JP2021017121A - 空調シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 快適性に優れた空調シートを提供する。【解決手段】 空調シート1は、車両用シートであり、空調風の吹き出しが可能な空調風吹出部11と、空調風吹出部11を待機位置から待機位置よりも着座者Bに近い作動位置までの間で駆動するための駆動部15と、を備えており、駆動部15によって作動位置に設定された空調風吹出部11から着座者Bに向けて空調風が吹き出すように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、空調シートに関する。
従来、ミニバン、ワンボックス等の自動車に使用される空調シートとして、着座者の快適的を向上させるための工夫が施されたものが種々提案されている。例えば、下記特許文献1に開示の空調シートは、肘掛けであるアームレストや足載せであるオットマンに吹出口を備えており、この吹出口から着座者の脚部に向けて空調風を吹き出すように構成されている。この空調シートは、吹出口から吹き出した空調風によって着座者の脚部を全体的に温めたり冷やしたりすることにより、着座者の快適性を高めようとするものである。
特開2018−95020号公報
しかしながら、上記の空調シートは、単に着座者に向けて空調風を供給する構造を備えているに過ぎず、着座者の体格の違いや姿勢の変化などの影響によって、空調風が着座者の所望の部位に到達しにくくなるという問題を抱えている。例えば、吹出口の向きや風量を変更してもこのような問題を解消するのが難しい。従って、この空調シートは、空調風を供給することを利用して着座者の快適性を高める点について未だ改善の余地がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、快適性に優れた空調シートを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
空調風の吹き出しが可能な空調風吹出部と、
上記空調風吹出部を待機位置から上記待機位置よりも着座者に近い作動位置までの間で駆動するための駆動部と、
を備え、
上記駆動部によって上記作動位置に設定された上記空調風吹出部から上記着座者に向けて上記空調風が吹き出すように構成されている、空調シート、
にある。
上記の空調シートにおいて、空調風吹出部は、駆動部によって待機位置から作動位置までの間で駆動される。このとき、待機位置は、着座者に対して作動位置よりも離れた位置であり、作動位置は、着座者に対して待機位置よりも近い位置である。そして、空調風吹出部が作動位置に設定された状態で、この空調風吹出部から着座者に向けて空調風が吹き出すようになっている。
この空調シートによれば、空調風吹出部を作動位置に設定することによって、空調風吹出部から着座者までの距離を小さく抑えた状態で、温度が制御された温風や冷風を空調風として着座者に向けて吹き出すことができる。これにより、空調風によって着座者の快適性を高めることができる。このとき、空調風吹出部を着座者に近づけることによって、着座者の体格の違いや姿勢の変化などの影響を小さくできる。一方で、空調風吹出部を待機位置で着座者から遠ざけることによって、空調風を必要としないときに空調風吹出部が着座の邪魔になりにくい。これにより、空調風吹出部によって着座者の動きが抑制されて快適性が低下するのを防ぐことができる。
以上のごとく、上記の態様によれば、快適性に優れた空調シートを提供することが可能になる。
実施形態1の空調シートを前斜め上方から視た図。 図1のII-II線矢視断面図。 図2において空調風吹出部が待機位置から作動位置まで移動した状態を示す断面図。 図1の空調シートを空調風吹出部が作動位置にある状態にて示す図。 実施形態2の空調シートを前斜め上方から視た図。 図5の空調シートを3つの空調風吹出部がいずれも作動位置にある状態にて示す図。
上記の空調シートにおいて、上記空調風吹出部は、通気性を有し且つ柔軟なパッド部材と、空調風供給源に接続されるとともに上記パッド部材の内部に吐出口が設けられた空調風ノズルと、を備えるのが好ましい。
この空調シートによれば、空調風ノズルの吐出口からパッド部材の内部に吐出された空調風の流れをこのパッド部材の通気性によって確保するとともに、着座者が空調風吹出部に干渉したときにこの着座者をパッド部材によって柔軟に受け止めることができる。
上記の空調シートにおいて、上記駆動部は、膨張及び収縮が可能なガスバッグを有し、上記ガスバッグの膨張時にバッグ厚みが増すことで上記空調風吹出部を上記待機位置から上記作動位置まで駆動し、上記ガスバッグの収縮時に上記バッグ厚みが減ることで上記空調風吹出部を上記作動位置から上記待機位置まで駆動するように構成されているのが好ましい。
この空調シートによれば、ガスバッグの膨張及び収縮によってバッグ厚みが変化することを利用した簡単な構造によって、空調風吹出部を待機位置から作動位置までの間で駆動することができる。
上記の空調シートは、伸縮性を有しており上記空調風吹出部の上記パッド部材と上記駆動部の上記ガスバッグとを収容する収容袋を備え、上記収容袋は、上記パッド部材のうち上記着座者に対向する対向面を覆う前側被覆部と、上記前側被覆部に接合された後側被覆部と、上記前側被覆部と上記後側被覆部との間に介装されて上記パッド部材と上記ガスバッグとを仕切る仕切壁部と、を有し、上記前側被覆部が上記仕切壁部よりも通気性の高い素材によって構成されているのが好ましい。
この空調シートによれば、伸縮性を有する収容袋によってパッド部材とガスバッグを収容することで、収容袋がパッド部材及びガスバッグの動きを阻害しにくく、しかもパッド部材とガスバッグを個別に収容する場合に比べて見栄えが良い。また、空調風ノズルの吐出口を通じてパッド部材の内部に吐出された空調風がパッド部材から仕切壁部を通過するのを防ぐことによって、この空調風の流れについて前側被覆部を通過して着座者に向かうような指向性を確保できる。
上記の空調シートにおいて、上記駆動部は、上記空調風吹出部を上記作動位置で上記着座者に押し付ける一方で、上記待機位置で上記着座者に対する上記空調風吹出部の押し付けを解除するように構成されているのが好ましい。
この空調シートによれば、空調風吹出部が作動位置にあるときに着座者と空調風吹出部との間の隙間を無くす或いは微小に抑えることによって、着座者と空調風との間での熱伝達性能を高めることができる。
上記の空調シートは、座面を構成するシートクッションの車幅方向の両側に設けられた肘掛けとしてのアームレストを備え、上記アームレストのうち上記着座者の腰部及び大腿部と対向する部位に上記空調風吹出部が配置されているのが好ましい。
この空調シートによれば、空調風吹出部から着座者の腰部及び大腿部までの距離を小さく抑えた状態で、温度が制御された温風や冷風を空調風として着座者の腰部及び大腿部に向けて吹き出すことができる。また、空調風吹出部が着座者の腰部及び大腿部に近い位置で待機位置と作動位置との間で移動するため、空調風吹出部の移動距離を小さく抑えることができる。
上記の空調シートは、上記空調風吹出部を第1空調風吹出部としたとき、上記第1空調風吹出部に加えて、背もたれとしてのシートバックのうち上記着座者の首部と対向する部位に配置された第2空調風吹出部と、上記シートバックの上部に設けられたヘッドレストのうち上記着座者の頭部と対向する部位に配置された第3空調風吹出部と、の少なくとも一方を備えるのが好ましい。
この空調シートによれば、着座者の腰部及び大腿部に加えて、着座者の首部と頭部の少なくとも一方に対しても空調風吹出部を近づけて、空調風吹出部から空調風を吹き出すことができる。これにより、着座者の更なる快適性向上を図ることができる。
以下、空調シートの実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の説明で参照する図面において、車両前方を矢印FRで示し、車両上方を矢印UPで示し、車両右方を矢印RHで示している。また、特にことわらない限り、前幅方向を矢印Xで示し、車高方向を矢印Yで示し、車長方向を矢印Zで示すものとする。
(実施形態1)
図1に示されるように、実施形態1の空調シート1は、乗員が着座可能な車両用シートである。この空調シート1は、一般的な車両用シートと同様に、いずれも図示しない、シートフレームと、シートフレームを内装したクッション材と、クッション材を被覆する表皮材と、を有する。
空調シート1は、座面を構成するシートクッション2と、背もたれを構成するシートバック3と、シートバック3の上部に設けられたヘッドレスト4と、シートクッション2の車幅方向Xの両側に設けられた肘掛けとしてのアームレスト5と、を備えている。
シートクッション2の前方側には、着座者Bの足載せとなるオットマン2aが設けられている。また、アームレスト5は、着座者Bの肘が実質的に接触する本体部5aと、この本体部5aを支持する支持部5bと、を有する。
このような空調シート1は、「キャプテンシート」とも称呼される。典型的には、車両の2列目シートや3列目シートに使用されるが、必要に応じて車室内のその他のシートとしても使用可能である。この空調シート1は、オットマン2a及びシートバック3のそれぞれの傾斜角度を変更可能なリクライニング機能を備えているが好ましい。
空調シート1において、各アームレスト5の内側であって、着座者Bの腰部B1及び大腿部B2と対向する部位に可動部10が突出するように取付けられている。この可動部10には、空調風吹出部11及び駆動部15が内蔵されている。
図2に示されるように、車幅方向Xの右側の空調風吹出部11は、空調風の吹き出しが可能な部位であり、パッド部材12と、空調風ノズル13と、収容袋20と、を備えている。この空調風吹出部11は、アームレスト5のうち着座者Bの腰部B1及び大腿部B2と対向する部位に配置されている。
なお、左側の空調風吹出部11は、右側の空調風吹出部11と比べて左右対称構造である以外は実質的に同一の構造を有する。このため、以下では、右側の空調風吹出部11の構造についてのみ説明することとし、左側の空調風吹出部11の構造についての説明を省略する。
パッド部材12は、通気性を有し且つ柔軟な素材からなる。典型的には、綿等の植物繊維をはじめ、動物繊維、化学繊維などを開繊処理して所定厚みに成形することによってパッド部材12を構成することができる。また、極細の繊維状樹脂を三次元的に絡み合わせた構造の成形体や、多孔質の成形体などを、通気性を有し且つ柔軟なパッド部材12として使用してもよい。
空調風ノズル13は、空調風供給源14に接続されるとともに、その吐出口13aがパッド部材12の内部に配置されている。このため、空調風供給源14から供給された空調風は、空調風ノズル13の吐出口13aを通じてパッド部材12の内部に吐出されるようになっている。この場合、空調風ノズル13の数は1つであってもよいし或いは複数であってもよい。
空調風供給源14は、制御部30によって温度、風量、供給タイミングなどが制御されるように構成されている。この空調風供給源14は、空調シート1に専用のものであってもよいし、或いは車室全体へ空調風を供給するものと兼用されてもよい。
駆動部15は、空調風吹出部11を待機位置P1から待機位置P1よりも着座者Bに近い作動位置(図3の作動位置P2を参照)までの間で駆動する機能を有する。このとき、待機位置P1は、着座者Bに対して作動位置P2よりも離れた位置であり、作動位置P2は、着座者Bに対して待機位置P1よりも近い位置である。
そして、本実施形態の空調シート1は、駆動部15によって作動位置P2に設定された空調風吹出部11から着座者Bに向けて空調風が吹き出すように構成されている。
駆動部15は、ガス供給源19にガスノズル18を介して接続されたガスバッグ16と、ガスバッグ16の車幅方向Xの両面を保持する2つの保持プレート17と、を有する。
ガスバッグ16は、膨張及び収縮が可能となるように構成されている。このガスバッグ16は、典型的には、樹脂フィルム、樹脂製の基布にシリコーン樹脂がコーティングされてなるコーティング基布、ゴムシートなどを使用して袋状に成形することによって構成される。
ガスバッグ16は、ガス供給源19からガスノズル18を通じて内部空間16aにガスが供給されることによって初期状態から膨張し、ガス供給源19からのガス供給が停止されることによって初期状態まで収縮する。このときのガス供給源19からのガス流量やガス供給タイミングなどが制御部30によって制御されるように構成されている。
ガス供給源19からガスバッグ16に供給されるガスの種類は問わないが、外気を利用できるためエアを使用するのが好ましい。
2つの保持プレート17は、それぞれが車幅方向Xを板厚方向として車高方向Yと車長方向Zとで定まる平面上に延在する平板部材であり、互いに平行に配置されている。各保持プレート17の材質は問わないが、駆動部15の動作の円滑化を図るために軽量の樹脂材料によって構成されるのが好ましい。
2つの保持プレート17は、ガスバッグ16に接合されることによって一体化されており、可動部10の断面形状(図2及び図3に示す断面形状)を略矩形に保持する機能を有する。2つの保持プレート17の間の車幅方向Xの間隔は、ガスバッグ16の膨張が進行することに伴って大きくなる一方で、ガスバッグ16の収縮が進行することに伴って小さくなる。
収容袋20は、伸縮性を有しており空調風吹出部11のパッド部材12と駆動部15のガスバッグ16及び保持プレート17とを収容するように構成されている。この収容袋20は、前側被覆部20aと、後側被覆部20bと、仕切壁部20cと、を有する。
前側被覆部20aは、パッド部材12のうち着座者Bに対向する対向面12aを覆うように構成されている。後側被覆部20bは、前側被覆部20aに接合され、駆動部15を覆うように構成されている。
仕切壁部20cは、パッド部材12とガスバッグ16とを仕切るとともに、パッド部材12と右側の保持プレート17のそれぞれに接合されている。なお、必要に応じて右側の保持プレート17を省略し、仕切壁部20cがガスバッグ16に直に接合されるようにしてもよい。
この収容袋20において、前側被覆部20aは、仕切壁部20cよりも通気性の高い素材によって構成されている。これにより、空調風ノズル13の吐出口13aを通じてパッド部材12の内部に吐出された空調風がパッド部材12から仕切壁部20cを通過するのを防ぐことができる。従って、この空調風の流れについて前側被覆部20aを通過して着座者Bに向かうような指向性を得ることができる。
次に、空調風吹出部11が待機位置P1から作動位置P2まで移動するときの動作について、図2〜図4を参照しながら説明する。空調風吹出部11のこのような動作は、制御部30が空調風供給源14及びガス供給源19を制御することによって達成される。
図2に示されるように、ガス供給源19からのガス供給が停止され、ガスノズル18を通じてガスバッグ16の内部空間16aにガスが供給されなくなると、ガスバッグ16が収縮する。そして、ガスバッグ16の収縮によって空調風吹出部11が待機位置P1に設定される。
このときのガスバッグ16の収縮は、ガスバッグ16からガスが自然に抜け出す構造(以下、「第1の収縮構造」という。)によって生じてもよいし、ガスバッグ素材自体の収縮力を利用した構造(以下、「第2の収縮構造」という。)によって生じてもよいし、或いは第1の収縮構造と第2の収縮構造の両方によって生じてもよい。
図3に示されるように、ガス供給源19からのガス供給が開始され、ガスノズル18を通じてガスバッグ16の内部空間16aにガスが供給されると、ガスバッグ16が膨張する。ガスバッグ16の膨張時にバッグ厚みDが増すことで、右側の保持プレート17を介してパッド部材12が押圧される。
これにより、空調風吹出部11は、二点鎖線で示される待機位置P1から実線で示される作動位置P2まで駆動される。このとき、可動部10の車幅方向Xの寸法は、空調風吹出部11が待機位置P1にあるときの第1寸法L1から、空調風吹出部11が作動位置P2にあるときの第2寸法L2まで増加する。
ガス供給源19がガス供給を開始するタイミングは特に問わないが、典型的には、着座者Bが操作スイッチや操作パネルなどを使用して制御部30に指令信号を入力したタイミングや、空調シート1に着座者Bが座ったことが制御部30によって検知されたタイミングを使用することができる。
図3及び図4に示されるように、駆動部15は、ガスバッグ16の膨張時にバッグ厚みDが増すことで空調風吹出部11を待機位置P1から作動位置P2まで駆動してパッド部材12を着座者Bに近づける。このとき、駆動部15は、可動部10が着座者Bの腰部B1及び大腿部Bに密着して空調風吹出部11のパッド部材12を腰部B1及び大腿部Bに押し付けるように制御される。
そして、空調風供給源14から空調風Aが供給されることによって、空調風ノズル13の吐出口13aを通じてパッド部材12の内部に空調風Aが吐出される。この空調風Aは、パッド部材12の対向面12aから収容袋20の前側被覆部20aを通じて可動部10から着座者Bの腰部B1及び大腿部Bに向けて吹き出す。
空調風供給源14が空調風Aの供給を開始するタイミングは特に問わないが、典型的には、着座者Bが操作スイッチや操作パネルなどを使用して制御部30に指令信号を入力したタイミングや、空調風吹出部11が作動位置P2に到達したと制御部30によって判定されたタイミングを使用することができる。
これに対して、駆動部15は、ガスバッグ16の収縮時にバッグ厚みDが減ることで空調風吹出部11を作動位置P2から待機位置P1まで駆動してパッド部材12を着座者Bから遠ざける。このとき、駆動部15は、着座者Bの腰部B1及び大腿部Bに対する空調風吹出部11のパッド部材12の押し付けを解除するように制御される。
また、空調風供給源14からの空調風Aの供給が停止されることによって、可動部10から着座者Bの腰部B1及び大腿部Bに向けて吹き出す空調風Aが停止される。
可動部10において、空調風吹出部11の待機位置P1における第1寸法L1を極力小さく抑えるように、ガスバッグ16の収縮時のバッグ厚みDを設定するのが好ましい。これにより、空調風吹出部11が待機位置P1にあるときに可動部10が着座者Bの邪魔になりにくくなる。
なお、駆動部15が空調風吹出部11を作動位置P2まで駆動する制御について、作動位置P2は、着座者Bの基準体型等の初期情報に基づいて予め定められた固定位置であってもよいし、或いは使用する着座者Bが操作スイッチや操作パネルなどを使用して選択可能な選択位置であってもよいし、或いは実際の着座者Bの体型や着座位置を個別に自動検知して設定される個別設定位置であってもよい。
作動位置P2が上記の固定位置であるとき、空調風吹出部11を駆動する制御が簡単になる。作動位置P2が上記の選択位置であるとき、空調風吹出部11の位置を着座者Bが任意に変更することができる。作動位置P2が上記の個別設定位置であるとき、空調風吹出部11を適正な位置に自動で調節することができる。
次に、上述の実施形態1の作用効果について説明する。
上記の空調シート1において、空調風吹出部11は、駆動部15によって待機位置P1から作動位置P2までの間で駆動される。そして、空調風吹出部11が作動位置P2に設定された状態で、この空調風吹出部11から着座者Bに向けて空調風Aが吹き出すようになっている。
この空調シート1によれば、空調風吹出部11を作動位置P2に設定することによって、空調風吹出部11から着座者Bまでの距離を小さく抑えた状態で、温度が制御された温風や冷風を空調風Aとして着座者Bに向けて吹き出すことができる。これにより、空調風Aによって着座者Bの快適性を高めることができる。このとき、空調風吹出部11を着座者Bに近づけることによって、着座者Bの体格の違いや姿勢の変化などの影響を小さくできる。
一方で、空調風吹出部11を待機位置P1で着座者Bから遠ざけることによって、空調風Aを必要としないときに空調風吹出部11が着座の邪魔になりにくい。これにより、空調風吹出部11によって着座者Bの動きが抑制されて快適性が低下するのを防ぐことができる。
その結果、快適性に優れた空調シート1を提供することが可能になる。
上記の空調シート1によれば、空調風ノズル13の吐出口13aからパッド部材12の内部に吐出された空調風Aの流れをこのパッド部材12に通気性によって確保するとともに、着座者Bが空調風吹出部11に干渉したときにこの着座者Bをパッド部材12によって柔軟に受け止めることができる。
上記の空調シート1によれば、ガスバッグ16の膨張及び収縮によってバッグ厚みDが変化することを利用した簡単な構造によって、空調風吹出部11を待機位置P1から作動位置P2までの間で駆動して、パッド部材12を着座者Bに近づけたり着座者Bから遠ざけたりすることができる。
上記の空調シート1によれば、空調風吹出部11が作動位置P2にあるときに座者Bと空調風吹出部11との間の隙間を無くす或いは微小に抑えることによって、着座者Bと空調風Aとの間での熱伝達性能を高めることができる。
上記の空調シート1によれば、空調風吹出部11が作動位置P2にあるときに柔軟なパッド部材12を着座者Bに押し付けてサポートすることによって、走行時の安心感を向上させるように着座者Bを心地良く適度に拘束した状態での空調風Aの供給が可能になる。これにより、着座者Bは空調シート1で質の高い睡眠をとることが可能になる。
上記の空調シート1によれば、伸縮性を有する収容袋20によってパッド部材12とガスバッグ16を収容することで、収容袋20がパッド部材12及びガスバッグ16の動きを阻害しにくく、しかもパッド部材12とガスバッグ16を個別に収容する場合に比べて見栄えが良い。
上記の空調シート1によれば、空調風吹出部11から着座者Bの腰部B1及び大腿部B2までの距離を小さく抑えた状態で、温度が制御された温風や冷風を空調風Aとして着座者Bの腰部B1及び大腿部B2に向けて吹き出すことができる。また、空調風吹出部11が着座者Bの腰部B1及び大腿部B2に近い位置で待機位置P1と作動位置P2との間で移動するため、空調風吹出部11の移動距離を小さく抑えることができる。これにより、可動部10を小型化できる。
上述の実施形態1に特に関連する変更例として、上記の空調シート1において、可動部10を、着座者Bの腰部B1に対応した第1可動部と、着座者Bの大腿部B2に対応した第2可動部と、の2つに分割して、第1可動部と第2可動部を個別に駆動させる構造を採用することもできる。
また、上記の空調シート1において、各アームレスト5の内壁面を凹ませた凹部に可動部10を配置して、この可動部10が各アームレスト5の内壁面と概ね面一になるようにした構造を採用することもできる。
また、上記の空調シート1において、可動部10を空調シート1のうちアームレスト5以外の部位(例えば、シートバック3など)に取付ける構造や、可動部10を空調シート1とは別の車室内要素(例えば、トリムなど)に取付ける構造を採用することもできる。
以下、実施形態1に関連する他の実施形態について図面を参照しつつ説明する。他の実施形態において、実施形態1の要素と同一の要素には同一の符号を付しており、当該同一の要素についての説明は省略する。
(実施形態2)
図5に示されるように、実施形態2の空調シート101は、実施形態1の可動部10に加えて、可動部10に類似の1つの可動部110と、2つの可動部210と、を備える点で、実施形態1の空調シート1と相違している。
空調シート101は、実施形態1の空調風吹出部11を第1空調風吹出部11Aとしたとき、可動部10に内蔵された第1空調風吹出部11Aに加えて、可動部110に内蔵された第2空調風吹出部11Bと、各可動部210に内蔵された第3空調風吹出部11Cと、を備えている。
第2空調風吹出部11Bは、シートバック3のうち着座者Bの首部B3(図6参照)と対向する部位に配置されている。第3空調風吹出部11Cは、ヘッドレスト4のうち着座者Bの頭部B4(図6参照)と対向する部位に配置されている。
空調風吹出部11B,11Cはいずれも、第1空調風吹出部11Aと比べて全体的な形状が異なるものの、内部構造及び動作は実質的に同じであり、空調風吹出部11B,11Cの内部構造及び動作については図2及図3が参照される。即ち、空調風吹出部11B,11Cはそれぞれ、駆動部15と同様の駆動部115,215によって待機位置からこの待機位置よりも着座者に近い作動位置までの間で駆動されるようになっている。
図6に示されるように、空調風吹出部11A,11B,11Cがいずれも、それぞれの作動位置に設定される。このとき、可動部10が着座者Bの腰部B1及び大腿部B2に密着してパッド部材を腰部B1及び大腿部B2に押し付ける。また、可動部110が着座者Bの首部B3に密着してパッド部材を首部B3に押し付ける。また、可動部210が着座者Bの頭部B4に密着してパッド部材を頭部B4に押し付ける。そして、空調風吹出部11A,11B,11Cのそれぞれから空調風Aが吹き出す。
このとき、空調シート101の空調風吹出部11A,11B,11Cによって着座者Bの概ね全身が包み込まれるように覆われるため、この空調シート101を「全身包み込みシート」ということもできる。
なお、3つの空調風吹出部11A,11B,11Cは、空調風Aの供給源が共通であってもよいし、或いは個別に設けられていてもよい。空調風Aの供給源が個別に設けられている場合、3つの空調風吹出部11A,11B,11Cのそれぞれが吹き出す空調風Aの温度を、着座者Bの各部位に見合った温度に個別に制御するのが好ましい。これにより、空調シート101で着座者Bが睡眠をとるときに睡眠の質を更に高めることが可能になる。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
上述の実施形態2によれば、着座者Bの腰部B1及び大腿部B2に加えて、着座者Bの首部B3及び頭部B4に対しても空調風吹出部11B,11Cを近づけて、空調風吹出部11B,11Cから空調風Aを吹き出すことができる。これにより、実施形態1に比べて、着座者Bの更なる快適性向上を図ることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
上述の実施形態2に特に関連する変更例として、空調シート101において、2つの空調風吹出部11B,11Cのいずれか一方を省略した構造を採用することもできる。
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。
上述の実施形態では、ガスバッグ16の膨張及び収縮を利用して空調風吹出部11(11A,11B,11C)を待機位置から使用位置までの間で駆動する場合について例示したが、これに代えて、電動モータやその他のアクチュエータ(例えば、エアシリンダ、液圧シリンダ)を駆動部に採用することもできる。
上述の実施形態では、車両用シートとしての空調シート1,101について例示したが、これらの空調シート1,101の構造を、車両用シートのみならず、飛行機、船舶、電車、バス等の乗物用シートや、映画館、劇場等の建物用シートに適用することもできる。この場合、シートクッション2の前方側のオットマン2a(図1参照)を省略することもできる。
1,101 空調シート
2 シートクッション
3 シートバック
4 ヘッドレスト
5 アームレスト
11 空調風吹出部
11A 第1空調風吹出部(空調風吹出部)
11B 第2空調風吹出部(空調風吹出部)
11C 第3空調風吹出部(空調風吹出部)
12 パッド部材
12a 対向面
13 空調風ノズル
13a 吐出口
14 空調風供給源
15,115,215 駆動部
16 ガスバッグ
20 収容袋
20a 前側被覆部
20b 後側被覆部
20c 仕切壁部
A 空調風
B 着座者
B1 腰部
B2 大腿部
B3 首部
B4 頭部
D バッグ厚み
P1 待機位置
P2 作動位置
X 車幅方向

Claims (7)

  1. 空調風の吹き出しが可能な空調風吹出部と、
    上記空調風吹出部を待機位置から上記待機位置よりも着座者に近い作動位置までの間で駆動するための駆動部と、
    を備え、
    上記駆動部によって上記作動位置に設定された上記空調風吹出部から上記着座者に向けて上記空調風が吹き出すように構成されている、空調シート。
  2. 上記空調風吹出部は、通気性を有し且つ柔軟なパッド部材と、空調風供給源に接続されるとともに上記パッド部材の内部に吐出口が設けられた空調風ノズルと、を備える、請求項1に記載の空調シート。
  3. 上記駆動部は、膨張及び収縮が可能なガスバッグを有し、上記ガスバッグの膨張時にバッグ厚みが増すことで上記空調風吹出部を上記待機位置から上記作動位置まで駆動し、上記ガスバッグの収縮時に上記バッグ厚みが減ることで上記空調風吹出部を上記作動位置から上記待機位置まで駆動するように構成されている、請求項2に記載の空調シート。
  4. 伸縮性を有しており上記空調風吹出部の上記パッド部材と上記駆動部の上記ガスバッグとを収容する収容袋を備え、上記収容袋は、上記パッド部材のうち上記着座者に対向する対向面を覆う前側被覆部と、上記前側被覆部に接合された後側被覆部と、上記前側被覆部と上記後側被覆部との間に介装されて上記パッド部材と上記ガスバッグとを仕切る仕切壁部と、を有し、上記前側被覆部が上記仕切壁部よりも通気性の高い素材によって構成されている、請求項3に記載の空調シート。
  5. 上記駆動部は、上記空調風吹出部を上記作動位置で上記着座者に押し付ける一方で、上記待機位置で上記着座者に対する上記空調風吹出部の押し付けを解除するように構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空調シート。
  6. 座面を構成するシートクッションの車幅方向の両側に設けられた肘掛けとしてのアームレストを備え、上記アームレストのうち上記着座者の腰部及び大腿部と対向する部位に上記空調風吹出部が配置されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の空調シート。
  7. 上記空調風吹出部を第1空調風吹出部としたとき、上記第1空調風吹出部に加えて、背もたれとしてのシートバックのうち上記着座者の首部と対向する部位に配置された第2空調風吹出部と、上記シートバックの上部に設けられたヘッドレストのうち上記着座者の頭部と対向する部位に配置された第3空調風吹出部と、の少なくとも一方を備える、請求項6に記載の空調シート。
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