JP2021068953A - フィルタ装置およびマルチプレクサ - Google Patents

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Abstract

【課題】付加回路による通過特性の劣化を抑制できるフィルタ装置を提供する。【解決手段】フィルタ装置100は、入出力端子31と入出力端子32との間に設けられたフィルタ10と、フィルタ10と並列接続された付加回路11と、を備え、フィルタ10は、フィルタ10の通過帯域を形成する少なくとも2つの弾性波共振子を備え、付加回路11は、縦結合型共振器M1と、縦結合型共振器M1と入出力端子31との間に接続されたキャパシタC1と、を備え、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量は、少なくとも2つの弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の容量よりも小さく、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の面積は、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の面積よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、付加回路を備えたフィルタ装置およびマルチプレクサに関する。
従来、フィルタを流れる不要信号と逆位相かつ同振幅の信号を生成するキャンセル回路を、フィルタと並列に接続することによって、フィルタの減衰特性またはアイソレーション特性を改善することが知られている。例えば、特許文献1には、キャンセル回路を有するデュプレクサが開示されている。
特開2017−204743号公報
キャンセル回路(本願では付加回路と呼ぶ)は、フィルタと並列に接続されるため、フィルタを流れるフィルタの通過帯域に対応する信号が付加回路に漏洩し、フィルタの通過特性が劣化してしまう。
そこで、本発明は、付加回路による通過特性の劣化を抑制できるフィルタ装置等を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るフィルタ装置は、第1入出力端子と第2入出力端子との間に設けられた弾性波フィルタと、前記第1入出力端子と前記第2入出力端子との間で前記弾性波フィルタと並列接続された付加回路と、を備え、前記弾性波フィルタは、前記弾性波フィルタの通過帯域を形成する少なくとも2つの弾性波共振子を備え、前記付加回路は、移相回路と、前記移相回路と前記第1入出力端子との間に接続された第1キャパシタと、を備え、前記少なくとも2つの弾性波共振子は、それぞれ、圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成され、前記第1キャパシタは、前記圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなる櫛歯容量電極とにより形成され、前記第1キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の容量は、前記少なくとも2つの弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の容量よりも小さく、前記圧電体における前記IDT電極および前記櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、前記第1キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の面積は、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の面積よりも小さい。
本発明の一態様に係るマルチプレクサは、上記のフィルタ装置を含む複数のフィルタを備え、前記複数のフィルタの入力端子または出力端子は、共通端子に接続されている。
本発明の一態様に係るマルチプレクサは、第1入力端子と第1出力端子との間に設けられた送信フィルタと、第2入力端子と第2出力端子との間に設けられた受信フィルタと、前記第1入力端子と前記第2出力端子との間に設けられた付加回路と、を備え、前記第1出力端子および前記第2入力端子は、共通端子に接続され、前記送信フィルタは、前記送信フィルタの通過帯域を形成する少なくとも2つの送信側弾性波共振子を備え、前記受信フィルタは、前記受信フィルタの通過帯域を形成する少なくとも2つの受信側弾性波共振子を備え、前記付加回路は、移相回路と、前記移相回路と前記第1入力端子との間、および、前記移相回路と前記第2出力端子との間の一方に設けられた第3キャパシタと、を備え、前記少なくとも2つの送信側弾性波共振子は、それぞれ、圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成され、前記少なくとも2つの受信側弾性波共振子は、それぞれ、前記圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成され、前記第3キャパシタは、前記圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなる櫛歯容量電極により形成され、前記第3キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の容量は、前記少なくとも2つの送信側弾性波共振子、および、前記少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の容量よりも小さく、前記圧電体における前記IDT電極および前記櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、前記第3キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の面積は、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の面積よりも小さい。
本発明によれば、付加回路による通過特性の劣化を抑制できるフィルタ装置等を実現できる。
図1は、実施の形態1に係るフィルタ装置の一例を示す構成図である。 図2は、同一の圧電体上に形成された弾性波フィルタおよび付加回路を模式的に示す図である。 図3は、弾性波共振子の一例を模式的に表す平面図および断面図である。 図4は、弾性波共振子の他の一例を模式的に表す平面図である。 図5は、実施の形態1に係るフィルタ装置における信号の大きさを説明するための図である。 図6は、実施の形態1に係るマルチプレクサの一例を示す構成図である。 図7は、実施の形態2に係るマルチプレクサの一例を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさ、または大きさの比は、必ずしも厳密ではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する場合がある。また、以下の実施の形態において、「接続される」とは、直接接続される場合だけでなく、他の素子等を介して電気的に接続される場合も含まれる。
(実施の形態1)
実施の形態1について、図1から図6を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係るフィルタ装置100の一例を示す構成図である。
フィルタ装置100は、第1入出力端子である入出力端子31および第2入出力端子である入出力端子32を有する。例えば、入出力端子32はアンテナ素子に接続され、入出力端子31はスイッチICまたは増幅回路等を介してRF信号処理回路(RFIC)に接続される。フィルタ装置100は、アンテナ素子とRF信号処理回路との間で高周波信号を伝達する。
フィルタ装置100は、RF信号処理回路からアンテナ素子へ高周波送信信号を伝達する送信フィルタであってもよいし、アンテナ素子からRF信号処理回路へ高周波受信信号を伝達する受信フィルタであってもよい。
フィルタ装置100が送信フィルタである場合、入出力端子31は入力端子となり、入出力端子32は出力端子となり、フィルタ装置100が受信フィルタである場合、入出力端子31は出力端子となり、入出力端子32は入力端子となる。
なお、入出力端子32にRF信号処理回路が接続され、入出力端子31にアンテナ素子が接続されてもよい。この場合には、フィルタ装置100が送信フィルタである場合、入出力端子31は出力端子となり、入出力端子32は入力端子となり、フィルタ装置100が受信フィルタである場合、入出力端子31は入力端子となり、入出力端子32は出力端子となる。
フィルタ装置100は、フィルタ10および付加回路11を備える。
フィルタ10は、入出力端子31と入出力端子32との間に設けられた弾性波フィルタである。弾性波フィルタは、弾性波共振子を用いたフィルタである。フィルタ10は、フィルタ10の通過帯域を形成する少なくとも2つの弾性波共振子を備える。少なくとも2つの弾性波共振子は、それぞれ、圧電体と圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成される。ここでは、フィルタ10は、少なくとも2つの弾性波共振子として、直列腕共振子S11、S12、S13およびS14、ならびに、並列腕共振子P11、P12およびP13を備える。直列腕共振子S11、S12、S13およびS14は、入出力端子31と入出力端子32とを結ぶ経路上に配置され、互いに直列接続されている。並列腕共振子P11は、直列腕共振子S11と直列腕共振子S12との間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。並列腕共振子P12は、直列腕共振子S12と直列腕共振子S13との間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。並列腕共振子P13は、直列腕共振子S13と直列腕共振子S14との間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。
なお、フィルタ10における直列腕共振子の数および並列腕共振子の数は図1に示されるものでなくてもよく、フィルタ10は、少なくとも2つの直列腕共振子か、少なくとも2つの並列腕共振子か、少なくとも1つの直列腕共振子および少なくとも1つの並列腕共振子を備えていればよい。
付加回路11は、入出力端子31と入出力端子32との間でフィルタ10と並列接続された回路であり、フィルタ10を流れる不要信号と逆位相の信号であって、当該不要信号成分を相殺するための相殺信号を生成する。ここで信号と信号が逆位相であるとは、−180°以上180°以下の範囲内で両者の位相差の絶対値が90°より大きいことをいう。これは、両者が互いに逆方向の位相成分を有することと等しい。なお、相殺信号は、不要信号となるべく同じ振幅であることが好ましいが、振幅が異なっていても構わない。相殺信号と不要信号との位相差に応じて、両者の合算結果の振幅が元の不要信号の振幅よりも小さくなる場合は、フィルタ10の減衰特性を向上させることができる。このような付加回路11がフィルタ10に並列接続されることで、フィルタ10と付加回路11との接続点において、フィルタ10を流れる不要信号が付加回路11によって生成された相殺信号によって相殺される。これにより、フィルタ10の減衰特性またはアイソレーション特性が改善される。
なお、付加回路11とフィルタ10とが並列接続されるとは、付加回路11とフィルタ10を構成する少なくとも2つの弾性波共振子のうちの一部の弾性波共振子とが並列接続される場合も含む。例えば、付加回路11のキャパシタC1が入出力端子31と直列腕共振子S11との間のノードに接続されていなくてもよく、直列腕共振子S11と直列腕共振子S12との間のノード、直列腕共振子S12と直列腕共振子S13との間のノード、または、直列腕共振子S13と直列腕共振子S14との間のノードに接続されていてもよい。また、付加回路11のキャパシタC2が入出力端子32と直列腕共振子S14との間のノードに接続されていなくてもよく、直列腕共振子S14と直列腕共振子S14との間のノード、直列腕共振子S13と直列腕共振子S12との間のノード、または、直列腕共振子S12と直列腕共振子S11との間のノードに接続されていてもよい。
付加回路11は、移相回路である縦結合型共振器M1と、入出力端子31と縦結合型共振器M1との間に接続された第1キャパシタであるキャパシタC1を備える。また、付加回路11は、さらに、縦結合型共振器M1と入出力端子32との間に接続された第2キャパシタであるキャパシタC2を備える。縦結合型共振器M1ならびにキャパシタC1およびC2は、相殺信号を生成するための構成である。
キャパシタC1およびC2は、フィルタ10に流れる不要信号と同振幅の相殺信号を生成するために、入力された信号の振幅を調整(具体的には小さく)する素子である。キャパシタC1およびC2は、圧電体と圧電体上に設けられた複数の電極指からなる櫛歯容量電極とにより形成される。
縦結合型共振器M1は、不要信号と逆位相かつ同振幅の相殺信号を生成するために、入力された信号の振幅および位相を調整する移相回路である。なお、付加回路11は、縦結合型共振器M1の代わりに、移相回路として、弾性波の伝播を利用して信号を伝達するトランスバーサル型フィルタを備えていてもよいし、位相を遅延させる弾性波遅延線路を備えていてもよい。つまり、移相回路は、位相を調整可能な回路であれば特に限定されない。
キャパシタC1およびC2を形成する櫛歯容量電極と、フィルタ10における少なくとも2つの弾性波共振子を形成するIDT電極とは、互いに同じ圧電体上に設けられる。なお、縦結合型共振器M1についても上記圧電体上に設けることができる。
図2は、同一の圧電体102上に形成された弾性波フィルタ(フィルタ10)および付加回路11を模式的に示す図である。なお、図2には、付加回路11として、付加回路11の構成要素であるキャパシタC1およびC2、ならびに、縦結合型共振器M1を模式的に示している。また、図2では、フィルタ10を構成する少なくとも2つの弾性波共振子の図示を省略している。
図2に示されるように、フィルタ10と付加回路11(具体的にはキャパシタC1およびC2、ならびに、縦結合型共振器M1)とが1つの圧電体102上に設けられていることがわかる。また、圧電体102上において、付加回路11の構成要素が占める面積の割合が、フィルタ10の構成要素が占める面積の割合よりもかなり小さいことがわかる。少なくとも2つの弾性波共振子ならびにキャパシタC1およびC2が1つの圧電体102上に設けられるため、少なくとも2つの弾性波共振子ならびにキャパシタC1およびC2を同一のプロセスで製造することができる。
ここで、少なくとも2つの弾性波共振子の構造について図3を用いて説明する。
図3は、弾性波共振子の一例を模式的に表す平面図および断面図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の断面図である。なお、図3に示された弾性波共振子は、フィルタ装置100を構成する各弾性波共振子の典型的な構造を説明するためのものである。このため、フィルタ装置100の各弾性波共振子のIDT電極を構成する電極指の本数や長さなどは、同図に示すIDT電極の電極指の本数や長さに限定されない。なお、同図では、弾性波共振子を構成する反射器については図示を省略している。
同図の(a)および(b)に示すように、弾性波共振子は、IDT電極101と、当該IDT電極101が形成された圧電体102と、当該IDT電極101を覆う保護層103と、を備える。以下、これらの構成要素について、詳細に説明する。
図3の(a)に示すように、圧電体102の上には、IDT電極101を構成する互いに対向する一対の櫛歯電極101aおよび101bが形成されている。櫛歯電極101aは、互いに平行な複数の電極指110aと、複数の電極指110aを接続するバスバー電極111aとで構成されている。また、櫛歯電極101bは、互いに平行な複数の電極指110bと、複数の電極指110bを接続するバスバー電極111bとで構成されている。
なお、櫛歯電極101aおよび101bは、それぞれが単体でIDT電極と称される場合もある。ただし、以下では、便宜上、一対の櫛歯電極101aおよび101bによって1つのIDT電極101が構成されているものとして説明する。
また、複数の電極指110aおよび110b、ならびに、バスバー電極111aおよび111bで構成されるIDT電極101は、図3の(b)に示すように、密着層101gと主電極層101hとの積層構造となっている。
密着層101gは、圧電体102と主電極層101hとの密着性を向上させるための層であり、材料として、例えば、Tiが用いられる。
主電極層101hは、材料として、例えば、Cuを1%含有したAlが用いられる。
保護層103は、櫛歯電極101aおよび101bを覆うように形成されている。保護層103は、主電極層101hの外部環境からの保護、周波数温度特性の調整、および、耐湿性の向上などを目的とする層であり、例えば、二酸化ケイ素を主成分とする膜である。
なお、密着層101g、主電極層101hおよび保護層103を構成する材料は、上述した材料に限定されない。さらに、IDT電極101は、上記積層構造でなくてもよい。IDT電極101は、例えば、Ti、Al、Cu、Pt、Au、Ag、Pdなどの金属または合金から構成されてもよく、また、上記の金属または合金から構成される複数の積層体から構成されてもよい。また、密着層101gおよび保護層103は、形成されていなくてもよい。
圧電体102は、例えば、LiTaO圧電単結晶、LiNbO圧電単結晶、KNbO圧電単結晶、水晶、または圧電セラミックスからなる圧電基板であってもよい。
また、圧電体102は、例えば、高音速支持基板と、低音速膜と、圧電膜とがこの順で積層された積層構造を有する圧電性基板であってもよい。圧電膜は、例えば、42°YカットX伝播LiTaO圧電単結晶または圧電セラミックスからなる。高音速支持基板は、低音速膜、圧電膜およびIDT電極を支持する基板である。高音速支持基板は、さらに、圧電膜を伝播する表面波や境界波の弾性波よりも、高音速支持基板中のバルク波の音速が高速となる基板であり、弾性表面波を圧電膜および低音速膜が積層されている部分に閉じ込め、高音速支持基板より下方に漏れないように機能する。高音速支持基板は、例えば、シリコン基板である。低音速膜は、圧電膜を伝播するバルク波よりも、低音速膜中のバルク波の音速が低速となる膜であり、圧電膜と高音速支持基板との間に配置される。この構造と、弾性波が本質的に低音速な媒質にエネルギーが集中するという性質とにより、弾性表面波エネルギーのIDT電極外への漏れが抑制される。低音速膜は、例えば、二酸化ケイ素を主成分とする膜である。なお、低音速膜の間に、TiやNiなどからなる接合層を含んでいてもよい。低音速膜は複数の低音速材料からなる多層構造であってもよい。この積層構造によれば、圧電体102を単層で使用している構造と比較して、共振周波数および***振周波数におけるQ値を大幅に高めることが可能となる。すなわち、Q値が高い弾性表面波共振子を構成し得るので、当該弾性表面波共振子を用いて、挿入損失が小さいフィルタを構成することが可能となる。
なお、高音速支持基板は、支持基板と、圧電膜を伝播する表面波や境界波の弾性波よりも、伝播するバルク波の音速が高速となる高音速膜とが積層された構造を有していてもよい。この場合、支持基板は、リチウムタンタレート、リチュウムニオベイト、水晶等の圧電体、アルミナ、マグネシア、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、ジルコニア、コージライト、ムライト、ステアタイト、フォルステライト等の各種セラミック、ガラス、サファイア等の誘電体またはシリコン、窒化ガリウム等の半導体および樹脂基板等を用いることができる。また、高音速膜は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、DLC膜またはダイヤモンド、上記材料を主成分とする媒質、上記材料の混合物を主成分とする媒質等、様々な高音速材料を用いることができる。
以上のように構成された弾性波共振子では、IDT電極101の設計パラメータ等によって、励振される弾性波の波長およびIDT電極101の容量等が規定される。以下、IDT電極101の設計パラメータ、すなわち櫛歯電極101aおよび櫛歯電極101bの設計パラメータについて説明する。
弾性波の波長は、図3に示す櫛歯電極101aおよび101bを構成する複数の電極指110aまたは110bの繰り返し周期λで規定される。また、電極ピッチ(電極周期)とは、当該繰り返し周期λの1/2であり、櫛歯電極101aおよび101bを構成する電極指110aおよび110bのライン幅をWとし、隣り合う電極指110aと電極指110bとの間のギャップをSとした場合、W+Sで定義される。また、IDT電極101の交叉幅Lとは、櫛歯電極101aの電極指110aと櫛歯電極101bの電極指110bとを図3の左右方向から見た場合の重複する電極指長さである。また、電極デューティ(デューティ比)は、複数の電極指110aおよび110bのライン幅占有率であり、複数の電極指110aおよび110bのライン幅と、複数の電極指110aおよび110b間のギャップとの加算値に対する当該ライン幅の割合であり、W/(W+S)で定義される。また、対数とは、櫛歯電極101aおよび101bのうち、対をなす電極指110aおよび電極指110bの数であり、電極指110aおよび電極指110bの総数の概ね半数である。また、IDT電極101の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップをT1とする。また、IDT電極101の膜厚とは、複数の電極指110aおよび110bの厚みhである。IDT電極101の容量は、ギャップSまたはギャップT1で規定される。すなわち、ギャップSが大きいほど、または、ギャップT1が大きいほど、IDT電極の容量は小さくなる。なお、ライン幅Wが小さいほどギャップSが大きくなるという関係があるため、IDT電極101の容量は、ライン幅Wでも規定でき、ライン幅Wが小さいほどIDT電極の容量は小さくなる。また、交叉幅Lが小さいほどギャップT1が大きくなるという関係があるため、IDT電極101の容量は、交叉幅Lでも規定でき、交叉幅Lが小さいほどIDT電極の容量は小さくなる。
なお、バスバー電極の電極指側にダミー電極が設けられていてもよい。これについて、図4を用いて説明する。
図4は、弾性波共振子の他の一例を模式的に表す平面図である。図4に示された弾性波共振子は、バスバー電極111aから電極指110b側に向けてダミー電極112aが延びるように設けられ、バスバー電極111bから電極指110a側に向けてダミー電極112bが延びるように設けられる。その他の点は、図3に示された弾性波共振子と同じであるため説明は省略する。
IDT電極101の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップをT2とする。この場合、IDT電極101の容量は、ギャップT2でも規定でき、ギャップT2が大きいほどIDT電極の容量は小さくなる。
なお、本態様では、キャパシタC1およびC2の基本的な構造は弾性波共振子と類似するため、キャパシタC1およびC2の構造の図示は省略し、図3および図4の説明において弾性波共振子としているところをキャパシタC1およびC2と置き換えることができ、IDT電極としているところを櫛歯容量電極と置き換えることができる。ただし、キャパシタC1およびC2を形成する櫛歯容量電極は、弾性波の励振を目的とするものではないため、キャパシタC1およびC2を形成する櫛歯容量電極では弾性波が励振されなくてもよい。
付加回路11は、フィルタ10を流れる不要信号を相殺できるためフィルタ10の減衰特性またはアイソレーション特性を改善することができる。一方で、付加回路11は、フィルタ10と並列に接続されることにより、フィルタ10を流れるフィルタ10の通過帯域に対応する信号が付加回路11に漏洩し、フィルタ10の通過特性を劣化させてしまう場合がある。
そこで、本態様では、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量は、フィルタ10が備える少なくとも2つの弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の容量よりも小さくなっている。櫛歯容量電極の容量を小さくするために、圧電体102におけるIDT電極および櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の面積は、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の面積よりも小さい。なお、櫛歯容量電極の面積およびIDT電極の面積は、図3および図4に示される交叉幅Lと電極指の対数との積で決定される。
キャパシタC1に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの弾性波共振子のうちのキャパシタC1に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S11を含む。つまり、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量は、直列腕共振子S11を形成するIDT電極の容量よりも小さく、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の面積は、直列腕共振子S11を形成するIDT電極の面積よりも小さい。
このように、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量は、直列腕共振子S11を形成するIDT電極の容量よりも小さいことで、フィルタ装置100における信号の大きさは図5に示されるようになる。
図5は、実施の形態1に係るフィルタ装置100における信号の大きさを説明するための図である。図5では、信号の大きさを矢印の太さで表現している。
図5に示されるように、入出力端子31に入力されたフィルタ10の通過帯域に対応する信号は、フィルタ10を流れ、かつ、フィルタ10に並列接続された付加回路11に向けても流れる。このとき、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量は小さくなっているため、付加回路11におけるキャパシタC1の縦結合型共振器M1側に信号が流れにくくなっている。キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量が小さいことから、キャパシタC1のインピーダンスが大きいためである。
このように、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量が小さいことで、フィルタ10を流れるフィルタ10の通過帯域に対応する信号が付加回路11に漏洩しにくくなり、付加回路11による通過特性の劣化を抑制できる。
また、本態様では、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の容量は、フィルタ10が備える少なくとも2つの弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の容量よりも小さくなっている。櫛歯容量電極の容量を小さくするために、圧電体102におけるIDT電極および櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の面積は、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の面積よりも小さい。
キャパシタC2に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの弾性波共振子のうちのキャパシタC2に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S14を含む。つまり、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の容量は、直列腕共振子S14を形成するIDT電極の容量よりも小さく、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の面積は、直列腕共振子S14を形成するIDT電極の面積よりも小さい。
このように、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の容量は、直列腕共振子S14を形成するIDT電極の容量よりも小さいことで、入出力端子31に入力されたフィルタ10の通過帯域に対応する信号が、容量の小さい2つのキャパシタC1およびC2によって、付加回路11におけるキャパシタC1の縦結合型共振器M1側にさらに流れにくくなっている。したがって、フィルタ10を流れるフィルタ10の通過帯域に対応する信号が付加回路11にさらに漏洩しにくくなるため、付加回路11による通過特性の劣化をさらに抑制できる。
本態様では、上述したように、キャパシタC1およびC2を形成する櫛歯容量電極および少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極が同一の圧電体に形成され、同一のプロセスで製造される。すなわち、キャパシタC1およびC2を形成する櫛歯容量電極、および、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極に対する製造ばらつきは同じとなる。例えば、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極に対する製造ばらつきが±0.1μmである場合、キャパシタC1およびC2を形成する櫛歯容量電極に対する製造ばらつきも±0.1μmとなる。上述したように、キャパシタC1およびC2を形成する櫛歯容量電極の面積がフィルタ10を構成する少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の面積よりも小さいため、面積の小さい櫛歯容量電極に対する製造ばらつきの影響は、面積の大きいIDT電極に対する製造ばらつきの影響よりも大きくなる。このため、製造ばらつきの影響によって、キャパシタC1およびC2を形成する櫛歯容量電極の容量が大きくばらつく場合があり、付加回路11により生成される相殺信号が設計通りの信号とならず、付加回路11による減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能が劣化する場合がある。
そこで、例えば、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きくてもよい。櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップおよびIDT電極の隣り合う電極指間のギャップは、図3におけるSに対応する。なお、当該ギャップを大きくする方法は特に限定されず、例えば、図3に示される繰り返し周期λを大きくすることで当該ギャップを大きくしてもよいし、図3に示されるライン幅Wを小さくすることで当該ギャップを大きくしてもよい。
キャパシタC1に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの弾性波共振子のうちのキャパシタC1に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S11を含む。つまり、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、直列腕共振子S11を形成するIDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。例えば、ギャップが1μmの場合、±0.1μmの製造ばらつきの影響はギャップに対して10%となり、すなわち容量が10%ずれ得ることになるが、ギャップが2μmの場合には、±0.1μmの製造ばらつきの影響はギャップに対して5%と小さくなる。
このように、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップが大きいことで、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量が設計値に対してずれにくくなり、言い換えると設計値通りの相殺信号を生成しやすくなり、付加回路11による減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化を抑制できる。
また、例えば、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップ、および、IDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、図3におけるT1に対応する。なお、当該ギャップを大きくする方法は特に限定されず、例えば、図3に示される交叉幅Lを小さくすることで当該ギャップを大きくしてもよいし、図3に示されるバスバー電極111aおよび111bを電極指の先端部分から離すことで当該ギャップを大きくしてもよい。
キャパシタC1に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの弾性波共振子のうちのキャパシタC1に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S11を含む。つまり、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、直列腕共振子S11を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップが大きいことで、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量が設計値に対してずれにくくなり、言い換えると設計値通りの相殺信号を生成しやすくなり、付加回路11による減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化を抑制できる。
また、例えば、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップ、および、IDT電極の複数の電極指の先端と対向するダミー電極との間のギャップは、図4におけるT2に対応する。なお、当該ギャップを大きくする方法は特に限定されず、例えば、図4に示される交叉幅Lを小さくすることで当該ギャップを大きくしてもよいし、図4に示されるダミー電極112aおよび112bを小さくすることで当該ギャップを大きくしてもよいし、バスバー電極111aおよび111bを電極指の先端部分から離すことで当該ギャップを大きくしてもよい。
キャパシタC1に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの弾性波共振子のうちのキャパシタC1に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S11を含む。つまり、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップは、直列腕共振子S11を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップが大きいことで、キャパシタC1を形成する櫛歯容量電極の容量が設計値に対してずれにくくなり、言い換えると設計値通りの相殺信号を生成しやすくなり、付加回路11による減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化を抑制できる。
また、例えば、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC2に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの弾性波共振子のうちのキャパシタC2に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S14を含む。つまり、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、直列腕共振子S14を形成するIDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC1だけでなく、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップも大きいことで、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の容量も設計値に対してずれにくくなり、付加回路11による減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化をさらに抑制できる。
また、例えば、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC2に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの弾性波共振子のうちのキャパシタC2に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S14を含む。つまり、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、直列腕共振子S14を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC1だけでなく、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップも大きいことで、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の容量も設計値に対してずれにくくなり、付加回路11による減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化をさらに抑制できる。
また、例えば、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC2に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの弾性波共振子のうちのキャパシタC2に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S14を含む。つまり、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップは、直列腕共振子S14を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC1だけでなく、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップも大きいことで、キャパシタC2を形成する櫛歯容量電極の容量も設計値に対してずれにくくなり、付加回路11による減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化をさらに抑制できる。
なお、キャパシタC1に対して、容量、隣り合う電極指間のギャップ、および、複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップの比較対象を直列腕共振子S11としているのは、直列腕共振子S11が各弾性波共振子のなかで最も入出力端子31に近く接続された、入出力端子31に対する初段の弾性波共振子であり、フィルタ10の通過特性および減衰特性に影響を与えやすい弾性波共振子であるためである。
また、キャパシタC2に対して、容量、隣り合う電極指間のギャップ、および、複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップの比較対象を直列腕共振子S14としているのは、直列腕共振子S14が各弾性波共振子のなかで最も入出力端子32に近く接続された、入出力端子32に対する初段の弾性波共振子であり、フィルタ10の通過特性および減衰特性に影響を与えやすい弾性波共振子であるためである。
なお、フィルタ装置100は、マルチプレクサに適用することが可能である。フィルタ装置100が適用されたマルチプレクサについて、図6を用いて説明する。
図6は、実施の形態1に係るマルチプレクサ1の一例を示す構成図である。
マルチプレクサ1は、フィルタ装置100を含む複数のフィルタを備え、複数のフィルタの入力端子または出力端子は、共通端子30に接続されている。複数のフィルタは、例えば、フィルタ装置100および200を含む。つまり、本実施の形態では、マルチプレクサ1は、複数のフィルタとして、フィルタ装置100および200の2つのフィルタ装置からなるデュプレクサである。本実施の形態では、複数のフィルタのそれぞれの入力端子または出力端子として入出力端子32および34が共通端子30に共通接続されているが、入出力端子31および33が共通端子30に共通接続されていてもよい。
共通端子30は、フィルタ装置100および200に共通に設けられる。共通端子30は、アンテナ素子に接続される。つまり、共通端子30は、マルチプレクサ1のアンテナ端子でもある。
フィルタ装置100の入出力端子31およびフィルタ装置200の入出力端子33は、スイッチICまたは増幅回路等を介してRF信号処理回路に接続される。
なお、マルチプレクサ1は、複数のフィルタとして2つのフィルタ装置から構成されたが、3つ以上のフィルタ装置から構成されていてもよい。
なお、マルチプレクサ1は、1つのフィルタ装置100を備えているが、通過帯域の異なる2つ以上のフィルタ装置100を備えていてもよい。
以上のように、フィルタ装置100を備えるマルチプレクサ1によれば、付加回路11による通過特性の劣化を抑制できる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について図7を用いて説明する。
図7は、実施の形態2に係るマルチプレクサ1aの一例を示す構成図である。
マルチプレクサ1aは、第1入力端子である入出力端子31、第1出力端子である入出力端子32、第2出力端子である入出力端子33、第2入力端子である入出力端子34および共通端子30を有する。入出力端子32および34は、アンテナ素子に接続される共通端子30に接続され、入出力端子31および33はスイッチICまたは増幅回路等を介してRF信号処理回路に接続される。
マルチプレクサ1aは、送信フィルタ100aと、受信フィルタ200aと、付加回路11aと、を備える。
送信フィルタ100aは、入出力端子31と入出力端子32との間に設けられた弾性波フィルタである。送信フィルタ100aは、送信フィルタ100aの通過帯域を形成する少なくとも2つの送信側弾性波共振子を備える。少なくとも2つの送信側弾性波共振子は、それぞれ、圧電体と圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成される。ここでは、送信フィルタ100aは、少なくとも2つの送信側弾性波共振子として、直列腕共振子S11a、S12a、S13aおよびS14a、ならびに、並列腕共振子P11a、P12aおよびP13aを備える。直列腕共振子S11a、S12a、S13aおよびS14aは、入出力端子31と入出力端子32とを結ぶ経路上に配置され、互いに直列接続されている。並列腕共振子P11aは、直列腕共振子S11aと直列腕共振子S12aとの間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。並列腕共振子P12aは、直列腕共振子S12aと直列腕共振子S13aとの間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。並列腕共振子P13aは、直列腕共振子S13aと直列腕共振子S14aとの間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。
なお、送信フィルタ100aにおける直列腕共振子の数および並列腕共振子の数は図7に示されるものでなくてもよく、送信フィルタ100aは、少なくとも2つの直列腕共振子か、少なくとも2つの並列腕共振子か、少なくとも1つの直列腕共振子および少なくとも1つの並列腕共振子を備えていればよい。
受信フィルタ200aは、入出力端子34と入出力端子33との間に設けられた弾性波フィルタである。受信フィルタ200aは、受信フィルタ200aの通過帯域を形成する少なくとも2つの受信側弾性波共振子を備える。少なくとも2つの受信側弾性波共振子は、それぞれ、圧電体と圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成される。ここでは、受信フィルタ200aは、少なくとも2つの受信側弾性波共振子として、直列腕共振子S21a、S22a、S23aおよびS24a、ならびに、並列腕共振子P21a、P22aおよびP23aを備える。直列腕共振子S21a、S22a、S23aおよびS24aは、入出力端子33と入出力端子34とを結ぶ経路上に配置され、互いに直列接続されている。並列腕共振子P21aは、直列腕共振子S21aと直列腕共振子S22aとの間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。並列腕共振子P22aは、直列腕共振子S22aと直列腕共振子S23aとの間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。並列腕共振子P23aは、直列腕共振子S23aと直列腕共振子S24aとの間の接続ノードと、グランドとの間に接続される。
なお、受信フィルタ200aにおける直列腕共振子の数および並列腕共振子の数は図7に示されるものでなくてもよく、受信フィルタ200aは、少なくとも2つの直列腕共振子か、少なくとも2つの並列腕共振子か、少なくとも1つの直列腕共振子および少なくとも1つの並列腕共振子を備えていればよい。
ここで、送信フィルタ100aおよび受信フィルタ200aを共通端子30で共通接続し、送信フィルタ100aおよび受信フィルタ200aのそれぞれに対応する複数の周波数帯域の信号を同時に送受信する、いわゆるCA(キャリアアグリゲーション)を行うことが要望されている。このとき、例えば、送信フィルタ100aの通過帯域の送信信号が入出力端子32および34を介して、受信フィルタ200aに漏洩しないように、受信フィルタ200aの、送信フィルタ100aの通過帯域に対応する周波数帯域の減衰特性を改善する必要がある。
そこで、付加回路11aが用いられる。付加回路11aは、入出力端子31と入出力端子33との間に設けられた回路であり、その一方端が入出力端子31および32を結ぶ経路上に接続され、その他方端が入出力端子33および34を結ぶ経路上に接続される。例えば、付加回路11aは、その一方端が入出力端子31に接続され、その他方端が入出力端子33に接続される。付加回路11aは、送信フィルタ100aから受信フィルタ200aに漏洩する、送信フィルタ100aの通過帯域に対応する周波数帯域の不要信号と逆位相の信号であって、当該不要信号を相殺するための相殺信号を生成する。受信フィルタ200aに漏洩する不要信号が、受信フィルタ200aと付加回路11aとの接続点において、付加回路11によって生成された相殺信号によって相殺される。これにより、送信フィルタ100aの通過帯域に対応する周波数帯域において受信フィルタ200aの減衰特性が改善される。
なお、付加回路11aは、その一方端が入出力端子31と直列腕共振子S11aとの間のノードに接続されていなくてもよく、直列腕共振子S11aと直列腕共振子S12aとの間のノード、直列腕共振子S12aと直列腕共振子S13aとの間のノード、または、直列腕共振子S13aと直列腕共振子S14aとの間のノードに接続されていてもよい。また、付加回路11aは、その他方端が入出力端子33と直列腕共振子S21aとの間のノードに接続されていなくてもよく、直列腕共振子S21aと直列腕共振子S22aとの間のノード、直列腕共振子S22aと直列腕共振子S23aとの間のノード、または、直列腕共振子S23aと直列腕共振子S24aとの間のノードに接続されていてもよい。
付加回路11aは、移相回路である縦結合型共振器M2と、縦結合型共振器M2と入出力端子31との間、および、縦結合型共振器M1と入出力端子33との間の一方に設けられた第3キャパシタを備える。例えば、ここでは、付加回路11aは、第3キャパシタとして、縦結合型共振器M2と入出力端子31との間に設けられたキャパシタC3を備える。また、付加回路11aは、さらに、縦結合型共振器M2と入出力端子31との間、および、縦結合型共振器M1と入出力端子33との間の他方に設けられた第4キャパシタを備える。例えば、ここでは、付加回路11aは、第4キャパシタとして、縦結合型共振器M2と入出力端子33との間に設けられたキャパシタC4を備える。縦結合型共振器M2ならびにキャパシタC3およびC4は、相殺信号を生成するための構成である。なお、キャパシタC3が第4キャパシタであってもよく、キャパシタC4が第3キャパシタであってもよい。
キャパシタC3およびC4は、受信フィルタ200aに流れる不要信号と同振幅の相殺信号を生成するために、入力された信号の振幅を調整(具体的には小さく)する素子である。キャパシタC3およびC4は、圧電体と圧電体上に設けられた複数の電極指からなる櫛歯容量電極とにより形成される。
縦結合型共振器M2は、不要信号と逆位相かつ同振幅の相殺信号を生成するために、入力された信号の振幅および位相を調整する移相回路である。なお、実施の形態1と同じように、移相回路は、トランスバーサル型フィルタであってもよいし、弾性波遅延線路であってもよい。
キャパシタC3およびC4を形成する櫛歯容量電極と、送信フィルタ100aにおける少なくとも2つの送信側弾性波共振子を形成するIDT電極と、受信フィルタ200aにおける少なくとも2つの受信側弾性波共振子を形成するIDT電極とは、互いに同じ圧電体上に設けられる。なお、縦結合型共振器M2についても上記圧電体上に設けることができる。キャパシタC3およびC4を形成する櫛歯容量電極、少なくとも2つの送信側弾性波共振子を形成するIDT電極、および、少なくとも2つの受信側弾性波共振子を形成するIDT電極の構造は、例えば、図3または図4に示される構造となっている。
付加回路11aは、送信フィルタ100aから受信フィルタ200aに漏洩する不要信号を相殺できるため受信フィルタ200aの減衰特性を改善することができる。一方で、送信フィルタ100aを流れる送信フィルタ100aの通過帯域に対応する信号が付加回路11aに漏洩し、送信フィルタ100aの通過特性を劣化させてしまう場合がある。
そこで、本態様では、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の容量は、少なくとも2つの送信側弾性波共振子、および、少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の容量よりも小さくなっている。櫛歯容量電極の容量を小さくするために、圧電体におけるIDT電極および櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の面積は、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の面積よりも小さい。
キャパシタC3に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの送信側弾性波共振子のうちのキャパシタC3に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S11aを含む。つまり、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の容量は、直列腕共振子S11aを形成するIDT電極の容量よりも小さく、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の面積は、直列腕共振子S11aを形成するIDT電極の面積よりも小さい。
このように、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の容量が小さいことで、送信フィルタ100aを流れる送信フィルタ100aの通過帯域に対応する信号が付加回路11aに漏洩しにくくなるため、付加回路11aによる通過特性の劣化を抑制できる。
なお、第3キャパシタが縦結合型共振器M2と入出力端子33との間に設けられたキャパシタC4である場合には、キャパシタC4に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちのキャパシタC4に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S21aを含む。つまり、第3キャパシタとしてキャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の容量は、直列腕共振子S21aを形成するIDT電極の容量よりも小さく、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の面積は、直列腕共振子S21aを形成するIDT電極の面積よりも小さい。
また、第3キャパシタをキャパシタC3とする本態様では、第4キャパシタとしてキャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の容量は、少なくとも2つの送信側弾性波共振子、および、少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の容量よりも小さくなっている。櫛歯容量電極の容量を小さくするために、圧電体におけるIDT電極および櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の面積は、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の面積よりも小さい。
キャパシタC4に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちのキャパシタC4に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S21aを含む。つまり、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の容量は、直列腕共振子S21aを形成するIDT電極の容量よりも小さく、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の面積は、直列腕共振子S21aを形成するIDT電極の面積よりも小さい。
このように、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の容量は、直列腕共振子S21aを形成するIDT電極の容量よりも小さいことで、入出力端子31に入力された送信フィルタ100aの通過帯域に対応する信号が、容量の小さい2つのキャパシタC3およびC4によって、付加回路11aにおけるキャパシタC3の縦結合型共振器M2側にさらに流れにくくなっている。したがって、送信フィルタ100aを流れる送信フィルタ100aの通過帯域に対応する信号が付加回路11aにさらに漏洩しにくくなるため、付加回路11aによる通過特性の劣化をさらに抑制できる。
本態様では、上述したように、キャパシタC3およびC4を形成する櫛歯容量電極および少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極が同一の圧電体に形成され、同一のプロセスで製造される。すなわち、キャパシタC3およびC4を形成する櫛歯容量電極、および、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極に対する製造ばらつきは同じとなる。上述したように、キャパシタC3およびC4を形成する櫛歯容量電極の面積が少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の面積よりも小さいため、面積の小さい櫛歯容量電極に対する製造ばらつきの影響は、面積の大きいIDT電極に対する製造ばらつきの影響よりも大きくなる。このため、製造ばらつきの影響によって、キャパシタC3およびC4を形成する櫛歯容量電極の容量が大きくばらつく場合があり、付加回路11aにより生成される相殺信号が設計通りとならず、付加回路11aによる減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能が劣化する場合がある。
そこで、例えば、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC3に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの送信側弾性波共振子のうちのキャパシタC3に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S11aを含む。つまり、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、直列腕共振子S11aを形成するIDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップが大きいことで、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の容量が設計値に対してずれにくくなり、言い換えると設計値通りの相殺信号を生成しやすくなり、付加回路11aによる減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化を抑制できる。
また、例えば、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC3に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの送信側弾性波共振子のうちのキャパシタC3に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S11aを含む。つまり、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、直列腕共振子S11aを形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップが大きいことで、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の容量が設計値に対してずれにくくなり、言い換えると設計値通りの相殺信号を生成しやすくなり、付加回路11aによる減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化を抑制できる。
また、例えば、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC3に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの送信側弾性波共振子のうちのキャパシタC3に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S11aを含む。つまり、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップは、直列腕共振子S11aを形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップが大きいことで、キャパシタC3を形成する櫛歯容量電極の容量が設計値に対してずれにくくなり、言い換えると設計値通りの相殺信号を生成しやすくなり、付加回路11aによる減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化を抑制できる。
また、例えば、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC4に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちのキャパシタC4に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S21aを含む。つまり、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、直列腕共振子S21aを形成するIDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC3だけでなく、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップも大きいことで、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の容量も設計値に対してずれにくくなり、付加回路11aによる減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化をさらに抑制できる。
また、例えば、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC4に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちのキャパシタC4に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S21aを含む。つまり、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップは、直列腕共振子S21aを形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC3だけでなく、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極との間のギャップも大きいことで、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の容量も設計値に対してずれにくくなり、付加回路11aによる減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化をさらに抑制できる。
また、例えば、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップは、少なくとも1つの弾性波共振子を形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC4に対する少なくとも1つの弾性波共振子は、例えば、少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちのキャパシタC4に最も近く接続された弾性波共振子を含み、具体的には、直列腕共振子S21aを含む。つまり、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップは、直列腕共振子S21aを形成するIDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップよりも大きくてもよい。
キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップが大きいことで、固定値である製造ばらつきの影響は小さくなる。
このように、キャパシタC3だけでなく、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するダミー電極との間のギャップも大きいことで、キャパシタC4を形成する櫛歯容量電極の容量も設計値に対してずれにくくなり、付加回路11aによる減衰特性またはアイソレーション特性の改善機能の劣化をさらに抑制できる。
なお、キャパシタC3に対して、容量、隣り合う電極指間のギャップ、および、複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップの比較対象を直列腕共振子S11aとしているのは、直列腕共振子S11aが各弾性波共振子のなかで最も入出力端子31に近く接続された、入出力端子31に対する初段の弾性波共振子であり、送信フィルタ100aの通過特性および減衰特性に影響を与えやすい弾性波共振子であるためである。
また、キャパシタC4に対して、容量、隣り合う電極指間のギャップ、および、複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップの比較対象を直列腕共振子S21aとしているのは、直列腕共振子S21aが各弾性波共振子のなかで最も入出力端子33に近く接続された、入出力端子33に対する初段の弾性波共振子であり、受信フィルタ200aの通過特性および減衰特性に影響を与えやすい弾性波共振子であるためである。
なお、マルチプレクサ1aは、送信フィルタ100aおよび受信フィルタ200aの他に共通端子30に共通接続されるフィルタを備えていてもよい。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態に係るフィルタ装置およびマルチプレクサについて説明したが、本発明は、上記実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、上記実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係るフィルタ装置およびマルチプレクサを内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
例えば、実施の形態1では、キャパシタC1に対するフィルタ10における少なくとも1つの弾性波共振子は、キャパシタC1に最も近く接続された直列腕共振子S11を含むと説明したが、これに限らない。例えば、キャパシタC1に対するフィルタ10における少なくとも1つの弾性波共振子は、フィルタ10における直列腕共振子S11を含んでいなくてもよく、直列腕共振子S11以外の弾性波共振子を含んでいてもよい。
また、例えば、実施の形態1では、キャパシタC2に対するフィルタ10における少なくとも1つの弾性波共振子は、キャパシタC2に最も近く接続された直列腕共振子S14を含むと説明したが、これに限らない。例えば、キャパシタC2に対するフィルタ10における少なくとも1つの弾性波共振子は、フィルタ10における直列腕共振子S14を含んでいなくてもよく、直列腕共振子S14以外の弾性波共振子を含んでいてもよい。
また、例えば、実施の形態1では、フィルタ装置100は、キャパシタC2を備えると説明したが、備えていなくてもよい。
また、例えば、実施の形態2では、キャパシタC3に対する送信フィルタ100aおよび受信フィルタ200aにおける少なくとも1つの弾性波共振子は、キャパシタC3に最も近く接続された直列腕共振子S11aを含むと説明したが、これに限らない。例えば、キャパシタC3に対する送信フィルタ100aおよび受信フィルタ200aにおける少なくとも1つの弾性波共振子は、直列腕共振子S11aを含んでいなくてもよく、送信フィルタ100aにおける直列腕共振子S11a以外の弾性波共振子を含んでいてもよい。
また、例えば、実施の形態2では、キャパシタC4に対する送信フィルタ100aおよび受信フィルタ200aにおける少なくとも1つの弾性波共振子は、キャパシタC4に最も近く接続された直列腕共振子S21aを含むと説明したが、これに限らない。例えば、キャパシタC4に対する送信フィルタ100aおよび受信フィルタ200aにおける少なくとも1つの弾性波共振子は、直列腕共振子S21aを含んでいなくてもよく、受信フィルタ200aにおける直列腕共振子S21a以外の弾性波共振子を含んでいてもよい。
また、例えば、実施の形態2では、付加回路11aは、キャパシタC3およびC4を備えると説明したが、キャパシタC3およびC4のいずれかを備えていなくてもよい。
本発明は、フィルタ装置およびマルチプレクサとして、携帯電話などの通信機器に広く利用できる。
1、1a マルチプレクサ
10 フィルタ
11、11a 付加回路
30 共通端子
31、32、33、34 入出力端子
100、200 フィルタ装置
100a 送信フィルタ
200a 受信フィルタ
101 IDT電極
101a、101b 櫛歯電極
102 圧電体
101g 密着層
101h 主電極層
103 保護層
110a、110b 電極指
111a、111b バスバー電極
112a、112b ダミー電極
C1、C2、C3、C4 キャパシタ
M1、M2 縦結合型共振器
P11、P12、P13、P11a、P12a、P13a、P21a、P22a、P23a 並列腕共振子
S11、S12、S13、S14、S11a、S12a、S13a、S14a、S21a、S22a、S23a、S24a 直列腕共振子

Claims (19)

  1. 第1入出力端子と第2入出力端子との間に設けられた弾性波フィルタと、
    前記第1入出力端子と前記第2入出力端子との間で前記弾性波フィルタと並列接続された付加回路と、を備え、
    前記弾性波フィルタは、前記弾性波フィルタの通過帯域を形成する少なくとも2つの弾性波共振子を備え、
    前記付加回路は、
    移相回路と、
    前記移相回路と前記第1入出力端子との間に接続された第1キャパシタと、を備え、
    前記少なくとも2つの弾性波共振子は、それぞれ、圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成され、
    前記第1キャパシタは、前記圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなる櫛歯容量電極とにより形成され、
    前記第1キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の容量は、前記少なくとも2つの弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の容量よりも小さく、
    前記圧電体における前記IDT電極および前記櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、前記第1キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の面積は、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の面積よりも小さい、
    フィルタ装置。
  2. 前記第1キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きい、
    請求項1に記載のフィルタ装置。
  3. 前記第1キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップは、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップよりも大きい、
    請求項1または2に記載のフィルタ装置。
  4. 前記少なくとも1つの弾性波共振子は、前記少なくとも2つの弾性波共振子のうちの前記第1キャパシタに最も近く接続された弾性波共振子を含む、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
  5. 前記付加回路は、さらに、前記移相回路と前記第2入出力端子との間に接続された第2キャパシタを備え、
    前記第2キャパシタは、前記圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなる櫛歯容量電極とにより形成され、
    前記第2キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の容量は、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の容量よりも小さく、
    前記圧電体における前記IDT電極および前記櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、前記第2キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の面積は、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の面積よりも小さい、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
  6. 前記第2キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きい、
    請求項5に記載のフィルタ装置。
  7. 前記第2キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップは、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップよりも大きい、
    請求項5または6に記載のフィルタ装置。
  8. 前記少なくとも1つの弾性波共振子は、前記少なくとも2つの弾性波共振子のうちの前記第2キャパシタに最も近く接続された弾性波共振子を含む、
    請求項5〜7のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
  9. 前記移相回路は、縦結合型共振器である、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のフィルタ装置を含む複数のフィルタを備え、
    前記複数のフィルタの入力端子または出力端子は、共通端子に接続されている、
    マルチプレクサ。
  11. 第1入力端子と第1出力端子との間に設けられた送信フィルタと、
    第2入力端子と第2出力端子との間に設けられた受信フィルタと、
    前記第1入力端子と前記第2出力端子との間に設けられた付加回路と、を備え、
    前記第1出力端子および前記第2入力端子は、共通端子に接続され、
    前記送信フィルタは、前記送信フィルタの通過帯域を形成する少なくとも2つの送信側弾性波共振子を備え、
    前記受信フィルタは、前記受信フィルタの通過帯域を形成する少なくとも2つの受信側弾性波共振子を備え、
    前記付加回路は、
    移相回路と、
    前記移相回路と前記第1入力端子との間、および、前記移相回路と前記第2出力端子との間の一方に設けられた第3キャパシタと、を備え、
    前記少なくとも2つの送信側弾性波共振子は、それぞれ、圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成され、
    前記少なくとも2つの受信側弾性波共振子は、それぞれ、前記圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなるIDT電極とにより形成され、
    前記第3キャパシタは、前記圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなる櫛歯容量電極により形成され、
    前記第3キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の容量は、前記少なくとも2つの送信側弾性波共振子、および、前記少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちの少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の容量よりも小さく、
    前記圧電体における前記IDT電極および前記櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、前記第3キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の面積は、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の面積よりも小さい、
    マルチプレクサ。
  12. 前記第3キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きい、
    請求項11に記載のマルチプレクサ。
  13. 前記第3キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップは、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップよりも大きい、
    請求項11または12に記載のマルチプレクサ。
  14. 前記第3キャパシタが前記移相回路と前記第1入力端子との間に設けられたキャパシタである場合、前記少なくとも1つの弾性波共振子は、前記少なくとも2つの送信側弾性波共振子のうちの前記第3キャパシタに最も近く接続された弾性波共振子を含み、
    前記第3キャパシタが前記移相回路と前記第2出力端子との間に設けられたキャパシタである場合、前記少なくとも1つの弾性波共振子は、前記少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちの前記第3キャパシタに最も近く接続された弾性波共振子を含む、
    請求項11〜13のいずれか1項に記載のマルチプレクサ。
  15. 前記付加回路は、さらに、前記移相回路と前記第1入力端子との間、および、前記移相回路と前記第2出力端子との間の他方に設けられた第4キャパシタを備え、
    前記第4キャパシタは、前記圧電体と前記圧電体上に設けられた複数の電極指からなる櫛歯容量電極とにより形成され、
    前記第4キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の容量は、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の容量よりも小さく、
    前記圧電体における前記IDT電極および前記櫛歯容量電極が形成された面を平面視したとき、前記第4キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の面積は、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の面積よりも小さい、
    請求項11〜14のいずれか1項に記載のマルチプレクサ。
  16. 前記第4キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の隣り合う電極指間のギャップは、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の隣り合う電極指間のギャップよりも大きい、
    請求項15に記載のマルチプレクサ。
  17. 前記第4キャパシタを形成する前記櫛歯容量電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップは、前記少なくとも1つの弾性波共振子を形成する前記IDT電極の複数の電極指の先端部分と、当該先端部分と対向するバスバー電極またはダミー電極との間のギャップよりも大きい、
    請求項15または16に記載のマルチプレクサ。
  18. 前記第4キャパシタが前記移相回路と前記第2出力端子との間に設けられたキャパシタである場合、前記少なくとも1つの弾性波共振子は、前記少なくとも2つの受信側弾性波共振子のうちの前記第4キャパシタに最も近く接続された弾性波共振子を含み、
    前記第4キャパシタが前記移相回路と前記第1入力端子との間に設けられたキャパシタである場合、前記少なくとも1つの弾性波共振子は、前記少なくとも2つの送信側弾性波共振子のうちの前記第4キャパシタに最も近く接続された弾性波共振子を含む、
    請求項15〜17のいずれか1項に記載のマルチプレクサ。
  19. 前記移相回路は、縦結合型共振器である、
    請求項11〜18のいずれか1項に記載のマルチプレクサ。
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