JP2021042341A - ウレタン被覆材組成物、被覆構造および施工方法 - Google Patents

ウレタン被覆材組成物、被覆構造および施工方法 Download PDF

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【課題】環境への悪影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることができるウレタン被覆材組成物、被覆構造および施工方法を提供する。【解決手段】非MDIポリイソシアネートを含むポリイソシアネート化合物が配合され、MDIモノマーの理論含有率が0質量%であるポリウレタン系樹脂で構成された、ウレタン被覆材組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ウレタン被覆材組成物、被覆構造および施工方法に関する。
例えば、建造物の屋上、外壁等においては、防水、剥落防止、シーリング等を目的として、ポリウレタン系樹脂で構成された被覆層によって対象面を被覆する構造が用いられることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−295428号公報
近年では、前記被覆構造について、環境への影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることが求められている。
本発明の一態様は、環境への悪影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることができるウレタン被覆材組成物、被覆構造および施工方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、非MDIポリイソシアネートを含むポリイソシアネート化合物が配合され、MDIモノマーの理論含有率が0質量%であるポリウレタン系樹脂で構成された、ウレタン被覆材組成物を提供する。
前記非MDIポリイソシアネートは、XDIであることが好ましい。
本発明の他の態様は、前記ウレタン被覆材組成物によって形成された被覆層を備えた被覆構造を提供する。
本発明のさらに他の態様は、非MDIポリイソシアネートを含むポリイソシアネート化合物を用いて、MDIモノマーの理論含有率が0質量%であるポリウレタン系樹脂で構成されたウレタン被覆材組成物を調製する調製工程と、前記ウレタン被覆材組成物によって、施工対象面を覆う被覆層を形成する被覆層形成工程と、を有する、施工方法を提供する。
前記ポリイソシアネート化合物は、非MDIポリイソシアネートのみで構成されることが好ましい。
前記施工方法では、前記ポリイソシアネート化合物は、非MDIポリイソシアネートとMDIとを含み、前記調製工程は、前記ポリイソシアネート化合物の一部と硬化剤とを反応させて中間配合物を得る第1工程と、前記中間配合物と前記ポリイソシアネート化合物の他部とを用いて前記ウレタン被覆材組成物を得る第2工程とを有し、前記MDIは、その全量が前記第1工程で前記ポリイソシアネート化合物として使用されてもよい。
本発明の一態様によれば、環境への悪影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることができるウレタン被覆材組成物、被覆構造および施工方法を提供する。
実施形態による被覆構造を模式的に示す斜視図である。 実施形態による施工方法の詳細を説明する説明図である。 実施形態による施工方法の詳細を説明する説明図である。 実施形態による施工方法の詳細を説明する説明図である。
以下、図面を参照して実施形態によるウレタン被覆材組成物、被覆構造および施工方法について詳細に説明する。
[被覆構造]
図1は、実施形態による被覆構造10を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、被覆構造10は、プライマー層1と、被覆層2(塗膜防水層)と、トップコート3とを備える。被覆構造10は、下地101を施工対象とする防水構造である。
下地101は、例えば、建造物の屋上におけるパラペット部102に囲まれた平場面103、およびパラペット部102の内面(立ち上がり面)104である。下地101は、例えばコンクリート製の施工対象面である。
プライマー層1は、例えば、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等で構成されるプライマーによって形成される。プライマー層1は、下地101に対する被覆層2の接着性を高める。
被覆層2は、ポリウレタン系樹脂で構成されたウレタン被覆材組成物によって、プライマー層1の表面に形成される。ウレタン被覆材組成物は、2液型のポリウレタン系樹脂によって構成されていてもよいし、1液型(湿気硬化型)のポリウレタン系樹脂によって構成されていてもよい。
2液型のウレタン被覆材組成物は、ポリイソシアネート化合物を含有する主剤と、硬化剤とが配合される。
前記主剤は、例えば、ポリイソシアネート化合物を含むイソシアネート基末端プレポリマーを主成分とする。イソシアネート基末端プレポリマーは、イソシアネート基を分子末端に有するポリマーである。イソシアネート基末端プレポリマーは、例えば、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる。「主成分」とは、前記主剤に占める当該成分の比率(質量基準)が50%を越えることをいう。
前記主剤としては、ポリイソシアネート化合物を使用してもよい。
ポリイソシアネート化合物は、非MDIポリイソシアネートを含む。「非MDIポリイソシアネート」は、MDI以外のポリイソシアネートである。ここでいうMDIとは、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI)、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2′−MDI)のいずれかである。
非MDIポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネートを挙げることができる。
非MDIポリイソシアネートは、前記ポリイソシアネート化合物の環化三量体(イソシアヌレート変性体)、ビューレット変性体、アロファネート変性体などであってもよい。
非MDIポリイソシアネートとしては、前記ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とのアダクト変性体等を挙げることができる。前記ポリオール化合物としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリアルカジエンポリオール、ポリアルカジエンポリオールの水素化物、部分ケン化エチレン-酢酸ビニル共重合体、ぴまし油系ポリオール等が使用できる。
これらの非MDIポリイソシアネートは、単独で使用してもよいし、2以上を併用してもよい。
非MDIポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート(XDI)が好ましい。XDIは、人体への悪影響が少ない物質であるため、XDIの使用により、環境への影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることができる。
ポリイソシアネート化合物は、非MDIポリイソシアネートのみで構成されることが好ましいが、非MDIポリイソシアネートだけでなくMDIを用いてもよい。すなわち、ポリイソシアネート化合物としては、非MDIポリイソシアネートとMDIとを併用してもよい。
ポリイソシアネート化合物の構成成分の配合量は、最終生成物であるウレタン被覆材組成物におけるMDIモノマーの理論含有率が0質量%となるように定められる。MDIモノマーは、硬化剤等の活性水素基と反応していないため、遊離MDI、未反応MDI、または残留MDIと呼ぶこともできる。
前記イソシアネート基末端プレポリマーに用いられるポリオール化合物は、1分子中に2個以上の活性水素基を有するものであれば特に限定されない。活性水素基は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する。
ポリオール化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリプロピレンエーテルジオール(ポリプロピレングリコール:PPG)、ポリプロピレンエーテルトリオールなどが挙げられる。これらのポリオール化合物は、単独で使用してもよいし、2以上を併用してもよい。
前記硬化剤は、1分子中に2個以上の活性水素基を有する化合物を含有する。活性水素基は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する。前記硬化剤としては、ポリアミン化合物、ポリオール化合物、水などが挙げられる。
前記ポリアミン化合物としては、芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン等が挙げられる。具体的には、ジエチルトルエンジアミン、ジアルキル−4,4’−メチレンジアニリン、テトラアルキル−4,4’−メチレンジアニリン、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、ビスメチルチオトルエンジアミン、ポリオキシアルキレンジアミン、メタキシリレンジアミン、エチレンジアミン、イソホロンジアミン等が挙げられる。これらポリアミン化合物は単独で使用してもよいし、2以上を併用してもよい。
ポリオール化合物としては、前述のポリオール化合物を使用できる。
1液型(湿気硬化型)のウレタン被覆材組成物は2つに分類できる。1つは空気中の水分とウレタン被覆材組成物中のイソシアネート成分が直接反応して硬化するタイプである。このタイプを第1タイプという。もう1つは、ウレタン被覆材組成物中に少なくとも2つの成分、すなわち成分1と成分2とを含有するタイプである。成分2は、成分1とは反応しないが、空気中の水分によって成分2’となり、この成分2’が成分1と反応することによって硬化が進行する。一般に、成分2を潜在性硬化剤という。このタイプを第2タイプという。
第1タイプの防水材は、例えば、前述のポリイソシアネート化合物と前述のポリオール化合物とを含む。第1タイプの防水材は、例えば、前述のポリイソシアネート化合物と前述のポリオール化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーであってもよい。
第2タイプの防水材は、例えば、前述のポリイソシアネート化合物(成分1)と、潜在性硬化剤(成分2)とを含む。成分1は、例えば、前述のポリイソシアネート化合物と前述のポリオール化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーであってもよい。
潜在性硬化剤は、水分と反応して活性水素基を生成する。潜在性硬化剤としては、加水分解型潜在性硬化剤、熱潜在性硬化剤などがある。加水分解型潜在性硬化剤は、水がない環境下では硬化剤として機能しないが、水(湿気)がある条件下では加水分解して硬化剤として機能する。加水分解型潜在性硬化剤としては、例えば、オキサゾリジン化合物、ケチミン化合物等が挙げられる。熱潜在性硬化剤は、常温では硬化剤として機能しないが、ある一定以上の熱を加えると溶融、相溶または活性化して硬化剤として機能する。熱潜在性硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、イミダゾール類等が挙げられる。
ウレタン被覆材組成物を構成するポリウレタン系樹脂におけるMDIモノマーの理論含有率は、0質量%である。そのため、環境への影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることができる。
ウレタン被覆材組成物には、必要に応じて可塑剤、溶剤、界面活性剤(消泡剤、充填材の分散剤、粘性改良剤等)、顔料、染料、充填材、硬化促進触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤およびその他の各種添加剤が添加することが可能である。
トップコート3は、被覆層2の表面に形成される。トップコート3には、アクリル系の樹脂(例えば、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂など)、フッ素樹脂、シリコン樹脂などが使用できる。トップコート3は、紫外線等を遮って被覆層2を保護すること、および被覆構造10の外観を良くすることなどを目的として形成される。
[施工方法]
実施形態の施工方法は、調製工程と、被覆層形成工程とを有する。
(調製工程)
2液型のウレタン被覆材組成物の場合、前記主剤と、前記硬化剤とを混合することによってウレタン被覆材組成物を調製する。1液型のウレタン被覆材組成物の場合、前述のポリイソシアネート化合物を配合したウレタン被覆材組成物を調製する。ウレタン被覆材組成物からなるウレタン被覆材は、液状であることが好ましい。
前述のポリイソシアネート化合物が非MDIポリイソシアネートのみで構成される場合、MDIは使用されないため、ウレタン被覆材組成物を構成するポリウレタン系樹脂には、MDIモノマーは含まれない。当該ポリウレタン系樹脂におけるMDIモノマーの理論含有率は、0質量%である。
前述のポリイソシアネート化合物として、非MDIポリイソシアネートとMDIとを併用する場合には、調製工程は、第1工程と、第2工程とを有する。
第1工程では、ポリイソシアネート化合物の一部と、前述の硬化剤とを混合することによって中間配合物を得る。ここで用いるポリイソシアネート化合物にはMDIが含まれる。MDIは、その全量が第1工程で使用され、第2工程では使用されない。
第1工程における、ポリイソシアネート化合物と硬化剤との混合比率は、例えば、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と、硬化剤の活性水素基(水酸基)との当量比(NCO基/OH基)が2以下となるように定められる。これにより、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と、硬化剤の活性水素基とは、当量となる条件(すなわち、過不足なく反応する条件)、または、イソシアネート基に対して活性水素基が過剰となる条件で反応する。
ポリイソシアネート化合物のうちMDIは、当量比(NCO基/OH基)が2以下となる条件で使用されるため、理論上、その全量が硬化剤等と反応する。そのため、反応生成物(中間配合物)におけるMDIモノマーの理論含有率は0質量%となる。
例えば、ポリイソシアネート化合物であるモノマー(OCN−R−NCO)と、ポリオール化合物(HO−R’−OH)とが当量比(NCO基/OH基)2となるように配合されると、次の式に示すように、前記モノマーは、理論上、その全量がポリオール化合物と反応する。そのため、反応生成物(中間配合物)中の前記モノマーの理論含有率は0質量%となる。
Figure 2021042341
中間配合物は、MDIモノマーの含有率を測定してもよい。測定方法としては、例えば、JIS K1603−1(2007)に準拠した方法を採用できる。これによって、中間配合物におけるMDIモノマーの含有率が十分に低いことを確認できる。
第2工程では、前記中間配合物と、ポリイソシアネート化合物の他部(ポリイソシアネート化合物のうち残りの部分)とを用いて、ウレタン被覆材組成物からなるウレタン被覆材を得る。この工程では、例えば、前記中間配合物と、ポリイソシアネート化合物の他部とを混合する。ポリイソシアネート化合物の他部は、非MDIポリイソシアネートであり、例えば、XDIである。
混合物におけるイソシアネート基と活性水素基との当量比(NCO基/OH基)は、前記中間配合物に比べて高くなる。この当量比(NCO基/OH基)は、例えば2を超える。
ポリイソシアネート化合物の種類によっては、前記中間配合物と、ポリイソシアネート化合物の他部(例えば、XDI)との混合により、ウレタン被覆材の粘度を低くすることができる。これにより、ウレタン被覆材の取り扱い性は良好となる。
前述のように、第1工程において中間配合物におけるMDIモノマーの理論含有率は0質量%となるため、最終生成物であるウレタン被覆材組成物におけるMDIモノマーの理論含有率も0質量%となる。よって、MDIモノマーの含有率が非常に低いウレタン被覆材が得られる。
(被覆層形成工程)
前記ウレタン被覆材によって、施工対象面を覆う被覆層を形成する。以下、図2〜図4を参照して本工程を詳しく説明する。図2〜図4は、実施形態による施工方法の詳細を説明する説明図である。
図2に示すように、下地101にプライマーを塗布してプライマー層1を形成する。
図3に示すように、プライマー層1の表面に、前記ウレタン被覆材を塗布することにより、被覆層2を形成する。被覆層2は、下地101の少なくとも一部の領域を覆う。
前記ウレタン被覆材の塗布は、手塗り、圧送手塗り、圧送吹き付け(スプレー)などにより行うことができる。手塗りの場合、例えば、ローラー、レーキ、コテ等を用いて前記ウレタン被覆材を下地101に塗り広げる。圧送手塗りの場合、圧送ポンプ付き塗装装置から吐出されたウレタン被覆材を下地101に塗り広げる。圧送吹き付けの場合、圧送ポンプ付き塗装装置から送液されてスプレーノズルから噴射されるウレタン被覆材を下地101に吹き付ける。
図4に示すように、被覆層2の表面に塗料を塗布することによりトップコート3を形成する。これによって、被覆構造10が得られる。
前記ウレタン被覆材組成物は、MDIモノマーの含有率が低いため、環境への悪影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることができる。
図1に示す被覆構造10では、被覆層2が、MDIモノマーの含有率が低いウレタン被覆材によって形成される。そのため、環境への悪影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることができる。
前記施工方法によれば、MDIモノマーの含有率が低いウレタン被覆材を用いるため、環境への悪影響を抑えるとともに、作業の安全性を高めることができる。
前記ポリイソシアネート化合物は、非MDIポリイソシアネートのみで構成されていることが好ましい。これにより、ウレタン被覆材組成物におけるMDIモノマーの含有率を低くできるため、環境への影響および作業の安全性の点で有利となる。
前記ポリイソシアネート化合物として、非MDIポリイソシアネートとMDIとを併用する場合には、調製工程の第1工程でMDIの全量を使用すれば、最終生成物であるウレタン被覆材組成物におけるMDIモノマーの含有率を十分に低くできる。この場合、ポリイソシアネート化合物の一部として安価なMDIを使用するため、コスト抑制が可能である。
以上、本発明の実施形態によるウレタン被覆材組成物、被覆構造および施工方法について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。
前記実施形態の施工方法では、ウレタン被覆材組成物の塗布により被覆層を形成したが、被覆層は塗膜に限らない。被覆層は、施工に先だってシート状に成形されていてもよい。この場合には、シート状の被覆層を施工対象面に敷設する。
ポリイソシアネート化合物と硬化剤との混合比率は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と、硬化剤の活性水素基(水酸基)との当量比(NCO基/OH基)が1.5以下、または1以下となるように定めてもよい。
前記実施形態の被覆構造では、建造物の屋上におけるコンクリート製の下地を施工対象として例示したが、施工対象はこれに限定されない。施工対象は、コンクリート構造物の壁面、遮水工の内面、橋脚の外面、地盤表面などであってよい。
前記実施形態の被覆構造では、被覆層は、防水層として使用されているが(図1参照)、施工目的は特に限定されず、例えば、コンクリート片の剥落防止、対象物の表面保護、シーリング(防水、気密性確保)などであってもよい。
2 被覆層
10 被覆構造

Claims (6)

  1. 非MDIポリイソシアネートを含むポリイソシアネート化合物が配合され、MDIモノマーの理論含有率が0質量%であるポリウレタン系樹脂で構成された、ウレタン被覆材組成物。
  2. 前記非MDIポリイソシアネートは、XDIである、請求項1に記載のウレタン被覆材組成物。
  3. 請求項1または2に記載のウレタン被覆材組成物によって形成された被覆層を備えた被覆構造。
  4. 非MDIポリイソシアネートを含むポリイソシアネート化合物を用いて、MDIモノマーの理論含有率が0質量%であるポリウレタン系樹脂で構成されたウレタン被覆材組成物を調製する調製工程と、
    前記ウレタン被覆材組成物によって、施工対象面を覆う被覆層を形成する被覆層形成工程と、
    を有する、施工方法。
  5. 前記ポリイソシアネート化合物は、非MDIポリイソシアネートのみで構成される、請求項4記載の施工方法。
  6. 前記ポリイソシアネート化合物は、非MDIポリイソシアネートとMDIとを含み、
    前記調製工程は、前記ポリイソシアネート化合物の一部と硬化剤とを反応させて中間配合物を得る第1工程と、前記中間配合物と前記ポリイソシアネート化合物の他部とを用いて前記ウレタン被覆材組成物を得る第2工程とを有し、
    前記MDIは、その全量が前記第1工程で前記ポリイソシアネート化合物として使用される、請求項4記載の施工方法。
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