JP2021046046A - スクータ型電動二輪車 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、下記特許文献1に示されたものにおいては、車両の重心が高い位置となる。
また、バッテリは車両中央に設置され、走行駆動モータは前輪と後輪の軸芯に設けられるのでバッテリや発電装置との距離が大きく、相互を接続するハーネスが長くなるなどの課題がある。
またさらに、走行駆動モータとバッテリや発電装置との距離を短縮できるスクータ型電動二輪車を提供することを課題とする。
前端がピボット軸を介し車体フレームに対し上下揺動自在に支持され、後輪を支持するスイングアームを備え、同スイングアームの上方に着座シートを備え、内燃機関とACGを内蔵した発電装置を備えるとともに、前記発電装置の発電電力によるバッテリの蓄電電力で、走行駆動モータが前記後輪を走行駆動するスクータ型電動二輪車において
前記スイングアーム上に前記走行駆動モータと前記発電装置が位置することを特徴とするスクータ型電動二輪車。である。
スイングアーム上に走行駆動モータと発電装置が位置するので、車両の低重心化が図られ、車体の安定化がなされる。
前記走行駆動モータは前記スイングアームに取付けられ、前記ピボット軸の後方の前記スイングアームの上面は、前記発電装置が取付けられる平坦部を有し、前記発電装置は、前記着座シートの下方で前記スイングアーム上に取付けられる。
そのように発電装置が、着座シートの下方でスイングアーム上に位置するので、車両の低重心化が図られ、車体の安定化がなされる。
側面視で、前記ピボット軸と、前記スイングアームの上方に位置する前記車体フレームのシートレールの後部でリヤクッションが接続するブラケットと、前記スイングアームの後端部とに囲まれた空間に、前記発電装置が取付けられる。
そのため、発電装置がスイングアーム上で車両中心寄りに配置され、車両の低重心化と安定化に寄与する。
前記バッテリと同バッテリに接続するパワーコントロールユニットは、前記車体フレームにおいて前記ピボット軸の支持部を有するロアフレーム上に搭載される。
そのため、走行駆動モータと発電装置がともに、ロアフレーム上のバッテリとパワーコントロールユニットに近いスイングアーム上に設けられたので、その間の距離を短縮でき、相互を接続するハーネス長が短縮される。
前記スイングアームは、前記平坦部の後方と車両幅方向一方側とに立壁を備え、前記平坦部の前方と車両幅方向他方側は立壁を備えず平坦である。
そのため、立壁によりスイングアームの強度が確保できるとともに、発電装置を立壁のない車両幅方向他方側、または前方から容易に取付け取外し可能とすることができ、また、立壁により発電装置の仮置き位置を規制できるので、メンテナンス性が向上する。
前記発電装置の下部は、凸状係合部を備え、
前記スイングアームの前記平坦部は、前記凸状係合部が着脱可能な溝状凹部を前記立壁の一方に対し垂直方向に備え、
前記溝状凹部は溝方向に前記立壁がない側の端部断面が溝方向に解放するとともに、前記凸状係合部と前記溝状凹部とは、溝方向視で位置が一致する。
そのため、スイングアームの平坦部の溝状凹部に、発電装置の凸状係合部を容易に装着でき、凸状係合部が溝状凹部に嵌挿された状態で発電装置の仮置き状態が得られ、調整操作が容易となり、発電装置のスイングアームへの取付け取外しが容易となる。
前記発電装置は、前記内燃機関と前記ACGと燃料タンクとを備えて一体に構成される。
そのため、燃料タンクを含め内燃機関とACGとが発電装置として一体で取付け取出しが可能であり、メンテナンス性が向上する。なお、燃料容量の増備のため別の個所に第二燃料タンクを備えることもできる。
前記一方の立壁は、前記溝状凹部と平行な接続方向の電力入力コネクタを備え、
前記発電装置は、前記平坦部に載置され前記凸状係合部が前記溝状凹部に嵌挿された状態で、前記電力入力コネクタと接続し得る位置に電力出力コネクタを備える。
そのため、スイングアームの平坦部上を溝状凹部に沿って発電装置をスライドさせることで、スイングアーム側の電力入力コネクタと発電装置側の電力出力コネクタとを接続あるいは離脱させることが可能であり、発電装置取出し取付けにおいて電力回路の断接が同時に行えて、発電装置の着脱性、メンテナンス性の向上が図れる。
前記発電装置は、前記スイングアームに取付けられた状態において、内蔵された前記内燃機関のクランク軸が前記平坦部に対して垂直に配向し、前記クランク軸の下端側に取付けられた前記ACGが前記内燃機関のクランクケースの下方に配置される。
そのため、スイングアームに取付けられた発電装置において、重量物であるACGがクランクケースの下方に配置されたので、発電装置が安定するとともに、車両重心を下げることに寄与することができる。
スイングアーム上に走行駆動モータと発電装置が位置するので、車両の低重心化が図られ、車体の安定化がなされる。
図1は、本発明の一実施形態に係るスクータ型電動二輪車(以下、単に「電動二輪車」という)1の左側面図である。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲において、前後左右上下の向きは、本実施の形態に係る電動二輪車1の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとし、図面において、FRは前方を、LHは左方を、RHは右方を、UPは上方を示すものとする。
一方、ロアフレーム22,22の後部における屈曲して斜め上方に延びる傾斜部にはピボットプレート(本発明における「支持部」)24,24を有し、左右のピボットプレート24,24間に架設されたピボット軸25を介して、スイングアーム4が前端を軸支されて、車体フレーム2に対して上下揺動自在に設けられている。
スイングアーム4の後端部41と、スイングアーム4の上方に位置するシートレール23の後部のブラケット23aとの間に、リヤクッション17が介装されている。
左右のロアフレーム22,22の間で、床梁28上には、バッテリ6が搭載される。
スイングアーム4の上方において、シートレール23を覆う車体カバー10のセンタカバー部10aの上には、着座シート18が設けられる。
また、左右のロアフレーム22,22の上にステップ部10b,10bが設けられ、ステップ部10b,10bの間でバッテリ6の上方は、バッテリカバー部10cが覆っている。
バッテリカバー部10cとバッテリ6との間には、バッテリ6に接続するパワーコントロールユニット61が設けられている。
すなわち、バッテリ6とバッテリ6に接続するパワーコントロールユニット61は、車体フレーム2におけるピボット軸25の支持部であるピボットプレート24,24を有するロアフレーム22,22上に搭載されている。
車両左側後方に延出するスイングアーム4の後方寄りには、後輪15を走行駆動する走行駆動モータ7が取付けられ、走行駆動モータ7の左側方(図2図示手前側)はスイングアーム4に取付けられたモータカバー42で覆われている。
なお、図2においては、図示左方を車両前方としているが、図3においては逆に、図示右方を車両前方としている。
図3に示されるように、スイングアーム4の後部左側面に取付けられた走行駆動モータ7は、ステータコイルとロータとが径方向に配置されたラジアルギャップ型の交流電動機であり、モータ出力軸71にインナロータ72が一体に設けられ、インナロータ72の外周に環状のアウタステータ73が覆っている。
アウタステータ73のステータ鉄心にはステータコイル73aが巻回されている。
インナロータ72およびアウタステータ73はモータカバー42内に収容されている。
モータ出力軸71は、スイングアーム4を左右に挿通して嵌装されたベアリング50aを右方に貫通して支持されるとともに、減速機室50内に突出し、その右端が減速機カバー43に嵌装されたベアリング50bに支持されている。
減速歯車機構5は、モータ出力軸71と後部の後輪15を支持する後車軸16との間に、中間軸51を介した2段減速機構として構成されている。
中間軸51に形成された中間小径ギヤ51aは、後車軸16の減速機室50内の後車軸大径ギヤ16bと噛合している。
したがって、モータ出力軸71の回転は、減速歯車機構5の小径ギヤ71aと中間大径ギヤ51bの噛合、および中間小径ギヤ51bと後車軸大径ギヤ16bの噛合を介して2段減速されて後車軸16に伝達されて後輪15が回転される。
なお、平坦部3の右側面には、右スイングアーム4bが締結されて後方に延出して、後車軸16の先端を軸支している。
具体的には、バッテリ6はインバータ機能を有するパワーコントロールユニット61と接続しており、発電装置8で発電された交流電力は、パワーコントロールユニット61において直流電力に変換され、バッテリ6を充電するとともに、パワーコントロールユニット61は、バッテリ6の蓄電電力である直流電力を交流電力に変換し且つ運転者の操作に基づき速度制御を加え、走行駆動モータ7に電力を供給する。
また、図1に示されるように、側面視で、ピボット軸25と、スイングアーム4の上方に位置するシートレール23の後部でリヤクッション17が接続するブラケット23aと、スイングアーム4の後端部41とに囲まれた空間に、発電装置8が取付けられている。
そのため、発電装置8がスイングアーム4上で車両中心寄りに配置されるので、車両の低重心化と安定化に寄与している。
そのため、走行駆動モータ7と発電装置8が、バッテリ6とパワーコントロールユニット61の近くに位置するので、その間の距離を短縮でき、図示しない相互を接続するハーネス長を短縮することができる(図1参照)。
また、図5は、図3、図4中のV矢視によるスイングアーム4の、前方斜め右上から見た斜視図である。
図3、図4、図5に示されるように、スイングアーム4はその前部の上面に、発電装置8が取付けられる左右に幅広の平坦部3を備えているが、平坦部3の後方と車両幅方向左側には、後部立壁(本発明における「立壁」)44と側部立壁(本発明における「立壁」)45を備えている。
そして、平坦部3の前方と車両幅方向右側は立壁を備えず平坦に形成されている。
なお、スイングアーム4は、側部立壁45を車両幅方向右側に設け、車両幅方向左側には立壁を設けず平坦に形成したものであってもよい。その場合は、発電装置8の後述の構成は、車両幅方向左側から平坦部3上に取付け取外しするように構成される。
図7は、図6中VII−VII矢視による、発電装置8の前面図である。
図6に示されるように、発電装置8は、一つの発電装置ケース80内に、内燃機関81とACG83と燃料タンク84を備えて一体に構成されているが、発電装置8を平坦部3上に位置決めするために、発電装置8の下部、すなわち発電装置ケース80の下面には、下方に向けて突出し下端に拡径部85aを有する凸状係合部85が、下方からボルト85bで締結されている。
溝状凹部31は、後部立壁44に対し垂直方向に設けられてもよく、側部立壁45と後部立壁44の一方に対して垂直方向に設けられる。
また、本実施形態では、溝状凹部31は車幅方向に配向して2本設けられている。凸状係合部85は各溝状凹部31に対応して2カ所設けられている。
溝状凹部31は、凸状係合部85の拡径部85aが上方に抜け出ないように拡径部85aより溝幅の狭い上部溝部31aと、拡径部85aが溝方向に挿通できる溝幅の広い下部溝部85bとを備え、溝方向に側部立壁45がない側、すなわち車幅方向右端側の端部断面31cが溝方向に解放している。
そして、凸状係合部85と溝状凹部31とは、溝状凹部31の溝方向視で位置が一致している。
そのように、スイングアーム4の平坦部3の溝状凹部31に、発電装置8の凸状係合部85を容易に装着でき、凸状係合部85が溝状凹部31に嵌挿された状態で発電装置8の仮置き状態が得られ、調整操作が容易となり、発電装置8のスイングアーム4への取付け取外しが容易となっている。
また、図3、図7に示されるように、発電装置8は、平坦部3に載置され凸状係合部85が溝状凹部31に嵌挿された状態で、電力入力コネクタ46と接続し得る位置に電力出力コネクタ86を備えている。
また、図7に示されるように、発電装置ケース80には、発電装置8を溝状凹部31に沿ってスライドさせたり、電力出力コネクタ86の電力入力コネクタ46との着脱する操作に際の、操作員の把持のためのハンドル80aが、電力出力コネクタ86と反対の側面に取付けられている。
また、クランク軸81aの下端側には同軸心にACG83が取付けられており、ACG83は内燃機関81のクランクケース81bの下方に配置されている。
そのように、スイングアーム4に取付けられた発電装置8において、重量物であるACG83がクランクケース81bの下方に配置されたので、発電装置8が安定するとともに、車両重心を下げることに寄与している。
本実施形態では、発電機側締結孔87を雌ねじ孔として、スイングアーム側締結孔88から挿入された締結ボルト89で、発電装置8はスイングアーム4の平坦部3上に締結固定されている。
なお、図6の図示は一例であって、締結位置、締結個所数は、実施態様に従って適宜に設定可能であり、スイングアーム側締結孔88を雌ネジ孔として、発電機側締結孔87から締結ボルト89で、相互を締結固定してもよい。
また、発電機側締結孔87とスイングアーム側締結孔88を、ボルトとナットにより締結してもよい。
なお、説明の便宜上、装置の左右配置は図示の実施形態に沿って説明したが、それに限定されず、左右配置が逆であってもよい。
、23…シートレール、24…ピボットプレート(本発明における「支持部」)、25…ピボット軸、26…前下連結パイプ、27…後下連結パイプ、28…床梁、31…溝状凹部、31a…上部溝部、31b…下部溝部、31c…端部断面、44…後部立壁(本発明における「立壁」)、45…側部立壁(本発明における「立壁」)、46…電力入力コネクタ、61…パワーコントロールユニット、71…モータ出力軸、80…発電装置ケース、80a…ハンドル、81…内燃機関、81a…クランク軸、81b…クランクケース、83…ACG(交流発電機)、84…燃料タンク、85…凸状係合部、85a…拡径部、85b…ボルト、86…電力出力コネクタ、87…発電機側締結孔、88…スイングアーム側締結孔、89…締結ボルト
Claims (9)
- 前端がピボット軸(25)を介し車体フレーム(2)に対し上下揺動自在に支持され、後輪(15)を支持するスイングアーム(4)を備え、
同スイングアーム(4)の上方に着座シート(18)を備え、
内燃機関(81)とACG(83)を内蔵した発電装置(8)を備えるとともに、
前記発電装置(8)の発電電力によるバッテリ(6)の蓄電電力で、走行駆動モータ(7)が前記後輪(15)を走行駆動するスクータ型電動二輪車において
前記スイングアーム(4)上に前記走行駆動モータ(7)と前記発電装置(8)が位置することを特徴とするスクータ型電動二輪車。 - 前記走行駆動モータ(7)は前記スイングアーム(4)に取付けられ、
前記ピボット軸(25)の後方の前記スイングアーム(4)の上面は、前記発電装置(8)が取付けられる平坦部(3)を有し、
前記発電装置(8)は、前記着座シート(18)の下方で前記スイングアーム(4)上に取付けられたことを特徴とする請求項1に記載のスクータ型電動二輪車。 - 側面視で、前記ピボット軸(25)と、前記スイングアーム(4)の上方に位置する前記車体フレーム(2)のシートレール(23)の後部でリヤクッション(17)が接続するブラケット(23a)と、前記スイングアーム(4)の後端部(41)とに囲まれた空間に、前記発電装置(8)が取付けられたことを特徴とする請求項2に記載のスクータ型電動二輪車。
- 前記バッテリ(6)と同バッテリ(6)に接続するパワーコントロールユニット(61)は、前記車体フレーム(2)において前記ピボット軸(25)の支持部(24)を有するロアフレーム(22,22)上に搭載されたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のスクータ型電動二輪車。
- 前記スイングアーム(4)は、前記平坦部(3)の後方と車両幅方向一方側とに立壁(44、45)を備え、前記平坦部(3)の前方と車両幅方向他方側は立壁を備えず平坦であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載のスクータ型電動二輪車。
- 前記発電装置(8)の下部は、凸状係合部(85)を備え、
前記スイングアーム(4)の前記平坦部(3)は、前記凸状係合部(85)が着脱可能な溝状凹部(31)を前記立壁(44、45)の一方に対し垂直方向に備え、
前記溝状凹部(31)は溝方向に前記立壁(44、45)がない側の端部断面(31c)が溝方向に解放するとともに、前記凸状係合部(85)と前記溝状凹部(31)とは、溝方向視で位置が一致することを特徴とする請求項5に記載のスクータ型電動二輪車。 - 前記発電装置(8)は、前記内燃機関(81)と前記ACG(83)と燃料タンク(84)とを備えて一体に構成されたことを特徴とする請求項6に記載のスクータ型電動二輪車。
- 前記一方の立壁(44、45)は、前記溝状凹部(31)と平行な接続方向の電力入力コネクタ(46)を備え、
前記発電装置(8)は、前記平坦部(3)に載置され前記凸状係合部(85)が前記溝状凹部(31)に嵌挿された状態で、前記電力入力コネクタ(46)と接続し得る位置に電力出力コネクタ(86)を備えたことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のスクータ型電動二輪車。 - 前記発電装置(8)は、前記スイングアーム(4)に取付けられた状態において、内蔵された前記内燃機関(81)のクランク軸(81a)が前記平坦部(3)に対して垂直に配向し、前記クランク軸(81a)の下端側に取付けられた前記ACG(83)が前記内燃機関(81)のクランクケース(81b)の下方に配置されたことを特徴とする請求項2ないし請求項8のいずれか一項に記載のスクータ型電動二輪車。
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