JP2021030444A - 熱転写シート - Google Patents

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靖方 小野
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Abstract

【課題】色相角を理想的なものとすることができ、高濃度、高彩度、かつ耐光性に優れる印画物を得ることができるシアン色の昇華型熱転写シートを提供する。【解決手段】基材2の一方の面にシアン染料層4を少なくとも有する熱転写シート1であって、シアン染料層が、バインダ樹脂と、一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される化合物とを少なくとも含有する。また、基材の他方の面に、耐熱滑性層3を少なくとも有して良い。【選択図】図1

Description

本発明は、昇華型転写記録方式のプリンタに使用される熱転写シートに関し、特に色再現性に優れる熱転写シートに関する。
熱転写シートはサーマルリボンとも呼ばれ、感熱転写方式のプリンタに使用されるインクリボンである。一般に、熱転写シートは、基材の一方の面に熱転写層、他方の面に耐熱滑性層を設けて構成される。熱転写層は、熱転写性インクの層であって、プリンタのサーマルヘッドが発生する熱によってインクが昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)され、被転写体に転写される。
昇華転写方式では、ポリエステルフィルム等の基材フィルムの一方の面に、イエロー、シアンおよびマゼンタの昇華性染料と適当なバインダ樹脂を用いた3色の熱転写インキで塗り分けたそれぞれの色相の染料層を形成した熱転写シートを使用するのが一般的である。画像形成は、この熱転写シートを、染料染着性のある熱転写受像シートに重ね、サーマルヘッドにより各色の染料層から熱転写受像シートの染料受容層に順次昇華移行させてフルカラー画像を形成する。またさらに、形成されたフルカラー画像上に、フルカラー画像を保護し、耐光性を向上させるために、熱転写性保護層を重畳転写することも行われる。
熱転写シートは、用途の多様化と普及に伴い、より高品質で正確な色再現が可能なものが求められ、高濃度、高彩度、かつ耐光性に優れる印画物が提供可能な熱転写シートが求められる様になっている。熱転写シートでフルカラー画像の色を正確に再現するには、理想的な色相のイエロー染料、マゼンタ染料およびシアン染料を選択することが必要であるが、現実には1種類の染料のみで理想的な色相を発色させることは困難であり、それぞれの色について複数種の染料を配合することで理想的な色相に近づけていたが、なお十分な特性のものが得られていなかった。なかでも、シアン染料は褪色、変色すると画質劣化への影響が大きいため、改良が望まれていた。
これに対し特許文献1には、シアン熱転写層とマゼンタ熱転写層が2種以上の染料を含み、かつ同一の染料を含む熱転写記録媒体を用いることで、転写濃度が最高濃度領域では高く、低濃度領域では低く、階調再現性と色再現性に優れた熱転写シートが得られるとしている。しかしシアン染料の色濃度と彩度はなお不十分であった。
また、理想的な色相の指標として、下記の式で算出される、Lh表色系による色相角(h)があることが知られている。
h=tan−1(b/a
そして特許文献2には、デジタルカメラで撮影した画像の再現性に優れる印画物が形成可能な昇華型熱転写シートが開示され、イエロー、マゼンタ、シアン各色の染料の色相角を所定の値とすることで耐光性に優れた画像が形成できるとしている。しかしシアンの染料の色相角は理想的な色再現が可能なものではなかった。
また、特許文献3には、所定の化学式で表される染料を含むことで、耐光性に優れる熱転写シートを提供できるとしている。しかし、高濃度と理想的な色再現が可能な色相角とが両立できていなかった。
特開2012−71507号公報 特開2009−241554号公報 特許第3768683号公報
本発明は、色相角を理想的なものとすることができ、高濃度、高彩度、かつ耐光性に優れる印画物を得ることができるシアン色の昇華型熱転写シートを提供すること課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る発明は、
基材の一方の面にシアン染料層を少なくとも有する熱転写シートであって、シアン染料層が、バインダ樹脂と、下記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(2)で表される化合物とを少なくとも含有することを特徴とする熱転写シートである。

[一般式(1)中のRおよびRは、それぞれ独立して、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。RおよびRは、それぞれ独立して、水素、水酸基、シアノ基、ハロゲン、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。nは1〜4の整数であり、置換基の数を表す。Rは、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。]

[一般式(2)中のRおよびRは、それぞれ独立して、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。Rは、水素、水酸基、シアノ基、ハロゲン、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。nは1〜4の整数であり、置換基の数を表す。Rは、水素、無置換のアルキル基、または置換基を有するアルキル基を表し、Rは、水素、ハロゲンを表し、Rは、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。]
また、本発明の請求項2に係る発明は、
前記シアン染料層の色相角が225°以上245°以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写シートである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、
前記一般式(1)で表される化合物の固形分重量をS1、前記一般式(2)で表される化合物の固形分重量をS2として、S1/S2=50/50〜90/10であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱転写シートである。
また、本発明の請求項4に係る発明は、
前記基材シートの他方の面に、耐熱滑性層を少なくとも有することを特徴とする請求項1
から3のいずれかに記載の熱転写シートである。
また、本発明の請求項5に係る発明は、
前記基材と前記シアン染料層の間に、下引き層を少なくとも有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱転写シートである。
また、本発明の請求項6に係る発明は、
前記基材の一方の面に、少なくとも、イエロー染料層、マゼンタ染料層、前記シアン染料層および転写保護層が、面順次に繰り返し形成されてなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の熱転写シートである。
本発明の熱転写シートによれば、シアン染料の色相角を理想的な範囲とされる225°以上245°以下とすることができ、シアン単色およびイエロー、マゼンタとの組み合わせによる色再現性に優れ、高濃度、高彩度で、かつ耐光性に優れる印画物が得られる。
本発明の熱転写シートの一形態の断面模式図である。 本発明の熱転写シートの別形態の断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また以下に示す実施形態では、発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定は本発明の必須要件ではない。
本発明の熱転写シートの一形態としては、図1にその断面模式図を示した様に、熱転写シート1は、基材2の一方の面に、熱により溶融、拡散または昇華移行する染料である熱移行性染料を含有するシアン染料層4が少なくとも設けられ、基材2の他方の面には、熱転写記録する際の記録ヘッドであるサーマルヘッドとの滑り性を付与する耐熱滑性層3を設けた構成である。
基材2は、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求される部材である。基材2の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、および、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類等を、単独で、または、組み合わされた複合体として使用可能である。
なお、基材2の材料としては、上記の材料中では、特に、物性面、加工性、コスト面等を考慮すると、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、基材2の厚さは、操作性、加工性を考慮し、2μm以上50μm以下の範囲内とすることが可能である。しかしながら、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2μm以上9μm以下程度とすることが好ましい。
シアン染料層4は、基材2の一方の面(図1中では、上側の面)に形成されている。また、シアン染料層4は、基本的な構成としては従来公知の構成として形成することが可能であり、例えば、熱移行性染料、バインダ樹脂、溶剤等を配合して染料層形成用の塗布液を調製し、塗布、乾燥することで形成される。
このシアン染料層4の乾燥後の塗布量は、0.3g/m以上1.0g/m以下程度が適当である。ここで、シアン染料層4の乾燥後の乾燥後の塗布量とは、シアン染料層形成用の塗布液を塗布、乾燥した後に残った固形分量のことを指す。
シアン染料層4は、一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される化合物を少なくとも含有する。一般式(1)で表される化合物の色相角は245°〜250°であり、一般式(2)で表される化合物の色相角は210°〜215°である。従ってそれぞれ単独では理想的な色相角とされる225°以上245°以下の範囲を満たせないが、これらを併用することで理想的な色相角の範囲とすることができる。
また、シアン色の彩度の点で、一般式(1)で表される化合物が一般式(2)で表される化合物よりも優れるため、一般式(1)で表される化合物が主成分となる様に、一般式(1)で表される化合物の固形分重量をS1、前記一般式(2)で表される化合物の固形分重量をS2として、S1/S2=50/50〜90/10の重量比となる様に配合することでより高い彩度のシアン染料層とすることができる。また、シアン染料層4には必要に応じその他の染料を含有させることもできる。
なお、熱転写シート1に設ける染料層は、シアン一色の単一層で構成してもよく、また、色相の異なる染料を含む複数色の染料層を、基材2の同一面上に順次繰り返し形成して構成することも可能である。また、カーボンブラック等の顔料を色材としたいわゆる熱溶融型転写インキ層をさらに設けることもできる。
複数色の染料層を設ける場合、イエローの熱移行性染料としては、例えば、ソルベントイエロー56,16,30,93,33、ディスパースイエロー201,231,33等を用いることが可能である。
また、マゼンタの熱移行性染料としては、例えば、C.I.ディスパースバイオレット31、C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースバイオレット26、C.I.ソルベントレッド27、あるいはC.I.ソルベントレッド19等を用いることが可能である。
シアン染料層4(その他の色の染料層を設ける場合はそれも含む)のバインダ樹脂としては、従来公知の樹脂バインダを用いることが可能であり、特に限定されるものではない。したがって、シアン染料層4に含まれる樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂や、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂や、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等を用いることが可能である。
ここで、シアン染料層4(その他の色の染料層を設ける場合はそれも含む)の染料と樹脂との配合比率は、質量基準で、(染料)/(樹脂)=10/100以上300/100以下の範囲内が好ましい。これは、(染料)/(樹脂)の比率が10/100未満となると、染料が少な過ぎて発色感度が不十分となり、良好な熱転写画像が得られず、また、(染料)/(樹脂)の比率が300/100を越えると、樹脂に対する染料の溶解性が極端に低下するために、熱転写シートとなった際に、保存安定性が悪化して、染料が析出し易くなってしまうためである。また、シアン染料層4には、性能を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、安定化剤等の公知の添加剤が含まれていてもよい。
耐熱滑性層3は、基材2の他方の面(図1中では、下側の面)に形成されている。また、耐熱滑性層3は、従来公知のものを用いて形成することが可能であり、例えば、バインダ樹脂、離型性や滑り性を付与する機能性添加剤、充填剤、硬化剤、溶剤等を配合して耐熱滑性層形成用の塗布液を調製し、塗布、乾燥して形成することが可能である。また、耐熱滑性層3の乾燥後の塗布量は、0.1g/m2以上2.0g/m2以下程度が適当である。
また熱転写シート1には、基材2と耐熱滑性層3の間に、必要に応じてさらに帯電防止層となるプライマ層を設けることもできる。
図2は、本発明の熱転写シートの別形態の断面模式図である。本実施形態の熱転写シート6は、図2にその断面模式図を示した様に、基材2とシアン染料層4の間に、基材2とシアン染料層4との密着性を高める下引き層5が設けられた構成である。その他の構成は前述の実施形態と同様である。
下引き層5は、基材2の一方の面(図2中では、上側の面)に形成されている。すなわち、下引き層5は、基材2のうち、耐熱滑性層3を形成した面と反対側の面に形成され、下引き層5と耐熱滑性層3は、基材2を間に挟んで対向している。また、下引き層5には、基材2、シアン染料層4との密着性、及び転写感度を向上させるための染料バリア性、さらには、通常溶剤系からなるシアン染料層4を下引き層5に積層させるため、耐溶剤性が求められる。一方で下引き層5は、シアン染料層4の色相角に影響を与えないものが選択される。
下引き層5を構成する樹脂としては、特に限定するものではないが、ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルホルマール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体系樹脂などが例示でき、これらを単独で、あるいは適宜組み合わせて用いることができる。
下引き層5の乾燥後の塗布量は、特に限定されるものではないが、0.05g/m以上0.30g/m以下の範囲内であることが好ましい。これは、下引き層5の乾燥後の塗布量が0.05g/m未満では、シアン染料層4の積層時における下引き層5の劣化により、高速印画時における転写感度が不足し、基材2またはシアン染料層4との密着性に問題を抱える不安があるためである。一方、下引き層5の乾燥後の塗布量が0.30g/mを超えると、熱転写シート6自体の感度はかわらず、印画濃度は飽和する。よってコスト面の観点から、下引き層5の乾燥後の塗布量は、0.30g/m以下であることが好ましい。
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
耐熱滑性層付き基材の耐熱滑性層未塗布面に、下記組成の下引き層塗布液をグラビアコーティングにより、乾燥後の膜厚が0.2μmになる様に塗布し、100℃で2分間乾燥することで、下引き層を形成した。さらに、その下引き層の上に下記組成のシアン染料層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の膜厚が0.7μmとなる様に塗布し、80℃で1分乾燥することで、シアン染料層を形成し、実施例1のシアン色熱転写シートを得た。
<下引き層塗布液>
ポリビニルピロリドン 100部
純水 600部
イソプロピルアルコール 400部
<シアン染料層塗布液>
ポリビニルアセタール 100部
一般式(3)の染料 50部
一般式(4)の染料 50部
ポリエーテル変性シリコーンオイル 3部
メチルエチルケトン 1500部
トルエン 1000部
(実施例2)
シアン染料層塗布液において、一般式(3)の染料を80部、一般式(4)の染料を20部とした以外は実施例1と同様として、実施例2のシアン色熱転写シートを得た。
(比較例1)
シアン染料層塗布液において、一般式(3)の染料を100部、一般式(4)の染料を0部とした以外は実施例1と同様として、比較例1のシアン色熱転写シートを得た。
(比較例2)
シアン染料層塗布液において、一般式(3)の染料を0部、一般式(4)の染料を100部とした以外は実施例1と同様として、比較例2のシアン色熱転写シートを得た。
(比較例3)
シアン染料層塗布液において、一般式(4)の染料を50部、一般式(5)の染料を50部とした以外は実施例1と同様として、比較例3のシアン色熱転写シートを得た。
(比較例4)
シアン染料層塗布液において、一般式(4)の染料を50部、一般式(6)の染料を50部とした以外は実施例1と同様として、比較例1のシアン色熱転写シートを得た。
(熱転写受像シートの作製)
基材として、厚さ188μmの白色発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その一方の面に下記組成の受像層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が5.0g/m2となる様に塗布、乾燥して熱転写受像シートを作製した。
<受像層塗布液>
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 100部
ポリエーテル変性シリコーンオイル 3部
トルエン 200部
メチルエチルケトン 200部
(印画)
実施例1、2、および比較例1〜4のシアン色熱転写シートを、上述の熱転写受像シート上に、染料層と受像層が接する様に配置し、サーマルシミュレータにて3cm角の面積のベタ印画を行った。さらに得られた印画物上に、熱転写性保護層シートを保護層と受像層が接する様に配置し、5cm角の面積のベタ印画を行い、印画物を得た。なお印画条件は下記の通り。
<印画条件>
印画環境:気温23℃、湿度50%RH
印加電圧:17V
ライン周期:0.7msec
印画密度:主走査方向、副走査方向とも、300DPI
(評価)
得られた印画物について、濃度特性、彩度特性、色相角および耐光性を評価した。詳細な評価方法は以下の通り。
<濃度特性>
X−rite社製光学濃度計X−rite528を用いて、ベタ画像形成部のシアンの光学濃度(OD)を測定した。得られたODから濃度特性を以下の基準にて判定した。判定結果を表1にまとめる。
〇:ODが2.3以上
×:ODが2.3未満
<彩度特性>
光学濃度計X−rite528を用いて、L表色系における色度(L)を測定し、彩度Cを次の式で算出した。
=((a+(b1/2
得られたCから彩度特性を以下の基準にて判定した。判定結果を表1にまとめる。
◎:Cが63以上
〇:Cが58以上63未満
×:Cが58未満
<色相角>
色相角(h)を下記の式で算出した。
h=tan−1(b/a
得られたhから色相角を以下の基準にて判定した。
〇:225°≦h≦245°
×:h<225°または245°<h
<耐光性>
東洋精機製作所製アトラス・ウェザオメータCi4000に印画物を36時間投入した。投入の前後でシアンのODを測定し、下記の式でOD保持率を算出した。
OD保持率=OD(投入後)/OD(投入前)×100〔%〕
得られたOD保持率から耐光性を以下の基準にて判定した。判定結果を表1にまとめる。
〇:OD保持率が70%以上
×:OD保持率が70%未満
表1に示す様に、実施例1、2においてはいずれの特性においても良好な特性を示した。一方、比較例1においては最高濃度が不十分であり、比較例2においては色相角が好ましい範囲外であり、比較例3では彩度が低く、比較例4においては色相角、耐光性が共に不良であった。
1、6・・・熱転写シート
2・・・基材
3・・・耐熱滑性層
4・・・シアン染料層
5・・・下引き層

Claims (6)

  1. 基材の一方の面にシアン染料層を少なくとも有する熱転写シートであって、シアン染料層が、バインダ樹脂と、下記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(2)で表される化合物とを少なくとも含有することを特徴とする熱転写シート。
    [一般式(1)中のRおよびRは、それぞれ独立して、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。RおよびRは、それぞれ独立して、水素、水酸基、シアノ基、ハロゲン、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。nは1〜4の整数であり、置換基の数を表す。Rは、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。]
    [一般式(2)中のRおよびRは、それぞれ独立して、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。Rは、水素、水酸基、シアノ基、ハロゲン、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。nは1〜4の整数であり、置換基の数を表す。Rは、水素、無置換のアルキル基、または置換基を有するアルキル基を表し、Rは、水素、ハロゲンを表し、Rは、無置換のアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、または置換基を有するアラルキル基、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基を表す。]
  2. 前記シアン染料層の色相角が225°以上245°以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記一般式(1)で表される化合物の固形分重量をS1、前記一般式(2)で表される化合物の固形分重量をS2として、S1/S2=50/50〜90/10であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱転写シート。
  4. 前記基材の他方の面に、耐熱滑性層を少なくとも有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱転写シート。
  5. 前記基材と前記シアン染料層の間に、下引き層を少なくとも有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱転写シート。
  6. 前記基材の一方の面に、少なくとも、イエロー染料層、マゼンタ染料層、前記シアン染料層および転写保護層が、面順次に繰り返し形成されてなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の熱転写シート。
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