JP2021054864A - オキシステロールおよびそれらの使用の方法 - Google Patents

オキシステロールおよびそれらの使用の方法 Download PDF

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JP2021054864A JP2021002172A JP2021002172A JP2021054864A JP 2021054864 A JP2021054864 A JP 2021054864A JP 2021002172 A JP2021002172 A JP 2021002172A JP 2021002172 A JP2021002172 A JP 2021002172A JP 2021054864 A JP2021054864 A JP 2021054864A
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ジー. サリトゥロ フランセスコ
Francesco G Salituro
ジー. サリトゥロ フランセスコ
ジーン ロビチャウド アルバート
Jean Robichaud Albert
ジーン ロビチャウド アルバート
マルティネス ボテーラ ガブリエル
Martinez Botella Gabriel
マルティネス ボテーラ ガブリエル
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Abstract

【課題】 障害の予防および/または処置に有用な化合物を提供すること【解決手段】 式(I)に記載の化合物およびその薬学的に受容可能な塩ならびにその薬学的組成物が提供され;式中、R1、R2、R3、R6、R7、R8、およびnは、本明細書中で定義されるとおりである。本発明の化合物は、種々の症状の予防および処置に有用であると予想される。NMDA媒介性障害を含むがこれに限定されない広範囲の障害の予防および/または処置に有用な置換オキシステロールが本明細書中に提供される。これらの化合物は、他のオキシステロールと比べて、改善されたインビボ効力、薬物動態学的(PK)特性、経口バイオアベイラビリティ、製剤化適性、安定性および/または安全性を示すと予想される。本発明の化合物を含む薬学的組成物ならびにそれらの使用および処置の方法がさらに提供される。【選択図】 なし

Description

関連出願
本願は、2015年7月6日に出願された米国仮出願第62/189,048号および
2016年1月19日に出願された同第62/280,394号に対する優先権を主張し
、これらの米国仮出願の各々の内容は、その全体が参照によって本明細書中に組み込まれ
る。
発明の背景
NMDAレセプターは、NR1、NR2および/またはNR3サブユニットを含むヘテ
ロマー複合体であり、外来性リガンドおよび内在性リガンドに対して異なる認識部位を有
する。これらの認識部位は、グリシンに対する結合部位ならびにグルタメートアゴニスト
および調節因子に対する結合部位を含む。NMDAレセプターは、末梢組織およびCNS
において発現され、それらにおいて興奮性シナプス伝達に関与する。これらのレセプター
の活性化は、いくつかの状況ではシナプス可塑性に寄与し、他の状況では興奮毒性に寄与
する。これらのレセプターは、グルタメートおよびグリシンの結合後にCa2+を受け入
れるリガンド開口型(ligand−gated)イオンチャネルであり、興奮性神経伝
達および正常なCNS機能に必須である。正の調節因子は、向知性薬として、およびグル
タミン酸作動性の伝達が低下または欠損している精神障害の処置において潜在的な臨床用
途を有する治療薬として有用であり得る(例えば、Horakら、J.of Neuro
science,2004,24(46),10318−10325を参照のこと)。対
照的に、負の調節因子は、グルタミン酸作動性の伝達が病理学的に増加している精神障害
(例えば、処置抵抗性うつ)の処置において潜在的な臨床用途を有する治療薬として有用
であり得る。
オキシステロールは、コレステロールに由来し、NMDAレセプターの機能を強力かつ
選択的に調節すると示されている。NMDAの発現および機能に関連する症状を予防およ
び処置するための、NMDAレセプターを調節する新規のおよび改善されたオキシステロ
ールが必要である。本明細書中に記載される化合物、組成物および方法は、この目的に向
けられている。
Horakら、J.of Neuroscience,2004,24(46),10318−10325
発明の要旨
NMDA媒介性障害を含むがこれに限定されない広範囲の障害の予防および/または処
置に有用な置換オキシステロールが本明細書中に提供される。これらの化合物は、他のオ
キシステロールと比べて、改善されたインビボ効力、薬物動態学的(PK)特性、経口バ
イオアベイラビリティ、製剤化適性、安定性および/または安全性を示すと予想される。
本発明の化合物を含む薬学的組成物ならびにそれらの使用および処置の方法がさらに提供
される。
1つの局面において、式(I):
Figure 2021054864

に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が本明細書中に提供され、式中、R
、C1〜6アルキルであり;RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6アルキ
ルまたはカルボシクリルであるか;あるいはRおよびRは、それらが結合している炭
素原子と一緒になって、3〜8員環を形成し;Rは、存在しないか、または水素であり
;RおよびRの各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1〜6アルキルまたはカルボ
シクリルであるか;あるいはRおよびRの各々は、それらが結合している炭素原子と
一緒になって、3〜8員環を形成するか;またはRおよびRは、それらが結合してい
る炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成し;nは、1、2または3であり;
Figure 2021054864

は、単結合または二重結合を表し、ここで、一方の
Figure 2021054864

が二重結合であるとき、他方の
Figure 2021054864

は単結合であり;
Figure 2021054864

の一方が二重結合であるとき、Rは存在しない。
いくつかの実施形態において、Rは、置換C1〜6アルキルである。いくつかの実施
形態において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。いくつかの実施形態において、
は、メチル(例えば、−CHF、−CH、−CF、−CHOCHまたは−
CHOCHCH)、エチルまたはイソプロピルである。いくつかの実施形態におい
て、Rは、−CHである。いくつかの実施形態において、Rは、エチルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルであるか、あるいはRおよびRは、それらが結合してい
る炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成する。いくつかの実施形態において、3〜
8員環は、カルボシクリル環(例えば、シクロプロピル)である。いくつかの実施形態に
おいて、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6アルキルまたはカルボシク
リルである。いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、
メチル(例えば、−CH、−CF)、エチル(例えば、−CHCH、−CH
)、プロピル、イソプロピル、シクロプロピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、置換C1〜6アルキルである。いくつかの実施
形態において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。
いくつかの実施形態において、Rは、水素、メチル(例えば、−CH、−CF
、エチルまたはイソプロピル−である。
いくつかの実施形態において、Rは、置換C1〜6アルキルである。いくつかの実施
形態において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CH、−CF)、エチ
ル(例えば、−CHCH、−CHCF)、プロピル、イソプロピル、シクロプロ
ピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、水素である。いくつかの実施形態に
おいて、Rは、水素であり、Rは、C1〜6アルキル(例えば、メチル(例えば、−
CH、−CF)、エチル、イソプロピル)である。いくつかの実施形態において、R
は、C1〜6アルキルであり、Rは、C1〜6アルキルである。いくつかの実施形態
において、RおよびRは、−CHである。いくつかの実施形態において、Rは、
−CHであり、Rは、−CFである。いくつかの実施形態において、Rは、−C
であり、Rは、エチルである。いくつかの実施形態において、Rは、−CH
あり、Rは、イソプロピルである。
いくつかの実施形態において、
Figure 2021054864

の各々は、単結合である。
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、R
は、アルファ位に存在する。いくつかの実施形態において、Rは、ベータ位に存在す
る。
いくつかの実施形態において、Rは、存在しない。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、水素である。
いくつかの実施形態において、nは、1である。いくつかの実施形態において、nは、
1であり、RおよびRは、水素である。
いくつかの実施形態において、nは、2である。いくつかの実施形態において、nは、
2であり、RおよびRの各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1〜6アルキルまた
はカルボシクリルである。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(II):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、式(II−A)もしくは式(I
I−B):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(II−B−i)もしくは式(
II−B−ii):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(II−B−iii):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(III):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III)の化合物は、式(III−A)もしくは式
(III−B):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III−B)の化合物は、式(III−C)もしく
は式(III−D):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III−A)の化合物は、式(III−E)もしく
は式(III−F):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III)の化合物は、式(III−A−i−a)も
しくは式(III−B−i−a):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CHF、−CF、−C
OCHまたは−CHOCHCH)、エチルまたはイソプロピルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルであるか、あるいはRおよびRは、それらが結合してい
る炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成する。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、メチル(例
えば、−CH、−CF)、エチル(例えば、−CHCH、−CHCF)、プ
ロピル、イソプロピル、シクロプロピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、水素、メチル(例えば、−CH、−CF
またはエチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CH、−CF)、エチ
ル(例えば、−CHCH、−CHCF)、プロピル、イソプロピル、シクロプロ
ピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、化合物は、
Figure 2021054864

またはその薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(IV):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CHF、−CF、−C
OCHまたは−CHOCHCH)、エチルまたはイソプロピルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルであるか、あるいはRおよびRは、それらが結合してい
る炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成する。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、メチル(例
えば、−CH、−CF)、エチル(例えば、−CHCH、CHCF)、プロ
ピル、イソプロピル、シクロプロピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、水素、メチル(例えば、−CH、−CF
またはエチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CH、−CF)、エチ
ル(例えば、−CHCH、−CHCF)、プロピル、イソプロピル、シクロプロ
ピル、ブチルである。
いくつかの実施形態において、化合物は、
Figure 2021054864

またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V−A):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V−B):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III)の化合物は、式(V−C)もしくは式(V
−D):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V−E):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(V−E)の化合物は、式(V−E−i):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V−E−ii)もしくは(V
−E−iii):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物
は、
Figure 2021054864

Figure 2021054864

Figure 2021054864

Figure 2021054864

またはその薬学的に受容可能な塩から選択される。
ある局面において、本明細書中に記載される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、
および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物が本明細書中に提供される。
ある局面において、鎮静または麻酔を誘導する方法が本明細書中に提供され、その方法
は、有効量の本明細書中に記載される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、あるいは
その薬学的組成物を被験体に投与することを含む。
ある局面において、本明細書中に記載される障害を処置するためまたは予防するための
方法が本明細書中に提供され、その方法は、その処置または予防を必要とする被験体に、
有効量の本明細書中に記載される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、あるいはその
薬学的組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態において、障害は、代謝障害である。
いくつかの実施形態において、障害は、胃腸(GI)障害、例えば、便秘、過敏性腸症
候群(irritable blowel syndrome)(IBS)、炎症性腸疾
患(IBD)(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病)、GIに影響する構造障害、肛門障
害(例えば、痔、内痔核、外痔核、肛門裂傷、肛門周囲膿瘍、痔瘻)、結腸ポリープ、が
ん、大腸炎である。
いくつかの実施形態において、障害は、炎症性腸疾患である。
いくつかの実施形態において、障害は、がん、糖尿病またはステロール合成障害である
ある局面において、CNS関連症状を処置するためまたは予防するための方法であって
、該処置または予防を必要とする被験体に有効量の本明細書中に記載される化合物または
その薬学的に受容可能な塩、あるいはその薬学的組成物を投与する工程を含む、方法が、
本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、CNS関連症状は、適応障害、
不安障害(強迫性障害、心的外傷後ストレス障害および社会恐怖を含む)、認知障害(ア
ルツハイマー病および他の形態の認知症(例えば、前頭側頭型認知症を含む)、解離性障
害、摂食障害、気分障害(うつ(例えば、産後うつ)、双極性障害、気分変調性障害、自
殺念慮を含む)、統合失調症または他の精神病性障害(統合失調感情障害を含む)、睡眠
障害(不眠を含む)、物質関連障害、人格障害(強迫性人格障害を含む)、自閉症スペク
トラム障害(Shank群のタンパク質(例えば、Shank3)に対する変異を伴うも
のを含む)、神経発達障害(レット症候群、結節性硬化症症候群を含む)、多発性硬化症
、ステロール合成障害、疼痛(急性および慢性疼痛;頭痛、例えば、片頭痛)を含む)、
ある病状に続発する脳症(肝性脳症および抗NMDAレセプター脳炎を含む)、発作性障
害(てんかん発作重積状態および一遺伝子型のてんかん、例えばドラベ病を含む)、脳卒
中、外傷性脳損傷、運動障害(ハンチントン病およびパーキンソン病を含む)、視覚障害
、聴力損失および耳鳴である
いくつかの実施形態において、障害は、ハンチントン病である。いくつかの実施形態に
おいて、障害は、パーキンソン病である。いくつかの実施形態において、障害は、炎症性
疾患(例えば、狼瘡)である。
いくつかの実施形態において、障害は、ステロール合成障害である。
いくつかの実施形態において、障害は、スミス・レムリ・オピッツ症候群(SLOS)
である。いくつかの実施形態において、障害は、デスモステロローシスである。いくつか
の実施形態において、障害は、シトステロール血症である。いくつかの実施形態において
、障害は、脳腱黄色腫症(CTX)である。いくつかの実施形態において、障害は、メバ
ロン酸キナーゼ欠損症(MKD)である。いくつかの実施形態において、障害は、SC4
MOL遺伝子変異(SMO欠損症)である。いくつかの実施形態において、障害は、ニー
マン・ピック病である。いくつかの実施形態において、障害は、自閉症スペクトラム障害
(ASD)である。いくつかの実施形態において、障害は、フェニルケトン尿症に関連す
る。
他の目的および利点は、次の詳細な説明、実施例および特許請求の範囲を考慮すること
によって、当業者に明らかになるだろう。
定義
化学的定義
特定の官能基および化学的用語の定義を下記で詳細に説明する。化学元素は、元素周期
表(CASバージョン,Handbook of Chemistry and Phy
sics,第75版,内表紙)に従って特定され、特定の官能基は、一般に、その中に記
載されているとおりに定義される。さらに、有機化学の通則、ならびに特定の官能性部分
および反応性は、Thomas Sorrell,Organic Chemistry
,University Science Books,Sausalito,1999
;SmithおよびMarch,March’s Advanced Organic
Chemistry,第5版,John Wiley & Sons,Inc.,New
York,2001;Larock,Comprehensive Organic
Transformations,VCH Publishers,Inc.,New
York,1989;およびCarruthers,Some Modern Meth
ods of Organic Synthesis,第3版,Cambridge U
niversity Press,Cambridge,1987に記載されている。
本明細書中に記載される化合物は、1つまたはそれより多くの不斉中心を含み得るので
、様々な異性体、例えば、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーとして存在し
得る。例えば、本明細書中に記載される化合物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオ
マーもしくは幾何異性体の形態であり得るか、または立体異性体の混合物(ラセミ混合物
、および1つまたはそれより多くの立体異性体に濃縮された混合物を含む)の形態であり
得る。異性体は、当業者に公知の方法(キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
ならびにキラル塩の形成および結晶化を含む)によって混合物から単離され得るか;また
は好ましい異性体が、不斉合成によって調製され得る。例えば、Jacquesら、En
antiomers,Racemates and Resolutions(Wile
y Interscience,New York,1981);Wilenら、Tet
rahedron 33:2725(1977);Eliel,Stereochemi
stry of Carbon Compounds(McGraw−Hill,NY,
1962);およびWilen,Tables of Resolving Agent
s and Optical Resolutions p.268(E.L.Elie
l編者,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,
IN 1972)を参照のこと。本発明はさらに、本明細書中に記載される化合物を、他
の異性体を実質的に含まない個々の異性体として、およびあるいは様々な異性体の混合物
として、含む。
本明細書中に記載される化合物はまた、1つまたはそれより多くの同位体置換を含み得
る。例えば、Hは、H、H(Dまたは重水素)、およびH(Tまたは三重水素)を
含む任意の同位体形態であり得る;Cは、12C、13C、および14Cを含む任意の同
位体形態であり得る;Oは、16Oおよび18Oを含む任意の同位体形態であり得る;な
どである。
ある範囲の値が列挙される場合、その範囲内の各値および部分範囲を包含することが意
図される。例えば、「C1〜6アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C
1〜6、C1〜5、C1〜4、C1〜3、C1〜2、C2〜6、C2〜5、C2〜4、C
2〜3、C3〜6、C3〜5、C3〜4、C4〜6、C4〜5、およびC5〜6のアルキ
ルを包含すると意図される。
以下の用語は、それに関して以下に提示される意味を有することを意図され、そして本
明細書および本発明の意図される範囲を理解する際に有用である。化合物、そのような化
合物を含む薬学的組成物ならびにそのような化合物および組成物を使用する方法を含み得
る本発明を説明するとき、以下の用語は、存在する場合、別段示されない限り、以下の意
味を有する。本明細書中に記載されるとき、以後の下記で定義される部分のいずれもが、
種々の置換基で置換され得ること、およびそれぞれの定義が、下記に示されるような範囲
内に、そのような置換された部分を含むと意図されることも理解されるべきである。別段
述べられない限り、用語「置換(される)」は、下記で示されるように定義されるべきで
ある。用語「基」および「ラジカル」は、本明細書中で使用されるとき、相互交換可能で
あるとみなされ得ることがさらに理解されるべきである。冠詞「a」および「an」は、
その冠詞の1つのまたは1つより多い(すなわち少なくとも1つの)文法上の物体に言及
するために本明細書中で使用され得る。例としては、「アナログ(an analogu
e)」は、1つのアナログまたは1つより多いアナログを意味する。
「脂肪族」とは、本明細書中で定義されるようなアルキル、アルケニル、アルキニルま
たはカルボシクリル基のことを指す。
「アルキル」とは、1個〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝の飽和炭化水素基
のラジカル(「C1〜20アルキル」)のことを指す。いくつかの実施形態において、ア
ルキル基は、1個〜12個の炭素原子を有する(「C1〜12アルキル」)。いくつかの
実施形態において、アルキル基は、1個〜10個の炭素原子を有する(「C1〜10アル
キル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜9個の炭素原子を有する
(「C1〜9アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜8個の
炭素原子を有する(「C1〜8アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基
は、1個〜7個の炭素原子を有する(「C1〜7アルキル」)。いくつかの実施形態にお
いて、アルキル基は、1個〜6個の炭素原子を有する(本明細書中で「低級アルキル」と
も称される「C1〜6アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個
〜5個の炭素原子を有する(「C1〜5アルキル」)。いくつかの実施形態において、ア
ルキル基は、1個〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4アルキル」)。いくつかの実施
形態において、アルキル基は、1個〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3アルキル」)
。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜2個の炭素原子を有する(「C
〜2アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個の炭素原子を有す
る(「Cアルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、2個〜6個の炭
素原子を有する(「C2〜6アルキル」)。C1〜6アルキル基の例としては、メチル(
)、エチル(C)、n−プロピル(C)、イソプロピル(C)、n−ブチル(
)、tert−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、iso−ブチル(C
、n−ペンチル(C)、3−ペンタニル(C)、アミル(C)、ネオペンチル(C
)、3−メチル−2−ブタニル(C)、第3級アミル(C)およびn−ヘキシル(
)が挙げられる。アルキル基のさらなる例としては、n−ヘプチル(C)、n−オ
クチル(C)などが挙げられる。別段特定されない限り、アルキル基の各存在は、独立
して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換アルキル」)か、また
は1つもしくはそれより多くの置換基;例えば、1〜5個の置換基、1〜3個の置換基も
しくは1個の置換基で置換される(「置換アルキル」)。ある特定の実施形態において、
アルキル基は、非置換C1〜10アルキル(例えば、−CH)である。ある特定の実施
形態において、アルキル基は、置換C1〜10アルキルである。一般的なアルキルの略号
としては、Me(−CH)、Et(−CHCH)、iPr(−CH(CH
、nPr(−CHCHCH)、n−Bu(−CHCHCHCH)、または
i−Bu(−CHCH(CH)が挙げられる。
「アルキレン」とは、2つの水素が除去されて二価のラジカルを提供するアルキル基の
ことを指し、これは、置換されてもよいし、非置換であってもよい。非置換アルキレン基
としては、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−C
CHCH−)、ブチレン(−CHCHCHCH−)、ペンチレン(−C
CHCHCHCH−)、ヘキシレン(−CHCHCHCHCH
−)などが挙げられるが、これらに限定されない。例示的な置換アルキレン基、例え
ば、1つまたはそれを超えるアルキル(メチル)基で置換されたアルキレン基としては、
置換メチレン(−CH(CH)−、(−C(CH−)、置換エチレン(−CH(
CH)CH−、−CHCH(CH)−、−C(CHCH−、−CH
(CH−)、置換プロピレン(−CH(CH)CHCH−、−CHCH(
CH)CH−、−CHCHCH(CH)−、−C(CHCHCH
、−CHC(CHCH−、−CHCHC(CH−)などが挙げられ
るがこれらに限定されない。炭素の範囲または数が、特定のアルキレン基に対して提供さ
れるとき、その範囲または数は、二価の炭素直鎖における炭素の範囲または数のことを指
すと理解される。アルキレン基は、本明細書中に記載されるような1つまたはそれを超え
る置換基で置換されてもよいし、非置換であってもよい。
「アルケニル」とは、2個〜20個の炭素原子、1つまたはそれを超える炭素−炭素二
重結合(例えば、1、2、3または4個の炭素−炭素二重結合)および必要に応じて1つ
またはそれを超える炭素−炭素三重結合(例えば、1、2、3または4個の炭素−炭素三
重結合)を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基のラジカル(「C2〜20アルケニル」
)のことを指す。特定の実施形態において、アルケニルは、三重結合を全く含まない。い
くつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜10個の炭素原子を有する(「C
〜10アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜9個の炭
素原子を有する(「C2〜9アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル
基は、2個〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルケニル」)。いくつかの実施形態
において、アルケニル基は、2個〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルケニル」)
。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜6個の炭素原子を有する(「C
2〜6アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜5個の炭
素原子を有する(「C2〜5アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル
基は、2個〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルケニル」)。いくつかの実施形態
において、アルケニル基は、2個〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルケニル」)
。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアル
ケニル」)。1つもしくはそれより多くの炭素−炭素二重結合は、内部に存在し得る(例
えば、2−ブテニル)かまたは末端に存在し得る(例えば、1−ブテニル)。C2〜4
ルケニル基の例としては、エテニル(C)、1−プロペニル(C)、2−プロペニル
(C)、1−ブテニル(C)、2−ブテニル(C)、ブタジエニル(C)などが
挙げられる。C2〜6アルケニル基の例としては、上述のC2〜4アルケニル基、ならび
にペンテニル(C)、ペンタジエニル(C)、ヘキセニル(C)などが挙げられる
。アルケニルのさらなる例としては、ヘプテニル(C)、オクテニル(C)、オクタ
トリエニル(C)などが挙げられる。別段特定されない限り、アルケニル基の各存在は
、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換アルケニル」)
か、または1つもしくはそれより多くの置換基、例えば、1〜5個の置換基、1〜3個の
置換基もしくは1個の置換基で置換される(「置換アルケニル」)。ある特定の実施形態
において、アルケニル基は、非置換C2〜10アルケニルである。ある特定の実施形態に
おいて、アルケニル基は、置換C2〜10アルケニルである。
「アルキニル」とは、2個〜20個の炭素原子、1つまたはそれを超える炭素−炭素三
重結合(例えば、1、2、3または4個の炭素−炭素三重結合)および必要に応じて1つ
またはそれを超える炭素−炭素二重結合(例えば、1、2、3または4個の炭素−炭素二
重結合)を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基のラジカル(「C2〜20アルキニル」
)のことを指す。特定の実施形態において、アルキニルは、二重結合を全く含まない。い
くつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜10個の炭素原子を有する(「C
〜10アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜9個の炭
素原子を有する(「C2〜9アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル
基は、2個〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルキニル」)。いくつかの実施形態
において、アルキニル基は、2個〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルキニル」)
。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜6個の炭素原子を有する(「C
2〜6アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜5個の炭
素原子を有する(「C2〜5アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル
基は、2個〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルキニル」)。いくつかの実施形態
において、アルキニル基は、2個〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルキニル」)
。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアル
キニル」)。1つもしくはそれより多くの炭素−炭素三重結合は、内部に存在し得る(例
えば、2−ブチニル)かまたは末端に存在し得る(例えば、1−ブチニル)。C2〜4
ルキニル基の例としては、エチニル(C)、1−プロピニル(C)、2−プロピニル
(C)、1−ブチニル(C)、2−ブチニル(C)などが挙げられるがこれらに限
定されない。C2〜6アルケニル基の例としては、上述のC2〜4アルキニル基、ならび
にペンチニル(C)、ヘキシニル(C)などが挙げられる。アルキニルのさらなる例
としては、ヘプチニル(C)、オクチニル(C)などが挙げられる。別段特定されな
い限り、アルキニル基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換さ
れない(「非置換アルキニル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基;例えば
、1〜5個の置換基、1〜3個の置換基もしくは1個の置換基で置換される(「置換アル
キニル」)。ある特定の実施形態において、アルキニル基は、非置換C2〜10アルキニ
ルである。ある特定の実施形態において、アルキニル基は、置換C2〜10アルキニルで
ある。
用語「ヘテロアルキル」は、本明細書中で使用されるとき、親鎖の中に1つまたはそれ
を超える(例えば、1、2、3または4個の)ヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、窒素、
ホウ素、ケイ素、リン)をさらに含む本明細書中で定義されるようなアルキル基のことを
指し、ここで、その1つまたはそれを超えるヘテロ原子は、その親炭素鎖の中の隣り合っ
た炭素原子の間に挿入され、かつ/または1つまたはそれを超えるヘテロ原子は、炭素原
子と親分子との間、すなわち結合点の間に挿入される。特定の実施形態において、ヘテロ
アルキル基とは、1個〜10個の炭素原子および1、2、3または4個のヘテロ原子を有
する飽和基(「ヘテロC1〜10アルキル」)のことを指す。いくつかの実施形態におい
て、ヘテロアルキル基は、1個〜9個の炭素原子および1、2、3または4個のヘテロ原
子を有する飽和基(「ヘテロC1〜9アルキル」)である。いくつかの実施形態において
、ヘテロアルキル基は、1個〜8個の炭素原子および1、2、3または4個のヘテロ原子
を有する飽和基(「ヘテロC1〜8アルキル」)である。いくつかの実施形態において、
ヘテロアルキル基は、1個〜7個の炭素原子および1、2、3または4個のヘテロ原子を
有する飽和基(「ヘテロC1〜7アルキル」)である。いくつかの実施形態において、ヘ
テロアルキル基は、1個〜6個の炭素原子および1、2または3個のヘテロ原子を有する
基(「ヘテロC1〜6アルキル」)である。いくつかの実施形態において、ヘテロアルキ
ル基は、1個〜5個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテ
ロC1〜5アルキル」)である。いくつかの実施形態において、ヘテロアルキル基は、1
個〜4個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1〜4
アルキル」)である。いくつかの実施形態において、ヘテロアルキル基は、1個〜3個の
炭素原子および1個のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1〜3アルキル」)である
。いくつかの実施形態において、ヘテロアルキル基は、1個〜2個の炭素原子および1個
のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1〜2アルキル」)である。いくつかの実施形
態において、ヘテロアルキル基は、1個の炭素原子および1個のヘテロ原子を有する飽和
基(「ヘテロCアルキル」)である。いくつかの実施形態において、ヘテロアルキル基
は、2〜6個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC
〜6アルキル」)である。別段特定されない限り、ヘテロアルキル基の各場合は、独立し
て、非置換である(「非置換ヘテロアルキル」)か、または1つもしくはそれを超える置
換基で置換される(「置換ヘテロアルキル」)。特定の実施形態において、ヘテロアルキ
ル基は、非置換ヘテロC1〜10アルキルである。特定の実施形態において、ヘテロアル
キル基は、置換ヘテロC1〜10アルキルである。
「アリール」とは、6〜14個の環炭素原子および0個のヘテロ原子が芳香環系に提供
されている単環式または多環式(例えば、二環式もしくは三環式)の4n+2芳香環系(
例えば、環状の配列において共有される6、10または14個のπ電子を有する)のラジ
カル(「C6〜14アリール」)のことを指す。いくつかの実施形態において、アリール
基は、6個の環炭素原子を有する(「Cアリール」;例えば、フェニル)。いくつかの
実施形態において、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;
例えば、1−ナフチルおよび2−ナフチルなどのナフチル)。いくつかの実施形態におい
て、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例えば、アント
ラシル)。「アリール」は、上で定義されたようなアリール環が1つまたはそれより多く
のカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合した環系も含み、ここで、その結合ラ
ジカルまたは結合点は、アリール環上に存在し、そのような場合、炭素原子の数は、引き
続きアリール環系内の炭素原子の数を指摘する。典型的なアリール基としては、アセアン
トリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン
、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキ
サレン、as−インダセン、s−インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタ
セン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ−2,4−ジエン、ペンタセン、ペ
ンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデ
ン(pleiadene)、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレンおよびト
リナフタレンに由来する基が挙げられるが、これらに限定されない。特に、アリール基と
しては、フェニル、ナフチル、インデニルおよびテトラヒドロナフチルが挙げられる。別
段特定されない限り、アリール基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわ
ち、置換されない(「非置換アリール」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基
で置換される(「置換アリール」)。ある特定の実施形態において、アリール基は、非置
換C6〜14アリールである。ある特定の実施形態において、アリール基は、置換C6〜
14アリールである。
ある特定の実施形態において、アリール基は、ハロ、C〜Cアルキル、C〜C
ハロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシおよびアミノから選択される
、1つまたはそれより多くの基で置換される。
代表的な置換アリールの例としては、以下が挙げられる:
Figure 2021054864

ここで、R56およびR57の一方は、水素であり得、R56およびR57の少なくとも
1つは、各々独立して、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、4〜10員ヘテ
ロシクリル、アルカノイル、C〜Cアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルア
ミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、NR58COR59、NR58SOR
、NR58SO59、COOアルキル、COOアリール、CONR5859、C
ONR58OR59、NR5859、SONR5859、S−アルキル、SOアル
キル、SOアルキル、Sアリール、SOアリール、SOアリールから選択されるか;
またはR56およびR57は、連結されて、5〜8個の原子(必要に応じて、N、Oまた
はSの群から選択される1つまたはそれより多くのヘテロ原子を含む)の環式環(飽和ま
たは不飽和)を形成し得る。R60およびR61は、独立して、水素、C〜Cアルキ
ル、C〜Cハロアルキル、C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル
、C〜C10アリール、置換C〜C10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは
置換5〜10員ヘテロアリールである。
「縮合アリール」とは、その環炭素のうちの2つを、第2のアリール環もしくはヘテロ
アリール環またはカルボシクリル環もしくはヘテロシクリル環と共通して有するアリール
のことを指す。
「アラルキル」は、本明細書中で定義されるようなアルキルおよびアリールのサブセッ
トであり、必要に応じて置換されるアリール基によって置換される、必要に応じて置換さ
れるアルキル基のことを指す。
「ヘテロアリール」とは、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子が芳香環系に提供
されている5〜10員の単環式または二環式の4n+2芳香環系(例えば、環状の配列に
おいて共有される6または10個のπ電子を有する)のラジカルのことを指し、ここで、
各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロ
アリール」)。1つまたはそれより多くの窒素原子を含むヘテロアリール基では、結合点
は、結合価が許容するとき、炭素または窒素原子であり得る。ヘテロアリール二環式環系
は、一方または両方の環に1つまたはそれより多くのヘテロ原子を含み得る。「ヘテロア
リール」は、上で定義されたようなヘテロアリール環が1つまたはそれより多くのカルボ
シクリル基またはヘテロシクリル基と縮合している環系を含み、ここで、結合点は、ヘテ
ロアリール環上に存在し、そのような場合、環メンバーの数は、引き続きヘテロアリール
環系内の環メンバーの数を指摘する。「ヘテロアリール」は、上で定義されたようなヘテ
ロアリール環が1つまたはそれより多くのアリール基と縮合した環系も含み、ここで、結
合点は、アリール環上またはヘテロアリール環上に存在し、そのような場合、環メンバー
の数は、縮合(アリール/ヘテロアリール)環系内の環メンバーの数を指摘する。1つの
環がヘテロ原子を含まない二環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル、
カルバゾリルなど)、結合点は、いずれかの環上、すなわち、ヘテロ原子を有する環(例
えば、2−インドリル)またはヘテロ原子を含まない環(例えば、5−インドリル)上に
存在し得る。
いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘ
テロ原子が芳香環系に提供されている5〜10員芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子
は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロアリール」)
。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘ
テロ原子が芳香環系に提供されている5〜8員芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は
、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロアリール」)。い
くつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ
原子が芳香環系に提供されている5〜6員芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独
立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロアリール」)。いくつ
かの実施形態において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択され
る1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態において、5〜6員ヘテロアリ
ールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつ
かの実施形態において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択され
る1つの環ヘテロ原子を有する。別段特定されない限り、ヘテロアリール基の各存在は、
独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換ヘテロアリール」
)か、または1つもしくはそれより多くの置換基で置換される(「置換ヘテロアリール」
)。ある特定の実施形態において、ヘテロアリール基は、非置換5〜14員ヘテロアリー
ルである。ある特定の実施形態において、ヘテロアリール基は、置換5〜14員ヘテロア
リールである。
1個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、ピロリル、フラニル
およびチオフェニルが挙げられるがこれらに限定されない。2個のヘテロ原子を含む例示
的な5員ヘテロアリール基としては、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオ
キサゾリル、チアゾリルおよびイソチアゾリルが挙げられるがこれらに限定されない。3
個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、トリアゾリル、オキサジ
アゾリルおよびチアジアゾリルが挙げられるがこれらに限定されない。4個のヘテロ原子
を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、テトラゾリルが挙げられるがこれに限定
されない。1個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基としては、ピリジニル
が挙げられるがこれに限定されない。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリー
ル基としては、ピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルが挙げられるがこれらに限
定されない。3または4個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基としては、
それぞれトリアジニルおよびテトラジニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個の
ヘテロ原子を含む例示的な7員ヘテロアリール基としては、アゼピニル、オキセピニルお
よびチエピニルが挙げられるがこれらに限定されない。例示的な5,6−二環式ヘテロア
リール基としては、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、
ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、
ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサジア
ゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリジ
ニルおよびプリニルが挙げられるがこれらに限定されない。例示的な6,6−二環式ヘテ
ロアリール基としては、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、
シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニルおよびキナゾリニルが挙げられるがこれら
に限定されない。
代表的なヘテロアリールの例としては、以下:
Figure 2021054864

が挙げられ、ここで、各Zは、カルボニル、N、NR65、OおよびSから選択され;R
65は、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、4〜10
員ヘテロシクリル、C〜C10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールである。
「ヘテロアラルキル」は、本明細書中で定義されるようなアルキルおよびヘテロアリー
ルのサブセットであり、必要に応じて置換されるヘテロアリール基によって置換される、
必要に応じて置換されるアルキル基のことを指す。
「カルボシクリル」または「炭素環式」とは、非芳香環系に3〜10個の環炭素原子(
「C3〜10カルボシクリル」)および0個のヘテロ原子を有する非芳香族環式炭化水素
基のラジカルのことを指す。いくつかの実施形態において、カルボシクリル基は、3個〜
8個の環炭素原子を有する(「C3〜8カルボシクリル」)。いくつかの実施形態におい
て、カルボシクリル基は、3個〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル
」)。いくつかの実施形態において、カルボシクリル基は、3個〜6個の環炭素原子を有
する(「C3〜6カルボシクリル」)。いくつかの実施形態において、カルボシクリル基
は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10カルボシクリル」)。例示的なC
〜6カルボシクリル基としては、シクロプロピル(C)、シクロプロペニル(C)、
シクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペン
テニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘキサジ
エニル(C)などが挙げられるがこれらに限定されない。例示的なC3〜8カルボシク
リル基としては、上述のC3〜6カルボシクリル基、ならびにシクロヘプチル(C)、
シクロヘプテニル(C)、シクロヘプタジエニル(C)、シクロヘプタトリエニル(
)、シクロオクチル(C)、シクロオクテニル(C)、ビシクロ[2.2.1]
ヘプタニル(C)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C)などが挙げられるがこ
れらに限定されない。例示的なC3〜10カルボシクリル基としては、上述のC3〜8
ルボシクリル基、ならびにシクロノニル(C)、シクロノネニル(C)、シクロデシ
ル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C)、
デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが挙げら
れるがこれらに限定されない。前述の例が例証されるとき、ある特定の実施形態において
、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)であるか、または縮合環系
、架橋環系もしくはスピロ環系(例えば、二環式系(「二環式カルボシクリル」))を含
み、飽和であり得るか、または部分不飽和であり得る。「カルボシクリル」は、上で定義
されたようなカルボシクリル環が1つまたはそれより多くのアリール基またはヘテロアリ
ール基と縮合した環系も含み、ここで、結合点は、カルボシクリル環上に存在し、そのよ
うな場合、炭素の数は、引き続き炭素環系内の炭素の数を指摘する。別段特定されない限
り、カルボシクリル基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換さ
れない(「非置換カルボシクリル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基で置
換される(「置換カルボシクリル」)。ある特定の実施形態において、カルボシクリル基
は、非置換C3〜10カルボシクリルである。ある特定の実施形態において、カルボシク
リル基は、置換C3〜10カルボシクリルである。
いくつかの実施形態において、「カルボシクリル」は、3〜10個の環炭素原子を有す
る単環式の飽和カルボシクリル基(「C3〜10シクロアルキル」)である。いくつかの
実施形態において、シクロアルキル基は、3個〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8
シクロアルキル」)。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、3個〜6個の
環炭素原子を有する(「C3〜6シクロアルキル」)。いくつかの実施形態において、シ
クロアルキル基は、5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6シクロアルキル」)。い
くつかの実施形態において、シクロアルキル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「
5〜10シクロアルキル」)。C5〜6シクロアルキル基の例としては、シクロペンチ
ル(C)およびシクロヘキシル(C)が挙げられる。C3〜6シクロアルキル基の例
としては、上述のC5〜6シクロアルキル基、ならびにシクロプロピル(C)およびシ
クロブチル(C)が挙げられる。C3〜8シクロアルキル基の例としては、上述のC
〜6シクロアルキル基、ならびにシクロヘプチル(C)およびシクロオクチル(C
が挙げられる。別段特定されない限り、シクロアルキル基の各存在は、独立して、置換さ
れない(「非置換シクロアルキル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基で置
換される(「置換シクロアルキル」)。ある特定の実施形態において、シクロアルキル基
は、非置換C3〜10シクロアルキルである。ある特定の実施形態において、シクロアル
キル基は、置換C3〜10シクロアルキルである。
「ヘテロシクリル」または「複素環式」とは、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原
子を有する3〜10員の非芳香環系のラジカルのことを指し、ここで、各ヘテロ原子は、
独立して、窒素、酸素、硫黄、ホウ素、リンおよびケイ素から選択される(「3〜10員
ヘテロシクリル」)。1つまたはそれより多くの窒素原子を含むヘテロシクリル基におい
て、結合点は、結合価が許容するとき、炭素または窒素原子であり得る。ヘテロシクリル
基は、単環式環系(「単環式ヘテロシクリル」)または縮合環系、架橋環系もしくはスピ
ロ環系(例えば、二環式系(「二環式ヘテロシクリル」))であり得、飽和であり得るか
、あるいは部分不飽和であり得る。ヘテロシクリル二環式環系は、一方または両方の環に
1つまたはそれより多くのヘテロ原子を含み得る。「ヘテロシクリル」は、上で定義され
たようなヘテロシクリル環が1つまたはそれより多くのカルボシクリル基と縮合した環系
も含み、ここで、結合点は、カルボシクリルもしくはヘテロシクリル環上、または上で定
義されたようなヘテロシクリル環が1つまたはそれより多くのアリール基またはヘテロア
リール基と縮合した環系上に存在し、ここで、結合点は、ヘテロシクリル環上に存在し、
そのような場合、環メンバーの数は、引き続きヘテロシクリル環系内の環メンバーの数を
指摘する。別段特定されない限り、ヘテロシクリルの各存在は、独立して、必要に応じて
置換され、すなわち、置換されない(「非置換ヘテロシクリル」)か、または1つもしく
はそれより多くの置換基で置換される(「置換ヘテロシクリル」)。ある特定の実施形態
において、ヘテロシクリル基は、非置換3〜10員ヘテロシクリルである。ある特定の実
施形態において、ヘテロシクリル基は、置換3〜10員ヘテロシクリルである。
いくつかの実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘ
テロ原子を有する5〜10員の非芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、
窒素、酸素、硫黄、ホウ素、リンおよびケイ素から選択される(「5〜10員ヘテロシク
リル」)。いくつかの実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4
個の環ヘテロ原子を有する5〜8員の非芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立
して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロシクリル」)。いくつか
の実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を
有する5〜6員の非芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素お
よび硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロシクリル」)。いくつかの実施形態において
、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ
原子を有する。いくつかの実施形態において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素お
よび硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態において
、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子
を有する。
1個のヘテロ原子を含む例示的な3員ヘテロシクリル基としては、アジルジニル(az
irdinyl)、オキシラニル、チオレニルが挙げられるがこれらに限定されない。1
個のヘテロ原子を含む例示的な4員ヘテロシクリル基としては、アゼチジニル、オキセタ
ニルおよびチエタニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個のヘテロ原子を含む例
示的な5員ヘテロシクリル基としては、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テト
ラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリルおよび
ピロリル−2,5−ジオンが挙げられるがこれらに限定されない。2個のヘテロ原子を含
む例示的な5員ヘテロシクリル基としては、ジオキソラニル、オキサスルフラニル、ジス
ルフラニルおよびオキサゾリジン−2−オンが挙げられるがこれらに限定されない。3個
のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基としては、トリアゾリニル、オキサジ
アゾリニルおよびチアジアゾリニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個のヘテロ
原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、ピペリジニル、テトラヒドロピラニ
ル、ジヒドロピリジニルおよびチアニルが挙げられるがこれらに限定されない。2個のヘ
テロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、ピペラジニル、モルホリニル、
ジチアニル、ジオキサニルが挙げられるがこれらに限定されない。2個のヘテロ原子を含
む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、トリアジナニルが挙げられるがこれに限定さ
れない。1個のヘテロ原子を含む例示的な7員ヘテロシクリル基としては、アゼパニル、
オキセパニルおよびチエパニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個のヘテロ原子
を含む例示的な8員ヘテロシクリル基としては、アゾカニル、オキセカニルおよびチオカ
ニルが挙げられるがこれらに限定されない。Cアリール環に縮合された例示的な5員ヘ
テロシクリル基(本明細書中で5,6−二環式複素環式環とも称される)としては、イン
ドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ベン
ゾオキサゾリノニルなどが挙げられるがこれらに限定されない。アリール環に縮合された
例示的な6員ヘテロシクリル基(本明細書中で6,6−二環式複素環式環とも称される)
としては、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルなどが挙げられるがこ
れらに限定されない。
「窒素含有ヘテロシクリル」基は、少なくとも1つの窒素原子、例えば、限定ではない
が、モルホリン、ピペリジン(例えば、2−ピペリジニル、3−ピペリジニルおよび4−
ピペリジニル)、ピロリジン(例えば、2−ピロリジニルおよび3−ピロリジニル)、ア
ゼチジン、ピロリドン、イミダゾリン、イミダゾリジノン、2−ピラゾリン、ピラゾリジ
ン、ピペラジンおよびN−アルキルピペラジン(例えば、N−メチルピペラジン)を含む
4〜7員の非芳香族環式基のことを意味する。特定の例としては、アゼチジン、ピペリド
ンおよびピペラゾンが挙げられる。
「ヘテロ」は、化合物または化合物上に存在する基を説明するために使用されるとき、
その化合物または基における1つまたはそれを超える炭素原子が、窒素、酸素または硫黄
ヘテロ原子によって置き換えられていることを意味する。ヘテロは、1〜5個、特に1〜
3個のヘテロ原子を有する、上に記載された任意のヒドロカルビル基、例えば、アルキル
、例えばヘテロアルキル、シクロアルキル、例えばヘテロシクリル、アリール、例えばヘ
テロアリール、シクロアルケニル、例えばシクロヘテロアルケニルなどに適用され得る。
「アシル」とは、−C(O)R20ラジカルのことを指し、ここで、R20は、水素、
本明細書中で定義されるような、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アル
ケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もし
くは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテ
ロアリールである。「アルカノイル」は、R20が水素以外の基であるアシル基である。
代表的なアシル基としては、ホルミル(−CHO)、アセチル(−C(=O)CH)、
シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、ベンゾイル(−C(=O
)Ph)、ベンジルカルボニル(−C(=O)CHPh)、−−C(O)−C−C
アルキル、−C(O)−(CH(C−C10アリール)、−C(O)−(CH
(5〜10員ヘテロアリール)、−C(O)−(CH(C−C10シクロア
ルキル)および−C(O)−(CH(4〜10員ヘテロシクリル)(tは、0〜4
の整数である)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、
21は、ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキル;またはC〜C
シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、アリールアルキ
ル、5〜10員ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(それらの各々は、非置
換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアル
キル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルもしくは非置換C〜Cハロアルコキシま
たはヒドロキシで置換されている)である。
「アルコキシ」とは、−OR29基のことを指し、ここで、R29は、置換もしくは非
置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換も
しくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換
アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである。特定のアルコキシ基は、メト
キシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ
、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシおよび1,2−ジメチルブトキシ
である。特定のアルコキシ基は、低級アルコキシであり、すなわち、1〜6個の炭素原子
を有する。さらなる特定のアルコキシ基は、1個〜4個の炭素原子を有する。
ある特定の実施形態において、R29は、アミノ、置換アミノ、C〜C10アリール
、アリールオキシ、カルボキシル、シアノ、C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘ
テロシクリル、ハロゲン、5〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシル、ニトロ、チオアル
コキシ、チオアリールオキシ、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−
、アルキル−S(O)−およびアリール−S(O)−からなる群より選択される1個
またはそれより多くの置換基、例えば、1〜5個の置換基、特に、1〜3個の置換基、特
に、1個の置換基を有する基である。例示的な「置換アルコキシ」基としては、−O−(
CH(C〜C10アリール)、−O−(CH(5〜10員ヘテロアリール
)、−O−(CH(C〜C10シクロアルキル)および−O−(CH(4
〜10員ヘテロシクリル)が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、tは、0〜4
の整数であり、存在する任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロ
シクリル基は、それ自体が、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコ
キシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルまたは非置
換C〜Cハロアルコキシもしくはヒドロキシによって置換され得る。特に例示的な「
置換アルコキシ」基は、−OCF、−OCHCF、−OCHPh、−OCH
シクロプロピル、−OCHCHOHおよび−OCHCHNMeである。
「アミノ」とは、−NHラジカルのことを指す。
「置換アミノ」とは、式−N(R38のアミノ基のことを指し、ここで、R38
、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非
置換アルキニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリ
ル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールまたはアミノ保護
基であり、ここで、R38の少なくとも1つは、水素ではない。ある特定の実施形態にお
いて、各R38は、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C
〜Cアルキニル、C〜C10アリール、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテ
ロシクリルもしくはC〜C10シクロアルキル;またはハロもしくはヒドロキシで置換
されたC〜Cアルキル;ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルケニル
;ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキニル、あるいは−(CH
(C〜C10アリール)、−(CH(5〜10員ヘテロアリール)、−(CH
(C〜C10シクロアルキル)または−(CH(4〜10員ヘテロシクリル
)から選択され、ここで、tは、0〜8の整数であり、それらの各々は、非置換C〜C
アルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置
換C〜Cヒドロキシアルキルまたは非置換C〜Cハロアルコキシもしくはヒドロ
キシによって置換されているか;あるいは両方のR38基が連結して、アルキレン基を形
成する。
例示的な「置換アミノ」基としては、−NR39−C〜Cアルキル、−NR39
(CH(C〜C10アリール)、−NR39−(CH(5〜10員ヘテロ
アリール)、−NR39−(CH(C〜C10シクロアルキル)および−NR
−(CH(4〜10員ヘテロシクリル)が挙げられるが、これらに限定されず、
ここで、tは、0〜4、例えば、1または2の整数であり、各R39は、独立して、Hま
たはC〜Cアルキルを表し;存在する任意のアルキル基は、それ自体が、ハロ、置換
もしくは非置換アミノまたはヒドロキシによって置換され得;存在する任意のアリール、
ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、それ自体が、非置換C
アルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非
置換C〜Cヒドロキシアルキルまたは非置換C〜Cハロアルコキシもしくはヒド
ロキシによって置換され得る。誤解を避けるために、用語「置換アミノ」は、下記で定義
されるような、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、アルキルアリールアミノ、置換ア
ルキルアリールアミノ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ジアルキルアミノおよび
置換ジアルキルアミノ基を含む。置換アミノは、一置換アミノ基と二置換アミノ基の両方
を包含する。
「カルボキシ」とは、ラジカル−C(O)OHのことを指す。
「シアノ」とは、ラジカル−CNのことを指す。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)
およびヨード(I)のことを指す。特定の実施形態において、ハロ基は、フルオロまたは
クロロである。
「ヒドロキシ」とは、ラジカル−OHのことを指す。
「ニトロ」とは、ラジカル−NOのことを指す。
「シクロアルキルアルキル」とは、アルキル基がシクロアルキル基で置換されたアルキ
ルラジカルのことを指す。典型的なシクロアルキルアルキル基としては、シクロプロピル
メチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘ
プチルメチル、シクロオクチルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルエチル、シ
クロペンチルエチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘプチルエチルおよびシクロオクチ
ルエチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロシクリルアルキル」とは、アルキル基がヘテロシクリル基で置換されたアルキ
ルラジカルのことを指す。典型的なヘテロシクリルアルキル基としては、ピロリジニルメ
チル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、モルホリニルメチル、ピロリジニルエ
チル、ピペリジニルエチル、ピペラジニルエチル、モルホリニルエチルなどが挙げられる
が、これらに限定されない。
「チオケト」とは、基=Sのことを指す。
本明細書中で定義されるような、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル
、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基は、必要に応じて置換される(例え
ば、「置換」もしくは「非置換」アルキル、「置換」もしくは「非置換」アルケニル、「
置換」もしくは「非置換」アルキニル、「置換」もしくは「非置換」カルボシクリル、「
置換」もしくは「非置換」ヘテロシクリル、「置換」もしくは「非置換」アリールまたは
「置換」もしくは「非置換」ヘテロアリール基)。一般に、用語「置換される」は、その
前に用語「必要に応じて」があるかまたはないかに関係なく、ある基(例えば、炭素また
は窒素原子)に存在する少なくとも1つの水素が、許容され得る置換基、例えば、置換さ
れたときに、安定した化合物、例えば、自発的に変換(例えば、転位、環化、脱離または
他の反応によるもの)を起こさない化合物を生じる置換基で置き換えられることを意味す
る。別段示されない限り、「置換された」基は、その基の1つまたはそれより多くの置換
可能な位置に置換基を有し、任意の所与の構造内の2つまたはそれより多くの位置が置換
されるとき、それらの置換基は、各位置において同じであるかまたは異なる。用語「置換
される」は、有機化合物の許容され得るすべての置換基、安定した化合物を形成する本明
細書中に記載される任意の置換基による置換を含むと企図される。本発明は、安定な化合
物に到達するために、任意のおよび全てのこのような組み合わせを企図する。本発明の目
的のために、窒素などのヘテロ原子は、そのヘテロ原子の結合価を満たし、その結果、安
定した部分を形成する、本明細書中に記載されるような水素置換基および/または任意の
好適な置換基を有し得る。
例示的な炭素原子置換基としては、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SO
、−SOH、−OH、−ORaa、−ON(Rbb、−N(Rbb、−N(R
bb 、−N(ORcc)Rbb、−SH、−SRaa、−SSRcc、−C(
=O)Raa、−COH、−CHO、−C(ORcc、−COaa、−OC(
=O)Raa、−OCOaa、−C(=O)N(Rbb、−OC(=O)N(R
bb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O
)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−OC(
=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb
、−OC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb
、−C(=O)NRbbSOaa、−NRbbSOaa、−SON(Rbb
、−SOaa、−SOORaa、−OSOaa、−S(=O)Raa、−O
S(=O)Raa、−Si(Raa、−OSi(Raa −C(=S)N(R
、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa、−SC(=S)SRaa、−S
C(=O)SRaa、−OC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、−SC(=O
)Raa、−P(=O)aa、−OP(=O)aa、−P(=O)(Raa
、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−P(=O)N(R
bb、−OP(=O)N(Rbb、−P(=O)(NRbb、−OP(=
O)(NRbb、−NRbbP(=O)(ORcc、−NRbbP(=O)(N
bb、−P(Rcc、−P(Rcc、−OP(Rcc、−OP(R
、−B(Raa、−B(ORcc、−BRaa(ORcc)、C1〜10
アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル
、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよび5
〜14員ヘテロアリールが挙げられるが、これらに限定されず、ここで、各アルキル、ア
ルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリー
ルは、独立して、0、1、2、3、4もしくは5個のRdd基で置換されているか;
または炭素原子上の2個のジェミナル水素は、基=O、=S、=NN(Rbb、=
NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O
aa、=NRbb、もしくは=NORccで置き換えられ;
aaの各存在は、独立して、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C
2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘ
テロシクリル、C6〜14アリールおよび5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、
または2つのRaa基が連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロ
アリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、
ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4また
は5個のRdd基で置換され;
bbの各存在は、独立して、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN
、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa
、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(R
、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc
、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)aa、−P(=O
)(Raa、−P(=O)N(Rcc、−P(=O)(NRcc、C1〜
10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキ
ニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよ
び5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRbb基が連結して、3〜
14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキ
ル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロ
アリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換され;
ccの各存在は、独立して、水素、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキ
ル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜1
4員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよび5〜14員ヘテロアリールから選択され
るか、または2つのRcc基が連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員
ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシク
リル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、
4または5個のRdd基で置換され;
ddの各存在は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−
SOH、−OH、−ORee、−ON(Rff、−N(Rff、−N(Rff
、−N(ORee)Rff、−SH、−SRee、−SSRee、−C(=O
)Ree、−COH、−COee、−OC(=O)Ree、−OCOee、−
C(=O)N(Rff、−OC(=O)N(Rff、−NRffC(=O)R
、−NRffCOee、−NRffC(=O)N(Rff、−C(=NRff
)ORee、−OC(=NRff)Ree、−OC(=NRff)ORee、−C(=N
ff)N(Rff、−OC(=NRff)N(Rff、−NRffC(=NR
ff)N(Rff、−NRffSOee、−SON(Rff、−SO
ee、−SOORee、−OSOee、−S(=O)Ree、−Si(Ree
、−OSi(Ree、−C(=S)N(Rff、−C(=O)SRee、−C(
=S)SRee、−SC(=S)SRee、−P(=O)ee、−P(=O)(R
、−OP(=O)(Ree、−OP(=O)(ORee、C1〜6アルキ
ル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10
カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロア
リールから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、
ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4もし
くは5個のRgg基で置換されているか;または2個のジェミナルRdd置換基は一緒に
なって、=Oもしくは=Sを形成し得;
eeの各存在は、独立して、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜
アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、
3〜10員ヘテロシクリルおよび3〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで、各ア
ルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘ
テロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換され;
ffの各存在は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、
2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテ
ロシクリル、C6〜10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールから選択されるか、ま
たは2つのRff基が連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロア
リール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘ
テロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または
5個のRgg基で置換され;
ggの各存在は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−
SOH、−OH、−OC1〜6アルキル、−ON(C1〜6アルキル)、−N(C
〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル)
、−NH(C1〜6アルキル)、−NH 、−N(OC1〜6アル
キル)(C1〜6アルキル)、−N(OH)(C1〜6アルキル)、−NH(OH)、−
SH、−SC1〜6アルキル、−SS(C1〜6アルキル)、−C(=O)(C1〜6
ルキル)、−COH、−CO(C1〜6アルキル)、−OC(=O)(C1〜6アル
キル)、−OCO(C1〜6アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)N(C
〜6アルキル)、−OC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)(C
〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)C(=O)(C1〜6アルキル)、−NHC
(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=
O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH、−C(=NH)O(C1〜6
アルキル)、−OC(=NH)(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)OC1〜6アル
キル、−C(=NH)N(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH(C1〜6アルキ
ル)、−C(=NH)NH、−OC(=NH)N(C1〜6アルキル)、−OC(N
H)NH(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH、−NHC(NH)N(C1〜6
アルキル)、−NHC(=NH)NH、−NHSO(C1〜6アルキル)、−SO
N(C1〜6アルキル)、−SONH(C1〜6アルキル)、−SONH、−
SO1〜6アルキル、−SOOC1〜6アルキル、−OSO1〜6アルキル、
−SOC1〜6アルキル、−Si(C1〜6アルキル)、−OSi(C1〜6アルキル
−C(=S)N(C1〜6アルキル)、C(=S)NH(C1〜6アルキル)、
C(=S)NH、−C(=O)S(C1〜6アルキル)、−C(=S)SC1〜6アル
キル、−SC(=S)SC1〜6アルキル、−P(=O)(C1〜6アルキル)、−P
(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=
O)(OC1〜6アルキル)、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜
アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、
3〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロアリールであるか;または2個のジェミナ
ルRgg置換基は一緒になって、=Oもしくは=Sを形成し得;ここで、Xは、対イオ
ンである。
「対イオン」または「アニオン性対イオン」は、電気的中性を維持するためにカチオン
性の第4級アミノ基と会合する負に帯電した基である。例示的な対イオンとしては、ハロ
ゲン化物イオン(例えば、F、Cl、Br、I)、NO 、ClO 、OH
、HPO 、HSO 、SO −2スルホネートイオン(例えば、メタンスルホ
ネート、トリフルオロメタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホ
ネート、10−カンファースルホネート、ナフタレン−2−スルホネート、ナフタレン−
1−スルホン酸−5−スルホネート、エタン−1−スルホン酸−2−スルホネートなど)
およびカルボキシレートイオン(例えば、アセテート、エタノエート、プロパノエート、
ベンゾエート、グリセレート、ラクテート、タルトレート、グリコレートなど)が挙げら
れる。
窒素原子は、結合価が許容するとき、置換または非置換であり得、第1級、第2級、第
3級および第4級窒素原子を含み得る。例示的な窒素原子置換基としては、水素、−OH
、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(R
、−COaa、−SOaa、−C(=NRbb)Raa、−C(=NR
)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SO
cc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)
SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa
−P(=O)N(Rcc、−P(=O)(NRcc、C1〜10アルキル、C
1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10
カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよび5〜14員ヘテ
ロアリールが挙げられるが、これらに限定されないか、または窒素原子に結合した2つの
cc基は、連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環
を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシク
リル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のR
dd基で置換され、Raa、Rbb、RccおよびRddは、上で定義されたとおりであ
る。
これらおよび他の例示的な置換基は、詳細な説明、実施例および特許請求の範囲におい
て詳細に記載されている。本発明は、いかなる方法によっても上記の置換基の例示的な列
挙によって限定されないと意図されている。
他の定義
用語「薬学的に受容可能な塩」とは、妥当な医学的判断の範囲内において、過度の毒性
、刺激作用、アレルギー反応など無しにヒトおよび下等動物の組織との接触において使用
するのに適し、かつ合理的なベネフィット/リスク比に見合う、塩のことを指す。薬学的
に受容可能な塩は、当該分野で周知である。例えば、Bergeらは、J.Pharma
ceutical Sciences(1977)66:1−19において薬学的に受容
可能な塩を詳細に説明している。本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩は、好適な無機
酸および有機酸ならびに無機塩基および有機塩基から誘導される塩を含む。薬学的に受容
可能な無毒性の酸付加塩の例は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸およ
び過塩素酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、
コハク酸もしくはマロン酸)と形成されるかあるいはイオン交換などの当該分野において
使用される他の方法を用いることによって形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に
受容可能な塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸
塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン
酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩
、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化
水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン
酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、
2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パル
ミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸
塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩
、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩な
どが挙げられる。適切な塩基に由来する薬学的に受容可能な塩としては、アルカリ金属塩
、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびN(C1〜4アルキル)塩が挙げられ
る。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム
、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの塩が挙げられる。さらなる薬学的に受容可
能な塩としては、適切なとき、対イオン(例えば、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン
、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸
イオンおよびアリールスルホン酸イオン)を用いて形成される無毒性のアンモニウム、四
級アンモニウムおよびアミンカチオンの塩が挙げられる。
投与が企図された「被験体」としては、ヒト(すなわち、任意の年齢群、例えば、小児
被験体(例えば、乳児、小児、青年)または成人被験体(例えば、若年成人、中年成人ま
たは高齢成人)の男性または女性)および/または非ヒト動物、例えば、哺乳動物(例え
ば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、
げっ歯類、ネコおよび/またはイヌ)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定
の実施形態において、被験体は、ヒトである。ある特定の実施形態において、被験体は、
非ヒト動物である。用語「ヒト」、「患者」および「被験体」は、本明細書中で交換可能
に使用される。
疾患、障害、および状態は、本明細書中で交換可能に使用される。
本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、用語「処置する(treat)
」、「処置する(treating)」および「処置(treatment)」は、被験
体が特定の疾患、障害または状態を罹患している間に行われ、その疾患、障害または状態
の重篤度を低下させるか、あるいは疾患、障害または状態の進行を遅延させるかまたは遅
くする行為(「治療処置」)を想定し、そしてまた、被験体が特定の疾患、障害または状
態を罹患し始める前に行われる行為(「予防処置」)を想定する。
一般に、化合物の「有効量」とは、所望の生物学的応答を惹起するために充分な量のこ
とを指す。当業者によって理解されるように、本発明の化合物の有効量は、所望の生物学
的目標、化合物の薬物動態学、処置される疾患、投与様式、ならびに被験体の年齢、健康
状態、および状態などの要因に依存して、変わり得る。有効量とは、治療処置および予防
処置を包含する。
本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、化合物の「治療有効量」とは、
疾患、障害または状態の処置において治療上の利点を提供するか、あるいはその疾患、障
害または状態に関連する1つまたはそれより多くの症状を遅延させるかまたは最小にする
ために充分な量である。化合物の治療有効量とは、その疾患、障害または状態の処置にお
いて治療上の利点を提供する、単独でかまたは他の治療と組み合わせての、治療剤の量を
意味する。用語「治療有効量」は、治療全体を改善させる量、疾患または状態の症状また
は原因を減少させるかまたは回避する量、あるいは別の治療剤の治療効力を増強する量を
包含し得る。
本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、化合物の「予防有効量」とは、
疾患、障害もしくは状態、またはその疾患、障害もしくは状態に関連する1つもしくはそ
れより多くの症状を予防するため、あるいはその再発を予防するために充分な量である。
化合物の予防有効量とは、その疾患、障害または状態の予防において予防上の利点を提供
する、単独でかまたは他の剤と組み合わせての、治療剤の量を意味する。用語「予防有効
量」は、予防全体を改善させる量、または別の予防剤の予防効力を増強する量を包含し得
る。
本発明の特定の実施形態の詳細な説明
本明細書中に広く記載されるように、本発明は、NMDA媒介性障害を含むがこれに限
定されない広範囲の障害の予防および/または処置に有用なオキシステロールを提供する
。これらの化合物は、他のオキシステロールと比べて、改善されたインビボ効力、薬物動
態学的(PK)特性、経口バイオアベイラビリティ、製剤化適性、安定性および/または
安全性を示すと予想される。
化合物
1つの局面において、本発明は、式(I):
Figure 2021054864

に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を特徴とし、式中、Rは、C1〜6
ルキルであり;RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6アルキルまたはカル
ボシクリルであるか;あるいはRおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒
になって、3〜8員環を形成し;Rは、存在しないか、または水素であり;Rおよび
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1〜6アルキルまたはカルボシクリルであ
るか;あるいはRおよびRの各々は、それらが結合している炭素原子と一緒になって
、3〜8員環を形成するか;またはRおよびRは、それらが結合している炭素原子と
一緒になって、3〜8員環を形成し;nは、1、2または3であり;
Figure 2021054864

は、単結合または二重結合を表し、ここで、一方の
Figure 2021054864

が二重結合であるとき、他方の
Figure 2021054864

は単結合であり;
Figure 2021054864

の一方が二重結合であるとき、Rは存在しない。
いくつかの実施形態において、Rは、置換C1〜6アルキルである。いくつかの実施
形態において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。いくつかの実施形態において、
は、メチル(例えば、−CHF、−CH、−CF、−CHOCHまたは−
CHOCHCH)、エチルまたはイソプロピルである。いくつかの実施形態におい
て、Rは、−CHである。いくつかの実施形態において、Rは、エチルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルであるか、あるいはRおよびRは、それらが結合してい
る炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成する。いくつかの実施形態において、3〜
8員環は、カルボシクリル環(例えば、シクロプロピル)である。いくつかの実施形態に
おいて、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6アルキルまたはカルボシク
リルである。いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、
メチル(例えば、−CH、−CF)、エチル(例えば、−CHCH、−CH
)、プロピル、イソプロピル、シクロプロピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、置換C1〜6アルキルである。いくつかの実施
形態において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。
いくつかの実施形態において、Rは、水素、メチル(例えば、−CH、−CF
、エチルまたはイソプロピル−である。
いくつかの実施形態において、Rは、置換C1〜6アルキルである。いくつかの実施
形態において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CH、−CF)、エチ
ル(例えば、−CHCH、−CHCF)、プロピル、イソプロピル、シクロプロ
ピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、水素である。いくつかの実施形態に
おいて、Rは、水素であり、Rは、C1〜6アルキル(例えば、メチル(例えば、−
CH、−CF)、エチル、イソプロピル)である。いくつかの実施形態において、R
は、C1〜6アルキルであり、Rは、C1〜6アルキルである。いくつかの実施形態
において、RおよびRは、−CHである。いくつかの実施形態において、Rは、
−CHであり、Rは、−CFである。いくつかの実施形態において、Rは、−C
であり、Rは、エチルである。いくつかの実施形態において、Rは、−CH
あり、Rは、イソプロピルである。
いくつかの実施形態において、
Figure 2021054864

の各々は、単結合である。
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、R
は、アルファ位に存在する。いくつかの実施形態において、Rは、ベータ位に存在す
る。
いくつかの実施形態において、Rは、存在しない。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、水素である。
いくつかの実施形態において、nは、1である。いくつかの実施形態において、nは、
1であり、RおよびRは、水素である。
いくつかの実施形態において、nは、2である。いくつかの実施形態において、nは、
2であり、RおよびRの各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1〜6アルキルまた
はカルボシクリルである。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(II):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、式(II−A)もしくは式(I
I−B):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(II−B−i)もしくは式(
II−B−ii):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(II−B−iii):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(III):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III)の化合物は、式(III−A)もしくは式
(III−B):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III−B)の化合物は、式(III−C)もしく
は式(III−D):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III−A)の化合物は、式(III−E)もしく
は式(III−F):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III)の化合物は、式(III−A−i−a)も
しくは式(III−B−i−a):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CHF、−CF、−C
OCHまたは−CHOCHCH)、エチルまたはイソプロピルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルであるか、あるいはRおよびRは、それらが結合してい
る炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成する。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、メチル(例
えば、−CH、−CF)、エチル(例えば、−CHCH、−CHCF)、プ
ロピル、イソプロピル、シクロプロピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、水素、メチル(例えば、−CH、−CF
またはエチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CH、−CF)、エチ
ル(例えば、−CHCH、−CHCF)、プロピル、イソプロピル、シクロプロ
ピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、化合物は、
Figure 2021054864

またはその薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(IV):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CHF、−CF、−C
OCHまたは−CHOCHCH)、エチルまたはイソプロピルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルであるか、あるいはRおよびRは、それらが結合してい
る炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成する。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、C1〜6
ルキルまたはカルボシクリルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立して、水素、メチル(例
えば、−CH、−CF)、エチル(例えば、−CHCH、CHCF)、プロ
ピル、イソプロピル、シクロプロピルまたはブチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、水素、メチル(例えば、−CH、−CF
またはエチルである。
いくつかの実施形態において、Rは、メチル(例えば、−CH、−CF)、エチ
ル(例えば、−CHCH、−CHCF)、プロピル、イソプロピル、シクロプロ
ピル、ブチルである。
いくつかの実施形態において、化合物は、
Figure 2021054864

またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V−A):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V−B):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(III)の化合物は、式(V−C)もしくは式(V
−D):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V−E):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(V−E)の化合物は、式(V−E−i):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(V−E−ii)もしくは(V
−E−iii):
Figure 2021054864

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物
は、
Figure 2021054864

Figure 2021054864

Figure 2021054864

Figure 2021054864

またはその薬学的に受容可能な塩から選択される。
薬学的組成物
別の局面において、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアおよび有効量の式(I)の
化合物を含む薬学的組成物を提供する。
本明細書中に提供される化合物は、医薬として使用されるとき、通常、薬学的組成物の
形態で投与される。そのような組成物は、薬学分野において周知の様式で調製され得、少
なくとも1つの活性な化合物を含む。
1つの実施形態において、薬学的組成物に関して、キャリアは、非経口キャリア、経口
または局所キャリアである。
本発明は、医薬品または薬として使用するための式(I)の化合物またはその薬学的組
成物にも関する。
一般的に、本明細書中に提供される化合物は、有効量で投与される。実際に投与される
化合物の量は、典型的には、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与
される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含
む)に照らして、医師によって決定される。
本明細書中に提供される薬学的組成物は、経口、直腸、経皮的、皮下、静脈内、筋肉内
および鼻腔内を含む種々の経路によって投与され得る。意図される送達経路に応じて、本
明細書中に提供される化合物は、好ましくは、注射可能な組成物、または経口用の組成物
、または軟膏、ローションもしくはパッチ(すべて経皮的投与用)として製剤化される。
経口投与用の組成物は、バルクの液体の溶液もしくは懸濁液またはバルクの粉末の形態
をとり得る。しかしながら、より一般的には、組成物は、正確な投薬を促進する単位剤形
で提供される。用語「単位剤形」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物に対する単位投与
量として好適な物理的に不連続の単位のことを指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤とと
もに所望の治療効果をもたらすと計算される所定量の活性な材料を含む。典型的な単位剤
形としては、液体組成物の予め測定され予め充填されたアンプルもしくは注射器、または
固体組成物の場合は丸剤、錠剤、カプセルなどが挙げられる。そのような組成物では、化
合物は、通常、少量の成分(約0.1〜約50重量%または好ましくは約1〜約40重量
%)であり、残りは、様々なビヒクルまたはキャリアおよび所望の投薬形態を形成するの
に役立つ加工助剤である。
経口投与に適した液体の形態は、緩衝剤、懸濁化剤および予製剤(dispensin
g agents)、着色剤、香料などを含む好適な水性または非水性のビヒクルを含み
得る。固体の形態は、例えば、以下の成分または同様の性質の化合物のいずれかを含み得
る:結合剤(例えば、微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチン);賦形剤
(例えば、デンプンまたはラクトース)、崩壊剤(例えば、アルギン酸、Primoge
lまたはトウモロコシデンプン);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);滑剤
(例えば、コロイド状二酸化ケイ素);甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン)
;または香味料(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジフレーバー)
注射可能組成物は、典型的には、注射可能な滅菌された生理食塩水もしくはリン酸緩衝
生理食塩水または当該分野で公知の他の注射可能なキャリアに基づくものである。従来ど
おり、そのような組成物における活性な化合物は、典型的には、しばしば約0.05〜1
0重量%である微量の成分であり、残りは、注射可能なキャリアなどである。
経皮的組成物は、一般に約0.01〜約20重量%、好ましくは、約0.1〜約20重
量%、好ましくは、約0.1〜約10重量%、より好ましくは、約0.5〜約15重量%
の範囲の量で活性成分(単数または複数)を通常含む、局所的軟膏またはクリームとして
製剤化される。軟膏として製剤化されるとき、活性成分は、典型的には、パラフィン軟膏
基剤または水混和性軟膏基剤と混和される。あるいは、活性成分は、例えば、水中油型ク
リーム基剤を含む、クリームとして製剤化され得る。そのような経皮的製剤は、当該分野
で周知であり、一般に、活性成分またはその製剤の皮膚浸透力または安定性を高めるさら
なる成分を含む。そのような公知の経皮的製剤および成分のすべてが、本明細書中に提供
される範囲内に含まれる。
本明細書中に提供される化合物は、経皮的デバイスによっても投与され得る。従って、
経皮的投与は、レザバータイプもしくは多孔質膜タイプまたは固体マトリックス種類のパ
ッチを用いて達成され得る。
経口的に投与可能な、注射可能な、または局所的に投与可能な組成物について上に記載
された構成要素は、単に代表的なものである。他の材料ならびに加工手法などは、Rem
ington’s Pharmaceutical Sciences,第17版,19
85,Mack Publishing Company,Easton,Pennsy
lvaniaのPart8(参照により本明細書中に援用される)に示されている。
経口的に投与可能な組成物、注射可能な組成物または局所的に投与可能な組成物のため
の上に記載された構成要素は、単なる代表である。他の材料ならびに加工手法などは、R
emington’s The Science and Practice of P
harmacy,21st edition,2005,Publisher:Lipp
incott Williams & WilkinsのPart8(参照により本明細
書中に援用される)に示されている。
本発明の化合物はまた、徐放形態でまたは徐放薬物送達系から投与され得る。代表的な
徐放材料の説明は、Remington’s Pharmaceutical Scie
ncesに見出すことができる。
本発明は、式(I)の化合物の薬学的に受容可能な製剤にも関する。1つの実施形態に
おいて、その製剤は、水を含む。別の実施形態において、この製剤は、シクロデキストリ
ン誘導体をさらに含む。最も一般的なシクロデキストリンは、結合される糖部分上に必要
に応じて1個またはそれより多くの置換基(それらとしては、メチル化、ヒドロキシアル
キル化、アシル化およびスルホアルキルエーテル置換が挙げられるが、これらに限定され
ない)を含む、それぞれ6個、7個および8個のα−1,4−結合グルコース単位からな
るα−、β−およびγ−シクロデキストリンである。特定の実施形態において、シクロデ
キストリンは、スルホアルキルエーテルβ−シクロデキストリン、例えば、Captis
ol(登録商標)としても公知のスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンである。
例えば、米国特許第5,376,645号を参照のこと。特定の実施形態において、この
製剤は、ヘキサプロピル−β−シクロデキストリンを含む。より具体的な実施形態におい
て、この製剤は、ヘキサプロピル−β−シクロデキストリン(水中10〜50%)を含む
本発明は、式(I)の化合物の薬学的に受容可能な酸付加塩にも関する。薬学的に受容
可能な塩を調製するために使用され得る酸は、無毒性の酸付加塩、すなわち、薬理学的に
許容され得るアニオンを含む塩(例えば、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、臭化水素酸塩、硝酸
塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩
、マレイン酸塩、フマル酸塩、安息香酸塩、パラ−トルエンスルホン酸塩など)を形成す
る酸である。
以下の製剤例は、本発明に従って調製され得る代表的な薬学的組成物を例証する。しか
しながら、本発明は、以下の薬学的組成物に限定されない。
例示的な製剤1−錠剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、乾燥粉
末として、乾燥ゼラチン結合剤とおよそ1:2の重量比で混合され得る。少量のステアリ
ン酸マグネシウムが、滑沢剤として添加される。その混合物は、打錠機において240〜
270mgの錠剤(錠剤1つあたり80〜90mgの活性な化合物)に形成される。
例示的な製剤2−カプセル剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、
乾燥粉末として、デンプン希釈剤とおよそ1:1の重量比で混合され得る。その混合物は
、250mgのカプセル剤(カプセル剤1つあたり125mgの活性な化合物)に充填さ
れる。
例示的な製剤3−液剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩(125m
g)が、スクロース(1.75g)およびキサンタンガム(4mg)と混合され得、得ら
れた混合物が混和され、No.10メッシュのU.S.篩に通され、次いで、先に調製さ
れていた微結晶性セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム(11:89
、50mg)の水溶液と混合され得る。安息香酸ナトリウム(10mg)、香料および着
色料が水で希釈され、撹拌しながら添加される。次いで、5mLの合計体積となるように
、十分な水が添加され得る。
例示的な製剤4−錠剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、乾燥粉
末として、乾燥ゼラチン結合剤とおよそ1:2の重量比で混合され得る。少量のステアリ
ン酸マグネシウムが、滑沢剤として添加される。その混合物は、打錠機において450〜
900mgの錠剤(150〜300mgの活性な化合物)に形成される。
例示的な製剤5−注射剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、滅菌
された緩衝食塩水である注射可能な水性媒質に、およそ5mg/mLの濃度に溶解または
懸濁され得る。
例示的な製剤6−錠剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、乾燥粉
末として、乾燥ゼラチン結合剤とおよそ1:2の重量比で混合され得る。少量のステアリ
ン酸マグネシウムが、滑沢剤として添加される。その混合物は、打錠機において90〜1
50mgの錠剤(錠剤1つあたり30〜50mgの活性な化合物)に形成される。
例示的な製剤7−錠剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、乾燥粉
末として、乾燥ゼラチン結合剤とおよそ1:2の重量比でおそらく混合され得る。少量の
ステアリン酸マグネシウムが、滑沢剤として添加される。その混合物は、打錠機において
30〜90mgの錠剤(錠剤1つあたり10〜30mgの活性な化合物)に形成される。
例示的な製剤8−錠剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、乾燥粉
末として、乾燥ゼラチン結合剤とおよそ1:2の重量比で混合され得る。少量のステアリ
ン酸マグネシウムが、滑沢剤として添加される。その混合物は、打錠機において0.3〜
30mgの錠剤(錠剤1つあたり0.1〜10mgの活性な化合物)に形成される。
例示的な製剤9−錠剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、乾燥粉
末として、乾燥ゼラチン結合剤とおよそ1:2の重量比で混合され得る。少量のステアリ
ン酸マグネシウムが、滑沢剤として添加される。その混合物は、打錠機において150〜
240mgの錠剤(錠剤1つあたり50〜80mgの活性な化合物)に形成される。
例示的な製剤10−錠剤:式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が、乾燥
粉末として、乾燥ゼラチン結合剤とおよそ1:2の重量比で混合され得る。少量のステア
リン酸マグネシウムが、滑沢剤として添加される。その混合物は、打錠機において270
〜450mgの錠剤(錠剤1つあたり90〜150mgの活性な化合物)に形成される。
注射剤の用量レベルは、約0.1mg/kg/時〜少なくとも10mg/kg/時の範
囲であり、すべて約1〜約120時間、特に、24〜96時間にわたる。約0.1mg/
kg〜約10mg/kgまたはそれより多くの前負荷ボーラス(preloading
bolus)も、適切な定常状態レベルを達成するために投与されてもよい。最大総用量
は、40〜80kgのヒト患者にとって約2g/日を越えると予想されない。
長期間の症状の予防および/または処置の場合、処置のためのレジメンは、通常、何ヶ
月または何年にも及ぶので、患者の利便性および許容のために経口投与が好ましい。経口
投与の場合、1日あたり1〜5回、特に2〜4回、典型的には3回の経口投与が、代表的
なレジメンである。これらの投薬パターンを使用するとき、各用量は、約0.01〜約2
0mg/kgの本明細書中に提供される化合物をもたらし、好ましい用量は、各々、約0
.1〜約10mg/kg、特に、約1〜約5mg/kgをもたらす。
経皮用量は一般に、注射用量を使用して達成されるレベルと類似であるかまたはより低
い血液中レベルを提供するように選択される。
CNS障害の発生を予防するために使用されるとき、本明細書中に提供される化合物は
、典型的には、医師の助言によりおよび医師の監視下において、上に記載された投与量レ
ベルで、その症状を発症する危険がある被験体に投与され得る。特定の症状を発症する危
険がある被験体としては、一般に、その症状の家族歴を有する被験体、またはその症状の
発症の影響を特に受けやすいと遺伝子検査もしくはスクリーニングによって特定された被
験体が挙げられる。
処置方法および使用方法
本発明の化合物(例えば、本明細書中に記載されるような式(I)の化合物およびその
薬学的に受容可能な塩)は、通常、NMDAの機能を調節するように、およびゆえに例え
ば被験体におけるCNS関連の症状の処置および予防のためのオキシステロールとして作
用するように、デザインされる。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される
化合物(例えば、本明細書中に記載されるような式(I)の化合物およびその薬学的に受
容可能な塩)は、通常、血液脳関門を透過するようにデザインされる(例えば、血液脳関
門を越えて輸送されるようにデザインされる)。調節は、本明細書中で使用されるとき、
例えば、NMDAレセプターの機能の阻害または増強のことを指す。特定の実施形態にお
いて、式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、NMDAのネガティブアロ
ステリック調節因子(NAM)として作用し得、NMDAレセプターの機能を阻害し得る
。特定の実施形態において、本発明、例えば、式(I)の化合物またはその薬学的に受容
可能な塩は、NMDAのポジティブアロステリック調節因子(PAM)として作用し得、
NMDAレセプターの機能を増強し得る。特定の(ceratin)実施形態において、
式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、NMDAの機能を調節するが、N
MDAのネガティブアロステリック調節因子(NAM)としてもポジティブアロステリッ
ク調節因子(PAM)としても作用しない。
いくつかの実施形態において、障害は、がんである。いくつかの実施形態において、障
害は、糖尿病である。いくつかの実施形態において、障害は、ステロール合成障害である
。いくつかの実施形態において、障害は、胃腸(GI)障害、例えば、便秘、過敏性腸症
候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病)、GI
に影響する構造障害、肛門障害(例えば、痔、内痔核、外痔核、肛門裂傷、肛門周囲膿瘍
、痔瘻)、結腸ポリープ、がん、大腸炎である。いくつかの実施形態において、障害は、
炎症性腸疾患である。
いくつかの実施形態において、障害は、スミス・レムリ・オピッツ症候群(SLOS)
である。いくつかの実施形態において、障害は、デスモステロローシスである。いくつか
の実施形態において、障害は、シトステロール血症である。いくつかの実施形態において
、障害は、脳腱黄色腫症(CTX)である。いくつかの実施形態において、障害は、メバ
ロン酸キナーゼ欠損症(MKD)である。いくつかの実施形態において、障害は、SC4
MOL遺伝子変異(SMO欠損症)である。いくつかの実施形態において、障害は、ニー
マン・ピック病である。いくつかの実施形態において、障害は、自閉症スペクトラム障害
(ASD)である。いくつかの実施形態において、障害は、フェニルケトン尿症に関連す
る。
NMDA調節に関連する例示的な症状としては、胃腸(GI)障害、例えば、便秘、過
敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病
)、GIに影響する構造障害、肛門障害(例えば、痔、内痔核、外痔核、肛門裂傷、肛門
周囲膿瘍、痔瘻)、結腸ポリープ、がん、大腸炎およびCNSの症状、例えば、本明細書
中に記載されるようなものが挙げられるが、これらに限定されない。
NMDA調節に関連する例示的なCNSの症状としては、適応障害、不安障害(強迫性
障害、心的外傷後ストレス障害、社会恐怖、全般性不安障害を含む)、認知障害(アルツ
ハイマー病および他の形態の認知症(例えば、前頭側頭型認知症)を含む)、解離性障害
、摂食障害、気分障害(うつ(例えば、産後うつ)、双極性障害、気分変調性障害、自殺
念慮を含む)、統合失調症または他の精神病性障害(統合失調感情障害を含む)、睡眠障
害(不眠を含む)、物質乱用関連障害、人格障害(強迫性人格障害を含む)、自閉症スペ
クトラム障害(Shank群のタンパク質(例えば、Shank3)に対する変異を伴う
ものを含む)、神経発達障害(レット症候群を含む)、多発性硬化症、ステロール合成障
害、疼痛(急性および慢性疼痛;頭痛、例えば、片頭痛を含む)、発作性障害(てんかん
発作重積状態および一遺伝子型のてんかん、例えばドラベ病および結節性硬化症症候群(
TSC)を含む)、脳卒中、外傷性脳損傷、運動障害(ハンチントン病およびパーキンソ
ン病を含む)および耳鳴が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態におい
て、本発明の化合物、例えば、式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、鎮
静または麻酔を誘導するために使用され得る。特定の実施形態において、式(I)の化合
物またはその薬学的に受容可能な塩は、適応障害、不安障害、認知障害、解離性障害、摂
食障害、気分障害、統合失調症または他の精神病性障害、睡眠障害、物質関連障害、人格
障害、自閉症スペクトラム障害、神経発達障害、ステロール合成障害、疼痛、発作性障害
、脳卒中、外傷性脳損傷、運動障害および視覚障害、聴力損失ならびに耳鳴の処置または
予防において有用である。いくつかの実施形態において、障害は、ハンチントン病である
。いくつかの実施形態において、障害は、パーキンソン病である。いくつかの実施形態に
おいて、障害は、炎症性疾患(例えば、狼瘡)である。
別の局面において、脳の興奮性に関連する症状を起こしやすいかまたはその症状に苦し
んでいる被験体における脳の興奮性を処置するかまたは予防する方法が提供され、その方
法は、その被験体に有効量の本発明の化合物、例えば、式(I)の化合物またはその薬学
的に受容可能な塩を投与することを含む。
なおも別の局面において、本発明は、本発明の化合物、例えば、式(I)の化合物また
はその薬学的に受容可能な塩と、別の薬理学的に活性な作用物質との併用を提供する。本
明細書中に提供される化合物は、唯一の活性な作用物質として投与され得るか、または他
の作用物質と併用して投与され得る。併用での投与は、例えば、別個の投与、連続的な投
与、同時の投与および交互の投与を含む、当業者にとって明らかな任意の手法によって進
められ得る。
疾患および障害
ステロール合成障害を処置する方法が本明細書中に記載される。例示的な障害は、本明
細書中に記載される。その方法は、被験体、例えば、SLOSなどのステロール合成障害
に罹患している被験体に、NMDAレセプター調節化合物を投与することを含む。例示的
な化合物は、本明細書中に記載される。
ステロール合成障害
1つの局面において、ステロール合成障害を処置するための方法が本明細書中に記載さ
れる。コレステロールは、成長および発生において不可欠な規則を有する。コレステロー
ルは、膜脂質であり、また、細胞の成長および分化、タンパク質のグリコシル化ならびに
シグナル伝達経路において重要な役割を果たす多くの分子の前駆体である。コレステロー
ルの生合成には、いくつかの酵素および中間体が関わる。コレステロールの生合成に関わ
るいずれかの酵素の欠損に起因する障害は、中間体の蓄積および生体分子の不均衡をもた
らし、先天性の骨格奇形、異形顔面特徴(dysmorphic facial fea
ture)、精神運動遅滞および成長障害をはじめとした障害をもたらす。ある実施形態
において、ステロール合成障害またはステロール合成障害の症候は、ステロール合成障害
に罹患している被験体に、本明細書中に記載される化合物(例えば、本明細書中に記載さ
れるようなNMDAレセプター調節化合物)を投与することによって処置され得る。さら
なる障害が、下記に記載される。
スミス・レムリ・オピッツ症候群
1つの局面において、スミス・レムリ・オピッツ症候群(もしくはSLOS、または7
−デヒドロコレステロールレダクターゼ欠損症)を処置するための方法が本明細書中に記
載される。SLOSは、コレステロール合成の先天異常である。小頭症、中等度から重度
の知的障害、感覚過敏症、常同行動、異形顔面特徴および第2/第3足指の合指症に加え
て、この疾患の特徴は、低レベルのセレブロステロール(24(S)−ヒドロキシコレス
テロール)である。SLOSは、コレステロール合成経路の最後の酵素の欠損に起因する
、常染色体劣性遺伝子の症状であり、低レベルまたは低レベル〜正常レベルの血漿コレス
テロールならびに高レベルの7−および8−デヒドロコレステロール(DHC;7DHC
および8DHC)を引き起こす。現在用いられている一般的な治療としては、食事由来の
コレステロール補充、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル補酵素Aレダクターゼ阻害
剤(スタチンとしても知られるHMG CoAレダクターゼ阻害剤)による処置、ならび
にコレステロールの産生および/または累積を高める作用物質による処置;ならびに潜在
的に毒性のコレステロール前駆体である7DHCおよび8DHCの蓄積を減少させること
が挙げられる。
デスモステロローシス
デスモステロローシスは、デスモステロールレダクターゼの欠乏であり、SLOSと類
似の表現型を有する。1つの局面において、本明細書中に記載される化合物でデスモステ
ロローシスを処置するための方法が本明細書中に記載される。
シトステロール血症
シトステロール血症は、2つのATP結合カセット(ABC)トランスポーター遺伝子
(ABCG5およびABCG8)における変異が原因の珍しい常染色体劣性障害である。
シトステロール血症は、腸からの植物ステロールおよびコレステロールの吸収を高める。
患者は、通常、腱黄色腫および結節状黄色腫ならびに早発性の冠動脈疾患を示す。1つの
局面において、本明細書中に記載される化合物でシトステロール血症を処置するための方
法が本明細書中に記載される。
脳腱黄色腫症(CTX)
1つの局面において、本明細書中に記載される化合物で脳腱黄色腫症(大脳コレステリ
ン沈着症またはVan Bogaert−Scherer−Epstein症候群とも称
される)を処置するための方法が本明細書中に記載される。CTXは、ステロール27−
ヒドロキシラーゼ酵素を産生するCYP27A1遺伝子における変異が原因であり得る。
ステロール27−ヒドロキシラーゼは、コレステロールを、腸における脂肪の吸収におい
て重要な胆汁酸(例えば、ケノデオキシコール酸)に代謝する。酵素の機能不全は、組織
におけるコレステロール蓄積をもたらし得る。CTXは、小児における下痢、成人におけ
る白内障、腱黄色腫、低い精神能力(reduced mental capabili
ty)および異常運動を特徴とする。
メバロン酸キナーゼ欠損症症候群(MKD)
メバロン酸キナーゼ欠損症(メバロン酸尿症(MKDのより重度の形態)、または周期
性発熱症候群を伴う高IgD症候群(HIDSすなわち高グロブリンD血症)(MKDの
より良性の形態)とも称される)は、メバロン酸キナーゼの不十分な活性の結果として、
尿中のメバロン酸の蓄積を引き起こす。MKDは、発育遅延、筋緊張低下、貧血、肝脾腫
大、異形特徴、精神遅滞および全般的な成長障害をもたらし得る。メバロン酸尿症は、身
体および精神の発達の遅れ、成長障害、嘔吐および下痢を伴う発熱の反復性エピソード、
肝臓、脾臓およびリンパ節の肥大、小頭症(小さい頭のサイズ)、白内障、低筋緊張、低
身長(short statute)、独特の顔面特徴、運動失調ならびに貧血を特徴と
する。HIDSは、リンパ節の腫大、関節痛、胃腸の問題および発疹を伴う発熱の再発性
エピソードを特徴とする。1つの局面において、本明細書中に記載される化合物でMKD
を処置するための方法が本明細書中に記載される。
SC4MOL遺伝子変異(SMO欠損症)
SC4MOL遺伝子欠損は、コレステロール生合成経路における遺伝的障害(例えば、
新規ステロールオキシダーゼをコードするSC4MOL遺伝子における変異)である。S
C$MOL欠損は、血液、皮膚薄片または初代皮膚線維芽細胞において検出され得るジメ
チルステロールおよびモノメチルステロールの蓄積を特徴とする。1つの局面において、
本明細書中に記載される化合物でSMO欠損症を処置するための方法が本明細書中に記載
される。
ニーマン・ピック病
ニーマン・ピック病は、代謝に影響する遺伝子変異に起因するリソソーム蓄積症である
。ニーマン・ピック病は、身体がコレステロールおよび他の脂肪性物質(脂質)を輸送で
きないことに起因して、それらの物質の異常な蓄積に至る。この蓄積は、患部を損傷する

自閉症
1つの局面において、自閉症スペクトラム障害または自閉症を処置するための方法が本
明細書中に記載される。自閉症スペクトラム障害(ASD)および自閉症とは、脳の発達
の複雑な障害の一群のことを指す。自閉症は、通常、社会的な相互作用、例えば、言語に
よるコミュニケーションおよび言語によらないコミュニケーションが困難であることを特
徴とする。自閉症を有する個体には、反復性の行動が見られることも多い。自閉症は、知
的障害、運動協調性および注意の困難、ならびに身体的な健康問題、例えば、睡眠障害お
よび胃腸障害を伴い得る。自閉症を有する個体は、視覚的な技術、音楽、数学および芸術
に優れることもある。自閉症とは、自閉症障害、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発
達障害(PDD−NOS)およびアスペルガー症候群のことを指し得る。自閉症とは、一
遺伝子が原因の自閉症、例えば、シナプトパチー(synaptophathy’s)、
例えば、レット症候群、脆弱X症候群、アンジェルマン症候群のことも指す。
フェニルケトン尿症に関連する障害
1つの局面において、本明細書中に記載される化合物でフェニルケトン尿症に関連する
障害(例えば、認知障害)を処置するための方法が本明細書中に記載される。フェニルケ
トン尿症は、低コレステロール血症(hypochesterolemia)および低ビ
タミンD状態に至り得る。総コレステロールおよび低密度コレステロールならびに25−
ヒドロキシビタミンDは、フェニルケトン尿症に罹患していない被験体と比べて、フェニ
ルケトン尿症に罹患している被験体において低下していると見出された(Clin.Ch
im.Acta 2013,416:54−59)。24S−ヒドロキシコレステロール
および27S−ヒドロキシコレステロールおよび7α−ヒドロキシコレステロール(例え
ば、それぞれ末梢および肝臓のコレステロールの***を代表する)は、フェニルケトン尿
症に罹患している被験体において有意に低下していると示された一方で、7β−ヒドロキ
シコレステロール(例えば、酸化ストレスを反映する)は、フェニルケトン尿症に罹患し
ている被験体において有意に増加した。24S−OHCおよび7β−ヒドロキシコレステ
ロールのレベルの変化は、フェニルアラニンのレベルと相関し、27S−ヒドロキシコレ
ステロールのレベルは、フェニルケトン尿症に罹患している被験体において25−ヒドロ
キシビタミンDのレベルと相関し得る。
省略形
PCC:クロロクロム酸ピリジニウム;t−BuOK:カリウムtert−ブトキシド
;9−BBN:9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン;Pd(t−BuP):ビス
(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0);AcCl:塩化アセチル;i
−PrMgCl:塩化イソプロピルマグネシウム;TBSCl:tert−ブチル(クロ
ロ)ジメチルシラン;(i−PrO)Ti:チタンテトライソプロポキシド;BHT:
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシド;Me:メチル;Ph:フェニル;E
t:エチル;Bz:ベンゾイル;DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド;DCM:ジ
クロロメタン;DMAP:4−ジメチルアミノピリジン;DMP:デス・マーチン・ペル
ヨージナン;EtOAc:酢酸エチル;TEA:トリエチルアミン;AlaOH:アラニ
ン;Boc:t−ブトキシカルボニル。Py:ピリジン(pydidine);TBAF
:フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム;THF:テトラヒドロフラン;TMS:トリ
メチルシリル。MAD:メチルアルミニウムビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノキシド);NaSO:硫酸ナトリウム;Na:チオ硫酸ナトリウム
;PE:石油エーテル;MeCN:アセトニトリル;MeOH:メタノール;Py:ピリ
ジン、Boc:t−ブトキシカルボニル;MTBE:メチルtert−ブチルエーテル。
本明細書中に記載される本発明がより充分に理解され得る目的で、以下の実施例を示す
。本願に記載される合成のおよび生物学的な実施例は、本明細書中に提供される化合物、
薬学的組成物および方法を例証するために提供されるものであって、決してその範囲を限
定すると解釈されるべきでない。
本明細書中で割り当てられる立体化学(例えば、ステロイドのC25位またはC27位
への「R」または「S」の割り当て)は、暫定的に(例えば、ランダムに)割り当てられ
得る。例えば、C25位は、絶対配置が「S」であるとき、「R」配置で描かれることが
ある。また、C25位は、絶対配置が「R」であるとき、「S」配置で描かれることがあ
る。
実施例1.化合物1の合成
Figure 2021054864

工程1。無水CHCl(5mL)中の反応物A1(700mg,1.73mmol
)の溶液に、デス・マーチン試薬(1.09g,2.59mmol)を小分けにして0℃
において添加した。この反応混合物を25℃で3時間撹拌した。この混合物を飽和NaH
CO/Na水溶液(1:3,15mL)でクエンチし、EtOAcで抽出し
た(2×50mL)。次いで、有機相をブライン(50mL)で洗浄し、NaSO
乾燥させ、濃縮して、A2を粗残渣として得(700mg)、これをさらに精製せずに次
の工程において直接使用した。
工程2。トルエン(10mL)中のBHT(2.29g,10.4mmol)の溶液に
、AlMe(2.61mL,5.22mmol)の溶液(トルエン中2M)を25℃に
おいて添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌し、その後、トルエン(5mL)
中のA2(700mg,1.74mmol)の溶液を窒素下、−78℃において添加した
。この混合物をさらに30分間撹拌し、その後、MeMgBr(EtO中3.0M、1
.74mL,5.22mmol)を−78℃において滴下により添加した。この反応混合
物をこの温度で3時間撹拌し、次いで、−78℃の飽和NHCl水溶液(30mL)で
クエンチした。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキをEtOAcで洗浄した(2×50
mL)。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲル(PE/EtO
Ac=10/1〜8/1)により精製して、化合物1(120mg,17%)をオフホワ
イトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.30 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 2.40-
2.30 (m, 1H), 1.99-1.98(m, 3H), 1.70-1.57(m, 4H), 1.46-1.17 (m, 28H), 1.11-0.92
(m, 8H), 0.67 (s,3H). LCMS Rt=1.503分(2分間のクロマトグラフィー
、10−80AB)、C2849[M+H]のMS ESI計算値417、C
45[M−2HO+H]の実測値381。
実施例2.化合物2および3の合成
Figure 2021054864

工程1。EtOAc(10mL)中の化合物1(55mg,0.131mmol)の溶
液に、Pd/C(50mg)を添加した。この反応混合物を水素(50psi)下、50
℃で12時間撹拌し、その後、それをセライトパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し
、得られた残渣をシリカゲル(PE/EtOAc=10/1)により精製して、化合物2
(5mg,9%)と化合物3(47.8mg,87%)の両方をそれぞれオフホワイトの
固体として得た。化合物2:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.96 (d, J = 12.4 Hz, 1H),
1.80-1.62 (m, 1H), 1.60-1.57(m, 3H),1.46-1.24 (m, 28H), 1.21-0.92 (m, 10H), 0.9
0 (s, 3H), 0.70-0.64 (m,4H). LCMS Rt=1.568分(2分間のクロマトグラ
フィー、10−80AB)、C2851[M+H]のMS ESI計算値419
、C2847[M−2HO+H]の実測値383。化合物3:1H NMR (400 MHz, C
DCl3) δ 1.98-1.79 (m, 5H),1.75-1.57 (m, 2H), 1.55-0.98 (m, 34H) ,0.96 (s, 3H),
0.91 (d, J = 8.4 Hz, 3H), 0.64 (s, 3H). LCMS Rt=1.590分(2分間の
クロマトグラフィー、10−80AB)、C2851[M+H]のMS ESI
計算値419、C2847[M−2HO+H]の実測値383
実施例3.化合物4、5および6の合成
Figure 2021054864

工程1。40%HBr(150mL)中のプロピオール酸B1(20g,285mmo
l)の混合物を110℃で2時間撹拌した。この混合物を氷水中で冷却した。沈殿した固
体を濾別し、過剰な水で洗浄して、B2(25g,58%)を茶色固体として得た。1H N
MR (400 MHz, CDCl3) δ 9.69 (br.s., 1H), 7.76(d, J = 14.4 Hz, 1H), 6.54 (d, J =
13.6 Hz, 1H)。
工程2。MeOH(15mL)中のB2(8.5g,56.3mmol)の懸濁液に、
98%HSO(2.80g,28.1mmol)を添加した。この混合物を25℃で
24時間撹拌した。この反応混合物を減圧中でエバポレートした。蒸留物を水(20mL
)で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させて、B3(7g,75%)を無
色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.61 (d, J = 14.0Hz, 1H), 6.53(d
, J = 14.0 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H)。
工程3。N下の無水THF(300mL)中のPhPMeBr(67.5g,18
9mmol)の懸濁液に、t−BuOK(21.2g,189mmol)を添加した。6
0℃で30分間撹拌した後、A3(20g,63.1mmol)を添加した。得られた混
合物を60℃で4時間撹拌した。この反応混合物を氷水(500mL)に注ぎ、EtOA
cで抽出した(2×500mL)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、
濃縮した。その残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=1
5/1)により精製して、A4(18g,91%)をオフホワイトの固体として得た。1H
NMR (400 MHz, CDCl3) δ5.39-5.32 (m, 1H), 4.85(s, 1H), 4.71 (s, 1H), 3.59-3.47
(m, 1H), 2.36-2.17 (m, 2H), 2.07-1.94 (m,2H),1.89-1.65 (m, 9H), 1.60-1.39 (m,
6H), 1.26-0.92 (m, 8H), 0.59 (s, 3H)。
工程4。無水DCM(150mL)中のA4(18g,57.2mmol)の溶液に、
AcO(8.75g,85.8mmol)およびDMAP(13.9g,114mmo
l)を添加した。この混合物を25℃で2時間撹拌した。この反応混合物を水(200m
L)で希釈し、DCMで抽出した(3×150mL)。合わせた有機層を飽和NaHCO
(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ
、濾過し、濃縮して、A5(20g,99%)をオフホワイトの固体として得た。
工程5。窒素雰囲気下、30℃の無水THF(150mL)中のA5(30g,84.
1mmol)の溶液に、9−BBN(THF中0.5M,185mL,92.5mmol
)を添加した。この混合物を75℃で3時間撹拌した。この反応混合物を30℃に冷却し
、(E)−メチル3−ブロモアクリレート(15.2g,92.5mmol)、CsF(
25.5g,168mmol)およびPd(t−BuP)(4.55g,8.40m
mol)を添加した。得られた混合物を75℃で16時間撹拌した。この反応物を冷却し
、水(300mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した(3×300mL)。合わせた
有機層をNaSOで乾燥させ、シリカゲルパッドで濾過し、濃縮した。その残渣をM
eOHから磨砕して(triturated)、A6(20g,54%)をオフホワイト
の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.00-6.90 (m, 1H), 5.81(d, J =15.6
Hz, 1H), 5.37 (d, J = 4.5 Hz, 1H),4.66-4.53 (m,1H), 3.73 (s, 3H), 2.36-2.24 (m
, 3H), 2.03 (s, 3H), 2.00-1.79 (m,6H),1.65-1.38 (m, 8H), 1.34-1.05 (m, 6H), 1.0
1 (s, 3H), 0.95 (d, J = 6.5 Hz,3H), 0.69(s, 3H)。
工程6。無水MeOH(250mL)中のA6(20g,45.1mmol)の懸濁液
に、AcCl(2.82g,36.0mmol)を添加した。この混合物を25℃で16
時間撹拌した。この反応混合物を濃縮して、MeOHの大部分を除去し、EtOAc(5
00mL)で希釈し、飽和NaHCO(500mL)、ブライン(300mL)で洗浄
し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルでのカラム
クロマトグラフィー(PE/EtOAc/DCM=8/1/1)により精製して、A7(
12g,67%)をオフホワイトの固体として得た。
工程7。THF(150mL)中のA7(12g,29.9mmol)の溶液に、5%
Pt/C(2g)を添加した。この混合物を脱気およびHでパージすることを数回行い
、Hバルーン下、25℃で4時間撹拌した。この反応混合物をセライトパッドで濾過し
、濾液を濃縮して、A8(12g,100%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR
(400 MHz, CDCl3) δ 5.34 (d, J =5.0Hz, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.57-3.45 (m, 1H), 2
.33-2.21 (m, 4H), 2.05-1.65 (m,7H),1.48-1.32 (m, 6H), 1.31-0.88 (m, 17H), 0.67
(s, 3H)。
工程8。DCM(300mL)中のA8(27g,67.0mmol)の溶液に、DM
P(85.2g,201mmol)を25℃において添加した。この反応物を25℃で1
時間撹拌した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を0℃の飽和Na
(400ml)に注ぎ、EtOAcで抽出した(3×300mL)。合わせた有機
層を飽和NaHCO(2×250mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、Na
で乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、A9(27g,粗)を油状物として得、こ
れをさらに精製せずに次の工程のために直接使用した。
工程9。トルエン(250mL)中のBHT(88.8g,403mmol)の溶液に
、AlMe(100mL,201mmol,トルエン中2M)を25℃未満において滴
下により添加した。この溶液を25℃で1時間撹拌した。トルエン(250mL)中のA
9(27g,67.3mmol)の溶液を−78℃において滴下により添加した。−78
℃で1時間撹拌した後、MeMgBr(67.0mL,201mmol,エチルエーテル
中3M)を−78℃において滴下により添加した。得られた溶液を−78℃〜−50℃で
3時間撹拌した。この反応を−78℃の飽和クエン酸溶液(400mL)によってクエン
チした。25℃で0.5時間撹拌した後、得られた混合物を濾過し、濾液をEtOAcで
抽出した(3×300mL)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧
中で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルカラム(PE/EtOAc=5/1)により精
製して、生成物(18.5g,66%)を得て、その生成物の70mgを再結晶して(P
E/EtOAc=10mL/2mL)、A27(67mg)をオフホワイトの固体として
得た。A27:1HNMR(400 MHz, CDCl3) δ 5.30-5.28 (m, 1H), 3.65(s, 3H), 2.40-0.9
1 (m, 37H), 0.66 (s, 3H). LCMS Rt=1.562分(2分間のクロマトグラフィ
ー、10−80AB)、C2743[M+H−HO]のMS ESI計算値3
99、実測値399。
工程10。THF(135mL)中のLiAlH(6.11g,161mmol)の
溶液に、0℃のTHF(135mL)中のA27(27g,64.8mmol)の溶液を
滴下により添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。HO(100mL)を0
℃において添加した。この反応混合物を濾過し、THFで洗浄した(2×100mL)。
濾液を減圧中で濃縮して、粗生成物を得、これをEtOAc(100mL)で洗浄して、
化合物4(25g,100%)を得て、その生成物の30mgを再結晶して(EtOAc
,3mL)、化合物4(27mg)をオフホワイトの固体として得た。
化合物4:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.31-5.29 (m, 1H),3.70-3.60 (m, 2H), 2.43-2
.40 (m, 1H), 2.20-0.90 (m, 37H), 0.67 (s,3H). LCMS Rt=1.402分(2
分間のクロマトグラフィー、10−80AB)、C2645[M+H]のMS
ESI計算値389、C2643O[M+H−HO]の実測値371。
工程11。DCM(180mL)中の化合物4(18g,46.3mmol)の溶液に
、DMP(58.5g,138mmol)を0℃において添加した。この反応物を25℃
で1時間撹拌した。この混合物を0℃の飽和Na(100mL)に注いだ。こ
の混合物をEtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層を飽和NaHCO
(2×150mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾
過し、減圧中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルカラム(PE/EtOAc=
5/1)により精製して、A10(13g,73%)をオフホワイトの固体として得た。
1HNMR(400 MHz, CDCl3) δ 9.76 (t, J = 1.8Hz, 1H), 5.33-5.27 (m, 1H),2.46-2.31
(m, 3H), 2.10-0.72 (m, 34H), 0.67 (s, 3H)。
工程12。THF(100mL)中のA10(10g,25.8mmol)の溶液に、
MeMgBr(51mL,154mmol)をN下、0℃において添加した。この反応
物を25℃で1時間撹拌した。この反応を飽和NHCl(30mL)によりクエンチし
、EtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層をブライン(50mL)で
洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、粗生成物を得、これをシ
リカゲルカラム(PE/EtOAc=10/1)により精製して、A11(4.1g,4
0%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 5.30-5.29 (m, 1H
),3.81-3.77 (m, 1H), 2.43-2.39 (m, 1H),1.99-0.76 (m, 40H), 0.67 (s, 3H)。
工程13。A11(400mg,0.993mmol)の混合物をSFC分離(カラム
:Chiralpak AD 250×30mm I.D.,5μm;移動相:超臨界C
/MeOH+NHO=55/45;流速:60ml/分;波長:220nm)
により精製して、化合物5(ピーク1,120mg,30%)をオフホワイトの固体とし
て、および化合物6(ピーク2,150mg,38%)をオフホワイトの固体として得た
。化合物5:1HNMR(400 MHz, CDCl3) δ 5.32-5.27 (m, 1H),3.85-3.72 (m, 1H), 2.45-
2.40 (m, 1H), 2.06-1.91 (m, 3H), 1.88-1.65(m, 3H),1.54-1.33 (m, 12H), 1.32-0.87
(m, 22H), 0.68 (s, 3H). LCMS Rt=1.267分(2分間のクロマトグラフィ
ー、30−90AB)、C2747[M+H]のMS ESI計算値403、C
2745O[M−HO+H]の実測値385。
化合物6:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.27 (m, 1H),3.84-3.75 (m, 1H), 2.45-2
.40 (m, 1H), 2.06-1.92 (m, 3H), 1.89-1.64(m, 3H),1.56-0.79 (m, 34H), 0.67 (s, 3
H). LCMS Rt=1.262分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、
2747[M+H]のMS ESI計算値403、C2745O[M−H
O+H]の実測値385。
実施例4.化合物7および8の合成
Figure 2021054864

工程1。DCM(40mL)中のA11(3.6g,8.94mmol)の溶液に、D
MP(11.3g,26.8mmol)を0℃において添加した。この反応物を25℃で
1時間撹拌した。この混合物を0℃の飽和Na(60ml)に注ぎ、EtOA
cで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液(2×50m
L)、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮
して、粗生成物を得、これをシリカゲルカラム(PE/EtOAc=15/1)により精
製して、A13(1.4g,39%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MH
z, CDCl3) δ 5.33-5.31 (m,1H),2.50-2.30 (m, 3H), 2.16 (s, 3H), 2.02-0.94 (m, 34
H), 0.69 (s, 3H)。
工程2。N下、−10℃の無水THF(10mL)中のA13(288mg,0.7
18mmol)の溶液に、EtMgBr(ジエチルエーテル中3M,1.43mL,4.
30mmol)を滴下により添加した。この混合物を25℃で3時間撹拌した。この混合
物を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した(3×10mL)
。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣を、DCMで
溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、A14(105mg,3
4%)をオフホワイトの固体として得た。
工程3。A14(105mg,0.244mmol)をSFC(カラム:Chiral
pak AD 250×30mm I.D.,5μm;移動相:超臨界CO/EtOH
+NHO=70/30;流速:60ml/分;波長:220nm)により分離して
、化合物7(ピーク1,21.4mg,28%)をオフホワイトの固体として、および化
合物8(ピーク2,12.4mg,16%)をオフホワイトの固体として得た。
化合物7:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.32-5.28 (m, 1H), 2.45-2.40 (m, 1H),2.04-1
.93 (m, 3H), 1.81-1.65 (m, 3H), 1.52-0.79(m, 39H), 0.68 (s, 3H). LCMS Rt
=1.378分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C2951
M+H]のMS ESI計算値431、C2947[M+H−2HO]の実測値
395。
化合物8:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.32-5.28 (m, 1H), 2.45-2.40 (m, 1H),2.05-1
.94 (m, 3H), 1.88-1.63 (m, 4H), 1.52-0.83(m, 38H), 0.68 (s, 3H). LCMS Rt
=1.374分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C2951
M+H]のMS ESI計算値431、C2947[M+H−2HO]の実測値
395。
実施例5.化合物9および10の合成
Figure 2021054864

工程1。N下、0℃の無水THF(5mL)中のA13(500mg,1.24mm
ol)の溶液に、i−PrMgCl(THF中2M,6.2mL,12.3mmol)を
滴下により添加した。この反応混合物を25℃で16時間撹拌した。この反応混合物を0
℃に冷却し、飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した(3×1
0mL)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣をシ
リカゲルでのカラムクロマトグラフィー(DCM/アセトン=500/1)により精製し
て、A16(160mg,29%)をオフホワイトの固体として得た。
工程2。A16(100mg,0.224mmol)をSFC(カラム:Chiral
pak AD 250×30mm I.D.,5um;移動相:超臨界CO/EtOH
+NHO=65/35;流速:60ml/分;波長:220nm)により分離して
、化合物9(ピーク1,26.2mg,26%)をオフホワイトの固体として、および化
合物10(ピーク2,18.8mg,19%)をオフホワイトの固体として得た。
化合物9:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.27 (m, 1H), 2.45-2.40 (m,1H), 2.06-1
.92 (m, 3H), 1.88-1.64 (m, 5H), 1.52-0.78(m, 39H), 0.68 (s, 3H). LCMS Rt
=1.444分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C3053
M+H]のMS ESI計算値445、C3049[M+H−2HO]の実測値
409。
化合物10:1HNMR(400 MHz, CDCl3) δ 5.32-5.28 (m, 1H), 2.45-2.40 (m, 1H),2.05-
1.93 (m, 3H), 1.88-1.65 (m, 5H), 0.84-1.52(m, 39H), 0.68 (s, 3H). LCMS R
t=1.442分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C3053
[M+H]のMS ESI計算値445、C3049[M+H−2HO]実測値
409。
実施例6.化合物11および12の合成
Figure 2021054864

工程1。THF(5mL)中のA13(300mg,0.748mmol)の溶液に、
TMSCF(106mg,0.748mmol)を25℃において添加した。この反応
物を25℃で1時間撹拌した。TBAF(271mg,1.04mmol)を25℃にお
いて添加した。この反応物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した(2×10mL)。合わせ
た有機層を飽和NaHCO(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、Na
SOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、A18(100mg)をオフホワイトの
固体として得た。
工程2。A18(100mg.212μmol)をSFC分離(カラム:Chiral
pak AD 250×30mm I.D.,5μm;移動相:超臨界CO/MeOH
+NHO=70/30;流速:60ml/分;波長:220nm)により精製して
、化合物11(ピーク1,25.6mg,26%)および化合物12(ピーク2,30m
g,30%)をオフホワイトの固体として得た。
化合物11:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.28 (m, 1H),2.45-2.40 (m, 1H), 2.06
-1.93 (m, 3H), 1.90-1.61 (m, 6H), 1.56-1.38(m, 9H),1.35 (s, 3H), 1.32-0.82 (m,
19H), 0.68 (s, 3H).LCMS Rt=1.327分(2分間のクロマトグラフィー、3
0−90AB)、C2844O[M−HO+H]のMS ESI計算値453
、実測値453。化合物12:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.34 - 5.28 (m, 1H),2.45
- 2.40 (m, 1H), 2.06 - 1.92 (m, 3H), 1.90 -1.66 (m, 5H), 1.56 - 1.33 (m,13H), 1
.31 - 0.87 (m, 19H), 0.68 (s, 3H). LCMS Rt=1.320分(2分間のクロマ
トグラフィー、30−90AB)、C2844O[M−HO+H]のMS E
SI計算値453、実測値453。
実施例7.化合物13および14の合成
Figure 2021054864

工程1。THF(5mL)中のA10(400mg,1.03mmol)の溶液に、T
MSCF(365mg,2.57mmol)を25℃において添加した。この混合物を
25℃で1時間撹拌した。TBAF(806mg,3.09mmol)を添加した。この
混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を水(30mL)に注ぎ、飽和ブラインで
洗浄し(2×20mL)、NaSOで乾燥させ、減圧中で濃縮して、A20(190
mg,40%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.
28 (m, 1H),4.00-3.85 (m, 1H), 2.50-2.35 (m,1H), 2.11-1.93 (m, 4H), 1.89-1.61 (m
, 5H),1.53-1.35 (m, 8H), 1.31-1.05 (m,11H), 1.01 (s, 9H), 0.68 (s, 3H). LCM
S Rt=1.301分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C27
O[M−HO+H]のMS ESI計算値439、実測値439。
工程2。A20(190mg,0.416mmol)を25℃においてSFC(カラム
:Chiralpak AD 250×30mm I.D.,5um;移動相:超臨界C
/MeOH+NHO=65/35;流速:60ml/分;波長:220nm)
により精製して、化合物13(ピーク1,38.4mg,20%)および化合物14(ピ
ーク2,47.6mg,25%)をオフホワイトの固体として得た。
化合物13:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.34 - 5.27 (m, 1H),3.98 - 3.84 (m, 1H),
2.45-2.40 (m, 1H), 2.08 - 1.92 (m, 4H),1.89 - 1.64 (m,6H), 1.53 - 1.36 (m, 7H),
1.33 - 1.21 (m, 3H), 1.21 - 1.08 (m, 7H),1.07 - 0.90(m, 10H), 0.68 (s, 3H). L
CMS Rt=1.302分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C27
44[M+H]のMS ESI計算値457、C2742O[M+H
−HO]の実測値439。化合物14:1HNMR(400 MHz,CDCl3) δ 5.34-5.28 (m, 1H),
3.95-3.89 (m, 1H), 2.45-2.40 (m, 1H),2.06-1.92(m, 4H), 1.89-1.59 (m, 7H), 1.54
-1.34 (m, 8H), 1.32-1.21 (m, 2H), 1.20-1.05(m,8H), 1.04-0.90 (m, 8H), 0.68 (s,
3H). LCMS Rt=1.299分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)
、C2744[M+H]のMS ESI計算値457、C2742
[M+H−HO]の実測値439。
実施例8.化合物17の合成
Figure 2021054864

工程1。N下、25℃の無水THF(10mL)中の、A27(500mg,1.2
0mmol)および(i−PrO)Ti(341mg,1.20mmol)の溶液に、
EtMgBr(ジエチルエーテル中3M,1.39mL,4.19mmol)を滴下によ
り添加した。この混合物を25℃で16時間撹拌した。この反応混合物をブライン(15
mL)でクエンチし、EtOAc(20mL)で希釈し、セライトパッドで濾過し、濾液
をEtOAcで抽出した(2×20mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥さ
せ、濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE/E
tOAc=20/1)により精製して、化合物17(220mg,44%)をオフホワイ
トの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.27 (m, 1H),2.50-2.40 (m,1
H), 2.06-1.92 (m, 3H), 1.88-1.63 (m, 5H),1.54-1.34 (m, 10H),1.29-0.90 (m, 19H),
0.76-0.65 (m, 5H), 0.47-0.40 (m, 2H). LCMS Rt=1.294分(2分間のク
ロマトグラフィー、30−90AB)、C2847[M+H]のMS ESI計
算値415、C2845O[M+H−HO]の実測値397。
実施例9.化合物18、19および20の合成
Figure 2021054864

工程1。DCM(20mL)中のA8(1.4g,3.47mmol)の溶液に、DM
P(2.94g,6.94mmol)を25℃において添加した。この混合物を25℃で
2時間撹拌した。この混合物を0℃の飽和Na(100ml)に注ぎ、EtO
Acで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層を飽和NaHCO(2×80mL
)、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧中で濃縮して、A
9(1.5g,粗)をオフホワイトの固体として得た。
工程2。トルエン(20mL)中のBHT(4.93g,22.4mmol)の溶液に
、0℃のAlMe(5.60mL,トルエン中2M,11.2mmol)を滴下により
添加した。この反応混合物を25℃で1.5時間撹拌した。トルエン(20mL)中のA
9(1.5g,3.74mmol)の溶液を−70℃において添加した。得られた混合物
を−70℃で1時間撹拌した。−70℃のEtMgBr(3.73mL,ジエチルエーテ
ル中3.0M,11.2mmol)を添加した。この反応混合物を−70℃でさらに1時
間撹拌した。この反応をNHCl(100mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した
(2×100mL)。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄した。有機層をN
SOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これをPE/EtO
Ac=10/1で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、A30(60
0mg,35%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.31-5.26 (m, 1
H), 3.67(s, 3H), 2.41-2.19 (m, 3H),2.07-1.91 (m, 3H), 1.88-1.61 (m, 5H), 1.55-1
.33 (m,11H), 1.31-1.01 (m, 10H), 1.00-0.80(m, 7H), 0.67 (s, 3H)。
工程3。THF(5mL)中のA30(550mg,1.27mmol)の溶液に、−
70℃のMeLi(3.17mL,5.08mmol)を添加した。この混合物を−70
℃で10分間撹拌した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、EtOA
cで抽出した(2×20mL)。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na
SOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この混合物を、50mgの出発物質か
ら合成された別のバッチと合わせた。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/
EtOAc=10/1)により精製して、化合物18(270mg,49%収率)を白色
固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.28 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 2.36(d, J=
13.1 Hz, 1H), 2.08-1.91 (m, 3H), 1.89-1.69(m, 3H), 1.65-1.60 (m, 3H),1.51-1.32
(m, 8H), 1.30-1.17 (m, 11H), 1.15-1.01 (m,8H), 0.99-0.81 (m, 9H),0.68 (s, 3H).
LCMS Rt=1.372分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C
51[M+H]のMS ESI計算値431、C2947[M+H−2H
O]の実測値395。
工程4。EtOAc(10mL)中の化合物18(200mg,0.464mmol)
の溶液に、Pd/C(100mg)を25℃において添加した。この混合物をH下、5
5℃で12時間撹拌した。この反応混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAcで洗浄した
(2×40mL)。この混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これをPE/EtO
Ac=10/1で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、化合物19(
6.6mg)および化合物20(10.2mg)をオフホワイトの固体として得た。
化合物19:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.02-1.95 (m, 1H), 1.94-1.72 (m, 4H),1.52
-1.31 (m, 14H), 1.27-1.16 (m, 14H),1.14-0.99 (m, 7H), 0.97 (s, 3H),0.95-0.89 (m
, 6H), 0.65 (s, 3H).LCMS Rt=1.432分(2分間のクロマトグラフィー、3
0−90AB)、C2953[M+H]のMS ESI計算値433、C29
49[M+H−2HO]の実測値397。
化合物20:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.96 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 1.86-1.75(m, 1
H), 1.58-1.50 (m, 5H), 1.49-1.29 (m, 10H),1.21 (s, 13H), 1.13-0.95 (m,8H), 0.94
-0.84 (m, 7H), 0.82 (s, 3H), 0.64 (s, 4H). LCMS Rt=1.431分(2分間
のクロマトグラフィー、30−90AB)、C2953[M+H]のMS ES
I計算値433、C2949[M+H−2HO]の実測値397。
実施例10.化合物22の合成
Figure 2021054864

工程1。THF(30mL)中のA7(3g,7.48mmol)の溶液に、Pd/C
(10%,600mg)を添加した。この混合物を脱気およびHでパージすることを3
回行った。得られた混合物をH下、25℃において16時間撹拌した。この反応混合物
をセライトパッドで濾過し、濾液を濃縮して、A32(3g,99%)をオフホワイトの
固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.66 (s, 3H), 3.63-3.53(m, 1H),2.34-
2.18 (m, 2H), 1.99-1.91 (m, 1H), 1.82-1.62(m, 5H), 1.56-1.43 (m,3H), 1.42-1.18
(m, 10H), 1.14-0.77 (m, 15H), 0.68-0.57 (m,4H)。
工程2。DCM(30mL)中のA32(3g,7.41mmol)の溶液に、PCC
(3.19g,14.8mmol)およびシリカゲル(4g,66.6mmol)を25
℃において添加した。この混合物を25℃で1.5時間撹拌した。この混合物を濾過した
。濾液を減圧中で濃縮し、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc
=50/1〜10/1)により精製して、A33(2.4g)をオフホワイトの固体とし
て得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.66 (s, 3H), 2.44-2.19(m, 5H), 2.13-1.94 (m,
3H), 1.89-1.64 (m, 3H), 1.53-0.82 (m,24H), 0.76-0.66(m, 4H)。
工程3。トルエン(25mL)中のBHT(7.88g,35.7mmol)の溶液に
、N下、0℃のAlMe(8.9mL,17.8mmol,トルエン中2M)を添加
した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。−70℃のトルエン(5mL)中のA33
(2.4g,5.96mmol)の溶液を添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌
した。MeMgBr(5.93mL,17.8mmol,ジエチルエーテル中3M)を−
78℃において添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。この反応混合物を飽
和クエン酸(100mL)でクエンチした。この混合物をEtOAcで抽出し(3×10
0mL)、ブラインで洗浄し(3×300mL)、NaSOで乾燥させ、減圧中で濃
縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE/EtO
Ac=30/1〜10/1)により精製して、A34(2g)を黄色固体として得た。A
34:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.67 (s, 3H), 2.36-2.18 (m, 2H), 2.01-1.92(m,
1H), 1.86-1.77(m, 1H), 1.72-1.61 (m, 3H),1.55-1.46 (m, 4H), 1.40-1.21 (m, 13H),
1.18-0.99(m, 7H), 0.95-0.86 (m, 5H), 0.81(s, 3H), 0.70-0.60 (m, 4H). LCMS
Rt=1.372分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C2747
[M+H]のMS ESI計算値418.3、[M+H−HO]の実測値40
1。
工程4。THF(10ml)中の、A34(300mg,0.716mmol)および
Ti(i−PrO)(203mg,0.716mmol)の溶液に、EtMgBr(ジ
エチルエーテル中3M,713μL,2.14mmol)を添加した。この混合物を25
℃で16時間撹拌した。この反応混合物を飽和NHCl(5mL)でクエンチした。こ
の混合物をセライトパッドで濾過した。濾液をEtOAcで抽出した(2×20mL)。
合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルで
のカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=20/1〜10/1)により精製して
、化合物22(77mg,26%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz,
CDCl3) δ 2.00-1.92 (m, 1H),1.84-1.61 (m, 6H),1.53-0.83 (m, 30H), 0.80 (s, 3H)
, 0.76-0.71 (m, 2H), 0.69-0.60 (m,4H),0.47-0.40 (m, 2H). LCMS Rt=1.
317分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C2849[M+H
のMS ESI計算値417、C2847O[M+H−HO]の実測値399
実施例11.化合物23および24の合成
Figure 2021054864

工程1。MeOH(10mL)中の化合物6(50mg,0.124mmol)の溶液
に、Pd/C(10%wt,26.6mg,24.8mmol)を添加した。Hで3回
脱気した後、反応混合物をH(55Psi)下、50℃で72時間撹拌した。この反応
物を濾過し、濾液を濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルカラム(PE/EtOA
c=15/1)により精製して、化合物23(10mg,20%)を白色固体として、お
よび化合物24(10mg,20%)を白色固体として得た。化合物23:1HNMR (400 M
Hz, CDCl3) δ 3.81-3.75 (m, 1H),1.96-0.90 (m, 38H), 0.92(s, 3H), 0.90 (d, J = 6
.4 Hz, 3H), 0.64 (s, 3H). LCMS Rt=1.293分(2.0分間のクロマトグラ
フィー、30−90AB)、C2749[M+H]のMS ESI計算値405
、C2745[M−2HO+H]の実測値369。
化合物24:1HNMR(400 MHz, CDCl3) δ 3.80-3.75 (m, 1H), 2.00-1.90 (m, 1H),1.90-
1.75 (m, 1H), 1.75-0.70 (m, 38H), 0.80 (s,3H), 0.70-0.60 (m, 4H).LCMS Rt
=1.282分(2.0分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C2749
[M+H]のMS ESI計算値405、C2745[M−2HO+H]の実
測値369。
実施例12.化合物25および26の合成
Figure 2021054864

工程1。THF(10mL)中のt−BuOK(838mg,7.47mmol)の溶
液に、PhPMeBr(2.66g,7.47mmol)を60℃において添加した。
この混合物を60℃で1時間撹拌した。A13(1g,2.49mmol)を60℃にお
いて添加した。この混合物を60℃で2時間撹拌した。この反応物を0℃の水(30mL
)に注いだ。この混合物をEtOAcで抽出し(2×20mL)、ブライン(30mL)
で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、A36(0.9g,9
0%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.28 (m, 1
H),4.70-4.65 (m, 2H), 2.45-2.40 (m, 1H),2.06-1.91 (m, 5H), 1.89-1.74 (m, 2H),1.
74-1.67 (m, 4H), 1.56-1.20 (m, 11H),1.19-1.06 (m, 6H), 1.06-0.99 (m, 5H),0.99-0
.78 (m, 6H), 0.68 (s, 3H)。
工程2。THF(5mL)中のA36(800mg,2mmol)の溶液に、0℃の9
−BBN(40mL,20.0mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌
した。NaOH(13.3mL,40mmol,3M)およびH(1.2mL,4
0mmol)を0℃において添加した。この混合物を25℃で2時間撹拌した。この反応
物を水に注いだ。この混合物をEtOAcで抽出した(2×50mL)。合わせた有機層
を飽和Na(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSO
で乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、A37(400mg)をオフホワイトの固体と
して得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.35-5.27 (m, 1H),4.00-3.90 (m, 1H), 3.90-3
.80 (m, 1H), 2.45-2.40 (m, 1H), 2.04-1.91(m, 3H),1.88-1.66 (m, 5H), 1.53-1.21 (
m, 10H), 1.20-0.87 (m, 23H), 0.68 (s, 3H).工程3。DCM(10mL)中のA37(
500mg,1.19mmol)の溶液に、TEA(240mg,2.38mmol)お
よびAcO(181mg,1.78mmol)を25℃において添加した。この反応物
を25℃で2時間撹拌した。この反応を飽和NaHCO(10mL)によってクエンチ
した。この混合物をDCMで抽出し(2×10mL)、ブラインで洗浄し(2×10mL
)、NaSOで乾燥させ、濃縮して、A38(450mg,82%)をオフホワイト
の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.35-5.25 (m, 1H),3.56-3.38 (m,2H)
, 2.45-2.40 (m, 1H), 2.07-1.91 (m, 3H),1.89-1.67 (m, 3H),1.65-1.53 (m, 5H), 1.4
9-1.32 (m, 8H), 1.32-1.09 (m, 10H),1.09-0.97 (m, 7H),0.97-0.87 (m, 7H), 0.68 (s
, 3H)。
工程4。A38(450mg)をSFC(カラム:Chiralpak AD 250
×30mm I.D.,5μm;移動相:超臨界CO/MeOH+NHO=60
/40;流速:60ml/分;波長:220nm)により精製して、A39(200mg
)およびA40(150mg)をオフホワイトの固体として得た。
工程5。MeOH(10mL)中のA39(200mg,0.435mmol)の溶液
に、AcCl(17.0mg,0.217mmol)を25℃において添加した。この混
合物を25℃で2時間撹拌した。この反応物を水(10mL)に注ぎ、THFで抽出した
(2×20mL)。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、
濃縮して、化合物25(100mg,55%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR
(400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.28(m, 1H), 3.57-3.36 (m, 2H), 2.46-2.38 (m, 1H),2.0
5-1.92 (m, 3H), 1.87-1.57 (m, 6H),1.52-1.34 (m, 7H), 1.28-1.20 (m, 3H),1.18-0.8
9 (m, 22H), 0.68 (s, 3H). LCMS Rt=1.328分(2分間のクロマトグラフィ
ー、30−90AB_E)、C2849[M+H]のMS ESI計算値417
、C2847O[M+H−HO]の実測値399。
工程6。MeOH(10mL)中のA40(150mg,0.326mmol)の溶液
に、AcCl(12.7mg,0.163mmol)を25℃において添加した。この混
合物を25℃で2時間撹拌した。この反応物を水(10mL)に注ぎ、THFで抽出した
(2×20mL)。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、
濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE/Et
OAc=20/1〜8/1)により精製して、化合物26(90mg,66%)をオフホ
ワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.28 (m, 1H), 3.55-3.38
(m, 2H), 2.46-2.38 (m, 1H),2.05-1.93 (m,3H), 1.87-1.58 (m, 5H), 1.51-0.89 (m, 3
3H), 0.68 (s, 3H). LCMS Rt=1.320分(2分間のクロマトグラフィー、3
0−90AB_E)、C2849[M+H]のMS ESI計算値417、C
47O[M+H−HO]の実測値399。
実施例13.化合物33の合成
Figure 2021054864

工程1。トルエン(100mL)中のBHT(32.6g,148mmol)の溶液に
、0℃のトリメチルアルミニウム(37.2mL,トルエン中2M,74.4mmol)
を滴下により添加した。この反応混合物を15℃で1.5時間撹拌した。トルエン(10
0mL)中のA33(10g,24.8mL)を−70℃において滴下により添加した。
得られた混合物を−70℃で1時間撹拌した。EtMgBr(28.4mL,ジエチルエ
ーテル中3.0M,74.4mmol)を−70℃において滴下により添加した。この反
応混合物を−70℃でさらに1時間撹拌した。この反応混合物を飽和クエン酸水溶液(s
aturated aqueous critic acid)(2L)に注いだ。水相
をEtOAcで抽出した(3×1.5L)。合わせた有機相をブライン(2L)で洗浄し
、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、粗生成物を得、これをPE:E
tOAc=10:1で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、A41(
8g,75%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.66 (s, 3H), 2.3
0-2.15(m, 2H), 2.00-1.90 (m, 1H), 1.85-1.60(m, 5H), 1.50-1.15 (m, 15H), 1.14-0.
80(m, 18H), 0.69-0.55 (m, 4H). LCMS Rt=1.376分(2.0分間のクロマ
トグラフィー、30−90AB)、純度100%、C2847[M+H−HO]
のMS ESI計算値415、実測値415。
工程2。N下、0℃のTHF(50mL)中のA41(2g,4.62mmol)の
溶液に、LiAlH(263mg,6.93mmol)を小分けにして添加した。この
反応物を0℃で30分間撹拌した。この反応を0℃の1M HCl(30mL)でクエン
チし、EtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機相をブライン(100mL
)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗化合物33(1.3g,7
0%)をオフホワイトの固体として得た。100mgの粗化合物33をMeCN/DCM
(10mL/10mL)から再結晶して、化合物33(30mg)をオフホワイトの固体
として得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.68-3.60 (m, 2H),2.00-1.91 (m, 1H), 1.86
-1.74 (m, 1H), 1.70-1.58 (m, 4H), 1.56-1.44(m, 6H),1.42-1.31 (m, 6H), 1.30-1.18
(m, 7H), 1.14-0.95 (m, 7H), 0.93-0.81 (m,9H),0.93-0.79 (m, 1H), 0.68-0.58 (m,
4H). LCMS Rt=1.279分(2.0分間のクロマトグラフィー、30−90A
B)、C2747O[M+H−HO]のMS ESI計算値387、実測値387
実施例14.化合物34、35および36の合成
Figure 2021054864

工程1。THF(30mL)中のA30(2g,4.64mmol)の溶液に、LiA
lH(260mg,6.85mmol)を0℃において添加した。この混合物を20℃
で10分間撹拌した。水/THF(20mL,1/1)を添加した。この混合物をEtO
Acで抽出し(2×30mL)、ブラインで洗浄し(2×100mL)、NaSO
乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、粗生成物A42(1.7g)をオフホワイトの固
体として得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ
5.35-5.25 (m, 1H), 3.70-3.60 (m, 2H),2.40-2.30 (m, 1H),2.05-1.60 (m, 7H), 1.60
-1.35 (m, 10H), 1.25-1.15 (m, 5H),1.10-0.80 (m, 17H),0.67 (s, 3H)。
工程2。DCM(150mL)中のA42(1.7g,4.22mmol)の溶液に、
DMP(3.2g,7.6mmol)を30℃において添加した。この混合物を30℃で
30分間撹拌した。水(100mL)を添加した後、NaHCO(4g,固体)を添加
した。有機相を分離し、飽和Na(2×200mL)、ブライン(2×200
mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、粗生成物A43
(2.1g)を黄色固体として得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 9.77 (s, 1H), 5.35-5.25 (m, 1H), 2.45-2.30 (m,3H), 2
.05-1.90(m, 4H), 1.85-0.90 (m, 28H),0.85-0.75 (m, 4H), 0.68(s, 3H)。
工程3。THF(20mL)中のA43(1g,粗)の溶液に、N下、−70℃の臭
化メチルマグネシウム(2.5mL,7.5mmol,エーテル中3M)を添加した。こ
の混合物を20℃で1時間撹拌した。この混合物に、飽和NHCl(20mL)、Et
OAc(20mL)およびHO(10mL)を添加した。この混合物をEtOAcで抽
出し(3×20mL)、飽和NaClで洗浄し(2×60mL)、NaSOで乾燥さ
せ、濾過し、減圧中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルでのカラムクロマトグ
ラフィー(PE:EtOAc=100:1〜12:1)により精製して、化合物34(5
20mg,不純)をオフホワイトの固体として得た。化合物34(520mg,不純)を
、80℃のCHCN(50mL)で磨砕して、27mgの純粋な化合物34をオフホワ
イトの固体として得、400mgの不純な化合物34をSFCに使用した。
1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 5.35-5.25 (m, 1H), 3.85-3.75 (m, 1H), 2.40-2.30(m, 1
H),2.05-1.90 (m, 3H), 1.85-1.55 (m, 6H),1.55-1.30 (m, 10H), 1.25-0.90 (m, 20H),
0.85-0.75 (m, 3H), 0.67 (s, 3H). LCMS R=1.295分(2分間のクロマト
グラフィー、30−90AB_E)、C2847O[M−HO+H]のMS ES
I計算値399、実測値399。
工程3。化合物35(400mg,不純)をSFC(カラム:AD(250mm30
mm,5um);条件:0.1%NHO MeOH、40%B;流速(ml/分)
:60)により精製して、化合物35(79mg)および化合物36(59mg)をオフ
ホワイトの固体として得た。
化合物35:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.30-5.25 (m, 1H), 3.85-3.75 (m, 1H), 2.4
0-2.30 (m, 1H),2.10-1.95 (m, 3H), 1.90-1.60(m, 4H), 1.45-1.28 (m, 11H), 1.25-0.
90 (m, 17H),0.88-0.82 (m, 4H) , 0.78 (t, J= 7.2 Hz, 3H), 0.67 (s, 3H). LCMS
=1.295分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB_E)、[M−H
O+H]のMS ESI計算値399、実測値399。
化合物36:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.30-5.25 (m, 1H), 3.85-3.75 (m, 1H), 2.4
0-2.30 (m, 1H),2.10-1.95 (m, 3H), 1.90-1.60(m, 4H), 1.50-1.17 (m, 11H), 1.14-0.
90 (m, 17H),0.88-0.82 (m, 4H) , 0.78 (t, J= 7.2 Hz, 3H), 0.67 (s, 3H). LCMS
=1.295分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB_E)、C28
47O[M−HO+H]のMS ESI計算値399、実測値399。
実施例16.化合物37、37−Aおよび37−Bの合成
Figure 2021054864

工程1。DCM(20mL)中の化合物33(500mg,1.23mmol)の溶液
に、DMP(1.04g,2.46mmol)を20℃において添加した。この反応混合
物を20℃で1.5時間撹拌した。この反応混合物を20℃の飽和NaHCO(10m
L)でクエンチした。この混合物を濾過し、分離した。水相をDCM(20mL)で抽出
した。合わせた有機相を飽和Na(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄
し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、A44(500mg,粗)を黄色固体
として得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.76 (s, 1H), 2.44-2.34(m, 2H), 1.99-1.92
(m, 1H), 1.63-1.51 (m, 9H), 1.43-1.31 (m,6H), 1.30-1.18 (m,6H), 1.12-0.97 (m,
7H), 0.94-0.85 (m, 7H), 0.82 (s, 3H),0.66-0.62 (m, 4H)。
工程2。N下のTHF(20mL)中のA44(500mg,1.24mmol)の
溶液に、0℃のMeMgBr(2.06mL,3.0M,6.19mmol)を一度に添
加した。20℃で30分間撹拌した後、この混合物を50mLの飽和NHClによって
クエンチし、50mLのEtOAcで抽出した。分離した有機相を100mLのブライン
で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣をコンビフラッシュ(
PE中のEtOAc、0%〜40%)により精製して、化合物37(350mg,67%
)をオフホワイトの固体として得た。27mgを供給した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ
3.85-3.72 (m, 1H),1.99-1.91 (m, 1H),1.86-1.74 (m, 1H), 1.69-1.59 (m, 3H), 1.56
-1.50 (m, 3H),1.50-1.27 (m, 11H), 1.26-1.16(m, 8H), 1.14-0.95 (m, 7H), 0.93-0.7
9 (m, 11H),0.67-0.59 (m, 4H). LCMS Rt=1.297分(2.0分間のクロマト
グラフィー、30−90AB)、C2847[M+H−2HO]のMS ESI計
算値383、実測値383。
工程3。ピリジン(10mL)中の化合物37(300mg,0.716mmol)の
溶液に、塩化ベンゾイル(501mg,3.57mmol)を添加した。この反応物を2
0℃で2時間撹拌した。この反応物をHO(50mL)で希釈し、EtOAcで抽出し
た(3×20mL)。合わせた有機相を1N HCl(100mL)、ブライン(100
mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣をコンビフラッ
シュ(PE中の0%〜15%のEtOAc)により精製して、A45(270mg,72
%)を透明油状物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.10-8.00 (m, 2H), 7.60-7
.50 (m, 1H), 7.50-7.40 (m,2H),5.70-5.55 (m,1H), 2.00-1.90 (m, 1H), 1.85-1.15 (m
, 23H), 1.10-0.75 (m, 20H),0.70-0.50 (m,4H)。
工程4。A45(270mg,0.516mmol)をSFC(カラム:AD(250
mm30mm,5um);条件:0.1%NH.HO EtOH;勾配35%B;
勾配時間(分):30;流速(ml/分):60)により精製して、A46(ピーク1,
90mg)を白色固体として、およびA47(ピーク2,100mg)を白色固体として
得た。
A46:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 8.10-8.00 (m, 2H), 7.60-7.50 (m, 1H), 7.50-7.40 (
m,2H),5.70-5.55 (m, 1H), 2.00-1.60 (m, 6H),1.55-1.25 (m, 14H), 1.20-1.10 (m, 7H
),1.10-0.75 (m, 17H), 0.70-0.50 (m, 4H).
A47:1HNMR (400 MHz,CDCl3)δ 8.10-8.00 (m, 2H), 7.60-7.50(m, 1H), 7.50-7.40 (m,2
H), 5.70-5.55 (m, 1H), 2.00-1.60 (m, 7H),1.55-1.20 (m,20H), 1.20-0.80 (m, 17H),
0.70-0.50 (m, 4H)。
工程5。THF(5mL)中のA46(90mg,0.17mmol)の溶液に、Me
OH(2mL)およびLiOH.HO(72mg,1.72mmol)の溶液を25℃
において添加した。この混合物を25℃で17時間撹拌した。水(5mL)を添加した。
この混合物をEtOAcで抽出し(2×8mL)、ブラインで洗浄し(2×10mL)、
NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、粗生成物を得、これをフラッシュ
カラム(PE中の0〜30%のEtOAc,50分)により精製して、化合物37−A(
28mg,39%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.90-3.70 (m,
1H), 2.00-1.60 (m, 5H), 1.55-1.40 (m,5H),1.35-1.20 (m, 17H), 1.20-0.80 (m, 18H
), 0.70-0.50 (m, 4H). HPLC R=6.82分(8分間のクロマトグラフィー、3
0−90_AB_1.2ml_E)、C2847[M+H−2HO]+のMS MS
ESI計算値383、実測値383。
工程6。THF(5mL)中のA47(100mg,0.19mmol)の溶液に、M
eOH(2mL)およびLiOH.HO(80mg,1.91mmol)の溶液を25
℃において添加した。この混合物を25℃で17時間撹拌した。水(5mL)を添加した
。この混合物をEtOAcで抽出し(2×8mL)、ブラインで洗浄し(2×10mL)
、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して、粗生成物を得、これをフラッシ
ュカラム(PE中の0〜30%のEtOAc,50分)により精製して、化合物37−B
(57mg,71%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.90-3.70 (
m, 1H), 2.00-1.60 (m, 7H), 1.55-1.30 (m,11H),1.25-1.15 (m, 9H), 1.10-0.75 (m, 1
8H), 0.70-0.50 (m, 4H). HPLC R=6.78分(8分間のクロマトグラフィー、
30−90_AB_1.2ml_E)、C2847[M+H−2HO]+のMS M
S ESI計算値383、実測値383。
実施例17.化合物38、39および40の合成
Figure 2021054864

工程1。THF(15mL)中の、A43(1g,粗)およびCsF(200mg,1
.31mmol)の溶液に、TMSCF(1.76g,12.4mmol)を窒素下、
0℃で添加した。この混合物を20℃で1時間撹拌した。TBAF(15mL,THF中
1M)を添加した。この混合物を20℃でさらに16時間撹拌した。この混合物を減圧中
で10mLの混合物に濃縮し、DCM(30mL)を添加した。この混合物を水(3×5
0mL)、ブライン(2×50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧
中で濃縮して、粗生成物を得、これをフラッシュカラム(PE中の0〜25%のEtOA
c,80分)により精製して、化合物38(400mg,粗)をオフホワイトの固体とし
て得た。化合物38(400mg,粗)を80℃のCHCN(30mL)で磨砕して、
化合物38(310mg)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 5.32-5.25 (m, 1H), 3.95-3.85 (m, 1H), 2.40-2.30(m, 1
H),2.10-1.60 (m, 10H), 1.55-1.30 (m, 9H),1.25-0.90 (m, 17H), 0.85 (t, J =7.6 Hz
, 3H), 0.67 (s, 3H).LCMS R=1.308分(2分間のクロマトグラフィー、3
0−90AB_E)、C2844O[M−HO+H]のMS ESI計算値4
53、実測値453。
工程2。化合物38(300mg)をSFC(カラム:AD(250mm30mm,
5um;条件:0.1%NHO IPA、35%B;流速(ml/分):60;)
により精製して、化合物39(68mg,23%)および化合物40(39mg,13%
)をオフホワイトの固体として得た。
化合物39:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.32-5.25 (m, 1H), 3.95-3.85 (m, 1H), 2.4
0-2.30 (m, 1H),2.10-1.60 (m, 10H),1.55-1.30 (m, 10H), 1.25-0.90 (m, 16H), 0.85
(t, J =7.6 Hz, 3H), 0.68 (s, 3H). LCMS R=1.307分(2分間のクロマト
グラフィー、30−90AB_E)、C2844O[M−HO+H]のMS
ESI計算値453、実測値453。
化合物40:1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.32-5.25 (m, 1H), 3.95-3.85 (m, 1H), 2.4
0-2.30 (m, 1H),2.10-1.60 (m, 10H),1.55-1.25 (m, 13H), 1.20-0.90 (m, 13H), 0.85
(t, J =7.2 Hz, 3H), 0.68 (s, 3H). LCMS R=1.302分(2分間のクロマト
グラフィー、30−90AB_E)、C2844O[M−HO+H]のMS
ESI計算値453、実測値453。
実施例18.化合物41の合成
Figure 2021054864

下のTHF(10mL)中の、A30(100mg,0.232mmol)および
Ti(i−PrO)(65.9mg,0.232mmol)の懸濁液に、20℃のEt
MgBr(0.27mL,0.812mmol)を滴下により添加した。20℃で1時間
撹拌した後、この混合物を0.4mLの飽和NHClによってクエンチした。この混合
物を濾過した。濾液を濃縮した。その残渣をコンビフラッシュ(PE中のEtOAc、0
%〜30%)により精製して、化合物41(42mg,42%)をオフホワイトの固体と
して得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.33-5.23 (m, 1H),2.41-2.31 (m, 1H), 2.07-1
.91 (m, 3H), 1.88-1.67 (m, 3H), 1.66-1.57(m, 3H),1.53-1.35 (m, 11H), 1.33-1.00
(m, 11H), 0.99-0.81 (m, 8H), 0.76-0.71 (m,2H),0.67 (s, 3H), 0.47-0.41 (m, 2H).
LCMS Rt=1.309分(2.0分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、
2947O[M+H−HO]のMS ESI計算値411、実測値411。
実施例19.化合物42の合成
Figure 2021054864

下のTHF(10mL)中の、A41(150mg,0.346mmol)および
Ti(i−PrO)(98.3mg,0.346mmol)の懸濁液に、20℃のEt
MgBr(0.4mL,1.21mmol)を滴下により添加した。20℃で1時間撹拌
した後、この混合物を0.4mLの飽和NHClによってクエンチした。この混合物を
濾過した。濾液を濃縮した。その残渣をコンビフラッシュ(PE中のEtOAc,0%〜
30%)により精製して、化合物42(78mg,52%)をオフホワイトの固体として
得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.00-1.92 (m, 1H),1.86-1.71 (m, 2H),1.69-1.56
(m, 6H), 1.53-1.33 (m, 10H), 1.29-1.16 (m,5H),1.14-0.96 (m, 7H), 0.94-0.81 (m,
11H), 0.75-0.71 (m, 2H), 0.67-0.60 (m,4H),0.46-0.42 (m, 2H). LCMS Rt=1
.343分(2.0分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、C2947[M+
H−2HO]のMS ESI計算値395、実測値395。
実施例20.化合物43、43−Aおよび43−Bの合成
Figure 2021054864

工程1。N下のTHF(20mL)中の、A44(800mg,1.98mmol)
およびCsF(150mg,0.99mmol)の懸濁液に、TMSCF(843mg
,5.93mmol)を0℃において一度に添加した。20℃で1時間撹拌した後、TB
AF(9.89mL,9.89mmol,THF中1M)を添加した。この混合物を20
℃でさらに16時間撹拌した。この混合物を50mLの飽和NHClによってクエンチ
し、50mLのEtOAcで抽出した。分離した有機相を100mLのブラインで2回洗
浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣をコンビフラッシュ(PE
中のEtOAc、0%〜40%)により精製して、化合物43(400mg,42%)を
オフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.98-3.85 (m, 1H),1.99-
1.92 (m, 2H), 1.87-1.74 (m, 1H), 1.69-1.56(m, 7H), 1.53-1.31 (m, 10H),1.28-1.16
(m, 5H), 1.15-0.95 (m, 7H), 0.94-0.85 (m,7H), 0.82 (s, 3H),0.68-0.60 (m, 4H).
LCMS Rt=1.351分(2.0分間のクロマトグラフィー、30−90AB)、
2846O[M+H−HO]のMS ESI計算値455、実測値455。
工程2。ピリジン(10mL)中の化合物43(350mg,0.740mmol)の
溶液に、塩化ベンゾイル(416mg,2.96mmol)を添加した。この反応物を5
0℃で48時間撹拌した。この反応物をHO(50mL)で希釈し、EtOAcで抽出
した(3×20mL)。合わせた有機相を1N HCl(100mL)、ブライン(10
0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣をコンビフラ
ッシュ(PE中の0%〜20%のEtOAc)により精製して、A48(200mg,4
7%)を透明油状物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.20-8.05 (m, 2H), 7.15
-7.05 (m, 1H), 7.50-7.40 (m, 2H),5.60-5.50(m, 1H), 2.00-1.70 (m, 3H), 1.55-1.40
(m, 12H), 1.35-1.15 (m, 9H),1.10-0.90 (m,8H), 0.90-0.75 (m, 9H), 0.70-0.50 (m,
4H).
工程3。A48(200mg)をSFC(カラム:AD(250mm30mm,5u
m);条件:0.1%NHO MeOH、40%B;流速(ml/分):60)に
より精製して、A49(40mg,20%)を油状物として、およびA50(70mg,
35%)をオフホワイトの固体として得た。
工程4。THF(2mL)中のA49(40mg)の溶液に、MeOH(1mL)、お
よびHO(1mL)中のLiOH.HO(16.6mg,0.69mmol)の溶液
を25℃において添加した。この混合物を25℃で17時間撹拌した。この混合物をEt
OAcで抽出し(2×5mL)、ブラインで洗浄し(2×10mL)、NaSOで乾
燥させ、濾過し、フラッシュカラム(PE中の0〜30%のEtOAc)により精製して
、43−A(20mg,不純)をオフホワイトの固体として得、これを25℃のCH
N(2mL)で磨砕し、次いで、濾過ケーキを80℃のCHCN(20mL)に溶解し
た。この溶液を減圧中で濃縮して、43−A(6mg,31%)をオフホワイトの固体と
して得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.00-3.85 (m, 1H), 2.10-1.75 (m, 3H), 1.70-
1.60 (m, 5H),1.55-1.20 (m, 16H), 1.15-0.75(m, 18H), 0.70-0.55 (m,4H). LCMS
=1.319分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB_E)、C28
46O[M+H−HO]のMS ESI計算値455、実測値455。
工程5。THF(3mL)中のA50(70mg)の溶液に、MeOH(2mL)、お
よびHO(2mL)中のLiOH.HO(50.7mg,1.2mmol)の溶液を
25℃において添加した。この混合物を25℃で17時間撹拌した。この混合物をEAで
抽出し(2×6mL)、ブラインで洗浄し(2×10mL)、NaSOで乾燥させ、
濾過し、フラッシュカラム(PE中の0〜30%EtOAc,1時間)により精製して、
43−B(40mg,不純)を油状物として得、これを80℃の4mLのCHCNから
再結晶して、43−B(23mg,58%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (
400 MHz, CDCl3) δ 4.00-3.85 (m,1H), 2.10-1.75 (m, 3H), 1.70-1.60 (m, 5H),1.55-
1.20 (m, 16H), 1.15-0.75 (m, 18H),0.70-0.55 (m,4H). LCMS R=1.315
分(2分間のクロマトグラフィー、30−90AB_E)、C2846O[M+H
−HO]のMS ESI計算値455、実測値455。
材料および方法
本明細書中に提供される化合物は、以下の一般的な方法および手順を使用して、容易に
入手可能な出発物質から調製され得る。典型的なまたは好ましいプロセス条件(すなわち
、反応温度、時間、反応体のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、別段述べられ
ない限り、他のプロセス条件も使用することができることが理解される。最適反応条件は
、使用される特定の反応体または溶媒によって変動し得るが、そのような条件は、慣用的
な最適化によって当業者によって決定され得る。
さらに、当業者には明らかであり得るように、従来の保護基は、ある特定の官能基が望
まれない反応を起こすことを防ぐために必要であり得る。特定の官能基に対する好適な保
護基の選択ならびに保護および脱保護に適した条件は、当該分野で周知である。例えば、
数多くの保護基ならびにそれらの導入および除去は、T.W.GreeneおよびP.G
.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Syn
thesis,第2版,Wiley,New York,1991およびその中で引用さ
れている参考文献に記載されている。
本明細書中に提供される化合物は、公知の標準的な手順によって単離され得、精製され
得る。そのような手順としては、再結晶、カラムクロマトグラフィー、HPLC、または
超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)が挙げられる(がこれらに限定されない)。以
下のスキームは、本明細書中に列挙された代表的な神経刺激性ステロイドの調製に関して
詳細に示されている。本明細書中に提供される化合物は、有機合成分野の当業者によって
、公知のまたは商業的に入手可能な出発物質および試薬から調製され得る。本明細書中に
提供されるエナンチオマー/ジアステレオマーの分離/精製において使用するために利用
可能な例示的なキラルカラムとしては、CHIRALPAK(登録商標)AD−10、C
HIRALCEL(登録商標)OB、CHIRALCEL(登録商標)OB−H、CHI
RALCEL(登録商標)OD、CHIRALCEL(登録商標)OD−H、CHIRA
LCEL(登録商標)OF、CHIRALCEL(登録商標)OG、CHIRALCEL
(登録商標)OJおよびCHIRALCEL(登録商標)OKが挙げられるが、これらに
限定されない。
本明細書中で報告されるH−NMR(例えば、約0.5〜約4ppmのδ(ppm)
領域について)は、化合物のNMRスペクトル(例えば、例示的なピーク積分値(pea
k integratations))の例示的な解釈であると理解されるだろう。分取
HPLCのための例示的な一般方法:カラム:Waters RBridge prep
10μm C18、19×250mm。移動相:アセトニトリル、水(NHHCO
)(30Lの水、24gのNHHCO、30mLのNH.HO)。流量:25m
L/分
分析HPLCのための例示的な一般方法:移動相:A:水(10mMのNHHCO
)、B:アセトニトリル、勾配:5%〜95%のBを1.6分間または2分間 流量:1
.8または2mL/分;カラム:XBridge C18、4.6×50mm、3.5μ
m、45℃
NMDA増強
NMDA増強を、NMDAレセプターを発現する哺乳動物細胞のいずれかのホールセル
パッチクランプを用いて評価した。
哺乳動物細胞のホールセルパッチクランプ(Ionworks Barracuda(
IWB))
ホールセルパッチクランプ法を用いて、哺乳動物細胞において発現されたGlunN1
/GluN2Aグルタメートレセプターに対する化合物の作用を調べた。結果を表1に示
す。
HEK293細胞をアデノウイルス5DNAで形質転換し、ヒトGRIN1/GRIN
2A遺伝子をコードするcDNAでトランスフェクトした。安定したトランスフェクタン
トを、発現プラスミドに組み込まれたG418遺伝子およびゼオシン耐性遺伝子ならびに
培地中のG418およびゼオシンで維持される選択圧を用いて選択した。細胞を、10%
ウシ胎児血清、100μg/mlペニシリンGナトリウム、100μg/ml硫酸ストレ
プトマイシン、100μg/mlゼオシン、5μg/mlブラストサイジンおよび500
μg/ml G418が補充されたダルベッコ改変イーグル培地/栄養分混合物(D−M
EM/F−12)中で培養した。
被験物質の効果を、8点の濃度反応形式(4連ウェル/濃度)で評価した。すべての試
験溶液およびコントロール溶液が、0.3%DMSOおよび0.01%Kollipho
r(登録商標)EL(C5135,Sigma)を含んだ。被験物質製剤を、自動化され
た液体ハンドリングシステム(SciClone ALH3000,Caliper L
ifeScienses)を用いて384ウェル化合物プレートに充填した。この手順に
従ってIon Works Barracudaプラットフォームを用いて測定を行った

電気生理学的手順:
a)細胞内溶液(mM):50mM CsCl、90mM CsF、2mM MgCl
、5mM EGTA、10mM HEPES。CsOHでpH7.2に調整する。
b)細胞外溶液、HB−PS(mMを単位とする組成):NaCl、137;KCl、1
.0;CaCl、5;HEPES、10;グルコース、10;pHをNaOHで7.4
に調整する(使用するまで冷蔵する)。
c)保持電位:−70mV、アゴニスト/PAM適用中の電位:−40mV。
記録手順:
a)細胞外緩衝液をPPCプレートのウェルに充填する(1ウェルあたり11μL)。細
胞懸濁液を、PPC平坦電極のウェルにピペットで添加する(1ウェルあたり9μL)。
b)ホールセル記録の設定をパッチ穿孔によって確立し、膜電流を内蔵のパッチクランプ
増幅器によって記録する。
c)2回の記録(走査)を行う。1回目は被験物質のみの事前適用中(事前適用の持続時
間、5分)、2回目は被験物質およびアゴニスト(EC20L−グルタメートおよび30
μMグリシン)の同時適用中に記録を行って、被験物質の正の調節作用を検出する。
被験物質の投与:1回目の事前適用は、10μL/s(2秒間の総適用時間)での、2
0μLの2×濃縮被験物質溶液の添加からなり、2回目は、20μLの1×濃縮被験物質
およびアゴニストの添加からなる。
Figure 2021054864

Figure 2021054864

表1において、「A」は、10〜100%を示し、「B」は、>100%の増強を示し;
「ND」は、測定できなかったことまたは測定されなかったことを示す。
他の実施形態
請求項において、冠詞(例えば、「a」、「an」および「the」)は、反対のこと
が示されていないかまたは別段文脈から明らかでない限り、1つまたはそれより多いこと
を意味し得る。反対のことが示されていないかまたは別段文脈から明らかでない限り、あ
る群の1つ以上のメンバー間に「または」を含む請求項または説明は、1つの、1つより
多いまたはすべての群メンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用され
ているか、または別途関連していることを満たすと考えられる。本発明は、その群の厳密
に1つのメンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、ま
たは別途関連している実施形態を含む。本発明は、1つより多いまたはすべての群メンバ
ーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連し
ている実施形態を含む。
さらに、本発明は、列挙される請求項の1つ以上からの1つ以上の制限、エレメント、
節および記述用語が別の請求項に導入されているすべてのバリエーション、組み合わせお
よび順列を包含する。例えば、別の請求項に従属している任意の請求項は、同じ基本請求
項に従属している他の任意の請求項に見られる1つ以上の制限を含むように改変され得る
。エレメントが、例えば、マーカッシュ群の形式でリストとして提示される場合、そのエ
レメントの各部分群もまた開示され、任意のエレメントが、その群から除去され得る。一
般に、本発明または本発明の局面が、特定のエレメントおよび/または特徴を含むと言及
される場合、本発明または本発明の局面のある特定の実施形態は、そのようなエレメント
および/もしくは特徴からなるかまたはそれらから本質的になると理解されるべきである
。単純にする目的で、それらの実施形態は、この通りの言葉で本明細書中に明確に示され
ていない。用語「含む(comprising)」および「含む(containing
)」は、オープンであるように意図されており、さらなるエレメントまたは工程を含むこ
とを許容することも注意されたい。範囲が与えられている場合、終点は含まれる。さらに
、別段示されないかまたは別段文脈および当業者の理解から明らかでない限り、範囲とし
て表現された値は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、本発明の種々の実施形態
において述べられた範囲内の任意の特定の値または部分範囲をその範囲の下限の単位の1
0分の1まで想定し得る。
本願は、様々な発行済特許、公開特許出願、学術論文、および他の刊行物(これらのす
べてが、参照により本明細書中に援用される)について言及する。援用される任意の参考
文献と本明細書との間に矛盾が存在する場合、本明細書が支配するものとする。さらに、
従来技術の範囲内に含まれる、本発明の任意の特定の実施形態は、請求項の任意の1つ以
上から明白に除外され得る。そのような実施形態は、当業者に公知であると見なされるの
で、それらは、その除外が本明細書中に明示的に示されなかったとしても、除外され得る
。本発明の任意の特定の実施形態は、従来技術の存在に関係しているか否かを問わず、任
意の請求項から、任意の理由で除外され得る。
当業者は、単なる慣用的な実験法を使用して、本明細書中に記載される特定の実施形態
に対する多くの等価物を認識し得るかまたは確かめることができるだろう。本明細書中に
記載される本実施形態の範囲は、上記の説明に限定されると意図されておらず、それは、
添付の特許請求の範囲に示されるとおりである。当業者は、以下の特許請求の範囲に定義
されるような本発明の精神または範囲から逸脱することなく、この説明に対する様々な変
更および改変が行われ得ることを認識するだろう。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式(I):
Figure 2021054864


の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式中、
は、C 1〜6 アルキルであり;
およびR の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C 1〜6 アルキルまたはカルボ
シクリルであるか;あるいは
およびR は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成
し;
は、存在しないか、または水素であり;
およびR の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C 1〜6 アルキルまたはカルボ
シクリルであるか;あるいは
およびR の各々は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜8員環
を形成するか;または
およびR は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜8員環を形成
し;
nは、1、2または3であり;
Figure 2021054864


は、単結合または二重結合を表し、ここで、一方の
Figure 2021054864


が二重結合であるとき、他方の
Figure 2021054864


は単結合であり;
Figure 2021054864


の一方が二重結合であるとき、R は存在しない、
化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目2)

Figure 2021054864


が、単結合である、項目1に記載の化合物。
(項目3)
が、メチル(例えば、−CHF 、−CF 、−CH OCH または−CH OC
CH )、エチルまたはイソプロピルである、項目1に記載の化合物。
(項目4)
が、メチルまたはエチルである、項目3に記載の化合物。
(項目5)
およびR の各々が、独立して、水素、C 1〜6 アルキルまたはカルボシクリルであ
るか、あるいはR およびR は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜
8員環を形成する、項目1に記載の化合物。
(項目6)
前記3〜8員環が、カルボシクリル環(例えば、シクロプロピル)である、項目5に記載
の化合物。
(項目7)
およびR の各々が、独立して、水素、C 1〜6 アルキルまたはカルボシクリルであ
る、項目5に記載の化合物。
(項目8)
およびR の各々が、独立して、水素、メチル(例えば、−CH 、−CF )、エ
チル(例えば、−CH CH 、−CH CF )、プロピル、イソプロピル、シクロプ
ロピルまたはブチルである、項目7に記載の化合物。
(項目9)
が、水素、メチル(例えば、−CH 、−CF )またはエチルである、項目7に記
載の化合物。
(項目10)
が、メチル(例えば、−CH 、−CF )、エチル(例えば、−CH CH 、C
CF )、プロピル、イソプロピル、シクロプロピルまたはブチルである、項目7に
記載の化合物。
(項目11)
が、水素であり、R が、C 1〜6 アルキルである、項目7に記載の化合物。
(項目12)
が、C 1〜6 アルキルであり、R が、C 1〜6 アルキルである、項目7に記載の化
合物。
(項目13)
Figure 2021054864


の各々が、単結合である、項目1に記載の化合物。
(項目14)
およびR が、水素である、項目1に記載の化合物。
(項目15)
nが、1である、項目1に記載の化合物。
(項目16)
nが、1であり、R およびR が、水素である、項目1に記載の化合物。
(項目17)
式(I)の化合物が、式(II):
Figure 2021054864


の化合物である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目18)
式(I)の化合物が、式(II−A)もしくは式(II−B):
Figure 2021054864


の化合物である、項目17に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目19)
式(I)の化合物が、式(II−B−i)もしくは式(II−B−ii):
Figure 2021054864


の化合物である、項目17に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目20)
式(I)の化合物が、式(II−B−iii):
Figure 2021054864


の化合物である、項目17に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目21)
式(I)の化合物が、式(III):
Figure 2021054864


の化合物である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目22)
式(III)の化合物が、式(III−A)もしくは式(III−B):
Figure 2021054864


の化合物である、項目21に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目23)
式(III−B)の化合物が、式(III−C)もしくは式(III−D):
Figure 2021054864


の化合物である、項目21に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目24)
式(III−A)の化合物が、式(III−E)もしくは式(III−F):
Figure 2021054864


の化合物である、項目21に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目25)
式(III)の化合物が、式(III−A−i−a)もしくは式(III−B−i−a)

Figure 2021054864


の化合物である、項目21に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目26)
が、メチル(例えば、−CHF 、−CF 、−CH OCH または−CH OC
CH )、エチルまたはイソプロピルである、項目25に記載の化合物。
(項目27)
およびR の各々が、独立して、水素、C 1〜6 アルキルまたはカルボシクリルであ
るか、あるいはR およびR が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜
8員環を形成する、項目21に記載の化合物。
(項目28)
およびR の各々が、独立して、水素、C 1〜6 アルキルまたはカルボシクリルであ
る、項目27に記載の化合物。
(項目29)
およびR の各々が、独立して、水素、メチル(例えば、−CH 、−CF )、エ
チル(例えば、−CH CH 、−CH CF )、プロピル、イソプロピル、シクロプ
ロピルまたはブチルである、項目28に記載の化合物。
(項目30)
が、水素、メチル(例えば、−CH 、−CF )またはエチルである、項目29に
記載の化合物。
(項目31)
が、メチル(例えば、−CH 、−CF )、エチル(例えば、−CH CH 、−
CH CF )、プロピル、イソプロピル、シクロプロピルまたはブチルである、項目2
7に記載の化合物。
(項目32)
前記化合物が、
Figure 2021054864


からなる群より選択される、項目21に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目33)
式(I)の化合物が、式(IV):
Figure 2021054864


の化合物である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目34)
が、メチル(例えば、−CHF 、−CF 、−CH OCH または−CH OC
CH )、エチルまたはイソプロピルである、項目33に記載の化合物。
(項目35)
およびR の各々が、独立して、水素、C 1〜6 アルキルまたはカルボシクリルであ
るか、あるいはR およびR が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜
8員環を形成する、項目33に記載の化合物。
(項目36)
およびR の各々が、独立して、水素、C 1〜6 アルキルまたはカルボシクリルであ
る、項目35に記載の化合物。
(項目37)
およびR の各々が、独立して、水素、メチル(例えば、−CH 、−CF )、エ
チル(例えば、−CH CH 、CH CF )、プロピル、イソプロピル、シクロプロ
ピルまたはブチルである、項目36に記載の化合物。
(項目38)
が、水素、メチル(例えば、−CH 、−CF )またはエチルである、項目37に
記載の化合物。
(項目39)
が、メチル(例えば、−CH 、−CF )、エチル(例えば、−CH CH 、−
CH CF )、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチルである、項目36に
記載の化合物。
(項目40)
前記化合物が、
Figure 2021054864


である、項目33に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目41)
式(I)の化合物が、式(V):
Figure 2021054864


の化合物である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目42)
式(I)の化合物が、式(V−A):
Figure 2021054864


の化合物である、項目17に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目43)
式(I)の化合物が、式(V−B):
Figure 2021054864


の化合物である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目44)
式(III)の化合物が、式(V−C)もしくは式(V−D):
Figure 2021054864


の化合物である、項目21に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目45)
式(I)の化合物が、式(V−E−i):
Figure 2021054864


の化合物である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目46)
式(I)の化合物が、式(V−E−ii)もしくは(V−E−iii):
Figure 2021054864


の化合物である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目47)
前記化合物が、
Figure 2021054864


Figure 2021054864


Figure 2021054864


Figure 2021054864


から選択される、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目48)
項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩および薬学的に受容可能なキャリ
アを含む、薬学的組成物。
(項目49)
鎮静または麻酔を誘導する方法であって、有効量の項目1に記載の化合物またはその薬学
的に受容可能な塩あるいはその薬学的組成物を被験体に投与することを含む、方法。
(項目50)
本明細書中に記載される障害を処置するためまたは予防するための方法であって、該処置
または予防を必要とする被験体に有効量の項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容
可能な塩あるいはその薬学的組成物を投与する工程を含む、方法。
(項目51)
前記障害が、胃腸(GI)障害、例えば、便秘、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾
患(IBD)(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病)、GIに影響する構造障害、肛門障
害(例えば、痔、内痔核、外痔核、肛門裂傷、肛門周囲膿瘍、痔瘻)、結腸ポリープ、が
ん、大腸炎である、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記障害が、炎症性腸疾患である、項目50に記載の方法。
(項目53)
前記障害が、がん、糖尿病またはステロール合成障害である、項目50に記載の方法。
(項目54)
前記障害が、代謝障害である、項目50に記載の方法。
(項目55)
CNS関連症状を処置するためまたは予防するための方法であって、該処置または予防を
必要とする被験体に有効量の項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩ある
いはその薬学的組成物を投与する工程を含む、方法。
(項目56)
前記CNS関連症状が、適応障害、不安障害(強迫性障害、心的外傷後ストレス障害およ
び社会恐怖を含む)、認知障害(アルツハイマー病および他の形態の認知症を含む)、解
離性障害、摂食障害、気分障害(うつ(例えば、産後うつ)、双極性障害、気分変調性障
害、自殺念慮を含む)、統合失調症または他の精神病性障害(統合失調感情障害を含む)
、睡眠障害(不眠を含む)、物質関連障害、人格障害(強迫性人格障害を含む)、自閉症
スペクトラム障害(Shank群のタンパク質(例えば、Shank3)に対する変異を
伴うものを含む)、神経発達障害(レット症候群、結節性硬化症症候群を含む)、多発性
硬化症、ステロール合成障害、疼痛(急性および慢性疼痛を含む)、ある病状に続発する
脳症(肝性脳症および抗NMDAレセプター脳炎を含む)、発作性障害(てんかん発作重
積状態および一遺伝子型のてんかん、例えばドラベ病を含む)、脳卒中、外傷性脳損傷、
運動障害(ハンチントン病およびパーキンソン病を含む)、視覚障害、聴力損失および耳
鳴である、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記障害が、ステロール合成障害である、項目55に記載の方法。

Claims (1)

  1. 明細書に記載の発明

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