口座Aの暫定残高を6,000,000円に更新する。また、表示受付部130は、口座Cに対応するバー602bの長さがスライダ602の長さの25%であるため、口座Cの暫定残高を2,000,000円に更新する。さらに、表示受付部130は、スライダ602に矢印602dを追加する。矢印602dは、口座Cの暫定残高の初期値(つまり、振替取引前の口座Cの残高)となる位置を示す。
表示受付部130は、口座Aの暫定残高を更新したため、スライダ601,603を更新する。口座Aの暫定残高は6,000,000円、口座Bの暫定残高は7,500,000円、口座Dの暫定残高は30,000,000円である。よって、表示受付部130は、口座Aに対応するバー601aの長さがスライダ601の長さの44%、口座Bに対応するバー601bの長さがスライダ601の長さの56%になる位置に矢印601cの位置を更新する。また、表示受付部130は、口座Aに対応するバー603aの長さがスライダ603の長さの17%、口座Dに対応するバー603bの長さがスライダ603の長さの83%になる位置に矢印603cの位置を更新する。
また、表示受付部130は、スライダ601,602,603が有する目盛や、口座A、口座B、口座C、口座Dの情報の表示を更新する。例えば、表示受付部130は、口座Aの暫定残高を示す表示を、“残高:6,000,000円”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Cの暫定残高を示す表示を、“残高:2,000,000円”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“6,000,000円(44%)”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Bの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“7,500,000円(56%)”に更新する。
また、例えば、表示受付部130は、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“6,000,000円(75%)”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Cの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“2,000,000円(25%)”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Aの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“6,000,000円(17%)”に更新する。また、例えば、表示受付部130は、口座Dの暫定残高が口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高との合計に対して占める割合を示す表示を“30,000,000円(83%)”に更新する。
上記のように、表示受付部130は、顧客による矢印601c,602c,603cの位置の変更操作に基づいて、口座A、口座B、口座C、口座Dの暫定残高とスライダ601,602,603とを更新する。表示受付部130は、スライダ601,602,603によって、暫定残高のバランスを顧客が分かりやすいように視覚的に表すことができる。また、表示受付部130は、矢印601c,602c,603cの位置を変更するという簡単な操作で、暫定残高のバランスを顧客に調整させることができる。
ところで、1の振替元の口座と1の振替先の口座とが指定されてから、振替金額の入力が受け付けられる振替取引では、振替取引をする口座が複数ある場合、振替取引は複数回実行される。一方、表示受付部130は、複数の口座の振替取引後の残高の指定を受け付ける。よって、表示受付部130は、振替取引の実行を効率化できる。
また、1の振替元の口座と1の振替先の口座とが指定されてから、振替金額の入力が受け付けられる振替取引では、振替先に指定された口座から振替元に指定された口座へ残高を移動する取引は実行されない。一方、表示受付部130は、矢印601c,602c,603cが変更された位置に基づいて、振替元と振替先とを決定する。よって、表示受付部130は、振替元と振替先とを顧客が柔軟に変更できるようにする。
次に、金額単位キーの押下を受け付けた表示受付部130による金額設定画面501の更新について説明する。
図10は、金額設定画面の一例を示す図(その4)である。図10に示した金額設定画面501は、“百万円単位”キーの押下を受け付けた表示受付部130が図7に示した金額設定画面501を更新したものである。表示受付部130は、“百万円単位”キーの押下を受け付けると、スライダ601,602,603の目盛を、目盛幅が1,000,000円を示す目盛に更新する。つまり、表示受付部130は、矢印601c,602c,603cの位置を、1,000,000円を示す長さの整数倍の長さだけ離れた位置に変更する操作を受け付ける。
図11は、金額設定画面の一例を示す図(その5)である。図11に示した金額設定画面501は、“パーセント単位”キーの押下を受け付けた表示受付部130が図7に示した金額設定画面501を更新したものである。表示受付部130は、“パーセント単位”キーの押下を受け付けると、スライダ601,602,603の目盛を、目盛幅がスライダ601,602,603の長さが示す金額の1%を示す目盛に更新する。
表示受付部130は、スライダ601の目盛を、目盛幅が150,000円を示す目盛に更新する。つまり、表示受付部130は、矢印601cの位置を、150,000円を示す長さの整数倍の長さだけ離れた位置に変更する操作を受け付ける。また、表示受付部130は、スライダ602の目盛を、目盛幅が105,000円を示す目盛に更新する。つまり、表示受付部130は、矢印602cの位置を、105,000円を示す長さの整数倍の長さだけ離れた位置に変更する操作を受け付ける。また、表示受付部130は、スライダ603の目盛を、目盛幅が400,000円を示す目盛に更新する。つまり、表示受付部130は、矢印603cの位置を、400,000円を示す長さの整数倍の長さだけ離れた位置に変更する操作を受け付ける。
上記のように、表示受付部130は、顧客による金額単位キーの押下に基づいて、スライダ601,602,603の目盛を更新する。これにより、表示受付部130は、顧客に矢印601c,602c,603cを移動させる幅を選択させることができる。よって、表示受付部130は、顧客に効率的に口座の残高のバランスを調整させることができる。
図12は、金額確定画面の一例を示す図である。金額確定画面502は、顧客が金額設定画面501において設定された暫定残高を確認し、取引を確定させるための画面である。表示受付部130は、金額設定画面501において、“確定”キーの押下を受け付けると金額確定画面502をディスプレイ111に表示させる。
金額確定画面502は、例えば、口座A、口座B、口座C、口座Dそれぞれの取引前の残高と暫定残高(取引後の残高)との表示を含む。金額確定画面502は、“以下の内容で取引を実行します。確認をお願いします。”などの顧客に取引の確認を促すメッセージを含む。
また、金額確定画面502は、“確定”キーおよび“取消”キーを含む。“確定”キーは、金額確定画面502に表示された取引内容で取引を確定するためのキーである。“確定”キーが押下されると、取引処理部140は、金額確定画面502に表示された取引内容で取引を実行する。“取消”キーは、ここまで入力された取引内容を取り消すためのキーである。
以下、ATM100による振替取引処理の手順について、詳細に説明する。図13は、振替取引処理の一例を示すフローチャート(その1)である。以下、図13に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]表示受付部130は、顧客に取引種別をさせるための画面をディスプレイ111に表示させ、タッチパネル112から取引種別の選択を受け付ける。
[ステップS12]カード受付部120は、ATM100へのカード挿入があったか否かを判定する。例えば、カード受付部120は、所定時間内にカードをATM100へのカード挿入を検知した場合、ATM100へのカード挿入があったと判定する。カード受付部120は、ATM100へのカード挿入があったと判定した場合、処理をステップS13に進める。また、カード受付部120は、ATM100へのカード挿入がなかったと判定した場合、処理を終了する。
[ステップS13]カード受付部120は、カード処理ユニット113に、顧客がATM100に挿入したカードから口座番号を読み取らせる。
[ステップS14]表示受付部130は、暗証番号入力を受け付ける。例えば、表示受付部130は、暗証番号を入力するためのテンキーを含む画面をディスプレイ111に表示させ、タッチパネル112から暗証番号の入力を受け付ける。
[ステップS15]取引処理部140は、ステップS14の暗証番号入力が正常であったか否かを判定する。例えば、取引処理部140は、ステップS13で受け付けた口座番号およびステップS14で受け付けた暗証番号をホストサーバ200に送信し、暗証番号の照会を要求する。そして、取引処理部140は、ホストサーバ200から暗証番号が正しいことを通知された場合、暗証番号入力が正常であったと判定する。取引処理部140は、暗証番号入力が正常であったと判定した場合、処理をステップS16に進める。また、取引処理部140は、暗証番号入力が正常でなかったと判定した場合、処理をステップS38に進める。
[ステップS16]表示受付部130は、さらにカードを受け付けるか否かを判定する。例えば、表示受付部130は、さらにカードを挿入するか否かを顧客に選択させるための画面をディスプレイ111に表示させる。そして、表示受付部130は、さらにカードを挿入することを示す顧客の選択をタッチパネル112から受け付けた場合、さらにカードを受け付けると判定する。表示受付部130は、さらにカードを受け付けると判定した場合、処理をステップS17に進める。また、表示受付部130は、さらにカードを受け付けないと判定した場合、処理をステップS18に進める。
[ステップS17]カード受付部120は、カード処理ユニット113にカードを放出させる。そして、処理がステップS12に進む。
[ステップS18]取引処理部140は、ステップS13で受け付けた口座番号に対応する口座の情報を、口座情報221を管理するホストサーバ200から取得する。例えば、取引処理部140は、ステップS13で受け付けた口座番号に対応する口座の残高をホストサーバ200から取得する。なお、ステップS13が複数回実行されている場合、取引処理部140は、複数回のステップS13で受け付けた口座番号に対応する複数の口座の残高をホストサーバ200から取得する。ここでは、一例として、取引処理部140は、口座A、口座B、口座C、口座Dの残高をホストサーバ200から取得する。
[ステップS19]表示受付部130は、金額設定画面501をディスプレイ111に表示させる。
図14は、振替取引処理の一例を示すフローチャート(その2)である。以下、図14に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS20]表示受付部130は、取引単位Xを取得する。例えば、表示受付部130は、金額設定画面501において押下されている金額単位キーの示す金額を取引単位Xとして取得する。
[ステップS21]表示受付部130は、金額設定画面501に表示されているスライダ601,602,603の目盛をステップS20で取得した取引単位Xに応じた目盛幅に更新する。
[ステップS22]表示受付部130は、スライダ601,602,603の矢印601c,602c,603cに対するスライド操作を受け付けたか否かを判定する。表示受付部130は、矢印601c,602c,603cに対するスライド操作を受け付けたと判定した場合、処理をステップS23に進める。また、表示受付部130は、スライド操作以外の操作を受け付けたと判定した場合、処理をステップS31に進める。
[ステップS23]表示受付部130は、操作されたスライダ(例えば、スライダ601)の表示を更新する。例えば、表示受付部130は、矢印601cの位置をスライド操作で指定された位置に更新する。また、表示受付部130は、更新された矢印601cの位置に応じて、バー601a,601bの長さを更新する。
[ステップS24]表示受付部130は、ステップS22で受け付けたスライド操作が左へのスライド操作であったか否かを判定する。表示受付部130は、左へのスライド操作を受け付けたと判定した場合、処理をステップS25に進める。また、表示受付部130は、右へのスライド操作を受け付けたと判定した場合、処理をステップS27に進める。
[ステップS25]表示受付部130は、基準口座の暫定残高を更新する。例えば、表示受付部130は、矢印601cの位置を目盛数Nだけ左に移動させる操作を受け付けた場合、口座Aの暫定残高を(取引単位X)×(目盛数N)だけ減算する。
[ステップS26]表示受付部130は、操作されたスライダに対応する基準口座以外の口座(相手口座)の暫定残高を更新する。例えば、表示受付部130は、矢印601cの位置を目盛数Nだけ左に移動させる操作を受け付けた場合、口座Bの暫定残高に(取引単位X)×(目盛数N)だけ加算する。そして、処理がステップS29に進む。
[ステップS27]表示受付部130は、基準口座の暫定残高を更新する。例えば、表示受付部130は、矢印601cの位置を目盛数Nだけ右に移動させる操作を受け付けた場合、口座Aの暫定残高に(取引単位X)×(目盛数N)だけ加算する。
[ステップS28]表示受付部130は、操作されたスライダに対応する相手口座の暫定残高を更新する。例えば、表示受付部130は、矢印601cの位置を目盛数Nだけ右に移動させる操作を受け付けた場合、口座Bの暫定残高を(取引単位X)×(目盛数N)だけ減算する。
[ステップS29]表示受付部130は、操作されたスライダ以外のスライダの表示を更新する。例えば、表示受付部130は、矢印602cの位置を、バー602aの長さとバー602bの長さとの比率が、更新された口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との比率と等しくなる位置に更新する。また、表示受付部130は、更新された矢印602cの位置に応じて、バー602a,602bの長さを更新する。また、表示受付部130は、矢印603cの位置を、バー603aの長さとバー603bの長さとの比率が、更新された口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高との比率と等しくなる位置に更新する。また、表示受付部130は、更新された矢印603cの位置に応じて、バー603a,603bの長さを更新する。
[ステップS30]表示受付部130は、各口座の暫定残高の表示を更新する。例えば、表示受付部130は、スライダ601,602,603が含む口座A、口座B、口座C、口座Dの暫定残高の表示を更新する。そして、処理がステップS20に進む。
図15は、振替取引処理の一例を示すフローチャート(その3)である。以下、図15に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]表示受付部130は、“訂正”キーの押下を受け付けたか否かを判定する。表示受付部130は、“訂正”キーの押下を受け付けたと判定した場合、処理をステップS32に進める。また、表示受付部130は、“訂正”キーの押下以外の操作を受け付けたと判定した場合、処理をステップS35に進める。
[ステップS32]表示受付部130は、押下を受け付けた“訂正”キーに対応するスライダの矢印を初期位置に変更する。例えば、表示受付部130は、スライダ601に対応する“訂正”キーの押下を受け付けた場合、矢印601cの位置を矢印601dの位置に更新する。表示受付部130は、更新された矢印601cの位置に応じて、バー601a,601bの長さを更新する。そして、表示受付部130は、口座Aの暫定残高を、口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計に、スライダ601の長さに対するバー601aの長さの比率をかけたものに更新する。また、表示受付部130は、口座Bの暫定残高を、口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計に、スライダ601の長さに対するバー601bの長さの比率をかけたものに更新する。
[ステップS33]表示受付部130は、押下を受け付けた“訂正”キーに対応するスライダ以外のスライダを更新する。例えば、表示受付部130は、矢印602cの位置を、バー602aの長さとバー602bの長さとの比率が、更新された口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高との比率と等しくなる位置に更新する。また、表示受付部130は、更新された矢印602cの位置に応じて、バー602a,602bの長さを更新する。また、表示受付部130は、矢印603cの位置を、バー603aの長さとバー603bの長さとの比率が、更新された口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高との比率と等しくなる位置に更新する。また、表示受付部130は、更新された矢印603cの位置に応じて、バー603a,603bの長さを更新する。
[ステップS34]表示受付部130は、各口座の暫定残高の表示を更新する。例えば、表示受付部130は、スライダ601,602,603が含む口座A、口座B、口座C、口座Dの暫定残高の表示を更新する。そして、処理がステップS20に進む。
[ステップS35]表示受付部130は、“確定”キーの押下を受け付けたか否かを判定する。表示受付部130は、“確定”キーの押下を受け付けたと判定した場合、処理をステップS36に進める。また、表示受付部130は、“取消”キーの押下を受け付けたまたはタイムアウトしたと判定した場合、処理をステップS38に進める。
[ステップS36]表示受付部130は、取引内容が確定したか否かを判定する。例えば、表示受付部130は、金額確定画面502をディスプレイ111に表示させる。そして、表示受付部130は、金額確定画面502において、“確定”キーの押下を受け付けた場合、取引内容が確定したと判定し、“取消”キーの押下を受け付けた場合、取引内容が確定しなかったと判定する。表示受付部130は、取引内容が確定したと判定した場合、処理をステップS37に進める。また、表示受付部130は、取引内容が確定しなかったと判定した場合、処理をステップS20に進める。
[ステップS37]取引処理部140は、振替取引に用いられた複数の口座の暫定残高を振替取引後の残高に確定し、振替取引を実行する。例えば、取引処理部140は、口座A、口座B、口座C、口座Dの振替取引後の残高をホストサーバ200に送信する。そして、取引処理部140は、ホストサーバ200に、口座情報221に記憶されている口座A、口座B、口座C、口座Dの残高を、送信した振替取引後の残高に更新させる。
[ステップS38]カード受付部120は、カード処理ユニット113にカードを放出させる。
[ステップS39]カード受付部120は、カードが返却されたか否かを判定する。例えば、カード受付部120は、カード処理ユニット113が放出したカードが所定時間内に抜き取られたことを検知すると、カードが返却されたと判定する。カード受付部120は、カードが返却されたと判定した場合、処理を終了する。また、カード受付部120は、カードが返却されなかったと判定した場合、処理をステップS40に進める。
[ステップS40]カード受付部120は、カード処理ユニット113に放出したカードを回収させ、保管領域にカードを移動させる。
このように、ATM100は、金額設定画面501によって、口座A、口座B、口座C、口座Dの暫定残高のバランスを顧客が分かりやすいように視覚的に表すことができる。ATM100は、顧客による矢印601c,602c,603cの位置の変更操作に基づいて、口座A、口座B、口座C、口座Dの暫定残高とスライダ601,602,603とを更新する。これにより、ATM100は、矢印601c,602c,603cの位置を変更するという簡単な操作で、暫定残高のバランスを顧客に調整させることができる。そして、ATM100は、顧客によるバランス調整後の暫定残高を取引後の残高に決定し、取引を実行する。このように、ATM100は、複数の口座の取引後の残高のバランスを顧客に効率的に調整させることができる。
第2の実施の形態によれば、ATM100は、口座Aに対応するバー601aおよび口座Bに対応するバー601bを表示する。そしてATM100は、バー601a,601bの長さを指定する入力操作を受け付け、バー601aの長さとバー601bの長さとの比率に基づいて、口座Aおよび口座Bの暫定残高を決定する。これにより、ATM100は、顧客に2つの口座の暫定残高のバランスを効率的に調整させることができ、金融取引の利便性を向上させることができる。
ATM100は、バー601a,601bの長さを変更する入力操作として、バー601aとバー601bとの境界である矢印601cの位置を変更する入力操作を受け付ける。これにより、ATM100は、口座Aと口座Bとの暫定残高のバランスを顧客に簡単な操作で調整させることができる。
また、スライダ601の長さは、口座Aの暫定残高と口座Bの暫定残高との合計金額を示し、ATM100は、所定の金額を示す長さの整数倍の長さだけ矢印601cの位置を移動する入力操作を受け付ける。これにより、ATM100は、口座Aと口座Bとの暫定残高のバランスを顧客に効率よく調整させる。
また、ATM100は、スライダ601の変更に基づいて変更されるスライダ602,603を表示する。ATM100は、口座Aの暫定残高が更新されると、矢印602cの位置を、更新された口座Aの暫定残高と口座Cの暫定残高の比率を示す位置に変更する。また、ATM100は、矢印603cの位置を、更新された口座Aの暫定残高と口座Dの暫定残高の比率を示す位置に変更する。これにより、ATM100は、振替取引において、3以上の口座の暫定残高のバランスを顧客に調整させることができる。
〔第3の実施の形態〕
次に第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、第2の実施の形態と同様の画面によってインターネットバンキングによる振替取引を効率よく実行できるサービスを提供するものである。
図16は、第3の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第3の実施の形態の情報処理システムは、データベース220、インターネットバンキングサーバ300およびユーザ端末400を有する。インターネットバンキングサーバ300は、インターネットバンキングを提供するサーバコンピュータである。
インターネットバンキングサーバ300は、ユーザ端末400を操作するユーザのログインを受け付ける。インターネットバンキングサーバ300は、ログインを受け付けたユーザの口座を用いた取引の取引内容をユーザ端末400から取得し、取得した取引内容に基づいてデータベース220に記憶された口座情報221を更新する。インターネットバンキングサーバ300は、ネットワーク30を介してユーザ端末400に接続されている。ネットワーク30は、例えば、インターネットである。
ユーザ端末400は、インターネットバンキングを利用するユーザが操作する端末装置である。ユーザ端末400は、ユーザの操作に従って取引内容を決定し、インターネットバンキングサーバ300に送信する。なお、第3の実施の形態の情報処理システムは、ユーザ端末400と同様のユーザ端末を複数有していてもよい。
第3の実施の形態で用いられるインターネットバンキングサーバ300およびユーザ端末400は、第2の実施の形態のホストサーバ200と同様に図4のハードウェア構成によって実現される。なお、ユーザ端末400は、スマートフォンやタブレット端末などでもよい。
次に、インターネットバンキングサーバ300の機能について詳細に説明する。図17は、インターネットバンキングサーバの機能例を示すブロック図である。インターネットバンキングサーバ300は、記憶部320、取引処理部330および画面情報生成部340を有する。記憶部320は、インターネットバンキングサーバ300のメモリまたはストレージ装置の記憶領域を用いて実現される。取引処理部330および画面情報生成部340は、インターネットバンキングサーバ300のメモリに記憶されたプログラムをインターネットバンキングサーバ300のプロセッサが実行することで実現される。
記憶部320は、ユーザ情報321を記憶する。ユーザ情報321は、インターネットバンキングを利用するユーザの情報が記録されたものである。取引処理部330は、インターネットバンキングによる取引処理を実行する。取引処理部330は、ユーザ端末400から、IDとパスワードとを取得する。そして、取引処理部330は、ユーザ情報321を参照し、取得したIDに対応するパスワードと取得したパスワードとが一致しているか否かを判定し、一致している場合はログインを許可する。
また、取引処理部330は、データベース220に記憶された口座情報221を参照し、ログインユーザの口座の情報を取得する。また、取引処理部330は、ユーザ端末400から取引情報を取得し、取引を実行する。画面情報生成部340は、取引処理部330が取得したログインユーザの口座の情報に基づいて、ユーザ端末400に金額設定画面501を表示させるための画面情報を生成する。なお、画面情報は、ユーザ端末400に第2の実施の形態に示した表示受付部130と同様の処理を実行させるための情報が含まれる。
次に、インターネットバンキングサーバ300に記憶される情報について詳細に説明する。図18は、ユーザ情報の一例を示す図である。ユーザ情報321は、ID、パスワードおよび口座番号の項目を有する。IDの項目には、ユーザのIDが登録される。パスワードの項目には、ユーザのログインパスワードが登録される。口座番号の項目には、ユーザの口座の口座番号が登録される。なお、口座番号の項目には、複数の口座番号が登録されていてもよい。
例えば、ユーザ情報321には、IDの項目が“00001”、パスワードの項目が“12345678”、口座番号の項目が“11111111”、“22222222”、“33333333”、“44444444”であるレコードが登録される。これは、IDが“00001”であるユーザのログインパスワードが“12345678”であることを示す。また、IDが“00001”であるユーザが、口座番号“11111111”の口座A、口座番号“22222222”の口座B、口座番号“33333333”の口座C、口座番号“44444444”の口座Dを有していることを示す。
以下、インターネットバンキングサーバ300による振替取引処理の手順について、詳細に説明する。図19は、振替取引処理の他の一例を示すフローチャートである。以下、図19に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS51]取引処理部330は、ユーザ端末400からログインを受け付ける。例えば、取引処理部330は、ユーザ端末400から、IDとパスワードとを取得する。
[ステップS52]取引処理部330は、ユーザ端末400からのログインが正常なログインであるか否かを判定する。取引処理部330は、ユーザ情報321を参照し、ステップS51で取得したIDに対応するパスワードと、ステップS51で取得したパスワードとが一致している場合、正常なログインであると判定する。取引処理部330は、正常なログインであると判定した場合、処理をステップS53に進める。また、取引処理部330は、正常なログインでないと判定した場合、処理を終了する。
[ステップS53]取引処理部330は、ログインユーザの口座情報を取得する。例えば、取引処理部330は、ステップS51で取得したIDに対応する口座番号をユーザ情報321から取得する。そして、取引処理部330は、取得した口座番号に対応する口座の残高を口座情報221から取得する。ここでは、一例として、取引処理部330は、口座A、口座B、口座C、口座Dの残高を口座情報221から取得する。
[ステップS54]画面情報生成部340は、ステップS53で取得した口座の残高に基づいて、画面情報を生成する。画面情報は、ユーザ端末400に金額設定画面501を表示させるための情報が含まれる。また、画面情報は、第2の実施の形態において表示受付部130が実行した金額設定画面501の更新処理をユーザ端末400に実行させるための情報を含む。例えば、画面情報は、第2の実施の形態のステップS20〜ステップS36で表示受付部130が実行する処理がJavaScript(登録商標)などで記載されたものを含む。
[ステップS55]取引処理部330は、ステップS54で生成した画面情報をユーザ端末400に送信する。
[ステップS56]取引処理部330は、ユーザ端末400から取引情報を取得する。例えば、取引処理部330は、取引情報として、ユーザ端末400に表示された金額設定画面501を操作することで決定された口座A、口座B、口座C、口座Dの振替取引後の残高を取得する。
[ステップS57]取引処理部330は、ステップS56でユーザ端末400から取得した取引情報に基づいて取引を実行する。例えば、取引処理部330は、口座情報221に記憶されている口座A、口座B、口座C、口座Dの残高を、ステップS56でユーザ端末400から取得した振替取引後の残高に更新する。
このように、インターネットバンキングサーバ300は、ユーザ端末400に金額設定画面501を表示させるための画面情報を生成し、生成した画面情報をユーザ端末400に送信する。ユーザ端末400は、第2の実施の形態のATM100による処理と同様の処理を実行することによって、ユーザに口座A、口座B、口座C、口座Dの取引後の残高のバランス調整をさせることができる。そして、インターネットバンキングサーバ300は、ユーザ端末400から口座A、口座B、口座C、口座Dの取引後の残高を取得し、取引を実行する。よって、インターネットバンキングサーバ300は、インターネットバンキングを利用するユーザによる残高の振替を効率化できる。
第3の実施の形態によれば、インターネットバンキングサーバ300は、画面情報を生成し、ユーザ端末400に送信する。この画面情報により、ユーザ端末400は、口座Aに対応するバー601aおよび口座Bに対応するバー601bを含む金額設定画面501を表示できる。また、ユーザ端末400は、バー601a,601bの長さを指定する入力操作を受け付けることができる。また、ユーザ端末400は、振替取引の際に、バー601aの長さとバー601bの長さとの比率に基づいて、取引後の口座Aの残高および口座Bの残高を決定できる。よってインターネットバンキングサーバ300は、インターネットバンキングを利用するユーザに2つの口座の暫定残高のバランスを効率的に調整させることができ、金融取引の利便性を向上させることができる。
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。