JP2021019927A - 超音波探触子および超音波検出装置 - Google Patents

超音波探触子および超音波検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】整合回路を有する小型の超音波探触子を実現する。【解決手段】超音波探触子は、キャビティを有するキャビティ層と、該キャビティ層の上にそれぞれ位置している、接続部、整合回路および超音波トランスデューサと、を備えている。接続部が、超音波トランスデューサとの間で電気信号の送受信を行う送受信部を電気的に接続することが可能であるとともに、整合回路を介して超音波トランスデューサに接続している状態で位置している。超音波トランスデューサが、キャビティの上に位置しているとともに第1電極と第2電極とを有する超音波振動子を含む。整合回路が、送受信部のインピーダンスと超音波トランスデューサのインピーダンスとを整合させるための回路であり、インダクタおよびキャパシタのうちの少なくとも一方を含む。【選択図】図5

Description

本開示は、超音波探触子および超音波検出装置に関する。
被検体に対する超音波の送波および被検体からの反射波の受波を行う超音波探触子が知られている。
このような超音波探触子として、発振体、パルサー基板、レシーバ基板および整合回路基板を備えたものが提案されている(例えば、下記の特許文献1の記載を参照)。ここで、発振体は、被検体に超音波を送波するとともに反射波を受波して電気信号に変換して出力する。また、パルサー基板は、発振体に対して、発振体が超音波を送波するための駆動パルスを生成する。また、レシーバ基板は、発振体が出力した電気信号を増幅する。そして、パルサー基板とレシーバ基板とは整合回路基板を介して電気的に接続されている。
特開2009−300233号公報
整合回路を有する超音波探触子については、小型化を図る点で改善の余地がある。
超音波探触子および超音波検出装置が開示される。
本開示の超音波探触子の一態様は、キャビティを有するキャビティ層と、前記キャビティ層の上にそれぞれ位置している、接続部、整合回路および超音波トランスデューサと、を備えている。前記接続部が、前記超音波トランスデューサとの間で電気信号の送受信を行う送受信部を電気的に接続することが可能であるとともに、前記整合回路を介して前記超音波トランスデューサに接続している状態で位置している。前記超音波トランスデューサが、前記キャビティの上に位置しているとともに第1電極と第2電極とを有する超音波振動子を含む。前記整合回路が、前記送受信部のインピーダンスと前記超音波トランスデューサのインピーダンスとを整合させるための回路であり、インダクタおよびキャパシタのうちの少なくとも一方を含む。
本開示の超音波検出装置の一態様は、上記一態様の超音波探触子と、前記接続部に対して電気的に接続している状態で位置している前記送受信部と、を備えている。
例えば、整合回路を有する小型の超音波探触子を実現することができる。
図1は、第1実施形態に係る超音波検出装置の構成の一例を示す図である。 図2(a)は、図1のIIa部におけるカテーテル部の先端部分を含む構成の一例を示す図である。図2(b)は、図2(a)のIIb−IIb線に沿ったカテーテル部の仮想的な切断面部の一例を示す図である。 図3は、第1実施形態に係る超音波検出装置の回路構成の一例を模式的に示す図である。 図4は、第1実施形態に係る超音波探触子の回路構成の一例を示す図である。 図5は、第1実施形態に係る超音波探触子の構成の一例を示す平面図である。 図6(a)は、図5のVIa−VIa線に沿った超音波探触子の仮想的な切断面部の一例を示す図である。図6(b)は、図5のVIb−VIb線に沿った超音波探触子の仮想的な切断面部の一例を示す図である。図6(c)は、図5のVIc−VIc線に沿った超音波探触子の仮想的な切断面部の一例を示す図である。図6(d)は、図5のVId−VId線に沿った超音波探触子の仮想的な切断面部の一例を示す図である。 図7は、第1実施形態に係る超音波探触子の製造フローの一例を示す流れ図である。 図8(a)は、第2実施形態に係る超音波探触子の回路構成の一例を示す図である。図8(b)は、第3実施形態に係る超音波探触子の回路構成の一例を示す図である。 図9は、図5のVId−VId線に沿った切断面部に対応する第5実施形態に係る超音波探触子の仮想的な切断面部の一例を示す図である。 図10(a)は、第6実施形態に係る超音波探触子のうちの第2導体層の構成の一例を示す平面図である。図10(b)は、図10(a)のXb−Xb線に沿った超音波探触子の仮想的な切断面部の一例を示す図である。
被検体に対する超音波の送波および被検体からの反射波の受波を行う超音波探触子が知られている。
この超音波探触子として、パルサー基板と、レシーバ基板と、がそれぞれ整合回路基板を介して発振体に対して電気的に接続された超音波探触子が考えられる。ここで、発振体は、被検体に超音波を送波するとともに反射波を受波して電気信号に変換して出力する。パルサー基板は、発振体が超音波を送波するための駆動パルスを生成する。レシーバ基板は、発振体が出力した電気信号を増幅する。
ところで、例えば、超音波の反射を測定することで血管内部の断層画像をリアルタイムで見ることができる血管内超音波検査法(IVUS:Intravascular Ultrasound)を実行可能な超音波検出装置が知られている。この超音波検出装置は、一般に、超音波探触子と、この超音波探触子との間で信号の送受信を行う送受信部を含むパルサーレシーバと、がカテーテル内のケーブルで電気的に接続している構成を有する。超音波検出装置では、例えば、超音波探触子内のトランスデューサが、パルサーレシーバによるカテーテル内の信号用のケーブルを介した駆動用の送信信号の付与に応答して、超音波を発生する。そして、トランスデューサは、血管の各部で反射した超音波を受けて受信信号を生じる。この受信信号は、例えば、カテーテル内の信号用のケーブルを介してパルサーレシーバに送られる。
このIVUSを実行可能な超音波検出装置では、例えば、パルサーレシーバに送信される受信信号の電圧の向上を目的として、パルサーレシーバのインピーダンスとトランスデューサ部のインピーダンスとを整合させるための整合回路を超音波探触子に設けることが考えられる。その一方で、超音波探触子には、例えば、血管内に挿入するための小型化が求められる。
このような問題は、IVUSを実行可能な超音波検出装置だけに限られず、超音波探触子を狭い空間または限定された場所に配置するような用途で使用される小型の超音波探触子を有する超音波検出装置一般に共通する。
そこで、本発明者らは、整合回路を有する超音波探触子について、小型化を図ることができる技術を創出した。
これについて、以下、各種実施形態を図面に基づいて説明する。図面においては同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。図面は模式的に示されたものである。図5から図6(d)および図9から図10(b)には、右手系のXYZ座標系が付されている。このXYZ座標系では、基体Ss1の厚さの方向が+Z方向とされている。また、このXYZ座標系では、基体Ss1の1つの辺に沿った方向が+X方向とされ、+X方向と+Z方向との両方に直交する方向が+Y方向とされている。
<1.第1実施形態>
第1実施形態に係る超音波検出装置100は、人体を含む生体用のカテーテルを用いた検査装置である。第1実施形態に係る超音波検出装置100について、図1から図6(d)に基づいて説明する。
<1−1.超音波検出装置の概略的な構成>
図1で示されるように、超音波検出装置100は、例えば、ガイドワイヤ1、カテーテル部2、ケーブル部3、本体制御ユニット4および駆動機構5を備えている。
ガイドワイヤ1は、生体のうちの処理の対象物(被検体ともいう)としての管状体の蛇行および湾曲している管腔における所望の場所にカテーテル部2を導くための線状の部材である。ここで、管状体は、例えば、蛇行および湾曲している血管などを含み得る。このような血管は、例えば、心臓冠動脈、脳の血管あるいは足の血管などを含み得る。管状体が血管である場合には、管腔は、血管の内腔である。
カテーテル部2は、被検体としての管状体に対して各種の処理を行うことが可能な細い管状の医療器具である。図2(a)および図2(b)で示されるように、カテーテル部2は、例えば、細長い管状体20と、この管状体20の内部空間(管腔ともいう)2is内に位置している細長いセンサ部21と、を有する。
管状体20は、先端2tpにおいて、ガイドワイヤ1の先端1tpを基準としてガイドワイヤ1が管状体20の管腔2is内に向けて挿通している状態にある孔部2thを有する。また、管状体20は、ガイドワイヤ1が管腔2isから外部に引き出されるように挿通している孔部2opを有する。このため、ガイドワイヤ1に沿って管状体20を摺り動かすことができる。これにより、例えば、血管内にガイドワイヤ1を挿入し、このガイドワイヤ1に沿って血管に管状体20を挿入することができる。そして、例えば、この管状体20に沿わせて病変部などの対象箇所までセンサ部21を到達させることができる。
センサ部21は、例えば、管状体20の管腔2is内において、管状体20の長手方向において管状体20に沿って移動可能である。また、センサ部21は、例えば、このセンサ部21の先端部21tpの近傍に位置している超音波探触子22と、配線部W1と、を有する。超音波探触子22は、例えば、被検体としての管状体との間で超音波の送受波を行うことができる。具体的には、超音波探触子22は、例えば、本体制御ユニット4からケーブル部3および配線部W1を介して入力された電気信号s1に応答して、センサ部21の長手方向に沿った仮想的な軸(仮想軸ともいう)Ax2に交差する方向に向けて超音波を送り出すことができる。これにより、超音波探触子22は、例えば、被検体としての管状体に対して超音波を送る動作(送波ともいう)を実現することができる。また、超音波探触子22は、例えば、超音波を受けて、この超音波を電気信号に変換することができる。この超音波探触子22は、例えば、電気信号を増幅処理した上で、配線部W1を介して本体制御ユニット4に送ることができてもよい。
ケーブル部3は、例えば、長手方向の第1の端部でカテーテル部2に接続している状態で位置している。また、ケーブル部3は、例えば、長手方向の第2の端部において本体制御ユニット4に着脱可能に接続している状態で位置しているコネクタ3cを有する。このため、例えば、本体制御ユニット4は、ケーブル部3を介して、カテーテル部2との間で各種の信号の送受信が可能である。また、本体制御ユニット4は、例えば、ケーブル部3を介して、カテーテル部2に電力を供給してもよい。
駆動機構5は、例えば、管状体20の管腔2is内に位置しているセンサ部21を、このセンサ部21の長手方向に沿った仮想軸Ax2を中心として機械的に回転せることができる。このため、例えば、超音波探触子22は、仮想軸Ax2を中心として1回転するごとに、被検体としての管状体の長手方向における1箇所について断層構造に係る電気信号を得ることができる。このようにして、機械的な回転によって超音波探触子22が回転する方式は、機械式と称される。
本体制御ユニット4は、例えば、超音波検出装置100における各部の動作を制御することができる。この本体制御ユニット4は、例えば、入力部41、出力部42および送受信部4pなどを有する。
入力部41は、例えば、本体制御ユニット4を使用するユーザの動作などに応じた信号を入力することができる。入力部41は、例えば、操作部、マイクおよび各種センサなどを含み得る。操作部は、ユーザの操作に応じた信号を入力することができるマウスおよびキーボードなどを含み得る。マイクは、ユーザの音声に応じた信号を入力することができる。各種センサは、ユーザの動きに応じた信号を入力することができる。
出力部42は、例えば、各種情報を出力することができる。出力部42は、例えば、表示部およびスピーカなどを含み得る。表示部は、例えば、各種情報をユーザが認識可能な態様で可視的に出力することができる。ここで、表示部は、入力部41の少なくとも一部と一体化されたタッチパネルの形態を有していてもよい。スピーカは、例えば、各種情報をユーザが認識可能な態様で可聴的に出力することができる。出力部42が出力する各種情報は、例えば、センサ部21を用いて得られた、被検体としての管状体の断層構造に係る画像情報などを含み得る。
送受信部4pは、例えば、超音波探触子22との間における電気信号の送受信および超音波探触子22に対する電源電圧の付与を実行することができる。送受信部4pと超音波探触子22との間において送受信される電気信号は、例えば、電圧信号および電流信号を含み得る。送受信部4pは、例えば、パルサーレシーバとも称される。また、送受信部4pは、内部抵抗を有しており、この内部抵抗によって、超音波探触子22から受信する電流信号に応じた電圧を検出することができる。内部抵抗の電気抵抗は、例えば、50Ω程度の所定の値に設定される。送受信部4pは、電流信号を増幅した後に、増幅後の電流信号に応じて内部抵抗によって電圧を検出するためのアンプ、または電流信号に応じて内部抵抗で発生させた電圧を増幅した後に検出するためのアンプ、を有していてもよい。
<1−2.超音波検出装置における回路の構成>
図3で示されるように、超音波検出装置100は、送受信部4pと、超音波探触子22と、を有する。配線部W1は、送受信部4pと、超音波探触子22と、を電気的に接続している状態で位置している。ここでは、配線部W1が、超音波探触子22の接続部(第1接続部ともいう)Cr1に対して電気的に接続している状態で位置している。この第1接続部Cr1は、例えば、超音波トランスデューサTr1との間で電気信号の送受信を行う送受信部4pを電気的に接続することが可能な部分である。
図3で示されるように、配線部W1は、第1f配線W1fおよび第1s配線W1sを含む。
第1f配線W1fは、例えば、送受信部4pと超音波探触子22とを電気的に接続している状態で位置している。具体的には、第1f配線W1fが、超音波探触子22における第1接続部Cr1のうちの第1f接続部Cr1fに対して電気的に接続している状態で位置している。第1f配線W1fは、例えば、送受信部4pによって超音波探触子22に基準の電位(基準電位ともいう)Voを付与することができる。第1実施形態では、基準電位Voは、例えば、所定の正の電位である+10Vなどに設定される。基準電位Voには、例えば、+1Vから+30V程度の所定の正の電位が適用されてもよい。別の観点から言えば、第1f配線W1fは、例えば、超音波探触子22に対して電源を供給するための配線(電源線ともいう)としての機能を有する。
第1s配線W1sは、例えば、送受信部4pと超音波探触子22とを電気的に接続している状態で位置している。具体的には、第1s配線W1sが、超音波探触子22における第1接続部Cr1のうちの第1s接続部Cr1sに対して電気的に接続している状態で位置している。この第1s配線W1sは、例えば、送受信部4pから超音波探触子22への電気信号の送信と、超音波探触子22から送受信部4pへの電気信号の送信と、を実行することができる。
図3で示されるように、超音波探触子22は、例えば、整合回路Mc1と、超音波トランスデューサTr1と、を有する。
超音波トランスデューサTr1は、例えば、送受信部4pからの整合回路Mc1を介した電気信号の付与に応答して、被検体に超音波を送る送波を実行することができる。また、超音波トランスデューサTr1は、例えば、被検体からの超音波を受けて、この超音波を電気信号に変換することができる。超音波トランスデューサTr1には、例えば、pMUT(Piezo Micromachined Ultrasonic Transducer)と称される圧電素子を用いたタイプのトランスデューサが適用される。
整合回路Mc1は、第1接続部Cr1と超音波トランスデューサTr1との間に位置している。このため、第1接続部Cr1が、整合回路Mc1を介して超音波トランスデューサTr1に電気に接続された状態で位置している。この整合回路Mc1は、例えば、送受信部4pのインピーダンスZiと、超音波トランスデューサTr1のインピーダンスZlと、の整合(インピーダンス整合ともいう)を行うための回路である。例えば、整合回路Mc1は、送受信部4p側から見える超音波トランスデューサTr1のインピーダンスZiを、送受信部4pのインピーダンスZiの複素共役とする。また、例えば、整合回路Mc1は、超音波トランスデューサTr1側から見える送受信部4pのインピーダンスZlを、超音波トランスデューサTr1のインピーダンスZlの複素共役とする。このようなインピーダンス整合によって、例えば、送受信部4pと超音波トランスデューサTr1との間における電気信号の伝送において、エネルギーの損失が生じにくく、電気信号の電圧が低下しにくい。これにより、例えば、送受信部4pは、超音波トランスデューサTr1からの電気信号をより高い電圧で受信することができる。
図4で示されるように、整合回路Mc1は、例えば、インダクタL1とキャパシタC1とを有する。
図4の例では、第2f配線W2fが、第1f接続部Cr1fと超音波トランスデューサTr1の第1電極E1とを電気的に接続している状態にある。第2s配線W2sが、第1s接続部Cr1sと超音波トランスデューサTr1の第2電極E2とを電気的に接続している状態にある。そして、第2s配線W2sの経路の途中にインダクタL1が位置している。換言すれば、インダクタL1は、超音波トランスデューサTr1に対して電気的に直列に接続している。
インダクタL1および超音波トランスデューサTr1は、第2接続部Cr2(第2s接続部Cr2sおよび第2f接続部Cr2f)を介してキャパシタC1と電気的に接続している。具体的には、第2s配線W2sのうちの第1s接続部Cr1sとインダクタL1との間に位置している第2s接続部Cr2sと、第2f配線W2fのうちの第1f接続部Cr1fと超音波トランスデューサTr1との間に位置している第2f接続部Cr2fと、の間にキャパシタC1が位置している。さらに具体的には、キャパシタC1の第3電極E3が、第2f接続部Cr2fに電気的に接続しており、キャパシタC1の第4電極E4が、第2s接続部Cr2sに電気的に接続している状態にある。換言すれば、キャパシタC1は、超音波トランスデューサTr1に対して電気的に並列に接続している状態にある。
図4で示される整合回路Mc1の構成が採用されれば、例えば、超音波トランスデューサTr1が60メガヘルツ(MHz)程度の狭帯域の周波数を有する超音波の送受波を行う際に、送受信部4pのインピーダンスZiと超音波トランスデューサTr1のインピーダンスZlとの間におけるインピーダンス整合が実現される。ここでは、例えば、送受信部4pのインピーダンスZiと超音波トランスデューサTr1のインピーダンスZlとの間における大小関係に応じて、スミスチャートなどを用いて、インダクタL1におけるコイルの巻き数およびキャパシタC1における容量の大きさが設定され得る。
<1−3.超音波探触子の構成>
図5から図6(d)で示されるように、超音波探触子22は、例えば、基体Ss1と、超音波トランスデューサTr1と、第1接続部Cr1と、整合回路Mc1と、を有する。また、超音波探触子22は、例えば、絶縁層Il4を有する。
基体Ss1は、キャビティCv1を有する層(キャビティ層ともいう)である。基体Ss1は、例えば、キャビティCv1を構成する凹部が上面(振動層Se1側の面)に開口している形状を有する。キャビティCv1形状には、例えば、XY平面に沿った円形状の断面を有する形状が適用される。キャビティCv1のXY平面に沿った断面の形状は、キャビティCv1の深さ方向において一定であってもよいし、凹部の開口側(振動層Se1側)ほど径が大きくなっていてもよい。基体Ss1の材料には、任意の材料が適用される。基体Ss1は、一体的に形成されていてもよいし、複数の部材が組み合わされて構成されていてもよい。例えば、基体Ss1の材料には、例えば、絶縁材料および半導体材料が適用される。換言すれば、キャビティ層としての基体Ss1は、半導体材料の層(半導体層ともいう)および絶縁材料(絶縁体層ともいう)の何れであってもよい。絶縁材料は、無機材料であってもよいし、有機材料であってもよい。例えば、半導体材料として、シリコン(Si)などが適用される。この場合には、例えば、図6(a)から図6(d)で示されるように、基体Ss1のうちの−Z方向を向いた下面に沿った部分(絶縁部分ともいう)Il1および+Z方向を向いた上面に沿った部分(絶縁部分ともいう)Il2が、それぞれ二酸化シリコン(SiO)などの絶縁材料によって構成されている。
超音波トランスデューサTr1は、例えば、超音波振動子UV1を有する。図5から図6(d)の例では、超音波トランスデューサTr1は、それぞれpMUTの構成を有する複数の超音波振動子UV1を含む。複数の超音波振動子UV1は、+X方向に沿って並んでいる4つの超音波振動子UV1をそれぞれ有する4列の超音波振動子列Li1が+Y方向に並んでいる構成を有する。別の観点から言えば、複数の超音波振動子UV1は、+Y方向に沿って並んでいる4つの超音波振動子UV1をそれぞれ有する4列の超音波振動子列Co1が+X方向に並んでいる構成を有する。換言すれば、超音波トランスデューサTr1は、16個の超音波振動子UV1を有する。複数の超音波振動子UV1のそれぞれは、基体Ss1の上面に接合している状態で位置している振動層Se1上に順に積層している層状の第1電極E1と圧電体部D1と層状の第2電極E2とを有する。換言すれば、各超音波振動子UV1は、振動層Se1上において、第1電極E1と圧電体部D1と第2電極E2とがこの記載順に積層された積層体を有する。また、各積層体は、振動層Se1のうちのキャビティCv1とは逆側に位置している。このため、各超音波振動子UV1は、キャビティCv1上に位置しているとともに、第1電極E1と第2電極E2とを有する。第1実施形態では、各超音波振動子UV1は、第1電極E1と圧電体部D1と第2電極E2との積層体と、振動層Se1のうちの積層体とキャビティCv1との間の部分と、を含む。
振動層Se1は、例えば、複数の超音波振動子UV1に亘る広さを有する、厚さが略一定の層である。振動層Se1は、例えば、圧電体部D1の平面方向の変形を規制して、面外振動を生じさせることに寄与する。振動層Se1は、基体Ss1の+Z方向を向いた上面のうちのキャビティCv1の周囲の部分によって支持されている状態で位置している。換言すれば、振動層Se1は、複数のキャビティCv1の開口を塞ぐように基体Ss1の上面を覆っている状態で位置している。これにより、振動層Se1は、各超音波振動子UV1を構成する部分において容易に振動し得る。この振動層Se1には、例えば、絶縁材料または半導体材料が適用される。絶縁材料は、無機材料であってもよいし、有機材料であってもよい。半導体材料には、例えば、シリコンなどが適用される。この場合には、例えば、図6(a)から図6(d)で示されるように、振動層Se1のうちの+Z方向を向いた上面に沿った部分(絶縁部分ともいう)Il3が、それぞれ二酸化シリコン(SiO)などの絶縁材料によって構成されている。この振動層Se1は、互いに異なる材料でそれぞれ構成されている複数の層が積層された積層体であってもよい。振動層Se1は、例えば、窒化シリコンによって構成されてもよい。
第1電極E1は、第2f配線W2fによって、第1f接続部Cr1fに接続している状態で位置している。ここでは、複数の第1電極E1に共通の第2f配線W2fが接続している状態にある。これにより、複数の第1電極E1には、互いに同一の電位が付与され得る。図5から図6(d)の例では、超音波振動子列Co1ごとに、第2f配線W2fによって4つの第1電極E1が電気的に直列に接続している状態にある。第2f配線W2fによる複数の第1電極E1の接続態様は、これに限られず、適宜種々の接続態様が採用されてもよい。第1電極E1および第2f配線W2fは、例えば、振動層Se1上に位置している第1導体層Cl1に含まれている。第1電極E1および第2f配線W2fのそれぞれは、例えば、互いに同一の材料によって一体的に構成されており、同一の厚さを有する。第1電極E1および第2f配線W2fは、互いに異なる材料によって構成されていてもよいし、互いに異なる厚さを有していてもよい。第1電極E1の平面形状および大きさは、例えば、キャビティCv1の開口の平面形状および大きさと略同一である。−Z方向に平面透視した場合に、第1電極E1は、例えば、その大部分(例えば8割以上)または全体がキャビティCv1に重なっている状態にある。−Z方向に平面透視した場合に、第1電極E1の外縁は、例えば、キャビティCv1の開口の外縁に対して、内側に位置していてもよいし、一致していてもよいし、外側に位置していてもよい。第1導体層Cl1の材料には、例えば、金属材料などの導体が適用される。金属材料は、例えば、金(Au)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)もしくはクロム(Cr)またはこれらの合金を含む。第1導体層Cl1は、互いに異なる金属材料によってそれぞれ構成されている複数の導体層が積層されたものであってもよい。
複数の圧電体部D1は、複数の超音波振動子UV1の間において、互いに分離されている状態で位置している。圧電体部D1の平面形状および大きさは、例えば、キャビティCv1の開口および第1電極E1の平面形状および大きさと略同一である。そして、−Z方向に平面透視した場合に、圧電体部D1は、例えば、その大部分(例えば8割以上)または全体がキャビティCv1の開口および第1電極E1に重なっている状態にある。−Z方向に平面透視した場合に、圧電体部D1の外縁は、例えば、キャビティCv1の開口および第1電極E1の外縁に対して、内側に位置していてもよいし、一致していてもよいし、外側に位置していてもよい。
複数の圧電体部D1の厚さは略一定とされる。圧電体部D1の厚さは、適宜に設定されてよい。例えば、圧電体部D1の厚さは、第1電極E1および第2電極E2のそれぞれの厚さよりも大きくされている。ここで、圧電体部D1の厚さは、例えば、0.5マイクロメートル(μm)から10μm程度とされる。第1電極E1および第2電極E2のそれぞれの厚さは、例えば、圧電体部D1の厚さの半分未満に設定される。
圧電体部D1は、単結晶の圧電体によって構成されていてもよいし、多結晶の圧電体によって構成されていてもよい。圧電体部D1の材料には、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸バリウム(BTO:BaTiO)、ニオブ酸カリウムナトリウム(KNN:(K,Na)NbO)、チタン酸ビスマスナトリウム(NBT:Na0.5Bi0.5TiO)またはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti1−x)O)などの圧電材料が適用され得る。また、圧電体部D1の材料は、例えば、上記の圧電材料にスカンジウム(Sc)を加えたものでもよい。これにより、例えば、圧電材料における圧電効果が向上し得る。ここで、圧電体は、強誘電体であってもなくてもよいし、焦電体であってもなくてもよい。また、圧電体には、例えば、ペロブスカイト型またはウルツ鉱型などの適宜の結晶構造を有する材料が適用され得る。圧電体部D1は、例えば、分極軸方向(単結晶の電気軸)が、圧電体部D1の厚さ方向(第1電極E1と圧電体部D1と第2電極E2とが積層している方向)とされた領域を含んでいる。例えば、圧電体部D1は、その全体において、分極軸方向が厚さ方向とされている。圧電体部D1は、例えば、第1電極E1上に直接形成されてもよいし、第1電極E1上に第1電極E1との密着性を向上させるためのバッファ層を介して形成されてもよい。バッファ層には、例えば、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO、SROともいう)などが適用され得る。
第2電極E2は、第2s配線W2sによって、第1s接続部Cr1sに接続している状態で位置している。ここでは、複数の第2電極E2に共通の第2s配線W2sが接続している状態にある。これにより、複数の第2電極E2には、互いに同一の電位が付与され得る。図5から図6(d)の例では、+X方向に沿って並んでいる4つの超音波トランスデューサTr1を含む超音波振動子列Li1ごとに、第2s配線W2sによって4つの第2電極E2を電気的に直列に接続している状態にある。第2s配線W2sによる複数の第2電極E2の接続態様は、これに限られず、適宜種々の接続態様が採用されてもよい。第2電極E2および第2s配線W2sは、例えば、第2導体層Cl2に含まれている。ここでは、第2電極E2および第2s配線W2sと第1導体層Cl1との間で短絡が生じないように、例えば、第1導体層Cl1の大部分を覆うように絶縁層Il4が位置している。絶縁層Il4の材料には、例えば、二酸化シリコンまたは窒化シリコンなどの絶縁材料が適用される。絶縁層Il4の厚さは、例えば、0.1μmから1μm程度とされる。ただし、第2電極E2は、圧電体部D1上における絶縁層Il4の開口(第1開口ともいう)O1において、圧電体部D1に接するように位置している。
第2電極E2および第2s配線W2sのそれぞれは、例えば、互いに同一の材料によって一体的に構成されており、同一の厚さを有する。第2電極E2および第2s配線W2sは、互いに異なる材料によって構成されていてもよいし、互いに異なる厚さを有していてもよい。第2電極E2の平面形状および大きさは、例えば、圧電体部D1の平面形状および大きさと略同一である。−Z方向に平面透視した場合に、第2電極E2は、例えば、その大部分(例えば8割以上)または全体が圧電体部D1に重なっている状態にある。−Z方向に平面透視した場合に、第2電極E2の外縁は、例えば、圧電体部D1の外縁に対して、内側に位置していてもよいし、一致していてもよいし、外側に位置していてもよい。第2導体層Cl2の材料には、例えば、金属材料などの導体が適用される。金属材料は、例えば、金、白金、アルミニウム、銅もしくはクロムまたはこれらの合金を含む。第2導体層Cl2は、互いに異なる金属材料によってそれぞれ構成されている複数の導体層が積層されたものであってもよい。
第1接続部Cr1は、キャビティ層としての基体Ss1の上に位置している。第1接続部Cr1は、例えば、第1f配線W1fを接続するための第1f接続部Cr1fと、第1s配線W1sを接続するための第1s接続部Cr1sと、を有する。第1f接続部Cr1fおよび第1s接続部Cr1sには、例えば、互いに離間した状態で位置している金属製の電極パッドが適用される。電極パッドの形状には、例えば、−Z方向に平面視して矩形状のものが適用される。第1f接続部Cr1fは、第2f配線W2fに対して電気的に接続している状態にある。具体的には、第1f接続部Cr1fは、第2f配線W2fの第1の端部に積層されるように位置している。第1s接続部Cr1sは、第2s配線W2sの第1の端部に接続している状態で位置している。第1f接続部Cr1fおよび第1s接続部Cr1sは、例えば、第2導体層Cl2に含まれている。ここでは、例えば、第1f接続部Cr1fが第1導体層Cl1に含まれている構成が採用されてもよい。
整合回路Mc1は、キャビティ層としての基体Ss1の上に位置している。整合回路Mc1は、上述したように、インダクタL1とキャパシタC1とを有する。このように、例えば、1つのキャビティ層としての基体Ss1の上に、超音波トランスデューサTr1に加えて、整合回路Mc1も位置している構成が採用されれば、超音波トランスデューサTr1および整合回路Mc1を含む1チップの超音波探触子22が実現され得る。したがって、整合回路Mc1を有する小型の超音波探触子22を実現することができる。
インダクタL1は、例えば、第2s配線W2sによって構成され得る。この場合には、第1s接続部Cr1sと第2電極E2とを電気的に接続している状態で位置している第2s配線W2sが、インダクタL1と同一の材料で一体的に構成されている。このような構成が採用されれば、例えば、第2s配線W2sを形成する際にインダクタL1を形成することが可能となり、インダクタL1を容易に形成することができる。ここで、図5から図6(d)の例では、超音波トランスデューサTr1、整合回路Mc1および基体Ss1を−Z方向に平面透視した場合に、インダクタL1は、超音波トランスデューサTr1の周りを囲むように位置している。具体的には、例えば、第2s配線W2sが超音波トランスデューサTr1の周りを複数回回るように渦巻き状に位置していることで、インダクタL1が構成され得る。このような構成が採用されれば、基体Ss1、超音波トランスデューサTr1およびインダクタL1を−Z方向に平面透視した場合に、キャビティ層としての基体Ss1の上における超音波トランスデューサTr1およびインダクタL1の配設に必要な面積が低減され得る。換言すれば、キャビティ層としての基体Ss1の上にインダクタL1を効率良く配置することができる。その結果、整合回路Mc1を有する超音波探触子22の小型化が図られ得る。
キャパシタC1は、例えば、誘電体部D2と、この誘電体部D2を挟むように位置している第3電極E3および第4電極E4と、を含む。
第3電極E3は、例えば、振動層Se1の絶縁部分Il3上に位置している。具体的には、例えば、第3電極E3は、絶縁部分Il3の上において絶縁部分Il3に接するように位置している。第3電極E3は、例えば、第2f配線W2fの第2f接続部Sr2fに電気的に接続している状態にある。第3電極E3は、例えば、導電性を有する材料によって構成されている。第3電極E3は、例えば、第1導体層Cl1に含まれていてもよい。この場合には、例えば、第1電極E1と第3電極E3とが同一の材料で一体的に構成されている状態で位置していれば、第1電極E1と第3電極E3とを同時に形成することが可能となり、キャパシタC1を容易に形成することができる。また、第3電極E3は、第1電極E1および第2f配線W2fと互いに同一の材料によって一体的に構成されており、同一の厚さを有していてもよい。これにより、キャパシタC1を容易に形成することができる。第1電極E1、第2f配線W2fおよび第3電極E3は、互いに異なる材料によって構成されていてもよいし、互いに異なる厚さを有していてもよい。−Z方向に平面透視した場合に、第3電極E3の平面形状は、例えば、矩形状とされる。
誘電体部D2は、例えば、第3電極E3と第4電極E4とに挟まれている状態で位置している。具体的には、例えば、誘電体部D2は、第3電極E3の上において第3電極E3に接するように位置している。誘電体部D2の平面形状および大きさは、例えば、第3電極E3の平面形状および大きさと略同一である。そして、−Z方向に平面透視した場合に、誘電体部D2は、例えば、その全体が第3電極E3に重なっている状態にある。−Z方向に平面透視した場合に、誘電体部D2の外縁は、第3電極E3の外縁に対して、内側に位置していてもよいし、一致していてもよいし、外側に位置していてもよい。誘電体部D2の厚さは、略一定とされる。誘電体部D2の厚さは、適宜に設定されてよい。例えば、誘電体部D2の厚さは、第3電極E3および第4電極E4のそれぞれの厚さよりも大きくされている。ここで、誘電体部D2の厚さは、例えば、0.5μmから10μm程度とされる。第3電極E3および第4電極E4のそれぞれの厚さは、例えば、誘電体部D2の厚さの半分未満に設定される。誘電体部D2は、単結晶の誘電体によって構成されていてもよいし、多結晶の誘電体によって構成されていてもよい。誘電体部D2の材料には、例えば、圧電体部D1の材料と同様な圧電効果を奏する誘電材料が適用されてもよい。例えば、圧電体部D1の材料と誘電体部D2の材料とが同一であれば、圧電体部D1を形成する際に、誘電体部D2を形成することができる。これにより、キャパシタC1を容易に形成することができる。また、例えば、圧電体部D1と誘電体部D2とを同一の材料で同一の厚さで同時に形成すると、超音波振動子UV1の特性とキャパシタC1の特性との間に相関関係が生じ、整合回路Mc1によるインピーダンス整合が適正に行われ得る。また、ここで、例えば、高い誘電率を有するPZTが、誘電体部D2および圧電体部D1の材料として採用されれば、キャパシタC1の小型化が図られ得る。その結果、整合回路Mc1を有する超音波探触子22の小型化が図られ得る。
第4電極E4は、例えば、誘電体部D2の上に位置している。具体的には、第4電極E4は、誘電体部D2上における絶縁層Il4の開口(第2開口ともいう)O2において、誘電体部D2に接するように位置している。第4電極E4は、例えば、第2s配線W2sの第2s接続部Sr2sに電気的に接続している状態にある。第4電極E4は、例えば、導電性を有する材料によって構成されている。第4電極E4は、例えば、第2導体層Cl2に含まれていてもよい。この場合には、例えば、第2電極E2と第4電極E4とが同一の材料で一体的に構成されている状態で位置していれば、第2電極E2と第4電極E4とを同時に形成することが可能となり、キャパシタC1を容易に形成することができる。また、例えば、第4電極E4は、第2電極E2および第2s配線W2sと互いに同一の材料によって一体的に構成されており、同一の厚さを有していてもよい。これにより、キャパシタC1を容易に形成することができる。第2電極E2、第2s配線W2sおよび第4電極E4は、互いに異なる材料によって構成されていてもよいし、互いに異なる厚さを有していてもよい。第4電極E4の平面形状および大きさは、例えば、誘電体部D2の平面形状および大きさと略同一である。そして、−Z方向に平面透視した場合に、第4電極E4は、例えば、その大部分(例えば8割以上)または全体が誘電体部D2に重なっている状態にある。−Z方向に平面透視した場合に、第4電極E4の外縁は、誘電体部D2の外縁に対して、内側に位置していてもよいし、一致していてもよいし、外側に位置していてもよい。
<1−4.超音波トランスデューサの動作>
振動層Se1、第1導体層Cl1、複数の圧電体部D1および第2導体層Cl2のうちの複数のキャビティCv1の上にそれぞれ位置している部分は、振動することによって超音波の送波および受波を直接に担う、振動部Vp1となっている。振動部Vp1の厚さは、例えば、数μmから数十μm程度に設定される。振動部Vp1の動作は、例えば、以下のとおりである。
第1電極E1および第2電極E2によって、圧電体部D1に分極の向き(Z軸方向の一方側)と同じ向きで電界が印加されると、圧電体部D1は、平面方向(X軸方向およびY軸方向)において収縮する。この収縮は、振動層Se1によって規制されるため、振動部Vp1は、バイメタルのようにキャビティCv1側(−Z方向)へ撓むように変位する。逆に、圧電体部D1に分極の向きと逆の向きで電界が印加されると、振動部Vp1は、キャビティCv1とは反対側(+Z方向)へ撓むように変位する。
上記のような振動部Vp1の変位によって、振動部Vp1の周囲の媒質(例えば流体)においては圧力波が形成される。そして、所定の波形で電圧が変化する電気信号が第1電極E1および第2電極E2に入力されることで、その電気信号の波形(例えば周波数)を反映した超音波が生成される。
振動部Vp1は、例えば、上記のような振動部Vp1が面する方向(Z軸方向)における振動(面外振動、屈曲振動)であって、平面視の中央が振動の腹となり、外縁が振動の節となる1次モードの振動に関して、共振周波数が超音波の周波数帯に位置するように構成されている。
電気信号は、例えば、振動部Vp1をキャビティCv1側(−Z方向)へ変位させる電圧印加と、振動部Vp1をキャビティCv1とは反対側(+Z方向)へ変位させる電圧印加とが繰り返されるものであってよい。すなわち、電気信号は、極性(正負)が反転するものであってよい。換言すれば、電気信号は、電圧および電界の向きがZ軸方向において交互に入れ替わるものであってよい。また、例えば、電気信号は、振動部Vp1をキャビティCv1側(−Z方向)へ変位させる電圧印加のみ、または振動部Vp1をキャビティCv1とは反対側(+Z方向)へ変位させる電圧印加のみが繰り返されるものであってもよい。この場合にも、撓みと、復元力による撓みの解消との繰り返しによって、超音波が生成される。
また、電気信号の波形は適宜なものとされてよい。例えば、1つの超音波信号(エコー信号)において、波の数は適宜に設定されてよい。また、例えば、周波数および電圧は一定であってもよいし、一定でなくてもよい。また、例えば、電気信号の極性が変化する場合には、正側の電圧と負側の電圧とは同一の大きさであってもよいし、異なっていてもよい。
以上では、超音波の送波について述べたが、超音波の受波は、超音波の送波時とは逆の原理によって実現される。超音波トランスデューサTr1は、例えば、超音波の送波を間欠的に行い、超音波の送波が行われていない間において超音波の受波を行う。これにより、超音波トランスデューサTr1は、例えば、自らが送波し、被検体における反射によって帰ってきた超音波を受波することができる。
<1−5.超音波探触子の製造プロセス>
例えば、図7のステップSp1からステップSp12の動作がこの記載順に行われることで、超音波探触子22を製造することができる。
まず、ステップSp1において、基体Ss1の上面にキャビティCv1を形成する。ここでは、例えば、基体Ss1として半導体基板の一種であるシリコン基板を用いる。キャビティCv1は、例えば、深掘り反応性イオンエッチング(Deep−RIE(Reactive Ion Etching))によって形成することができる。キャビティCv1の深さは、例えば、2.5μmから5μm程度とされ、キャビティCv1のXY平面に沿った断面の径は、16μmから18μm程度とされる。キャビティCv1の数および位置は、超音波振動子UV1の数および位置の設計に合わせたものとされる。
ステップSp2において、基体Ss1の表面に存在している酸化膜(SiOなど)を湿式エッチングによって除去する。湿式エッチングには、例えば、フッ酸を用いた水溶液が用いられる。
ステップSp3において、熱処理炉によって基体Ss1を加熱することで、基体Ss1の表面に熱酸化膜を形成する。これにより、基体Ss1の下面に沿った部分が絶縁部分Il1となり、基体Ss1の上面に沿った部分が絶縁部分Il2となる。
ステップSp4において、基体Ss1のキャビティCv1が形成された上面に基板を接合する。基板には、例えば、シリコン基板などの半導体基板が用いられる。ここでは、例えば、基体Ss1の上面に基板を常温で接合した後に、200℃から300℃の低温でアニールを施すことで、基体Ss1の上面に基板を十分に接合することができる。これにより、振動層Se1が形成される。また、基体Ss1は、キャビティCv1を有するキャビティ層とみなすことができる。
ステップSp5において、振動層Se1の厚さを調整する。ここでは、例えば、基体Ss1上に接合した振動層Se1の上面を研磨することで、振動層Se1の厚さを所望の厚さまで薄くする。ここで、この基体Ss1上に振動層Se1が接合されたものは、キャビティ付きの絶縁層上のシリコン(SOI:Silicon On Insulator)とも称する。
ステップSp6において、キャビティ付きのSOIを加熱することで、振動層Se1の上面に沿った部分に熱酸化膜を形成する。ここでは、熱処理炉によってキャビティ付きのSOIを加熱することで、振動層Se1の上面に沿った部分に0.5μm程度の厚さの熱酸化膜を形成することができる。これにより、振動層Se1の上面に沿った部分が絶縁部分Il3となる。
ステップSp7において、振動層Se1上に、第1導体層Cl1のもととなる第1の導体の層と、圧電体部D1および誘電体部D2のもととなる圧電体の層と、を順に形成する。ここでは、例えば、スパッタリングおよびゾルゲル法などを用いて、第1の導体の層と圧電体の層とが形成され得る。導体には、例えば、金属などが適用される。圧電体には、例えば、PZTなどが適用される。このとき、例えば、0.005μm程度の厚さを有するTiの薄膜を形成した後に、このTiの薄膜上に0.2μm程度の厚さを有する白金の薄膜を形成することで、第1の導体の層を形成することができる。また、例えば、第1の導体の層上に0.05μm程度の厚さを有するバッファ層の薄膜を形成した後に、このバッファ層の薄膜上に0.5μmから5μm程度の厚さを有する圧電体の層を形成する。ここでは、例えば、バッファ層としてSROの層を形成し、圧電体の層としてPZTの層を形成する。
ステップSp8において、ステップSp7で形成した圧電体の層に対してパターンニングを行う。ここでは、例えば、反応性イオンエッチング(RIE)などの乾式エッチングを用いて、圧電体の層に対してパターンニングを行う。これにより、例えば、圧電体部D1と誘電体部D2とを同時に形成することができる。ここで、乾式エッチングの工程の代わりに、例えば、レジスト膜の形成と酸溶液を用いたエッチングとレジストの剥離と行う湿式エッチングの工程を行ってもよい。
ステップSp9において、ステップSp7で形成した第1の導体の層に対してパターンニングを行う。ここでは、乾式エッチングまたは湿式のエッチングを用いて、第1の導体の層に対してパターンニングを行う。これにより、第1電極E1、第3電極E3および第2f配線W2fを含む第1導体層Cl1を形成することができる。
ステップSp10において、振動層Se1の上面の略全面に対して、第1導体層Cl1、圧電体部D1および誘電体部D2を覆うように、二酸化シリコンなどの絶縁体の層を成膜する。ここでは、例えば、TEOS(Tetraethoxysilane)−化学気相蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)によって、絶縁体の層を成膜することができる。絶縁体の層の厚さは、0.3μm程度とされる。ここで、絶縁体には、例えば、窒化シリコンおよび酸窒化シリコン(SiNO)などが適用されてもよい。
ステップSp11において、ステップSp10で形成した絶縁体の層に、第1開口O1および第2開口O2を形成する。ここでは、例えば、乾式エッチングなどを用いて、絶縁体の層のうちの圧電体部D1上の部分に第1開口O1を形成するとともに、絶縁体の層のうちの誘電体部D2上の部分に第2開口O2を形成することができる。これにより、絶縁層Il4が形成される。
ステップSp12において、第2導体層Cl2を形成する。ここでは、例えば、マスクとしてのレジスト膜の形成、導電材料の蒸着による成膜およびレジスト膜の剥離などによって、第2導体層Cl2を形成することができる。このとき、例えば、0.01μm程度の厚さを有するTiの薄膜を形成した後に、このTiの薄膜上に0.6μm程度の厚さを有するAuの薄膜を形成することで、第2導体層Cl2の層を形成することができる。第2導体層Cl2には、例えば、圧電体部D1上の第2電極E2と、誘電体部D2上の第4電極E4とが含まれる。また、ここでは、例えば、リフトオフ法を用いて、第2導体層Cl2を形成してもよいし、導電材料のスパッタリングまたは蒸着による成膜後にパターンニングによって第2導体層Cl2を形成してもよい。
<1−6.第1実施形態のまとめ>
以上のように、第1実施形態に係る超音波探触子22は、例えば、1つのキャビティ層としての基体Ss1の上に位置する、超音波トランスデューサTr1と整合回路Mc1とを有する。換言すれば、1つのキャビティ層としての基体Ss1の上に、超音波トランスデューサTr1に加えて、整合回路Mc1も位置している。これにより、例えば、超音波トランスデューサTr1および整合回路Mc1を含む1チップの超音波探触子22を実現することができる。その結果、整合回路Mc1を有する小型の超音波探触子22を実現することができる。また、ここでは、例えば、整合回路Mc1によるインピーダンス整合によって、送受信部4pは、超音波トランスデューサTr1からの電気信号をより高い電圧で受信することができる。
そして、例えば、このような小型の超音波探触子22と送受信部4pとを有する超音波検出装置100が採用されれば、超音波探触子22を狭い空間または限定された場所に配置するような用途で使用される超音波検出装置100が実現される。
また、例えば、超音波トランスデューサTr1の圧電体部D1の材料と、整合回路Mc1におけるキャパシタC1の誘電体部D2の材料と、を同一とすれば、圧電体部D1と誘電体部D2とを同一工程において同時に形成することができる。これにより、例えば、キャパシタC1を形成するための工程を追加することなく、キャパシタC1を容易に形成することができる。
<2.他の実施形態>
本開示は上述の第1実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更および改良などが可能である。
<2−1.第2実施形態>
上記第1実施形態において、例えば、整合回路Mc1が、整合回路Mc1とは異なる構成を有する第2実施形態に係る整合回路Mc1Aに変更されてもよい。整合回路Mc1Aは、例えば、図8(a)で示されるように、超音波トランスデューサTr1に対して電気的に並列に接続している状態で位置しているインダクタL1と、超音波トランスデューサTr1に対して電気的に直列に接続している状態で位置しているキャパシタC1と、を有する。ここでは、超音波トランスデューサTr1は、第3接続部Cr3(第3s接続部Cr3sおよび第3f接続部Cr3f)を介してキャパシタC1およびインダクタL1と電気的に接続している。具体的には、第2s配線W2sのうちのキャパシタC1と超音波トランスデューサTr1との間に位置している第3s接続部Cr3sと、第2f配線W2fのうちの第1f接続部Cr1fと超音波トランスデューサTr1との間に位置している第3f接続部Cr3fと、の間にインダクタL1が位置している。さらに具体的には、インダクタL1の第1の端部が第2f配線W2fの第3f接続部Cr3fに接続し、インダクタL1の第2の端部が第2s配線W2sの第3s接続部Cr3sに接続している状態で位置している。また、第2s配線W2sによって、キャパシタC1の第3電極E3が第1s接続部Cr1sと電気的に接続しているとともに、キャパシタC1の第4電極E4が第3s接続部Cr3sと電気的に接続している状態で位置している。この場合には、例えば、超音波トランスデューサTr1が60MHz程度の狭帯域の周波数を有する超音波の送受波を行う際に、送受信部4pのインピーダンスZiと超音波トランスデューサTr1のインピーダンスZlとの間におけるインピーダンス整合が実現される。ここでは、例えば、スミスチャートなどを用いて、インダクタL1におけるコイルの巻き数およびキャパシタC1における容量の大きさなどが設定される。
図8(a)で示されるような構成が採用されれば、インダクタL1は、第1導体層Cl1および第2導体層Cl2の何れに含まれていてもよい。換言すれば、インダクタL1は、例えば、第2f配線W2fと同一の材料で一体的に構成されていてもよいし、第2s配線W2sと同一の材料で一体的に構成されていてもよい。これにより、例えば、第2f配線W2fまたは第2s配線W2sを形成する際にインダクタL1を形成することが可能となり、インダクタL1を容易に形成することができる。
<2−2.第3実施形態>
上記第1実施形態および上記第2実施形態のそれぞれにおいて、例えば、整合回路Mc1および整合回路Mc1Aが、整合回路Mc1および整合回路Mc1Aとは異なる構成を有する第3実施形態に係る整合回路Mc1Bに変更されてもよい。整合回路Mc1Bは、例えば、図8(b)で示されるように、第2実施形態に係る整合回路Mc1Aをベースとして、第4電極E4と第3s接続部Cr3sとの間に2つ目のインダクタL2を追加した構成を有する。この場合には、例えば、超音波トランスデューサTr1が30MHzから90MHz程度の広帯域の周波数を有する超音波の送受波を行う際に、送受信部4pのインピーダンスZiと超音波トランスデューサTr1のインピーダンスZlとの間におけるインピーダンス整合が実現される。ここでは、例えば、スミスチャートなどを用いて、インダクタL1,L2におけるコイルの巻き数およびキャパシタC1における容量の大きさなどが設計される。
<2−3.第4実施形態>
上記第1実施形態から上記第3実施形態のそれぞれにおいて、例えば、送受信部4pのインピーダンスZiと超音波トランスデューサTr1のインピーダンスZlとの間における大小関係によっては、整合回路Mc1,Mc1A,Mc1Bは、インダクタL1を有していなくてもよいし、キャパシタC1を有していなくてもよい。例えば、第1実施形態に係る整合回路Mc1は、図4の構成からキャパシタC1を除いたものとされてもよいし、図4の構成からインダクタL1を除いたものとされてもよい。換言すれば、整合回路Mc1は、例えば、少なくともインダクタL1およびキャパシタC1のうちの少なくとも一方を含むものであってもよい。
<2−4.第5実施形態>
上記第1実施形態から上記第4実施形態のそれぞれにおいて、例えば、絶縁層Il4のうちのインダクタL1が接している部分が、凹凸または複数の開口を有することで、インダクタL1が凹凸面に沿って波打つように位置していてもよい。例えば、図9で示されるように、絶縁層Il4が複数の開口Hl1を有することで、インダクタL1が凹凸面Fr1に沿って波打つように位置している構成が考えられる。これにより、例えば、キャビティ層としての基体Ss1の上において、インダクタL1の長手方向における長さを大きくすることができる。ここでは、例えば、絶縁体の層に対して、第1開口O1および第2開口O2を形成する際に、複数の開口Hl1を形成することができる。例えば、絶縁層Il4の厚さを1μmとし、間隔d1が5μmとなるように径d2が15μmである複数の開口Hl1を形成すると、インダクタL1の全長が9%程度長くなり得る。間隔d1および径d2は、適宜変更されてもよい。
<2−5.第6実施形態>
上記第1実施形態から上記第5実施形態のそれぞれにおいて、例えば、図10(a)および図10(b)で示されるように、第2s配線W2sが、インダクタL1の部分において、下層の配線部分W2sbと、上層の配線部分W2suと、を有していてもよい。図10(a)では、基材Ss1の上の第2導体層Cl2以外の構成の記載が省略されている。このような構成が採用されれば、例えば、キャビティ層としての基体Ss1の上において、インダクタL1の長手方向における長さを大きくすることができる。図10(a)および図10(b)の例では、上層の配線部分W2suは、下層の配線部分W2sbを覆うように位置している絶縁層Il5上に位置している。絶縁層Il5の材料は、例えば、二酸化シリコンなどの無機絶縁材料であってもよいし、有機絶縁材料であってもよい。絶縁層Il5の厚さは、例えば、適宜設定される。そして、下層の配線部分W2sbの第1の端部と、上層の配線部分W2suの第1の端部とが、絶縁層Il5が有するスルーホールTH1を介して電気的に接続している状態にある。絶縁層Il5は、例えば、TEOS−CVDなどを用いて形成され得る。スルーホールTH1は、例えば、乾式または湿式のエッチングによって形成され得る。ここでは、図10(a)で示されるように、−Z方向に平面透視した場合に、下層の配線部分W2sbと上層の配線部分W2suとが重ならないようにずれた位置関係を有していれば、下層の配線部分W2sbと上層の配線部分W2suとの間における寄生容量が低減され得る。
<3.その他>
上記第1実施形態から上記第6実施形態のそれぞれにおいて、例えば、第1電極E1と第3電極E3とが同一の材料で一体的に構成されている状態、および第2電極E2と第4電極E4とが同一の材料で一体的に構成されている状態のうちの少なくとも一方の状態にあってもよい。
上記第1実施形態から上記第6実施形態のそれぞれにおいて、例えば、基体Ss1上において、第1導体層Cl1の配置と第2導体層Cl2の配置とを上下逆転させたような構成が採用されてもよい。
上記第1実施形態から上記第6実施形態のそれぞれにおいて、例えば、超音波トランスデューサTr1は、1つの超音波振動子UV1を有するものであってもよいし、複数の超音波振動子UV1を有するものであってもよい。
上記第1実施形態から上記第6実施形態のそれぞれにおいて、例えば、超音波振動子UV1は、pMUTの構成を有する代わりに、cMUT(Capacitive Micro-machined Ultrasound Transducers)と称されるタイプの構成を有していてもよい。
上記第1実施形態から上記第6実施形態のそれぞれにおいて、例えば、キャビティCv1のXY平面に沿った円形状の断面は、円形状以外の適宜の形状を有していてもよい。
上記第1実施形態から上記第6実施形態のそれぞれにおいて、例えば、基体Ss1は、他の支持基板上に直接的または他の層を介して間接的に接合されてもよい。この場合には、基体Ss1は、支持基板の上に位置しているキャビティCv1を有するキャビティ層となる。
上記第1実施形態から上記第6実施形態のそれぞれに係る超音波検出装置100は、例えば、配管内もしくは狭い空間において、周囲に位置している物体の断層画像を見るような、血管内部の断層画像を見る用途以外に適用されてもよい。この場合には、超音波検出装置100は、例えば、細長いセンサ部21と、送受信部4pと、を有していればよい。
上記第1実施形態から上記第6実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
4p 送受信部
22 超音波探触子
100 超音波検出装置
C1 キャパシタ
Cl1 第1導体層
Cl2 第2導体層
Cr1 第1接続部
Cr1f 第1f接続部
Cr1s 第1s接続部
Cv1 キャビティ
D1 圧電体部
D2 誘電体部
E1 第1電極
E2 第2電極
E3 第3電極
E4 第4電極
L1,L2 インダクタ
Mc1,Mc1A,Mc1B 整合回路
Se1 振動層
Ss1 基体
Tr1 超音波トランスデューサ
UV1 超音波振動子
W1 配線部
W1f 第1f配線
W1s 第1s配線
W2f 第2f配線
W2s 第2s配線

Claims (7)

  1. キャビティを有するキャビティ層と、
    前記キャビティ層の上にそれぞれ位置している、接続部、整合回路および超音波トランスデューサと、を備え、
    前記接続部が、前記超音波トランスデューサとの間で電気信号の送受信を行う送受信部を電気的に接続することが可能であるとともに、前記整合回路を介して前記超音波トランスデューサに接続している状態で位置し、
    前記超音波トランスデューサが、前記キャビティの上に位置しているとともに第1電極と第2電極とを有する超音波振動子を含み、
    前記整合回路が、前記送受信部のインピーダンスと前記超音波トランスデューサのインピーダンスとを整合させるための回路であり、インダクタおよびキャパシタのうちの少なくとも一方を含む、超音波探触子。
  2. 請求項1に記載の超音波探触子であって、
    前記整合回路が、前記キャパシタを含み、
    前記超音波振動子が、前記第1電極と前記第2電極とによって挟まれた状態で位置している圧電体部を含み、
    前記キャパシタが、誘電体部を含み、
    前記圧電体部の材料と、前記誘電体部の材料と、が同一である、超音波探触子。
  3. 請求項1に記載の超音波探触子であって、
    前記整合回路が、前記キャパシタを含み、
    前記キャパシタが、誘電体部と、該誘電体部を挟んでいる状態で位置している第3電極および第4電極と、を含み、
    前記第1電極と前記第3電極とが同一の材料で一体的に構成されている状態および前記第2電極と前記第4電極とが同一の材料で一体的に構成されている状態のうちの少なくとも一方の状態にある、超音波探触子。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載の超音波探触子であって、
    前記接続部と前記第1電極とを電気的に接続している状態で位置している配線または前記接続部と前記第2電極とを電気的に接続している状態で位置している配線が、前記インダクタと同一の材料で一体的に構成されている状態で位置している、超音波探触子。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1つの請求項に記載の超音波探触子であって、
    前記超音波トランスデューサ、前記整合回路および前記キャビティ層を平面透視した場合に、前記インダクタが、前記超音波トランスデューサの周りを囲むように位置している、超音波探触子。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1つの請求項に記載の超音波探触子であって、
    前記インダクタが、凹凸面に沿って波打つように位置している、超音波探触子。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1つの請求項に記載の超音波探触子と、
    前記接続部に対して電気的に接続している状態で位置している前記送受信部と、を備えている、超音波検出装置。
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