JP2021049860A - ミラー装置及び表示システム - Google Patents

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和来 坪谷
Kazuki Tsuboya
和来 坪谷
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Abstract

【課題】画像表示領域と実風景反射領域のサイズを適切にすることができるミラー装置及び表示システムを提供する。【解決手段】ミラー装置20は、表示光Lを透過及び反射するハーフミラー24と、ハーフミラー24の厚さ方向に交わる方向においてハーフミラー24の隣に位置し、高透過状態のハーフミラー24よりも透過率が高く、表示光Lを透過する透過板部25と、ハーフミラー24及び透過板部25を透過した表示光Lをハーフミラー24に向けて反射する鏡面21aを有する凹面鏡21と、凹面鏡21が収容され、ハーフミラー24及び透過板部25を凹面鏡21よりも表側に支持するケースユニット27と、を備える。【選択図】図12

Description

本発明は、ミラー装置及び表示システムに関する。
例えば、特許文献1に記載される表示システムは、撮像画像に基づく画像が表示される表示面と、表示面に表示される画像のうち一部の領域を反射画像として視認者に向けて反射する表示用ミラーと、を備える。
特開2018−203245号公報
本願発明者らは、上記特許文献1に記載の表示用ミラーに、表示面に表示される画像を映すだけでなく、車外の実風景からの外光を視認者に向けて反射することにより実風景を映すことを検討している。この構成では、表示用ミラーには、表示面からの表示光と、実風景からの外光とがそれぞれ異なる方向から入射される。よって、表示用ミラーは、それぞれ異なる方向からの表示光及び外光を視認者に反射する必要がある。このため、表示用ミラーは大型化するおそれがあった。表示用ミラーが大型化すると、表示用ミラーの鏡面に占める画像が映る画像表示領域が小さくなったり、実風景が映る実風景反射領域が大きくなったりするおそれがある。このため、画像表示領域及び実風景反射領域のサイズを適切とすることが困難であった。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、画像表示領域と実風景反射領域のサイズを適切にすることができるミラー装置及び表示システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るミラー装置は、表示光を透過及び反射する透過反射板部と、前記透過反射板部の厚さ方向に交わる方向において前記透過反射板部の隣に位置し、前記透過反射板部よりも透過率が高く、前記表示光を透過する透過板部と、前記透過反射板部及び前記透過板部を透過した前記表示光を前記透過反射板部に向けて反射する鏡面を有する凹面鏡と、前記凹面鏡を収容し、前記透過反射板部及び前記透過板部を前記凹面鏡よりも表側に支持するケースユニットと、を備える。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る表示システムは、前記ミラー装置と、前記表示光を前記ミラー装置に放射する表示装置と、前記ミラー装置及び前記表示装置を連結する連結ユニットと、を備える。
本発明によれば、ミラー装置及び表示システムにおいて、画像表示領域と実風景反射領域のサイズを適切にすることができる。
本発明の一実施形態に係る表示システムの概略図である。 本発明の一実施形態に係る表示システムの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るミラー装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係るミラー装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係る表ケースが取り外されたミラー装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係る表ケース及び中ケースが取り外されたミラー装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係る表ケース、中ケース及び凹面鏡が取り外されたミラー装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係る中ケースの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る中ケース及び凹面鏡の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る表示システムの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るミラー装置の側面図である。 本発明の一実施形態に係る表示システムの断面図である。
本発明に係るミラー装置及び表示システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、表示システム10は、表示光Lを放射する表示装置30と、表示光Lを視認者5に反射するミラー装置20と、ミラー装置20及び表示装置30を連結する連結ユニット40と、表示装置30を制御する制御部50と、車外、例えば車両の後方を撮影するカメラ60と、を備える。以下の説明では、視認者5から見て、上、下、左、右、表及び裏が規定される。表は視認者5に近い方向であり、裏は視認者5から遠い方向である。表示システム10は、自動車又は建設機械等の車両に搭載され、車外、例えば車両の後方を表示するシステムである。
表示装置30は、表示パネル31と、表示パネル31を照明するバックライト32と、筐体33と、を備える。
バックライト32は、例えば、複数のLED(Light Emitting Diode)を含む。バックライト32は、制御部50の制御のもと、表示パネル31を照明するための照明光を表示パネル31に放射する。
表示パネル31は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶表示パネルである。表示パネル31は、制御部50の制御のもと、カメラ60により撮影された画像を左右反転させたうえで表示する。表示パネル31は、画像を表示した状態で、バックライト32からの照明光を受けて、画像を示す表示光Lを放射する。
筐体33は、遮光性樹脂により形成され、表示パネル31及びバックライト32を収容する。筐体33は、ミラー装置20に向けて開口する箱状をなす。
なお、表示装置30は、表示光Lを放射可能であれば、液晶表示パネルに限らず、例えば、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro-Luminescence Display)、DMD(Digital Micro mirror Device )又はMEMS(Micro Electro Mechanical System)等を備えていてもよい。
図12に示すように、表示装置30は、表示光Lを放射可能な放射可能領域B1を有する。表示装置30は、放射可能領域B1の一部、例えば下部の光放射領域B2から表示光Lをミラー装置20に放射する。光放射領域B2は、表示装置30の後述する凹面鏡21の鏡面21aの位置及びサイズに応じて設定される。
図1に示すように、制御部50は、GDC(Graphics Display Controller)、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備える。制御部50は、カメラ60からの画像データを入力し、入力した画像データに応じた画像を左右反転させた画像を生成し、生成した画像を示す表示光Lを表示装置30から放射する。また、制御部50は、ミラー装置20の後述するミラー状態切替スイッチ55からの操作信号Sdを受ける。操作信号Sdは、後述するハーフミラー24が高透過状態と高反射状態の何れの状態であるかを示す情報を含む。制御部50は、ハーフミラー24が高透過状態である旨の操作信号Sdを受けると、表示装置30から表示光Lを放射し、ハーフミラー24が高反射状態である旨の操作信号Sdを受けると、表示装置30からの表示光Lの放射を停止する。
図1に示すように、ミラー装置20は、表示装置30からの表示光Lを視認者5に反射することにより画像を映す画像表示状態と、実風景からの外光Gを視認者5に反射することにより実風景を映す実風景反射状態との何れかの状態で使用される。
ミラー装置20は、図3に示すように、凹面鏡21と、ハーフミラー24と、ケースユニット27と、スイッチ基板58と、図4に示すように、透過板部25と、図10に示すように、ミラー状態切替スイッチ55と、を備える。
図3に示すように、ハーフミラー24は、画像表示状態で使用される際、表示光Lを凹面鏡21の鏡面21aに向けて透過させ、実風景反射状態で使用される際、実風景からの外光Gを視認者5に向けて反射させる。
ハーフミラー24は、ミラー状態切替スイッチ55(図10参照)の操作により高透過状態と高反射状態の何れかの状態となる液晶ハーフミラーである。ハーフミラー24は、ミラー状態切替スイッチ55の操作に応じて通電されていないときには、反射率が高く、かつ透過率が低い高反射率状態となる。ハーフミラー24は、ミラー状態切替スイッチ55の操作に応じて通電されたときには、高反射率状態に比べて、反射率が低く、かつ透過率が高い高透過率状態となる。高透過率状態におけるハーフミラー24の反射率及び透過率は、例えば、それぞれ50%である。
ハーフミラー24は高透過率状態となることにより、ミラー装置20は画像表示状態として使用可能となる。ハーフミラー24は高反射率状態となることにより、ミラー装置20は実風景反射状態として使用可能となる。図4に示すように、ハーフミラー24は、高反射率状態であるとき、実風景からの外光を視認者に向けて反射することによりハーフミラー24の表面の全域に実風景を映す実風景反射領域A2を有する。
図10に示すように、ミラー状態切替スイッチ55は、ハーフミラー24を高反射率状態と高透過率状態の何れかに切り替えるために操作される。ミラー状態切替スイッチ55は、例えば、棒状の操作部を有するトグルスイッチであり、上部位置と下部位置の間で上下方向に倒すように操作される。ミラー状態切替スイッチ55が上部位置と下部位置の一方に位置すると、ハーフミラー24には通電される。ミラー状態切替スイッチ55が上部位置と下部位置の他方に位置すると、ハーフミラー24には通電されない。ミラー状態切替スイッチ55は、ミラー状態切替スイッチ55の操作位置に応じて、ハーフミラー24が高透過状態と高反射状態の何れの状態であるかを示す操作信号Sdを制御部50に出力する。
図10に示すように、ミラー状態切替スイッチ55はケースユニット27の裏面の端部に位置する。これにより、視認者の手指がミラー状態切替スイッチ55に到達しやすく、視認者によるミラー状態切替スイッチ55の操作が容易となる。例えば、ミラー状態切替スイッチ55はケースユニット27の裏面における右側かつ下側の端部に位置する。また、ミラー状態切替スイッチ55は、凹面鏡21の後述する凹面鏡操作部22c2に比べて、下側に位置し、左右方向においてミラー装置20の中央側に位置する。また、図11に示すように、ミラー状態切替スイッチ55は、凹面鏡21の後述する凹面鏡操作部22c2に比べて、表裏方向において、裏側に位置する。このように、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2の間で表裏方向の位置を異ならせることにより、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2の誤操作が抑制される。
また、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2の形状及び種類が異なっているため、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2の誤操作が抑制される。
図3に示すように、凹面鏡21は、ハーフミラー24の裏側に位置する。凹面鏡21は、第1回転軸J1を中心に回転にケースユニット27内に支持される。第1回転軸J1は、左右方向、すなわち車幅方向に沿って延びる。凹面鏡21は光を反射する鏡面21aを有する。鏡面21aはハーフミラー24及び透過板部25に対面する。また、鏡面21aは、第1回転軸J1に沿う方向において、鏡面21aの中央に近づくほどハーフミラー24から遠ざかる凹面状に形成される。
凹面鏡21は、ハーフミラー24を透過した表示光Lを表側に向けて反射する。凹面鏡21に反射した表示光Lは、ハーフミラー24及び透過板部25を透過した後、視認者に到達する。凹面鏡21には表示光Lに対応する画像が虚像として表示される。凹面鏡21に表示される画像は、図4に示すように、視認者の視点からは、ハーフミラー24及び透過板部25に亘る画像表示領域A1に表示される。凹面鏡21を採用することにより、平面鏡を採用する場合に比べて、凹面鏡21に映される虚像の位置が視認者から遠くに設定される。よって、運転中の視認者が凹面鏡21に映される虚像に焦点を合わせる負担を低減することができる。
画像表示領域A1は、表ケース26の後述する連結部26cにより上側表示領域Au及び下側表示領域Adの2つに分割されている。上側表示領域Auは、透過板部25の表面に形成される。下側表示領域Adは、ハーフミラー24の表面に形成される。制御部50は、表示装置30を介して、上側表示領域Auと下側表示領域Adに異なる内容の画像を表示してもよい。例えば、下側表示領域Adには車両の後方の画像が表示され、上側表示領域Auには車両の側方の画像又はその他の情報が表示されてもよい。これに限らず、制御部50は、表示装置30を介して、上側表示領域Auと下側表示領域Adに1つの画像を表示してもよい。
図4に示すように、透過板部25は、透過性のアクリル等の樹脂又はガラスにより長方形板状に形成される。透過板部25は、ハーフミラー24の上方向に、ハーフミラー24に隣り合うように位置する。透過板部25は、左右方向にハーフミラー24と同一の長さで、上下方向にハーフミラー24よりも短い。透過板部25は、ハーフミラー24と異なる向きでケースユニット27に支持される。
図12に示すように、透過板部25は、上方向に向かうにつれて裏側に近づくようにハーフミラー24に対して傾斜している。透過板部25とハーフミラー24がなす角度は鈍角である。凹面鏡21を反射した表示光Lが視認者に向かうようにミラー装置20の角度の調整が行われると、透過板部25は、表示装置30からの表示光Lの一部である図12の一点鎖線で示す反射光Laを表示装置30の光放射領域B2及び視認者とは異なる方向に反射させる向きとなる。透過板部25は、表示光Lのうち反射光La以外の大部分を凹面鏡21の鏡面21aに向けて透過させる。
図9に示すように、凹面鏡21は、鏡面21aを支持し、第1回転軸J1を中心に回転可能にケースユニット27内で支持されるホルダ22を備える。ホルダ22は、例えば、樹脂により形成される。
ホルダ22は、ホルダ本体部22aと、軸部22b,22cと、を備える。ホルダ本体部22aは鏡面21aを裏側から覆う凹状に湾曲した板状をなす。ホルダ本体部22aの表面にメッキが蒸着されることにより鏡面21aが形成される。
軸部22b,22cは、第1回転軸J1上であって、ホルダ本体部22aの両側面に位置する。軸部22bは、ホルダ本体部22aの左側面における上下方向の中央に位置する。軸部22bは、その厚さ方向が第1回転軸J1に沿う向きの円板状をなす。軸部22bは、ケースユニット27の後述する軸支持部28a(図6参照)と軸支持部29L1(図9参照)に回転可能に支持される。
軸部22cは、ホルダ本体部22aと別体で形成され、ねじ等の固定手段によりホルダ本体部22aに固定される。軸部22cは、ホルダ本体部22aの右側面における上下方向の中央に位置する。軸部22cは、円柱部22c1(図6参照)と、凹面鏡操作部22c2(図9参照)と、を備える。
図6に示すように、円柱部22c1は、第1回転軸J1に沿って延びる。円柱部22c1は、ケースユニット27の後述する軸支持部29R1(図8参照)に回転可能に支持される。
図9に示すように、凹面鏡操作部22c2は、第1回転軸J1に直交する方向、例えば、裏側に延びる。凹面鏡操作部22c2は、円柱部22c1におけるホルダ本体部22aに近い基端部に設けられる。
図10及び図11に示すように、凹面鏡操作部22c2は、ケースユニット27の後述する貫通孔28bを介して、ケースユニット27の外部に露出する。凹面鏡操作部22c2はケースユニット27の裏面の端部、例えば、右端部に位置する。これにより、ミラー装置20の右側が視認者の手で掴まれたときに手指が凹面鏡操作部22c2に到達する。よって、視認者による凹面鏡操作部22c2の操作が容易となる。また、凹面鏡操作部22c2は、ケースユニット27の裏面の上下方向の中央部に位置する。
図11に示すように、凹面鏡操作部22c2は、上方向に膨らむ円弧状をなす円弧辺22c3を有する長方形板状をなす。円弧辺22c3は、凹面鏡操作部22c2の裏側の端部に位置し、ケースユニット27の外部に露出する。視認者の手指により凹面鏡操作部22c2が上下方向に操作されることにより、図12に示すように、凹面鏡21は第1回転軸J1を中心に回転する。これにより、凹面鏡21から反射される表示光Lの方向を視認者の視点に合わせることができる。
図1に示すように、ケースユニット27は、樹脂により箱状に形成され、連結ユニット40により第2回転軸J2を中心に回転可能に支持される。ケースユニット27は、表示光Lを受ける位置にハーフミラー24と透過板部25を保持し、ケースユニット27の内部空間に第1回転軸J1を中心に凹面鏡21を回転可能に収容する。
詳しくは、図3に示すように、ケースユニット27は、表ケース26と、裏ケース28と、中ケース29L,29Rと、を備える。
表ケース26は、裏ケース28の蓋として裏ケース28の表側の端部に嵌まる。
図4に示すように、表ケース26は、ハーフミラー24の表面の外周側を囲む第1枠部26aと、透過板部25の表面の外周側を囲む第2枠部26bと、を備える。
第1枠部26aは、第2枠部26bの下側に位置し、左右方向に長い長方形の枠状をなす。第1枠部26aの裏面には、図示しない接着材を介してハーフミラー24の表面の外周側が接着されている。
第2枠部26bは、左右方向に第1枠部26aと同じ長さで、上下方向に第1枠部26aよりも短い長方形の枠状をなす。第2枠部26bは、第1枠部26aの上側に位置し、第1枠部26aから上方向に離れるにつれて、裏側に向かうように傾斜する。第2枠部26bの裏面には、図示しない接着材を介して透過板部25の表面の外周側が接着されている。第1枠部26aの上端部は、第2枠部26bの下端部に連結されている。すなわち、ハーフミラー24と透過板部25の間には、第1枠部26aと第2枠部26bが連結する連結部26cが形成される。
図3に示すように、裏ケース28は表側に開口した箱状をなす。裏ケース28の開口は、ハーフミラー24及び透過板部25が固定された表ケース26により閉じられている。裏ケース28内には、中ケース29L,29Rと凹面鏡21が収容されている。
図6及び図7に示すように、裏ケース28は、軸部22bを支持する軸支持部28aと、凹面鏡操作部22c2(図9参照)が通過する貫通孔28bと、スイッチ基板58を収容する基板収容部28cと、中ケース29L,29Rを支持する複数の支持ピン28g,28hと、を備える。
スイッチ基板58は基板収容部28cに固定される。スイッチ基板58の裏面にはミラー状態切替スイッチ55(図10参照)が実装されている。スイッチ基板58は、図示しないコネクタを介して、ハーフミラー24に電気的に接続されている。
図6及び図7に示すように、軸支持部28aは、裏ケース28の内底面に位置し、凹面鏡21の軸部22bを回転可能に支持する。軸支持部28aは、表側に向けて開口する軸受け穴を有する直方体からなる。軸支持部28aは軸部22bのうち裏側の略半分を囲む。
図7に示すように、貫通孔28bは、裏ケース28の底板に貫通する。貫通孔28bは上下方向に長い長方形状をなす。図11に示すように、貫通孔28bには、凹面鏡操作部22c2が通過する。貫通孔28bは、凹面鏡操作部22c2が操作可能な程度に凹面鏡操作部22c2との間に隙間を有している。
図7に示すように、基板収容部28cは、裏ケース28の内底面に直方体の凹状に形成されている。基板収容部28cは、凹面鏡21の裏面に対向して位置する。基板収容部28c内にはスイッチ基板58が固定される。スイッチ基板58が凹面鏡21の裏面に設けられるため、迷光がスイッチ基板58を反射して表示光Lの光路に入ることが抑制される。図10に示すように、基板収容部28cの裏側の底板には、ミラー状態切替スイッチ55が通過する貫通孔28dが形成されている。図11に示すように、基板収容部28cの裏側の底板のうち貫通孔28dが形成される第1面28c1は、底板のうち第1面28c1以外の第2面28c2よりも表側に位置している。
図6及び図7に示すように、複数の支持ピン28g,28hは、それぞれ、裏ケース28の各角部に配置されている。一対の支持ピン28gは、それぞれ、裏ケース28の左側の2つの角部に配置される。一対の支持ピン28hは、それぞれ、裏ケース28の右側の2つの角部に配置される。
図5に示すように、中ケース29Lは凹面鏡21の鏡面21aの左側に位置し、中ケース29Rは凹面鏡21の鏡面21aの右側に位置する。
図8及び図9に示すように、中ケース29Lは、軸部22bを支持する軸支持部29L1と、軸部22bをケースユニット27の外部から隠す目隠し部29L2と、裏ケース28の支持ピン28g(図5参照)に支持されるフランジ部29L3と、を備える。
図9に示すように、軸支持部29L1は、上述した裏ケース28の軸支持部28a(図6参照)とともに、凹面鏡21の軸部22bを回転可能に支持する。軸支持部29L1は、裏側に向けて開口する軸受け穴を有する直方体からなる。軸支持部28aは軸部22bのうち表側の略半分を囲む。軸支持部29L1の軸受け穴を有する端面は軸支持部28aの軸受け穴を有する端面に面接触する。
目隠し部29L2は板状をなし、目隠し部29L2の裏面の中央部には軸支持部29L1が設けられる。図5及び図6に示すように、目隠し部29L2は、鏡面21aの左側縁部及び軸支持部28aを表側から隠すように設けられる。また、目隠し部29L2は、ハーフミラー24及び透過板部25を裏側から支持する。
詳しくは、図4及び図5に示すように、目隠し部29L2は、ハーフミラー24の裏側に位置する本体部29L6と、透過板部25の裏側に位置する傾斜部29L7と、を備える。
本体部29L6は、表裏方向において、鏡面21aの左側縁部、軸支持部28a及び軸部22bと重なるように形成される。本体部29L6は、ハーフミラー24を裏側から支持するため、ハーフミラー24の裏面の左側に対向又は接触する。
傾斜部29L7は、目隠し部29L2の上部に位置する。傾斜部29L7は、上方向に向かうにつれて、裏側に近づくように本体部29L6に対して傾斜している。傾斜部29L7は、透過板部25に沿う方向に延び、透過板部25を裏側から支持するため、透過板部25の裏面の左側に対向又は接触する。
図8に示すように、フランジ部29L3は、目隠し部29L2の左側に位置し、目隠し部29L2と同一方向に沿う板状をなす。フランジ部29L3は、目隠し部29L2よりも裏側に位置し、段差を持って目隠し部29L2に連結されている。図5に示すように、フランジ部29L3の上部及び下部には、一対の支持ピン28gがそれぞれ通過する貫通孔29L4が形成される。
図3及び図8に示すように、中ケース29Rは、軸部22cの円柱部22c1を回転可能に支持する軸支持部29R1と、軸部22cをケースユニット27の外部から隠す目隠し部29R2と、裏ケース28の支持ピン28h(図5参照)に支持されるフランジ部29R3と、を備える。
図3に示すように、軸支持部29R1は第1回転軸J1に直交する板状をなし、軸部22cの円柱部22c1が通過する軸通孔29R5を有する。図8に示すように、軸支持部29R1はフランジ部29R3の裏面に位置する。図5及び図6に示すように、目隠し部29R2は、板状をなし、鏡面21aの右側縁部及び軸支持部28cを表側から隠すように設けられる。また、目隠し部29R2は、ハーフミラー24及び透過板部25を裏側から支持する。
詳しくは、図4及び図5に示すように、目隠し部29R2は、ハーフミラー24の裏側に位置する本体部29R6と、透過板部25の裏側に位置する傾斜部29R7と、を備える。
本体部29R6は、表裏方向において、鏡面21aの右側縁部及び軸部22cと重なるように形成される。本体部29R6は、ハーフミラー24を裏側から支持するため、ハーフミラー24の裏面の右側に対向又は接触する。
傾斜部29R7は、目隠し部29R2の上部に位置する。傾斜部29R7は、上方向に向かうにつれて、裏側に近づくように本体部29R6に対して傾斜している。傾斜部29R7は、透過板部25に沿う方向に延び、透過板部25を裏側から支持するため、透過板部25の裏面の右側に対向又は接触する。
図8に示すように、フランジ部29R3は、目隠し部29R2の右側に位置し、目隠し部29R2と同一方向に沿う板状をなす。フランジ部29R3は、目隠し部29R2よりも裏側に位置し、段差を持って目隠し部29R2に連結されている。図5に示すように、フランジ部29R3の上部及び下部には、一対の支持ピン28hそれぞれが通過する貫通孔29R4が形成される。
図10に示すように、裏ケース28は、連結ユニット40により第2回転軸J2を中心に回転可能に支持される被支持部28eを備える。被支持部28eは、裏ケース28の裏面の中央に位置し、左右方向に延びる略直方体をなす。図3に示すように、被支持部28eは、第2回転軸J2に沿って延びて貫通するピン通孔28fを有する。ピン通孔28fは、第2回転軸J2に沿って縮径するように形成される。例えば、ピン通孔28fは、第2回転軸J2に沿って軸部22bに近づくにつれて縮径するように形成される。
図2に示すように、連結ユニット40は、ミラー装置20を回転可能に支持するミラー装置支持部41と、表示装置30を回転可能に支持する表示装置支持部42と、ミラー装置支持部41及び表示装置支持部42を連結する連結部材43と、を備える。
連結部材43は表裏方向に延び、連結部材43の一端はミラー装置支持部41の上面に固定され、連結部材43の他端は表示装置支持部42の上面に固定される。連結部材43は車両、例えば、車室内の天井面にボルト等の固定手段により固定される。
表示装置支持部42は、金属により形成され、長方形のうち一つの長辺を省略した枠状をなし、表示装置30の上面及び両側面を囲む。表示装置支持部42の2つの下端部は表示装置30の両側面に第3回転軸J3を中心に回転可能に支持されている。よって、視認者は、表示装置支持部42に対する第3回転軸J3を中心とした表示装置30の角度を調整することができる。第3回転軸J3は、第1回転軸J1及び第2回転軸J2と同一方向に延び、第1回転軸J1及び第2回転軸J2と異なる位置に存在する。
ミラー装置支持部41は、金属により形成され、長方形のうち一つの短辺を省略した枠状をなし、すなわち、下方向に開口した略U字状をなす。図10に示すように、ミラー装置支持部41の2つの下端部は、ケースユニット27の裏面に位置する被支持部28eを第2回転軸J2に沿う方向から挟み込む。ミラー装置支持部41の2つの下端部には、それぞれ、ミラー装置支持部41の厚さ方向に貫通する貫通孔41aが形成される。
図3に示すように、ミラー装置支持部41の2つの貫通孔41aは、第2回転軸J2に沿う方向において、被支持部28eのピン通孔28fに一致する。
連結ユニット40は、ミラー装置支持部41の2つの貫通孔41a及び被支持部28eのピン通孔28fに挿通される挿通ピン44を備える。挿通ピン44は、ピン通孔28fの形状に応じて、側周面がテーパとなる円柱状をなす。例えば、挿通ピン44がピン通孔28f内で摺動回転することにより、ミラー装置20がミラー装置支持部41に対して第2回転軸J2を中心に回転する。
次に、表示システム10の使用方法について説明する。
まず、図1に示すように、運転席に着座した視認者5は、表示装置30を手で掴んで第2回転軸J2を中心に回転させることにより、表示装置30からの表示光Lがミラー装置20のハーフミラー24及び透過板部25に放射されるように表示装置30の角度調整を行う。
次に、視認者5は、ミラー装置20を手で掴んで第2回転軸J2を中心に回転させることにより、ハーフミラー24が車両の後方の実風景からの外光Gを視認者5に向けて反射するように、ミラー装置20の角度調整を行う。このミラー装置20の角度調整の際、凹面鏡操作部22c2は視認者5の手指が到達するようにミラー装置20の端部に設けられる。そして、視認者5は、手指でミラー装置20の裏側の凹面鏡操作部22c2を上下方向に動かすことにより、凹面鏡21が表示装置30からの表示光Lを視認者5に向けて反射するように、凹面鏡21の角度調整を行う。以上で、ミラー装置20の角度調整が完了となる。
ミラー装置20の角度調整が完了した後、例えば、ミラー装置20を画像表示状態として使用する場合、視認者5は、ミラー状態切替スイッチ55の操作により、ハーフミラー24を高透過率状態とする。ハーフミラー24が高透過率状態にあるとき、表示装置30からの表示光Lは、ハーフミラー24を透過し、凹面鏡21の鏡面21aを介して視認者5に向けて反射する。これにより、図4に示すように、画像表示領域A1には表示光Lに対応する画像が表示される。
例えば、ミラー装置20を実風景反射状態として使用する場合、視認者5は、ミラー状態切替スイッチ55の操作により、ハーフミラー24を高反射率状態とする。ハーフミラー24が高反射率状態にあるとき、制御部50により表示装置30からの表示光Lの放射が停止され、実風景からの外光Gは、高反射率状態のハーフミラー24を介して視認者5に向けて反射する。これにより、図4に示すように、実風景反射領域A2には実風景が映される。このとき、透過板部25は外光Gの大部分を透過する。また、透過板部25はハーフミラー24に比べて視認者5の視線方向に沿った姿勢をとるため、透過板部25を反射した外光Gが視認者5に到達しづらい。よって、透過板部25に映る実風景は視認者5により視認困難である。
以上のように、ミラー装置20を画像表示状態と実風景反射状態の間で切り替える際に、ミラー状態切替スイッチ55を操作するだけでよく、ミラー装置20の角度調整及び凹面鏡21の角度調整が不要となる。よって、ミラー装置20を画像表示状態と実風景反射状態の間で切り替えることが容易となる。
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1−1)ミラー装置20は、表示光Lを透過及び反射する透過反射板部の一例であるハーフミラー24と、ハーフミラー24を透過した表示光Lをハーフミラー24に向けて反射する凹面鏡21と、第1回転軸J1を中心に凹面鏡21を回転可能に収容し、ハーフミラー24を凹面鏡21よりも表側に支持するケースユニット27と、を備える。凹面鏡21は、ケースユニット27の外部に操作可能に露出し、第1回転軸J1を中心に凹面鏡21を回転させるために視認者により操作される凹面鏡操作部22c2を備える。第1回転軸J1は車幅方向、すなわち視認者5から見て左右方向に沿う。
この構成によれば、凹面鏡操作部22c2の操作を通じて、凹面鏡21の角度は、ハーフミラー24の角度とは独立して調整可能となる。このため、ミラー装置20は、実風景からの外光Gを視認者5に向けて反射する角度にハーフミラー24を維持しつつ、表示光Lを視認者5に向けて反射する角度に凹面鏡21を調整することができる。よって、ミラー装置20の角度調整の手間を低減できる。例えば、ミラー装置20を画像表示状態と実風景反射状態の間で使用状態を切り替える際、ミラー装置20の角度調整を簡易化できる。
(1−2)凹面鏡操作部22c2は、凹面鏡21の鏡面21aと反対側の裏面に設けられる。ケースユニット27の裏面には凹面鏡操作部22c2が通過する貫通孔28bが形成される。
この構成によれば、凹面鏡操作部22c2がケースユニット27の裏面に位置するため、視認者5は凹面鏡操作部22c2を操作しやすい。例えば、視認者5が凹面鏡操作部22c2を操作する際に、ミラー装置20に映される画像が視認者5の手指により隠れることが抑制される。よって、視認者5はミラー装置20に映される画像を見つつ、凹面鏡操作部22c2の操作を行うことができる。
(1−3)凹面鏡21は、表示光Lを反射する鏡面21aと、鏡面21aを支持するホルダ本体部22aと、ホルダ本体部22aの第1回転軸J1に沿う方向の両側に設けられ、第1回転軸J1上に並ぶ一対の軸部22b,22cと、を備える。ケースユニット27は、第1回転軸J1を中心に凹面鏡21を回転可能に一対の軸部22b,22cをそれぞれ支持する一対の軸支持部28a,29R1を備える。凹面鏡操作部22c2は、一対の軸部22b,22cの何れか一方である軸部22cにおけるホルダ本体部22aに近い位置に設けられる。
この構成によれば、軸部22cの基端部に凹面鏡操作部22c2が設けられる。これにより、凹面鏡操作部22c2に操作力が加えられた場合に、鏡面21aに歪みが生じることが抑制される。また、凹面鏡操作部22c2に操作力が加えられた場合に、軸部22cの円滑な回転が阻害されるような力が軸部22cに加わることが抑制される。
(1−4)ケースユニット27は、第2回転軸J2を中心にミラー装置20が回転可能に、車両、例えば車室内に固定される連結ユニット40により支持される被支持部28eを備える。第2回転軸J2は、第1回転軸J1と同一方向に延び第1回転軸J1と異なる位置に存在する。
この構成によれば、ミラー装置20は、実風景からの外光Gを視認者5に向けて反射する角度にハーフミラー24を調整することができる。
(1−5)ハーフミラー24は、高透過状態と高反射状態の何れかの状態となる液晶ハーフミラーである。ミラー装置20は、視認者5の操作を通じて、ハーフミラー24を高透過状態と高反射状態の何れかの状態に切り替えるミラー状態切替スイッチ55を備える。
この構成によれば、表示光Lがミラー装置20に放射され、ミラー状態切替スイッチ55の操作を通じてハーフミラー24が高透過状態とされる。このとき、凹面鏡21は、ハーフミラー24を透過した表示光Lを反射し、反射した表示光Lをハーフミラー24を透過させたうえで視認者5に到達させる。これにより、ミラー装置20には表示光Lに応じた画像が表示される。また、表示光Lの放射が停止され、ミラー状態切替スイッチ55の操作を通じてハーフミラー24が高反射状態とされる。このとき、ハーフミラー24は実風景からの外光Gの半分以上を視認者5に向けて反射する。これにより、ハーフミラー24には実風景が映される。
以上のように、ハーフミラー24が高透過状態と高反射状態の間で切り替えられることにより、ミラー装置20に映される像(画像又は実風景)の視認性を高めることができる。
(1−6)凹面鏡操作部22c2は、第1回転軸J1に沿う方向において、ケースユニット27の裏面の端部に位置する。ミラー状態切替スイッチ55は、ハーフミラー24の厚さ方向、すなわち表裏方向において、凹面鏡操作部22c2と異なる位置に設けられる。
この構成によれば、第2回転軸J2を中心にミラー装置20の角度調整を行うために、視認者5が手でミラー装置20を掴んだときに、視認者5の手指が凹面鏡操作部22c2に届きやすい。よって、ミラー装置20の角度調整の後、連続的に、凹面鏡操作部22c2の操作を通じた凹面鏡21の角度調整が可能となる。
また、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2が表裏方向に異なる位置に設けられる。よって、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2の誤操作が抑制される。
また、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2は互いに異なる形状で形成される。これによっても、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2の誤操作が抑制される。
(1−7)表示システム10は、ミラー装置20と、表示光Lをミラー装置20に放射する表示装置30と、ミラー装置20及び表示装置30を連結する連結ユニット40と、を備える。
この構成によれば、連結ユニット40を車両に固定することにより、表示システム10を簡単に車両に搭載することができる。
(2−1)ミラー装置20は、表示光Lを透過及び反射するハーフミラー24と、ハーフミラー24の厚さ方向に交わる方向においてハーフミラー24の隣に位置し、高透過状態のハーフミラー24よりも透過率が高く、表示光Lを透過する透過板部25と、ハーフミラー24及び透過板部25を透過した表示光Lをハーフミラー24に向けて反射する鏡面21aを有する凹面鏡21と、凹面鏡21が収容され、ハーフミラー24及び透過板部25を凹面鏡21よりも表側に支持するケースユニット27と、を備える。
この構成によれば、ハーフミラー24は実風景からの外光Gを視認者5に向けて反射する。これにより、ハーフミラー24には実風景を映す実風景反射領域A2が形成される。透過板部25は、外光Gの大部分を透過するため、実風景をほぼ映さない。よって、透過板部25には実風景反射領域A2が形成されない。よって、実風景反射領域A2が大きくなり過ぎることが抑制され、実風景反射領域A2のサイズを適切にすることができる。これにより、例えば、実風景反射領域A2に車室内又は表示装置30が映り込むことが抑制される。
また、透過板部25を設けることにより、表示光Lの図12に示す光路断面積SLを大きくすることができ、これにより、鏡面21aにおける表示光Lが放射される領域を大きくすることができる。このため、表示光Lに対応する画像を表示する画像表示領域A1を大きくすることができ、画像表示領域A1のサイズを適切にすることができる。
(2−2)凹面鏡21は、表示光Lを反射する鏡面21aと、鏡面21aを支持するホルダ本体部22aと、ホルダ本体部22aの第1回転軸J1に沿う方向の両側に設けられ、第1回転軸J1上に並ぶ一対の軸部22b,22cと、を備える。ケースユニット27は、第1回転軸J1を中心に凹面鏡21を回転可能に一対の軸部22b,22cをそれぞれ支持する一対の軸支持部28a,29R1と、ケースユニット27内に設けられ、ハーフミラー24に沿って延び、ハーフミラー24の厚さ方向(表裏方向)において、一対の軸部22b,22cとハーフミラー24の間に位置する目隠し部29L2,29R2と、を備える。
この構成によれば、目隠し部29L2,29R2は軸部22b,22cをケースユニット27の外部から隠す。よって、ミラー装置20の内部の軸部22b,22cが視認者5により視認されることが抑制される。
(2−3)ミラー装置20は、ハーフミラー24の表面の外周を囲む第1枠部26a、及び透過板部25の表面の外周を囲む第2枠部26bを有する表ケース26を備える。目隠し部29L2,29R2は、第1枠部26a及び第2枠部26bとの間にハーフミラー24及び透過板部25を挟み込むように位置する。
この構成によれば、目隠し部29L2,29R2は、ハーフミラー24及び透過板部25をそれらの裏面から支持する。よって、ハーフミラー24及び透過板部25の位置及び姿勢が安定する。これにより、ミラー装置20に映る像の表示品位を高めることができる。
また、一対の目隠し部29L2,29R2の一方の目隠し部29L2は、表裏方向において、ハーフミラー24及び透過板部25それぞれの裏面左縁部と鏡面21aの左縁部の間に位置する。他方の目隠し部29R2は、表裏方向において、ハーフミラー24及び透過板部25それぞれの裏面右縁部と鏡面21aの右縁部の間に位置する。
一般的に、鏡面21aの左縁部と右縁部は集光することによりぎらつきやすい。上記構成によれば、目隠し部29L2,29R2は、鏡面21aの左縁部と右縁部からの光が視認者5に到達することを抑制する。
(2−4)透過板部25は、ハーフミラー24から離れるにつれて鏡面21aに近づくようにハーフミラー24と異なる向きに設けられる。
この構成によれば、透過板部25は、表示装置30からの表示光Lを視認者5とは異なる方向に反射する。これにより、ミラー装置20に映る像の表示品位を高めることができる。また、ミラー装置20の小型化を図ることができる。
なお、本発明は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に、変形の一例を説明する。
(変形例)
上記実施形態においては、凹面鏡操作部22c2は、第1回転軸J1に沿う方向において、ケースユニット27の裏面の端部に位置していたが、端部以外に位置していてもよい。
また、上記実施形態においては、凹面鏡操作部22c2は、ケースユニット27の裏面に露出するように設けられていたが、これに限らず、ケースユニット27の上面、下面、右側面、左側面又は表面に露出するように設けられていてもよい。
また、上記実施形態においては、凹面鏡操作部22c2は、軸部22cにおけるホルダ本体部22aに近い位置に設けられていたが、これに限らず、例えば、ホルダ本体部22aの裏面、軸部22cの先端側又は軸部22bに設けられてもよい。
また、上記実施形態においては、ミラー状態切替スイッチ55は、凹面鏡操作部22c2よりも裏側に位置していたが、これに限らず、凹面鏡操作部22c2よりも表側に位置していてもよいし、表裏方向において凹面鏡操作部22c2と同じ位置に設けられていてもよい。
また、上記実施形態においては、凹面鏡操作部22c2は凹面鏡21と一体をなしていたが、これに限らず、凹面鏡操作部22c2は歯車機構を介して凹面鏡21に回転力を加えてもよい。また、凹面鏡21は手動で回転していたが、電動で回転してもよい。例えば、ミラー装置20は、凹面鏡21を回転させるモータ及び伝達機構等を含む駆動部を備える。この場合、凹面鏡操作部22c2は視認者5の操作により開閉する電気スイッチを含む。この電気スイッチは、例えば、トグルスイッチ、プッシュスイッチ、ロータリスイッチ又はシーソースイッチであってもよい。制御部50は、凹面鏡操作部22c2の操作により、上記駆動部を介して凹面鏡21を回転させてもよい。
上記実施形態においては、ミラー装置20の被支持部28eは、連結ユニット40に回転可能に支持されていたが、これに限らず、連結ユニット40に回転不能に固定されていてもよい。
上記実施形態においては、ハーフミラー24は高透過率状態と高反射率状態の2つの状態の何れかの状態とされていたが、3つ以上の状態の何れかの状態とされてもよい。
上記実施形態においては、ハーフミラー24は通電により反射率と透過率が変化する液晶ハーフミラーであったが、反射率と透過率が一定のハーフミラーであってもよい。
上記実施形態においては、ミラー状態切替スイッチ55はトグルスイッチであったが、トグルスイッチに限らず、プッシュスイッチ、ロータリスイッチ又はシーソースイッチであってもよい。
上記実施形態において、ミラー装置20は、凹面鏡操作部22c2の操作に節度を与えるラッチ機構を備えていてもよい。このラッチ機構は、凹面鏡操作部22c2に連続的に凹凸が形成される歯部と、ケースユニット27内に収容され、歯部に付勢する付勢部材と、を備える。
上記実施形態においては、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2の操作方向を異ならせてもよい。例えば、凹面鏡操作部22c2の操作方向が上下方向に設定され、ミラー状態切替スイッチ55の操作方向が左右方向に設定されてもよい。これにより、ミラー状態切替スイッチ55と凹面鏡操作部22c2の誤操作が抑制される。
上記実施形態においては、表示システム10はバックミラーに適用されていたが、これに限らず、サイドミラーに適用されてもよい。
上記実施形態においては、ケースユニット27は目隠し部29L2,29R2を備えていたが、目隠し部29L2,29R2が省略されてもよい。
上記実施形態においては、目隠し部29L2,29R2は軸支持部29L1,29R1と一体で形成されていたが、これに限らず、別体で形成されてもよい。
上記実施形態においては、透過板部25は、ハーフミラー24と異なる向きに設けられていたが、これに限らず、ハーフミラー24と同じ向きに設けられていてもよい。
上記実施形態においては、図4に示すように、透過板部25とハーフミラー24の間には連結部26cが形成されていたが、連結部26cは省略されてもよい。この場合、例えば、透過板部25とハーフミラー24は光透過性の接着剤により接着される。
上記実施形態における目隠し部29L2,29R2の傾斜部29L7,29R7は省略されてもよい。
上記実施形態における凹面鏡操作部22c2が省略されてもよい。この場合、軸部22b,22c及び軸支持部28a,29R1,29L1が省略され、凹面鏡21は、ケースユニット27内で固定されてもよい。
5 視認者
10 表示システム
20 ミラー装置
21 凹面鏡
21a 鏡面
22 ホルダ
22a ホルダ本体部
22b,22c 軸部
22c1 円柱部
22c2 凹面鏡操作部
22c3 円弧辺
24 ハーフミラー(透過反射板部の一例)
25 透過板部
26 表ケース
26a 第1枠部
26b 第2枠部
26c 連結部
27 ケースユニット
28 裏ケース
28a,29L1,29R1 軸支持部
28b,28d,29L4,29R4,41a 貫通孔
28c 基板収容部
28c1 第1面
28c2 第2面
28e 被支持部
28f ピン通孔
28g,28h 支持ピン
29L,29R 中ケース
29L2,29R2 目隠し部
29L3,29R3 フランジ部
29L7,29R7 傾斜部
29L6,29R6 本体部
29R5 軸通孔
30 表示装置
31 表示パネル
32 バックライト
33 筐体
40 連結ユニット
41 ミラー装置支持部
42 表示装置支持部
43 連結部材
44 挿通ピン
50 制御部
55 ミラー状態切替スイッチ
58 スイッチ基板
60 カメラ
A1 画像表示領域
A2 実風景反射領域
B1 放射可能領域
B2 光放射領域
G 外光
L 表示光

Claims (5)

  1. 表示光を透過及び反射する透過反射板部と、
    前記透過反射板部の厚さ方向に交わる方向において前記透過反射板部の隣に位置し、前記透過反射板部よりも透過率が高く、前記表示光を透過する透過板部と、
    前記透過反射板部及び前記透過板部を透過した前記表示光を前記透過反射板部に向けて反射する鏡面を有する凹面鏡と、
    前記凹面鏡を収容し、前記透過反射板部及び前記透過板部を前記凹面鏡よりも表側に支持するケースユニットと、を備える、
    ミラー装置。
  2. 前記凹面鏡は、
    前記鏡面を支持するホルダ本体部と、
    前記凹面鏡の回転中心である回転軸に沿う方向における前記ホルダ本体部の両側に設けられ、前記回転軸上に並ぶ一対の軸部と、を備え、
    前記ケースユニットは、
    前記回転軸を中心に前記凹面鏡を回転可能に前記一対の軸部をそれぞれ支持する一対の軸支持部と、
    前記ケースユニット内に設けられ、前記透過反射板部に沿って延び、前記透過反射板部の厚さ方向において、前記一対の軸部と前記透過反射板部の間に位置する目隠し部と、を備える、
    請求項1に記載のミラー装置。
  3. 前記ミラー装置は、
    前記透過反射板部及び前記透過板部それぞれの表面の外周を囲む枠部を有する表ケースを備え、
    前記目隠し部は、前記枠部との間に前記透過反射板部及び前記透過板部を挟み込むように位置する、
    請求項2に記載のミラー装置。
  4. 前記透過板部は、前記透過反射板部から離れるにつれて前記鏡面に近づくように前記透過反射板部と異なる向きに設けられる、
    請求項1から3の何れか1項に記載のミラー装置。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載のミラー装置と、
    前記表示光を前記ミラー装置に放射する表示装置と、
    前記ミラー装置及び前記表示装置を連結する連結ユニットと、を備える、
    表示システム。
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