JP7190732B2 - 減圧弁 - Google Patents

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Description

本願に開示の技術は、給湯設備等に使用される減圧弁に関し、特に、ウォターハンマーや給湯器よりも上流側の水道配管の凍結等による弁箱破損を防止する機構を備えた減圧弁に関する。
従来より、給湯設備には、加熱器を有する貯湯タンクに水道水を適正圧で供給するための減圧弁が付設されている。そして、減圧弁において、その閉弁時、上流側の水道配管にウォターハンマーが発生したり、その配管路が凍結したりすると、ウォターハンマーの圧力や水の凍結膨張による圧力が弁箱の入口室内に加わり、その圧力によって入口室内の破損を防止するため、入口室内の破損を防止するための機構を備えた減圧弁が特許文献1などに開示されている。
特許文献1には、入口室における(減圧弁の)主弁に対して水流入口の反対側に位置する隔壁に水流入口側が凍結した際に上昇した水圧を水流入口側から水出口側に逃す逃がし弁を設けて、入口室内の水圧上昇による亀裂や破損を防止する減圧弁が開示されている。
特開2015-194950号公報
特許文献1に開示された減圧弁は、該減圧弁とは別に逃し弁を構成し、入口室内にウォターハンマーの圧力や水の凍結膨張による圧力が加わる際に逃し弁が開弁して水出口側に逃がすものであることから、減圧弁自体の構成が複雑になり、製造コストが上昇してしまうという問題があった。
本願に開示される技術は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、簡易な構成を付加することによりウォターハンマーの圧力や水の凍結膨張による弁箱の破壊を防止可能な減圧弁を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る減圧弁は、一次室と、弁口を介して一次室と連通する二次室と、弁口の開度を変化させるように移動可能な弁体と、弁口に形成された弁体が着座する弁座と、弁体の上端部側には第1の開口部が設けられ、第1の開口部を閉塞するダイヤフラムと、ダイヤフラムの下面に設けられ、二次室と連通する受圧室と、弁口を開放する方向に、ダイヤフラムと弁体とを一体として付勢する第1の付勢部材とを備えた減圧弁であって、弁体の下端部側に位置し、上部には第2の開口部を設け、第2の開口部が弁体の下端部を外嵌して弁体の下端面と第2の開口部とからなる逃し室を形成するとともに、上下方向に移動可能とする可動コマと、可動コマの上端部に設けられ、可動コマが下方に移動した場合に逃し室と連通する圧力逃しスリットと、可動コマの圧力逃しスリットが閉状態になる方向に可動コマを付勢する第2の付勢部材とを備えたことを特徴とする。
請求項2に係る減圧弁は、請求項1に記載の減圧弁において、弁体には、逃し室と二次室とを連通する連通路を設けたことを特徴とする。
請求項1に係る減圧弁では、一次室が凍結等で所定の圧力を超えた場合には、一次室の圧力により、第1の付勢部材の付勢力に抗して弁体が弁座に着座して弁口を閉止するとともに、可動コマが第2の付勢部材の付勢力に抗して下方に移動して、圧力逃しスリットを開状態にするとともに弁体の下端面と可動コマの開口とからなる逃し室の体積が増大する(すなわち、一次室の体積が増大する)ため、一次室の圧力を緩和し、一次室の凍結破壊を未然の防止することができる。
請求項2に係る減圧弁では、弁体の下端面と可動コマの開口とからなる逃し室と二次室とを連通する連通路を弁体に設けることにより、逃し室の体積増大だけでは対応できないような一次室の圧力増大が発生しても、一次室の圧力を、圧力逃しスリットおよび連通路を介して二次室へ逃すことができる。
上述のように、減圧弁の弁体の下端側に可動コマを配置する簡易な構成を付加することにより一次室の凍結破壊を防止することができることから、製造コストを抑制することができる。また、特許文献1に開示された減圧弁のように、減圧弁とは別の位置に逃し弁を設ける必要がないため、減圧弁の大型化を抑止し、コンパクト化することができる。
本発明にかかる一実施形態である減圧弁の透視図である。 (A)開弁状態における減圧弁の断面図、(B)閉止状態における減圧弁の断面図である。 弁体の(A)正面図、(B)側面図である。 圧力逃し機構を構成する可動コマの(A)上面透視図、(B)正面透視図、(C)側面透視図、(D)下面透視図である。 圧力逃し機構を構成する本体キャップの(A)上面透視図、(B)正面側面透視図、(C)側面透視図、(D)下面透視図である。 一次側の異常昇圧時における圧力逃し機構の作用効果を説明する(A)全体断面図、(B)圧力逃し機構の拡大断面図である。
まず、本発明にかかる一実施形態である減圧弁Aについて図面を参照して説明する。
図1は、減圧弁Aの透視図である。図2は、減圧弁Aの断面図であり、(A)は開弁状態における断面図、(B)は閉止状態における断面図である。
図3は、減圧弁Aで用いられる弁体9の詳細を説明する図である。図3の(A)は、弁体9の正面から見た正面透視図であり、図3の(B)は、弁体9の側面から見た、すなわち、図3の(A)を上下軸において90°回転した側面透視図である。
弁体9は、上方から弁体ネジ部9i、弁体筒部9h、弁体押え部9g、弁体軸部9e、弁体弁部9c、弁体摺動部9d、弁体凹部9fおよび底部陥没部9jから形成されている。弁体弁部9c以外は、円柱形状であり、弁体ネジ部9i、弁体筒部9h、弁体軸部9e、弁体摺動部9dの各外径は下方に向かって、少しずつ外径が大きく成形されている。弁体押え部9gの外径は弁体軸部9eの外径よりやや大きく形成されている。弁体弁部9cは円錐台形状となっており、弁体弁部9cが以下で述べる弁座7に着座して減圧弁Aは閉弁する。また、弁体凹部9fには以下で述べるようにOリング26が嵌め付けられる。
減圧弁Aは、合成樹脂製の弁ケーシング1を有している。弁ケーシング1の側面には第1接続筒2と、第2接続筒3とがそれぞれ側方へ向け、かつ反対向きに突設されている。両接続筒2、3はほぼ同軸をなして横向きに配置されている。第1接続筒2の内部には流体の流入側となる一次室4が形成されている。一方、第2接続筒3の内部には流体の流出側となる二次室5の一部が形成されている。
一次室4および二次室5は奥部に行くにつれて次第に窄まるようにして形成されている。一次室4の奥部の上面には弁口6が貫通して形成されており、一次室4と二次室5とはこの弁口6を介して連通可能となっている。弁口6は縦向きに形成されており、その中心軸は第1、第2の接続筒2、3の中心軸とは略直交する位置関係となっている。弁口6の開口縁の下端部には弁座7が形成されている。
弁ケーシング1の図示下面であって、第1、第2の接続筒2、3の中間部には下方に開口する下部開口部8が設けられ、二次室5側には下部開口部8から上方に伸長し、減圧弁Aの閉弁時に一次室4と二次室5とを隔離する隔壁12が設けられている。そして、下部開口部8の内径と嵌合して可動コマ10が下部開口部8内を上下移動可能に収容されている。可動コマ10には、上方に開口するコマ開口部10aが設けられている。コマ開口部10aは、内径が弁体9の弁体摺動部9dと嵌合するように設けられており、弁体9は、可動コマ10のコマ開口部10aに上下移動可能に収容され、弁体9の底部とコマ開口部10aで囲まれる空間は逃し室11となっている。下部開口部8およびコマ開口部10aは弁口6とほぼ同軸に形成されている。そして、可動コマ10の側面にはOリング27が、弁体9の弁体凹部9fにはOリング26が嵌め付けられ、下部開口部8と可動コマ10との間、および、コマ開口部10aと弁体9との間はシール状態で保持されている。可動コマ10の詳細については、図4を用いて後述する。
上述のように、コマ開口部10aと弁体9との間がシール状態で保持しつつ、弁体9がコマ開口部10a内を移動可能となっている。さらに、弁体9の軸中心には底部陥没部9jから上方に向かって弁体軸部9eまで伸長する円柱状の弁体逃し縦溝9aと、弁体軸部9eにおいて弁体逃し縦溝9aと連通し左右方向に弁体9を貫通する弁体逃し横溝9bとが形成されている。弁体逃し縦溝9aおよび弁体逃し横溝9bについては、その作用効果については後述する。
可動コマ10の下方には本体キャップ28が、キャップネジ31、31により弁ケーシング1に取り付けられている。本体キャップ28の中央部には上方に開口する円柱形状のキャップ開口部28dが設けられ、キャップ開口部28dの底面と可動コマ10の底面との間にはコマ用スプリング30が、可動コマ10を上方に付勢するように配設されている。図1に示すように、可動コマ10と本体キャップ28との間には隙間32が設けられているため、本体キャップ28のキャップ開口部28dは大気と連通している。本体キャップ28の詳細については、図5を用いて後述する。
一方、弁ケーシング1において、下部開口部8の反対側(図示上部側)にはガバナカバー22がネジ(図示しない)により取り付けられている。ガバナカバー22の中央部には上下方向に貫通する上部ガバナ開口部22aと、上部ガバナ開口部22aの開口径よりやや大きな開口径を持つ下部ガバナ開口部22bとが連続して設けられている。
弁口6の上部の開口部は、二次室5に連通し、後述するダイヤフラム17に二次室5内の圧力を作用させる感圧室29となっている。
弁口6にはダイヤフラム17や弁体9などから構成される弁機構Mが貫通して組み込まれている。弁機構Mは弁口6の軸線に沿って移動可能となっている。
ダイヤフラム17の中央部は肉厚となっている。ダイヤフラム17の肉厚部の中心には弁体9の弁体ネジ部9iおよび弁体筒部9hが貫通する貫通穴が設けられ、弁体押え部9gの上端面に配設された受圧板20に弁体押え部9gの上端面に弁体ネジ部9iに嵌合するナット25によるネジ締めによって固定されたバネ受け板21との間で挟持されている。また、ダイヤフラム17の周縁部は、ガバナカバー22の下端面と弁ケーシング1の上端面との間で挟持されている。ダイヤフラム17は、弾性部材に形成されているため、ダイヤフラム17の周縁部がガバナカバー22と弁ケーシング1との間でシール部材として奏功し、ガバナカバー22と弁ケーシング1との間はシール状態が保持されている。また、ダイヤフラム17は、ガバナカバー22とバネ受け板21との間に可撓部17aが位置している。
ガバナカバー22は、上述のように、2段の円筒形状に形成され、弁ケーシング1側に大口径の下部ガバナ開口部22bが、図示上部側には同心で小口径の上部ガバナ開口部22aが形成されている。上部ガバナ開口部22aは上方に開放しており、開口部上端部にはネジ部22cが形成され、ここには調圧ネジ23がねじ込み操作可能に組み込まれている。調圧ネジ23とバネ受け板21との間にはコイルバネなどよりなる調整スプリング24が介在されており、弁機構Mに対し開弁方向に付勢力を作用させている。また、調整スプリング24の締め込み量を調整することで、弁機構Mの開弁量を調整することができる。尚、上部ガバナ開口部22aおよび下部ガバナ開口部22bは弁口6とほぼ同心となっている。
上述のように、弁機構Mの中で、弁体9およびダイヤフラム17は受圧板20およびバネ受け板21を介して一体として弁口6の中心軸に沿って上下方向に移動可能に構成されている。減圧弁Aは、弁体9の弁体弁部9cが弁座7に着座して閉弁状態とし、図2の(A)に示すように、弁座7から離間することで開弁状態となる。
次に、上記のように構成された本発明にかかる減圧弁Aの作用効果を説明する。第2接続筒3には、下流側流路(図示しない)を介して図示しない機器(例えば、給湯器の吐水装置)が接続されているが、この機器が閉じられ、下流側流路における流体(例えば、水や湯)の流動が停止しているときには、減圧弁Aは閉弁状態に保たれている。何故ならば、前述したように、調整スプリング24はダイヤフラム17に対して開弁方向に付勢しているが、二次室5内の圧力(感圧室29の圧力)は弁体9およびダイヤフラム17に対して図2の矢印(1)に示すように閉弁方向の付勢力として作用する。ここで、調整スプリング24の付勢力は、下流側流路の流れが停止しているときに、閉弁方向の力よりも小さくなるように設定されているので、弁体9およびダイヤフラム17が図2の矢印(2)に示すように上方に移動して減圧弁Aは閉弁状態に保持されているのである。
一方、機器の流路が開放されて下流側流路に流体が流れ、二次室5内の圧力が低下すると、弁体9およびダイヤフラム17に作用する閉弁方向の付勢力が弱まるため、ダイヤフラム17と共に弁体9が図示下方へ移動する。このことにより、弁体9の弁体弁部9cが弁座7から離間し減圧弁Aが開弁状態となる(図2の(A)の状態)。これに伴い、一次室4内の流体が弁口6を通って二次室5へと流入する。
減圧弁Aが開弁している状態において、何らかの原因で二次室5内の圧力が上昇すると、ダイヤフラム17とともに弁体9が図示上方へ移動するため、弁口6の開度が小さくなる。すると、流体が弁口6を通過する際の圧力損失が増大するので、二次室5内の圧力が低下する。このような減圧弁Aの作用により、二次室5側の圧力は所定値以下に維持される。
機器が流路を開放している状態から閉鎖する状態に切り替わると、減圧弁A内(一次室4と二次室5)における流体の流動が停止し、二次室5内の圧力が上昇する。すると、二次室5内の圧力によりダイヤフラム17が上昇し、ダイヤフラム17と一体となって弁体9が上昇するので、減圧弁Aが開弁状態から閉弁状態に切り替わる。
以上のように、減圧弁Aは、開弁しているときは、弁体9およびダイヤフラム17の上下移動により弁口6の開度が調整されて二次室5側の圧力は所定値以下に維持されるとともに、流路が閉鎖されると閉弁するようになっている。
次に、本発明の特徴である圧力逃し機構について、図面を参照して説明する。減圧弁Aにおいて、上流側の水道配管にウォターハンマーが発生したり、その配管路が凍結したりすると、ウォターハンマーの圧力や水の凍結膨張による圧力が弁ケーシング1の一次室4内に加わり、その圧力によって一次室4内が破損してしまう恐れがある。本圧力逃し機構は、このような場合に、一次室4に生じた圧力を緩和して一次室4の破損に至る事態を未然に回避するためのものである。
図4は、減圧弁Aに備えられる圧力逃し機構を構成する可動コマ10の詳細を説明する図である。図4の(A)は、上から見た上面透視図であり、図4の(B)は、正面から見た正面透視図、図4の(C)は、側面から見た側面透視図、図4の(D)は、下面透視図である。
可動コマ10は、コマ上端部10g、コマ凹部10f、コマ本体部10dおよびコマベース部10cから形成されている。コマ上端部10gは、上端は高さが小さい円柱形状となっており、その下方は径が下向きに拡大する円錐台形状となっている。コマ凹部10fとコマ本体部10dは円柱形状となっており、コマ本体部10dの外径はコマ上端部10gの円錐台形状部の底部の外径とほぼ同径となっている。コマベース部10cは左右方向に伸長した横長の略楕円形状となっており、コマ本体部10dの左右側には上下方向に貫通するコマ貫通穴10e、10eが設けられている。また、中央部にはコマ上端部10gからコマベース部10cにかけて上方に開口するコマ開口部10aが設けられている。コマ凹部10fには上述で述べたようにOリング27嵌め付けられる。コマベース部10cの底部中央にはコマバネ取付部10hが設けられている。そして、コマ上端部10gの上端内径部には圧力逃しスリット10bが設けられている。
図5は、減圧弁Aに備えられる圧力逃し機構を構成する本体キャップ28の詳細を説明する図である。図5の(A)は、上から見た上面透視図であり、図5の(B)は、正面から見た正面透視図、図5の(C)は、側面から見た側面透視図、図5の(D)は、下面透視図である。
本体キャップ28は、コマベース部10cと形状および大きさがほぼ同じであるキャップベース部28aと、キャップベース部28aの中央下方に設けられるキャップ本体部28cと、キャップベース部28aにおいてキャップ本体部28cに対して左右側に上方に伸長するキャップガイド28b、28bとから形成されている。中央にはキャップベース部28aからキャップ本体部28cにかけて上方に開口するキャップ開口部28dが設けられている。また、キャップガイド28b、28bには、キャップガイド28b、28bを上下方向に貫通するキャップ貫通穴28e、28eが設けられている。キャップガイド28b、28bおよびキャップ本体部28cは円柱形状である。キャップガイド28bの外径は、コマ貫通穴10eの内径よりやや小さくなっており、図2に示すように、可動コマ10のコマ貫通穴10e、10eに本体キャップ28のキャップガイド28b、28bを貫通させる。そして、キャップガイド28b、28bのキャップ貫通穴28e、28eに下方からキャップネジ31、31を挿入してネジ締めを行い、可動コマ10および本体キャップ28を弁ケーシング1に組み付ける。
上述のように、可動コマ10のコマバネ取付部10hとキャップ開口部28dの底部との間にはコマ用スプリング30が、可動コマ10を上方に付勢するように配設されている。そして、通常時においては、図2に示すように、弁体9の弁体凹部9fに嵌め付けられたOリング26より上方に可動コマ10のコマ上端部10gの上端内径部に設けられた圧力逃しスリット10bが配置されるようになっている。そのため、Oリング26により可動コマ10のコマ開口部10aと弁体9とがシール状態が保持されて、一次室4とコマ開口部10aとが隔離されている。
次に、上記のように構成された本実施形態にかかる減圧弁Aの圧力逃し機構の作用効果を説明する。
図6は、一次室4がウォターハンマーや水の凍結膨張などにより異常昇圧した場合の減圧弁Aの圧力逃し機構の作用効果を説明する図である。図6の(A)は、減圧弁Aの全体断面図であり、図6の(B)は、圧力逃し機構の部分を拡大した断面図である。
図6の(A)の矢印(1)のように一次室4が異常昇圧すると、まず、矢印(2)のように弁体9に対して上方に移動させるように圧力が加わる。これにより、減圧弁Aが開弁していた場合は、弁体9の弁体弁部9cが弁座7に着座して閉弁状態になる。さらに、一次室4が昇圧すると、矢印(3)のように可動コマ10に圧力が加わる。すると、可動コマ10はコマ用スプリング30の付勢力に抗して矢印(3)のように下方に移動する。図6の(B)に示すように、可動コマ10の圧力逃しスリット10bが弁体9の弁体凹部9fに嵌め付けられたOリング26より下方に移動すると、図6の(B)の矢印(5)のように、一次室4とコマ開口部10aとが圧力逃しスリット10bを介して連通するとともに、コマ開口部10aと弁体9の底部で囲まれた逃し室11の容積が増大するため、一次室4の容積が増大して、異常昇圧した一次室4の圧力が緩和される。そして、逃し室11に流入した一次室4の圧力は図6の(B)の矢印(6)のように、弁体9の弁体逃し縦溝9aおよび弁体逃し横溝9bを介して二次室5に逃がすことができる。よって、ウォターハンマーの圧力や水の凍結膨張による圧力が一次室4内に加わっても、一次室4に生じた圧力を緩和して一次室4の破損に至る事態を未然に回避することができるのである。
このように、本実施形態にかかる減圧弁Aにおいては、弁体9の下方に可動コマ10を追加するという簡易な構成を付加することにより一次室4の凍結破壊を防止することができることから、製造コストを抑制することができるとともに、減圧弁Aの大型化も抑止することができて、コンパクト化することができるのである。
ここで、減圧弁Aは減圧弁の一例であり、一次室4は一次室の一例であり、二次室5は二次室の一例であり、弁口6は弁口の一例であり、弁体9は弁体の一例であり、弁座7は弁座の一例であり、上部ガバナ開口部22aから下部ガバナ開口部22b、感圧室29に至る空間は第1の開口部の一例であり、ダイヤフラム17はダイヤフラムの一例であり、調整スプリング24は第1の付勢部材の一例であり、感圧室29は受圧室の一例であり、可動コマ10は可動コマの一例であり、コマ開口部10aは第2の開口部の一例であり、逃し室11は逃し室の一例であり、コマ用スプリング30は第2の付勢部材の一例であり、圧力逃しスリット10bは圧力逃しスリットの一例であり、弁体逃し縦溝9aおよび弁体逃し横溝9bは連通路の一例である。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることが、理解されるべきである。
例えば、逃し室11の容積増大で一次室4の異常昇圧が緩和可能であれば、弁体9の弁体逃し縦溝9aおよび弁体逃し横溝9bは必ずしも必要ではない。
A・・減圧弁
1・・弁ケーシング
4・・一次室
5・・二次室
6・・弁口
7・・弁座
9・・弁体
10・・可動コマ
10b・・圧力逃しスリット
11・・逃し室
17・・ダイヤフラム
22・・ガバナカバー
24・・調整スプリング
28・・本体キャップ
30・・コマ用スプリング

Claims (2)

  1. 一次室と、
    弁口を介して前記一次室と連通する二次室と、
    前記弁口の開度を変化させるように移動可能な弁体と、
    前記弁口に形成された前記弁体が着座する弁座と、
    前記弁体の上端部側には第1の開口部が設けられ、該第1の開口部を閉塞するダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムの下面に設けられ、前記二次室と連通する受圧室と、
    前記弁口を開放する方向に、前記ダイヤフラムと前記弁体とを一体として付勢する第1の付勢部材とを備えた減圧弁であって、
    前記弁体の下端部側に位置し、上部には第2の開口部を設け、該第2の開口部が前記弁体の下端部を外嵌して前記弁体の下端面と前記第2の開口部とからなる逃し室を形成するとともに、上下方向に移動可能とする可動コマと、
    前記可動コマの上端部に設けられ、前記可動コマが下方に移動した場合に前記逃し室と連通する圧力逃しスリットと、
    前記可動コマの前記圧力逃しスリットが閉状態になる方向に前記可動コマを付勢する第2の付勢部材とを備えたことを特徴とする減圧弁。
  2. 前記弁体には、前記逃し室と前記二次室とを連通する連通路を設けたことを特徴とする請求項1に記載の減圧弁。
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