JP2021087461A - 体外循環装置および評価ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】人工肺の作動状態の変化を早期かつ適切に把握することができる体外循環装置および評価ユニットを提供する。【解決手段】体外循環装置は、記憶部112から取得した所定時刻における血液流量、血液温度、およびヘマトクリット値に基づいて人工肺10の仕様から人工肺の推定圧力損失値を算出する推定圧力損失計算部113と、記憶部から取得した所定時刻における人工肺前圧力値および人工肺後圧力値に基づいて、人工肺の実測圧力損失値を求める実測圧力損失計算部114と、所定時刻における推定圧力損失値と所定時刻における実測圧力損失値の差分値に基づいて血液回路における圧力損失状態を判断する判断部115と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、血液回路、ポンプ、および、人工肺を備える体外循環装置、および体外循環装置に用いられる評価ユニットに関する。
従来から、心臓疾患の開心術時や、急激に進行する循環不全または心肺停止状態に対して一時的に生命を維持するために、患者の血液の循環および呼吸を補助する体外循環装置が使用されている(例えば、特許文献1を参照)。
体外循環装置が作動している間、体外循環装置に組み込まれた各種デバイス(例えば、人工肺やカニューレ等)が正常に作動しているか否かを検出する方法として、人工肺前後の圧力差(人工肺の圧力損失値)を計測する方法がある。この方法では、計測した人工肺の圧力損失値を予め設定された所定閾値と比較することにより、人工肺で圧力損失に大きな影響を及ぼすような現象(例えば、人工肺内での血栓等の詰まり等)が生じていることを検出する。
特表2014−504906号公報
他方で、体外循環装置における圧力損失は、血液温度やヘマトクリット値などの影響を受けることが知られている。そのため、圧力損失値が所定閾値内で安定した数値を示していたとしても、実際には大きな圧力損失を生じさせる要因となる現象が潜在的に存在していたり、現にそのような現象が発生したりしていることがある。しかしながら、血液温度やヘマトクリット値を考慮していない所定閾値との比較だけでは、上記のような現象の発生を早期に発見することが困難である。特に、近年はECMO(Extracorporeal membrane oxygenation;体外式肺補助)のように体外循環時間が長い長期循環用途への体外循環装置の使用が注目されている。長期循環においては人工肺の交換などを適時に行うことが求められるため、体外循環装置の正常な作動を妨げる要因となる現象の早期発見がより一層重要とされる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、人工肺の作動状態の変化を早期かつ適切に把握することができる体外循環装置および評価ユニットを提供することを目的とする。
本発明の一の形態に係る体外循環装置は、血液を流通させる血液回路、ポンプ、および、人工肺を備える体外循環装置であって、前記血液の流量を検出する流量検出部と、前記血液の温度を検出する血液温度検出部と、前記血液のヘマトクリット値を検出するヘマトクリット値検出部と、前記人工肺の上流側で前記血液回路の圧力を検出する人工肺前圧力検出部と、前記人工肺の下流側で前記血液回路の圧力を検出する人工肺後圧力検出部と、前記流量検出部が検出した血液流量、前記血液温度検出部が検出した血液温度、前記ヘマトクリット値検出部が検出したヘマトクリット値、前記人工肺前圧力検出部が検出した人工肺前圧力値、および前記人工肺後圧力検出部が検出した人工肺後圧力値を、検出が実施された検出時刻とともに記憶する記憶部と、前記記憶部から取得した所定時刻における前記血液流量、前記血液温度、および前記ヘマトクリット値に基づいて前記人工肺の仕様から前記人工肺の推定圧力損失値を算出する推定圧力損失計算部と、前記記憶部から取得した前記所定時刻における前記人工肺前圧力値および前記人工肺後圧力値に基づいて、前記人工肺の実測圧力損失値を求める実測圧力損失計算部と、前記所定時刻における前記推定圧力損失値と前記所定時刻における前記実測圧力損失値の差分値に基づいて前記血液回路における圧力損失状態を判断する判断部と、を有する。
本発明の他の形態に係る評価ユニットは、血液を流通させる血液回路と、ポンプと、人工肺と、前記血液の流量を検出する流量検出部と、前記血液の温度を検出する血液温度検出部と、前記血液のヘマトクリット値を検出するヘマトクリット値検出部と、前記人工肺の上流側で前記血液回路の圧力を検出する人工肺前圧力検出部と、前記人工肺の下流側で前記血液回路の圧力を検出する人工肺後圧力検出部と、を備える体外循環装置に用いる評価ユニットであって、前記流量検出部が検出した血液流量、前記血液温度検出部が検出した血液温度、前記ヘマトクリット値検出部が検出したヘマトクリット値、前記人工肺前圧力検出部が検出した人工肺前圧力値、および前記人工肺後圧力検出部が検出した人工肺後圧力値を、検出が実施された検出時刻とともに記憶する記憶部と、前記記憶部から取得した所定時刻における前記血液流量、前記血液温度、および前記ヘマトクリット値に基づいて前記人工肺の仕様から前記人工肺の推定圧力損失値を算出する推定圧力損失計算部と、前記記憶部から取得した前記所定時刻における前記人工肺前圧力値および前記人工肺後圧力値に基づいて、前記人工肺の実測圧力損失値を求める実測圧力損失計算部と、前記所定時刻における前記推定圧力損失値と前記所定時刻における前記実測圧力損失値の差分値に基づいて前記血液回路における圧力損失状態を判断する判断部と、を有する。
本発明によれば、血液流量、血液温度、ヘマトクリット値を考慮して算出される推定圧力損失値と、人工肺前圧力値および人工肺後圧力値から求められる実測圧力損失値の差分値に基づいて、所定時刻における圧力損失状態を判断することができる。そのため、本発明は、血液温度やヘマトクリット値が考慮されていない閾値と実測圧力損失値を比較して人工肺の作動状態を検出する体外循環装置と比較して、人工肺の作動状態の変化を早期かつ適切に把握することが可能になる。
実施形態に係る体外循環装置の全体構成を示す模式図である。 実施形態に係る体外循環装置の制御系統を示すブロック図である。 推定圧力損失値と実測圧力損失値の差分値の変化を説明するための概略図である。 実測圧力損失値の変化を説明するための概略図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、実施形態に係る体外循環装置1の全体構成を示す図である。図2は、体外循環装置1の制御系統を示すブロック図である。
体外循環装置1は、図1に示すように、患者Mから脱血した血液を体外で循環させる血液回路(体外循環回路)Cと、血液との間でガス交換を行う人工肺10と、患者から脱血した血液を循環させるポンプ20と、人工肺10およびポンプ20を保持するホルダ30と、人工肺10にガスの供給を行うガス供給部60と、血液回路Cにおける気泡を検出する気泡検出部70と、血液回路Cの血液の流路を閉塞可能なクランプ80と、所定の情報を表示するディスプレイ90と、制御部110、操作部120、および報知部130を備えるコントローラ100と、を有する。
また、体外循環装置1は、図1に示すように、血液回路Cを流れる血液の流量を検出する流量検出部41と、血液回路Cを流れる血液の温度を検出する血液温度検出部42と、血液回路Cを流れる血液のヘマトクリット値を検出するヘマトクリット値検出部43と、人工肺10の上流側で血液回路Cの圧力を検出する人工肺前圧力検出部44aと、人工肺10の下流側で血液回路Cの圧力を検出する人工肺後圧力検出部44bと、を有する。
以下、体外循環装置1の各部の構成について説明する。
(血液回路)
血液回路Cは、患者Mの静脈から脱血を行う脱血カテーテルC1と、患者Mの動脈に向けて送血を行う送血カテーテルC2と、プライミング工程(血液回路C内の気泡を除去するためのプライミング工程)から血液の体外循環工程に移行する際に回路を切り替える切り替え部C3と、ポンプ20と人工肺10を連通させるチューブC4と、を備えている。
脱血カテーテルC1は、一端が患者Mの静脈に連通しており、他端がポンプ20の流入ポート(図示省略)に連通している。
送血カテーテルC2は、一端が患者Mの動脈に連通しており、他端が人工肺10の流出ポート(図示省略)に連通している。送血カテーテルC2は、人工肺10との間でガス交換を行った血液を患者Mの動脈に送る。
切り替え部C3は、プライミング工程の際は患者Mの体内を通らない循環回路を形成し、血液の体外循環工程の際は患者Mの体内を通る循環回路を形成する。なお、図1には、血液の体外循環工程時の様子を示している。
(人工肺)
人工肺10は、例えば、公知の膜型人工肺によって構成することができる。膜型人工肺としては、例えば、中空糸型人工肺(外部潅流型人工肺)を利用することができる。
(ポンプ)
ポンプ20は、例えば、公知の遠心ポンプによって構成することができる。遠心ポンプとしては、例えば、クローズドインペラ型のポンプを利用することができる。なお、ポンプ20は、ポンプ20を駆動するドライブモータ23と接続される。
(ホルダ)
ホルダ30は、例えば、ポンプ20を保持するポンプ保持部と、人工肺10を保持する人工肺保持部とが一体的に形成された金属製の支持部材で構成することができる。
(ガス供給部)
ガス供給部60は、酸素ボンベと、空気ボンベと、酸素ボンベおよび空気ボンベに気密に連結されるとともに酸素と空気の混合ガスを人工肺10に供給するガスブレンダ(いずれも図示省略)と、を有する。
(気泡検出部)
気泡検出部70は、送血カテーテルC2を流れる血液中の気泡を検出する。気泡検出部70は、例えば、送血カテーテルC2を挟んで配置される超音波送受信器や、光送受信器によって構成することができる。
(クランプ)
クランプ80は、気泡検出部70よりも下流側に設けられており、送血カテーテルC2の流路を閉塞することができる。仮に、血液の体外循環中に、気泡検出部70によって気泡が検出された場合には、制御部110は、クランプ80を制御して、送血カテーテルC2の流路をただちに閉塞する。これによって、気泡が患者Mの体内に流入するのを防止することができる。
(流量検出部)
流量検出部41は、血液回路C内におけるポンプ20と人工肺10との間に配置している。具体的には、流量検出部41は、ポンプ20と人工肺10とを接続するチューブC4に配置している。流量検出部41は、ポンプ20の下流(人工肺10の上流)側でチューブC4を流れる血液の流量を計測する。流量検出部41の種類(構造等)は、流体(液体)の流量を計測可能な限り特に限定されないが、例えば、公知の超音波型流量センサで構成することができる。また、流量検出部41を配置する箇所は、血液回路Cを流れる血液の流量を計測可能な限り、特に限定されない。
(血液温度検出部)
血液温度検出部42は、血液回路C内におけるポンプ20と人工肺10との間に配置している。具体的には、血液温度検出部42は、ポンプ20と人工肺10とを接続するチューブC4に配置された流量検出部41の下流側に配置している。血液温度検出部42は、ポンプ20の下流(人工肺10の上流)側でチューブC4を流れる血液の温度を計測する。血液温度検出部42の種類(構造等)は、流体(液体)の温度を計測可能な限り特に限定されないが、例えば、熱電対等を備える公知の温度センサで構成することができる。また、血液温度検出部42を配置する箇所は、血液回路Cを流れる血液の温度を計測可能な限り特に限定されず、例えば、ポンプ20のポンプヘッド等であってもよい。
(ヘマトクリット値検出部)
ヘマトクリット値検出部43は、血液回路C内におけるポンプ20と人工肺10との間に配置している。具体的には、血液温度検出部42は、ポンプ20と人工肺10とを接続するチューブC4に配置された血液温度検出部42の下流側に配置している。ヘマトクリット値検出部43は、ポンプ20の下流(人工肺10の上流)側でチューブC4を流れる血液のヘマトクリット値を計測する。ヘマトクリット値検出部43の種類(構造等)は、血液のヘマトクリット値を計測可能な限り特に限定されない。また、ヘマトクリット値検出部43を配置する箇所は、血液回路Cを流れる血液のヘマトクリット値を計測可能な限り、特に限定されない。
(人工肺前圧力検出部)
人工肺前圧力検出部44aは、血液回路C内におけるポンプ20と人工肺10との間に配置している。具体的には、人工肺前圧力検出部44aは、ポンプ20と人工肺10とを接続するチューブC4に配置されたヘマトクリット値検出部43の下流側に配置している。人工肺前圧力検出部44aは、ポンプ20の下流(人工肺10の上流)側で血液回路Cの圧力を計測する。人工肺前圧力検出部44aの種類(構造等)は、流体(液体)の圧力を計測可能な限り特に限定されないが、例えば、感圧素子やダイヤフラムを備える公知の圧力センサで構成することができる。なお、人工肺前圧力検出部44aは、人工肺10の上流側であって、かつ、人工肺10の流入ポート(図示省略)と近接した位置に配置することが好ましい。
(人工肺後圧力検出部)
人工肺後圧力検出部44bは、血液回路C内における人工肺10の下流側に配置している。人工肺後圧力検出部44bは、人工肺10の下流側で血液回路Cの圧力を計測する。人工肺後圧力検出部44bの種類(構造等)は、流体(液体)の圧力を計測可能な限り特に限定されないが、例えば、感圧素子やダイヤフラムを備える公知の圧力センサで構成することができる。なお、人工肺後圧力検出部44bは、人工肺10の下流側であって、かつ、人工肺10の流出ポート(図示省略)と近接した位置に配置することが好ましい。
(ディスプレイ)
ディスプレイ90は、体外循環装置1の操作に供する情報を表示する。例えば、ディスプレイ90は、ポンプ20の回転数、流量検出部41の検出結果(計測結果)、血液温度検出部42の検出結果(計測結果)、ヘマトクリット値検出部43の検出結果(計測結果)、人工肺前圧力検出部44aの検出結果(計測結果)、人工肺後圧力検出部44bの検出結果(計測結果)、後述する推定圧力損失値、実測圧力損失値、差分値、および判断部115による判断結果等を表示することができる。
(コントローラ)
コントローラ100は、図1および図2に示すように、体外循環装置1の各部の動作を制御する制御部110と、使用者からの体外循環装置1に対する指示を受付可能な操作部120と、判断部115による圧力損失状態の判断結果を報知する報知部130と、を有する。
制御部110は、図2に示すように、バスを介して、ポンプ20、流量検出部41、血液温度検出部42、ヘマトクリット値検出部43、人工肺前圧力検出部44a、人工肺後圧力検出部44b、ガス供給部60、気泡検出部70、クランプ80、ディスプレイ90、操作部120、報知部130と電気的に接続している。
制御部110は、CPU111と記憶部112を備えている。CPU111は、記憶部112に記憶されている各種プログラムに従って、体外循環装置1の各デバイスの動作制御や各種の演算処理などを実行する。
記憶部112は、各種のプログラムやデータを格納するROM、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するRAM、各種のプログラムやデータを格納し、または画像処理により得られた画像データ等を一時的に保存するために使用されるハードディスク等を備える。
本実施形態では、記憶部112は、流量検出部41が検出した血液流量、血液温度検出部42が検出した血液温度、ヘマトクリット値検出部43が検出したヘマトクリット値、人工肺前圧力検出部44aが検出した人工肺前圧力値、および人工肺後圧力検出部44bが検出した人工肺後圧力値を、検出が実施された検出時刻とともに記憶する。
また、記憶部112は、体外循環装置1に使用される人工肺10の仕様に関する仕様データDtを記憶している。仕様データDtには、人工肺10の種類毎に応じた「血液流量−圧力損失」の相関関係(一般的に、人工肺10の圧力損失値は、血液回路Cの血液流量の増加に伴って増加する関係にある)に関するデータテーブルが含まれている。後述するように、推定圧力損失計算部113は、推定圧力損失値を算出する際、上記の仕様データDtを参照する。
次に、体外循環装置1の作動状態の検出方法について説明する。
制御部110は、所定のプログラムを実行することにより、図2に示す推定圧力損失計算部113、実測圧力損失計算部114、および判断部115を備える評価ユニットとして機能する。
推定圧力損失計算部113は、記憶部112に記憶された所定時刻における血液流量、血液温度、およびヘマトクリット値を取得する。また、推定圧力損失計算部113は、記憶部112に記憶された仕様データDtを参照しつつ(図2を参照)、記憶部112から取得した血液流量、血液温度、およびヘマトクリット値に基づいて「推定圧力損失値」を算出する。推定圧力損失値は、人工肺10の種類および流量により決定される圧力損失値に、血液温度およびヘマトクリット値を考慮して算出される理論値である。
なお、本実施形態では、人工肺10の仕様データDtを記憶部112に予め記憶しておき、推定圧力損失値を計算する際に記憶部112から人工肺10の仕様データDtを参照(取得)するように制御部110を構成しているが、人工肺10の仕様データDtは、推定圧力損失値を計算する際に記憶部112以外から取得(使用者による入力、外部装置からの通信による入力等)するようにしてもよい。
実測圧力損失計算部114は、記憶部112に記憶された所定時刻(血液流量、血液温度、およびヘマトクリット値を取得した時刻と同時刻。以下同様。)における人工肺前圧力値および人工肺後圧力値を取得する。また、実測圧力損失計算部114は、記憶部112から取得した人工肺前圧力値および人工肺後圧力値に基づいて人工肺10の「実測圧力損失値」を求める。実測圧力損失値は、人工肺10の上流側および下流側における血液の圧力差、つまり、体外循環装置1を作動している状態での人工肺10の圧力損失値である。
判断部115は、所定時刻における推定圧力損失値と所定時刻における実測圧力損失値の差分値(推定圧力損失値と実測圧力損失値の差。以下、「差分値」とする)に基づいて血液回路Cにおける圧力損失状態を判断する。
図3を参照して、判断部115による判断方法について説明する。図3には、検出時刻(血液流量、血液温度、ヘマトクリット値、人工肺前圧力値、および人工肺後圧力値を検出した時刻)と差分値(絶対値)との関係を例示したグラフを示している。
判断部115は、差分値の任意の時間における変化量(傾き:Δp/Δt)が所定閾値を超える場合、人工肺10において圧力損失に大きな影響を与える現象が生じているものと判断する。判断部115は、図3に示すような時系列のデータを作成および参照することにより、人工肺10に血栓の詰まり等が発生してしたことを容易に予想することができる。例えば、判断部115は、差分値の変化量が大きい場合、人工肺10の実測圧力損失値が時間の経過とともに大きくなり、推定圧力損失値と実測圧力損失値との間の差が徐々に大きくなりつつある状態であることを推測する。このように、差分値の変化量に着目して人工肺10の作動状態を判断することにより、血栓の詰まり等により人工肺10の交換が必要になる程の性能低下が生じる前に、人工肺10が正常な状態でないことを早期に把握することができる。
また、判断部115は、血液温度およびヘマトクリット値を考慮して算出した推定圧力損失値と実測圧力損失値の差分値に基づいて人工肺10の圧力損失状態を判断するため、血液温度およびヘマトクリット値を考慮する分、人工肺10の圧力損失状態をより正確に判断することが可能になる。
なお、判断部115は、例えば、所定時間の間での差分値の変化量が、複数回に亘って連続的に所定閾値を超える場合(例えば、時刻t〜tn+1、tn+1〜tn+2、tn+2〜tn+3、tn+3〜tn+4で差分値の変化量が所定閾値を超えるような場合)に、人工肺10に血栓等の詰まりが生じているものと判断するようにしてもよい。例えば、時刻t〜tn+1だけで差分値の変化量が所定閾値を超えるような場合には、人工肺10を交換する必要がある程の圧力損失が長期に亘って生じていないとも考えられるため、そのような場合には、人工肺10が正常に作動していると判断することが好ましい。
また、別の例として、判断部115は、所定時間の間での差分値の変化量が、複数回に亘って断続的に所定閾値を超える場合(例えば、時刻t〜tn+1で差分値の変化量が所定閾値を越え、時刻tn+1〜tn+2では差分値の変化量が所定閾値を越えず、時刻tn+2〜tn+3で差分値の変化量が所定閾値を超えるような場合)に、人工肺10に血栓等の詰まりが生じているものと判断するようにしてもよい。
なお、差分値の比較対象となる所定閾値は、体外循環装置1の過去の使用実績等に応じて任意の値に設定することができる。また、所定閾値は、例えば、記憶部112に予め記憶させておいてもよいし、必要に応じて制御部110の外部から入手するようにしてもよい。
報知部130は、判断部115による圧力損失状態の判断結果を報知する。例えば、報知部130は、判断部115により人工肺10に血栓の詰まり等が生じていると判断された場合、その旨を報知する。報知部130は、警告音や警告音声を発するスピーカ、警告用の光を発生する光源、警告用の静止画や動画を表示するディスプレイ等で構成することが可能である。例えば、コントローラ100が備えるディスプレイ90を報知部130として利用してもよい。
ここで、人工肺の実測圧力損失値の時系列のデータ(図4を参照)に基づいて人工肺の圧力損失状態を判断する方法の一例を説明する。この例では、実測圧力損失値が所定閾値(例えば、人工肺の仕様により決定される固有の圧力損失定数に、流量に基づいて変化する人工肺の圧力損失定数を加えた値)L1を超えた場合に、人工肺に血栓等の詰まりが生じているものと判断する。このような判断方法では、実測圧力損失値が所定閾値L1を超えた時点で初めて、人工肺の圧力損失が大きくなる要因となる血栓の詰まり等が発生しているものと判断される。そのため、例えば、人工肺の圧力損失が大きくなるような兆候を早期に発見することが難しい。また、仮に、人工肺に圧力損失に影響を与える何らかの現象が生じているにも関わらず、血液温度およびヘマトクリット値の影響で圧力損失が所定閾値L1を下回っている状態であることも考えられるため、血栓の詰まり等が実際に発生している状態であったとしても、そのような状態で人工肺が作動していることを看過してしまう可能性がある。これに対して、本実施形態に係る体外循環装置1では、前述したように、所定時刻における推定圧力損失値と所定時刻における実測圧力損失値の差分値に基づいて血液回路Cにおける圧力損失状態を判断するため、人工肺10の作動状態の変化を早期かつ適切に把握することが可能となる。
以上、実施形態を通じて本発明に係る体外循環装置を説明したが、本発明は説明した各構成のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、体外循環装置の構成(各部材等の配置、各部材の種類等)は、各検出部により得られる検出結果に基づいて人工肺の圧力損失状態を判断することが可能な限り特に限定されず、適宜変更することが可能である。例えば、一般的にデータマネジメントシステムと称される評価ユニットは、体外循環装置に一体的に組み込まれたものである必要は無く、外部通信機器等であってもよい。
1 体外循環装置、
10 人工肺、
20 ポンプ、
41 流量検出部、
42 血液温度検出部、
43 ヘマトクリット値検出部、
44a 人工肺前圧力検出部、
44b 人工肺後圧力検出部、
100 コントローラ、
110 制御部(評価ユニット)、
111 CPU、
112 記憶部、
113 推定圧力損失計算部、
114 実測圧力損失計算部、
115 判断部、
130 報知部、
C 血液回路、
M 患者。

Claims (5)

  1. 血液を流通させる血液回路、ポンプ、および、人工肺を備える体外循環装置であって、
    前記血液の流量を検出する流量検出部と、
    前記血液の温度を検出する血液温度検出部と、
    前記血液のヘマトクリット値を検出するヘマトクリット値検出部と、
    前記人工肺の上流側で前記血液回路の圧力を検出する人工肺前圧力検出部と、
    前記人工肺の下流側で前記血液回路の圧力を検出する人工肺後圧力検出部と、
    前記流量検出部が検出した血液流量、前記血液温度検出部が検出した血液温度、前記ヘマトクリット値検出部が検出したヘマトクリット値、前記人工肺前圧力検出部が検出した人工肺前圧力値、および前記人工肺後圧力検出部が検出した人工肺後圧力値を、検出が実施された検出時刻とともに記憶する記憶部と、
    前記記憶部から取得した所定時刻における前記血液流量、前記血液温度、および前記ヘマトクリット値に基づいて前記人工肺の仕様から前記人工肺の推定圧力損失値を算出する推定圧力損失計算部と、
    前記記憶部から取得した前記所定時刻における前記人工肺前圧力値および前記人工肺後圧力値に基づいて、前記人工肺の実測圧力損失値を求める実測圧力損失計算部と、
    前記所定時刻における前記推定圧力損失値と前記所定時刻における前記実測圧力損失値の差分値に基づいて前記血液回路における圧力損失状態を判断する判断部と、を有する体外循環装置。
  2. 前記判断部は、所定時間の間での前記差分値の変化量が所定閾値を超える場合に、前記人工肺において圧力損失に大きな影響を与える現象が生じているものと判断する、請求項1に記載の体外循環装置。
  3. 前記判断部は、所定時間の間での前記差分値の変化量が、複数回に亘って連続的に所定閾値を超える場合に、前記現象が生じているものと判断する、請求項2に記載の体外循環装置。
  4. 前記判断部による圧力損失状態の判断結果を報知する報知部を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の体外循環装置。
  5. 血液を流通させる血液回路と、
    ポンプと、
    人工肺と、
    前記血液の流量を検出する流量検出部と、
    前記血液の温度を検出する血液温度検出部と、
    前記血液のヘマトクリット値を検出するヘマトクリット値検出部と、
    前記人工肺の上流側で前記血液回路の圧力を検出する人工肺前圧力検出部と、
    前記人工肺の下流側で前記血液回路の圧力を検出する人工肺後圧力検出部と、を備える体外循環装置に用いる評価ユニットであって、
    前記流量検出部が検出した血液流量、前記血液温度検出部が検出した血液温度、前記ヘマトクリット値検出部が検出したヘマトクリット値、前記人工肺前圧力検出部が検出した人工肺前圧力値、および前記人工肺後圧力検出部が検出した人工肺後圧力値を、検出が実施された検出時刻とともに記憶する記憶部と、
    前記記憶部から取得した所定時刻における前記血液流量、前記血液温度、および前記ヘマトクリット値に基づいて前記人工肺の仕様から前記人工肺の推定圧力損失値を算出する推定圧力損失計算部と、
    前記記憶部から取得した前記所定時刻における前記人工肺前圧力値および前記人工肺後圧力値に基づいて、前記人工肺の実測圧力損失値を求める実測圧力損失計算部と、
    前記所定時刻における前記推定圧力損失値と前記所定時刻における前記実測圧力損失値の差分値に基づいて前記血液回路における圧力損失状態を判断する判断部と、を有する評価ユニット。
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