JP2022010923A - コラーゲン産生促進剤、細胞増殖促進剤及びメラニン生成抑制剤 - Google Patents

コラーゲン産生促進剤、細胞増殖促進剤及びメラニン生成抑制剤 Download PDF

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宏行 山羽
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Abstract

【課題】コラーゲン産生促進作用、細胞増殖促進作用及びメラニン生成抑制作用に優れた外用剤または内用剤の提供。【解決手段】スベリヒユの抽出物は、優れたコラーゲン産生促進作用、細胞増殖促進作用及びメラニン生成抑制作用を有し、安定性にも優れる。スベリヒユの抽出物は、皮膚の老化予防といった美容分野だけではなく、老化による機能低下の抑制、ガンの予防、治療等といった医療分野にも利用でき、化粧品、食品、医薬部外品及び医薬品等への応用が期待される。【選択図】なし

Description

本発明は、コラーゲン産生促進剤、細胞増殖促進剤及びメラニン生成抑制剤に関する。
皮膚は、紫外線、乾燥、寒冷、熱、薬物等の様々な物理的及び化学的ストレスに日々曝されている。その結果、皮膚の機能低下が引き起こされ、様々な皮膚の老化現象が顕在化する。皮膚の老化現象の一つにシワがある。シワには、表皮性のシワと、真皮性のシワの二種類が存在することが知られている。表皮性のシワは小ジワと呼ばれ、皮膚の乾燥により、表皮角質中の水分量が低下することによって一時的に生じるシワである。一方、真皮性のシワは、太陽光線に含まれる紫外線や加齢によって形成されるシワである。その形成メカニズムとしては、紫外線や加齢による真皮線維芽細胞におけるコラーゲン合成能の低下や、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の増加によるコラーゲンの分解促進が挙げられる。
乾燥に起因する表皮性のシワと真皮性のシワでは、組織学的形態、発症メカニズム、治療方法が異なり、紫外線や加齢により生じる真皮性のシワは、保湿効果を有する化粧品の使用によって改善することは困難である。
これまでに、紫外線によって生じる真皮性のシワを改善することを目的として、加水分解アーモンドを有効成分とする皮膚のシワ形成防止・改善剤(特許文献1)、ジョチョウケイ、テンキシ及びキセンソウの抽出物を有効成分とする紫外線照射に起因するシワの改善剤(特許文献2)が報告されている。
また、真皮には線維芽細胞やコラーゲンが存在し、I型コラーゲンが全体の80%を占める。I型コラーゲンの他には、III、V、XII及びXIV型コラーゲンの存在が知られている。シワやたるみの原因の一つとして、I型コラーゲンの減少が挙げられる。従って、I型コラーゲンの産生を促進させることがシワ・たるみの予防・改善に有効である。
一般に、加齢と共に表皮細胞の増殖・***能は低下し、表皮層自体は薄くなる(非特許文献1)。生体因子であるEpidermal Growth Factor(EGF/上皮細胞成長因子)や女性ホルモン(エストロゲン)は皮膚の表皮細胞増殖に働きかけるが、加齢と共にその分泌は低下する。このような加齢による表皮細胞代謝機能の低下は皮膚のターンオーバー速度を遅らせ、肌荒れや皮膚の老化の原因となる。また、角層表面から剥がれ落ちる角質細胞が滞留することで、表皮内のメラニンの***がスムーズに行われなくなり、色素沈着や肌のくすみの原因となる。さらに表皮の創傷治癒が遅くなること等も知られている。これらの現象の進行を防止あるいは改善するために、表皮細胞の増殖を促進させる成分の探索や、皮膚外用剤の提案が多くなされてきた。
また、一般に、シミ、ソバカス、日焼け等に見られる皮膚の色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線の刺激により、皮膚内に存在するメラニン色素生成細胞がメラニン色素を過剰に生成し、これが皮膚内に沈着することが原因とされている。このような色素沈着を防ぐ方法の一つに、メラニンの過剰な生成を抑制する方法が知られている。従来、色素沈着の治療には、内用や外用等において、アスコルビン酸(ビタミンC)等が美白剤として用いられてきた(特許文献3)。
スベリヒユ(学名:Portulaca oleracea)は、ナデシコ目スベリヒユ科スベリヒユ属に属する多年草であり、生薬の馬歯見(バシケン)はスベリヒユの全草を乾燥させたもので、解熱や解毒、利尿、虫刺されに効用があるとして民間薬に用いられている。これまで、スベリヒユの抽出物には、その抽出物に脂肪分解促進作用があること(特許文献4)や抗酸化作用があること(特許文献5)、抗アレルギー作用があること(特許文献6)やIGFBP-5の発現を抑制することで毛髪の形状を制御する作用があること(特許文献7)が知られている。しかしながら、スベリヒユの抽出物がコラーゲン産生促進作用、細胞増殖促進作用及びメラニン生成抑制作用を有することは知られていなかった。
特開2000-119125号公報 特開2006-199611号公報 特開平5-229931号公報 特開2005-60366号公報 特開2007-126368号公報 特開2008-247779号公報 特開2010-150150号公報
Varani J et al., J Invest Dermatol, Vol.3,pp 57-60,1998
安全で安定性に優れ、コラーゲン産生促進作用、細胞増殖促進作用及びメラニン生成抑制作用に優れた素材が望まれているが、未だ十分満足し得るものが提供されていないのが現状である。
このような事情により、本発明者らは鋭意検討した結果、スベリヒユの抽出物が優れたコラーゲン産生促進作用、細胞増殖促進作用及びメラニン生成抑制作用を持ち、安定性においても優れていることを見出した。さらに、その抽出物を含有する外用剤または内用剤が、安全で安定であり、コラーゲン産生促進作用、細胞増殖促進作用及びメラニン生成抑制作用に優れており、多機能性美容・健康用素材、医薬品と成り得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)スベリヒユの抽出物を含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
(2)スベリヒユの抽出物を含有することを特徴とする細胞増殖促進剤。
(3)スベリヒユの抽出物を含有することを特徴とするメラニン生成抑制剤。
(4)スベリヒユの抽出物を含有することを特徴とする美白剤。
本発明によれば、スベリヒユの抽出物を有効成分として含有するコラーゲン産生促進剤、細胞増殖促進剤及びメラニン生成抑制剤が提供される。また、スベリヒユの抽出物は、天然の食用植物であるため、副作用がなく安全性が高い。よって、スベリヒユの抽出物を含む外用剤または内用剤は安心して使用することができる。
本発明に用いるスベリヒユ(学名:Portulaca oleracea、和名:滑見、生薬名:馬歯見(バシケン))は、ナデシコ目スベリヒユ科スベリヒユ属に属する一年草で、代表的なC4植物として知られている。乾燥耐性があり、熱帯から温帯にかけて広く生息し、日本全土でみられる。全体的に肉質で、茎は赤紫色を帯び、葉は緑色で長円形のへら型である。本発明において、スベリヒユの抽出物は、その花、果実、種子、葉、茎、根等の植物体の一部または植物体全体(全草)、あるいはそれらの混合物の抽出物をいうが、本発明において抽出原料として使用する部位は、生薬(馬歯見)として用いられる全草が好ましい。また、抽出には、植物体をそのまま使用しても良く、乾燥、粉砕、細切等の処理を行っても良い。
抽出方法は、特に限定されないが、水もしくは熱水、または水と有機溶媒の混合溶媒を用い、撹拌またはカラム抽出する方法等により行うことができる。抽出溶媒としては、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等)、液状多価アルコール類(1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、アセトニトリル、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィン等)、エーテル類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル等)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコール及び液状多価アルコール等の極性溶媒が良く、特に好ましくは、水、エタノール、1,3-ブチレングリコール及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いても良い。特に好ましい抽出溶媒としては、水、水-エタノールの混合極性溶媒または水-1,3-ブチレングリコールの混合極性溶媒が挙げられる。溶媒の使用量については、特に限定はなく、例えばスベリヒユの全草(乾燥重量)に対し、10倍以上、好ましくは20倍以上であれば良いが、抽出後に濃縮を行ったり、単離したりする場合の操作の便宜上100倍以下であることが好ましい。また、抽出温度や時間は、用いる溶媒の種類や抽出時の圧力等によって適宜選択できる。
上記抽出物は、抽出した溶液のまま用いても良いが、必要に応じて、本発明の効果を奏する範囲で、濃縮(減圧濃縮、膜濃縮等による濃縮)、希釈、濾過、活性炭等による脱色、脱臭、エタノール沈殿等の処理を行ってから用いても良い。さらには、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いても良い。
本発明は、上記抽出物をそのまま使用しても良く、抽出物の効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品または食品等に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、皮膜剤、甘味料、酸味料等の成分が含有されていても良い。
本発明は、化粧品、医薬部外品、医薬品、食品のいずれにも用いることができ、その剤形としては、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤、錠菓、チョコレート、ガム、飴、飲料、散剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠剤、カプセル剤、シロップ剤、丸剤、懸濁剤、液剤、乳剤、坐剤、注射用溶液等が挙げられる。
外用の場合、本発明に用いる上記抽出物の含有量は、固形物に換算して0.0001重量%以上が好ましく、0.001~10重量%がより好ましい。さらに、0.01~5重量%が最も好ましい。0.0001重量%未満では十分な効果は望みにくい。10重量%を超えると、効果の増強は認められにくく不経済である。
内用の場合、摂取量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なる。通常、成人1人当たりの1日の摂取量としては、5mg以上が好ましく、10mg~5gがより好ましい。さらに、20mg~2gが最も好ましい。
次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いる抽出物の製造例、実験例及び処方例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。製造例に示す%とは重量%を、処方例に示す含有量の部とは重量部を示す。
スベリヒユの抽出物の製造例
スベリヒユの抽出物を以下の通り製造した。製造例1~4において、抽出材料にはスベリヒユの全草を用いた。
(製造例1)スベリヒユの熱水抽出物の調製
スベリヒユの乾燥物10gに200mLの水を加え、95~100℃で2時間抽出した。得られた抽出液を濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してスベリヒユの熱水抽出物を2.4g得た。
(製造例2)スベリヒユの50%エタノール抽出物の調製
スベリヒユの乾燥物10gを200mLの50%エタノール水溶液に室温で7日間浸漬し、抽出を行った。得られた抽出液を濾過した後、エバポレーターで濃縮乾固してスベリヒユの50%エタノール抽出物を1.7g得た。
(製造例3)スベリヒユのエタノール抽出物の調製
スベリヒユの乾燥物10gを200mLのエタノールに室温で7日間浸漬し、抽出を行った。得られた抽出液を濾過した後、エバポレーターで濃縮乾固してスベリヒユのエタノール抽出物を0.2g得た。
(製造例4)スベリヒユの1,3-ブチレングリコール抽出物の調製
スベリヒユの乾燥物10gを200mLの1,3-ブチレングリコールに室温で7日間浸漬し、抽出を行った。得られた抽出液を濾過して、スベリヒユの1,3-ブチレングリコール抽出物を190g得た。
(処方例1) 化粧水
処方 含有量(部)
1.スベリヒユの熱水抽出物(製造例1) 2.0
2.1,3-ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~6及び11と、成分7~10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
(比較処方例1) 従来の化粧水
処方例1において、スベリヒユの熱水抽出物を精製水に置き換えたものを、従来の化粧水とした。
(処方例2) クリーム
処方 含有量(部)
1.スベリヒユの50%エタノール抽出物(製造例2) 1.0
2.スクワラン 5.5
3.オリーブ油 3.0
4.ステアリン酸 2.0
5.ミツロウ 2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
12.1,3-ブチレングリコール 8.5
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び11~13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
(比較処方例2) 従来のクリーム
処方例2において、スベリヒユの50%エタノール抽出物を精製水に置き換えたものを、従来のクリームとした。
(処方例3) 乳液
処方 含有量(部)
1.スベリヒユのエタノール抽出物(製造例3) 0.01
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分10~13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
(処方例4) ゲル剤
処方 含有量(部)
1.スベリヒユの1,3-ブチレングリコール抽出物(製造例4) 1.0
2.エタノール 5.0
3.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
5.香料 適量
6.1,3-ブチレングリコール 5.0
7.グリセリン 5.0
8.キサンタンガム 0.1
9.カルボキシビニルポリマー 0.2
10.水酸化カリウム 0.2
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~5と、成分1及び6~11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
(処方例5) パック
処方 含有量(部)
1.スベリヒユの熱水抽出物(製造例1) 1.0
2.スベリヒユの1,3-ブチレングリコール抽出物(製造例4) 5.0
3.ポリビニルアルコール 12.0
4.エタノール 5.0
5.1,3-ブチレングリコール 8.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
8.クエン酸 0.1
9.クエン酸ナトリウム 0.3
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~11を均一に溶解し製品とする。
(処方例6) ファンデーション
処方 含有量(部)
1.スベリヒユの50%エタノール抽出物(製造例2) 1.0
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) 1.0
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
10.ベントナイト 0.5
11.プロピレングリコール 4.0
12.トリエタノールアミン 1.1
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.二酸化チタン 8.0
15.タルク 4.0
16.ベンガラ 1.0
17.黄酸化鉄 2.0
18.香料 適量
19.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~8を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分19に成分9をよく膨潤させ、続いて、成分1及び10~13を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分14~17を加え、ホモミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。油相に水相をかき混ぜながら加え、乳化する。その後、冷却し、45℃で成分18を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
(処方例7) 浴用剤
処方 含有量(部)
1.スベリヒユのエタノール抽出物(製造例3) 1.0
2.炭酸水素ナトリウム 50.0
3.黄色202号(1) 適量
4.香料 適量
5.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1~5を均一に混合し製品とする。
(処方例8) 軟膏
処方 含有量(部)
1.スベリヒユの熱水抽出物(製造例1) 5.0
2.スベリヒユの1,3-ブチレングリコール抽出物(製造例4) 1.0
3.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
4.モノステアリン酸グリセリン 10.0
5.流動パラフィン 5.0
6.セタノール 6.0
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
8.プロピレングリコール 10.0
9.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分3~6を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1、2及び7~9を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
(処方例9) 散剤
処方 含有量(部)
1.スベリヒユの熱水抽出物(製造例1) 1.0
2.乾燥コーンスターチ 39.0
3.微結晶セルロース 60.0
[製造方法]成分1~3を混合し、散剤とする。
(処方例10) 錠剤
処方 含有量(部)
1.スベリヒユのエタノール抽出物(製造例3) 5.0
2.乾燥コーンスターチ 25.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0
4.微結晶セルロース 40.0
5.ポリビニルピロリドン 7.0
6.タルク 3.0
[製造方法]成分1~4を混合し、次いで成分5の水溶液を結合剤として加えて顆粒成型する。成型した顆粒に成分6を加えて打錠する。1錠0.52gとする。
(処方例11) 錠菓
処方 含有量(部)
1.スベリヒユのエタノール抽出物(製造例3) 2.0
2.乾燥コーンスターチ 49.8
3.エリスリトール 40.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
6.香料 0.1
7.精製水 0.1
[製造方法]成分1~4及び7を混合し、顆粒成型する。成型した顆粒に成分5及び6を加えて打錠する。1粒1.0gとする。
(処方例12) 飲料
処方 含有量(部)
1.スベリヒユの熱水抽出物(製造例1) 0.05
2.ステビア 0.05
3.リンゴ酸 5.0
4.香料 0.1
5.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~3を少量の水に溶解する。次いで、成分4及び5を加えて混合する。
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
実験例1 I型コラーゲン(COL1A1) mRNA発現量の測定
COL1A1 mRNA発現量の測定を行った。ヒト線維芽細胞NB1RGBをφ60mm dishに1×10個播種し、10%FBSを含むDMEM培養液にて、37℃、5%CO条件下で培養した。コンフルエントな状態になったところで、各試料を最終濃度1または10μg/mLとなるように添加したDMEM(-)培養液にて24時間培養した後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はRNAiso Plus(タカラバイオ)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(Nanodrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT-PCR法により行った。リアルタイムRT-PCR法には、PrimerScript RT Master Mix(タカラバイオ)及びSYBR Select Master Mix(ライフテクノロジーズ)を用いた。即ち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:60秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、COL1A1 mRNAの発現量を、内部標準であるGAPDH mRNAの発現量に対する割合として求めた。COL1A1発現促進率は、コントロール(試料未添加)群のCOL1A1 mRNAの発現量に対する試料添加群のCOL1A1 mRNAの発現量の比率として算出した。尚、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。
COL1A1用のプライマーセット
AGGACAAGAGGCATGTCTGGTT(配列番号1)
TTGCAGTGGTAGGTGATGTTCTG(配列番号2)
GAPDH用のプライマーセット
TGCACCACCAACTGCTTAGC(配列番号3)
TCTTCTGGGTGGCAGTGATG(配列番号4)
これらの実験結果を表1に示した。その結果、本発明のスベリヒユの抽出物には、優れたCOL1A1発現促進効果(コラーゲン産生促進作用)が認められた。
Figure 2022010923000001
実験例2 細胞増殖促進試験
HaCaT細胞を、0.5%FBSを含むDMEM培養液にて、96wellプレートに1well当たり2×10個播種し、各試料を添加した後、37℃、5%CO条件下にて4日間培養した。細胞数の測定は、染色法により行った。即ち、培養終了後、培養液を除き、メタノールを用いて細胞を固定した。続いて、0.1%メチレンブルーを加え、1時間細胞の染色を行った。乾燥させた後、0.1N HClを各wellに100μLずつ加えてよく撹拌させ、マイクロプレートリーダーを用いて650nmにおける吸光度を測定した。細胞増殖率は、コントロール(試料未添加)群の細胞量に対する試料添加群の細胞量の比率として算出した。
これらの実験結果を表2に示した。その結果、本発明のスベリヒユの抽出物は優れた細胞増殖促進作用を示した。
Figure 2022010923000002
実験例3 B16マウスメラノーマを用いたメラニン生成抑制試験
B16マウスメラノーマ細胞をφ60mm dishに3×10個播種し、各試料を最終濃度1または10μg/mLとなるように添加した10%FBSを含むMEM培養液にて、37℃、5%CO条件下にて5日間培養した。培養後、細胞の剥離を行い、遠心操作をして得られたペレットを超音波破砕操作によりPBS(-)に溶解させた。タンパク質定量は、Lowry法(J.Biol.Chem.,193,265-275,1951)を用いて行った。また、メラニン量を測定する場合、タンパク質定量用に取った残りの細胞破砕液に4N NaOHを加え、60℃にて2時間加温した後、分光光度計(島津製作所)を用いて475nmにおける吸光度を測定し、検量線からメラニン量を求め、タンパク質1mg当たりのメラニン量を算出した。メラニン生成抑制率は、コントロール(試料未添加)群に対する試料添加群のメラニン量の減少量の割合から算出した。
これらの実験結果を表3に示した。その結果、本発明のスベリヒユの抽出物は、優れたメラニン生成抑制作用を有していることが認められた。
Figure 2022010923000003
これらの実験例1~3については、製造例3及び4についても同様の効果が認められた。
実験例4 使用試験
処方例2のクリーム及び比較処方例2の従来のクリームを用いて、シワ、たるみがある5人(26~66歳)を対象に1ヶ月間の使用試験を行った。使用後、シワ、たるみの程度をアンケートにより判定した。
その結果、本発明の抽出物を含有するクリームにより、シワ、たるみが軽減した。尚、試験期間中、皮膚トラブルは1人もなく、安全性においても問題なかった。また、処方成分の劣化についても問題なかった。
また、処方例1の化粧水及び比較処方例1の従来の化粧水を用い、同様に使用試験を行った。その結果、本発明の抽出物を含有する化粧水により、シワ、たるみの軽減が認められた。
以上のことから、本発明のスベリヒユの抽出物は、優れたコラーゲン産生促進作用、細胞増殖促進作用及びメラニン生成抑制作用を有し、安定性にも優れていた。よって、本発明のスベリヒユの抽出物は、皮膚の老化といった美容分野だけではなく、老化による機能低下の抑制、ガンの予防、治療等といった医療分野にも利用でき、化粧品、食品、医薬部外品及び医薬品への応用が期待される。

Claims (4)

  1. スベリヒユの抽出物を含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
  2. スベリヒユの抽出物を含有することを特徴とする細胞増殖促進剤。
  3. スベリヒユの抽出物を含有することを特徴とするメラニン生成抑制剤。
  4. スベリヒユの抽出物を含有することを特徴とする美白剤。

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