JP2021022158A - 調整器、共鳴器ユニット - Google Patents
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Abstract
Description
振動現象の抑制策として、異なるバネ定数のカウンターばねを並列に設置する方法(特許文献1)、パイロットラインに1/4波長管を分岐して設置する方法(特許文献2)、調圧室又は背圧室を共鳴室とする方法(特許文献3)等がある。
(1)様々な型式の調整器に適用が可能な手段、(2)調整器の設置スペースに応じた適用が可能な手段、(3)調整器が有する本来の性能を維持した適用が可能な手段、(4)所望の共鳴周波数の流体振動に適用が可能な手段、を提供することを目的とする。
以下、実施例1について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、実施例1に係る調整器1は、共鳴器100と、駆動部200と、筐体部300と、弁体部420と、カバー部500と、を備える。
調整器1の1次側流路312は、図示しない流体供給源に接続される。同様に2次側流路314は、図示しない流体機器に接続される。導入流路316は、流体圧力を受圧面に導入する。図1(a)の構造の導入流路316の場合、流体圧力は、2次側流路314の流体の圧力である制御圧力とほぼ等しくなる。受圧部210には、制御圧力に基づく受圧力が働く。受圧部210は、2次側流路314の流体圧力が設定圧力よりも高くなると付勢部220の力に抗して変位する。受圧部210と付勢部220は、駆動部200として機能する。1次側流路312の流体は、弁孔320において、設定した流体の圧力に減圧される。
調整器1の振動現象は、流体流路310中の流体の脈動、気柱共鳴などの流体振動により発生するものと考えられる。
図1(a)において、2次側流路314の流体は、連通孔340を経由して、共鳴器100の流体抵抗部110に連通する。共鳴器100は、特定の周波数をターゲットした流体振動の減衰装置として機能する。流体抵抗部110の流体は、質量として、共鳴室120の流体は、ばねとして働く。
共鳴器100の共鳴周波数は、f=C/(2π)・(A/LV)1/2となる。
ここで、f(Hz)は周波数、C(m/s)は、流体中を伝搬する音速、V(m3)は、共鳴室120の共鳴空洞部122の内容積、A(m2)は、流体抵抗部110の開口面積、L(m)は、流体抵抗部110の長さである。なお、L(m)は、開口端補正した値とすることが望ましい。ユーザは、例えば、振動センサを用いて振動現象を計測し、FFT解析により流体振動又は調整器1の振動現象の周波数成分及び振幅値を把握することができる。共鳴器100の共鳴周波数は、例えば、最も振幅の大きい周波数成分の周波数にすることができる。
以下、実施例2について、図2を参照して説明する。
図2(a)に示すように、共鳴室120の蓋部124は、可動蓋部126により構成することができる。可動蓋部126は、共鳴室120内において変位させることができる。図2(a)において、可動蓋部126は、外蓋126aと、内蓋126bにより構成される。外蓋126aは、共鳴室120の外壁の一部を構成する。内蓋126bの外周には、雄ねじが形成され、外蓋126aの内周には雌ねじが形成されている。外蓋126aの雌ねじと内蓋126b雄ねじとが螺合することで回転運動を直進運動に変換するねじ機構が構成される。なお、図2(a)において、流体抵抗部110は、例示的に、共鳴空洞部122の内側に凸の形状となっている。
なお、図2(c)において、流体抵抗部110は、例示的に、共鳴空洞部122の外側に凸な形状となっている。
なお、可動蓋部126は、ねじ機構に限らず、例えば、スライドロック機構により構成してもよい。
以下、実施例3について、図3を参照して説明する。
図3は、図1(a)における連通孔340と流体抵抗部110を部分的に拡大した図である。
図3(a)に示すように、絞り部118は、所定の長さ及び開口面積を有し、流体抵抗部110の第1貫通路114の中に装着されている。絞り部118の外周に形成された雄ねじと、第1貫通路114の内周に形成された雌ねじが螺合する。絞り部118は、例えば、六角レンチを使用することで第1貫通路114に装着又は第1貫通路114から脱着することができる。
図3(b)は、図3(a)のA−A方向に見た平面図である。図3(b)に示しように絞り部118の流路の形状は、六角レンチを挿入することが可能なように六角形状とすることができる。
図3(b)に示すように、絞り部118は、例えば、図3(a)の略1/2の長さのものを2個直列に設置するように形成することができる。
図3(c)に示すように、絞り部118は、図3(a)の略1/2の長さで、開口面積が大きいものと小さいものを2個直列に設置するように形成することができる。ユーザは、任意の長さ及び開口面積を有する絞り部118を、第1貫通路114に任意の個数装着することができる。
なお、絞り部118の第1貫通路114への装着は、螺子に限らず、圧入などの嵌合方法でもよい。
共鳴器100の共鳴周波数は、絞り部118の長さを短く又は開口面積を大きくすると高くなり、逆に、絞り部118の長さを長く又は開口面積を小さくすると低くすることができる。
以下、実施例4について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、可変絞り機構430は、弁座部432と、可変絞り部434と、を備える。
弁座部432は、第2開口部116において第1貫通路114に連通するように構成される。可変絞り部434は、弁座部432に接近又は離隔可能に対向し、弁座部432の開度を調整する。
図4(a)に示すように、可変絞り部434は、可変絞り部434を支持する軸部127に形成された雄ねじと、共鳴室120の可動蓋部126内の雌ねじと、が螺合することにより、弁座部432に接近又は離隔可能に対向している。図4(a)において弁座部432は、共鳴室120を構成する室壁121により形成されている。なお、図4(a)において、流体抵抗部110は、例示的に、共鳴空洞部122の内側に凸の形状となっている。
共鳴器100の共鳴周波数は、共鳴器100の流体抵抗部110の開口面積を大きくすると高くなり、逆に、流体抵抗部110の開口面積を小さくすると低くなる。
以下、実施例5について、図5を参照して説明する。
図5(a)に示すように、共鳴器100は、共鳴空洞部122の可動蓋部126に吸音材132又は共鳴器構造型の防音材134を備えている。吸音材132又は共鳴器構造型の防音材134は、共鳴器100の内壁に内貼り又は外壁に外貼りすることができる。吸音材132の材質は、グラスウールなどの多孔質材を使用することができる。共鳴器構造型の防音材134は、射出膨張成形されたプラスチック製の共鳴器構造の防音材134を使用することができる。共鳴器構造の防音材134は、特定の周波数の吸音効果が高くなるように吸音特性を調整することが可能である。
以下、実施例6について、図6を参照して説明する。
図6(a)は、流体流路310と共鳴空洞部122とを連通する流路を構成する弁体部420及び支持部410を備えた共鳴器ユニット5を示している。
図6(a)に示すように、弁体部420に形成された第3開口部422から第4開口部426に貫通する第2貫通路424は、支持部410に形成された内部流路412と、流体抵抗部110に形成された第1貫通路114と、を経由して、蓋部124により閉じられた共鳴空洞部122に連通する。第1貫通路114には、絞り部118が挿入されている。
図6(b)に示すように、支持部410は、弁体部420が弁孔320の開度を調整可能な位置に形成された連通孔340の中に挿入される。即ち、連通孔340は、挿入孔350と同じ位置に形成され、挿入孔350は、連通孔340を兼ねるように形成される。2次側流路314の流体は、弁体部420に形成された第2貫通路424と、支持部410に形成された内部流路412と、流体抵抗部110に形成された第1貫通路114と、を経由して、共鳴空洞部122に連通する。
以下、実施例7について、図7を参照して説明する。
図7(a)に示す共鳴器ユニット5は、図6(a)に示した共鳴器ユニット5の蓋部124に代えて、リリーフ弁部600を備えた蓋部124を設置したものである。図7(b)は、図1(b)に示した共鳴器ユニット5の蓋部124に代えて、リリーフ弁部600を備えた蓋部124を設置したものである。
リリーフ弁部600は、共鳴空洞部122内の流体の圧力が設定した値以上に昇圧した際に、流体を外部に放散させる。リリーフ弁部600は、例えば、ダイアフラム式のリリーフ機構を使用することができる。図7(a)のリリーフ弁部600は、第2弁体603と、第2受圧部604と、第2付勢部605と、第2ばねキャップ606と、第4貫通路601、第2弁孔602及び放散路607が形成された第2筐体部610と、を含む。共鳴室120の室壁121には、第3貫通路123が形成されている。第3貫通路123は、リリーフ弁部600の第4貫通路601と連通する。第2受圧部604は、受圧部210と同様の部材を使用できる。第2付勢部605は、付勢部220と同様の部材を使用できる。第2付勢部605は、第2ばねキャップ606と第2ばね皿の間に設置され、リリーフ弁部600の設定圧力に応じた初期の圧縮量が付与されている。共鳴空洞部122内の流体の圧力が正常値の場合、第2弁体603は、第2弁孔602を完全に閉止する。
第2受圧部604の受圧面には、第3貫通路123、第4貫通路601を経由して共鳴空洞部122内の流体が導入される。第2受圧部604には、共鳴空洞部122の流体の圧力に基づく受圧力が働く。共鳴空洞部122内の流体の圧力が、リリーフ弁部600の設定圧力よりも高い異常値となった場合、受圧部210は、第2付勢部605の付勢力に抗して変位する。この時、第2弁体603は、第2受圧部604に支持されて連動し、第2弁体603は、第2弁孔602を開放する。第2弁孔602が開放すると共鳴空洞部122内の流体は、放散路607を経由して外部に放散される。
以下、実施例8について、図8を参照して説明する。
図8(a)に示すように、調整器1のカバー部500には、カバー部500を構成する壁510の内側の面から外側の面に貫通する壁孔520が形成されている。
調整器1のカバー部500に設置された共鳴器100は、壁孔520に挿入された絞り部118を経由してカバー部500の内側の流体と連通する。なお、壁孔520への絞り部118の設置は、省略することができる。このように、共鳴器100は、壁孔520を経由して、カバー部500の内側と連通する。
調整器1のカバー部500に設置された共鳴器100は、壁孔520に挿入された絞り部118を経由してカバー部500の内側の流体と連通する。なお、壁孔520への絞り部118の設置は、省略することができる。このように、共鳴器100は、壁孔520を経由して、カバー部500の内側と連通する。
以下、実施例9〜15について説明する。
実施例9に係る共鳴器ユニット5は、第1開口部112から第2開口部116に貫通する第1貫通路114が形成された流体抵抗部110と、第2開口部116において流体抵抗部110と連通する共鳴空洞部122が形成された共鳴室120と、共鳴空洞部122の内容積を定める蓋部124と、を備える。
実施例10に係る共鳴器ユニット5は、蓋部は、共鳴室内において変位可能な、回転運動を直進運動に変換するねじ機構、又は、スライドロック機構を備えた可動蓋部を備えてもよい。
実施例11に係る共鳴器ユニット5は、所定の長さ及び開口面積を有し、第1貫通路114に装着可能な絞り部118を、さらに備えてもよい。
実施例12に係る共鳴器ユニット5は、第2開口部116において第1貫通路114に連通する弁座部432と、弁座部432に接近又は離隔可能に対向し、弁座部432の開度を調整する可変絞り部434と、を備えた可変絞り機構430を、さらに備えてもよい。
実施例13に係る共鳴器ユニット5の共鳴器100は、内部又は外部に吸音材132又は共鳴器構造型の防音材134を備えた吸音部130を、さらに備えてもよい。
実施例14に係る共鳴器ユニット5は、第14に、第3開口部422から第4開口部426に貫通する第2貫通路424を備えた弁体部420と、第4開口部426から第1開口部112に至る内部流路412が形成された支持部410と、をさらに含んでもよい。
実施例15に係る共鳴器ユニット5は、第15に、共鳴室120は、共鳴空洞部122に連通するリリーフ弁部600を、さらに含んでもよい。
共鳴器ユニット5は、調整器1、パイロット弁10が備える共鳴器100をメンテナンスなどでリプレイスする際に使用することができる。
実施例14に係る構成の共鳴器ユニット5の弁体部420及び支持部410は、流体流路310と共鳴空洞部122とを連通する流路として機能する。
実施例14に係る構成の共鳴器ユニット5のリリーフ弁部600は、異常昇圧時に共鳴空洞部122内の流体を外部に放散させる安全弁として機能する。
10 :パイロット弁、100 :共鳴器、110 :流体抵抗部
112 :第1開口部、114 :第1貫通路、116 :第2開口部
118 :絞り部、120 :共鳴室、121 :室壁
122 :共鳴空洞部、123 :第3貫通路、124 :蓋部
126 :可動蓋部、126a :外蓋、126b :内蓋
127 :軸部、128 :ボルト、129 :スプリングばね
130 :吸音部、132 :吸音材、134 :防音材
150 :第2流体抵抗部、160 :第2共鳴室、200 :駆動部
210 :受圧部、212 :ばねキャップ、220 :付勢部
222 :ばね皿、300 :筐体部、310 :流体流路
312 :1次側流路、314 :2次側流路、316 :導入流路
320 :弁孔、330 :隔壁、340 :連通孔
350 :挿入孔、410 :支持部、412 :内部流路
420 :弁体部、422 :第3開口部、424 :第2貫通路
426 :第4開口部、430 :可変絞り機構、432 :弁座部
434 :可変絞り部、500 :カバー部、505 :均圧孔
510 :壁、520 :壁孔、530 :カバーキャップ
600 :リリーフ弁部、601 :第4貫通路、602 :第2弁孔
603 :第2弁体、604 :第2受圧部、605 :第2付勢部
606 :キャップ、607 :放散路、610 :第2筐体部
Claims (15)
- 第1開口部から第2開口部に貫通する第1貫通路が形成された流体抵抗部と、前記第2開口部において前記流体抵抗部と連通し、蓋部により閉じられた共鳴空洞部が形成された共鳴室と、を備えた共鳴器と、
流体圧力に基づく受圧力に応じて変位する受圧部と、前記受圧力と逆向きの付勢力を前記受圧部に与える付勢部と、を備えた駆動部と、
前記流体圧力を前記受圧部に導入するための導入流路と、制御対象の流体が通過する流体流路と、前記流体流路を1次側流路と2次側流路に仕切る弁孔と、前記流体流路と前記共鳴空洞部とを連通させる経路である連通孔と、前記受圧部に支持されて連動する支持部が挿入される挿入孔と、が形成された筐体部と、
前記支持部に支持されて連動し、弁孔の開度を調整する弁体部と、
前記受圧部の周縁を固定するカバー部と、
を含む調整器。 - 前記蓋部は、前記共鳴室内において変位可能な、回転運動を直進運動に変換するねじ機構、又は、スライドロック機構を備えた可動蓋部である請求項1に記載の調整器。
- 所定の長さ及び開口面積を有し、前記第1貫通路に装着することが可能な絞り部を、さらに含む、請求項1又は請求項2に記載の調整器。
- 前記第2開口部において前記第1貫通路に連通する弁座部と、前記弁座部に接近又は離隔可能に対向し、前記弁座部の開度を調整する可変絞り部と、を備えた可変絞り機構を、さらに含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の調整器。
- 前記共鳴器は、内部又は外部に吸音材又は共鳴器構造型の防音材、を備えた吸音部を、さらに含む請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の調整器。
- 前記弁体部は、第3開口部から第4開口部に貫通する第2貫通路をさらに備え、 前記支持部は、前記第4開口部から前記第1開口部に至る内部流路がさらに形成され、
前記連通孔は、前記挿入孔と同じ位置に形成される請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の調整器。 - 前記共鳴室は、前記共鳴空洞部に連通するリリーフ弁部を、さらに含む、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の調整器。
- 前記カバー部には、前記カバー部を構成する壁の内側の面から外側の面に貫通する壁孔が形成されると共に、
前記壁孔を経由して前記カバー部の内側と連通する前記共鳴器を、さらに含む請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の調整器。 - 第1開口部から第2開口部に貫通する第1貫通路が形成された流体抵抗部と、前記第2開口部において前記流体抵抗部と連通し、蓋部により閉じられた共鳴空洞部が形成された共鳴室と、を備えた共鳴器を含む共鳴器ユニット。
- 前記蓋部は、前記共鳴室内において変位可能な、回転運動を直進運動に変換するねじ機構、又は、スライドロック機構を備えた可動蓋部である請求項9に記載の共鳴器ユニット。
- 所定の長さ及び開口面積を有し、前記第1貫通路に装着することが可能な絞り部を、さらに含む請求項9又は請求項10に記載の共鳴器ユニット。
- 前記第2開口部において前記第1貫通路に連通する弁座部と、前記弁座部に接近又は離隔可能に対向し、前記弁座部の開度を調整する可変絞り部と、を備えた可変絞り機構を、さらに含む、請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の共鳴器ユニット。
- 前記共鳴器は、内部又は外部に吸音材又は共鳴器構造型の防音材を備えた吸音部を、さらに含む請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載の共鳴器ユニット。
- 第3開口部から第4開口部に貫通する第2貫通路を備えた弁体部と、
前記第4開口部から前記第1開口部に至る内部流路が形成された支持部と、をさらに含む請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載の共鳴器ユニット。 - 前記共鳴室は、前記共鳴空洞部に連通するリリーフ弁部を、さらに含む、請求項9乃至請求項14のいずれか1項に記載の共鳴器ユニット。
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