JP2021079319A - 石膏スラリー脱水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】石膏スラリーの脱水処理設備から排水処理設備に送られる排水の量を少なくすることができ、排水処理設備の大型化や設備費用の高額化を抑制することができる石膏スラリー脱水システムを提供する。【解決手段】排煙脱硫装置から排出される石膏スラリーを脱水するための石膏スラリー脱水システムであって、石膏スラリーをろ布上に載せた状態で搬送する搬送ベルトを有する搬送装置と、ろ布に対してろ布洗浄液を噴出可能な噴出部を有するろ布洗浄装置と、ろ布により石膏スラリーから分離されたろ液を貯留するように構成されたろ液貯留槽と、ろ液貯留槽に貯留されたろ液を、ろ液を系外に排出するための処理を行う排水処理設備に送るように構成されたろ液排出ラインと、ろ液貯留槽とは異なるろ布洗浄液貯留槽であって、噴出部からろ布に対して噴出されたろ布洗浄液を少なくとも貯留するように構成されたろ布洗浄液貯留槽と、を備える。【選択図】 図2

Description

本開示は、排煙脱硫装置で副生される石膏スラリーを脱水するための石膏スラリー脱水システムに関する。
例えばボイラなどの燃焼機関から排出される排ガスには、硫黄酸化物(SOx)などの大気汚染物質が含まれるので、大気放出前に、排煙脱硫装置において排ガス中から硫黄酸化物が除去される。
排煙脱硫装置としては、石灰石膏法を用いる湿式の排煙脱硫装置が広く知られている。湿式の排煙脱硫装置では、排ガスと石灰石スラリー(吸収液)とを接触させて、排ガス中の硫黄酸化物(例えば、亜硫酸ガス)を吸収液に吸収させることで、排ガス中から硫黄酸化物を除去している。吸収液に吸収された硫黄酸化物は、吸収液中のカルシウムと反応して亜硫酸カルシウムとなり、該亜硫酸カルシウムが吸収液中に供給される空気により酸化し、石膏となる。湿式の排煙脱硫装置では、石膏スラリー(石膏を含む吸収液)が副生される。
特許文献1には、湿式の排煙脱硫装置から抜き出した石膏スラリーを含むスラリー液が石膏分離機において固液分離させて石膏を回収することが開示されている。また、特許文献1には、ドラム間に張設したベルト上にろ布が走行自在に支持され、ろ布上に供給される石膏スラリーをベルトの下方から吸引してろ液と石膏とを分離するベルト式の石膏分離機、石膏スラリーを排出後のろ布を洗浄液により洗浄する洗浄装置、および上記ろ布を洗浄後の洗浄液と上記ろ液を貯留する液体貯留槽が開示されている。液体貯留槽に貯留された液体は、排水処理設備に送られ、排水処理設備において放流基準を満たす状態に排水処理された後に系外に放流される。
特開平8−12389号公報
特許文献1に示されるように、ろ布を洗浄後の洗浄液およびろ液は、同一の液体貯留槽に回収された後に、排水として排水処理設備に送られていた。上記排水処理設備は、液体貯留槽から送られる大量の排水を処理する必要があるため、その大型化や設備費用の高額化を招く虞がある。
上述した事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態の目的は、石膏スラリーの脱水処理設備から排水処理設備に送られる排水の量を少なくすることができ、排水処理設備の大型化や設備費用の高額化を抑制することができる石膏スラリー脱水システムを提供することにある。
本開示にかかる石膏スラリー脱水システムは、
排煙脱硫装置から排出される石膏スラリーを脱水するための石膏スラリー脱水システムであって、
前記石膏スラリーをろ布上に載せた状態で搬送する搬送ベルトを有する搬送装置と、
前記ろ布に対してろ布洗浄液を噴出可能な噴出部を有するろ布洗浄装置と、
前記ろ布により前記石膏スラリーから分離されたろ液を貯留するように構成されたろ液貯留槽と、
前記ろ液貯留槽に貯留された前記ろ液を、前記ろ液を系外に排出するための処理を行う排水処理設備に送るように構成されたろ液排出ラインと、
前記ろ液貯留槽とは異なるろ布洗浄液貯留槽であって、前記噴出部から前記ろ布に対して噴出された前記ろ布洗浄液を少なくとも貯留するように構成されたろ布洗浄液貯留槽と、を備える。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、石膏スラリーの脱水処理設備から排水処理設備に送られる排水の量を少なくすることができ、排水処理設備の大型化や設備費用の高額化を抑制することができる石膏スラリー脱水システムが提供される。
本開示の一実施形態にかかる石膏スラリー脱水システムを備える排ガス洗浄システムの全体構成を概略的に示す概略構成図である。 本開示の一実施形態にかかる石膏スラリー脱水システムの全体構成を概略的に示す概略構成図である。 本開示の一実施形態における排水処理設備を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態にかかる石膏スラリー脱水システムの他の一例を説明するための説明図である。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
(排ガス洗浄システム)
図1は、本開示の一実施形態にかかる石膏スラリー脱水システムを備える排ガス洗浄システムの全体構成を概略的に示す概略構成図である。
図1に示されるように、幾つかの実施形態にかかる石膏スラリー脱水システム1は、排ガス洗浄システム10に搭載される。排ガス洗浄システム10は、図1に示されるように、例えばエンジンやボイラなどの燃焼設備11から排出される排ガスを脱硫するための湿式の排煙脱硫装置20と、排煙脱硫装置20から排出される石膏スラリーを脱水するための上記石膏スラリー脱水システム1と、を備える。
排煙脱硫装置20は、燃焼設備11から排出される排ガスと吸収液とを接触させて、排ガス中の硫黄酸化物(例えば、亜硫酸ガス)を吸収液に吸収させることで、排ガス中から硫黄酸化物を除去するように構成されている。石灰石膏法を用いる排煙脱硫装置20では、例えば、石灰石を溶解(分散)させた石灰石スラリーなどのアルカリ成分を含むスラリー液を上記吸収液とし、石膏スラリー(石膏を含む吸収液)が副生される。なお、スラリーは、厳密には液体ではないが、本明細書では便宜的に液体として扱うものとする。
排煙脱硫装置20は、その内部に導入される排ガスを脱硫するように構成された吸収塔20Aを含む。吸収塔20Aは、燃焼設備11から排出された排ガスが導入される内部空間21を内部に画定するように構成された吸収塔本体22と、内部空間21に排ガスを導入するための排ガス導入口23と、内部空間21から排ガスを排出するための排ガス排出口24と、を含む。排ガス導入口23および排ガス排出口24の夫々は、吸収塔本体22と連通している。
内部空間21は、排ガスと吸収液を気液接触させるための気液接触部21Aと、気液接触部21Aよりも下方に位置するとともに、気液接触部21Aにおいて排ガス中の硫黄酸化物(例えば、亜硫酸ガス)を吸収した吸収液が貯留される液だまり部21Bと、を含む。
燃焼設備11から排出された排ガスは、排ガス導入口23を介して内部空間21に導入される。内部空間21に導かれた排ガスは、内部空間21を上昇しながら流れて気液接触部21Aを通過する際に吸収液により洗浄され、排ガス中の硫黄酸化物などが除去される。気液接触部21Aにおいて洗浄後の排ガスは、浄化済みの排ガスである浄化ガスとして、排ガス排出口24を介して吸収塔20Aの外部に排出される。吸収塔20Aの外部に排出された浄化ガスは、排ガス排出口24よりも浄化ガス(排ガス)の流れ方向の下流側に設けられた不図示の煙突から大気中に放出される。図1に示されるように、浄化ガス(排ガス)から水分を除去するように構成されるミストエリミネータ25を、気液接触部21Aよりも浄化ガス(排ガス)の流れ方向の下流側に設けてもよい。
図示される実施形態では、吸収塔20Aは、気液接触部21Aに配置される噴霧装置26をさらに含む。噴霧装置26は、気液接触部21Aを通過する排ガスに対して吸収液(石灰石スラリー)を噴霧するように構成されている。噴霧装置26から噴霧された吸収液は、排ガスに接触して排ガス中に含まれる硫黄酸化物(例えば、亜硫酸ガス)を吸収除去する。
噴霧装置26は、排ガスの流れ方向に交差する方向である水平方向に沿って延在する噴霧管261と、噴霧管261に設けられた複数の噴霧ノズル262と、を含む。噴霧ノズル262は、図1に示されるように、排ガスの流れ方向における下流側に向かって、すなわち、鉛直方向における上方に向かって、吸収液を噴霧する噴霧口263を有する。なお、他の幾つかの実施形態では、噴霧ノズル262は、鉛直方向における下方に向かって、吸収液を噴霧する噴霧口を有していてもよい。
液だまり部21Bには、内部空間21に導かれた排ガスに対して噴霧ノズル262の噴霧口263から噴霧され、排ガス中に含まれる硫黄酸化物を吸収除去した吸収液が落下して貯留される。液だまり部21Bに貯留される吸収液には、排ガスから吸収した硫黄酸化物により生じた亜硫酸塩や、亜硫酸塩が酸化することで生成される石膏(硫酸カルシウム)が含まれることがある。
吸収塔本体22には、液だまり部21Bに貯留される吸収液を外部に抜き出すための吸収液抜出口221、および液だまり部21Bに貯留される吸収液に酸化用気体(例えば、空気)を供給するためのノズルを貫通させるノズル貫通口222が開口している。吸収液抜出口221およびノズル貫通口222の夫々は、液だまり部21Bに連通している。また、吸収塔本体22には、石灰石スラリーを導入するための吸収液供給口223、および外部に抜き出した吸収液を液だまり部21Bに返送するための吸収液返送口224が開口している。吸収液供給口223および吸収液返送口224の夫々は、液だまり部21Bよりも上方における内部空間21に連通している。
吸収塔20Aは、液だまり部21Bに貯留される吸収液に酸化用気体(例えば、空気)を供給するように構成された酸化用気体供給装置27をさらに含む。図示される実施形態では、酸化用気体供給装置27は、ノズル貫通口222を貫通するノズル271と、ノズル271に大気中の空気を供給するポンプ272と、を含む。大気中の空気(酸化用空気)は、ポンプ272によりノズル271に供給され、ノズル先端部の開口273から液だまり部21Bに貯留される吸収液に供給される。これにより、液だまり部21Bに貯留される吸収液中の亜硫酸塩を酸化させ、石膏を生じさせることができる。
吸収塔20Aは、吸収塔20Aの液だまり部21Bに吸収液を供給するように構成された吸収液供給ライン12と、液だまり部21Bから抜き出された吸収液を噴霧装置26に送るように構成された吸収液循環ライン13と、液だまり部21Bから抜き出された吸収液を石膏スラリー脱水システム1に送るように構成された吸収液抜き出しライン14と、をさらに含む。吸収塔20Aは、噴霧装置26、液だまり部21Bおよび吸収液循環ライン13に吸収液を循環させている。液だまり部21Bに貯留される吸収液は、吸収塔20Aにおける排ガスの洗浄に繰り返し使用されるため、徐々に石膏が蓄積される。石膏スラリー(石膏を含む吸収液)を吸収液抜き出しライン14を介して、石膏スラリー脱水システム1に送ることで、吸収液の循環系統(噴霧装置26、液だまり部21B、吸収液循環ライン13)から石膏を抜き出している。また、吸収液による排ガス中の硫黄酸化物の吸収除去(pHが高い方が効率が良好)と、吸収液中の亜硫酸塩の酸化(pHが低い方が効率が良好)とを両立させるべく、吸収液のpHが5〜6の範囲となるように、適宜、吸収液供給ライン12を通じた吸収液の供給が行われる。
図示される実施形態では、吸収液供給ライン12は、吸収塔20Aの外部に配置されるとともに、吸収液を貯留するための内部空間171を画定するように構成された吸収液貯留槽17に一端側が接続され、他端側が吸収液供給口223に接続される吸収液供給配管121と、吸収液供給配管121に設けられるとともに、吸収液供給配管121の一端側から他端側に吸収液を送るように構成された供給ポンプ122と、を含む。供給ポンプ122を駆動させることで、吸収液が内部空間171から抜き出されて、吸収塔20Aの液だまり部21Bに供給される。
図示される実施形態では、吸収液循環ライン13は、吸収液抜出口221に一端側が接続され、他端側が噴霧管261に接続される吸収液循環配管131と、吸収液循環配管131に設けられるとともに、吸収液循環配管131の一端側から他端側に吸収液を送るように構成された循環ポンプ132と、を含む。吸収液抜き出しライン14は、吸収液循環配管131の循環ポンプ132よりも吸収液の流れ方向の下流側(噴霧装置26側)に位置する第1分岐部133に一端側が接続され、他端側が石膏スラリー脱水システム1(具体的には図2に示される供給装置4)に接続される吸収液抜き出し配管141を含む。この場合には、吸収液循環ライン13および吸収液抜き出しライン14が循環ポンプ132を共用している。循環ポンプ132を駆動させることで、吸収液が液だまり部21Bから抜き出されて、噴霧装置26や石膏スラリー脱水システム1に供給される。なお、他の幾つかの実施形態では、吸収液抜き出しライン14が吸収液循環ライン13との間に共有部を有しない構成にしてもよい。
図示される実施形態では、吸収液抜き出しライン14は、吸収液抜き出し配管141の他端側に設けられる調整弁142をさらに含む。調整弁142は、吸収液の流路である吸収液抜き出し配管141を開閉するための可動機構を有し、吸収液抜き出し配管141を流れて石膏スラリー脱水システム1に供給される吸収液の流量を調整可能に構成されている。
吸収塔20Aは、吸収液抜き出しライン14から吸収塔20Aの液だまり部21Bに吸収液を戻すための吸収液返送ライン15をさらに含む。吸収液返送ライン15は、吸収液抜き出し配管141の調整弁142よりも吸収液の流れ方向の上流側(第1分岐部133側)に位置する第2分岐部143に一端側が接続され、他端側が吸収液返送口224に接続される吸収液返送配管151を含む。吸収液抜き出し配管141を流れる吸収液の少なくとも一部は、循環ポンプ132により圧送されて、吸収液返送配管151を介して、吸収塔20Aに戻される。吸収液の石膏スラリー脱水システム1への供給量が少ない場合であっても、吸収液抜き出し配管141に石膏スラリー脱水システム1への必要供給量よりも多い量の吸収液を流し、余剰分の吸収液を、吸収液返送配管151を経由させて吸収塔20Aに戻すことで、吸収液抜き出し配管141における吸収液(石膏スラリー)の流速を所定速度以上に保持し、吸収液中の固形分(例えば、石膏など)が吸収液抜き出し配管141内で沈降することを抑制することができる。
(石膏スラリー脱水システム)
図2は、本開示の一実施形態にかかる石膏スラリー脱水システムの全体構成を概略的に示す概略構成図である。
幾つかの実施形態にかかる石膏スラリー脱水システム1は、吸収液抜き出し配管141を介して吸収塔20Aから送られる石膏スラリー(石膏を含む吸収液)を脱水し、石膏とろ液に分離するように構成されている。
石膏スラリー脱水システム1は、図2に示されるように、石膏スラリーをろ布31上に載せた状態で搬送する搬送ベルト32を有する搬送装置3と、石膏スラリーを搬送ベルト32のろ布31上に供給可能な供給部41を有する供給装置4と、石膏スラリーが脱水されつつ搬送される過程でろ布31上に形成される石膏ケーキを洗浄するために、石膏ケーキに向けてケーキ洗浄液を噴出可能なケーキ洗浄液噴出部45を有するケーキ洗浄装置44と、乾燥用蒸気を噴出可能な蒸気噴出部55(噴出部)を有する蒸気噴出装置54と、を備える。供給部41、ケーキ洗浄液噴出部45および蒸気噴出部55の夫々は、搬送ベルト32に対して上方に配置されている。ケーキ洗浄液噴出部45は、供給部41よりも搬送ベルト32の搬送方向に沿う方向の下流側(図2中右側)に位置し、蒸気噴出部55は、ケーキ洗浄液噴出部45よりも搬送ベルト32の搬送方向に沿う方向の下流側に位置している。
図示される実施形態では、搬送装置3は、回転自在に支持される二つのドラム33(33A、33B)と、上記二つのうちの何れか一方のドラム33(例えば、33A)に接続され、該ドラム33(33A)を回転駆動させるように構成されたモータ34と、複数のガイドローラ35と、をさらに有する。搬送ベルト32は、無端帯状のゴム製の部材(弾性体)からなり、水平方向に沿って互いに離れて配置される二つのドラム33に走行自在に掛け回されている。搬送ベルト32は、二つのドラム33に張設されているため、モータ34により上記一方のドラム33(33A)が回転駆動されることにより、他方のドラム33(33B)が回転するとともに、搬送ベルト32が搬送ベルト32の搬送方向に沿って周回移動する。
ろ布31は、無端帯状に設けられ、複数のガイドローラ35に走行自在に掛け回されるとともに、その長さ方向の一部が搬送ベルト32の上面321上に重ねられている。ろ布の搬送ベルト32の上面321上に重ねられた部分(以下、被支持部311とする)は、搬送ベルト32により搬送ベルト32とともに上記搬送方向に沿って走行自在に支持されている。このため、ドラム33(33A)が回転駆動して搬送ベルト32が周回移動すると、ろ布31の被支持部311が、搬送ベルト32の被支持部311を下側から支持する支持部322と一緒に上記搬送方向に沿って走行する。或る実施形態では、ろ布31は、繊維状に形成された樹脂材料(例えばポリエステルやポリプロピレンなど)を編み込むことにより形成される織布を含む。また、他の或る実施形態では、ろ布31は、繊維状に形成された樹脂材料(例えばポリエステルやポリプロピレンなど)を絡み合わせることにより形成される不織布を含む。
供給装置4は、吸収液抜き出しライン14を介して吸収塔20Aから送られた石膏スラリーを、その供給部41から搬送ベルト32のろ布31上に供給するように構成されている。図示される実施形態では、供給装置4は、上記供給部41(例えば、噴射ノズル)と、吸収液抜き出し配管141の他端側にその一端側が接続され、その他端側が供給部41に接続される供給配管42と、を有する。この場合には、石膏スラリーは、上述した循環ポンプ132により圧送されて、供給配管42を通過して、供給部41から流下することで、搬送ベルト32のろ布31上に供給される。なお、「搬送ベルト32のろ布31上」とは、厳密には、ろ布31の被支持部311の上面(外面)312上を意味している。
石膏スラリーは、搬送ベルト32のろ布31上に載せられ、搬送ベルト32によりろ布31とともに搬送される際に脱水処理される。搬送装置3における石膏スラリーが脱水される領域を脱水部36とする。脱水部36では、搬送ベルト32がドラム33よりも上方に位置しており、ろ布31の被支持部311が搬送ベルト32の支持部322に支持されている。上述した供給部41、ケーキ洗浄液噴出部45および蒸気噴出部55の夫々は、脱水部36の領域内に配置されている。
ろ布31は通気性を有し、また、搬送ベルト32には、ろ液を通過させるための複数の孔が形成されている。搬送ベルト32のろ布31上に載せられた石膏スラリーは、上記脱水部36において、ろ布31や搬送ベルト32をろ液が通過することで、脱水される。
図示される実施形態では、搬送装置3は、ろ布31上に載せられた石膏スラリーを下方から吸引してろ液を脱水するように構成された脱水装置37をさらに有する。脱水装置37は、搬送ベルト32の支持部322の下方に設けられて、内部の圧力が負圧(大気圧よりも低い圧力)に保持される脱水室371と、真空ポンプ372と、脱水室371に一端部が接続され、他端部が真空ポンプ372に接続される減圧配管373と、減圧配管373に設けられる真空タンク374と、を含む。真空ポンプ372を駆動することで、脱水室371が減圧されて負圧となり、ろ布31上に載せられた石膏スラリー中の水分は、下方から強制的に吸引され、石膏スラリーは脱水される。
真空ポンプ372により吸引されて脱水室371から真空タンク374に送られた水分(ろ液)は、真空タンク374の下端部に一端側が接続されて他端側が下方に向かって延在する液体排出配管375内を通り、ろ液を貯留するように構成されたろ液貯留槽6に流下する。
ろ布31上に載せられて搬送される石膏スラリーは、搬送ベルト32に搬送されるにつれて脱水が進んでケーキとなる。図示される実施形態では、ケーキ洗浄装置44は、上記ケーキ洗浄液噴出部45(例えば、噴射ノズル)と、ケーキ洗浄液噴出部45に一端部が接続され、他端部が不図示の洗浄液タンクに接続されるケーキ洗浄液供給配管46と、ケーキ洗浄液供給配管46に設けられるポンプ47と、を有する。ポンプ47を駆動することで、洗浄液が洗浄液タンクからケーキ洗浄液噴出部45に送られ、ケーキ洗浄液噴出部45から下方に位置するろ布上の石膏スラリー(ケーキ)に向かって噴出される。石膏スラリー(ケーキ)は、洗浄液により洗浄されることで、不純物(例えば、マグネシウム(Mg)、塩素(Cl)、ナトリウム(Na)といった金属イオンなど)が除去される。ケーキ洗浄液としては、例えば、工業用水などが挙げられる。ケーキの洗浄に供されたケーキ洗浄液は、脱水装置37により吸引され、ろ布31や搬送ベルト32を通過し、ろ液として、脱水室371から真空タンク374に送られ、液体排出配管375内を通り、ろ液貯留槽6に流下する。
図示される実施形態では、蒸気噴出装置54の蒸気噴出部55(例えば、噴射ノズル)に、不図示のボイラに繋がる蒸気配管56から乾燥用蒸気が送られ、蒸気噴出部55から下方に位置するろ布31上の石膏スラリーに向かって噴出される。ろ布31上の石膏スラリーは、乾燥用蒸気により、石膏スラリーに含まれる水分が加熱除去される。
図示される実施形態では、ろ布31上の石膏スラリーを脱水部36において脱水して得られる石膏は、搬送ベルト32の搬送方向における脱水部36(例えば、蒸気噴出部55)よりも下流側において、ろ布31上から取り除かれる。搬送装置3における石膏がろ布31上から取り除かれる領域を石膏排出部43とする。
石膏スラリー脱水システム1は、図2に示されるように、搬送ベルト32の搬送方向における石膏排出部43よりも下流側において、ろ布31に対してろ布洗浄液を噴出可能なろ布洗浄液噴出部51を有するろ布洗浄装置5をさらに備える。図示される実施形態では、ろ布洗浄装置5は、二つのドラム33よりも下方に配置された上記ろ布洗浄液噴出部51(例えば、噴射ノズル)と、ろ布洗浄液噴出部51に一端部が接続され、他端部が不図示の洗浄液タンクに接続されるろ布洗浄液供給配管52と、ろ布洗浄液供給配管52に設けられるポンプ53と、を有する。ポンプ53を駆動することで、洗浄液が洗浄液タンクからろ布洗浄液噴出部51に送られ、ろ布洗浄液噴出部51からろ布31に向かって噴出される。ろ布31は、洗浄液により洗浄されることで、不純物が除去される。ろ布洗浄液としては、例えば、工業用水などが挙げられる。なお、ろ布洗浄液は、ろ布31の外面又は内面の少なくとも一方に向かって噴出される。
石膏スラリー脱水システム1は、例えば図2に示されるように、ろ布洗浄液噴出部51の下方に設けられるろ布洗浄液受け部58(例えば、トレイ)と、ろ布洗浄液受け部58に一端側が接続されて他端側が下方に向かって延在するろ布洗浄液排出配管59と、をさらに備える。ろ布洗浄液噴出部51から噴出されたろ布洗浄液は、ろ布洗浄液受け部58上に落下する。ろ布洗浄液受け部58上に落下したろ布洗浄液は、ろ布洗浄液排出配管59内を通り、ろ布洗浄液を貯留するように構成されたろ布洗浄液貯留槽8に流下する。
図示される実施形態では、石膏スラリー脱水システム1は、吸収塔20Aの外部に配置されるとともに、ろ液を貯留するための内部空間61を画定するように構成された上記ろ液貯留槽6と、吸収塔20Aの外部に配置されるとともに、ろ布洗浄液を貯留するための内部空間81を画定するように構成された上記ろ布洗浄液貯留槽8と、ろ液貯留槽6に貯留されたろ液を、上記ろ液を系外に排出するための処理を行う排水処理設備16に送るように構成されたろ液排出ライン7と、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体を、上述した吸収液貯留槽17に送るように構成された送水ライン9と、をさらに備える。つまり、ろ液貯留槽6に貯留される液体(ろ液)は、排水処理設備16に送られた後に系外に排出され、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体(ろ布洗浄液を含む液体)は、吸収液貯留槽17に送られ、不図示の供給ラインを介して供給された石灰石と混合され、吸収液として吸収塔20Aに送られる。
幾つかの実施形態にかかる石膏スラリー脱水システム1は、図2に示されるように、石膏スラリーをろ布31上に載せた状態で搬送する搬送ベルト32を有する上述した搬送装置3と、ろ布31に対してろ布洗浄液を噴出可能なろ布洗浄液噴出部51(噴出部)を有する上述したろ布洗浄装置5と、ろ布31により石膏スラリーから分離されたろ液を貯留するように構成された上述したろ液貯留槽6と、ろ液貯留槽6に貯留されたろ液を系外に排出するための処理を行う排水処理設備16に送るように構成された上述したろ液排出ライン7と、ろ液貯留槽6とは異なるろ布洗浄液貯留槽8であって、ろ布洗浄液噴出部51(噴出部)からろ布31に対して噴出されたろ布洗浄液を少なくとも貯留するように構成された上述したろ布洗浄液貯留槽8と、を備える。
排煙脱硫装置20から排出される石膏スラリーは、排煙脱硫装置20において排ガスから不純物(例えば、排ガスから除去した燃焼灰やスートなどの懸濁物質や、溶解重金属などの汚濁物質など)を吸収している。そして、脱水処理設備(例えば、搬送装置3など)において石膏スラリーから不純物がろ液とともに石膏から分離される。また、ケーキの洗浄に供されたケーキ洗浄液には、マグネシウム(Mg)、塩素(Cl)、ナトリウム(Na)といった金属イオンなどの不純物が含まれる。このため、石膏スラリーから分離されたろ液やケーキの洗浄に供された後、ろ液として、ろ液貯留槽に送られたケーキ洗浄液は、ろ布31に対して噴出されたろ布洗浄液に比べて、不純物の含有率が高い。不純物の含有率の高いろ液を、排煙脱硫装置20における吸収液の循環系統に戻すと、排煙脱硫装置20における吸収液中の不純物の含有率が増加するため適切ではない。不純物の含有率の高いろ液は、排水処理設備16において排水処理後に系外に排出することが好ましい。
上記の構成によれば、石膏スラリーから分離されたろ液とケーキの洗浄に供されたケーキ洗浄液をろ液貯留槽6に貯留することができ、ろ布31に対して噴出されたろ布洗浄液をろ布洗浄液貯留槽8に貯留することができる。そして、ろ液貯留槽6に貯留されたろ液を、ろ液排出ライン7を介して排水処理設備16に送り、排水処理設備16において排水処理後に系外に排出することができる。このように、不純物の含有率が高いろ液と不純物の含有率が低いろ布洗浄液とを分けて貯留し、排水処理設備16に送られる排水を、ろ液貯留槽6に貯留された不純物の含有率が高いろ液に限定することで、石膏スラリーの脱水処理設備から排水処理設備16に送られる排水の量を、ろ布洗浄液の分だけ少なくすることができる。また、排水処理設備16に送られる排水の量を少なくすることで、排水処理設備16の大型化や設備費用の高額化を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、上述したろ液貯留槽6は、図2に示されるように、ろ液貯留槽6に貯留されるろ液の内、所定の高さH1を上回ったろ液がろ布洗浄液貯留槽8に越流するように構成される。
図示される実施形態では、図2に示されるように、ろ液貯留槽6は、角筒状の内側面62と底面63とを有する。内部空間61は、内側面62と底面63により区画される。ろ布洗浄液貯留槽8は、角筒状の内側面82と底面83とを有する。内部空間81は、内側面82と底面83により区画される。図2に示される実施形態では、ろ布洗浄液貯留槽8の底面83は、ろ液貯留槽6の底面63と同じ高さ位置になるように構成されている。ろ液貯留槽6は、ろ布洗浄液貯留槽8との間に堰64を挟んでろ布洗浄液貯留槽8に隣接して配置されている。堰64は、底面63から鉛直方向に沿って上方に向かって立設するとともに、上記内側面62のうちの一面62Aを一方側に有し、且つ上記内側面82のうちの一面82Aを他方側に有する。この場合には、ろ液貯留槽6に貯留されるろ液の内、上記所定の高さH1である堰64の上端の高さを上回ったろ液が、堰64を越えてろ布洗浄液貯留槽8に流れ込む。他の幾つかの実施形態では、上記堰64の代わりに、ろ液貯留槽6の上記所定の高さ位置に一端側が接続され、且つ、他端側がろ布洗浄液貯留槽8の上記所定の高さ位置よりの低い位置に接続されるオーバーフロー管を設けてもよい。
上記の構成によれば、ろ液貯留槽6は、ろ液貯留槽6に貯留されるろ液の内、所定の高さH1を上回ったろ液がろ布洗浄液貯留槽8に越流するように構成されている。このため、排水処理設備16に送る必要が有る所定量のろ液以外のろ液を、ポンプやレベル制御などの複雑な設備を介すること無くろ布洗浄液貯留槽8に送液することができ、設備の複雑化や高額化を抑制することができる。
また、例えば、ろ液貯留槽6に、排水処理設備16で処理可能な量を超えるろ液が供給されたときでも、ろ液貯留槽6から、排水処理設備16に、処理可能な量だけのろ液を送れば、残りの、処理可能な量を超えた分のろ液は、自然に、ろ布洗浄液貯留槽8に越流して、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留されるため、排水処理設備16を、余裕をみて、大きな設備とする必要はなく、排水処理設備16の高額化を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、上述したろ液排出ライン7は、上述したろ液貯留槽6と上述した排水処理設備16に接続される排水配管71と、排水配管71に設けられた排水ポンプ72と、排水配管71における排水ポンプ72の下流側に設けられるとともに、ろ液貯留槽6から排水処理設備16に送られるろ液の流量を調整可能に構成された流量調整弁73と、を少なくとも含む。
図3は、本開示の一実施形態における排水処理設備を説明するための説明図である。
排水処理設備16は、図3に示されるように、排水を貯留するように構成された内部空間162を有するとともに、凝集沈殿処理が行われる第1凝集沈殿槽161と、排水を貯留するように構成された内部空間164を有するとともに、凝集沈殿処理が行われる第2凝集沈殿槽163と、を少なくとも含む。第2凝集沈殿槽163は、第1凝集沈殿槽161よりも排水の流れ方向の下流側に設けられる。
排水処理設備16は、第1凝集沈殿槽161に凝集剤を添加するように構成された第1凝集剤添加ライン165と、第2凝集沈殿槽163に凝集剤を添加するように構成された第2凝集剤添加ライン166と、をさらに含む。第1凝集剤添加ライン165により、第1凝集沈殿槽161に凝集剤(例えば、硫酸アルミニウムなどのアルミニウム化合物)が添加されることで、排水中に水酸化アルミニウムのフロックが析出し、排ガスから除去した燃焼灰やスートなどの懸濁物質や、溶解重金属などの汚濁物質などの不純物が上記フロックに包含されて沈殿する。第2凝集剤添加ライン166により、第2凝集沈殿槽163に凝集剤(例えば、炭酸ソーダ)が添加されることで、排水中に炭酸カルシウムのフロックが析出し、懸濁物質などが上記フロックに包含されて沈殿する。なお、第1凝集沈殿槽161や第2凝集沈殿槽163にはpH調整剤も添加してもよい。
第1凝集沈殿槽161は、排水配管71の流量調整弁73よりも下流側に接続されており、排水配管71を介してろ液貯留槽6から排水(ろ液)が送られる。第1凝集沈殿槽161は、第1凝集沈殿槽161に貯留される排水の内、第1凝集沈殿槽161における凝縮処理が行われた排水であって、所定の高さH2を上回った排水が第2凝集沈殿槽163に越流するように構成されている。
図示される実施形態では、第1凝集沈殿槽161は、第1凝集沈殿槽161に隣接して配置される第2凝集沈殿槽163との間に設けられる堰167と、堰167よりも排水の流れ方向の上流側に設けられる仕切り168と、をさらに含む。仕切り168は、堰167の上端よりも下方に垂れ下がることで、第1凝集沈殿槽161を、排水配管71から排水が投入される一方側と、仕切り168を挟んで上記一方側とは反対側の他方側と、に区分する。第1凝集沈殿槽161の上記他方側には、主に第1凝集沈殿槽161における凝集沈殿処理が行われた排水が貯留される。この場合には、第1凝集沈殿槽161の上記他方側に貯留される液体のうち、上記所定の高さH2である堰167の上端の高さを上回った排水が、堰167を越えて第2凝集沈殿槽163に流れ込む。なお、排水処理設備16は、第1凝集沈殿槽161や第2凝集沈殿槽163において、沈殿したフロックを除去するように構成された不図示の不純物除去機構を備える。また、他の幾つかの実施形態では、上述した堰167の代わりにオーバーフロー管を設けてもよい。
排水処理設備16は、第1凝集沈殿槽161や第2凝集沈殿槽163などの各槽に送られる排水の量が多いと、各槽において不純物を十分に除去する前に排水が下流側に送られるので、排水処理が不十分となる虞がある。このため、上述したろ液排出ライン7は、排水処理設備16の処理性能に応じた量のろ液を排水処理設備16に送ることが好ましい。
上記の構成によれば、ろ液排出ライン7は、ろ液貯留槽6と排水処理設備16に接続される排水配管71、排水配管71に設けられる排水ポンプ72、および排水配管71における排水ポンプ72の下流側に設けられる流量調整弁73を含むので、排水配管71を介してろ液貯留槽6から排水処理設備16に送られるろ液の流量を調整することができる。このため、ろ液排出ライン7は、排水処理設備16の処理性能に応じた量のろ液を排水処理設備16に送ることができる。
幾つかの実施形態では、上述した石膏スラリー脱水システム1は、排煙脱硫装置20において排ガスに気液接触させる吸収液を貯留するように構成された上述した吸収液貯留槽17と、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留される液体を吸収液貯留槽17に送るように構成された送水ライン9と、をさらに備える。
石膏排出後のろ布31に付着している不純物は少量であるため、ろ布洗浄液は、ろ布31に付着している不純物を吸収しても不純物の含有率が低い。ろ布洗浄液貯留槽8には、ろ液貯留槽6から不純物の含有率が高いろ液が越流することがあるが、ろ布洗浄液により薄められるため、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留される液体は、ろ液貯留槽6に貯留されるろ液に比べて、不純物の含有率が低い。上記の構成によれば、不純物の含有率の低いろ布洗浄液貯留槽8に貯留される液体を、送水ライン9を介して吸収液貯留槽17に送ることで、上記液体を排煙脱硫装置20における吸収液の循環系統に戻して吸収液として再利用することができる。
幾つかの実施形態では、上述した上記送水ライン9は、図2に示されるように、上述したろ布洗浄液貯留槽8と上述した吸収液貯留槽17に接続される送水配管91と、送水配管91に設けられた送水ポンプ92と、を含む。送水ポンプ92は、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さH3に応じて回転数が制御されるように構成される。
図示される実施形態では、図2に示されるように、上述した石膏スラリー脱水システム1は、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さH3を取得するように構成された液面高さ取得装置93と、液面高さ取得装置93が取得した液面高さH3に応じて、送水ポンプ92に回転数を指示するように構成された回転数指示部941を含む制御装置94と、をさらに備える。
液面高さ取得装置93としては、例えば赤外線式の液面センサなどが挙げられる。制御装置94は、送水ポンプ92の回転数を調整するための電子制御ユニットであり、図示しないCPU(プロセッサ)や、ROMやRAMといったメモリ、外部記憶装置などの記憶装置、I/Oインターフェース、通信インターフェースなどからなるマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。そして、例えば上記メモリの主記憶装置にロードされたプログラムの命令に従ってCPUが動作(例えばデータの演算など)することで、各機能部を実現する。制御装置94は、送水ポンプ92や液面高さ取得装置93に対して信号の送受信が可能に構成されている。送水ポンプ92は、制御装置94から送られる信号により電気的に制御され、該信号に応じて、駆動や停止するとともに、その回転数を調整可能に構成されている。このような送水ポンプ92としては、例えばインバータモータなどを内蔵する送水ポンプが挙げられる。
図示される実施形態では、回転数指示部941は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が下限閾値LHに満たない場合には、送水ポンプ92に停止するように指示する。また、送水ポンプ92が停止した状態において、回転数指示部941は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が下限閾値LH以上になった場合には、送水ポンプ92に駆動するように指示する。また、回転数指示部941は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が上限閾値UH以下、且つ下限閾値LH以上である場合には、送水ポンプ92に第1の回転数により回転するように指示する。回転数指示部941は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が上限閾値UHを超える場合には、送水ポンプ92に第1の回転数よりも速い第2の回転数により回転するように指示する。上限閾値UHは、所定の高さH1(堰64の上端の高さ)よりも低く設定される。
なお、他の幾つかの実施形態では、回転数指示部941は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が上がるにつれて、連続的又は段階的に送水ポンプ92に指示する回転数を増加させるように構成されていてもよい。
ろ布洗浄液貯留槽8には、ろ布洗浄液だけでなく、ろ液貯留槽6から越流したろ液が送られるため、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さが急激に大きく上昇して、ろ布洗浄液貯留槽8から上記液体が溢れ出す虞がある。上記の構成によれば、送水ライン9は、ろ布洗浄液貯留槽8と吸収液貯留槽17に接続される送水配管91、および送水配管91に設けられた送水ポンプ92を含む。そして、上記送水ポンプ92は、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さに応じて回転数が制御されるように構成される。この場合には、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さが過度に高くならないように送水ポンプ92の回転数が制御されることで、ろ布洗浄液貯留槽8から上記液体が溢れることを抑制することができる。
図4は、本開示の一実施形態にかかる石膏スラリー脱水システムの他の一例を説明するための説明図である。
幾つかの実施形態では、上述した送水ライン9は、図4に示されるように、上述した送水配管91と、送水配管91に設けられた送水ポンプ92と、送水配管91に設けられるとともに、ろ布洗浄液貯留槽8から吸収液貯留槽17に送られる液体の流量を調整可能に構成された流量制御弁95と、を含む。流量制御弁95は、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さH3に応じてその開度が制御されるように構成される。なお、この場合、送水ポンプ92の回転数は一定に維持される。
図示される実施形態では、図4に示されるように、上述した石膏スラリー脱水システム1は、上述した液面高さ取得装置93と、液面高さ取得装置93が取得した液面高さH3に応じて、流量制御弁95に開度を指示するように構成された開度指示部942を含む制御装置94A(94)と、を備える。
制御装置94Aは、流量制御弁95の開度を調整するための電子制御ユニットであり、図示しないCPU(プロセッサ)や、ROMやRAMといったメモリ、外部記憶装置などの記憶装置、I/Oインターフェース、通信インターフェースなどからなるマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。そして、例えば上記メモリの主記憶装置にロードされたプログラムの命令に従ってCPUが動作(例えばデータの演算など)することで、各機能部を実現する。制御装置94Aは、流量制御弁95や液面高さ取得装置93に対して信号の送受信が可能に構成されている。流量制御弁95は、制御装置94Aから送られる信号により電気的に制御され、該信号に応じて、流量制御弁95の弁体を駆動させて流量制御弁95の内部の流路を開閉させるとともに、流量制御弁95の開度を、全閉および全開以外の所望の開度に調整可能に構成されている。このような流量制御弁95としては、例えば制御弁が挙げられる。なお、図示される実施形態では、流量制御弁95は、送水ポンプ92よりも送水配管91の下流側(吸収液貯留槽17側)に設けられている。
図示される実施形態では、開度指示部942は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が下限閾値LHに満たない場合には、流量制御弁95に全閉となるように指示する。また、流量制御弁95が閉じた状態において、開度指示部942は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が下限閾値LH以上になった場合には、流量制御弁95に開くように指示する。また、開度指示部942は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が上限閾値UH以下、且つ下限閾値LH以上である場合には、流量制御弁95にその開度が第1の開度となるように指示する。流量制御弁95は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が上限閾値UHを超える場合には、流量制御弁95にその開度が第1の開度よりも開いた第2の開度(例えば、全開)となるように指示する。なお、他の幾つかの実施形態では、開度指示部942は、液面高さ取得装置93から送られる液面高さH3が上がるにつれて、連続的又は段階的に流量制御弁95に指示する開度を大きくして、流量制御弁95を通過する液体の流量を増加させるように構成されていてもよい。
また、他の幾つかの実施形態では、上述した流量制御弁95は、全閉および全開の二位置になるが、全閉および全開以外の開度に調整できないように構成されていてもよい。開度指示部942は、流量制御弁95に開度として全開又は全閉の何れかを指示する。この場合には、開度指示部942は、一定期間内における流量制御弁95を全開とする期間の割合を増やすことで、流量制御弁95を通過する液体の流量を増加させることができる。このような流量制御弁95としては、例えば電磁弁などが挙げられる。
上述したように、ろ布洗浄液貯留槽8には、ろ布洗浄液だけでなく、ろ液貯留槽6から越流したろ液が送られるため、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さが急激に大きく上昇して、ろ布洗浄液貯留槽8から上記液体が溢れ出す虞がある。上記の構成によれば、送水ライン9は、上記送水配管91、送水配管91に設けられた送水ポンプ92および送水配管91に設けられた流量制御弁95を含む。そして、上記流量制御弁95は、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さに応じてその開度が制御されるように構成される。この場合には、ろ布洗浄液貯留槽8に貯留された液体の液面高さが過度に高くならないように流量制御弁95の開度が制御されることで、ろ布洗浄液貯留槽8から上記液体が溢れることを抑制することができる。
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
1)本開示の少なくとも一実施形態にかかる石膏スラリー脱水システム(1)は、
排煙脱硫装置(20)から排出される石膏スラリーを脱水するための石膏スラリー脱水システム(1)であって、
上記石膏スラリーをろ布(31)上に載せた状態で搬送する搬送ベルト(32)を有する搬送装置(3)と、
上記ろ布(31)に対してろ布洗浄液を噴出可能な噴出部(ろ布洗浄液噴出部51)を有するろ布洗浄装置(5)と、
上記ろ布(31)により上記石膏スラリーから分離されたろ液を貯留するように構成されたろ液貯留槽(6)と、
上記ろ液貯留槽(6)に貯留された上記ろ液を、上記ろ液を系外に排出するための処理を行う排水処理設備(16)に送るように構成されたろ液排出ライン(7)と、
上記ろ液貯留槽(6)とは異なるろ布洗浄液貯留槽(8)であって、上記噴出部(ろ布洗浄液噴出部51)から上記ろ布(31)に対して噴出された上記ろ布洗浄液を少なくとも貯留するように構成されたろ布洗浄液貯留槽(8)と、を備える。
排煙脱硫装置から排出される石膏スラリーは、排煙脱硫装置において排ガスから不純物(例えば、排ガスから除去した燃焼灰やスートなどの懸濁物質や、溶解重金属などの汚濁物質など)を吸収している。そして、脱水処理設備(例えば、搬送装置など)において石膏スラリーから不純物がろ液とともに石膏から分離される。また、ケーキの洗浄に供されたケーキ洗浄液には、マグネシウム(Mg)、塩素(Cl)、ナトリウム(Na)といった金属イオンなどの不純物が含まれる。このため、石膏スラリーから分離されたろ液やケーキの洗浄に供された後、ろ液として、ろ液貯留槽に送られたケーキ洗浄液は、ろ布に対して噴出されたろ布洗浄液に比べて、不純物の含有率が高い。不純物の含有率の高いろ液を、排煙脱硫装置における吸収液の循環系統に戻すと、排煙脱硫装置における吸収液中の不純物の含有率が増加するため適切ではない。不純物の含有率の高いろ液は、排水処理設備において排水処理後に系外に排出することが好ましい。
上記1)の構成によれば、石膏スラリーから分離されたろ液とケーキの洗浄に供されたケーキ洗浄液をろ液貯留槽(6)に貯留することができ、ろ布に対して噴出されたろ布洗浄液をろ布洗浄液貯留槽(8)に貯留することができる。そして、ろ液貯留槽に貯留されたろ液を、ろ液排出ライン(7)を介して排水処理設備(16)に送り、排水処理設備において排水処理後に系外に排出することができる。このように、不純物の含有率が高いろ液と不純物の含有率が低いろ布洗浄液とを分けて貯留し、排水処理設備に送られる排水を、ろ液貯留槽に貯留された不純物の含有率が高いろ液に限定することで、石膏スラリーの脱水処理設備から排水処理設備に送られる排水の量を、ろ布洗浄液の分だけ少なくすることができる。また、排水処理設備に送られる排水の量を少なくすることで、排水処理設備の大型化や設備費用の高額化を抑制することができる。
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載の石膏スラリー脱水システム(1)であって、
上記ろ液貯留槽(6)は、上記ろ液貯留槽(6)に貯留される上記ろ液の内、所定の高さを上回ったろ液が上記ろ布洗浄液貯留槽(8)に越流するように構成される。
上記2)の構成によれば、ろ液貯留槽(6)は、ろ液貯留槽に貯留されるろ液の内、所定の高さを上回ったろ液がろ布洗浄液貯留槽(8)に越流するように構成されている。このため、排水処理設備(16)に送る必要が有る所定量のろ液以外のろ液を、ポンプやレベル制御などの複雑な設備を介すること無くろ布洗浄液貯留槽(8)に送液することができ、設備の複雑化や高額化を抑制することができる。
また、例えば、ろ液貯留槽(8)に、排水処理設備(16)で処理可能な量を超えるろ液が供給されたときでも、ろ液貯留槽(8)から、排水処理設備(16)に、処理可能な量だけのろ液を送れば、残りの、処理可能な量を超えた分のろ液は、自然に、ろ布洗浄液貯留槽(8)に越流して、ろ布洗浄液貯留槽(8)に貯留されるため、排水処理設備(16)を、余裕をみて、大きな設備とする必要はなく、排水処理設備(16)の高額化を抑制することができる。
3)幾つかの実施形態では、上記2)に記載の石膏スラリー脱水システム(1)であって、
上記ろ液排出ライン(7)は、
上記ろ液貯留槽(6)と上記排水処理設備(16)に接続される排水配管(71)と、
上記排水配管(71)に設けられた排水ポンプ(72)と、
上記排水配管(71)における上記排水ポンプ(72)の下流側に設けられるとともに、上記ろ液貯留槽(6)から上記排水処理設備(16)に送られる上記ろ液の流量を調整可能に構成された流量調整弁(73)と、を少なくとも含む。
上記3)の構成によれば、ろ液排出ラインは、ろ液貯留槽と排水処理設備に接続される排水配管、上記排水配管に設けられる排水ポンプ、および上記排水配管における排水ポンプの下流側に設けられる流量調整弁を含むので、排水配管を介してろ液貯留槽から排水処理設備に送られるろ液の流量を調整することができる。このため、ろ液排出ラインは、排水処理設備の処理性能に応じた量のろ液を排水処理設備に送ることができる。
4)幾つかの実施形態では、上記3)に記載の石膏スラリー脱水システム(1)であって、
上記排煙脱硫装置(20)において排ガスに気液接触させる吸収液を貯留するように構成された吸収液貯留槽(17)と、
上記ろ布洗浄液貯留槽(8)に貯留される液体を上記吸収液貯留槽(17)に送るように構成された送水ライン(9)と、をさらに備える。
石膏排出後のろ布に付着している不純物は少量であるため、ろ布洗浄液は、ろ布に付着している不純物を吸収しても不純物の含有率が低い。ろ布洗浄液貯留槽には、ろ液貯留槽から不純物の含有率が高いろ液が越流することがあるが、ろ布洗浄液により薄められるため、ろ布洗浄液貯留槽に貯留される液体は、ろ液貯留槽に貯留されるろ液に比べて、不純物の含有率が低い。上記4)の構成によれば、不純物の含有率の低い上記ろ布洗浄液貯留槽に貯留される液体を、送水ラインを介して吸収液貯留槽17に送ることで、上記液体を排煙脱硫装置における吸収液の循環系統に戻して吸収液として再利用することができる。
5)幾つかの実施形態では、上記4)に記載の石膏スラリー脱水システム(1)であって、
上記送水ライン(9)は、
上記ろ布洗浄液貯留槽(8)と上記吸収液貯留槽(17)に接続される送水配管(91)と、
上記送水配管(91)に設けられた送水ポンプ(92)と、を含み、
上記送水ポンプ(92)は、上記ろ布洗浄液貯留槽(8)に貯留された液体の液面高さに応じて回転数が制御されるように構成される。
ろ布洗浄液貯留槽には、ろ布洗浄液だけでなく、ろ液貯留槽(6)から越流したろ液が送られるため、ろ布洗浄液貯留槽に貯留された液体の液面高さが急激に大きく上昇して、ろ布洗浄液貯留槽から上記液体が溢れ出す虞がある。上記5)の構成によれば、送水ラインは、ろ布洗浄液貯留槽と吸収液貯留槽に接続される送水配管、および上記送水配管に設けられた送水ポンプを含む。そして、上記送水ポンプは、ろ布洗浄液貯留槽に貯留された液体の液面高さに応じて回転数が制御されるように構成される。この場合には、ろ布洗浄液貯留槽に貯留された液体の液面高さが過度に高くならないように送水ポンプの回転数が制御されることで、ろ布洗浄液貯留槽から上記液体が溢れることを抑制することができる。
6)幾つかの実施形態では、上記4)に記載の石膏スラリー脱水システム(1)であって、
上記送水ライン(9)は、
上記ろ布洗浄液貯留槽(8)と上記吸収液貯留槽(17)に接続される送水配管(91)と、
上記送水配管(91)に設けられた送水ポンプ(92)と、
上記送水配管(91)に設けられるとともに、上記ろ布洗浄液貯留槽(8)から上記吸収液貯留槽(17)に送られる液体の流量を調整可能に構成された流量制御弁(95)と、を含み、
上記流量制御弁(95)は、上記ろ布洗浄液貯留槽(8)に貯留された液体の液面高さに応じて開度が制御されるように構成される。
上述したように、ろ布洗浄液貯留槽には、ろ布洗浄液だけでなく、ろ液貯留槽(6)から越流したろ液が送られるため、ろ布洗浄液貯留槽に貯留された液体の液面高さが急激に大きく上昇して、ろ布洗浄液貯留槽から上記液体が溢れ出す虞がある。上記6)の構成によれば、送水ラインは、上記送水配管、送水配管に設けられた送水ポンプおよび送水配管に設けられた流量制御弁を含む。そして、上記流量制御弁は、ろ布洗浄液貯留槽に貯留された液体の液面高さに応じてその開度が制御されるように構成される。この場合には、ろ布洗浄液貯留槽に貯留された液体の液面高さが過度に高くならないように流量制御弁の開度が制御されることで、ろ布洗浄液貯留槽から上記液体が溢れることを抑制することができる。
1 石膏スラリー脱水システム
3 搬送装置
31 ろ布
311 被支持部
312 上面
32 搬送ベルト
321 上面
322 支持部
33,33A,33B ドラム
34 モータ
35 ガイドローラ
36 脱水部
37 脱水装置
371 脱水室
372 真空ポンプ
373 減圧配管
374 真空タンク
375 液体排出配管
4 供給装置
41 供給部
42 供給配管
43 石膏排出部
44 ケーキ洗浄装置
45 ケーキ洗浄液噴出部
46 ケーキ洗浄液供給配管
47 ポンプ
5 ろ布洗浄装置
51 ろ布洗浄液噴出部
52 ろ布洗浄液供給配管
53 ポンプ
54 蒸気噴出装置
55 蒸気噴出部
56 蒸気配管
58 ろ布洗浄液受け部
59 ろ布洗浄液排出配管
6 ろ液貯留槽
61 内部空間
62 内側面
63 底面
64 堰
7 ろ液排出ライン
71 排水配管
72 排水ポンプ
73 流量調整弁
8 ろ布洗浄液貯留槽
81 内部空間
82 内側面
83 底面
9 送水ライン
91 送水配管
92 送水ポンプ
93 液面高さ取得装置
94,94A 制御装置
941 回転数指示部
942 開度指示部
95 流量制御弁
10 排ガス洗浄システム
11 燃焼設備
12 吸収液供給ライン
121 吸収液供給配管
122 供給ポンプ
13 吸収液循環ライン
131 吸収液循環配管
132 循環ポンプ
133 第1分岐部
14 吸収液抜き出しライン
141 配管
142 調整弁
143 第2分岐部
15 吸収液返送ライン
151 吸収液返送配管
16 排ガス処理設備
161 第1凝集沈殿槽
162 内部空間
163 第2凝集沈殿槽
164 内部空間
165 第1凝集剤添加ライン
166 第2凝集剤添加ライン
167 堰
168 仕切り
17 吸収液貯留槽
171 内部空間
20 排煙脱硫装置
20A 吸収塔
21 内部空間
21A 気液接触部
21B 液だまり部
22 吸収塔本体
221 吸収液抜出口
222 ノズル貫通口
223 吸収液供給口
224 吸収液返送口
23 排ガス導入口
24 排ガス排出口
25 ミストエリミネータ
26 噴霧装置
261 噴霧管
262 噴霧ノズル
263 噴霧口
27 酸化用気体供給装置
271 ノズル
272 ポンプ
273 開口
LH 下限閾値
UH 上限閾値
V1 ろ液貯留槽の容量
V2 ろ布洗浄液貯留槽の容量

Claims (6)

  1. 排煙脱硫装置から排出される石膏スラリーを脱水するための石膏スラリー脱水システムであって、
    前記石膏スラリーをろ布上に載せた状態で搬送する搬送ベルトを有する搬送装置と、
    前記ろ布に対してろ布洗浄液を噴出可能な噴出部を有するろ布洗浄装置と、
    前記ろ布により前記石膏スラリーから分離されたろ液を貯留するように構成されたろ液貯留槽と、
    前記ろ液貯留槽に貯留された前記ろ液を、前記ろ液を系外に排出するための処理を行う排水処理設備に送るように構成されたろ液排出ラインと、
    前記ろ液貯留槽とは異なるろ布洗浄液貯留槽であって、前記噴出部から前記ろ布に対して噴出された前記ろ布洗浄液を少なくとも貯留するように構成されたろ布洗浄液貯留槽と、
    を備える石膏スラリー脱水システム。
  2. 前記ろ液貯留槽は、前記ろ液貯留槽に貯留される前記ろ液の内、所定の高さを上回ったろ液が前記ろ布洗浄液貯留槽に越流するように構成される
    請求項1に記載の石膏スラリー脱水システム。
  3. 前記ろ液排出ラインは、
    前記ろ液貯留槽と前記排水処理設備に接続される排水配管と、
    前記排水配管に設けられた排水ポンプと、
    前記排水配管における前記排水ポンプの下流側に設けられるとともに、前記ろ液貯留槽から前記排水処理設備に送られる前記ろ液の流量を調整可能に構成された流量調整弁と、を少なくとも含む
    請求項2に記載の石膏スラリー脱水システム。
  4. 前記排煙脱硫装置において排ガスに気液接触させる吸収液を貯留するように構成された吸収液貯留槽と、
    前記ろ布洗浄液貯留槽に貯留される液体を前記吸収液貯留槽に送るように構成された送水ラインと、をさらに備える
    請求項3に記載の石膏スラリー脱水システム。
  5. 前記送水ラインは、
    前記ろ布洗浄液貯留槽と前記吸収液貯留槽に接続される送水配管と、
    前記送水配管に設けられた送水ポンプと、を含み、
    前記送水ポンプは、前記ろ布洗浄液貯留槽に貯留された液体の液面高さに応じて回転数が制御されるように構成される
    請求項4に記載の石膏スラリー脱水システム。
  6. 前記送水ラインは、
    前記ろ布洗浄液貯留槽と前記吸収液貯留槽に接続される送水配管と、
    前記送水配管に設けられた送水ポンプと、
    前記送水配管に設けられるとともに、前記ろ布洗浄液貯留槽から前記吸収液貯留槽に送られる液体の流量を調整可能に構成された流量制御弁と、を含み、
    前記流量制御弁は、前記ろ布洗浄液貯留槽に貯留された液体の液面高さに応じて開度が制御されるように構成される
    請求項4に記載の石膏スラリー脱水システム。
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